JP2005000578A - スライド式介護ベッド - Google Patents
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Abstract
【課題】患者等の起居・移動等において患者及び介護者への負荷が軽減できるベッドを提供する。
【解決手段】介護ベッドにおいて、座部フレーム16を独立してスライド出来る構成とし、更に倒立可能な背もたれフレーム12を前記の座部フレーム16に設ける事で、オムツ交換や体位変更・車椅子への移乗動作において、患者等と介護者双方の苦痛と過負荷を大幅に軽減する。
【選択図】 図2
【解決手段】介護ベッドにおいて、座部フレーム16を独立してスライド出来る構成とし、更に倒立可能な背もたれフレーム12を前記の座部フレーム16に設ける事で、オムツ交換や体位変更・車椅子への移乗動作において、患者等と介護者双方の苦痛と過負荷を大幅に軽減する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、病院・福祉施設・家庭等における患者(重症患者・年長者・障害者等で以下で患者等と言う)のベッドへの乗り降り・オムツ交換・体位変更等の際の、患者等や介護者の負担を軽減出来るようにしたスライド式介護ベッドに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のベッドは、患者等のベッド上での寝起きや就寝時の姿勢保持にポイントが置かれており、ベッドへの出入りやオムツ交換・体位変換の際の患者等や介護者の負担の軽減に配慮されたものが少なく、患者等の苦痛及び介護者への過負荷による腰部・腕部等の損傷が後を絶たないのが現状であると言える。
実用新案登録第3038378号のスライド式介護ベッドの出現で、特に自宅介護における患者等や介護者の負担が改善されているのが現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ベッド上の患者等を床に立たせたり、車椅子に移乗させる動作やオムツ交換・体位変換等の動作は、病院や福祉施設・家庭介護における日常的な作業であり、これらの作業の際に受ける負荷とこれらに伴う苦痛、介護者にかかる負荷と苦痛に伴う腰痛等の障害は職業病と言えるものだが、家庭介護の場合は老々介護の傾向等もあって特に問題とされており、これら双方の負担と苦痛を軽減する為の介護ベッドの開発・提供が待ち望まれていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、この発明のスライド式介護ベッドでは、ベッドフレームのうち座部スライドフレームのみを独立させ、頭側ベッドフレームと足側ベッドフレーム夫々のクロスメンバーに、縦荷重受けガイドローラーと横荷重受けガイドコロを交互配置で連設して、座位フレームをスライドさせる際の動作の安定性と軽快性を併せ持つ構成とすることで、特に家庭における老々介護のケースにおいても患者等と介護者相互の苦痛と負担の軽減を図れるようにした。
【0005】
背もたれフレームを起こすには手動方式では相当な労力が必要と成るので、一例として電動リニアー方式を採用し、併せて起立角度も従来の物より起立させ直角状態を保持できるようにした事で、特殊なケースの患者にも対応できるようになり、併せて食事の際の姿勢保持にも役立つように成った。
【0006】
座部スライドフレームのスライド機構については、足側ベッドフレーム側のスライドフレーム・チャンネルの補強材の下辺コーナー部の所定位置に切り欠き溝を設けて、位置決めストッパーが嵌合するようにした事で位置決め出来る構成としてあり、スライド方向は左右とも自在に切替え可能としてあるので、患者等の症状に対応できるような構成とされている。
【0007】
座部スライドフレームのスライド時の偏荷重への対応策として設けた安定保持サポートも、左右方向の切替が可能な構成としてあるので、患者等の症状に対応することが容易に成った。
【0008】
ベッドフレーム全体の昇降機構は従来方式と大差のない構成であるが、患者等を乗せた状態での昇降では重心位置が高くなるため、横振れを越こしやすく成るので横振れ防止ブレースを繋着する事で、安定性の向上を図る事ができる構成としてある。
【0009】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態を実施例にもとずき図面を参照して説明する。
図1及び図2において座部スライドフレームは、前後端部にスライドフレーム・チャンネル1を背向して配置し、夫々の両端部間に架設する形でスライドフレーム・メンバー2を設けた構成としてあり、スライドフレーム・チャンネル補強材A3−1とスライドフレーム・チャンネル補強材B3−2で補強して剛性を持たせた構成としてある。
