JP2005005176A - カードコネクタ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第1メモリカード2aを挿入して受容する第1カード受容空間14と、第2メモリカード2bを挿入して受容する第2カード受容空間18とを有する保持部材10に、この第1カード受容空間14内に一端が延びて第1メモリカード2aと接触する第1コンタクト21と、第2カード受容空間18内に一端が延びて第2メモリカード2bと接触する第2コンタクト23とを有するようにカードコネクタ1を構成する。そして、このカードコネクタ1の後端面に、第1カード受容空間14に連通して第1コンタクト21の他端が内部に突出した第1プリント板挿入孔19と、第2カード受容空間18に連通して第2コンタクト23の他端が内部に突出した第2プリント板挿入口20を設け、この第1及び第2プリント板挿入口19,20に第1及び第2プリント板5a,5bを挿入してカードコネクタ1を機器に接続するように構成する。
【選択図】 図4
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、メモリカードを受容保持してこのメモリカードと機器とを電気的に接続するカードコネクタに関し、特に詳細には規格の異なる2種類のメモリカードを接続可能なカードコネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話やデジタルカメラ等の携帯型電子機器で利用可能なメモリカードは形状の異なる複数の規格が存在している。そのため、これらのメモリカードの互換性を確保するために、複数の規格のメモリカードを接続可能としたカードコネクタが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−313128号公報(第4頁、第4図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、複数の規格のメモリカードを接続可能としたカードコネクタの場合、それぞれのメモリカードに対応したコンタクトが必要となり、そのコンタクトのそれぞれからは外部に接続するための端子が設けられる。そして、このようなカードコネクタを機器に取り付ける方法としては、表面実装方式が知られているが、その場合上述の端子の配置が複雑となってしまう。
【0005】
また、複数の規格のメモリカードを接続可能とした場合、挿入されたメモリカードを挿抜可能な排出位置に移動させるスライダ機構もメモリカードの規格毎に異なり、さらに、カードコネクタを小型化する必要があることから、挿入されたメモリカードの位置が側面視において重なるため、互いのスライダ機構が干渉することになり、カードコネクタの構造が複雑になってしまう。
【0006】
このため、端子の配置やスライダ機構が複雑化することにより、このようなカードコネクタにおいては、使用上の品質トラブル(接触不良、機構不良、実装不良等)が多く信頼性が低いという課題や、部品点数の増加や複雑な組立作業により低コスト化が難しいという課題があった。
【0007】
本発明はこのような課題に鑑みなされたものであり、取り付けられる機器との接続が容易で、スライダ機構の単純なカードコネクタを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明に係るカードコネクタは、一端側に開口する第1カード挿入口と連通して前後に延びる第1空間部(例えば、実施形態における第1カード受容空間14)と、第1カード挿入口と同じ側に開口する第2カード挿入口と連通して前後に延びる第2空間部(例えば、実施形態における第2カード受容空間18)とが上下に並んで形成されたハウジング(例えば、実施形態における保持部材10)と、このハウジングに取付けられ一端が第1空間部内に突出する複数の第1コンタクトと、このハウジングに取付けられ一端が第2空間部内に突出する複数の第2コンタクトとを有し、矩形平板状の第1メモリカードを第1カード挿入口から第1空間部に挿入させて受容保持し、第1メモリカードに設けられた平面状のカード側端子が第1コンタクトの一端に押圧接触し、矩形平板状の第2メモリカードを第2カード挿入口から第2空間部に挿入させて受容保持し、第2メモリカードに設けられた平面状のカード側端子が第2コンタクトの一端に押圧接触するように構成される。
