JP2005008309A - 画像読取装置及びこれを備えた画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】すくい上げ部での原稿すくい上げ時の衝撃を少なくし、安定した原稿画像の読取を行うことのできる画像読取装置及びこれを備えた画像形成装置を提供する。
【解決手段】原稿載置部に載置された原稿20を所定の読取位置21に搬送して原稿画像を読み取った後、読取位置21の下流に設けられたすくい上げ部22Aにより、画像が読み取られた後の原稿20をすくい上げながら排紙収納部に向わせるようにする。そして、読取位置21を通過した原稿20の先端が当接するすくい上げ部22Aのガイド面22aの形状を、原稿20の先端の一部が当接した後、原稿先端の他の部分が徐々に当接して原稿20をすくい上げるような形状とすることにより、原稿すくい上げ時の衝撃を少なくするようにする。
【選択図】 図1
【解決手段】原稿載置部に載置された原稿20を所定の読取位置21に搬送して原稿画像を読み取った後、読取位置21の下流に設けられたすくい上げ部22Aにより、画像が読み取られた後の原稿20をすくい上げながら排紙収納部に向わせるようにする。そして、読取位置21を通過した原稿20の先端が当接するすくい上げ部22Aのガイド面22aの形状を、原稿20の先端の一部が当接した後、原稿先端の他の部分が徐々に当接して原稿20をすくい上げるような形状とすることにより、原稿すくい上げ時の衝撃を少なくするようにする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像読取装置及びこれを備えた画像形成装置に関し、特に原稿画像を流し読み方式により読み取るようにしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、デジタル複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置においては、画像形成部と、原稿を読み取る画像読取装置とを備え、画像読取装置により読み取った画像情報に基づいて画像を形成するようにしたものがある。さらに、このような画像形成装置に設けられる画像読取装置としては、自動原稿送り装置を装置本体の上面に開閉自在に備え、自動原稿送り装置により自動搬送された原稿に対し、露光手段を用いて画像の読み取りを行うようにしたものがある。
【0003】
ところで、従来、このような原稿画像を読み取る方法として、プラテンガラス上の所定の読取位置の下方に露光装置を固定し、この露光装置の上方を、原稿を一定の速度で移動させることにより、画像を読み取る方法(以下、流し読みという)が知られている。
【0004】
ここで、このような流し読み方式により画像を読み取る画像読取装置としては、例えば略U字状の原稿搬送路(以下、Uターンパスという)を備えたものがある(特許文献1参照)。
【0005】
図14は、このようなUターンパスを備えた画像読取装置の概略構成を示す図であり、同図において、1は画像読取装置本体、2は画像読取装置本体1の上部に取り付けられた自動原稿送り装置である。ここで、この自動原稿送り装置2は画像読取装置本体1の上部に開閉回動自在に取り付けられており、プラテンガラス4に原稿を載置して原稿を読み取る際には、原稿を押えるようになっている。
【0006】
また、2Aは自動原稿送り装置2を綴じた際、原稿を押える圧板として作用する装置本体部であり、この装置本体部2Aの内部には、UターンパスPuが設けられている。なお、このUターンパスPuの上流端側に接続するように原稿載置トレイ10が設けられ、UターンパスPuの下流端側に接続するように装置本体部2Aの上面の一部により構成される排紙収納部である原稿排出トレイ16が設けられている。
【0007】
また、このUターンパスPuの上流部には原稿載置トレイ10に積載された不図示の原稿の最上位の原稿に当接してこれを送り出す原稿給送手段であるピックアップローラ30と、ピックアップローラ30により送り出された原稿を1枚ずつに分離する分離部を構成する分離パット31及びこの分離パット31に圧接する分離ローラ32と、原稿載置トレイ10に積載された原稿の先端位置を規制する原稿ストッパ33とが設けられている。さらに、このUターンパスPuの下流端側には、原稿を原稿排出トレイ16に排出するための原稿排出ローラ対15が設けられている。
【0008】
また、同図において、12,13は原稿Sを搬送するようUターンパスPuに設けられた第1及び第2搬送ローラ対であり、34はピックアップローラ30を回転自在に、かつ原稿載置トレイ14に積載された原稿に接離自在に保持するピックアップアームである。そして、原稿を送り出す際は、このピックアップアーム34を下方回動させてピックアップローラ30を原稿に当接させるようにしている。なお、このようにピックアップアーム34が下方回動すると、原稿ストッパ33がピックアップアーム10により押し下げられ、これにより原稿の搬送が可能となる。
【0009】
7は光源5、ミラー6及びCCD等の不図示の読取手段を一体化した画像読取部であり、この画像読取部7はプラテンガラス4の下方に左右に移動可能に設けられている。ここで、この画像読取部7は、自動原稿送り装置2から搬送される原稿を流し読みによって読み取る場合は、まず同図に示す位置で停止した状態で、流し読みガラス3を介してランプ等の光源5からの光を搬送される原稿に照射するようにしている。
【0010】
次に、この原稿からの反射光をミラー6で反射させてCCD等の読取手段に入射し、この後、この反射光を読取手段によって光電変換することにより、原稿画像を読み取るようにしている。そして、このようにして読み取られた画像は、この後、画像読取装置本体1を上部に備えた画像形成装置100の不図示の画像形成部により画像形成され、シートに転写されるようになっている。
【0011】
なお、この画像読取部7は、プラテンガラス4の下方をプラテンガラス4に沿って走査することにより、プラテンガラス4上に載置され、装置本体部2Aにより押えられた原稿の画像を読み取る、所謂固定読みが可能となっている。
【0012】
なお、同図において、17、18は搬送ガイドであり、Uターン経路Puは、これら搬送ガイド17,18及び流し読みガラス3の形状により任意の間隔を持って形成されている。
【0013】
