<第1の実施形態>
まず、本実施形態の概要を説明する。本実施形態に係る撮像装置は、有線あるいは無線の通信手段を介して接続された他機器から、画像ファイルの取得要求を受信する。撮像装置は取得要求に応じて画像ファイルを他機器に送信する。他機器は画像ファイルを受信した後、ユーザが閲覧できるよう画像データを表示部に表示する。
本実施形態は、このようなケースにおいて、意図しない画像ファイルを他機器に送信し他のユーザに見られてしまうことがないようにしたものである。そのために、画像ファイルの取得を許可する機器、すなわち取得要求に応じて画像ファイルを送信する機器を管理し、他機器への画像ファイルの送信を制御する。
本実施形態は、画像の撮影時に画像ファイルの取得を許可する機器に関する情報を収集することを特徴とする。
本実施形態では、撮像装置としてデジタルカメラを想定しているが、画像を撮影する手段を備え、撮影した画像データをデジタルデータとして一時保存または保存する手段と、通信手段を備えた機器に対して適用することができる。
以下、本発明に係る撮像装置の第1の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
本発明の実施の形態における全体構成を図4に示す。
図4において21はデジタルカメラであり、無線通信手段を備えている。デジタルカメラ21の無線通信可能領域は45で示された範囲内であり、機器A(41)、機器B(42)、機器C(43)と無線による通信が可能であることが示されている。一方、無線通信可能領域外にある機器D(44)とは無線による通信ができない。機器A(41)から機器D(44)はデジタルカメラ21と同様に無線通信手段を備えている。機器の一例として、PDA(Personal Digital Assistant)や携帯電話、デジタルカメラ、画像閲覧装置、画像保存装置、コンピュータなどが考えられる。また、機器A(41)から機器Dは機器を識別するためのIDをそれぞれ持っている。本実施形態では、機器A(41)のIDは「123456」、機器B(42)のIDは「555666」、機器C(43)のIDは「321321」、機器DのIDは「789123」となっている。機器を識別するためのIDとしては、MACアドレスや固定に割り振られたIPアドレス、ベンダーごとにユニークに割り振られたシリアル番号などを利用することができる。また、本実施形態においては、無線通信手段としてはIEEE802.11b規格に準拠した通信方式を利用したものとする。
図2はデジタルカメラ21の外観を示した図である。
図2において21はデジタルカメラ本体を示している。22は撮影対象の被写体をライブで表示して構図や露出を確認したり(電子ビューファインダー機能)、撮影画像の確認に用いるとともに、閲覧設定メニュー等を表示するための表示部である。23はデジタルカメラの内部に実装されている無線通信インタフェース(I/F)部である。29はデジタルカメラ本体21に着脱可能で画像ファイルを保存する記憶手段であり、例えばSDカードなどのリムーバブル・ストレージ・デバイスに代表される記憶媒体である。本実施形態ではSDカード(以下「SD」)を具体例として用いる。デジタルカメラ本体にはこのSD29へのアクセス手段が備わっており、画像ファイルの読み出し、書き込みを行うことが可能である。24は表示部22への電子ビューファインダー表示や、撮影画像の確認表示の際に、撮影補助情報や付属情報を表示する・しないを切り替えるための「DISP」ボタンであり、25は各種設定のための「MENU」ボタンである。また26は撮影画像の確認表示の際に画像を順次切り替えたり、メニュー操作の際に項目を切り替えたりするための十字キー、27はメニュー操作の際に決定を意味する「SET」ボタン、28は無線による通信の開始を指示するための無線ボタンである。本実施形態にかかるデジタルカメラ21では、ユーザーが無線ボタン28を操作すること応じて他の機器との無線通信を開始する。このとき、無線ボタン28を押した後に表示部22に表示されるメニュー画面において、ユーザーが接続対象機器リストに登録されている機器の中から接続する機器を選択する。また、接続対象機器リストに登録されているすべての機器と同時に接続されるようにしてもよい。
図3はデジタルカメラ21の主な部分を示したものである。
デジタルカメラ21は、撮影レンズと、撮影レンズを介して入射する被写体光を受光し、光電変換して画像信号を生成するCCDと、後段のアナログ/デジタル(A/D)変換回路等から構成される撮像部323を備えている。撮像部323がCPU331の制御のもと、デジタル画像信号を出力して信号処理部321で信号処理を施した後、RAM327に一時的にデジタル画像信号を保持する。その後作成されたデジタル画像信号に撮影設定情報などを付属情報としてヘッダー領域に付加し、最終的にSD29に画像ファイルとして保存する。
画像ファイルを記録するための記録媒体としては、SD29の代わりにメモリカード・光磁気ディスクその他のリムーバブルメディアであってもよい。また、記憶媒体をデジタルカメラ21内に内蔵するようにしてもよい。
さらにCPU331には、ROM327、FLASH ROM335DISPボタン24、MENUボタン25、十字キー26、SETボタン27、無線ボタン28などの各種操作部材329からの入力を制御するSW制御部328が接続されている。また、デジタル画像信号の表示データや、各種ユーザーインターフェイスの表示データを保持するためのVRAM325、IEEE802.11b規格に準拠した無線通信I/F23、USB I/F333も接続されている。
