JP2005014465A - 液体吐出装置及び液体吐出方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ノズルを並べてヘッドを構成するとともに、前記ヘッドをノズルの並び方向と直交する方向に並べてヘッド列とし、エネルギー発生素子による液体へのエネルギーの付与の仕方を制御することで、前記ノズルから吐出される液滴の吐出方向を偏向可能とし、前記ヘッド列中における、前記ヘッドの位置ずれに起因するドットの着弾位置ずれを補正する。例えば、カラー印画をする場合や滑らかな階調表現を得る場合等は、ドットが重なり合うように補正する。また、高解像度化する場合等は、ドットがそれぞれ重なり合わないように補正したり、一のヘッドのドット間に他のヘッドのドットが入るように補正する。
【選択図】 図7
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、被記録媒体に液滴を着弾させてドットを形成する液体吐出装置及び液体吐出方法において、液滴の着弾位置のずれを補正することにより、画質の改善を図る技術に関するものである。
また、液滴の着弾位置を意図的にずらすことにより、記録ドット解像度の高画質化を図る技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、液体吐出装置の1つであるインクジェットプリンタにおいては、通常、ノズルが直線状に並べられたヘッドを備えている。そして、このヘッドの各ノズルから、ノズル面に対向して配置された印画紙等の被記録媒体に向けて微小なインクの液滴を順次吐出することにより、略円形のドットを縦横に形成し、点画として画像や文字を表現している。
【0003】
ここで、インクの吐出方式の1つとして、熱エネルギーを用いてインクを吐出させるサーマル方式が知られている。
このサーマル方式の吐出装置は、液体としてインクを収容するインク液室と、インク液室内に設けられたエネルギー発生素子としての発熱抵抗体と、インクを液滴として吐出するノズルとを備えている。そして、インクを発熱抵抗体で急速に加熱し、発熱抵抗体上のインクに気泡を発生させ、気泡発生時のエネルギーによってインクの液滴をノズルから吐出させる。
【0004】
さらにまた、ヘッド構造の観点からは、ヘッドを被記録媒体の幅方向に移動させて印画を行うシリアル方式と、多数のヘッドを被記録媒体の幅方向に並べて配置し、印画幅分のラインヘッドを形成したライン方式とが挙げられる。
【0005】
このライン方式においては、被記録媒体の全幅にわたるヘッドを、シリコンウエハやガラス等で一体に形成することは、製造方法、歩留まり問題、発熱問題、コスト問題等、様々な問題があって、現実的ではない。
このため、小さなヘッド(これにも様々な制約があり、大きくてもノズルの並び方向の長さが1インチ以下程度が実用的な限界である。)を、端部同士が繋がるように複数並設して、それぞれのヘッドに適当な信号処理を行うことにより、被記録媒体に印画する段階で、被記録媒体の全幅に繋がった記録を行うようにすることが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−36522号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述の従来の技術では、以下の問題点があった。
先ず、理想的な状態について説明すると、図8は、ヘッドをノズルの並び方向と直交する方向に並べたヘッド列と、ヘッドのノズルから吐出された液滴が形成するドットを模式的に示した図である。
すなわち、図8(a)は、ノズル18を1列に並べて構成した4個のヘッド11A、11B、11C及び11Dをノズル18の並び方向と直交する方向に並べて、ヘッドが4列のヘッド列としたものである。そして、インク液室(図示せず)にはイエロー、シアン、マゼンダ及びブラックの4色のインクが液体として別々に収容されており、インク液室中の液体にエネルギーを付与するエネルギー発生素子(図示せず)により、ヘッド11A〜11Dごとに異なる4色のインクを液滴として、ノズル18から吐出する。
【0008】
ここで、便宜上、X方向及びY方向を図8(a)のように定義する(以下、他の図においても同様。)。
したがって、ライン方式の場合には、ヘッド11A〜11Dをそれぞれ被記録媒体の幅(X方向)と同程度の長さになるまで並設することで、Y方向に並べたヘッド11A〜11Dからなるヘッド列を動かすことなく、被記録媒体をY方向に搬送して、被記録媒体の全面にわたる印画を可能としている。
また、Y方向のヘッド列は、それぞれ異なる4色のインクを吐出し、カラー印画を可能とするものであるが、4色以上を用いる場合もある。
【0009】
但し、ノズル18は、説明を分かりやすくするため、その数、大きさを模式化してある。
また、印画時には全ノズルを同じタイミングで吐出せず、適宜ずらして吐出する場合がある。その場合は、被記録媒体上の着弾位置の位置ずれを防止するために、予め吐出タイミングシーケンスに対応してノズルのY方向の位置を補正することがあるが、ここでは説明を分かりやすくするため、Y方向の位置を全て一直線上にした例を代表例としている。
【0010】
なお、シリアル方式の場合には、ヘッド11A〜11Dからなるヘッド列が図8(a)のY方向に移動しながら被記録媒体の幅方向(Y方向)に印画を行う。そして、ヘッド列が1パス分の距離を動くと、被記録媒体がX方向に所定量だけ動き、再びヘッド列が同様の動作を繰り返して被記録媒体の全面にわたる印画を行う。
【0011】
次に、図8(b)は、図8(a)に示す理想的なヘッド列によって形成されたドットDを示すものである。
すなわち、ヘッドのノズル18からインクの液滴を吐出する際、吐出方向に偏向がなければ、ライン方式にしろシリアル方式にしろ、ノズル18に対応した位置に液滴が着弾するので、被記録媒体のX方向に並ぶドットDもノズル18に対応して形成される。
なお、Y方向に関しては、吐出方向に偏向がない場合、ライン方式であれば、被記録媒体の搬送速度と、ノズル18からの液滴の吐出タイミングにより、シリアル方式であれば、ヘッド列の移動速度と、ノズル18からの液滴の吐出タイミングにより、ドットDの形成位置が決まる。
但し、ここでは説明を分かりやすくするため、X方向にもY方向にも隣接するドットが互いに接するような位置、大きさに模式化してある。
【0012】
そして、印画データに対し、各色ごとに独立してオン・デマンドでインクの液滴を吐出し、印画紙等の被記録媒体に着弾したドットDを重ね合わせれば、カラー印画が可能となる。
