JP2005001676A - 缶体積層用加飾フィルム及びそれを積層した加飾フィルム付き缶体 - Google Patents

缶体積層用加飾フィルム及びそれを積層した加飾フィルム付き缶体 Download PDF

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Soichi Akimoto
宗一 秋本
Takashi Onuma
孝 大沼
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Abstract

【課題】工程が簡単で、製造が容易であり、明るくしかも重厚でバランスのとれた光輝感、メタリック感又は金属光沢を有し、缶体に被覆しただけで直接缶体に印刷したような加飾を施すことができる加飾フィルム、さらに、加飾フィルムで被覆され、特異で有用な装飾性と優れた商品価値を有する加飾フィルム缶体を提供すること。
【解決手段】基材である樹脂フィルム1の片面に光輝印刷層2(3)又は蒸着層4が積層された缶体積層用加飾フィルムA(B,C)を、加飾フィルムの光輝印刷層2(3)又は蒸着層4が缶胴の外面側に接するように加飾フィルムを積層し、その加飾フィルムの外面側に印刷インキ層6を設けて加飾フィルム付き缶体Pを構成する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、加飾フィルム及び加飾フィルム付き缶体に関し、詳しくは、缶体に明るくしかも重厚な光輝感、メタリック感、又は金属光沢を与えることのできる缶体積層用加飾フィルム、及び、そのような加飾フィルムで被覆され、特異で有用な装飾性と優れた商品価値を有する加飾フィルム付き缶体に関する。
【0002】
【従来の技術】
缶体の外表面には、内容物やそのイメージ、或いはその出所をデザインで表示し、また商品価値を高める目的で、各種の印刷(加飾)が施されている。特に、缶体に光輝性、メタリック感、又は金属光沢を与えるような加飾を行う場合には、需要者に対し優れたアイキャッチ効果を発揮させることができる。
【0003】
缶体に光輝性、メタリック感、又は金属光沢を与える方法としては、従来より、直接缶体表面に印刷する方法や、グラビア印刷したフィルムを缶体に積層する方法が報告されている。
直接缶体表面に印刷する方法としては、アルミ金属パウダーやマイカパウダーなどの顔料を含有するインキを使用した印刷インキ層をオフセット方式で缶体表面に直接施す方法がある。しかしながら、この方法では、光輝性やメタリック感を十分に出すことができなかった。
【0004】
また、直接缶体表面に印刷する場合は、ブリキ、アルミ等の光輝性のある下地金属を利用する必要があるため、光輝性の低いTFS(ティンフリースチール)からなる缶体に適用することができず、また、缶体外面の基材として酸化チタン入りのPETフィルムを缶外面にラミネートした樹脂被覆金属缶などでは不可能であった。
【0005】
さらに、例えば、特許文献1には、ラベル基材と、このラベル基材の片面に順次積層された印刷層、熱硬化型の樹脂組成物により形成されたアンカーコート層、蒸着層及び熱硬化型の樹脂組成物により形成された接着層とからなる金属缶用ラベルが記載されている。また、特許文献2には、熱可塑性フィルムを主体として少なくとも蒸着層と印刷インキ層とを設けた樹脂製フィルムを、蒸着層の方が印刷インキ層よりも金属製の缶胴本体の金属面に近くなるように、缶胴の外面側に貼着してなる金属光沢を有するフィルム貼着缶体が記載されている。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−272172号公報
【特許文献2】
特開2000−95248号公報
【0007】
【本発明が解決しようとする課題】
しかしながら、いずれの方法でも光輝性の高い缶体が得られるものの、熱硬化、UV硬化等の煩雑な工程を重ねる必要があった。
本発明の目的は、工程が簡単で、製造が容易であり、明るくしかも重厚でバランスのとれた光輝感、メタリック感又は金属光沢を有し、缶体に被覆しただけで直接缶体に印刷したような加飾を施すことができる缶体積層用加飾フィルムを提供することにある。
