JP2005000565A - 生体情報取得装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の生体情報取得装置では、使用者の年齢情報を取得する年齢情報取得手段と、年齢情報とは別の少なくとも2種類の生体情報を使用者から取得する生体情報取得手段と、取得した使用者の生体情報をこれら2種類の生体情報を夫々の軸としてなるグラフ領域に表示する生体情報表示手段と、これら2種類の生体情報の少なくとも何れか一方に係る基準情報を年齢との関連において記憶した基準情報記憶手段とを備え、前記生体情報表示手段が、前記使用者の年齢情報に対応した前記基準情報を前記グラフ領域に表示する。これによれば、2種類の生体情報を軸としてなるグラフ領域に、使用者の生体情報が、使用者の年齢情報に対応した基準情報と共に表示されるので、使用者の年齢を考慮した適切な健康管理の指針を使用者に提示することが可能となる。
【選択図】 図5
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、使用者の生体情報を取得して表示する装置に関し、より詳しくは、使用者の2種類の生体情報を取得してグラフ表示する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
使用者の2種類の生体情報を取得して、これら2種類の生体情報を縦軸及び横軸としたグラフ領域上に表示する装置が提案されている(例えば、特許文献1乃至4参照。)。
【0003】
前記特許文献1に開示された装置では、2種類の生体情報として、使用者の体格指数と体脂肪率とを取得して、横軸が体格指数、縦軸が体脂肪率を表すグラフ領域上に表示している。表示は、縦横の軸を夫々所定の判定基準値で区分して複数の交差領域を形成しておき、取得した使用者の体格指数と体脂肪率とに該当する交差領域を点灯させる等している。また、前記特許文献2又は3に開示された装置では、使用者の体脂肪率と体重とを取得して、これらを軸としたグラフ領域に表示している。また、前記特許文献4に開示された装置では、使用者の体格指数と脂肪量又は除脂肪量に係る指標とを取得して、これらを軸としたグラフ領域に表示している。また、この特許文献4の装置では、取得した使用者の生体情報に応じたコメントを表示している。これら従来の装置は、使用者の2種類の生体情報を、これら2種類の生体情報を縦軸及び横軸としたグラフ領域の交点又は交差領域に表示することにより、使用者に対して2種類の生体情報から総合的な健康管理の指針を提示しようとするものである。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−192258号公報
【特許文献2】
特開2000−14828号公報
【特許文献3】
特開2001−224569号公報
【特許文献4】
特開2002−125947号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
健康管理の観点から見た場合、生体情報のうちの多くは、年齢に応じて異なる意味を持つ。例えば体脂肪率は、若年時において高い体脂肪率は生活習慣病に陥る危険性を警告する意味が大きく、高齢時において低い体脂肪率は老化による痩せの危険性を警告する意味が大きい。また、健康管理の観点から見た場合、自身の生体情報を同年齢、同年代の他者との比較で把握することは、健康維持や健康増進の励み、動機付けとなるものである。
【0006】
しかしながら、前記特許文献1乃至4に開示された従来の装置では、夫々のグラフ領域を区分する判定基準値や区分された各領域に対応するコメントが、使用者の年齢に拘らず一定であり、また、夫々のグラフ領域に表示される使用者の生体情報が、使用者と同年齢、同年代の他者と比較してどの程度の差異があるのかといった情報は表示されない等、使用者の年齢についての考慮が不十分で、使用者に適した健康管理の指針を提示できているとは言い難い。
【0007】
従って、この発明は、使用者の2種類の生体情報を取得してこれら2種類の生体情報を縦軸及び横軸としたグラフ領域に表示する装置において、使用者の年齢を考慮した表示を行わせることで、より一層使用者に適した健康管理の指針を提示可能な生体情報取得装置を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の一つの観点によれば、本発明の生体情報取得装置では、使用者の年齢情報を取得する年齢情報取得手段と、年齢情報とは別の少なくとも2種類の生体情報を使用者から取得する生体情報取得手段と、取得した使用者の生体情報をこれら2種類の生体情報を夫々の軸としてなるグラフ領域に表示する生体情報表示手段と、これら2種類の生体情報の少なくとも何れか一方に係る基準情報を年齢との関連において記憶した基準情報記憶手段とを備え、前記生体情報表示手段が、前記使用者の年齢情報に対応した前記基準情報を前記グラフ領域に表示することとする。
【0009】
また、本発明の生体情報取得装置では、前記基準情報が、前記2種類の生体情報の少なくとも何れか一方について予め定めた閾値であることとする。
【0010】
