JP2005014291A - 高負荷伝動ベルトの製造方法 - Google Patents

高負荷伝動ベルトの製造方法 Download PDF

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武彦 伊東
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    • F16GBELTS, CABLES, OR ROPES, PREDOMINANTLY USED FOR DRIVING PURPOSES; CHAINS; FITTINGS PREDOMINANTLY USED THEREFOR
    • F16G5/00V-belts, i.e. belts of tapered cross-section
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Abstract

【課題】センターベルトとブロックを組み立てた状態でベルトの側面研摩することによって、ベルトの側面を所望の形状にし、ベルト走行初期におけるスリップや騒音の発生といった問題を解消する。また、研摩によりブロック間に入り込んだ異物を除去することでベルトの屈曲性も良好にする。
【解決手段】センターベルト3a、3bの長手方向に沿って嵌合固定した複数のブロック2とからなる高負荷伝動ベルト1を製造する際において、ブロック2をセンターベルト3a、3bの所定の位置に組み付けた後にベルトの側面を研摩し、ブロック間に入り込んだ異物を除去する高負荷伝動ベルトの製造方法である。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、センターベルトに長手方向にブロックを配置した自動車、自動二輪車や農機具などの無段変速装置など高負荷を伝動するような用途に用いられる高負荷伝動ベルトの製造方法に係り、詳しくはベルトの初期走行におけるスリップや騒音の問題を解決しようとした製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ベルト式無段変速装置に使用するベルトは、プーリのV溝幅を変えることによってプーリに巻きかかる有効径を変化させ変速比を調節する様な変速プーリに巻き掛けて使用するものであり、プーリからの側圧が大きくなるのでベルトは大きな側圧に耐えるものでなくてはならない。また、無段変速の用途以外にも通常のゴムベルトでは寿命が短くなりすぎるような高負荷伝動の用途には、特別に高負荷に耐えうるようなベルトを用いる必要がある。
【0003】
そのようなベルトとして使用されるものの中に、センターベルトにブロックを固定してベルト幅方向の強度を高めた高負荷伝動ベルトがあり、具体的な構成としては、心体をゴムなどのエラストマー中に埋設したセンターベルトにボルトやリベットなどの止着材を用いてセンターベルトに使用しているエラストマーよりも比較的硬質のエラストマーからなるブロックを止着固定したものや、特許文献1に示すようにブロックの両側面に溝を有しており、一対のセンターベルトを前記側面に設けた溝に嵌合したようなベルトがある。
【0004】
一方、特許文献2には同様にセンターベルトにブロックを嵌合固定したベルトであって、ブロックには金属製のインサート材を用いていない樹脂材のみからなるベルトが開示されている。
【0005】
【特許文献1】
特開昭63−34342号公報
【特許文献2】
特開2001−311453号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
これらのベルトはブロックの側面に設けた嵌合溝にセンターベルトを嵌合装着するなど、複数の部材を組み立てることによって形成されている。ブロックの製造時の寸法誤差や、組み立て時にセンターベルトがブロックの嵌合溝内に挿入されることによってブロックに撓みを生じて発生する変形などが原因となって、プーリと接触するベルト側面がプーリに沿った形状となっていないことが多い。
【0007】
ブロックやセンターベルトをそれぞれ設計寸法通りに製造できるように金型を精度のよいものにしたり、製造時の精度を上げたりしたとしてもその後のベルト組み立て時に発生する変形はなかなか防止できない。
【0008】
