JP2005005579A - プラズマ処理装置 - Google Patents

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恭幸 居鶴
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Abstract

【課題】プラズマ処理を行なう内部空間からの電磁波の漏洩を抑制するとともに、その内部空間において被処理物を安定して搬送することができるプラズマ処理装置を提供する。
【解決手段】プラズマ処理装置1は、大気圧下でプラズマを発生させ、ガラス基板12を処理するプラズマ処理装置である。プラズマ処理装置1は、プラズマ処理を行なうための内部空間4を規定し、接地されている導電性の容器10を備える。その容器10は、内部空間4と外部との間を搬送されるガラス基板12が通過する開口部8と、開口部8の周縁に連なり、外部に突出して延びる延長部9とを含む。プラズマ処理装置1は、延長部9に設けられ、ガラス基板12の搬送を行なうための回転ローラー7をさらに備える。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、一般的には、プラズマ処理装置に関し、より特定的には、液晶パネルディスプレイに代表されるフラットパネルディスプレイ、太陽電池、フィルム状製品の製造工程において、成膜、エッチング、アッシングまたは表面改質などのプラズマ処理を大気圧近傍の圧力下で行なうプラズマ処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、液晶パネルディスプレイ装置の製造工程やその他のプラズマ処理工程において、低圧下でグロー放電を発生させるプラズマ処理にかわり、大気圧近傍の圧力下でグロー放電を発生させるプラズマ処理が行なわれるようになってきている。
【0003】
大気圧近傍の圧力下でグロー放電を発生させた場合、低圧下でグロー放電を発生させる場合と比較して、プラズマの発生が不安定となる。このため、大面積を有する被処理物を一度に処理することが困難である。また、大気圧近傍の圧力下でプラズマ処理を行なう場合、被処理物を覆う真空容器を必要としない。これらの理由から、大面積を有する被処理物に関しては、プラズマを局所的に発生させ、そのプラズマを発生させた位置に向けて被処理物を連続的に移動させることによって、被処理物にプラズマ処理を行なっている。
【0004】
このようにプラズマ処理を行なう装置が、たとえば、特開2001−214366号公報に開示されている(特許文献1)。図13は、特許文献1に開示されている常圧プラズマ処理装置を示す断面図である。
【0005】
図13を参照して、常圧プラズマ処理装置は、ステンレスからなる処理容器102と、処理容器102の内部に設けられ、向い合って配置された上部電極104および下部電極105と、上部電極104および下部電極105の向い合う表面を覆う固体誘電体106とを備える。処理容器102には、ガス導入管107と、減圧用の油回転ポンプに接続されたガス排出口108とが設けられている。上部電極104には、パルス電源101が接続されており、下部電極105は接地されている。上部電極104と下部電極105との間には、ポリオレフィン系不織布基材110が配置される。
【0006】
処理容器102内のガスをガス排出口108から排出するとともに、処理ガスをガス導入管107から処理容器102内に導入する。すると、処理容器102内が大気圧近傍の圧力下の処理ガス雰囲気となる。この状態で、上部電極104にパルス電源101からのパルス電圧を印加することによって、上部電極104と下部電極105との間にグロー放電プラズマ109を発生させる。これにより、上部電極104と下部電極105との間に配置されたポリオレフィン系不織布基材110に表面処理(親水化処理)を連続的に施し、アルカリ電解液が用いられる2次電池用セパレータ111を得る。
【0007】
通常、減圧下で処理を行なうプラズマ処理装置の場合、非処理物全体を金属製の真空容器で覆った状態とし、その真空容器内にプラズマを発生させてプラズマ処理を行なう。これに対して、大気圧近傍の圧力下で処理を行なうプラズマ処理装置の場合、上述のとおり、局所的にプラズマを発生させ、そのプラズマを発生させた位置に被処理物を連続的に移動させてプラズマ処理を行なう。この場合、被処理物全体を容器で覆おうとするとかなりの大きさの容器が必要となり、製作上および設置上の理由から、このような容器を設けることが実質的に困難となっている。
【0008】
このため、大気圧近傍の圧力下で処理を行なうプラズマ処理装置では、プラズマを発生させる位置の周囲のみを容器で覆い、その容器に被処理物の搬入および搬出を行なうための開口部を形成している。しかし、この場合、開口部から電磁波が漏洩するという問題が生じる。
【0009】
このような問題の解決手段としては、通気孔や電子機器のカバーから漏洩する電磁波の対策法として一般的に知られている方法であって、所定形状を有する導波管を開口部に設ける方法がある。開口部から漏洩する電磁波の周波数が導波管のカットオフ周波数以下となるように導波管の形状を決定することによって、開口部から電磁波が漏洩することを抑制することができる。
