JP2005009767A - 調湿装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】調湿装置に、吸着素子(81,82)を再生するために該吸着素子(81,82)へ向かう被処理空気を加熱する加熱用の熱交換器(102)と、吸着素子(81,82)を通過後の被処理空気を冷媒と熱交換させて冷凍サイクル動作中に蒸発器となる熱源用の熱交換器(103,104)と、圧縮機(101)とが配管を介して接続された冷媒回路を設ける。この冷媒回路を、支持部材(71)に固定することによってその全体が一体化する。この一体化した冷媒回路の全体をケーシング(10)に対して着脱自在とする。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気の湿度調節を行う調湿装置に関する技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、吸着材を用いて空気の湿度調節を行う調湿装置が知られている。例えば、特許文献1に開示されている調湿装置では、第1及び第2のファンにより中空のケーシング内で第1及び第2の被処理空気が流通される。ケーシング内では、被処理空気の流通経路が切り換えられて各吸着素子で吸着と脱離が交互に行われる。そして、上記調湿装置は、第1の吸着素子と第2の吸着素子とを交互に用い、室内へ供給される被処理空気の除湿又は加湿を行うように構成されている。
【0003】
上記調湿装置には、冷凍サイクルを行う冷媒回路が設けられている。そして、冷媒回路の凝縮器で加熱した被処理空気を吸着素子へ供給し、吸着素子の再生を行っている。また、冷媒回路の蒸発器で冷媒と被処理空気を熱交換させ、被処理空気の冷却や被処理空気からの熱回収を行っている。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−22206号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記調湿装置では、冷媒回路をメンテナンスする際の作業性が悪いという問題があった。この問題点について説明する。
【0006】
冷媒回路は、熱交換器や圧縮機などを配管で接続することによって構成されている。そして、例えば圧縮機を交換しようとすると、配管を切断して故障した圧縮機を取り外し、新たな圧縮機を冷媒回路の配管に接続する作業が必要となる。ところが、上記調湿装置において、冷媒回路は、ケーシング内の離れた位置に配置された熱交換器や圧縮機などを配管で接続するとによって構成されている。したがって、作業者は、配管を切断したり圧縮機等を配管に接続するといった比較的複雑な作業を、狭いケーシング内で行わなければならない。また、上記調湿装置は、天井裏の空間に設置される場合が多く、その場合、作業者は、無理な姿勢で煩雑な作業を行わなければならない。このため、上記調湿装置では、冷媒回路のメンテナンス作業に非常な手間を要し、その作業効率も低かった。
【0007】
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ケーシング内の冷媒回路の配置に工夫を加えることにより、メンテナンスのしやすい調湿装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1の発明では、吸着素子(81,82)が収納されたケーシング(10)内で被処理空気を流通させ、吸着素子(81,82)を用いて被処理空気の湿度調節を行う調湿装置を対象とする。
【0009】
そして、上記吸着素子(81,82)を再生するために該吸着素子(81,82)へ向かう被処理空気を加熱する加熱用の熱交換器(102)と、吸着素子(81,82)を通過後の被処理空気を冷媒と熱交換させて冷凍サイクル動作中に蒸発器となる熱源用の熱交換器(103,104)と、圧縮機(101)とが配管を介して接続された冷媒回路を備え、冷媒回路は、支持部材(71)に固定されることによってその全体が一体化され、一体化された上記冷媒回路の全体がケーシング(10)に対して着脱自在とする。
【0010】
上記の構成によると、ケーシング(10)内を流れる被処理空気の調湿が、吸着素子を用いて行われる。つまり、吸着素子(81,82)に被処理空気中の水分を吸着させれば、被処理空気が除湿される。また、加熱用の熱交換器(102)によって加熱した被処理空気を供給して吸着素子(81,82)を再生すれば吸着素子(81,82)から脱離した水分によって被処理空気が加湿される。
【0011】
この発明の調湿装置には、冷媒回路が設けられる。この冷媒回路において、加熱用の熱交換器(102)では、吸着素子(81,82)へ向かう被処理空気に対して冷媒が放熱する。また、蒸発器となる熱源用の熱交換器(103,104)では、吸着素子(81,82)を通過した後の被処理空気から冷媒が吸熱する。この冷媒回路は、支持部材(71)に固定されることによってその全体が一体化される。メンテナンスの際には、この一体化された冷媒回路の全体が支持部材(71)ごとケーシング(10)に対して着脱される。
【0012】
請求項2の発明では、ケーシング(10)内には、それぞれ直方体状に形成された第1及び第2の吸着素子(81,82)が互いに平行に並んで配置され、第1の吸着素子(81)と第2の吸着素子(82)の間に加熱用の熱交換器(102)が配置されると共に、冷媒回路を吸着素子(81,82)の長手方向へ移動させることでケーシング(10)から取り出し可能となるような位置に冷媒回路の熱交換器(102,103,104)及び圧縮機(101)が配置される構成とする。
【0013】
上記の構成によると、ケーシング(10)内で第1の吸着素子(81)と第2の吸着素子(82)の間に加熱用の熱交換器(102)が配置される。また、冷媒回路の熱源用の熱交換器(102,103)や圧縮機(101)は、ケーシング(10)内の所定の位置に設置されている。そして、冷媒回路は、その全体が吸着素子(81,82)の長手方向へ移動することにより、第1の吸着素子(81)と第2の吸着素子(82)の間を通ってケーシング(10)から取り出される。
【0014】
請求項3の発明では、冷媒回路をケーシング(10)の下方へ移動させることで該ケーシング(10)から取り出し可能となるように上記冷媒回路の熱交換器(102,103,104)及び圧縮機(101)が支持部材(71)に載置される構成とする。
【0015】
上記の構成によると、冷媒回路を構成する熱交換器(102,103,104)及び圧縮機(101)が支持部材(71)に載せられており、支持部材(71)をケーシング(10)の下方へ移動させると、この支持部材(71)と共に冷媒回路の全体がケーシング(10)の下方へ引き出される。
【0016】
請求項4の発明では、支持部材(71)は、ケーシング(10)の底部(19)に対して着脱可能な点検用蓋を兼ねる構成とする。
【0017】
上記の構成によると、点検用蓋を兼ねる支持部材(71)をケーシング(10)の底部(19)から取り外すと、支持部材(71)の移動と共に冷媒回路がケーシング(10)外に取り出される。
【0018】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示に過ぎず、本発明、その適用物や用途の範囲を制限することを意図するものでは全くない。
【0019】
本実施形態1に係る調湿装置は、第1及び第2のファン(95,96)と、第1及び第2の吸着素子(81,82)とが中空のケーシング(10)に収納され、このケーシング(10)内に取り込んだ第1及び第2の被処理空気の流通経路を切り換えることにより、第1の吸着素子(81)と第2の吸着素子(82)とを交互に用いて室内へ供給される被処理空気の除湿又は加湿を行うように構成されている。この調湿装置は、例えば屋内の天井面(R)に取り付けられる。
【0020】
ここでは、本実施形態に係る調湿装置の構成について、図1,図6を参照しながら説明する。なお、本実施形態1の説明において、「上」 「下」 「左」 「右」 「前」 「後」 「手前」 「奥」 は、特にことわらない限り、図1に示す調湿装置を正面側(同図で下側)から見た場合のものを意味している。
【0021】
なお、図1〜図4において、(B)は正面図を表し、(A)及び(C)は、理解しやすくするために、それぞれ左側から見た左側仕切板(30)及び右側から見た右側仕切板(20)を表している。また、(B)においては、右側上下仕切板(28)及び左側上下仕切板(38)を一部破断して被処理空気の流れを示している。
【0022】
図1に示すように、上記調湿装置は、やや扁平な直方体状のケーシング(10)を備えている。このケーシング(10)には、2つの吸着素子(81,82)と、冷媒回路とが収納されている。
【0023】
冷媒回路では、加熱用の熱交換器としての再生熱交換器(102)と、冷凍サイクル動作中に蒸発器となる熱源用の第1熱交換器(103)及び第2熱交換器(104)と、圧縮機(101)と、膨張弁(図示せず)とが配管を介して接続されている。この冷媒回路は、後述する支持部材(71)に固定されることによってその全体が一体化されている。冷媒回路では、充填された冷媒を循環させることによって冷凍サイクルが行われる。また、冷媒回路は、第1熱交換器(103)が蒸発器となる運転と、第2熱交換器(104)が蒸発器となる運転とを切り換え可能に構成されている。
【0024】
図6に示すように、上記吸着素子(81,82)は、平板状の平板部材(83)と波形状の波板部材(84)とを交互に積層して構成されている。波板部材(84)は、隣接する波板部材(84)の稜線方向が互いに90°ずれる姿勢で積層されている。そして、吸着素子(81,82)は、全体として直方体状ないし四角柱状に形成されている。
【0025】
