JP2005005344A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ヴィアファースト方式によるデュアルダマシン法において、良好なヴィアホールおよびトレンチを形成でき、良好な配線を形成できる半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】トレンチエッチングにおいて、SiOC膜8よりもエッチングレートの遅い第1埋め込み膜13によりヴィアホール12内底部に埋め込みプラグ13aを形成する。さらに、ヴィアホール12内を含む全面にSiOC膜8よりもエッチングレートの速い第2埋め込み膜14を塗布する。その結果、ヴィアホール12内は第1埋め込み膜13と第2埋め込み膜14との2層で埋め込まれることになる。
【選択図】 図2
【解決手段】トレンチエッチングにおいて、SiOC膜8よりもエッチングレートの遅い第1埋め込み膜13によりヴィアホール12内底部に埋め込みプラグ13aを形成する。さらに、ヴィアホール12内を含む全面にSiOC膜8よりもエッチングレートの速い第2埋め込み膜14を塗布する。その結果、ヴィアホール12内は第1埋め込み膜13と第2埋め込み膜14との2層で埋め込まれることになる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は半導体装置の製造方法に関し、特に、ヴィアファースト方式のデュアルダマシン法を用いた埋め込み配線形成工程におけるトレンチの形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のヴィア(ヴァイア)ファースト方式のデュアルダマシン法を用いた配線形成工程は、下部金属配線が埋め込まれた下部層間膜の表面にストッパ膜を介して上部層間膜を積層し、この上部層間膜の表面からストッパ膜の表面で下部金属配線に対向する位置までヴァイアホールを形成する。
このヴァイアホールと上部層間膜の表面とにARC膜を埋め込み、このARC膜の表面にヴァイアホールより幅広に開口したレジストマスクを形成し、このレジストマスクの開口から上部層間膜の表面のARC膜をプラズマエッチングする。
【0003】
このARC膜のプラズマエッチングが完了したらエッチングガスを変更し、レジストマスクの開口からストッパ膜まで到達しない所定深度まで上部層間膜とARC膜とを同時にプラズマエッチングして幅広の凹溝(トレンチ)を形成する。
この幅広の凹溝の底部に位置する幅狭のヴァイアホールに残存しているARC膜を除去し、このARC膜を除去したヴァイアホールの底部に位置するストッパ膜をエッチングして下部金属配線を露出させる。
【0004】
ただし、上部層間膜とARC膜とを同時にプラズマエッチングするとき、エッチングガスとして“CF4”を使用する。この“CF4”エッチングガスによるプラズマエッチングでは、物性的にARC膜のエッチングレートが上部層間膜のエッチングレートより高いので、上部層間膜からARC膜が突出した状態でプラズマエッチングが進行することがなく、物性的にデポジションが堆積しやすいARC膜の側面が形成されない(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−203207号公報(段落番号0035〜0039、0043、図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来のヴィアファースト方式のデュアルダマシン法におけるトレンチの形成方法は以上のようであり、層間絶縁膜(層間膜)にヴィアホール(ヴァイアホール)を形成した後、トレンチ形成工程において、トレンチ下部にエッチングストッパー膜を形成しない場合、下部金属配線である第1配線層保護のために、ヴィアホール内部に埋め込みプラグを形成する。
【0007】
これは、一般にトレンチエッチングの条件が第1配線層上のストッパ膜に対して選択比が低いこと、トレンチエッチング後のアッシングで酸素プラズマに第1の配線層が晒されると第1配線層であるCu表面が酸化して抵抗上昇を誘発することなどの理由による。
【0008】
その後、トレンチ形成用のレジストパターンをマスクとして第1配線層上の層間絶縁膜とともにヴィアホール内の埋め込みプラグのエッチングを行いヴィアホール上にヴィアホールに連なるトレンチを形成する。その後、レジストパターンと埋め込みプラグを同時にアッシングする。
【0009】