そして、このような構成の画像読取装置において、操作者が不図示の操作部から読取開始を指示すると、まず不図示の駆動部が回転してピックアップアーム34が下方回動し、これにより原稿ストッパ33がピックアップアーム34により押し下げられる。この後、ピックアップローラ30が原稿載置トレイ10に積載された原稿の最上位の原稿に当接し、この最上位の原稿を送り出す。
【0014】
次に、このようにして送り出された最上位の原稿は原稿ストッパ33の上面を通り、分離ローラ32及び分離パット31によって他の原稿から分離され、この後、UターンパスPuの内部へと送り込まれる。
【0015】
次に、このようにUターンパスPuの内部へと送り込まれた原稿は、第1搬送ローラ対12によってUターンパスPuに沿って搬送され、さらに第2搬送ローラ対13によって流し読みガラス上に搬送され、流し読みガラス上の読取位置に向う。そして、この後、読取位置を通過する際、画像読取部7により画像情報が読み取られる。
【0016】
次に、このように画像が読み取られた後、図15に示すように、原稿20はすくい上げ部8によりすくい上げられて搬送ガイド18に沿って原稿排出ローラ対15に向かい、この原稿排出ローラ対15によって原稿排出トレイ16へと排出される。
【0017】
なお、原稿20の両面読取を行う際には、この後、画像が読み取られ、排紙ローラ対15により搬送される原稿20の後端が反転フラップ24を通過した直後に、排紙ローラ対15を停止させると共に、反転フラップ24を不図示のアクチュエータ(ソレノイド等)により、図16に示す位置に切り換えるようにする。
【0018】
そして、このように反転フラップ24の切り換えを行った後、排紙ローラ対15を排紙方向と逆方向に回転させることにより、スイッチバック路23へ原稿20を誘導し、搬送ローラ対12まで搬送するようになっている。なお、その後の原稿20の搬送、読取、排出方法については、前述の片面読取の方法と同様である。
【0019】
【特許文献1】
特開2000−50025号公報
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような構成の画像読取装置において、Uターン経路内の図15、図16において符号21に示す読取位置にて画像読取部7により流し読みが行われるが、このような流し読みが行われた後、読取位置21の近傍にあるすくい上げ部8に搬送される原稿は、図17及び図18に示すように、すくい上げ部8のすくい上げ面8aの全体に接触するようになる。
【0021】
ここで、このように原稿20がすくい上げ面全体に接触すると、言い換えればすくい上げ部8の、原稿20との当接部8bがすくい上げ面全体にわたると、接触の際の衝撃により、原稿20に速度変動や振動が起こり、これが原因でぶれを起こし、読取精度が落ちる場合があった。
【0022】
特に、原稿20の先端がすくい上げ部8に接触して、搬送ローラ対14に送られるまでの間は、原稿20を拘束するものがなく、画像の読取ぶれが頻繁に発生していた。なお、この当接によるぶれは、原稿20のコシ(剛性)による影響が大きく、原稿の種類によりぶれの大きさも様々であった。
【0023】
又、この当接によるぶれは、画像読取装置が取り付けられる画像形成装置の一例である複写機の印字精度に影響し、例えば600dpiの解像度で1画素あたり42μmのモノクロ複写機であれば、1〜1.5画素以上でブレ(画像のズレ)が生じると、記録画像に段差、突起等が画像として現れてしまい、悪影響が出てしまっていた。
【0024】
なお、従来の画像読取装置の構成では読取位置21と、すくい上げ部8の配置を狭くすることによって装置全体の小型化を計っているため、ブレを抑えるための他の手段を配することはできない。よって、読取位置21近傍での原稿搬送中の安定性を向上させる為には、すくい上げ部8での原稿の衝撃等の緩和が必要とされていた。
【0025】
そこで、本発明は、このような現状に鑑みてなされたものであり、すくい上げ部での原稿すくい上げ時の衝撃を少なくし、安定した原稿画像の読取を行うことのできる画像読取装置及びこれを備えた画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【0026】
【課題を解決するための手段】
本発明は、原稿載置部に載置された原稿を所定の読取位置に搬送し、前記原稿の画像を読み取る画像読取装置において、前記画像が読み取られた後、排出される原稿を載置する排紙収納部と、前記読取位置の下流に設けられ、前記画像が読み取られた後の原稿をすくい上げながら前記排紙収納部に向わせるすくい上げ部と、を備え、前記すくい上げ部は、前記読取位置を通過した原稿の先端が当接するガイド面を有し、前記ガイド面は前記原稿の先端の一部が当接した後、原稿先端の他の部分が徐々に当接して前記原稿をすくい上げるような形状を有することを特徴とするものである。
【0027】
また本発明は、前記すくい上げ部のガイド面は、原稿搬送方向と直交する幅方向の隣接する位置での断面形状が異なるように形成されていることを特徴とするものである。
【0028】
また本発明は、前記すくい上げ部のガイド面は、前記原稿の中央部に当接した後、徐々に前記原稿の両端部に当接して該原稿をすくい上げるよう前記幅方向の高さの低い中央から両端部に向けて対称的に、かつ傾斜が緩やかな形状を有することを特徴とするものである。
【0029】
また本発明は、前記すくい上げ部のガイド面は、前記原稿の中央部に当接した後、徐々に前記原稿の両端部に当接して該原稿をすくい上げるよう前記幅方向の中央から両端部に向けて対称的に、かつ両端部の立ち上がり部が中央の立ち上がり部よりも原稿搬送方向下流側に位置する形状を有することを特徴とするものである。
【0030】
また本発明は、前記すくい上げ部のガイド面は、前記原稿の両端部に当接した後、徐々に前記原稿の中央部に当接して該原稿をすくい上げるよう前記幅方向の両端部から中央に向けて対称的に、かつ傾斜が緩やかな形状を有することを特徴とするものである。
【0031】
また本発明は、前記すくい上げ部のガイド面は、前記幅方向の両端部から中央に向けて対称的に、かつ傾斜が緩やかな湾曲した形状を有することを特徴とするものである。
【0032】
また本発明は、前記すくい上げ部のガイド面は、前記幅方向の両端部から中央に向けて対称的に、かつ傾斜が緩やかな平面的な形状を有することを特徴とするものである。
【0033】