VRAM325に保持された表示データの内容は、表示部であるLCDモニタ326に表示される。
ROM327には、各種プログラムが記憶されている。主なプログラムとしては以下のものが含まれる。まず、撮像のためのプログラムである。これは撮影画像をLCDモニタに表示するためものである。また、通信プログラムも含まれる。このプログラムに従い無線通信I/Fから受信したユーザーデータが解釈され、一方で送信データが生成され無線通信I/F320に書き込まれる処理が行われる。さらプログラムには、画像ファイルの取得を許可する対象となる機器に関する情報を収集するためのプログラムなどが含まれる。
無線通信I/F23には無線通信I/Fの制御部である無線通信制御手段330、RFモジュール332、アンテナ334が接続されている。
撮像装置の各動作は、入力された信号または読み込まれたプログラムに従い、CPU331が各部を制御することで実行される。
図8はデジタルカメラ21の記憶手段29に保存される画像ファイルのフォーマットを示す図である。図8において、800は記憶手段29に保存される画像ファイルを示す。図8に示す画像ファイル800のうち、805は圧縮データ(圧縮された主画像データ)を格納する領域である。803はサムネイルデータ(見出し用小画像データ)を格納する領域である。802は付属情報領域である。801は開始を示すSOI(Start of Image)領域である。807は付属情報領域802の一部であり、対象画像ファイルを通信により取得可能な機器のIDが記録されている閲覧機器ID領域である。この機器IDに基づき、デジタルカメラ21は他の機器に画像を送信するか否かを判断する。詳細は後述する。804はヘッダ部領域である。806は終了を表すEOI(End of Image)領域である。なお、本例における画像ファイル800はJPEG(Joint Photographic Experts Group)ファイルとして構成されているが、ファイルの構成はこれに限定されるものではない。
次に本実施形態におけるシステム構成について説明する。図4に具体的なシステム構成を示す。21はデジタルカメラである。41〜44はデジタルカメラ21と通信する機能を有する機器A〜Dであり、デジタルカメラ21に画像取得要求を送信することが可能である。なお、機器A(41)、機器B(42)、機器C(43)はデジタルカメラ21との無線通信可能領域45の圏内に位置している。機器D(44)は無線通信可能領域45の圏外に位置している。
本実施形態では、デジタルカメラ21での撮影の際にデジタルカメラ21の無線通信可能領域に存在する機器である機器A(41)、機器B(42)、機器C(43)は、同じイベントに参加している人が所有しているものとみなす。すなわち、イベントにおいて撮影した画像ファイルの取得を許可する機器として扱い、機器のユーザに画像データを閲覧させるようにする。一方で、無線通信可能領域外に存在する機器D(44)は画像ファイルの取得を許可する機器としては扱わない。
本発明では、周辺の機器の情報を収集することで、画像ファイルの取得を許可する機器を簡単に設定することができる。具体的には、デジタルカメラ21が周辺の機器から送信される特定のパケットを受信することにより、周辺の機器の情報を収集することが可能となる。以下、情報の収集について詳細に述べる。
機器A(41)、機器B(42)、機器C(43)はIEEE802.11規格に準拠した通信手段を介して「閲覧マーク要求」のパケットを定期的に発信する。「閲覧マーク要求」とは、デジタルカメラ21で撮影された画像ファイルを取得する権限を要求するものである。デジタルカメラ21は「閲覧マーク要求」のパケットを受信し、パケットに含まれる機器ID情報を記録する。例えば図4のケースであれば、機器A(41)のIDである「123456」、機器B(42)のIDである「555666」、機器C(43)のIDである「321321」を、画像ファイルの取得を許可する機器のID情報として記録する。記憶処理の詳細については後述する。
なお、デジタルカメラ21は、機器A(41)、機器B(42)、機器C(43)が発信するIEEE802.11規格でMACフレームの一種として定義されているBeaconフレームを受信してもよい。この場合には、Beaconの情報要素であるSSID情報を機器を識別する情報として記録することも可能である。この際、SSIDは機器毎にユニークである必要がある。Beaconフレームに含まれるSSIDを使うことによって、デジタルカメラ21と他の機器間で上位層のプロトコルによる接続が確立していない状態でも、機器を識別するためのID情報を取得することが出来る。
一方で、IEEE802.11規格の電波は見通しのよい場所では100m程度離れても送受信可能な場合がある。従って、デジタルカメラ21は、より近い距離にある機器のみを画像ファイルの取得を許可する機器として認識するようにしてもよい。例えば、受信パケットのS/N比(信号対雑音比)情報に基づき、一定レベル以上である機器のみを画像ファイルの取得を許可する機器として記録してもよい。また、「閲覧マーク要求」のパケットが継続的に送信されることを利用して、一定期間パケットを送信してきた機器のみを、画像ファイルの取得を許可する機器として記録するように制御してもよい。
