JP2005000651A - 下肢水浴装置 - Google Patents

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由美子 勝川
Hirotomo Suyama
博友 須山
Takahiro Suzuki
貴弘 鈴木
Yasuo Hamada
靖夫 濱田
Chihiro Kobayashi
千尋 小林
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Abstract


【課題】 湯水による足裏全体のマッサージを簡便に実現することを目的とする。
【解決手段】 下肢水浴装置10では、1個の吐水ノズル40を前後方向にスイングさせながら吐水口47から湯水が吐水する。このため、湯水は、足裏FUの長手方向の広い領域U1に亘って順次に着水する。
【選択図】 図5

Description

本発明は、下肢に水を浴びせる下肢水浴装置に関する。
従来、足裏に水を噴射して足裏をマッサージする足裏水圧マッサージ器が提案されていた(例えば、特許文献1)。これらの装置では、足裏の複数の局所をマッサージするために、足裏が載せられる範囲に設けられた3個の各ノズルの向きを手で任意の向きに変えたり、1個のノズルを跨いで設けられたローラの上で足の裏を移動させたりしていた。
特開平3−111049号公報
しかしながら、上記のような従来の装置では、装置の使用中にマッサージ対象となる局所を変えようとする場合に、載せた足を一旦外してノズルの向きを調整する、再び足裏をローラの上で移動させるという煩雑な作業が必要となり、改善の余地が残されていた。
一方、上記従来の装置において、足裏の各局所に対応した数のノズルを設ければ、上記の煩雑な作業は不要となる。しかしながら、マッサージ対象となる局所(例えば、つぼ)は足裏の広範囲に多数存在するため、多数のノズルを増設しなければならず、コストや節水の面で問題があった。
そこで、本発明は、湯水による足裏の広範囲にわたるマッサージを簡便に実現することを目的として、以下の構成を採った。
本発明の下肢水浴装置は、
下肢に湯水を浴びせる下肢水浴装置であって、
湯水を吐水するノズルと、
足が載置され、該足の足裏における所定の範囲を、前記ノズルの側に露出させる露出領域を有する足置き台と、
前記ノズルから吐水された湯水が前記露出領域に含まれる複数の異なる地点に、順次に到達するように、前記ノズルからの吐水状態を制御する吐水状態制御手段と
を備えたことを要旨とする。
かかる下肢水浴装置によれば、足裏の所定の範囲における複数の異なる箇所に、ノズルから吐水された湯水が順次に到達するから、湯水による足裏全体のマッサージを簡便に実現することができる。
こうした下肢水浴装置では、吐水された湯水の到達地点を、前記足置き台における足の前後方向に沿って変更する構成とすることができる。この場合、吐水された湯水の到達地点は、少なくとも足裏の前後方向において、5センチの範囲に及ぶものとすれば、人間の平均的な足裏に対する水浴を実現することができる。また、足の前後方向に沿って変更される湯水の到達地点には、足裏の複数のつぼの存在箇所を含ませるものとすれば、つぼへの湯水による刺激を簡易に実現することができる。
あるいは、湯水の到達地点を、足置き台における足の前後方向および幅方向に変更することも好適である。こうすれば、足を移動することなく、足裏の前後、幅方向の広い範囲に亘って湯水を到達させ、水浴の効果を得る事ができる。この場合、吐水された湯水の到達地点は、少なくとも、足裏の前後方向において、5センチ、足裏の幅方向において4センチの範囲に及ぶものとすることも好適である。特に、足裏で、多くの人が最もつかれやすい場所である土踏まずと湧泉つぼを刺激することは好適である。
また、湯水の到達地点を、足置き台における足の存在位置において所定の経路に沿って変更するものとしても良い。足裏には様々なつぼが存在するから、所定の経路を予め設定しておけば、効率よくつぼを刺激することができる。特に、湯水の到達地点を足裏の前後方向および幅方向に変更できるものでは、湯水の到達地点を二次元的に変更できるので、予め設定した所定の経路に沿って湯水の到達地点が変更されるようにすれば、足裏への刺激を十分に行なうことができる。こうした所定の経路としては、円、楕円、または所定の閉曲線などを考えることができる。
また、こうした所定の経路は、湯水の複数の到達地点を順次経由する経路として予め設定しておくことも可能である。特に刺激を受けたいつぼなどがある場合、こうしたつぼの位置を湯水の到達地点として定め、複数の到達地点を順次経由する経路を設定すれば、使用者の満足度は特に大きくすることができる。
こうした下肢水浴装置としては、湯水の吐水を行なうノズルが片足につき1個であり、このノズルからの吐水方向を変更することにより、湯水の到達地点を変更する構成を採用することができる。こうすれば、単一のノズルで、広い範囲に亘って湯水を到達させることができ好適である。
また、片足につき1個のノズルを用いて湯水の到達地点を変更するこの他の構成としては、ノズルの位置を変更する構成を考えることができる。もとより、こうしたノズル位置の変更は、一次元的なものであっても良いが、ノズルの位置を、足裏の存在位置に対して略平行な平面内で変更することにより、いわば二次元的に変更するものであっても良い。湯水の到達地点を二次元的に変更できれば、湯水の到達地点を自由に設定することができる。
こうしたノズル位置の変更はモータやソレノイドなどのアクチュエータによって簡便に行なうことができるが、ノズルの先端から吐出される吐水の反動を利用して行なうこともできる。吐水の反動を利用してノズル位置の変更を行なう場合には、水圧だけですませることができ、省エネルギを実現することができる。この場合、ノズルが所定の位置まで到達したときに、ノズルからの吐水の方向を逆転する機構を備えれば、ノズルは所定の範囲で往復運動することになり、更に好適である。
もとより、ノズルを片足につき複数個備えるものとし、複数のノズルのうち、湯水の吐水を行なうノズルを順次選択することにより、湯水の到達地点を変更するものとしてもよい。この場合には、湯水の到達地点を不連続にすることも容易である。また、到達地点の切り替えを高速に行なうことも可能である。
湯水の到達地点は、予め決定してもよいが、足の大きさによってつぼの位置は変わるから、ノズルからの湯水の到達地点を足のサイズに応じて決定する構成とすることも好ましい。
なお、予め湯水の到達地点の経路を記憶しておくような場合でも、経路を、湯水の複数の到達地点を表わす複数の位置データの集合を組として登録しておき、組として登録されたデータの集合を所定の操作に基づいて読み出し、これに従って、ノズルから吐水される湯水の到達地点の制御を行なうものとすれば、疲労の原因や好み、あるいは使用者の違いに応じて、湯水の到達地点の経路を所望のものとすることができるので、好適である。
この場合、予め決定された湯水の複数の到達地点を表わす複数の位置データの少なくとも一つについては、その位置データを修正可能とすることが望ましい。足裏のつぼなど、湯水の吐出を受けて気持ちの良い場所は、使用者ごとに微妙に異なるからである。
ノズルから吐水される湯水が複数の異なる地点に順次到達する動作パターンを、異なる組合わせの到達地点について、それぞれ記憶しておき、複数の動作パターンから選択された一の駆動パターンに基づいて吐水状態を制御することも好適である。この場合には、異なる箇所を選択して湯水の吐出を受けることができる。
(1)第1実施例:
以下、本発明の実施の形態を実施例に基づき説明する。図1は第1実施例の下肢水浴装置10の概略構成を示す説明図、図2は下肢水浴装置10を図1における2−2線に沿って縦方向に切断したときの矢視断面形状を示す説明図である。図3は凹所26の底面26tを上から見たときの様子を示す説明図である。この図3では図1に示した2−2線を一点鎖線で表わしている。
図示するように、下肢水浴装置10は、ゴム足15付きの本体12を備える。この本体12は、樹脂製であり、足を含む下肢を収納可能な凹所26を有する上部20と、吐水のための各種の機能部を収納可能な空間を有する下部30を備える。下肢水浴装置10は、上部20内に収納された下肢に吐水ノズル40から吐水された湯水を浴びせる装置である。下肢に湯水を浴びることを、以下、足浴という。
本体12の天井壁は、凹所26を覆う前カバー21と後カバー22とによって構成されている。前カバー21,後カバー22は、それぞれ、上部20の上端部の前端,後端に、開閉可能に軸着されている。なお、図示しないが、上部20には、閉じられた前カバー21ないし後カバー22を閉止状態に保持するストッパが装着されている。
前カバー21および後カバー22は、いずれも透明度の高い部材で形成されている。従って、使用者は、前カバー21,後カバー22によって覆われた下肢部分の状態(例えば、足置き台50への足の配置状態や吐水ノズル40からの吐水状態)を装置10の外部から視認することができる。
閉止した状態の前カバー21と後カバー22とが接する部分には略円形の開口27L,27Rが形成されており、各開口27L,27R内には、弾性部材としてのゴム部材23L,24L,ゴム部材23R,24Rが設けられている。ゴム部材23L,23Rは、前カバー21の裏面に装着されており、ゴム部材24L,24Rは後カバー22の裏面に装着されている。
後カバー22を閉止した後に前カバー21を閉止すると、開口27L,27R内には、ゴム部材23L,23Rとゴム部材24L,24Rとが重なる部分(以下、重合部DL,DRという)が形成される。また、開口27Lの中心部,開口27Rの中心部には、ゴム部材23L,24L,ゴム部材23R,24Rが存在しない空隙部分である穴部25L,25Rが形成される。この穴部25L,25Rを通じて、足浴対象となる下肢部分が凹所26内に挿入される(図2を参照)。なお、以下の説明においては、図2において足指が向いている方向,側のことを「前方向」,「前側」といい、図2において踵が向いている方向,側のことを「後方向」,「後側」という。
図2に示すように、凹所26の底面26tには1個の排水孔28が設けられている。この排水孔28は、底面26t前側の略中央の位置に(図3を参照)、底面26tから装置10の底部までを略鉛直方向に貫通することによって形成されている。また、底面26tには、底面26tに落ちた湯水が排水孔28への入口である排水口29に向かってスムーズに流れていくように、排水口29に向かう勾配が付与されている。
図2に示すように、凹所26内には、足置き台50が、底面26tから所定の高さで立設された状態で配設されている。足置き台50は、両足が載せられる上面板54と、この上面板54を支持する4つの側面板55A〜Dとを備える(図3を参照)。
上面板54は足が載せられる載置面54aを備える。この載置面54aの後側寄りの位置には、足の固有箇所である踵を案内する踵凹所50aが形成されている。よって、本装置の使用者が足置き台50に足を載せたとき、足の踵は、踵凹所50aに案内されてこの踵凹所50aに入り込む。これにより、足置き台50上の足の位置が踵を基準として定まる。図3では、踵凹所50aに踵を入れて載置面54aに足を載せたときの足裏FUの輪郭を二点鎖線で示した。
図3に示すように、上面板54の中央部には、後述する吐水ノズル40からの湯水を通過させる貫通孔51が2箇所に形成されている。図3に二点鎖線で示すように、本装置の使用者が踵凹所50aに踵を入れて載置面54aに足を載せると、貫通孔51を跨いだ部分の足裏が吐水ノズル40の側に露出した状態となる。本実施例では、上記の貫通孔51が、特許請求の範囲における「露出領域」に相当する。また、前側の側面板55A,後側の側面板55Cには、それぞれ、底面26tに落ちた湯水の通路として機能するゲート開孔58,ゲート開孔59が設けられている。
