JP2005001202A - インクジェットプリンタ及びインクジェット印刷システム - Google Patents

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Toshiro Shimaki
敏郎 島木
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Abstract

【課題】縁なし印刷を行う場合に、印刷用紙の外部にインク滴が着弾してインクミストが発生するのを防止すると共に、高い印刷品質を維持すること。
【解決手段】メインコントローラ13により生成され、イメージバッファ14に記憶されたドットイメージデータのうち、印刷用紙の端部よりも外側に設定されたマスク領域内では、当初予定されていた小ドットの印刷を中ドットの印刷に変更する。イメージデータ読出し回路15は、リアルタイムでドットサイズの変更を行い、駆動素子に印加する駆動パルスを選択するためのSPデータを生成する。小ドットは印刷用紙上の通常印刷領域でのみ形成され、マスク領域では形成されないため、高い印刷品質を保持しつつ、マスク領域でのインクミストの発生を防止することができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、印刷用紙の四辺のうち少なくともいずれか一辺で余白が生じないように印刷可能なインクジェット印刷システム及びインクジェットプリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】
通常印刷の場合、印刷イメージのサイズは印刷用紙のサイズよりも若干小さくなるように生成されるため、印刷用紙の周囲に余白部分が生じる。この余白を無くした縁なし印刷も知られている。縁なし印刷では、印刷用紙の上下または左右のいずれか一方、あるいは上下及び左右の両方で印刷時の余白を解消し、用紙の端部まで画像等を印字することができる。縁なし印刷を行う場合は、印刷用紙の外側に若干はみ出すようにして大きめの印刷イメージを生成する。この印刷イメージに応じてプリントエンジンを駆動することにより、縁なし印刷を実現することができる。
【0003】
通常のシリアル型インクジェットプリンタでは、印刷用紙を副走査方向に所定量ずつ搬送しながら、多数のノズルが形成されたプリントヘッドを主走査方向に往復移動させる。インクジェットプリンタは、ドットイメージデータに基づいて主走査及び副走査を繰り返しながら、プリントヘッドの各ノズルから所定の位置でインク滴をそれぞれ吐出させることにより、所定の印刷を行う。縁なし印刷を行う場合は、印刷用紙のサイズよりも所定のマージンを見込んで大きめに生成されたドットイメージデータに基づいてプリントヘッドの各ノズルからインク滴を吐出させる。
【0004】
印刷用紙上に着弾するインク滴は、印刷用紙に付着し吸収されてドットを形成し、印刷内容の一部を構成する。これに対し、印刷用紙からはみ出した部分に向けて吐出されたインク滴は、例えば、印刷用紙を背面から支持するプラテン上に着弾する。プラテン上に着弾したインク滴を除去するために、例えば、プラテンの所定箇所にインク吸収材を設けてインク滴を吸着したり、あるいは、インク誘導路を設けてインク滴を排出させるようにしている。
【0005】
また、印刷用紙の裏側に、印刷用紙よりも所定寸法だけ大きく形成されたガイド用紙を貼着し、印刷用紙からはみ出したガイド用紙上にインク滴を着弾させて吸収させるようにした技術も知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
一方、より高画質の印刷を実現すべく、異なる径のドットを形成可能な可変ドット型のプリンタも従来より知られている(例えば、特許文献2参照)。このような可変ドット型のプリンタでは、例えば、圧電体や発熱体等の駆動素子に印加する信号パターン等を制御することにより、大、中、小等の異なるサイズのドットを形成することができるようになっている。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−86898号公報
【特許文献2】
特開平10−81012号公報
【発明が解決しようとする課題】
上述の通り、従来技術では、印刷用紙の外部にはみ出した領域にもインク滴を吐出させることにより、いわゆる縁なし印刷を行っているが、印刷用紙の内外でドットサイズに変化はなく、印刷用紙の内部と外部とで一律に同様のインク滴を吐出している。即ち、従来技術では、印刷用紙の外部に吐出されるインク滴について考慮されておらず、インクミストの発生やインクの無駄等について改善の余地がある。
【0008】
例えば、従来技術では、インク吸着材や誘導路等により、印刷用紙の外部に吐出されるインク滴を処理しているが、インクの特性は、印刷用紙に最適化されて調製されるため、印刷用紙と異なる特性の物体には吸着されにくい。従って、インク吸着材等の印刷用紙と異なる特性の物体上に着弾したインク滴は、十分に吸着されず、その一部がインクミストとなってプリンタ内部を浮遊する。発生したインクミストは、プリンタ内部に付着して汚れとなり、他の印刷物の印刷品質を劣化させたり、あるいはプリンタの機能を低下させる可能性がある。
【0009】
特に、可変ドット型のインクジェットプリンタを用いて縁なし印刷を行う場合は、小ドットを用いることにより写真画質(あるいは写真を上回る画質)で高品位の印刷を実現できるが、インク滴が小さくなるほどインクミストの発生量は増大しやすい。微少なインク滴は、プラテン等に着弾した衝撃で周囲に飛散して霧化し、インクミストとなるおそれがある。
【0010】
一方、インク消費量に着目すると、印刷用紙の外部に着弾するインク滴は、印刷に直接関与しない無駄なインクである。従って、印刷用紙の外部に吐出されるインク滴の量が大きくなると、無駄に廃棄されるインク量が増大し、インクを効率よく消費することができない。
【0011】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたもので、その目的は、印刷記録媒体の内外で吐出されるインク滴を適切に制御できるようにしたインクジェットプリンタ及びインクジェット印刷システムを提供することにある。本発明の他の目的は、印刷品質と信頼性とを両立できるようにしたインクジェットプリンタ及びインクジェット印刷システムを提供することにある。本発明の更なる目的は、複数サイズでドットを形成可能なインクジェットプリンタにおいて、高い印刷品質を維持しながらインクミストの発生を防止できるようにしたインクジェットプリンタを提供することにある。本発明の他の目的は、印刷品質とインクの使用効率とを両立できるようにしたインクジェットプリンタ及びインクジェット印刷システムを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決すべく、本発明に係るインクジェットプリンタでは、印刷用紙の内部と外部とでドットの形成方法を違えるようにしている。
【0013】
即ち、本発明の第1の観点に従うインクジェット印刷システムでは、ドットイメージデータを生成するイメージデータ生成手段と、前記イメージデータ生成手段により生成された前記ドットイメージデータに基づいて、所定のドット形成位置でインク滴を吐出することによりドットを形成させるドット形成手段と、前記ドット形成手段によるドット形成方法を制御する制御手段と、前記ドット形成位置を検出するドット形成位置検出手段と、を備え、前記制御手段は、少なくとも前記ドット形成位置が、印刷記録媒体の外縁部近傍に設定される所定の境界よりも前記印刷記録媒体の内側寄りに位置する内部印刷領域に属する場合と前記所定の境界よりも前記印刷記録媒体の外側寄りに位置する外部印刷領域に属する場合とで、それぞれドットの形成方法が異なるように制御することを特徴とする。
【0014】
