JP2005011327A - 修繕計画立案支援装置及び方法 - Google Patents

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Isao Oki
功 大木
Toru Ota
徹 太田
Kazuhisa Sato
和久 佐藤
Kenichi Hiranuma
健一 平沼
Takayoshi Saito
孝佳 斉藤
Hideo Fukushima
秀雄 福島
Takenori Tajima
岳憲 田島
Tadashi Shigeta
正 重田
Joji Yokota
丞爾 横田
Kazuo Negishi
和夫 根岸
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Abstract

【課題】
中期リスクに基づいた設備横断の修繕計画立案を支援する。
【解決手段】
特定の修繕項目について、該当する故障モード進展レベルを特定するステップと、該当する故障モード進展レベルの次の故障モード進展レベルにおける故障頻度についてのデータを特定するステップと、故障モード進展レベルに対応して影響度データを保持する影響度DBから次の故障モード進展レベルにおける故障の影響度を取得するステップと、故障頻度についてのデータ及び故障の影響度に基づきリスク値を算出し、修繕項目に対応して記憶装置に格納するステップとを含む。このように特定の修繕項目について故障モード進展レベルを特定し、当該故障モード進展レベルの次の故障モード進展レベルに注目することにより、中期的リスクを適切に定量化することができるようになる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、設備の修繕計画立案を支援するための技術に関する。
送配電設備(電力流通設備)を構成する変電設備、架空送電設備、地中送電設備、配電設備、通信設備は、さらに変圧器や鉄塔などの機器から構成されている。従来の修繕計画は、個別機器の修繕対象を設備毎に固有の評価基準に基づき決定していた。ここで修繕とは、資産価値が変わらない範囲で機器の手入れを行う、修理、巡視、点検、オーバーホールなどを指すものとする。
また、「リスク基準による火力発電ボイラ保全手法の開発と実施例」(木原重光等、「火力原子力発電」Vol.52 No.4,p27-34)では、火力発電プラントにおけるRBM(Risk Based Maintenace:リスク基準保全手法)が論じられている。この論文では、破損の起こりやすさと被害の大きさでマッピングされるリスクマトリクスによるリスクランキングを行っている。この破損の起こりやすさの査定は半定量的とされているが、その基となる定量的なデータは余寿命診断の結果程度しか示されていない。しかし、余寿命の利用は中期的な修繕計画立案には不適当である。また、被害の大きさでは、運転停止期間、修復費用、人的災害について考慮しているが、それらをどのように組み合わせて最終的な被害の大きさを決定するのかは明示されていない。
また特開2002−297709号公報には、第1のステップで機械設備ごとの寿命を定義し、その機械設備の設置から寿命にいたるまでの寿命消費量を所定の段階に区分して評価点を付与し、第2のステップで1つの単位内の各機械設備について寿命到達に至った場合の影響度と寿命に至る起こり易さを加味して異種設備間の評価点をマトリクスで評価し、第3のステップで複数のプラントのそれぞれの健全度と将来の運用計画に基づく運用面からの期待度を評価し、これらの評価された評価点に基づいて改修計画業務の全体の最適化ヘ移行し、設備の最適改修を行なう方法が開示されている。この公報記載の技術でも、寿命を基準に設備改修計画を立案するようになっているが、機器寿命の利用は中期的な修繕計画立案には不適切である。また、影響度についても上記の論文と同様の要素程度しか考慮されていない。
さらに特開2002−123314号公報には、設備保全個所の特定の工程、保全計画の立案工程、予防保全および事後保全の実施工程からなるプラント設備保全の最適化システムが開示されており、(1)プラント機器材料の経年劣化に対して材料劣化・腐食傾向等を高度技術で解析し、定量的に評価を行うとともに、機能故障モード影響解析による同機器の故障に対する定量的評価を行う手段、(2)前記定量的評価に基づいて保全個所を定量的に特定する手段、(3)影響度評価手法を用いて故障の発生頻度とその故障発生による影響度を設定し、(頻度*影響度)をリスクとして評価する手段を備えている。この公報記載の技術でも、故障の発生頻度とその故障発生による影響度によりリスクを評価するようになっているが、余寿命などを用いて故障の発生頻度を決定しており、中期の修繕計画立案には不適切である。
また、「経済性と信頼性と考慮した設備保全計画策定支援システムの開発」(仲林見幸等、平成15年電力技術・電力系統技術合同研究会,PE−03−107,PSE−03−118)には、RCM(Reliability Centered Maintenance)の概念に基づいて保全周期を決定する手法において、信頼性を定量的に評価するため、機器が故障に至る過程を示す故障モデルを作成して故障によって生じる被害額を算出し、システム全体での保全費用と故障による被害額との総コストが最小となるものを最適な保全周期とする手法が開示されている。また、本論文では、機器が故障に至る経過を示す機器の状態遷移モデルを用いている。しかしながら、状態遷移モデルは極簡単なものしか示されておらず、状態遷移モデルとコストの算出方法との関係についても実際的ではない。
また、「643 電力設備保守計画のための瞬時故障シミュレーションモデル(1)−モデル構成−」(大木功、武藤昭一、平俊朗、平成9年電気学会全国大会、p3−150乃至151)、「644 電力設備保守計画のための瞬時故障シミュレーションモデル(2)−シミュレーション結果−」(大木功、武藤昭一、平俊朗、平成9年電気学会全国大会、p3−152乃至153)、「648 故障・修理シミュレーションモデルを用いた遠方監視制御装置の保守計画手法」(大木功、平俊朗、平成9年電気学会全国大会、p1079乃至1080)には、故障シミュレーションモデルに状態遷移モデルを用いることが開示されている。
さらに、「RISK BASED ASSET MANAGEMENT PLANNER」(G.J. Anders et al., IEEE Computer Application in Power, Vol. 14, No.4, Oct. 2001)にも、機器故障及び保守の状態遷移モデルを使って、保守コストを見積る技術が開示されている。
「リスク基準による火力発電ボイラ保全手法の開発と実施例」(木原重光等、「火力原子力発電」Vol.52 No.4,p27-34) 「経済性と信頼性と考慮した設備保全計画策定支援システムの開発」(仲林見幸等、平成15年電力技術・電力系統技術合同研究会,PE−03−107,PSE−03−118) 「643 電力設備保守計画のための瞬時故障シミュレーションモデル(1)−モデル構成−」(大木功、武藤昭一、平俊朗、平成9年電気学会全国大会、p3−150乃至151) 「644 電力設備保守計画のための瞬時故障シミュレーションモデル(2)−シミュレーション結果−」(大木功、武藤昭一、平俊朗、平成9年電気学会全国大会、p3−152乃至153) 「648 故障・修理シミュレーションモデルを用いた遠方監視制御装置の保守計画手法」(大木功、平俊朗、平成9年電気学会全国大会、p1079乃至1080) 「RISK BASED ASSET MANAGEMENT PLANNER」(G.J. Anders et al., IEEE Computer Application in Power, Vol. 14, No.4, Oct. 2001) 特開2002−297709号公報 特開2002−123314号公報
上で述べた従来技術のように個別機器の修繕対象を設備毎に固有の評価基準に基づき決定していると、多種類の機器に対する修繕対象の重要度を、設備横断で総合的に判断できる定量的な共通尺度がないため、設備間を横断した優先順位に基づく最適な修繕計画の立案が困難であるという問題がある。
また、上記のような論文及び特許文献記載の技術では、頻度については機器寿命に対する残存寿命を評価しており、中期的なリスクの把握となっていない。また、影響度については、電力流通設備の供給信頼度や通信影響を考慮していないという問題もある。通信設備を含む電力流通設備は、地域密着の設備であり設備故障が即供給信頼度や顧客サービスレベルの低下に直結するため、非常に重要である。
さらに、状態遷移モデルに関連する論文では、設備間を横断した優先順位に基づく修繕計画の立案という技術的事項に対し、状態遷移モデルをどのように関連付けるかについては記述が無い。また、状態遷移モデルからコストを算出する方法は、必ずしも論文記載の方法が最適というわけではない。
従って、本発明の目的は、中期リスクに基づいた設備横断の修繕計画立案を支援する新規な技術を提供することである。
また本発明の別の目的は、適切な中期リスクを算出するための新規な技術を提供することである。
本発明に係る修繕計画立案支援方法は、特定の修繕項目について、該当する故障モード進展レベルを特定し、記憶装置に格納する故障モード進展レベル特定ステップと、該当する故障モード進展レベルの次の故障モード進展レベルにおける故障頻度についてのデータを特定し、記憶装置に格納する故障頻度特定ステップと、故障モード進展レベルに対応して影響度データを保持する影響度データベースから次の故障モード進展レベルにおける故障の影響度を取得し、記憶装置に格納する影響度取得ステップと、故障頻度についてのデータ及び故障の影響度に基づきリスク値を算出し、修繕項目に対応して記憶装置に格納するリスク値算出ステップとを含む。
このように特定の修繕項目について故障モード進展レベルを特定し、当該故障モード進展レベルの次の故障モード進展レベルに注目することにより、中期的リスクを適切に定量化することができるようになる。
また、本発明において、保全基準データベースに格納され且つ巡視又は点検の周期を含むデータを用いて、各機器の保全履歴データを格納する保全履歴データベースを検索し、特定の期間において実施対象となり得る修繕項目を抽出し、当該修繕項目のリストを生成して記憶装置に格納する抽出ステップと、修繕項目のリストから上記特定の修繕項目を選択するステップとをさらに含むようにしても良い。修繕項目を自動的に抽出してもよいし、何らかの基準で手動で選択しても良い。
また、上で述べた抽出ステップが、優先修繕項目のデータを上記リストから削除するステップを含むようにしても良い。