さらに、本発明の他の目的は、上述のような加飾フィルムを用いた、特異で有用な装飾性と優れた商品価値を有する加飾フィルム付き缶体を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、基材である樹脂フィルムの片面に特定の光輝印刷層又は蒸着層を積層することにより、光輝感、メタリック感又は金属光沢を付与できることを見出し、本発明に到達した。
【0009】
請求項1に係る缶体積層用加飾フィルムは、積層された際に缶胴側となる面に金属パウダーを含有する光輝印刷層が印刷されてなることを特徴とする。
請求項2に係る缶体積層用加飾フィルムは、積層された際に缶胴側となる面にマイカパウダーを含有する光輝印刷層が印刷されてなることを特徴とする。
請求項3に係る缶体積層用加飾フィルムは、積層された際に缶胴側となる面に蒸着層が積層されてなることを特徴とし、蒸着層はアルミ蒸着層であることが好ましい。
請求項5に係る加飾フィルム付き缶体は、請求項1〜4のいずれかに記載の加飾樹脂フィルムを、光輝印刷層又は蒸着層が缶胴側となるように缶胴表面に積層したことを特徴とする。
請求項6に係る加飾フィルム付き缶体は、請求項5の缶体の加飾フィルムの外表面に、印刷インキ層を設けたことを特徴とする。
これらの缶体にあっては、前記缶体が、缶胴側面に3次元的凹凸模様である周状多面体壁を形成させたものであることが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
まず、本発明の加飾フィルム付き缶体に用いられる缶体積層用加飾フィルムについて説明する。
本発明の加飾フィルムは、基材である樹脂フィルムの片面に積層される層の種類により、次の3態様がある。
即ち、
▲1▼第1の態様の加飾フィルムAは、基材である樹脂フィルムの片面に金属パウダーを含有する光輝印刷層が積層されたものである。
▲2▼第2の態様の加飾フィルムBは、基材である樹脂フィルムの片面にマイカパウダーを含有する光輝印刷層が積層されたものである。
▲3▼第3の態様の加飾フィルムCは、基材である樹脂フィルムの片面に蒸着層が積層されたものである。
従って、まず、各態様において特徴的な部分を説明し、続いて基材である樹脂フィルムをはじめとする共通部分を説明することにする。
【0011】
前記第1の態様の加飾フィルムAは、図1に示すように、基材である樹脂フィルム1の片面に金属パウダーを含有する光輝印刷層2が積層され、該光輝印刷層2が缶胴と接するように積層されてなる。ここで、光輝印刷層2に含まれる金属パウダーとしては、アルミニウム、銅、銀、亜鉛、クロム、ニッケルなど粉末が挙げられる。中でもアルミニウム金属パウダーを用いる場合は、リーフイング型のものと、ノンリーフイング型のものとが知られており、本発明においては、これらを単独で、あるいは2種類を混合して使用することができるが、ノンリーフイング型のものを用いるのが好ましい。
リーフイング型は、ステアリン酸のような高級脂肪酸により処理されており、インキ層の表面に浮く傾向があるが、ややキラキラ感に欠ける傾向がある。一方、ノンリーフイング型はオレイン酸等で処理されており、インキ層の表面に浮く傾向がなく、塗膜内部で平行に配列し、見る角度によってキラキラとしたメタリック感が強い。また、アルミニウム金属パウダーに微粒子や着色物質を付着させて、特異な色調のメタリック感を発現する、いわゆる着色アルミ金属パウダーも使用可能である。
【0012】
アルミニウム金属パウダーの粒径は、一般に、5〜50μm、特に、8〜25μmであることが好ましい。粒径が5μm未満であると、隠蔽性は高くなるが光輝性が劣り、50μmを超えると、グラビアでの印刷適性が低下する傾向があるので、上記範囲とすることが好ましい。
【0013】
このような光輝印刷層2は、樹脂フィルム1上にアルミニウム金属パウダーを含有させたグラビア印刷用インキを用いてグラビア印刷することにより、色数を豊富に使って色調豊かで美麗な文字や模様を印刷することができる点で好ましい。
このようなアルミニウム金属パウダーを含有させたグラビア印刷用インキは、インキ中にアルミニウム金属パウダーが、10〜40重量%、特に20〜30重量%含まれることが好ましい。
グラビア印刷用インキには、その他の成分として、通常のグラビア印刷用インキに用いる成分、例えば、ポリエステルウレタン系樹脂成分、顔料などが含まれている。
【0014】
第1の態様の加飾フィルムAにおいて、樹脂フィルム1と光輝印刷層2の厚み比は、特に制限されないが、グラビア印刷適性の見地から樹脂フィルム:メタリック印刷層=12〜16:1〜5が好ましい。
