JP2005006365A - 電気接続箱 - Google Patents
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Abstract
【課題】大電流回路を安価に形成すると共に、電気接続箱の内部回路を軽量化する。
【解決手段】電気接続箱10の内部回路として、大電流回路は3sq以上の太物単芯線wで形成する一方、小電流回路はバスバー20で形成し、該バスバー20はバスバー本体21にL形状のL型端子22を溶接により、あるいはプレスフィット端子をバスバー本体に設けた端子孔に圧入して接続固定し、該端子22、プレスフィット端子の板厚よりバスバー本体21の板厚を同等以下の薄板としている。
【選択図】 図1
【解決手段】電気接続箱10の内部回路として、大電流回路は3sq以上の太物単芯線wで形成する一方、小電流回路はバスバー20で形成し、該バスバー20はバスバー本体21にL形状のL型端子22を溶接により、あるいはプレスフィット端子をバスバー本体に設けた端子孔に圧入して接続固定し、該端子22、プレスフィット端子の板厚よりバスバー本体21の板厚を同等以下の薄板としている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技祷分野】
本発明は、電気接続箱に関し、詳しくは、電気接続箱の内部回路のうち大電流回路は太物単芯線で形成する一方、中・小電流回路は薄板のバスバーにより構成して、電気接続箱の軽量化及び低コスト化を図るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電気接続箱の内部回路材としては、通常、実開昭63−93714号に開示されているような、導電性金属板を回路形状に打ち抜き形成したバスバーが汎用されている。該バスバーでは電流容量に対応して段階的にバスバーの板厚の異なせ、大電流回路では板厚を大とし、小電流回路では板厚を薄くしている。
また、バスバーに代えて、あるいはバスバーと併用して電線に圧接端子を圧接接続して内部回路を形成している場合もある。バスバーと電線とを内部回路として併用する場合、大電流回路となる電源回路にはバスバーを用い、信号回路等の中・小電流回路には電線が用いられている。これは信号回路等の中・小電流回路に回路変更が多いため、バスバーでは金型製作費がかかり、電線を用いる方がコスト安になるためである。
【0003】
【特許文献1】
実開昭63−93714号
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、電気接続箱においては、大電流回路は厚肉のバスバーを用いた場合、重量の低減化には限度があり、かつ、回路変更があった場合には金型を新規に起工しなければならずコスト低減が図れない問題があった。
また、小電流回路を薄肉化しても、該バスバーに設けるタブの厚さは規定厚さとする必要があるため、タブで必要とされる厚さ以下に薄くすることはできず、バスバーの薄肉化も限界がある。
【0005】
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、電気接続箱の内部回路として収容される回路材の軽量化、製作費のコスト低下等を確実に図ることを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、電気接続箱の内部回路として、大電流回路は3sq以上の太物単芯線で形成する一方、小電流回路はバスバーで形成し、
上記小電流回路のバスバーは、バスバー本体に別体の導電性金属板からなるL型端子を溶接し、あるいはプレスフィット端子を上記バスバー本体に穿設した端子孔に圧入接触して形成していることを特徴とする電気接続箱を提供している。
【0007】
上記構成とすると、小電流回路のバスバーはバスバー本体に溶接あるいはプレスフィットで端子を接続固定しているため、バスバー本体の板厚を端子の板厚に関係なく薄板にすることができる。これにより、バスバー本体を電流量に応じた板厚にすることができるので、電気接続箱の軽量化及び低コスト化を図ることができる。
また、バスバーの所要箇所を屈折してタブを設ける必要がないため、バスバーの回路形成を容易にすることができ、かつ、導電性金属板を打ち抜き加工する際の歩留りをよくすることができる。