さらに、本発明において、複数の巡視又は点検の周期につき、正常状態を含む各故障モード進展レベルに対応するステートと各故障モード進展レベルの巡視又は点検による発見に係るステートと修繕に関するステートとを含む状態遷移モデルによるシミュレーションを実施し、各ステートの該当機器件数を算出し、記憶装置に格納するステップと、記憶装置に格納された少なくとも一部のステートの該当機器件数のデータを用いて各巡視又は点検の周期に対応してコストを算出し、記憶装置に格納するステップと、最もコストの低い巡視又は点検の周期を特定し、保全基準データベースに設定するステップとをさらに含むようにしても良い。このように、シミュレーションによりコストが最小となる巡視又は点検の周期を特定できれば、当該巡視又は点検の周期に基づき修繕項目が特定され、特定期間において適切な修繕項目が抽出されるようになる。
また、上で述べた故障モード進展レベル特定ステップが、特定の修繕項目に対応し且つ故障モード進展レベルの推移を表すデータを含む故障モード進展フロー図をユーザに提示するステップと、ユーザによる故障モード進展レベルの選択入力に基づき、該当する故障モード進展レベルを特定するステップとを含むようにしても良い。このように故障モード進展フローを提示することにより、ユーザは現在の故障モード進展レベルを特定しやすくなる。なお、保全履歴データを合わせて提示する場合もある。また、保全履歴DBのデータを用いて故障モード進展レベルを自動的に特定しても良い。
さらに、上で述べた故障頻度特定ステップが、特定の修繕項目に係る機器のタイプと設置環境のうち少なくともいずれかに対応する故障分布データを用いて第1の頻度を特定するステップを含むようにしてもよい。典型的な故障分布に従った場合の頻度のデータを用いるようにする場合もある。
また、本発明において、正常状態を含む各故障モード進展レベルに対応するステートを含む状態遷移モデルによるシミュレーションを実施し、各ステート間の状態遷移確率を算出し、記憶装置に格納するステップと、記憶装置に格納された、各ステート間の状態遷移確率の少なくとも一部のデータを用いて、各故障モード進展レベルへの推定遷移時間を算出し、記憶装置に格納するステップと、各故障モード進展レベルへの推定遷移時間から、各故障モード進展レベルへの遷移に対する頻度を算出し、頻度データ格納部に格納するステップとをさらに含み、上で述べた故障頻度特定ステップが、頻度データ格納部を参照して、故障モード進展レベル特定ステップにおいて特定された故障モード進展レベルの次の故障モード進展レベルへの遷移に対する第1の頻度を特定するステップを含むようにしても良い。このように状態遷移モデルによるシミュレーションにより各故障モード進展レベルへの遷移に対する頻度が算出されるため、リスク値の算出においてより実体に近い頻度のデータを使用することができるようになる。
また、上で述べた故障頻度特定ステップが、ユーザにより指定された第2の頻度を第1の頻度に補正するための補正係数を算出するステップと、第1の頻度と補正係数とをユーザに提示し、頻度及び補正係数のうち少なくともいずれかの指定を促すステップと、ユーザによる指定又は算出結果に係る頻度及び補正係数を用いて故障頻度についてのデータを特定するステップとをさらに含むようにしても良い。このように典型的な故障分布に従った場合の頻度又は故障遷移モデルによるシミュレーション結果による頻度(第1の頻度)を基に、ユーザが個別修繕項目について適切な頻度、補正係数を特定できるようにするものである。
また、上で述べた影響度が、次の故障モード進展レベルにおいて故障が発生した場合における、人的災害についての影響度、停電影響についての影響度、通信影響についての影響度、改修コストについての影響度及び改修期間についての影響度を含むようにしてもよい。停電影響についての影響度及び通信影響についての影響度は電力流通設備に特有で、顧客サービスの観点から非常に重要である。
さらに、上で述べたリスク値算出ステップが、影響度の各々を対応するウエイト値にて修正するステップを含むようにしてもよい。各影響度は、軽重があるためである。
さらに、本発明において、リスク値に基づき優先順位付けした修繕項目のリストをユーザに提示するステップと、ユーザによる指示に基づき、実施すべき修繕項目のリストを記憶装置に登録する登録ステップとをさらに含むようにしてもよい。最終的にユーザの判断により実施すべき修繕項目のリストを決定するものである。
なお、リスク値に基づき優先順位付けした修繕項目のリストが、上位の順位から修繕のコストについての値を累積した結果と、上位の順位から修繕のコストについての値を累積することにより得られる、コストについての所定の閾値に達する順位についてのデータとのうち少なくともいずれかを含むようにしてもよい。ユーザに対して目安を与えるものである。
さらに、上記登録ステップにおいて、特定の期間において実施対象となり得る修繕項目のリストが生成され、本発明において更に、特定の期間において実施対象となり得る修繕項目として特定されたが特定の期間において実施すべき修繕項目のリストに含まれない修繕項目について、当該リストに含まれない修繕項目に係る機器に対応する故障分布データに基づき前記故障頻度についてのデータを特定の期間以降のための故障頻度についてのデータに変更し、記憶装置に記憶するステップをさらに含むようにしてもよい。次の期間において実施対象となり得る修繕項目を別途抽出して中期リスク値を計算する場合には、前の期間で選に漏れた修繕項目も修繕候補となるが、前の期間で選に漏れた修繕項目の故障頻度を更新しないと適切なリスク評価ができなくなる場合があるためである。
また、本発明に係る修繕計画立案支援方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを作成することも可能であって、当該プログラムは、例えばフレキシブル・ディスク、CD−ROM、光磁気ディスク、半導体メモリ、ハードディスク等の記憶媒体又は記憶装置に格納される。ネットワークを介してデジタル信号として配信される場合もある。また、処理途中のデータについては、コンピュータのメモリに一時保管される。
本発明によれば、中期リスクに基づいた設備横断の修繕計画立案を支援することができる。
また本発明の別の側面において、適切な中期リスクを算出することができる。
本発明の一実施の形態に係るシステム概要図を図1に示す。図1の例では、例えばLAN(Local Area Network)であるネットワーク1に、修繕計画の立案者により操作され例えばパーソナルコンピュータである1又は複数の立案者端末3と、後に述べる各機器の故障に関する知見を入力する処理等を行うための、例えばパーソナルコンピュータである1又は複数の技術者端末7と、本実施の形態における主要な処理を実施する修繕計画立案支援システム5とが接続されている。
修繕計画立案支援システム5は、修繕項目抽出処理部51と、リスク解析処理部52と、修繕項目登録処理部53と、前処理部54と、シミュレータ56とを有しており、コンピュータの例えばメインメモリにワークメモリ領域55を確保する。また、修繕計画立案支援システム5は、設備情報データベース(DB)、修繕項目DB、保全履歴DB、機器故障率DB、保全基準DB及び最優先項目DB等を含む設備DB61と、故障モード進展フローDB及び影響度DBを含むFMEA(Failure Modes and Effects Analysis)DB62と、ウエイトDB63と、系統構成DB、電力潮流DB、系統事故復旧パターンDB、停電被害度DB、地域特性DB及び停電影響度DB等を含む系統DB65と、修繕計画データ格納部64と、シミュレーションデータ格納部66とを管理している。
以下、図2の処理フローに従って、図1に示したシステムの処理内容、及びDB又はデータ格納部に格納されているデータ等について詳細に説明する。
(1)シミュレーションによる頻度ポイント・テーブル及び巡視周期(又は点検周期)の決定処理(図2:ステップS1)
修繕計画の立案者たるユーザによる処理開始の指示に前もって、シミュレータ56は、マルコフモデル(本実施の形態では純粋なマルコフモデルだけではなく変形されたマルコフモデルをも「マルコフモデル」と呼ぶものとする。)によるシミュレーションを実施し、以下の処理で用いる頻度ポイント・テーブル及び巡視周期(又は点検周期)を、機器又は機器の部位についての故障原因毎に決定する処理を実施する(ステップS1)。この処理については、図3及び図12の処理フローに従って説明する。
まずシミュレータ56は、FMEADB62の故障モード進展フローDBを検索して、機器又は機器の部位についての故障原因毎に、全故障モード進展レベル、補修データ(補修の実施方法、費用及び取替繰延期間など)及び取替データ(取替の実施方法及び費用など)のデータを読み出し、ワークメモリ領域55内に巡視結果テーブル(点検結果を含む)を生成し、当該巡視結果テーブルに格納する(ステップS101)。また、設備DB61の保全基準DBを検索して、機器又は機器の部位毎に巡視データ(巡視又は点検の周期及び費用など)を読み出し、ワークメモリ領域55内の巡視結果テーブルに格納する(ステップS103)。
なお、FMEADB62の故障モード進展フローDBには、機器又は機器の部位についての故障原因毎に、故障モード進展レベル、点検・巡視内容、進展速度、及び修理内容(上記補修データ及び取替データを含む)などのデータが登録されている。また、設備DB61の保全基準DBには、巡視・点検の内容及び条件(上記巡視データを含む)が登録されている。
巡視結果テーブルの一例を図4に示す。図4の例では、機器又は機器の部位、すなわち設備種類、機器種類及び部材を特定するためのシステム/サブシステムの列と、主要故障原因、当該主要故障原因における各ステート(ここでは一次様相、二次様相、三次様相及び四次様相)を特定するための故障モード進展フローの列と、巡視結果(巡視又は点検による発見数)の列と、事故統計(事故発生数)の列と、巡視データ(周期及び費用)の列と、補修データ(補修の実施方法、費用及び取替繰延期間)の列と、取替データ(費用)の列とが設けられている。図4の例では、補修データについて、劣化レベル2の行に方法(補修)が特定されているので、劣化レベル2になった場合に補修を実施するということを示している。その補修の費用は50ポイントであり、補修後2年経つと取替を実施するということも示されている。また、劣化レベル3及び劣化レベル4においては、補修方法が規定されていないため、直ぐに取替を実施するということを示している。また、取替費用は500ポイントである。