また本発明は、前記すくい上げ部のガイド面は、前記原稿の両端部に当接した後、徐々に前記原稿の中央部に当接して該原稿をすくい上げるよう前記幅方向の両端部から中央に向けて対称的に、かつ両端部の立ち上がり部が中央の立ち上がり部よりも原稿搬送方向上流側に位置する形状を有することを特徴とするものである。
【0034】
また本発明は、前記両端部の立ち上がり部と前記中央の立ち上がり部は円弧状を成していることを特徴とするものである。
【0035】
また本発明は、前記両端部の立ち上がり部と前記中央の立ち上がり部は直線状を成していることを特徴とするものである。
【0036】
また本発明は、前記すくい上げ部のガイド面は、前記原稿の、前記幅方向の一端部に当接した後、徐々に前記原稿の他端側に当接して該原稿をすくい上げるようひねられた形状を有することを特徴とするものである。
【0037】
また本発明は、前記すくい上げ部のガイド面は、前記一端側から他端側まで徐々に傾斜が緩やかとなった形状を有することを特徴とするものである。
【0038】
また本発明は、前記すくい上げ部のガイド面は、原稿搬送方向と直交する幅方向の任意の位置での断面形状が異なるように形成されていることを特徴とするものである。
【0039】
また本発明は、画像形成装置において、上記のいずれかに記載の画像読取装置と、画像形成部とを備えたことを特徴とするものである。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
【0041】
なお、画像読取装置全体の構成等については、前述の従来技術の構成と同一のためその説明は省略する。又、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的な配置などは特に記載せず、発明の範囲を限定するものではないものとする。
【0042】
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る画像読取装置に設けられた自動原稿搬送装置のすくい上げ部の上視図であり、図2の、(a)はその斜視図、(b)はその側面図である。なお、同図において、図17及び図18と同一符号は、同一又は相当部分を示している。
【0043】
図1及び図2において、22Aはすくい上げ部であり、このすくい上げ部22Aは、読取位置21を通過した原稿20の先端が当接するガイド面22aを有している。ここで、この斜線で示すガイド面22aは、まず原稿20の中央部に当接した後、徐々に原稿20の両端部に当接して原稿20をすくい上げるように、原稿搬送方向と直交する原稿幅方向の、高さの低い中心22dから高さの高い両端部22cに向けて対称的に、かつ傾斜が緩やかな形状を有している。
【0044】
なお、本発明の実施の形態(他の実施の形態も含む)の説明において、対称的という意味するところは必ずしも対称形状のみを意味するのではなく、対称もしくは概略対称であれば良いことを意味するものである。
【0045】
そして、このような形状のすくい上げ部22Aでは、原稿20が搬送されてくると、まず原稿20の先端は、すくい上げ部22の中心22dに最初に接触し、この後、そのまま原稿20が搬送されると、ガイド面22aの形状により、原稿20の先端は徐々に両端部22cに接触するようになり、これにより原稿20は、すくい上げ部22によって徐々にすくい上げられながら搬送され、既述した図15に示すように搬送ガイド18に沿って原稿排出ローラ対15に向かうことができるようになっている。
【0046】
このように、先端が当接するすくい上げ部22Aのガイド面22aの形状を、原稿20の先端の一部(中央部)が当接した後、原稿先端の他の部分(両端部)に向け徐々に当接して原稿20をすくい上げるような形状とすることにより、言い換えれば、すくい上げ部22Aを、幅方向隣接する位置での断面形状が徐々に異なるように形成することにより、もしくは、幅方向の任意の位置での断面形状が異なるように形成することにより、原稿20をすくい上げる際、一度に原稿20の先端がすくい上げ面22a全体に接触する場合に比べて原稿20に加わる衝撃を少くすることができる。
【0047】
これにより、原稿20をすくい上げる際、すくい上げ部22Aの上流にある読取位置21において読取動作が行われている原稿20の速度変動や振動の発生を抑えることができるようになり、この結果、安定した原稿画像の読取を行うことができ、読取精度を向上させる事ができる。さらに、読取位置21とすくい上げ部22Aが近い場合でも読取精度を向上させることができ、装置全体の小型化にも貢献する事ができる。
【0048】
なお、本実施の形態の場合、このように読取位置近傍で衝撃を与えずに徐々に原稿20をすくい上げることにより、画素数換算で0.5画素程度で、ぶれを押えることが可能となり、画像の読取精度を向上させることが可能となった。
【0049】
ところで、これまでの説明においては、原稿20の中央部に当接した後、徐々に原稿20の両端部に当接して原稿をすくい上げるよう、ガイド面22aは幅方向の中心22dから両端部22cに向けて対称的に、かつ傾斜が緩やかな形状を有するようにした場合について述べてきたが、図3及び図4のように、すくい上げ部22Bが、中央22dから両端部22cに向けて対称的に、かつ両端部22cの立ち上がり部が中央22dの立ち上がり部よりも原稿搬送方向下流側に位置するような形状を有するようにしても、同様の効果が得ることができる。
【0050】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
【0051】
図5は本実施の形態に係る画像読取装置に設けられた自動原稿搬送装置のすくい上げ部の上視図である。また、図6の、(a)はその斜視図、(b)はその側面図である。なお、図5及び図6において、図1及び図2と同一符号は、同一又は相当部分を示している。
【0052】
図5及び図6において、22Cはすくい上げ部であり、このすくい上げ部22Cの斜線で示すガイド面22aは、両端部22cから中央22dに向けて対称的に、かつ傾斜が緩やかな形状を有している。
【0053】
そして、このような形状のすくい上げ部22Cでは、原稿20が搬送されてくると、まず原稿20の先端は、すくい上げ部22Cの両端部22cに最初に接触し、この後、そのまま原稿20が搬送されると、ガイド面22aの形状により、原稿20の先端は中央22dに徐々に接触し、これにより原稿20は徐々にすくい上げられながら搬送されるようになっている。
【0054】
