JP2007308138A - 電動パワーステアリング装置の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電動パワーステアリング装置の電流検出回路の故障を確実に検出すると共に、故障が検出されたときに制御系をフィードバック系からオープンループ系に切換える。
【解決手段】ハンドルの操舵トルクを検出するトルクセンサ10と、前記ハンドルと一体的に設けられたステアリングシャフトを補助負荷付勢するモータ20と、前記操舵トルクの大きさに応じて前記モータをフィードバック系で駆動するコントロールユニット30とを具備した電動パワーステアリング装置の制御装置であり、前記コントロールユニットが、前記モータの電流検出回路38と、前記電流検出回路の故障を検出する故障検出回路310とを具備すると共に、前記故障検出回路が前記電流検出回路の故障を検出したときに、フィードバック系をオープンループ系に切換える。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車や車両の操舵系にモータによる操舵補助力を付与するようにした電動パワーステアリング装置の制御装置に関し、特にコントロールユニットに設けられているモータ電流検出回路の故障を検出して制御系を切換えるようにした電動パワーステアリング装置の制御装置に関する。
自動車や車両のステアリング装置をモータの回転力で補助負荷付勢する電動パワーステアリング装置は、モータの駆動力を減速機を介してギア又はベルト等の伝達機構により、ステアリングシャフト或いはラック軸に補助負荷付勢するようになっている。一般的な電動パワーステアリング装置の構成を図7に示して説明する。操向ハンドル1の軸2は減速ギア3、ユニバーサルジョイント4a及び4b,ピニオンラック機構5を経て操向車輪のタイロッド6に結合されている。軸2には、操向ハンドル1の操舵トルクを検出するトルクセンサ10が設けられており、操向ハンドル1の操舵力を補助するモータ20がクラッチ21、減速ギア3を介して軸2に結合されている。パワーステアリング装置を制御するコントロールユニット30には、バッテリ14からイグニションキー11を経て電力が供給され、コントロールユニット30は、トルクセンサ10で検出された操舵トルクTと車速センサ12で検出された車速Vとに基いてアシスト指令の操舵補助指令値Iの演算を行ない、演算された操舵補助指令値Iに基いてモータ20に供給する電流を制御する。クラッチ21はコントロールユニット30でON/OFF制御され、通常の動作状態ではON(結合)されている。そして、コントロールユニット30によりパワーステアリング装置が故障と判断された時、及びイグニションキー11によりバッテリ14の電源がOFFとなっている時に、クラッチ21はOFF(切離)される。
コントロールユニット30は主としてCPUで構成されるが、そのCPU内部においてプログラムで実行される一般的な機能を示すと図8のようになる。例えば位相補償器31は独立したハードウェアとしての位相補償器を示すものではなく、CPUで実行される位相補償機能を示している。尚、コントロールユニット30をCPUで構成せず、各機能要素を独立のハードウェアで構成することも可能である。
コントロールユニット30の機能及び動作を説明すると、トルクセンサ10で検出されて入力される操舵トルクTは、操舵系の安定性を高めるために位相補償器31で位相補償され、位相補償された操舵トルクTAが操舵補助指令値演算器32に入力される。又、車速センサ12で検出された車速Vも操舵補助指令値演算器32に入力される。操舵補助指令値演算器32は、入力された操舵トルクTA及び車速Vに基いてモータ20に供給する電流の制御目標値である操舵補助指令値Iを決定し、操舵補助指令値演算器32にはメモリ33が付設されている。メモリ33は車速Vをパラメータとして操舵トルクに対応する操舵補助指令値Iを格納しており、操舵補助指令値演算器32による操舵補助指令値Iの演算に使用される。操舵補助指令値Iは減算器30Aに入力されると共に、応答速度を高めるためのフィードフォワード系の微分補償器34に入力され、減算器30Aの偏差(I−i)は比例演算器35に入力され、その比例出力は加算器30Bに入力されると共にフィードバック系の特性を改善するための積分演算器36に入力される。微分補償器34及び積分補償器36の出力も加算器30Bに加算入力され、加算器30Bでの加算結果である電流制御値Eが、モータ駆動信号としてモータ駆動回路37に入力される。モータ20のモータ電流値iはモータ電流検出回路38で検出され、モータ電流値iは減算器30Aに入力されてフィードバックされる。