さらに、大電流回路を太物単芯線で形成しているので、大電流回路を所要の厚板のバスバーで形成する場合に比べて、電気接続箱を軽量化することができ、また、容易に多様な回路を形成することができる。さらにまた、バスバーを打ち抜く大型プレス金型を不要と出来るため、大幅な金型費の削減を図ることができる。
【0008】
タブの厚さは規格寸法とされているため、任意に薄く出来ないが、本発明では、バスバー本体とタブを構成するL型端子あるいはプレスフィット端子とは別体であるため、これらL型端子やプレスフィット端子の板厚よりもバスバー本体の板厚を薄くすることができ、軽量化をはかることができる。
【0009】
上記L型端子は、その基部を上記バスバー本体表面に重ねて抵抗溶接あるいは超音波溶接すれば、端子をバスバー本体に容易かつ確実に固定することができる。また、端子をバスバー本体とは別体として設けることにより、端子の折り曲げ加工が容易となるため、金型費を低減することができ、かつ、端子を所要の板厚にするたたき加工を不要としているため、製造コストを低減することができる。
【0010】
上記プレスフィット端子は、先端にオスタブを設けていると共に、該プレスフィット端子の一部を拡幅させてプレスフィット部を設け、該プレスフィット部を上記バスバー本体の端子孔に圧入接触して電気接続している。
上記バスバー本体を絶縁板に固定し、この絶縁板にバスバー本体の端子孔と連通する固定孔を設け、プレスフィット端子のプレスフィット部をバスバー本体の端子孔に挿入すると共に絶縁板の固定孔に圧縮変形させて圧入するだけで、プレスフィット端子をバスバー本体と接続できると共に絶縁板に固定することができ、規格化された板厚のオスタブを備えたバスバーを形成することができる。これにより、バスバー本体の板厚をプレスフィット端子のオスタブの板厚よりも薄くすることができ、電気接続箱の軽量化及びコストの低減を図ることができる。
【0011】
電気接続箱内に収容するバスバーには、全て上記別体の端子を固定し、上記バスバー本体の上下両面に上記端子を上向き及び下向きに突設していることが好ましい。
上記構成とすると、バスバーに設ける端子を全て上記別体の端子により形成しているため、バスバーパターンの形成が容易となり、導電性金属板の歩留まりをよくすることができる。また、上記端子はバスバーに溶接もしくは圧入により容易に取り付けることができるため、上向き及び下向きの端子を容易に形成することができ、多様な回路構造に対応することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1及び図2は、本発明の第1実施形態を示し、電気接続箱10はアッパーケース11とロアケース12からなるケース内部にバスバー20と太物単芯線wを収容して内部回路を形成している。
【0013】
アッバーケース11およびロアケース12にはそれぞれコネクタ収容部11a、12aを設け、内部回路を収容した後にロック結合する構成としている。
アッバーケース11とロアケース12からなるケース内部には、バスバー20と絶縁板14を交互に積層して収容すると共に、該積層部分の下部側に太物単芯線wを配線した絶縁板16を組み付けて収容している。
【0014】
導電性金属板からなるバスバー20で信号回路やアース回路等の小電流回路を構成している。該バスバー20は、導電性金属板を所要の回路パターンに打ち抜き加工したバスバー本体21に別体のL型端子22を溶接している。該L型端子22は基部22aを水平に屈曲させ、該基部22aをバスバー本体21の表面に重ねて抵抗溶接或いは超音波溶接している。本実施形態では、バスバー本体21の板厚L1を0.2mm、L型端子22の板厚L2を0.64mmとしている。
【0015】
上記のようにバスバー本体21とL型端子22よりなるバスバー20を絶縁板14上に載置し、アッパーケース11とロアケース12からなるケース内部に収容している。上方に向けて延在する屈曲側のタブ部22bは絶縁板14の貫通孔14a及びアッパーケース11の端子孔11cを通してアッパーケース11のコネクタ収容部11aに突出させ、外部回路の電線端末に接続したコネクタCと接続している。同様に、下方に向けて延在する屈曲側のタブ部22bは絶縁板14、16の貫通孔14a、16a及びロアケース12の端子孔12cを通してロアケース12のコネクタ収容部12aに突出させ、外部回路の電線端末に接続したコネクCと接続している。
【0016】