このトレンチエッチング工程において、ヴィアホール内の埋め込みプラグのエッチングレートが層間絶縁膜のエッチングレートより遅い場合には、第1配線層の保護は充分できるものの層間絶縁膜より突出した埋め込みプラグの外周にヴィアホール側壁のダメージ層に起因する枠付け状のフェンス残渣が発生し、その後の配線層形成において、バリアシード層の成膜不良やCu膜の埋め込み不良が発生するという問題点があった。
【0010】
また、枠付け状のフェンス残渣を防止するために、トレンチエッチング工程においてヴィアホール内の埋め込みプラグのエッチングレートを層間絶縁膜のエッチングレートより速くすると、埋め込みプラグが消失し、下地の第1配線層であるCu膜が露出してしまうという問題点があった。
【0011】
この発明は上記のような問題点を解消するために成されたもので、ヴィアファースト方式によるデュアルダマシン法において、良好なトレンチエッチングを行える半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明の半導体装置の製造方法は、半導体基板上に第1配線層を形成する工程と、上記第1配線層上に層間絶縁膜を形成する工程と、上記層間絶縁膜に上記第1配線層に連通するヴィアホールを形成する工程と、上記ヴィアホール内に埋め込み膜を形成する工程と、上記埋め込み膜上にレジストパターン膜を形成し、上記レジストパターン膜をマスクとして上記埋め込み膜および層間絶縁膜をエッチングして上記ヴィアホールと連通する第2配線層用のトレンチを形成する工程と、上記レジストパターン膜および上記埋め込み膜を除去する工程と、上記ヴィアホールおよびトレンチに金属膜を形成して第2配線層を形成する工程とを備えた半導体装置の製造方法において、
上記埋め込み膜を形成する工程が、上記ヴィアホール内に第1埋め込み膜と第2埋め込み膜とを順に積層する工程で成り、上記埋め込み膜および層間絶縁膜をエッチングしてトレンチを形成する工程において、上記第1埋め込み膜のエッチングレートが上記層間絶縁膜のエッチングレートよりも遅く、上記第2埋め込み膜のエッチングレートが上記層間絶縁膜のエッチングレートよりも速くなるようにしたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1〜3はこの発明のヴィアファースト方式のデュアルダマシン法による半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。
図に従って順次説明する。
【0014】
まず、図1(a)に示すように、半導体基板1上にCVD法により膜厚50nmのSiCN膜2を形成し、続いてCVD法により200nmの膜厚のSiOC膜3を形成し、さらにCVD法により150nmの膜厚のTEOS膜4を形成して、SiCN膜2とSiOC膜3とTEOS膜4とからなる第1層間絶縁膜3aを形成する。
【0015】
さらに、TEOS膜4上に第1配線層形成用のパターニング(図示なし)を行い、第1配線層形成用のパターニングをマスクとして第1層間絶縁膜3aにドライエッチングを施して凹部を形成する。その後、凹部を含む全面にバリヤシード層としてTaN膜5をスパッタリング技術により形成し、続いてメッキ技術によりCu膜6を形成する。次に、全面をCMP技術により研磨して凹部内部にTaN膜5とCu膜6とを埋め込んでシングルダマシンプロセスによる第1配線層6aを形成する。
【0016】
次に、図1(b)に示すように、CVD技術によりストッパ膜として膜厚50nmのSiCN膜7、第2層間絶縁膜として膜厚500nmのSiOC膜8、膜厚150nmのTEOS膜9を順次積層する。さらに、ヴィアホールパターニング用の反射防止膜としてBARC膜10を塗布した後、レジストを塗布して露光・現像を行いヴィアホール形成用のレジストパターン膜11を形成する。
【0017】
次に、図1(c)に示すように、レジストパターン膜11をマスクとし、SiCN膜7をストッパ膜としてドライエッチングを施すことにより、BARC膜10、TEOS膜9、SiOC膜8を順次エッチングして第1配線層6aに連通するヴィアホール12を形成する。その後、レジストパターン膜11とBARC膜10とをアッシングにより除去する。このとき、ヴィアホール12のSiOC膜8側壁にはダメージ層12aが発生する。
【0018】
次に、図2(a)に示すように、全面に第1埋め込み膜13として樹脂材料膜を膜厚300nmに塗布し、エッチバックを施してヴィアホール12内底部に埋め込み、埋め込みプラグ13aを形成する。