【0010】
図14は、電磁波の漏洩対策が採られたプラズマ処理装置を示す断面図である。図14を参照して、プラズマ処理装置は、接地された導電性の容器210と、容器210の内部に設けられ、互いに向い合って配置された上部電極202および下部電極203と、上部電極202および下部電極203の互いに向い合う表面を覆う誘電体205および206とを備える。
【0011】
上部電極202には、上部電極202に高周波電圧またはパルス電圧を印加するための電源211が接続されている。下部電極203は接地されている。容器210の向い合う両側面には、被処理物であるガラス基板212を通過させるための開口部208がそれぞれ形成されている。開口部208が形成された容器210の両側面には、開口部208の周縁に連なり、容器210の外部へと延びる導波管状の覆い209が設けられている。
【0012】
ガラス基板212は、上部電極202および下部電極203の間に位置決めされた状態で、開口部208および導波管状の覆い209から容器210の外部に向かって延在している。容器210の外部には、導波管状の覆い209の近傍に位置して搬送用ローラー207が複数設けられている。ガラス基板212は、搬送用ローラー207によって支持されるとともに、搬送用ローラー207が回転することによって容器210の内部と外部との間を搬送される。
【0013】
ヘリウムまたはアルゴンなどの希ガスで希釈された処理ガスが、容器210に設けられた図示しないガス導入口から容器210内へと導入される。これにより、上部電極202および下部電極203の間は、大気圧近傍の圧力下で処理ガスに満たされた状態となる。電源211から上部電極202の電圧を印加することによって、上部電極202および下部電極203の間で放電が起こる。同時に、搬送用ローラー207によってガラス基板212を上部電極202および下部電極203の間に搬送することによって、ガラス基板212に対するプラズマ処理が連続的に行なわれる。
【0014】
図14に示すプラズマ処理装置では、導波管状の覆い209を設けているため、導波管状の覆い209のカットオフ周波数以下の周波数を有する電磁波が開口部208から漏洩することを抑制できる。
【0015】
【特許文献1】
特開2001−214366号公報
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
開口部208から漏洩するカットオフ周波数以下の電磁波を減少させるためには、導波管状の覆い209が開口部208から容器210の外部に向かって延びる距離を長くすること、また導波管状の覆い209の断面積を小さくすることが必要である。
【0017】
しかし、被処理物であるガラス基板212は、搬送用ローラー207によって容器210の外部で支持されており、導波管状の覆い209および容器210の内部では支持されていない状態にある。このため、導波管状の覆い209が容器210の外部に向かって延びる距離を長くしようとすると、ガラス基板212が支持されない距離が長くなり、容器210の内部においてガラス基板212を安定して搬送することができない。このような理由から、従来のプラズマ処理装置では、電磁波の漏洩を減少させることと、被処理物を安定して搬送することとが、同時に実現できないという問題があった。
【0018】
そこでこの発明の目的は、上記の課題を解決することであり、プラズマ処理を行なう内部空間からの電磁波の漏洩を抑制するとともに、その内部空間において被処理物を安定して搬送することができるプラズマ処理装置を提供することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】
この発明に従ったプラズマ処理装置は、大気圧下でプラズマを発生させ、被処理物を処理するプラズマ処理装置である。プラズマ処理装置は、プラズマ処理を行なうための内部空間を規定し、接地されている導電性の筐体を備える。その筐体は、内部空間と外部との間を搬送される被処理物が通過する開口部と、開口部の周縁に連なり、外部に突出して延びる突出部とを含む。プラズマ処理装置は、突出部に設けられ、被処理物の搬送を行なうための搬送手段をさらに備える。
【0020】
このように構成されたプラズマ処理装置によれば、搬送手段は、筐体の外部ではなく内部空間のより近くに位置する突出部に設けられている。このため、内部空間において被処理物を安定して搬送することができる。また、突出部は、電磁波が開口部から外部に漏洩することを防ぐ導波管としての役割を果たしている。突出部が開口部から外部に延びる距離を長くすることによって、カットオフ周波数以下の電磁波が突出部で減衰する量を大きくすることができる。本発明では、突出部に搬送手段が設けられているため、搬送手段を設ける位置に影響を与えることなく、突出部が開口部から外部に延びる距離を長くすることができる。したがって、本発明によれば、被処理物を安定して搬送するとともに、開口部からの電磁波の漏洩を抑制することができる。
【0021】