【0010】
ベッドフレームは、頭側ベッドフレームと足側ベッドフレーム夫々の内側で、スライドフレーム・チャンネル1と対向する位置に、頭側ベッドフレーム・クロスメンバー6−1と足側ベッドフレーム・クロスメンバー6−2を配設してあり、これらクロスメンバー6−1・6−2に縦荷重受けガイドローラー4と横荷重受けガイドコロ5を交互配置として連設する構成とすることで、平常時やスライド時の載置荷重を確実に支承できて充分に対応できるようにしてある。
【0011】
ベッドフレームは、前記頭側ベッドフレーム・クロスメンバー6−1と足側ベッドフレーム・クロスメンバー6−2夫々を挟着する形で、頭側ベッドフレーム・メンバー7と足側ベッドフレーム・メンバー8夫々を頭側と足側に向け配設してある。
頭側ベッドフレーム・メンバー7の内下端部に、頭側ベッドフレーム支承柱A9−1と支承柱B9−2を垂設してあり、足側ベッドフレーム・メンバー8の内下端部に、足側ベッドフレーム支承柱C9−3を足側ベッドフレーム支承柱D9−4を足側ベッドフレーム・メンバー8の中央下端部に夫々垂設して、各支承柱A・B・C・Dの下端部をベッドフレーム継ぎメンバー10で連結した構成としてある。
(図1・図3参照)
【0012】
前記のような構成とすることで、ベッドフレーム昇降機構(図5参照)によって、座部スライドフレームを含めたベッドフレーム全体の昇降が確実且つ円滑に実行できるようになる。
【0013】
スライドフレーム・チャンネル補強材B3−2の外側下端部に切り欠き溝を、長手方向の所定位置に設けておくことで、スライド位置決めストッパー18が嵌合して正確な位置決めと固定が実行できる構成としてある。
位置決めと固定を外す場合は、操作レバー20の端部を軽く持ちあげることで容易に実行できる。
尚前記の位置決めは、スライド方向が左右何れの場合にも対応できるように構成されている。
【0014】
図2において、スライドフレーム・メンバー2の頂部に設けた背もたれフレーム支承部11で、基端部を回動自在に支承された背もたれフレーム12は、背もたれフレーム倒立シフトレバー13を介して、背もたれフレーム倒立駆動装置14の一例として電動式リニアーで駆動し、患者等の上体の倒立を助ける構成としてある。
【0015】
図3においては、座部スライドフレームのスライドフレーム・チャンネル1と該チャンネルのフランジ部を支承する縦荷重受けガイドローラー4が、足側ベッドフレーム・クロスメンバー6−2に軸受けを介して回動自在に装着された構成が示されている。
【0016】
図4においては、頭側ベッドフレーム・クロスメンバー6−1に縦荷重受けガイドローラー4と横荷重受けガイドコロ5を交互配置として連設する構成とすることで、静止時やスライド時の載置荷重に充分に対応できる構成としてある。
【0017】
図5においては、ベッドフレーム昇降機構とスライド時の安定保持サポートの概要が示されている。
両端部をキャスター21で支承された脚部フレーム22の、脚部クロスメンバー23の上面に立設した昇降スイングアーム支承柱24で両端部を受け回動自在に保持された、昇降スイングアーム下部パイプ25の中央下端部に昇降作動アーム26を吊着してある。
ベッドフレーム継ぎメンバー10の内側所定個所に、回動自在に装着された昇降スイングアーム上部パイプ28と前記した下部パイプ25双方を、昇降スイングアーム27で連結し更に横振れ防止ブレース29を架設することで、ベッドフレームの静止時と昇降時における横振れが防止できる構成としてある。
【0018】
座部スライドフレームのスライド時の偏荷重による不安定状態をカバーするため、安定保持スライドアーム30の先端部に接床パット31を吊着することで、ベッド全体の安定が確保できる構成としてある。
【0019】
図6においては、スライドフレームのスライド時の概況が斜視図でしめされている。
図においては、座部スライドフレームが左側にスライドした状態で示されているが、右側にもスライド可能な構成としてあるので、患者等の症状に応じて自在な対応が可能に成っている。
【0020】
【発明の効果】
本発明は、以上で説明したように構成されているので、下記のような効果を発揮できる。
【0021】
イ) 患者等の苦痛を軽減することが出来る。
ベッド上での起居を余儀なくされている患者等は、病状とそれに伴う症状が千差万別で個人差も大きいので一概には言えないが、従来タイプのベッドが患者等の起居に伴う動作に対して、快適なものになっていない点が多いと言える。
特にベッドと車椅子間の移乗では、患者等にとって最も苦痛が多い動作と言えるものである。
