JP2005013946A - 水性ガス反応用触媒、一酸化炭素の低減方法、及び燃料電池発電システム - Google Patents

水性ガス反応用触媒、一酸化炭素の低減方法、及び燃料電池発電システム Download PDF

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Abstract

【課題】低温での触媒活性に優れた水性ガス反応用触媒と、この水性ガス反応用触媒を用いた一酸化炭素の低減方法及び燃料電池発電システムを提供する。
【解決手段】水と一酸化炭素とから水素と二酸化炭素を生成する水性ガス反応を促進する触媒において、アナターゼ型酸化チタンとタングステンとを含む複合金属酸化物に、貴金属元素が担持された水性ガス反応用触媒。更に、バナジウム及び/又はモリブデンを、チタンに対する元素比で0.01〜10%含有していても良い。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水と一酸化炭素とから水素を生成する水性ガス反応に用いられる触媒と、この触媒を用いた一酸化炭素の低減方法及び燃料電池発電システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、アンモニアの合成、都市ガスなどにおけるCOの除去、或いはメタノール合成、オキソ合成におけるCO/H比の調整、更には、燃料電池発電システムにおける改質ガス中のCOの除去などに、水性ガス反応(「COシフト反応」とも称す。)が利用されている。この反応は、下記反応式に示すように、水(HO)と一酸化炭素(CO)とから水素(H)を生成させる反応である。
O+CO→H+CO
【0003】
この水性ガス反応においては、反応を促進させるために、金属酸化物、或いは複合金属酸化物に触媒活性金属元素を担持してなる各種の水性ガス反応用触媒が用いられている。従来、水性ガス反応用触媒としては、チタニア等の担体に白金等の貴金属が担持されたものが提案されており(特許文献1〜4)、このうち、特許文献1には、Mg、Al、Si、Ca、Ti、Cr、Fe、Zn、Y、Zr、Nb、Mo、Sn、Ba、およびランタノイドよりなる群から選択される少なくとも1種の金属酸化物及び/又は複合金属酸化物よりなる担体に、白金を担持してなる触媒が開示されている。また、特許文献2には、チタニア担体に、白金と、イットリウム、カルシウム、クロム、サマリウム、セリウム、タングステン、ネオジウム、プラセオジム、マグネシウム、モリブデン、ランタンから選ばれる少なくとも1種の金属を担持させてなる触媒が開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−302410
【特許文献2】
WO 00/54879
【特許文献3】
特開2002−95966
【特許文献4】
特開2001−316682
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の貴金属担持系の水性ガス反応用触媒は、250℃を超える高温域では、高い触媒活性を示すものではあるが、250℃以下の低温域での触媒活性、即ち、比較的低い反応温度で高いCO転化率を実現し得る触媒性能において、未だ十分なものは提供されておらず、低温域でのより一層の触媒活性の向上が望まれている。即ち、水性ガス反応では、反応温度が高くなると反応平衡に達するCO転化率が下がる傾向にあるため、低温での触媒活性に優れた水性ガス反応用触媒を用いて、比較的低温域で反応を実施することが、加熱エネルギーの点のみならず、反応の促進、COの削減には有利である。
【0006】
従って、本発明は、低温での触媒活性に優れた水性ガス反応用触媒と、この水性ガス反応用触媒を用いた一酸化炭素の低減方法及び燃料電池発電システムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の水性ガス反応用触媒は、水と一酸化炭素とから水素と二酸化炭素を生成する水性ガス反応を促進する触媒において、アナターゼ型酸化チタンとタングステンとを含む複合金属酸化物に、貴金属元素が担持されていることを特徴とする。
【0008】
アナターゼ型酸化チタン/タングステン複合金属酸化物に、貴金属元素を担持してなる本発明の水性ガス反応用触媒であれば、著しく優れた低温活性を示す。
【0009】
本発明において、タングステンの含有量は、チタンに対する元素比で、0.1%以上10%未満であることが好ましく、また、貴金属元素としては白金及び/又はパラジウムが好ましく、その担持量は0.01〜5重量%であることが好ましい。
【0010】