また、ケース内部の下部に収容する太物単芯線wは、3sqの単芯線よりなり、各電気部品に電源を分配するための大電流回路を構成する。太物単芯線wの外周面は絶縁樹脂により被覆されており、圧接端子23の一端の圧接刃で該絶縁被覆を切断して単芯線と圧接接続し、他端のタブをロアケース12の端子孔12cを通してコネクタ収容部12a内に突出させ、外部回路の電線端末に接続されたコネクタCと接続している。
【0017】
上記バスバー20を形成する方法は、まず、図2(A)に示すように、バスバー本体用の厚さ0.2mmの導電性金属板17を用意し、バスバー本体21を図中一点鎖線で示すようにレイアウトする。一方、厚さ0.64mmの端子用の導電性金属板18を用意し、L型端子22を図中一点鏡線で示すようにレイアウトする。
【0018】
次に、図2(B)に示すように、上記各導電性金属板17、18を各レイアウトに沿って打ち抜き加工する。展開形状に打ち抜かれたL型端子22は、L形状に屈曲し、その基部22aをバスバー本体21表面の所要箇所に重ねて、抵抗溶接あるいは超音波溶接により取り付けている。
【0019】
上記構成とすると、小電流回路のバスバー20はバスバー本体21に溶接により別体のL型端子22を取り付けているため、バスバー本体21の板厚をL型端子22の坂厚よりも薄板にすることができる。これにより、バスバー本体21を電流量に応じた板厚にすることができるため、小電流回路のバスバー本体21は薄板の導電牲金属板17により形成して、電気接続箱10の軽量化及び低コスト化を図ることができる。
また、バスバーの所要箇所を屈折してタブを設ける必要がないため、バスバーの回路形成を容易にすることができ、かつ、導電性金属板を打ち抜き加工する際の歩留りをよくすることができる。
さらに、大電流回路を太物単芯線wで形成しているので、大電流回路を所要の厚板のバスバーで形成する場合に比べて電気接続箱10を軽量化することができ、また、容易に多様な回路を形成することができる。
さらにまた、L型端子22をバスバー本体21とは別体として設けることにより、L型端子22の折り曲げ加工を整列状態で一括してできると共に、端子を所要の板厚にするたたき加工が不要となり、製造コストを低減することができる。
【0020】
図3は第2実施形態を示し、バスバー本体に取り付ける端子をプレスフィット端子30としている。
プレスフィット端子30は、厚さ0.64mmの導電性金属板からなる細長い平板状で、先端にオスタブ30aを備えると共に、下部にプレスフィット部30bを設けている。プレスフィット部30bは幅方向中央を叩き出して左右両側部を外方へ“く”の字状に屈曲させ、全体として菱形形状とし、圧縮変形可としている。
【0021】
バスバー本体21’には端子孔21a’を貫通して設け、該端子孔21a’は上記プレスフィット部30bの左右幅寸法と略同一としている。また、該バスバー本体21’を絶縁板40の上面に固定し、該絶縁板40に上記端子孔21a’と連通する固定孔40aを設けている。該固定孔40aは端子孔21a’よりも若干小径とし、プレスフィット部40bの左右幅寸法以下としている。
【0022】
上記プレスフィット端子30のプレスフィット部30bをバスバー本体21’の端子孔21a’に挿入してプレスフィット部30dを端子孔21a’の内周面に接触させている。さらに、該プレスフィット部30dを絶縁板30の固定孔30aに圧縮変形させながら圧入して固定している。
【0023】
上記構成とすると、第1実施形態と同様、小電流回路のバスバー20’はバスバー本体21’にプレスフィット端子30を圧入して取り付けているため、バスバー本体21’の板厚をプレスフィット端子30の板厚よりも薄板にすることができる。これにより、バスバー本体21’を電流量に応じた板厚にすることができるため、小電流回路のバスバー本体21’は薄板の導電性金属板により形成して、電気接続箱の軽量化及び低コスト化を図ることができる。
【0024】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように、本発明によれば、小電流回路のバスバーは溶接あるいはプレスフィットで端子を接続固定しているため、バスバー本体の板厚を端子の板厚と関係なく設定でき、薄肉化を図ることができる。これにより、バスバー本体を電流量に応じた板厚にすることができるので、電気接続箱の軽量化及び低コスト化を図ることができる。