ドットイメージデータは、例えば、ホストコンピュータ(パーソナルコンピュータやディジタルカメラ等)から受信した印刷データを、色変換処理(RGB表色系→CMY表色系)、拡大または縮小処理、ハーフトーン処理等を行うことにより生成される。ドット形成手段は、例えば、副走査方向(紙送り方向)に多数配列された各色毎のノズルと、各ノズルにそれぞれ設けられた圧電体や発熱体等の駆動素子等を備えて構成され、ドットイメージデータに基づいてインク滴を吐出する。ドット形成方法とは、例えば、ドットサイズ種やドット密度等のドット形成に関連するパラメータの設定等を意味する。ドット形成位置は、例えば、ドットイメージデータのメモリアドレスや印刷記録媒体の端部を検出するセンサ等に基づいて検出することができる。ここで、ドット形成位置とは、制御上の目標着弾位置を意味し、例えば、印刷記録媒体の位置ずれ等により、必ずしも目標着弾位置上に実際に着弾するとは限らない。また、印刷記録媒体の外縁部近傍には、所定の境界を設定することができる。所定の境界は、印刷記録媒体の外縁部に一致させてもよいし、外縁部から外側又は内側に若干ずれた位置に設定してもよい。印刷記録媒体の少なくとも一辺で余白を発生させない縁なし印刷を行う場合、ドット形成手段は、ドットイメージデータに基づいて、印刷記録媒体の表面及び印刷記録媒体からはみ出した部分にそれぞれインク滴を吐出させる。制御手段は、ドット形成位置が印刷記録媒体上の内部印刷領域に属する場合と印刷記録媒体外の外部印刷領域に属する場合とで、ドット形成に関するパラメータ(ドットサイズ種やドット密度等)を変更し、印刷記録媒体の内部と外部とでそれぞれ異なる方法でドットを形成する。従って、本発明に従うインクジェットプリンタによれば、内部印刷領域に応じたドット形成と外部印刷領域に応じたドット形成とが可能となり、柔軟に対応できる。
【0015】
本発明の一態様では、ドット形成手段は、複数のドットサイズ種を形成することが可能であり、制御手段は、内部印刷領域で形成するドットサイズ種と外部印刷領域で形成するドットサイズ種とが異なるように制御する。
【0016】
また、制御手段は、外部印刷領域では、少なくとも最小のドットサイズ種を使用しないように制御することができる。あるいは、制御手段は、少なくとも外部印刷領域では、本来印字すべきドットサイズ種よりも大きなドットサイズ種で印字するように制御することができる。これにより、微少なインク滴によるインクミストの発生を防止しつつ、高い印刷印刷品質を保持することができる。
【0017】
一方、制御手段は、少なくとも外部印刷領域では、本来印字すべきドットサイズ種よりも小さなドットサイズ種で印字するように制御することもできる。これにより、印刷用紙の外部に捨てられるインク滴の量を少なくすることができ、無駄なインク消費を抑制し、効率的にインクを使用できる。
【0018】
本発明の他の態様では、制御手段は、ドット形成位置が内部印刷領域に属する場合と外部印刷領域に属する場合とで、ドット密度が異なるように制御する。
【0019】
ドット密度を変更する場合、制御手段は、ドット形成位置が内部印刷領域に属する場合はドット密度が大きくなるように、ドット形成位置が外部印刷領域に属する場合はドット密度が小さくなるように、それぞれ制御する。
【0020】
これにより、内部印刷領域と外部印刷領域との境界付近の濃度差を抑制することができる。
【0021】
本発明のさらに別の態様では、制御手段は、ドット形成位置が外部印刷領域に属する場合は、ドット形成方法が徐々に変化していくように制御する。
【0022】
即ち、例えば、ドットサイズ種やドット密度等のパラメータを徐々に変化させながら、いわゆるグラデーション印刷を行うことができる。これにより、急激な階調変化を防止することができる。
【0023】
本発明のさらに他の態様では、外部印刷領域に連続する移行領域を内部印刷領域に設定し、ドット形成位置が移行領域に属する場合は、外部印刷領域と同様に制御する。
【0024】
即ち、内部印刷領域のうち外部印刷領域と連続する所定範囲を移行領域とし、この移行領域を外部印刷領域と同様に処理することにより、印刷記録媒体の位置ずれ等に対応することができる。
【0025】
本発明の別の態様では、外部印刷領域に連続する移行領域を内部印刷領域に設定し、ドット形成位置が移行領域に属する場合は、内部印刷領域におけるドット形成方法と外部印刷領域におけるドット形成方法との中間的なドット形成方法でドットが形成されるように制御する。
【0026】
内部印刷領域と外部印刷領域との間の移行領域では、内部印刷領域でのドット形成方法と外部印刷領域でのドット形成方法との間の中間的な方法でドットを形成することにより、内部印刷領域と外部印刷領域とでドットの形成方法がステップ状に急激に変化するのを防止することができる。即ち、移行領域は、内部印刷領域と外部印刷領域との緩衝地帯の機能を果たしている。
【0027】
本発明の一態様では、制御手段は、ドット形成手段によりドットを形成するときに、ドット形成方法を制御する。
【0028】
即ち、略リアルタイムでドット形成方法を制御する。これによれば、例えば、紙端検出センサからリアルタイムで伝達される紙端検出信号等に基づいて、各ドットを形成する直前にドット形成方法を決定することができ、印刷記録媒体の位置ずれ等に迅速に対応することができる。即ち、印刷記録媒体の位置ずれを紙端検出センサからの検出信号に基づいてリアルタイムに補正しながら、ドット形成方法をリアルタイムに決定してインク滴を目標着弾位置に向けて吐出させることができ、これにより外部印刷領域と内部印刷領域とで異なる形態の印刷を実現することができる。ここで、紙端検出センサは、ドット形成手段に対して上流側(印刷記録媒体の搬送方向の上流側)に位置しても、ドット形成手段に対して下流側に位置してもよい。
【0029】
本発明の他の態様では、制御手段は、イメージデータ生成手段によりドットイメージデータを生成するときに、ドット形成方法を制御する。
【0030】
例えば、ハーフトーン処理を行う際に、ドット形成方法を織り込んだ処理を行うことで、いわばバッチ処理でドット形成方法を制御可能である。
【0031】
本発明の第2の観点に従うインクジェットプリンタは、受信データに基づいてドットイメージデータを生成するイメージデータ生成手段と、前記イメージデータ生成手段により生成される前記ドットイメージデータを記憶するイメージデータ記憶手段と、前記イメージデータ記憶手段に記憶された前記ドットイメージデータを読み出し、所定形式の信号データに変換するイメージデータ読出し手段と、前記イメージデータ読出し手段から入力される前記信号データに基づいて、所定のドット形成位置で所定量のインク滴を吐出することにより複数サイズのドットを形成可能なドット形成手段と、前記ドット形成手段によるドット形成位置を検出するドット形成位置検出手段と、を備え、前記イメージデータ読出し手段は、前記ドット形成位置検出手段からの信号に基づいて、前記イメージデータ記憶手段から読み出される前記ドットイメージデータのドット形成位置が、印刷記録媒体の外縁部近傍に設定される所定の境界よりも前記印刷記録媒体の内側寄りに位置する内部印刷領域に属するか、または前記所定の境界よりも前記印刷記録媒体の外側寄りに位置する外部印刷領域に属するかを判定するドット形成位置判定手段と、前記ドット形成位置判定手段により前記ドット形成位置が前記内部印刷領域に属すると判定された場合と前記外部印刷領域に属すると判定された場合とで、それぞれ異なる変換規則に従って、前記イメージデータ記憶手段から読み出される前記ドットイメージデータを前記信号データに変換する変換手段とを備え、前記ドット形成位置が前記内部印刷領域に属する場合と前記外部印刷領域に属する場合とで、それぞれドット形成方法が異なるように印刷可能である。
【0032】
ドットイメージデータは、所定サイズのドットの配列によって印刷イメージを表現したデータであり、例えば、ホストコンピュータから受信した印刷データを言語解釈することにより得られる。信号データは、ドット形成手段が有する多数のドット形成要素の配列や各ドット形成要素の駆動方法等に応じて生成される最終形態のデータであり、ドットイメージデータに基づいて生成される。
【0033】