座部スライドフレームをスライドさせることで、患者等の上体が座部スライドフレームに乗った状態で移動するため、足側が残って斜めの状態になるので、介護者が座部スライドフレームとのコーナー部に立ち、患者等に寄り添う形で下半身を手元に引き寄せ易くなり、足を床面に降ろす動作が容易に行えるようになる。
座部スライドフレームに腰かけた状態から車椅子に移乗させるには、脇下に腕を回して抱きかかえる事で比較的容易に実行できるようになり、患者等の苦痛が大幅に軽減できる事になる。
【0022】
ロ) 介護者の負担が軽減される。
前項の車椅子への移乗においても介護者の負担が大幅に軽減されるし、オムツ替えや体位変換においても、座部スライドフレームをスライドさせる事で、患者等の体を斜めの状態にさせ、介護者は座部スライドフレームとのコーナー部に立つことができるので、自身の体に近い位置での作業が可能となり、腕や腰への負担が大幅に軽減出来るようになって、職業病と言われている腕や腰の疾患を防ぐ効果が期待できる。
【0023】
ハ) 座部スライドフレームの作動で省力化を期待できる。
従来方式のスライド式介護ベッドと対比して、座部スライドフレームのみのスライド動作となる事と、荷重受けガイドローラーやガイドコロを合理的な配置とした事と、軸受けにボールベアリングを採用した事で、手動操作であるにも係らず軽快な作動が可能となって、介護者の負担が大幅に軽減された。
【0024】
ニ) 患者等の症状に対応しやすくなった。
ベッドへの昇降やベッド上での起居においては、患者等の症状によって勝手が違って来るので、座部スライドフレームをスライドする向きを、右又は左に変更する必要があるが、左右何れにも対応可能としてあるので、患者等の症状への対応が容易に出来るようになった。
【0025】
ホ) 背もたれフレームが直立可能と成った。
患者等の症状によって一部患者等では、背もたれフレームを直立させる必要もあるので、これらの患者等への対応が可能と成った。
更にベッド上での食事においては、上体を直立に近付けることが採りやすくする事になるので、直立可能とすることで対応が容易に成った。
【図面の簡単な説明】
【図1】座部スライドフレーム支承部の構成を示す正面図
【図2】座部スライドフレームの装着部材の構成を示す正面図
【図3】座部スライドフレーム位置決めストッパーを示す部分正面図
【図4】ガイドローラー・ガイドコロの配置例を示す部分斜視図
【図5】ベッドフレーム昇降機構と安定保持サポートを示す側面図
【図6】座部スライドフレームのスライド時の概況を示す斜視図
【符号の説明】
1 スライドフレーム・チャンネル
2 スライドフレーム・メンバー
3−1 スライドフレーム・チャンネル補強材A
3−2 スライドフレーム・チャンネル補強材B
4 縦荷重受けガイドローラー
5 横荷重受けガイドコロ
6−1 頭部ベッドフレーム・クロスメンバー
6−2 足部ベッドフレーム・クロスメンバー
7 頭部ベッドフレーム・メンバー
8 足部ベッドフレーム・メンバー
9−1 頭部ベッドフレーム支承柱A
9−2 頭部ベッドフレーム支承柱B
9−3 足部ベッドフレーム支承柱C
9−4 足部ベッドフレーム支承柱D
10 ベッドフレーム継ぎメンバー
11 背もたれフレーム支承部
12 背もたれフレーム
13 背もたれフレーム倒立シフトレバー
14 背もたれフレーム倒立駆動装置
15 背もたれフレーム倒立駆動装置取付け部
16 座部パイプフレーム
17 足部パイプフレーム
18 スライド位置決めストッパー
19 スライド位置決めストッパー支承ピン
20 スライド位置決めストッパー操作レバー
21 キャスター
22 脚部フレーム
23 脚部クロスメンバー
24 昇降スイングアーム支承柱
25 昇降スイングアーム下部パイプ
26 昇降作動アーム
27 昇降スイングアーム
28 昇降スイングアーム上部パイプ
29 横振れ防止ブレース
30 安定保持スライドアーム
31 接床パット
【発明の属する技術分野】
この発明は、病院・福祉施設・家庭等における患者(重症患者・年長者・障害者等で以下で患者等と言う)のベッドへの乗り降り・オムツ交換・体位変更等の際の、患者等や介護者の負担を軽減出来るようにしたスライド式介護ベッドに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のベッドは、患者等のベッド上での寝起きや就寝時の姿勢保持にポイントが置かれており、ベッドへの出入りやオムツ交換・体位変換の際の患者等や介護者の負担の軽減に配慮されたものが少なく、患者等の苦痛及び介護者への過負荷による腰部・腕部等の損傷が後を絶たないのが現状であると言える。