このとき、第1埋め込み膜13は例えば、感光性レジストや感光性レジストから感光性成分を除去したもので、後のトレンチエッチングにおいてSiOC膜8よりもエッチングレートの遅い材料を用いる。さらに、埋め込みプラグ13aの高さはトレンチ底面より下に形成する。
【0019】
次に、図2(b)に示すように、全面に第2埋め込み膜14として後のトレンチエッチングにおいてSiOC膜8よりもエッチングレートの早い材料を塗布する。例えば、繰り返し単位が下記の式(1)で表される重合体を有機溶媒に溶かした溶液を滴下し、スピンコートすることにより、ヴィアホール12内を埋め込み平坦化する。その結果、ヴィアホール12内は第1埋め込み膜13と第2埋め込み膜14との2層で埋め込まれることになる。
【0020】
【化2】
【0021】
(式中、R1は水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはメチル基、R2は水素原子、炭素数1〜3のアルキル基または水素原子がフッ素原子、塩素原子、臭素原子のうちの少なくとも一つの原子で置換された炭素数1〜4のアルキル基、Xは−C(=O)O−基または−S(=O)2O−基である)。
【0022】
その後、例えば、80〜100℃で90〜180秒、180〜230℃で50〜90秒のプリベークを行って固化する。さらに、トレンチパターニング用の反射防止膜としてBARC膜15を形成した後、レジストを塗布して露光・現像を行いトレンチ形成用のレジストパターン膜16を形成する。
【0023】
次に、図2(c)に示すように、レジストパターン膜16をマスクとしてCF4等のガスを用いてトレンチエッチングを行い、BARC膜15、第2埋め込み膜14、TEOS膜9をエッチングし、さらにSiOC膜8を所望の深さになるまでエッチングしてヴィアホール12に連結した第2配線層用のトレンチ17を形成する。
【0024】
このトレンチエッチングにおいて、SiOC膜8をエッチングする際、ヴィアホール12内の第2埋め込み膜14はSiOC膜8よりエッチングレートが早いものを用いているので、ヴィアホール12内のエッチングが周囲のSiOC膜8のエッチングよりも速く進行する。その結果、ヴィアホール12内の埋め込み膜が突出することはなく、枠付け状のフェンス残渣が発生することを防止できる。
【0025】
さらに、ヴィアホール12内のエッチングが進み、第2埋め込み膜14をすべてエッチングして第1埋め込み膜13のエッチングにおいては、ヴィアホール12内のエッチングが周囲のSiOC膜8のエッチングよりも遅く進行する。従って、オーバーエッチングにより埋め込みプラグ13aが消失し、ストッパ膜であるSiCN膜7の突き抜けを抑制でき、下地の第1配線層であるCuが露出してしまうことを防止できる。
【0026】
次に、図3(a)に示すように、TEOS膜9上の第2埋め込み膜14とBARC膜15とレジストパターン膜16と、ヴィアホール12内に残存した埋め込みプラグ13aとをドライアッシング技術およびウエットエッチング技術により除去する。その後、ドライエッチング技術によりヴィアホール12底部のSiCN膜7を除去してヴィアホール12上に連なるトレンチ17を完成させる。
【0027】
次に、図3(b)に示すように、ヴィアホール12およびトレンチ17を含むまず、全面に、スパッタ技術によりその後に形成するCu膜の拡散防止膜としてTaN膜18を成膜する。さらに全面にメッキ技術によりCu膜19を形成する。
【0028】
その後、図3(c)に示すように、CMP技術を用いてTEOS膜9上のCu膜19およびTaN膜18を研磨してヴィアホール12およびトレンチ17内にCu膜19およびTaN膜18を埋め込み、デュアルダマシンプロセスにより第2配線層19aを完成する。
【0029】
このようにすれば、トレンチエッチング工程において、ヴィアホール12内の埋め込み膜がヴィアホール12より突出して形成されることがなく枠付け状のフェンス残渣を防止できる。かつ、ヴィアホール12内の埋め込みプラグ13aの消失を起こすことがない。これにより、第1配線層6aを傷つけることなく、ヴィアホール12およびトレンチ17へのCu膜19の形成を良好に行える。
【0030】
【発明の効果】
この発明の半導体装置の製造方法は、半導体基板上に第1配線層を形成する工程と、上記第1配線層上に層間絶縁膜を形成する工程と、上記層間絶縁膜に上記第1配線層に連通するヴィアホールを形成する工程と、上記ヴィアホール内に埋め込み膜を形成する工程と、上記埋め込み膜上にレジストパターン膜を形成し、上記レジストパターン膜をマスクとして上記埋め込み膜および層間絶縁膜をエッチングして上記ヴィアホールと連通する第2配線層用のトレンチを形成する工程と、上記レジストパターン膜および上記埋め込み膜を除去する工程と、上記ヴィアホールおよびトレンチに金属膜を形成して第2配線層を形成する工程とを備えた半導体装置の製造方法において、