そして、変換手段は、ドット形成位置が内部印刷領域に属すると判定された場合と外部印刷領域に属すると判定された場合とで、ドットサイズ種又はドット密度のうちいずれか一方又は双方が異なるように、ドットイメージデータを信号データに変換することができる。
【0034】
また、変換手段は、ドット形成位置が外部印刷領域に属すると判定された場合に、ドット形成方法が徐々に変化していくようにドットイメージデータを信号データに変換することができる。
【0035】
さらに、外部印刷領域に連続する移行領域を内部印刷領域に設定し、ドット形成位置が移行領域に属する場合は、外部印刷領域と同様に、変換手段によりドットイメージデータを信号パターンデータに変換することができる。
【0036】
また、外部印刷領域に連続する移行領域を内部印刷領域に設定し、ドット形成位置が移行領域に属する場合は、内部印刷領域におけるドット形成方法と外部印刷領域におけるドット形成方法との中間的なドット形成方法でドットが形成されるように、変換手段によりドットイメージデータを信号パターンデータに変換することができる。
【0037】
また、ドット形成位置判定手段又は変換手段の少なくともいずれか一方を、ドット形成手段に設けることもできる。
【0038】
本発明の第3の観点に従うインクジェット印刷システムは、印刷データを生成するホストコンピュータと、該ホストコンピュータから受信した印刷データに基づいて所定のドット形成位置でインク滴を吐出することにより印刷を行うインクジェットプリンタとを備えたインクジェット印刷システムにおいて、少なくとも前記ドット形成位置が、印刷記録媒体の外縁部近傍に設定される所定の境界よりも前記印刷記録媒体の内側寄りに位置する内部印刷領域に属する場合と前記所定の境界よりも前記印刷記録媒体の外側寄りに位置する外部印刷領域に属する場合とで、それぞれドットの形成方法が異なるように前記印刷データを生成する手段を前記ホストコンピュータに設けたことを特徴とする。
【0039】
本発明の第4の観点に従う印刷方法は、所定のドット形成位置でインク滴を吐出してドットを形成することにより印刷を行う印刷方法において、
前記ドット形成位置が印刷記録媒体の外縁部近傍に設定される所定の境界よりも前記印刷記録媒体の内側寄りに位置する内部印刷領域に属するか、または前記所定の境界よりも前記印刷記録媒体の外側寄りに位置する外部印刷領域に属するかを判別するステップと、
前記内部印刷領域に属すると判定された場合と前記外部印刷領域に属すると判定された場合とで、それぞれ使用するドットサイズ種が異なるように、前記インク滴を吐出させるステップと、
を含んでなる。
【0040】
なお、本発明は、コンピュータプログラムとして把握することもできる。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図1〜図18を参照しつつ詳細に説明する。
【0042】
[第1の実施の形態]
まず、図1〜図6に基づいて、本発明の第1の実施の形態を説明する。図1は、本実施の形態に係るインクジェット印刷システムの全体概要を示すブロック図である。
【0043】
ホストコンピュータ1は、例えば、パーソナルコンピュータやディジタルカメラあるいはスキャナ装置等のように構成可能であり、アプリケーションプログラム2と、プリンタドライバ3と通信インターフェース(以下、I/F)4とを備えて構成されている。なお、これ以外に、ホストコンピュータ1は、例えば、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ等の情報表示部と、マウス等のポインティングデバイスやキーボードスイッチ等の情報入力部とからなるユーザインターフェースを備えており、ユーザは、ユーザインターフェースを介して、印刷設定等を指示できるようになっている。
【0044】
例えば、画像編集ソフトウェアや文書作成ソフトウェア等のアプリケーションプログラム2は、印刷すべきデータ(代表的には静止画像データである)を生成する。プリンタドライバ3は、アプリケーションプログラム2により生成されたデータを所定形式の印刷データに変換する。印刷データとしては、例えば、PDL(Page Description Language)等の高水準印刷言語やRGBビットマップデータ等を挙げることができる。プリンタドライバ3で生成された印刷データは、通信I/F4を介してプリンタ10に送信される。通信I/F4としては、パラレルインターフェース又はシリアルインターフェースのいずれでもよく、また、有線であるか無線であるかを問わない。
【0045】
プリンタ10は、カラーインクジェットプリンタとして構成されており、それぞれ後述するように、通信I/F11と、受信バッファ12と、メインコントローラ13と、イメージバッファ14と、イメージデータ読出し回路15と、ヘッド駆動回路16と、プリントヘッド17と、紙端検出回路18と、操作パネル19と、キャリッジ駆動部22及び用紙搬送部23とを備えている。
【0046】
通信I/F11を介してホストコンピュータ1から受信した印刷データは、受信バッファ12に記憶される。メインコントローラ13は、受信バッファ12に記憶された印刷データを読出して、所定の画像処理を行い、ドットイメージデータを生成する。ここで、所定の画像処理としては、例えば、RGB表色系からCMY表色系への色変換処理13A、多階調のデータを所定階調まで減少させるハーフトーン処理13B、ハーフトーニングされたデータを所定の配列で並べてドットイメージデータを生成するドットイメージ生成処理13C等を挙げることができる。なお、これら以外に、γ補正処理や拡大処理、縮小処理、回転処理も含めることができる。
【0047】
メインコントローラ13により生成されたドットイメージデータは、イメージバッファ14に記憶される。イメージバッファ14及び受信バッファ12は、RAM内に形成されている。イメージバッファ14には、印刷用紙を搬送方向に区切ってなる各バンド毎にドットイメージデータを記憶させることができる。1つのバンドは、通常、複数回の主走査により印刷される。
【0048】
詳細は図5と共に後述するが、イメージデータ読出し回路15は、イメージバッファ14からドットイメージデータを読出し、読み出したドットイメージデータを、SPデータ記憶部20に記憶されているSPデータに変換してヘッド駆動回路16に入力するものである。SPデータとは、プリントヘッド17の各ノズルに設けられた駆動素子(例えば、圧電振動子)に印加する駆動信号を規定するためのデータである。
【0049】
ヘッド駆動回路16は、イメージデータ読出し回路15から入力されたSPデータと駆動信号発生回路21から入力される駆動信号とに基づいて、所定のタイミングで所定の駆動パルスをプリントヘッド17の各駆動素子に印加させるものである。プリントヘッド17は、紙送り方向である副走査方向に多数配列された各色のノズルと、各ノズルにそれぞれ設けられた駆動素子とを備えて構成されている。プリントヘッド17は、ヘッド駆動回路16から入力される駆動パルスに応じて各駆動素子がそれぞれ作動することにより、所定のノズルから所定量のインク滴をそれぞれ吐出させる。
【0050】
図1中に示すように、本実施形態では、例えば、印刷用紙の左右両端を超えた外部に、用紙の端部に連続するマスク領域(斜線部)をそれぞれ設定することができるようになっている。マスク領域の幅寸法MLは、印刷用紙の位置ずれ量等を考慮して決定可能である。マスク領域は、印刷用紙の外部に限らず、印刷用紙上に設定することもできる。例えば、マスク領域の境界を印刷用紙の端部に設定する場合、メインコントローラ13により生成されるドットイメージデータの横幅は、用紙幅に左右両端のマスク領域の幅を加えた長さを有するように形成可能である。従って、用紙の左右両端に余白を生じさせずに縁なし印刷を行うことができる。また、詳細は後述するが、マスク領域内では、例えば、ドットサイズをより大きいサイズに変更等してドットサイズ種を制御することにより、インクミストの発生を防止できるようになっている。マスク領域と通常印刷領域との境界(マスク境界)は、制御上設定される論理的、仮想的な位置である。例えば、インク滴の制御上の目標着弾位置と実際の着弾位置との位置ずれ等を考慮して、マスク境界は、印刷用紙の外縁上に、または印刷用紙の外縁よりも外側に、あるいは印刷用紙の外縁よりも内側に、それぞれ設定することができる。