モータ駆動回路37の構成例を図9に示して説明すると、モータ駆動回路37は加算器30Bからの電流制御値Eに基いて電界効果トランジスタ(FET)FET1〜FET4の各ゲートを駆動するFETゲート駆動回路371、FET1〜FET4で成るHブリッジ回路、FET1及びFET2のハイサイド側を駆動する昇圧電源372等で構成されている。FET1及びFET2は、電流制御値Eに基いて決定されるデューティ比D1のPWM(パルス幅変調)信号によってON/OFFされ、実際にモータに流れる電流Irの大きさが制御される。FET3及びFET4は、デューティ比D1の小さい領域では所定1次関数式(a,bを定数としてD2=a・D1+b)で定義されるデューティ比D2のPWM信号で駆動され、デューティ比D1の大きい領域ではPWM信号の符号により決定されるモータの回転方向に応じてON/OFFされる。例えばFET3が導通状態にあるときは、電流はFET1、モータ20、FET3、抵抗R1を経て流れ、モータ20に正方向の電流が流れる。又、FET4が導通状態にあるときは、電流はFET2、モータ20、FET4、抵抗R2を経て流れ、モータ20に負方向の電流が流れる。従って、加算器30Bからの電流制御値EもPWM出力となっている。
又、モータ電流検出回路38は抵抗R1の両端における電圧降下に基いて正方向電流の大きさを検出すると共に、抵抗R2の両端における電圧降下に基いて負方向の電流の大きさを検出する。モータ電流検出回路38で検出されたモータ電流値iは、減算器30Aに入力されてフィードバックされる。モータ20には抵抗R3及びダイオードD1を介して電源Vigが接続されると共に、抵抗R4を経て接地されている。抵抗R3,R4はモータ20の端子間抵抗Rmに比べ非常に大きな値となっており、モータ端子電圧Vmが得られる。
上述のような電動パワーステアリング装置のコントロールユニットでは、電流検出回路38を含めたモータ駆動系の故障が検出された場合、安全確保のためにモータ20の出力をOFFしたり、クラッチ21をOFFするようなフェールセーフを行なっていた。しかしながら、電動パワーステアリング装置がOFFされた場合には、据え切りなどの低速時にマニュアルステアリング状態となり、ハンドルが重くなり、操舵することが困難になることが考えられる。モータ20を駆動できる状態においても、一律に電動パワーステアリング装置をOFFしているからである。
本発明は上述のような事情よりなされたものであり、本発明の目的は、電動パワーステアリング装置の電流検出回路の故障を確実に検出すると共に、故障が検出されたときに制御系をフィードバック系からオープンループ系に切換える電動パワーステアリング装置の制御装置を提供することにある。つまり、電流検出回路が故障していても他の部分、特にモータ駆動回路が正常である場合が考えられ、この場合にはモータ電流制御ができなくてもモータをオープンループで駆動することができる。そして、据え切りの低速時に少しでもモータに電流を流すことで操舵困難状態から逃げることが可能となる。
本発明は、ハンドルの操舵トルクを検出するトルクセンサと、前記ハンドルと一体的に設けられたステアリングシャフトを補助負荷付勢するモータと、前記操舵トルクの大きさに応じて前記モータをフィードバック系で駆動するコントロールユニットとを具備した電動パワーステアリング装置の制御装置に関するもので、本発明の上記目的は、前記コントロールユニットが、前記モータの電流検出回路と、前記電流検出回路の故障を検出する故障検出回路とを具備すると共に、前記故障検出回路が前記電流検出回路の故障を検出したときに、前記フィードバック系よりも電流を抑えて前記モータを駆動するオープンループ系に切換えることによって達成される。又、前記モータの駆動系の故障を、前記モータを駆動する電流制御値と、前記電流検出回路の出力とにより検出した後に、前記モータの端子電圧から前記電流検出回路の故障を検出すると良い。更には、前記オープンループ系に切換えたときに、車速及びバッテリ電圧によって前記モータを駆動するパルス幅変調のデューティ比を制御する。