【0015】
第2の態様の加飾フィルムBは、図2のように、基材である樹脂フィルム1の片面にマイカパウダーを含有する光輝印刷層3が積層されている。ここで、マイカパウダーとは、マイカ(雲母)のパウダーであり、市販のもの(例えばメルク社製のもの)を使用することができる。
【0016】
マイカパウダーの粒径は、一般に、5〜150μm、特に、10〜50μmであることが好ましい。粒径が5μm未満であると、真珠光沢(パール)効果が乏しくなり、150μmを超えると、グラビア印刷適性が低下して、筋状の汚れ等が発生する傾向がある。
【0017】
このような光輝印刷層3は、樹脂フィルム1上にマイカパウダーを含有したグラビア印刷用インキを用いてグラビア印刷することにより、色数を豊富に使って色調豊かで美麗な文字や模様を印刷することができる点で好ましい。
マイカパウダーを含有させたグラビア印刷用インキは、マイカパウダーが5〜40重量%、特に、20〜30重量%含まれることが好ましい。
グラビア印刷用インキには、その他の成分として、通常のグラビア印刷用インキに用いる成分、例えば、ポリエステルウレタン系樹脂成分、顔料などが含まれている。
【0018】
第3の態様の加飾フィルムCは、図3に示すように、基材である樹脂フィルム1の片面に蒸着層4が積層され、蒸着層4に用いる金属としては、アルミニウム、銅、クロム、銀、銅等が挙げられるが、中でもコスト、汎用性の点からアルミニウムが最も好ましく用いられる。
アルミ蒸着は、アルミニウムを真空蒸着法等の常法により蒸着して得られる層であり、アルミニウムによりシルバー調の金属光沢を得ることができる。
蒸着層4の厚さは、300〜500Åの厚みの範囲内で蒸着することが好ましい。300Å未満では充分な金属光沢を得ることができず隠蔽力も劣り、500Åを超えると、充分な金属光沢を得ることはできるものの、蒸着速度を低下させなければならないことから生産性が著しく低下するおそれがある。
【0019】
第3の態様の加飾フィルムCにおいて、樹脂フィルム1と蒸着層4の厚み比は、特に制限されないが、光沢効果の見地から樹脂フィルム:蒸着層=12〜16:0.03〜0.05が好ましい。
【0020】
加飾フィルムの基材である樹脂フィルム1の材料としては、熱可塑性樹脂でも、熱硬化性樹脂でも或いはその組成物であってもよいが、一般には熱可塑性樹脂であるのが好適である。
【0021】
熱可塑性樹脂としては、結晶性の熱可塑性樹脂が好ましく、その例として、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリルエステル共重合体、アイオノマー等のオレフィン系樹脂フィルム;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、エチレンテレフタレート/イソフタレート共重合体等のポリエステル;ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン11、ナイロン12等のポリアミド;ポリ塩化ビニル;ポリ塩化ビニリデン等を挙げることができるが、ポリエステル、特にエチレンテレフタレート、エチレンテレフタレート単位またはブチレンテレフタレート単位を主体とするポリエチレンテレフタレートが好ましい。
【0022】
また、樹脂フィルムには、フィルム用配合剤、例えば非晶質シリカ等のアンチブロッキング剤、各種帯電防止剤、滑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等を公知の処方に従って配合することができる。
【0023】
樹脂フィルム1は、ポリエチレンテレフタレートのような樹脂を原料とし、厚さ5〜50μm、特に10〜25μmの範囲にあることが望ましい。
このような樹脂フィルム1の製造は、常法によって行うことができ、T−ダイ法やインフレーション製膜法でフィルムに成形して、所望により一軸延伸、二軸延伸等の延伸処理を行って製造することができる。
【0024】
この他、樹脂フィルム1へのプラズマ処理、火炎処理等のそれ自体公知の接着性向上表面処理やウレタン樹脂系、変性ポリエステル樹脂系等の接着性向上コーティング処理を行っておくことも可能である。
【0025】
本発明の加飾フィルムは、厳密に上記層からなるものに限定されず、上記層を備えている限り、他の層が介在するものであっても何ら差し支えない。