また好ましくは、プラズマ処理装置は、誘電体で覆われた互いに向い合う表面を有し、内部空間に設けられた一対の電極をさらに備える。一対の電極の一方の電極と他方の電極との間に被処理物が位置決めされる。このように構成されたプラズマ処理装置では、一対の電極の一方の電極と他方の電極との間にプラズマが発生する。そして、そのプラズマが発生した位置に直接被処理物を位置決めする。このため、被処理物に行なうプラズマ処理の処理速度を向上させることができる。
【0022】
また好ましくは、一対の電極は、二組並んで設けられている。一対の電極には、一対の電極で発生する電界が互いに打ち消し合うように電圧が印加される。このように構成されたプラズマ処理装置によれば、被処理物に行なうプラズマ処理の処理速度を向上させるとともに、開口部からの電磁波の漏洩をさらに抑制することができる。
【0023】
また好ましくは、一対の電極および開口部は、一対の電極の各々からの距離が等しい位置に延在する平面に対して対称形状となるように形成されている。一対の電極の各々には、逆位相で同振幅の電圧が印加される。このように構成されたプラズマ処理装置によれば、開口部の近傍に発生する電界は、一対の電極の各々からの距離が等しい位置に延在する平面を中心に打ち消し合う。このため、開口部からの電磁波の漏洩をさらに抑制することができる。
【0024】
また好ましくは、プラズマ処理装置は、被処理物に向い合う対向面を有し、内部空間で間隔を隔てて隣り合う第1および第2の電極をさらに備える。対向面と、互いに向い合う第1および第2の電極の表面とは、誘電体によって覆われている。このように構成されたプラズマ処理装置によれば、第1および第2の電極の間が誘電体によって充填されていない場合は、第1および第2の電極の間の空間においてプラズマが発生する。また、第1および第2の電極の間が誘電体によって充填されている場合は、第1および第2の電極の対向面を覆う誘電体側の空間であって、第1および第2の電極が隣り合う位置においてプラズマが発生する。本発明では、そのプラズマが発生した位置から離れた位置に被処理物を位置決めすることができるため、プラズマによる被処理物のダメージを小さくすることができる。また、プラズマを安定して発生させることができる。
【0025】
また好ましくは、プラズマ処理装置は、第2の電極に隣り合い、第2の電極の中心線に対して第1の電極と対称形状となるように設けられた第3の電極をさらに備える。第1の電極と第3の電極とが同電位となるように、第1から第3の電極に印加する電圧が設定されている。このように構成されたプラズマ処理装置によれば、第1の電極と第2の電極との間に発生する電界と、第2の電極と第3の電極との間に発生する電界とが互いに打ち消しあう。このため、開口部からの電磁波の漏洩をさらに抑制することができる。
【0026】
また好ましくは、突出部は、一部に切欠き部が形成された外周面を有する。搬送手段は、導電性材料から形成されており、かつ、切欠き部に位置決めされている。このように構成されたプラズマ処理装置によれば、導電性材料から形成された搬送手段を切欠き部に位置決めしているため、切欠き部から電磁波が漏洩することを防止することができる。一方、切欠き部に搬送手段を位置決めすることによって、突出部の内部に搬送手段を設けるための空間を形成する必要がない。このため、突出部の断面積(突出部が開口部から外部に延びる方向の垂直方向における突出部の断面積)を小さくして突出部を設けることができる。これにより、開口部からの電磁波の漏洩をさらに抑制することができる。
【0027】
また好ましくは、開口部は、鉛直方向において開口距離wとなるように形成されている。搬送手段は、開口距離wよりも小さい距離dの間隔を隔てて並べられた複数の回転ローラーを含む。このように構成されたプラズマ処理装置によれば、複数の回転ローラーの間を通過する電気力線は、開口部を通過する電気力線よりも少なくなる。これにより、より多くの電気力線が回転ローラーにおいて終端するため、複数の回転ローラーの間からの電磁波の漏洩を抑制することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0029】
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1におけるプラズマ処理装置を示す断面図である。図1を参照して、プラズマ処理装置1は、内部空間4を規定し、接地されている導電性の容器10と、内部空間4に設けられ、所定の距離を隔てて位置決めされた上部電極2および下部電極3と、内部空間4を挟んで容器10の両側に設けられた回転ローラー7とを備える。
【0030】
上部電極2および下部電極3は、互いに向い合う側に位置する表面2aおよび表面3aを有する。表面2aおよび3aは、誘電体5および6によって覆われている。表面2aおよび3aのみならず、表面2aおよび3aに直交する上部電極2および下部電極3の側面も誘電体5によって覆われていてもよく、上部電極2および下部電極3の全面が誘電体5によって覆われていてもよい。誘電体5を設けることによって、上部電極2と下部電極3との間に発生する放電がアーク放電に移行することを防止できる。これにより、上部電極2と下部電極3との間に安定したグロー放電を発生させることができる。
【0031】
