JP2005351451A - 高負荷伝動ベルトおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ブロックのピッチを小さくしベルトの走行時における騒音の発生も小さなものとすることができ、また、ブロックの成形中における樹脂漏れも少なくバリの発生もなく仕上げなどの工程を省くことができ、製造コスト的にも有利な高負荷伝動ベルトおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】センターベルト3の長手方向に沿って複数のブロック2を設け、ブロック2はセンターベルト3に設けた幅方向の凹条部7、8に噛み合う凸条部8、9を有しており、その両者を噛み合せることによって長手方向に動かないようにしている高負荷伝動ベルト1において、ブロック2は注型成形により得られるポリアミド樹脂からなっている。
【選択図】図3

Description

本発明は、センターベルトの長手方向に沿って複数のブロックを固定した高負荷伝動ベルトおよびその製造方法に係り、より短い時間で効率よく製造することができ、しかもブロックとセンターベルトとの間が強固に固定されており、ブロックとセンターベルトとの摩擦の発生やセンターベルトの切断などの問題を防止した高負荷伝動ベルトおよびその製造方法に関する。
ベルト式無段変速装置に使用するベルトは、プーリのV溝幅を変えることによってプーリに巻きかかる有効径を変化させ変速比を調節する様な変速プーリに巻き掛けて使用するものであり、プーリからの側圧が大きくなるのでベルトは大きな側圧に耐えるものでなくてはならない。また、無段変速の用途以外にも通常のゴムベルトでは寿命が短くなりすぎるような高負荷伝動の用途には特別に高負荷に耐えうるようなベルトを用いる必要がある。
そのようなベルトとして使用されるものの中に、センターベルトにブロックを固定してベルト幅方向の強度を高めた引張伝動式の高負荷伝動ベルトがあり、具体的な構成としては、心線をゴムなどのエラストマー中に埋設したセンターベルトにボルトやリベットなどの止着材を用いてセンターベルトに使用しているエラストマーよりも比較的硬質のエラストマーからなるブロックを止着固定したものがある。
このような引張伝動式の高負荷伝動ベルトに用いられるブロックの要求品質としては、上記のように摩擦伝動において高負荷の伝動を目的としているために、曲げ疲労性、耐摩耗性、耐熱性、剛性、耐衝撃性等の性質をバランス良く保有する必要がある。さらにプーリを摩耗させないようにすることも大切な要素である。
これらの要求を満たす高負荷伝動ベルトとして、例えば、特許文献1に開示されているようなものがある。このベルトは、ブロックとプーリの接触する部分が、フェノール系樹脂成分にゴム成分が添加された樹脂成形材料によって、金属等によって形成されているインサート材を被覆した2重構造のブロックを用いたものである。
また、特許文献1には、フェノール系樹脂にアクリロニトリル−ブタジエン系ゴムをマトリックスとして炭素繊維及びアラミド繊維の2繊維を含む繊維質充填率25〜60重量部を配合させて、炭素繊維はオニオン構造を有し、結晶層厚が25〜200μmであるフェノール系樹脂を用いたブロックが用いられた高負荷伝動ベルトが開示されている。
また、フェノール樹脂は熱硬化性樹脂であるために成形サイクルが長くなってしまうことやリサイクル性に劣るといった問題もある。
そこで、特許文献2には金型内にセンターベルトを設置した状態で、熱可塑性樹脂を射出成形することによってブロックを成形するといったベルトの製造方法が開示されている。
特公平7−110900号公報 特開2003−202054号公報
ところが、特許文献1のようなブロックを装着したベルトの製造はセンターベルトにブロックを一つ一つ嵌め込んでやるという作業をおこなわなければならず、製造には非常に手間がかかってしまう。それだけ製造コストの面では不利であり、価格の高いベルトとなってしまうといった問題があった。
また、特許文献2ではセンターベルトを装着した金型に樹脂を射出してブロックを成形することにより、センターベルトに別途成形したブロックを装着するという行程を省くことができるので、製造コストを大幅に下げることができ、熱可塑性樹脂なのでリサイクル性にも優れている。
しかし、キャビティ内に射出成形をしてこのようなロ字形状のブロックを成形した場合、樹脂を射出す際の圧力がある一定以上のものであることから、ブロックを成形する金型も一定以上の強度を持つものでなければならない。よって金型もそれ相応の厚みを持ったものになってしまい、隣り合うブロックとブロックとの間隔が大きくなるとい問題があった。ブロックのピッチが大きくなるとベルトを走行させたときの騒音が大きくなる。
