JP2005011126A - ディスクの案内装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の第1の目的は、ディスクを案内する案内装置の撓みを抑制することである。
本発明の第2の目的は、ディスクの厚みを変更した場合、容易に対応できる案内装置を提供することを目的とする。
本発明の第3の目的は、案内装置内のディスク挙動を容易に観察できるようにすることである。
【解決手段】ホッパーから1つずつ送り出されるディスクを一列に並べて誘導する案内装置を備えたディスクの案内装置において、前記案内装置は、平板状のベースプレート、前記ディスクの直径に相当する所定の間隔で配置され、かつ、前記ベースプレートに取付けたスペーサ、前記スペーサの反ベースプレート側に位置し、前記スペーサの間において前記ベースプレートの長手方向に伸びる凸部を有するサポートプレートを備えているディスクの案内装置である。
【選択図】図3

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、周面が接触した状態で一列に整列したディスクを案内するディスクの案内装置に関する。
特に、案内装置のベンドを抑制できるディスクの案内装置の改良に関する。
さらに詳しくは、使用するディスクの厚みまたは直径が変更された場合、その厚みまたは直径に適応できるよう容易に変更できるディスク案内装置の改良に関する。
なお、本明細書で使用する「ディスク」は、通貨であるコイン、ゲーム機のメダルやトークン等の代用貨幣、及び、それらと類似のものを包含する。
【0002】
【従来の技術】
この種装置として、ホッパーから1つずつ送り出されるディスクを一列に並べて誘導する案内装置をホッパに着脱可能に取り付けたディスクの案内装置が知られている。
この第1の従来技術として、平板状のベースプレート、ディスクの直径よりも僅かに大きい間隔で平行に配置された一対のスペーサ及びスペーサの反ベースプレート側に配置された平板状のサポートプレートによって囲んで断面矩形のディスク通路を構成し、前記案内装置の強度を向上するため、湾曲部のベースプレートに長手方向に伸びる凹溝を形成したものが知られている(例えば、特許資料1参照。)。
【0003】
また、第2の従来技術として、平板状のベースプレート、一対のスペーサ及び両スペーサを連結している平板状のサポートプレートにより案内装置を構成したものが知られている(例えば、特許資料2参照。)。
【0004】
【特許資料1】
実開平06−51957号(図2―4、第5―7頁)
【特許資料2】
米国特許第5662520号(図1、2)
【0005】
第1の従来技術は、凹溝によってベースプレートのヤング率が増加するので、案内装置の湾曲部の撓みを抑制できるが、不十分である。
例えば、湾曲部上方の案内装置が長くなった場合、加わる力の大きさは同じであっても、撓み量は大きくなる。
湾曲部の撓みが大きくなった場合、案内通路の厚みが実質的に変わるため、ディスクがスムーズに移動出来ないという問題がある。
【0006】
第2の従来技術において、ディスクが移動する案内通路が四方全て囲まれているので、内部のディスク挙動を観察することができず、調整のためのディスク移動のチェックが出来ない問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の第1の目的は、ディスクを案内する案内装置の撓みを抑制することである。
本発明の第2の目的は、ディスクの厚みを変更した場合、容易に対応できる案内装置を提供することを目的とする。
本発明の第3の目的は、案内装置内のディスク挙動を容易に観察できるようにすることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、本発明にかかるディスクの案内装置は以下のように構成される。
ホッパーから1つずつ送り出されるディスクを一列に並べて誘導する案内装置を備えたディスクの案内装置において、前記案内装置は、板状のベースプレート前記ディスクの直径に適合する所定の間隔で配置され、かつ、前記ベースプレートに取付けたスペーサ、前記スペーサの反ベースプレート側に位置し、前記スペーサの間において前記ベースプレートの長手方向に伸びる凸部を有するサポートプレートを備えているディスクの案内装置である。
【0009】
この構成において、案内装置は、ベースプレート、スペーサ及びサポートプレートによって構成される。
そして、サポートプレートは、ベースプレートの長手方向に伸びる凸部を有している。
この凸部により、サポートプレートのヤング率が増加するため、結果として案内装置の強度が向上し、案内装置の撓みが抑制される。