なお、カラー印画は、液滴の色だけでなく、液滴の濃度、吐出数、吐出量、液滴の着弾位置、面積等を変えることによって実現する場合もあるが、説明の単純化のために、4色の液滴によって形成されるドットDの大きさは一定で、吐出数は1つであるとする。
【0013】
すると、図8(a)に示す理想的なヘッド列であれば、ヘッド11A〜11Dの対応するノズル18(X方向にn番目のノズル同士)から吐出される液滴が形成するドットDは、Y方向が同じ位置の場合、図8(b)に示す通り、ぴったりと重なり合う。
逆に言えば、図8(b)に示すようなドットDが形成されるように、ヘッド列を構成することが理想的である。
【0014】
しかしながら、実際には製造上のばらつき、歩留まり問題、コスト問題等の理由によって、図8(a)に示すような、理想的なヘッド列を構成することは困難である。
例えば、図9(a)に示すヘッド列は、ヘッド11A〜11Dの中のヘッド11CだけがX方向に位置ずれしたものである。そして、この位置ずれに起因し、ヘッド11Cのノズルから吐出された液滴によって形成されるドットDC は、図9(b)に示すように、X方向に位置ずれしてしまう。
このような位置ずれヘッドを含むヘッド列では、与えられた印画データに対して本来の印画ができないために、印画品位が低下する。
【0015】
また、記録ドット解像度の高解像度化に対応するための手段として、ヘッドに並べるノズルの高密度化が行われているが、ノズルのピッチを狭くするにも限度がある。
そこで、図10(a)に示すように、ノズル18のピッチが全く同じヘッドを並べて配置(図10の場合は、ヘッド11Aと11Bの2列)し、それぞれのピッチをずらす(図10の場合は、半ピッチ)、いわゆる千鳥配置とすることによって、高解像度化(図10の場合は、2倍)することがある。
【0016】
しかしながら、図10(a)に示す理想的なヘッド列であれば、ヘッド11Aと11Bのノズル18から吐出される液滴が形成するドットDA 、DB は、Y方向が同じ位置の場合、図10(b)に示す通り、半ピッチだけずれるが、実際には製造上のばらつき等から、理想的なヘッド列の実現は困難である。
そのため、図11(a)に示すヘッド列のように、ピッチが中途半端にずれ、これに起因して、ヘッド11Aのノズルから吐出された液滴によって形成されるドットDA と、ヘッド11BによるドットDB とが、図11(b)に示す通り、重なってしまう。
このようなヘッド列では、与えられた印画データに対して本来の印画ができないために、印画品位が低下する。
【0017】
したがって、本発明が解決しようとする課題は、本願出願人によって既に提案されている、液滴の吐出方向を偏向可能とする技術(例えば、特願2002−161928、特願2002−320861、及び特願2002−320862)を用いて本来の印画ができるようにし、印画品位の低下を防止することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以下の解決手段によって、上述の課題を解決する。
本発明の1つである請求項1に記載の発明は、吐出すべき液体を収容する液室と、前記液室中の液体にエネルギーを付与するエネルギー発生素子と、前記エネルギー発生素子により、前記液室内の液体を液滴として吐出するノズルとを備え、前記ノズルを並べてヘッドを構成するとともに、前記ヘッドをノズルの並び方向と直交する方向に並べてヘッド列とし、前記ヘッド列中の各前記ノズルから吐出される液滴を被記録媒体に着弾させてドットを形成する液体吐出装置であって、前記エネルギー発生素子による液体へのエネルギーの付与の仕方を制御することで、前記ノズルから吐出される液滴の吐出方向を偏向可能とし、前記ヘッド列中における、前記ヘッドの位置ずれに起因するドットの着弾位置ずれを補正することを特徴とする。
【0019】
例えば、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の液体吐出装置において、前記ヘッド列中の一のヘッドの、n番目のノズルから吐出される液滴が形成するドットと、他のヘッドの、n番目のノズルから吐出される液滴が形成するドットとが重なり合うように、ドットの着弾位置ずれを補正することを特徴とする。
【0020】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の液体吐出装置において、前記ヘッド列中の一のヘッドの、n番目のノズルから吐出される液滴が形成するドットと、他のヘッドの、n番目のノズルから吐出される液滴が形成するドットとが重なり合わないように、ドットの着弾位置ずれを補正することを特徴とする。
【0021】
さらに、請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の液体吐出装置において、前記ノズルがピッチPで並び、前記ヘッドがS個並んでいるとき、前記ヘッド列中の一のヘッドの、n番目のノズルから吐出される液滴が形成するドットの中心と、他のヘッドの、n番目のノズルから吐出される液滴が形成するドットの中心とがP/Sだけずれるように、ドットの着弾位置ずれを補正することを特徴とする。
【0022】
上記の発明においては、ヘッドの各ノズルは、複数の異なる方向に液滴を吐出可能に形成されている。また、ノズルを並べて構成したヘッドを、ノズルの並び方向と直交する方向に並べてヘッド列としている。
そして、ヘッド列中の各ヘッドのn番目のノズル同士に着目すると、そのノズルから吐出される液滴が形成するドットが、重なり合うか、重なり合わないように、ドットの着弾位置ずれを補正する。また、ノズルがピッチPで並び、ヘッドがS個並んでいる場合には、ドットの中心がP/Sだけずれるように、ドットの着弾位置ずれを補正する。
【0023】
すなわち、ヘッド同士で互いに同じ位置にあるノズルについて、例えばカラー印画を想定した場合には、ドットが重なり合うように液滴の着弾位置を調整し、高解像度化を図るような場合には、ドットがそれぞれ重なり合わないように液滴の着弾位置を調整するのである。
また、高解像度化を図るような場合には、一のヘッドのドット間に他のヘッドのドットが入るように補正することもできる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面等を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
下記実施形態の液体吐出装置はインクジェットプリンタであり、液体としてインクを使用し、インクを収容する液室がインク液室で、ノズルから吐出される微少量(例えば数ピコリットル)のインクが液滴で、ドットとはインクの1つの液滴が印画紙等の被記録媒体に着弾して形成されたものをいう。