上記吸着素子(81,82)には、平板部材(83)及び波板部材(84)の積層方向において、調湿側通路(85)と冷却側通路(86)とが平板部材(83)を挟んで交互に区画形成されている。この吸着素子(81,82)において、平板部材(83)の長辺側の側面に調湿側通路(85)が開口し、平板部材(83)の短辺側の側面に冷却側通路(86)が開口している。
【0026】
上記吸着素子(81,82)において、調湿側通路(85)に臨む平板部材(83)の表面や、調湿側通路(85)に設けられた波板部材(84)の表面には、水蒸気を吸着するための吸着材が塗布されている。この種の吸着材としては、例えばシリカゲル、ゼオライト、イオン交換樹脂等が挙げられる。
【0027】
また、図1に示すように、第1,第2吸着素子(81,82)は、それぞれ長手方向中央部で2分割されていて、メンテナンス時にはその分割された部分の一方のみを取り外すことも可能となっている。なお、第1,第2吸着素子(81,82)は、分割されていなくてもよい。
【0028】
図7及び図8にも示すように、上記ケーシング(10)は、その長手方向に直交する第1パネル(11)及び第2パネル(12)と、ケーシング(10)の長手方向に沿う第3パネル(17)及び第4パネル(18)とを備えている。第1パネル(11)は、ケーシング(10)の左側壁を構成しており、その奥側の上部に第1吸込口(13)が、その手前側の下部に第2吹出口(16)がそれぞれ形成されている。一方、第2パネル(12)は、ケーシング(10)の右側壁を構成しており、その奥側の下部に第1吹出口(14)が、その手前側の上部に第2吸込口(15)がそれぞれ形成されている。
【0029】
上記第1パネル(11)において、第1吸込口(13)には室外側吸込用ダクト(113)が接続され、第2吹出口(16)には室外側吹出用ダクト(116)が接続されている。一方、第2パネル(12)の第1吹出口(14)には室内側吹出用ダクト(114)が接続され、第2吸込口(15)には室内側吸込用ダクト(115)が接続されている。なお、これらのダクト(113,114,…)は点検時に取り外しができるように板金製のものではなく、蛇腹状のフレキシブルなものにするのが望ましい。
【0030】
そして、図8に示すように、上記第1パネル(11)には、その一部がケーシング(10)から取り外し可能な冷媒回路点検用蓋としての第1の点検用蓋(121)が設けられている。同様に第2パネル(12)には冷媒回路点検用蓋としての第2の点検用蓋(122)が設けられている。
【0031】
図1に示すように、ケーシング(10)下面の前後方向中央部には細長い長方形板状の支持部材(71)が配置されている。この支持部材(71)は、その長辺がケーシング(10)の左右幅とほぼ等しくなっており、この長辺がケーシング(10)の第3及び第4パネル(17,18)と平行となる姿勢で設置されている。また、支持部材(71)は、ケーシング(10)に対して左右方向にスライド可能となっている。
【0032】
また、ケーシング(10)には、右側仕切板(20)と左側仕切板(30)が立設されている。右側仕切板(20)と左側仕切板(30)は、平面視で段差状に折れ曲がった形状となっている。そして、上記ケーシング(10)の内部は、右側仕切板(20)と左側仕切板(30)とによって左右に3つの空間に仕切られている。
【0033】
上記右側仕切板(20)と左側仕切板(30)の間には、2つの吸着素子(81,82)が設置されている。これら吸着素子(81,82)は、所定の間隔をおいて前後に並んだ状態に配置されている。具体的には、吸着素子(81,82)は、手前側の第1吸着素子(81)が右側の第2パネル(12)寄りに、また奥側の第2吸着素子(82)が左側の第1パネル(11)寄りに、それぞれケーシング(10)の長手方向に沿って互いに平行に並んで設けられている。そして、前後方向における両吸着素子(81,82)の間隔は、支持部材(71)の前後方向の長さ(すなわち、その短辺の長さ)と同じとなっている。
【0034】
上記ケーシング(10)内部の左側仕切板(30)と第1パネル(11)の間の空間は、上記吸着素子(81,82)の配置に合わせて手前側(第1吸着素子(81)の第1パネル(11)側)が奥側に比べて広く形成されると共に、左側上下仕切板(38)によって全体に上下に2段の空間に仕切られている。この上下2つの空間のうち、下側の空間は第1吹出側流路(41)を構成し、上側の空間は第1吸込側流路(42)を構成している。
【0035】
上記第1吹出側流路(41)は、手前側の第2吹出口(16)に接続された室外側吹出用ダクト(116)を介して室外に連通している。一方、第1吸込側流路(42)は、第1吸込口(13)に接続された室外側吸込用ダクト(113)を介して室外に連通している。
【0036】
第1吹出側流路(41)における手前側の広い空間には、第1のファンとしての第1吹出ファン(95)が設置されている。第1吹出ファン(95)は、その吹出側が第1パネル(11)の第2吹出口(16)に接続されている。第1吹出側流路(41)の前後方向中央部には、第1熱交換器(103)が配置される。この第1熱交換器(103)は、上記支持部材(71)に固定されている。
【0037】
第1吹出ファン(95)の右側には、左側左右仕切板(39)が設けられる。この左側左右仕切板(39)により、第1吹出ファン(95)へ向かって流れる被処理空気が第1熱交換器(103)に誘導される。
【0038】
上記ケーシング(10)内部の右側仕切板(20)と第2パネル(12)の間の空間は、上記吸着素子(81,82)の配置に合わせて上記第1パネル(11)とは逆に奥側(第2吸着素子(82)の第2パネル(12)側)が手前側に比べて広く形成されると共に、右側上下仕切板(28)によって全体に上下に2段の空間に仕切られている。この上下2つの空間のうち、下側の空間は第2吹出側流路(43)を構成し、上側の空間は第2吸込側流路(44)を構成している。
【0039】
第2吹出側流路(43)は、第1吹出口(14)に接続された室内側吹出用ダクト(114)を介して室内に連通している。一方、第2吸込側流路(44)は第2吸込口(15)及び室内側吸込用ダクト(115)を介して室内に連通している。
【0040】
第2吹出側流路(43)における奥側の広い空間には、第2ファンとしての第2吹出ファン(96)が設置されている。第2吹出ファン(96)は、その吹出側が第2パネル(12)の第1吹出口(14)に接続されている。第2吹出側流路(43)の前後方向中央部には、第2熱交換器(104)が配置される。この第2熱交換器(104)は、上記支持部材(71)に固定されている。
【0041】
第2吹出ファン(96)の左側には、右側左右仕切板(29)が設けられる。この右側左右仕切板(29)により、第2吹出ファン(96)へ向かって流れる被処理空気が第2熱交換器(104)に誘導される。
【0042】
上記第1及び第2吸着素子(81,82)は、それぞれにおける平板部材(83)及び波板部材(84)の積層方向がケーシング(10)の左右方向(すなわち長手方向)と一致する姿勢で設置されている。この姿勢の各吸着素子(81,82)では、その上下の側面に調湿側通路(85)が開口し、その前後の側面に冷却側通路(86)が開口する一方、その左右の端面にはいずれの通路(85,86)も開口していない。
【0043】
図5にも示すように、右側仕切板(20)と左側仕切板(30)の間の空間は、第1流路(51)、第2流路(52)、第1下部流路(53)、第1上部流路(54)、第2下部流路(55)、第2上部流路(56)、及び中央流路(57)に区画されている。
【0044】
第1流路(51)は、手前側の第3パネル(17)と第1吸着素子(81)との間に形成され、第1吸着素子(81)の冷却側通路(86)に連通している。第2流路(52)は、奥側の第4パネル(18)と第2吸着素子(82)との間に形成され、第2吸着素子(82)の冷却側通路(86)に連通している。
【0045】
第1下部流路(53)は、第1吸着素子(81)の下側に形成され、第1吸着素子(81)の調湿側通路(85)に連通している。第1上部流路(54)は、第1吸着素子(81)の上側に形成され、第1吸着素子(81)の調湿側通路(85)に連通している。第2下部流路(55)は、第2吸着素子(82)の下側に形成され、第2吸着素子(82)の調湿側通路(85)に連通している。第2上部流路(56)は、第2吸着素子(82)の上側に形成され、第2吸着素子(82)の調湿側通路(85)に連通している。
【0046】
中央流路(57)は、第1吸着素子(81)と第2吸着素子(82)の間に形成され、両吸着素子(81,82)の冷却側通路(86)に連通している。この中央流路(57)内の支持部材(71)には、再生熱交換器(102)がほぼ垂直に立った状態で固定されている。この再生熱交換器(102)は、中央流路(57)を流れる空気を冷媒回路の冷媒と熱交換させる。そして、再生熱交換器(102)は、凝縮器として機能し、空気を加熱する。図1に示すように、中央流路(57)内の再生熱交換器(102)の左端側の支持部材(71)に上記冷媒回路の圧縮機(101)が固定されている。なお、再生熱交換器(102)は、ほぼ水平に寝かせた状態で配置してもよい。
【0047】
中央流路(57)と第1上部流路(54)の間の仕切りは、第1吸着素子(81)の長手方向中央部の分割面に合わせて左右方向に2分割されていて、分割された仕切に1つずつ第1シャッタ(61)が設けられている。一方、中央流路(57)と第2上部流路(56)の間の仕切りも、第2吸着素子(82)の長手方向中央部の分割面に合わせて左右に分割されていて、分割された仕切に1つずつ第2シャッタ(62)が設けられている。第1シャッタ(61)と第2シャッタ(62)は、いずれもが開閉自在なダンパとして各吸着素子(81,82)と一体に設けられていて、メンテナンス時には、それぞれの吸着素子(81,82)と共に一体に取り出し可能となっている。
【0048】