また、無端のセンターベルトを金型に装着した状態で射出成形しているので金型を閉じた状態でも金型とセンターベルトとの間などから射出した溶融樹脂が漏れてしまうという問題もあった。ブロックのピッチを小さくするために金型を薄くすると強度不足で金型が変形することになるので、それも樹脂漏れの原因となる。
そこで本発明はこのようなブロックをセンターベルトに装着したタイプのベルトを製造するにあたり、ブロックのピッチをできるだけ小さなものとしてベルトの騒音の問題を低減するとともに、製造中における樹脂漏れの問題や金型の変形といった問題も解消することができる高負荷伝動ベルトおよびその製造方法の提供を課題とする。
上記のような課題を解決するために本発明の請求項1は、センターベルトと、該センターベルトの長手方向に沿って複数のブロックを設け、ブロックはセンターベルトに設けた幅方向の凹条部に噛み合う凸条部を有しており、その両者を噛み合せることによって長手方向に動かないようにしている高負荷伝動ベルトにおいて、ブロックは注型成形により得られるポリアミド樹脂からなっていることを特徴とする。
請求項2では、センターベルトと、該センターベルトの長手方向に沿って複数のブロックを設けた高負荷伝動ベルトの製造方法であって、金型はセンターベルト保持部と、該センターベルト保持部に保持されたセンターベルトの所定位置に成形されたブロックが嵌合されるように配置したブロックを成形するためのキャビティを有しており、センターベルトを前記センターベルト保持部にセットした状態で金型内のキャビティに、実質上無水のラクタムに少なくともアニオン重合触媒とアニオン重合開始剤とを加えた重合性ラクタム液を注型して、キャビティ内の重合性ラクタム液を加熱して重合させ、重合が完了した後脱型することを特徴とする。
センターベルトを金型に装着した状態で、キャビティに重合性ラクタムを注型して重合させブロックを注型成形によるポリアミド樹脂で構成していることから、金型には高い圧力がかかることがないので必要とされる強度も少なくてすみ、金型の厚みを薄くすることができることからブロックのピッチを小さくすることができるのでベルトの走行時における騒音の発生も小さなものとすることができ、また、ブロックの成形中における樹脂漏れも少なくなるのでバリの発生もなく仕上げなどの工程を省くことができ、製造コスト的にも有利である。
図1は本発明の高負荷伝動ベルトの斜視図であり、図2は側面図である。また図3は本発明の高負荷伝動ベルトの製造方法に用いる金型の例を示す斜視図であり、図4は金型を開いたところから見た正面図である。図5は金型を閉じた状態で見た側断面図、図6は図5における別の例を示す側断面図である。
本発明の高負荷伝動ベルトとは、例えば図3、図4に示すようなものであり、高負荷伝動ベルト1はエラストマー4内に心線5をスパイラル状に埋設したセンターベルト3と、このセンターベルト3の上面に所定ピッチで形成された凹条部7、8に嵌合し、係止固定されている複数のブロック2とから構成されている。このブロック2の両側面2a、2bは、プーリのV溝と係合する傾斜のついた面となっており、駆動されたプーリから動力を受け取って、係止固定されているセンターベルト3を引張り、駆動側プーリの動力を従動側プーリに伝動している。
ブロック2は、図3に示すように、上ビーム部11および下ビーム部12と、両側部13、14が一体的にセンターベルト3の周囲に形成されている。ブロック2の中央にはセンターベルト3を嵌めこむ開口部15を有し、開口部15内の上面および下面にはセンターベルト3の上面に設けた凹条部7と下面に設けた凹条部8に係合する凸条部16、17が形成されている。
このようにブロックにセンターベルトを嵌め込んで形成するような高負荷伝動ベルトの製造するにあたり、図1および図2に示すように一対の金型30、31を用い、その金型30、31にはセンターベルト保持部32を有するとともに、一対の金型30、31が合さった状態でブロック2を成形するためのキャビティ33を形成するようになっており、センターベルト3を前記センターベルト保持部32にセットした状態で金型30、31内のキャビティ33に重合性ラクタム液を注ぎ込み、加熱して重合させることによってブロックを成形する。
センターベルト3には上下面のブロック2と嵌合する凹条部7、8の間に金型のセンターベルト保持部32と嵌合する凹部9、10を有しており、ブロック2を射出成形で成形する際にセンターベルト3の位置決めを行うようになっている。