【0026】
上記のような加飾フィルムA〜Cのいずれかを、光輝印刷層2(3)又は蒸着層4が、缶胴と接するように缶胴表面に積層して、加飾フィルム付き缶体とする。本発明はこのような加飾フィルム付き缶体をも提供するものである。
以下、本発明の加飾フィルム付き缶体を説明する。
【0027】
本発明の加飾フィルム付き缶体Pは、上述した第1〜第3の態様の加飾フィルムA〜Cの光輝印刷層2(3)又は蒸着層4が缶胴5と接するように被覆され、加飾フィルムA〜Cの外面側に印刷インキ層6が設けられている。
即ち、図4は、第1の態様の加飾フィルムAを用いた缶体Pの一部断面図であり、図5は、第2の態様の加飾フィルムBを用いた缶体Pの一部断面図であり、図6は、第3の態様の加飾フィルムCを用いた缶体Pの一部断面図を示す。
【0028】
尚、図4〜図6において、缶内面側Mとなる側に他の樹脂層を設けることもできる。他の樹脂層としては、顔料配合或いは未配合の同様なポリエステル系フィルムが使用される。このフィルムは単層フィルムでも、積層フィルムであってもよい。あるいは、他の樹脂層として、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂等を単独、あるいは併用した樹脂を主成分とした塗膜を形成してもよい。
【0029】
本発明の加飾フィルム付き缶体Pにおいて、缶体Pの材料としては、各種表面処理鋼板やアルミニウム等の軽金属板、あるいはこれらの鋼板や金属板の表面に樹脂フィルムを積層した樹脂被覆金属板を使用することができる。
表面処理鋼板としては、TFS(ティンフリースチール)等のクロム酸処理鋼板,アルミメッキ鋼板,亜鉛メッキ鋼板、錫メッキ鋼板、ニッケルメッキ鋼板、溶融亜鉛および亜鉛合金メッキ鋼板,冷延鋼板等を用いることができる。
必要に応じてリン酸塩処理,クロメート処理,クロム・クロメート処理,有機クロメート処理,コバルト複合酸化膜処理,ニッケル置換メッキ,電解クロム酸処理等の表面処理の一種または二種以上行ったものを用いることができる。
軽金属板としては、アルミニウム板やアルミニウム合金板を用いることができ、更に、ジルコニウムやチタンの酸化物を主成分とする化成皮膜あるいはポリアクリル酸−ジルコニウム塩の複合皮膜等により表面処理されていてもよい。
さらに、樹脂被覆金属板としては、上記の各種表面処理鋼板や軽金属板の片面若しくは両面に、ポリエチレンなどの樹脂フィルムを積層したものが挙げられる。
【0030】
上記の表面処理鋼板のうち、錫を含まず、リサイクルの容易なTFS(ティンフリースチール)が好ましい。鋼板や金属板の素板厚は、金属の種類、缶体の用途或いはサイズによっても相違するが、一般に0.05〜0.35mm、特に、0.08〜0.25mmの厚みを有するのが良い。
【0031】
本発明の加飾フィルム付き缶体Pの形状としては、絞り深絞り成形、絞りしごき成形等で形成された有底筒状の缶胴・蓋からなるシームレス缶(ツーピース缶)や、蓋・底・缶胴からなるスリーピース缶などの金属缶体を挙げることができる。シームレス缶の中でも、前記樹脂被覆金属板を、絞り・再絞り等の成形法により形成した樹脂被覆シームレス缶は、生産プロセスにおける環境保全性や経済性に優れていることから好ましく適用でき、また、缶胴側面に3次元的凹凸模様である周状多面体壁を形成させたエンボス缶は、パネリング強度を向上させ、缶重量の軽量化を図ることのできるので好ましく適用できる。
また、缶体ではないが、王冠、ホワイトキャップ、ツイストオフキャップ、ラグキャップ、ピルファープルーフキャップ、ステルキャップ、缶蓋などの金属蓋にも適用できる。
【0032】
加飾フィルムAの外面側に設けられてなる印刷インキ層6は、通常オフセット印刷に用いることのできるインキを1色或いは複数色用いて文字や模様を印刷してなるものである。オフセット印刷における印刷版の形態としては、樹脂製凸版を用いたドライオフセット方式、湿し水不要型平版を用いた平版オフセット方式、グラビアロールあるいは彫刻ロール等を用いた凹版オフセット方式、湿し水を用いた平版オフセット方式など用いることができる。
このような印刷インキ層を形成することにより、表面処理鋼板がそれ自体金属光沢のほとんどないものでも、文字や模様の印刷されていない部分が光輝印刷層によるキラキラした金属光沢を有すると共に、印刷インキ層により付与される文字や模様についても、印刷インキ層よりも下層の光輝印刷層による金属光沢の影響を受けることで、印刷インキ層の色と光輝印刷層との組み合わせによる新たな光輝性の金属光沢色を有するデザインを提供することができる。