次に、本実施形態におけるデジタルカメラ21の動作について説明する。図1は本発明を適用したデジタルカメラ21の動作の概要を説明した図である。図1では、簡便のためデジタルカメラ21と機器A(41)の動作に限定して動作を説明する。
まず101で、デジタルカメラ21は、電源がONされ、他の機器情報の収集を開始する。具体的には、通信I/F23が「閲覧マーク要求」を受信できる状態とする。この収集処理は、ユーザの操作に応じて開始してもよいし、予め決められたタイミングで自動的に開始してもよい。一度収集処理を開始すると、本シーケンス中は収集を継続するものとする。
その後、102でユーザーからの撮影指示を受けると、デジタルカメラ21は103で一回目の撮影及び画像ファイル1の作成を行う。この時点では機器A(41)からの「閲覧マーク要求」を受信していないため、画像ファイル1の閲覧機器ID領域807にデータは書き込まれない。
112で、ユーザが機器A(41)の電源をONにし、機器A(41)はデジタルカメラ21との無線通信を開始するものとする。通信が開始されると、114にて機器A(41)からデジタルカメラ21に対して「閲覧マーク要求」が送信される。前述したように、「閲覧マーク要求」は一定の周期で送信されるものとする。
デジタルカメラ21は「閲覧マーク要求」を受信し記憶する。この受信後に、ユーザーから104で再度撮影指示を受けると、105で2回目の撮影及び画像ファイル2の作成を行う。この時点でデジタルカメラ21は、機器A(41)からの「閲覧マーク要求」を受信している。従って、106で画像ファイル2の閲覧機器ID領域807に、機器A(41)のIDである「123456」を記録する。これによって、デジタルカメラ21は機器A(41)に対し、画像ファイル2を取得する許可を与えたこととなる。
115にて、機器A(41)はデジタルカメラ21に対して「閲覧マーク要求」を再び送信する。その後113にて、ユーザ操作により機器A(41)の電源がOFFとされる。
ここで116に示すように、デジタルカメラ21では、機器A(41)からの「閲覧マーク要求」を受信した時刻(115)に対して、一定期間さかのぼった時点から、一定の期間経過した時点までを機器A(41)の閲覧マーク有効期間として取り扱う。これによって、機器A(41)の電源がOFFされている期間に撮影された画像や、機器A(41)がデジタルカメラ21の無線通信可能領域外にあるときに撮影された画像があった場合でも、機器A(41から)取得可能になるよう制御することができる。
例えば、108で作成されるファイル3は、機器A(41)が電源OFFされた後にデジタルカメラ21で撮影および作成された画像ファイルである。しかし、機器A(41)の閲覧マーク有効期間内に撮影および作成されたものである。この場合には、撮影時に機器A(41)の電源がOFFであっても、デジタルカメラ21は画像ファイル3の閲覧機器ID領域807に機器A(41)のIDを記録する(109)。一方、111で撮影および作成された画像ファイル4は、機器A(41)の閲覧マーク有効期間が切れた後に撮影および作成されている。この場合には、画像ファイル4の閲覧機器ID領域807に機器A(41)のIDは記録されない。
なお、機器A(41)が「閲覧マーク要求」を出す間隔が長い場合には、ユーザ操作に応じ、デジタルカメラ21での閲覧マーク有効期間を十分長い時間となるように設定することが可能である。このことにより、その間に撮影された画像ファイルが閲覧不可能になることがないよう制御することができる。
デジタルカメラ21が、閲覧マーク有効期間をどのように設定するかについてはいろいろな方法が考えられる。例えば、閲覧マーク要求を受けた日時と同じ日に撮影した画像ファイルに対しては、他の機器のIDを書き込むよう制御することも可能である。また、デジタルカメラ21が閲覧マーク要求を受けた時刻に対して、同じ起動期間内(デジタルカメラをONにしたタイミングからOFFするまで)を閲覧マーク有効期間とするよう制御することも可能である。
次に、図5を用いて、画像ファイルの取得を許可する機器の情報の作成方法について説明する。
デジタルカメラ21では、予め無線による接続の対象となる機器を登録する機能を備えている。具体的には、デジタルカメラ21ではUI部材を使っての機器情報入力や、有線・無線の通信手段による機器情報の交換によって、無線による接続の対象となる機器(接続対象機器)を登録できる。逆に登録されていない機器とは、例え無線通信可能領域45内に位置する機器であっても無線通信手段で接続を確立することはできない。
図5はデジタルカメラ21に接続対象として登録されている機器のリストである。このリストはデジタルカメラ21中のFLASH ROM335に記憶されている。デジタルカメラが起動中はRAM332に読み出され、接続対象機器の登録や最終検知時間の記録などの動作によって更新される。ユーザーがデジタルカメラのメインスイッチをOFF状態にしたり、登録動作が完了した際にFLASH ROM335に書き戻される。
機器IDのフィールド501には、「123456」「555666」「377777」「876543」という4台の機器が登録されている。