【0051】
紙端検出回路18は、例えば、機械式スイッチや光電スイッチ等により、印刷用紙の端部を検出して検出信号を出力するものである。操作パネル19は、例えば、プリンタ10の表面に露出して設けられ、マスク領域の幅寸法を指定することができるようになっている。
【0052】
図2を参照する。図2(a)は、ドットイメージ生成処理13Cにより参照されるドットイメージ生成テーブルT1を示す。本実施形態では、ハーフトーン処理13Bにより、256階調が4階調に変換される。階調0はドットを形成しない場合、階調1は小ドットを形成する場合、階調2は中ドットを形成する場合、階調3は大ドットを形成する場合である。ここで、ドットの大中小は相対的なものであり、小ドットが一番小さいドット径を有し、大ドットが一番大きなドット径を有し、中ドットは中間のドット径を有する。なお、本実施形態では、大中小の3種類のドットサイズでドットを形成するが、これに限らず、例えば、大小の2種類、あるいは、4種類以上のドットサイズでドットを形成するようにしてもよい。
【0053】
ドットイメージ生成テーブルT1は、入力された階調値を2ビットのデータに変換するためのものである。階調0の場合は「00」に、階調1の場合は「01」に、階調2の場合は「10」に、階調3の場合は「11」に、それぞれ変換される。この2ビットデータは、後述のように、3ビットのSPデータにさらに変換される。
【0054】
図2(b)は、イメージバッファ14内に記憶されるドットイメージデータの概要を示す説明図である。図では、主として、印刷用紙の端部よりも外側にマスク領域を設定する場合を説明するが、印刷用紙上に(印刷用紙の端部よりも内側に)マスク領域の境界を設定することも可能である。マスク領域の境界が印刷用紙の内部に設定される場合、マスク領域は、印刷用紙上から印刷用紙の外部にまたがって論理的に設定される。
【0055】
印刷用紙の端部よりも外側に所定寸法のマスク領域を設定する場合、イメージバッファ14内に記憶される1ライン分のドットイメージデータの幅寸法は、印刷用紙の幅寸法に印刷用紙の左右両端外側にそれぞれ設定されるマスク領域の幅寸法を加えたものに等しい。本実施形態では、マスク領域の境界よりも印刷用紙の内側に位置する領域を内部印刷領域(通常印刷領域)と呼び、マスク領域の境界よりも印刷用紙の外側に向かう領域を外部印刷領域(マスク領域)と呼ぶことができる。内部印刷領域の外側には、左マスク領域及び右マスク領域が設けられる。図2の場合、左マスク領域の始点(MA(L))は印刷用紙の左端(左側マスク境界)に対応するアドレスであり、右マスク領域の始点(MA(R))は印刷用紙の右端(右側マスク境界)に対応するアドレスである。各マスク領域の横幅は、印刷用紙の左右方向(主走査方向)の位置ずれ等を考慮して、自動的に又は手動操作により可変に設定可能である。本実施形態では、印刷用紙の搬送時の位置ずれを紙端検出回路18からの検出信号で補正しながら、イメージバッファ14からビットイメージデータを読み出す際に、読み出したビットイメージデータが、左右いずれかのマスク領域内のデータであるか、内部印刷領域内のデータであるかを判別する。イメージバッファ15から読み出したデータが、マスク領域内のデータである場合は、小ドットが形成されないようにSPデータを生成するようにしている。
【0056】
図3を参照する。図3(a)は、SPデータ記憶部20内に記憶されるSPデータ生成テーブルT2を示す。イメージデータ読出し回路15は、イメージバッファ14から読み出したドットイメージデータの階調値に基づいて、所定のSPデータに変換する。SPデータは、ノズルの駆動素子に印加する駆動パルスを選択するための信号データである。SPデータには、SPデータ1及びSPデータ2の2つのセットが予め用意されている。SPデータ1は、通常の印刷、即ち、印刷用紙の内部印刷領域内のデータを変換するときに使用される。SPデータ2は、左右のマスク領域内のデータを変換するときに使用される。
【0057】
SPデータ1について説明すると、入力階調値がドット無しを示す「00」の場合は「000」に、入力階調値が小ドットを示す「01」の場合は「010」に、入力階調値が中ドットを示す「10」の場合は「011」に、入力階調値が大ドットを示す「11」の場合は「101」に、それぞれ変換されるようになっている。一方、SPデータ2では、入力階調値が「00」の場合は「000」に、入力階調値が「01」の場合は「011」に、入力階調値が「10」の場合は「011」に、入力階調値が「11」の場合は「101」に、それぞれ変換するようになっている。即ち、SPデータ1とSPデータ2との相違点は、入力階調値が小ドットを示す「01」の場合の変換方法にある。SPデータ2では、ドットイメージデータで階調値「01」が指定されている場合に、これを強制的に中ドット相当のSPデータ「011」に変換する。つまり、内部印刷領域内における通常印刷の場合は、SPデータ1に基づいて、ドットイメージデータの階調値に忠実なドットサイズを形成するためのSPデータが生成され、マスク領域内の印刷の場合は、SPデータ2に基づいて、ドットイメージデータの所定の階調値(01)を強制的により大きなサイズのドットに変更してSPデータを生成するようになっている。
【0058】
図3(b)は、大中小の複数サイズのドットを形成するために使用される駆動信号の波形図である。
【0059】
この駆動信号は、第1パルスDP1、第2パルスDP2及び第3パルスDP3を含んで構成されている。第1パルスDP1及び第3パルスDP3は、同一の形状を有し、例えば、約10ng程度のインク滴を吐出させるパルスである。第1パルスDP1及び第3パルスDP3により吐出されるインク滴により、それぞれ中程度のドットサイズを有するドットを得ることができる。第2パルスDP2は、例えば、約2ng程度のインク滴を吐出させるもので、この第2パルスDP2により吐出されるインク滴により、小さいドットサイズを有するドットを得ることができる。
【0060】
第1パルスDP1及び第3パルスDP3は、それぞれ中間電位Vmから最大電位VP1まで上昇し、最大電位VP1を所定時間だけ維持してから最低電位VL1まで下降する。そして、最低電位VL1を所定時間だけ維持した後、中間電位Vmに復帰する。一方、第2パルスDP2は、中間電位Vmから第2の最大電位VP2まで上昇し、所定時間VP2を維持した後に第2の最低電位VL2まで低下する。そして、VL2を所定時間維持した後に中間電位Vmに復帰する。このように、第1パルスDP1及び第3パルスDP3では、駆動素子に印加される電圧レベルが急激に変化するため、メニスカスの変位量が大きくなり、中程度のインク滴が吐出される。また、第2パルスDP2では、電圧レベルの変化が小さいため、メニスカスの変位量も小さく、少ないインク滴が吐出される。
【0061】
図4に示すように、ドットイメージデータの階調値に応じて、各パルスDP1〜DP3を適宜選択することにより、階調値に応じたサイズのドット径を形成することができる。即ち、SPデータは、各パルスDP1〜DP3をそれぞれ選択するためのビットから構成されており、ビット1はパルスを選択し、ビット0はパルスを選択しない。
【0062】
即ち、図4(a)に示すように、ドットイメージデータの階調値がドット無しを示す「00」の場合は、第1パルスDP1〜第3パルスDP3のいずれも駆動素子に印加しない。図4(b)に示すように、階調値が小ドットを示す「01」の場合は、第2パルスDP2のみを駆動素子に印加することで、一番小量のインク滴を吐出させることができる。図4(c)に示すように、階調値が中ドットを示す「10」の場合は、第2パルスDP2及び第3パルスDP3の両方を駆動素子に印加させる。これにより、ノズルから一番小量のインク滴が吐出された直後に中程度のインク滴が吐出され、両インク滴が相次いで着弾することにより印刷用紙上で中ドットが形成される。図4(d)に示すように、階調値が大ドットを示す「11」の場合は、第1パルスDP1及び第3パルスDP3の両方を駆動素子に印加させる。これにより、中程度のインク滴が同一のノズルから相次いで吐出され、印刷用紙上に着弾して大ドットが形成される。