右側仕切板(20)は、支持部材(71)に対応するように手前側から奥側に向かって3分割されていて、その分割された中央部分が支持部材(71)に立設されている。また、分割された手前側に第1右側開口(21)、第1右下開口(23)及び第1右上開口(24)が、また最も奥側に第2右側開口(22)、第2右下開口(25)及び第2右上開口(26)がそれぞれ形成されている。これらの開口(21,22,…)には、それぞれダンパとしての開閉シャッタが開閉自在に各吸着素子(81,82)と一体に設けられていて、メンテナンス時には、分割された右側仕切板(20)の一部及び吸着素子(81,82)と共に取り出し可能になっている。
【0049】
第1右側開口(21)は、右側仕切板(20)における手前側の上部に設けられている。第1右側開口(21)の開閉シャッタが開いた状態では、第1流路(51)と第2吸込側流路(44)が互いに連通する。第2右側開口(22)は、右側仕切板(20)における奥側の上部に設けられている。第2右側開口(22)の開閉シャッタが開いた状態では、第2流路(52)と第2吸込側流路(44)が互いに連通する。
【0050】
第1右下開口(23)は、右側仕切板(20)のうち第1吸着素子(81)に隣接する部分の下部に設けられている。第1右下開口(23)の開閉シャッタが開いた状態では、第1下部流路(53)と第2吹出側流路(43)が互いに連通する。第1右上開口(24)は、右側仕切板(20)のうち第1吸着素子(81)に隣接する部分の上部に設けられている。第1右上開口(24)の開閉シャッタが開いた状態では、第1上部流路(54)と第2吸込側流路(44)が互いに連通する。
【0051】
第2右下開口(25)は、右側仕切板(20)のうち第2吸着素子(82)に隣接する部分の下部に設けられている。第2右下開口(25)の開閉シャッタが開いた状態では、第2下部流路(55)と第2吹出側流路(43)が互いに連通する。第2右上開口(26)は、右側仕切板(20)のうち第2吸着素子(82)に隣接する部分の上部に設けられている。第2右上開口(26)の開閉シャッタが開いた状態では、第2上部流路(56)と第2吸込側流路(44)が互いに連通する。
【0052】
左側仕切板(30)も、支持部材(71)に対応するように手前側から奥側に向かって3分割されていて、その分割された中央部分が支持部材(71)に立設されている。また、分割された手前側には、第1左側開口(31)、第1左下開口(33)及び第1左上開口(34)が、また奥側には第2左側開口(32)、第2左下開口(35)及び第2左上開口(36)がそれぞれ形成されている。これらの開口(31,32,…)は、それぞれがダンパとしての開閉シャッタを備えて開閉自在に各吸着素子(81,82)と一体に設けられていて、メンテナンス時には、分割された左側仕切板(30)の一部及び吸着素子(81,82)と共に取り出し可能になっている。
【0053】
第1左側開口(31)は、左側仕切板(30)における手前側の上部に設けられている。第1左側開口(31)の開閉シャッタが開いた状態では、第1流路(51)と第1吸込側流路(42)が互いに連通する。第2左側開口(32)は、左側仕切板(30)における奥側の上部に設けられている。第2左側開口(32)の開閉シャッタが開いた状態では、第2流路(52)と第1吸込側流路(42)が互いに連通する。
【0054】
第1左下開口(33)は、左側仕切板(30)のうち第1吸着素子(81)に隣接する部分の下部に設けられている。第1左下開口(33)の開閉シャッタが開いた状態では、第1下部流路(53)と第1吹出側流路(41)が互いに連通する。第1左上開口(34)は、左側仕切板(30)のうち第1吸着素子(81)に隣接する部分の上部に設けられている。第1左上開口(34)の開閉シャッタが開いた状態では、第1上部流路(54)と第1吸込側流路(42)が互いに連通する。
【0055】
第2左下開口(35)は、左側仕切板(30)のうち第2吸着素子(82)に隣接する部分の下部に設けられている。第2左下開口(35)の開閉シャッタが開いた状態では、第2下部流路(55)と第1吹出側流路(41)が互いに連通する。第2左上開口(36)は、左側仕切板(30)のうち第2吸着素子(82)に隣接する部分の上部に設けられている。第2左上開口(36)の開閉シャッタが開いた状態では、第2上部流路(56)と第1吸込側流路(42)が互いに連通する。
【0056】
そして、図7,図8に示すように、天井面(R)におけるケーシング(10)の第1パネル(11)近傍には、メンテナンス時に作業員により開閉される第1の点検用マンホール(H1)が設けられている。一方、天井面(R)におけるケーシング(10)の第2パネル(12)近傍には、メンテナンス時に作業員により開閉される第2の点検用マンホール(H2)が設けられている。
【0057】
−運転動作−
上記調湿装置の運転動作について説明する。この調湿装置は、除湿運転と加湿運転とを切り換えて行う。また、この調湿装置は、第1動作と第2動作とを交互に繰り返すことによって除湿運転や加湿運転を行う。
【0058】
《除湿運転》
図1,図2に示すように、除湿運転時において、第2吹出ファン(96)を駆動すると、室外空気(OA)が室外側吸込用ダクト(113)及び第1吸込口(13)を通じてケーシング(10)内に取り込まれる。この室外空気は、第1の被処理空気として第1吸込側流路(42)へ流入する。一方、第1吹出ファン(95)を駆動すると、室内空気(RA)が室内側吸込用ダクト(115)及び第2吸込口(15)を通じてケーシング(10)内に取り込まれる。この室内空気は、第2の被処理空気として第2吸込側通路(44)へ流入する。
【0059】
また、除湿運転時において、冷媒回路では、再生熱交換器(102)が凝縮器となり、第2熱交換器(104)が蒸発器となる一方、第1熱交換器(103)が休止している。
【0060】
除湿運転の第1動作について、図1,図5を参照しながら説明する。この第1動作では、第1吸着素子(81)についての吸着動作と、第2吸着素子(82)についての再生動作とが行われる。つまり、第1動作では、第1吸着素子(81)で空気が減湿されると同時に、第2吸着素子(82)の吸着材が再生される。
【0061】
図1に示すように、右側仕切板(20)では、第1右側開口(21)と第1右下開口(23)とが連通状態となり、残りの開口(22,24,25,26)が遮断状態となる。左側仕切板(30)では、第1左上開口(34)と第2左下開口(35)とが連通状態となり、残りの開口(31,32,33,36)が遮断状態となる。また、第1シャッタ(61)は閉鎖状態となり、第2シャッタ(62)は開口状態となる。
【0062】
第1の被処理空気は、第1吸込側流路(42)から第1左上開口(34)を通って第1上部流路(54)へ流入する。一方、第2の被処理空気は、第2吸込側流路(44)から第1右側開口(21)を通って第1流路(51)へ流入する。
【0063】
図5(a)にも示すように、第1上部流路(54)の第1の被処理空気は、第1吸着素子(81)の調湿側通路(85)へ流入する。この調湿側通路(85)を流れる間に、第1の被処理空気に含まれる水蒸気が吸着材に吸着される。第1吸着素子(81)で減湿された第1の被処理空気は、第1下部流路(53)へ流入する。
【0064】
一方、第1流路(51)の第2の被処理空気は、第1吸着素子(81)の冷却側通路(86)へ流入する。この冷却側通路(86)を流れる間に、第2の被処理空気は、調湿側通路(85)で水蒸気が吸着材に吸着される際に生じた吸着熱を吸熱する。吸着熱を奪った第2の被処理空気は、中央流路(57)へ流入して再生熱交換器(102)を通過する。その際、再生熱交換器(102)では、第2の被処理空気が冷媒との熱交換によって加熱される。その後、第2の被処理空気は、中央流路(57)から第2上部流路(56)へ流入する。
【0065】
第1吸着素子(81)及び再生熱交換器(102)で加熱された第2の被処理空気は、第2吸着素子(82)の調湿側通路(85)へ導入される。この調湿側通路(85)では、第2の被処理空気によって吸着材が加熱され、吸着材から水蒸気が脱離する。つまり、第2吸着素子(82)の再生が行われる。吸着材から脱離した水蒸気は、第2の被処理空気と共に第2下部流路(55)へ流入する。
【0066】
図1に示すように、第1下部流路(53)へ流入した減湿後の第1の被処理空気は、第1右下開口(23)を通って第2吹出側流路(43)へ流入する。この第1の被処理空気は、第2吹出側流路(43)を流れる間に第2熱交換器(104)を通過し、冷媒との熱交換によって冷却される。その後、減湿されて冷却された第1の被処理空気は、第1吹出口(14)及び室内側吹出用ダクト(114)を通って室内へ供給される。
【0067】
一方、第2下部流路(55)へ流入した第2の被処理空気は、第2左下開口(35)を通って第1吹出側流路(41)へ流入する。この第2の被処理空気は、第1吹出側流路(41)を流れる間に第1熱交換器(103)を通過する。その際、第1熱交換器(103)は休止しており、第2の被処理空気は加熱も冷却もされない。そして、第1吸着素子(81)の冷却と第2吸着素子(82)の再生に利用された第2の被処理空気は、第2吹出口(16)及び室外側吹出用ダクト(116)を通って室外へ排出される。
【0068】
除湿運転の第2動作について、図2,図5を参照しながら説明する。この第2動作では、第1動作時とは逆に、第2吸着素子(82)についての吸着動作と、第1吸着素子(81)についての再生動作とが行われる。つまり、第2動作では、第2吸着素子(82)で空気が減湿されると同時に、第1吸着素子(81)の吸着材が再生される。
【0069】
図2に示すように、右側仕切板(20)では、第2右側開口(22)と第2右下開口(25)とが連通状態となり、残りの開口(21,23,24,26)が遮断状態となる。左側仕切板(30)では、第2左上開口(36)と第1左下開口(33)とが連通状態となり、残りの開口(31,32,34,35)が遮断状態となる。第1シャッタ(61)は開口状態となり、第2シャッタ(62)は閉鎖状態となる。この状態では、中央流路(57)と第1上部流路(54)とが、第1シャッタ(61)を介して連通される。