502は機器情報の1つであるニックネームのフィールドである。ニックネームは、デジタルカメラ21のユーザーが接続対象機器のユーザーを簡単に識別する目的で使うことができる。
503は、機器からの「閲覧マーク要求」を最後に受信した時刻情報を、最終検知時間として記録を記憶する検知時間フィールドである。
504は、閲覧マークの有効期間がいつまでかを示す情報であるExpire時間のフィールドであり、接続対象機器の各々のExpire時間が記録されている。
デジタルカメラ21、および他の機器との関係が図4に示す状態の場合、機器A(41)、機器B(42)、機器C(43)はデジタルカメラ21に対し、定期的に「閲覧マーク要求」を送信している。機器A(41)および機器B(42)は登録機器IDのフィールドにIDが登録されているため、接続を確立することが可能である。従って、デジタルカメラ21は、機器A(41)および機器B(42)から「閲覧マーク要求」を受信するたびに、最終検知時間のフィールド503、およびExpire時間のフィールド504を更新するように制御する。この時点で撮影された画像ファイルに対しては、閲覧機器ID領域807に機器A(41)のID「123456」と機器B(42)のID「555666」が記録される。一方、機器C(43)は接続対象機器のリストには登録されていないため、接続を確立することができない。すなわち、閲覧マーク要求がデジタルカメラ21に受信されないため、デジタルカメラ21内の画像ファイルを取得することができない。
なお、登録機器ID「377777」の機器については、Expire時間のフィールド504が「Expired」となっている。これは、「閲覧マーク要求」を受信したものの、すでに閲覧マーク有効期間は終了していることを示している。
また、登録機器ID「876543」の機器については、最終検知時間のフィールド503、Expire時間のフィールド504に時間データが入力されていない。これは、これまでに「閲覧マーク要求」を受信したことがない状態を示している。
次に図12を使って、デジタルカメラ21が閲覧対象機器の情報を収集し、撮影した画像ファイルの閲覧機器ID領域に機器のIDを記録する動作について説明を行う。
まず、ユーザの操作に応じて、デジタルカメラ21は撮影モードを起動する(ステップS1201)。このとき、無線通信手段を有効にして他の機器から「閲覧マーク要求」が送信されるのを待つ。「閲覧マーク要求」の受信待機は、ユーザが「MENU」ボタン25を押すことによって表示されるメニュー画面での操作や特定のボタン操作により、有効・無効を切り替えることも可能である。
ステップS1202において、デジタルカメラ21は表示部22にEVF(電子ビューファインダ)表示を開始する。
ステップS1203において、デジタルカメラ21は他の機器からの「閲覧マーク要求」を受信したかどうかを確認する。「閲覧マーク要求」を受信した場合、処理をステップS1204に進める。受信しなかった場合、処理をステップS1207に進める。
ステップS1204において、デジタルカメラ21は図5に示すリストの更新を行う。すなわち、デジタルカメラ21は受信した「閲覧マーク要求」に含まれる機器IDと、登録機器ID501を比較する。そしてIDが一致した機器の最終検知時間フィールド503とExpire時間のフィールド504の情報を更新する。最終検知時間フィールド503には現在の時間を記録する。Expire時間のフィールド504には現在の時刻から一定時間経過した時刻(図5の例では1時間)を記録する。
ステップS1205において、デジタルカメラ21は、Expire時間のフィールド504を参照し、まだExpire時間が終了していない機器がある旨、及び該機器のニックネームをEVF表示に重畳して表示する。
図6はEVF表示状態の画面例を示したものである。61は、表示部22にてEVF表示および各種撮影設定の情報などが表示されている画面を示す。62のアイコンは、Expire時間が終了していない機器があることを報知するアイコンである。すなわち、ユーザはアイコン62の表示の有無を確認することで、これから作成する画像ファイルが他の機器からの取得対象となること知ることが出来る。63は、Expire時間が終了していない機器のニックネームである。例えば、図5に示した接続対象機器リストのうち、機器ID「123456」と機器ID「555666」のExpire時間が終了していない場合を考える。この場合には、それらの機器のニックネームである「Taro」と「Hanako」の文字列がEVF画面に上書きされる形で表示される。この表示によって、デジタルカメラ21のユーザは、これから撮影・作成される画像ファイルが、どの機器から取得される可能性があるかをひと目で把握することができる。
ステップS1206において、デジタルカメラ21は、過去に撮影した画像ファイルに、ステップS1203で受信した機器のIDを書き込む。なぜなら、現時点から前後一定範囲内に撮影された画像ファイルについて取得を許可する設定の場合には、「閲覧マーク要求」受信前に撮影・作成された画像ファイルが取得を許可する対象となる場合があるからである。従って、デジタルカメラ21は、対象となる画像ファイルをSD29から検索して、その画像ファイルの閲覧機器ID領域807に、Expire時間が終了していない機器のIDを記録する。