なお、上記の上部20,前カバー21,後カバー22,足置き台50を、片足のみの収納や載置が可能に構成することも可能である。また、本実施例では、足置き台50を凹所26の底面26tと一体として形成したが、清掃やノズル交換等のメンテナンス性を考慮して足置き台50を着脱可能に構成しても差し支えない。
図2に示すように、凹所26の底面26tの略中央付近には吐水ノズル40が設けられている。吐水ノズル40は、上面板54の各貫通孔51のほぼ真下の位置に、左足用,右足用の計2個が左右に並んだ状態で設けられている。この吐水ノズル40により、足置き台50に載置された足裏のうちの貫通孔51内に配置された部分(以下、露出部分FUpという)を指向して湯水が吐水される。このように吐水ノズル40から吐水される湯水のことを、以下、足裏指向湯水という。足裏指向湯水は、足置き台50に形成された貫通孔51を通過して、足裏の露出部分FUpの所定の箇所(例えば、つぼ)に到達した後、凹所26内に飛散して底面26tに落ちた後、底面26tに付与された勾配に案内されて排水口29に導かれ、排水孔28を通って装置10の外部に排出される。
ここで、吐水ノズル40の構造について説明する。図4は吐水ノズル40とその作動の様子を説明する説明図である。図示するように、吐水ノズル40は、ノズルブロック41内に湯水を給水する給水孔41aと、給水孔41aから給水された湯水が流入する流入室42を備える。この流入室42にはノズル体44が傾斜姿勢を採るように組み込まれている。ノズル体44は、流入室42に流入した湯水を、その側面から内部に導き入れる。内部に導かれた湯水は、ノズル体44の先端側に有底で形成された吐水孔45を通り、吐水孔45からの出口である吐水口47から足裏指向湯水として吐水される。
流入室42にその偏心流路から図中矢印で示すように湯水が流入すると、流入室42では、旋回流が生じる。この旋回流は、流入室42内に位置するノズル体44にこれを旋回させる力を及ぼす。ノズル体44は、その先端側が開口46に僅かな遊びを持って挿入支持され、上記したように傾斜姿勢を採ることから、開口46による支持箇所を中心に傾斜姿勢で旋回する。ところで、ノズル体44の先端側は、流入室42においてガイド部48でも案内される。このガイド部48は、円形状の中ぐり孔であり、傾斜姿勢のノズル体44の先端外壁と接触する。ノズル体44は、上記の旋回流により傾斜姿勢のまま旋回しようとするが、その動きは、ノズル体先端とガイド部内壁との接触箇所Xで制限される。この接触箇所Xはガイド部48形状の円弧に沿って移動するので、ノズル体44は、開口46の中心軸である公転軸KJの周りを公転しながら、ノズル先端の吐水口47をガイド部48形状の円弧に倣った円軌跡で移動させ(旋回させ)、こうした動きを起こしつつ吐水口47から湯水を吐水する。従って、傾斜して旋回しつつノズル体44から吐水された湯水は、略円形状に足裏等に着水することになる。なお、こうした着水形状は、ガイド部48の中ぐり孔形状を変更することで種々のものとでき、例えば、ガイド部48を楕円形状とすれば、ノズル体44からの湯水の着水形状を略楕円形とすることができる。
このように下肢水浴装置10では、ノズル体44が略円形状に旋回された状態で湯水を吐水する吐水ノズル40を用いたので、吐水される湯水の量が少量でも足の広い範囲に十分な強さの刺激感を与えることが可能となる。従って、ノズル吐水用の湯水を効率的に使うことができる。
図2に戻って説明する。凹所26の底面26tには吐水ノズル40を駆動する首振り機構80が組み込まれている。この首振り機構80は、吐水ノズル40を足裏の長手方向(前後方向)にスイングさせることにより吐水ノズル40の傾斜角度(吐水口47の向き)を変化させる機構である。こうした吐水ノズル40の首振り駆動により、足置き台50上で足位置を移動させることなく、吐水ノズル40から吐水された湯水の着水範囲を、足裏FUの露出部分FUpにおいて拡大させることができる。
図5は首振り機構80の一例を示す説明図であり、図6は首振り機構80が備えるカム機構81の構造を示す説明図である。図示するように、首振り機構80は、吐水ノズル40のノズルブロック41に装着された係合ロッド82と、係合ロッド82が係合するカムを有するカム機構81と、カム機構81に接続されたモータM0とを備える。モータM0が駆動されると、モータM0の回転駆動力がカム機構81に伝達され、カム機構81内のカムが移動する。このカムは、図6に示すように、そのカム面に倣って係合ロッド82の進退および前後の傾動を同時に起こすので、このロッドの進退・傾動の組み合わせで、二点鎖線で図示するように、係合ロッド82および吐水ノズル40を前後方向に首振り駆動する。
次に、図2に戻って、下部30に収納された各種の機能部について説明する。図2に示すように、下部30内には、吐水ノズル40に湯水を送り込む電動ポンプ60と、電動ポンプ60の給水孔に接続された給水管63と、電動ポンプ60の吐水孔と吐水ノズル40のノズルブロック41に設けられた給水孔41a(図4を参照)とを接続する可撓管61とが収納されている。給水管63は装置10の外部に持ち出されており、この給水管63に水道管や給湯管等の一次側配管が接続される。これにより、給水管63から電動ポンプ60に湯水が供給され、供給された湯水は電動ポンプ60の動作によって吐水ノズル40に圧送される。
上部20と下部30との間には、上部20内や下部30内の収納空間から独立した空間として収納室38が形成されており、この収納室38には、CPU,ROM,RAMやタイマ等の各機能部を備えた制御装置64が収納されている。
制御装置64の出力側には電動ポンプ60が接続されている。制御装置64は、電動ポンプ60に対してポンプの駆動パターンを指示することにより電動ポンプ60の動作を制御し、吐水ノズル40への湯水の供給の要否や吐水ノズル40に供給する湯水の水勢等を調節する。このような水勢制御により、吐水ノズル40から吐水される湯水の水勢を、足の状態(例えば、汚れの程度,外傷の有無,疲労の度合い等)に応じて変えることができる。また、制御装置64の出力側には首振り機構80のモータM0が接続されている。
なお、図示していないが、制御装置64の入力側には、リモコン装置19からの送出信号を感知するセンサ装置が接続されている。このセンサ装置の受信部は収納室38の側壁に外部に露出した状態で埋め込まれている。受信部はリモコン装置19からの設定信号を受信し、この設定信号を制御装置64に入力する。制御装置64は、入力された設定信号に基づいて電動ポンプ60や首振り機構80、前カバー21および後カバー22の動作を制御する。
リモコン装置19には、吐水ノズル40からの吐水の開始(オン),終了(オフ)を指示する吐水スイッチ19a、吐水される湯水の水勢を設定する水勢設定スイッチ19c、前カバー21ないし後カバー22の開閉を指示するカバー開閉スイッチ19bが設けられている。カバー開閉スイッチ19bを用いた遠隔操作により、前カバー21および後カバー22を自動で開閉することができる。吐水スイッチ19aがオンにされると電動ポンプ60および首振り機構80の駆動が開始され、吐水スイッチ19aがオフにされると電動ポンプ60および首振り機構80の駆動が停止される。また、水勢設定スイッチ19cを用いた遠隔操作により、電動ポンプ60の駆動状態を調節することができる。
このように構成された下肢水浴装置10を使用する際、使用者は、まず、カバー開閉スイッチ19bの開スイッチを押し、閉止状態の前カバー21および後カバー22を、図2に二点鎖線で示すように開いた状態にする。この後、上部20内に下肢を挿入し、足置き台50の踵凹所50aに足を載せ、カバー開閉スイッチ19bの閉スイッチを押す。これにより、前カバー21および後カバー22が閉じられ、前カバー21および後カバー22は、既述したストッパによって、図2に示すような閉止状態に保持される。こうした前カバー21,後カバー22の閉止状態においては、開口27L,27R内の下肢FTの所定の部位(本実施例では、足首よりもやや上の部位)の周囲がゴム部材23L,24L,23R,24Rの弾性力によって適度に締め付けられる。締め付けられた部位よりも下方の下肢部分は、図2に示すように、前カバー21,後カバー22およびゴム部材23R,24Rに覆われた状態で凹所26内に足浴対象として収納される。
この後、吐水スイッチ19aの操作により吐水開始指示を受け取った制御装置64は、現在の水勢の設定値(デフォルト値もしくは水勢設定スイッチ19cの操作によって設定された値)に基づいて、この設定値を実現する電動ポンプ60の駆動状態を決定し、この駆動状態での駆動を電動ポンプ60に対して指示する。併せて、制御装置64は、首振り機構80に対して駆動開始を指示する。
こうした指示に基づいて電動ポンプ60および首振り機構80が駆動されることにより、吐水ノズル40が前後方向にスイングした状態で、吐水口47から、設定された水勢の湯水が吐水される。なお、水勢設定スイッチ19cによる水勢の設定値を変えることで、足裏に種々の刺激(マッサージ感等)を得ることができる。
なお、上記のゴム部材23L,24L,23R,24Rによる締め付けによって開口27L,27Rと下肢との間には隙間が生じない状態となっている。よって、吐水後に凹所26内に飛散した飛散湯水が装置10の外部に漏れ出すことが防止される。
上記の下肢水浴装置10において、吐水ノズル40から吐水された湯水が足裏FUの露出部分FUpに着水する領域を図7に示した。この図7は、足置き台50の載置面54aに左足の足裏FUが載置された状態で、貫通孔51を吐水ノズル40側から見たときの様子を表わしている。このため、図7では、貫通孔51越しに足裏FUの露出部分FUpが見えており、足裏FUにおける幾つかのつぼFUtA〜FUtEの領域を、破線の円内に表わしている。つぼFUtA,FUtB,FUtC,FUtD,FUtEは、それぞれ、独陰,裏内庭,湧泉,足心,失眠というつぼを表している。なお、図7に示した前,後,左、右の各方向は、載置面54aに置かれた左足の甲を載置面54a側から見たときの方向を示している。また、図7では、載置面54a側に存在する踵凹所50aおよび足裏FUの輪郭を破線を用いて示している。
第1実施例の下肢水浴装置10では、吐水ノズル40を前後方向にスイングさせながら吐水口47から湯水が吐水されるので、湯水は、足裏FUの長手方向の広い領域U1(図7に斜線ハッチングで示した領域)に亘って順次に着水する。これにより、吐水ノズル40から吐水された湯水が足裏FUに着水する範囲が、従来よりも拡大される。従って、足置き台50上で足位置を移動させることなく、足裏FUの広い範囲をマッサージすることができる。また、図7に示すように、足裏FUにはその長手方向に複数のつぼが点在しているが、第1実施例の下肢水浴装置10によれば、こうした複数のつぼを1個の吐水ノズル40で刺激することができる。
加えて、第1実施例の下肢水浴装置10では、足裏FUへの着水範囲の拡大を吐水ノズル40の傾斜角度の変化によって実現する。従って、足裏FUへの着水範囲を拡大する機構の設置スペースを小さくすることができる。例えば、足裏FUの領域U1に亘る着水を実現するために、領域U1の範囲の真下に、吐水ノズルのスライド機構や多数の吐水ノズルを設ける必要がない。