また、バスバーの所要箇所を屈折してタブを設ける必要がないため、バスバーの回路形成を容易にすることができ、かつ、導電性金属板を打ち抜き加工する際の歩留りをよくすることができる。
さらに、大電流回路を太物単芯線で形成しているので、大電流回路を所要の厚板のバスバーで形成する場合に比べて電気接続箱を軽量化することができ、また、容易に多様な回路を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の電気接続箱の断面図である。
【図2】第1実施形態のバスバーの製造方法を示す図面であって、(A)はバスバー本体用及び端子用の導電性金属板の正面図、(B)はバスバー本体及び端子を打ち抜き加工した状態を示す正面図、(C)は折り曲げ加工した端子をバスバー本体に取り付けた状態を示す側面図である。
【図3】第2実施形態を示す断面図である。
【符号の説明】
10 電気接続箱
11 アッバーケース
12 ロアケース
14、16、40 絶縁板
20 バスバー
21 バスバー本体
22 L型端子
22a 基部
22b タブ部
30 プレスフィット端子
30a オスタブ
30b プレスフィット部
【発明の属する技祷分野】
本発明は、電気接続箱に関し、詳しくは、電気接続箱の内部回路のうち大電流回路は太物単芯線で形成する一方、中・小電流回路は薄板のバスバーにより構成して、電気接続箱の軽量化及び低コスト化を図るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電気接続箱の内部回路材としては、通常、実開昭63−93714号に開示されているような、導電性金属板を回路形状に打ち抜き形成したバスバーが汎用されている。該バスバーでは電流容量に対応して段階的にバスバーの板厚の異なせ、大電流回路では板厚を大とし、小電流回路では板厚を薄くしている。
また、バスバーに代えて、あるいはバスバーと併用して電線に圧接端子を圧接接続して内部回路を形成している場合もある。バスバーと電線とを内部回路として併用する場合、大電流回路となる電源回路にはバスバーを用い、信号回路等の中・小電流回路には電線が用いられている。これは信号回路等の中・小電流回路に回路変更が多いため、バスバーでは金型製作費がかかり、電線を用いる方がコスト安になるためである。
【0003】
【特許文献1】
実開昭63−93714号
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、電気接続箱においては、大電流回路は厚肉のバスバーを用いた場合、重量の低減化には限度があり、かつ、回路変更があった場合には金型を新規に起工しなければならずコスト低減が図れない問題があった。
また、小電流回路を薄肉化しても、該バスバーに設けるタブの厚さは規定厚さとする必要があるため、タブで必要とされる厚さ以下に薄くすることはできず、バスバーの薄肉化も限界がある。
【0005】
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、電気接続箱の内部回路として収容される回路材の軽量化、製作費のコスト低下等を確実に図ることを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、電気接続箱の内部回路として、大電流回路は3sq以上の太物単芯線で形成する一方、小電流回路はバスバーで形成し、
上記小電流回路のバスバーは、バスバー本体に別体の導電性金属板からなるL型端子を溶接し、あるいはプレスフィット端子を上記バスバー本体に穿設した端子孔に圧入接触して形成していることを特徴とする電気接続箱を提供している。
【0007】
上記構成とすると、小電流回路のバスバーはバスバー本体に溶接あるいはプレスフィットで端子を接続固定しているため、バスバー本体の板厚を端子の板厚に関係なく薄板にすることができる。これにより、バスバー本体を電流量に応じた板厚にすることができるので、電気接続箱の軽量化及び低コスト化を図ることができる。
また、バスバーの所要箇所を屈折してタブを設ける必要がないため、バスバーの回路形成を容易にすることができ、かつ、導電性金属板を打ち抜き加工する際の歩留りをよくすることができる。
