JP2005009623A - ボールねじ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】こま式(内部循環式)ボールねじ装置におけるこまの抜けを防止する。
【解決手段】こま式のボールねじ装置において、外周面にねじ溝が形成されてなるねじ軸と、このねじ軸が挿入され、内周面にねじ溝が形成されてなるナットと、ねじ軸のねじ溝とナットのねじ溝との間に組み込まれ、らせん状に配列されたボール列を構成する複数のボールと、このボール列の一方の端から他方の端にボールを循環させる循環通路を備えたこまとを有し、このこまはナットの外周面から内周面に貫通して形成された開口にナットの外周面側から埋設され、開口の対向する側壁面にそれぞれ形成された一対の孔に挿通される棒状部材を備え、この棒状部材の周面が、こまの外周面側の面に接するよう構成する。
【選択図】 図1
【解決手段】こま式のボールねじ装置において、外周面にねじ溝が形成されてなるねじ軸と、このねじ軸が挿入され、内周面にねじ溝が形成されてなるナットと、ねじ軸のねじ溝とナットのねじ溝との間に組み込まれ、らせん状に配列されたボール列を構成する複数のボールと、このボール列の一方の端から他方の端にボールを循環させる循環通路を備えたこまとを有し、このこまはナットの外周面から内周面に貫通して形成された開口にナットの外周面側から埋設され、開口の対向する側壁面にそれぞれ形成された一対の孔に挿通される棒状部材を備え、この棒状部材の周面が、こまの外周面側の面に接するよう構成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はボールねじ装置に係り、特に、ボールの循環通路が形成されたこまを有してなる内部循環式ボールねじ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ボールねじ装置とは、外周面にらせん状のねじ溝が形成された軸が回転することによって、この軸に取り付けられ、ボールが組み込まれたナットを軸方向に移動させるものである。このようなボールねじ装置のナットは、例えば内周面にらせん状のねじ溝が形成される。そして、ナット側のねじ溝と軸側のねじ溝との間に組み込まれるボールを循環させるためのボールチューブ(循環チューブ)を備えてなるチューブ式ボールねじ装置が知られている。
【0003】
一方、比較的小径のボールねじ装置においては、上述したボールチューブに代えて、ボールがねじ軸のねじ溝を乗り越えて循環する通路が形成されてなる「こま」を、ナットに形成された開口からに挿入し、ナット内においてボールを循環させるこま式(内部循環式)ボールねじ装置が知られている。このようなこまは、例えばナットの外周面から内周面に貫通して形成された開口に、ナットの外周面側から挿入し、例えば接着剤で固定することによって、その抜けを防止している(例えば、特許文献1を参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−54710号公報(第2頁、図1等。)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、こまとナットとを接着する構成とする場合、例えば作業者の個人差によって接着面の状態が変化し、特に接着力が不足する場合にはこまの抜けを招きうるので、対策を講ずることが要望される。また、ボールねじ装置にかかる荷重が比較的大きい場合には、特に抜け防止が重要となる。
上述した問題に鑑み、本発明の課題は、こまの抜けを防止することにある。
【0006】
【課題を解決する手段】
本発明は、外周面にねじ溝が形成されてなるねじ軸と、このねじ軸が挿入され、内周面にねじ溝が形成されてなるナットと、ねじ軸のねじ溝とナットのねじ溝との間に組み込まれ、らせん状に配列されたボール列を構成する複数のボールと、このボール列の一方の端から他方の端にボールを循環させる循環通路を備えたこまとを有し、このこまはナットの外周面から内周面に貫通して形成された開口にナットの外周面側から埋設され、前記開口の対向する側壁面にそれぞれ形成された一対の孔に挿通される棒状部材を備え、この棒状部材の周面が、こまの外周面側の面に接するよう構成したボールねじ装置によって上述した課題を解決する。
本発明によれば、棒状部材がナットの内周側からの荷重を負担するから、こまの抜けを防止することができる。
【0007】
また、開口の対向する側壁面にそれぞれ形成された一対の孔の少なくとも一方は、ナットの端面に連通して形成され、この端面から棒状部材が挿入されるようにしてもよい。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用してなるこま式(内部循環式)ボールねじ装置の実施形態について説明する。図1は、本発明を適用してなるボールねじ装置の第1の実施形態の斜視組立図である。図1に示すように、ボールねじ装置は、外周面にねじ溝が形成された図示しない周知のねじ軸と、このねじ軸が挿入される円筒状のナット1と、ナット1に組み込まれるこま3とを有する。ナット1には、その外周面側から内周面側へ貫通して形成された開口5が設けられる。開口5は、略円形の断面を有し、ナット1の径方向に沿って形成されている。
