JP2005012451A - 画像管理装置 - Google Patents
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Abstract
【構成】端末16は、画像要求時、画像を撮影したカメラ14の識別子と、画像の撮影時刻と、自分が属するタイムゾーンの識別子とを通知する。撮影時刻は、端末16が属するタイムゾーンの標準時刻で記述されている。サーバ12は、通知を受けると、最初、カメラ14が属するタイムゾーンの標準時刻と端末16が属するタイムゾーンの標準時刻との時差を算出する。次に、算出された時差に基づき、端末16から通知された時刻情報をカメラ14が属するタイムゾーンの標準時刻で記述された時刻情報に変換する。そして、変換後の時刻情報に対応する画像信号を端末16に送信する。
【効果】同時刻に各地のカメラ14によって撮影された画像を検索したいとき、単に当地の時計で時刻を指定すれば、サーバ12により自動的に各地の時刻への変換が行われるので、ユーザは時差を意識せずに検索を行うことができる。
【選択図】 図1
【効果】同時刻に各地のカメラ14によって撮影された画像を検索したいとき、単に当地の時計で時刻を指定すれば、サーバ12により自動的に各地の時刻への変換が行われるので、ユーザは時差を意識せずに検索を行うことができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、監視カメラシステムに関し、特にたとえば、複数の監視カメラと、端末と、複数の監視カメラの各々によって撮影された画像を蓄積して端末に送信するサーバとからなる、監視カメラシステムに関する。
【0002】
【従来技術】
従来この種の監視カメラシステムでは一般に、監視カメラは、撮影した画像を自分の識別子と撮影時刻とを添付して送信し、サーバは、監視カメラから送られてくる画像をカメラ識別子および撮影時刻と共に記録する。ユーザが閲覧したい画像のカメラ識別子および撮影時刻を端末に入力すると、サーバは、入力された識別子および時刻をインデックスとして検索を行い、ユーザの求める画像を端末に送信する。
【0003】
ここで、監視カメラが端末とは異なるタイムゾーンにある場合、端末側の時計で時刻を入力したのでは、希望する時間帯とは異なる時間帯に撮影された画像が送られてくることになる。画像に添付されている撮影時刻は、監視カメラが属するタイムゾーンの標準時刻で記述されているからである。そのためユーザは、画像を要求する際、まず画像を撮影した監視カメラの所在地と端末の所在地との時差を求め、次に求められた時差に基づいて端末側の時計が示す時刻を監視カメラ側の時計が示す時刻に変換し、そして変換後の時刻を端末に入力しなければならない。
【0004】
このような時差補正の煩わしさを軽減する従来技術の一例が、特許文献1に開示されている。この従来技術では、ビデオカメラが自分の時刻を世界標準時刻に換算し、ネットワークへ送出する画像には世界標準時刻を添付する。
【0005】
このビデオカメラを前述の監視カメラシステムに用いれば、ユーザは監視カメラの所在地にかかわらず世界標準時刻を端末に入力することになるので、端末の時刻を世界標準時刻に変換する必要はあるものの、画像を要求する際いちいち監視カメラの所在地を確かめて時差を計算し、時差補正後の時刻を入力する手間が省ける。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−341068号公報〔G04G 1/00,G06F1/14,H04N 5/225,H04N 5/76〕
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、監視カメラシステムでは、ある特定の時刻に各地の監視カメラによって撮影された画像をまとめて閲覧したいときがある。例えば、ある場所の監視カメラが異常を検知したとき、同時刻に撮影された他の場所の監視カメラの映像も見たいとか、今から2時間前の各地の監視映像を見比べたい、といった場合である。このような場合、従来の監視カメラシステムでは、ユーザが複数の監視カメラの1台1台について前述のような時差補正作業を行わなければならない。
【0008】
これに対し、従来の監視カメラシステムに特許文献1のビデオカメラを用いた場合、ユーザは、端末の時刻を世界標準時刻に換算し、この1つの世界標準時刻で画像を指定しさえすれば、各地の監視カメラが撮影した画像を一括して取得することができる。
【0009】
しかし、端末の時刻を世界標準時刻に換算する作業は、画像を要求する度にユーザが行わなければならない。加えて、もしシステム内に時刻変換機能を持たない既存の監視カメラが含まれていれば、既存のカメラについてはユーザが時差補正作業を行わなければならない。一方、システム内の全ての監視カメラに時刻変換機能を持たせた場合、システム内に同じ機能が多数重複して存在することになるので、構成上の無駄が多くなり、実現コストもかさむ。
【0010】
それゆえに、この発明の主たる目的は、回路構成を簡略化でき、かつ世界各地の監視映像を容易に検索することができる、監視カメラシステムを提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、互いに異なる複数のタイムゾーンにそれぞれ配置された複数のカメラによって撮影された画像データを格納するメモリ手段、第1カメラ識別情報と第1時刻情報とを含む画像送信要求を端末から受信する第1受信手段、第1カメラ識別情報に対応するタイムゾーンを複数のタイムゾーンの中から特定する第1特定手段、第1時刻情報が示す時刻を第1特定手段によって特定されたタイムゾーンと端末が属するタイムゾーンとの時差に基づいて補正する補正手段、補正手段によって補正された時刻に第1カメラ識別情報に対応するカメラによって撮影された画像データをメモリ手段から特定する第2特定手段、および第2特定手段によって特定された画像データを端末に送信する送信手段を備える、画像管理装置である。
【0012】
第2の発明は、互いに異なる複数のタイムゾーンにそれぞれ配置された複数のカメラによって撮影された画像データをメモリに格納する画像管理装置によって実行される画像管理プログラムであって、第1カメラ識別情報と第1時刻情報とを含む画像送信要求を端末から受信する受信ステップ、第1カメラ識別情報に対応するタイムゾーンを複数のタイムゾーンの中から特定する第1特定ステップ、第1時刻情報が示す時刻を第1特定ステップによって特定されたタイムゾーンと端末が属するタイムゾーンとの時差に基づいて補正する補正ステップ、補正ステップによって補正された時刻に第1カメラ識別情報に対応するカメラによって撮影された画像データをメモリから特定する第2特定ステップ、および第2特定ステップによって特定された画像データを端末に送信する送信ステップを備える、画像管理プログラムである。
【0013】
第3の発明は、互いに異なる複数のタイムゾーンにそれぞれ配置された複数のカメラによって撮影された画像データをメモリに格納する画像管理装置の画像管理方法であって、(a) 第1カメラ識別情報と第1時刻情報とを含む画像送信要求を端末から受信し、(b) 第1カメラ識別情報に対応するタイムゾーンを複数のタイムゾーンの中から特定し、(c) 第1時刻情報が示す時刻をステップ(b) によって特定されたタイムゾーンと端末が属するタイムゾーンとの時差に基づいて補正し、(d) ステップ(c) によって補正された時刻に第1カメラ識別情報に対応するカメラによって撮影された画像データをメモリから特定し、そして(e) ステップ(d) によって特定された画像データを端末に送信する、画像管理方法である。
【0014】
【作用】
画像管理装置内のメモリには、互いに異なる複数のタイムゾーンにそれぞれ配置された複数のカメラによって撮影された画像データが格納される。画像管理装置は、第1カメラ識別情報と第1時刻情報とを含む画像送信要求を端末から受信すると、最初、第1カメラ識別情報に対応するタイムゾーンを複数のタイムゾーンの中から特定する。次に、特定されたタイムゾーンと端末が属するタイムゾーンとの時差に基づいて、第1時刻情報が示す時刻を補正する。次に、補正された時刻に第1カメラ識別情報に対応するカメラによって撮影された画像データをメモリから特定する。そして、特定された画像データを端末に送信する。
【0015】
好ましくは、画像管理装置は、複数のカメラの各々が属するタイムゾーンをテーブルによって管理し、第1カメラ識別情報とテーブルとに基づいてゾーン特定処理を行う。これにより、容易にゾーン特定を行える。
【0016】
好ましくは、画像送信要求に端末が属するタイムゾーンを識別する第1ゾーン識別情報が含まれ、画像管理装置は第1ゾーン識別情報に基づいて補正処理を行う。これにより、端末位置の任意性が確保される。
【0017】
より好ましくは、画像送信要求に時差補正の必要性を識別する補正識別情報がさらに含まれ、画像管理装置は補正識別情報に基づいて補正処理を不能化する。そして、補正処理が不能化されたとき第1時刻情報が示す時刻に第1カメラ識別情報に対応するカメラによって撮影された画像データをメモリから特定する。これにより、ユーザは、未補正の第1時刻情報を端末に入力して、画像管理装置に時差補正を行わせる方法と、時差補正を自分で行って、補正済みの第1時刻情報を端末に入力する方法とのうち好きな方を選ぶことができるので、画像検索の容易性が高まる。
【0018】
好ましくは、画像管理装置は、第2カメラ識別情報と第2時刻情報とを含む時刻設定要求を端末から受信し、第2時刻情報が示す時刻を第2カメラ識別情報に対応するカメラに設定する。これにより、ユーザは端末を通じて任意のカメラの時刻を設定することができる。
【0019】
より好ましくは、時刻設定要求に第2ゾーン識別情報がさらに含まれ、画像管理装置は第2カメラ識別情報に対応するカメラについて第2ゾーン識別情報が示すタイムゾーンを有効化する。これにより、ユーザは端末を通じて任意のカメラのタイムゾーンを設定することができる。
【0020】
【発明の効果】
この発明によれば、ある時刻に世界各地の監視カメラによって撮影された画像を検索したいとき、ユーザが単に当地の時計で時刻を指定しさえすれば、画像管理装置によって自動的に各地の時刻への変換が行われ、各地の時刻と対応する画像が送信されるので、ユーザは時差を意識せずに世界各地の監視映像を検索することができる。また、時刻変換機能を画像管理装置だけに持たせたので、システム構成上の無駄がなく、既存の監視カメラを利用することができ、その結果として、実現コストが抑制される。
【0021】
【実施例】
図1を参照して、この実施例の遠隔監視システム10は、3台のサーバ12a〜12cと、3台のカメラ14a〜14cとを備えている。サーバ12a〜12cはそれぞれ、ルータ28を介してインターネット20と接続される。
【0022】
ここで、サーバ12a〜12cの各々は、大量の画像データを記憶すべく大容量を有している。なお、サーバ12a〜12cは、図示されているように一箇所に設置するのでなく、各地に分散させて配置し、インターネット20を介して相互に接続する構成でもよい。また、ユーザ数やサービス内容によってはサーバ12a〜12cのうち任意の1台または2台を削除することもできるし、図示されていない別のサーバを新たに追加してもよい。
【0023】
カメラ14aは、例えば携帯用のビデオカメラであり、携帯電話18aによって所定のダイヤル操作が行われたとき、移動体通信網24aと通信事業者22aが提供するインターネット接続サービスとを介してインターネット20に接続される。カメラ14bは、例えば家庭用の固定式監視カメラであり、モデム30がプロバイダ26aのアクセスポイント番号をダイヤルしたとき、一般公衆回線36およびプロバイダ26aを介してインターネット20に接続される。なお、一般公衆回線36およびモデム30の代わりに、ISDN回線およびターミナルアダプタを用いてもよい。また、モデム30の代わりにADSLモデムやブロードバンドルータを用いて、カメラ14aをインターネット20に常時接続してもよい。カメラ14cは、例えばオフィスビルに設置された固定式監視カメラであり、ルータ32および構内LAN専用線34を介してインターネット20と接続される。