ベルト組み立て時に発生する変形の問題は、ブロック内に金属製のインサート材を有していないものにおいて、特に顕著に発生する問題であるといえる。ベルト側面の状態が設計から外れているとプーリとうまく接することができず、接触面積が小さくなって、騒音を発生したり伝動効率が悪くなったりするなどの問題がある。特にブロックの側面のV角度がプーリのV角度よりも小さくなり、ブロックの内周側のみがプーリと接触する下あたりになると伝達性能が大きく低下することになる。
【0009】
このような問題はほとんどベルト走行初期に限られる問題であって、プーリとの接触によってベルト側面が摩耗することによって、プーリに沿った理想的な面に変化してくると前述のような問題は解消されるが、できれば初期の段階からできるかぎり理想的な面に近い状態もしくは少なくともベルト外周側がプーリと接触する上あたりで使用できるようになることが望ましい。
【0010】
そこで本発明は前記のようなブロックをセンターベルトに装着するベルトであったとしてもベルト側面がプーリとの係合において初めからできる限り理想に近い面を有し、走行初期からブロックとプーリとの間の面圧を下げることができスリップが起こりにくく騒音の問題もない高負荷伝動ベルトの提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
以上のような目的を達成するために本発明の請求項1ではエラストマー中に心体を埋設したセンターベルトと、該センターベルトの嵌合溝を有しセンターベルトの長手方向に沿って嵌合固定した複数のブロックとからなる高負荷伝動ベルトの製造方法において、ブロックをセンターベルトの所定の位置に組み付けた後にベルトの側面を研摩する工程を有することを特徴とする。
【0012】
ブロックをセンターベルトに嵌合することによって、ブロックに撓みが生じて変形するが、嵌合しベルトとして組み立てた状態でベルトの側面研摩することによって、確実にベルトの側面を所望の形状にすることができるので、ベルト走行初期におけるスリップや騒音の発生といった問題を解消することができるものである。
【0013】
請求項2では、ベルト側面を研摩した後にブロック間の異物を除去する工程を有する高負荷伝動ベルトの製造方法としている。
【0014】
本発明におけるベルトのようにセンターベルトにわずかな間隙を持って多数のブロックを嵌合装着してなり、ベルトが屈曲する際にブロック同士の間隔が拡縮するようなベルトの場合に、ブロック間に異物が存在することによりベルトの屈曲が阻害されることになる。ベルトの側面を研摩することによって、研摩屑や溶融片が発生してブロック間に入り込むものがあっても研摩後に異物を除去することによってベルトの屈曲性も良好なベルトとすることができる。
【0015】
請求項3ではブロックが金属製のインサート材を有しない樹脂材からなるブロックである高負荷伝動ベルトの製造方法としている。ブロックが樹脂材のみからなり金属製のインサート材を埋設していないブロックの場合は、センターベルトを嵌合したときのブロックの撓み量も大きくなるのでベルトを側面への影響も大きく、ベルト走行初期におけるスリップや騒音の問題も大きい傾向がある。そのようなベルトにおいてブロックにセンターベルトを嵌め込んだ後でベルトの側面を研摩することにより、ベルト走行初期の問題を解消することによる効果がより顕著である。
【0016】
請求項4では、ブロックを構成する樹脂材が熱可塑性樹脂である高負荷伝動ベルトの製造方法としている。ブロックが熱可塑性樹脂からなっているものは、研摩で発生する熱によって樹脂材が融け出してブロック間の間隙に入ってしまいやすく、特に側面を研摩することによってベルトの屈曲性を阻害する問題が発生しやすい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明を具体的に説明する。
【0018】
図1は、本発明の製造方法を適用する高負荷伝動ベルト1の一例を示す斜視概略図であり、図2はそれに用いるセンターベルトの断面図である。高負荷伝動ベルト1は、エラストマー4内にロープ状の心体5をスパイラル状に埋設してなる同じ幅の二本のセンターベルト3a、3bと、このセンターベルト3a、3bの上下面24、25に所定ピッチで形成された凹条部18、19に嵌合し、係止固定されている複数のブロック2とから構成されている。このブロック2の両ブロック側面2a、2bは、プーリのV溝と係合する傾斜を有する面となっており、駆動されたプーリから動力を受け取って、係止固定されているセンターベルト3a、3bを引張り、駆動側プーリの動力を従動側プーリに伝動している。
【0019】