ここで、インキとは、具体的に例えば、油、樹脂、溶剤、可塑剤などの加熱硬化性又は紫外線硬化性のビヒクル、及び、天然或いは合成のワックス類、乾燥剤、分散剤、湿潤剤、架橋剤、ゲル化剤、増粘剤、皮張り防止剤、安定剤、艶消し剤、消泡剤、光重合開始剤などの添加剤に、以下に例示列挙する着色剤と共に分散させたものである。
カーボンブラック、アセチレンブラック、ランブラック、アニリンブラック、ニグロシンブラック等の黒色染顔料;
亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルスイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマンネントイエローNCG、タートラジンレーキ等の黄色染顔料;
赤口黄鉛、モリブテンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダスレンブリリアントオレンジGK等の橙色染顔料;
ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウオッチングレッドカルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B等の赤色染顔料;
マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ等の紫色染顔料;
紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダスレンブルーBC等の青色染顔料;
クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ、ファナルイエローグリーンG等の緑色染顔料;
亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛等の白色顔料;
バライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、アルミナホワイト等の体質顔料が挙げられる。
【0033】
また、加飾フィルムAおよび印刷インキ層6の外面側には、外面保護、加工性向上、搬送性向上、光沢付与による外観向上等を目的として、仕上げニス層8が設けられている。仕上げニスとしては、シリコンやワックス等の滑剤を添加したエポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂等を単独あるいは併用した樹脂を主成分とした熱硬化型樹脂が用いられる。
【0034】
本発明の加飾フィルム付き缶体Pの製造方法について述べる。
まず、缶体の材料である表面処理鋼板等を深絞り、しごき、絞り−再絞り等の加工法により、缶底部と筒状の缶胴部とが一体成形された有底円筒状の缶胴外周面に、接着層を介して、加飾フィルムAの光輝印刷層2が缶胴面と接するように巻き回し積層する。
【0035】
缶胴の外周面に加飾フィルムAを積層する方法としては、連続的に加熱されながら送られてくる有底円筒状の缶体に対し、加飾フィルムを、その横幅が缶胴の周長よりもやや長くなるように、一缶ごとの大きさのフィルムシートに切断して、加熱された各缶胴に連続的に巻き回し、フィルムシートをその両端部どうしを重ね合わせるように筒状缶胴外周面に積層してロールで押圧することにより、加飾フィルムを缶胴外周面に被覆する。
【0036】
加飾フィルムAを缶体Pに積層するに際して、直接積層することもできるが、フィルムAと缶胴5との間に接着性(熱融着性)が乏しい場合、接着剤層7を介在させることが好ましい。
接着剤層7に用いる接着剤としては、加熱と加圧により密着し易いような熱硬化性樹脂の接着剤を用いることが好ましい。例えばウレタン系接着剤、エポキシ系接着剤、ポリエステル系接着剤、アクリル系接着剤、酸変性オレフィン樹脂系接着剤、コポリアミド系接着剤、コポリエステル系接着剤等の接着剤、あるいは、これらの接着剤に用いられる主成分となる各樹脂を併用して得られる接着剤を挙げることができる。