本発明の電動パワーステアリング装置の制御装置によれば、コントロールユニットの電流検出回路の故障を確実に検出し、故障が検出されたときには制御系をフィードバック系からオープンループ系に切換えてモータ電流を流してフェールセーフ的な安定した制御を行なうことができ、ローコストで実現できるメリットがある。つまり、電流検出回路が故障していても他の部分、特にモータ駆動回路が正常である場合が考えられ、この場合にはモータ電流制御ができなくてもモータをオープンループで駆動することができる。そして、据え切りの低速時に少しでもモータに電流を流すことで操舵困難状態から逃げることが可能となる。
本発明では、電動パワーステアリング装置の電流検出回路の故障を次のように検出する。即ち、先ずパラメータ変動に基いてモータ駆動系の異常検出を行ない、異常を検出したときにモータ電流出力をゼロにしてダイアグを記憶してフェールランプを点灯する。上記パラメータ変動による故障検出では、モータ駆動回路の故障か電流検出回路の故障かを判別できないので、次に電流検出回路の故障検出を行なう。そして、モータ駆動回路の正常/異常を判断して、モータ駆動回路が正常であれば電流検出回路の故障とみなす。即ち、電流検出回路が正常と判断された場合にはモータに電流を流すことができないので、モータ駆動回路が故障であることを記憶してフェールセーフをOFFして電動パワーステアリングを停止する。また、電流検出回路が異常と判断された場合にはモータ駆動回路が正常であるので、電流検出回路の故障であることを記憶し、オープンループでモータを駆動する。この場合、フェールランプは点灯したままで、正常なときよりも電流を抑えてモータを駆動する。このような本発明による制御系切換は、コントロールユニット内のCPUのプログラムを変更するだけで容易に対応可能である。
以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
本発明ではモータ電流検出回路38の故障を検出して制御系を切換えるために、図1に示すようなコントロールユニットの構成とする。尚、図1は図8に対応して示している。モータ電流検出回路38からのモータ検出電流i及び加算器30Bからの電圧制御値Eは、モータ20の端子電圧Vmと共に故障検出回路310に入力され、故障検出回路310から出力される切換信号SSは切換部320に入力される。切換部320の接点aは減算器30Aに接続され、接点bはシミュレーションで求められているモータモデル330に接続されている。又、バッテリ14のバッテリ電圧Vb及びイグニションキー11からのイグニション信号IGも、故障検出回路310に入力されている。モータモデル330は、モータ20の内部抵抗Rm、インダクタンスLmを用いて伝達関数で示したものである。
先ず、本発明のモータ駆動系の異常を検出する原理を説明する。図2はモータ駆動系の異常検出を説明する図で、内部抵抗Rm、インダクタンスLmのモータ20は、FET1〜4をHブリッジ接続して構成されたモータ駆動回路37に接続される。その入力側にはバッテリ14から電圧Vbの電力が供給され、設定された動作状態に応じて図示のようにFETの1つがデュ−ティ比Dで動作し、その他のFETはON、OFFに設定される。
図2(A)はモータ20が正常な状態にあるときを示すもので、このとき電流iaが流れるものとする。以下、電流iaを理論電流値と呼ぶことにする。今、モータ20が地絡(モータ巻線が抵抗Rtでアースされた状態)すると、図2(B)のように地絡電流ieが流れ、モータ駆動回路37のアース側に接続された電流検出用抵抗Raには電流imが流れる。そこで、モータ20が正常な状態にあるときの理論電流値iaと、実際の動作状態にあるときの検出電流iを比較し、検出電流i=理論電流値iaであれば正常と判定し、検出電流iが理論電流値iaよりも少ない電流imであれば、モータ20が地絡したと判定することができる。
以下、モータ20の地絡あるいは天絡などモータ駆動系の異常を検出する例について説明する。図3はモータ20が正常な状態を示す数学モデルと実際のモータ(右方向回転指令を受けているとき)とを比較判別し、モータ20の異常(ここでは地絡)を検出するモータ駆動系の異常を検出する故障検出回路310を、伝達関数で示したものである。
図3において、311はモータ20の数学モデル、312は実際のモータが地絡した状態を示す。313A及び313Bは加算器(減算器)で、それぞれモータ供給電圧Vb・Dに対しKT・ω及びKT*・ω´がモータ入力側に加算されることを示している。314も加算器(減算器)を示し、加算器314から、モータ20の数学モデルに流れる理論電流値iaと実際のモータに流れる電流imとの差eが出力されることを示している。尚、モータ20の数学モデルは制御回路を構成するCPUの内部に構成されるもので、その電気的特性を示すパラメータはメモリ33に記憶されている。図3において、L*は数学モデルのモータインダクタンス、R*は数学モデルのモータ内部抵抗、Rは実際のモータ内部抵抗、Lは実際のモータインダクタンス、Vbは供給電圧、DはFETを駆動するデューティ比、sはラプラス演算子、RfはFET1〜4のON抵抗、Rtは地絡箇所のインピーダンスを表す。