【0024】
カメラ14a,14bまたは14c(以下、特に区別する必要がなければ単にカメラ14と記す)によって撮影された画像データは、こうして接続されたインターネット20を通じてサーバ12a,12b,または12c(同様に単にサーバ12と記す)へと送信される。なお、カメラ14a〜14cは、前述のようなビデオカメラや監視カメラに限らず、例えばディジタルカメラとコンピュータとを組み合わせて構成されるものであってもよい。また、カメラ14aおよび携帯電話18aは、両者を一体化したカメラ付き携帯電話であってもよい。
【0025】
端末16は、例えばパーソナルコンピュータであり、プロバイダ26bおよびインターネット20を介して、サーバ12またはカメラ14に接続される。ユーザは、端末16を利用して、サーバ12に蓄積された画像の閲覧や検索を実行したり、サーバ12のサービス条件を設定または変更したり、あるいはカメラ14の撮影条件を設定または変更したりすることができる。ユーザは、端末16だけでなく携帯電話18bによっても、同様の操作を行うことができる。この場合、携帯電話18bは、移動体通信網24bおよび通信事業者22bの提供するインターネット接続サービスを利用してインターネット20に接続される。携帯電話18bは、移動体通信網24a,24bのみを介してカメラ14aへ接続することもできる。
【0026】
カメラ14a〜14c,端末16および携帯電話18bの各々は、例えば日米欧など、世界各地に分散して存在している。いま、カメラ14a〜14cはそれぞれタイムゾーン#1〜#3内に、端末16はタイムゾーン#4内に、携帯電話18bはタイムゾーン#5内に位置しているものとする。
【0027】
サーバ12a〜12cの各々は、図2のように構成される。図2によれば、画像メモリ121と、ユーザデータテーブル122と、カメラデータテーブル123と、CPU124と、インターフェース(I/F)125と、リアルタイムクロック(RTC)126とが、サーバ12a〜12cの各々に設けられる。
【0028】
画像メモリ121は、カメラ14から送られる画像データを記憶する。ユーザデータテーブル122は、サーバ12a〜12cにアクセスできるユーザ一人一人について、提供される監視サービスの内容や条件を保持する。カメラデータテーブル123は、自分が属するサーバ12と接続されたカメラ14a〜14cについて共通に設定された撮影条件と、かかるカメラ14a〜14cについて個別に設定された撮影条件とを保持する。
【0029】
CPU124は、ユーザデータテーブル122およびカメラデータテーブル123の設定に基づいて、ユーザに対して画像蓄積サービスを行う。CPU124はまた、ユーザデータテーブル122およびカメラデータテーブル123の設定に基づいて、ユーザの端末16または携帯電話18bに対する画像データの送出、カメラ14a〜14cに対応するプロトコルのサポート、ユーザの端末16または携帯電話18bから入力されたユーザ毎のサービス条件に基づくユーザデータテーブル122の変更などを行う。CPU124はさらに、画像データの送出を行う際、カメラ14と端末16との間の時差を計算し、ユーザの指定した撮影時刻を補正する。なお、CPU124はマルチタスクOSを搭載したCPUであり、複数のタスクを並列的に実行することができる。例えば、複数端末からの要求を並列的に処理したり、複数カメラからの画像を並列的に記録したりすることができる。
【0030】
外部との通信は、I/F125を介して行われる。RTC126は、自分が属するサーバ12によって参照される時刻を計測し保持する。
【0031】
画像メモリ121の構成が図5に示されている。図5を参照して、画像メモリ121は、インデックス領域1211と画像データ領域1212とに区分される。画像データ領域1212には、画像1,2,3,…の各々の実データが記憶される。インデックス領域1211には、画像1,2,3,…の各々のインデックスデータ、つまり時刻インデックス1213,カメラインデックス1214,サイズ1215およびポインタ1216が記憶される。
【0032】
ユーザデータテーブル122の一例が図6に示されている。図6を参照して、ユーザデータテーブル122は、この監視サービスの登録ユーザ数と同数のユーザ領域122a,122b,…に分割され、ユーザ領域122a,122b,…の各々は、ユーザのプロファイルが記述されたプロファイルテーブル1221,許可されるサービス内容が記述されたサービス内容テーブル1222,およびユーザに属しているカメラの識別子コードが記述されたカメラコードテーブル1223に区分される。プロファイルテーブル1221には、具体的にはユーザの識別コードおよびユーザ名が登録される。
【0033】
カメラデータテーブル123の一例が図7に示されている。図7を参照して、カメラデータテーブル123は、全てのカメラ14a〜14cに共通の設定が登録される共通テーブル1231と、カメラ14aに固有の設定が登録された個別テーブル1232a,カメラ14bに固有の設定が登録された個別テーブル1232b,およびカメラ14cに固有の設定が登録された個別テーブル1232cとに分割される。
【0034】
個別テーブル1232a〜1232cの各々には、IPアドレス1234,記録レート1235,圧縮率/解像度1236およびタイムゾーンコード1237が登録される。共通テーブル1231に登録された設定は、注目するカメラに固有の設定が登録されていない場合に参照される。
【0035】
IPアドレス1234は、インターネット20上でカメラ14を識別するためのアドレスであり、固定的に付与されるか、インターネット20への接続時に動的に割り当てられる。記録レート1235は、カメラ14で採用される記録レートであり、例えば1フレーム/3秒のように設定される。圧縮率/解像度1236は、カメラ14で採用される画像の圧縮率/解像度であり、例えば圧縮率“3”,解像度“640×480”のように記述される。タイムゾーンコード1237は、カメラ14の所在地が属するタイムゾーンを示す識別子であり、例えば“#1”のように記述される。
【0036】
カメラ14a〜14cの各々は、図3に示すように構成される。図3を参照して、被写体は、撮像素子141によって撮影される。撮影された画像データは、内部メモリ145に一時的に格納される。なお、撮像素子141は、別体または分離可能な構成としてもよい。
【0037】
撮影条件テーブル142には、撮像素子141が被写体を撮影するときの条件が登録される。撮影条件テーブル142の一例を図8に示す。図8を参照して、撮影条件テーブル142には、画像データの解像度を示す解像度情報1421、データの圧縮率を示す圧縮率情報1422、画像データの送信レートを示す送信レート情報1423、撮影間隔を示す撮影間隔情報1424、画像データの送信先となるサーバ12のIPアドレスを示すIPアドレス情報1425、インターネット20への接続に必要な情報を示すインターネット接続情報1426およびサーバ12との接続条件を示す接続条件情報1427が記述される。撮影間隔情報1424には、例えば常時撮影か断続的な撮影かの区別、断続撮影の場合は撮影を行う周期と1回当たりの撮影時間などが含まれる。インターネット接続情報1426には、例えば常時接続かダイヤルアップ接続かの区別、ダイヤルアップ接続の場合はプロバイダ26aによるアクセスポイントの電話番号などが含まれる。接続条件情報1427には、例えば常時接続か断続的に接続するのかの区別、断続的に接続する場合は接続を行う周期や1回当たりの接続時間などが含まれる。
【0038】
再び図3を参照して、RTC146は、自分が属するカメラ14によって参照される時刻を計測し保持する。CPU143は、撮像条件テーブル142に記録されている内容に従って、撮像素子141を通じて被写体を撮影し、画像データをサーバ12に送信する。その際、CPU143は、撮影時刻をRTC146から取得し、取得した撮影時刻を示す情報を撮影された画像データに付加する。より具体的には、被写体を所定のレート(例えば3秒に1フレーム)で撮影しつつ、得られた1枚1枚の画像に対し、各々の撮影時刻をRTC146から順次読み取ってタイムスタンプとして添付していく。なお、外部との通信は、I/F144を介して行われる。
【0039】
また、CPU143は、サーバ12への接続形態に応じたプロトコルをサポートする。すなわち、公衆回線やISDN回線を経由してダイヤルアップ接続を行う場合には、PPPプロトコルをサポートし、PHS(Personal Handy phone System)のPIAFS(PHS Internet Access Forum Standard)を使う場合には、PIAFSI/Fとそのドライバをサポートし、また、構内LAN(Local Area Network)に接続する場合は、Ethernet(イーサネット:登録商標)I/Fとそのドライバをサポートする。CPU143はさらに、上述したTCP/IP(Transmission Control Protocol / Internet Protocol)、IP、FTP(File Transfer Protocol)やRS−232CI/Fをサポートしている。
【0040】
端末16は、図4のように構成される。図4を参照して、端末16は、内部メモリ161と、CPU162と、I/F163〜165と、RTC166と、ディスプレイ167と、キーボード168とを含む。CPU162は、キーボード168を通じてなされるユーザ指示に応じ、サーバ12内の画像を検索したり、カメラ14に対して時刻/タイムゾーンの設定を行ったりする。ディスプレイ167には、メニュー選択画面やサーバ12から送られてきた画像が表示される。RTC166は、自分が属する端末16によって参照される時刻を計測し保持する。
【0041】
端末16のCPU162は、具体的には図9〜11に示すフロー図を処理する。なお、このフロー図に対応する制御プログラムは、フラッシュメモリ169に記憶されている。
【0042】
まず図9を参照して、端末16の電源が投入されると、CPU162は、ステップS11で初期処理を実行する。初期処理では、I/F163〜165や内部メモリ161の初期化、インターネット20への接続などが行われる。次のステップS13では、サーバ12へのアクセスが試みられ、さらに次のステップS15では、サーバ12からの応答に基づき、サーバ12に接続可能であるか否かが判断される。判断結果が接続不可能を示せばステップS17に、接続可能を示せばステップS21に進む。
【0043】
ステップS17でCPU162は、試行回数が上限を越えたか否かを判定する。試行回数が上限を超えていなければステップS13に戻り、サーバ12への接続を再度試みる。上限を超えていれば、ステップS19に進む。ステップS19では、ディスプレイ167にエラーメッセージ“接続不可”を表示する。その後、ステップS31に進む。
【0044】
ステップS21でCPU162は、ユーザIDおよびパスワードの入力を受け付ける。ステップS23では、入力されたユーザIDおよびパスワードをサーバ12に送信する。ステップS25では、サーバ12からアクセス許可が下りたかどうかを判定する。アクセス許可が下りればステップS51に進み、下りなければステップS27に進む。
【0045】
ステップS27でCPU162は、試行回数が上限を越えたか否かを判定する。上限を超えていなければステップS21に戻り、もう一度ユーザIDおよびパスワードの入力を受け付ける。上限を超えていればステップS29に進み、ディスプレイ167にエラーメッセージ“パスワードエラー”を表示する。その後ステップS31に進む。
【0046】
ステップS31でCPU162は他の処理を行い、ステップS33では処理を継続するかどうかを判断する。継続する場合にはステップS31に戻る。
【0047】