さらに、大電流回路を太物単芯線で形成しているので、大電流回路を所要の厚板のバスバーで形成する場合に比べて、電気接続箱を軽量化することができ、また、容易に多様な回路を形成することができる。さらにまた、バスバーを打ち抜く大型プレス金型を不要と出来るため、大幅な金型費の削減を図ることができる。
【0008】
タブの厚さは規格寸法とされているため、任意に薄く出来ないが、本発明では、バスバー本体とタブを構成するL型端子あるいはプレスフィット端子とは別体であるため、これらL型端子やプレスフィット端子の板厚よりもバスバー本体の板厚を薄くすることができ、軽量化をはかることができる。
【0009】
上記L型端子は、その基部を上記バスバー本体表面に重ねて抵抗溶接あるいは超音波溶接すれば、端子をバスバー本体に容易かつ確実に固定することができる。また、端子をバスバー本体とは別体として設けることにより、端子の折り曲げ加工が容易となるため、金型費を低減することができ、かつ、端子を所要の板厚にするたたき加工を不要としているため、製造コストを低減することができる。
【0010】
上記プレスフィット端子は、先端にオスタブを設けていると共に、該プレスフィット端子の一部を拡幅させてプレスフィット部を設け、該プレスフィット部を上記バスバー本体の端子孔に圧入接触して電気接続している。
上記バスバー本体を絶縁板に固定し、この絶縁板にバスバー本体の端子孔と連通する固定孔を設け、プレスフィット端子のプレスフィット部をバスバー本体の端子孔に挿入すると共に絶縁板の固定孔に圧縮変形させて圧入するだけで、プレスフィット端子をバスバー本体と接続できると共に絶縁板に固定することができ、規格化された板厚のオスタブを備えたバスバーを形成することができる。これにより、バスバー本体の板厚をプレスフィット端子のオスタブの板厚よりも薄くすることができ、電気接続箱の軽量化及びコストの低減を図ることができる。
【0011】
電気接続箱内に収容するバスバーには、全て上記別体の端子を固定し、上記バスバー本体の上下両面に上記端子を上向き及び下向きに突設していることが好ましい。
上記構成とすると、バスバーに設ける端子を全て上記別体の端子により形成しているため、バスバーパターンの形成が容易となり、導電性金属板の歩留まりをよくすることができる。また、上記端子はバスバーに溶接もしくは圧入により容易に取り付けることができるため、上向き及び下向きの端子を容易に形成することができ、多様な回路構造に対応することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1及び図2は、本発明の第1実施形態を示し、電気接続箱10はアッパーケース11とロアケース12からなるケース内部にバスバー20と太物単芯線wを収容して内部回路を形成している。
【0013】
アッバーケース11およびロアケース12にはそれぞれコネクタ収容部11a、12aを設け、内部回路を収容した後にロック結合する構成としている。
アッバーケース11とロアケース12からなるケース内部には、バスバー20と絶縁板14を交互に積層して収容すると共に、該積層部分の下部側に太物単芯線wを配線した絶縁板16を組み付けて収容している。
【0014】
導電性金属板からなるバスバー20で信号回路やアース回路等の小電流回路を構成している。該バスバー20は、導電性金属板を所要の回路パターンに打ち抜き加工したバスバー本体21に別体のL型端子22を溶接している。該L型端子22は基部22aを水平に屈曲させ、該基部22aをバスバー本体21の表面に重ねて抵抗溶接或いは超音波溶接している。本実施形態では、バスバー本体21の板厚L1を0.2mm、L型端子22の板厚L2を0.64mmとしている。
【0015】
上記のようにバスバー本体21とL型端子22よりなるバスバー20を絶縁板14上に載置し、アッパーケース11とロアケース12からなるケース内部に収容している。上方に向けて延在する屈曲側のタブ部22bは絶縁板14の貫通孔14a及びアッパーケース11の端子孔11cを通してアッパーケース11のコネクタ収容部11aに突出させ、外部回路の電線端末に接続したコネクタCと接続している。同様に、下方に向けて延在する屈曲側のタブ部22bは絶縁板14、16の貫通孔14a、16a及びロアケース12の端子孔12cを通してロアケース12のコネクタ収容部12aに突出させ、外部回路の電線端末に接続したコネクCと接続している。
【0016】