モータ20の数学モデルではモータ駆動回路37の電流検出用抵抗Raに流れる理論電流値iaは下記数1で表される。
Figure 2007308138
また、モータ20が地絡した場合、例えばモータ20のコールド側が地絡した場合には、モータ駆動回路37の電流検出用抵抗Raに流れる電流imは、次の数2で表される。
Figure 2007308138
モータ20が地絡した場合には、電流検出用抵抗Raに流れる電流はimであり、モータ20の数学モデルにおける電流はiaであるから、以下の数3で示すように、電流iaと電流imとの差の絶対値eが所定値αより大きいときモータ20が地絡したと判定することができる。
(数3)
|ia−im|=|e|>α
以上の式による検出では、モータ駆動回路37の入力側にモータ逆起電力KT・ωが加算されているため、モータ角速度ωを検出する角速度センサ又は角速度検出回路を設け、モータ逆起電力KT・ωを演算処理する必要がある。しかし、これは構成を複雑にするのみならず、コストの増加になるので好ましくない。そこで、本発明では、以下に述べる方法によりモータ逆起電力KT・ωの影響を排除してモータ20の地絡を検出する。
前記数2を簡略化して書き直すと、モータ20が地絡した場合に電流検出用抵抗Raに流れる電流imは、以下の数4で表すことができる。ここで、Leは地絡したモータのインダクタンス、Reは地絡したモータの内部抵抗を表す。
(数4)
im=Vb・D/(Le・s+Re)−KT・ω/(Le・s+Re)
図4は、図3の判別回路を処理し易いように書き改め、伝達関数で示したものである。図4において、315及び316はハイパスフイルタ、加算器314からはモータ20の数学モデルに流れる電流と実際のモータに流れる電流との差eが出力される。im´は実際のモータの検出電流imをハイパスフイルタ316を通過させた後の値で、ia´はモータの数学モデルの電流iaをハイパスフイルタ315を通過させた後の値であり、実際のモータの検出電流im´と数学モデルの電流ia´との差である検出電流e=(im´−ia´)は、以下の数5で表される。
Figure 2007308138
先ず、実際のモータ20が正常である場合について検討する。モータ角速度ωは操向ハンドルに同期した周波数帯域で現れる物理量であるため、その周波数帯域はせいぜい5Hzである。一方、モータ駆動系の動特性は図4に示すようにハイパスフイルタとゲインの組み合わせの特性を有し、そのカットオフ周波数は通常数百Hz程度である。そこで、5Hz以上のカットオフ周波数を有し、且つモータ駆動系の前記カットオフ周波数(数百Hz程度)よりも低いカットオフ周波数であるようにハイパスフイルタの時定数を設定すると、前記数5で表される検出電流e=(im´−ia´)は、供給電圧Vb・Dの周波数域に関係無く、モータの入力側に現れるモータ逆起電力KT・ωがハイパスフイルタにより除かれるので、実際のモータの電気的特性は数学モデルとほぼ一致し、数5で表される検出電流e=(ia´−im´)は零に近い値となる。
次に、実際のモータ20が地絡した場合について検討する。実際のモータ20が地絡した場合、その伝達特性は図4でブロック312で示すようになる。このとき、モータ駆動系の特性の変化を検出するためには、ハイパスフイルタのカットオフ周波数以上の成分を含む供給電圧Vb・Dが必要である。何故ならば、ハイパスフイルタによりそのカットオフ周波数以下の成分は全てカットされるからである。モータ20が地絡した場合、地絡箇所のインピーダンスが大きいときは電流フィードバックループが振動を起こし、地絡箇所のインピーダンスが小さいときはセルフステアを起こす。本発明ではセルフステアに至る前に地絡箇所の検出を行なう。地絡箇所のインピーダンスが大きいときは、実際にモータに流れる電流iと検出電流imとはほぼ一致するから、セルフステアを起こすことはない。