【0070】
第2の被処理空気は、第2吸込側流路(44)から第2右側開口(22)を通って第2流路(52)へ流入する。一方、第1の被処理空気は、第1吸込側流路(42)から第2左上開口(36)を通って第2上部流路(56)へ流入する。
【0071】
図5(b)にも示すように、第2上部流路(56)の第1の被処理空気は、第2吸着素子(82)の調湿側通路(85)へ流入する。この調湿側通路(85)を流れる間に、第1の被処理空気に含まれる水蒸気が吸着材に吸着される。第2吸着素子(82)で減湿された第1の被処理空気は、第2下部流路(55)へ流入する。
【0072】
一方、第2流路(52)の第2の被処理空気は、第2吸着素子(82)の冷却側通路(86)へ流入する。この冷却側通路(86)を流れる間に、第2の被処理空気は、調湿側通路(85)で水蒸気が吸着材に吸着される際に生じた吸着熱を吸熱する。吸着熱を奪った第2の被処理空気は、中央流路(57)へ流入して再生熱交換器(102)を通過する。その際、再生熱交換器(102)では、第2の被処理空気が冷媒との熱交換によって加熱される。その後、第2の被処理空気は、中央流路(57)から第1上部流路(54)へ流入する。
【0073】
第2吸着素子(82)及び再生熱交換器(102)で加熱された第2の被処理空気は、第1吸着素子(81)の調湿側通路(85)へ導入される。この調湿側通路(85)では、第2の被処理空気によって吸着材が加熱され、吸着材から水蒸気が脱離する。つまり、第1吸着素子(81)の再生が行われる。吸着材から脱離した水蒸気は、第2の被処理空気と共に第1下部流路(53)へ流入する。
【0074】
図2に示すように、第2下部流路(55)へ流入した減湿後の第1の被処理空気は、第2右下開口(25)を通って第2吹出側流路(43)へ流入する。この第1の被処理空気は、第2吹出側流路(43)を流れる間に右側左右仕切板(29)により、第2熱交換器(104)に誘導される。そして、第1の被処理空気は、第2熱交換器(104)を通過し、冷媒との熱交換によって冷却される。その後、減湿されて冷却された第1の被処理空気は、第1吹出口(14)及び室内側吹出用ダクト(114)を通って室内へ供給される。
【0075】
一方、第1下部流路(53)へ流入した第2の被処理空気は、第1左下開口(33)を通って第1吹出側流路(41)へ流入する。この第2の被処理空気は、第1吹出側流路(41)を流れる間に左側左右仕切板(39)により、第1熱交換器(103)に誘導される。そして、第2の被処理空気は、第1熱交換器(103)を通過する。その際、第1熱交換器(103)は休止しており、第2の被処理空気は加熱も冷却もされない。そして、第1吸着素子(81)の冷却と第2吸着素子(82)の再生に利用された第2の被処理空気は、第2吹出口(16)及び室外側吹出用ダクト(116)を通って室外へ排出される。
【0076】
《加湿運転》
図3,図4に示すように、加湿運転時において、第2吹出ファン(96)を駆動すると、室外空気(OA)が室外側吸込用ダクト(113)及び第1吸込口(13)を通じてケーシング(10)内に取り込まれる。この室外空気は、第2の被処理空気として第1吸込側流路(42)へ流入する。一方、第1吹出ファン(95)を駆動すると、室内空気(RA)が室内側吸込用ダクト(115)及び第2吸込口(15)を通じてケーシング(10)内に取り込まれる。この室内空気は、第1の被処理空気として第2吸込側流路(44)へ流入する。
【0077】
また、加湿運転時において、冷媒回路では、再生熱交換器(102)が凝縮器となり、第1熱交換器(103)が蒸発器となる一方、第2熱交換器(104)が休止している。
【0078】
加湿運転の第1動作について、図3,図5を参照しながら説明する。この第1動作では、第1吸着素子(81)についての吸着動作と、第2吸着素子(82)についての再生動作とが行われる。つまり、第1動作では、第2吸着素子(82)で空気が加湿され、第1吸着素子(81)の吸着材が水蒸気を吸着する。
【0079】
図3に示すように、右側仕切板(20)では、第2右下開口(25)と第1右上開口(24)とが連通状態となり、残りの開口(21,22,23,26)が遮断状態となる。左側仕切板(30)では、第1左側開口(31)と第1左下開口(33)とが連通状態となり、残りの開口(32,34,35,36)が遮断状態となる。また、第1シャッタ(61)は閉鎖状態となり、第2シャッタ(62)は開口状態となる。
【0080】
第1の被処理空気は、第2吸込側流路(44)から第1右上開口(24)を通って第1上部流路(54)へ流入する。一方、第2の被処理空気は、第1吸込側流路(42)から第1左側開口(31)を通って第1流路(51)へ流入する。
【0081】
図5(a)にも示すように、第1上部流路(54)の第1の被処理空気は、第1吸着素子(81)の調湿側通路(85)へ流入する。この調湿側通路(85)を流れる間に、第1の被処理空気に含まれる水蒸気が吸着材に吸着される。第1吸着素子(81)で水分を奪われた第1の被処理空気は、第1下部流路(53)へ流入する。
【0082】
一方、第1流路(51)の第2の被処理空気は、第1吸着素子(81)の冷却側通路(86)へ流入する。この冷却側通路(86)を流れる間に、第2の被処理空気は、調湿側通路(85)で水蒸気が吸着材に吸着される際に生じた吸着熱を吸熱する。吸着熱を奪った第2の被処理空気は、中央流路(57)へ流入して再生熱交換器(102)を通過する。その際、再生熱交換器(102)では、第2の被処理空気が冷媒との熱交換によって加熱される。その後、第2の被処理空気は、中央流路(57)から第2上部流路(56)へ流入する。
【0083】
第1吸着素子(81)及び再生熱交換器(102)で加熱された第2の被処理空気は、第2吸着素子(82)の調湿側通路(85)へ導入される。この調湿側通路(85)では、第2の被処理空気によって吸着材が加熱され、吸着材から水蒸気が脱離する。つまり、第2吸着素子(82)の再生が行われる。そして、吸着材から脱離した水蒸気が第2の被処理空気に付与され、第2の被処理空気が加湿される。第2吸着素子(82)で加湿された第2の被処理空気は、その後に第2下部流路(55)へ流入する。
【0084】
図3に示すように、第2下部流路(55)へ流入した第2の被処理空気は、第2右下開口(25)を通って第2吹出側流路(43)へ流入する。この第2の被処理空気は、第2吹出側流路(43)を流れる間に右側左右仕切板(29)により、第2熱交換器(104)に誘導される。そして、第2の被処理空気は、第2熱交換器(104)を通過する。その際、第2熱交換器(104)は休止しており、第2の被処理空気は加熱も冷却もされない。そして、加湿された第2の被処理空気は、第1吹出口(14)及び室内側吹出用ダクト(114)を通って室内へ供給される。
【0085】
一方、第1下部流路(53)へ流入した第1の被処理空気は、第1左下開口(33)を通って第1吹出側流路(41)へ流入する。この第1の被処理空気は、第1吹出側流路(41)を流れる間に左側左右仕切板(39)により、第1熱交換器(103)に誘導される。そして、第1の被処理空気は、第1熱交換器(103)を通過し、冷媒との熱交換によって冷却される。その後、水分と熱を奪われた第1の被処理空気は、第2吹出口(16)及び室外側吹出用ダクト(116)を通って室外へ排出される。
【0086】
加湿運転の第2動作について、図4,図5を参照しながら説明する。この第2動作では、第1動作時とは逆に、第2吸着素子(82)についての吸着動作と、第1吸着素子(81)についての再生動作とが行われる。つまり、この第2動作では、第1吸着素子(81)で空気が加湿され、第2吸着素子(82)の吸着材が水蒸気を吸着する。
【0087】
図4に示すように、右側仕切板(20)では、第2右上開口(26)と第1右下開口(23)とが連通状態となり、残りの開口(21,22,24,25)が遮断状態となる。左側仕切板(30)では、第2左側開口(32)と第2左下開口(35)とが連通状態となり、残りの開口(31,33,34,36)が遮断状態となる。第2シャッタ(62)は閉鎖状態となり、第1シャッタ(61)は開口状態となる。
【0088】
第1の被処理空気は、第2吸込側流路(44)へ流入し、第2右上開口(26)を通って第2上部流路(56)へ流入する。一方、第2の被処理空気は、第1吸込側流路(42)から第2左側開口(32)を通って第2流路(52)へ流入する。
【0089】
図5(b)にも示すように、第2上部流路(56)の第1の被処理空気は、第2吸着素子(82)の調湿側通路(85)へ流入する。この調湿側通路(85)を流れる間に、第1の被処理空気に含まれる水蒸気が吸着材に吸着される。第2吸着素子(82)で水分を奪われた第1の被処理空気は、第2下部流路(55)へ流入する。
【0090】
一方、第2流路(52)の第2の被処理空気は、第2吸着素子(82)の冷却側通路(86)へ流入する。この冷却側通路(86)を流れる間に、第2の被処理空気は、調湿側通路(85)で水蒸気が吸着材に吸着される際に生じた吸着熱を吸熱する。吸着熱を奪った第2の被処理空気は、中央流路(57)へ流入して再生熱交換器(102)を通過する。その際、再生熱交換器(102)では、第2の被処理空気が冷媒との熱交換によって加熱される。その後、第2の被処理空気は、中央流路(57)から第1上部流路(54)へ流入する。
【0091】
第2吸着素子(82)及び再生熱交換器(102)で加熱された第2の被処理空気は、第1吸着素子(81)の調湿側通路(85)へ導入される。この調湿側通路(85)では、第2の被処理空気によって吸着材が加熱され、吸着材から水蒸気が脱離する。つまり、第1吸着素子(81)の再生が行われる。そして、吸着材から脱離した水蒸気が第2の被処理空気に付与され、第2の被処理空気が加湿される。第1吸着素子(81)で加湿された第2の被処理空気は、その後に第1下部流路(53)へ流入する。
【0092】