図10を参照して、ステップS51でCPU162は、ディスプレイ167にメニュー選択画面を表示する。メニュー選択画面の一例が図12に示されている。図12を参照して、メニュー選択画面43には、“画像検索”および“時刻/タイムゾーン設定”のどちらか一方を選択するための選択欄431と、時刻入力欄432と、カメラ番号入力欄433と、時差補正の要否を選択するための選択欄434と、連続検索を行うかどうかを選択するための選択欄435と、タイムゾーンを入力するためのタイムゾーン入力欄436とが提示される。
【0048】
選択欄431で“画像検索”が選択された場合、時刻入力欄432には、見たい画像の撮影時刻が入力される。カメラ番号入力欄433には、任意の1つまたは2以上のカメラ番号が入力される。選択欄434では、“時差補正を行う”および“行わない”のどちらか一方が選択される。選択欄435では、“連続検索を行う”および“行わない”のどちらか一方が選択される。タイムゾーン入力欄436には何も入力されない。
【0049】
選択欄431で時刻/タイムゾーン設定が選択された場合、時刻入力欄432には、カメラに設定したい時刻が入力される。カメラ番号入力欄433には、時刻設定の対象であるカメラの番号が入力される。選択欄434は無視される。タイムゾーン入力欄436には、カメラに設定したいタイムゾーン、具体的にはカメラの所在地の標準時刻とグリニッジ標準時刻との時差が入力される。
【0050】
つまり、時刻指定の方法として、端末16側の時計で指定する方法と、カメラ14側の時計で指定する方法との2通りがあり、ユーザが好きな方を選択できる。選択欄434で“時差補正を行う”を選択した場合、時刻入力欄432には、端末16の属するタイムゾーンの標準時刻で記述された撮影時刻を入力すればよい。“時差補正を行わない”を選択した場合、時刻入力欄432には、カメラ14の属するタイムゾーンの標準時刻で記述された撮影時刻を入力することになる。
【0051】
また、検索の方法として、ある時刻の画像を1枚もしくは1組だけ検索する方法と、ある時刻の画像を1枚もしくは1組検索した後、引き続き検索時刻を更新しながら検索を繰り返していく方法との2通りがあり、ユーザが好きな方を選択できる。
【0052】
再び図10を参照して、ステップS53でCPU162は、画像検索が指示されたか否かを判定する。画像検索が指示されればステップS55に進み、そうでなければステップS91に進む。ステップS55でCPU162は、検索パラメータの入力を受け付ける。検索パラメータは、カメラ番号,撮影時刻およびタイムゾーン換算フラグを含む。カメラ番号は、メニュー選択画面43のカメラ番号入力欄433に入力され、撮影時刻は、時刻入力欄432に入力され、タイムゾーン換算フラグは、選択欄434で時差補正を“行う”が選択されたときセットされる。
【0053】
ステップS57では、ステップS55で入力されたカメラ番号の個数をもとに、指定されたカメラが複数かどうかを判定する。指定カメラが複数であればステップS71に進み、単数であればステップS59進む。
【0054】
ステップS59でCPU162は、指定カメラによって撮影された画像を要求するためのパケットを作成する。要求パケットのフォーマットが図13に示されている。図13を参照して、要求パケット42には、要求種別コード421と、時刻情報422と、カメラコード423と、タイムゾーンコード424と、タイムゾーン換算フラグ425とが含まれる。要求種別コード421が画像検索要求を示す場合、時刻情報422には検索対象画像の撮影時刻が記述され、タイムゾーンコードには端末16が属するタイムゾーンを示すコードが記述される。タイムゾーン換算フラグ425は、時差補正を行う場合にセット(ON)される。なお、要求種別コード421が時刻/タイムゾーン設定要求を示す場合については後述する。
【0055】
再び図10を参照して、ステップS61でCPU162は、ステップS59で作成した要求パケットをサーバ12に送信する。ステップS63では、サーバ12から送信された画像信号41を受信する。サーバ12から端末16に送られる画像信号のフォーマットが図14に示されている。図14を参照して、画像信号41には、画像データ411と、画像データ411を撮像したカメラ14の識別番号412と、画像データ411の撮影時刻413と、画像データ411のサイズ414と、画像データ411を撮像したカメラ14のタイムゾーンコード415とが含まれている。
【0056】
端末16では、こうして受信された画像信号41が再生され、ディスプレイ167には、指定カメラ14による画像と、そのカメラ14のタイムゾーンとが表示される。表示されるタイムゾーンには、GTMとの時差情報が含まれる。画像と一緒にタイムゾーンを表示することによって、ユーザが現地との時差を知ることができる。タイムゾーンの代わりに、端末所在地とカメラ所在地との時差を表示してもよい。
【0057】
ステップS65でCPU162は、ステップS55で連続検索が選択されたか否かを判定する。連続検索が選択されていればステップS67に進み、そうでなければステップS51に戻る。ステップS67では、検索停止が指示されたか否かを判断する。検索停止が指示されればステップS51に戻り、そうでなければステップS69に進む。
【0058】
ステップS69でCPU162は、ステップS55で指定された時刻情報を更新する。具体的には、フレームレートの逆数を算出し、指定された撮影時刻に算出結果を加算することによって次の画像の撮影時刻を求め、求めた撮影時刻を新たな時刻情報とする。その後、ステップS59に戻り、次の画像を要求する。
【0059】
ステップS71でCPU162は、指定カメラの中の1つを選択する。ステップS73では、選択カメラ14による画像の要求パケットを作成する。ステップS75では、ステップS73で作成した要求パケットをサーバ12に送信する。ステップS77では、サーバ12から送信された画像信号41を受信する。画像信号41のフォーマットは、図16に示されている。こうして受信された画像信号41が再生され、ディスプレイ167には、選択カメラ14による画像と、そのカメラ14のタイムゾーンとが表示される。
【0060】
ステップS79でCPU162は、未選択の指定カメラがあるか否かを判定し、判定結果が否定的であればステップS81に進む。判定結果が肯定的であればステップS71に戻り、再び指定カメラの中から別の1つを選択する。そして、そのカメラによる画像をサーバ12に要求し、受信する。
【0061】
ステップS81でCPU162は、ステップS55で連続検索が選択されたか否かを判定する。連続検索が選択されていればステップS83に進み、そうでなければステップS51に戻る。ステップS83では、検索停止が指示されたか否かを判定する。検索停止が指示されればステップS51に戻り、そうでなければステップS85に進む。
【0062】
ステップS85でCPU162は、ステップS55で指定された時刻情報を更新する。更新方法は、上記ステップS69と同様である。その後、ステップS71に戻り、再び指定カメラの中の1つを選択する。そして、選択カメラによる次の画像を要求サーバ12に要求し、受信する。
【0063】
図11を参照して、ステップS91でCPU162は、時刻/タイムゾーン設定が指示されたか否かを判定する。時刻/タイムゾーン設定が指示されればステップS93に進み、そうでなければステップS99に進む。ステップS93でCPU162は、検索パラメータの入力を受け付ける。検索パラメータは、カメラ番号,設定時刻およびタイムゾーンコードを含む。カメラ番号は、メニュー選択画面43のカメラ番号入力欄433に入力され、設定時刻は、時刻入力欄432に入力され、タイムゾーンコードは、タイムゾーン入力欄436に入力された時差に該当する。
【0064】
ステップS95では、ステップS93で入力された検索パラメータに基づいて、指定カメラに時刻およびタイムゾーンを設定するためのパケットを作成する。要求パケットのフォーマットは、図13に示されている。図13を参照して、要求種別が時刻/タイムゾーン設定要求の場合、時刻情報には、指定カメラに設定したい時刻が記述され、タイムゾーンコードには、指定カメラに設定したいタイムゾーンコードが記述される。タイムゾーン換算フラグは解除(OFF)される。
【0065】
再び図11を参照して、ステップS97でCPU162は、ステップS95で作成した要求パケットをサーバ12に送信する。ステップS99でCPU162は、要求された処理を実行する。その後ステップS101に進む。ステップS101でCPU162は、処理を継続するか否かを判断する。継続する場合はステップS51に戻り、上記と同様の処理を繰り返す。
【0066】
カメラ14のCPU143は、具体的には、図15に示すフロー図を処理する。なお、このフロー図に対応する制御プログラムは、フラッシュメモリ147に記憶されている。
【0067】
図15を参照して、カメラ14の電源が投入されると、ステップS111でCPU143は、初期処理を実行する。初期処理には、撮影条件テーブル142の読み込みやI/F144の初期化、インターネット20への接続などが含まれる。初期処理が完了すると、ステップS113でCPU143は、撮像素子401を通じて被写体を一定時間撮影し、画像信号を内部メモリ404に記憶する。画像信号は、撮影して得られた画像データつまり実データ,撮影を行ったカメラ14の識別番号および画像データのサイズを含む。
【0068】
次のステップS115でCPU143は、内部メモリ404から画像信号を読み出し、読み出した画像信号をI/F405からインターネット20経由でサーバ12に送信する。カメラ14からサーバ12に送られる画像信号のフォーマットが図16に示されている。図16を参照して、画像信号40には、画像データ401と、画像データ401を撮像したカメラ14の識別番号402と、画像データ401の撮影時刻403と、画像データ401のサイズ(データ量)404とが含まれている。
【0069】
再び図15を参照して、画像信号を送信し終えると、ステップS117でCPU143は、コマンド待ち状態に入り、サーバ12からのコマンドがあるか否かを判定する。コマンド有りと判定されると、ステップS119でそのコマンドを読み込み、ステップS121で時刻設定コマンドかどうかを判定する。時刻設定コマンドであればステップS123に進み、そうでなければステップS125に進む。
【0070】
ステップS123でCPU143は、コマンドに添付された時刻情報に従いRTC146に時刻を設定する。ステップS125では、コマンドの要求する処理を行い、その後ステップS127に進む。
【0071】
ステップS127では、RTC146および撮影条件テーブル142が参照され、前回の撮影から決められた時間(撮影間隔1424)が経過したか否かが判定される。判定結果が肯定的であればステップS113に戻って再び撮影が行われ、否定的であればステップS117に戻ってコマンド待ち状態に入る。ステップS129では、処理を継続するか否かを判断し、継続する場合にはステップS113に戻って上記と同様の処理を繰り返す。
【0072】
サーバ12のCPU124は、具体的には図17〜20に示すフロー図を処理する。なお、このフロー図に対応する制御プログラムは、フラッシュメモリ127に記憶されている。
【0073】
まず図17を参照して、CPU124は、サーバ12の電源が投入されると、ステップS141で初期処理を行う。初期処理では、I/F125の初期化、ユーザデータテーブル122の読み込み、カメラデータテーブル123の読み込み、画像メモリ121内のデータ記録領域の初期化、インターネット20への接続などが実行される。
【0074】
初期処理が完了すると、ステップS143でCPU124は、端末要求処理タスク(後述)を起動する。次のステップS145では、画像記録タスク(後述)を起動する。ステップS147では他の処理を実行し、ステップS149では処理を続けるかどうかを判断する。処理を続ける場合には、ステップS147に戻る。
【0075】