【0009】
そして、ハウジングの他端側に開口して第1空間部と連通し、内部空間に第1コンタクトの他端が突出して延びる第1接続孔(例えば、実施形態における第1プリント板挿入孔19)と、この第1接続孔と上下に並んで形成され、ハウジングの他端側に開口して第2空間部と連通し、内部空間に第2コンタクトの他端が突出して延びる第2接続孔(例えば、実施形態における第2プリント板挿入口20)とを有して構成される。
【0010】
そのため、第1接続孔に第1接続基板(例えば、実施形態における第1プリント板5a)を挿入させて受容保持し、この第1接続基板の表面に形成された基板側端子に第1コンタクトの他端を押圧接触させ、第2接続孔に第2接続基板(例えば、実施形態における第2プリント板5b)を挿入させて受容保持し、この第2接続基板の表面に形成された基板側端子に第2コンタクトの他端を押圧接触させるように構成される。
【0011】
このような構成によると、カードコネクタの後部に形成された第1及び第2接続孔に第1及び第2接続基板を挿入することで、この第1及び第2接続基板を用いて機器と接続することができるため、接続が容易となる。また、2種類のメモリカードのそれぞれに対して受容保持する空間部を有するように構成しているため、それぞれの空間部にスライダ機構を設けることができ、構造が簡単になり、組立作業も容易になる。
【0012】
なお、本発明に係るカードコネクタにおいて、第1コンタクト及び第2コンタクトは、第1及び第2空間部が隣接する面(例えば、実施形態における壁部10c)の近傍に取付けられ、第1及び第2空間部内に延びた一端が互いに外側に向かって突出しているように構成されることが好ましい。このような構成とすると、第1及び第2コンタクトがハウジングの中央部に配設されるため、カードコネクタの高さ寸法を小さくしてコンパクト化することができる。
【0013】
また、本発明に係るカードコネクタのハウジングは、第1及び第2空間部を覆うように取付けられた金属製のカバー部材(例えば、実施形態における第1及び第2カバー部材11,15)を有することが好ましく、このような構成とすると、第1及び第2コンタクトがこのカバー部材に囲まれてシールドされるため、外部からのノイズの影響を受けにくくなり、安定動作が可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照して説明する。本実施の形態はメモリカードを挿抜自在に保持し、且つ、フレキシブルプリント板を着脱自在に装着可能なカードコネクタの態様を示す。なお、図1に示すように、説明の便宜上、矢印が示す方向を前後、左右及び上下方向として以下説明する。まず、本発明に係るカードコネクタを説明する前に、このカードコネクタに装着されるメモリカードとフレキシブルプリント板について図1を用いて説明する。
【0015】
メモリカード2は、厚さが薄く切手大の大きさを有して平板状であり、その先端下面に左右方向に所定の間隔を有して並設された複数のカード側端子3を有している。カード側端子3はメモリカード2内に内蔵された図示しないメモリ機構部に電気的に接続されて情報の読み書きが可能に構成されている。メモリカード2の左右いずれか一方の先端部の縁部(図1の場合は左側)には斜め後側に傾斜する傾斜部4が形成されている。
【0016】
フレキシブルプリント板5は、可撓材料製の基板6の下に複数の導体7を並べた状態で印刷し、それらの上部に絶縁物を積層し、さらに、フレキシブルプリント板5の前端部に上部に変形しにくい変形防止部8を接着して構成されている。フレキシブルプリント板5の前端部には絶縁物が取り除かれて複数の導体7のそれぞれの先端部に繋がった複数の基板側端子9が左右方向に露出した状態で並んで形成されている。このフレキシブルプリント板5は、カードコネクタ1とこのカードコネクタ1が実装される機器とを電気的に接続するものである。
【0017】