本発明の水性ガス反応用触媒は更にバナジウム及び/又はモリブデンを、チタンに対する元素比で0.01〜10%含有していても良い。また、本発明の水性ガス反応用触媒は耐熱性無機担体を含有していても良い。
【0011】
本発明の一酸化炭素の低減方法は、このような本発明の水性ガス反応用触媒に、水と一酸化炭素を含有するガスを、好ましくは110〜300℃で接触させてガス中の一酸化炭素を二酸化炭素へ変換させることを特徴とする。
【0012】
本発明の燃料電池発電システムは、水と一酸化炭素を含有する水素ガスを、水性ガス反応用触媒に接触させて該ガス中の一酸化炭素を低減させた後、燃料電池に供給する一酸化炭素変性部を備える燃料電池発電システムにおいて、該水性ガス反応用触媒として、このような本発明の水性ガス反応用触媒を用いたことを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0014】
まず、本発明の水性ガス反応用触媒の複合金属酸化物について説明する。
【0015】
本発明の水性ガス反応用触媒に係る複合金属酸化物は、アナターゼ型酸化チタンとタングステンとを含む複合金属酸化物である。本発明において、複合金属酸化物の酸化チタンがアナターゼ型であることは重要であり、アナターゼ型酸化チタンであれば、より高温焼成で得られるルチル型酸化チタンに比べて比表面積が大きく、この結果より一層高い触媒活性を得ることができる。
【0016】
本発明に係る複合金属酸化物は、このようなアナターゼ型酸化チタンとタングステンを含有するものであり、タングステンを含有することにより、低温活性が高められる。複合金属酸化物中のタングステン含有量は、チタンに対する元素比で0.1〜10%、特に0.3〜5%であることが好ましい。タングステン含有量がこの範囲よりも少なくても多くても、タングステンを含有させたことによる低温活性の向上効果を十分に得ることができない。
【0017】
本発明に係る複合金属酸化物は、更に、バナジウム及び/又はモリブデンを含有していても良く、含有されるバナジウム及び/又はモリブデンの形態は、単一の酸化物及び/又は複合酸化物のどちらでも良い。このように、バナジウム及び/又はモリブデンを含有することにより、より一層優れた低温活性を得ることができる。この場合、複合金属酸化物中のバナジウム及び/又はモリブデン含有量(これらを共に含有する場合は、その合計の含有量)は、チタンに対する元素比で0.01〜10%、特に0.03〜5%であることが好ましい。バナジウム及び/又はモリブデンの含有量がこの範囲よりも少なくても多くても、これを含有させたことによる低温活性の向上効果を得ることができない。
【0018】
本発明の水性ガス反応用触媒は、耐熱性無機担体を含有していても良い。この場合、耐熱性無機担体としては、Al、SiO、ZrO等の1種又は2種以上を用いることができ、耐熱性無機担体を含有する場合、その含有量は、反応器や触媒の形状によって適宜に決定するものであるので、特に限定されるものではない。しかし、耐熱性無機担体を用いることによって触媒の強度、成形性を高めることができるが、耐熱性無機担体の含有量が多くなりすぎると、COを十分に低減させることができなくなる。本発明の複合金属酸化物は、アナターゼ型酸化チタンにタングステン、更にモリブデン及び/又はバナジウムを一部固溶した形態でも良い。
【0019】
本発明において、複合金属酸化物に担持する触媒活性成分である貴金属元素としては、白金、パラジウム、ロジウム、イリジウム、ルテニウム、オスミウムの1種又は2種以上を用いることができ、好ましくは、白金及び/又はパラジウムである。
【0020】
本発明の水性ガス反応用触媒において、貴金属元素の担持量は、複合金属酸化物に対して、0.01〜5重量%、特に0.1〜2重量%であることが好ましい。この担持量が0.01重量%未満では十分な触媒活性を得ることができず、5重量%を超えてもそれに見合う触媒活性の向上効果は得られず、触媒が高価となり好ましくない。
【0021】
次に、本発明の水性ガス反応用触媒の製造方法について説明するが、それに先立ち、一般的なアナターゼ型酸化チタンの製造方法について説明する。
【0022】
アナターゼ型酸化チタンは、チタン酸化物となる原料溶液、例えば四塩化チタン、硫酸チタニル、チタンイソプロポキシド、メタチタン酸、好ましくは四塩化チタンなどの水溶液又は水を含むアルコール溶液を調製し、この原料溶液にアンモニア、炭酸アンモニウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウムなどを溶解した水溶液又はアルコール溶液、好ましくはアンモニア水を添加して中和し、析出した沈殿を濾取して十分に水洗いした後、アナターゼ型酸化チタンの生成温度、即ち100〜500℃、好ましくは250〜350℃で1〜5時間程度加熱処理し、更に350〜550℃で1〜5時間程度焼成することによって製造できる。