特に、本発明の加飾フィルム付き缶体の場合、ラミネート性及び接着性の点からウレタン系接着剤、ポリエステル系接着剤、又はエポキシ系接着剤を用いることが好ましい。即ち、ウレタン樹脂とこのウレタン樹脂に対する硬化剤との組み合わせからなるウレタン系接着剤、又は、ポリエステル樹脂とこのポリエステル樹脂に対する硬化剤との組み合わせからなるポリエステル系接着剤、あるいは、エポキシ樹脂とこのエポキシ樹脂に対する硬化剤との組み合わせからなるエポキシ系接着剤層を、光輝印刷層又は蒸着層と缶胴との間に介在させることが好ましい。
【0037】
硬化剤としては、イソシアネート化合物(ブロックイソシアネート樹脂、ポリイソシアネート樹脂など)、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アミノ樹脂などを挙げることができ、中でもイソシアネート化合物が好ましい。
エポキシ樹脂、或いはウレタン樹脂と硬化剤の配合比については、硬化剤の種類によって一概には言えないが、一般的には、エポキシ樹脂、或いはウレタン樹脂固形分100重量部に対して硬化剤を、5〜8重量部添加すれば良い。
【0038】
接着剤層7は、一般に、3〜6μmの厚みとすることが好ましく、また、予め缶胴面上に設けても、或いは予め加飾フィルムA上に設けてもよい。
【0039】
次に、加飾フィルムを積層した缶体をヒートセットする。ヒートセットとは、接着剤を硬化させ、フィルムAと缶体とを完全接着させるために行う処理であり、一般に200〜230℃で約1〜2分間加熱する。
【0040】
次に、缶体上の加飾フィルム外面に、例えばオフセット方式による印刷を施し、印刷インキ層6を形成し、さらにコーター等により仕上げニス層8を形成する。
その後、印刷インキ層及び仕上げニス層の焼きつけ、缶体口部のネック加工を行って、本発明の加飾フィルム付き缶体が完成される。
以上は、加飾フィルムAで説明したが、加飾フィルムB、Cでも同様の工程で、缶体が製造される。
【0041】
【発明の効果】
本発明によれば、工程が簡単で、製造が容易であり、明るくしかも重厚でバランスのとれた光輝感、メタリック感又は金属光沢を有し、缶体に被覆しただけで直接缶体に印刷したような加飾を施すことができ、しかも、TULC缶(タルク缶)、特にダイヤカット缶にも適用可能な加飾フィルムが提供される。
さらに、本発明によれば、上述のような加飾フィルムで被覆され、特異で有用な装飾性と優れた商品価値を有する加飾フィルム缶体が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の態様の加飾フィルムAの一例を示す断面説明図である。
【図2】本発明の第2の態様の加飾フィルムBの一例を示す断面説明図である。
【図3】本発明の第3の態様の加飾フィルムCの一例を示す断面説明図である。
【図4】本発明の第1の態様の加飾フィルムAを被覆してなる加飾フィルム付き缶体の一例を示す断面説明図である。
【図5】本発明の第2の態様の加飾フィルムBを被覆してなる加飾フィルム付き缶体の一例を示す断面説明図である。
【図6】本発明の第3の態様の加飾フィルムCを被覆してなる加飾フィルム付き缶体の一例を示す断面説明図である。
【符号の説明】
A〜C 加飾フィルム
1 樹脂フィルム
2 光輝印刷層
3 光輝印刷層
4 蒸着層
5 缶胴
6 印刷インキ層
7 接着剤層
8 仕上げニス層
M 缶内面側
P 缶体

Claims (7)

  1. 積層された際に缶胴側となる面に金属パウダーを含有する光輝印刷層が印刷されてなる缶体積層用加飾フィルム。
  2. 積層された際に缶胴側となる面にマイカパウダーを含有する光輝印刷層が印刷されてなる缶体積層用加飾フィルム。
  3. 積層された際に缶胴側となる面に蒸着層が積層されてなる缶体積層用加飾フィルム。
  4. 前記蒸着層がアルミ蒸着層である請求項3に記載の缶体積層用加飾フィルム。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の加飾樹脂フィルムを、光輝印刷層又は蒸着層が缶胴側となるように缶胴表面に積層した加飾フィルム付き缶体。
  6. 請求項5の缶体の加飾フィルムの外表面に、印刷インキ層を設けたことを特徴とする加飾フィルム付き缶体。
  7. 前記缶体が、缶胴側面に3次元的凹凸模様である周状多面体壁を形成させたものである請求項5又は6に記載の加飾フィルム付き缶体。
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