また、上記第1実施例では、首振り機構80のカムは、吐水ノズル40が首振り駆動の軌跡の端部に行くほど、係合ロッド82を傾斜した姿勢でカム面により押し上げられる。よって、吐水ノズル40が傾斜した後における足裏FUの露出部分FUpと吐水口47との間の距離(図5に示す距離e2,e3)を、傾斜前の距離(図5に示す距離e1)に近づけることができる。例えば、カム面による係合ロッド82の押し上げ長を、吐水ノズル40の傾斜角度の大きさに拘らず足裏FUの露出部分FUpと吐水口47との間の距離(以下、離間距離という)がほぼ等距離となる(距離e2,e3と距離e1とがほぼ等距離となる)長さとすれば、足裏FUの露出部分FUpの全体に同程度の強さの吐水を得ることができる。
なお、吐水ノズル40を首振り動作させる構造は、首振り機構80以外の他の機構によっても実現可能である。例えば、モータの駆動力をスプラインシャフトを介してスプラインギヤに伝達する機構において、スプラインギヤの回転軸に上記の係合ロッドを接続する構成を考えることができる。この構成によれば、モータが正逆方向に駆動されると、このモータの駆動力がスプラインギヤに伝達されることにより、スプラインギヤがギヤ軸を中心として正転あるいは逆転する。こうしたスプラインギヤの正逆転駆動により係合ロッド82および吐水ノズル40を前後方向に首振り動作させることができる。この構成によれば、モータの駆動量を制御することにより、吐水ノズル40の傾斜角度を調節することができるという利点がある。
また、上記のカム機構81以外の機構を用いて、離間距離を調整することも可能である。例えば、吐水ノズル40の全長を伸縮可能に構成し、この吐水ノズル40を伸縮させる度合いを制御装置64によって制御する構成を考えることができる。この構成において、吐水ノズル40の傾斜角度が大きくなるほど吐水ノズル40の全長が伸びるような制御を行なえば、足裏FUの露出部分FUpの全体に同程度の強さの吐水を得ることができる。
上記実施例では、吐水ノズル40の傾斜角度(吐水口47の向き)を変化させることによって足裏FUへの着水範囲の拡大を実現したが、このような足裏FUへの着水範囲の拡大は、領域U1の範囲の真下に多数の吐水ノズルを設ける構成や領域U1の範囲の真下に吐水ノズルのスライド機構を設ける構成によっても実現することができる。このスライド機構としては、モータの駆動力によって吐水ノズルを位置移動させるもののほか、吐水ノズルからの湯水の吐水力によって吐水ノズルを位置移動させるものを考えることができる。
吐水力を利用したスライド機構85の構造を図8に示した。このスライド機構85は、シャフト87付きの吐水ノズル40を備える。シャフト87は、吐水ノズル40を傾斜させた状態で、レール86に嵌合されている。こうしたスライド機構85において吐水ノズル40から湯水が吐水されると、吐水ノズル40は、吐水力のレール86に沿った方向の分力Cによってレール86上を摺動する。摺動してきた吐水ノズル40がレール86の端部付近にさしかかると、シャフト87がストッパ88に衝突し、この衝突によって分力Cの反力Dが生じる。この反力Dによって、吐水ノズル40は、レール86上を、それまでとは反対方向に摺動する。こうしたスライド機構85を領域U1の範囲の真下に設けることによっても、吐水ノズル40から吐水された湯水を、足裏FUの長手方向の広い領域U1に順次に着水させることができる。
領域U1の範囲の真下に多数の吐水ノズルを設ける構成を図9に示した。この図9は貫通孔51を載置面54a側から見たときの様子を示しており、載置面54aに載置された右足の足裏FUの輪郭を二点鎖線で表わしている。貫通孔51の真下に位置する底面26tには、図7の領域U1に対応する範囲に、13個の吐水ノズル40が所定の間隔iで配列されている。この各吐水ノズル40から配列順に順次に湯水を吐水すれば、吐水ノズル40から吐水された湯水を、足裏FUの長手方向の広い領域U1に順次に着水させることができる。なお、既述したように、吐水ノズル40では略円形状に旋回された状態で湯水が吐水されるので、1個の吐水ノズル40による足裏FUへの着水範囲は通常のノズルよりも広くなる。従って、吐水ノズル40間の間隔iを長めに取った場合でも、湯水を領域U1の全範囲に着水させることが可能となり、配置される吐水ノズル40の数の減少を図ることができる。
(2)第2実施例
次に第2実施例について図10ないし図11を参照しつつ説明する。第2実施例は、凹所26の底面26tに、首振り機構80に替えて、吐水ノズルのスイングとスライドの双方を可能とする機構(スイング・スライド機構)を設けた点で、第1実施例と相違する。このスイング・スライド機構180の構造を図10に示した。なお、第2実施例では、第1実施例と共通の各部につき、符号の十の位以下を第1実施例と同じ数字ないし英字を用いて表わしている。
スイング・スライド機構180は、ボールねじ172が装着されたテーブル171を備える。ボールねじ172の端部にはモータM1の軸が連結されている。また、ボールねじ172には、吐水ノズル140のノズルブロック141が吐水口147を上向きとした状態で噛合している。一方、テーブル171の下部にはモータM3の軸が連結されている。
上記のモータM3の駆動に伴ってテーブル171が回転することにより、テーブル171が足裏の長手方向(前後方向)に傾く。これにより、吐水ノズル140の傾斜角度(吐水口147の向き)が変更される。一方、上記のモータM1の駆動に伴ってボールねじ172が回転されると、吐水ノズル140はボールねじ172に沿って足裏の幅方向(左右方向)に移動する。具体的には、吐水ノズル140は、モータM3の正転駆動,反転駆動によって、それぞれ前方向,後方向に傾き、モータM1の正転駆動,反転駆動によって、それぞれ左方向,右方向に移動する。
モータM3は、第1実施例におけるモータM0と同様に、吐水スイッチがオンにされたときに駆動を開始し、その駆動量は、第1実施例と同様の角度範囲での首振り動作が実現されるように制御されている。一方、モータM1の駆動の開始や停止、駆動量の調節は、図示しない調節スイッチの操作によって行なわれる。勿論、モータM1,M3の駆動量を、モータM1,M3ごとに任意の度合いに調節する構成を採ることも可能である。
このようなスイング・スライド機構180が組み込まれた第2実施例の下肢水浴装置によれば、吐水ノズル140の前後方向へのスイングと吐水ノズル140の左右方向へのスライドとを行なうことが可能となるので、足裏に対する吐水ノズル140の位置を二次元的に変えることができる。第2実施例の下肢水浴装置において、吐水ノズル140から吐水された湯水が足裏FUの露出部分FUpに着水する領域を図11に示した。この図11は、第1実施例における図7に対応する図であり、貫通孔151を吐水ノズル140側から見たときの様子を表わしている。
第2実施例の下肢水浴装置では、吐水ノズル140を前後方向にスイングさせながら吐水口147から湯水が吐水されるので、第1実施例と同様に、湯水は、足裏FUの長手方向の広い領域U1(図11に斜線ハッチングで示した領域)に亘って順次に着水する。また、吐水ノズル140を左右方向にスライドさせた後に上記のスイング吐水を行なうことで、図11に二重線の矢印で示したように、足裏FUへの着水可能範囲が足裏の幅方向に広がり、領域U1とは異なる足裏FUの領域U2にも湯水を着水させることが可能となる。従って、足裏FUのマッサージ範囲を更に広げることができ、1個の吐水ノズル140でより多数のつぼを刺激することができる。
(3)第3実施例
次に第3実施例について図12ないし図16を参照しつつ説明する。第3実施例は、凹所26の底面26tに、首振り機構80に替えて、吐水ノズルを二次元方向にスライドさせるスライド機構270を設けた点で、第1実施例と相違する。この第3実施例の下肢水浴装置210の構成を図12に示した。この図12は第1実施例における図2に対応するものである。なお、第3実施例では、第1実施例と共通の各部につき、符号の十の位以下を第1実施例と同じ数字ないし英字を用いて表わしている。
図12に示すように、凹所226の底面226tには吐水ノズル240の位置を移動させるスライド機構270が組み込まれている。このスライド機構270は、吐水ノズル240の前後動と左右動とを併用することで、足裏に対する吐水ノズル240の位置を二次元的に移動させて、吐水ノズル240の位置調整を行なうように構成されている。
スライド機構270の構造を図13に示す。テーブル271の上部にはモータM4の軸に連結されたボールねじ272が装着されている。このボールねじ272には、吐水ノズル240のノズルブロック241が吐水口247を上向きとした状態で噛合している。テーブル271の下部には、ボールねじ272と交差する方向に延びたボールねじ273が装着されている。このボールねじ273はモータM2の軸に連結されている。
上記のモータM4の駆動に伴ってボールねじ272が回転することにより、吐水ノズル240は左右方向に移動する。一方、上記のモータM2の駆動に伴ってボールねじ273が回転することにより、テーブル271が前後方向に移動し、この結果、吐水ノズル240が前後方向に移動する。具体的には、吐水ノズル240は、モータM4の正転駆動,反転駆動によって、それぞれ左方向,右方向に移動し、モータM2の正転駆動,反転駆動によって、それぞれ前方向,後方向に移動する。
なお、上記のような二軸式のスライド機構(xyテーブル)は、上記スライド機構270に、ボールねじ272,273に替えて、モータM2,M4の駆動に伴って進行するベルトを設けることによっても実現することができる。
図12に戻って説明する。制御装置264のROMには、後述する順次吐水処理を実行するためのプログラムや参照データ等が格納されている。この制御装置264の出力側にはスライド機構270のモータM2,M4が接続されている。制御装置264は、スライド機構270に対してモータM2,M4の駆動パターンを指示することによりスライド機構270の動作を制御し、吐水ノズル240の位置を調節する。このような位置調節により、吐水ノズル240から吐水された湯水が足裏の露出部分FUpに当たる位置を変えることができる。
リモコン装置219には、位置移動の対象となる吐水ノズル240が左足用,右足用のいずれであるかを、「左足」,「右足」という各ボタンの押圧操作によって指示する切換スイッチ219d、吐水ノズル240の位置の前後左右の各方向への移動を、「前」,「後」,「左」,「右」という各ボタンの押圧操作によって指示する位置調節スイッチ219e、「Aコース」,「Bコース」,「Cコース」という各ボタンの押圧操作によって、吐水ノズル240を複数の異なる足裏位置に順次に移動させながら湯水を吐水するコースメニューの実行を指示する指示するマッサージコーススイッチ219fが設けられている。切換スイッチ219d,位置調節スイッチ219e,マッサージコーススイッチ219fを用いた遠隔操作により、スライド機構270の駆動状態を調節することができる。
位置調節スイッチ219eの種類とモータM2,M4の駆動方向との対応関係は以下の通りである。「左」ボタンが押圧された場合には、モータM4を正転駆動させる指示がなされ,「右」ボタンが押圧された場合には、モータM4を反転駆動させる指示がなされる。また、「前」ボタンが押圧された場合には、モータM2を正転駆動させる指示がなされ,「後」ボタンが押圧された場合には、モータM2を反転駆動させる指示がなされる。なお、位置調節スイッチ219eの前後左右の各ボタンが押圧されると、スライド機構270の駆動によって、吐水ノズル240は、貫通穴251との距離をほぼ一定に保ちながら各方向に移動する。
なお、本実施例では、位置調節スイッチ219eを操作したときのモータM2,M4の駆動量は、位置調節スイッチ219eのn回の押圧操作につき、後述する座標点(図14を参照)を、操作されたボタンに表示された方向に、値nだけ増減させる量に定められている。
