JP2006292169A - 高負荷伝動ベルト - Google Patents

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勝行 日置
Shoji Tsuji
勝爾 辻
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Abstract

【課題】エジェクタピンのある金型を用いてブロックを成形した場合でもバリの影響によってベルト周囲に樹脂屑を飛散させて汚れを発生させたり、ベルトの組立工程において組立装置の誤動作につながるようなことのないブロックの構造を提供する。
【解決手段】センターベルト3と、上ビームと下ビームをピラーによって連結し、センターベルト3を装着するための上下ビームとピラーによって囲まれた溝部を有する樹脂製のブロック2からなる高負荷伝動ベルト1において、ブロック2の成形金型からの脱型時にエジェクタピンが接する部位を凹部6とする。
【選択図】図6

Description

本発明は、センターベルトの長手方向に沿って所定ピッチでブロックを固定した高負荷伝動ベルトに関し、詳しくは良好な外観形状を有するとともにベルトとして走行させた際に樹脂粉等が飛散して周囲を汚してしまうことのない高負荷伝動ベルトに係る。
ベルト式無段変速装置に使用するベルトは、プーリのV溝幅を変えることによってプーリに巻きかかる有効径を変化させ変速比を調節する様な変速プーリに巻き掛けて使用するものであり、プーリからの側圧が大きくなるのでベルトは大きな側圧に耐えるものでなくてはならない。また、無段変速の用途以外にも通常のゴムベルトでは寿命が短くなりすぎるような高負荷伝動の用途には特別に高負荷に耐えうるようなベルトを用いる必要がある。
そのようなベルトとして使用されるものの中に、センターベルトにブロックを固定してベルト幅方向の強度を高めた引張伝動式の高負荷伝動ベルトがあり、具体的な構成としては、特許文献1に示すように心線をゴムなどのエラストマー中に埋設したセンターベルトにボルトやリベットなどの止着材を用いてセンターベルトに使用しているエラストマーよりも比較的硬質の樹脂素材からなるブロックを止着固定したものや、特許文献2のように両側面に一対のセンターベルトを挿入嵌合できるブロックをセンターベルトの長手方向にそって多数嵌合装着したベルトがある。
その他として、特許文献3に開示されているようなものがある。このベルトは、ブロックとプーリの接触する部分が、フェノール系樹脂を主とした樹脂成形材料からなっているものである。
このようなブロックはフェノール樹脂やエポキシ樹脂等の熱硬化樹脂からなるものやポリアミド樹脂等の熱可塑性樹脂からなるものなどがある。ブロックの成形は射出成形等の方法で成形されており、金型に樹脂原料を注入して固化することで成形しているが、成形後の金型からの脱型の際に、金型の成形体を接する面の要所要所に予め設けたエジェクタピンを設け、成形後にエジェクタピンが金型から突出することによって成形体を脱型している。
また、特許文献4はベルトの分野ではないが、金型にて樹脂製品を成形する際に金型とエジェクタピンとの隙間に樹脂が流れ込むことでバリが発生することと、その問題を解消する手段としてエジェクタピンの先端に傾斜を設けた形状とするといった手段が開示されている。
実開平5−19705号公報 特開平5−272595号公報 特開平8−74935号公報 特開2000−33636号公報
エジェクタピン40は例えば図11に示すように金型41に設けた孔42に最初はエジェクタピン40が面一の状態で配置されており、脱型する時には図11のようにエジェクタピン40を金型41の面から突出させるような構造である。樹脂原料を金型内に送り込むと、金型とエジェクタピンとの隙間43に入り込んで成形体にバリとなって残ってしまう。
ブロック44成形時のエジェクタピン40に相当する位置の表面に例えば図11に示すようなバリBが発生すると、外観を悪くしてしまうことに加えて、ベルトとして組み立てて走行させることで、前後のブロックでこのバリが干渉して走行の乱れが生じたり、このバリがブロックから離脱してベルトの周囲に樹脂屑が飛散し汚れの原因となったりするという問題があった。その他、ブロックの自動組立工程等においてブロックの方向を間違えるなどバリによる突出で装置の誤動作を誘発するといった問題にもつながることがある。