なお、本実施の形態では、上部電極2および下部電極3は、板状に形成されているが、向い合う表面2aおよび3aを有する形状であれば、円筒形状や台形形状に形成されていてもよい。
【0032】
上部電極2は、上部電極2にパルス電圧または高周波電圧を供給するための電源11に接続されている。下部電極3は、接地されている。もちろん、上部電極2が電源11に接続され、上部電極2が接地されていてもよい。
【0033】
図2は、図1中のII−II線上に沿ったプラズマ処理装置の断面図である。図1および図2を参照して、容器10の互いに向い合う両側面には、被処理物であるガラス基板12が内部空間4と外部との間を移動する際に通過する開口部8が形成されている。開口部8は、鉛直方向の開口距離がwとなるように矩形形状に開口されている。
【0034】
容器10には、表面9aを有し、開口部8の周縁から外部に延びる延長部9が設けられている。表面9aには、底面側に開口された切欠き部14が形成されている。延長部9は、開口部8が形成された容器10の両側面から内部空間4が位置する方向とは反対側の方向に突出している。開口部8と反対側に位置する延長部9の端部は開口している。延長部9は、導波管として機能し、延長部9を設けることによって、導波管のカットオフ周波数よりも小さい周波数を有する電磁波が開口部8から漏洩することを抑制できる。
【0035】
切欠き部14には、延長部9が延びる方向に沿って複数の回転ローラー7が配置されている。回転ローラー7は、延長部9に電気的に接続されている。延長部9が連なる容器10は接地されているため、回転ローラー7は接地電位となっている。
【0036】
容器10に最も近接する回転ローラー7と容器10との間の距離がd1となり、隣り合う回転ローラー7の間の距離がd2となるように、回転ローラー7が配置されている。開口部8の鉛直方向の開口距離wと距離d1およびd2とは、w>d1、w>d2の関係を満たす。
【0037】
ガラス基板12は、容器10を挟んで両側に位置する回転ローラー7に支持された状態で、内部空間4において上部電極2と下部電極3との間に位置決めされている。ガラス基板12は、外部から開口部8の一方を貫いて内部空間4にまで達し、さらに開口部8の他方を貫いて外部にまで達するように延在している。
【0038】
続いて、図1中のプラズマ処理装置1を用いてガラス基板12をプラズマ処理する方法について説明を行なう。
【0039】
図1を参照して、まずヘリウムまたはアルゴンなどの希ガスで希釈された処理ガスを、容器10に設けられた図示しないガス導入口から内部空間4に導入する。これにより、上部電極2と下部電極3との間を希ガスで希釈された処理ガスで充満させる。処理ガスをこれらの希ガスで希釈するのは、大気圧近傍の圧力下で安定したグロー放電を得ることができるからである。
【0040】
次に、電源11から上部電極2に電圧を印加することによって、上部電極2と下部電極3との間に放電を発生させる。これにより、上部電極2と下部電極3との間に存在する処理ガスがプラズマ化され、その位置に搬送されてきたガラス基板12に、表面改質、アッシング、エッチングまたは成膜などのプラズマ処理が行なわれる。
【0041】
このようなプラズマ処理の工程において内部空間4に電磁波が発生する。この電磁波が開口部8から外部に漏洩することが問題となるが、本実施の形態ではこの問題の解決手段として、開口部8に接続された延長部9を設けている。本実施の形態では、延長部9に切欠き部14を形成しているが、その切欠き部14には接地電位の状態の回転ローラー7が位置決めされている。このため、回転ローラー7も延長部9と一体になって導波管として機能し、延長部9および回転ローラー7によって、開口部8から外部に漏洩する電磁波を減少させることができる。
【0042】
また、回転ローラー7は、回転ローラー7によって形成される隙間の距離d1およびd2が開口部8の鉛直方向の開口距離wよりも小さくなるように配置されている。このため、回転ローラー7によって形成される隙間を通過する電気力線は、開口部8を通過する電気力線よりも少なくなり、より多くの電気力線が回転ローラー7で終端することとなる。したがって、回転ローラー7によって形成される隙間から外部に漏洩する電磁波を減少させることができる。なお、回転ローラー7によって形成される隙間を小さくすればするほど、外部に漏洩する電磁波を減少させることができる。
【0043】
一方、回転ローラー7は、切欠き部14に位置決めされているため、延長部9近傍の外部に回転ローラー7が位置決めされている場合と比較して、内部空間4を挟んだスパンをより短くしてガラス基板12を支持することができる。これにより、内部空間4においてガラス基板12を撓ませることなく安定して搬送することができる。
【0044】
この発明の実施の形態1におけるプラズマ処理装置1は、大気圧下でプラズマを発生させ、被処理物としてのガラス基板12を処理するプラズマ処理装置である。プラズマ処理装置1は、プラズマ処理を行なうための内部空間4を規定し、接地されている導電性の筐体としての容器10を備える。その容器10は、内部空間4と外部との間を搬送されるガラス基板12が通過する開口部8と、開口部8の周縁に連なり、外部に突出して延びる突出部としての延長部9とを含む。プラズマ処理装置1は、延長部9に設けられ、ガラス基板12の搬送を行なうための搬送手段としての回転ローラー7をさらに備える。