ブロック2は、図1に示すように、上ビーム部11および下ビーム部12と、上下ビーム部11、12の中央部同士を連結したセンターピラー13からなっており、ブロック2の両側面にはセンターベルト3a、3bを嵌めこむ溝14、15が形成されている。また、図2に示すように溝15内の溝上面16および溝下面17にはセンターベルト3の上面24に設けた凹条部18と下面25に設けた凹条部19に係合する凸条部20、21が設けられている。
【0020】
高負荷伝動ベルト1を製造する工程としては、センターベルト3とブロック2をそれぞれ製造し、次にそれらを組み立てることになる。センターベルト3は例えば歯付モールド上にゴムシート、心線、ゴムシートの順で巻きつけて加硫する方法で得られ、背面の歯は別途プレスなどで片づけするといった方法で設けることができる。ブロック2は所定形状の金型を用いてインジェクション成形にて製造することができる。ブロック2の内部に例えば金属製のインサート材を有するようなものであってもインサート成形をすることによって製造することができる。
【0021】
そして、得られたブロック2の嵌合溝にセンターベルト3を嵌合して組み立てを行う。ベルトとして組み立てが終わってからベルト側面を研摩する。ベルト側面の研摩工程は例えば図4に示すような方法で行うことができる。センターベルト3とブロック2とを組み立てた状態で2軸のプーリ40、41に巻きかけて走行させ、研摩ホイール42、43はベルトと接触する側がベルトの進行方向と反対方向になるように回転させて相対速度が大きくなるようにし、角度に合わせた状態でベルトの側面2a、2bに当接させることによって、ベルト側面2a、2bが研摩される。
【0022】
続いて、研摩によって発生した研摩屑や溶融した樹脂などの異物が隣り合うブロック2同士の間に入り込んでいるので、それを除去する工程が入る。除去する方法としては、研摩工程と同様にベルトを2軸のプーリ40、41に巻きかけて回転させ、回転ブラシ44、45、46、47をベルトの進行方向と並行の軸で回転させ、それをベルトの側面2a、2bに当接させる。
【0023】
また、図5に示すように4つの回転ブラシ44、45、46、47をベルトの四隅に配置して、ブロック間に入り込んだ異物をベルト側方に掃き出すように図中に矢印方向に回転させて用いることによって、異物を効率よく掃き出し除去することができる。
【0024】
図6に示すのは、本発明の製造方法で得られたセンターベルトを適用できる別のベルトの例であり、ビーム部31の両端から上方に向かって一対のサイドピラー32、33が延びており、このサイドピラー32、33の上端からそれぞれブロック2の中心に向かって延びるロック部34、35が対向するように設けられている。そして、これらビーム部31、サイドピラー32、33及びロック部34、35によってセンターベルト3a、3bが嵌合する嵌合溝30が形成されている。この嵌合溝30に、センターベルト3a、3bが、ロック部34、35間の開口部より挿入され装着される。また、ロック部34、35の嵌合溝30側には、凸部37がそれぞれ設けられており、この凸部37が、センターベルト3a、3bに所定ピッチで設けられている凹部36に嵌合する。これによって、センターベルト3a、3bは、装着後はブロック2から抜けにくい状態となる。
【0025】
このような構造のベルトの場合は、センターベルトの嵌合溝はベルトの側面に面していないので、センターベルトを嵌め込んでもベルトの側面に発生する撓みは少なく形状は比較的設計した通りになりやすいが、ベルトを組み立てた後にベルト側面を研摩することによって、より確実に所定の形状とすることができるのでベルト走行初期から騒音、スリップなどの問題を防止しもしくは上あたりのベルトとすることによって、ごく初期の段階で前記の問題をなくしてしまうことができるベルトとすることが可能である。
【0026】
また、本発明ではブロック内に例えばアルミ合金などからなるインサート材を埋設したブロックでも、インサート材を埋設していないブロックでもどちらでも用いることができるが、インサート材を埋設していない樹脂材のみや樹脂に繊維などの補強材を配合したようなブロックの場合において、センターベルトを嵌め込んだ際の変形が発生しやすく、本発明の効果が顕著に表れるものである。
【0027】