また、成形を繰り返すうちに金型とエジェクタピンとの摺動で摩耗し両者の間の隙間が徐々に大きくなってくるのでバリの大きさが許容範囲を超えることが一つの原因となって金型の交換を余儀なくされ、金型の短命化も問題となる。
特許文献4の方法では金型とエジェクタピンとの隙間を小さくすることができてバリの問題を防止することができる。しかし、エジェクタピンや金型の摩耗につれてエジェクタピンの金型からの凹みが徐々に大きくなって金型の面との面一を保てなくなり、成形品にエジェクタピンの先端と同形状の凸部がバリとなって発生する。このバリはエジェクタピンと金型との隙間によるバリと異なりある程度のボリュームを有することから容易に除去することが困難である。
本発明では、エジェクタピンのある金型を用いてブロックを成形した場合でもバリの影響によってベルト周囲に樹脂屑を飛散させて汚れを発生させたり、ベルトの組立工程において組立装置の誤動作につながるようなことのないブロックの構造を提供することを課題とする。
以上のような課題を解決する為に本発明の請求項1では、エラストマー中に心線を埋設したセンターベルトと、上ビームと下ビームをピラーによって連結し、センターベルトを装着するための上下ビームとピラーによって囲まれた溝部を有する樹脂製のブロックとからなる高負荷伝動ベルトにおいて、ブロックの成形金型からの脱型時にエジェクタピンが接する部位を凹部としたことを特徴とする。
請求項2では、ブロックに設ける凹部の深さが0.05〜1mmの範囲である請求項1記載の高負荷伝動ベルトとしている。
請求項3では、ブロックのベルト幅方向でピラーの幅の領域内に位置する凹部の深さをピラーの幅の領域外に位置する凹部の深さよりも浅く設定した高負荷伝動ベルトとしている。
請求項4では、ブロックのベルト幅方向でピラーの幅の領域内に位置する凹部の深さを0.05〜0.5mmの範囲とし、ピラーの幅の領域外に位置する凹部の深さを0.5〜1mmの範囲内に設定した高負荷伝動ベルトとしている。
本発明の高負荷伝動ベルトでは、ブロックを成形する際にエジェクタピンが接する部位を凹部としておくことで、金型とエジェクタピンとの隙間に原料樹脂が流れ込んで成形後にバリが発生したとしてもバリは凹部内に発生するのでブロックの該表面には突出することがなく、ベルト組立装置における誤動作の原因となるのを防止し、またベルト走行中における樹脂屑の発生も低減させることができるものである。
また、請求項2においては凹部の深さを所定の範囲に設定しており、金型とエジェクタピンにて発生したバリを十分に収容することができるとともに、ブロックの強度を大きく損ねてしまうことのない凹部とすることができる。
請求項3および請求項4では、センターベルト幅方向の中央に相当するピラーの幅の領域内において凹部の深さを浅く設定し、それ以外のピラーの幅の領域外において深めに設定している。ブロックのより大きな負荷がかかり強度の必要とされる領域においてバリを突出させることなく十分な強度を確保し、それ以外の部分ではバリの突出を防止することのみならずベルトの軽量化にもつながるような深さの凹部を設けることができる。
以下、図面を参照しつつ本発明を具体的に説明する。
図1は、本発明に係る高負荷伝動ベルト1の一例を示す要部斜視図であり、図2は同じく要部側面図、図3はブロックの正面図、図4はブロックの凹部における断面図である。本発明の高負荷伝動ベルト1は、エラストマー4内に心線5をスパイラル状に埋設してなる同じ幅の二本のセンターベルト3a、3bと、このセンターベルト3a、3bに係止固定されている複数のブロック2とから構成されている。このブロック2の両側面2a、2bは、プーリのV溝と係合する傾斜のついた面となっており、駆動されたプーリから動力を受け取って、係止固定されているセンターベルト3a、3bを引張り、駆動側プーリの動力を従動側プーリに伝動している。
ブロック2は、上ビーム11および下ビーム12と、上下ビーム11、12の中央部同士を連結したピラー13からなっており、ブロック2の両側面2a、2bの間と2c、2dの間には一対のセンターベルト3a、3bを嵌めこむ溝部14、15が形成されている。また、溝部15内の溝上面16および溝下面17にはセンターベルト3a、3bの溝上面に設けた凹条部18と下面に設けた凹条部19に係合する凸条部20、21に係合するようになっている。
