JP2021024515A - 舶用推進システム - Google Patents

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Abstract

【課題】故障の予兆を検知した後に、直ちに故障に至らないよう推進装置の運転が可能な舶用推進システムを提供する。【解決手段】本発明の一態様に係る舶用推進システムは、舶用の推進装置と、推進装置の状態情報を検出する検出装置と、所定の運転設定値を設定することで推進装置を制御する制御装置と、を備え、制御装置は、検出装置から推進装置の状態情報を取得し、取得した状態情報に基づいて推進装置の故障発生の指標となる故障予兆レベルを算出し、算出した故障予兆レベルが所定の閾値を超えたとき、少なくともその直後において故障予兆レベルが基準値よりも小さくなるように運転設定値を設定し、基準値は閾値よりも小さく設定されている。【選択図】図1

Description

本発明は、舶用推進システムに関する。
近年、舶用の推進装置に状態監視装置(condition monitoring system;CMS)を設置し、推進装置の状態(例えば、温度及び振動レベル)を監視することが一般的になりつつある。
特開2003−269183号公報
推進装置を監視することにより故障の予兆を検知することも可能であるが、故障の予兆を検知したときに運転をすぐに停止することは現実的ではない。例えば、船の航行中に故障の予兆を検知した場合には、ドッグまで船を航行させるなど、しばらくの間は推進装置の運転を続ける必要がある。その際、推進装置をいかに故障させずに運転するかは操船者の判断によるが、その判断は非常に難しい。
以上のような事情から、本発明は故障の予兆を検知した後に、直ちに故障に至らないよう推進装置の運転が可能な舶用推進システムを提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る舶用推進システムは、舶用の推進装置と、前記推進装置の状態情報を検出する検出装置と、所定の運転設定値を設定することで前記推進装置を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記検出装置から前記推進装置の状態情報を取得し、取得した前記状態情報に基づいて前記推進装置の故障発生の指標となる故障予兆レベルを算出し、算出した前記故障予兆レベルが所定の閾値を超えたとき、少なくともその直後において前記故障予兆レベルが基準値よりも小さくなるように前記運転設定値を設定する延命制御を実行可能に構成されており、前記基準値は前記閾値よりも小さく設定されている。
ここで、推進装置の故障発生の指標となる故障予兆レベルは一般的に時々刻々と変動し、その変動量は大きい。そのため、故障の予兆があるか否かの判断が難しく、故障予兆レベルがある程度値が大きくなったときにはじめて故障の予兆があると判断することができる。一方で、故障の予兆が判断できる状態のまま運転を続けると、故障予兆レベルが加速度的に増加して故障に至るおそれがある。そこで、上述した構成では、故障予兆レベルが所定の閾値を超えたとき、つまり故障の予兆を検知したときは、閾値ではなく、閾値よりも小さく設定された基準値よりも故障予兆レベルが小さくなるように運転設定値を設定する。これにより、故障の予兆を検知した後に、直ちに故障に至らないよう推進装置の運転が可能となる。
上記の舶用推進システムは、前記閾値及び前記基準値のうち少なくとも一方の値を任意に設定可能な操縦装置をさらに備えていてもよい。
この構成によれば、閾値及び基準値を任意に設定できるため、実際の推進装置の状況や予定航行距離に応じて閾値及び基準値を適切に設定することができる。
上記の舶用推進システムは、前記故障予兆レベルが前記閾値を超えたとき、複数のモードの中から1つを選択可能な操縦装置をさらに備え、選択されたモードに応じて前記基準値が設定されるようにしてもよい。
この構成によれば、モードを選択するだけで、基準値を適切に設定することができる。
上記の舶用推進システムは、前記モードを選択する際、前記故障予兆レベルの時間変化を予想した予想変動曲線をモードごとに表示する表示装置をさらに備えていてもよい。
この構成によれば、予想変動曲線を参考にしてモードを選択することができるため、適切なモードを容易に選択することができる。
上記の舶用推進システムにおいて、前記制御装置は、前記故障予兆レベルが前記閾値を超えた後、前記基準値よりも前記故障予兆レベルが小さくなるように前記運転設定値を刻々と変化させる連続制御を行うようにしてもよい。