図4に示すように、第1下部流路(53)へ流入した第2の被処理空気は、第1右下開口(23)を通って第2吹出側流路(43)へ流入する。この第2の被処理空気は、第2吹出側流路(43)を流れる間に第2熱交換器(104)を通過する。その際、第2熱交換器(104)は休止しており、第2の被処理空気は加熱も冷却もされない。そして、加湿された第2の被処理空気は、第1吹出口(14)及び室内側吹出用ダクト(114)を通って室内へ供給される。
【0093】
一方、第2下部流路(55)へ流入した第1の被処理空気は、第2左下開口(35)を通って第1吹出側流路(41)へ流入する。この第1の被処理空気は、第1吹出側流路(41)を流れる間に第1熱交換器(103)を通過し、冷媒との熱交換によって冷却される。その後、水分と熱を奪われた第1の被処理空気は、第2吹出口(16)及び室外側吹出用ダクト(116)を通って室外へ排出される。
【0094】
−メンテナンス−
次に、本実施形態1の調湿装置のメンテナンス方法について説明する。図9に示すように、調湿装置のメンテナンスを行う際に、冷媒回路を取り出すには、作業員は第1点検用マンホール(H1)を開ける。このことにより調湿装置の第1パネル(11)側での作業が可能となる。
【0095】
そして、図8にも示すように、まず第1パネル(11)の第1の点検用蓋(121)を取り外す。このことで、図9に矢印で示すように、まず第1吹出ファン(95)が第1の点検用蓋(121)と共にケーシング(10)外に取り出される。さらに、冷媒回路と第2吸着素子(82)とが取り出せるようになる。
【0096】
左側上下仕切板(38)は中央流路(57)に対応するように前後に3分割されている。この左側上下仕切板(38)の中央部分をケーシング(10)外に取り出す。次いで、冷媒回路の再生熱交換器(102)、第1熱交換器(103)、第2熱交換器(104)及び圧縮機(101)は、配管でつながれたままの状態で、支持部材(71)ごと左側にスライドしてケーシング(10)外に引き出される。その後に、再生熱交換器(102)、第1熱交換器(103)、第2熱交換器(104)及び圧縮機(101)は、天井裏から床上に移されて足場の良いところでメンテナンスが行われる。つまり、圧縮機(101)の交換作業や、熱交換器(102,103,104)の洗浄作業などが行われる。なお、左側上下仕切板(38)を前後に3分割しなくてもよく、そのときは、左側上下仕切板(38)を一度に取り出せばよい。
【0097】
なお、第2吸着素子(82)を取り出すときには、まず中央部で分割された左側(第1パネル(11)側)を第2左側開口(32)、第2左下開口(35)及び第2左上開口(36)の開閉シャッタと第2シャッタ(62)と共に左側に引き出して取り出す。次に、第2吸着素子(82)の右側(第2パネル(12)側)を一体に取り付けられた各開口(22,25,26)の開閉シャッタと第2シャッタ(62)と共に左側に引き出して取り出す。
【0098】
一方、第2パネル(12)側でも同様の点検が行える。すなわち、作業員は第2点検用マンホール(H2)を開けることにより調湿装置の第2パネル(12)側での作業が可能となる。そして、まず第2パネル(12)の第2の点検用蓋(122)を取り外す。このことで、まず、第2吹出ファン(96)が第2の点検用蓋(122)と共にケーシング(10)外に取り出される。次に、第1吸着素子(81)が第2吸着素子(82)と同様に取り出される。
【0099】
なお、冷媒回路を支持部材(71)ごと第2の点検用蓋(122)から取り出せるようにしてもよく、第1の点検用蓋(121)及び第2の点検用蓋(122)のどちらから取り出せるようにしてもよい。
【0100】
−実施形態1の効果−
本実施形態に係る調湿装置では、熱交換器(102,103,104)や圧縮機(101)が配管を介して接続された冷媒回路が設けられており、この冷媒回路は、支持部材(71)に固定されることによって全体が一体化されている。そして、この調湿装置では、一体化された冷媒回路の全体が支持部材(71)ごとケーシング(10)に対して着脱自在となっている。したがって、冷媒回路をメンテナンスする際には支持部材(71)ごと冷媒回路全体をケーシング(10)から取り出すことができ、配管を切断したり、圧縮機(101)等を配管に接続し直すといった複雑な作業をケーシング(10)の外部で行うことが可能となる。このため、作業者は広いスペースにおいて楽な姿勢で作業を行うことが可能となり、冷媒回路のメンテナンス作業が非常に容易になる。
【0101】
本実施形態によれば、配管を切断することなく、冷媒回路の全体を吸着素子(81,82)の長手方向へ移動させてケーシング(10)から取り出すことができる。したがって、冷媒回路のメンテナンスに要する工数を更に削減できる。
【0102】
(実施形態2)
本実施形態2では、図1〜図8と同じ部分については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。本実施形態に係る調湿装置は、支持部材(71)がケーシングの下側パネル(19)に対して着脱可能な点検用蓋を兼ねている点で、上記実施形態1と異なる。
【0103】
すなわち、図10に示すように、第1及び第2熱交換器(103,104)は、吸着素子(82)間を通過する必要はないので、上記実施形態1に係る調湿装置のものに比べて大きなものとすることができる。そして、支持部材(71)も第1及び第2熱交換器(103,104)に合わせた大きさとすればよい。この支持部材(71)に冷媒回路の熱交換器(102,103,104)及び圧縮機(101)が載置されている。
【0104】
図11に示すように、本実施形態に係る調湿装置は、そのケーシング(10)の下側パネル(19)が室内に露出するように、天井裏に設けられる。上記支持部材(71)は、ケーシング(10)の下側パネル(19)に対して着脱可能な点検用蓋を兼ねている。
【0105】
−メンテナンス−
次に、実施形態2に係る調湿装置のメンテナンス方法について説明する。図11に矢印で示すように、調湿装置のメンテナンスを行う際に、冷媒回路を取り出すには、作業員は、点検用蓋(支持部材(71))を開いて、下方へ移動させる。このことにより、冷媒回路が支持部材(71)と共に一体にケーシング(10)外に取り出される。その後に、冷媒回路の再生熱交換器(102)、第1熱交換器(103)、第2熱交換器(104)及び圧縮機(101)は、天井裏から床上に移されて足場の良いところでメンテナンスが行われる。
【0106】
なお、冷媒回路と共に、支持部材(71)をケーシング(10)から外した状態では、ケーシング(10)の下面に開いた開口から吸着素子(81,82)を取り出すこともできる。
【0107】
−実施形態2の効果−
本実施形態に係る調湿装置では、冷媒回路の熱交換器(102,103,104)及び圧縮機(101)が支持部材(71)に載置されているため、配管を切断することなく、冷媒回路の全体を支持部材(71)ごとケーシング(10)の下方へ抜き出すことができる。このため、調湿装置が天井裏などの高所に設置されているので、冷媒回路のメンテナンスに要する工数を大幅に削減できる。
【0108】
本実施形態に係る調湿装置では、支持部材(71)をケーシング(10)の下側パネル(19)に対して着脱可能な点検用蓋を兼ねるものとしている。このため、支持部材(71)をケーシング(10)の底部(19)から取り外すと、支持部材(71)の移動と共に冷媒回路がケーシング(10)外に取り出される。したがって、下方からの冷媒回路のメンテナンス作業が非常に容易となる。
【0109】
(実施形態3)
本実施形態3では、図1〜図8と同じ部分については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。また、本実施形態の説明において、「上」 「下」 「左」 「右」 「前」 「後」 「手前」 「奥」 は、特にことわらない限り、図12に示す調湿装置を正面側(同図の下側)から見た場合のものを意味している。
【0110】
なお、図12〜図15において、(B)は正面図を表し、(A)及び(C)は、理解しやすくするために、それぞれ左側から見た左側仕切板(30)及び右側から見た右側仕切板(20)を表している。また、(B)においては、右側上下仕切板(28)及び左側上下仕切板(38)を一部破断して被処理空気の流れを示している。
【0111】
図12に示すように、上記調湿装置は、やや扁平な直方体状のケーシング(10)を備えている。このケーシング(10)には、2つの吸着素子(81,82)と、冷媒回路とが収納されている。冷媒回路は、上記実施形態1に係る調湿装置と同様に支持部材(71)に固定されることによってその全体が一体化されている。
【0112】
ケーシング(10)において、最も手前側には第1パネル(111)が設けられ、該第1パネル(111)に対向する最も奥側の位置には第2パネル(112)が設けられている。また、上記ケーシング(10)において、第1パネル(111)に直交する右側の第3パネル(117)と、左側の第4パネル(118)が設けられている。第1パネル(111)には、その左端寄りの下部に第1吹出口(14)が形成され、その右端寄りの下部に第2吹出口(16)が形成されている。一方、第2パネル(112)には、その左端寄りに第2吸込口(15)が形成され、その右端寄りに第1吸込口(13)が形成されている。
【0113】
図17に示すように、上記第4パネル(118)には、その一部がケーシング(10)から取り外し可能な第1の点検用蓋(121)と第1素子点検用蓋(131)と第2素子点検用蓋(132)が設けられている。第1の点検用蓋(121)は、冷媒回路点検用蓋を構成している。同様に第1パネル(111)には、ファン点検用蓋(141)が設けられている。なお、第4パネル(118)の第1の点検用蓋(121)と第1素子点検用蓋(131)と第2素子点検用蓋(132)は一体でもよい。
【0114】