ここまでで、故障モード進展フローDB及び保全基準DBからのデータにより、巡視結果テーブルにおいて、システム/サブシステムの列と、故障モード進展フローの列と、巡視データの列と、補修データの列と、取替データの列とに、データを格納する。なお、図4の例は機器又は機器の部位についての1つの故障モードについてのテーブルを示しており、原則的には、機器又は機器の部位についての全故障原因につきこのようなテーブルが生成される。但し、マルコフモデルによるシミュレーションが有効とされる、予め設定された故障原因についてのみ処理を実施するようにしても良い。
また、シミュレータ56は、設備DB61の保全履歴DBを検索し、機器又は機器の部位についての故障原因毎に各故障モード進展レベルの該当件数(件数/年)を集計し、ワークメモリ領域55内の巡視結果テーブルに格納する(ステップS105)。すなわち、巡視結果テーブルにおいて、巡視結果の列と事故統計の列とに、データを格納する。
設備DB61の保全履歴DBには、保全履歴情報として、機器毎の保全(巡視・点検)の計画と、過去の保全結果、すなわち保全日時、機器情報(機器IDや機器名称など)、機器毎に定められている保全項目に対する判定結果(機器又は当該機器の部位についての故障原因毎の故障モード進展レベルを含む)、及び遮断器や変圧器のタップ切替器の動作回数など機器毎に定められている数値管理項目に対する測定結果(数値管理情報)、並びに保全時の応急処置では十分対処できずに別途修理が必要と判断された場合には「中期的に修理の必要な機器」という指示情報が格納されている。
また、保全履歴DBには、機器劣化状況についてのデータも格納されており、当該機器劣化状況についてのデータには、過去の保全結果の数値管理情報から次回保全時期以前に対応が必要となる上限管理値(又は下限管理値)を超えると予想された機器(「中期的に修理の必要な機器」)とその劣化状況のデータと、日常運転時アラームにて異常が発見され、応急処置では十分対処できず別途修理が必要と判断された機器(「中期的に修理が必要な機器」)とその劣化状況のデータとを含む。その他、管理データとして、機器・部位単位に、過去の保全時及び日常運転時の応急処理内容なども登録されている。また、設備情報DBには、機器毎に、経過年数、設置環境、機器タイプ等のデータが登録されている。
なお、ステップS101乃至S105の代わりに、ユーザに必要なデータの入力を求めるようにしても良い。
そして、シミュレータ56は、巡視結果テーブルから、未処理である、機器又は機器の部位についての故障原因を1つ特定する(ステップS107)。例えば図4に示した巡視結果テーブルにおける機器「設備A」の故障原因「故障原因a」を特定する。また、シミュレータ56は、シミュレーションデータ格納部66から、特定された故障原因についてのマルコフモデル・データを取得し、ワークメモリ領域55に格納する(ステップS109)。マルコフモデル・データは、ステートと、ステート間のリンクとで定義される。本実施の形態では、健全状態を含む各様相をステートとし、ある様相から他の様相への状態遷移をステート間のリンクとする。但し、本実施の形態では、各様相に対して、巡視(又は点検)、補修、取替という保全イベントがさらに存在するため、各様相の巡視発見(又は点検による発見)、補修及び取替というステートも定義される。但し、機器又は機器の部位(若しくは故障原因)毎に、巡視又は点検の実施方法、補修の実施方法、取替方法が異なるため、本実施の形態では、機器又は機器の部位(若しくは故障原因)毎に、予めステートとステート間のリンクとを定義しておく。例えば図4の巡視結果テーブルの場合、図5に示すようなマルコフモデルのためのデータをシミュレーションデータ格納部66に格納しておき、ステップS109で読み出す。
図5のマルコフモデルは、健全ステート21と、劣化レベル1・ステート22と、劣化レベル2・ステート23と、劣化レベル3・ステート24と、故障ステート25と、劣化レベル1巡視発見ステート36と、劣化レベル2巡視発見ステート37と、劣化レベル3巡視発見ステート38と、故障即時発見ステート39と、補修ステート43と、取替ステート44と、健全ステート21から劣化レベル1・ステート22へのリンク26と、劣化レベル1・ステート22から劣化レベル2・ステート23へのリンク27と、劣化レベル2・ステート23から劣化レベル3・ステート24へのリンク28と、劣化レベル3・ステート24から故障ステート25へのリンク29と、劣化レベル1・ステート22から劣化レベル1巡視発見ステート36へのリンク30と、劣化レベル1巡視発見ステート36から劣化レベル1・ステート22へのリンク31と、劣化レベル2・ステート23から劣化レベル2巡視発見ステート37へのリンク32と、劣化レベル3・ステート24から劣化レベル3巡視発見ステート38へのリンク34と、故障ステート25から故障即時発見ステート39へのリンク35と、劣化レベル2巡視発見ステート37から補修ステート43へのリンク40と、劣化レベル3巡視発見ステート38から取替ステート44へのリンク41と、故障即時発見ステート39から取替ステート44へのリンク42と、補修ステート43から取替ステート44へのリンク45と、取替ステート44から健全ステート21へのリンク46とを含む。
そしてシミュレータ56は、ステップS107において特定された、機器又は機器の部位についての故障原因についての取得データ(巡視結果テーブル)を用いて、上記マルコフモデルによるシミュレーションを実施し、各ステートにおける件数及びリンクにおける状態遷移確率を算出し、ワークメモリ領域55に格納する(ステップS111)。
各ステートには件数が保持されようになっており、初期的に劣化レベル1巡視発見ステート36には、巡視結果テーブルの劣化レベル1における発見数が、初期的に劣化レベル2巡視発見ステート37には、巡視結果テーブルの劣化レベル2における発見数が、初期的に劣化レベル3巡視発見ステート38には、巡視結果テーブルの劣化レベル3における発見数が、初期的に故障即時発見ステート39には、巡視結果テーブルの劣化レベル4の事故発生数が保持される。
また、リンクには基本的には遷移確率が設定される。すなわち、リンク30及びリンク32には、巡視頻度又は点検頻度(=0.2=1/5[/年])が遷移確率として設定される。リンク31には、取替及び補修が行われないので遷移確率「1」が設定される。リンク34には、巡視頻度又は点検頻度が遷移確率として設定される。リンク35には、必ず発見されるので遷移確率「1」が設定される。なお、劣化レベル2巡視発見ステート37から劣化レベル2・ステート23へのリンク、劣化レベル3巡視発見ステート38から劣化レベル3・ステート24へのリンク及び故障即時発見ステート39から故障ステート25へのリンクは、発生することが無いので確率「0」であり示していない。リンク40には、巡視又は点検において劣化レベル2の物については必ず補修して必ず遷移が発生するので、遷移確率は「1」が設定される。同様に、リンク41及びリンク42にも、故障が発見されれば即時取替となるため遷移確率「1」が設定される。また、リンク46には、取替られれば健全状態になるため遷移確率「1」が設定される。なお、リンク45には、巡視結果テーブルにおいても示されたように補修後2年後に取替を行うため、遷移にかかる年数2年が設定される。このリンク45の設定は純粋なマルコフモデルとは異なる点であるが、周知のマルコフモデル・シミュレーション技術においてはこのようなパラメータの設定も可能となっている。
そして、シミュレータ56は、リンク26、リンク27、リンク28及びリンク29に適切な初期遷移確率を設定し、ステート21、ステート22、ステート23、ステート24及びステート25に適切な初期件数を設定し、これらの数値を調整しながら、劣化レベル1巡視発見ステート36、劣化レベル2巡視発見ステート37、劣化レベル3巡視発見ステート38、及び故障即時発見ステート39の件数が初期値に、そして健全ステート21、劣化レベル1・ステート22、劣化レベル2・ステート23、劣化レベル3・ステート24及び故障ステート25の件数が一定値に収束するまで、マルコフモデルによるシミュレーションを繰り返す。マルコフモデルによるシミュレーションは、周知であるからここでは説明しない。
ステップS111における処理を実施すると、図6及び図7のようなデータが得られる。図6の状態別設備数テーブルには、健全ステート21、劣化レベル1・ステート22、劣化レベル2・ステート23、劣化レベル3・ステート24及び故障ステート25における件数(台数/年)が含まれる。合計については、上記ステートにおける件数の総和を計算すれば求められる。図7の状態遷移確率テーブルには、リンク26(劣化レベル1への遷移)の遷移確率、リンク27(劣化レベル2への遷移)の遷移確率、リンク28(劣化レベル3への遷移)の遷移確率、リンク29(故障への遷移)の遷移確率が含まれる。
次にシミュレータ56は、状態遷移確率から平均遷移時間、平均遷移時間から換算平均遷移時間、さらに換算平均遷移時間から故障モード進展レベル毎の頻度ポイント値を算出し、設備DB61の機器故障率DBに登録する(ステップS113)。状態遷移確率の逆数を計算すると平均遷移時間を得ることが出来る。例えば図7のような状態遷移確率テーブルから図8のような平均遷移時間テーブルが得られる。平均遷移時間テーブルはワークメモリ領域55に格納される。図8の例では、劣化レベル1へ遷移するまでの平均遷移時間(69年)、劣化レベル1から劣化レベル2へ遷移するまでの平均遷移時間(8年)、劣化レベル2から劣化レベル3へ遷移するまでの平均遷移時間(23年)、及び劣化レベル3から故障へ遷移するまでの平均遷移時間(50年)が格納されている。なお、一般的にこのような形で計算される平均遷移時間は非常に大きな数値となる。そこで、適切に影響を評価するため、機器毎に予め設定されている換算式に基づいて平均遷移時間から換算平均遷移時間を算出し、ワークメモリ領域55に格納する。換算式のデータについては、例えばシミュレーションデータ格納部66に格納されており、シミュレータ56により読み出され、算出に用いられる。例えば図4の巡視結果テーブルの対象設備である設備Aについては、「対数」が換算式となっており、シミュレータ56は平均遷移時間の対数を計算して、換算平均時間としてワークメモリ領域55に格納する。例えば図8の平均遷移時間テーブルから図9の換算平均遷移時間テーブルが生成される。図9の例では、劣化レベル1へ遷移するまでの換算平均遷移時間(2年)、劣化レベル1から劣化レベル2へ遷移するまでの換算平均遷移時間(1年)、劣化レベル2から劣化レベル3へ遷移するまでの換算平均遷移時間(1年)、及び劣化レベル3から故障へ遷移するまでの換算平均遷移時間(2年)が格納されている。