【0045】
プラズマ処理装置1は、誘電体5および6で覆われた互いに向い合う表面2aおよび3aを有し、内部空間4に設けられた一対の電極としての上部電極2および下部電極3をさらに備える。一対の電極の一方の電極としての上部電極2と他方の電極としての下部電極3との間にガラス基板12が位置決めされる。
【0046】
延長部9は、一部に切欠き部14が形成された外周面としての表面9aを有する。回転ローラー7は、導電性材料から形成されており、かつ、切欠き部14に位置決めされている。開口部8は、鉛直方向において開口距離wとなるように形成されている。搬送手段は、開口距離wよりも小さい距離d2の間隔を隔てて並べられた複数の回転ローラー7を含む。
【0047】
このように構成されたプラズマ処理装置1によれば、以下に説明する理由から、ガラス基板12を安定して搬送することができるとともに、開口部8からの電磁波の漏洩を抑制することができる。
【0048】
つまり、延長部9が開口部8の周縁から外部に向けて延びる距離が長ければ長いほど、開口部8から漏洩する電磁波を減少させることができる。また、延長部9の断面積が小さければ小さいほど、開口部8から漏洩する電磁波を減少させることができる。プラズマ処理装置1では、容器10の側面から突出する延長部9に回転ローラー7が位置決めされているため、回転ローラー7を設ける位置に影響を与えることなく、延長部9が開口部8の周縁から外部に延びる距離を長く設定することができる。また、回転ローラー7を設ける位置に切欠き部14を形成しているため、回転ローラー7を設ける空間を延長部9に確保することなく、延長部9の断面積をできるだけ小さくすることができる。
【0049】
以上に説明した理由から、延長部9の長さをより長く、さらに延長部9の断面積をより小さくして、延長部9を設けることができる。これにより、電磁波の漏洩の抑制を図り、周りの電子機器や人体に悪影響を与えることがない安全性に優れたプラズマ処理装置を実現することができる。
【0050】
なお、プラズマ処理装置1は、延長部9近傍の外部に位置する回転ローラーをさらに備えていても良い。図1中の回転ローラー7は、ガラス基板12の搬送および電磁波の漏洩防止という2つの役割を果たしているが、延長部9近傍の外部に設ける回転ローラーは、ガラス基板12の搬送の役割のみを果たす。このため、延長部9近傍の外部に設ける回転ローラーは、導電性材料および絶縁性材料のいずれの材料で形成されていても良い。
【0051】
また、本実施の形態では、延長部9に切欠き部14を形成して、その切欠き部14に回転ローラー7を位置決めしたが、本発明はこれに限定されない。つまり、延長部9を完全な筒状に形成し、その延長部9の内部に回転ローラー7を位置決めした場合にも、ガラス基板12を安定して搬送し、さらに電磁波の漏洩を抑制するという上述の効果を得ることができる。
【0052】
また、本実施の形態では、ガラス基板12の搬送手段として回転ローラー7を用いたが、本発明はこれに限定されず、たとえば、導電性材料から形成されたベルトコンベアであっても良い。
【0053】
(実施の形態2)
図3は、この発明の実施の形態2におけるプラズマ処理装置を示す断面図である。図3を参照して、プラズマ処理装置20は、実施の形態1におけるプラズマ処理装置1に、内部空間4に設けられた上部電極22および下部電極23をさらに備える。以下において、プラズマ処理装置1と重複する構造については説明を省略する。
【0054】
上部電極22および下部電極23は、互いに向い合う側に位置する表面22aおよび23aを有する。表面22aおよび23aは、誘電体25および26によって覆われている。上部電極22および下部電極23をさらに設けたことで、容器10の大きさを図1中の容器10の大きさよりも適宜大きくして形成しても良い。
【0055】
上部電極22および下部電極23は、上部電極2および下部電極3と隣り合って位置決めされている。ガラス基板12は、内部空間4において上部電極2と下部電極3との間、および上部電極22と下部電極3との間に位置決めされている。上部電極22は接地されており、下部電極23は、電源11に接続されている。
【0056】
プラズマ処理装置20を用いてガラス基板12にプラズマ処理を行なう場合、電源11から上部電極2および下部電極23の各々に、同位相で同振幅の電圧を印加する。これにより、上部電極2および下部電極3の間に生じる電界と、上部電極22および下部電極23の間に生じる電界とは、同時刻において、大きさが同一、方向が逆となり、これらの電界は互いに打ち消し合う。
【0057】
この発明の実施の形態2におけるプラズマ処理装置20では、一対の電極としての上部電極および下部電極は、二組並んで設けられている。上部電極および下部電極には、一対の電極で発生する電界が互いに打ち消し合うように電圧が印加される。
【0058】
このように構成されたプラズマ処理装置20によれば、実施の形態1に記載の効果と同様の効果を奏することができる。加えて、開口部8からの電磁波の漏洩をさらに抑制することができる。
【0059】