この構成によれば、基準値よりも故障予兆レベルが小さい状態を維持することができるため、推進装置の故障発生をより確実に遅延させることができる。
上記の舶用推進システムは、前記延命制御を行うか否かを選択可能な操縦装置をさらに備えていてもよい。
この構成によれば、実際の推進装置の状況や予定航行距離に応じて延命制御を行うか否かを選択できるため、より柔軟な運用が可能となる。
上記の舶用推進システムにおいて、前記推進装置は回転することで推力を発生させるプロペラを有し、前記制御装置は、前記延命制御において、前記故障予兆レベルが基準値よりも小さくなるように前記プロペラの翼角度及び回転速度のうち一方又は両方を設定するようにしてもよい。
このように、推進装置がプロペラを有する場合、延命制御においてプロペラの翼角度及び回転速度のうち一方又は両方を設定することによっても、故障予兆レベルを基準値よりも小さくすることができる。
上記の舶用推進システムにおいて、前記制御装置は、前記故障予兆レベルが前記閾値を超えたとき、所定の報知信号を出力するようにしてもよい。
この構成によれば、操船者は推進装置に故障の予兆があることをすぐに把握することができるため、故障に至る前に適切な対応を行うことができる。
上記の構成によれば、故障の予兆を検知した後に、直ちに故障に至らないよう推進装置の運転が可能な舶用推進システムを提供することができる。
図1は、舶用推進システムのブロック図である。 図2は、延命制御のフローチャートである。 図3は、故障予兆レベルの変動曲線である。 図4は、延命制御を行った場合の故障予兆レベルの変動曲線である。 図5は、閾値及び基準値を変更した場合における故障予兆レベルの変動曲線である。 図6は、各モードにおける故障予兆レベルの予想変動曲線である。 図7は、連続制御を行った場合における故障予兆レベルの変動曲線である。
<舶用推進システムの全体構成>
以下、実施形態に係る舶用推進システム100について説明する。はじめに舶用推進システム100の全体構成を説明する。図1は、舶用推進システム100のブロック図である。図1に示すように、本実施形態に係る舶用推進システム100は、推進装置10と、検出装置20と、制御装置30と、操縦装置40と、表示装置50と、を備えている。以下、これらの各構成要素について順に説明する。
推進装置10は、船を航行させるための推力を発生する装置である。本実施形態の推進装置10は回転することで推力を発生させるプロペラを有している。さらに、本実施形態の推進装置10は旋回することで推力の方向を変化させる旋回式の推進装置であって、旋回角度、旋回速度、プロペラの翼角度、回転速度等をそれぞれ設定することができる。ただし、推進装置10は旋回式に限定されず、どのような形式のものであってもよい。また、推進装置10の駆動方式は特に限定されない。駆動方式には、ディーゼルエンジン駆動、モータ駆動、ハイブリッド駆動等がある。推進装置10には制御装置30から制御信号が送信され、送信された制御信号に基づいて運転が行われる。
検出装置20は、推進装置10の状態情報を検出する装置である。例えば推進装置10の加速度振動を検出する振動センサ、推進装置10の騒音を検出する騒音センサ、推進装置10の表面温度を検出する温度センサ、クラッチ圧力やプロペラの変節圧を検出するオイルセンサ、プロペラの回転速度を検出する回転速度計等が、検出装置20に相当する。検出装置20で検出された推進装置10の状態情報は、検出信号として制御装置30に送信される。
制御装置30は、所定の運転設定値を設定することで推進装置10を制御する装置である。運転設定値とは、上述した例では推進装置10の旋回角度、旋回速度、プロペラの翼角度、及び、回転速度等が相当する。制御装置30は、プロセッサ、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、及び、I/Oインターフェース等を有している。不揮発性メモリに後述する延命制御のプログラム及び種々のデータ等が保存されており、プロセッサがこのプログラム等に基づき揮発性メモリを用いて演算処理を行う。延命制御については後述する。
操縦装置40は、種々の情報を入力するための装置である。操縦装置40は操船者によって操作され、操縦装置40で入力された情報は、入力信号として制御装置30へ送信される。
表示装置50は、種々の情報を表示するための装置である。表示装置50は、制御装置30から出力された信号に基づいて所定の情報を表示する。表示装置50で表示された情報は、操船者が確認することができる。
<延命制御>
次に、延命制御について説明する。図2は、延命制御のフローチャートである。図2に示す処理は、制御装置30によって実行される。