なお、本実施の形態では、図6に示すようにすくい上げ部22Cのガイド面22aの形状を両端部22cから中央22dまでが湾曲している形状としたが、例えば図7及び図8のようにすくい上げ部22Dのガイド面22aの形状を両端部22cから中央22dまでが平面的(直線的)な形状としても、同様の効果を得ることができる。
【0055】
また、図9に示すすくい上げ部22Eように、両端部22cから中央22dに向けて対称的に、かつ両端部22cの立ち上がり部が中央22dの立ち上がり部よりも原稿搬送方向上流側に位置する形状としても、同様の効果を得ることができる。
【0056】
さらに、同図に示すすくい上げ部22Eは、両端部22cの立ち上がり部と中央22dの立ち上がり部が円弧状を成しているが、図10に示すすくい上げ部22Fのように両端部22cの立ち上がり部と中央22dの立ち上がり部が直線状を成すようにしても良い。
【0057】
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。
【0058】
図11は本実施の形態に係る画像読取装置に設けられた自動原稿搬送装置のすくい上げ部の上視図である。また、図12の、(a)は、その斜視図、(b)はその側面図である。なお、図11及び図12において、図1及び図2と同一符号は、同一又は相当部分を示している。
【0059】
図11及び図12において、22Gはすくい上げ部であり、このすくい上げ部22Gの斜線で示すガイド面22aは、原稿20の一端側と当接した後、徐々に原稿20の他端側に当接して原稿をすくい上げるよう一方の側端部22c1から任意の角度を持たせた、ひねられた形状、言い換えれば一端側22c1から他端側22c2まで徐々に傾斜が緩やかとなった形状を有するようにしている。
【0060】
そして、このような形状のすくい上げ部22Gでは、原稿20が搬送されてくると、まず原稿20の先端は、すくい上げ部22Gの一方の側端部22c1に接触し、そのまま原稿20が搬送されるとすくい上げ面22aの形状により、原稿20は反対側の端部22c2まで徐々に接触し、これにより原稿20は徐々にすくい上げられながら搬送されるようになる。
【0061】
なお、本実施の形態は、これに限らず図13のように、すくい上げ部22Hの一方の側端部22c1の立ち上がり部を、他方の側端部22c2の立ち上がり部よりも原稿搬送方向下流側とするようにしても同様の効果を得ることができる。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のように、読取位置を通過した原稿の先端が当接するすくい上げ部のガイド面の形状を、原稿の先端の一部が当接した後、徐々に原稿先端の他の部分に当接して原稿をすくい上げるような形状とすることにより、すくい上げ部での原稿すくい上げ時の衝撃を少なくし、安定した原稿画像の読取を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る画像読取装置に設けられた自動原稿搬送装置のすくい上げ部の上視図。
【図2】上記すくい上げ部の(a)は斜視図、(b)は側面図。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る画像読取装置に設けられた自動原稿搬送装置の他のすくい上げ部の上視図。
【図4】上記すくい上げ部の(a)は斜視図、(b)は側面図。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係る画像読取装置に設けられた自動原稿搬送装置のすくい上げ部の上視図。
【図6】上記すくい上げ部の(a)は斜視図、(b)は側面図。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係る画像読取装置に設けられた自動原稿搬送装置の他のすくい上げ部の上視図。
【図8】上記すくい上げ部の(a)は斜視図、(b)は側面図。
【図9】本発明の第2の実施の形態に係る画像読取装置に設けられた自動原稿搬送装置の他のすくい上げ部の斜視図。
【図10】本発明の第2の実施の形態に係る画像読取装置に設けられた自動原稿搬送装置の他のすくい上げ部の斜視図。
【図11】本発明の第3の実施の形態に係る画像読取装置に設けられた自動原稿搬送装置のすくい上げ部の上視図。
【図12】上記すくい上げ部の(a)は斜視図、(b)は側面図。
【図13】本発明の第3の実施の形態に係る画像読取装置に設けられた自動原稿搬送装置の他のすくい上げ部の斜視図。
【図14】従来の画像読取装置及びこれを備えた画像形成装置の概略構成を示す図。
【図15】従来の画像読取装置の画像読取動作の際の状態を示す図。
【図16】従来の画像読取装置の両面画像読取動作の際の状態を示す図。
【図17】従来の画像読取装置に設けられた自動原稿搬送装置のすくい上げ部の上視図。
【図18】上記すくい上げ部の(a)は斜視図、(b)は側面図。
【符号の説明】
1 画像読取装置本体
2 自動原稿送り装置
7 画像読取部
16 原稿排出トレイ
20 原稿
22A〜22H すくい上げ部
21 読取位置
22a ガイド面
22c 両端部
22c1 一方の側端部
22c2 他端側
22d 中心
Pu Uターンパス
100 画像形成装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像読取装置及びこれを備えた画像形成装置に関し、特に原稿画像を流し読み方式により読み取るようにしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、デジタル複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置においては、画像形成部と、原稿を読み取る画像読取装置とを備え、画像読取装置により読み取った画像情報に基づいて画像を形成するようにしたものがある。さらに、このような画像形成装置に設けられる画像読取装置としては、自動原稿送り装置を装置本体の上面に開閉自在に備え、自動原稿送り装置により自動搬送された原稿に対し、露光手段を用いて画像の読み取りを行うようにしたものがある。
【0003】
ところで、従来、このような原稿画像を読み取る方法として、プラテンガラス上の所定の読取位置の下方に露光装置を固定し、この露光装置の上方を、原稿を一定の速度で移動させることにより、画像を読み取る方法(以下、流し読みという)が知られている。
【0004】