また、本発明の生体情報取得装置では、前記基準情報が、前記2種類の生体情報の少なくとも何れか一方について予め複数の被験者から取得した年齢別又は年代別の平均値であることとする。
【0011】
また、本発明の生体情報取得装置では、前記基準情報が、予め複数の被験者から取得した前記2種類の生体情報を前記グラフ領域に年齢別又は年代別にプロットして平滑化した平滑曲線であることとする。
【0012】
或いは、本発明の別の観点によれば、本発明の生体情報取得装置では、使用者の年齢情報を取得する年齢情報取得手段と、年齢情報とは別の少なくとも2種類の生体情報を使用者から取得する生体情報取得手段と、取得した使用者の生体情報をこれら2種類の生体情報を夫々の軸としてなるグラフ領域に表示する生体情報表示手段と、これら2種類の生体情報の少なくとも何れか一方に係るコメント情報を年齢との関連において記憶したコメント情報記憶手段とを備え、前記生体情報表示手段が、前記使用者の年齢情報に対応した前記コメント情報を表示することとする。
【0013】
そして、本発明の生体情報取得装置では、前記2種類の生体情報が、夫々、体重、体格指数、体脂肪量、体脂肪率、体水分量、体水分率、筋肉量、筋肉率、骨量、骨密度、基礎代謝量、BCM(Body Cell Mass)の何れかであることとする。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の一つの観点による生体情報取得装置では、使用者の年齢情報を取得する年齢情報取得手段と、年齢情報とは別の少なくとも2種類の生体情報を使用者から取得する生体情報取得手段と、取得した使用者の生体情報をこれら2種類の生体情報を夫々の軸としてなるグラフ領域に表示する生体情報表示手段と、これら2種類の生体情報の少なくとも何れか一方に係る基準情報を年齢との関連において記憶した基準情報記憶手段とを備え、前記生体情報表示手段が、前記使用者の年齢情報に対応した前記基準情報を前記グラフ領域に表示する。これによれば、2種類の生体情報を軸としてなるグラフ領域に、使用者の生体情報が、使用者の年齢情報に対応した基準情報と共に表示されるので、使用者の年齢を考慮した適切な健康管理の指針を使用者に提示することが可能となる。
【0015】
前記基準情報は、前記2種類の生体情報の少なくとも何れか一方について予め定めた閾値であるか、又は前記2種類の生体情報の少なくとも何れか一方について予め複数の被験者から取得した年齢別又は年代別の平均値であるか、又は予め複数の被験者から取得した前記2種類の生体情報を前記グラフ領域に年齢別又は年代別にプロットして平滑化した平滑曲線であることが望ましい。これらの場合、使用者の生体情報が、使用者の年齢情報に対応した閾値又は平均値又は平滑曲線と共に前記グラフ領域に表示されるので、使用者の年齢を考慮した適切な健康管理の指針を使用者に提示することが可能となる。
【0016】
或いは、本発明の別の観点による生体情報取得装置では、使用者の年齢情報を取得する年齢情報取得手段と、年齢情報とは別の少なくとも2種類の生体情報を使用者から取得する生体情報取得手段と、取得した使用者の生体情報をこれら2種類の生体情報を夫々の軸としてなるグラフ領域に表示する生体情報表示手段と、これら2種類の生体情報の少なくとも何れか一方に係るコメント情報を年齢との関連において記憶したコメント情報記憶手段とを備え、前記生体情報表示手段が、前記使用者の年齢情報に対応した前記コメント情報を表示する。これによれば、使用者の生体情報が夫々の生体情報を軸としてなるグラフ領域上に表示されると共に、これら2種類の生体情報の少なくとも何れか一方について使用者の年齢情報に対応したコメントが表示されるので、使用者の年齢を考慮した適切な健康管理の指針を使用者に提示することが可能となる。
【0017】
尚、前記2種類の生体情報は、夫々、体重、体格指数、体脂肪量、体脂肪率、体水分量、体水分率、筋肉量、筋肉率、骨量、骨密度、基礎代謝量、BCMの何れかであって良い。これによれば、これらの生体情報について使用者の年齢情報に対応した前記規準情報又は前記コメント情報が表示されるので、使用者の年齢を考慮した適切な健康管理の指針を使用者に提示することが可能となる。
【0018】
【実施例】
以下、本発明の好適な実施例を、図面を用いて説明する。図1は、本発明による生体情報取得装置1の外観斜視図である。図2は、この生体情報取得装置1に内蔵された電気回路構成の概要を示すブロック図である。図3は、この生体情報取得装置1が実行する制御処理の流れを示すフローチャートである。図4から図6は、この生体情報取得装置1における画面表示の例を示す図である。
【0019】
図1に示されるように、この生体情報取得装置1は、使用者の体重と生体電気インピーダンスとを測定して体脂肪率、体水分率、内臓脂肪量、筋肉量、骨密度、基礎代謝量、BCM等の生体情報を算出する装置として既に種々の製品化がなされている所謂体脂肪計付き体重計を改良したもので、その本体2が基台2aと基台2aに載置された載台2bとから構成されており、載台2bの上面には、使用者の両足裏間に交流電流を流すための通電電極3a、3bと、交流電流を流した状態で両足裏間に生じる電圧(電位差)を測定するための測定電極4a、4bと、この生体情報取得装置1で取得された生体情報の表示等に用いる公知の液晶画面等からなる表示装置5と、使用者が性別、年齢、身長等(以下、本実施例において「個人データ」と総称する。)を入力するための入力装置6とが配設されている。