また、本発明におけるブロック2は樹脂材のみからなっているもの、また樹脂材にアルミニウム合金などの金属などからなるインサート材を埋設したもののいずれでもよい。インサート材を埋設していないブロック2を用いた場合、インサート材を埋設したブロックを用いたベルトよりも、軽量化が可能なので高回転で使用してもベルトに発生する遠心力が小さいという優位点があり、自動二輪などの比較的軽負荷で高回転の用途に向いているが、インサート材を有していないので剛性が低いといった面があり、上下ビーム11、12に撓みが生じやすく、ブロックとセンターベルトとの嵌合におけるゆるみが発生しやすく両者の間で摩耗や発熱などの問題が発生するという欠点がある。
本発明においては図1、図2、図3および図4に示すようにブロックの表面に複数箇所の凹部6(6a、6b、6c、6d、6e、6f)を有しており、この凹部はブロックを成形する際に金型のエジェクタピンとの接する箇所である。ブロックの成形時に金型内でエジェクタピンと接する箇所にはバリが発生する。それは図5に示すようにブロックを成形する金型は例えばブロックの前後方向中央部で分割された第1型30と第2型31とからなり、それらの金型30、31を併せて閉じた状態で樹脂原料を射出しキャビティ内を樹脂原料で満たしてその後冷却し脱型するという工程を採る。脱型の際には第1型30に設けたエジェクタピン33が突出することによって第1型30から成形体を離脱させることができる。
ところが、図6に拡大図を示すようにエジェクタピン33と第1型30は摺動できるようになっていることから精度よくつくったとしても両者の間に隙間34が存在し、溶融状態の樹脂原料がその隙間34に流れ込んで成形体であるブロックのバリBとなって発生する。
そこで本発明では第1型30としてエジェクタピン33の部分を含めたその周囲を突出させた凸部35を有するものを用い、成形体においてはエジェクタピン33の接する部分を凹部6としたものであり、そうすることによって金型30とエジェクタピン33との隙間34に樹脂原料が流れ込んでバリBが発生したとしてもそのバリBは凹部6内に収容されて外面に突出することがないので外観的にはさほど目立つこともなく、自動組立装置を用いる場合でもバリが原因となって誤動作を生じるといった問題も防止することができる。またその様なブロックを用いたベルトを走行させた場合でも、バリがブロックから離脱しにくく周囲に樹脂屑を撒き散らすことも少なくなる。
この場合の凹部6の広さ(平面視の面積)はエジェクタピン33の先の面積よりも大きく、金型においてエジェクタピン33を取り囲む領域の厚みWが0.1mm以上に設定することが好ましい。0.1mmよりも小さくすると金型30におけるエジェクタピン33を含めた凸部35でエジェクタピン33の周囲を形成する部分の厚みが薄くなりすぎて強度的に不十分となるので好ましくない。
そして、エジェクタピン33が複数存在する場合、複数のエジェクタピン33の周囲に形成する凹部6を図7に示すように上ビーム11、下ビーム12の範囲内で連結させたり、図8に示すように上下ビーム11、12をあわせて連結させたりするような形態を採ることも可能である。
ただし、ブロック2の強度を考慮すれば凹部6は小さくするほうがよく、前記のエジェクタピン33を取り囲む領域の厚みWは1.0mm以内とすることがより好ましいといえる。
次に凹部6の深さは0.05〜1mmの範囲とする。0.05mm未満であると発生したバリを収容しきれず外面に突出してしまうこと、1mmを越える深さにするとブロックの強度低下への影響が大きくなりすぎるので好ましくない。
また、凹部6の深さを大きくするとブロック2の強度が低下するのは確かであるが、逆に深さを大きくすることによってブロックを軽量化することができる。ブロック2に設ける複数の凹部6の中でも比較的大きな応力がかかりやすくブロック2の強度を決めるのに大きな影響のある場所と、そうでない場所に分けることができる。ブロック2の強度に影響の大きい位置にある凹部6は強度を保持するために比較的深さの小さなものとし、そうでない箇所の凹部6は深さを大きめにとることによってブロック2の軽量化に寄与させることができる。
具体的には、図3においてブロック2のベルト幅方向で中央付近であるピラー13の幅の領域D内に位置する凹部6b、6eにおいて深さを小さなものとすることでバリBが突出することなく且つブロック2の強度を確保し、それ以外のピラー13の幅の領域Dの外である上下ビーム11、12のほとんど端部に位置する凹部6a、6c、6d、6fの深さを大きなものとすることでブロック2の軽量化にも寄与することができる。実際にはピラー13の幅の領域D内に位置する凹部6b、6eの深さは0.05〜0.5mmの範囲とし、ピラー13の幅の領域D外に位置する凹部6a、6c、6d、6fの深さは0.5〜1mmの範囲で設定することが好ましい。