また、エネルギー発生素子(本実施形態では、発熱抵抗体13)によってインク液室中のインクにエネルギーが付与され、インクを液滴として吐出する。そして、エネルギー発生素子によるインクへのエネルギーの付与の仕方を制御することで、ノズルから吐出される液滴の吐出方向を偏向可能とする。なお、エネルギー発生素子は、インク液室の一面をも構成する場合がある。
【0025】
ここで、異なる色のインクを使用する場合、1つの液滴が着弾すれば、その色のドットとなり、複数の液滴が同じ位置に着弾すれば、それに応じて形成される色のドットとなる。したがって、多数のドットが被記録媒体上に形成されることで、カラー印画が実現される。また、複数の液滴が印画すべき領域の同じ位置に着弾しないようにすれば、高解像度が実現される。但し、被記録媒体に1つの液滴も着弾されない領域が存在し得ることは勿論である。
なお、本発明に用いられる液体吐出装置は、下記実施形態に限定されるものでないことは言うまでもない。
【0026】
図1は、本発明による液体吐出装置を適用したインクジェットプリンタ(以下、単に「プリンタ」という。)のヘッド11を示す分解斜視図である。図1において、ノズルシート17は、バリア層16上に貼り合わされるが、このノズルシート17を分解して図示している。
ヘッド11において、基板部材14は、シリコン等からなる半導体基板15と、この半導体基板15の一方の面に析出形成された発熱抵抗体13とを備えるものである。発熱抵抗体13は、半導体基板15上に形成された導体部(図示せず)を介して外部回路と電気的に接続されている。
【0027】
また、バリア層16は、例えば、感光性環化ゴムレジストや露光硬化型のドライフィルムレジストからなり、半導体基板15の発熱抵抗体13が形成された面の全体に積層された後、フォトリソプロセスによって不要な部分が除去されることにより形成されている。
さらにまた、ノズルシート17は、複数のノズル18が形成されたものであり、例えば、ニッケルによる電鋳技術により形成され、ノズル18の位置が発熱抵抗体13の位置と合うように、すなわちノズル18が発熱抵抗体13に対向するようにバリア層16の上に貼り合わされている。
【0028】
インク液室12は、発熱抵抗体13を囲むように、基板部材14とバリア層16とノズルシート17とから構成されたものである。すなわち、基板部材14は、図1中、インク液室12の底壁を構成し、バリア層16は、インク液室12の側壁を構成し、ノズルシート17は、インク液室12の天壁を構成する。これにより、インク液室12は、図1中、右側前方面に開口領域を有し、この開口領域とインク流路(図示せず)とが連通される。
【0029】
上記の1個のヘッド11には、通常、100個単位の規模で、インク液室12と、各インク液室12内にそれぞれ配置された発熱抵抗体13とを備え、プリンタの制御部からの指令によってこれら発熱抵抗体13のそれぞれを一意に選択して発熱抵抗体13に対応するインク液室12内のインクを、インク液室12に対向するノズル18から吐出させることができる。
【0030】
すなわち、ヘッド11と結合されたインクタンク(図示せず)から、インク液室12にインクが満たされる。そして、発熱抵抗体13に短時間、例えば、1〜3μsecの間パルス電流を流すことにより、発熱抵抗体13が急速に加熱され、その結果、発熱抵抗体13と接する部分に気相のインク気泡が発生し、そのインク気泡の膨張によって、ある体積のインクが押しのけられる(インクが沸騰する)。これによって、ノズル18に接する部分の上記押しのけられたインクと同等の体積のインクが、液滴としてノズル18から吐出され、被記録媒体である印画紙上に着弾し、ドットが形成される。
【0031】
さらに、本実施形態では、複数のヘッド11を被記録媒体の幅方向に並べて、ラインヘッドを形成している。
図2は、ラインヘッド10の一実施形態を示す平面図である。図2では、4つのヘッド11(「N−1」、「N」、「N+1」及び「N+2」)を図示している。ラインヘッド10を形成する場合には、図1中、ヘッド11からノズルシート17を除く部分(ヘッドチップ)を複数並設する。そして、これらのヘッドチップの上部に、全てのヘッドチップの各インク液室12に対応する位置にノズル18が形成された1枚のノズルシート17を貼り合わせることにより、ラインヘッド10を形成する。
【0032】
ここで、隣接するヘッド11の各端部にあるノズル間のピッチ、すなわち図2中、A部詳細図において、N番目のヘッド11の右端部にあるノズル18と、N+1番目のヘッド11の左端部にあるノズル18との間の間隔は、ヘッド11のノズル18間の間隔に等しくなるように、各ヘッド11が配置される。
また、このようなラインヘッド10を必要数だけノズル18の並び方向と直交する方向に並べてヘッド列を構成する。但し、別々のラインヘッド10を後から組み合わせるのではなく、当初から、ノズルが並んだヘッドが、さらにノズルの並び方向と直交する方向に並んだ一体化構造であっても良い。
なお、ヘッド列中で隣接するヘッドにおけるノズル同士の位置関係は、カラー印画等の場合には対応するノズルの位置が一致するようにし、高解像度化等の場合にはオフセットしておく。
【0033】
続いて、本実施形態のノズル部分をより詳細に説明する。
図3は、ヘッド11の1つのノズル部分を取り出して示す平面図及び側面の断面図である。
図3に示すように、本実施形態のヘッド11では、1つのインク液室12内に、2つに分割された発熱抵抗体13が並設されている。さらに、分割された2つの発熱抵抗体13の並び方向は、ノズル18の並び方向(図3中、左右方向)である。なお、図3の平面図では、ノズル18を1点鎖線で示している。
【0034】
このように、1つのインク液室12内に2つに分割された発熱抵抗体13を備えた場合には、各々の発熱抵抗体13がインクを沸騰させる温度に到達するまでの時間(気泡発生時間)を同時にしたときには、2つの発熱抵抗体13上で同時にインクが沸騰し、インクの液滴は、ノズル18の中心軸方向に吐出される。
これに対し、2つの分割した発熱抵抗体13の気泡発生時間に時間差を与えれば、2つの発熱抵抗体13上で同時にインクが沸騰しない。これにより、液滴の吐出方向は、ノズル18の中心軸方向からずれ、偏向して吐出される。したがって、偏向なく液滴が吐出されたときの着弾位置からずれた位置に、液滴を着弾させることができる。
【0035】
図4は、液滴の吐出方向の偏向を説明する図である。図4において、インク液滴iの吐出面に対して垂直にインク液滴iが吐出されると、図4中、点線で示す矢印のように偏向なくインク液滴iが吐出される。これに対し、インク液滴iの吐出方向が偏向して、吐出角度が垂直位置からθだけずれると(図4中、Z1又はZ2方向)、吐出面と被記録媒体である印画紙P面(インク液滴iの着弾面)までの間の距離をH(Hは、ほぼ一定)としたとき、インク液滴iの着弾位置は、