すなわち、案内装置に外力が加わっても、ディスクの案内通路の厚みが実質的に変わらないので、ディスクの移動は常にスムーズである。
また、新たな強化部材を使用しないので、安価である。
【0010】
本発明は、前記案内装置が、湾曲部案内装置と直線部案内装置を有し、前記湾曲部案内装置のサポートプレートは、前記直線部案内装置のサポートプレートと分離されていることが好ましい。
この構成において、湾曲部案内装置のサポートプレートは、直線部案内装置のサポートプレートと分離しているので、前記凸部の突出量が直線部案内装置と異なるサポートプレートを使用することができる。
【0011】
湾曲部案内装置において、ディスクは前端と後端とがベースプレートに接触し、中央部はベースプレートから離れて移動するため、ディスクは実質的に厚みが増加した状態になる。
このため、湾曲部案内装置のサポートプレートは、直線部案内装置と同じ突出量の凸部を有するサポートプレートを使用することができない。
本構成において、湾曲部案内装置のサポートプレートは独立しているので、直線部案内装置と異なる突出量の凸部を有するサポートプレートを使用することができる。
結果として、直線部案内装置及び湾曲部案内装置に最適な通路厚みを得ることができるので、ディスクのスムーズな移動を容易に得ることができる。
【0012】
本発明は、前記サポートプレートは、一対のスペーサに相対するサイド部を有し、これらサイド部が前記ベースプレート側に突出する凸部によって接続されていることが好ましい。
この構成において、サポートプレートは両サイド部が凸部によって接続された一枚板状であり、かつ、前記凸部によってヤング率が増加するので、案内装置の湾曲部の強度は大幅に向上する。
また、サポートプレートは一枚板状であるので、部品点数が少なく、部品管理が容易である。
【0013】
本発明は、前記サポートプレートは、前記凸部に案内装置の長手方向に伸びる覗き孔を有することが好ましい。
この構成において、覗き孔を通して案内装置内のディスクの移動状況を観察することができる。
このディスク挙動の観察により、案内装置の調整の適否を確認しつつ各種調整ができる利点がある。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施例を装着したホッパの案内装置の一部分解斜視図である。
図2は、本発明の実施例の湾曲部案内装置の分解斜視図である。
図3は、図2におけるX面断面図である。
図4は、本発明の実施例の湾曲部案内装置の縦断面図である。
図5は、本発明の案内装置の第2実施例の横断面図である。
【0015】
図1において、ホッパ10はフレーム12と、フレーム12に固定され、かつ、ディスク14を貯留する筒形のボウル16と、ボウル16の底部において傾斜配置されたディスク14の送り出し用の回転ディスク18を有する。
【0016】
ディスク案内装置20は、回転ディスク18からディスク14を受け入れる傾斜部案内装置22、傾斜部案内装置22に接続し、垂直上方へ方向を変える湾曲部案内装置24と、湾曲部案内装置24に接続し、垂直上方へ延びる直線部案内装置26とを有する。
図2に示すように、傾斜部案内装置22は、フレーム12を構成するベース28、一対のスペーサ30、32及び傾斜部サポートプレート34により構成されている。
【0017】
湾曲部案内装置24は、縦長板状であって、長手方向中間において湾曲している湾曲部ベースプレート36、一対のスペーサ30、32、湾曲部サポートプレート38及び湾曲部直状サポートプレート40を含んでいる。
ベースプレート36の下端部は、フレーム12に固定され、ホッパ10に一体化されている。
【0018】
直線部案内装置26は、湾曲部案内装置24と同様に直線部ベースプレート42、一対のスペーサ(図示せず)及び直線部サポートプレート44を含んでいる。
直線部ベースプレート42の下端部は、湾曲部ベースプレート36の上端部に着脱可能に取り付けられる。
また、直線部ベースプレート42の上端部はゲーム機のフレーム(図示せず)に固定されている。
【0019】
換言すると、直線部案内装置26と湾曲部案内装置24は、分離可能である。
すなわち、着脱可能な案内装置は、直線部案内装置26である。
次に湾曲部案内装置24の構造を図2を参照して詳述する。
湾曲部案内装置24のベースプレート36には、第1の従来技術と同様にその中央部に長手方向に伸びる凹溝51が形成してある。
【0020】