また、ケース内部の下部に収容する太物単芯線wは、3sqの単芯線よりなり、各電気部品に電源を分配するための大電流回路を構成する。太物単芯線wの外周面は絶縁樹脂により被覆されており、圧接端子23の一端の圧接刃で該絶縁被覆を切断して単芯線と圧接接続し、他端のタブをロアケース12の端子孔12cを通してコネクタ収容部12a内に突出させ、外部回路の電線端末に接続されたコネクタCと接続している。
【0017】
上記バスバー20を形成する方法は、まず、図2(A)に示すように、バスバー本体用の厚さ0.2mmの導電性金属板17を用意し、バスバー本体21を図中一点鎖線で示すようにレイアウトする。一方、厚さ0.64mmの端子用の導電性金属板18を用意し、L型端子22を図中一点鏡線で示すようにレイアウトする。
【0018】
次に、図2(B)に示すように、上記各導電性金属板17、18を各レイアウトに沿って打ち抜き加工する。展開形状に打ち抜かれたL型端子22は、L形状に屈曲し、その基部22aをバスバー本体21表面の所要箇所に重ねて、抵抗溶接あるいは超音波溶接により取り付けている。
【0019】
上記構成とすると、小電流回路のバスバー20はバスバー本体21に溶接により別体のL型端子22を取り付けているため、バスバー本体21の板厚をL型端子22の坂厚よりも薄板にすることができる。これにより、バスバー本体21を電流量に応じた板厚にすることができるため、小電流回路のバスバー本体21は薄板の導電牲金属板17により形成して、電気接続箱10の軽量化及び低コスト化を図ることができる。
また、バスバーの所要箇所を屈折してタブを設ける必要がないため、バスバーの回路形成を容易にすることができ、かつ、導電性金属板を打ち抜き加工する際の歩留りをよくすることができる。
さらに、大電流回路を太物単芯線wで形成しているので、大電流回路を所要の厚板のバスバーで形成する場合に比べて電気接続箱10を軽量化することができ、また、容易に多様な回路を形成することができる。
さらにまた、L型端子22をバスバー本体21とは別体として設けることにより、L型端子22の折り曲げ加工を整列状態で一括してできると共に、端子を所要の板厚にするたたき加工が不要となり、製造コストを低減することができる。
【0020】
図3は第2実施形態を示し、バスバー本体に取り付ける端子をプレスフィット端子30としている。
プレスフィット端子30は、厚さ0.64mmの導電性金属板からなる細長い平板状で、先端にオスタブ30aを備えると共に、下部にプレスフィット部30bを設けている。プレスフィット部30bは幅方向中央を叩き出して左右両側部を外方へ“く”の字状に屈曲させ、全体として菱形形状とし、圧縮変形可としている。
【0021】
バスバー本体21’には端子孔21a’を貫通して設け、該端子孔21a’は上記プレスフィット部30bの左右幅寸法と略同一としている。また、該バスバー本体21’を絶縁板40の上面に固定し、該絶縁板40に上記端子孔21a’と連通する固定孔40aを設けている。該固定孔40aは端子孔21a’よりも若干小径とし、プレスフィット部40bの左右幅寸法以下としている。
【0022】
上記プレスフィット端子30のプレスフィット部30bをバスバー本体21’の端子孔21a’に挿入してプレスフィット部30dを端子孔21a’の内周面に接触させている。さらに、該プレスフィット部30dを絶縁板30の固定孔30aに圧縮変形させながら圧入して固定している。
【0023】
上記構成とすると、第1実施形態と同様、小電流回路のバスバー20’はバスバー本体21’にプレスフィット端子30を圧入して取り付けているため、バスバー本体21’の板厚をプレスフィット端子30の板厚よりも薄板にすることができる。これにより、バスバー本体21’を電流量に応じた板厚にすることができるため、小電流回路のバスバー本体21’は薄板の導電性金属板により形成して、電気接続箱の軽量化及び低コスト化を図ることができる。
【0024】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように、本発明によれば、小電流回路のバスバーは溶接あるいはプレスフィットで端子を接続固定しているため、バスバー本体の板厚を端子の板厚と関係なく設定でき、薄肉化を図ることができる。これにより、バスバー本体を電流量に応じた板厚にすることができるので、電気接続箱の軽量化及び低コスト化を図ることができる。