実用新案登録第3038378号のスライド式介護ベッドの出現で、特に自宅介護における患者等や介護者の負担が改善されているのが現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ベッド上の患者等を床に立たせたり、車椅子に移乗させる動作やオムツ交換・体位変換等の動作は、病院や福祉施設・家庭介護における日常的な作業であり、これらの作業の際に受ける負荷とこれらに伴う苦痛、介護者にかかる負荷と苦痛に伴う腰痛等の障害は職業病と言えるものだが、家庭介護の場合は老々介護の傾向等もあって特に問題とされており、これら双方の負担と苦痛を軽減する為の介護ベッドの開発・提供が待ち望まれていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、この発明のスライド式介護ベッドでは、ベッドフレームのうち座部スライドフレームのみを独立させ、頭側ベッドフレームと足側ベッドフレーム夫々のクロスメンバーに、縦荷重受けガイドローラーと横荷重受けガイドコロを交互配置で連設して、座位フレームをスライドさせる際の動作の安定性と軽快性を併せ持つ構成とすることで、特に家庭における老々介護のケースにおいても患者等と介護者相互の苦痛と負担の軽減を図れるようにした。
【0005】
背もたれフレームを起こすには手動方式では相当な労力が必要と成るので、一例として電動リニアー方式を採用し、併せて起立角度も従来の物より起立させ直角状態を保持できるようにした事で、特殊なケースの患者にも対応できるようになり、併せて食事の際の姿勢保持にも役立つように成った。
【0006】
座部スライドフレームのスライド機構については、足側ベッドフレーム側のスライドフレーム・チャンネルの補強材の下辺コーナー部の所定位置に切り欠き溝を設けて、位置決めストッパーが嵌合するようにした事で位置決め出来る構成としてあり、スライド方向は左右とも自在に切替え可能としてあるので、患者等の症状に対応できるような構成とされている。
【0007】
座部スライドフレームのスライド時の偏荷重への対応策として設けた安定保持サポートも、左右方向の切替が可能な構成としてあるので、患者等の症状に対応することが容易に成った。
【0008】
ベッドフレーム全体の昇降機構は従来方式と大差のない構成であるが、患者等を乗せた状態での昇降では重心位置が高くなるため、横振れを越こしやすく成るので横振れ防止ブレースを繋着する事で、安定性の向上を図る事ができる構成としてある。
【0009】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態を実施例にもとずき図面を参照して説明する。
図1及び図2において座部スライドフレームは、前後端部にスライドフレーム・チャンネル1を背向して配置し、夫々の両端部間に架設する形でスライドフレーム・メンバー2を設けた構成としてあり、スライドフレーム・チャンネル補強材A3−1とスライドフレーム・チャンネル補強材B3−2で補強して剛性を持たせた構成としてある。
【0010】
ベッドフレームは、頭側ベッドフレームと足側ベッドフレーム夫々の内側で、スライドフレーム・チャンネル1と対向する位置に、頭側ベッドフレーム・クロスメンバー6−1と足側ベッドフレーム・クロスメンバー6−2を配設してあり、これらクロスメンバー6−1・6−2に縦荷重受けガイドローラー4と横荷重受けガイドコロ5を交互配置として連設する構成とすることで、平常時やスライド時の載置荷重を確実に支承できて充分に対応できるようにしてある。
【0011】
ベッドフレームは、前記頭側ベッドフレーム・クロスメンバー6−1と足側ベッドフレーム・クロスメンバー6−2夫々を挟着する形で、頭側ベッドフレーム・メンバー7と足側ベッドフレーム・メンバー8夫々を頭側と足側に向け配設してある。
頭側ベッドフレーム・メンバー7の内下端部に、頭側ベッドフレーム支承柱A9−1と支承柱B9−2を垂設してあり、足側ベッドフレーム・メンバー8の内下端部に、足側ベッドフレーム支承柱C9−3を足側ベッドフレーム支承柱D9−4を足側ベッドフレーム・メンバー8の中央下端部に夫々垂設して、各支承柱A・B・C・Dの下端部をベッドフレーム継ぎメンバー10で連結した構成としてある。
(図1・図3参照)
【0012】
前記のような構成とすることで、ベッドフレーム昇降機構(図5参照)によって、座部スライドフレームを含めたベッドフレーム全体の昇降が確実且つ円滑に実行できるようになる。
【0013】
スライドフレーム・チャンネル補強材B3−2の外側下端部に切り欠き溝を、長手方向の所定位置に設けておくことで、スライド位置決めストッパー18が嵌合して正確な位置決めと固定が実行できる構成としてある。
位置決めと固定を外す場合は、操作レバー20の端部を軽く持ちあげることで容易に実行できる。