図7や図8のブロックのように凹部6が連結して連続しているような場合でも、ブロック2の中央にいくにつれて凹部6の深さを徐々にもしくは段階的に浅くし、ベルト幅方向でピラー13の幅の領域D内においては0.05〜0.5mmの範囲の深さに設定し、それ以外のピラー13の幅の領域D外において0.5〜1mmの範囲の深さに設定することが好ましい。
本発明におけるブロック2は樹脂を上記で説明したような所定形状に成形したものであり、インサート材の表面に樹脂材を被覆したブロックやブロック全部が樹脂材からなっているものを挙げることができる。
インサート材の表面に樹脂材を被覆したブロック2は、図示はしないがブロックと略同じエ字形状のインサート材を用い、少なくともブロック同士が接触する箇所やプーリとの接触箇所を樹脂材で被覆したものである。インサート材は、ブロック2の耐側圧性や曲げ剛性を持たせる部分となるインサート材であり、素材としてはアルミ合金、セラミックス、セラミックスとアルミニウムとの複合材料、炭素繊維強化樹脂や鉄などの素材が挙げられる。
耐側圧性や曲げ剛性を持たせるという面では金属材料が好ましく、金属材料の中ではアルミ合金の弾性率が7000kgf/mmで比重が2.8であるのに対し、鉄は弾性率が22000kgf/mmで比重が7.8であり、強度的には鉄を用いるほうが高いといえるが、高速で回転するベルトにとって、ベルト重量は寿命に大きく影響を与えるため軽量化の面で有利なアルミ合金を用いることが好ましい。
樹脂材を所定の箇所に被覆配置する場合、ブロック2の大きさよりもひと回り小さい金属材料からなるインサート材を用いてそのほぼ全面を樹脂材で被覆したものでもよく、部分的に樹脂材を被覆配置したものに比べて、樹脂材の剥離などの問題が発生しにくいので好ましい形態ということができる。一方、ブロック2の軽量化という面からは部分的に樹脂材を被覆したものが有利である。
ブロック2としては樹脂材のみからなるインサート材を有していないブロック2を用いた場合、インサート材を埋設したブロックを用いたベルトよりも、軽量化が可能なので高回転で使用してもベルトに発生する遠心力が小さいという優位点があるが、自動二輪などの比較的軽負荷で高回転の用途に向いている。
樹脂材としては、比較的摩擦係数の大きく耐摩耗性に優れ、センターベルト3a、3bを構成するエラストマー4と比べると剛性の高い、具体的には硬度90°JIS A以上の硬質ゴム、硬質ポリウレタン樹脂、液晶樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、メタアクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド(PAI)樹脂、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂、ポリイミド(PI)樹脂、ポリエーテルスルフォン(PES)樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂等のゴムや合成樹脂が用いられる。
これらの中でもブロック2を効率よく製造するために射出成形法にて製造するには、ポリアミド樹脂のような熱可塑性樹脂を用いることになる。また低摩擦係数で耐摩耗性に優れ、剛性があるとともに曲げに対しても弾力性を有しており、簡単に破損してしまうことのない樹脂がよいということからすると、ポリアミド樹脂なかでも4,6−ナイロンが好ましいといえる。
また、これらの樹脂中に、綿糸、ポリアミド繊維やアラミド繊維等の化学繊維、ガラス繊維、金属繊維、カーボン繊維等からなる織布、フィラー、ウィスカ、シリカ、炭酸カルシウムなどの無機材料等を混入した強化樹脂からなる。
本発明では前述のようにブロックを形成する樹脂材中に繊維状の補強材やウィスカ状の補強材を配合することは可能であり、繊維状の補強材は15〜40重量%の範囲で配合する。15重量%未満であると補強効果が少なくブロックの耐摩耗性が十分でないなどの問題があり、40重量%を超えると樹脂への配合が困難になったり射出成形が困難になったりするなどの問題があるので好ましくない。