次に、このように構成されたフレキシブルプリント板5及びメモリカード2を装着保持する本発明に係るカードコネクタ1について図2を用いて説明する。カードコネクタ1は、図2(A)に示すように、平面視において略矩形状であり、図1に示すメモリカード2を前端側から挿抜自在に保持可能であるとともに、図1に示すフレキシブルプリント板5を平面状のままで後端側から着脱自在に装着可能な保持部材10と、保持部材10の上面及び下面を覆う第1及び第2カバー部材11,15とを有して構成される。このカードコネクタ1は、図2及び図3に示すように、形状及び大きさの異なる2種類の規格のメモリカード2(「第1メモリカード2a」及び「第2メモリカード2b」と呼ぶ)を挿抜自在に保持可能に構成されている。また、同様に、図4に示すように、フレキシブルプリント板5も第1及び第2メモリカード2a,2bに対応して2つのフレキシブルプリント板5(「第1プリント板5a」及び「第2プリント板5b」と呼ぶ)を装着可能に構成されている。
【0018】
保持部材10は、前端部の左右端が前方に延びる第1凹部12を有する第1保持部10aと、前端部の左右端が前方に延びる第2凹部16を有する第2保持部10bとを、第1及び第2凹部12,16が互いに外方を向く(図2及び図3においては、第1凹部12が上方に向き、第2凹部16が下方に向く)ように結合された形状をしており、例えば、絶縁性材料により一体成型される。この第1及び第2凹部12,16の前端には、第1及び第2カード挿入口13,17が開口しており、第1及び第2凹部12,16に囲まれた部分に、それぞれ第1及び第2カード受容空間14,18が形成されている。
【0019】
第1及び第2カバー部材11,15は、それぞれ第1及び第2凹部12,16を覆うように保持部材10に対して着脱自在に取付けられている。第1カバー部材11は、第1保持部10aの上面を覆う板状の天板部11aと、天板部11aの左右両端部から下方へ折曲して延びる側板部11bと、側板部11bの前側の縁部に左右方向外側へ折曲して延びる取付部11cとを有して構成されており、この取付部11cには、カードコネクタ1を実装する機器に取付けるためのコネクタ側取付孔11dが形成されている。また、第2カバー部材15は、第2保持部10bの下面を覆う板状の天板部15aと、天板部15aの左右両端部から上方へ折曲して延びる側板部15bとを有して構成されている。なお、図1及び図2(A)では、説明の都合上、第1カバー部材11の天板部11aは省略して記載されており、図3では、第2カバー部材15の天板部15aは省略して記載されている。このカードコネクタ1は、コネクタ側取付孔11dにネジ等を挿入して機器に締結して取付けられる。
【0020】
一方、保持部材10を構成する第1及び第2保持部10a,10bの後端部には前後方向に貫通しそれぞれ第1及び第2カード受容空間14,18に連通する第1及び第2プリント板挿入孔19,20が形成されている。この第1及び第2プリント板挿入口19,20は断面が左右方向に延びる矩形状に形成されており、それぞれ、第1及び第2プリント板5a,5bの断面と略同一大きさに形成されている。
【0021】
第1プリント板挿入孔19内の底面には複数の第1コンタクト21が取付けられている。この第1コンタクト21は、図4に示すように、水平方向に延びる基部21aと、この基部21aの前端部から斜め上方へ延びる傾斜アーム部21bと、傾斜アーム部21bの先端部に形成された第1カード接触部21cと、基部21aの後端側中央部から上方へ屈曲して斜め前方に延びた第1突出片部21dとからなり、例えば、導電性金属材料の薄板を曲げ加工して一体成型される。この第1プリント板挿入孔19内の底面には、複数のコンタクト取付溝22が左右方向に並んで所定の間隔を有して形成されており、このコンタクト取付溝22に第1コンタクト21の基部21aが圧入されて取付けられている。そのため、第1カード接触部21cは第1カード受容空間14内に位置して取付けられている。
【0022】
第2プリント板挿入孔20内の上面には複数の第2コンタクト23が取付けられている。この第2コンタクト23は、図4に示すように、水平方向に延びる基部23aと、この基部23aの前端部から斜め下方へ延びる傾斜アーム部23bと、傾斜アーム部23bの先端部に形成された第2カード接触部23cと、基部23aの後端側中央部から下方へ屈曲して斜め前方に延びた第2突出片部23dとからなり、例えば、導電性金属材料の薄板を曲げ加工して一体成型される。この第2プリント板挿入孔20内の上面には、複数のコンタクト取付溝24が左右方向に並んで所定の間隔を有して形成されており、このコンタクト取付溝24に第2コンタクト23の基部23aが圧入されて取付けられている。そのため、第2カード接触部23cは第2カード受容空間18内に位置して取付けられている。