上記埋め込み膜を形成する工程が、上記ヴィアホール内に第1埋め込み膜と第2埋め込み膜とを順に積層する工程で成り、上記埋め込み膜および層間絶縁膜をエッチングしてトレンチを形成する工程において、上記第1埋め込み膜のエッチングレートが上記層間絶縁膜のエッチングレートよりも遅く、上記第2埋め込み膜のエッチングレートが上記層間絶縁膜のエッチングレートよりも速くなるようにしたので、ヴィアホール内の第2埋め込み膜がヴィアホールより突出して形成されることがなく枠付け状のフェンス残渣を防止できる。かつ、ヴィアホール内の第1埋め込み膜の消失を起こすことがなく、第1配線層を傷つけることなく、ヴィアホールおよびトレンチへの金属膜の形成が良好に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1のヴィアファースト方式のデュアルダマシン法による半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。
【図2】実施の形態1のヴィアファースト方式のデュアルダマシン法による半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。
【図3】実施の形態1のヴィアファースト方式のデュアルダマシン法による半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。
【符号の説明】
1 半導体基板、6a 第1配線層、8 SiOC膜、9 TEOS膜、
12 ヴィアホール、13 第1埋め込み膜、13a 埋め込みプラグ、
14 第2埋め込み膜、16 レジストパターン膜、17 トレンチ、
19 Cu膜、19a 第2配線層。
【発明の属する技術分野】
この発明は半導体装置の製造方法に関し、特に、ヴィアファースト方式のデュアルダマシン法を用いた埋め込み配線形成工程におけるトレンチの形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のヴィア(ヴァイア)ファースト方式のデュアルダマシン法を用いた配線形成工程は、下部金属配線が埋め込まれた下部層間膜の表面にストッパ膜を介して上部層間膜を積層し、この上部層間膜の表面からストッパ膜の表面で下部金属配線に対向する位置までヴァイアホールを形成する。
このヴァイアホールと上部層間膜の表面とにARC膜を埋め込み、このARC膜の表面にヴァイアホールより幅広に開口したレジストマスクを形成し、このレジストマスクの開口から上部層間膜の表面のARC膜をプラズマエッチングする。
【0003】
このARC膜のプラズマエッチングが完了したらエッチングガスを変更し、レジストマスクの開口からストッパ膜まで到達しない所定深度まで上部層間膜とARC膜とを同時にプラズマエッチングして幅広の凹溝(トレンチ)を形成する。
この幅広の凹溝の底部に位置する幅狭のヴァイアホールに残存しているARC膜を除去し、このARC膜を除去したヴァイアホールの底部に位置するストッパ膜をエッチングして下部金属配線を露出させる。
【0004】
ただし、上部層間膜とARC膜とを同時にプラズマエッチングするとき、エッチングガスとして“CF4”を使用する。この“CF4”エッチングガスによるプラズマエッチングでは、物性的にARC膜のエッチングレートが上部層間膜のエッチングレートより高いので、上部層間膜からARC膜が突出した状態でプラズマエッチングが進行することがなく、物性的にデポジションが堆積しやすいARC膜の側面が形成されない(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−203207号公報(段落番号0035〜0039、0043、図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来のヴィアファースト方式のデュアルダマシン法におけるトレンチの形成方法は以上のようであり、層間絶縁膜(層間膜)にヴィアホール(ヴァイアホール)を形成した後、トレンチ形成工程において、トレンチ下部にエッチングストッパー膜を形成しない場合、下部金属配線である第1配線層保護のために、ヴィアホール内部に埋め込みプラグを形成する。