一方、ステップS1203で「閲覧マーク要求」を受信していない場合、デジタルカメラ21は処理をステップS1207に進めることは述べた。
ステップS1207において、デジタルカメラ21は、撮影が指示されたかどうかを確認する。撮影が指示されていた場合、処理をステップS1208に進める。指示されなかった場合には、処理をステップS1211に進める。
ステップS1208において、デジタルカメラ21は撮影を行い、画像ファイルを作成する。
ステップS1209において、デジタルカメラ21は、撮影した画像を閲覧対象とすべく、撮影された画像ファイルの閲覧機器ID領域807に、Expire時間が終了していない機器のIDを記録する。
なお、作成された画像ファイルを取得される対象としたくない場合もある。この場合には、ユーザが任意に画像ファイルの取得の可否を選択できるようにしてもよい。例えば、撮影前に特定のボタンが押されたことに応じて、デジタルカメラ21はステップS1209での機器IDの記録を行わないよう制御することも可能である。
ステップS1210において、デジタルカメラ21はEVF表示を再開する。
一方、ステップS1207で撮影が指示されていない場合、デジタルカメラ21は処理をステップS1211に進めることは述べた。ステップS1211において、デジタルカメラ21は、接続対象機器のリストに登録されている機器の閲覧マーク有効期間が終了したかどうかを確認する。具体的には、現在の時刻がExpire時間のフィールド504の値を超えた場合に、閲覧マーク有効期間が終了したと判断される。終了している場合は処理をステップS1212に進める。終了していない場合には処理をステップS1214に進める。
ステップS1212において、デジタルカメラ21は、Expire時間のフィールド504の情報を「Expired」に変更して、閲覧許可機器のリストを更新する。
ステップS1213において、デジタルカメラ21はEVF表示画面のうち、アイコン62と、ニックネーム63の表示を接続対象機器リストの状態に応じて更新する。
一方、ステップS1211で閲覧マーク有効期間が終了していないと判断された場合には、デジタルカメラ21は処理をステップS1214に進め、撮影モードの終了が指示されたかどうかを確認する。終了されていた場合はステップS1215へ進み、撮影動作を終了する。そうでない場合はステップS1203に進む。
ところで、本実施形態にかかるデジタルカメラ21では、画像ファイルを取得する権限を付与した機器を確認できるとともに、変更することができる。図7に、画像ファイルの取得権限の確認・変更を行う画面(以下、「閲覧設定画面」という)を示す図である。この画面は、再生モードにおいて、ユーザが「MENU」ボタン25を操作することによって表示されるメニュー画面から「閲覧設定」の項目を選択することによって表示される。図7において、73は確認・変更の対象となる画像ファイルの画像主画像805が展開され表示されたものである。ここにはサムネイル803が表示されてもよい。74は接続対象機器リストに登録されている機器をニックネームで示す列である。72は表示中の画像ファイルの取得をどの機器に対して許可するかを示す列である。ニックネームの横の領域に「○」が表示されている機器が取得を許可された機器である。この画面でユーザーが「SET」ボタン27を操作することに応じて、画像ファイルの取得を許可したり、許可を取り消したりすることができる。
例えば、一緒に旅行に行ったときに撮影した画像ファイルで図12のフローに従って取得を許可した画像ファイルの中にも、他の人に見せたくないものが含まれることがあった場合がある。このような場合には、閲覧設定の画面で設定を変更することができる。
次に、デジタルカメラ21が、他の機器から実際に画像ファイルの取得要求を受信した場合の動作を説明する。図13に本処理におけるフローチャートを示す。
本フローにおいて、デジタルカメラ21は取得要求を送信する機器と無線により接続しているものとする。
本実施形態におけるデジタルカメラ21は、最初に他の機器にハンドル情報を送信する処理を行う。ハンドル情報とは、送受信の対象となるデータを特定するための情報である。他の機器は、このハンドル情報に基づいてサムネイルデータや画像ファイルの取得要求を作成し、デジタルカメラ21に対して送信することが可能となる。
まず、デジタルカメラ21は、ステップS1302において全画像ハンドルの取得要求を他の機器から受信したかどうかの確認を行う。すなわち、画像ファイルの取得処理を開始する要求が他の機器によりなされたか否かを確認する。受信した場合には処理をステップS1302に進める。受信していない場合には処理をステップS1306に進める。
ステップS1303において、デジタルカメラ21は要求を出した機器のID情報を取得する。このID情報は、ハンドル取得要求に含まれていてもよいし、別途通信により受信してもよい。
ステップS1304において、デジタルカメラ21は、取得したID情報をもとにSD29に保存されている画像ファイルの閲覧機器ID領域807を順次調べる。画像ファイルのうち、閲覧機器ID領域に記録されているIDが、要求を出した機器のIDと一致するものがあれば、その画像ハンドル情報を収集して、リストを作成する。