上記ステップS143で起動される端末要求処理タスクは、図18に示すフロー図に従って実行される。図18を参照して、ステップS151でCPU124は、端末16からのアクセスの有無を判定する。端末16からアクセスがなされると、ステップS153でCPU124は、接続を許可するかどうかを判断する。接続を許可する場合はステップS155に進み、許可しない場合はステップS163に進む。
【0076】
ステップS155でCPU124は、端末16との接続処理を行う。ステップS157では、端末16からユーザIDおよびパスワードの通知を受け、認証が成立するか否かを判定する。認証が成立すればステップ159に進み、成立しなければステップS163に進む。
【0077】
ステップS159でCPU124は、端末16から要求パケットが送られてきたかどうかを判定する。要求パケットが送られてくればステップS161に進み、送られてこなければステップS163に進む。ステップS161でCPU124は、端末16の要求を処理する。ステップS163では、処理を継続するか否かが判断され、継続する場合はステップS151に戻る。
【0078】
上記ステップS161でCPU124は、図19のサブルーチンに従い、端末16からの要求を処理する。図19を参照して、ステップS171でCPU124は、端末16から送られてきた要求パケットの内容を解析する。要求パケットの構成は、図13に示されている。
【0079】
ステップS173でCPU124は、要求パケット42内の要求種別コード421を参照することにより、要求内容が画像検索かどうかを判定する。画像検索要求であればステップS175に進み、そうでなければステップS189に進む。ステップS175でCPU124は、要求パケット42から時刻情報422,カメラコード423,タイムゾーンコード424およびタイムゾーン換算フラグ425を取り出す。続くステップS177では、換算フラグ425がONかどうかを判定する。換算フラグ425がONであればステップS179に進み、OFFであればステップS185に進む。
【0080】
ステップS179でCPU124は、要求パケット42から取り出したカメラコード423に該当する個別テーブルを図7に示す個別テーブル1232a〜1232cの中から選択し、選択した個別テーブルからタイムゾーンコード1327を取り出す。続くステップS181では、要求パケット42から取り出したタイムゾーンコード424と、個別テーブル1232から取り出したタイムゾーンコード1327とを比較することにより、端末16とカメラ14との間の時差を算出する。次のステップS183では、算出した時差に基づき、要求パケット42から取り出した時刻情報422を補正する。
【0081】
例えば、日本国内の端末16から、ニューヨークに設置されたカメラ14aによって日本時間2003年6月10日20時0分0秒に撮影された画像を検索する場合、端末16のタイムゾーンコード#4(標準時刻はGMT+9h)と、カメラ14aのタイムゾーンコード#1(標準時刻はGMT−5h)とが比較され、両タイムゾーン間の時差“−14h”が算出される。そして、この14時間の時差に基づき、日本の標準時刻で記述された時刻情報“2003年6月10日20時0分0秒”が、米国東部の標準時刻で記述された時刻情報“2003年6月10日6時0分0秒”に変換される。
【0082】
次のステップS185でCPU124は、要求パケット42から取り出したカメラコード423と、要求パケット42から取り出した時刻情報422または補正後の時刻情報422とをキーとして画像メモリ121内のインデックス領域1211を検索し、それにより画像を特定する。続くステップS187では、特定した画像のポインタ1216に基づいて画像データ領域1212から実データを読み出し、読み出した実データを含む画像信号を端末16へ送信する。画像信号を送信し終えると、上位層のルーチンに復帰する。サーバ12から端末16に送られる画像信号のフォーマットは、図14に示されている。
【0083】
ステップS189でCPU124は、要求内容が時刻/タイムゾーン設定かどうかを判定する。時刻/タイムゾーン設定要求であればステップS191に進み、そうでなければステップS197に進む。
【0084】
ステップS191でCPU124は、要求パケット42から時刻情報422,カメラコード423およびタイムゾーンコード424を取り出す。ステップS193では、取り出したカメラコード423と対応する個別テーブルのタイムゾーンコード欄1237に、取り出したタイムゾーンコード424を登録する。ステップS195では、対応するカメラ14に時刻設定コマンドを送付する。このコマンドには、ステップS191で要求パケット42から取り出した時刻情報422が添付される。コマンドを送信し終えると、上位層のルーチンに復帰する。
【0085】
ステップS197でCPU124は、要求された処理を実行し、その後、上位層のルーチンに復帰する。
【0086】
上記ステップS145で起動される画像記録タスクは、図20に示すフロー図に従って実行される。図20を参照して、ステップS201でCPU124は、画像信号待ちの状態に入り、カメラ14から画像信号が送られてきたか否かを判定する。そして、判定結果が肯定的となるとステップS203に進む。
【0087】
ステップS203でCPU124は、カメラ14から送られてきた画像信号40を受信する。画像信号40のフォーマットは、図16に示されている。ステップS205では、受信した画像信号40に含まれている画像の撮影時刻403およびサイズ404をもとに、画像データ401のインデックスデータを作成する。ステップS207では、作成したインデックスデータを画像メモリ121内のインデックス領域1211に記録する。ステップS209では、実データ401を画像データ領域1212に記録する。実データ401を記録し終えると、ステップS211に進む。
【0088】
ステップS211では、動作を継続するか否かが判断され、継続する場合はステップS201に戻り、上記と同様の処理が繰り返される。
【0089】
以上の説明からわかるように、この実施例の監視カメラシステム10では、予め、端末16がカメラ14a〜14cのタイムゾーン識別子をサーバ12に通知し、サーバ12は、端末16から通知されたタイムゾーン識別子を登録しておく。そして、画像を要求する際、端末16は、画像を撮影したカメラ14の識別子と、画像の撮影時刻と、自分が属するタイムゾーンの識別子とをサーバ12に通知する。撮影時刻は、端末16が属するタイムゾーンの標準時刻で記述されている。サーバ12は、端末16から通知を受けると、最初、端末16のタイムゾーン識別子と、自分に登録されたタイムゾーン識別子のうち通知されたカメラ識別子に対応するタイムゾーン識別子とを互いに比較することにより、画像を撮影したカメラ14が属するタイムゾーンの標準時刻と、端末16が属するタイムゾーンの標準時刻との間の時差を算出する。次に、算出された時差に基づき、端末16から通知された時刻情報を、画像を撮影したカメラ14が属するタイムゾーンの標準時刻で記述された時刻情報に変換する。そして、変換後の時刻情報に対応する画像を端末16に送信する。
【0090】
カメラ14a〜14cのうち2台以上が選択された場合、端末16は、選択された2以上の監視カメラの識別子を時刻情報および自分のタイムゾーン識別子と共に順次的にサーバ12に通知する。サーバ12は、端末16からカメラ識別子,時刻情報およびタイムゾーン識別子が通知される度に上記のような時差算出,時刻変換および画像送信を実行する。その結果、端末16は、同時刻に世界各地で撮影された画像をまとめて受信することができる。
【0091】
この実施例によれば、同時刻に世界各地のカメラ14a〜14cによって撮影された画像を検索したいとき、ユーザが単に当地の時計で時刻を指定しさえすれば、サーバ12によって自動的に各地の時刻への変換が行われ、各地の時刻と対応する画像が送信されるので、ユーザは時差を意識せずに世界各地の監視映像を検索することができる。また、時刻変換機能をサーバ12だけに持たせたので、システム構成上の無駄がなく、既存のカメラを利用することができ、その結果として、実現コストが抑制される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例である監視カメラシステムの全体構成を示すブロック図である。
【図2】サーバの構成例を示すブロック図である。
【図3】カメラの構成例を示すブロック図である。
【図4】端末の構成例を示すブロック図である。
【図5】サーバの画像メモリの内容を示す図解図である。
【図6】ユーザデータテーブルの一例を示す図解図である。
【図7】カメラデータテーブルの一例を示す図解図である。
【図8】撮影条件テーブルの一例を示す図解図である。
【図9】端末動作の一部を示すフローチャートである。
【図10】端末動作の他の一部を示すフローチャートである。
【図11】端末動作のその他の一部を示すフローチャートである。
【図12】端末に表示されるメニュー選択画面の一例を示す図解図である。
【図13】要求パケットのフォーマットを示す図解図である。
【図14】サーバから端末に送られる画像信号のフォーマットを示す図解図である。
【図15】カメラの動作を示すフローチャートである。
【図16】カメラからサーバに送られる画像信号のフォーマットを示す図解図である。
【図17】サーバ動作の一部を示すフローチャートである。
【図18】サーバ動作の他の一部を示すフローチャートである。
【図19】サーバ動作のその他の一部を示すフローチャートである。
【図20】サーバ動作のさらに他の一部を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10…監視カメラシステム
12,12a,12b,12c…サーバ
14,14a,14b,14c…カメラ
16…端末
18a,18b…携帯電話
20…インターネット
22a,22b…通信事業者
24a,24b…移動通信網
26a,26b…プロバイダ
28…ルータ
30…モデム
32…ルータ
34…LAN専用線
36…一般公衆回線
#1〜#5…タイムゾーン
【発明の属する技術分野】
この発明は、監視カメラシステムに関し、特にたとえば、複数の監視カメラと、端末と、複数の監視カメラの各々によって撮影された画像を蓄積して端末に送信するサーバとからなる、監視カメラシステムに関する。
【0002】
【従来技術】
従来この種の監視カメラシステムでは一般に、監視カメラは、撮影した画像を自分の識別子と撮影時刻とを添付して送信し、サーバは、監視カメラから送られてくる画像をカメラ識別子および撮影時刻と共に記録する。ユーザが閲覧したい画像のカメラ識別子および撮影時刻を端末に入力すると、サーバは、入力された識別子および時刻をインデックスとして検索を行い、ユーザの求める画像を端末に送信する。
【0003】
ここで、監視カメラが端末とは異なるタイムゾーンにある場合、端末側の時計で時刻を入力したのでは、希望する時間帯とは異なる時間帯に撮影された画像が送られてくることになる。画像に添付されている撮影時刻は、監視カメラが属するタイムゾーンの標準時刻で記述されているからである。そのためユーザは、画像を要求する際、まず画像を撮影した監視カメラの所在地と端末の所在地との時差を求め、次に求められた時差に基づいて端末側の時計が示す時刻を監視カメラ側の時計が示す時刻に変換し、そして変換後の時刻を端末に入力しなければならない。
【0004】
このような時差補正の煩わしさを軽減する従来技術の一例が、特許文献1に開示されている。この従来技術では、ビデオカメラが自分の時刻を世界標準時刻に換算し、ネットワークへ送出する画像には世界標準時刻を添付する。
【0005】
このビデオカメラを前述の監視カメラシステムに用いれば、ユーザは監視カメラの所在地にかかわらず世界標準時刻を端末に入力することになるので、端末の時刻を世界標準時刻に変換する必要はあるものの、画像を要求する際いちいち監視カメラの所在地を確かめて時差を計算し、時差補正後の時刻を入力する手間が省ける。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−341068号公報〔G04G 1/00,G06F1/14,H04N 5/225,H04N 5/76〕