キャビティ33はセンターベルト保持部32にセンターベルト3を嵌め込んだ状態でセンターベルト3を取り囲むように配置されており、キャビティ33でブロック2を成形するとセンターベルト3にブロック2が凹条部7、8で嵌合された状態で成形されるようになっている。
以上のような工程を経て、ブロック2を成形すると同時にセンターベルト3にブロック2を取り付けることができる。
また、従来はこのような高負荷伝動ベルトの製造においてはセンターベルト3を製造し、別途ブロック2を製造した上でセンターベルト3にブロック2を一つ一つ嵌め込んでいく作業を行っており、特にブロック2をセンターベルト3に嵌め込んでいく作業に多くに時間をとられていたが、上記のような製造方法を採ることによって、ブロック2をセンターベルト3の所定位置に成形しているので、ブロック2を成形し終わった時点でブロック2はセンターベルト3に嵌め込まれた状態となるので、改めてブロック2をセンターベルト3に嵌め込むといった作業が不要になるので、製造に要する時間を大幅に短縮することができるものである。
また、本発明ではブロックの素材として重合性ラクタム液をキャビティ内に注型して成形する注型ポリアミド樹脂を用いていることから、原料となる重合性ラクタム液を無加圧で金型内に注ぎ込むことから、例えば射出成形のような圧力が金型にかかることがなく、ブロックの金型の強度は小さなものでよく厚みもごく薄いもので対応することができる。よって、隣り合うブロック同士の距離も短くすることができ、ベルトのブロックピッチを小さくできるので、ベルトとして走行させた場合のピッチノイズの問題を低減することができ、金型からの樹脂漏れの問題も少なく成形後のバリ取りなどの仕上げ作業に関しても削減することができコスト的にも有利である。
本発明で用いられる重合性ラクタム液は実質上無水のラクタムに少なくともアニオン重合触媒とアニオン重合開始剤とを加えたものである。
ラクタムとしては、α−ピペリドン、ε−カプロラクタム、ω−ラウロラクタム等を挙げることができ、これらの2種以上の混合物でもよい。工業的によく用いられるのはε−カプロラクタムとω−ラウロラクタムである。
アニオン重合触媒としては、水素化ナトリウム、水素化リチウム、ナトリウム、カリウムなどの公知の触媒を使用することができ、その添加量はラクタムに対して0.1〜2.0モル%が適当である。そして、アニオン重合用開始剤としては例えばN−アセチル−ε−カプロラクタム、イソシアネート、ジイソシアネート、尿素誘導体、ウレタン、イソシアヌレート誘導体であり、その添加量はラクタムに対して0.05〜0.1モル%の範囲が好ましい。
アニオン重合触媒はラクタム中に添加し溶解した後に金型に注型する方法でもよいし、ラクタムを金型内に中計した後添加混合する方法でもよい。ラクタムを重合する際の温度は100〜210℃、より好ましくは130〜180℃の範囲の温度で加熱する。
またこれらの成分以外にも繊維補強材や重合を阻害しない滑剤、ポリビニリデンクロライドなどの着色剤添加することも可能である。
図7に示すように、金型30と金型31とはブロックの上ビーム部11及び下ビーム部12の中央にパーティングラインができるように分割面36を位置させている。このようにすることによってベルトが走行する際にプーリと接触するブロックの側面2a、2bを平滑な面に仕上げることができるので、ベルト走行初期の騒音や摩耗の問題を解消することができる。
分割面36の位置は図7ではセンターベルト3の中央付近に位置させているが、ブロックの側面2a、2bを平滑に仕上げるということからすれば、図8に示すようにセンターベルト3の端に位置させることも可能である。そうすることによって金型31にセンターベルト3を挿入した状態でセンターベルト3が金型31から突出することがないので、金型30をあわせる際に突出したセンターベルト3が折れ曲がったり金型に引っかかって損傷したりするといったことがないので好ましい形態であるということができる。
図2に示す例では、金型30、31に設けられたキャビティ33は5箇所であり、一度に成形できるブロックの数は5個である。よって5個のブロックを成形した後に金型から一度ベルトを取り外してブロック5個分を図2中の矢印方向に回転させて次の位置にブロック2を成形できるようにして再度金型30、31に装着し、次の位置に5個のブロック2を成形する。このような操作を繰り返してベルト全周のブロック2全部を成形してベルトが完成する。
ブロック2を成形するキャビティ33以外のところではセンターベルトは固定する必要がなく、金型を閉じる時のベルトの逃げ場所としてベルトの概略形状よりやや広い通路34が形成されている。