湾曲部案内装置24において、ベースプレート36にあてがってスペーサ30、32を所定の間隔で長手方向に平行に配置し、ベースプレート36の反対側からサポートプレート38及び40をあてがい、サポートプレート38、40の通孔46及びスペーサ30、32の通孔48、50を貫通するスクリュウ52をベースプレート36のねじ穴54にねじ込むことにより、一体化してある。
これらベースプレート36、スペーサ30、32及びサポートプレート38、40に囲まれて、ディスク通路56が形成される。
【0021】
ディスク通路56は、図3に示すように、その長手に直交する断面がほぼ矩形である。
スペーサ30、32は、所定の厚みと幅を有している。
サポートプレート38は、ディスク通路56に相対する中央部がベースプレート36側に凸に形成され、その長手方向に伸びる凸部64を有している。
ディスク14の一面は、ベースプレート36によって案内され、他面はベースプレート36に相対する凸部64のガイド部58によって案内される。
サポートプレート40も同様に凸形に形成され、ガイド部を有している。
ガイド部58は、図3に示すように、ディスク通路56の長手方向に伸びる実質的に一条の面である。
【0022】
凸部64は、サポートプレート38の長手方向に伸びる右サイド部60及び左サイド部62を所定の位置で接続するステー部を構成している。
ステー部は、図2に示すように、サポートプレート38の両端部に配置することが強度向上のため好ましい。
さらに強度を向上するため、両端のステー部の間に一つ以上のステー部を配置することが出来る。
しかし、サポートプレート38は、その長手方向の中央にて分割し、固定スペーサ32及び調整スペーサ30にそれぞれ対応して設けてもよい。
【0022】
さらに、図5に示すように、サポートプレート38の断面を波形に構成してもよい。
さらにまた、ディスク14が厚い場合、サポートプレート38は反ベースプレート36側に凸形に形成してもよい。
このように、サポートプレート38を断面凸形に構成することにより、そのヤング率が大幅に向上することは明らかである。
したがって、ベースプレート36、スペーサ30、32及びサポートプレート38がスクリュウ52で一体化された場合、湾曲部案内装置24のヤング率は大幅に向上する。
結果として、湾曲部案内装置24の強度が向上する。
【0023】
また、従来のベースプレート36の凹溝51と組み合わせることにより、大幅に湾曲部案内装置24の強度が向上する。
使用するディスク14の厚みが変更された場合、凸部64の凸量が異なるサポートプレート38に交換する。
換言すれば、ディスク14の厚みが増加した場合、凸量が小さいサポートプレート38に交換し、薄い場合、凸量が大きいサポートプレート38に交換する。
【0024】
この凸量は、ディスク14の直径及び厚みに基づいて適当な余裕代を加味して設定される。
また、凸量の変更が大きい場合、厚みの異なるスペーサ30、32及び適当なサポートプレート38の凸量の組み合わせにより対応することができる。
覗き孔59がサポートプレート38の長手方向の中央部に形成されている。
換言すれば、覗き孔59の周囲に凸部64が配置されている。
覗き孔59によって、ディスク通路56、換言すればディスク通路56内を移動するディスク14の移動中の挙動を視認することができる。
【0025】
このディスク14の挙動に基づいて、凸部64の凸量を決定する。
特に、図4に示すように湾曲部案内装置24において、ディスク14はその上縁と下縁がベースプレート36、中央部がサポートプレート38に案内されつつ移動するので、ディスク14の厚みが見かけ上増加する。
【0026】
結果として、湾曲部案内装置24における凸部64の凸量と直線部案内装置26におけるサポートプレート44(含むサポートプレート40)の凸量とは異なる。
したがって、実施例のように湾曲部サポートプレート38を直線部案内装置26のサポートプレート44(含むサポートプレート40)と分離したことにより、湾曲部サポートプレート38のみを交換できる。
結果として、凸部64の凸量が異なるサポートプレート38に交換することにより、湾曲部案内装置24のディスク通路56の厚みを簡単に調整できる利点がある。
【0027】
一対のスペーサ30、32の間隔D1は、ディスク14の直径よりも僅かに大きく設定されている。
スペーサ32の通孔48の直径は、スクリュウ52の直径より僅かに大きいので、スペーサ32はベースプレート36に対し固定状態に取り付けられる。
一方スペーサ30の通孔50は、ディスク通路56の長手軸線に対して直交する方向に伸びる長穴であるので、その長穴の範囲で位置調整することができる。
【0028】
すなわち、ディスク14の直径が変更された場合、スペーサ32を基準にスペーサ30の位置を変更して間隔D1を調整した後、スクリュウ52によってスペーサ30を固定する。