切換スイッチ219d,位置調節スイッチ219eの操作により吐水ノズル240の位置を移動させる指示を受け取った制御装置264は、位置調節スイッチ219eの操作回数に基づいて吐水ノズル240の移動量と、この移動量を実現する各モータM2,M4の駆動状態を決定し、この駆動状態での駆動をスライド機構270に対して指示する。この指示に基づいてスライド機構270がモータM2,M4を駆動することにより、吐水ノズル240の位置が段階的に移動される。例えば、位置調節スイッチ219eの前後左右のいずれかのボタンがn回操作された場合、モータM2,M4は、正転方向もしくは反転方向に、n回分の駆動量だけ駆動される。この駆動により、吐水ノズル240は、現在の位置から、押圧されたボタンに示された方向に、n座標分、移動する。このような移動によって、足裏の露出部分FUpにおける複数の異なった箇所に湯水による刺激を得ることができる。
次に、マッサージコーススイッチ219fが操作された場合における下肢水浴装置210の動作について説明する。リモコン装置219においてマッサージコースを表わす「Aコース」,「Bコース」,「Cコース」のいずれかのボタンが押圧操作されると、この操作信号を受け取った制御装置264は、ROMに格納されたプログラムを参照して、貫通穴251内の異なる各所に順次に吐水する処理(順次吐水処理)を実行する。この順次吐水処理の実行に際しては、貫通孔251内の位置情報を規定したマップMD、各マッサージコースの内容を規定したメニューテーブルTDというデータが適宜参照される。これらのデータは制御装置264のROMに格納されている。
マップMDの一例を図14に示す。この図14は、足置き台250の載置面254aに左足の足裏FUが載置された状態で、貫通孔251を吐水ノズル240側から見たときの様子を表わしている。このため、図14では、貫通孔251越しに足裏FUの露出部分FUpが見えている。図14に示した前,後,左、右の各方向は、載置面254aに置かれた左足の甲を載置面254a側から見たときの方向を示している。また、図14では、載置面254a側に存在する踵凹所250aおよび足裏FUの輪郭を破線を用いて示している。
マップMDは、貫通孔251の開孔領域を二次元座標空間とみなし、開孔領域内における各位置を座標点(x,y)を用いて表わしたものである。本実施例では、開孔領域内における各位置を117個の座標点を用いて表わしている。制御装置264は、こうした各座標点のほぼ真下に吐水ノズル240の吐水口247が配置されるようにスライド機構270の動作を制御する。なお、右足の足裏FUが載置される箇所に設けられた貫通孔251についても、上記のマップMDと同様のマップが格納されている。
メニューテーブルTDの一例を図15に示す。メニューテーブルTDには、予め用意されたマッサージコース名として、疲労回復に有効なAコース、食欲回復に有効なBコース、不眠解消に有効なCコースという3つのコース名が記述されている。各コースは、足裏FUの露出部分FUpの5箇所に足裏指向湯水を順次到達させることを3回廻り繰り返す、という内容(メニュー)を有する。メニューテーブルTDには、上記5箇所の各箇所に対応する貫通孔251の開孔領域内の位置を表わす座標点の情報(以下、座標情報という)が、各コースについて記憶されている。こうした座標情報により、各コースにおける吐水ノズル240の移動パターンが決定される。また、メニューテーブルTDには、上記座標情報と併せて、5箇所の各座標点において継続して吐水する時間の情報(以下、吐水時間情報という)が記憶されている。
各コースの座標情報は、各コースの効能(疲労回復、食欲回復、不眠解消)を発揮する足裏のつぼの位置に基づいて、各コースごとに異なった値に定められている。図14では、足裏FUにおける、疲労回復に有効なつぼFUtJ〜FUtNの領域を、破線の円内に表わすと共に、Aコースで規定された5つの各座標情報によって表わされる地点を、地点A1〜A5として示している。図14に示すように、地点A1〜A5のいずれも、つぼFUtJ〜FUtNの領域内に入っている。
こうしたマップMDおよびメニューテーブルTDを参照して実行される順次吐水処理の内容および手順を、順次吐水処理ルーチンとして図16に示した。本ルーチンは、リモコン装置219から送信されたマッサージコーススイッチ219fの操作信号を制御装置264が入力したときに起動する。
本ルーチンが起動されると、まず、入力した操作信号に基づいて、使用者に選択されたマッサージコースが「Aコース」,「Bコース」,「Cコース」のうちのいずれであるかを特定する処理を行なう(ステップS100)。次に、メニューテーブルTDを参照して特定されたマッサージコースについて、吐水ノズル240の1番目の移動先となる座標情報および吐水時間情報を読み出し(ステップS105)、この座標情報を目標座標情報として入力する処理を行なう(ステップS110)。次に、マップMDを参照して、現在の吐水ノズル240の位置を表わす座標情報(以下、現座標情報という)を特定し(ステップS115)、目標座標情報と現座標情報との差分値を算出する処理を行なう(ステップS120)。
例えば、吐水ノズル240が地点A0に位置する状態で「Aコース」が選択された場合には、図14に示すように、現座標情報が(−1,6)と特定され、目標座標情報が地点A1を表わす(1,5)として入力される。この場合には、上記の差分値はx軸方向に+2,y軸方向に−1となる。
次に、算出された差分値の分だけモータM2,M4を駆動する旨をスライド機構270に指示する処理を行なう(ステップS130)。これにより、吐水ノズル240は、現座標情報のほぼ真下の位置から目標座標情報のほぼ真下の位置に移動される。上例のように、差分値がx軸方向に+2,y軸方向に−1の場合には、モータM4が正転方向に2回分の駆動量だけ駆動され、モータM2が反転方向に1回分の駆動量だけ駆動される。これにより、吐水ノズル240は、図14に地点A0と地点A1との間の矢印で示したように、現在の位置(地点A0のほぼ真下の位置)から左方向に2座標分,後方向に1座標分だけ移動し、目標位置である地点A1のほぼ真下の位置で停止する。
こうして吐水ノズル240が移動された後、電動ポンプ260に駆動の開始を指示する処理を行なう(ステップS140)と共に、タイマに計時の開始を指示する処理を行なう(ステップS150)。これにより、吐水ノズル240から目標座標情報の位置(上例では地点A1)に向かって湯水の吐水が開始されると共に、吐水開始後の経過時間が計測される。
次に、タイマにより計測された経過時間が1番目の移動先での吐水時間(ステップS105の処理で読み出されたもの)を超えたか否かを判断する処理を行ない(ステップS160)、超えたと判断した場合には、電動ポンプ260に待機状態での駆動(以下、待機駆動という)を指示する処理を行なう(ステップS170)。待機駆動とは、それまでに吐水されていた湯水の水勢が弱められるように駆動することを意味する。こうした電動ポンプ260の待機駆動により、吐水ノズル40の移動中における湯水の飛散が抑制される。なお、ステップS170の処理において、上記の待機駆動に替えて、電動ポンプ260の駆動を一時停止する指示を行なってもよい。勿論、電動ポンプ260の待機駆動や一時停止を行なわずに、それまでに吐水されていた湯水の水勢を維持しつつ、ステップS175以下の処理を行なうことも可能である。
次に、メニューテーブルTDに記述された5種類の座標点への移動ないし吐水が3回廻り繰り返して行なわれたか否かを判断する処理を行なう(ステップS175)。3回廻り繰り返して行なわれていないと判断した場合には、メニューテーブルTDを参照して、吐水ノズル240の次の移動先となる座標情報および吐水時間情報を読み出し(ステップS180)、ステップS110に戻って上記の処理を繰り返す。一方、ステップS175の処理において、3回廻り繰り返して行なわれたと判断した場合には、選択されたマッサージコースのメニューが全て終了したとみなして、電動ポンプ260に駆動停止を指示する処理を行ない(ステップS190)、本ルーチンを終了する。
以上の順次吐水処理によれば、上例のようにAコースが選択された場合には、吐水ノズル240は、図6に矢印で示したように、地点A1,A2,A3,A4,A5のほぼ真下に、この順に移動し、それぞれの地点において2分間,1分間,1分間,2分間,1分間、湯水を吐水する。これにより、吐水された湯水が足裏FUの5箇所のつぼFUtJ,FUtK,FUtL,FUtM,FUtNに順次に当たる。こうした地点A1〜A5までの移動ないし吐水は、3回廻り繰り返して行なわれる。
以上説明した第3実施例の下肢水浴装置210では、吐水ノズル240から吐水された湯水が足置き台250の貫通孔251に含まれる複数の異なる地点に順次に到達するように、吐水ノズル240が移動される。このように吐水ノズル240が移動されることにより、吐水ノズル240から吐水された足裏指向湯水は、貫通孔251から吐水ノズル240の側に露出した足裏FUの露出部分FUpにおける複数の異なる箇所に順次に当たる。従って、足裏指向湯水による足裏の広範囲にわたるマッサージを簡便に実現することができる。また、貫通孔251に含まれる複数の異なる地点は、足裏FUの露出部分FUpのつぼ位置に足裏指向湯水が当たるように定められている。従って、足裏指向湯水によって足裏FUの異なるつぼを順次に刺激することができる。
また、上記第3実施例では、吐水ノズル240の移動パターンがメニューテーブルTDに複数通りに記憶されており、複数の移動パターンから選択された一の移動パターンに基づいて吐水ノズル240が移動される。従って、所望の移動パターンを選択することにより、各人に適した足裏の広範囲にわたるマッサージを実現することができる。例えば、疲労が蓄積している使用者は、Aコースを選択して、疲労回復に有効なつぼに刺激を得ることが可能となり、他方、食欲不振の使用者は、Bコースを選択して、食欲回復に有効なつぼに刺激を得ることができる。
上記第3実施例では、1個の吐水ノズル240から吐水された湯水が片足の足裏における複数の異なる箇所に順次に当たる。従って、少量の湯水で足裏全体をマッサージすることができる。
なお、メニューテーブルTDに格納される吐水箇所の数や各箇所の座標情報は適宜変更することが可能である。こうした変更によって吐水ノズル240から吐水される湯水の軌道を自在に変えることができる。例えば、足の外形に沿った座標点を組み合わせて足裏周囲の縁部に吐水したり、座標点を円形や楕円形に倣って組み合わせて、吐水される湯水の軌道を円軌道や楕円軌道にすることもできる。
第3実施例では、3種類のマッサージコーススイッチ219fの選択操作に基づいて疲労回復,食欲回復,不眠解消という3種類のコースを用意したが、4種類以上のコースを用意してもよく、また、用意されるコースが1種類もしくは2種類であっても差し支えない。また、各コースを選択するボタンに替えて、リモコン装置219や本体212に足裏のイメージ画面を設ける構成を採ることもできる。具体的には、足裏のイメージ画面上で吐水を得たい箇所をプロットする操作を行なうことにより、プロットされた箇所に吐水ノズルが順次に移動して吐水する構成を考えることができる。
第3実施例において、吐水ノズル240からの湯水が足裏FUの露出部分FUpに到達する地点を足のサイズに応じて決定する構成を採ることも望ましい。具体的には、図17(A)に示すように、リモコン装置19にサイズ調節スイッチ219gを設け、図17(B)に示すように、メニューテーブルTD1に格納される5箇所の座標情報を、サイズ調節スイッチ219gによって選択可能な足サイズの情報ごとに予め格納しておけばよい。こうすれば、サイズ調節スイッチ219gによる足サイズの選択操作によって、選択された足サイズに応じた5箇所の座標情報が抽出され、これに基づいて各コースメニューが実行される。従って、湯水による足裏全体のマッサージを、足置き台250に載置される足のサイズの相違に拘らず的確に実現することが可能となり、足サイズに応じたつぼの位置の相違にも対応することができる。