図2に示すように制御が開始されると、制御装置30は検出装置20から推進装置10の状態情報を取得する(ステップS1)。制御装置30は状態情報として、例えば推進装置10の加速度振動、騒音レベル、表面温度、各種オイル圧、旋回速度、及び、プロペラの回転速度等を取得することができる。
続いて、制御装置30は、ステップS1で取得した推進装置10の状態情報に基づいて故障予兆レベルを算出する(ステップS2)。故障予兆レベルとは、推進装置10の故障発生の指標となる値である。故障予兆レベルがある値を超えると、推進装置10が故障に至る可能性が高くなる。故障予兆レベルは1つの状態情報に基づいて算出してもよく、複数の状態情報に基づいて算出してもよい。また、状態情報をそのまま故障予兆レベルとしてもよく、所定の数式を用いて故障予兆レベルを算出してもよい。さらに、音や振動などの時間信号に対してFFT処理を行い、得られた分析周波数帯全体のスペクトルの合算値(オーバーオール値)や、ある周波数帯のスペクトルの合算値(部分オーバーオール値)を故障予兆レベルとしてもよい。このように、故障予兆レベルの算出方法は様々であり、特に限定されない。
続いて、制御装置30は、ステップS2で算出した故障予兆レベルが所定の閾値を超えたか否かを判定する(ステップS3)。ここで、図3は、故障予兆レベルの変動曲線を示した図である。推進装置10に故障のおそれがない場合、故障予兆レベルは変動しつつも一定の範囲に収まっている。一方、推進装置10に何らかの異常が発生して故障に至るおそれがある場合、故障予兆レベルは加速度的に増加して故障に至る。そのため、故障予兆レベルを監視することにより、推進装置10の故障の予兆を検知することができる。本実施形態では、故障予兆レベルが閾値を超えたとき、故障の予兆があると判断する。なお、ステップS3において、故障予兆レベルが一瞬でも閾値を超えたときに故障予兆レベルが閾値を超えたと判定してもよく、ノイズの影響を考慮して故障予兆レベルが一定時間閾値を超えたときに故障予兆レベルが閾値を超えたと判定してもよい。
閾値は特に限定されないが、本実施形態では、故障予兆レベルの初期値(初期における所定期間の平均値)の5倍の値を閾値に設定する。故障予兆レベルが閾値を超えていないと判定した場合(ステップS3でNO)、推進装置10に故障の予兆が見られないとして、ステップS1に戻って各ステップを繰り返す。一方、故障予兆レベルが閾値を超えていると判定した場合(ステップS3でYES)、推進装置10に故障の予兆があるとして、ステップS4へ進む。
ステップS4では、制御装置30は運転設定値を設定する。具体的には、故障予兆レベルが低下するように運転設定値を設定する。本実施形態では、推進装置10のプロペラの翼角度及び回転速度のうち一方又は両方を設定する。一般的には、翼角度を小さくするか回転速度を小さくすれば、故障予兆レベルを低下させることができる。ただし、一方を小さくして他方を大きくすることも可能である。さらに、潮流や周囲の環境によっては、両方を大きくする場合も考えられる。また、故障予兆レベルを低下させるには、クラッチの嵌脱状態(油圧)を変更してもよい。さらに、故障予兆レベルが推進装置10の旋回性能に関する値である場合、推進装置10の旋回トルクを低下させれば故障予兆レベルを低下させることができる。旋回トルクは、プロペラの翼角度、プロペラの回転速度、旋回速度(旋回時間)、旋回圧力を設定することにより調整が可能である。
なお、ステップS4において、制御装置30は運転設定値を設定するとともに、報知信号を表示装置50に出力するようにし、表示装置50は推進装置10に故障の予兆がある旨の表示を行うようにしてもよい。この場合、操船者は推進装置10に故障の予兆があることをすぐに把握することができるため、故障に至る前に適切な対応を行うことができる。なお、制御装置30は、音声出力装置(スピーカ)等の他の出力装置に報知信号を出力し、光、音、振動等によって、推進装置10に故障の予兆がある旨を操船者に知らせるようにしてもよい。また、表示装置50は、図3に示すような故障予兆レベルの変動曲線又はこれに対応する図を表示してもよい。
続いて、制御装置30は、故障予兆レベルが基準値よりも小さくなったか否かを判定する(ステップS5)。基準値は、上述した閾値よりも小さく設定されている。本実施形態では、故障予兆レベルの初期値の3倍の値を基準値に設定する。なお、基準値はこれに限定されない。故障予兆レベルが基準値より小さいと判定した場合(ステップS5でYES)、推進装置10が故障するリスクは低下したとして、ステップS1に戻って各ステップを繰り返す。一方、故障予兆レベルが基準値以上であると判定した場合(ステップS3でNO)、ステップS4に戻って運転設定値を設定する。つまり、制御装置30は、故障予兆レベルが基準値よりも小さくなるまで運転設定値の設定を続ける。以上のステップを経た後は、ステップS1に戻って各ステップを繰り返す。なお、以上で説明した延命制御は、推進装置10の駆動方式が異なっても同じように実行される。