【0007】
これは、一般にトレンチエッチングの条件が第1配線層上のストッパ膜に対して選択比が低いこと、トレンチエッチング後のアッシングで酸素プラズマに第1の配線層が晒されると第1配線層であるCu表面が酸化して抵抗上昇を誘発することなどの理由による。
【0008】
その後、トレンチ形成用のレジストパターンをマスクとして第1配線層上の層間絶縁膜とともにヴィアホール内の埋め込みプラグのエッチングを行いヴィアホール上にヴィアホールに連なるトレンチを形成する。その後、レジストパターンと埋め込みプラグを同時にアッシングする。
【0009】
このトレンチエッチング工程において、ヴィアホール内の埋め込みプラグのエッチングレートが層間絶縁膜のエッチングレートより遅い場合には、第1配線層の保護は充分できるものの層間絶縁膜より突出した埋め込みプラグの外周にヴィアホール側壁のダメージ層に起因する枠付け状のフェンス残渣が発生し、その後の配線層形成において、バリアシード層の成膜不良やCu膜の埋め込み不良が発生するという問題点があった。
【0010】
また、枠付け状のフェンス残渣を防止するために、トレンチエッチング工程においてヴィアホール内の埋め込みプラグのエッチングレートを層間絶縁膜のエッチングレートより速くすると、埋め込みプラグが消失し、下地の第1配線層であるCu膜が露出してしまうという問題点があった。
【0011】
この発明は上記のような問題点を解消するために成されたもので、ヴィアファースト方式によるデュアルダマシン法において、良好なトレンチエッチングを行える半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明の半導体装置の製造方法は、半導体基板上に第1配線層を形成する工程と、上記第1配線層上に層間絶縁膜を形成する工程と、上記層間絶縁膜に上記第1配線層に連通するヴィアホールを形成する工程と、上記ヴィアホール内に埋め込み膜を形成する工程と、上記埋め込み膜上にレジストパターン膜を形成し、上記レジストパターン膜をマスクとして上記埋め込み膜および層間絶縁膜をエッチングして上記ヴィアホールと連通する第2配線層用のトレンチを形成する工程と、上記レジストパターン膜および上記埋め込み膜を除去する工程と、上記ヴィアホールおよびトレンチに金属膜を形成して第2配線層を形成する工程とを備えた半導体装置の製造方法において、
上記埋め込み膜を形成する工程が、上記ヴィアホール内に第1埋め込み膜と第2埋め込み膜とを順に積層する工程で成り、上記埋め込み膜および層間絶縁膜をエッチングしてトレンチを形成する工程において、上記第1埋め込み膜のエッチングレートが上記層間絶縁膜のエッチングレートよりも遅く、上記第2埋め込み膜のエッチングレートが上記層間絶縁膜のエッチングレートよりも速くなるようにしたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1〜3はこの発明のヴィアファースト方式のデュアルダマシン法による半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。
図に従って順次説明する。
【0014】
まず、図1(a)に示すように、半導体基板1上にCVD法により膜厚50nmのSiCN膜2を形成し、続いてCVD法により200nmの膜厚のSiOC膜3を形成し、さらにCVD法により150nmの膜厚のTEOS膜4を形成して、SiCN膜2とSiOC膜3とTEOS膜4とからなる第1層間絶縁膜3aを形成する。
【0015】
さらに、TEOS膜4上に第1配線層形成用のパターニング(図示なし)を行い、第1配線層形成用のパターニングをマスクとして第1層間絶縁膜3aにドライエッチングを施して凹部を形成する。その後、凹部を含む全面にバリヤシード層としてTaN膜5をスパッタリング技術により形成し、続いてメッキ技術によりCu膜6を形成する。次に、全面をCMP技術により研磨して凹部内部にTaN膜5とCu膜6とを埋め込んでシングルダマシンプロセスによる第1配線層6aを形成する。
【0016】
次に、図1(b)に示すように、CVD技術によりストッパ膜として膜厚50nmのSiCN膜7、第2層間絶縁膜として膜厚500nmのSiOC膜8、膜厚150nmのTEOS膜9を順次積層する。さらに、ヴィアホールパターニング用の反射防止膜としてBARC膜10を塗布した後、レジストを塗布して露光・現像を行いヴィアホール形成用のレジストパターン膜11を形成する。
【0017】