ΔL=H×tanθ
で求められるΔLだけずれることとなる。
【0036】
図5(a)、(b)は、2分割した発熱抵抗体13のインクの気泡発生時間差と、インクの吐出角度との関係を示すグラフであり、コンピュータによるシミュレーション結果を示すものである。
このグラフにおいて、X方向(グラフの縦軸θxで示す方向。注意;グラフの横軸の意味ではない。)は、図8と同様に、ノズル18の並び方向(発熱抵抗体13の並設方向)であり、Y方向(グラフの縦軸θyで示す方向。注意;グラフの縦軸の意味ではない。)は、図8と同様に、X方向に垂直な方向(被記録媒体の搬送方向)である。
【0037】
また、図5(c)は、2分割した発熱抵抗体13のインクの気泡発生時間差として、2分割した発熱抵抗体13間の電流量の差の2分の1を偏向電流として横軸にし、インクの吐出角度(X方向)として、インクの着弾位置での偏向量(上記Hを約2mmとして実測)を縦軸にした場合の実測値データである。
図5(c)では、発熱抵抗体13の主電流を80mAとして、片方の発熱抵抗体13に前記偏向電流を重畳し、インクの偏向吐出を行った。
【0038】
ノズル18の並び方向に2分割した発熱抵抗体13の気泡発生に時間差を有する場合には、図5に示すように、インクの吐出角度が垂直でなくなり、ノズル18の並び方向におけるインクの吐出角度θx(垂直からのずれ量であって、図4のθに相当するもの)は、気泡発生時間差とともに大きくなる。
このように、2分割した発熱抵抗体13を設け、各発熱抵抗体13に流す電流量を変えれば、2つの発熱抵抗体13上の気泡発生時間に時間差が生じるように制御することができる。そして、この時間差に応じて、インクの吐出方向を偏向させることができる。
【0039】
次に、インク液滴の吐出方向を偏向させる方法について、より具体的に説明する。
図6は、2つの分割した発熱抵抗体13の気泡発生時間差を設定できるように構成したものの一実施形態を示す。
この例では、液滴の偏向方向を3ビットの制御信号を用いて、抵抗Rh−Aと抵抗Rh−Bとに流れる電流値差を、8種類に設定できるようにしたことで、液滴の吐出方向を8段階に設定できるようにしたものである。図6において、抵抗Rh−A及びRh−Bは、2分割された発熱抵抗体13の抵抗であり、両者は直列に接続されている。抵抗電源Vhは、抵抗Rh−A及びRh−Bに電圧を与えるための電源である。
【0040】
吐出制御回路50は、抵抗Rh−Aと抵抗Rh−Bとに流れる電流値差を制御することで、液滴の吐出方向を制御する回路であり、トランジスタとして、M1〜M21を備えている。トランジスタM4、M6、M9、M11、M14、M16、M19及びM21はPMOSトランジスタであり、その他はNMOSトランジスタである。トランジスタM4及びM6、トランジスタM9及びM11、トランジスタM14及びM16、並びにトランジスタM19及びM21が、それぞれカレントミラー回路(以下、「CM回路」という。)を構成するものである。よって、吐出制御回路50は、4組のCM回路を備えている。
【0041】
例えば、トランジスタM4及びM6からなるCM回路では、トランジスタM6のゲートとドレイン、及びトランジスタM4のゲートが接続されているので、トランジスタM4とM6には常に同じ電圧がかかり、ほぼ同じ電流が流れるように構成されている(他のCM回路も同様。)。
また、トランジスタM3及びM5は、トランジスタM4及びM6からなるCM回路の差動アンプ、すなわちスイッチング素子(以下、「第2スイッチング素子」という。)として機能するものである。ここで、第2スイッチング素子は、CM回路を介して抵抗Rh−A及びRh−B間に電流を流入するか、又は抵抗Rh−A及びRh−B間から電流を流出させるためのものである。
さらに、トランジスタM8及びM10、トランジスタM13及びM15、並びにトランジスタM18及びM20は、それぞれ、トランジスタM9及びM11、トランジスタM14及びM16、並びにトランジスタM19及びM21からなるCM回路の第2スイッチング素子である。
【0042】
そして、トランジスタM4及びM6からなるCM回路と、第2スイッチング素子であるトランジスタM3及びM5において、トランジスタM4とM3、及びトランジスタM6とM5のドレイン同士が接続されている(他の第2スイッチング素子も同様。)。
【0043】
また、CM回路の一部を構成するトランジスタM4、M9、M14及びM19のドレイン、並びにトランジスタM3、M8、M13及びM18のドレインは、抵抗Rh−AとRh−Bとの中点に接続されている。
さらに、トランジスタM2、M7、M12及びM17は、それぞれ、各CM回路の定電流源となるものであり、そのドレインがそれぞれトランジスタM3、M8、M13及びM18のソース及びバックゲートに接続されている。
さらにまた、トランジスタM1は、そのドレインが抵抗Rh−Bと直列に接続され、吐出実行入力スイッチAが1(ON)になったときにONになり、抵抗Rh−A及びRh−Bに電流を流すように構成されている。すなわち、トランジスタM1は、抵抗Rh−A及びRh−Bへの電流の供給をON/OFFするスイッチング素子(以下、「第1スイッチング素子」という。)として機能するものである。
【0044】
一方、ANDゲートX1〜X9の出力端子は、それぞれトランジスタM1、M3、M5、・・のゲートに接続されている。なお、ANDゲートX1〜X7は、2入力タイプのものであるが、ANDゲートX8及びX9は、3入力タイプのものである。そして、ANDゲートX1〜X9の入力端子の少なくとも1つは、吐出実行入力スイッチAと接続されている。
【0045】
また、XNORゲートX10、X12、X14及びX16のうち、1つの入力端子は、偏向方向切替えスイッチCと接続されており、他の1つの入力端子は、偏向制御スイッチJ1〜J3、又は吐出角補正スイッチSと接続されている。
ここで、偏向方向切替えスイッチCは、インク液滴の吐出方向を、ノズル18の並び方向において、どちら側に偏向させるかを切り替えるためのスイッチであり、偏向方向切替えスイッチCが1(ON)になると、XNORゲートX10の一方の入力が1になる。
また、偏向制御スイッチJ1〜J3は、それぞれ、インク液滴の吐出方向を偏向させるときの偏向量を決定するためのスイッチであり、例えば入力端子J3が1(ON)になると、XNORゲートX10の入力の1つが1になる。
【0046】