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、監視カメラシステムでは、ある特定の時刻に各地の監視カメラによって撮影された画像をまとめて閲覧したいときがある。例えば、ある場所の監視カメラが異常を検知したとき、同時刻に撮影された他の場所の監視カメラの映像も見たいとか、今から2時間前の各地の監視映像を見比べたい、といった場合である。このような場合、従来の監視カメラシステムでは、ユーザが複数の監視カメラの1台1台について前述のような時差補正作業を行わなければならない。
【0008】
これに対し、従来の監視カメラシステムに特許文献1のビデオカメラを用いた場合、ユーザは、端末の時刻を世界標準時刻に換算し、この1つの世界標準時刻で画像を指定しさえすれば、各地の監視カメラが撮影した画像を一括して取得することができる。
【0009】
しかし、端末の時刻を世界標準時刻に換算する作業は、画像を要求する度にユーザが行わなければならない。加えて、もしシステム内に時刻変換機能を持たない既存の監視カメラが含まれていれば、既存のカメラについてはユーザが時差補正作業を行わなければならない。一方、システム内の全ての監視カメラに時刻変換機能を持たせた場合、システム内に同じ機能が多数重複して存在することになるので、構成上の無駄が多くなり、実現コストもかさむ。
【0010】
それゆえに、この発明の主たる目的は、回路構成を簡略化でき、かつ世界各地の監視映像を容易に検索することができる、監視カメラシステムを提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、互いに異なる複数のタイムゾーンにそれぞれ配置された複数のカメラによって撮影された画像データを格納するメモリ手段、第1カメラ識別情報と第1時刻情報とを含む画像送信要求を端末から受信する第1受信手段、第1カメラ識別情報に対応するタイムゾーンを複数のタイムゾーンの中から特定する第1特定手段、第1時刻情報が示す時刻を第1特定手段によって特定されたタイムゾーンと端末が属するタイムゾーンとの時差に基づいて補正する補正手段、補正手段によって補正された時刻に第1カメラ識別情報に対応するカメラによって撮影された画像データをメモリ手段から特定する第2特定手段、および第2特定手段によって特定された画像データを端末に送信する送信手段を備える、画像管理装置である。
【0012】
第2の発明は、互いに異なる複数のタイムゾーンにそれぞれ配置された複数のカメラによって撮影された画像データをメモリに格納する画像管理装置によって実行される画像管理プログラムであって、第1カメラ識別情報と第1時刻情報とを含む画像送信要求を端末から受信する受信ステップ、第1カメラ識別情報に対応するタイムゾーンを複数のタイムゾーンの中から特定する第1特定ステップ、第1時刻情報が示す時刻を第1特定ステップによって特定されたタイムゾーンと端末が属するタイムゾーンとの時差に基づいて補正する補正ステップ、補正ステップによって補正された時刻に第1カメラ識別情報に対応するカメラによって撮影された画像データをメモリから特定する第2特定ステップ、および第2特定ステップによって特定された画像データを端末に送信する送信ステップを備える、画像管理プログラムである。
【0013】
第3の発明は、互いに異なる複数のタイムゾーンにそれぞれ配置された複数のカメラによって撮影された画像データをメモリに格納する画像管理装置の画像管理方法であって、(a) 第1カメラ識別情報と第1時刻情報とを含む画像送信要求を端末から受信し、(b) 第1カメラ識別情報に対応するタイムゾーンを複数のタイムゾーンの中から特定し、(c) 第1時刻情報が示す時刻をステップ(b) によって特定されたタイムゾーンと端末が属するタイムゾーンとの時差に基づいて補正し、(d) ステップ(c) によって補正された時刻に第1カメラ識別情報に対応するカメラによって撮影された画像データをメモリから特定し、そして(e) ステップ(d) によって特定された画像データを端末に送信する、画像管理方法である。
【0014】
【作用】
画像管理装置内のメモリには、互いに異なる複数のタイムゾーンにそれぞれ配置された複数のカメラによって撮影された画像データが格納される。画像管理装置は、第1カメラ識別情報と第1時刻情報とを含む画像送信要求を端末から受信すると、最初、第1カメラ識別情報に対応するタイムゾーンを複数のタイムゾーンの中から特定する。次に、特定されたタイムゾーンと端末が属するタイムゾーンとの時差に基づいて、第1時刻情報が示す時刻を補正する。次に、補正された時刻に第1カメラ識別情報に対応するカメラによって撮影された画像データをメモリから特定する。そして、特定された画像データを端末に送信する。
【0015】
好ましくは、画像管理装置は、複数のカメラの各々が属するタイムゾーンをテーブルによって管理し、第1カメラ識別情報とテーブルとに基づいてゾーン特定処理を行う。これにより、容易にゾーン特定を行える。
【0016】
好ましくは、画像送信要求に端末が属するタイムゾーンを識別する第1ゾーン識別情報が含まれ、画像管理装置は第1ゾーン識別情報に基づいて補正処理を行う。これにより、端末位置の任意性が確保される。
【0017】
より好ましくは、画像送信要求に時差補正の必要性を識別する補正識別情報がさらに含まれ、画像管理装置は補正識別情報に基づいて補正処理を不能化する。そして、補正処理が不能化されたとき第1時刻情報が示す時刻に第1カメラ識別情報に対応するカメラによって撮影された画像データをメモリから特定する。これにより、ユーザは、未補正の第1時刻情報を端末に入力して、画像管理装置に時差補正を行わせる方法と、時差補正を自分で行って、補正済みの第1時刻情報を端末に入力する方法とのうち好きな方を選ぶことができるので、画像検索の容易性が高まる。
【0018】
好ましくは、画像管理装置は、第2カメラ識別情報と第2時刻情報とを含む時刻設定要求を端末から受信し、第2時刻情報が示す時刻を第2カメラ識別情報に対応するカメラに設定する。これにより、ユーザは端末を通じて任意のカメラの時刻を設定することができる。
【0019】
より好ましくは、時刻設定要求に第2ゾーン識別情報がさらに含まれ、画像管理装置は第2カメラ識別情報に対応するカメラについて第2ゾーン識別情報が示すタイムゾーンを有効化する。これにより、ユーザは端末を通じて任意のカメラのタイムゾーンを設定することができる。
【0020】
【発明の効果】
この発明によれば、ある時刻に世界各地の監視カメラによって撮影された画像を検索したいとき、ユーザが単に当地の時計で時刻を指定しさえすれば、画像管理装置によって自動的に各地の時刻への変換が行われ、各地の時刻と対応する画像が送信されるので、ユーザは時差を意識せずに世界各地の監視映像を検索することができる。また、時刻変換機能を画像管理装置だけに持たせたので、システム構成上の無駄がなく、既存の監視カメラを利用することができ、その結果として、実現コストが抑制される。
【0021】
【実施例】
図1を参照して、この実施例の遠隔監視システム10は、3台のサーバ12a〜12cと、3台のカメラ14a〜14cとを備えている。サーバ12a〜12cはそれぞれ、ルータ28を介してインターネット20と接続される。
【0022】
ここで、サーバ12a〜12cの各々は、大量の画像データを記憶すべく大容量を有している。なお、サーバ12a〜12cは、図示されているように一箇所に設置するのでなく、各地に分散させて配置し、インターネット20を介して相互に接続する構成でもよい。また、ユーザ数やサービス内容によってはサーバ12a〜12cのうち任意の1台または2台を削除することもできるし、図示されていない別のサーバを新たに追加してもよい。
【0023】
カメラ14aは、例えば携帯用のビデオカメラであり、携帯電話18aによって所定のダイヤル操作が行われたとき、移動体通信網24aと通信事業者22aが提供するインターネット接続サービスとを介してインターネット20に接続される。カメラ14bは、例えば家庭用の固定式監視カメラであり、モデム30がプロバイダ26aのアクセスポイント番号をダイヤルしたとき、一般公衆回線36およびプロバイダ26aを介してインターネット20に接続される。なお、一般公衆回線36およびモデム30の代わりに、ISDN回線およびターミナルアダプタを用いてもよい。また、モデム30の代わりにADSLモデムやブロードバンドルータを用いて、カメラ14aをインターネット20に常時接続してもよい。カメラ14cは、例えばオフィスビルに設置された固定式監視カメラであり、ルータ32および構内LAN専用線34を介してインターネット20と接続される。
【0024】
カメラ14a,14bまたは14c(以下、特に区別する必要がなければ単にカメラ14と記す)によって撮影された画像データは、こうして接続されたインターネット20を通じてサーバ12a,12b,または12c(同様に単にサーバ12と記す)へと送信される。なお、カメラ14a〜14cは、前述のようなビデオカメラや監視カメラに限らず、例えばディジタルカメラとコンピュータとを組み合わせて構成されるものであってもよい。また、カメラ14aおよび携帯電話18aは、両者を一体化したカメラ付き携帯電話であってもよい。
【0025】
端末16は、例えばパーソナルコンピュータであり、プロバイダ26bおよびインターネット20を介して、サーバ12またはカメラ14に接続される。ユーザは、端末16を利用して、サーバ12に蓄積された画像の閲覧や検索を実行したり、サーバ12のサービス条件を設定または変更したり、あるいはカメラ14の撮影条件を設定または変更したりすることができる。ユーザは、端末16だけでなく携帯電話18bによっても、同様の操作を行うことができる。この場合、携帯電話18bは、移動体通信網24bおよび通信事業者22bの提供するインターネット接続サービスを利用してインターネット20に接続される。携帯電話18bは、移動体通信網24a,24bのみを介してカメラ14aへ接続することもできる。
【0026】
カメラ14a〜14c,端末16および携帯電話18bの各々は、例えば日米欧など、世界各地に分散して存在している。いま、カメラ14a〜14cはそれぞれタイムゾーン#1〜#3内に、端末16はタイムゾーン#4内に、携帯電話18bはタイムゾーン#5内に位置しているものとする。
【0027】
サーバ12a〜12cの各々は、図2のように構成される。図2によれば、画像メモリ121と、ユーザデータテーブル122と、カメラデータテーブル123と、CPU124と、インターフェース(I/F)125と、リアルタイムクロック(RTC)126とが、サーバ12a〜12cの各々に設けられる。
【0028】
画像メモリ121は、カメラ14から送られる画像データを記憶する。ユーザデータテーブル122は、サーバ12a〜12cにアクセスできるユーザ一人一人について、提供される監視サービスの内容や条件を保持する。カメラデータテーブル123は、自分が属するサーバ12と接続されたカメラ14a〜14cについて共通に設定された撮影条件と、かかるカメラ14a〜14cについて個別に設定された撮影条件とを保持する。
【0029】
CPU124は、ユーザデータテーブル122およびカメラデータテーブル123の設定に基づいて、ユーザに対して画像蓄積サービスを行う。CPU124はまた、ユーザデータテーブル122およびカメラデータテーブル123の設定に基づいて、ユーザの端末16または携帯電話18bに対する画像データの送出、カメラ14a〜14cに対応するプロトコルのサポート、ユーザの端末16または携帯電話18bから入力されたユーザ毎のサービス条件に基づくユーザデータテーブル122の変更などを行う。CPU124はさらに、画像データの送出を行う際、カメラ14と端末16との間の時差を計算し、ユーザの指定した撮影時刻を補正する。なお、CPU124はマルチタスクOSを搭載したCPUであり、複数のタスクを並列的に実行することができる。例えば、複数端末からの要求を並列的に処理したり、複数カメラからの画像を並列的に記録したりすることができる。