また、サイズ調節スイッチ219gおよびメニューテーブルTD1によって決定された5箇所の座標情報を修正し、修正後の5箇所の座標情報をオリジナルなメニューとして登録する構成を採ってもよい。具体的には、図18(A)に示すように、リモコン装置19に登録ボタン,実行ボタン,コース選択ボタンからなるオリジナルコーススイッチ219hを設けると共に、図18(C)に示すように、制御装置264に書き込み可能な登録テーブルSDを設ける。
まず、サイズ調節スイッチ219gの操作により足サイズに応じた5箇所の座標情報がメニューテーブルTD1から抽出される。図18(B)は、Aコースにおいて足サイズが28センチが選択された場合において抽出された標準の座標情報を表わしている。この後、オリジナルコーススイッチ219hの登録ボタンが操作されると、この5箇所の座標情報は、一旦、登録テーブルSDに書き込まれ、以降、シュミレーションモードに移行する。シュミレーションモードでは、5箇所の各座標点に、所定のインターバルをおいて順番に湯水が吐水される。使用者は、湯水の足裏への到達地点を確認し、到達地点を修正したい場合には上記インターバルの間に位置調節スイッチ219eを操作し、各箇所の座標情報を前後左右の各方向に修正する。この修正結果は登録テーブルSDに反映される。図18(C)は、図18(B)に示す標準の座標情報を修正した後の座標情報(以下、修正後座標情報という)が記述された登録テーブルSDを表わしている。この後、再び登録ボタンを押すと、修正後座標情報が、コース名と関連付けられて、制御装置64内の記憶領域に記憶され、これにより、オリジナルなメニューが登録される。登録後は、オリジナルコーススイッチ219hの選択ボタンを操作して所望のコース名を選択し、選択後に実行ボタンを押すことにより、修正後座標情報によって足裏の5箇所への吐水がなされる。
このような構成を採れば、足裏FUの5箇所について、所望の位置に湯水による刺激感を得ることが可能となり、足裏FUのつぼの位置の個人差にも対応することができる。また、所望の位置に関するデータが登録されるので、この登録データを以後に読み出して所望の位置への湯水による刺激感を再現することができる。
第3実施例では、足裏への複数の異なる箇所に順次に吐水すること(以下、順次吐水という)を、吐水ノズル240の位置を移動させる構成によって実現したが、こうした順次吐水は、例えば、第2実施例のように吐水ノズルの傾斜角度(吐水口の向き)を変更する構成を採用することによっても実現可能である。この構成を採用した場合には、吐水ノズルの全長を伸縮可能に構成し、制御装置が、吐水ノズルの傾斜角度が大きくなるほど吐水ノズルの全長が伸びるように、吐水ノズルの伸縮度合いを制御することが好ましい。こうすれば、吐水ノズルの傾斜角度の大きさに応じて離間距離を変えることが可能となる。従って、足裏の吐水がなされる箇所に応じて足裏に当たる吐水の強さを変えることができる。例えば、吐水ノズルの傾斜角度の大きさに拘らず離間距離が等距離となるように制御すれば、足裏全体に同程度の強さの吐水を得ることができる。
(4)第4実施例
次に第4実施例について説明する。第4実施例は、上記実施例の下肢水浴装置に、ノズル体44が公転しながら吐水する吐水ノズル40に替えて、ノズル体が公転および自転しながら吐水する吐水ノズルを設けた点で、第1実施例と相違する。こうした吐水ノズルの具体的構成を、流体噴出装置910として図19ないし図21に示した。図19は流体噴出装置910を縦断面視した説明図、図20は流体噴出装置910を横断面視した説明図、図21はこの流体噴出装置910に組み込み可能な噴出体920を要部拡大図と共に示す説明図である。
図19に示すように、流体噴出装置910は、本体911に、流体(下肢水浴装置に用いられる場合には、湯水)が流入する流入室として円筒状に形成された旋回室912を形成し、この旋回室912に、流入路914を経て元流路916から流体を導き入れる。旋回室912は、本体911に旋回室形成パーツ918を嵌合・装着することで、この旋回室形成パーツ918と本体911で形成され、天井に開口919を有する。
流入路914は、元流路916より通路断面積が小さく構成されており、旋回室912の中心に対して偏心して旋回室912に接続されている。このため、流入路914から、流体は旋回室912に対してその接線方向から流入し、旋回室912内壁に沿って旋回する旋回流を生成する。この場合、流入路914の通路断面積は元流路916より小さいことから、旋回室912に流入する流体の流速を高めることができる。
流体噴出装置910は、この旋回室912内に噴出体920を組み込んで備える。噴出体920は、図21に示すように、旋回室912の内部に位置する円柱状の噴出体本体922を備え、その先端の小径部に装着体である噴出体キャップ924を嵌合・装着させている。そして、噴出体920は、噴出体本体922と噴出体キャップ924を、旋回室912の開口919を挟んで上下に位置させる。
この噴出体920は、旋回室912内の流体を噴出体キャップ924の噴出口926へと導くための管路として、噴出体本体922には、これを十字状に貫通する導入管路928と、当該管路から本体上端に掛けて噴出体軸方向に延びた軸方向管路930とを備える。また、噴出体キャップ924には、軸方向管路930と連通しキャップ端部の噴出口926に到る傾斜管路932を有する。従って、噴出体920は、旋回室912に流入した流体を、導入管路928、軸方向管路930を経て傾斜管路932に導き入れ、この傾斜管路932における噴出口926から流体を噴出する。この傾斜管路932は、噴出体キャップ924が噴出体本体922に装着された状態で、噴出体本体922上端の軸方向管路930から噴出口926に至って傾斜した管路である。傾斜管路932は、後述する噴出体920の自転により洗浄水が円錐状に拡大して噴出されるように、噴出体中心軸FJに対して傾斜角度βで傾斜しており、噴出口926より噴出される流体の噴出方向を決定する。
噴出体キャップ924は、図21に示すように、傾斜管路932の末端である噴出口926を、この傾斜管路932に対して直交する面933に有する。従って、この傾斜管路932においては、当該傾斜管路932を流体が通過して噴出口926に到達する場合の流体の管路通過長さが、噴出口926の周りでほぼ同じとなる。なお、この面933の傾斜角度は、傾斜管路932の傾斜角度βと同じとなる。
上記した噴出体キャップ924は、図21に示すように、その長さが種々のものとでき、これらを使い分けることで、傾斜管路932を、その傾斜角度βを変えることなくその管路長を調整することができる。また、傾斜角度βが相違する複数の噴出体キャップ924を用意すれば、噴出体キャップ924の取り替えによって傾斜角度αと傾斜角度βとの大小関係を設定することが可能となり、噴出口926からの流体の噴出形態を簡単に変えることができる。
噴出体920は、その先端に装着された噴出体キャップ924の下端側に、テーパ状の段差部923を備え、この段差部923を旋回室912の開口919の下方に位置させ、傾斜管路932および噴出口926を有する噴出体キャップ924を開口919の外側に位置させる。これにより、噴出体920は、噴出体キャップ924の噴出口926を開口919から外部に臨ませて、この開口919においてフリーな状態でつり下げ支持されていることになる。よって、噴出体920は、旋回室912への流体流入で旋回室内の流体圧が上昇すると、噴出口926の近傍に当たる上記の段差部923を旋回室912の開口919の旋回室912側の内壁に内接させる。
こうして旋回室912に組み込まれた噴出体920は、既述したフリーのつり下げ状態であるので、段差部923を旋回室912の内壁(詳しくは、開口919の下端周縁)に当接させた状態で、この当接部分を頂点として開口919の中心軸である公転軸KJに対して傾斜して首振り状に回転する首振り公転運動を起こし得る。この首振り公転運動の傾斜角度については後述する。また、噴出体920は、噴出体中心軸FJ周りに回転する自転運動も起こし得る。なお、噴出体本体922は、旋回室912内に位置して上記の旋回流から後述の種々の力を受け、開口919の開口回りにおける段差部923を接点とした噴出体920の円錐状の首振り公転駆動等に関与するが、これについては、後述する。
旋回室形成パーツ918は、本体911に装着されることで旋回室912を形成するほか、当該旋回室912の上部において、噴出体920の噴出体本体922を取り囲むガイド部934を形成する。このガイド部934は、旋回室912の内径より小径とされ、後述する図21に示すように、噴出体本体922の周壁に接触して、この噴出体本体922、延いては噴出体920が首振り公転する際の最大傾斜角度(傾斜角度α)を規定する。
次に、上記した構成を有する流体噴出装置910における構成部品の駆動の様子とこれに伴う流体噴出の様子を説明する。図22は流体噴出装置910における構成部品の駆動の様子とこれに伴う流体噴出の様子を説明するための説明図である。流体噴出装置910に流体が供給されていない状況では、噴出体920は図19に示すように正立姿勢にあると仮定できる。そして、この流体噴出装置910に流体が供給されると、流体は、旋回室912で噴出体本体922周りの旋回流を確実に起こす。この旋回流にあっては、旋回室912への流入部である流入路914の近辺と、噴出体本体922を挟んだその反対側とで、噴出体本体922周りの流速差を確実に引き起こすことができる。従って、噴出体本体922に、この流速差に基づいて飛行機の翼周りの速度差により発生する揚力と同質の力を生じさせることができ、この力によって、噴出体本体922は、旋回室912内で、旋回室912の中心軸である公転軸KJに対して傾斜する。
噴出体本体922が傾斜し始めると、傾斜した側では、噴出体本体922と旋回室912の内壁との間隔が狭くなるので、旋回流の速度がさらに増加し、前述した速度差は大きくなり、さらに大きな力が発生して、より傾斜しようとする。また、噴出体本体922が傾斜することで、噴出体本体922の側面にも旋回流の流れを受けて、噴出体本体922が旋回流の流れ方向に回転する。これにより、噴出体920は、ガイド部934に噴出体本体922を接触させて、傾斜角度αだけ公転軸KJから傾斜して公転軸KJ周りに首振り公転する。このように噴出体920が首振り公転を起こすと、この公転運動(回転運動)により回転外側方向に遠心力が発生する。この遠心力は、噴出体本体922がガイド部934に常に接触するよう噴出体920に作用するので、噴出体920は上記の傾斜角度αで安定して回転、すなわち首振り公転運動を行う。
こうした傾斜や回転と同時に、噴出体920は、旋回室912内の流体の圧力を受けて、上方へと移動するので、噴出体920は段差部923の一部を開口919の内壁に内接させながら首振り公転を行う。
このように噴出体920が首振り公転運動を起こしている間において、噴出体920は、旋回室912の内壁(詳しくはガイド部934)への接触による摩擦力を受けるので、自身の噴出体中心軸FJ周りに回転、すなわち自転する。この場合、この自転の回転方向は、噴出体920がガイド部934に内接して転がるので、首振り公転および旋回流の回転方向に対して、反対方向の回転となる。本実施例では、このガイド部934を、摩擦抵抗の大きいゴム等の材質を用いて滑り防止として形成することにしたので、このガイド部934での噴出体920の滑りをガイド部周りにほぼ同じように抑制し、噴出体920に対して摩擦力を生じやすくした。よって、噴出体920の首振り公転による回転力(摩擦力)をこの噴出体920の自転を引き起こす力として確実に発生させ、噴出体920の自転を確実に起こすことができる。このように自転を確実に起こす他の手法としては、微小鋼球等を吹き付けるショットブラスト処理をガイド部934に施して、噴出体本体922のガイド表面に微小な凹凸を形成するようにすることもできる。また、噴出体920の噴出体本体922表面の側に微小凹凸を形成するようにすることもできる。なお、こうした滑り防止をガイド部934や噴出体本体922の一部領域だけに有するようにもできるが、これについては後述する。