さらに、XNORゲートX10〜X16の各出力端子は、ANDゲートX2、X4、・・の1つの入力端子に接続されるとともに、NOTゲートX11、X13、・・を介してANDゲートX3、X5、・・の1つの入力端子に接続されている。
また、ANDゲートX8及びX9の入力端子の1つは、吐出角補正スイッチKと接続されている。
【0047】
さらにまた、偏向振幅制御端子Bは、各CM回路の定電流源となるトランジスタM2、M7、・・の電流値を決める端子であり、トランジスタM2、M7、・・のゲートにそれぞれ接続されている。
そして、偏向振幅制御端子Bに適当な電圧(Vx)が印加されると、トランジスタM2、M7、・・のゲートにVgs(ゲート−ソース間電圧)が与えられるので、トランジスタM2、M7、・・に電流が流れ、トランジスタM3からM2、トランジスタM8からM7、・・に電流が流れるようになる。
【0048】
また、抵抗Rh−Bに接続されたトランジスタM1のソース、及び各CM回路の定電流源となるトランジスタM2、M7、・・のソースは、グラウンド(GND)に接地されている。
【0049】
以上の構成において、各トランジスタM1〜M21にかっこ書で付した「×N(N=1、2、4、又は50)」の数字は、素子の並列状態を示し、例えば「×1」(M12〜M21)は、標準の素子を有することを示し、「×2」(M7〜M11)は、標準の素子2個を並列に接続したものと等価な素子を有することを示す。以下、「×N」は、標準の素子N個を並列に接続したものと等価な素子を有することを示している。
【0050】
これにより、トランジスタM2、M7、M12、及びM17は、それぞれ「×4」、「×2」、「×1」、「×1」であるので、これらのトランジスタのゲートとグラウンド間に適当な電圧を与えると、それぞれのドレイン電流は、4:2:1:1の比率になる。
【0051】
次に、吐出制御回路50の動作について説明するが、最初に、トランジスタM4及びM6からなるCM回路と、そのスイッチング素子であるトランジスタM3及びM5のみに着目して説明する。
吐出実行入力スイッチAは、液滴を吐出するときだけ1(ON)になる。
また、本実施形態では、1つのノズル18から液滴を吐出するときには、1.5μs(1/64)の期間のみ吐出実行入力スイッチAが1(ON)にされ、抵抗電源Vh(5V)から抵抗Rh−A及びRh−Bに電力が供給される。逆に、94.5μs(63/64)は、吐出実行入力スイッチAは0(OFF)にされて、液滴を吐出したノズルのインク液室へのインクの補充期間に当てられる。
【0052】
例えば、A=1、B=Vx(アナログ電圧)、C=1、及びJ3=1であるとき、XNORゲートX10の出力は1になるので、この出力1と、A=1がANDゲートX2に入力され、ANDゲートX2の出力は1になる。よって、トランジスタM3はONになる。
また、XNORゲートX10の出力が1であるときには、NOTゲートX11の出力は0であるので、この出力0と、A=1がANDゲートX3の入力となるので、ANDゲートX3の出力は0になり、トランジスタM5はOFFとなる。
【0053】
そして、トランジスタM4とM3のドレイン同士、及びトランジスタM6とM5のドレイン同士が接続されているので、上述のようにトランジスタM3がONで、かつM5がOFFであるときには、抵抗Rh−AからトランジスタM3に電流が流れるが、トランジスタM6は、トランジスタM5がOFFなので電流は流れない。
また、CM回路の特性により、トランジスタM6に電流が流れないときには、トランジスタM4にも電流は流れない。さらに、トランジスタM2はONであるので、上述の場合には、トランジスタM3、M4、M5、及びM6のうち、トランジスタM3からM2にのみ電流が流れる。
【0054】
この状態において、抵抗電源Vhの電圧がかかると、トランジスタM4及びM6には電流は流れず、抵抗Rh−Aに電流が流れる。
また、トランジスタM3には電流が流れるので、電流は抵抗Rh−Aを流れた後、トランジスタM3側と抵抗Rh−B側とに分岐する。トランジスタM3側に流れた電流は、流れる電流値を決めているトランジスタM2を流れた後、グラウンドに送られる。一方、抵抗Rh−B側に流れた電流は、ONであるトランジスタM1を流れた後、グラウンドに送られる。
よって、抵抗Rh−Aと抵抗Rh−Bとに流れる電流は、Rh−A>Rh−Bになる。
【0055】
以上は、C=1の場合であるが、次にC=0である場合、すなわち、偏向方向切替えスイッチCの入力のみを異ならせた場合(その他のスイッチA、J3は、上記と同様に1とする)は、以下のようになる。
C=0、かつJ3=1であるときには、XNORゲートX10の出力は0となる。これにより、ANDゲートX2の入力は(0、1(A=1))となるので、その出力は0になる。よって、トランジスタM3はOFFとなる。
また、XNORゲートX10の出力が0となれば、NOTゲートX11の出力は1になるので、ANDゲートX3の入力は、(1、1(A=1))となり、トランジスタM5はONになる。
【0056】
トランジスタM5がONであるとき、トランジスタM6には電流が流れるが、これとCM回路の特性から、トランジスタM4にも電流が流れる。
よって、抵抗電源Vhにより、抵抗Rh−A、トランジスタM4、及びトランジスタM6に電流が流れる。そして、抵抗Rh−Aに流れた電流は、全て抵抗Rh−Bに流れる(トランジスタM3はOFFであるので、抵抗Rh−Aを流れ出た電流はトランジスタM3側には分岐しない)。また、トランジスタM4に流れた電流は、トランジスタM3がOFFであるので、全て抵抗Rh−B側に流入する。さらに、トランジスタM6に流れた電流は、トランジスタM5に流れる。
【0057】
以上より、C=1であるときには、抵抗Rh−Aを流れた電流は、抵抗Rh−B側とトランジスタM3側とに分岐して流れ出たが、C=0であるときには、抵抗Rh−Bには、抵抗Rh−Aを流れた電流の他、トランジスタM4を流れた電流が入り込む。
その結果、抵抗Rh−Aと抵抗Rh−Bとに流れる電流は、Rh−A<Rh−Bとなる。そして、その比率は、C=1とC=0とで対称となる。
【0058】
以上のようにして、抵抗Rh−Aと抵抗Rh−Bとに流れる電流量を異ならせることで、2分割した発熱抵抗体13上で気泡発生時間差を得ることができ、これにより、インクの液滴の吐出方向を偏向させることができる。
また、C=1とC=0とで、液滴の偏向方向を、ノズル18の並び方向において対称位置に切り替えることができる。
【0059】
なお、以上の説明は、偏向制御スイッチJ3のみがON/OFFのときを例としたが、偏向制御スイッチJ2及びJ1をさらにON/OFFさせれば、より細かく、抵抗Rh−Aと抵抗Rh−Bとに流す電流量を設定することができる。