図16及び図18に示すように、天井面(R)におけるケーシング(10)の第1パネル(111)近傍には、メンテナンス時に作業員により開閉される第1の点検用マンホール(H1)が設けられている。一方、天井面(R)におけるケーシング(10)の第4パネル(118)近傍には、メンテナンス時に作業員により開閉される第2の点検用マンホール(H2)が設けられている。
【0115】
図12に示すように、ケーシング(10)の内部は、手前側の第1パネル(111)から奥側の第2パネル(112)へ向かう方向において3つの空間に仕切られている。ケーシング(10)下面の前後方向中央部には細長い長方形板状の支持部材(71)が配置されている。この支持部材(71)は、その長辺がケーシング(10)の左右幅とほぼ等しくなっており、この長辺がケーシング(10)の第1及び第2パネル(111,112)と平行となる姿勢で設置されている。また、この支持部材(71)は、ケーシング(10)に対して左右方向にスライド可能となっている。
【0116】
ケーシング(10)の第1パネル(111)寄りに形成された空間は、左右に2つの空間に仕切られている。この2つの空間のうち、右側の空間は第2吹出側流路(43)を構成し、左側の空間は第1吹出側流路(41)を構成している。
【0117】
第2吹出側流路(43)は、第2吹出口(16)に連通している。この第2吹出側流路(43)には、第2のファンとしての第2吹出ファン(96)が設置されている。第2吹出ファン(96)は、その吹出側を第2吹出口(16)に接続させるように上記第1パネル(111)のファン点検用蓋(141)の内側面に取り付けられている。
【0118】
一方、第1吹出側流路(41)は、第1吹出口(14)に連通している。この第1吹出側流路(41)には、第1のファンとしての第1吹出ファン(95)が設置されている。第1吹出ファン(95)は、その吹出側を第1吹出口(14)に接続させるように上記第1パネル(111)のファン点検用蓋(141)の内側面に取り付けられている。
【0119】
ケーシング(10)の第2パネル(112)寄りに形成された空間は、吸込側仕切板(48)によって左右に仕切られている。吸込側仕切板(48)の右側の空間は吸込側右側流路(45)を構成している。吸込側右側流路(45)は、第1吸込口(13)に連通している。一方、吸込側仕切板(48)の左側の空間は吸込側左側流路(47)を構成している。吸込側左側流路(47)は、第2吸込口(15)に連通している。
【0120】
ケーシング(10)の奥行き方向の中央に形成された空間は、右側仕切板(20)と左側仕切板(30)とによって左右に3つの空間に仕切られている。
【0121】
右側仕切板(20)の右側の空間は、右側上下仕切板(28)によって上下に仕切られている。そして、この空間は、下側の空間が右下部流路(65)を構成し、上側の空間が右上部流路(66)を構成している。右下部流路(65)は、第2吹出側流路(43)と連通する一方、吸込側右側流路(45)から仕切られている。右下部流路(65)の前後方向中央部における支持部材(71)には、第2熱交換器(104)が設けられる。さらに、右下部流路(65)には右側左右仕切板(29)が設けられる。この右側左右仕切板(29)によって形成された流通経路を通って右下部流路(65)に流入した被処理空気が第2熱交換器(104)に誘導され、第2吹出ファン(96)へ向かって流れる。一方、右上部流路(66)は、吸込側右側流路(45)と連通する一方、第2吹出側流路(43)から仕切られている。
【0122】
左側仕切板(30)の左側の空間は、左側上下仕切板(38)によって上下に仕切られている。そして、この空間は、下側の空間が左下部流路(67)を構成し、上側の空間が左上部流路(68)を構成している。左下部流路(67)は、第1吹出側流路(41)と連通する一方、吸込側左側流路(47)から仕切られている。左下部流路(67)の前後方向中央部における支持部材(71)には第1熱交換器(103)が設けられる。さらに、左下部流路(67)には左側左右仕切板(39)が設けられる。この左側左右仕切板(39)によって形成された流通経路を通って左下部流路(67)に流入した被処理空気が第1熱交換器(103)に誘導され、第1吹出ファン(95)へ向かって流れる。一方、左上部流路(68)は、吸込側左側流路(47)と連通する一方、第1吹出側流路(41)から仕切られている。
【0123】
図5にも示すように、上記実施形態1と同様に、右側仕切板(20)と左側仕切板(30)の間には、2つの吸着素子(81,82)が設置されている。これら吸着素子(81,82)は、所定の間隔をおいてそれぞれの長手方向が第1パネル(111)の長手方向に沿う姿勢で互いに平行に並んでケーシング(10)内に配置されている。具体的には、手前側の第1パネル(111)寄りに第1吸着素子(81)が設けられ、奥側の第2パネル(112)寄りに第2吸着素子(82)が設けられている。
【0124】
図5にも示すように、上記実施形態1に係る調湿装置と同様に、右側仕切板(20)と左側仕切板(30)の間の空間は、第1流路(51)、第2流路(52)、第1下部流路(53)、第1上部流路(54)、第2下部流路(55)、第2上部流路(56)、及び中央流路(57)に区画されている。
【0125】
中央流路(57)内の支持部材(71)には、再生熱交換器(102)がほぼ垂直に立った状態で固定されている。図12に示すように、中央流路(57)内の再生熱交換器(102)の左端側の支持部材(71)に冷媒回路の圧縮機(101)が固定されている。なお、本実施形態においても、再生熱交換器(102)は、ほぼ水平に寝かせた状態で配置してもよい。
【0126】
右側仕切板(20)及び左側仕切板(30)の構成も実施形態1と同じである。右側仕切板(20)においては、第2右側開口(22)の開閉シャッタが開いた状態では、第2流路(52)と右上部流路(66)が互いに連通する。第1右下開口(23)の開閉シャッタが開いた状態では、第1下部流路(53)と右下部流路(65)が互いに連通する。第1右上開口(24)の開閉シャッタが開いた状態では、第1上部流路(54)と右上部流路(66)が互いに連通する。第2右下開口(25)の開閉シャッタが開いた状態では、第2下部流路(55)と右下部流路(65)が互いに連通する。第2右上開口(26)の開閉シャッタが開いた状態では、第2上部流路(56)と右上部流路(66)が互いに連通する。
【0127】
左側仕切板(30)においては、第1左側開口(31)の開閉シャッタが開いた状態では、第1流路(51)と左上部流路(68)が互いに連通する。第2左側開口(32)の開閉シャッタが開いた状態では、第2流路(52)と左上部流路(68)が互いに連通する。第1左下開口(33)の開閉シャッタが開いた状態では、第1下部流路(53)と左下部流路(67)が互いに連通する。第1左上開口(34)の開閉シャッタが開いた状態では、第1上部流路(54)と左上部流路(68)が互いに連通する。
【0128】
第2左下開口(35)の開閉シャッタが開いた状態では、第2下部流路(55)と左下部流路(67)が互いに連通する。第2左上開口(36)の開閉シャッタが開いた状態では、第2上部流路(56)と左上部流路(68)が互いに連通する。
【0129】
図16に示すように、上記調湿装置は、第1吸込口(13)及び第2吹出口(16)が室外に連通して第2吸込口(15)及び第1吹出口(14)が室内に連通する状態で設置されている。
【0130】
具体的に、この調湿装置は、第1吸込口(13)及び第2吹出口(16)側の第3パネル(117)が室外側の壁面(W)の近傍に位置すると共に、第2吸込口(15)及び第1吹出口(14)側の第4パネル(118)が室内側に位置する設置される。このとき、第1パネル(111)において、第1吹出口(14)には室内側吹出用ダクト(114)が接続され、第2吹出口(16)には室外側吹出用ダクト(116)が接続されている。一方、第2パネル(112)の第1吸込口(13)には室外側吸込用ダクト(113)が接続され、第2吸込口(15)には室内側吸込用ダクト(115)が接続されている。
【0131】
−運転動作−
上記調湿装置でも、除湿運転と加湿運転とが切り換えて行われる。また、除湿運転中や加湿運転中において、調湿装置では、第1動作と第2動作とが交互に繰り返される。
【0132】
《除湿運転》
図12,図13に示すように、除湿運転時において、第1吹出ファン(95)を駆動すると、室外空気(OA)が第1吸込口(13)を通じてケーシング(10)内に取り込まれる。この室外空気は、第1被処理空気として吸込側右側流路(45)へ流入する。一方、第2吹出ファン(96)を駆動すると、室内空気(RA)が第2吸込口(15)を通じてケーシング(10)内に取り込まれる。この室内空気は、第2空気として吸込側左側流路(47)へ流入する。
【0133】
また、除湿運転時において、冷媒回路では、再生熱交換器(102)が凝縮器となり、第1熱交換器(103)が蒸発器となる一方、第2熱交換器(104)が休止している。
【0134】
除湿運転の第1動作について、図12,図5を参照しながら説明する。この第1動作では、第1吸着素子(81)についての吸着動作と、第2吸着素子(82)についての再生動作とが行われる。つまり、第1動作では、第1吸着素子(81)で空気が減湿されると同時に、第2吸着素子(82)の吸着材が再生される。
【0135】
図12に示すように、右側仕切板(20)では、第1右上開口(24)と第2右下開口(25)とが連通状態となり、残りの開口(21,22,23,26)が遮断状態となる。左側仕切板(30)では、第1左側開口(31)と第1左下開口(33)とが連通状態となり、残りの開口(32,34,35,36)が遮断状態となる。また、第1シャッタ(61)は閉鎖状態となり、第2シャッタ(62)は開口状態となっている。
【0136】
第1被処理空気は、吸込側右側流路(45)から右上部流路(66)へ流入し、その後に第1右上開口(24)を通って第1上部流路(54)へ流入する。一方、第2空気は、吸込側左側流路(47)から左上部流路(68)へ流入し、その後に第1左側開口(31)を通って第1流路(51)へ流入する。