【0030】
外部との通信は、I/F125を介して行われる。RTC126は、自分が属するサーバ12によって参照される時刻を計測し保持する。
【0031】
画像メモリ121の構成が図5に示されている。図5を参照して、画像メモリ121は、インデックス領域1211と画像データ領域1212とに区分される。画像データ領域1212には、画像1,2,3,…の各々の実データが記憶される。インデックス領域1211には、画像1,2,3,…の各々のインデックスデータ、つまり時刻インデックス1213,カメラインデックス1214,サイズ1215およびポインタ1216が記憶される。
【0032】
ユーザデータテーブル122の一例が図6に示されている。図6を参照して、ユーザデータテーブル122は、この監視サービスの登録ユーザ数と同数のユーザ領域122a,122b,…に分割され、ユーザ領域122a,122b,…の各々は、ユーザのプロファイルが記述されたプロファイルテーブル1221,許可されるサービス内容が記述されたサービス内容テーブル1222,およびユーザに属しているカメラの識別子コードが記述されたカメラコードテーブル1223に区分される。プロファイルテーブル1221には、具体的にはユーザの識別コードおよびユーザ名が登録される。
【0033】
カメラデータテーブル123の一例が図7に示されている。図7を参照して、カメラデータテーブル123は、全てのカメラ14a〜14cに共通の設定が登録される共通テーブル1231と、カメラ14aに固有の設定が登録された個別テーブル1232a,カメラ14bに固有の設定が登録された個別テーブル1232b,およびカメラ14cに固有の設定が登録された個別テーブル1232cとに分割される。
【0034】
個別テーブル1232a〜1232cの各々には、IPアドレス1234,記録レート1235,圧縮率/解像度1236およびタイムゾーンコード1237が登録される。共通テーブル1231に登録された設定は、注目するカメラに固有の設定が登録されていない場合に参照される。
【0035】
IPアドレス1234は、インターネット20上でカメラ14を識別するためのアドレスであり、固定的に付与されるか、インターネット20への接続時に動的に割り当てられる。記録レート1235は、カメラ14で採用される記録レートであり、例えば1フレーム/3秒のように設定される。圧縮率/解像度1236は、カメラ14で採用される画像の圧縮率/解像度であり、例えば圧縮率“3”,解像度“640×480”のように記述される。タイムゾーンコード1237は、カメラ14の所在地が属するタイムゾーンを示す識別子であり、例えば“#1”のように記述される。
【0036】
カメラ14a〜14cの各々は、図3に示すように構成される。図3を参照して、被写体は、撮像素子141によって撮影される。撮影された画像データは、内部メモリ145に一時的に格納される。なお、撮像素子141は、別体または分離可能な構成としてもよい。
【0037】
撮影条件テーブル142には、撮像素子141が被写体を撮影するときの条件が登録される。撮影条件テーブル142の一例を図8に示す。図8を参照して、撮影条件テーブル142には、画像データの解像度を示す解像度情報1421、データの圧縮率を示す圧縮率情報1422、画像データの送信レートを示す送信レート情報1423、撮影間隔を示す撮影間隔情報1424、画像データの送信先となるサーバ12のIPアドレスを示すIPアドレス情報1425、インターネット20への接続に必要な情報を示すインターネット接続情報1426およびサーバ12との接続条件を示す接続条件情報1427が記述される。撮影間隔情報1424には、例えば常時撮影か断続的な撮影かの区別、断続撮影の場合は撮影を行う周期と1回当たりの撮影時間などが含まれる。インターネット接続情報1426には、例えば常時接続かダイヤルアップ接続かの区別、ダイヤルアップ接続の場合はプロバイダ26aによるアクセスポイントの電話番号などが含まれる。接続条件情報1427には、例えば常時接続か断続的に接続するのかの区別、断続的に接続する場合は接続を行う周期や1回当たりの接続時間などが含まれる。
【0038】
再び図3を参照して、RTC146は、自分が属するカメラ14によって参照される時刻を計測し保持する。CPU143は、撮像条件テーブル142に記録されている内容に従って、撮像素子141を通じて被写体を撮影し、画像データをサーバ12に送信する。その際、CPU143は、撮影時刻をRTC146から取得し、取得した撮影時刻を示す情報を撮影された画像データに付加する。より具体的には、被写体を所定のレート(例えば3秒に1フレーム)で撮影しつつ、得られた1枚1枚の画像に対し、各々の撮影時刻をRTC146から順次読み取ってタイムスタンプとして添付していく。なお、外部との通信は、I/F144を介して行われる。
【0039】
また、CPU143は、サーバ12への接続形態に応じたプロトコルをサポートする。すなわち、公衆回線やISDN回線を経由してダイヤルアップ接続を行う場合には、PPPプロトコルをサポートし、PHS(Personal Handy phone System)のPIAFS(PHS Internet Access Forum Standard)を使う場合には、PIAFSI/Fとそのドライバをサポートし、また、構内LAN(Local Area Network)に接続する場合は、Ethernet(イーサネット:登録商標)I/Fとそのドライバをサポートする。CPU143はさらに、上述したTCP/IP(Transmission Control Protocol / Internet Protocol)、IP、FTP(File Transfer Protocol)やRS−232CI/Fをサポートしている。
【0040】
端末16は、図4のように構成される。図4を参照して、端末16は、内部メモリ161と、CPU162と、I/F163〜165と、RTC166と、ディスプレイ167と、キーボード168とを含む。CPU162は、キーボード168を通じてなされるユーザ指示に応じ、サーバ12内の画像を検索したり、カメラ14に対して時刻/タイムゾーンの設定を行ったりする。ディスプレイ167には、メニュー選択画面やサーバ12から送られてきた画像が表示される。RTC166は、自分が属する端末16によって参照される時刻を計測し保持する。
【0041】
端末16のCPU162は、具体的には図9〜11に示すフロー図を処理する。なお、このフロー図に対応する制御プログラムは、フラッシュメモリ169に記憶されている。
【0042】
まず図9を参照して、端末16の電源が投入されると、CPU162は、ステップS11で初期処理を実行する。初期処理では、I/F163〜165や内部メモリ161の初期化、インターネット20への接続などが行われる。次のステップS13では、サーバ12へのアクセスが試みられ、さらに次のステップS15では、サーバ12からの応答に基づき、サーバ12に接続可能であるか否かが判断される。判断結果が接続不可能を示せばステップS17に、接続可能を示せばステップS21に進む。
【0043】
ステップS17でCPU162は、試行回数が上限を越えたか否かを判定する。試行回数が上限を超えていなければステップS13に戻り、サーバ12への接続を再度試みる。上限を超えていれば、ステップS19に進む。ステップS19では、ディスプレイ167にエラーメッセージ“接続不可”を表示する。その後、ステップS31に進む。
【0044】
ステップS21でCPU162は、ユーザIDおよびパスワードの入力を受け付ける。ステップS23では、入力されたユーザIDおよびパスワードをサーバ12に送信する。ステップS25では、サーバ12からアクセス許可が下りたかどうかを判定する。アクセス許可が下りればステップS51に進み、下りなければステップS27に進む。
【0045】
ステップS27でCPU162は、試行回数が上限を越えたか否かを判定する。上限を超えていなければステップS21に戻り、もう一度ユーザIDおよびパスワードの入力を受け付ける。上限を超えていればステップS29に進み、ディスプレイ167にエラーメッセージ“パスワードエラー”を表示する。その後ステップS31に進む。
【0046】
ステップS31でCPU162は他の処理を行い、ステップS33では処理を継続するかどうかを判断する。継続する場合にはステップS31に戻る。
【0047】
図10を参照して、ステップS51でCPU162は、ディスプレイ167にメニュー選択画面を表示する。メニュー選択画面の一例が図12に示されている。図12を参照して、メニュー選択画面43には、“画像検索”および“時刻/タイムゾーン設定”のどちらか一方を選択するための選択欄431と、時刻入力欄432と、カメラ番号入力欄433と、時差補正の要否を選択するための選択欄434と、連続検索を行うかどうかを選択するための選択欄435と、タイムゾーンを入力するためのタイムゾーン入力欄436とが提示される。
【0048】
選択欄431で“画像検索”が選択された場合、時刻入力欄432には、見たい画像の撮影時刻が入力される。カメラ番号入力欄433には、任意の1つまたは2以上のカメラ番号が入力される。選択欄434では、“時差補正を行う”および“行わない”のどちらか一方が選択される。選択欄435では、“連続検索を行う”および“行わない”のどちらか一方が選択される。タイムゾーン入力欄436には何も入力されない。
【0049】
選択欄431で時刻/タイムゾーン設定が選択された場合、時刻入力欄432には、カメラに設定したい時刻が入力される。カメラ番号入力欄433には、時刻設定の対象であるカメラの番号が入力される。選択欄434は無視される。タイムゾーン入力欄436には、カメラに設定したいタイムゾーン、具体的にはカメラの所在地の標準時刻とグリニッジ標準時刻との時差が入力される。
【0050】
つまり、時刻指定の方法として、端末16側の時計で指定する方法と、カメラ14側の時計で指定する方法との2通りがあり、ユーザが好きな方を選択できる。選択欄434で“時差補正を行う”を選択した場合、時刻入力欄432には、端末16の属するタイムゾーンの標準時刻で記述された撮影時刻を入力すればよい。“時差補正を行わない”を選択した場合、時刻入力欄432には、カメラ14の属するタイムゾーンの標準時刻で記述された撮影時刻を入力することになる。
【0051】
また、検索の方法として、ある時刻の画像を1枚もしくは1組だけ検索する方法と、ある時刻の画像を1枚もしくは1組検索した後、引き続き検索時刻を更新しながら検索を繰り返していく方法との2通りがあり、ユーザが好きな方を選択できる。
【0052】
再び図10を参照して、ステップS53でCPU162は、画像検索が指示されたか否かを判定する。画像検索が指示されればステップS55に進み、そうでなければステップS91に進む。ステップS55でCPU162は、検索パラメータの入力を受け付ける。検索パラメータは、カメラ番号,撮影時刻およびタイムゾーン換算フラグを含む。カメラ番号は、メニュー選択画面43のカメラ番号入力欄433に入力され、撮影時刻は、時刻入力欄432に入力され、タイムゾーン換算フラグは、選択欄434で時差補正を“行う”が選択されたときセットされる。
【0053】
ステップS57では、ステップS55で入力されたカメラ番号の個数をもとに、指定されたカメラが複数かどうかを判定する。指定カメラが複数であればステップS71に進み、単数であればステップS59進む。
【0054】
ステップS59でCPU162は、指定カメラによって撮影された画像を要求するためのパケットを作成する。要求パケットのフォーマットが図13に示されている。図13を参照して、要求パケット42には、要求種別コード421と、時刻情報422と、カメラコード423と、タイムゾーンコード424と、タイムゾーン換算フラグ425とが含まれる。要求種別コード421が画像検索要求を示す場合、時刻情報422には検索対象画像の撮影時刻が記述され、タイムゾーンコードには端末16が属するタイムゾーンを示すコードが記述される。タイムゾーン換算フラグ425は、時差補正を行う場合にセット(ON)される。なお、要求種別コード421が時刻/タイムゾーン設定要求を示す場合については後述する。