すなわち、偏向制御スイッチJ3により、トランジスタM4及びM6に流す電流を制御することができる。また、偏向制御スイッチJ2により、トランジスタM9及びM11に流す電流を制御することができ、さらに、偏向制御スイッチJ1により、トランジスタM14及びM16に流す電流を制御することができる。
【0060】
そして、上述したように、各トランジスタには、トランジスタM4及びM6:トランジスタM9及びM11:トランジスタM14及びM16=4:2:1の比率のドレイン電流を流すことができる。
これにより、液滴の偏向方向を、偏向制御スイッチJ1〜J3の3ビットを用いて、(J1、J2、J3)=(0、0、0)、(0、0、1)、(0、1、0)、(0、1、1)、(1、0、0)、(1、0、1)、(1、1、0)、及び(1、1、1)の8ステップに変化させることができる。
また、トランジスタM2、M7、M12及びM17のゲートとグラウンド間に与える電圧を変えれば、電流量を変えることができるので、各トランジスタに流れるドレイン電流の比率は4:2:1のままで、1ステップ当たりの偏向量を変えることができる。
【0061】
このようにして、ノズル18から液滴が偏向なく(印画紙等の被記録媒体の面に対して垂直に)吐出されたときの液滴の着弾位置に加え、一方側に液滴を偏向させて吐出することも、他方側に偏向させて吐出することもできる。
すなわち、図6の例では、J1、J2、及びJ3の入力値に応じて、8つの位置のうち任意の位置に液滴を着弾させることができ、さらに、C=1とC=0とで、液滴の偏向方向をノズル18の並び方向において対称位置に切り替えることができる。
【0062】
なお、図6では、J1〜J3の3ビットの制御信号を用いて8段階に液滴の吐出方向を偏向させる例を挙げたが、これに限らず何ビットの制御信号を用いてもよく、図6に示した回路を応用することにより、M個の異なる着弾目標位置のうちのいずれかの位置に液滴が着弾するように吐出方向を偏向させることができる。
【0063】
また、図6の例では、エネルギー発生素子として、2つの発熱抵抗体13を並設し、エネルギーの付与の仕方の制御として、それぞれに流れる電流値を変え、各発熱抵抗体13上においてインクが沸騰するに至る時間(気泡発生時間)に時間差を設けるようにした。
しかし、これに限らず、2つの発熱抵抗体13の抵抗値を同一とし、電流を流す時間のタイミングに差異を設けるものであっても良い。例えば、2つの発熱抵抗体13ごとにそれぞれ独立したスイッチを設け、各スイッチを時間差をもってオンにすれば、各発熱抵抗体13上のインクに気泡が発生するに至る時間に時間差を設けることができる。
さらには、発熱抵抗体13に流れる電流値を変えることと、電流を流す時間に時間差を設けたものとを組み合わせて用いても良い。
【0064】
なお、本実施形態で発熱抵抗体13を2つとしたのは、耐久性を有することが十分に実証されており、かつ回路構成も簡素化できるからである。
しかし、これに限らず、1つのインク液室12内において3つ以上の発熱抵抗体13を並設したものを用いることも可能であるし、そもそも発熱抵抗体13を使用せず、インク液室12内のインク(液体)自身が発熱するようなエネルギーの付与の仕方であっても良い。
【0065】
また、本実施形態では2分割した発熱抵抗体13を用いたが、これら複数の発熱抵抗体13は、必ずしも物理的に分離されている必要はない。すなわち、1つの基体からなる発熱抵抗体13であっても、その気泡発生領域(表面領域)のエネルギー分布に差異を設けることができるもの、例えば、気泡発生領域の全体が均一に発熱せず、一部の領域と他の一部の領域とでインクを沸騰させるためのエネルギーの発生に差を設けることができるものであれば、分離されていなくても良い。
【0066】
さらに、エネルギー付与の仕方の制御として、気泡発生時間差を用いるのではなく、発熱抵抗体13の気泡発生領域上のエネルギー分布に差異を設けて制御することもできる。
【0067】
以上説明した構成を用いて、本実施形態では、印画紙等の被記録媒体にインクの液滴を着弾させてドットを形成する。
図7は、図8と同様に、ヘッドが4列のヘッド列を用いて形成したドットを示すもので、液滴の着弾位置ずれの補正を説明する図であり、ヘッドごとに、異なる4色のインクを吐出するものとする。なお、図の左右方向がノズルの並び方向(X方向)で、上下方向が被記録媒体の移動方向(Y方向)である。
【0068】
また、図7においては、インクの液滴の着弾位置が、図中の(1)〜(4)の左右4段階に偏向可能となっており、1段階でドットピッチの25%だけ着弾位置を移動させることができ、着弾位置のデフォルト(偏向なし)は(3)に設定されているものとする。
【0069】
ここで、図7(a)は、4個のヘッドのうち3個のヘッドから吐出された液滴により全く一致したドットD1を形成しているが、他の1個のヘッドから吐出された液滴は、ドットD1に対し位置ずれを有するドットD2を形成している。
そのため、ドットD1は3色の液滴がぴったりと重なり合って表現される色のドットとなり、ドットD2は他の1色の液滴の色となる。したがって、位置ずれがないときに表現されるべき本来の色は、ドットD1とドットD2の重複部分のみであり、ドットD1だけの部分とドットD2だけの部分の存在は、印画品位を低下させることとなる。
【0070】
そこで、このような場合には、液滴の着弾位置が一致している3個のヘッドをそのままにして、残りの1個のヘッドにおけるノズルから吐出される液滴の吐出方向を左側に偏向させれば、ドットD2がドットD1に重なり合い、位置ずれを軽減することができる。
【0071】
図7(b)は、図7(a)に対してドットD2を左側に移動させた状態を示しており、液滴の着弾位置がほぼ一致し、ドットD1とドットD2とが重なり合って、位置ずれが大幅に減少している。
具体的には、図7(a)の状態で液滴の着弾位置が一致していた3個のヘッドに関しては、図7(a)と同様の状態で液滴を着弾させている。
一方、この3個のヘッドに対し、液滴の着弾の位置ずれを起こしていたヘッドに関しては、液滴の吐出方向を偏向させ、(3)の着弾位置から(2)までドットピッチの25%だけ着弾位置を左側に移動させている。
【0072】
このような吐出方向の偏向は、プリンタ本体、又はヘッドチップ内に、ノズルに対応するインク液室ごと、又は各ヘッドチップ単位や各ヘッドのノズル数単位で、インクの液滴の着弾位置ずれを補正するためのデータを記憶しておき、その記憶されたデータにしたがって、エネルギー発生素子によるインクへのエネルギーの付与の仕方を制御すれば良い。
【0073】
また、液滴の着弾位置の調整は、形成されたドットの位置ずれに限らず、ドットが所望の重なり合いになるような調整や、図9に示すような、ヘッド列中の一部のヘッドにおけるノズルのずれ(以下、「レジずれ」という。)の調整等の各種の調整を含む。