【0023】
本発明の水性ガス反応用触媒は、このようなアナターゼ型酸化チタンの製造工程において、上記中和により析出した沈殿を水を用いてチタンスラリー水溶液とし、この水溶液に
(1) タングステン化合物
又は
(2) タングステン化合物とモリブデン化合物及び/又はバナジウム化合物
を添加溶解させた後、上述の加熱条件で加熱処理することにより複合金属酸化物を製造し、得られた複合金属酸化物を貴金属元素化合物の水溶液に含浸させた後、110〜150℃で2〜10時間程度乾燥後、350〜550℃で1〜5時間程度焼成して、貴金属元素を担持させることにより、得ることができる。
【0024】
或いは、前述のアナターゼ型酸化チタンの製造工程において、上記中和により析出した沈殿を水を用いてチタンスラリー水溶液とし、この水溶液に
(1) タングステン化合物と貴金属元素化合物
又は
(2) タングステン化合物とモリブデン化合物及び/又はバナジウム化合物と貴金属元素化合物
を添加溶解させた後、上述の加熱条件で加熱処理し、更に、350〜550℃で1〜5時間程度焼成することにより、貴金属元素は複合酸化物を形成しないため、これを複合金属酸化物に担持させて本発明の水性ガス反応用触媒を得ることができる。
【0025】
焼成により得られた触媒は、用途に応じて、押し出し成型、打錠成型等で成型された後、使用に供される。
【0026】
本発明に係る複合金属酸化物の製造に用いるタングステン化合物としては、好ましくはタングステン酸アンモニウム・パラ五水和物、メタタングステン酸アンモニウムなど、加水分解及び焼成により酸化物に変換可能で、かつ水系及び有機溶媒系に可溶なタングステン酸塩を用いることができる。
【0027】
また、モリブデン化合物としては、好ましくはモリブデン酸アンモニウム、モリブデン酸など、加水分解及び焼成により酸化物に変換可能で、かつ水系及び有機溶媒系に可溶なモリブデン酸又はその塩を用いることができる。
【0028】
また、バナジウム化合物としては、好ましくはバナジン酸アンモニウム、シュウ酸バナジル、硫酸バナジルなど、加水分解及び焼成により酸化物に変換可能で、かつ水系及び有機溶媒系に可溶なバナジウム塩を用いることができる。
【0029】
また、複合金属酸化物への貴金属元素の担持に用いる貴金属化合物としては、これらの塩、例えば、ハロゲン化物、水酸化物、硫酸塩等が挙げられる。また、ビスアセチルアセトナト白金、シアン化第一白金等の有機金属化合物等を用いることもできる。
【0030】
水性ガス反応用触媒を製造する際のこれらの原料化合物の溶液中濃度は、複合金属酸化物への導入量、複合金属酸化物への担持量に応じて適宜決定される。
【0031】
なお、耐熱性無機担体を含有する水性ガス反応用触媒を製造する場合には、さまざまな方法で調製することができる。例えば、市販の耐熱性無機担体を利用し、その上に本発明に係るアナターゼ型酸化チタンとタングステンの原料化合物をコーティング、含浸、又は混合する方法、また、Al、Si、Zrなどの1種又は2種以上の耐熱性無機担体原料と本発明の複合金属酸化物を混合、混練する方法、或いは、1種又は2種以上の耐熱性無機担体、例えば、Al、Si、Zrなどのゲル状の水酸化物を、前述の水酸化チタンのゲルに、タングステン、モリブデン、バナジウムなどの化合物を添加する際に、同時に添加する方法があり、いずれの方法も用いることができる。
【0032】
本発明の一酸化炭素の低減方法は、このような本発明の水性ガス反応用触媒に、水と一酸化炭素を含有するガスを接触させてガス中の一酸化炭素を二酸化炭素へ変換させることにより、一酸化炭素を効率的に低減する方法である。この方法において、本発明の水性ガス反応用触媒は、低温活性に優れることから、接触温度を比較的低く、例えば110〜300℃特に130〜250℃で行うことが好ましい。
【0033】
また、本発明の燃料電池発電システムは、このような水性ガス反応用触媒を用いる水性ガス反応により一酸化炭素を低減させた水素ガスを燃料電池に供給する一酸化炭素変性部を備えるものである。
【0034】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
【0035】
なお、以下の実施例及び比較例で用いた水性ガス反応用触媒の代表的な製造例は以下の通りである。
【0036】
[Pt/Ti10W0.1触媒の製造]
酸素を除く複合金属酸化物の実験式がTi10W0.1である担体を次のように調製した。