また、バスバーの所要箇所を屈折してタブを設ける必要がないため、バスバーの回路形成を容易にすることができ、かつ、導電性金属板を打ち抜き加工する際の歩留りをよくすることができる。
さらに、大電流回路を太物単芯線で形成しているので、大電流回路を所要の厚板のバスバーで形成する場合に比べて電気接続箱を軽量化することができ、また、容易に多様な回路を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の電気接続箱の断面図である。
【図2】第1実施形態のバスバーの製造方法を示す図面であって、(A)はバスバー本体用及び端子用の導電性金属板の正面図、(B)はバスバー本体及び端子を打ち抜き加工した状態を示す正面図、(C)は折り曲げ加工した端子をバスバー本体に取り付けた状態を示す側面図である。
【図3】第2実施形態を示す断面図である。
【符号の説明】
10 電気接続箱
11 アッバーケース
12 ロアケース
14、16、40 絶縁板
20 バスバー
21 バスバー本体
22 L型端子
22a 基部
22b タブ部
30 プレスフィット端子
30a オスタブ
30b プレスフィット部
Claims (4)
- 電気接続箱の内部回路として、大電流回路は3sq以上の太物単芯線で形成する一方、小電流回路はバスバーで形成し、
上記小電流回路のバスバーは、バスバー本体に別体の導電性金属板からなるL型端子を溶接し、あるいはプレスフィット端子を上記バスバー本体に穿設した端子孔に圧入接触して形成していることを特徴とする電気接続箱。 - 上記小電流回路のバスバーの板厚を上記L型端子あるいはプレスフィット端子の板厚以下としている請求項1に記載の電気接続箱。
- 上記L型端子は基部を上記バスバー本体表面に重ねて抵抗溶接あるいは超音波溶接している請求項1または請求項2に記載の電気接続箱。
- 上記プレスフィット端子は、先端にオスタブを設けていると共に、該プレスフィット端子の一部を拡幅させてプレスフィット部を設け、該プレスフィット部を上記バスバー本体の端子孔に圧入接触させている請求項1または請求項2に記載の電気接続箱。
Priority Applications (1)
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JP2003164318A JP2005006365A (ja) | 2003-06-09 | 2003-06-09 | 電気接続箱 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003164318A JP2005006365A (ja) | 2003-06-09 | 2003-06-09 | 電気接続箱 |
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JP2005006365A true JP2005006365A (ja) | 2005-01-06 |
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Family Applications (1)
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Cited By (1)
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-
2003
- 2003-06-09 JP JP2003164318A patent/JP2005006365A/ja not_active Abandoned
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2018111001A1 (ko) * | 2016-12-15 | 2018-06-21 | 주식회사 아모그린텍 | 파워 릴레이 어셈블리 |
US11276536B2 (en) | 2016-12-15 | 2022-03-15 | Amogreentech Co., Ltd. | Power relay assembly |
US11322325B2 (en) | 2016-12-15 | 2022-05-03 | Amogreentech Co., Ltd. | Power relay assembly |
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