ステップS1305において、デジタルカメラ21は作成した画像ハンドル情報のリストを要求を出した機器に送信する。画像ハンドル情報を受信した機器は、この画像ハンドル情報をパラメータにしてサムネイルデータの取得要求や画像ファイルの要求をデジタルカメラ21に対して送信することが可能となる。以上で画像ハンドル情報の送信は完了し、デジタルカメラ21は処理をステップS1302に戻す。
次に、画像ハンドル情報を受信した機器からサムネイルデータの取得要求を受信した場合における、デジタルカメラ21の処理を説明する。
ステップS1306において、デジタルカメラ21はサムネイルデータの取得要求を受信したかどうかの確認を行う。サムネイルデータの取得要求を受信した場合には処理をステップS1307に進める。受信していない場合には処理をステップS1310に進める。
ステップS1307において、デジタルカメラ21は要求を出した機器のID情報を取得する。
ステップS1308において、デジタルカメラ21は、要求されたサムネイルデータの転送を許可するか否かを判断する。以下、このステップにおける具体的な処理について説明する。ステップS1306でデジタルカメラ21が受信したサムネイルデータの取得要求には、ステップS1305で送信した画像ハンドル情報が付加されている。その画像ハンドル情報を元に、要求の対象となっている画像ファイルを特定する。そして要求対象である画像ファイルの閲覧機器ID領域807を参照し、閲覧機器IDに記録されているIDが要求を出した機器のIDと一致するかどうかを調べる(ステップS1308)。一致している場合は取得を許可し、ステップS1309で対象のサムネイルデータ(図8の領域803のデータ)を要求元の機器に送信する。この処理により、サムネイルデータを受信した機器のユーザはサムネイル画像を閲覧することが可能となる。閲覧機器ID領域807に一致するIDがない場合は、ステップS1314に処理を進め、要求を送信した機器に対して送信不可通知を送る。以上でサムネイルの送信処理は完了し、デジタルカメラ21は処理をステップS1302に戻す。
次に、ハンドル情報を受信した機器から画像ファイルの取得要求を受信した場合における、デジタルカメラ21の処理を説明する。
ステップS1310において、デジタルカメラ21は画像ファイル取得要求を受信したかどうかの確認を行う。画像ファイル取得要求を受信した場合、処理をステップS1311に進める。受信しなかった場合、処理をステップS1302に戻す。
ステップS1311において、デジタルカメラ21は要求を出した機器のID情報を取得する。
ステップS1312において、デジタルカメラ21は、画像ファイルの取得を許可するか否かを判断する。この処理はステップS1308と同様であるから、ここでは特に説明しない。取得を許可する場合は処理をステップS1313に進める。許可しない場合には処理をステップS1314に進める。
ステップS1313において、デジタルカメラ21は取得を許可し、要求元の機器に対し、対象の画像ファイルを送信する。
ステップS1314において、デジタルカメラ21は要求を出した機器に対して送信不可通知を送る。
なお、デジタルカメラ21のSD29内にある画像ファイルの閲覧機器ID領域807に記録されている情報は、デジタルカメラ21のユーザーの個人情報であると考えられる。従って、ステップS1113で対象の画像ファイルを要求元の機器に送信する際には、閲覧機器ID領域807に記録されている情報を消去させることが望ましい。
以上説明したように、本実施形態では、他の機器から画像ファイルの取得要求があった場合に、画像ごとに画像ファイルの取得を許可する機器を設定することができるようにした。このことにより、目的の画像ファイルのみの閲覧を目的の機器に対して許可することができる。
また、撮影のタイミングで、撮影した画像ファイルの取得を許可する機器を自動的に設定することができるようにした。このことにより、デジタルカメラのユーザーは、画像ファイルごと、機器ごとに取得の許可・不許可を設定するといったわずらわしい操作をする必要がない。
また、このとき撮影の際に無線通信可能領域に存在し、かつ接続対象機器リストに登録されている機器に対して撮影した画像ファイルの取得を許可するように制御するようにした。このことにより、その場に存在していなかった機器に対しては取得を許可しないようにすることができる。また、撮影の前後の期間を閲覧マークの有効期間とした。このことにより、同じ場所にはいたものの、撮影時には一時的に通信不可能な状態にあるような機器についても取得を許可することが可能となる。
さらに本実施形態では、取得を要求するデジタルカメラが取得要求を送信することにより画像ファイルの取得処理が開始されるようにした。このことにより、取得を要求する機器にとっても、必要のない画像ファイルは受信する必要がなく、ユーザが閲覧したい画像のみを取得することができる。また、無線ネットワーク上のデータ通信量も少なくすることが出来るため、転送時間短縮によって操作性が向上し、デジタルカメラ21および他の機器の消費電力を小さくすることができる。
また本実施形態では、画像ファイル本体を送信せずにサムネイルデータを送信できるようにした。このようにすることで、要求元の機器のユーザはまずサムネイル画像を閲覧した上で、取得したい画像ファイルを決定することが可能である。また、このようなケースにおいて、要求元の機器には取得を許可されたサムネイルデータだけが送信される。そのため、ユーザは自分に関連のあるイベントのサムネイル画像だけを閲覧することが可能となり、結果として目的の画像を素早く探すことができる。