【0037】
まず、四塩化チタン(TiCl)500gを1500gの水、好ましくはイオン交換水中に滴下し、四塩化チタン(TiCl)水溶液を調製した。この四塩化チタン(TiCl)水溶液にアンモニア水をpHが一定になるまで滴下し、沈殿を析出させた。その沈殿を濾過洗浄し、再びイオン交換水を用いてチタンスラリー水溶液とした。得られたチタンスラリー水溶液中に所定量のタングステン酸アンモニウム・パラ五水和物((NH101241・5HO)を200gのイオン交換水を用いて加熱溶解させることにより添加した。次いで、この溶液を蒸発乾固後、300℃で3時間、高温乾燥機で加熱処理してTi10W0.1担体を得た。
【0038】
得られた担体に0.5重量%Pt相当のヘキサクロロ白金酸塩(HPtCl・6HO)水溶液を添加し、充分にらいかい器で攪拌混合した。このスラリーを130℃で5時間、乾燥機で加熱乾燥した後、450℃で2時間、マッフル炉で焼成後、プレス成型して触媒とした。
【0039】
なお、上記製造例において、タングステン酸アンモニウムの添加量を変えて、各実施例のTi−W系担体の触媒を製造した。また、比較例で用いたPt/TiO触媒は、上記触媒の製造方法において、タングステン酸アンモニウムを用いないこと以外は同様にして製造した。
【0040】
[Pt/Ti10W0.1Mo0.05触媒の製造]
酸素を除く複合金属酸化物の実験式がTi10W0.1Mo0.05である担体を次のように調製した。
【0041】
まず、四塩化チタン(TiCl)500gを1500gの水、好ましくはイオン交換水中に滴下し、四塩化チタン(TiCl)水溶液を調製した。この四塩化チタン(TiCl)水溶液にアンモニア水をpHが一定になるまで滴下し、沈殿を析出させた。その沈殿を濾過洗浄し、再びイオン交換水を用いてチタンスラリー水溶液とした。得られたチタンスラリー水溶液中に所定量のタングステン酸アンモニウム・パラ五水和物((NH101241・5HO)とモリブデン酸アンモニウム((NHMo24・4HO)を200gのイオン交換水を用いて加熱溶解させることにより添加した。次いで、この溶液を蒸発乾固後、300℃で3時間、高温乾燥機で加熱処理してTi10W0.1Mo0.05担体を得た。
【0042】
得られた担体に0.5重量%Pt相当のヘキサクロロ白金酸塩(HPtCl・6HO)水溶液を添加し、充分にらいかい器で攪拌混合した。このスラリーを130℃で5時間、乾燥機で加熱乾燥した後、450℃で2時間、マッフル炉で焼成後、プレス成型して触媒とした。
【0043】
なお、上記製造例において、タングステン酸アンモニウムとモリブデン酸アンモニウムの添加量を変えて、各実施例のTi−W−Mo系担体の触媒を製造した。
【0044】
[Pt/Ti10W0.1V0.05触媒の製造]
酸素を除く複合金属酸化物の実験式がTi10W0.1V0.05である担体を次のように調製した。
【0045】
まず、四塩化チタン(TiCl)500gを1500gの水、好ましくはイオン交換水中に滴下し、四塩化チタン(TiCl)水溶液を調製した。この四塩化チタン(TiCl)水溶液にアンモニア水をpHが一定になるまで滴下し、沈殿を析出させた。その沈殿を濾過洗浄し、再びイオン交換水を用いてチタンスラリー水溶液とした。得られたチタンスラリー水溶液中に所定量のタングステン酸アンモニウム・パラ五水和物((NH101241・5HO)とバナジン酸アンモニウム((NHVO)を200gのイオン交換水を用いて加熱溶解させることにより添加した。次いで、この溶液を蒸発乾固後、300℃で3時間、高温乾燥機で加熱処理してTi10W0.1V0.05担体を得た。
【0046】
得られた担体に0.5重量Pt%相当のヘキサクロロ白金酸塩(HPtCl・6HO)水溶液を添加し、充分にらいかい器で攪拌混合した。このスラリーを130℃で5時間、乾燥機で加熱乾燥した後、450℃で2時間、マッフル炉で焼成後、プレス成型して触媒とした。
【0047】
なお、上記製造例において、タングステン酸アンモニウムの添加量を変えて各実施例のTi−W−V系担体の触媒を製造した。また、比較例で用いたPt/Ti10V0.1触媒は、上記触媒の製造方法において、タングステン酸アンモニウムを用いないこと以外は同様にして製造した。
【0048】
実施例1〜4,比較例1
表1に示す水性ガス反応用触媒を用い、230℃での水性ガス反応におけるCO転化率を調べる実験を行い、結果を表1に示した。
【0049】
触媒は、20〜28メッシュに粉砕整粒し、水素/窒素混合ガスにより400℃で2時間還元処理を行った後、その2mlを反応管に充填し、下記組成の原料ガスを導入し、SV(空間速度;単位時間当たりの供給ガスの流量/充填した触媒の見かけ容積)4900/hr、温度230℃で気相接触反応を行った。