(実施の形態3)
図4は、この発明の実施の形態3におけるプラズマ処理装置を示す断面図である。図4を参照して、プラズマ処理装置30は、実施の形態1におけるプラズマ処理装置1と基本的には同様の構造を備える。以下において、プラズマ処理装置1と重複する構造については説明を省略する。
【0060】
プラズマ処理装置30では、内部空間4および延長部9に交差するように延在する仮想平面34に対して、上部電極2および下部電極3が対称形状となるように設けられている。つまり、上部電極2および下部電極3は、同一形状を有し、さらに、仮想平面34上の点31から上部電極2の表面2aまでの距離と、仮想平面34上の点31から下部電極3の表面3aまでの距離とは等しい。
【0061】
また、仮想平面34に対して開口部8が対称形状となるように形成されている。このため、仮想平面34上の点32から開口部8の鉛直上方向の周縁までの距離と、仮想平面34上の点32から開口部8の鉛直下方向の周縁までの距離とは等しい。上部電極2および下部電極3とも電源11に接続されている。
【0062】
プラズマ処理装置30を用いてガラス基板12にプラズマ処理を行なう場合、電源11から上部電極2および3の各々に、逆位相で同振幅の電圧を印加する。容器10、延長部9および回転ローラー7は、互いに電気的に接続されており、全て接地電位となっている。したがって、これらの間に電界が発生することはない。このため、開口部8近傍に生じる電界は、仮想平面34を中心に打ち消し合う。
【0063】
この発明の実施の形態3におけるプラズマ処理装置30では、一対の電極としての上部電極2および下部電極3と開口部8とは、上部電極2および下部電極3の各々からの距離が等しい位置に延在する平面としての仮想平面34に対して対称形状となるように形成されている。上部電極2および下部電極3の各々には、逆位相で同振幅の電圧が印加される。
【0064】
このように構成されたプラズマ処理装置30によれば、実施の形態1に記載の効果と同様の効果を奏することができる。加えて、開口部8からの電磁波の漏洩をさらに抑制することができる。
【0065】
なお、被処理物としてのガラス基板12は、仮想平面34上に延在していることが好ましい。これにより、仮想平面34に対する対称性を向上させることができるため、開口部8からの電磁波の漏洩をさらに抑制することができる。
【0066】
また、仮想平面34を中心に電極および開口部を対称形状とした本実施の形態による構造を、一対の電極を二組設けた実施の形態2におけるプラズマ処理装置に適用することもできる。
【0067】
(実施の形態4)
図5は、この発明の実施の形態4におけるプラズマ処理装置を示す断面図である。図5を参照して、プラズマ処理装置40は、実施の形態1におけるプラズマ処理装置1と比較して、内部空間4に設ける電極の構造のみが異なる。以下において、プラズマ処理装置1と重複する構造については説明を省略する。
【0068】
プラズマ処理装置40は、対向面41aおよび表面41bを有する電極41と、対向面42aおよび表面42bを有する電極42とを備える。電極41および42は、表面41bと表面42bとが隙間を設けて向い合うように位置決めされている。電極41および42は、対向面41aおよび42aとガラス基板12の表面とが隙間を設けて向い合うように位置決めされている。
【0069】
表面41bと表面42bとの間に設けられた隙間を充填し、対向面41aおよび42aを覆うように誘電体44が設けられている。電極41は、電源11に接続されており、電極42は接地されている。
【0070】
プラズマ処理装置40を用いてガラス基板12にプラズマ処理を行なう場合、電源11から電極41に電圧を印加する。すると、ガラス基板12に向い合う誘電体44の表面上であって、電極41と電極42とが互いに隣り合う位置において放電が発生する。これにより、放電が発生した部分の近傍に存在する処理ガスがプラズマ化され、ガラス基板12にプラズマ処理が行なわれる。
【0071】
この発明の実施の形態4におけるプラズマ処理装置40は、ガラス基板12に向い合う対向面41aおよび42aを有し、内部空間4で間隔を隔てて隣り合う第1および第2の電極としての電極41および42をさらに備える。対向面41aおよび42aと、互いに向い合う電極41および42の表面41bおよび42bとは、誘電体44によって覆われている。
【0072】
このように構成されたプラズマ処理装置40によれば、実施の形態1に記載の効果と同様の効果を奏することができる。
【0073】
(実施の形態5)
図6は、この発明の実施の形態5におけるプラズマ処理装置を示す断面図である。図6を参照して、プラズマ処理装置50は、実施の形態4におけるプラズマ処理装置40に、電極43をさらに備える。以下において、プラズマ処理装置40と重複する構造については説明を省略する。
【0074】
電極43は、対向面43aおよび表面43bを有する。電極43は、表面43bと電極42の表面42bとが間隔を設けて向い合うように、電極42と隣り合って位置決めされている。電極43は、対向面43aとガラス基板12の表面とが隙間を設けて向い合うように位置決めされている。電極41、42および43は、電極42の中心線52に対して対称形状となるように形成されている。