【0063】
次に、図5を参照してイメージデータ読出し回路15の詳細を説明する。イメージデータ読出し回路15は、それぞれ後述するように、マスクアドレス設定回路31と、マスクアドレスレジスタ32と、マスク領域判定回路33と、切換部34と、読出しアドレスカウンタ35と、変換部T2A,T2Bを備えて構成されている。
【0064】
マスクアドレス設定回路31は、紙端検出回路18からの検出信号に基づいて、印刷用紙の左右両側に位置するマスク領域の幅、即ち、マスクアドレスの境界を設定するものである。マスクアドレスは、操作パネル19から手動で設定できるようにしてもよいし、あるいは、ホストコンピュータ1側で自動的又は手動操作で設定できるようにしてもよい。マスクアドレス設定回路31により設定されたマスクアドレスは、マスクアドレスレジスタ32に記憶される。
【0065】
マスク領域判定部33は、マスクアドレスレジスタ32から入力されるマスクアドレスと、読出しアドレスカウンタ35から入力される読出しアドレスとを比較することにより、イメージバッファ14から読み出したドットイメージデータが左右のマスク領域のいずれかに属するかを判別する。
【0066】
マスク領域判定部33が左右いずれかのマスク領域に属するドットイメージデータであると判別した場合は、切換部34に制御信号が出力される。切換部34は、変換部T2A,T2Bを切り換えるためのものである。通常は、変換部T2Aにより、ドットイメージデータは、通常印刷領域用のSPデータ1に従ったSPデータに変換される。これに対し、マスク領域内のドットイメージデータの場合は、切換部34により変換部T2Bに切り換えられ、マスク領域用のSPデータ2に従ったSPデータに変換される。上述の通り、小ドットを示す階調値「01」のドットイメージデータがマスク領域に属する場合は、ドットサイズが拡大され、中ドットを吐出させるためのSPデータ「011」に変換される。
【0067】
イメージデータ読出し回路15により変換されたSPデータは、ヘッド駆動回路16に入力される。ヘッド駆動回路16のゲート素子16Aは、入力されるSPデータと駆動信号発生回路21から入力される駆動信号とに基づいて、選択された駆動パルスのみを所定のタイミングでプリントヘッド17の駆動素子に印加する。これにより、階調値に応じた量のインク滴がノズルから吐出される。
【0068】
図6は、本実施形態によるドット形成の様子を示す説明図である。図6(a)に示すように、本発明に従ってドットサイズを変更する前は、マスク領域及び通常印刷領域(内部印刷領域)の両方に小ドット(図中、黒丸で示す)がそれぞれ多数含まれている。次に、図6(b)に示すように、イメージデータ読出し回路15によってマスク領域内の小ドットを示す階調値を、より高い階調値のSPデータ(中ドット)に変換すると、マスク領域内の小ドットのみが中ドットに置換される。通常印刷領域内の小ドットに変化はない。従って、通常印刷領域では、大ドット、中ドット及び小ドットの3種類のドットを組み合わせることにより、高品位の印刷が行われ、一方、用紙端部近傍のマスク領域では、大ドット及び中ドットの2種類のドットを組み合わせることにより、インクミストの発生を防止した印刷が行われる。つまり、本実施形態では、マスク境界の内外に位置する各印刷領域において、印刷イメージを構成するドットサイズ種(使用するドットサイズの種類)がそれぞれ相違する。
【0069】
このように構成される本実施形態によれば、印刷用紙の外部にはみ出して設定可能なマスク領域内では、小ドットを形成するための小量のインク滴が吐出されることがない。従って、小量のインク滴によるインクミストの発生を防止することができ、プリンタ内部や印刷用紙の汚れを低減することができる。
【0070】
また、印刷用紙上の通常印刷領域内ではそのまま小ドットを用いるため、マスク領域でのインクミストの発生を防止しつつ、印刷品質を高く保持することができ、印刷品質と信頼性とを両立させることができる。
【0071】
さらに、イメージデータ読出し回路15でSPデータを生成する際に、リアルタイムでマスク領域内のドットサイズを変換するため、ドットイメージデータの生成方法を変更せずに、簡易な構成で小ドットの置換を実現できる。また、リアルタイムでマスク領域内のドットサイズを変換するため、印刷用紙の位置ずれが生じた場合でも対応することができる。即ち、本実施形態では、紙端検出回路18により検出された印刷用紙の位置ずれに対応して、イメージバッファ14から読み出したドットイメージデータがマスク領域に属するか、通常印刷領域に属するかをリアルタイムで判定し、ドットサイズを変更するため、用紙搬送の位置ずれにも強く、高品位かつ高信頼性の印刷を実現できる。
【0072】
また、印刷用紙より外のはみ出し部分にマスク領域を設定し、マスク領域内の小ドットに相当する階調データを中ドット相当のSPデータに電気的に変換するため、簡単な構成を追加するだけでインクミストの発生等を防止できる。
【0073】
[2.第2の実施の形態]
次に、図7及び図8に基づいて、本発明の第2の実施の形態を説明する。本実施形態の特徴は、イメージデータ読出し回路50とヘッド駆動回路60との協働作業により、マスク領域内のドットサイズ変更を行う点にある。
【0074】
本プリンタ40では、SPデータ記憶部20の接続先をイメージデータ読出し回路50からヘッド駆動回路60に変更し、ドットイメージデータをヘッド駆動回路60内でSPデータに変換するようになっている。
【0075】
図8は、イメージデータ読出し回路50及びヘッド駆動回路60の詳細を示すブロック図である。イメージデータ読出し回路50は、マスクアドレス設定回路51と、マスクアドレスレジスタ52と、マスク領域判定回路53と、読出しアドレスカウンタ54とを備えている。イメージデータ読出し回路50は、紙端検出回路18からの検出信号に基づいてマスクアドレスを設定し、この設定したマスクアドレスとイメージバッファ14から読み出すドットイメージデータの読出しアドレスとを比較することにより、読み出したドットイメージデータが左右いずれかのマスク領域に属するか否かを判定する。
【0076】
本実施形態のヘッド駆動回路60は、データ変換回路61と、ゲート素子63とを備えている。データ変換回路61は、切換部62と、変換部T2A,T2Bから構成される。データ変換回路61は、イメージバッファ14から読み出されたドットイメージデータが通常印刷領域に属する場合は、変換部T2AによりSPデータ1に従ったSPデータに変換する。一方、読み出したドットイメージデータがマスク領域に属する場合は、変換部T2BによりSPデータ2に従ったSPデータに変換する。変換規則は前記実施形態と同一であり、マスク領域内の小ドットは中ドットに置換されるようになっている。データ変換回路61により生成されたSPデータは、ゲート素子63に入力され、所定の駆動パルスがプリントヘッド17の駆動素子に入力される。
【0077】
[3.第3の実施の形態]
次に、図9に基づいて、本発明の第3の実施の形態を説明する。本実施の形態の特徴は、マスク領域内のドットを間引き処理する点にある。
【0078】
本実施形態のイメージデータ読出し回路70は、マスクアドレス設定回路71と、マスクアドレスレジスタ72と、マスク領域判定回路73と、切換部74と、読出しアドレスカウンタ75と、間引き判定回路76と、カウンタ77と、マスク78と、変換部T2A,T2Bとを備えている。
【0079】
マスクアドレスと読出しアドレスとを比較することにより、読み出されたドットイメージデータがマスク領域に属するか否かを判定し、マスク領域内の小ドットを中ドットに変換する点は、上記実施形態と同様である。本実施形態では、これに加えて、マスク領域内の小ドットが中ドットに変換される回数をカウントし、所定回数の「小ドット→中ドット」変換が行われる度に、マスク領域内のドットを間引くようになっている。