ブロックの樹脂として用いることができるのは、熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂のいずれでもよいが、熱可塑性樹脂の場合は研摩の際に発生する熱で樹脂が融けてブロック間に入り込んでしまうという問題があり、特に研摩後の異物の除去工程を必要とする。熱可塑性樹脂としてはナイロン46、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン9Tなどのポリアミド樹脂、ポリアミドイミド(PAI)樹脂、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂、ポリイミド(PI)樹脂、ポリエーテルスルフォン(PES)樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂等の合成樹脂が用いられるが、中でも低摩擦係数で耐摩耗性に優れ、剛性があるとともに曲げに対しても弾力性を有しており、簡単に破損してしまうことのない樹脂がよく、ポリアミド樹脂、なかでもナイロン46が好ましいといえる。
【0028】
熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、アルキド樹脂、アクリル樹脂などを用いることができ、その中でもフェノール樹脂を用いることが曲げ強度などの物性の面、またコストの面で有利である。またジアリルフタレート樹脂は耐熱性に優れていることから、自動車のエンジンルーム内などの高温環境下においてより高い耐久性を発揮できる。さらにジアリルフタレート樹脂自身が成形収縮の少ない樹脂であり、ブロック成形後の収縮量が少なくより正確な寸法やブロック側面の角度を出せるのでベルト走行時における騒音の低減や更には長寿命化にもつなげることができる。
【0029】
以上のような樹脂に炭素繊維、ポリアミド繊維、セルロース、綿、アラミド繊維、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール繊維、ポリアリレート繊維、ガラス繊維、金属繊維などの長繊維、短繊維を配合したものも用いることができる。
【0030】
樹脂への繊維の配合量は、15〜110質量%の範囲とすることが好ましい。15質量%未満であると繊維を配合することによる補強効果がほとんど得られず、110質量%を超えると、成形が困難になるとともに硬度は上がるが靭性が低下してブロックの耐衝撃性の面では低くなるので好ましくない。
【0031】
なお、これらの他に、二硫化モリブデン、グラファイト、フッ素系樹脂から選ばれてなる少なくとも一つを混入することによってもブロック2の潤滑性を向上させることができる。フッ素系樹脂としては、ポリ4フッ化エチレン(PTFE)、ポリフッ化エチレンプロピレンエーテル(PFPE)、4フッ化エチレン6フッ化プロピレン共重合体(PFEP)、ポリフッ化アルコキシエチレン(PFA)等が挙げられる。
【0032】
ブロック5を構成するインサート13は、ブロックの耐側圧性や曲げ剛性を持たせる部分となるインサートであり、素材としてはアルミ合金、セラミックス、セラミックスとアルミニウムとの複合材料、炭素繊維強化樹脂や鉄などの素材が挙げられる。
【0033】
耐側圧性や曲げ剛性を持たせるという面では金属材料が好ましく、金属材料の中ではアルミ合金の弾性率が7000kgf/mmで比重が2.8であるのに対し、鉄は弾性率が22000kgf/mmで比重が7.8であり、強度的には鉄を用いるほうが高いといえるが、高速で回転するベルトにとって、ベルト重量は寿命に大きく影響を与えるため軽量化の面で有利なアルミ合金を用いることが好ましい。
【0034】
センターベルト3a、3bのエラストマー4として使用されるものは、クロロプレンゴム、天然ゴム、ニトリルゴム、スチレン−ブタジエンゴム、水素化ニトリルゴムなどの単一材またはこれらを適宜ブレンドしたゴムあるいはポリウレタンゴム等が挙げられる。そして、心体5としてはポリエステル繊維、ポリアミド繊維、アラミド繊維、ガラス繊維、スチールワイヤ等から選ばれたロープが用いられる。また、心体5はロープをスパイラル状に埋設したもの以外にも、上記の繊維の織布、編布や金属薄板等を使用することもできる。
【0035】
【発明の効果】
以上のように本発明の請求項1ではエラストマー中に心体を埋設したセンターベルトと、該センターベルトの嵌合溝を有しセンターベルトの長手方向に沿って嵌合固定した複数のブロックとからなる高負荷伝動ベルトの製造方法において、ブロックをセンターベルトの所定の位置に組み付けた後にベルトの側面を研摩する工程を有することを特徴とする。
【0036】