ブロックの成形が完了したら金型30、31を開いてブロック2を金型から脱型する。脱型には金型から突出するイジェクトピンを用いて行うのが便利であり、例えば図7に示すブロックのようにブロック2の傾斜した側面2a、2bの上下位置に垂直面部2cを形成してイジェクトピンを当接させる箇所としてもよい。
このようなセンターベルト3にブロック2を取り付けた高負荷伝動ベルト1においてブロック2のピッチ(センターベルト3に取り付けるブロック2同士の間隔)は騒音の問題などに関与するものであり、ピッチが大きすぎると騒音が増すことになる。しかし、一方でブロック2の成形をする際のブロック間に存在する金型の厚みが薄くなりすぎると強度不足となって金型が変形しブロック2の変形にもつながるので好ましくない。そこで、ブロック2とブロック2間の金型の厚みは0.8mm〜2mmとする。
ブロック2とブロック2間の金型の厚みが2mmをこえると、ブロックのピッチが大きくなりすぎてベルトの強度や騒音の問題が発生し、0.8mm未満では金型の変形が発生してしまう。
以上の説明ではブロック2は一度に5個を成形し、順送り的に全数を成形して高負荷伝動ベルト1を完成させているが、ブロック2の全数と同じ数のキャビティを有する金型を用いて一度に全部を成形しても構わない。
金型に全ブロック数と同じだけのキャビティ33を設け、ブロック2の全数を一度に成形する場合には、各キャビティ33が全部隣り合って位置しており、各キャビティ33内の圧力が略一定になるのでブロック2間の金型の厚みは小さくても金型の変形は起こりにくくなる。そのため0.8mm程度の厚みがあれば十分にブロックを成形することが可能になる。
本発明に適用できる高負荷伝動ベルトは図3で示した例に限られることはなく、様々な形態を採ることができる。図8に示すベルトは図3に示すベルトとほぼ同じ形状を有しているが、センターベルト3の幅方向の中央にブロックを取り付けるのと同じピッチで貫通孔18を有しており、ブロック2が成形される際にその貫通孔18を通して樹脂が連結19されている。
このようにセンターベルト3に設けた貫通孔18を通して上下でブロックを形成する樹脂が連結19されていることによって、ブロック2とセンターベルト3との固定力がより強固なものになる。ベルト1が長期にわたって走行を続けるとブロック2とセンターベルト3とのがたつきが発生し、それが原因でベルト1の騒音が大きくなったり、ブロック2の破損やセンターベルト3の切断したりといった故障につながることがあるが、ブロック2とセンターベルト3の固定力を高めることによってベルト1の寿命を長期化することができるものである。
図10の例では一つのブロック2につきセンターベルト3に設けている貫通孔18の数は一つであるが、一つであることに限定されるものでなく、二つや三つといった複数の孔を設けることも可能である。
このブロック2は合成樹脂素材のみからなっているものに限られず、センターベルト3にアルミニウム合金などの金属などからなるインサート材を装着してブロックを成形することも可能である。
本発明では前述のようにブロック中に繊維補強材や滑剤を配合することは可能であり、繊維状の補強材は15〜40重量%の範囲で配合する。15重量%未満であると補強効果が少なくブロックの耐磨耗性が十分でないなどの問題があり、40重量%を超えると樹脂への配合が困難になるなどの問題があるので好ましくない。繊維補強材としてはカーボン繊維、アラミド繊維、炭素繊維、ガラス繊維、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維等の繊維、酸化亜鉛ウィスカ、チタン酸カリウムウィスカ、ホウ酸アルミニウムウィスカ、ウォラストナイトなどを挙げることができる。これらを配合することによって成形時のそりや成形収縮の異方性が改良される。さらに、ブロック2の靭性、曲げ剛性等の強度についての異方性も低減することができ、かつ、摩擦係数が安定するため、耐摩耗性が向上する。
このような材料構成とすることによって、プーリと接する際に受ける側圧にも十分に耐えうる剛性、靭性等の強度を有するとともに、耐摩耗性に優れ、更には、摩擦時に発生する熱に対しても強いブロックとすることが可能となり、プーリから受ける動力を効率よくセンターベルト3に引張力として伝えることができ、引張伝動式の高負荷伝動ベルトを構成することができる。