【0080】
即ち、間引き判定回路76は、マスク領域判定回路73からの判定信号と、イメージバッファ14からのドットイメージデータとに基づいて、マスク領域内の小ドットに相当する階調データであるか否かを判定する。マスク領域内における小ドット相当の階調データである場合、間引き判定回路77は、カウンタ77にカウント信号を出力する。カウンタ77は、予め指定された回数までカウントすると、マスク78に制御信号を出力する。マスク78は、カウンタ77から制御信号が入力されると、変換部からの出力をマスク処理して「000」のSPデータを出力する。従って、マスク領域内の小ドットが所定回数出現する度に、中ドットに置換されたデータを印刷しないようにマスクがかけられ、プリントヘッド17の駆動素子に駆動パルスは印加されない。
【0081】
このように、マスク領域内に位置する小ドットを所定回数毎に間引き処理することにより、マスク領域内でのドット密度を調整して、マスク領域内の印刷濃度が増大するのを防止することができる。例えば、全ての小ドットを中ドットに一律に置換する場合、印刷用紙の位置ずれ等によっては、通常印刷領域の周縁で印刷濃度が増大し、縁取りのような濃度差が発生する可能性がある。これに対し、本実施例では、所定回数毎に間引き処理することにより、印刷用紙の端部での濃度増大を抑制することができる。また、マスク領域に向けて吐出されるインク滴を間引き処理することにより、無駄に捨てられるインク量を低減することができ、インクの使用効率を改善することができる。
【0082】
[4.第4の実施の形態]
次に、図10及び図11を参照して本発明の第4の実施の形態を説明する。本実施形態の特徴は、マスク領域内の階調変更をメインコントローラ90内で実行する点にある。
【0083】
即ち、プリンタ80は、メインコントローラ90、イメージデータ読出し回路100等を備えているが、本プリンタ80では、メインコントローラ90でマスク領域内におけるドットイメージデータの階調を変更し、イメージデータ読出し回路100では、階調変更済のドットイメージデータに基づいてSPデータを生成するだけになっている。
【0084】
図11は、メインコントローラ90により実行されるハーフトーン処理90Bの動作概略を示すフローチャートである。まず、色変換処理90Aが完了したデータを読み込み(S1)、マスク領域に属するデータであるか否かを判定する(S2)。マスク領域内のデータではない場合、即ち、通常印刷領域に属するデータの場合は(S2:NO)、通常のディザマトリクスを用いることにより、階調0、階調1、階調2及び階調3の4値でハーフトーン処理を行う(S3)。一方、マスク領域内のデータである場合は(S2:YES)、マスク領域用のディザマトリクスを用いることにより、階調0、階調2及び階調3の3値でハーフトーン処理を行う(S5)。これらの処理を、各色の全てのデータについて行い、全色のデータを処理した場合は処理を終了する(S6)。
【0085】
このように構成される本実施形態では、メインコントローラ90内でソフトウェア処理により、マスク領域内の小ドットが中ドットに置換されるように、ドットイメージデータの階調変換を行うため、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。なお、本実施形態の場合は、リアルタイム処理ではなく、バッチ処理となる。
【0086】
[5.第5の実施の形態]
次に、図12〜図14に基づいて、本発明の第5の実施の形態を説明する。本実施の形態の特徴は、通常印刷領域内にマスク領域と連続するグラデーション領域を設定し、グラデーション領域では段階的にドットサイズの変更を行うようにした点にある。
【0087】
図12は、本実施形態によるイメージデータ読出し回路110の構造を示し、イメージデータ読出し回路110は、マスクアドレス設定回路111と、マスクアドレスレジスタ112と、マスク領域判定回路113と、切換部114と、読出しアドレスカウンタ115と、変換率設定回路116と、変換部T2A,T2Bとを備えている。ここで、変換率設定回路116は、小ドットを中ドットに変換する場合の変換率を設定するものである。切換部114は、設定された変換率に従って、小ドットが中ドットに変換されるように、変換部T2A,T2Bを選択する。
【0088】
図13(a)に示すように、本実施形態では、通常印刷領域及びマスク領域に加えて、グラデーション領域を新たに設定する。グラデーション領域は、通常印刷領域とマスク領域との間に位置し、両領域に連続する移行領域(あるいは緩衝領域)である。グラデーション領域は、通常印刷領域内に設定されたものと考えることもできるし、通常印刷領域とマスク領域との間に設定される新たな領域として考えることもできる。また、グラデーションの開始位置は、マスク境界の設定と同様に、制御対象上の論理的な位置である。マスク領域と同様に、グラデーション領域は、印刷用紙の内部に、または印刷用紙の外部にはみ出した部分に、あるいは、印刷用紙の内外にまたがる部分に設定することができる。通常印刷領域では、小ドットは小ドットのままでSPデータに変換されるため、小ドットのドットサイズ拡大処理は行われない。つまり、通常印刷領域内では、小ドット変換率は0%に設定されている。一方、マスク領域では、全ての小ドットが中ドットに強制的に変換される。マスク領域内では、小ドット変換率は100%に設定されている。印刷用紙内に位置して通常印刷領域とマスク領域との両方に連続するグラデーション領域では、印刷用紙の端部に向かうにつれて(マスク領域に近づくにつれて)、小ドット変換率が徐々に増加するように設定されている。従って、グラデーション領域では、通常印刷領域からマスク領域に向かうにつれて、小ドットを中ドットに変換する率が徐々に増大するため、滑らかにドットサイズ(ドットサイズ種)を変換することができる。これにより、印刷用紙の外側近傍では、単位面積あたりのドット面積が徐々に変化するため、自然に階調を変化させて印刷品質の低下を防止することができ、印刷用紙の位置ずれが生じた場合でも、印刷用紙の周縁で急激に階調が変化するのを防止できる。
【0089】
図13(b)は、グラデーション領域を設定しない場合における小ドット変換率の変化の様子を示す。図13(b)のように、通常印刷領域とマスク領域とで小ドット変換率がステップ状に急激に変化する場合と異なり、本実施形態では、図14に示すように、より自然に階調を変化させることができる。
【0090】
[6.第6の実施の形態]
図15は、本発明の第6の実施の形態を示す。本実施の形態の特徴は、グラデーション領域内の小ドット変換率の設定をハーフトーン処理により実現する点にある。
【0091】
本実施形態によるハーフトーン処理では、色変換処理後のデータを読込み(S11)、マスク領域内のデータであるか否かを判定し(S12)、マスク領域内のデータである場合は(S12:YES)、上述のように3値でハーフトーン処理を行う(S17)。マスク領域内のデータではない場合(S12:NO)、グラデーション領域内のデータであるか否かを判定する(S13)。グラデーション領域内のデータである場合は(S13:YES)、そのデータの位置に応じて小ドットの変換率を設定し、3値でハーフトーン処理を行う(S17)。一方、グラデーション領域内のデータでもない場合、即ち、通常印刷領域のデータである場合は(S13:NO)、4値でハーフトーン処理を行う(S14)。以上の処理を全色全てのデータについて完了するまで繰り返す(S15)。
【0092】
このように構成される本実施形態でも、通常印刷領域とマスク領域との間で階調を滑らかにランプ状に変化させることができ、グラデーション効果を得ることができる。
【0093】
[7.第7の実施の形態]
図16に基づき、本発明の第7の実施の形態を説明する。本実施形態の特徴は、マスク領域及びグラデーション領域での小ドット変換率を徐々に変化させる点にある。
【0094】