ここでシミュレータ56は、機器故障率DBの評価基準テーブルを参照して、換算平均遷移時間から故障モード進展レベル毎の頻度ポイントを算出し、機器故障率DBに格納する。評価基準テーブルは、頻度に対応してポイント値が登録されているテーブルであって、例えば図10に示すようなものである。但し、図10は本ステップにおいて使用する部分のみを示している。図10の例では、頻度が1年以下であれば5ポイント、頻度が2年以下であれば4ポイント、頻度が4年以下であれば3ポイント、頻度が7年未満であれば2ポイント、頻度が7年以上であれば1ポイントとなることを示すようなデータが格納されている。図9の例では、劣化レベル1への換算平均遷移時間が2年であるから劣化レベル1のポイントは「4」となり、劣化レベル1から劣化レベル2への換算平均遷移時間が1年であるから劣化レベル2のポイントは「5」であり、劣化レベル2から劣化レベル3への換算平均遷移時間が1年であるから劣化レベル3のポイントは「5」であり、劣化レベル3から故障への換算平均遷移時間が2年であるから故障のポイントは「4」である。まとめると図11に示すようなデータが生成され、機器故障率DBにシミュレーションによる頻度ポイント・テーブルとして登録される。
そして、シミュレータ56は、ステップS111において算出されたデータを用いて、1年目から10年目までの影響費用、予防保全費用及び合計費用を算出し、ワークメモリ領域55に格納する(ステップS115)。影響費用は故障取替費用+停電影響費用の和で計算できる。なお、故障取替費用及び停電影響費用は以下の算式で算出される。
故障取替費用=(劣化レベル3の件数[劣化レベル3ステート24の件数]/2+故障即時発見数[故障即時発見ステート39の件数])×取替単価
停電影響費用=(劣化レベル3の件数[劣化レベル3ステート24の件数]/2+故障即時発見数[故障即時発見ステート39の件数])×停電影響費用単価
停電影響費用単価は、シミュレーションデータ格納部66に登録されている。
また、予防保全費用は、劣化レベル2修理費用、劣化レベル2取替費用、劣化レベル3取替費用及び巡視及び点検費用(点検費用については以下の巡視費用算出式に従う)の総和である。劣化レベル2修理費用、劣化レベル2取替費用、劣化レベル3取替費用及び巡視費用は、以下の算式で算出される。
劣化レベル2修理費用=劣化レベル2巡視発見数(劣化レベル2巡視発見ステート37の件数)×補修単価
劣化レベル2取替費用=劣化レベル2補修数(補修ステート43の件数)×取替費用
劣化レベル3取替費用=劣化レベル3巡視発見数(劣化レベル3巡視発見ステート38)×取替費用
巡視費用=巡視対象設備数(=(健全ステート21の件数+劣化レベル1・ステート22の件数+劣化レベル2・ステート23の件数+劣化レベル3・ステート24の件数+故障ステート25の件数)/巡視頻度)×巡視単価
基本的には、故障即時発見数、劣化レベル1巡視発見数、劣化レベル2巡視発見数、劣化レベル3巡視発見数、巡視対象設備については、1年目から10年目までステップS111において算出されたデータをそのまま使用しても良いが、劣化レベル2補修数については、2年後に取り替えることになっているので、1年目及び2年目には費用は発生せず、3年目以降に費用が発生するものとして算出する。
処理は端子Aを介して図12に移行する。次に、シミュレータ56は、全ての巡視頻度(又は点検頻度)について処理したか判断する(ステップS117)。例えば、毎年、2年おき、3年おき、...10年おきなど予め定められた巡視頻度(又は点検頻度)につきシミュレーションを行うため、ここでは予め定められた全ての巡視頻度(元々の巡視周期による巡視頻度については除く)につき処理を実施したか判断する。もし、全ての巡視頻度(又は点検頻度)につき処理が完了していない場合には、巡視頻度(又は点検頻度)を変更し(ステップS119)、巡視頻度(又は点検頻度)に基づく状態遷移確率を除きステップS111で計算された状態遷移確率を変更しない状態において、マルコフモデルによるシミュレーションを実施し、各ステートにおける件数等を算出し、ワークメモリ領域55に格納する(ステップS121)。マルコフモデルによるシミュレーションはステップS111と同じであるが、状態遷移確率を調整するのではなく、各ステートの件数を求める。
そしてシミュレータ56は、ステップS115と同様に、特定された巡視頻度(又は点検頻度)に対応して、1年目から10年目まで影響費用、予防保全費用及び合計費用を算出し、ワークメモリ領域55に格納する(ステップS123)。その後処理はステップS117に戻る。
ステップS117において全ての巡視頻度(又は点検頻度)について処理したと判断された場合には、全ての巡視又は点検頻度バリエーションにつきコストを比較し、最小コストの巡視頻度(又は点検頻度)を特定する(ステップS125)。ステップS119乃至ステップS123を繰り返すことにより、例えば図13乃至図16に示すようなグラフを作成することができる。
図13に、巡視頻度(又は点検頻度)毎の1年目から10年目(但し、4年、6年、8年、9年については表示の都合にて省略)までの影響費用の遷移グラフを示す。縦軸は影響費用[ポイント/年]を表し、横軸は時間[年]を表す。上で述べた処理を実施することにより、各プロットに対応するデータを得ることができる。このようなグラフのデータをシミュレーションデータ格納部66に格納しておき、後に参照できるようにしても良い。また、図14に、巡視頻度(又は点検頻度)毎の1年目から10年目(但し、4年、6年、8年、9年については表示の都合にて省略)までの予防保全費用の遷移グラフを示す。縦軸は予防保全費用[ポイント/年]を表し、横軸は時間[年]を表す。上で述べた処理を実施することにより、各プロットに対応するデータを得ることができる。このようなグラフのデータをシミュレーションデータ格納部66に格納しておき、後に参照できるようにしても良い。図15に、巡視頻度(又は点検頻度)毎の1年目から10年目(但し、4年、6年、8年、9年については表示の都合にて省略)までの合計費用の遷移グラフを示す。縦軸は合計費用[ポイント/年]を表し、横軸は時間[年]を表す。上で述べた処理を実施することにより、各プロットに対応するデータを得ることができる。このようなグラフのデータをシミュレーションデータ格納部66に格納しておき、後に参照できるようにしても良い。図15を見ると10年程度で合計費用はほぼ定常状態となる。
従って、10年後の状態で各巡視頻度(又は点検頻度)のコストを比較する。この比較を例えばグラフで考えると図16のようになる。図16では、縦軸は費用[ポイント/年]、横軸は巡視頻度を表す。また、図16では、影響費用、予防保全費用、合計費用の各巡視頻度(又は点検頻度)についてのプロットが図示されており、巡視頻度(又は点検頻度)による費用の変化を見ることが出来る。このようなグラフのデータをシミュレーションデータ格納部66に格納しておき、後に参照できるようにしても良い。このようなグラフを用いずとも、各巡視頻度(又は点検頻度)についての合計費用を比較することにより、最小コストの巡視頻度(又は点検頻度)を特定することが出来る。この例では6年が適切であると判断される。なお、各費用のうち、将来分については金利を考慮して現在費用に換算するようにしても良い。
シミュレータ56は、保全基準DBに登録された、本処理の対象である故障原因に関連する巡視又は点検の周期をステップS125において特定された最小コストの巡視頻度又は点検頻度に変更登録する(ステップS127)。すなわち、最小コストの巡視頻度又は点検頻度に基づく巡視周期で、当年度における中期修繕項目の抽出を行うようにする。
そしてシミュレータ56は、全ての機器又は機器の全ての部位についての全ての故障原因について処理したか判断する(ステップS129)。もし未処理の機器又は当該機器の部位若しくは故障原因が存在する場合には、端子Bを介して図3のステップS107に戻る。全ての故障原因についての処理を実施していれば処理を終了する。
このような処理を実施すれば、マルコフモデルによるシミュレーションにより最小コストとなる巡視頻度又は点検頻度を特定して以下の処理で適切な中期修繕項目を特定できるようになる。また、マルコフモデルによるシミュレーションに基づく頻度ポイントの参照基準値を得ることができ、後の処理で参照することが出来るようになる。なお、ステップS1を実施しないようにする場合もある。
(2)当年度における中期修繕項目の抽出(図2:ステップS2)
修繕計画の立案者たるユーザが立案者端末3を操作して処理の開始を指示すると、当該指示はネットワーク1を介して修繕計画立案支援システム5に送信される。そして、修繕計画立案支援システム5の修繕項目抽出処理部51は、立案者端末3から処理の開始指示を受信すると、当年度における中期修繕項目を抽出し、ワークメモリ領域55に当年度における中期修繕項目のリストを格納する(ステップS2)。修繕項目には、巡視・点検項目と修理項目とが含まれる。
具体的には、修繕項目抽出処理部51は、設備DB61に含まれる保全基準DBに格納された、巡視・点検の内容及び周期(ステップS1で設定された巡視頻度の場合もある)を条件として、同じく設備DB61に含まれる保全履歴DBを検索し、当該保全履歴DBから該当する機器並びに修繕項目(巡視・点検項目)及びその対象部位を抽出し、抽出された機器の情報を同じく設備DB61に含まれる設備情報DBから読み出し、ワークメモリ領域55に生成されるリストに登録する。すなわち、当年度に実施すべき巡視・点検項目及びその対象部位を機器の情報と共に抽出するものである。
また、修繕項目抽出処理部51は、保全履歴DBにおける、機器劣化状況についてのデータを「中期的に修理の必要な機器」という条件で検索し、当該保全履歴DBから該当する機器及び劣化状況のデータを抽出する。さらに、当該抽出された機器及び劣化状況のデータを条件にして設備DB61に含まれる修繕項目DBを検索し、抽出された機器の劣化状況に応じた修理項目又は劣化状況の進展度合いを把握するのに適切な巡視・点検項目及びその対象部位を抽出する。そして、抽出された機器の情報を設備情報DBから読み出し、抽出された修理項目又は巡視・点検項目及びその対象部位と機器の情報とをワークメモリ領域55内のリストに登録する。
修繕項目DBには、機器及びその機器の劣化状況に対応して、巡視・点検項目と修理項目(いずれかの場合もある)並びに対象部位とが格納されている。