【0137】
図5(a)にも示すように、この後の第1被処理空気と第2被処理空気の流れは上記実施形態1における除湿運転の第1動作と同じである。
【0138】
図12に示すように、第1下部流路(53)へ流入した減湿後の第1被処理空気は、第1左下開口(33)を通って左下部流路(67)へ流入する。この第1被処理空気は、左下部流路(67)を流れる間に左側仕切板(39)に誘導されて第1熱交換器(103)を通過し、その際に冷媒との熱交換によって冷却される。その後に第1吹出側流路(41)へ流入する。そして、減湿されて冷却された第1被処理空気は、第1吹出口(14)に接続された室内側吹出用ダクト(114)を通って室内へ供給される。
【0139】
一方、第2下部流路(55)へ流入した第2被処理空気は、第2右下開口(25)を通って右下部流路(65)へ流入する。この第2被処理空気は、右下部流路(65)を流れる間に右側左右仕切板(29)に誘導されて第2熱交換器(104)を通過する。その際、第2熱交換器(104)は休止しており、第2被処理空気は加熱も冷却もされない。その後に第2被処理空気は第2吹出側流路(43)へ流入する。そして、第1吸着素子(81)の冷却と第2吸着素子(82)の再生に利用された第2被処理空気は、第2吹出口(16)に接続された室外側吹出用ダクト(116)を通って室外へ排出される。
【0140】
除湿運転の第2動作について、図13,図5を参照しながら説明する。この第2動作では、第1動作時とは逆に、第2吸着素子(82)についての吸着動作と、第1吸着素子(81)についての再生動作とが行われる。つまり、第2動作では、第2吸着素子(82)で空気が減湿されると同時に、第1吸着素子(81)の吸着材が再生される。
【0141】
図13に示すように、右側仕切板(20)では、第1右下開口(23)と第2右上開口(26)とが連通状態となり、残りの開口(21,22,24,25)が遮断状態となる。左側仕切板(30)では、第2左側開口(32)と第2左下開口(35)とが連通状態となり、残りの開口(31,33,34,36)が遮断状態となる。また、第2シャッタ(62)は閉鎖状態となり、第1シャッタ(61)は開口状態となっている。
【0142】
第1被処理空気は、吸込側右側流路(45)から右上部流路(66)へ流入し、その後に第2右上開口(26)を通って第2上部流路(56)へ流入する。一方、第2被処理空気は、吸込側左側流路(47)から左上部流路(68)へ流入し、その後に第2左側開口(32)を通って第2流路(52)へ流入する。
【0143】
図5(b)にも示すように、この後の第1被処理空気と第2被処理空気の流れは上記実施形態1における除湿運転の第2動作と同じである。
【0144】
図13に示すように、第2下部流路(55)へ流入した減湿後の第1被処理空気は、第2左下開口(35)を通って左下部流路(67)へ流入し、この第1被処理空気は、左下部流路(67)を流れる間に左側仕切板(39)に誘導されて第1熱交換器(103)を通過し、その際に冷媒との熱交換によって冷却される。その後に第1吹出側流路(41)へ流入する。そして、減湿されて冷却された第1被処理空気は、第1吹出口(14)に接続された室内側吹出用ダクト(114)を通って室内へ供給される。
【0145】
一方、第1下部流路(53)へ流入した第2被処理空気は、第1右下開口(23)を通って右下部流路(65)へ流入する。この第2被処理空気は、右下部流路(65)を流れる間に右側左右仕切板(29)に誘導されて第2熱交換器(104)を通過する。その際、第2熱交換器(104)は休止しており、第2被処理空気は加熱も冷却もされない。その後に第2被処理空気は第2吹出側流路(43)へ流入する。そして、第1吸着素子(81)の冷却と第2吸着素子(82)の再生に利用された第2被処理空気は、第2吹出口(16)に接続された室外側吹出用ダクト(116)を通って室外へ排出される。
【0146】
《加湿運転》
図14,図15に示すように、加湿運転時において、第1吹出ファン(95)を駆動すると、室外空気(OA)が第1吸込口(13)を通じてケーシング(10)内に取り込まれる。この室外空気は、第2被処理空気として吸込側右側流路(45)へ流入する。一方、第2吹出ファン(96)を駆動すると、室内空気(RA)が第2吸込口(15)を通じてケーシング(10)内に取り込まれる。この室内空気は、第1被処理空気として吸込側左側流路(47)へ流入する。
【0147】
また、加湿運転時において、冷媒回路では、再生熱交換器(102)が凝縮器となり、第2熱交換器(104)が蒸発器となる一方、第1熱交換器(103)が休止している。
【0148】
加湿運転の第1動作について、図14,図5を参照しながら説明する。この第1動作では、第1吸着素子(81)についての吸着動作と、第2吸着素子(82)についての再生動作とが行われる。つまり、第1動作では、第2吸着素子(82)で空気が加湿され、第1吸着素子(81)の吸着材が水蒸気を吸着する。
【0149】
図14に示すように、右側仕切板(20)では、第1右側開口(21)と第1右下開口(23)とが連通状態となり、残りの開口(22,24,25,26)が遮断状態となる。左側仕切板(30)では、第1左上開口(34)と第2左下開口(35)とが連通状態となり、残りの開口(31,32,33,36)が遮断状態となる。また、第1シャッタ(61)は閉鎖状態となり、第2シャッタ(62)は開口状態となっている。
【0150】
第1被処理空気は、吸込側左側流路(47)から左上部流路(68)へ流入し、その後に第1左上開口(34)を通って第1上部流路(54)へ流入する。一方、第2被処理空気は、吸込側右側流路(45)から右上部流路(66)へ流入し、その後に第1右側開口(21)を通って第1流路(51)へ流入する。
【0151】
図5(a)にも示すように、この後の第1被処理空気と第2被処理空気の流れは上記実施形態1における加湿運転の第1動作と同じである。
【0152】
図14に示すように、第2下部流路(55)へ流入した第2被処理空気は、第2左下開口(35)を通って左下部流路(67)へ流入する。この第1被処理空気は、左下部流路(67)を流れる間に左側仕切板(39)に誘導されて第1熱交換器(103)を通過する。その際、第1熱交換器(103)は休止しており、第2被処理空気は加熱も冷却もされない。第1被処理空気は、その後に第1吹出側流路(41)へ流入する。そして、加湿された第2被処理空気は、第1吹出口(14)に接続された室内側吹出用ダクト(114)を通って室内へ供給される。
【0153】
一方、第1下部流路(53)へ流入した第1被処理空気は、第1右下開口(23)を通って右下部流路(65)へ流入する。この第2被処理空気は、右下部流路(65)を流れる間に右側左右仕切板(29)に誘導されて第2熱交換器(104)を通過する。その際、第2被処理空気は冷媒との熱交換によって冷却される。その後に第2被処理空気は第2吹出側流路(43)へ流入する。その後、水分と熱を奪われた第1被処理空気は、第2吹出口(16)に接続された室外側吹出用ダクト(116)を通って室外へ排出される。
【0154】
加湿運転の第2動作について、図15,図5を参照しながら説明する。この第2動作では、第1動作時とは逆に、第2吸着素子(82)についての吸着動作と、第1吸着素子(81)についての再生動作とが行われる。つまり、この第2動作では、第1吸着素子(81)で空気が加湿され、第2吸着素子(82)の吸着材が水蒸気を吸着する。
【0155】
図15に示すように、右側仕切板(20)では、第2右側開口(22)と第2右下開口(25)とが連通状態となり、残りの開口(21,23,24,26)が遮断状態となる。左側仕切板(30)では、第1左下開口(33)と第2左上開口(36)とが連通状態となり、残りの開口(31,32,34,35)が遮断状態となる。また、第2シャッタ(62)は閉鎖状態となり、第1シャッタ(61)は開口状態となる。
【0156】
第1被処理空気は、吸込側左側流路(47)から左上部流路(68)へ流入し、その後に第2左上開口(36)を通って第2上部流路(56)へ流入する。一方、第2被処理空気は、吸込側右側流路(45)から右上部流路(66)へ流入し、その後に第2右側開口(22)を通って第2流路(52)へ流入する。
【0157】
図5(b)にも示すように、この後の第1被処理空気と第2被処理空気の流れは上記実施形態1における加湿運転の第2動作と同じである。
【0158】
図15に示すように、第1下部流路(53)へ流入した第2被処理空気は、第1左下開口(33)を通って左下部流路(67)へ流入する。この第2被処理空気は、左下部流路(67)を流れる間に左側仕切板(39)に誘導されて第1熱交換器(103)を通過する。その際、第1熱交換器(103)は休止しており、第2被処理空気は加熱も冷却もされない。その後に第2被処理空気は第1吹出側流路(41)へ流入する。そして、加湿された第2被処理空気は、第1吹出口(14)に接続された室内側吹出用ダクト(114)を通って室内へ供給される。
【0159】
一方、第2下部流路(55)へ流入した第1被処理空気は、第2右下開口(25)を通って右下部流路(65)へ流入する。この第1被処理空気は、右下部流路(65)を流れる間に右側左右仕切板(29)に誘導されて第2熱交換器(104)を通過し、冷媒との熱交換によって冷却される。その後に第1被処理空気は第2吹出側流路(43)へ流入する。そして、水分と熱を奪われた第1被処理空気は、第2吹出口(16)に接続された室外側吹出用ダクト(116)を通って室外へ排出される。
【0160】
−メンテナンス−
次に、本実施形態の調湿装置のメンテナンス方法について説明する。図18に示すように、調湿装置のメンテナンスを行う際に、冷媒回路を取り出すときには、作業員は第2点検用マンホール(H2)を開ける。このことにより調湿装置の第4パネル(118)側での作業が可能となる。