図16は、本実施の形態における小ドット変換率の変化の様子を示す特性図である。図に示すように、グラデーション領域からマスク領域にわたって、小ドットを中ドットに変換する変換率が次第に増加するようになっている。従って、マスク領域内でもグラデーション効果を得ることができ、印刷用紙が位置ずれした場合でも印刷品質を低下させることなく、インクミストの発生を防止することができる。なお、小ドット変換率の特性は、直線状に設定してもよいし、曲線状に設定してもよい。また、グラデーション領域内とマスク領域内とで、小ドット変換率の特性を違える構成としてもよい。
【0095】
また、本実施形態では、小ドットの変換率をマスク領域内でも変化させるため、グラデーション領域の幅を大きくせずに小ドットの変換特性の角度を緩く設定することができ、より滑らかな階調変化を実現することができる。
【0096】
[8.第8の実施の形態]
図17は、本発明の第8の実施の形態に係るイメージデータ読出し回路の詳細を示すブロック図である。本実施形態の特徴は、マスク領域内では、予め予定されていたドットサイズよりも小さいドットサイズに変更してインク滴を吐出させる点にある。図18中の変換部T2B2に示すように、本実施形態では、マスク領域内の大ドットを中ドットに置換させる。これにより、印刷用紙の外部に着弾するインク滴の量を低減することができ、縁なし印刷時のインク使用効率を高めることができる。また、大ドットを中ドットに置換した場合、インク消費量を低減できると共に、インクミストの発生も抑制することができる。なお、インクの特性等を考慮し、中ドットを小ドットに置換する構成としてもよい。
【0097】
なお、上述した本発明の各実施の形態は、本発明の説明のための例示であり、本発明の範囲をそれらの実施形態にのみ限定する趣旨ではない。当業者は、本発明の要旨を逸脱することなく、他の様々な態様で本発明を実施できる。
【0098】
例えば、各実施形態では、印刷用紙の左右両端で縁なし印刷する場合を例示したが、本発明はこれに限らず、図18に示すように印刷用紙の全体で縁なし印刷する場合にも適用できる。この場合は、さらに、用紙の上下左右の端部で、それぞれマスク幅を自動的に又は手動操作により設定してもよい。そして、通常印刷領域内にマスク領域と連続するグラデーション領域を設定してもよい。
【0099】
また、各実施形態では、小ドットを1段階上のサイズである中ドットに変換する場合を述べたが、小ドットを大ドットに変換してもよく、あるいは、中ドットを大ドットに変換してもよい。また、小ドットを中ドットに変換すると共に、中ドットを大ドットに変換してもよい。即ち、本発明では、外部印刷領域であるマスク領域(及びグラデーション領域)において、当初予定されていたドットサイズよりも少なくとも1段階以上大きなサイズのドットとなるように制御することができる。
【0100】
さらに、マスク領域(及びグラデーション領域)では、ドットサイズ変更前の印刷濃度が実質的に同一となるように、階調数を制御してもよい。
【0101】
また、ハーフトーン処理までをホストコンピュータ側で実行させることにより、小ドットを中ドットに変更する処理をホストコンピュータ上で行うことも可能である。あるいは、ハーフトーン処理前の印刷データの段階で、マスク領域に対応する箇所の階調値を調節することにより、オリジナルの印刷データでは小ドットであったものを中ドットにサイズ変更させることもできる。
【0102】
また、各実施形態では、印刷用紙の端部にマスク領域を設定する場合を述べたが、印刷用紙の端部よりも内側からマスク領域を設定してもよい。
【0103】
さらに、本発明はカラー印刷の場合に限らず、白黒印刷にも適用することができ、また、シリアル型のインクジェットプリンタに限らず、1ライン分のプリントヘッドを有するライン型のインクジェットプリンタにも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るインクジェット印刷システムの全体概要を示すブロック図である。
【図2】(a)はドットイメージ生成テーブル、(b)はイメージバッファに記憶されるドットイメージデータとマスク領域等との関係を示す説明図である。
【図3】(a)はドットイメージデータをSPデータに変換する場合の規則を示すテーブル、(b)は複数サイズのドットを形成するために用いられる駆動信号の波形をそれぞれ示す。
【図4】ドットイメージデータの階調値とSPデータ及び駆動信号との対応関係を示す波形図である。
【図5】イメージデータ読出し回路等の詳細を示すブロック図である。
【図6】(a)はマスク領域内の小ドットを中ドットに置換しない場合、(b)はマスク領域内の小ドットを中ドットに置換する場合、のそれぞれの場合におけるドット形成の様子を模式的に示す説明図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態によるインクジェット印刷システムの全体概要を示すブロック図である。
【図8】イメージデータ読出し回路及びヘッド駆動回路の詳細をそれぞれ示すブロック図である。
【図9】本発明の第3の実施の形態によるインクジェットプリンタのイメージデータ読出し回路の詳細を示すブロック図である。
【図10】本発明の第4の実施の形態によるインクジェット印刷システムの全体概要を示すブロック図である。
【図11】ハーフトーン処理を示すフローチャートである。
【図12】本発明の第5の実施の形態によるインクジェットプリンタのイメージデータ読出し回路の詳細を示すブロック図である。
【図13】(a)はグラデーション領域を設定する場合、(b)はグラデーション領域を設定しない場合における小ドットの変換率特性を示す特性図である。
【図14】グラデーション効果により階調値が滑らかに変化する様子を模式的に示す説明図である。
【図15】本発明の第6の実施の形態に係り、ハーフトーン処理を示すフローチャートである。
【図16】本発明の第7の実施の形態に係り、グラデーション領域とマスク領域の両方で小ドットの変換率を徐々に変化させる場合の特性図である。
【図17】本発明の第8の実施の形態に係り、イメージデータ読出し回路の詳細を示すブロック図である。
【図18】本発明の変形例に係り、印刷用紙の四辺全てにマスク領域を設定可能であることを示す説明図である。
【符号の説明】
1 ホストコンピュータ
2 アプリケーションプログラム
3 プリンタドライバ
4 通信I/F
10 インクジェットプリンタ
11 通信I/F
12 受信バッファ
13 メインコントローラ
14 イメージバッファ
15 イメージデータ読出し回路
16 ヘッド駆動回路
16A ゲート素子
17 プリントヘッド
18 紙端検出回路
19 操作パネル
20 SPデータ記憶部
21 駆動信号発生回路
31 マスクアドレス設定回路
32 マスクアドレスレジスタ
33 マスク領域判定回路
34 切換部
35 読出しアドレスカウンタ
40 インクジェットプリンタ
50 イメージデータ読出し回路
51 マスクアドレス設定回路
52 マスクアドレスレジスタ
53 マスク領域判定回路
54 読出しアドレスカウンタ
60 ヘッド駆動回路
61 データ変換回路
62 切換部
63 ゲート素子
70 イメージデータ読出し回路
71 マスクアドレス設定回路
72 マスクアドレスレジスタ
73 マスク領域判定回路
74 切換部
75 読出しアドレスカウンタ
76 間引き判定回路
77 カウンタ
78 マスク
80 インクジェットプリンタ
90 メインコントローラ
100 イメージデータ読出し回路
110 イメージデータ読出し回路
111 マスクアドレス設定回路
112 マスクアドレスレジスタ
113 マスク領域判定回路
114 切換部
115 読出しアドレスカウンタ
116 変換率設定回路
T2A,T2B,T2B2 変換部

Claims (17)

  1. ドットイメージデータを生成するイメージデータ生成手段と、
    前記イメージデータ生成手段により生成された前記ドットイメージデータに基づいて、所定のドット形成位置でインク滴を吐出することによりドットを形成させるドット形成手段と、
