JP2005004982A - 電極及び電極の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】所定寸法に切断、研摩加工された銀製の電極本体10に方形の貫通孔12を打抜き加工により空け、電極本体10の端部を型押し加工で曲げて断面略V字形状のリード受け11を形成する。次に、リード受け11の上にリード20を載置し、リード20の端部と貫通孔12の辺とを当接した状態で位置決めをした。そして、ろう材30にてリードをろう付けして固定して銀電極を製造した。本発明により製造される電極は、加工工程においてリード20の転がり、ずれもなく位置決めができ、リードと電極本体との接合も強固なものである。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電極及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図4は、従来の電極方法を各種示すものである。従来の電極の製造方法は、図4(a)のように、平板形状の電極本体10の端部に丸棒形状のリード20載置した後にろう付け又は溶接により両者を接合する方法がある。この場合の溶接としては、アーク溶接、電気抵抗溶接、レーザー溶接、ビーム溶接等が適用される。
【0003】
また、他の方法としては、図4(b)のように、電極本体10の端部に切り欠き状の溝13を形成し、この溝13にリード20を嵌合させた後にろう付け、溶接又は、溝13の両側からかしめ加工することにより両者を接合して電極としている(これらの方法については、下記特許文献1の従来の技術の欄に記載がある)。
【0004】
【特許文献1】特開2001−319700号公報
【0005】
かかる方法により製造される電極については、接合強度が強固であることが望まれる。電極が適用される分野は数多くあるが、流動する水中等応力が負荷される環境下での使用例も多く、長期間の使用への耐久性確保のためには応力下で電極本体とリードとの接合強度が求められる。
【0006】
また、この電極の構造において要求される点として、その製造が容易であること、特に、リードと電極本体との接合時に電極本体へのリードの位置決めが容易であることが求められる。位置決めに手間がかかるようだと電極の製造効率が低下することとなる。
【0007】
しかしながら、上記した従来の電極ではこれらの要求に十分応えられないものと考えられる。即ち、前者の方法ではリードの位置決めの際に、その断面は円形故に転がり易く固定が困難であり、加工効率が芳しくない。また、後者の製造法には、強度の面で問題があり、板厚方向の応力に対して強度に劣る場合がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上のような背景の下になされたものであり、リードの電極本体に対する位置決めを容易に行なうことができ、且つ、製造後の強度を十分確保することができる電極及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は上記課題を解決すべく検討を行ない、電極本体とリードとの接合部の構造において、電極本体のリード接合側端部をリードが固定できるように加工し、これにリードを接合することとした。このリードを接合するリード受けには、その断面が底部にRを有する略V字形状、又は、波型形状となるように電極本体端部を加工変形させたものとした。
【0010】
即ち、本発明は、平板形状の電極本体と、該電極本体に給電する丸棒形状のリードと、からなる電極であって、前記電極本体の一の端部は、その断面が、底部にRを有する略V字形状、又は、波型形状となるように変形されたリード受けを備え、前記リード受けの中心の凹部と前記リードとが接合されていることを特徴とする電極である。
【0011】
このリード受けの形状は、図1(a)のような底部がRとなる略V字形状の他、図1(b)のような波型形状とする。かかる形状とすることで、断面円形のリードの位置決めが容易となると共にリードとの接触面積を向上させ、接合強度を確保できる。波型形状とするときの波の数については、限定はなく、電極本体の幅、リードの直径により異なる。また、リード受けの底部の曲面の曲率は、リードの断面の曲率と略等しいことが好ましい。リードと電極本体との密着性が向上し、接合強度をより高くすることができる。更に、リード受けの深さは、リードが転がらないようなものであれば浅いものでも良いが、図1(a)のように、リードを載置した際のリードの中心と、電極本体の厚さ方向の中心線とが重なるような加工が好ましい。但し、このリード受けの深さを適宜の深さに加工することで、電極の厚さ方向でのリード取り付け位置を変更することができる。これにより、例えば、2枚の電極を組み合わせて使用する場合においては、電極を取り付けるソケットの規格上、各リード間の距離は固定されるが、本発明に係る電極ではリード取り付け位置を調整することができることから、各リード間の距離は固定されても両電極間距離は調整することができ、電解効率を考慮した電極間距離を設定することができる。
【0012】
そして、電極本体には、図2のように、リードを接合する一の端部に方形の貫通孔を備えたものが好ましい。これは、平面体の一端部の淵のみを曲げ加工すると電極本体全体に歪みが生じ易くなることに鑑みたもので、一の端部の淵に沿って方形の貫通孔を空けておくことで、リード受けの加工時には貫通孔と淵の間の領域のみが曲げ加工されることとなり、電極本体全体の歪みの発生を抑制することができる。また、この貫通孔を設けることで、図2(b)のように、リード接合時にリードの長手方向のストッパーとして作用するため、リードの長手方向方向の位置決めも容易とすることができる。更に、電極本体とリードとをろう付け接合する際に、この貫通孔が堰となって余剰なろう材が電極本体表面上に拡大するのを防止することができる。
【0013】
本発明によれば、電極本体にリード受けを形成することで、接合時のリードの位置決めを容易とすることができ、効率的な電極の製造が可能となる。また、リードと電極本体との接合強度についても、強固なものが得られる。
【0014】
尚、本発明に係る電極の構造は、その材質について特に限定されるものではないが、電極本体、リードの少なくともいずれかが銀又は銀合金よりなる銀電極について有用である。銀電極はその導電性故に電気抵抗溶接(スポット溶接)の適用が困難であるため、ろう付け、溶接による接合が求められることから、その位置決めのために本発明に係る電極の構造は有効である。