このように修繕項目抽出処理部51が、保全履歴DB、保全基準DB、修繕項目DB及び設備情報DBを用いて抽出した修繕項目、対象部位及び機器の情報は、修繕計画の原案となり、例えば図17に示すようにリスト化される。すなわち本リストには、機器IDと、設備(機器)名と、部位名と、修繕項目名と、経過年数と、設置環境と、機器タイプとが登録される。
なお、上で述べたような処理にて自動的に修繕項目を抽出するような構成を示したが、自動的に修繕項目を抽出せずに何らかの方法にて抽出された修繕項目のリストを立案者端末3から修繕計画立案支援システム5に入力するようにしても良い。また、保全履歴DBのデータを立案者が立案者端末3を操作して参照し、当年度に実施すべき修繕項目を選択するようにしても良い。
(3)中期修繕項目から最優先修繕項目を除外(図2:ステップS3)
修繕項目抽出処理部51は、設備DB61に含まれる最優先項目DBに登録された法規・保安規定等を条件としてステップS2で生成された修繕項目リストを検索し、最優先修繕項目を抽出すると共に、ステップS2で生成された修繕項目リストから除外し、別リストを生成する(ステップS3)。最優先で実施すべき修繕項目については、リスク評価を行うことなく、修繕を実施するためである。
最優先項目DBには、「法令」で定められた機器毎の巡視・点検内容と周期と、他の審議で既に優先実施が決まっている修繕項目が登録されている。
(4)FMEAによる影響度解析及び中期リスク評価(ステップS5)
ステップS3までに中期リスク評価を行うべき修繕項目のリストがワークメモリ領域55に格納されているので、リスク解析処理部52は、立案者端末3とのデータのやりとりに基づき、リストに含まれる各修繕項目の中期リスク値算出処理を進めてゆく。以下、図18乃至図26を用いて詳細に説明する。
リスク解析処理部52は、ワークメモリ領域55に格納された修繕項目リストを立案者端末3に送信する(図18:ステップS21)。立案者端末3は、修繕計画立案支援システム5から修繕項目リストを受信し、表示装置に表示する(ステップS23)。立案者端末3のユーザは、修繕項目リストから処理する修繕項目を選択して、ボタンを押すなどの選択入力を行う。立案者端末3は、ユーザからの修繕項目選択入力を受け付け、修繕項目選択データを修繕計画立案支援システム5に送信する(ステップS25)。修繕計画立案支援システム5のリスク解析処理部52は、立案者端末3から修繕項目選択データを受信し、一旦記憶装置に格納する(ステップS27)。
リスク解析処理部52は、FMEADB62に格納されたデータ及び設備DB61の保全履歴DBに格納されたデータを用いて選択修繕項目に係る機器(又は当該機器の修繕対象部位)の種別に応じた故障モード進展フローを含むページ・データを生成し、立案者端末3に送信する(ステップS29)。立案者端末3は、修繕計画立案支援システム5から修繕項目に係る機器の種別に応じた故障モード進展フローを含むページ・データを受信し、表示装置に表示する(ステップS31)。
上で述べたようにFMEADB62には、故障モード進展フローDBが含まれており、当該故障モード進展フローDBには、機器、部位及び故障原因毎に、故障モード進展レベル、点検内容、進展速度、及び修理内容などのデータが登録されている。また、このようなデータを用いて生成される故障モード進展フローのページ・データによる画面は、例えば図19のようになる。
図19の例では、設備(機器)の列501と、部位の列502と、故障原因の列503と、故障モード進展フローの列504と、入力又は出力の種別の列505と、頻度データ(補正係数を含む)の列506と、人身災害影響ポイント、停電影響ポイント、通信影響ポイント、改修コスト・ポイント及び改修期間影響ポイントを含む影響度の列507とを含む。設備の列501には、ステップS25にて選択した修繕項目に係る機器が示される。部位の列502には、修繕項目に係る機器に含まれる部位(例えば「金属シース・遮へい層」及び「絶縁体」)が列挙される。対象部位として特定されたものを強調表示するようにしても良い。故障原因の列503には、各部位について故障の原因(例えば「熱伸縮」512及び「外傷」)が列挙される。故障モード進展フローの列504には、故障原因から進展する各故障モード進展レベル(例えば「ケーブル移動」515、「許容湾曲半径以下」516、「座屈」519、「絶縁破壊」520など)と、進展速度を線の太さで表す接続線(例えば太い方が進展速度が速い)と、各故障モード進展レベルにおける点検項目(「HM・洞道内点検」513、「ケーブル点検」514、「線形測定」517など)と、修理内容(「ケーブル引替」521など)と、修理内容が適用される範囲(例えば点線518など)が含まれる。なお、保全履歴DBには、機器毎に定められている保全項目に対する判定結果(機器又は当該機器の部位についての故障原因毎の故障モード進展レベルを含む)が格納されているので、当該データに基づき選択修繕項目から関連する故障モード進展レベルを特定し、強調表示させる。図19の例では「ケーブル移動」515が強調表示されている。また、現段階では、入力又は出力の種別の列505と頻度データの列506と影響度の列507には表示はなされない。なお、ステップS25で選択された修繕項目は、CVケーブルという設備の線形測定という修繕項目であり、図19に示すように強調表示される。
また、修繕計画立案支援システム5のリスク解析処理部52は、保全履歴DBから選択修繕項目に係る機器に関係するデータを抽出し、当該データを例えば別ウインドウ用のデータとして立案者端末3に送信する(ステップS33)。例えば、当該選択修繕項目に係る機器の過去の保全履歴や機器劣化状況のデータを送信する。立案者端末3は、修繕計画立案支援システム5から選択修繕項目に係る機器に関係するデータを受信し、表示装置に例えば別ウインドウにて表示する(ステップS35)。なお、具体的には、ステップS29で別ウインドウをオープンして、当該別ウインドウのリクエストに対するレスポンスとしてデータを受信し、表示を行う。
ここで立案者端末3のユーザは、選択修繕項目に係る機器の過去の保全履歴や機器の劣化状況のデータを参照し、図19に示した故障モード進展フローの列504において、該当する故障モード進展レベルを選択してクリックする。図19の例では「ケーブル移動」515がクリックされる例を示している。なお、「ケーブル移動」515は、予め保全履歴DBに格納されたデータに基づき強調表示されている。従って、ユーザはこの強調表示を参照して適切な故障モード進展レベルを決定する。なお、強調表示された故障モード進展レベルと異なるレベルを選択しても良い。また、同じく選択修繕項目に係る機器の過去の保全履歴や機器の劣化状況のデータを参照し、選択修繕項目に係る機器の修繕省略・繰り延べによって影響がどの程度の期間で表れてくるかを判断し、入力又は出力の種別の列505の「入力」に対応する行の頻度データの列506の入力欄522に頻度ポイント(例えば「3」)を入力する。頻度ポイントは、機器の劣化状況を踏まえて影響が顕在化する時期を評価したもので、例えば図20に示したような基準に基づく。なお、この評価基準テーブルも、立案者端末3の表示装置に表示させるようにしても良い。この評価基準テーブルは、上でも述べたが機器故障率DBに格納されている。
図20は評価基準テーブルの一例を示す。図20の例では、頻度ポイント、人身災害影響ポイント、停電影響ポイント、通信影響ポイント、改修コスト・ポイント、改修期間影響ポイントの各列が設けられており、各評価項目につき5段階でその評価基準が登録されている。なお、影響がない場合にはポイント0も使用されるものとする。頻度ポイントであれば、1年以下で影響が顕在化するものであれば5ポイント、2年以下で影響が顕在化するものであれば4ポイント、4年以下で影響が顕在化するものであれば3ポイント、7年未満で影響が顕在化するものであれば2ポイント、7年以上影響が顕在化しないものであれば1ポイントとなる。なお、人身災害影響ポイントは人身災害の規模についてのポイントであり、停電影響ポイントは設備故障時の停電影響についてのポイントであり、通信影響ポイントは通信設備故障による影響についてのポイントであり、改修コスト・ポイントは故障進展に伴い次の進展レベルにおいて設備損傷を改修するためのコストについてのポイントであり、改修期間影響ポイントは機器修理のための期間についてのポイントである。
なお、停電影響ポイントについては、前処理部54が予め系統DB65に格納されたデータを用いて機器毎に計算しておくものである。この計算においては、系統一貫の考え方に基づき修繕の省略・繰り延べにより最悪シナリオとして設備事故を想定し、系統DB65に含まれる系統構成DB、電力潮流DB及び系統事故復旧パターンDBを用いて、機器毎に事故時の時間毎の供給支障電力を事故復旧シミュレーションにより計算する。そして、さらに停電被害度DB及び地域特性DBを用いて、機器毎に供給支障電力に応じた停電影響ポイントを算出し、評価基準テーブル(図20)により最終的なポイント値を決定するものである。
なお、この停電影響ポイントの算出処理については本実施の形態の主要部ではないので、これ以上述べない。また、停電影響ポイントについては、専門技術者が技術者端末7を操作して、予め計算しておいた停電影響ポイントを停電影響度DBに機器毎に登録するようにしても良い。
また、通信影響ポイントは、広域系統保護、顧客サービス低下、業務影響をランク付けしたものであり、この評価項目を加えると、全設備を横断的に評価する上で漏れがなくなる。
さらに、改修コストについては、修繕の省略・繰り延べに伴う「次の故障モード進展レベル」における修繕費のポイントである。
なお、流通設備は基本的にN−1基準(系統設備の一構成要素が事故などで停止した場合の電力系統への影響(停電や電源停止など)を基本に、信頼度を設定する考え方)で設備形成されており単一事故による影響は極めて小さく、また供給支障そのものは早期に復旧される。しかし、設備や事故内容によっては修理に要す時間が長期化するものもある。従って、このようなケースを評価するために「改修期間」についてのポイントを設定する。
図18の処理フローの説明に戻って、例えばユーザは、機器の劣化状況を踏まえて影響が顕在化する時期を3年程度と判断すると、図20の評価基準テーブルから3ポイントを得ることができるので、頻度データの列506の入力欄522に「3」を入力し、例えば図示しない「評価」ボタンをクリックする。