【0075】
誘電体44は、表面41bと表面42bとの間を充填し、対向面41aおよび42aを覆っているほか、表面42bと表面43bとの間に設けられた隙間を充填し、対向面43aを覆っている。電極42は、電源11に接続されており、電極41および43は接地されている。電極42が接地され、電極41および43に同振幅同位相の電圧が印加されていても良い。
【0076】
プラズマ処理装置50を用いてガラス基板12にプラズマ処理を行なう場合、電源11から電極42に電圧を印加する。この際、電極41および電極42の間に生じる電界と、電極42および電極43の間に生じる電界とは、互いに打ち消し合う。
【0077】
電極42に電圧を印加することによって、ガラス基板12に向い合う誘電体44の表面上であって、電極41と電極42とが互いに隣り合う位置、および電極42と電極43とが隣り合う位置において放電が発生する。これにより、放電が発生した部分の近傍に存在する処理ガスがプラズマ化され、ガラス基板12にプラズマ処理が行なわれる。
【0078】
この発明の実施の形態5におけるプラズマ処理装置50は、電極42に隣り合い、電極42の中心線52に対して電極41と対称形状となるように設けられた第3の電極としての電極43をさらに備える。電極41と電極43とが同電位となるように、電極41から43に印加する電圧が設定されている。
【0079】
このように構成されたプラズマ処理装置50によれば、実施の形態1に記載の効果と同様の効果を奏することができる。加えて、開口部8からの電磁波の漏洩をさらに抑制することができる。
【0080】
(実施の形態6)
図7は、この発明の実施の形態6におけるプラズマ処理装置を示す断面図である。図7を参照して、プラズマ処理装置60は、実施の形態4におけるプラズマ処理装置40と基本的には同様の構造を備える。以下において、プラズマ処理装置40と重複する構造については説明を省略する。
【0081】
プラズマ処理装置60では、電極41および42が、表面41bと表面42bとの間に貫通孔65が形成されるように誘電体44によって覆われている。貫通孔65は、ガス導入ライン62に接続されている。
【0082】
プラズマ処理装置60を用いてガラス基板12にプラズマ処理を行なう場合、ガス導入ライン62から貫通孔65に向けて処理ガスを供給するとともに、電源11から電極41に電圧を印加する。すると、電極41の表面41bと電極42の表面42bとが向い合う位置において放電が発生し、この放電によって貫通孔65を通過する処理ガスがプラズマ化される。プラズマ化された処理ガスがガラス基板12に吹き付けられることによって、ガラス基板12に所定のプラズマ処理が行なわれる。
【0083】
このように構成されたプラズマ処理装置60によれば、実施の形態1に記載の効果と同様の効果を奏することができる。
【0084】
(実施の形態7)
図8から図12は、この発明の実施の形態7におけるプラズマ処理装置を示す断面図である。
【0085】
図8を参照して、プラズマ処理装置1mは、実施の形態1におけるプラズマ処理装置1に、内部空間4に設けられた複数の内部回転ローラー71をさらに備える。内部回転ローラー71は、下部電極3の両側に位置してガラス基板12を支持している。
【0086】
図9を参照して、プラズマ処理装置20mは、実施の形態2におけるプラズマ処理装置20に、内部空間4に設けられた複数の内部回転ローラー71をさらに備える。内部回転ローラー71は、下部電極3および23の両側に位置してガラス基板12を支持している。
【0087】
図10を参照して、プラズマ処理装置30mは、実施の形態3におけるプラズマ処理装置30に、内部空間4に設けられた複数の内部回転ローラー71をさらに備える。内部回転ローラー71は、下部電極3の両側に位置してガラス基板12を支持している。
【0088】
図11を参照して、プラズマ処理装置40mは、実施の形態4におけるプラズマ処理装置40に、内部空間4に設けられた複数の内部回転ローラー71をさらに備える。内部回転ローラー71は、ガラス基板12に対して電極41および42の反対側に位置決めされており、ガラス基板12を支持している。
【0089】
図12を参照して、プラズマ処理装置50mは、実施の形態5におけるプラズマ処理装置50に、内部空間4に設けられた複数の内部回転ローラー71をさらに備える。内部回転ローラー71は、ガラス基板12に対して電極41、42および43の反対側に位置決めされており、ガラス基板12を支持している。
【0090】
図8から図12中の内部回転ローラー71は、導電性材料および絶縁性材料のいずれの材料で形成されていても良い。また、内部回転ローラー71を内部空間4に設けるにあたって、内部回転ローラー71の設置場所、個数および間隔を適宜変更しても良い。
【0091】
このように構成されたプラズマ処理装置1m、20m、30m、40mおよび50mによれば、実施の形態1に記載の効果に加えて、ガラス基板12をさらに安定して搬送することができるという効果を奏することができる。これにより、容器10の大きさを大きくすることもできる。
【0092】
(実施の形態8)