【0015】
本発明に係る電極の製造工程は、リード受けの加工、及び、貫通孔の加工以外は、特段に特徴的なものはない。つまり、電極本体の一の端部にリード受けを形成し、リード受けの中心の凹部にリードを載置した後に接合するものである。貫通孔を備える場合には、まず電極本体に貫通孔を形成し、その後にリード受けを加工してリードを接合する。
【0016】
この貫通孔の加工は、打抜き加工、研削加工等の方法で加工できる。また、リード受けの加工は、V字形状のものについては曲げ加工、型押し加工で形成することができ、波型形状の場合には、型押し加工により形成できる。尚、リード受けについてはその中心の凹部の曲率を、リード断面の曲率と同一かそれ以下となるように加工することが好ましい。リード断面の曲率以下に加工した場合には、リードの位置決めの際に、リードをリード受けに嵌合することとし、これにより位置決めの段階で強固に固定することができる。
【0017】
また、電極本体とリードとの接合については、かしめ加工、ろう付け加工、溶接加工のいずれかによる。強度がより重要な場合にはろう付け又は溶接によるのが好ましい。尚、溶接加工としては、レーザー溶接、ビーム溶接によるものが好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。
【0019】
図3は、本実施形態に係る電極の製造工程を示す。所定寸法(48mm×24mm)に切断、研摩加工された銀製の電極本体10を用意し、これに端部から3mmの位置に8mm×1.0mmの方形の貫通孔12を打抜き加工により空けた。そして、電極本体10の端部を型押し加工で曲げて断面略V字形状のリード受け11を形成した。
【0020】
次に、リード受け11の上にリード20を載置し、リード20の端部と貫通孔12の辺とを当接した状態で位置決めをした。そして、ろう材30(銀ろう)にてリードをろう付けして固定した。本実施形態での加工工程においてリード20は転がり、ずれなく位置決めがなされた。また、リードと電極本体との接合も強固になされた。
【0021】
【発明の効果】
本発明に係る電極は、リードの電極本体に対する位置決めが容易であり、リードの電極本体との接合強度も十分確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電極の電極本体の断面形状の例を示す図。
【図2】本発明に係る電極において貫通孔を形成した状態を示す図。
【図3】本実施形態に係る電極の製造工程を概略示す図。
【図4】従来の電極及びその製造工程を示す図。
【符号の説明】
10 電極本体
11 リード受け
12 貫通孔
13 溝
20 リード
30 ろう材
Claims (8)
- 平板形状の電極本体と、該電極本体に給電する丸棒形状のリードと、からなる電極であって、
前記電極本体の一の端部は、その断面が、底部にRを有する略V字形状、又は、波型形状となるように加工されたリード受けを備え、
前記リード受けの中心の凹部と前記リードとが接合されていることを特徴とする電極。 - リード受けの中心の凹部の曲率が、リード断面の曲率と略同一である請求項1記載の電極。
- 電極本体の一の端部に、前記一の端部の淵と平行な方形の貫通孔を備え、リード端面と前記貫通孔の一辺とが当接して接合された請求項1又は請求項2記載の電極。
- 電極本体、リードの少なくともいずれかが銀又は銀合金よりなる請求項1〜請求項3記載の電極。
- 請求項1〜請求項4記載の電極の製造方法であって、
電極本体の一の端部を、その断面が、底部にRを有する略V字形状、又は、波型形状となるように変形させることにより、リード受けを形成し、
リード受けの中心の凹部にリードを載置して位置決めした後に電極本体とリードとを接合することを特徴とする電極の製造方法。 - リード受けの中心の凹部の曲率を、リード断面の曲率と同一かそれ以下となるように加工する請求項5記載の電極の製造方法。
- 電極本体の一の端部に方形の貫通孔を形成し、その後前記一の端部を変形させてリード受けを形成した後、リードをリード端面と前記貫通孔の一辺とが当接するようにリード受けに載置して位置決めした後に接合する請求項5又は請求項6記載の電極の製造方法。
- 電極本体とリードとの接合は、かしめ加工、ろう付け加工、溶接加工のいずれかによるものである請求項5〜請求項7記載の電極の製造方法。
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---|---|---|---|
JP2003163821A JP2005004982A (ja) | 2003-06-09 | 2003-06-09 | 電極及び電極の製造方法 |
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JP (1) | JP2005004982A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013073608A1 (ja) * | 2011-11-18 | 2013-05-23 | シャープ株式会社 | 太陽電池モジュール、太陽電池モジュールの製造方法、および太陽電池モジュール製造装置 |
JP2013211332A (ja) * | 2012-03-30 | 2013-10-10 | Toko Inc | 面実装インダクタ |
JP2013254873A (ja) * | 2012-06-07 | 2013-12-19 | Hitachi Ltd | パワーモジュールおよびその製造方法 |
WO2018012237A1 (ja) * | 2016-07-12 | 2018-01-18 | 株式会社オートネットワーク技術研究所 | コネクタ及びこれを備えた電気接続アセンブリ |
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2003
- 2003-06-09 JP JP2003163821A patent/JP2005004982A/ja active Pending
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