【0009】
また、ナット1には、その両端面7、9間を貫通し、ナット1の軸方向に沿って延在するワイヤ孔11が穿設されている。ワイヤ孔11は、断面が円形に形成されている。そして、ワイヤ孔11に挿入される棒状部材の一例であるワイヤ13が設けられている。ワイヤ13は、外径がワイヤ孔11の内径よりわずかに小さい円柱状に形成され、その長手方向の長さは、ナット1の軸方向長さと略等しい。そして、このワイヤ13は、こま3に図示しないボールから加わるナット1の径方向外向きの荷重に耐えうるように、その寸法や材料を設定する。
【0010】
図2は、本実施形態におけるこま3の5面図である。図2において、(a)は、ボールねじ装置の内周側から見た図である。(b)は、(a)のb−b矢視図である。(c)は、(a)のc−c矢視図である。(d)は、(c)のd−d矢視図である。(e)は、(d)の、e−e矢視図である。図2に示すように、こま3は、略円盤状に形成され、その一方の面(図2(a)における正面)が、ナット1の内周側に向けて配置される。そして、図2(a)における水平方向がナット1の筒軸方向となる。そして、こま3のナット1内周側の面には、ボールが循環される通路である溝部15が形成されている。図2(a)に示すように、溝部15は、略ナット1の周方向に延在し、全体を緩いS字状に形成されている。そして、ナット1の周方向両側、つまり、図2(a)における上下側の側面から、それぞれ突き出して形成された、自転防止用のヒレ17が設けられている。図2(a)に示すように、このヒレ17を図2(a)の正面、つまりナット1の内周側から見た形状は、矩形の先端側を半円の円弧状に丸めた形状となっている。
【0011】
図2(b)に示すように、ヒレ17の横断面形状は、略矩形である。一方、図2(c)に示すように、こま3のナット1内周側の面19は、ナット1の軸方向から見ると、凹面状に形成されている。この凹面は、ナット1と軸心を同じくする円筒内面状となっている。また、この方向からみたヒレ17のいわば側面形状は、矩形に形成されている。また、図2(d)、(e)に示すように、こま3のナット1外周側の面23は、平坦面として形成されている。また、ヒレ17のナット1外周側の面は、上述した面23と同一平面上に設けられている。
【0012】
図3は、ナット1の、軸方向視図である。図3に示すように、ナット1の中央部には、ナット1の軸心に沿って延在し、図視しないねじ軸が挿入される穴25が形成されている。穴25は軸方向にわたって略同じ内径の円筒状に形成されている。そして、穴25の内周面には、らせん状のねじ溝27が形成されている。そして、本実施形態の場合には、図3に示すように、開口5は、ナット1の周方向に180°離間して2つ設けられている。そして、各開口5の、ナット1の周方向両側の側壁を凹ませて、こま3のヒレ17がそれぞれ収容される溝部29が形成されている。溝部29は、ナット1の外周面側において外部に開放され、一方、ナット1の内周面側においては、溝29の延在方向と直交する端面31によって閉塞されている。なお、端面31は、ワイヤ孔11に対して、ナット1の内周側に配置されている。
【0013】
図4は、ナット1の側面図、つまり、径方向視図である。図4に示すように、手前側の開口5は、ナット1の軸方向においてその一方側つまり図4に向かって左側に寄せて形成される一方、ナット1の周方向に180°離間して形成される、反対側の開口5は、ナット1の軸方向他方側つまり図4に向かって右側に寄せて形成されている。
【0014】
図5は、図4のA−A矢視断面図である。図5に示すように、溝29は、開口5の側壁を矩形状に凹ませて形成されている。そして、図6は、ナット1にこま3およびワイヤ13が組み込まれた状態における図4のA−A矢視断面図である。こま3は、ナット1外周側から開口5に挿入され、図6に示すように、ナット1内周側の面19が、ナット3の穴25の内周面からわずかに突き出した位置に配置される。このとき、ヒレ17のナット1内周側の面33は、溝29の端面31と接する。また、ワイヤ13は、ワイヤ孔11に挿入される。そして、この状態において、こま3のナット1外周側の面23が、ワイヤ11の周面と接するように構成されている。すなわち、ワイヤ11は、こま3のナット1外周側の面23上を通過している。
【0015】
以上のように、本実施形態によれば、ナット1の内周側に配置される図示しないボールを介してこま3に加わる径方向外側への荷重を、ワイヤ13が負担することによって、こま3がナット1の開口5から抜けにくくなる効果がある。
【0016】