【0055】
再び図10を参照して、ステップS61でCPU162は、ステップS59で作成した要求パケットをサーバ12に送信する。ステップS63では、サーバ12から送信された画像信号41を受信する。サーバ12から端末16に送られる画像信号のフォーマットが図14に示されている。図14を参照して、画像信号41には、画像データ411と、画像データ411を撮像したカメラ14の識別番号412と、画像データ411の撮影時刻413と、画像データ411のサイズ414と、画像データ411を撮像したカメラ14のタイムゾーンコード415とが含まれている。
【0056】
端末16では、こうして受信された画像信号41が再生され、ディスプレイ167には、指定カメラ14による画像と、そのカメラ14のタイムゾーンとが表示される。表示されるタイムゾーンには、GTMとの時差情報が含まれる。画像と一緒にタイムゾーンを表示することによって、ユーザが現地との時差を知ることができる。タイムゾーンの代わりに、端末所在地とカメラ所在地との時差を表示してもよい。
【0057】
ステップS65でCPU162は、ステップS55で連続検索が選択されたか否かを判定する。連続検索が選択されていればステップS67に進み、そうでなければステップS51に戻る。ステップS67では、検索停止が指示されたか否かを判断する。検索停止が指示されればステップS51に戻り、そうでなければステップS69に進む。
【0058】
ステップS69でCPU162は、ステップS55で指定された時刻情報を更新する。具体的には、フレームレートの逆数を算出し、指定された撮影時刻に算出結果を加算することによって次の画像の撮影時刻を求め、求めた撮影時刻を新たな時刻情報とする。その後、ステップS59に戻り、次の画像を要求する。
【0059】
ステップS71でCPU162は、指定カメラの中の1つを選択する。ステップS73では、選択カメラ14による画像の要求パケットを作成する。ステップS75では、ステップS73で作成した要求パケットをサーバ12に送信する。ステップS77では、サーバ12から送信された画像信号41を受信する。画像信号41のフォーマットは、図16に示されている。こうして受信された画像信号41が再生され、ディスプレイ167には、選択カメラ14による画像と、そのカメラ14のタイムゾーンとが表示される。
【0060】
ステップS79でCPU162は、未選択の指定カメラがあるか否かを判定し、判定結果が否定的であればステップS81に進む。判定結果が肯定的であればステップS71に戻り、再び指定カメラの中から別の1つを選択する。そして、そのカメラによる画像をサーバ12に要求し、受信する。
【0061】
ステップS81でCPU162は、ステップS55で連続検索が選択されたか否かを判定する。連続検索が選択されていればステップS83に進み、そうでなければステップS51に戻る。ステップS83では、検索停止が指示されたか否かを判定する。検索停止が指示されればステップS51に戻り、そうでなければステップS85に進む。
【0062】
ステップS85でCPU162は、ステップS55で指定された時刻情報を更新する。更新方法は、上記ステップS69と同様である。その後、ステップS71に戻り、再び指定カメラの中の1つを選択する。そして、選択カメラによる次の画像を要求サーバ12に要求し、受信する。
【0063】
図11を参照して、ステップS91でCPU162は、時刻/タイムゾーン設定が指示されたか否かを判定する。時刻/タイムゾーン設定が指示されればステップS93に進み、そうでなければステップS99に進む。ステップS93でCPU162は、検索パラメータの入力を受け付ける。検索パラメータは、カメラ番号,設定時刻およびタイムゾーンコードを含む。カメラ番号は、メニュー選択画面43のカメラ番号入力欄433に入力され、設定時刻は、時刻入力欄432に入力され、タイムゾーンコードは、タイムゾーン入力欄436に入力された時差に該当する。
【0064】
ステップS95では、ステップS93で入力された検索パラメータに基づいて、指定カメラに時刻およびタイムゾーンを設定するためのパケットを作成する。要求パケットのフォーマットは、図13に示されている。図13を参照して、要求種別が時刻/タイムゾーン設定要求の場合、時刻情報には、指定カメラに設定したい時刻が記述され、タイムゾーンコードには、指定カメラに設定したいタイムゾーンコードが記述される。タイムゾーン換算フラグは解除(OFF)される。
【0065】
再び図11を参照して、ステップS97でCPU162は、ステップS95で作成した要求パケットをサーバ12に送信する。ステップS99でCPU162は、要求された処理を実行する。その後ステップS101に進む。ステップS101でCPU162は、処理を継続するか否かを判断する。継続する場合はステップS51に戻り、上記と同様の処理を繰り返す。
【0066】
カメラ14のCPU143は、具体的には、図15に示すフロー図を処理する。なお、このフロー図に対応する制御プログラムは、フラッシュメモリ147に記憶されている。
【0067】
図15を参照して、カメラ14の電源が投入されると、ステップS111でCPU143は、初期処理を実行する。初期処理には、撮影条件テーブル142の読み込みやI/F144の初期化、インターネット20への接続などが含まれる。初期処理が完了すると、ステップS113でCPU143は、撮像素子401を通じて被写体を一定時間撮影し、画像信号を内部メモリ404に記憶する。画像信号は、撮影して得られた画像データつまり実データ,撮影を行ったカメラ14の識別番号および画像データのサイズを含む。
【0068】
次のステップS115でCPU143は、内部メモリ404から画像信号を読み出し、読み出した画像信号をI/F405からインターネット20経由でサーバ12に送信する。カメラ14からサーバ12に送られる画像信号のフォーマットが図16に示されている。図16を参照して、画像信号40には、画像データ401と、画像データ401を撮像したカメラ14の識別番号402と、画像データ401の撮影時刻403と、画像データ401のサイズ(データ量)404とが含まれている。
【0069】
再び図15を参照して、画像信号を送信し終えると、ステップS117でCPU143は、コマンド待ち状態に入り、サーバ12からのコマンドがあるか否かを判定する。コマンド有りと判定されると、ステップS119でそのコマンドを読み込み、ステップS121で時刻設定コマンドかどうかを判定する。時刻設定コマンドであればステップS123に進み、そうでなければステップS125に進む。
【0070】
ステップS123でCPU143は、コマンドに添付された時刻情報に従いRTC146に時刻を設定する。ステップS125では、コマンドの要求する処理を行い、その後ステップS127に進む。
【0071】
ステップS127では、RTC146および撮影条件テーブル142が参照され、前回の撮影から決められた時間(撮影間隔1424)が経過したか否かが判定される。判定結果が肯定的であればステップS113に戻って再び撮影が行われ、否定的であればステップS117に戻ってコマンド待ち状態に入る。ステップS129では、処理を継続するか否かを判断し、継続する場合にはステップS113に戻って上記と同様の処理を繰り返す。
【0072】
サーバ12のCPU124は、具体的には図17〜20に示すフロー図を処理する。なお、このフロー図に対応する制御プログラムは、フラッシュメモリ127に記憶されている。
【0073】
まず図17を参照して、CPU124は、サーバ12の電源が投入されると、ステップS141で初期処理を行う。初期処理では、I/F125の初期化、ユーザデータテーブル122の読み込み、カメラデータテーブル123の読み込み、画像メモリ121内のデータ記録領域の初期化、インターネット20への接続などが実行される。
【0074】
初期処理が完了すると、ステップS143でCPU124は、端末要求処理タスク(後述)を起動する。次のステップS145では、画像記録タスク(後述)を起動する。ステップS147では他の処理を実行し、ステップS149では処理を続けるかどうかを判断する。処理を続ける場合には、ステップS147に戻る。
【0075】
上記ステップS143で起動される端末要求処理タスクは、図18に示すフロー図に従って実行される。図18を参照して、ステップS151でCPU124は、端末16からのアクセスの有無を判定する。端末16からアクセスがなされると、ステップS153でCPU124は、接続を許可するかどうかを判断する。接続を許可する場合はステップS155に進み、許可しない場合はステップS163に進む。
【0076】
ステップS155でCPU124は、端末16との接続処理を行う。ステップS157では、端末16からユーザIDおよびパスワードの通知を受け、認証が成立するか否かを判定する。認証が成立すればステップ159に進み、成立しなければステップS163に進む。
【0077】
ステップS159でCPU124は、端末16から要求パケットが送られてきたかどうかを判定する。要求パケットが送られてくればステップS161に進み、送られてこなければステップS163に進む。ステップS161でCPU124は、端末16の要求を処理する。ステップS163では、処理を継続するか否かが判断され、継続する場合はステップS151に戻る。
【0078】
上記ステップS161でCPU124は、図19のサブルーチンに従い、端末16からの要求を処理する。図19を参照して、ステップS171でCPU124は、端末16から送られてきた要求パケットの内容を解析する。要求パケットの構成は、図13に示されている。
【0079】
ステップS173でCPU124は、要求パケット42内の要求種別コード421を参照することにより、要求内容が画像検索かどうかを判定する。画像検索要求であればステップS175に進み、そうでなければステップS189に進む。ステップS175でCPU124は、要求パケット42から時刻情報422,カメラコード423,タイムゾーンコード424およびタイムゾーン換算フラグ425を取り出す。続くステップS177では、換算フラグ425がONかどうかを判定する。換算フラグ425がONであればステップS179に進み、OFFであればステップS185に進む。
【0080】
ステップS179でCPU124は、要求パケット42から取り出したカメラコード423に該当する個別テーブルを図7に示す個別テーブル1232a〜1232cの中から選択し、選択した個別テーブルからタイムゾーンコード1327を取り出す。続くステップS181では、要求パケット42から取り出したタイムゾーンコード424と、個別テーブル1232から取り出したタイムゾーンコード1327とを比較することにより、端末16とカメラ14との間の時差を算出する。次のステップS183では、算出した時差に基づき、要求パケット42から取り出した時刻情報422を補正する。
【0081】
例えば、日本国内の端末16から、ニューヨークに設置されたカメラ14aによって日本時間2003年6月10日20時0分0秒に撮影された画像を検索する場合、端末16のタイムゾーンコード#4(標準時刻はGMT+9h)と、カメラ14aのタイムゾーンコード#1(標準時刻はGMT−5h)とが比較され、両タイムゾーン間の時差“−14h”が算出される。そして、この14時間の時差に基づき、日本の標準時刻で記述された時刻情報“2003年6月10日20時0分0秒”が、米国東部の標準時刻で記述された時刻情報“2003年6月10日6時0分0秒”に変換される。
【0082】