ところで、本実施形態のデジタルカメラにおいては、画像ファイルの取得を許可する機器の情報を収集する方法として、IEEE802.11規格に準拠した通信手段を用いている。この通信手段により、他の機器が定期的に発信する「閲覧マーク要求」のパケットを受信し、その際に送信される機器ID情報を記録していた。しかしながら、IEEE802.11規格に準拠した通信手段以外の手段を用いても本発明の目的は達成可能である。
例えば、ZigBeeに代表されるIEEE802.15.4規格などの短距離無線通信手段を使って近辺にいる機器ID情報を収集することもできる。この通信手段は伝送距離が短いため、自分の近くにいる機器に関するID情報のみを取得することができるという特徴がある。例えば、被写体となっている人の機器にのみ画像ファイルの取得を許可したいといったように、取得を許可する機器の範囲をできるだけ狭めたいような場合に適している。また低消費電力で動作するため、デジタルカメラの撮影動作の際に、画像閲覧を許可する機器の情報収集のために必要な消費電力を抑えることができる。
また、NFC(Near Field Communication)といった短距離無線通信規格を使えば、10cm程度の近距離に存在する機器のみを画像ファイルの取得を許可する機器として設定することができる。この場合、デジタルカメラ21のユーザーがより明示的に対象機器との関連付けを行う必要があるが、画像ファイルの取得を許可する機器を確実に簡単な方法で指定できるという特徴がある。
また、USBなどの有線の通信手段を使って、より明示的に対象機器を画像ファイルの取得を許可する機器として設定することも可能である。
また、画像ファイルを送信する際の通信の手順は、図13に示したものには限定されない。
また、本実施形態では、画像ファイルに対する閲覧機器ID情報は当該画像ファイルの一部として保存されるが、この閲覧機器ID情報を当該画像ファイルとは別のファイルに保存することも可能である。このとき複数の画像ファイルに対する閲覧機器ID情報をひとつのファイルに保存することも可能である。
また、本実施形態のデジタルカメラ21で作成された画像ファイルが保存されているSD29を他のデジタルカメラに差し替えた場合でも、他のデジタルカメラが図13で示した動作を行うことが可能である。この動作により、同様に画像ファイルの取得が許可されていない機器に対しては画像ファイルを転送しないよう制御することができる。
従って、通信手段を有さないデジタルカメラであっても、撮影時に撮影した画像ごとに画像ファイルの取得を許可する機器を設定するという動作は行うことが可能である。
<第2の実施形態>
実施形態1では、画像ファイルの取得を許可する機器情報の収集方法として、他の機器が定期的に発信する「閲覧マーク要求」のパケットを受信し、そこに含まれる機器ID情報を記録することによって実現していた。
本実施形態では、機器情報の収集を他の機器を撮影することにより得る構成とした。以下、本実施形態を、図9を参照しながら説明する。
図9は、例えば図4における機器A(41)などの他の機器の外観を示した図である。図9で92は機器の本体を示し、91は機器に貼り付けられているバーコード表示を表している。このバーコードには機器92の機器IDを示す情報が記述されている。
デジタルカメラ21がバーコード表示91を認識した場合、バーコードから機器ID情報を解読して、画像閲覧を許可する機器として内部に記憶する。認識のタイミングは、EVF表示を行っている状態や、画像の撮影を行ったとき、あるいは機器の情報を収集するモードを独立して備えていてそのモード状態にあるときなどがある。バーコードを解読すると、デジタルカメラ21は実施形態1と同様、図5に示した接続対象機器リストうちの最終検知時間フィールドとExpire時間のフィールドの情報を更新する。
なお、機器にバーコードを貼り付けるのではなく、シリアル番号として機器に表記したり、QRコードとして機器に表記したり、あるいは機器が表示手段を備えている場合は、その表示手段上に機器IDを表示することも可能である。またバーコード等は必ずしも機器に貼り付けられている必要はない。
本実施形態において、撮影した画像ファイルの閲覧機器ID領域に機器のIDを記録する動作、および他の機器から画像ファイルの取得要求がきた場合の動作については実施形態1と同様であるため、説明を省略する。
以上説明したように、本実施形態のデジタルカメラによれば、撮影時に、撮影した画像ごとに、画像ファイルの取得を許可する機器を設定することができる。このとき、撮影動作中や機器情報収集モード中に他の機器に貼り付けられているバーコード等から機器のIDを自動的に取得することが可能であり、読み取ったIDを用いて画像ファイルの取得許可を制御する。このことにより、目的の画像ファイルのみの取得を目的の機器に対してのみ許可することができる。このとき、デジタルカメラのユーザーは画像ファイルごと、機器ごとに取得の許可・不許可を設定するといったわずらわしい操作をする必要がない。
また、本実施形態のデジタルカメラでは、例えばバーコードを撮影して認識を行う場合に、一定時間以上バーコードが撮像されたときのみ、画像ファイルの取得を許可する機器として設定するようにすることも可能である。このようにすることで、より明示的でかつ確実に画像ファイルの取得を許可する機器を設定することができる。また、本実施形態においては、デジタルカメラ21が通信手段を備えていなくても画像ファイルの取得を許可する機器を設定することができる。従って、より安価に本発明を実現することができる。