噴出体920が首振り公転運動する際の速度(回転数)は、旋回室912内への流体の流れの速度に支配されて決定され、噴出体920が自転運動する際の速度(回転数)は、この公転によって噴出体920がガイド部934を転がることで決まる。よって、噴出体920(詳しくは噴出体本体922)の外径dに対して、ガイド部934の内径D、公転の回転数をRとした時、自転回転数は、R×((D−d)/D)となる。従って、この例では、D=6mm、d=5.8mm、公転の回転数をR=2100rpmとすると、自転の回転数は約100rpmとなる。つまり、噴出体20の自転速度は公転速度に比して減速されており、自転周期も公転周期より長周期となる。実際、流体を水として用いた場合、上記スペックのものにおいて、流量約3リットル毎分で、公転の回転数が約1700〜2800rpm、自転の回転数が約70〜150rpmとなることが実験により確認された。これにより、本実施例での公転・自転の回転数比は、約10〜30倍の範囲とすることができる。
本実施例では、噴出体920の首振り公転運動と自転運動についての速度比を、噴出体920の外径dとガイド部934の内径Dとにより、噴出体の公転速度を自転速度より大きく設定した。その上で、噴出体920の外径dとガイド部934の内径Dを近似させることで、図22に示すように、噴出体920が首振り公転する際の傾斜角度αを小さくし、この傾斜角度αと傾斜角度βについては、α<βの関係となるようにした。
こうした流体噴出装置910を用いた場合の流体噴出の様子について、上記第1実施例における吐水ノズル40を用いた場合と対比しつつ説明する。図23は流体噴出装置910による流体噴出の様子を、吐水ノズル40の場合と比較して示す説明図である。
図23(A)は吐水ノズル40のノズル体44からの流体噴出の様子を表わしている。ノズル体44は、ノズル体44の中心軸に一致した管路(即ち、傾斜角度β=0)を有し、傾斜角度αで首振り公転運動だけを起こし、自転運動は起こさないとする。そうすると、吐水口47からの流体は、開口46の中心軸(首振り公転の公転軸KJ)から傾斜角度αで定まる広がりを持って円錐状の噴出となる。そして、その流体到達領域REは、公転軸KJを中心に広がる。
図23(B)は流体噴出装置910の噴出体920からの流体噴出の様子を表わしている。図示するように、噴出口926に通じる管路を傾斜角度βで傾斜した傾斜管路932(図では、右に傾斜した管路)とした上で、噴出体920が首振り公転運動だけをしているとすると、図23(A)に示した流体到達領域REは、この傾斜角度βに応じてその位置を変える。図示のように右に傾斜した場合は、この流体到達領域REは、噴出体920が右に傾斜角度αで傾斜した姿勢での噴出体中心軸FJから、傾斜管路932の傾斜角度βだけ更に右にずれて傾くことになる。しかも、傾斜角度αと傾斜角度βは、α<βの関係にあることから、傾斜角度βを有する場合の流体到達領域REは、図23(A)に示した傾斜角度βがない場合の流体到達領域REと干渉しない位置までずれることになる。つまり、公転軸KJ周りには流体が達しない領域を形成しつつ、公転軸KJ周りに流体を噴出できる(図23(B)参照)。こうした流体の噴出は、いわゆる中抜きの流体噴出と呼ぶことができ、この中抜きの流体噴出では、流体が足裏FUに当たる箇所を離すことができる。
次に、こうした流体到達領域REを確保しながら首振り公転運動している噴出体920が噴出体中心軸FJ周りの自転運動を起こすとする。そうすると、図23(B)の下段に示したように、流体到達領域REは噴出体中心軸FJ周りに回転することになる。ところが、本実施例では、噴出体920の公転速度を自転速度より大きくしてあることから、例えば、公転速度を自転速度の10倍の速度とすると、首振り公転運動が10回転起きて自転運動により噴出体920は1回の自転を起こすことになるので、一回の首振り公転運動で得られる流体到達領域REは、噴出体920の自転運動に伴って図示するように噴出体中心軸FJ周りで位置を変えつつ、公転軸KJ周りに回転することになる。この場合の首振り公転運動の一回転当たりの流体到達領域REの位置変位は、(自転速度/公転速度)で与えられる。そして、こうした流体の噴出状況を起こしている場合、上記したα<βの関係から公転軸KJ周りには流体が達しない領域を取り囲むように、流体到達領域REが回るようになる。つまり、公転軸KJ周りを中抜きしたような流体噴出とでき、この中抜きの程度は、傾斜角度αと傾斜角度βの大小でほぼ定まる。
このような流体噴出装置910を用いた下肢水浴装置において、噴出体920からの流体噴出は、噴出口926からの噴出流体の流体到達領域REが、噴出体中心軸FJ周りでゆっくりと位置を変えつつ公転軸KJ周りに回転することになり、公転軸KJ周りには流体が達しない領域を取り囲むような状態となる。従って、この流体噴出装置910を用いれば、噴出口926から足裏FUに向かう流体噴出の状況を、円錐状に拡大すると共に、速度規定した噴出体920の公転・自転と、角度設定した公転・自転の傾斜角度α、βとにより、多様化できる。
また、この流体噴出装置910では、傾斜管路932の末端開口である噴出口926を傾斜管路932に対して直交する面933に有し、傾斜管路932において、当該傾斜管路を流体が通過して噴出口926に到達する場合の流体の管路通過長さを、噴出口926の周りでほぼ同じとしている。よって、噴出口926から流体を噴出するに際しては、噴出口周りにおいてほぼ均一な速度で流体を噴出できるので、足裏FUに向かう湯水を噴出口926から纏まりよく噴出できる。つまり、図22や図23に示した流体到達領域REに至る湯水の噴出状況を安定化させることができる。
また、第4実施例では、公転軸KJ周りの噴出体920の首振り公転運動の速度は速く、噴出体中心軸FJ周りの噴出体920の自転運動の速度を遅くした。つまり、噴出体920の自転周期は噴出体920の首振り公転に比べて長周期となり、流体到達箇所、例えば人体表皮においては、噴出体920の自転に伴う流体の到達位置推移はゆっくりと起き、噴出体920の首振り公転に伴う流体の到達位置推移は早く起きる。
この様な流体噴出の状況では、人体は、位置推移の遅い自転による流体の噴出を、より認識する。つまり、刺激に対する人体の皮膚感覚は、刺激が加わる際の周波数が高いほど(本実施例に照らせば噴出流体の到達位置推移の速度が高いほど)刺激に対する認識が弱まるので、長周期で低速回転(低周波数)の自転による流体の噴出を、人体はより認識する。
よって、本実施例によれば、このように減速された低速、且つ噴出角(傾斜角度β)の大きい回転噴射(自転噴出)を、噴出体920の安定性の高い高速回転(首振り公転)で作り出す事ができる。この場合、傾斜角度β=15°で約1〜2.5Hzの回転を、傾斜角度α=10°で約28〜47Hzの公転で作り出している。この回転比は、既述した噴出体920の外径dとガイド部の内径Dの比でほぼ定まるので、この内外径を調整することで、具体的には噴出体920の噴出体本体922や噴出体キャップ924、或いはガイド部934の交換で、噴出体920の自転周期(周波数)を種々調整でき、上記した流体噴出の様子、例えば公転軸KJ周りの中抜きの程度等についても調整できる。
つまり、図21に示したように、図中上段の噴出体キャップ924を有する噴出体920とすれば、傾斜管路932の傾斜角度βが首振り公転の傾斜角度αに比してより大きくなるので、公転軸KJ周りの中抜きの範囲がより広くなる。その一方、ガイド部934の内径Dを大きくして傾斜角度αを大きくして、傾斜角度αと傾斜角度βとを、α≧βの関係となるようにすることもできる。或いは、図21に示す傾斜管路932の傾斜角度βを小さくして、傾斜角度αと傾斜角度βとを、α≧βの関係となるようにすることもできる。これらの場合については後述する。
しかも、本実施例では、中抜きの流体噴出を行うので、これを下肢水浴装置における足裏FUへの湯水の着水に適用すれば、次の利点がある。中抜きの流体噴出では、公転軸KJ周りを中抜きして流体到達領域REが公転軸KJ周りに回ることから、足裏FUには、離れた箇所に刺激が与えられる。一般に、人体に刺激が当たる箇所が離れると(本実施例の場合は吐水された湯水が足裏FUに着水する箇所が離れると)、こうした離れた箇所で刺激(湯水を浴びることで得られる刺激)を受ける人は、あたかも揉まれているようなマッサージ感を得ることができると云われている。これは、人体表皮において距離を置いて2カ所に刺激を与えた場合に、その距離に、刺激を1点で感じるか2点で感じるかの境目があると云われている。こうした距離は2点弁別閾と呼ばれる。こうした刺激の2点弁別閾の関係から、傾斜角度α・βの調整により、流体到達領域REが2点弁別閾を越えた間隔で公転軸KJ周りに回るようにして、足裏FUに刺激を繰り返し与えると、その刺激を受けている箇所が揉まれているようなマッサージ感を得ることができる。この場合、刺激の繰り返しは、公転軸KJ周りの流体到達領域REの位置推移、即ち噴出体920の首振り公転運動の速度(周期)で定まるので、旋回室912への流体流入速度の調整を経て公転速度を調整することで、刺激の繰り返しをゆっくりとしたものや、やや早いものとできるので、上記したマッサージ感が顕著となり好ましい。
本実施例では、噴出体920を首振り公転運動させるに当たり、旋回室912に流入した流体によりエネルギを受けて、旋回室912内において噴出体920まわりの旋回流を引き起こし、この旋回流に基づいて噴出体920を首振り公転運動するようにしている。従って、電気的な駆動源を噴出体の首振り公転運動に要しないので、構成の簡略化を図ることができる。
また、本実施例では、噴出体920のガイド部934との当接箇所で摩擦を発生させ、その摩擦力に基づいて噴出体920を自転運動するようにするようにしている。従って、噴出体920の自転運動を起こすに当たっても電気的な駆動源を要しないので、構成の簡略化を図ることができる。つまり、本実施例では、上記の様な流体の噴出を得るにあたって、減速機構や特別な装置を全く必要とせず、非常に簡単な構成で達成することができる。
本実施例では、噴出体920が首振り公転する際の最大傾斜角度(傾斜角度α)をガイド部934によって規制している。従って、噴出体920が傾斜角度αで傾斜する際の姿勢の維持、および、この傾斜角度αでの噴出体920の首振り公転運動の安定化・傾斜姿勢での自転運動の安定化の確保の上で好ましい。そして、こうした姿勢維持・運動の安定化により、噴出口926から噴出される流体を安定して円錐状のものとできるほか、流体到達領域REの公転軸KJ回りの回転を安定化させることができる。また、ガイド部934は、噴出体本体922の周壁に接触して傾斜角度αを規制しているので、噴出体920が首振り公転運動する際に、この接触部の摩擦力によって、噴出体920は確実に自転運動することができる。よって、前述した流体到達領域REの公転軸KJ回りの回転を確実に起こすことが可能となる。