さらに、ドットが重なり合うような調整は、カラー印画に限らず、濃度の低いインクを重ね合わせることによる階調表現等にも効果的であり、重なり合いの程度も、完全な一致に限らず、一部のみの重複や、ドットの大きさが異なることによる程度の相違等を含む。
【0074】
次に、記録ドット解像度の高解像度化について説明する。
例えば、ライン方式の場合には、ヘッドごとのノズルの位置が予め固定されており、被記録媒体の移動量の調整によってドットを補間することができない。そのため、ノズルから吐出される液滴の吐出方向を偏向させないとすれば、被記録媒体への液滴の着弾位置は、予め決定されている。したがって、例えば600DPIの解像度のときは、ノズルのピッチが42.3μmに定まる。
【0075】
一方、シリアル方式の場合には、主走査方向への1パス印画(主走査方向への1回印画)後に、ヘッドのノズル配列方向(副走査方向)にヘッドを所定量移動させた後に再度印画することにより比較的容易に解像度を変更することができる。例えば、600DPI(ノズルのピッチが42.3μm)を実現するヘッドを用いて1パス分の印画を行った後に、42.3μmピッチの((2N+1)/2)倍(Nは整数を示す)分だけヘッドを副走査方向に移動させ、その状態にて同様に1パス分を再度印画し、この際、先に印画したドットの中間にドットが形成されるようにすれば、1200DPIの解像度で印画できる。
【0076】
このような手法は、ヘッドを被記録媒体の幅方向に移動させて印画するものではないライン方式に応用できない。
そこで、図10(a)に示すようにヘッドを千鳥状に配置することにより、個々のヘッドのノズルに基づく解像度よりも高い解像度を実現することが考えられるが、図11に示すようなレジずれによって、正確な千鳥配置にならないこともある。
【0077】
しかしながら、この場合にも、ノズルから吐出される液滴の吐出方向を偏向させ、ヘッド列中のヘッドごとに形成されるドットがそれぞれ重なり合わないように、液滴の着弾位置を調整すればよい。すなわち、着弾位置のずれを補正してドットを正規の千鳥配置に近づけることにより、印画品位の低下を防止するのである。具体的には、ヘッド列において、図11(a)に示すようにヘッド11Aと11Bとで位置ずれを有している場合には、図11(b)に示すようにドットDA とDB とが同一ピッチで配列されないが、ヘッド11A又は11Bの双方又は一方から吐出される液滴の吐出方向を偏向させることで、図10(b)に示すようにドットDA とDB とを同一ピッチで配列することができる。
【0078】
ここで、2列での千鳥配置によれば、ノズルに基づく解像度を2倍にすることができるが、3列以上の千鳥配置によって、さらなる高解像度化を図ることもできる。この場合、ノズルがピッチPで並んでおり、ヘッド列中にヘッドがS個配置されているとすれば、ドットの中心がそれぞれP/Sだけずれるように液滴の着弾位置を調整すれば、ヘッド列中のヘッド全てを高解像度化に有効に活用できる。
また、カラー印画を想定した場合、1色ごとに2列以上のヘッドを千鳥配置にする等して、ドットがそれぞれ重なり合わないようにすれば、カラー印画の高解像度化を図ることができる。
なお、このような調整は、ライン方式に限られず、シリアル方式にも適用できることは当然である。
【0079】
さらにまた、先に述べたように、高解像度化のために、D.I.(Dot−Interleave;各パスでのドットのピッチを一定にするとともに、次のパスでは、先行するパスのドットの中間にドットが配置されるようにしたもの)によってドットを配置することが考えられる。
すると、隣接するパスで交互に液滴の着弾位置がドットピッチの50%だけずれ、実質上の解像度を高めることができるが、レジずれによってそのような配置にならないときは、吐出方向を偏向させ、液滴の着弾位置を調整すればよい。
すなわち、本実施形態のレジずれの補正手段と、D.I.による高解像度化手段とを併用することにより、印画品位を向上させることができる。
【0080】
また、本実施形態のレジずれの補正手段は、ディザーに類似する手法に応用することもできる。
すなわち、擬似ランダム関数発生器によって2ビット値を出力し、その出力値を液滴の吐出方向の偏向信号に加えれば、液滴の着弾位置が適度に振れるようになるが、レジずれがあれば本実施形態の補正手段と併用することで、本来的な効果を奏することができる。
【0081】
さらに、本実施形態のレジずれの補正手段は、千鳥配置によらない高解像度化手段に応用することもできる。
例えば、600DPI(ノズルのピッチが42.3μm)の解像度を実現するヘッドを用いて印画した場合、液滴の吐出方向を偏向させてドットを補間すれば解像度が高まる。すなわち、補間によって2倍密、4倍密、8倍密等の印画が可能となる。
このような高解像度化は、ノズルのピッチよりもドットの大きさが小さい場合に特に有効であるが、レジずれによって補間位置がずれてしまうときは、本実施形態のレジずれの補正手段と、上記の高解像度化手段とを併用することにより、印画品位を向上させることができる。
【0082】
なお、本実施形態では、サーマル方式の吐出構造として発熱抵抗体13を設けたものを例に挙げたが、エネルギー発生素子は発熱抵抗体に限らず、他の発熱素子(抵抗以外のもの)であっても良く、さらに、静電吐出方式やピエゾ方式のものについても適用可能である。
ここで、静電吐出方式のエネルギー発生素子(発熱抵抗体13に相当するもの)は、振動板と、この振動板の下側に、空気層を介した2つの電極を設けたものである。そして、両電極間に電圧を印加し、振動板を下側にたわませ、その後、電圧を0Vにして静電気力を開放する。このとき、振動板が元の状態に戻るときの弾性力を利用して、インクの液滴を吐出するものである。
この場合、各エネルギー発生素子のエネルギーの発生に差異を設けるため、例えば、振動板を元に戻す(電圧を0Vにして静電気力を開放する)ときに2つのエネルギー発生素子間に時間差を設けるか、又は印加する電圧値を2つのエネルギー発生素子で異なる値にすれば良い。
【0083】
また、ピエゾ方式のエネルギー発生素子は、両面に電極を有するピエゾ素子と振動板との積層体を設けたものである。そして、ピエゾ素子の両面の電極に電圧を印加すると、圧電効果により振動板に曲げモーメントが発生し、振動板がたわみ、変形する。この変形を利用してインクの液滴を吐出するものである。
この場合にも、上記と同様に、各エネルギー発生素子のエネルギーの発生に差異を設けるため、ピエゾ素子の両面の電極に電圧を印加するときに2つのピエゾ素子間に時間差を設けるか、又は印加する電圧値を2つのピエゾ素子で異なる値にすれば良い。