【0023】
以上より、第1コンタクト21は第1凹部12の底面に並んで配設され、第2コンタクト23は第2凹部16の上面に並んで配設される。そのため、保持部材10の第1カード受容空間14と第2カード受容空間18とを分ける壁部10cの近傍、つまり保持部材10の上下方向略中央部に、第1及び第2接触部21c,23cが互いに外方を向いて突出して、第1及び第2カード受容空間14,18内に位置するように取付けられて構成されている。また、第1及び第2突出片部21d,23dはそれぞれ第1及び第2プリント板挿入孔19,20内に突出して位置するように構成されている。
【0024】
このように構成されたカードコネクタ1の第1カード挿入口13から、カード側端子3aが下面にあるように第1メモリカード2aが挿入されると、第1メモリカード2aの先端部の下面が第1コンタクト21の第1カード接触部21cと当接してこの第1カード接触部21cを下方に押し下げるが、第1コンタクト21の弾性力で、第1カード接触部21cは第1メモリカード2aの下面に付勢する。よって、コンタクト取付溝22の間隔を第1メモリカード2aのカード側端子3aの間隔に合わせるとともに、第1メモリカード2aが第1カード受容空間14に挿入されたときのカード側端子3aの位置に第1カード接触部21cの位置を合わせておけば、カード側端子3aと第1カード接触部21cが押圧接触して電気的に接続される。
【0025】
また、同様に、第2カード挿入口17から、カード側端子3bが上面にあるように第2メモリカード2bが挿入されると、第2メモリカード2bの先端部の上面が第2コンタクト23の第2カード接触部23cと当接してこの第2カード接触部23cを上方に押し上げるが、第2コンタクト23の弾性力で、第2カード接触部23cは第2メモリカード2bの上面に付勢する。よって、コンタクト取付溝24の間隔を第2メモリカード2bのカード側端子3bの間隔に合わせるとともに、第2メモリカード2bが第2カード受容空間18に挿入されたときのカード側端子3bの位置に第2カード接触部23cの位置を合わせておけば、カード側端子3bと第2カード接触部23cが押圧接触して電気的に接続される。
【0026】
なお、第1若しくは第2メモリカード2a,2bに当接して下方若しくは上方に押し出された第1若しくは第2コンタクト21,23の先端部が動きやすいように、壁部10cに溝若しくは貫通孔を形成することも可能である。このように構成すると、第1及び第2メモリカード2a,2bの挿入時の抵抗が少なくなり、挿入が容易となる。このとき、図4に示すように、第1及び第2コンタクト21,23の先端部をずらして配設することにより、互いに干渉することはない。
【0027】
一方、カードコネクタ1の第1プリント板挿入孔19から第1プリント板5aが挿入されると、この第1プリント板5aに第1コンタクト21の第1突出片部21dが下方に押し下げられて、第1プリント板5aの下面に当接する。そのため、第1プリント板5aの基板側端子9の間隔を第1コンタクト17と略同一にすることにより、第1突出片部21dと基板側端子9が押圧接触して電気的に接続される。
【0028】
また同様に、第2プリント板挿入孔20から第2プリント板5bが挿入されると、この第2プリント板5bに第2コンタクト23の第2突出片部23dが上方に押し上げられて、第2プリント板5bの上面に当接する。そのため、第2プリント板5bの基板側端子9の間隔を第2コンタクト23の間隔と略同一にすることにより、第2突出片部23dと基板側端子9が押圧接触して電気的に接続される。
【0029】
このように配設された第1コンタクト21を有した第1保持部10aの左側端部、つまり、第1カード受容空間14に挿入された第1メモリカード2aの傾斜部4が位置する端部には、図1に示すように第1凹部12に並んで前後に延びる本体側第1段部25が形成されている。また、この本体側第1段部25の上面にカム溝26が形成されている。そして、カム溝26には、前後にスライド移動可能な第1スライダ27が配設されており、この第1スライダ27の後端面と第1凹部12の内側後端面の間にはバネ28が配設されており、以上により第1ハートカム機構29が構成されている。