ここで、このような流し読み方式により画像を読み取る画像読取装置としては、例えば略U字状の原稿搬送路(以下、Uターンパスという)を備えたものがある(特許文献1参照)。
【0005】
図14は、このようなUターンパスを備えた画像読取装置の概略構成を示す図であり、同図において、1は画像読取装置本体、2は画像読取装置本体1の上部に取り付けられた自動原稿送り装置である。ここで、この自動原稿送り装置2は画像読取装置本体1の上部に開閉回動自在に取り付けられており、プラテンガラス4に原稿を載置して原稿を読み取る際には、原稿を押えるようになっている。
【0006】
また、2Aは自動原稿送り装置2を綴じた際、原稿を押える圧板として作用する装置本体部であり、この装置本体部2Aの内部には、UターンパスPuが設けられている。なお、このUターンパスPuの上流端側に接続するように原稿載置トレイ10が設けられ、UターンパスPuの下流端側に接続するように装置本体部2Aの上面の一部により構成される排紙収納部である原稿排出トレイ16が設けられている。
【0007】
また、このUターンパスPuの上流部には原稿載置トレイ10に積載された不図示の原稿の最上位の原稿に当接してこれを送り出す原稿給送手段であるピックアップローラ30と、ピックアップローラ30により送り出された原稿を1枚ずつに分離する分離部を構成する分離パット31及びこの分離パット31に圧接する分離ローラ32と、原稿載置トレイ10に積載された原稿の先端位置を規制する原稿ストッパ33とが設けられている。さらに、このUターンパスPuの下流端側には、原稿を原稿排出トレイ16に排出するための原稿排出ローラ対15が設けられている。
【0008】
また、同図において、12,13は原稿Sを搬送するようUターンパスPuに設けられた第1及び第2搬送ローラ対であり、34はピックアップローラ30を回転自在に、かつ原稿載置トレイ14に積載された原稿に接離自在に保持するピックアップアームである。そして、原稿を送り出す際は、このピックアップアーム34を下方回動させてピックアップローラ30を原稿に当接させるようにしている。なお、このようにピックアップアーム34が下方回動すると、原稿ストッパ33がピックアップアーム10により押し下げられ、これにより原稿の搬送が可能となる。
【0009】
7は光源5、ミラー6及びCCD等の不図示の読取手段を一体化した画像読取部であり、この画像読取部7はプラテンガラス4の下方に左右に移動可能に設けられている。ここで、この画像読取部7は、自動原稿送り装置2から搬送される原稿を流し読みによって読み取る場合は、まず同図に示す位置で停止した状態で、流し読みガラス3を介してランプ等の光源5からの光を搬送される原稿に照射するようにしている。
【0010】
次に、この原稿からの反射光をミラー6で反射させてCCD等の読取手段に入射し、この後、この反射光を読取手段によって光電変換することにより、原稿画像を読み取るようにしている。そして、このようにして読み取られた画像は、この後、画像読取装置本体1を上部に備えた画像形成装置100の不図示の画像形成部により画像形成され、シートに転写されるようになっている。
【0011】
なお、この画像読取部7は、プラテンガラス4の下方をプラテンガラス4に沿って走査することにより、プラテンガラス4上に載置され、装置本体部2Aにより押えられた原稿の画像を読み取る、所謂固定読みが可能となっている。
【0012】
なお、同図において、17、18は搬送ガイドであり、Uターン経路Puは、これら搬送ガイド17,18及び流し読みガラス3の形状により任意の間隔を持って形成されている。
【0013】
そして、このような構成の画像読取装置において、操作者が不図示の操作部から読取開始を指示すると、まず不図示の駆動部が回転してピックアップアーム34が下方回動し、これにより原稿ストッパ33がピックアップアーム34により押し下げられる。この後、ピックアップローラ30が原稿載置トレイ10に積載された原稿の最上位の原稿に当接し、この最上位の原稿を送り出す。
【0014】
次に、このようにして送り出された最上位の原稿は原稿ストッパ33の上面を通り、分離ローラ32及び分離パット31によって他の原稿から分離され、この後、UターンパスPuの内部へと送り込まれる。
【0015】
次に、このようにUターンパスPuの内部へと送り込まれた原稿は、第1搬送ローラ対12によってUターンパスPuに沿って搬送され、さらに第2搬送ローラ対13によって流し読みガラス上に搬送され、流し読みガラス上の読取位置に向う。そして、この後、読取位置を通過する際、画像読取部7により画像情報が読み取られる。
【0016】
次に、このように画像が読み取られた後、図15に示すように、原稿20はすくい上げ部8によりすくい上げられて搬送ガイド18に沿って原稿排出ローラ対15に向かい、この原稿排出ローラ対15によって原稿排出トレイ16へと排出される。
【0017】
なお、原稿20の両面読取を行う際には、この後、画像が読み取られ、排紙ローラ対15により搬送される原稿20の後端が反転フラップ24を通過した直後に、排紙ローラ対15を停止させると共に、反転フラップ24を不図示のアクチュエータ(ソレノイド等)により、図16に示す位置に切り換えるようにする。
【0018】
そして、このように反転フラップ24の切り換えを行った後、排紙ローラ対15を排紙方向と逆方向に回転させることにより、スイッチバック路23へ原稿20を誘導し、搬送ローラ対12まで搬送するようになっている。なお、その後の原稿20の搬送、読取、排出方法については、前述の片面読取の方法と同様である。
【0019】
【特許文献1】
特開2000−50025号公報
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような構成の画像読取装置において、Uターン経路内の図15、図16において符号21に示す読取位置にて画像読取部7により流し読みが行われるが、このような流し読みが行われた後、読取位置21の近傍にあるすくい上げ部8に搬送される原稿は、図17及び図18に示すように、すくい上げ部8のすくい上げ面8aの全体に接触するようになる。
【0021】
ここで、このように原稿20がすくい上げ面全体に接触すると、言い換えればすくい上げ部8の、原稿20との当接部8bがすくい上げ面全体にわたると、接触の際の衝撃により、原稿20に速度変動や振動が起こり、これが原因でぶれを起こし、読取精度が落ちる場合があった。