この発明の実施の形態8におけるプラズマ処理装置では、実施の形態1から7におけるプラズマ処理装置において、ガラス基板12の搬送方向に複数組の電極が設けられている。これにより、ガラス基板12に行なうプラズマ処理の効率を向上させることができる。
【0093】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0094】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明に従えば、プラズマ処理を行なう内部空間からの電磁波の漏洩を抑制するとともに、その内部空間において被処理物を安定して搬送することができるプラズマ処理装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1におけるプラズマ処理装置を示す断面図である。
【図2】図1中のII−II線上に沿ったプラズマ処理装置の断面図である。
【図3】この発明の実施の形態2におけるプラズマ処理装置を示す断面図である。
【図4】この発明の実施の形態3におけるプラズマ処理装置を示す断面図である。
【図5】この発明の実施の形態4におけるプラズマ処理装置を示す断面図である。
【図6】この発明の実施の形態5におけるプラズマ処理装置を示す断面図である。
【図7】この発明の実施の形態6におけるプラズマ処理装置を示す断面図である。
【図8】この発明の実施の形態7におけるプラズマ処理装置を示す断面図である。
【図9】この発明の実施の形態7における別のプラズマ処理装置を示す断面図である。
【図10】この発明の実施の形態7におけるさらに別のプラズマ処理装置を示す断面図である。
【図11】この発明の実施の形態7におけるさらに別のプラズマ処理装置を示す断面図である。
【図12】この発明の実施の形態7におけるさらに別のプラズマ処理装置を示す断面図である。
【図13】特許文献1に開示されている常圧プラズマ処理装置を示す断面図である。
【図14】従来の電磁波の漏洩対策が採られたプラズマ処理装置を示す断面図である。
【符号の説明】
1,1m,20,20m,30,30m,40,40m,50,50m,60プラズマ処理装置、2,22 上部電極、3,23 下部電極、2a,3a,9a,22a,23a,41b,42b,43b 表面、4 内部空間、5,6,25,26,44 誘電体、7 回転ローラー、8 開口部、9 延長部、10 容器、12 ガラス基板、14 切欠き部、34 仮想平面、41,42,43 電極、41a,42a,43a 対向面、52 中心線。

Claims (8)

  1. 大気圧下でプラズマを発生させ、被処理物を処理するプラズマ処理装置であって、
    プラズマ処理を行なうための内部空間を規定し、接地されている導電性の筐体であって、前記内部空間と外部との間を搬送される被処理物が通過する開口部と、前記開口部の周縁に連なり、外部に突出して延びる突出部とを含む前記筐体と、
    前記突出部に設けられ、被処理物の搬送を行なうための搬送手段とを備える、プラズマ処理装置。
  2. 誘電体で覆われた互いに向い合う表面を有し、前記内部空間に設けられた一対の電極をさらに備え、前記一対の電極の一方の電極と他方の電極との間に被処理物が位置決めされる、請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  3. 前記一対の電極は、二組並んで設けられており、前記一対の電極には、前記一対の電極で発生する電界が互いに打ち消し合うように電圧が印加される、請求項2に記載のプラズマ処理装置。
  4. 前記一対の電極および前記開口部は、前記一対の電極の各々からの距離が等しい位置に延在する平面に対して対称形状となるように形成されており、前記一対の電極の各々には、逆位相で同振幅の電圧が印加される、請求項2に記載のプラズマ処理装置。
  5. 被処理物に向い合う対向面を有し、前記内部空間で間隔を隔てて隣り合う第1および第2の電極をさらに備え、前記対向面と、互いに向い合う前記第1および第2の電極の表面とは、誘電体によって覆われている、請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  6. 前記第2の電極に隣り合い、前記第2の電極の中心線に対して前記第1の電極と対称形状となるように設けられた第3の電極をさらに備え、前記第1の電極と前記第3の電極とが同電位となるように、前記第1から第3の電極に印加する電圧が設定されている、請求項5に記載のプラズマ処理装置。
  7. 前記突出部は、一部に切欠き部が形成された外周面を有し、前記搬送手段は、導電性材料から形成されており、かつ、前記切欠き部に位置決めされている、請求項1から6のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置。
  8. 前記開口部は、鉛直方向において開口距離wとなるように形成されており、前記搬送手段は、前記開口距離wよりも小さい距離dの間隔を隔てて並べられた複数の回転ローラーを含む、請求項7に記載のプラズマ処理装置。
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