また、本実施例では、旋回室912の内部において既述したように公転する噴出体920を、その下部の噴出体本体922を円柱形状とした。よって、この円柱形状とした噴出体本体922周りの旋回流を、円柱周壁においてその流れが不用意に乱れた旋回流とすることを抑制でき、こうした抑制を円柱形状の噴出体本体922の軸方向に亘り発現させる。このため、円柱形状の噴出体本体922の軸方向で旋回流の既述した速度差を確実に発生させるので、円柱形状の噴出体本体922全体を揚力発生に寄与させて、揚力を大きくすることができる。これにより、噴出体本体922や噴出体920の首振り公転の確実化を図ることができる。
噴出体920が自転しようとする力には、旋回流からの流れによる自転力と、旋回室912の内壁(詳しくはガイド部934)への当接による摩擦力によって噴出体920が壁面を転がることで生じる自転力と、の2つがあるが、この2つの自転力による自転方向は異なっている。従って、噴出体920を円柱形状とすることで、噴出体920が旋回室912の内壁面での流体の粘性抵抗によって旋回流からうける自転力を小さくすることができ、噴出体920が旋回室912の内壁への当接による摩擦力による自転力のみを受けるようにすることが可能となり、安定して自転を行うことが可能となる。なお、ガイド部934と噴出体920との接触部の少なくとも一方に、滑り防止部を設けてもよい。こうすれば、噴出体920がガイド部934と接触して自転運動を行う際に、接触部での滑りを抑制して当該接触部での摩擦力を生じ易くする。よって、首振り公転運動による回転力を確実に自転する力とすることができるので、前述した様な公転速度と自転速度の関係および傾斜角度αと傾斜角度βの関係によって引き起こされる様々な効果を、確実に引き起こすことができる。なお、この場合、滑り防止部は、摩擦抵抗の大きいゴム等の材質を用いても良いし、微小な凹凸加工を施して滑りにくくしても良く、簡単な構造で構成することができる。
加えて、本実施例では、傾斜角度βの傾斜管路932を噴出体920が有するようにするに当たり、噴出体本体922の先端に噴出体キャップ924を装着させることとし、この噴出体キャップ924を旋回室912の開口919外部に位置させた。よって、噴出体920に既述したように遠心力が作用して、その分力により噴出体920が旋回室912の底面側に移動しようとしても、噴出体キャップ924を、開口919におけるストッパとして機能させることができる。このため、噴出体920を不用意に旋回室912底面に接触させることがないので、噴出体920の首振り公転運動および自転運動を円滑化できる。
なお、上記の第4実施例では、噴出体20の公転速度を自転速度より大きくした上で傾斜角度αと傾斜角度βをα<βの関係とした場合における流体の噴出の様子を説明したが、既述したように、第4実施例における流体噴出装置910では、噴出体本体922の外径dやガイド部934の内径Dの値を調整することによって噴出体920の公転・自転の回転数比を変えることが可能であり、噴出体920の傾斜角度αや傾斜管路932の傾斜角度βの大きさも適宜変更することができる。以下、第4実施例における流体噴出装置910において、公転・自転の回転数比や傾斜角度α,傾斜角度βを変更した場合の変形例を図24ないし図26を参照しつつ説明する。
図24(B)は噴出体920の公転速度を自転速度より大きくした上で傾斜角度αと傾斜角度βをα≧βの関係とした場合の噴出の様子を説明する説明図である。この図24(B)では、傾斜角度βについては第4実施例(図23(B))と同じであり、傾斜角度αを傾斜角度β以上の値とした点で第4実施例と異なっている。図24(A)では、説明の便宜を図るため、噴出体920が、噴出口926に向かう管路として、傾斜管路932を有さず、噴出体920の中心軸に沿った軸方向管路930のみを有する(即ち、傾斜角度β=0)と仮定した場合における流体噴出の様子を表わしている。この場合は、図23(A)と比べれば、傾斜角度αが大きい分だけ、傾斜角度β=0である場合の円錐状の噴出はより広がり(図24(A)参照)、公転軸KJを中心とした流体到達領域REも広くなる。
そして、図24(B)に示すように、噴出口926に向かう管路を傾斜角度βで傾斜した傾斜管路932(図では、右に傾斜した管路)とした上で、噴出体920が首振り公転運動だけを起こしていると、流体到達領域REは、この傾斜角度βに応じてその位置を変える。しかし、この位置を変えた流体到達領域REは、α≧βの関係から、傾斜角度β=0とした場合の流体到達領域RE(図23(A))と干渉することになる。そして、傾斜角度αが傾斜角度βより大きくなるほど、この干渉領域は増え、公転軸KJを含む或いはこの軸を越える領域にまで流体が達するようになる。なお、傾斜角度αを大きくするほか、傾斜角度βを小さくして、α≧βの関係とすることもできる。
次に、こうして流体到達領域REがずれて首振り公転運動している噴出体920が噴出体中心軸FJ周りの自転運動を起こすとする。すると、先に説明したように、流体到達領域REは噴出体中心軸FJ周りに回転し(図24(B)参照)、噴出体920の公転速度が自転速度より大きいことから、傾斜角度αが大きいために広がった流体到達領域REは、噴出体920の自転運動に伴って図示するように噴出体中心軸FJ周りでゆっくりと位置を変えつつ、公転軸KJを取り囲むように、公転軸KJ周りに回転することになる。この場合の首振り公転運動の一回転当たりの流体到達領域REの位置変位も(自転速度/公転速度)で与えられ、流体到達領域REは、上記したα≧βの関係から公転軸KJを含む領域にまで達することになる。よって、この公転軸KJを含む領域で流体到達領域REが重なって噴出流体が重なり、その周囲では、流体到達領域REが公転軸KJを中心に回るような噴出状態となる。これにより、中抜きのない流体噴出を得ることができる。
そして、この変形例では、中抜きのない流体噴出を行うので、これを下肢水浴装置における足裏FUへの湯水の着水に適用すれば、足裏FUの所定箇所に湯水を集中させて浴びせることができるので、足裏FUのツボへの刺激付与に好適である。しかも、足裏FUのツボには集中吐水による刺激を与えつつ、その周辺にも刺激を与えることができる。この刺激の繰り返しは、自転速度と公転速度で定まる既述した流体到達領域REの位置変位で規定されるので、ツボへのゆっくりとした刺激繰り返しや、やや早い刺激繰り返しを行うことができ、ツボ刺激の多様化が可能である。
図25は噴出体920の自転速度を公転速度より大きくした上で、傾斜角度αと傾斜角度βをα>βの関係とした場合の噴出の様子を説明する説明図である。この場合は、自転速度が速いことから、流体噴出の様子は、自転運動に伴う噴出体920の挙動から説明できる。今、噴出体920は、図25に示すように、噴出口926に向かう管路を噴出体中心軸(噴出体中心軸FJ)から傾斜角度βだけ傾斜させて備え、開口919の中心軸(首振り公転の公転軸KJ)から傾斜角度αだけ傾斜した姿勢にあるとする。そして、噴出体920は、この姿勢で自転運動だけを起こし、首振り公転運動は起こさないと仮定する。そうすると、噴出口926からの流体は、首振り公転の公転軸KJから傾斜角度αだけ傾いた位置で、噴出体中心軸FJから傾斜角度βで定まる広がりを持って円錐状の噴出となる。そして、その流体到達領域REは、噴出体中心軸FJを中心に広がる。この場合、傾斜角度αと傾斜角度βは、α>βの関係にあることから、噴出体中心軸FJを中心に広がった流体到達領域REは、公転軸KJ周りには流体が達しない領域を形成することになる。
次に、こうした流体到達領域REとなるよう自転運動している噴出体920が公転軸KJを中心とした首振り公転運動を起こすと、流体到達領域REは公転軸KJ周りに回転することになる。ところが、噴出体920の自転速度を公転速度より大きくしてあることから、例えば、公転速度を自転速度の10倍の速度とすると、自転運動が10回転起きている間に首振り公転運動により噴出体920は1回の公転を起こすことになるので、一回の自転運動で得られる流体到達領域REは、噴出体920の首振り公転運動に伴って図示するように公転軸KJ周りで位置を変えつつ回転することになる。この場合の自転運動の一回転当たりの流体到達領域REの位置変位は、(公転速度/自転速度)で与えられる。そして、こうした流体の噴出状況を起こしている場合、上記したα>βの関係から公転軸KJ周りには流体が達しない領域を取り囲むように、流体到達領域REが回るようになり、既述した中抜きの流体噴出となる。
図26は噴出体920の自転速度を公転速度より大きくした上で傾斜角度αと傾斜角度βをα≦βの関係とした場合の噴出の様子を説明する説明図である。この場合は、図25と比べれば、傾斜角度βが大きい分だけ、首振り公転の公転軸KJから傾斜角度αだけ傾いた位置での円錐状の噴出の広がりが増し、噴出体中心軸FJを中心とした流体到達領域REも広くなる。そして、傾斜角度αと傾斜角度βは、α≦βの関係にあることから、噴出体中心軸FJを中心に広がった流体到達領域REは、公転軸KJを含む領域にまで達することになると共に、傾斜角度βが傾斜角度αより大きくなるほど、公転軸KJを越えて広がる領域が増えることになる。
次に、こうした流体到達領域REとなるよう自転運動している噴出体920が公転軸KJを中心とした首振り公転運動を起こすと、流体到達領域REは公転軸KJ周りに回転することになる。よって、先に説明したように、流体到達領域REは公転軸KJを含んで当該軸周りに回るようになり、中抜きのない流体噴出を得ることができる。この場合の自転運動の一回転当たりの流体到達領域REの位置変位も(公転速度/自転速度)で与えられる。
このように、流体噴出に影響を与える傾斜角度αと前記傾斜角度βを、噴出体の首振り公転運動する際の公転速度と噴出体の自転運動する際の自転速度の大小関係に応じて、例えば上記のように設定すれば、円錐状に拡大した流体噴出の多様化を図ることができる。
ここで、体感評価について説明する。この体感評価には、上記した第1実施例の吐水ノズル40を用いた下肢水浴装置(図1ないし図4)、即ち、吐水の管路がノズル軸と一致した直管管路の下肢水浴装置である。この下肢水浴装置を15名の人に実際に使用してもらい、体感評価試験を行なった。この体感評価試験の条件について図27(A)を参照しつつ説明する。図示するように、体感評価試験では、ノズル体44が首振り公転する際の傾斜角度αを20°に設定し、吐水口47からの湯水の単位時間当たりの噴出流量を両足で10リットル/分に設定した。その上で、吐水口47から、足置き台50に載せられた両足の足裏FU(土踏まず付近)を目掛けて、湯水を噴出した。噴出された湯水が足裏FUに着水する範囲は既述したように略円形となるが、この着水範囲の直径である吐水直径Diの値を、吐水口47から足裏FUまでの距離Lを足置き台50の移動によって変えることにより、3〜8センチメートルまでの間で1センチメートル刻みで変化させた。
こうした条件で足裏FUに湯水を得たときの満足度を、吐水直径Diの値ごとに各人にヒアリングし、満足した人の数を吐水直径Diの値ごとに集計した。この集計結果を図27(B)に示す。図示するように、足裏FUに着水する範囲が略円形となる場合には、吐水直径Diの値を5センチメートル以上7センチメートル未満とした場合に、特に好適な使用感が得られることがわかった。
以上、本発明の実施の形態を実施例,変形例に基づいて説明したが、本発明はこうした実施例等に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々なる様態で実施し得ることは勿論である。例えば、上記実施例ないし上記変形例を適宜組み合わせて実施しても差し支えない。
足置き台50,150,250の形状は適宜変更することができる。例えば、上面板54,154,254をネット形状とし、吐水ノズル40,140,240から吐水された湯水を、網目内に形成された貫通孔を通じて足裏に到達させる構成としてもよい。