次に、図1(c)に示すように、レジストパターン膜11をマスクとし、SiCN膜7をストッパ膜としてドライエッチングを施すことにより、BARC膜10、TEOS膜9、SiOC膜8を順次エッチングして第1配線層6aに連通するヴィアホール12を形成する。その後、レジストパターン膜11とBARC膜10とをアッシングにより除去する。このとき、ヴィアホール12のSiOC膜8側壁にはダメージ層12aが発生する。
【0018】
次に、図2(a)に示すように、全面に第1埋め込み膜13として樹脂材料膜を膜厚300nmに塗布し、エッチバックを施してヴィアホール12内底部に埋め込み、埋め込みプラグ13aを形成する。
このとき、第1埋め込み膜13は例えば、感光性レジストや感光性レジストから感光性成分を除去したもので、後のトレンチエッチングにおいてSiOC膜8よりもエッチングレートの遅い材料を用いる。さらに、埋め込みプラグ13aの高さはトレンチ底面より下に形成する。
【0019】
次に、図2(b)に示すように、全面に第2埋め込み膜14として後のトレンチエッチングにおいてSiOC膜8よりもエッチングレートの早い材料を塗布する。例えば、繰り返し単位が下記の式(1)で表される重合体を有機溶媒に溶かした溶液を滴下し、スピンコートすることにより、ヴィアホール12内を埋め込み平坦化する。その結果、ヴィアホール12内は第1埋め込み膜13と第2埋め込み膜14との2層で埋め込まれることになる。
【0020】
【化2】
【0021】
(式中、R1は水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはメチル基、R2は水素原子、炭素数1〜3のアルキル基または水素原子がフッ素原子、塩素原子、臭素原子のうちの少なくとも一つの原子で置換された炭素数1〜4のアルキル基、Xは−C(=O)O−基または−S(=O)2O−基である)。
【0022】
その後、例えば、80〜100℃で90〜180秒、180〜230℃で50〜90秒のプリベークを行って固化する。さらに、トレンチパターニング用の反射防止膜としてBARC膜15を形成した後、レジストを塗布して露光・現像を行いトレンチ形成用のレジストパターン膜16を形成する。
【0023】
次に、図2(c)に示すように、レジストパターン膜16をマスクとしてCF4等のガスを用いてトレンチエッチングを行い、BARC膜15、第2埋め込み膜14、TEOS膜9をエッチングし、さらにSiOC膜8を所望の深さになるまでエッチングしてヴィアホール12に連結した第2配線層用のトレンチ17を形成する。
【0024】
このトレンチエッチングにおいて、SiOC膜8をエッチングする際、ヴィアホール12内の第2埋め込み膜14はSiOC膜8よりエッチングレートが早いものを用いているので、ヴィアホール12内のエッチングが周囲のSiOC膜8のエッチングよりも速く進行する。その結果、ヴィアホール12内の埋め込み膜が突出することはなく、枠付け状のフェンス残渣が発生することを防止できる。
【0025】
さらに、ヴィアホール12内のエッチングが進み、第2埋め込み膜14をすべてエッチングして第1埋め込み膜13のエッチングにおいては、ヴィアホール12内のエッチングが周囲のSiOC膜8のエッチングよりも遅く進行する。従って、オーバーエッチングにより埋め込みプラグ13aが消失し、ストッパ膜であるSiCN膜7の突き抜けを抑制でき、下地の第1配線層であるCuが露出してしまうことを防止できる。
【0026】
次に、図3(a)に示すように、TEOS膜9上の第2埋め込み膜14とBARC膜15とレジストパターン膜16と、ヴィアホール12内に残存した埋め込みプラグ13aとをドライアッシング技術およびウエットエッチング技術により除去する。その後、ドライエッチング技術によりヴィアホール12底部のSiCN膜7を除去してヴィアホール12上に連なるトレンチ17を完成させる。
【0027】
次に、図3(b)に示すように、ヴィアホール12およびトレンチ17を含むまず、全面に、スパッタ技術によりその後に形成するCu膜の拡散防止膜としてTaN膜18を成膜する。さらに全面にメッキ技術によりCu膜19を形成する。
【0028】
その後、図3(c)に示すように、CMP技術を用いてTEOS膜9上のCu膜19およびTaN膜18を研磨してヴィアホール12およびトレンチ17内にCu膜19およびTaN膜18を埋め込み、デュアルダマシンプロセスにより第2配線層19aを完成する。
【0029】