立案者端末3は、ユーザから故障モード進展レベル及び頻度ポイントについての入力並びに評価指示を受け付け、故障モード進展レベル及び頻度ポイントについてデータを修繕計画立案支援システム5に送信する(ステップS37)。修繕計画立案支援システム5のリスク解析処理部52は、立案者端末3から故障モード進展レベル及び頻度ポイントについてデータを受信し、一旦ワークメモリ領域55などの記憶装置に格納する(ステップS39)。
リスク解析処理部52は、設備DB61に含まれる機器故障率DBを参照して、選択修繕項目に係る機器が該当する設置環境及び機器タイプに対応する、次の故障モード進展レベルまでの故障数分布のデータなどを読み出し、故障数分布データのページ・データを生成し、立案者端末3に送信する(ステップS41)。立案者端末3は、修繕計画立案支援システム5から故障数分布データのページ・データを受信し、表示装置に表示する(ステップS43)。
機器故障率DBには、設置環境及び機器タイプ並びに故障モード進展レベル毎に、故障経年の標準偏差や平均などを含む機器故障数分布のデータと、技術者端末7を操作する専門技術者により入力された専門技術者知見データと、劣化進展パターンのデータとが格納されている。機器故障数分布のデータからは、次の故障モード進展レベルにおける故障数と経年との関係を表す棒グラフを生成することができる。また、劣化進展パターンについては、機器故障数分布のデータから前処理部54が以下の処理フロー(図21)に従って予め決定し、機器故障率DBに登録しておく。
すなわち、前処理部54は、機器故障数分布データを機器故障率DBから読み出し、故障経年の標準偏差と平均を計算すると共に(又は予め計算されている値を読み出し)、故障経年の標準偏差における故障件数Δ2及び故障経年の平均における故障件数から故障経年の標準偏差における故障件数Δ2を差し引いた故障件数Δ1とを計算し、記憶装置に格納する(ステップS61)。図22に、これらの数値についての関係の一例を示す。図22において、縦軸は故障件数を表し、横軸は経過年数を示す。例えば4年が故障経年の標準偏差である場合には、この4年目の故障件数がΔ2となる。一方、例えば8年が故障経年の平均である場合には、この8年目の故障件数からΔ2を差し引いた故障件数がΔ1となる。
そして、前処理部54は、Δ1>第1の閾値という条件が満たされたかを判断する(ステップS63)。もしこの条件が満たされた場合には、機器故障率DBには、故障数が経年と共に顕著に増加するパターンを意味する劣化進展パターンAを登録する(ステップS65)。一方、Δ1>第1の閾値という条件が満たされなかった場合には、Δ2>第2の閾値という条件が満たされたかを判断する(ステップS67)。もしこの条件が満たされた場合には、機器故障率DBには、故障数が多いが経年には依存しないパターンを意味する劣化進展パターンBを登録する(ステップS69)。一方、Δ2>第2の閾値でもない場合には、故障数は少なく、経年によらず一定であるパターンを意味する劣化進展パターンCを登録する。そして次の機器についての処理に移行する。
図18のステップS41及びS43の処理の説明に戻って、リスク解析処理部52は例えば図23に示すような画面を表示させるようなページ・データを生成し、立案者端末3は表示装置に図23に示すような画面を表示する。図23の例では、図22と同じように縦軸は故障数を表し、横軸は経過年数を示す。次の故障モード進展レベルにおける故障数分布は、設置環境及び機器タイプ毎に異なり、図17に示した修繕項目リストに含まれるデータに基づき選択修繕項目に係る機器に対応する故障数分布が示されている。また、図17に示した修繕項目リストには経過年数のデータも含まれるため該当年には「現在」の印が付され、また目安となる平均故障経年にも印が付されている。さらに、該当する劣化進展パターンと専門技術者の知見と平均故障経年もデータとして含まれる。これらのデータは、頻度ポイント最終決定において参照される。
また、リスク解析処理部52はステップS41の段階で、ワークメモリ領域55に格納した修繕項目リスト(図17)を拡張して、図24に示すように機器ID、設備(機器)名、部位、修繕項目、経過年数、設置環境、機器タイプだけではなく、劣化進展パターンについても登録するようにする。なお、図24に示した残りのデータについては、以下の処理にて登録される。
さらにリスク解析処理部52は、選択修繕項目に係る機器について機器故障率DBに格納された機器故障数分布データに基づき頻度ポイント(理論値)及び入力値に対する補正係数を算出し、ワークメモリ領域55に格納する。また、FMEADB62に含まれる影響度DBから次の故障モード進展レベルに対応する各影響度ポイントをワークメモリ領域55に読み出して、これらのデータを含む、選択修繕項目に係る機器についての故障モード進展フローのページ・データを例えば別ウインドウ用に生成し、立案者端末3に送信する(ステップS45)。立案者端末3は、修繕計画立案支援システム5から故障頻度、補正係数及び各影響度のデータを含む、選択修繕項目に係る機器の故障モード進展フローのページ・データを受信し、表示装置に例えば別ウインドウとして表示する(ステップS47)。なお、具体的には、ステップS37で別ウインドウをオープンして、当該別ウインドウのリクエストに対するレスポンスとしてデータを受信し、表示を行う。
リスク解析処理部52は、選択修繕項目に係る機器の設置環境及び機器タイプのデータに基づき機器故障率DBから故障数分布データ(図25(a))をワークメモリ領域55に読み出し、選択修繕項目に係る機器の経年情報(例えば3年)から平均故障経年までの期間(例えば5年)を特定する。この平均故障経年までの期間に対応して頻度ポイントの理論値(例えば「2」)を特定する。なお、この対応関係は評価基準テーブル(図20)に基づくが、ここでは予め機器故障率DBに登録されているものとする。但し、リスク解析処理部52が、評価基準テーブルを参照して平均故障経年までの期間に基づきこの段階にて頻度ポイントの理論値を特定するようにしても良い。一方、ユーザが入力した頻度ポイントは「3」であったため、入力した頻度ポイントを理論値に修正するための補正係数を計算し、図25(b)に示すようにワークメモリ領域55に格納する。この場合「3」を「2」に修正するため補正係数は0.667となる。このように補正係数を用いることで評価者によるばらつきや過大評価を最小限に抑えることができるようになる。また、ワークメモリ領域55に保持されている修繕項目リスト(図24)の該当列にデータを格納する。なお、頻度ポイントについては入力値を登録する。
また、リスク解析処理部52は、ユーザにより指定された故障モード進展レベルの次の故障モード進展レベルに対応して登録された各影響度のデータを影響度DBからワークメモリ領域55に読み出す。影響度DBには、機器、部位、故障モード及び故障モード進展レベル毎に、次の故障モード進展レベルに遷移した場合の人身災害影響、停電影響、通信影響、改修コスト、改修期間の内容及び評価基準テーブル(図20)に従った影響ポイントが登録されている。従って、各影響度評価項目の該当するデータを読み出せばよい。そして、ワークメモリ領域55に保持されている修繕項目リスト(図24)の選択修繕項目行における該当列にデータを格納する。
以上のような前処理を行った後、リスク解析処理部52は、図26に示すような画面を表示させるためのページ・データを生成し、立案者端末3に送信する。立案者端末3は、このようにして生成されたページ・データを受信し、図26に示すような画面を表示する。
図26の例では、図19の表示に加え、頻度ポイントの理論値と、人身災害影響ポイント、停電影響ポイント、通信影響ポイント、改修コスト・ポイント及び改修期間影響ポイントを含む影響度と、補正係数とが追加されている。なお、影響度ポイントだけではなく、影響度についての内容(説明)についても、例えば欄外などに表示させるようにしても良い。
ユーザは図23に示した画面を参照しつつ、リスク解析処理部52の処理結果を図26の画面にて確認し、その妥当性を判断する。リスク解析処理部52は、平均的な故障数分布に基づいて頻度を決定しているので、具体的な当該選択修繕項目に係る機器には妥当でない場合もある。例えば、平均以上に劣化が進んでしまっているような場合である。従って、ユーザは、リスク解析処理部52が計算した頻度の理論値が妥当でなく、自分の入力した値が妥当であると判断した場合には、補正係数にて修正入力する。例えば「3」が妥当であると判断した場合には、補正係数を「0.667」から「1」に変更する。リスク値及び補正係数の組み合わせで修正を行っても良い。また、各影響度ポイントについても影響度DBに基づく数値が適切ではないとユーザが考える場合には、図26の画面にて修正しても良い。一方、リスク解析処理部52による計算結果が妥当と判断できれば、変更しなくとも良い。図26の画面において適切な数値が設定されている状態で、図示しない例えば「決定」ボタンをクリックする。
立案者端末3は、ユーザから修正データ入力があれば当該修正データ入力を受け付け、さらにリスク値計算指示である「決定」ボタンのクリックを受け付け、頻度ポイント(入力値)、補正係数及び各影響度ポイントを修繕計画立案支援システム5に送信する(ステップS49)。修繕計画立案支援システム5のリスク解析処理部52は、立案者端末3から頻度ポイント(入力値)、補正係数及び各影響度ポイントのデータを受信し、ワークメモリ領域55に格納された修繕項目リスト(図24)における選択修繕項目のラインに登録する(ステップS51)。例えば、頻度ポイント(入力値)が3、補正係数が0.667、人身災害影響ポイントが0、停電影響ポイントが0、通信影響ポイントが0、改修コスト・ポイントが3、改修期間影響ポイントが3と登録される。
そして、リスク解析処理部52は、ウエイトDB63から現在設定されている各影響度項目のウエイト値を読み出し、以下の式に従って選択修繕項目の中期リスク値を計算し、ワークメモリ領域55に格納された修繕項目リスト(図24)の該当ラインに登録する(ステップS53)。ここでは、中期リスク値=(頻度ポイント×補正係数)×Σ(影響度ポイント×当該影響度のウエイト値)を用いる。例えば、人身災害影響ポイントのウエイト値を5、停電影響ポイントのウエイト値を3、通信影響ポイントのウエイト値を2、改修コスト・ポイントのウエイト値を1、改修期間影響ポイントのウエイト値を1とすると、中期リスク値は12(=(3×0.667)×(0×5+0×3+0×2+3×1+3×1))となる。
この中期リスク値は修繕を実施することで取り払われる中期的なリスクを表し、ポイント値が高いほど当該修繕項目を省略・繰り延べた場合の中期的な残存リスクが高いことを意味する。従って、中期リスク値が高い修繕項目ほど、重要度の高い修繕項目となり、優先して実施することが効果的になる。