次に、本発明を適用してなるボールねじ装置の第2の実施形態について説明する。上述した第1の実施形態と同様の箇所については同一の符号を付して説明を省略し、主に相違点について説明する。図7は本実施形態のボールねじ装置におけるナット1の軸方向視図である。図7に示すように、本実施形態においては、ワイヤ孔11(およびワイヤ13)を、こま3のナット1外周側の面に沿って例えば2本並列に配置したことを特徴とする。本実施形態によれば、複数のワイヤによってこま3に加わる径方向の荷重を負担することによって、こま3がナット1の開口5から、さらに抜けにくくすることができる。
【0017】
なお、本発明は上述した実施形態によって限定されるものではなく、その範囲内において適宜変更を加えることが可能である。例えば、ワイヤの断面形状や本数を変更してもよく、ナットやこまの形状を変更してもよい。例えば、こまの形状は、上述した円形の外周縁に自転防止用のヒレを設けたものに代えて、円形以外の形状として自転を防止してもよい。この場合、ナットの開口の形状も、こまの形状変更に応じて適宜変更され得る。
【0018】
【発明の効果】
本発明によれば、こまの抜けを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用してなるボールねじ装置の第1の実施形態の斜視組立図である。
【図2】図1のボールねじ装置におけるこまの5面図である。
【図3】図1のボールねじ装置におけるナットの軸方向視図である。
【図4】図1のボールねじ装置におけるナットの側面図である。
【図5】図4のA−A矢視断面図である。
【図6】こまおよびワイヤを組み込んだ状態における図4のA−A矢視断面図である。
【図7】本発明を適用してなるボールねじ装置の第2の実施形態におけるナット1の軸方向視図である。
【符号の説明】
1 ナット
3 こま
5 開口
11 ワイヤ孔
13 ワイヤ
17 ヒレ
【発明の属する技術分野】
本発明はボールねじ装置に係り、特に、ボールの循環通路が形成されたこまを有してなる内部循環式ボールねじ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ボールねじ装置とは、外周面にらせん状のねじ溝が形成された軸が回転することによって、この軸に取り付けられ、ボールが組み込まれたナットを軸方向に移動させるものである。このようなボールねじ装置のナットは、例えば内周面にらせん状のねじ溝が形成される。そして、ナット側のねじ溝と軸側のねじ溝との間に組み込まれるボールを循環させるためのボールチューブ(循環チューブ)を備えてなるチューブ式ボールねじ装置が知られている。
【0003】
一方、比較的小径のボールねじ装置においては、上述したボールチューブに代えて、ボールがねじ軸のねじ溝を乗り越えて循環する通路が形成されてなる「こま」を、ナットに形成された開口からに挿入し、ナット内においてボールを循環させるこま式(内部循環式)ボールねじ装置が知られている。このようなこまは、例えばナットの外周面から内周面に貫通して形成された開口に、ナットの外周面側から挿入し、例えば接着剤で固定することによって、その抜けを防止している(例えば、特許文献1を参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−54710号公報(第2頁、図1等。)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、こまとナットとを接着する構成とする場合、例えば作業者の個人差によって接着面の状態が変化し、特に接着力が不足する場合にはこまの抜けを招きうるので、対策を講ずることが要望される。また、ボールねじ装置にかかる荷重が比較的大きい場合には、特に抜け防止が重要となる。
上述した問題に鑑み、本発明の課題は、こまの抜けを防止することにある。
【0006】
【課題を解決する手段】
本発明は、外周面にねじ溝が形成されてなるねじ軸と、このねじ軸が挿入され、内周面にねじ溝が形成されてなるナットと、ねじ軸のねじ溝とナットのねじ溝との間に組み込まれ、らせん状に配列されたボール列を構成する複数のボールと、このボール列の一方の端から他方の端にボールを循環させる循環通路を備えたこまとを有し、このこまはナットの外周面から内周面に貫通して形成された開口にナットの外周面側から埋設され、前記開口の対向する側壁面にそれぞれ形成された一対の孔に挿通される棒状部材を備え、この棒状部材の周面が、こまの外周面側の面に接するよう構成したボールねじ装置によって上述した課題を解決する。
本発明によれば、棒状部材がナットの内周側からの荷重を負担するから、こまの抜けを防止することができる。
【0007】
また、開口の対向する側壁面にそれぞれ形成された一対の孔の少なくとも一方は、ナットの端面に連通して形成され、この端面から棒状部材が挿入されるようにしてもよい。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用してなるこま式(内部循環式)ボールねじ装置の実施形態について説明する。図1は、本発明を適用してなるボールねじ装置の第1の実施形態の斜視組立図である。図1に示すように、ボールねじ装置は、外周面にねじ溝が形成された図示しない周知のねじ軸と、このねじ軸が挿入される円筒状のナット1と、ナット1に組み込まれるこま3とを有する。ナット1には、その外周面側から内周面側へ貫通して形成された開口5が設けられる。開口5は、略円形の断面を有し、ナット1の径方向に沿って形成されている。