    前記ドット形成手段によるドット形成方法を制御する制御手段と、
    前記ドット形成位置を検出するドット形成位置検出手段と、を備え、
    前記制御手段は、少なくとも前記ドット形成位置が、印刷記録媒体の外縁部近傍に設定される所定の境界よりも前記印刷記録媒体の内側寄りに位置する内部印刷領域に属する場合と前記所定の境界よりも前記印刷記録媒体の外側寄りに位置する外部印刷領域に属する場合とで、それぞれドットの形成方法が異なるように制御することを特徴とするインクジェットプリンタ。
  2. 前記ドット形成手段は、複数のドットサイズ種を形成することが可能であり、前記制御手段は、前記内部印刷領域で形成するドットサイズ種と前記外部印刷領域で形成するドットサイズ種とが異なるように制御するものである請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
  3. 前記複数のドットサイズ種のうち、前記外部印刷領域では少なくとも最小のドットサイズ種を使用しないように制御する請求項2に記載のインクジェットプリンタ。
  4. 前記制御手段は、少なくとも前記外部印刷領域では、本来印字すべきドットサイズ種よりも大きなドットサイズ種で印字するように制御する請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
  5. 前記制御手段は、少なくとも前記外部印刷領域では、本来印字すべきドットサイズ種よりも小さなドットサイズ種で印字するように制御する請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
  6. 前記制御手段は、前記ドット形成位置が前記内部印刷領域に属する場合と前記外部印刷領域に属する場合とで、ドット密度が異なるように制御するものである請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
  7. 前記制御手段は、少なくとも前記ドット形成位置が前記外部印刷領域に属する場合は前記ドット密度が小さくなるように、制御するものである請求項6に記載のインクジェットプリンタ。
  8. 前記制御手段は、前記ドット形成位置が前記外部印刷領域に属する場合は、前記ドット形成方法が徐々に変化していくように制御する請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
  9. 前記外部印刷領域に連続する移行領域を前記内部印刷領域に設定し、
    前記ドット形成位置が前記移行領域に属する場合は、前記外部印刷領域と同様に制御する請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載のインクジェットプリンタ。
  10. 前記外部印刷領域に連続する移行領域を前記内部印刷領域に設定し、
    前記ドット形成位置が前記移行領域に属する場合は、前記内部印刷領域におけるドット形成方法と前記外部印刷領域におけるドット形成方法との中間的なドット形成方法でドットが形成されるように制御する請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載のインクジェットプリンタ。
  11. 前記制御手段は、前記ドット形成手段により前記ドットを形成するときに、前記ドット形成方法を制御するものである請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載のインクジェットプリンタ。
  12. 前記制御手段は、前記イメージデータ生成手段により前記ドットイメージデータを生成するときに、前記ドット形成方法を制御するものである請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載のインクジェットプリンタ。
  13. 前記所定の境界は、前記印刷記録媒体の外縁部、または前記印刷記録媒体の外縁部よりも内側、あるいは前記印刷記録媒体の外縁部よりも外側のいずれかに設定可能である請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
  14. 受信データに基づいてドットイメージデータを生成するイメージデータ生成手段と、
    前記イメージデータ生成手段により生成される前記ドットイメージデータを記憶するイメージデータ記憶手段と、
    前記イメージデータ記憶手段に記憶された前記ドットイメージデータを読み出し、所定形式の信号データに変換するイメージデータ読出し手段と、
    前記イメージデータ読出し手段から入力される前記信号データに基づいて、所定のドット形成位置で所定量のインク滴を吐出することにより複数サイズのドットを形成可能なドット形成手段と、
    前記ドット形成手段によるドット形成位置を検出するドット形成位置検出手段と、を備え、
    前記イメージデータ読出し手段は、
    前記ドット形成位置検出手段からの信号に基づいて、前記イメージデータ記憶手段から読み出される前記ドットイメージデータのドット形成位置が、印刷記録媒体の外縁部近傍に設定される所定の境界よりも前記印刷記録媒体の内側寄りに位置する内部印刷領域に属するか、または前記所定の境界よりも前記印刷記録媒体の外側寄りに位置する外部印刷領域に属するかを判定するドット形成位置判定手段と、
    前記ドット形成位置判定手段により前記ドット形成位置が前記内部印刷領域に属すると判定された場合と前記外部印刷領域に属すると判定された場合とで、それぞれ異なる変換規則に従って、前記イメージデータ記憶手段から読み出される前記ドットイメージデータを前記信号データに変換する変換手段とを備え、
    前記ドット形成位置が前記内部印刷領域に属する場合と前記外部印刷領域に属する場合とで、それぞれドット形成方法が異なるように印刷可能なインクジェットプリンタ。
  15. 印刷データを生成するホストコンピュータと、該ホストコンピュータから受信した印刷データに基づいて所定のドット形成位置でインク滴を吐出することにより印刷を行うインクジェットプリンタとを備えたインクジェット印刷システムにおいて、
    少なくとも前記ドット形成位置が、印刷記録媒体の外縁部近傍に設定される所定の境界よりも前記印刷記録媒体の内側寄りに位置する内部印刷領域に属する場合と前記所定の境界よりも前記印刷記録媒体の外側寄りに位置する外部印刷領域に属する場合とで、それぞれドットの形成方法が異なるように前記印刷データを生成する手段を前記ホストコンピュータに設けたことを特徴とするインクジェット印刷システム。
  16. 所定のドット形成位置でインク滴を吐出してドットを形成することにより印刷を行う印刷方法において、
    前記ドット形成位置が印刷記録媒体の外縁部近傍に設定される所定の境界よりも前記印刷記録媒体の内側寄りに位置する内部印刷領域に属するか、または前記所定の境界よりも前記印刷記録媒体の外側寄りに位置する外部印刷領域に属するかを判別するステップと、
    前記内部印刷領域に属すると判定された場合と前記外部印刷領域に属すると判定された場合とで、それぞれ使用するドットサイズ種が異なるように、前記インク滴を吐出させるステップと、
    を含んでなる印刷方法。
  17. ドット形成手段により可変サイズのドットを形成可能なインクジェットプリンタを制御するためのプログラムであって、
    ドットイメージデータを生成するイメージデータ生成機能と、
    ドット形成位置検出手段からの検出信号に基づいて、前記ドット形成手段によるドット形成位置を検出する位置検出機能と、
    前記検出されたドット形成位置が、印刷記録媒体の外縁部近傍に設定される所定の境界よりも前記印刷記録媒体の内側寄りに位置する内部印刷領域に属する場合と前記所定の境界よりも前記印刷記録媒体の外側寄りに位置する外部印刷領域に属する場合とで、それぞれドットの形成方法が異なるように制御する制御機能と、を実現させるプログラム。
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