図18のステップS21乃至S53は、1つの修繕項目についての処理フローであり、残りの修繕項目についても図18のステップS21乃至S53を実施することにより、図24に列挙された修繕項目の全てについて中期リスク値が計算されることになる。
なお、ステップS33又はステップS41において、選択修繕項目に関連する故障原因に係り且つ機器故障率DBに格納されている、マルコフモデルによる頻度ポイントのテーブルを読み出し、当該テーブルを含むページ・データを生成し、立案者端末3に送信するようにしても良い。それに対応して立案者端末3は、マルコフモデルによる頻度ポイントのテーブルを含むページ・データを受信し、表示装置に表示する。このようにすれば、立案者端末3のユーザは、故障モード進展レベルが特定できれば、頻度ポイントをどの程度にするかの目安を得ることが出来る。
また、ステップS45において補正係数を計算する基準となる頻度ポイントについても、マルコフモデルによる頻度ポイントのテーブルから取得するようにしても良い。
このようにマルコフモデルによる頻度ポイントを用いるか否かは、例えば技術者端末7を操作する技術者が、例えばシミュレーションデータ格納部66に格納されているシミュレーション結果などを基に、使用するか否かについて機器故障率DB内に設定を行っておくようにしても良い。
(5)中期リスクに基づく中期修繕項目の優先順位付け(図2:ステップS7)
図2に戻って、ステップS3でリストアップされた全ての修繕項目についてステップS5で中期リスク値が算出されたので、修繕項目登録処理部53は、図24に示したリストを中期リスク値の大きい順でソートし、結果をワークメモリ領域55に格納する(ステップ7)。すなわち、中期リスク値が大きい修繕項目ほど修繕の必要性が高いものであると判断する。ソートする際には、最上位から順番に改修コスト・ポイントを加算するようにしても良い。例えば図27に示すように、順位、機器ID、修繕項目、中期リスク値を列挙するだけではなく、累積コスト・ポイントを最上位から計算し、さらに列挙する。また、例えば予算が300ポイントであれば、予算を超える直前の順位にマークを付す。図27の例では、順位100位の機器ID012233において累積コスト298ポイントとなり、予算を超える直前の順位としてマークが付されている。図27に示したようなデータについても、ワークメモリ領域55に格納される。なお、他の影響評価項目のポイントについても任意の組み合わせで図27のリストに追加することができる。
なお、以下で示すように、必ずしも全て立案者に選択をゆだねる必要はなく、またリスク・ポイントやコストだけで自動選択しなくても良い。例えば、リスク・ポイント、故障頻度ポイント、人身災害影響ポイント、停電影響ポイント、通信影響ポイント、改修コスト・ポイント、改修期間影響ポイントのそれぞれについて、予め閾値を設定しておき、1つでも当該閾値を超える項目があればその修繕項目を自動的に当年度の修繕項目として確定させてしまっても良い。この場合この修繕項目については立案者に対してリスク・ポイントに基づく優先順位の順番で、選択状態を変更できないように提示するようにしても良いし、このように抽出された修繕項目については別リストにして提示するようにしても良い。また、任意の影響度の組み合わせにて所定の式に基づくポイント値を計算し、当該ポイント値に基づいて修繕項目を抽出するようにしても良い。
(6)当年度の中期修繕項目の決定(図2:ステップS9)
修繕項目登録処理部53は、ステップS7で生成した中期リスク値の順位表(図27)のデータを立案者端末3に送信する。そして立案者端末3は、修繕計画立案支援システム5から中期リスク値の順位表のデータを受信し、表示装置に表示する(ステップS9)。例えば図28のようなデータを表示する。すなわち図27に示したリストに、当年度の修繕項目として選択する場合にチェックを付すための列を追加したものである。なお、各修繕項目について他のデータ(例えば影響度ポイントなど)をリストに含め、ユーザが修繕項目を選択する上で参照できるようにしても良い。さらに、保全履歴DBのデータを合わせて表示するようにして、事後保全化、点検・巡視延期延伸、修繕時期繰延などを検討し、さらに費用対効果などを評価して、当年度に修繕を実施する場合には、チェックの列にチェックを付す。そして、図示しない「送信」ボタンなどにより選択結果の送信を指示する。
立案者端末3は、ユーザから修繕項目の選択入力、そして「送信」ボタンなどのクリックを受け付けて、修繕項目の選択入力データを修繕計画立案支援システム5に送信する。修繕立案支援システム5の修繕項目登録処理部53は、立案者端末3から修繕項目の選択入力データを受信し、ワークメモリ領域55に一旦記憶した後、選択された修繕項目について図24の修繕項目リストに列挙されているデータと共に当年度の修繕項目のデータとして修繕計画データ格納部64に格納する。これにて、当年度の修繕計画が立案できたことになる。
なお、修繕計画立案支援システム5は、次年度の修繕計画立案を行うか判断する(ステップS11)。これは立案者端末3のユーザに対して質問するようにしても良いし、例えば初期設定で3年間連続して立案するという設定であれば3年目の処理が終了したかで判断する。もし、次年度の修繕計画立案を行う場合には、以下で述べる(7)の処理を実施する。一方、次年度の修繕計画立案を行わない場合には、修繕計画データ格納部64に登録された各年度の修繕項目のリストを、立案者端末3に送信する(ステップS17)。立案者端末3は、修繕計画立案支援システム5から各年度の修繕項目のリストを受信し、表示装置に表示したり、印刷装置にて印刷したりする。
(7)当年度の中期修繕項目から漏れた修繕項目の中期リスク値の更新(図2:ステップS13)
当年度の中期修繕項目から漏れたとしても次年度で中期リスク値を評価すれば次年度の中期修繕項目に選定される場合もある。但し、当年度の評価として頻度ポイントを計算しているので、頻度ポイントについては更新する必要がある。以下、図29を用いて中期リスク値の更新処理について説明する。
リスク解析処理部52は、未処理修繕項目(ステップS9で選択された修繕項目を除く)を1つ選択する(ステップS81)。そして、当該未処理修繕項目に対応して登録されている劣化進展パターンがA又はBであるか判断する(ステップS83)。劣化進展パターンがCであれば、故障数分布からして頻度ポイントを更新する必要がないので、ステップS89に移行する。一方、劣化進展パターンA又はBであれば、平均故障経年までの期間を1年短縮し、評価基準テーブル(図20)に基づき更新頻度ポイントを決定し、ワークメモリ領域55に登録する(ステップS85)。この処理については図25(c)を用いて説明する。図25(c)の例では、平均故障経年までの期間が5年から4年に短縮される。従って、図20の評価基準テーブルによれば頻度ポイント(理論値)は3となる。そして、入力頻度ポイントと更新頻度ポイントの比から補正係数を算出し、例えば図24の機器リストを更新・格納する(ステップS87)。図25(c)の例では、入力頻度ポイントが3で更新頻度ポイントが3であるから、補正係数は1に変更される。
このように補正係数が更新されると、中期リスク値も変化する可能性があるので、ステップS53において説明した式に従って再度中期リスク値を算出し、図24の修繕項目リストを更新・格納する(ステップS88)。
そして当年度の中期修繕項目から漏れた全ての修繕項目について処理したか判断する(ステップS89)。もし、未処理の修繕項目が存在している場合にはステップS81に戻る。一方、全ての修繕項目について処理が完了した場合には、元の処理に戻る。
修繕計画立案支援システム5は、次年度を当年度に更新し(図2:ステップS15)、ステップS1の処理に戻る。
このように処理を繰り返して、各年度の修繕計画(修繕項目のリスト)を生成する。
以上述べたような処理を実施することにより、機器横断で中期リスク値が算出されるため、全体のバランスの中で修繕項目を選択することができるようになる。すなわち、電力系統の中期計画において残存中期リスクを低減しつつ保全コストを低減させることができるようになる。また、修繕項目の省略・繰り延べに伴う機器の劣化進展の推定による設備品質への影響、故障時の社会的影響、経済的影響などを中期リスク値という設備横断の共通尺度で定量化、リスクの可視化、修繕項目の優先順位付けが可能となり、リスクに応じた修繕費の低減も可能となる。さらに、リスクの大きい修繕項目から優先して実施することになるため、後年度負担を軽減することもできるようになる。
以上本発明の一実施の形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、図1に示したシステムは、クライアント・サーバ方式で構築する例を示しているが、修繕計画立案支援システム5の機能を立案者端末3に全て設けるようにして、スタンドアロン式に実装するようにしても良い。また、修繕計画立案支援システム5が、1台のコンピュータではなく、複数台のコンピュータにより全ての機能を実現するようにしても良い。
例えばステップS9では、コストを主な指標で修繕項目を選択するようにしていたが、この他に選択から漏れた修繕項目のリスクを累積して許容できるか否かという観点から、修繕項目を選択するようにしても良い。
また、ユーザに修繕項目を選択させる際のリストでは、各影響度ポイントを最上位から順番に累積した値を提示するようにしても良い。
また、図20の評価基準テーブルは一例であって、どのような基準に変更することも可能である。レベル分けも5段階(0を含めれば6段階)でなくともよく、より少ないレベル数又はより多いレベル数にしてもよい。
さらにウエイトDBの内容もその時々の重要性判断に基づき、変更するようにしても良い。
さらに、上では修繕項目単位で処理を行っている例を示したが、機器単位で処理を行い、機器単位でリストを生成するようにしても良い。また、上では年度毎に修繕項目を抽出するようにしているが、全ての修繕項目又は機器について中期リスク値を計算するような場合もある。
また、故障モード進展レベルを立案者が選択するようにしているが、保全履歴DBや修繕項目の内容から自動的に特定するようにしても良い。例えば、保全履歴DBに点検等の結果として故障モード進展レベルのデータが登録されていたり、修繕項目に対応して関連する故障モード進展レベルが紐付けされていれば、そのデータを用いればよい。