このようにすれば、トレンチエッチング工程において、ヴィアホール12内の埋め込み膜がヴィアホール12より突出して形成されることがなく枠付け状のフェンス残渣を防止できる。かつ、ヴィアホール12内の埋め込みプラグ13aの消失を起こすことがない。これにより、第1配線層6aを傷つけることなく、ヴィアホール12およびトレンチ17へのCu膜19の形成を良好に行える。
【0030】
【発明の効果】
この発明の半導体装置の製造方法は、半導体基板上に第1配線層を形成する工程と、上記第1配線層上に層間絶縁膜を形成する工程と、上記層間絶縁膜に上記第1配線層に連通するヴィアホールを形成する工程と、上記ヴィアホール内に埋め込み膜を形成する工程と、上記埋め込み膜上にレジストパターン膜を形成し、上記レジストパターン膜をマスクとして上記埋め込み膜および層間絶縁膜をエッチングして上記ヴィアホールと連通する第2配線層用のトレンチを形成する工程と、上記レジストパターン膜および上記埋め込み膜を除去する工程と、上記ヴィアホールおよびトレンチに金属膜を形成して第2配線層を形成する工程とを備えた半導体装置の製造方法において、
上記埋め込み膜を形成する工程が、上記ヴィアホール内に第1埋め込み膜と第2埋め込み膜とを順に積層する工程で成り、上記埋め込み膜および層間絶縁膜をエッチングしてトレンチを形成する工程において、上記第1埋め込み膜のエッチングレートが上記層間絶縁膜のエッチングレートよりも遅く、上記第2埋め込み膜のエッチングレートが上記層間絶縁膜のエッチングレートよりも速くなるようにしたので、ヴィアホール内の第2埋め込み膜がヴィアホールより突出して形成されることがなく枠付け状のフェンス残渣を防止できる。かつ、ヴィアホール内の第1埋め込み膜の消失を起こすことがなく、第1配線層を傷つけることなく、ヴィアホールおよびトレンチへの金属膜の形成が良好に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1のヴィアファースト方式のデュアルダマシン法による半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。
【図2】実施の形態1のヴィアファースト方式のデュアルダマシン法による半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。
【図3】実施の形態1のヴィアファースト方式のデュアルダマシン法による半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。
【符号の説明】
1 半導体基板、6a 第1配線層、8 SiOC膜、9 TEOS膜、
12 ヴィアホール、13 第1埋め込み膜、13a 埋め込みプラグ、
14 第2埋め込み膜、16 レジストパターン膜、17 トレンチ、
19 Cu膜、19a 第2配線層。
Claims (4)
- 半導体基板上に第1配線層を形成する工程と、上記第1配線層上に層間絶縁膜を形成する工程と、上記層間絶縁膜に上記第1配線層に連通するヴィアホールを形成する工程と、上記ヴィアホール内に埋め込み膜を形成する工程と、上記埋め込み膜上にレジストパターン膜を形成し、上記レジストパターン膜をマスクとして上記埋め込み膜および層間絶縁膜をエッチングして上記ヴィアホールと連通する第2配線層用のトレンチを形成する工程と、上記レジストパターン膜および上記埋め込み膜を除去する工程と、上記ヴィアホールおよびトレンチに金属膜を形成して第2配線層を形成する工程とを備えた半導体装置の製造方法において、
上記埋め込み膜を形成する工程が、上記ヴィアホール内に第1埋め込み膜と第2埋め込み膜とを順に積層する工程で成り、上記埋め込み膜および層間絶縁膜をエッチングしてトレンチを形成する工程において、上記第1埋め込み膜のエッチングレートは上記層間絶縁膜のエッチングレートよりも遅く、上記第2埋め込み膜のエッチングレートは上記層間絶縁膜のエッチングレートよりも速いことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 上記ヴィアホール内の上記第1埋め込み膜の上端面が、上記トレンチ底面より下に位置することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
- 金属膜がCu膜にて成ることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
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