また、滑剤として油類、ワックス、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、二硫化モリブデン、グラファイト、フッ素系樹脂などを混入することによってもブロック2の潤滑性を向上させることができる。フッ素系樹脂としては、ポリ4フッ化エチレン(PTFE)、ポリフッ化エチレンプロピレンエーテル(PFPE)、4フッ化エチレン6フッ化プロピレン共重合体(PFEP)、ポリフッ化アルコキシエチレン(PFA)等が挙げられる。
センターベルト3のエラストマー4として使用されるものは、クロロプレンゴム、天然ゴム、ニトリルゴム、スチレン−ブタジエンゴム、水素化ニトリルゴムなどの単一材またはこれらを適宜ブレンドしたゴムあるいはポリウレタンゴム等が挙げられる。そして、心線5としてはポリエステル繊維、ポリアミド繊維、アラミド繊維、ガラス繊維、スチールワイヤ等から選ばれたロープが用いられる。
なお、本発明にかかる高負荷伝動ベルトに用いられるブロックには、本実施形態に示した形態に限定されるものではない。
実施例1としては、図3に示すよう高負荷伝動ベルトであり、ブロックに用いた樹脂材料としてはラクタムとしてはε−カプロラクタム、アニオン重合用開始剤に水素化ナトリウムを用いた重合性ラクタム液にカーボン繊維を30質量%配合したものを、センターベルトを装着した金型内に注型してセンターベルトにブロックを一体的に成形しベルトとした。ブロックピッチは3mmとしている。
このベルトを表1に示す要件で走行させて騒音レベルを測定した。その結果を表2に示す。
比較例1
比較例1としてはブロックをナイロン66にカーボン繊維が30質量%配合された樹脂を用いて、センターベルトを装着した金型で射出成型にて一体的に成形した以外は実施例1と全く同様にベルトを作成した。ブロックのピッチは5mmとしている。
このベルトを表1に示す要件で走行させて騒音レベルを測定した。その結果を表2に示す。
Figure 2005351451
Figure 2005351451
表2の結果からわかるように、注型成形してブロックピッチを3mmとしたベルトでは射出成形でブロックピッチが5mmであるベルトと比べて騒音のレベルを大幅に下げることができている。
自動車や自動二輪車、農業機械の無段変速装置など、プーリの有効径が変化し大きなトルクを伝達するようなベルトの製造に適用することができる。
高負荷伝動ベルトの斜視図である。 高負荷伝動ベルトの側断面図である。 本発明の製造方法で用いられる製造装置の概要斜視図である。 金型を開いたところから見た正面図である。 金型を閉じた状態で見た側断面図である。 図7における別の例を示す側断面図である。 ブロックの別の例を示す正面図である。 高負荷伝動ベルトの別の例を示す斜視図である。
符号の説明
1 高負荷伝動ベルト
2 ブロック
3 センターベルト
4 エラストマー
5 心線
6 補強布
7 凹条部
8 凹条部
9 凹部
10 凹部
11 上ビーム部
12 下ビーム部
30 金型
31 金型
32 センターベルト保持部
33 キャビティ
34 通路
35 ゲート
36 分割面

Claims (2)

  1. センターベルトと、該センターベルトの長手方向に沿って複数のブロックを設け、ブロックはセンターベルトに設けた幅方向の凹条部に噛み合う凸条部を有しており、その両者を噛み合せることによって長手方向に動かないようにしている高負荷伝動ベルトにおいて、ブロックは注型成形によるポリアミド樹脂からなっていることを特徴とする高負荷伝動ベルト。
  2. センターベルトと、該センターベルトの長手方向に沿って複数のブロックを設けた高負荷伝動ベルトの製造方法であって、金型はセンターベルト保持部と、該センターベルト保持部に保持されたセンターベルトの所定位置に成形されたブロックが嵌合されるように配置したブロックを成形するためのキャビティを有しており、センターベルトを前記センターベルト保持部にセットした状態で金型内のキャビティに、実質上無水のラクタムに少なくともアニオン重合触媒とアニオン重合開始剤とを加えた重合性ラクタム液を注型して、キャビティ内の重合性ラクタム液を加熱して重合させ、重合が完了した後脱型することを特徴とする高負荷伝動ベルトの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014528006A (ja) * 2011-08-23 2014-10-23 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアBasf Se 成形体の製造方法

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