【0022】
特に、原稿20の先端がすくい上げ部8に接触して、搬送ローラ対14に送られるまでの間は、原稿20を拘束するものがなく、画像の読取ぶれが頻繁に発生していた。なお、この当接によるぶれは、原稿20のコシ(剛性)による影響が大きく、原稿の種類によりぶれの大きさも様々であった。
【0023】
又、この当接によるぶれは、画像読取装置が取り付けられる画像形成装置の一例である複写機の印字精度に影響し、例えば600dpiの解像度で1画素あたり42μmのモノクロ複写機であれば、1〜1.5画素以上でブレ(画像のズレ)が生じると、記録画像に段差、突起等が画像として現れてしまい、悪影響が出てしまっていた。
【0024】
なお、従来の画像読取装置の構成では読取位置21と、すくい上げ部8の配置を狭くすることによって装置全体の小型化を計っているため、ブレを抑えるための他の手段を配することはできない。よって、読取位置21近傍での原稿搬送中の安定性を向上させる為には、すくい上げ部8での原稿の衝撃等の緩和が必要とされていた。
【0025】
そこで、本発明は、このような現状に鑑みてなされたものであり、すくい上げ部での原稿すくい上げ時の衝撃を少なくし、安定した原稿画像の読取を行うことのできる画像読取装置及びこれを備えた画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【0026】
【課題を解決するための手段】
本発明は、原稿載置部に載置された原稿を所定の読取位置に搬送し、前記原稿の画像を読み取る画像読取装置において、前記画像が読み取られた後、排出される原稿を載置する排紙収納部と、前記読取位置の下流に設けられ、前記画像が読み取られた後の原稿をすくい上げながら前記排紙収納部に向わせるすくい上げ部と、を備え、前記すくい上げ部は、前記読取位置を通過した原稿の先端が当接するガイド面を有し、前記ガイド面は前記原稿の先端の一部が当接した後、原稿先端の他の部分が徐々に当接して前記原稿をすくい上げるような形状を有することを特徴とするものである。
【0027】
また本発明は、前記すくい上げ部のガイド面は、原稿搬送方向と直交する幅方向の隣接する位置での断面形状が異なるように形成されていることを特徴とするものである。
【0028】
また本発明は、前記すくい上げ部のガイド面は、前記原稿の中央部に当接した後、徐々に前記原稿の両端部に当接して該原稿をすくい上げるよう前記幅方向の高さの低い中央から両端部に向けて対称的に、かつ傾斜が緩やかな形状を有することを特徴とするものである。
【0029】
また本発明は、前記すくい上げ部のガイド面は、前記原稿の中央部に当接した後、徐々に前記原稿の両端部に当接して該原稿をすくい上げるよう前記幅方向の中央から両端部に向けて対称的に、かつ両端部の立ち上がり部が中央の立ち上がり部よりも原稿搬送方向下流側に位置する形状を有することを特徴とするものである。
【0030】
また本発明は、前記すくい上げ部のガイド面は、前記原稿の両端部に当接した後、徐々に前記原稿の中央部に当接して該原稿をすくい上げるよう前記幅方向の両端部から中央に向けて対称的に、かつ傾斜が緩やかな形状を有することを特徴とするものである。
【0031】
また本発明は、前記すくい上げ部のガイド面は、前記幅方向の両端部から中央に向けて対称的に、かつ傾斜が緩やかな湾曲した形状を有することを特徴とするものである。
【0032】
また本発明は、前記すくい上げ部のガイド面は、前記幅方向の両端部から中央に向けて対称的に、かつ傾斜が緩やかな平面的な形状を有することを特徴とするものである。
【0033】
また本発明は、前記すくい上げ部のガイド面は、前記原稿の両端部に当接した後、徐々に前記原稿の中央部に当接して該原稿をすくい上げるよう前記幅方向の両端部から中央に向けて対称的に、かつ両端部の立ち上がり部が中央の立ち上がり部よりも原稿搬送方向上流側に位置する形状を有することを特徴とするものである。
【0034】
また本発明は、前記両端部の立ち上がり部と前記中央の立ち上がり部は円弧状を成していることを特徴とするものである。
【0035】
また本発明は、前記両端部の立ち上がり部と前記中央の立ち上がり部は直線状を成していることを特徴とするものである。
【0036】
また本発明は、前記すくい上げ部のガイド面は、前記原稿の、前記幅方向の一端部に当接した後、徐々に前記原稿の他端側に当接して該原稿をすくい上げるようひねられた形状を有することを特徴とするものである。
【0037】
また本発明は、前記すくい上げ部のガイド面は、前記一端側から他端側まで徐々に傾斜が緩やかとなった形状を有することを特徴とするものである。
【0038】
また本発明は、前記すくい上げ部のガイド面は、原稿搬送方向と直交する幅方向の任意の位置での断面形状が異なるように形成されていることを特徴とするものである。
【0039】
また本発明は、画像形成装置において、上記のいずれかに記載の画像読取装置と、画像形成部とを備えたことを特徴とするものである。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
【0041】
なお、画像読取装置全体の構成等については、前述の従来技術の構成と同一のためその説明は省略する。又、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的な配置などは特に記載せず、発明の範囲を限定するものではないものとする。
【0042】
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る画像読取装置に設けられた自動原稿搬送装置のすくい上げ部の上視図であり、図2の、(a)はその斜視図、(b)はその側面図である。なお、同図において、図17及び図18と同一符号は、同一又は相当部分を示している。
【0043】
図1及び図2において、22Aはすくい上げ部であり、このすくい上げ部22Aは、読取位置21を通過した原稿20の先端が当接するガイド面22aを有している。ここで、この斜線で示すガイド面22aは、まず原稿20の中央部に当接した後、徐々に原稿20の両端部に当接して原稿20をすくい上げるように、原稿搬送方向と直交する原稿幅方向の、高さの低い中心22dから高さの高い両端部22cに向けて対称的に、かつ傾斜が緩やかな形状を有している。
【0044】