次のステップS185でCPU124は、要求パケット42から取り出したカメラコード423と、要求パケット42から取り出した時刻情報422または補正後の時刻情報422とをキーとして画像メモリ121内のインデックス領域1211を検索し、それにより画像を特定する。続くステップS187では、特定した画像のポインタ1216に基づいて画像データ領域1212から実データを読み出し、読み出した実データを含む画像信号を端末16へ送信する。画像信号を送信し終えると、上位層のルーチンに復帰する。サーバ12から端末16に送られる画像信号のフォーマットは、図14に示されている。
【0083】
ステップS189でCPU124は、要求内容が時刻/タイムゾーン設定かどうかを判定する。時刻/タイムゾーン設定要求であればステップS191に進み、そうでなければステップS197に進む。
【0084】
ステップS191でCPU124は、要求パケット42から時刻情報422,カメラコード423およびタイムゾーンコード424を取り出す。ステップS193では、取り出したカメラコード423と対応する個別テーブルのタイムゾーンコード欄1237に、取り出したタイムゾーンコード424を登録する。ステップS195では、対応するカメラ14に時刻設定コマンドを送付する。このコマンドには、ステップS191で要求パケット42から取り出した時刻情報422が添付される。コマンドを送信し終えると、上位層のルーチンに復帰する。
【0085】
ステップS197でCPU124は、要求された処理を実行し、その後、上位層のルーチンに復帰する。
【0086】
上記ステップS145で起動される画像記録タスクは、図20に示すフロー図に従って実行される。図20を参照して、ステップS201でCPU124は、画像信号待ちの状態に入り、カメラ14から画像信号が送られてきたか否かを判定する。そして、判定結果が肯定的となるとステップS203に進む。
【0087】
ステップS203でCPU124は、カメラ14から送られてきた画像信号40を受信する。画像信号40のフォーマットは、図16に示されている。ステップS205では、受信した画像信号40に含まれている画像の撮影時刻403およびサイズ404をもとに、画像データ401のインデックスデータを作成する。ステップS207では、作成したインデックスデータを画像メモリ121内のインデックス領域1211に記録する。ステップS209では、実データ401を画像データ領域1212に記録する。実データ401を記録し終えると、ステップS211に進む。
【0088】
ステップS211では、動作を継続するか否かが判断され、継続する場合はステップS201に戻り、上記と同様の処理が繰り返される。
【0089】
以上の説明からわかるように、この実施例の監視カメラシステム10では、予め、端末16がカメラ14a〜14cのタイムゾーン識別子をサーバ12に通知し、サーバ12は、端末16から通知されたタイムゾーン識別子を登録しておく。そして、画像を要求する際、端末16は、画像を撮影したカメラ14の識別子と、画像の撮影時刻と、自分が属するタイムゾーンの識別子とをサーバ12に通知する。撮影時刻は、端末16が属するタイムゾーンの標準時刻で記述されている。サーバ12は、端末16から通知を受けると、最初、端末16のタイムゾーン識別子と、自分に登録されたタイムゾーン識別子のうち通知されたカメラ識別子に対応するタイムゾーン識別子とを互いに比較することにより、画像を撮影したカメラ14が属するタイムゾーンの標準時刻と、端末16が属するタイムゾーンの標準時刻との間の時差を算出する。次に、算出された時差に基づき、端末16から通知された時刻情報を、画像を撮影したカメラ14が属するタイムゾーンの標準時刻で記述された時刻情報に変換する。そして、変換後の時刻情報に対応する画像を端末16に送信する。
【0090】
カメラ14a〜14cのうち2台以上が選択された場合、端末16は、選択された2以上の監視カメラの識別子を時刻情報および自分のタイムゾーン識別子と共に順次的にサーバ12に通知する。サーバ12は、端末16からカメラ識別子,時刻情報およびタイムゾーン識別子が通知される度に上記のような時差算出,時刻変換および画像送信を実行する。その結果、端末16は、同時刻に世界各地で撮影された画像をまとめて受信することができる。
【0091】
この実施例によれば、同時刻に世界各地のカメラ14a〜14cによって撮影された画像を検索したいとき、ユーザが単に当地の時計で時刻を指定しさえすれば、サーバ12によって自動的に各地の時刻への変換が行われ、各地の時刻と対応する画像が送信されるので、ユーザは時差を意識せずに世界各地の監視映像を検索することができる。また、時刻変換機能をサーバ12だけに持たせたので、システム構成上の無駄がなく、既存のカメラを利用することができ、その結果として、実現コストが抑制される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例である監視カメラシステムの全体構成を示すブロック図である。
【図2】サーバの構成例を示すブロック図である。
【図3】カメラの構成例を示すブロック図である。
【図4】端末の構成例を示すブロック図である。
【図5】サーバの画像メモリの内容を示す図解図である。
【図6】ユーザデータテーブルの一例を示す図解図である。
【図7】カメラデータテーブルの一例を示す図解図である。
【図8】撮影条件テーブルの一例を示す図解図である。
【図9】端末動作の一部を示すフローチャートである。
【図10】端末動作の他の一部を示すフローチャートである。
【図11】端末動作のその他の一部を示すフローチャートである。
【図12】端末に表示されるメニュー選択画面の一例を示す図解図である。
【図13】要求パケットのフォーマットを示す図解図である。
【図14】サーバから端末に送られる画像信号のフォーマットを示す図解図である。
【図15】カメラの動作を示すフローチャートである。
【図16】カメラからサーバに送られる画像信号のフォーマットを示す図解図である。
【図17】サーバ動作の一部を示すフローチャートである。
【図18】サーバ動作の他の一部を示すフローチャートである。
【図19】サーバ動作のその他の一部を示すフローチャートである。
【図20】サーバ動作のさらに他の一部を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10…監視カメラシステム
12,12a,12b,12c…サーバ
14,14a,14b,14c…カメラ
16…端末
18a,18b…携帯電話
20…インターネット
22a,22b…通信事業者
24a,24b…移動通信網
26a,26b…プロバイダ
28…ルータ
30…モデム
32…ルータ
34…LAN専用線
36…一般公衆回線
#1〜#5…タイムゾーン
Claims (8)
- 互いに異なる複数のタイムゾーンにそれぞれ配置された複数のカメラによって撮影された画像データを格納するメモリ手段、
第1カメラ識別情報と第1時刻情報とを含む画像送信要求を端末から受信する第1受信手段、
前記第1カメラ識別情報に対応するタイムゾーンを前記複数のタイムゾーンの中から特定する第1特定手段、
前記第1時刻情報が示す時刻を前記第1特定手段によって特定されたタイムゾーンと前記端末が属するタイムゾーンとの時差に基づいて補正する補正手段、
前記補正手段によって補正された時刻に前記第1カメラ識別情報に対応するカメラによって撮影された画像データを前記メモリ手段から特定する第2特定手段、および
前記第2特定手段によって特定された画像データを前記端末に送信する送信手段を備える、画像管理装置。 - 前記複数のカメラの各々が属するタイムゾーンを管理するテーブルをさらに備え、
前記第1特定手段は前記第1カメラ識別情報と前記テーブルとに基づいてゾーン特定処理を行う、請求項1記載の画像管理装置。 - 前記画像送信要求は前記端末が属するタイムゾーンを識別する第1ゾーン識別情報を含み、
前記補正手段は前記第1ゾーン識別情報に基づいて補正処理を行う、請求項1または2記載の画像管理装置。 - 前記画像送信要求は時差補正の必要性を識別する補正識別情報をさらに含み、前記補正識別情報に基づいて前記補正手段を不能化する不能化手段をさらに備え、
前記第2特定手段は、前記補正手段が不能化されたとき前記第1時刻情報が示す時刻に前記第1カメラ識別情報に対応するカメラによって撮影された画像データを前記メモリ手段から特定する、請求項1ないし4のいずれかに記載の画像管理装置。 - 第2カメラ識別情報と第2時刻情報とを含む時刻設定要求を前記端末から受信する第2受信手段、および
前記第2時刻情報が示す時刻を前記第2カメラ識別情報に対応するカメラに設定する設定手段をさらに備える、請求項1ないし4のいずれかに記載の画像管理装置。 - 前記時刻設定要求は第2ゾーン識別情報をさらに含み、
前記第2カメラ識別情報に対応するカメラについて前記第2ゾーン識別情報が示すタイムゾーンを有効化する有効化手段をさらに備える、請求項5記載の画像管理装置。 - 互いに異なる複数のタイムゾーンにそれぞれ配置された複数のカメラによって撮影された画像データをメモリに格納する画像管理装置によって実行される画像管理プログラムであって、
第1カメラ識別情報と第1時刻情報とを含む画像送信要求を端末から受信する受信ステップ、
前記第1カメラ識別情報に対応するタイムゾーンを前記複数のタイムゾーンの中から特定する第1特定ステップ、
前記第1時刻情報が示す時刻を前記第1特定ステップによって特定されたタイムゾーンと前記端末が属するタイムゾーンとの時差に基づいて補正する補正ステップ、
前記補正ステップによって補正された時刻に前記第1カメラ識別情報に対応するカメラによって撮影された画像データを前記メモリから特定する第2特定ステップ、および
前記第2特定ステップによって特定された画像データを前記端末に送信する送信ステップを備える、画像管理プログラム。 - 互いに異なる複数のタイムゾーンにそれぞれ配置された複数のカメラによって撮影された画像データをメモリに格納する画像管理装置の画像管理方法であって、
(a) 第1カメラ識別情報と第1時刻情報とを含む画像送信要求を端末から受信し、
(b) 前記第1カメラ識別情報に対応するタイムゾーンを前記複数のタイムゾーンの中から特定し、
(c) 前記第1時刻情報が示す時刻を前記ステップ(b) によって特定されたタイムゾーンと前記端末が属するタイムゾーンとの時差に基づいて補正し、
(d) 前記ステップ(c) によって補正された時刻に前記第1カメラ識別情報に対応するカメラによって撮影された画像データを前記メモリから特定し、そして
(e) 前記ステップ(d) によって特定された画像データを前記端末に送信する、画像管理方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
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Family Applications (1)
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JP2003173710A Withdrawn JP2005012451A (ja) | 2003-06-18 | 2003-06-18 | 画像管理装置 |
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Country | Link |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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KR101241390B1 (ko) | 2009-02-09 | 2013-03-11 | 싱안 왕 | 김 1차가공 유닛에 사용되는 박리·흡착·반송 일체화 김박리장치 |
-
2003
- 2003-06-18 JP JP2003173710A patent/JP2005012451A/ja not_active Withdrawn
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