<第3の実施形態>
本実施形態では、撮影した画像から人物を認識して、その人物が所有する機器に対して閲覧を許可することとした。本実施形態を、図10、図11を参照しながら説明する。なお、以下の説明では第1及び第2の実施形態に共通する部分の説明は省略し、主に第3の実施形態に特有の部分について説明する。
図10は本実施形態のデジタルカメラ21において、EVF表示を行っている状態の画面例を示したものである。1001はEVF表示および各種撮影設定の情報などが表示されている画面を示す。
本実施形態のデジタルカメラ21は、EVFに表示されている画像から人物の顔を認識する手段を備えているものとする。顔の認識方法および以下に説明する人物の認識方法としては、例えば特開2002−251380号公報に記載されたような方法を用いる。
デジタルカメラ21は、人物の顔を認識すると、顔付近の領域に1002、1003で示されるような枠を表示する。
ここで、図11はデジタルカメラ21が保持している接続対象となる機器の所有者のリストである。このリストには機器の所有者名1101と対応付けて標準顔データとなる画像ファイル1102を保持している。また、このリストは実施形態1における図5の接続対象機器リストと同様の役割を持っている。すなわち、所有者ごとの最終検知時間およびExpire時間1106を保持しており、撮影した画像に対して画像ファイルの取得を許可するか否かの判断の際に利用される。
以下、具体的な動作について説明する。デジタルカメラ21は図10で示したようにEVF表示の動作中に人物の顔を認識すると、EVF表示の顔領域の画像と保持している標準顔データ1102と比較する。
比較の結果同一人物であると認識されると、デジタルカメラ21は、その人物が所有する機器を画像ファイルの取得を許可する機器として内部に記憶する。具体的には、実施形態1と同様に、図11に示した接続対象となる機器の所有者リストの中で、最終検知時間フィールド1105とExpire時間のフィールド1106の情報を更新する。
同時にデジタルカメラ21は、同一と認識された標準顔データ1102に対応する機器の所有者名、すなわち登録者名1101を、EVF表示の画面中に表示する。図10の図において、1002の枠で示された顔領域の画像が、図11のリストに記述されている標準顔データface1.imgと同一人物であると認識された場合を考える。この場合には機器の所有者名である「Taro」が図10の1004に表示される。これによって、デジタルカメラ21のユーザーは現時点からExpire時間1106に至るまでの間に撮影した画像ファイルデータの取得が、Taroが所有する機器に対して許可されることを把握できる。
さらに、デジタルカメラ21は、図11のリストからTaroが所有する機器のID「123456」を、撮影された画像ファイルの閲覧機器ID領域807に記録する。
一方、図10において、1003の枠で示された顔領域の画像が、図11のリストに記述されている標準顔データ1102のいずれとも同一人物でないと認識された場合を考える。この場合、デジタルカメラ21に登録されていない人物であることを示すためにデジタルカメラ21は「Unknown」の文字を図10の1005に表示する。また、1003の枠で示された顔領域内の人物が図11のリストに記述されている場合でも、人物の認識動作が正しく行われていない状態の場合は「Unknown」の文字が表示される。この場合には、登録されている機器の所有者名で表示されるまで待つようにユーザーは判断することができる。
人物の認識動作はEVF中に行うのではなく、画像の撮影時に行ったり、デジタルカメラ21が機器情報収集モードを独立して備えていて、そのモード状態にあるときに行うようにしても構わない。
なお、標準顔データ1102となる画像ファイルを、一人の機器所有者に対して複数対応付けることにより人物の認識率を高めるようにすることもできる。
本実施形態において、撮影した画像ファイルの閲覧機器ID領域に機器のIDを記録する動作、および他の機器から画像ファイルの取得要求がきた場合の動作については実施形態1と同様であるため、説明を省略する。
以上説明したように、本実施形態のデジタルカメラ21によれば、撮影時に、撮影した画像ごとに、画像ファイルの取得を許可する機器を設定することができる。このとき、撮影動作中や機器情報収集モード中に撮影された被写体像から顔領域を抽出し、リスト中の顔データと比較する構成とした。そして、顔データと同一と判断された人物が所有する機器に対して、撮影した画像ファイルの取得を許可するように制御することとした。
このことにより、デジタルカメラ21は、「閲覧マーク要求」パケットの受信を行うことなく、目的の機器に対してのみ許可することができる。従って、通信の状態に処理が左右されることがない。また、デジタルカメラ21のユーザは画像ファイルごと、機器ごとに画像ファイルの取得の許可・不許可を設定するといったわずらわしい操作をする必要がない。また、本実施形態においては、デジタルカメラ21が通信手段を備えていなくても、画像ファイルの取得を許可する機器を設定することができる。