なお、本発明の実施の形態(他の実施の形態も含む)の説明において、対称的という意味するところは必ずしも対称形状のみを意味するのではなく、対称もしくは概略対称であれば良いことを意味するものである。
【0045】
そして、このような形状のすくい上げ部22Aでは、原稿20が搬送されてくると、まず原稿20の先端は、すくい上げ部22の中心22dに最初に接触し、この後、そのまま原稿20が搬送されると、ガイド面22aの形状により、原稿20の先端は徐々に両端部22cに接触するようになり、これにより原稿20は、すくい上げ部22によって徐々にすくい上げられながら搬送され、既述した図15に示すように搬送ガイド18に沿って原稿排出ローラ対15に向かうことができるようになっている。
【0046】
このように、先端が当接するすくい上げ部22Aのガイド面22aの形状を、原稿20の先端の一部(中央部)が当接した後、原稿先端の他の部分(両端部)に向け徐々に当接して原稿20をすくい上げるような形状とすることにより、言い換えれば、すくい上げ部22Aを、幅方向隣接する位置での断面形状が徐々に異なるように形成することにより、もしくは、幅方向の任意の位置での断面形状が異なるように形成することにより、原稿20をすくい上げる際、一度に原稿20の先端がすくい上げ面22a全体に接触する場合に比べて原稿20に加わる衝撃を少くすることができる。
【0047】
これにより、原稿20をすくい上げる際、すくい上げ部22Aの上流にある読取位置21において読取動作が行われている原稿20の速度変動や振動の発生を抑えることができるようになり、この結果、安定した原稿画像の読取を行うことができ、読取精度を向上させる事ができる。さらに、読取位置21とすくい上げ部22Aが近い場合でも読取精度を向上させることができ、装置全体の小型化にも貢献する事ができる。
【0048】
なお、本実施の形態の場合、このように読取位置近傍で衝撃を与えずに徐々に原稿20をすくい上げることにより、画素数換算で0.5画素程度で、ぶれを押えることが可能となり、画像の読取精度を向上させることが可能となった。
【0049】
ところで、これまでの説明においては、原稿20の中央部に当接した後、徐々に原稿20の両端部に当接して原稿をすくい上げるよう、ガイド面22aは幅方向の中心22dから両端部22cに向けて対称的に、かつ傾斜が緩やかな形状を有するようにした場合について述べてきたが、図3及び図4のように、すくい上げ部22Bが、中央22dから両端部22cに向けて対称的に、かつ両端部22cの立ち上がり部が中央22dの立ち上がり部よりも原稿搬送方向下流側に位置するような形状を有するようにしても、同様の効果が得ることができる。
【0050】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
【0051】
図5は本実施の形態に係る画像読取装置に設けられた自動原稿搬送装置のすくい上げ部の上視図である。また、図6の、(a)はその斜視図、(b)はその側面図である。なお、図5及び図6において、図1及び図2と同一符号は、同一又は相当部分を示している。
【0052】
図5及び図6において、22Cはすくい上げ部であり、このすくい上げ部22Cの斜線で示すガイド面22aは、両端部22cから中央22dに向けて対称的に、かつ傾斜が緩やかな形状を有している。
【0053】
そして、このような形状のすくい上げ部22Cでは、原稿20が搬送されてくると、まず原稿20の先端は、すくい上げ部22Cの両端部22cに最初に接触し、この後、そのまま原稿20が搬送されると、ガイド面22aの形状により、原稿20の先端は中央22dに徐々に接触し、これにより原稿20は徐々にすくい上げられながら搬送されるようになっている。
【0054】
なお、本実施の形態では、図6に示すようにすくい上げ部22Cのガイド面22aの形状を両端部22cから中央22dまでが湾曲している形状としたが、例えば図7及び図8のようにすくい上げ部22Dのガイド面22aの形状を両端部22cから中央22dまでが平面的(直線的)な形状としても、同様の効果を得ることができる。
【0055】
また、図9に示すすくい上げ部22Eように、両端部22cから中央22dに向けて対称的に、かつ両端部22cの立ち上がり部が中央22dの立ち上がり部よりも原稿搬送方向上流側に位置する形状としても、同様の効果を得ることができる。
【0056】
さらに、同図に示すすくい上げ部22Eは、両端部22cの立ち上がり部と中央22dの立ち上がり部が円弧状を成しているが、図10に示すすくい上げ部22Fのように両端部22cの立ち上がり部と中央22dの立ち上がり部が直線状を成すようにしても良い。
【0057】
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。
【0058】
図11は本実施の形態に係る画像読取装置に設けられた自動原稿搬送装置のすくい上げ部の上視図である。また、図12の、(a)は、その斜視図、(b)はその側面図である。なお、図11及び図12において、図1及び図2と同一符号は、同一又は相当部分を示している。
【0059】
図11及び図12において、22Gはすくい上げ部であり、このすくい上げ部22Gの斜線で示すガイド面22aは、原稿20の一端側と当接した後、徐々に原稿20の他端側に当接して原稿をすくい上げるよう一方の側端部22c1から任意の角度を持たせた、ひねられた形状、言い換えれば一端側22c1から他端側22c2まで徐々に傾斜が緩やかとなった形状を有するようにしている。
【0060】
そして、このような形状のすくい上げ部22Gでは、原稿20が搬送されてくると、まず原稿20の先端は、すくい上げ部22Gの一方の側端部22c1に接触し、そのまま原稿20が搬送されるとすくい上げ面22aの形状により、原稿20は反対側の端部22c2まで徐々に接触し、これにより原稿20は徐々にすくい上げられながら搬送されるようになる。
【0061】
なお、本実施の形態は、これに限らず図13のように、すくい上げ部22Hの一方の側端部22c1の立ち上がり部を、他方の側端部22c2の立ち上がり部よりも原稿搬送方向下流側とするようにしても同様の効果を得ることができる。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のように、読取位置を通過した原稿の先端が当接するすくい上げ部のガイド面の形状を、原稿の先端の一部が当接した後、徐々に原稿先端の他の部分に当接して原稿をすくい上げるような形状とすることにより、すくい上げ部での原稿すくい上げ時の衝撃を少なくし、安定した原稿画像の読取を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る画像読取装置に設けられた自動原稿搬送装置のすくい上げ部の上視図。