【0009】
また、ナット1には、その両端面7、9間を貫通し、ナット1の軸方向に沿って延在するワイヤ孔11が穿設されている。ワイヤ孔11は、断面が円形に形成されている。そして、ワイヤ孔11に挿入される棒状部材の一例であるワイヤ13が設けられている。ワイヤ13は、外径がワイヤ孔11の内径よりわずかに小さい円柱状に形成され、その長手方向の長さは、ナット1の軸方向長さと略等しい。そして、このワイヤ13は、こま3に図示しないボールから加わるナット1の径方向外向きの荷重に耐えうるように、その寸法や材料を設定する。
【0010】
図2は、本実施形態におけるこま3の5面図である。図2において、(a)は、ボールねじ装置の内周側から見た図である。(b)は、(a)のb−b矢視図である。(c)は、(a)のc−c矢視図である。(d)は、(c)のd−d矢視図である。(e)は、(d)の、e−e矢視図である。図2に示すように、こま3は、略円盤状に形成され、その一方の面(図2(a)における正面)が、ナット1の内周側に向けて配置される。そして、図2(a)における水平方向がナット1の筒軸方向となる。そして、こま3のナット1内周側の面には、ボールが循環される通路である溝部15が形成されている。図2(a)に示すように、溝部15は、略ナット1の周方向に延在し、全体を緩いS字状に形成されている。そして、ナット1の周方向両側、つまり、図2(a)における上下側の側面から、それぞれ突き出して形成された、自転防止用のヒレ17が設けられている。図2(a)に示すように、このヒレ17を図2(a)の正面、つまりナット1の内周側から見た形状は、矩形の先端側を半円の円弧状に丸めた形状となっている。
【0011】
図2(b)に示すように、ヒレ17の横断面形状は、略矩形である。一方、図2(c)に示すように、こま3のナット1内周側の面19は、ナット1の軸方向から見ると、凹面状に形成されている。この凹面は、ナット1と軸心を同じくする円筒内面状となっている。また、この方向からみたヒレ17のいわば側面形状は、矩形に形成されている。また、図2(d)、(e)に示すように、こま3のナット1外周側の面23は、平坦面として形成されている。また、ヒレ17のナット1外周側の面は、上述した面23と同一平面上に設けられている。
【0012】
図3は、ナット1の、軸方向視図である。図3に示すように、ナット1の中央部には、ナット1の軸心に沿って延在し、図視しないねじ軸が挿入される穴25が形成されている。穴25は軸方向にわたって略同じ内径の円筒状に形成されている。そして、穴25の内周面には、らせん状のねじ溝27が形成されている。そして、本実施形態の場合には、図3に示すように、開口5は、ナット1の周方向に180°離間して2つ設けられている。そして、各開口5の、ナット1の周方向両側の側壁を凹ませて、こま3のヒレ17がそれぞれ収容される溝部29が形成されている。溝部29は、ナット1の外周面側において外部に開放され、一方、ナット1の内周面側においては、溝29の延在方向と直交する端面31によって閉塞されている。なお、端面31は、ワイヤ孔11に対して、ナット1の内周側に配置されている。
【0013】
図4は、ナット1の側面図、つまり、径方向視図である。図4に示すように、手前側の開口5は、ナット1の軸方向においてその一方側つまり図4に向かって左側に寄せて形成される一方、ナット1の周方向に180°離間して形成される、反対側の開口5は、ナット1の軸方向他方側つまり図4に向かって右側に寄せて形成されている。
【0014】
図5は、図4のA−A矢視断面図である。図5に示すように、溝29は、開口5の側壁を矩形状に凹ませて形成されている。そして、図6は、ナット1にこま3およびワイヤ13が組み込まれた状態における図4のA−A矢視断面図である。こま3は、ナット1外周側から開口5に挿入され、図6に示すように、ナット1内周側の面19が、ナット3の穴25の内周面からわずかに突き出した位置に配置される。このとき、ヒレ17のナット1内周側の面33は、溝29の端面31と接する。また、ワイヤ13は、ワイヤ孔11に挿入される。そして、この状態において、こま3のナット1外周側の面23が、ワイヤ11の周面と接するように構成されている。すなわち、ワイヤ11は、こま3のナット1外周側の面23上を通過している。
【0015】
以上のように、本実施形態によれば、ナット1の内周側に配置される図示しないボールを介してこま3に加わる径方向外側への荷重を、ワイヤ13が負担することによって、こま3がナット1の開口5から抜けにくくなる効果がある。
【0016】
次に、本発明を適用してなるボールねじ装置の第2の実施形態について説明する。上述した第1の実施形態と同様の箇所については同一の符号を付して説明を省略し、主に相違点について説明する。図7は本実施形態のボールねじ装置におけるナット1の軸方向視図である。図7に示すように、本実施形態においては、ワイヤ孔11(およびワイヤ13)を、こま3のナット1外周側の面に沿って例えば2本並列に配置したことを特徴とする。本実施形態によれば、複数のワイヤによってこま3に加わる径方向の荷重を負担することによって、こま3がナット1の開口5から、さらに抜けにくくすることができる。