また、修繕計画立案支援システム5、立案者端末3及び技術者端末7は、図30に示すように、メモリ2501とCPU2503とハードディスク・ドライブ(HDD)2505と表示装置2509に接続される表示制御部2507とリムーバブル・ディスク2511用のドライブ装置2513と入力装置2515とネットワークに接続するための通信制御部2517とがバス2519で接続されている。オペレーティング・システム(OS:Operating System)及び上記実施の形態における処理を実施するためのアプリケーション・プログラムは、HDD2505に格納されており、CPU2503により実行される際にはHDD2505からメモリ2501に読み出される。必要に応じてCPU2503は、表示制御部2507、通信制御部2517、ドライブ装置2513を制御して、必要な動作を行わせる。また、処理途中のデータについては、メモリ2501に格納され、必要があればHDD2505に格納される。本発明の実施の形態では、上記機能を実現するためのアプリケーション・プログラムはリムーバブル・ディスク2511に格納されて頒布され、ドライブ装置2513からHDD2505にインストールされる。インターネットなどのネットワーク及び通信制御部2517を経由して、HDD2505にインストールされる場合もある。このようなコンピュータは、上で述べたCPU2503、メモリ2501などのハードウエアとOS及び必要なアプリケーション・プログラムとが有機的に協働することにより、上で述べたような各種機能を実現する。
本発明の一実施の形態に係るシステム概要図である。 本発明の一実施の形態に係る処理フローを示す図である。 マルコフモデルによるシミュレーションについての処理フローの第1の部分を示す図である。 巡視結果テーブルの一例を示す図である。 マルコフモデルの一例を示す図である。 状態別設備数の一例を示す図である。 状態遷移確率の一例を示す図である。 平均遷移時間の一例を示す図である。 換算平均遷移時間の一例を示す図である。 評価基準テーブルの一部を示す図である。 頻度ポイント・テーブルの一例を示す図である。 マルコフモデルによるシミュレーションについての処理フローの第2の部分を示す図である。 影響費用グラフの一例を示す図である。 予防保全費用グラフの一例を示す図である。 合計費用グラフの一例を示す図である。 巡視頻度毎の費用変化を表すグラフである。 初期的な修繕項目リストを示す図である。 FMEAによる影響度解析及びリスク評価の処理フローを示す図である。 故障モード進展フロー図(第1段階目)を含む画面例を示す図である。 評価基準テーブルの一例を示す図である。 劣化進展パターンの決定処理フローを示す図である。 劣化進展パターンの決定を説明するための図である。 故障数分布の表示例を示す図である。 修繕項目リストの一例を示す図である。 (a)は故障数分布DBのデータ例であり、(b)は出力情報の計算例を示す図であり、(c)は修繕が1年繰り延べされた際の計算例を示す図である。 故障モード進展フロー図(第2段階目)を含む画面例を示す図である。 当年度の修繕対象項目を選択する際に参照すべきデータを格納したテーブルの一例を示す図である。 当年度の修繕対象項目を選択するための画面例を示す図である。 修繕項目の中期リスク値の更新処理の処理フローを示す図である。 コンピュータの機能ブロック図を示す図である。
符号の説明
1 ネットワーク 3 立案者端末 5 修繕計画立案支援システム
7 技術者端末
51 修繕項目抽出処理部 52 リスク解析処理部
53 修繕項目登録処理部 54 前処理部 55 ワークメモリ領域
56 シミュレータ
61 設備DB 62 FMEADB 63 ウエイトDB
64 修繕計画データ格納部 65 系統DB
66 シミュレーションデータ格納部

Claims (15)

  1. 特定の修繕項目について、該当する故障モード進展レベルを特定し、記憶装置に格納する故障モード進展レベル特定ステップと、
    前記該当する故障モード進展レベルの次の故障モード進展レベルにおける故障頻度についてのデータを特定し、記憶装置に格納する故障頻度特定ステップと、
    故障モード進展レベルに対応して影響度データを保持する影響度データベースから前記次の故障モード進展レベルにおける故障の影響度を取得し、記憶装置に格納する影響度取得ステップと、
    前記故障頻度についてのデータ及び前記故障の影響度に基づきリスク値を算出し、前記修繕項目に対応して記憶装置に格納するリスク値算出ステップと、
    を含み、コンピュータにより実行される修繕計画立案支援方法。
  2. 保全基準データベースに格納され且つ巡視又は点検の周期を含むデータを用いて、各機器の保全履歴データを格納する保全履歴データベースを検索し、特定の期間において実施対象となり得る修繕項目を抽出し、当該修繕項目のリストを生成して記憶装置に格納する抽出ステップと、
    前記修繕項目のリストから前記特定の修繕項目を選択するステップと、
    をさらに含む請求項1記載の修繕計画立案支援方法。
  3. 前記抽出ステップが、
    優先修繕項目のデータを前記リストから削除するステップ
    を含む請求項2記載の修繕計画立案支援方法。
  4. 複数の巡視又は点検の周期につき、正常状態を含む各故障モード進展レベルに対応するステートと各故障モード進展レベルの巡視又は点検による発見に係るステートと修繕に関するステートとを含む状態遷移モデルによるシミュレーションを実施し、各ステートの該当機器件数を算出し、記憶装置に格納するステップと、
    前記記憶装置に格納された少なくとも一部のステートの該当機器件数のデータを用いて各巡視又は点検の周期に対応してコストを算出し、記憶装置に格納するステップと、
    最もコストの低い巡視又は点検の周期を特定し、前記保全基準データベースに設定するステップと、
    をさらに含む請求項2記載の修繕計画立案支援方法。
  5. 前記故障モード進展レベル特定ステップが、
    前記特定の修繕項目に対応し且つ故障モード進展レベルの推移を表すデータを含む故障モード進展フロー図をユーザに提示するステップと、
    前記ユーザによる前記故障モード進展レベルの選択入力に基づき、該当する故障モード進展レベルを特定するステップと、
    を含む請求項1記載の修繕計画立案支援方法。
  6. 前記故障頻度特定ステップが、
    前記特定の修繕項目に係る機器のタイプと設置環境のうち少なくともいずれかに対応する故障分布データを用いて第1の頻度を特定するステップ
    を含む請求項1記載の修繕計画立案支援方法。
  7. 正常状態を含む各故障モード進展レベルに対応するステートを含む状態遷移モデルによるシミュレーションを実施し、各ステート間の状態遷移確率を算出し、記憶装置に格納するステップと、
    前記記憶装置に格納された、各前記ステート間の状態遷移確率の少なくとも一部のデータを用いて、各故障モード進展レベルへの推定遷移時間を算出し、記憶装置に格納するステップと、
    前記各故障モード進展レベルへの推定遷移時間から、前記各故障モード進展レベルへの遷移に対する頻度を算出し、頻度データ格納部に格納するステップと、
    をさらに含み、
    前記故障頻度特定ステップが、
    前記頻度データ格納部を参照して、前記故障モード進展レベル特定ステップにおいて特定された前記故障モード進展レベルの次の故障モード進展レベルへの遷移に対する第1の頻度を特定するステップ、
    を含む請求項1記載の修繕計画立案支援方法。
  8. 前記故障頻度特定ステップが、
    ユーザにより指定された第2の頻度を前記第1の頻度に補正するための補正係数を算出するステップと、
    前記第1の頻度と前記補正係数とを前記ユーザに提示し、頻度及び補正係数のうち少なくともいずれかの指定を促すステップと、
    前記ユーザによる指定又は算出結果に係る頻度及び補正係数を用いて前記故障頻度についてのデータを特定するステップと、
    をさらに含む請求項6又は7記載の修繕計画立案支援方法。
  9. 前記影響度が、前記次の故障モード進展レベルにおいて故障が発生した場合における、人的災害についての影響度、停電影響についての影響度、通信影響についての影響度、改修コストについての影響度及び改修期間についての影響度を含むことを特徴とする請求項1記載の修繕計画立案支援方法。
  10. 前記リスク値算出ステップが、
    前記影響度の各々を対応するウエイト値にて修正するステップ
    を含む請求項9記載の修繕計画立案支援方法。
  11. 前記リスク値に基づき優先順位付けした修繕項目のリストをユーザに提示するステップと、
    前記ユーザによる指示に基づき、実施すべき修繕項目のリストを記憶装置に登録する登録ステップと、
    をさらに含む請求項1記載の修繕計画立案支援方法。
  12. 前記リスク値に基づき優先順位付けした修繕項目のリストが、上位の順位から修繕のコストについての値を累積した結果と、上位の順位から修繕のコストについての値を累積することにより得られる、コストについての所定の閾値に達する順位についてのデータとのうち少なくともいずれかを含む
    請求項11記載の修繕計画立案支援方法。
  13. 前記登録ステップにおいて、特定の期間において実施対象となり得る修繕項目のリストが生成され、
    前記特定の期間において実施対象となり得る修繕項目として特定されたが前記特定の期間において実施すべき修繕項目のリストに含まれない修繕項目について、当該リストに含まれない修繕項目に係る機器に対応する故障分布データに基づき前記故障頻度についてのデータを前記特定の期間以降のための故障頻度についてのデータに変更し、記憶装置に記憶するステップ
    をさらに含む請求項11記載の修繕計画立案支援方法。
  14. 請求項1乃至13記載の修繕計画立案支援方法をコンピュータにより実行させるためのプログラム。
  15. 特定の修繕項目について、該当する故障モード進展レベルを特定し、記憶装置に格納する故障モード進展レベル特定手段と、
    前記該当する故障モード進展レベルの次の故障モード進展レベルにおける故障頻度についてのデータを特定し、記憶装置に格納する故障頻度特定手段と、
    故障モード進展レベルに対応して影響度データを保持する影響度データベースから前記次の故障モード進展レベルにおける故障の影響度を取得し、記憶装置に格納する影響度取得手段と、
    前記故障頻度についてのデータ及び前記故障の影響度に基づきリスク値を算出し、前記修繕項目に対応して記憶装置に格納するリスク値算出手段と、
    を含む修繕計画立案支援装置。
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