<作用効果等>
次に、上述した延命制御を行った場合の作用効果等について説明する。図4は、延命制御を行った場合の故障予兆レベルの変動曲線である。図4では、作用効果が理解しやすいように故障予兆レベルを近似的に示している。つまり、故障予兆レベルを滑らかな曲線で示している。この点は、図5乃至図7も同じである。なお、各図に示す故障予兆レベルの変動曲線はあくまでも一例である。
図4の破線で示すように、推進装置10に故障の予兆が発生したときに何ら対策をとらなければ、故障予兆レベルが加速度的に大きくなり、推進装置10は故障に至る。これに対し、上述の延命運転が行われた場合には、故障予兆レベルが閾値を超えると(時間T1)、制御装置30は推進装置10に故障の予兆があるとして運転設定値を設定し、故障予兆レベルが基準値よりも小さくなる。
ここで、故障予兆レベルは時々刻々と変動し、その変動量は大きいため(図3参照)、故障の予兆があるか否かの判断が難しく、ある程度値が大きくなったときにはじめて故障の予兆があると判断することができる。そのため、閾値は高く設定する必要がある。一方で、故障の予兆が判断できる状態のまま運転を続けると、故障予兆レベルが加速度的に増加して故障に至るおそれがある。このような理由から、本実施形態では基準値を閾値よりも小さく設定している。
上記のとおり、故障予兆レベルが閾値を超えると、故障予兆レベルは基準値よりも一旦小さくなる。しかしながら、推進装置10を運転し続けると、図4に示すように故障予兆レベルが閾値を再び超える場合がある(時間T2)。この場合には、故障予兆レベルが基準値よりも小さくなるように運転設定値を再び設定する。なお、通常は、故障予兆レベルが閾値を超えて運転設定値を更新する回数が増えるに従って、推進装置10の出力は小さくなってゆく。例えば、故障予兆レベルがはじめて閾値を超えてから2回目に超えるまでの1次延命運転時(時間T1からT2までの間)よりも、2回目に閾値を超えてから3回目に超えるまでの2次延命運転時(時間T2からT3までの間)の方が推進装置10の出力が小さくなる。
以上のとおり、本実施形態に係る舶用推進システム100では、故障予兆レベルが閾値を超えると加速度的に大きくなって故障に至るところ、故障予兆レベルが閾値を超えたときには、少なくともその直後において閾値よりも小さく設定された基準値よりも故障予兆レベルが小さくなるように運転設定値を設定する。そのため、本実施形態によれば、故障の予兆を検知した後に、推進装置10が故障に至らないよう推進装置10の運転を継続することができる。
<第1変形例>
次に、舶用推進システム100の第1変形例について説明する。第1変形例に係る舶用推進システム100は、操船者が操縦装置40を用いて閾値及び基準値のうち少なくとも一方の値を任意に設定することができる。
図5は、閾値及び基準値を変更した場合における故障予兆レベルの変動曲線を示した図である。例えば、延命運転を行うと通常は推進装置10の出力が低下することから、操船者がより大きな出力を得たい場合であって、かつ、推進装置10に多少の負荷をかけてもよいと判断した場合には、図5に示すように1次延命運転時において閾値及び基準値を大きくすることが考えられる。
1次延命運転時において閾値を大きくすれば、2次延命運転への移行時期を遅らせることができるため、2次延命運転よりも出力が大きい1次延命運転時の運転設定値が維持される期間を長くすることができる。また、1次延命運転時に基準値を大きくすれば、2次延命運転時に入ったときに、1次延命運転のときよりも出力が大きい運転設定値に設定される。このように、第1変形例によれば、閾値及び基準値を任意に設定できるため、実際の推進装置10の状況や予定航行距離及び海象条件等に応じて閾値及び基準値を適切に設定することができる。
<第2変形例>
次に、舶用推進システム100の第2変形例について説明する。第2変形例では、操船者が操縦装置40を用いてモードを選択することにより、モードに応じた基準値を設定することができる。
図6は、各モードにおいける故障予兆レベルの時間変化を予想した予想変動曲線を示した図である。本変形例では、故障予兆レベルが閾値を超えたとき、複数のモードの中から1つを選択することができる。具体的には、基準値が最も大きい第1モード、第1モードよりも基準値が小さい第2モード、及び、第2モードよりも基準値が小さい第3モードの3つのモードの中から1つ選択することができる。