モータ20に流れる電流iは、モータ駆動系の動特性が変化したため電流フィードバックループの内部で、フィードバックループの時定数に等しい周波数で振動を起こす。図5はこの状態を示すもので、地絡時に実際にモータ20に流れる電流ie、及び検出電流imが振動していることが分る。この振動成分は供給電圧Vb・Dにフィードバック信号として含まれるため、図4における検出信号e=(im´−ia´)にも現れるから、検出信号eに含まれる振動成分を検出することでモータ20の地絡を検出することができる。
上述の方法によりモータ駆動系の異常を検出できるが、これではモータ20の故障か、モータ駆動回路37の故障か、モータ電流検出回路38の故障かが分らない。そこで、次にはモータ電流検出回路38の故障を検出する動作について説明する。モータ電流検出回路38が故障しても、モータ20及びモータ駆動回路37が正常な場合には、オープンループでモータ20を駆動できるからである。本発明では実際にモータ電流検出回路38の故障を直接的に検出するのではなく、パラメータ変動による電流ループ内の異常検出の後に、モータ駆動回路37の正常/異常を判断し、モータ駆動回路37が正常であれば電流検出回路38の故障とみなしている。
本発明によるモータ駆動回路37の故障の判定は、モータ駆動回路37内のHブリッジを構成するFET1〜4を全てOFFしたときのモータ端子電圧Vmの値によって行なう。即ち、モータ駆動回路37が正常であれば、FET1〜4を全てOFFにすればモータ端子電圧Vmは0となり、異常であれば0にならないからである。こうして故障検出回路310によってモータ電流検出回路38が故障であると判定されたときは、切換信号SSを出力して、切換回路320の接点をaからbに切換える。これにより、電流制御のフィードバック系はモータモデル330のオープンループにされ、操舵補助指令値演算器32からの操舵補助指令値Iがモータモデル330に入力される。
図6は本発明の動作例を示しており、先ずパラメータ変動によってモータ駆動系の異常検出を行ない(ステップS1)、正常であれば正常動作(接点a)を継続し、異常であれば上述したようにモータ電流出力を0にすると共に、ダイアグを記憶してフェールランプを点灯する(ステップS2)。そして、モータ駆動回路37内のFET1〜4を全てOFFし(ステップS3)、モータ端子電圧Vmを読取る(ステップS4)。読取ったモータ端子電圧Vmに基づいてモータ駆動回路37が正常/異常かを判定し(ステップS10)、異常であればモータ電流検出回路38を故障とみなすが、モータ駆動系は正常と判断し(ステップS11)、切換信号SSによって切換部320の接点をaからbに切換え、電流制御系をフィードバック系からオープンループ系に切換える(ステップS12)。これにより、モータ20をオープンループ系で駆動することができる(ステップS13)。又、上記ステップS10でモータ駆動回路37が異常と判断された場合には、モータ駆動系の異常を確定し(ステップS14)、フェールリレーをOFFとする(ステップS515)。
本発明によるコントロールユニットの構成例を示すブロック図である。 モータ駆動系の異常検出を説明する回路ブロック図である。 モータ駆動系の異常検出を説明する回路ブロック図である。 判別回路を書き改めたブロック図である。 モータ駆動系の異常状態における検出電流の振動を説明する図である。 本発明の動作例を示すフローチャートである。 従来の電動パワーステアリング装置の一例を示すブロック構成図である。 コントロールユニットの一般的な内部構成を示すブロック図である。 モータ駆動回路の一例を示す結線図である。
符号の説明
1 操向ハンドル
5 ピニオンラック機構
10 トルクセンサ
12 車速センサ
20 モータ
30 コントロールユニット
31 位相補償器
37 モータ駆動回路
38 モータ電流検出回路
310 故障検出回路
320 切換回路

Claims (1)

  1. ハンドルの操舵トルクを検出するトルクセンサと、前記ハンドルと一体的に設けられたステアリングシャフトを補助負荷付勢するモータと、前記操舵トルクの大きさに応じて前記モータをフィードバック系で駆動するコントロールユニットとを具備した電動パワーステアリング装置の制御装置において、前記コントロールユニットが、前記モータの電流検出回路と、前記電流検出回路の故障を検出する故障検出回路とを具備すると共に、前記故障検出回路が前記電流検出回路の故障を検出したときに、前記フィードバック系よりも電流を抑えて前記モータを駆動するオープンループ系に切換えるようになっていることを特徴とする電動パワーステアリング装置の制御装置。
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