傾斜部サポートプレート34は、湾曲サポートプレート38と同様にその長手方向中央に凸部66及び覗き孔68を有している。
【0029】
直線部案内装置26の構造は、湾曲していないことを除けば前記湾曲部案内装置24と同一である。
湾曲部直状サポートプレート40は、湾曲サポートプレート38と同様にその長手方向中央に凸部70及び覗き孔72を有している。
直線部案内装置26の直線部サポートプレート44も同様に長手方向中央に凸部74及び覗き孔76を有している。
案内装置20の長さを変更する場合、直線部案内装置26の長さを変更する。
【0030】
なお、サポートプレート34、38、40及び44は、本実施例のように一体化して固定スペーサ32及び調整スペーサ30に対し共通にすることにより、案内装置の強度を更に向上することができる。
しかし、従来のように固定スペーサ32及び調整スペーサ30のそれぞれに相対し、かつ、凸部を有するサポートプレートにすることができる。
直線部案内装置26の下部にディスク14の保持装置78が配置されている。
保持装置78は、ディスク通路56内のディスク14が重力により落下するのを防止する機能を有している。
【0031】
【発明の効果】
本発明において、サポートプレートは、所定量突出する凸部を有している。
この凸部により、サポートプレートのヤング率が増加するため、結果として案内装置の強度が向上し、案内装置の撓みが抑制される。
この強度向上により、外力が加わってもディスクの案内通路の厚みが実質的に変わらないので、ディスクの移動は常にスムーズである。
また、新たな強化部材を使用しないので、安価である。
さらに、本発明において、湾曲部のサポートプレートは独立しているので、異なる突出量の凸部を有するサポートプレートを使用することができるので、ディスクのスムーズな移動を保つことができる。
さらにまた、本発明は覗き孔を通して案内装置内のディスクの移動状況を視認することができる。
したがって、ディスクの挙動を観察することにより、案内装置の調整の適否を確認しつつ各種調整ができる利点がある。
【0031】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施例を装着したホッパの案内装置の一部分解斜視図である。
【図2】図2は、本発明の実施例の湾曲部案内装置の分解斜視図である。
【図3】図3は、図2におけるX面断面図である。
【図4】図4は、本発明の実施例の湾曲部案内装置の縦断面図である。
【図5】図5は、本発明の案内装置の第2実施例の横断面図である。
【符号の説明】
10 ホッパー
14 ディスク
20 案内装置
24 湾曲部案内装置
26 直線部案内装置
30、32 スペーサ
36、42 ベースプレート
38、40、44 サポートプレート
59、72、76 覗き孔
60、62 サイド部
64、66、70、74 凸部

Claims (4)

  1. ホッパー(10)から1つずつ送り出されるディスク(14)を一列に並べて誘導する案内装置(20)を備えたディスクの案内装置において、前記案内装置(20)は、板状のベースプレート(36、42)、前記ディスク(14)の直径に適合する所定の間隔で配置され、かつ、前記ベースプレート(36、42)に取付けたスペーサ(30、32)、前記スペーサ(30、32)の反ベースプレート(36、42)側に位置し、前記スペーサ(30、32)の間において前記ベースプレート(36、42)の長手方向に伸びる凸部(64、66、70、74)を有するサポートプレート(34、38、40、44)を備えているディスクの案内装置。
  2. 前記案内装置(20)は、湾曲部案内装置(24)と直線部案内装置(26)を有し、前記湾曲部案内装置(24)のサポートプレート(38)は、前記直線部案内装置(26)のサポートプレート(44)と分離されている請求項1のディスクの案内装置。
  3. 前記サポートプレート(34、38、40、44)は、一対のスペーサ(30、32)に相対するサイド部(60、62)を有し、これらサイド部(60、62)を前記ベースプレート(36、42)側に突出する凸部(64、66、70、74)によって接続した請求項1のディスクの案内装置。
  4. 前記サポートプレート(34、38、40、44)は、前記凸部(64、66、70、74)に案内装置(20)の長手方向に伸びる覗き孔(59、68、72、76)を有する請求項3のディスクの案内装置。
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