尚前記の位置決めは、スライド方向が左右何れの場合にも対応できるように構成されている。
【0014】
図2において、スライドフレーム・メンバー2の頂部に設けた背もたれフレーム支承部11で、基端部を回動自在に支承された背もたれフレーム12は、背もたれフレーム倒立シフトレバー13を介して、背もたれフレーム倒立駆動装置14の一例として電動式リニアーで駆動し、患者等の上体の倒立を助ける構成としてある。
【0015】
図3においては、座部スライドフレームのスライドフレーム・チャンネル1と該チャンネルのフランジ部を支承する縦荷重受けガイドローラー4が、足側ベッドフレーム・クロスメンバー6−2に軸受けを介して回動自在に装着された構成が示されている。
【0016】
図4においては、頭側ベッドフレーム・クロスメンバー6−1に縦荷重受けガイドローラー4と横荷重受けガイドコロ5を交互配置として連設する構成とすることで、静止時やスライド時の載置荷重に充分に対応できる構成としてある。
【0017】
図5においては、ベッドフレーム昇降機構とスライド時の安定保持サポートの概要が示されている。
両端部をキャスター21で支承された脚部フレーム22の、脚部クロスメンバー23の上面に立設した昇降スイングアーム支承柱24で両端部を受け回動自在に保持された、昇降スイングアーム下部パイプ25の中央下端部に昇降作動アーム26を吊着してある。
ベッドフレーム継ぎメンバー10の内側所定個所に、回動自在に装着された昇降スイングアーム上部パイプ28と前記した下部パイプ25双方を、昇降スイングアーム27で連結し更に横振れ防止ブレース29を架設することで、ベッドフレームの静止時と昇降時における横振れが防止できる構成としてある。
【0018】
座部スライドフレームのスライド時の偏荷重による不安定状態をカバーするため、安定保持スライドアーム30の先端部に接床パット31を吊着することで、ベッド全体の安定が確保できる構成としてある。
【0019】
図6においては、スライドフレームのスライド時の概況が斜視図でしめされている。
図においては、座部スライドフレームが左側にスライドした状態で示されているが、右側にもスライド可能な構成としてあるので、患者等の症状に応じて自在な対応が可能に成っている。
【0020】
【発明の効果】
本発明は、以上で説明したように構成されているので、下記のような効果を発揮できる。
【0021】
イ) 患者等の苦痛を軽減することが出来る。
ベッド上での起居を余儀なくされている患者等は、病状とそれに伴う症状が千差万別で個人差も大きいので一概には言えないが、従来タイプのベッドが患者等の起居に伴う動作に対して、快適なものになっていない点が多いと言える。
特にベッドと車椅子間の移乗では、患者等にとって最も苦痛が多い動作と言えるものである。
座部スライドフレームをスライドさせることで、患者等の上体が座部スライドフレームに乗った状態で移動するため、足側が残って斜めの状態になるので、介護者が座部スライドフレームとのコーナー部に立ち、患者等に寄り添う形で下半身を手元に引き寄せ易くなり、足を床面に降ろす動作が容易に行えるようになる。
座部スライドフレームに腰かけた状態から車椅子に移乗させるには、脇下に腕を回して抱きかかえる事で比較的容易に実行できるようになり、患者等の苦痛が大幅に軽減できる事になる。
【0022】
ロ) 介護者の負担が軽減される。
前項の車椅子への移乗においても介護者の負担が大幅に軽減されるし、オムツ替えや体位変換においても、座部スライドフレームをスライドさせる事で、患者等の体を斜めの状態にさせ、介護者は座部スライドフレームとのコーナー部に立つことができるので、自身の体に近い位置での作業が可能となり、腕や腰への負担が大幅に軽減出来るようになって、職業病と言われている腕や腰の疾患を防ぐ効果が期待できる。
【0023】
ハ) 座部スライドフレームの作動で省力化を期待できる。
従来方式のスライド式介護ベッドと対比して、座部スライドフレームのみのスライド動作となる事と、荷重受けガイドローラーやガイドコロを合理的な配置とした事と、軸受けにボールベアリングを採用した事で、手動操作であるにも係らず軽快な作動が可能となって、介護者の負担が大幅に軽減された。
【0024】
ニ) 患者等の症状に対応しやすくなった。
ベッドへの昇降やベッド上での起居においては、患者等の症状によって勝手が違って来るので、座部スライドフレームをスライドする向きを、右又は左に変更する必要があるが、左右何れにも対応可能としてあるので、患者等の症状への対応が容易に出来るようになった。
【0025】
ホ) 背もたれフレームが直立可能と成った。