上記実施例では、左右両足への同時吐水ができるように、左右の各足について1個ずつ吐水ノズル40,140,240を設けたが、左右両足を1個の吐水ノズルで対応することも可能である。例えば、第3実施例において、上記マップMDとして、左右の貫通孔51に共通のマップを格納しておけば、吐水ノズル240は右足用の貫通孔と左足用の貫通孔との間において移動可能となるので、1個の吐水ノズル240で各足の各所に順次に吐水することができる。こうすれば、更なる節水を図ることができる。
上記実施例の下肢水浴装置は、給水設備や排水設備を備えた空間(例えば、浴室)浴室内に設置して使用されるが、吐水用の湯水を貯留可能な給水タンクを電動ポンプ60,160,260に接続する構成とすれば、給水設備のない場所でも足浴を行なうことができる。更に、上記実施例において、排水孔28,128,228から排出される湯水を受け入れる排水タンクを下部30,130,230に内蔵する構成とすれば、給排水設備のない一般の室内でも足浴を行なうことができる。
給水機構に瞬間式のヒータを設けることも可能である。こうすれば、給水管63に給水された水はヒータで温水化されて吐水ノズル40に供給される。従って、給湯設備がない場所においても足に温水を得ることができる。
上記実施例において、上部20にシーズヒータを埋め込む構成を採ることも可能である。例えば、シーズヒータを足置き台50に埋め込んだ場合には、下肢水浴装置10の使用中に足裏を暖めることができる。
また、上部20内への送風を行なう送風機を設ければ、足浴後の足を乾かすことが可能となり好適である。特に、送風機による送風を足指間に向けて行なえば、股状で乾きにくい足指間を早期に乾かすことができる。
上記実施例では、足の裏を指向して湯水を吐水する吐水ノズル40を設けたが、足裏以外の足の各部(裏,指,爪,くるぶし、甲、かかと、足首等)を指向して湯水が吐水されるように、凹所26内に吐水ノズル40を増設してもよい。また、こうした吐水ノズル40に替えて、霧状の湯水を噴霧するノズルを設けても良い。吐水ノズル40におけるノズル体44の旋回をモータの駆動によって実現することも可能である。
本発明の第1実施例としての下肢水浴装置10の概略構成を示す説明図である。 下肢水浴装置10を図1における2−2線に沿って縦方向に切断したときの矢視断面形状を示す説明図である。 凹所26の底面26tを上から見たときの様子を示す説明図である。 吐水ノズル40の作動の様子を説明する説明図である。 首振り機構80の一例を示す説明図である。 カム機構81の構造を示す説明図である。 第1実施例において、吐水ノズル40から吐水された湯水が足裏FUの露出部分FUpに着水する領域を示す説明図である。 吐水力を利用したスライド機構の構造を示す説明図である。 領域U1の範囲の真下に多数の吐水ノズルを設ける構成を示す説明図である。 第2実施例において採用されるスイング・スライド機構180の構造を示す説明図である。 第2実施例において、吐水ノズル140から吐水された湯水が足裏FUの露出部分FUpに着水する領域を示す説明図である。 第3実施例としての下肢水浴装置210の概略構成を示す説明図である。 スライド機構270の構造を示す説明図である。 マップMDの一例を示す説明図である。 メニューテーブルTDの一例を示す説明図である。 順次吐水処理ルーチンを示すフローチャートである。 サイズ調節に関する変形例を示す説明図である。 オリジナルコースの登録に関する変形例を示す説明図である。 第4実施例の下肢水浴装置に用いられる流体噴出装置910を縦断面視した説明図である。 流体噴出装置910を横断面視した説明図である。 流体噴出装置910に組み込み可能な噴出体920を要部拡大図と共に示す説明図である。 流体噴出装置910における構成部品の駆動の様子とこれに伴う流体噴出の様子を説明するための説明図である。 流体噴出装置910による流体噴出の様子を、吐水ノズル40の場合と比較して示す説明図である。 噴出体の公転速度を自転速度より大きくした上で傾斜角度αと傾斜角度βをα≧βの関係とした場合の噴出の様子を説明する説明図である。 噴出体の自転速度を公転速度より大きくした上で、傾斜角度αと傾斜角度βをα>βの関係とした場合の噴出の様子を説明する説明図である。 噴出体の自転速度を公転速度より大きくした上で傾斜角度αと傾斜角度βをα≦βの関係とした場合の噴出の様子を説明する説明図である。 第1実施例の下肢水浴装置を用いた体感評価試験の内容を示す説明図である。
符号の説明
10,110,210...下肢水浴装置
12...本体
15...ゴム足
19...リモコン装置
19a,119a,219a...吐水スイッチ
19b,119b,219b...カバー開閉スイッチ
19c,119c,219c...水勢設定スイッチ
20...上部
21...前カバー
22...後カバー
23L,23R...ゴム部材
24L,24R...ゴム部材
25L,25R...穴部
26,126,226...凹所
26t,126t,226t...底面
27L,27R...開口
28,128,228...排水孔
29...排水口
30,130,230...下部
38...収納室
40,140,240...吐水ノズル
41...ノズルブロック
42...流入室
44...ノズル体
45...吐水孔
46...開口
47,147,247...吐水口
48...ガイド部
50,150,250...足置き台
50a,150a,250a...踵凹所
51,151,251...貫通孔
54,154,254...上面板
54a,154a,254a...載置面
55A〜D...側面板
58...ゲート開孔
59...ゲート開孔
60,160,260...電動ポンプ
61...可撓管
63...給水管
64,164,264...制御装置
80...首振り機構
81...カム機構
82...係合ロッド
85...スライド機構
86...レール
87...シャフト
88...ストッパ
171...テーブル
180...スイング・スライド機構
219d...切換スイッチ
219e...位置調節スイッチ
219f...マッサージコーススイッチ
219g...サイズ調節スイッチ
219h...オリジナルコーススイッチ
270...スライド機構
271...テーブル
910...流体噴出装置
911...本体
912...旋回室
914...流入路
916...元流路
918...旋回室形成パーツ
919...開口
920...噴出体
922...噴出体本体
923...段差部
924...噴出体キャップ
926...噴出口
928...導入管路
930...軸方向管路
932...傾斜管路
933...面
934...ガイド部
DL,DR...重合部
FJ...噴出体中心軸
KJ...公転軸
RE...流体到達領域

Claims (19)

  1. 下肢に湯水を浴びせる下肢水浴装置であって、
    湯水を吐水するノズルと、
    足が載置され、該足の足裏における所定の範囲を、前記ノズルの側に露出させる露出領域を有する足置き台と、
    前記ノズルから吐水された湯水が前記露出領域に含まれる複数の異なる地点に、順次に到達するように、前記ノズルからの吐水状態を制御する吐水状態制御手段と
    を備えた下肢水浴装置。
  2. 請求項1記載の下肢水浴装置であって、
    前記吐水状態制御手段は、前記吐水された湯水の到達地点を、前記足置き台における足の前後方向に沿って変更する手段である下肢水浴装置。
  3. 請求項2記載の下肢水浴装置であって、
    前記吐水された湯水の到達地点は、少なくとも足裏の前後方向において、5センチの範囲に及ぶ下肢水浴装置。
  4. 請求項2記載の下肢水浴装置であって、
    前記吐水状態制御手段により足の前後方向に沿って変更される湯水の到達地点には、足裏の複数のつぼの存在箇所が含まれる下肢水浴装置。
  5. 請求項1記載の下肢水浴装置であって、
    前記吐水状態制御手段は、前記湯水の到達地点を、前記足置き台における足の前後方向および幅方向に変更する手段である下肢水浴装置。
  6. 請求項5記載の下肢水浴装置であって、
    前記吐水された湯水の到達地点は、少なくとも、足裏の前後方向において、5センチ、足裏の幅方向において4センチの範囲に及ぶ下肢水浴装置。
  7. 請求項1記載の下肢水浴装置であって、
    前記吐水状態制御手段は、前記湯水の到達地点を、前記足置き台における足の存在位置において所定の経路に沿って変更する手段である下肢水浴装置。
  8. 前記所定の経路は、円、楕円、または所定の閉曲線として予め設定された請求項7記載の下肢水浴装置。
  9. 前記所定の経路は、複数の前記到達地点を順次経由する経路として予め設定された請求項7記載の下肢水浴装置。
  10. 前記ノズルが片足につき1個であり、前記吐水状態制御手段は、前記ノズルからの吐水方向を変更することにより、前記湯水の到達地点を変更する手段である請求項1ないし請求項9のいずれか記載の下肢水浴装置。
  11. 前記ノズルが片足につき1個であり、前記吐水状態制御手段は、前記ノズルの位置を変更することにより、前記湯水の到達地点を変更する手段である請求項1ないし請求項9のいずれか記載の下肢水浴装置。
  12. 前記ノズルが片足につき1個であり、前記吐水状態制御手段は、前記ノズルの位置を、前記足裏の存在位置に対して略平行な平面内で変更することにより、前記湯水の到達地点を二次元的に変更する手段である請求項1ないし請求項9,請求項11のいずれか記載の下肢水浴装置。
  13. 前記ノズル位置の変更を、モータにより行なう請求項11または請求項12記載の下肢水浴装置。
  14. 前記ノズル位置の変更を、該ノズルの先端から吐出される吐水の反動を利用して行ない、該ノズルが所定の位置まで到達したときに、該ノズルからの吐水の方向を逆転する機構を備えた請求項11記載の下肢水浴装置。
  15. 請求項1ないし請求項9のいずれか記載の下肢水浴装置であって、
    前記ノズルは複数個備えられており、
    前記吐水状態制御手段は、前記複数のノズルのうち、前記湯水の吐水を行なうノズルを順次選択することにより、前記湯水の到達地点を変更する手段である下肢水浴装置。
  16. 前記ノズルからの湯水の到達地点を前記足のサイズに応じて決定する決定手段を備えた請求項1ないし請求項15のいずれかに記載の下肢水浴装置。
  17. 請求項1ないし請求項16のいずれか記載の下肢水浴装置であって、
    前記湯水の複数の到達地点を表わす複数の位置データの集合を組として登録する登録手段と、
    該組として登録されたデータの集合を所定の操作に基づいて読み出す読出手段と
    を備え、
    前記吐水状態制御手段は、前記ノズルから吐水される湯水の到達地点の制御を、前記読出手段により読み出されたデータの集合に基づいて行なう
    下肢水浴装置。
  18. 請求項17記載の下肢水浴装置であって、
    前記登録手段は、予め決定された湯水の複数の到達地点を表わす複数の位置データの少なくとも一つについて、その位置データを修正する修正手段を備えた下肢水浴装置。
  19. 請求項1ないし請求項18のいずれか記載の下肢水浴装置であって、
    前記ノズルから吐水される湯水が前記複数の異なる地点に順次到達する動作パターンを、異なる組合わせの前記到達地点について、それぞれ記憶するパターン記憶手段を備え、
    前記吐水状態制御手段は、前記複数の動作パターンから選択された一の駆動パターンに基づいて前記吐水状態を制御する手段である
    下肢水浴装置。
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