合成樹脂に配合する繊維状補強材としては、アラミド繊維、炭素繊維、ガラス繊維、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維などを挙げることができる。その中でも前記のブロックを構成する樹脂で好ましい例である4,6−ナイロンと炭素繊維を組み合わせて用いることによって炭素繊維が4,6−ナイロンの吸水性の欠点を改善し、剛性を大幅に向上させることができて、且つ4,6−ナイロンの有する耐摩耗性、耐衝撃性、耐疲労性を生かすことができるものである。前記繊維状補強材として上記の有機繊維のほかにも酸化亜鉛ウィスカ、チタン酸カリウムウィスカ、ホウ酸アルミニウムウィスカなどの無機繊維を配合してもよい。
また、他にも二硫化モリブデン、グラファイト、フッ素系樹脂から選ばれてなる少なくとも一つを混入することによってもブロック2の潤滑性を向上させることができる。フッ素系樹脂としては、ポリ4フッ化エチレン(PTFE)、ポリフッ化エチレンプロピレンエーテル(PFPE)、4フッ化エチレン6フッ化プロピレン共重合体(PFEP)、ポリフッ化アルコキシエチレン(PFA)等が挙げられる。
また、ブロック2の下ビームは屈曲を許容しベルトがプーリに巻きかかることができるようにしなければならず、ベルト走行方向の前後面の少なくともいずれか一方に傾斜面を設けている。傾斜面を設けることによってブロック同士が緩衝することなくベルトが屈曲することができる。
センターベルト3a、3bのエラストマー4として使用されるものは、クロロプレンゴム、天然ゴム、ニトリルゴム、スチレン−ブタジエンゴム、水素化ニトリルゴムなどの単一材またはこれらを適宜ブレンドしたゴムあるいはポリウレタンゴム等が挙げられる。そして、心体5としてはポリエステル繊維、ポリアミド繊維、アラミド繊維、ガラス繊維、スチールワイヤ等から選ばれたロープが用いられる。また、心体5はロープをスパイラル状に埋設したもの以外にも、上記の繊維の織布、編布や金属薄板等を使用することもできる。
ベルトに装着したブロックの複数方向の撓みをを抑えて割れを防止することができ、自動車や自動二輪車、農業機械の無段変速装置など、プーリの有効径が変化し大きなトルクを伝達するようなベルトとして適用することができる。
本発明の高負荷伝動ベルトの要部斜視図である。 本発明の高負荷伝動ベルトの側面図である。 本発明に用いられるブロックの正面図である。 ブロックの凹部位置での断面図である。 ブロックを成形する金型の断面図である。 エジェクタピン付近の拡大図である。 本発明に用いられるブロックの別の例を示す正面図である。 本発明に用いられるブロックの更に別の例を示す正面図である。 従来の金型の断面図である。 エジェクタピンが突出したところの図7に相当する断面図である。 従来のブロックの図4に相当する断面図である。
符号の説明
1 高負荷伝動ベルト
2 ブロック
3a センターベルト
3b センターベルト
4 エラストマー
5 心体
6 凹部
11 上ビーム部
12 下ビーム部
13 センターピラー
14 嵌合溝
15 嵌合溝
16 溝上面
17 溝下面
18 凹条部
19 凹条部
20 凸条部
21 凸条部
30 第1型
31 第2型
33 エジェクタピン
34 隙間
35 凸部
B バリ
D ピラーの幅の領域

Claims (4)

  1. エラストマー中に心線を埋設したセンターベルトと、上ビームと下ビームをピラーによって連結し、センターベルトを装着するための上下ビームとピラーによって囲まれた溝部を有する樹脂製のブロックからなる高負荷伝動ベルトにおいて、ブロックの成形金型からの脱型時にエジェクタピンが接する部位を凹部としたことを特徴とする高負荷伝動ベルト。
  2. ブロックに設ける凹部の深さが0.05〜1mmの範囲である請求項1記載の高負荷伝動ベルト。
  3. ブロックのベルト幅方向でピラーの幅の領域内に位置する凹部の深さをピラーの幅の領域外に位置する凹部の深さよりも浅く設定した請求項1〜2記載の高負荷伝動ベルト。
  4. ブロックのベルト幅方向でピラーの幅の領域内に位置する凹部の深さを0.05〜0.5mmの範囲とし、ピラーの幅の領域外に位置する凹部の深さを0.5〜1mmの範囲内に設定した請求項3記載の高負荷伝動ベルト。
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