また、モードを選択する際には、表示装置50は図6で図示するような、故障予兆レベルの予想変動曲線をモードごとに表示する。つまり、表示装置50に全てのモードの予想変動曲線を表示する。この構成によれば、操船者は予想変動曲線を参考にしてモードを選択することができるため、適切なモードを容易に選択することができる。なお、各変動曲線は、モードを選択する際に故障予兆レベルの変動をイメージできる程度であればよく、故障予兆レベルの予想変動曲線を厳密に算出して表示しなくてもよい。また、表示装置50は、故障予兆レベルの予想変動曲線を表示する際に、その時点に至るまでの故障予兆レベルの変動曲線又はこれに対応する図を併せて表示してもよい。さらに、モードが選択された場合には、表示装置50はいずれのモードが選択されたかを表示するようにしてもよい。
<第3変形例>
次に、舶用推進システム100の第3変形例について説明する。第3変形例では、故障予兆レベルが閾値を超えた後、制御装置30は故障予兆レベルが基準値よりも小さくなるように運転設定値を刻々と変化させる連続制御を行う。連続制御には、いわゆるフィードバック制御の他、フィードフォワード制御も含まれる。
図7は、上記の連続制御を行った場合における、故障予兆レベルの変動曲線を示した図である。図7に示すように、本変形例によれば、故障予兆レベルが閾値を超えた後、基準値よりも小さい状態を維持することができるため、推進装置10の故障発生をより確実に遅延させることができる。
<その他>
上述した変形例は組み合わせることができる。例えば、閾値、基準値、連続制御の有無のいずれも任意に設定又は選択できるようにしてもよい。
また、上述した延命制御を行うか否かを操船者が任意に選択できるようにしてもよい。延命制御を行うか否かは操縦装置40を用いて設定することができる。この構成によれば、実際の推進装置10の状況や予定航行距離に応じて延命制御を行うか否かを選択できるため、より柔軟な運用が可能となる。
10 推進装置
20 検出装置
30 制御装置
40 操縦装置
50 表示装置
100 舶用推進システム

Claims (8)

  1. 舶用の推進装置と、
    前記推進装置の状態情報を検出する検出装置と、
    所定の運転設定値を設定することで前記推進装置を制御する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、前記検出装置から前記推進装置の状態情報を取得し、取得した前記状態情報に基づいて前記推進装置の故障発生の指標となる故障予兆レベルを算出し、算出した前記故障予兆レベルが所定の閾値を超えたとき、少なくともその直後において前記故障予兆レベルが基準値よりも小さくなるように前記運転設定値を設定する延命制御を実行可能に構成されており、
    前記基準値は前記閾値よりも小さく設定されている、舶用推進システム。
  2. 前記閾値及び前記基準値のうち少なくとも一方の値を任意に設定可能な操縦装置をさらに備えた、請求項1に記載の舶用推進システム。
  3. 前記故障予兆レベルが前記閾値を超えたとき、複数のモードの中から1つを選択可能な操縦装置をさらに備え、
    選択されたモードに応じて前記基準値が設定される、請求項1に記載の舶用推進システム。
  4. 前記モードを選択する際、前記故障予兆レベルの時間変化を予想した予想変動曲線をモードごとに表示する表示装置をさらに備えた、請求項3に記載の舶用推進システム。
  5. 前記制御装置は、前記故障予兆レベルが前記閾値を超えた後、前記基準値よりも前記故障予兆レベルが小さくなるように前記運転設定値を刻々と変化させる連続制御を行う、請求項1に記載の舶用推進システム。
  6. 前記延命制御を行うか否かを選択可能な操縦装置をさらに備えた、請求項1に記載の舶用推進システム。
  7. 前記推進装置は回転することで推力を発生させるプロペラを有し、
    前記制御装置は、前記延命制御において、前記故障予兆レベルが基準値よりも小さくなるように前記プロペラの翼角度及び回転速度のうち一方又は両方を設定する、請求項1乃至6のうちいずれか一の項に記載の舶用推進システム。
  8. 前記制御装置は、前記故障予兆レベルが前記閾値を超えたとき、所定の報知信号を出力する、請求項1乃至7のうちいずれか一の項に記載の舶用推進システム。
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