患者等の症状によって一部患者等では、背もたれフレームを直立させる必要もあるので、これらの患者等への対応が可能と成った。
更にベッド上での食事においては、上体を直立に近付けることが採りやすくする事になるので、直立可能とすることで対応が容易に成った。
【図面の簡単な説明】
【図1】座部スライドフレーム支承部の構成を示す正面図
【図2】座部スライドフレームの装着部材の構成を示す正面図
【図3】座部スライドフレーム位置決めストッパーを示す部分正面図
【図4】ガイドローラー・ガイドコロの配置例を示す部分斜視図
【図5】ベッドフレーム昇降機構と安定保持サポートを示す側面図
【図6】座部スライドフレームのスライド時の概況を示す斜視図
【符号の説明】
1 スライドフレーム・チャンネル
2 スライドフレーム・メンバー
3−1 スライドフレーム・チャンネル補強材A
3−2 スライドフレーム・チャンネル補強材B
4 縦荷重受けガイドローラー
5 横荷重受けガイドコロ
6−1 頭部ベッドフレーム・クロスメンバー
6−2 足部ベッドフレーム・クロスメンバー
7 頭部ベッドフレーム・メンバー
8 足部ベッドフレーム・メンバー
9−1 頭部ベッドフレーム支承柱A
9−2 頭部ベッドフレーム支承柱B
9−3 足部ベッドフレーム支承柱C
9−4 足部ベッドフレーム支承柱D
10 ベッドフレーム継ぎメンバー
11 背もたれフレーム支承部
12 背もたれフレーム
13 背もたれフレーム倒立シフトレバー
14 背もたれフレーム倒立駆動装置
15 背もたれフレーム倒立駆動装置取付け部
16 座部パイプフレーム
17 足部パイプフレーム
18 スライド位置決めストッパー
19 スライド位置決めストッパー支承ピン
20 スライド位置決めストッパー操作レバー
21 キャスター
22 脚部フレーム
23 脚部クロスメンバー
24 昇降スイングアーム支承柱
25 昇降スイングアーム下部パイプ
26 昇降作動アーム
27 昇降スイングアーム
28 昇降スイングアーム上部パイプ
29 横振れ防止ブレース
30 安定保持スライドアーム
31 接床パット
Claims (2)
- 座部スライドフレームをベッドフレームから独立させ、ベッドの幅方向にスライドできるように構成したスライド式介護ベッドにおいて、背もたれフレームを倒立自在に支承する構成として、座部スライドフレーム頂面の所定位置に装着し、座部スライドフレームと頭側フレーム・足側フレームとの間に、縦荷重受けガイドローラーと横荷重受けガイドコロを交互配置で連設し、スライド時に所定位置で固定できるように構成した位置決めストッパーを装着してなるスライド式介護ベッド。
- 座部スライドフレームの保持機構において、頭側ベッドフレームのクロスメンバーと足側ベッドフレームのクロスメンバー夫々に、縦荷重受けガイドローラーと横荷重受けガイドコロを交互配置して連設し、対応するスライドフレーム・チャンネルを保持する構成としてあり、足側スライドフレーム・チャンネル補強材の下辺コーナー部の所定位置に設けた切り欠き溝に、スライド位置決めストッパーが嵌合することで、位置決めできる構成としてある請求項1記載のスライド式介護ベッド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003170423A JP2005000578A (ja) | 2003-06-16 | 2003-06-16 | スライド式介護ベッド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003170423A JP2005000578A (ja) | 2003-06-16 | 2003-06-16 | スライド式介護ベッド |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005000578A true JP2005000578A (ja) | 2005-01-06 |
Family
ID=34095221
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003170423A Pending JP2005000578A (ja) | 2003-06-16 | 2003-06-16 | スライド式介護ベッド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005000578A (ja) |
-
2003
- 2003-06-16 JP JP2003170423A patent/JP2005000578A/ja active Pending
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