【0084】
さらに、本実施形態では、ノズル18の並び方向に液滴の吐出方向を偏向できるようにした。これは、ノズル18の並び方向に2つの発熱抵抗体13を並設したからである。
しかし、ノズルの並び方向(X方向)と液滴の偏向方向とは、必ずしも完全に一致している必要はなく、多少のずれがあっても、ノズルの並び方向と液滴の偏向方向とが完全に一致しているときと略同一の効果が期待できる。したがって、この程度のずれがあっても差し支えない。
【0085】
なお、Y方向のノズルのずれに起因するY方向の着弾位置のずれに関しては、吐出タイミングの補正により対応可能であるものの、本実施形態との組み合わせにより、総合的な位置ずれの補正が可能となる。すなわち、X方向のずれ、Y方向のずれ、さらにはノズル列の角度ずれ等の複合的なずれに対しても、同様の手段によって調整できる。
そして、このような調整は、ライン方式だけでなくシリアル方式にも適用できる。
【0086】
また、プリンタのみならず、種々の液体吐出装置に適用できるものであり、例を示せば、染め物に対する染料の吐出や、生体試料を検出するためのDNA含有溶液を吐出するための装置等に適用することも可能である。
【0087】
【発明の効果】
本発明によれば、ノズルを並べてヘッドを構成するとともに、前記ヘッドをノズルの並び方向と直交する方向に並べてヘッド列とし、エネルギー発生素子による液体へのエネルギーの付与の仕方を制御することで、前記ノズルから吐出される液滴の吐出方向を偏向可能とし、前記ヘッド列中における、前記ヘッドの位置ずれに起因するドットの着弾位置ずれを補正するようにしたので、カラー印画をする場合や、滑らかな階調表現、さらには高解像度化等に好適であり、そのような場合等の印画品位の低下を効果的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による液体吐出装置を適用したインクジェットプリンタのヘッドを示す分解斜視図である。
【図2】ラインヘッドの実施形態を示す平面図である。
【図3】図1のヘッドのノズルをより詳細に示す平面図及び側面の断面図である。
【図4】インクの吐出方向の偏向を説明する図である。
【図5】(a)、(b)は、分割した発熱抵抗体を有する場合に、各々の発熱抵抗体によるインクの気泡発生時間差とインクの吐出角度との関係を示すシミュレーション結果であり、(c)は、分割した発熱抵抗体間の電流量の差(偏向電流)と偏向量との関係を示す実測値データである。
【図6】2つの分割した発熱抵抗体の気泡発生時間差を設定できるように構成したものの一実施形態を示すものである。
【図7】液滴の着弾位置ずれの補正を説明する図である。
【図8】理想的なヘッド列のノズルと、それによって形成されたドットを模式的に示す図である。
【図9】ヘッド列の中の一部のヘッドが位置ずれを起こしている場合を説明する図である。
【図10】千鳥配置による高解像度化を説明する図である。
【図11】千鳥配置のヘッドが位置ずれを起こしている場合を説明する図である。
【符号の説明】
10 ラインヘッド
11、11A、11B、11C、11D ヘッド
12 インク液室
13 発熱抵抗体
14 基板部材
15 半導体基板
16 バリア層
17 ノズルシート
18 ノズル
50 吐出制御回路
D、DA 、DB 、DC 、D1、D2 ドット
P 印画紙
i インク液滴
Claims (8)
- 吐出すべき液体を収容する液室と、
前記液室中の液体にエネルギーを付与するエネルギー発生素子と、
前記エネルギー発生素子により、前記液室内の液体を液滴として吐出するノズルとを備え、
前記ノズルを並べてヘッドを構成するとともに、前記ヘッドをノズルの並び方向と直交する方向に並べてヘッド列とし、
前記ヘッド列中の各前記ノズルから吐出される液滴を被記録媒体に着弾させてドットを形成する液体吐出装置であって、
前記エネルギー発生素子による液体へのエネルギーの付与の仕方を制御することで、前記ノズルから吐出される液滴の吐出方向を偏向可能とし、
前記ヘッド列中における、前記ヘッドの位置ずれに起因するドットの着弾位置ずれを補正する
ことを特徴とする液体吐出装置。 - 請求項1に記載の液体吐出装置において、
前記ヘッド列の並び方向を被記録媒体の搬送方向とし、
前記搬送方向と直交する方向のドットの着弾位置ずれを補正する
ことを特徴とする液体吐出装置。 - 請求項1に記載の液体吐出装置において、
前記ヘッド列中の一のヘッドの、n番目のノズルから吐出される液滴が形成するドットと、他のヘッドの、n番目のノズルから吐出される液滴が形成するドットとが重なり合うように、ドットの着弾位置ずれを補正する
ことを特徴とする液体吐出装置。 - 請求項1に記載の液体吐出装置において、
前記ヘッド列中の一のヘッドの、n番目のノズルから吐出される液滴が形成するドットと、他のヘッドの、n番目のノズルから吐出される液滴が形成するドットとが重なり合わないように、ドットの着弾位置ずれを補正する
ことを特徴とする液体吐出装置。 - 請求項1に記載の液体吐出装置において、
前記ノズルがピッチPで並び、前記ヘッドがS個並んでいるとき、
前記ヘッド列中の一のヘッドの、n番目のノズルから吐出される液滴が形成するドットの中心と、他のヘッドの、n番目のノズルから吐出される液滴が形成するドットの中心とがP/Sだけずれるように、ドットの着弾位置ずれを補正する
ことを特徴とする液体吐出装置。 - 請求項1に記載の液体吐出装置において、
前記ノズルから吐出される液滴の色を前記ヘッド単位で変え、
ヘッド単位で色が異なるドットの着弾位置ずれを補正する
ことを特徴とする液体吐出装置。 - 請求項1に記載の液体吐出装置において、
前記ヘッド列を複数設けてヘッド列群とし、
前記ノズルから吐出される液滴の色を前記ヘッド列単位で変え、
ヘッド列単位で色が異なるドットの着弾位置ずれを補正する
ことを特徴とする液体吐出装置。 - エネルギー発生素子により液室中の液体にエネルギーを付与し、
前記液室内の液体をヘッドに並べたノズルから液滴として吐出し、
前記ノズルから吐出される液滴を被記録媒体に着弾させてドットを形成する液体吐出方法であって、
前記エネルギー発生素子による液体へのエネルギーの付与の仕方を制御することで、前記ノズルから吐出される液滴の吐出方向を偏向可能とし、
前記ヘッドをノズルの並び方向と直交する方向に並べたヘッド列中における、前記ヘッドの位置ずれに起因するドットの着弾位置ずれを補正する
ことを特徴とする液体吐出方法。
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