【0030】
このカム溝26は、第1スライダ27を、カード側端子3aと第1コンタクト21が押圧接触した状態で第1メモリカード2aを第1保持部10aに収容させる接触状態位置、及び、第1メモリカード2aを第1保持部10aに対して挿抜可能な挿抜可能位置に位置決め保持させるように形成されている。第1スライダ27は、第1メモリカード2aが第1カード受容空間14に挿入されたときに、この第1メモリカード2aの傾斜部4と当接するように構成されている。そして、メモリカード2が押圧されて挿入されると、第1スライダ27は、第1メモリカード2aの傾斜部4に押圧されてカードコネクタ1の後端部へスライド移動してバネ28を圧縮し、第1ハートカム機構29により接触状態位置で係止保持される。また、接触状態位置にある第1メモリカード2aがさらに押圧操作されて第1スライダ27が押圧されると、第1ハートカム機構29による第1スライダ27の係止状態が解除されるため、第1メモリカード2aの押圧を止めると、第1スライダ27はバネ28の反発力により第1メモリカード2aを前方に押し出して挿抜可能位置に移動させる。
【0031】
また同様に、第2コンタクト23を有した第2保持部10bの左側端部にも、第2凹部16に並んで本体側第2段部30が形成されており、その上に、第2スライダ31を含む第2ハートカム機構32が配設されている。この第2ハートカム機構32の構成及び動作は上述の第1ハートカム機構29と同様であるため、説明は省略する。
【0032】
このように構成されたカードコネクタ1によれば、2組のコンタクト(第1及び第2コンタクト21,23)に対して、それぞれ第1及び第2プリント板5a,5bを第1及び第2プリント板挿入孔19,20に挿入して接続することができるので、このカードコネクタ1を実装する機器に接続するのが容易である。また、第1及び第2コンタクトを、保持部材の上下方向略中央部に、第1及び第2カード接触部21c,23cが互いに外方を向くように取付けることにより、この第1及第2コンタクト21,23を取付ける部分を壁部10cに共通化できるため、カードコネクタ1の高さ方向寸法を薄くすることができ、コンパクト化が可能である。
【0033】
また、第1及び第2メモリカード2a,2bが挿入される空間を第1及び第2カード受容空間14,18とに完全に分離しているため、規格の異なる2種類のメモリカード2a,2bを同時に挿入して接続することができ、スライダ機構(第1及び第2ハートカム機構29,32)もそれぞれのカード受容空間14,18に対して独立に取付けることができるため、構造が簡単になり組立も容易である。
【0034】
さらに、第1及び第2カバー部材11,15を金属材料製とすることにより、第1及び第2コンタクトがこの第1及び第2カバー部材11,15で囲まれてシールドされるため、外部からのノイズの影響を受けにくくなり、本発明に係るカードコネクタ1の安定動作が可能となる。特に、多数の電子素子が小さな筐体内に取付けられている携帯型電子機器において用いられる場合は有効である。
【0035】
なお、以上のような構成とすると、メモリカード2のカード側端子3のピッチに合わせて、第1若しくは第2コンタクト21,23のピッチ及び第1若しくは第2プリント板5a,5bの基板側端子9のピッチを調整することにより対応することができるので、本発明に係るカードコネクタ1を各種規格のメモリカードに利用することができる。
【0036】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明に係るカードコネクタによれば、2組の複数のコンタクトにより規格の異なる2種類のメモリカードを装着可能とし、それぞれのコンタクトに接続する第1及び第2接続基板を第1及び第2接続孔から挿入して接続可能なように構成することにより、このカードコネクタが実装される機器との接続を容易に行うことができる。また、このように第1及び第2接続基板により接続することにより、表面実装のための端子が不要となり配線を簡単にすることができるとともに、実装が容易となる。さらに、2種類のメモリカードのそれぞれに対して受容保持する空間部を設けているためスライダ機構をそれぞれに設けることができ、構造が簡単となり組立も容易となる。そのため、不具合を防止して信頼性を向上させることができるとともに、低コスト化が可能となる。