ブロックをセンターベルトに嵌合することによって、ブロックに撓みが生じて変形するが、嵌合しベルトとして組み立てた状態でベルトの側面研摩することによって、ベルトの側面をできるだけ理想に近い面とすることができ、ベルト走行初期におけるスリップや騒音の発生といった問題を解消することができるものである。
【0037】
請求項2では、ベルト側面を研摩した後にブロック間の異物を除去する工程を有する高負荷伝動ベルトの製造方法としている。
【0038】
本発明におけるベルトのようにセンターベルトにわずかな間隙を持って多数のブロックを嵌合装着してなり、ベルトが屈曲する際にブロック同士の間隔が拡縮するようなベルトの場合に、ブロック間に異物が存在することによりベルトの屈曲が阻害されることになる。ベルトの側面を研摩することによって、研摩屑や溶融片が発生してブロック間に入り込むものがあっても研摩後に異物を除去することによってベルトの屈曲性も良好なベルトとすることができる。
【0039】
請求項3ではブロックが金属製のインサート材を有しない樹脂材からなるブロックである高負荷伝動ベルトの製造方法としている。ブロックが樹脂材のみからなり金属製のインサート材を埋設していないブロックの場合は、センターベルトを嵌合したときのブロックの撓み量も大きくなるのでベルトを側面への影響も大きく、ベルト走行初期におけるスリップや騒音の問題も大きい傾向がある。そのようなベルトにおいてブロックにセンターベルトを嵌め込んだ後でベルトの側面を研摩することにより、ベルト走行初期の問題を解消することによる効果がより顕著である。
【0040】
請求項4では、ブロックを構成する樹脂材が熱可塑性樹脂である高負荷伝動ベルトの製造方法としている。ブロックが熱可塑性樹脂からなっているものは、研摩で発生する熱によって樹脂材が融け出してブロック間の間隙に入ってしまいやすく、特に側面を研摩することによってベルトの屈曲性を阻害する問題が発生しやすい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る高負荷伝動ベルトの一例を示す斜視概略図である。
【図2】高負荷伝動ベルトの側断面図である。
【図3】ベルトを研摩しているところの概要図である。
【図4】ブロック間の異物を除去しているところの断面図である。
【図5】本発明に係る高負荷伝動ベルトの他の例を示す斜視概略図である。
【符号の説明】
1 高負荷伝動ベルト
2 ブロック
3a センターベルト
3b センターベルト
4 エラストマー
5 心体
11 上ビーム部
12 下ビーム部
13 センターピラー
14 嵌合溝
15 嵌合溝
26 プーリ接触面
27 ブロック接触面
40 プーリ
41 プーリ
42 研摩ホイール
43 研摩ホイール
44 回転ブラシ
45 回転ブラシ
46 回転ブラシ
47 回転ブラシ

Claims (4)

  1. エラストマー中に心体を埋設したセンターベルトと、該センターベルトの嵌合溝を有しセンターベルトの長手方向に沿って嵌合固定した複数のブロックとからなる高負荷伝動ベルトの製造方法において、ブロックをセンターベルトの所定の位置に組み付けた後にベルトの側面を研摩する工程を有することを特徴とする高負荷伝動ベルトの製造方法。
  2. ベルト側面を研摩した後にブロック間の異物を除去する工程を有する請求項1記載の高負荷伝動ベルトの製造方法。
  3. ブロックが金属製のインサート材を有しない樹脂材からなるブロックである請求項1〜2記載の高負荷伝動ベルトの製造方法。
  4. ブロックを構成する樹脂材が熱可塑性樹脂である請求項1〜3記載の高負荷伝動ベルトの製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2006115303A1 (en) * 2005-04-26 2006-11-02 Mitsuboshi Belting Ltd. Power transmission belt for transmitting high loads
JP2010201633A (ja) * 2009-02-27 2010-09-16 Mitsuboshi Belting Ltd 動力伝動用ベルトの製造装置及び動力伝動用ベルトの製造方法
CN105715743A (zh) * 2014-12-23 2016-06-29 罗伯特·博世有限公司 传动带

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