【図2】上記すくい上げ部の(a)は斜視図、(b)は側面図。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る画像読取装置に設けられた自動原稿搬送装置の他のすくい上げ部の上視図。
【図4】上記すくい上げ部の(a)は斜視図、(b)は側面図。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係る画像読取装置に設けられた自動原稿搬送装置のすくい上げ部の上視図。
【図6】上記すくい上げ部の(a)は斜視図、(b)は側面図。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係る画像読取装置に設けられた自動原稿搬送装置の他のすくい上げ部の上視図。
【図8】上記すくい上げ部の(a)は斜視図、(b)は側面図。
【図9】本発明の第2の実施の形態に係る画像読取装置に設けられた自動原稿搬送装置の他のすくい上げ部の斜視図。
【図10】本発明の第2の実施の形態に係る画像読取装置に設けられた自動原稿搬送装置の他のすくい上げ部の斜視図。
【図11】本発明の第3の実施の形態に係る画像読取装置に設けられた自動原稿搬送装置のすくい上げ部の上視図。
【図12】上記すくい上げ部の(a)は斜視図、(b)は側面図。
【図13】本発明の第3の実施の形態に係る画像読取装置に設けられた自動原稿搬送装置の他のすくい上げ部の斜視図。
【図14】従来の画像読取装置及びこれを備えた画像形成装置の概略構成を示す図。
【図15】従来の画像読取装置の画像読取動作の際の状態を示す図。
【図16】従来の画像読取装置の両面画像読取動作の際の状態を示す図。
【図17】従来の画像読取装置に設けられた自動原稿搬送装置のすくい上げ部の上視図。
【図18】上記すくい上げ部の(a)は斜視図、(b)は側面図。
【符号の説明】
1 画像読取装置本体
2 自動原稿送り装置
7 画像読取部
16 原稿排出トレイ
20 原稿
22A〜22H すくい上げ部
21 読取位置
22a ガイド面
22c 両端部
22c1 一方の側端部
22c2 他端側
22d 中心
Pu Uターンパス
100 画像形成装置
Claims (14)
- 原稿載置部に載置された原稿を所定の読取位置に搬送し、前記原稿の画像を読み取る画像読取装置において、
前記画像が読み取られた後、排出される原稿を載置する排紙収納部と、
前記読取位置の下流に設けられ、前記画像が読み取られた後の原稿をすくい上げながら前記排紙収納部に向わせるすくい上げ部と、
を備え、
前記すくい上げ部は、前記読取位置を通過した原稿の先端が当接するガイド面を有し、前記ガイド面は前記原稿の先端の一部が当接した後、原稿先端の他の部分が徐々に当接して前記原稿をすくい上げるような形状を有することを特徴とする画像読取装置。 - 前記すくい上げ部のガイド面は、原稿搬送方向と直交する幅方向の隣接する位置での断面形状が異なるように形成されていることを特徴とする請求項1記載の画像読取装置。
- 前記すくい上げ部のガイド面は、前記原稿の中央部に当接した後、徐々に前記原稿の両端部に当接して該原稿をすくい上げるよう前記幅方向の高さの低い中央から両端部に向けて対称的に、かつ傾斜が緩やかな形状を有することを特徴とする請求項1記載の画像読取装置。
- 前記すくい上げ部のガイド面は、前記原稿の中央部に当接した後、徐々に前記原稿の両端部に当接して該原稿をすくい上げるよう前記幅方向の中央から両端部に向けて対称的に、かつ両端部の立ち上がり部が中央の立ち上がり部よりも原稿搬送方向下流側に位置する形状を有することを特徴とする請求項1記載の画像読取装置。
- 前記すくい上げ部のガイド面は、前記原稿の両端部に当接した後、徐々に前記原稿の中央部に当接して該原稿をすくい上げるよう前記幅方向の両端部から中央に向けて対称的に、かつ傾斜が緩やかな形状を有することを特徴とする請求項1記載の画像読取装置。
- 前記すくい上げ部のガイド面は、前記幅方向の両端部から中央に向けて対称的に、かつ傾斜が緩やかな湾曲した形状を有することを特徴とする請求項5記載の画像読取装置。
- 前記すくい上げ部のガイド面は、前記幅方向の両端部から中央に向けて対称的に、かつ傾斜が緩やかな平面的な形状を有することを特徴とする請求項5記載の画像読取装置。
- 前記すくい上げ部のガイド面は、前記原稿の両端部に当接した後、徐々に前記原稿の中央部に当接して該原稿をすくい上げるよう前記幅方向の両端部から中央に向けて対称的に、かつ両端部の立ち上がり部が中央の立ち上がり部よりも原稿搬送方向上流側に位置する形状を有することを特徴とする請求項1記載の画像読取装置。
- 前記両端部の立ち上がり部と前記中央の立ち上がり部は円弧状を成していることを特徴とする請求項8記載の画像読取装置。
- 前記両端部の立ち上がり部と前記中央の立ち上がり部は直線状を成していることを特徴とする請求項8記載の画像読取装置。
- 前記すくい上げ部のガイド面は、前記原稿の、前記幅方向の一端部に当接した後、徐々に前記原稿の他端側に当接して該原稿をすくい上げるようひねられた形状を有することを特徴とする請求項1記載の画像読取装置。
- 前記すくい上げ部のガイド面は、前記一端側から他端側まで徐々に傾斜が緩やかとなった形状を有することを特徴とする請求項11記載の画像読取装置。
- 前記すくい上げ部のガイド面は、原稿搬送方向と直交する幅方向の任意の位置での断面形状が異なるように形成されていることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の画像読取装置。
- 前記請求項1乃至13のいずれか1項に記載の画像読取装置と、画像形成部とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
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2003
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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