【0037】
このとき、第1及び第2コンタクトを、第1及び第2空間部が隣接する面の近傍に取付け、第1及び第2空間部内に延びた一端が互いに外側に向かって突出しているように構成することにより、カードコネクタの高さ寸法を小さくしてコンパクト化することができる。
【0038】
また、本発明に係るカードコネクタにおいて、第1及び第2空間部を覆うように取付けられた金属製のカバー部材を有するように構成することにより、第1及び第2コンタクトがこのカバー部材に囲まれてシールドされるため、外部からのノイズの影響を受けにくくなり、安定動作が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カードコネクタ、メモリカード及びフレキシブルプリント板を示す平面図である。
【図2】本発明に係るカードコネクタを示す図面であり、(A)は平面図であり、(B)は側面図であり、(C)は正面図であり、(D)は背面図である。
【図3】本発明に係るカードコネクタを示す底面図である。
【図4】図2のIV−IV断面図である。
【符号の説明】
1 カードコネクタ
2 メモリカード
2a 第1メモリカード
2b 第2メモリカード
3(3a,3b) カード側端子
5 フレキシブルプリント板
5a 第1プリント板(第1接続基板)
5b 第2プリント板(第2接続基板)
9 基板側端子
10 保持部材(ハウジング)
10c 壁部材
11 第1カバー部材
14 第1カード受容空間(第1空間部)
15 第2カバー部材
18 第2カード受容空間(第2空間部)
19 第1プリント板挿入孔(第1接続孔)
20 第2プリント板挿入孔(第2接続孔)
21 第1コンタクト
23 第2コンタクト
Claims (3)
- 一端側に開口する第1カード挿入口と連通して前後に延びる第1空間部と、前記第1カード挿入口と同じ側に開口する第2カード挿入口と連通して前後に延びる第2空間部とが上下に並んで形成されたハウジングと、前記ハウジングに取付けられ一端が前記第1空間部内に突出する複数の第1コンタクトと、前記ハウジングに取付けられ一端が前記第2空間部内に突出する複数の第2コンタクトとを有し、
矩形平板状の第1メモリカードを前記第1カード挿入口から前記第1空間部に挿入させて受容保持し、前記第1メモリカードに設けられた平面状のカード側端子が前記第1コンタクトの一端に押圧接触し、
矩形平板状の第2メモリカードを前記第2カード挿入口から前記第2空間部に挿入させて受容保持し、前記第2メモリカードに設けられた平面状のカード側端子が前記第2コンタクトの一端に押圧接触するように構成されたカードコネクタであって、
前記ハウジングの他端側に開口して前記第1空間部と連通し、内部空間に前記第1コンタクトの他端が突出して延びる第1接続孔と、
前記第1接続孔と上下に並んで形成され、前記ハウジングの他端側に開口して前記第2空間部と連通し、内部空間に前記第2コンタクトの他端が突出して延びる第2接続孔とを有し、
前記第1接続孔に第1接続基板を挿入させて受容保持し、前記第1接続基板の表面に形成された基板側端子に前記第1コンタクトの他端を押圧接触させ、
前記第2接続孔に第2接続基板を挿入させて受容保持し、前記第2接続基板の表面に形成された基板側端子に前記第2コンタクトの他端を押圧接触させるように構成したことを特徴とするカードコネクタ。 - 前記第1コンタクト及び前記第2コンタクトは、前記第1及び第2空間部が隣接する面の近傍に取付けられ、前記第1及び第2空間部内に延びた一端が互いに外側に向かって突出していることを特徴とする請求項1に記載のカードコネクタ。
- 前記ハウジングは、前記第1及び第2空間部を覆うように取付けられた金属製のカバー部材を有することを特徴とする請求項1または2に記載のカードコネクタ。
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