【0017】
なお、本発明は上述した実施形態によって限定されるものではなく、その範囲内において適宜変更を加えることが可能である。例えば、ワイヤの断面形状や本数を変更してもよく、ナットやこまの形状を変更してもよい。例えば、こまの形状は、上述した円形の外周縁に自転防止用のヒレを設けたものに代えて、円形以外の形状として自転を防止してもよい。この場合、ナットの開口の形状も、こまの形状変更に応じて適宜変更され得る。
【0018】
【発明の効果】
本発明によれば、こまの抜けを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用してなるボールねじ装置の第1の実施形態の斜視組立図である。
【図2】図1のボールねじ装置におけるこまの5面図である。
【図3】図1のボールねじ装置におけるナットの軸方向視図である。
【図4】図1のボールねじ装置におけるナットの側面図である。
【図5】図4のA−A矢視断面図である。
【図6】こまおよびワイヤを組み込んだ状態における図4のA−A矢視断面図である。
【図7】本発明を適用してなるボールねじ装置の第2の実施形態におけるナット1の軸方向視図である。
【符号の説明】
1 ナット
3 こま
5 開口
11 ワイヤ孔
13 ワイヤ
17 ヒレ
Claims (2)
- 外周面にねじ溝が形成されてなるねじ軸と、該ねじ軸が挿入され、内周面にねじ溝が形成されてなるナットと、ねじ軸のねじ溝とナットのねじ溝との間に組み込まれ、らせん状に配列されたボール列を構成する複数のボールと、該ボール列の一方の端から他方の端にボールを循環させる循環通路を備えたこまとを有し、該こまはナットの外周面から内周面に貫通して形成された開口にナットの外周面側から埋設され、前記開口の対向する側壁面にそれぞれ形成された一対の孔に挿通される棒状部材を備え、該棒状部材の周面が、前記こまの前記外周面側の面に接するよう構成したボールねじ装置。
- 開口の対向する側壁面にそれぞれ形成された一対の孔の少なくとも一方は、ナットの端面に連通して形成され、該端面側から棒状部材が挿入されることを特徴とする請求項1に記載のボールねじ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003176252A JP2005009623A (ja) | 2003-06-20 | 2003-06-20 | ボールねじ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003176252A JP2005009623A (ja) | 2003-06-20 | 2003-06-20 | ボールねじ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005009623A true JP2005009623A (ja) | 2005-01-13 |
Family
ID=34099186
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003176252A Pending JP2005009623A (ja) | 2003-06-20 | 2003-06-20 | ボールねじ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005009623A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR3028714A1 (fr) * | 2014-11-25 | 2016-05-27 | Pellenc Sa | Mecanisme de vis et ecrou a billes. |
CN106662226A (zh) * | 2014-08-12 | 2017-05-10 | 黑田精工株式会社 | 滚珠丝杠 |
-
2003
- 2003-06-20 JP JP2003176252A patent/JP2005009623A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106662226A (zh) * | 2014-08-12 | 2017-05-10 | 黑田精工株式会社 | 滚珠丝杠 |
CN106662226B (zh) * | 2014-08-12 | 2018-03-20 | 黑田精工株式会社 | 滚珠丝杠 |
FR3028714A1 (fr) * | 2014-11-25 | 2016-05-27 | Pellenc Sa | Mecanisme de vis et ecrou a billes. |
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