【0050】
[原料ガス組成(容積%)]
CO:8.5
CO:4.5
:42.5
スチーム:39.0
:5.5
【0051】
反応開始から5時間後の反応管流出ガスをガスクロマトグラフィで分析し、下記式によりCO転化率を算出した。
【0052】
【数1】
Figure 2005013946
【0053】
実施例5〜10,比較例2,3
表1に示す水性ガス反応用触媒を用い、180℃での水性ガス反応におけるCO転化率を調べる実験を行い、結果を表1に示した。
【0054】
触媒は、20〜28メッシュに粉砕整粒し、水素/窒素混合ガスにより400℃で2時間還元処理を行った後、その4mlを反応管に充填し、下記組成の原料ガスを導入し、SV(空間速度;単位時間当たりの供給ガスの流量/充填した触媒の見かけ容積)1000/hr、温度180℃で気相接触反応を行った。
【0055】
[原料ガス組成(容積%)]
CO:5.5
CO:5.5
:38.6
スチーム:44.9
:5.5
【0056】
反応開始から5時間後の反応管流出ガスをガスクロマトグラフィで分析し、上記式によりCO転化率を算出した。
【0057】
【表1】
Figure 2005013946
【0058】
表1より、TiとWを含む複合金属酸化物を用いた本発明の水性ガス反応用触媒は、250℃以下の低温域においても優れた活性を示し、更に複合金属酸化物がMo又はVを含むことにより、より一層高い低温活性が得られることが分かる。
【0059】
実施例11〜14,比較例4
複合金属酸化物中のW,Mo,V含有量が異なる表2に示す各水性ガス反応用触媒を用い、実施例5と同様にして、160〜260℃の範囲の各温度でのCO転化率を調べる実験を行い、結果を図1に示した。
【0060】
【表2】
Figure 2005013946
【0061】
図1より、本発明の水性ガス反応用触媒が従来の触媒に比べて低温活性に優れることが分かる。
【0062】
【発明の効果】
以上詳述した通り、本発明によれば、低温での触媒活性に優れた水性ガス反応用触媒が提供され、この水性ガス反応用触媒により、比較的低い温度で原料ガス中のCOを高度に除去することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例11〜14及び比較例4のCO転化率の測定結果を示すグラフである。

Claims (9)

  1. 水と一酸化炭素とから水素と二酸化炭素を生成する水性ガス反応を促進する触媒において、アナターゼ型酸化チタンとタングステンとを含む複合金属酸化物に、貴金属元素が担持されていることを特徴とする水性ガス反応用触媒。
  2. 複合金属酸化物のタングステン含有量が、チタンに対する元素比で、0.1%以上10%未満であることを特徴とする請求項1記載の水性ガス反応用触媒。
  3. 複合金属酸化物に対する貴金属元素の担持量が0.01〜5重量%であることを特徴とする請求項1又は2記載の水性ガス反応用触媒。
  4. 貴金属元素が、白金及び/又はパラジウムであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の水性ガス反応用触媒。
  5. 複合金属酸化物が、バナジウム及び/又はモリブデンを、チタンに対する元素比で0.01%以上10%未満含有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の水性ガス反応用触媒。
  6. 耐熱性無機担体を含むことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の水性ガス反応用触媒。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の水性ガス反応用触媒に、水と一酸化炭素を含有するガスを接触させて、該ガス中の一酸化炭素を二酸化炭素へ変換させることを特徴とする一酸化炭素の低減方法。
  8. 水と一酸化炭素を含有するガスを、110〜300℃で該水性ガス反応用触媒に接触させることを特徴とする請求項7記載の一酸化炭素の低減方法。
  9. 水と一酸化炭素を含有する水素ガスを、水性ガス反応用触媒に接触させて該ガス中の一酸化炭素を低減させた後、燃料電池に供給する一酸化炭素変性部を備える燃料電池発電システムにおいて、該水性ガス反応用触媒として、請求項1ないし6のいずれかに記載の水性ガス反応用触媒を用いたことを特徴とする燃料電池発電システム。
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