【0161】
まず、第4パネル(118)の第1の点検用蓋(121)を取り外し、次に左側上下仕切板(38)をケーシング(10)外に取り出す。次いで、冷媒回路の再生熱交換器(102)、第1熱交換器(103)、第2熱交換器(104)及び圧縮機(101)は、配管でつながれたままの状態で、支持部材(71)ごと左側にスライドしてケーシング(10)外に引き出される。その後に、再生熱交換器(102)、第1熱交換器(103)、第2熱交換器(104)及び圧縮機(101)は、天井裏から床上に移されて足場の良いところでメンテナンスが行われる。つまり、圧縮機(101)の交換作業や、熱交換器(102,103,104)の洗浄作業などが行われる。
【0162】
なお、第1吸着素子(81)を取り出すときには、第4パネル(118)の第1素子点検用蓋(131)を取り外す。そのことで第1吸着素子(81)をケーシング(10)から取り出させる。第2吸着素子(82)を取り出すには、第4パネル(118)の第2素子点検用蓋(132)を取り外した後に第2吸着素子(82)を取り出す。
【0163】
また、ファン(95,96)を取り出すには、作業員は第1点検用マンホール(H1)を開ける。このことにより調湿装置の第1パネル(111)側での作業が可能となる。ケーシング(10)からファン点検用蓋(141)を取り外すと、図18に矢印で示すように、ファン点検用蓋(141)に取り付けられた第1吹出ファン(95)及び第2吹出ファン(96)がケーシング(10)外に取り出される。
【0164】
(実施形態4)
本実施形態4では、図12〜図17と同じ部分については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。本実施形態に係る調湿装置は、支持部材(71)がケーシングの下側パネル(19)に対して着脱可能な点検用蓋を兼ねている点で、上記実施形態3と異なる。すなわち、図20に示すように、第1及び第2熱交換器(103,104)は、吸着素子(82)間を通過する必要はないので、上記実施形態3に係る調湿装置のものに比べて大きなものとすることができる。そして、支持部材(71)も第1及び第2熱交換器(103,104)に合わせた大きさとすればよい。
【0165】
本実施形態に係る調湿装置は、図19に示すように、そのケーシング(10)の下側パネル(19)が室内に露出するように、天井裏に設けられる。上記支持部材(71)は、ケーシング(10)の下側パネル(19)に対して着脱可能な点検用蓋を兼ねている。
【0166】
−メンテナンス−
次に、実施形態4に係る調湿装置のメンテナンス方法について説明する。図19に矢印で示すように、調湿装置のメンテナンスを行う際に、冷媒回路を取り出すには、作業員は、点検用蓋(支持部材(71))を開いて下方に移動させる。このことにより、冷媒回路が支持部材(71)と共に一体にケーシング(10)外に取り出される。その後に、冷媒回路の再生熱交換器(102)、第1熱交換器(103)、第2熱交換器(104)及び圧縮機(101)は、天井裏から床上に移されて足場の良いところでメンテナンスが行われる。
【0167】
なお、冷媒回路が取り出された後に、支持部材(71)を外した状態で吸着素子が下側から露出されるので、下側から吸着素子(81,82)を取り出すこともできる。
【0168】
(その他の実施形態)
上記実施形態1〜4では、第1吹出ファン(95)及び第2吹出ファン(96)を、点検用蓋の内側面に取り付けるようにしたが、必ずしも点検用蓋の内側面に取り付けなくてもよい。
【0169】
また、上記実施形態1及び2では、第1及び第2吸着素子(81,82)に一体に開閉シャッタを取り付けたが、別体に設けてもよい。このときは、開閉シャッタを吸着素子(81,82)と別々に取り外せばよい。
【0170】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明の調湿装置では、熱交換器(102,103,104)や圧縮機(101)が配管を介して接続された冷媒回路が設けられており、この冷媒回路は、支持部材(71)に固定されることによって全体が一体化されている。そして、この調湿装置では、一体化された冷媒回路の全体が支持部材(71)ごとケーシング(10)に対して着脱自在となっている。したがって、冷媒回路をメンテナンスする際には支持部材(71)ごと冷媒回路全体をケーシング(10)から取り出すことができ、配管を切断したり、圧縮機(101)等を配管に接続し直すといった複雑な作業をケーシング(10)の外部で行うことが可能となる。このため、作業者は広いスペースにおいて楽な姿勢で作業を行うことが可能となり、冷媒回路のメンテナンス作業が非常に容易になる。
【0171】
請求項2の発明によれば、配管を切断することなく、冷媒回路の全体を吸着素子(81,82)の長手方向へ移動させてケーシング(10)から取り出すことができる。したがって、冷媒回路のメンテナンスに要する工数を更に削減できる。
【0172】
請求項3の発明によれば、冷媒回路の熱交換器(102,103,104)及び圧縮機(101)が支持部材(71)に載置されているため、配管を切断することなく、冷媒回路の全体を支持部材(71)ごとケーシング(10)の下方へ抜き出すことができる。このため、特に調湿装置が天井裏などの高所に設置されている場合には、冷媒回路のメンテナンス作業に要する工数を大幅に削減できる。
【0173】
請求項4の発明では、支持部材(71)をケーシング(10)の底部(19)に対して着脱可能な点検用蓋を兼ねるものとしている。このため、支持部材(71)をケーシング(10)の底部(19)から取り外すと、支持部材(71)の移動と共に冷媒回路がケーシング(10)外に取り出される。したがって、下方からの冷媒回路のメンテナンス作業が非常に容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1に係る調湿装置の構成及び除湿運転時の第1動作における空気の流れを示す概略構成図である。
【図2】実施形態1に係る調湿装置の構成及び除湿運転時の第2動作における空気の流れを示す概略構成図である。
【図3】実施形態1に係る調湿装置の構成及び加湿運転時の第1動作における空気の流れを示す概略構成図である。
【図4】実施形態1に係る調湿装置の構成及び加湿運転時の第2動作における空気の流れを示す概略構成図である。
【図5】実施形態1に係る調湿装置の要部拡大図である。
【図6】実施形態1に係る調湿装置の吸着素子の構成を示す概略斜視図である。
【図7】実施形態1に係る調湿装置の設置状態を示す概略平面図である。
【図8】実施形態1に係る調湿装置の点検用蓋の位置を示す概略斜視図である。
【図9】実施形態1に係る調湿装置におけるメンテナンス時の機器の取り出し方向を矢印で示す概略平面図である。
【図10】実施形態2に係る調湿装置における図9相当図である。
【図11】実施形態2に係る調湿装置における図8相当図である。
【図12】実施形態3に係る調湿装置における図1相当図である。
【図13】実施形態3に係る調湿装置における図2相当図である。
【図14】実施形態3に係る調湿装置における図3相当図である。
【図15】実施形態3に係る調湿装置における図4相当図である。
【図16】実施形態3に係る調湿装置における図7相当図である。
【図17】実施形態3に係る調湿装置における図8相当図である。
【図18】実施形態3に係る調湿装置における図9相当図である。
【図19】実施形態4に係る調湿装置における図17相当図である。
【図20】実施形態4に係る調湿装置における図18相当図である。
【符号の説明】
(10) ケーシング
(71) 支持部材
(81) 第1吸着素子
(82) 第2吸着素子
(95) 第1のファン(第1吹出ファン)
(96) 第2のファン(第2吹出ファン)
(101) 圧縮器
(102) 再生熱交換器
(103) 第1熱交換器
(104) 第2熱交換器
Claims (4)
- 吸着素子(81,82)が収納されたケーシング(10)内で被処理空気を流通させ、吸着素子(81,82)を用いて被処理空気の湿度調節を行う調湿装置であって、
上記吸着素子(81,82)を再生するために該吸着素子(81,82)へ向かう被処理空気を加熱する加熱用の熱交換器(102)と、吸着素子(81,82)を通過後の被処理空気を冷媒と熱交換させて冷凍サイクル動作中に蒸発器となる熱源用の熱交換器(103,104)と、圧縮機(101)とが配管を介して接続された冷媒回路を備え、上記冷媒回路は、支持部材(71)に固定されることによってその全体が一体化され、一体化された上記冷媒回路の全体がケーシング(10)に対して着脱自在となっていることを特徴とする調湿装置。 - 請求項1に記載の調湿装置において、
ケーシング(10)内では、それぞれ直方体状に形成された第1及び第2の吸着素子(81,82)が互いに平行に並んで配置され、第1の吸着素子(81)と第2の吸着素子(82)の間に加熱用の熱交換器(102)が配置されると共に、冷媒回路を上記吸着素子(81,82)の長手方向へ移動させることでケーシング(10)から取り出し可能となるような位置に該冷媒回路の熱交換器(102,103,104)及び圧縮機(101)が配置されていることを特徴とする調湿装置。 - 請求項1に記載の調湿装置において、
冷媒回路をケーシング(10)の下方へ移動させることで該ケーシング(10)から取り出し可能となるように上記冷媒回路の熱交換器(102,103,104)及び圧縮機(101)が支持部材(71)に載置されていることを特徴とする調湿装置。 - 請求項3に記載の調湿装置において、
支持部材(71)は、ケーシング(10)の底部(19)に対して着脱可能な点検用蓋を兼ねていることを特徴とする調湿装置。
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-
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