【0020】
ここで、入力装置6は、入力データの選択操作等に用いる選択キー6a、6bと、入力データの決定操作等に用いる決定キー6cとを含んでいる。また、本体2の側面には、既に入力済みの個人データがある場合にこれを呼出すための4つのキー7a、7b、7c、7dからなる個人キー7と、電源キー8とが配設されている。
【0021】
また、図2に示されるように、この生体情報取得装置1の本体2の内部には、前記通電電極3a、3bに接続された電流供給回路9と、前記測定電極4a、4bに接続された電圧測定回路10と、使用者が載台2bの上面に乗ることにより使用者の体重に応じた電圧を発生する重量センサ11と、これら電圧測定回路10及び重量センサ11からの電圧をデジタル信号に変換するA/D変換器12と、前記表示装置5及び前記入力装置6に接続された入出力回路13と、入力された個人データや取得された生体情報等を記憶させるための記憶装置14と、電池を含む電源装置15と、これら電流供給回路9、A/D変換器12、入出力回路13、記憶装置14及び電源装置15に電気的に接続された制御装置16とが配設されている。
【0022】
このような構成において、制御装置16は、公知の演算素子(CPU)を含み、前記記憶装置14に予め記憶された制御プログラムを実行することにより、前記入力装置6からの個人データの入力を受付ける制御、前記重量センサ11を用いて使用者の体重を測定する制御、前記通電電極3a、3b及び前記測定電極4a、4bを用いて使用者の生体電気インピーダンスを測定する制御、これら個人データと体重と生体電気インピーダンスとから2種類の生体情報として使用者の体脂肪率と筋肉量とを推定算出して取得する制御、並びにこの体脂肪率及び筋肉量を前記表示装置5にする制御等、各種の制御処理を実行する。尚、本実施例の生体情報取得装置1は、体脂肪率と筋肉量とを2種類の生体情報として取得するものであるが、これらの生体情報は、体重、体格指数、体脂肪量、体脂肪率、体水分量、体水分率、筋肉量、筋肉率、骨量、骨密度、基礎代謝量、BCMの何れであっても良い。
【0023】
図3に示されるように、使用者が電源キー8を押下して生体情報取得装置1の電源をオンとすると、制御装置16は、まずステップS1において生体情報取得装置1全体の初期化処理を行う。この初期化処理により、前回の制御処理実行時に記憶装置14に一時的に記憶させたデータやタイマカウント値等が初期化される。
【0024】
次いで、使用者が個人キー7a、7b、7c、7dの何れかを押下すると、制御装置16は、ステップS2において、押下された個人キーに対応する個人データが記憶装置14に記憶されているか否かの判定を行う。ここで、個人データが記憶されている場合は、ステップS3において当該個人データを読込んだ後、ステップS4において当該個人データを、使用者による確認のための選択肢(例えば、「Yes」と「No」)と共に表示装置5に表示する。次いで、ステップS5において、使用者が入力装置6の選択キー6a、6b及び決定キー6cを操作して表示された個人データを肯定する選択操作を行った場合は、ステップS12へ進む。一方、ステップS2において記憶装置14に個人データが記憶されていないと判定された場合、及びステップS5において使用者が表示された個人データを否定する選択操作を行った場合には、ステップS6へ進む。
【0025】
制御装置16は、ステップS6において使用者の性別の入力を促すメッセージを表示装置5に表示し、使用者が入力装置6を操作して性別を入力すると、ステップS7へ進む。ステップS7では使用者の年齢の入力を促すメッセージを表示装置5に表示し、使用者が入力装置6を操作して年齢を入力すると、ステップS8に進む。尚、この年齢は、20代、30代、或いは中年、高年等といった年代を入力するような構成としても良い。ステップS8では使用者の身長の入力を促すメッセージを表示装置5に表示し、使用者が入力装置6を操作して身長を入力すると、ステップS9に進む。ステップS9では、ステップS6からステップS8までの制御処理によって入力された使用者の性別、年齢及び身長を、ステップS4と同様に、使用者による確認のための選択肢と共に表示装置5に表示する。次いで、ステップS10において使用者が入力装置6を操作して表示された性別、年齢及び身長を肯定する選択操作を行った場合は、ステップS11に進み、表示中の性別、年齢及び身長を、先に使用者が押下した個人キーに対応する個人データとして記憶装置14に記憶させ、その後ステップS12へ進む。一方、ステップS10において使用者が表示された性別、年齢及び身長を否定する選択操作を行った場合には、ステップS6へ戻る。
【0026】
ステップS12において、制御装置16は、使用者が載台2bの上面に、左足裏の爪先側を前記電流供給用電極3aに、左足裏の踵側を前記電圧測定用電極4aに、右足裏の爪先側を前記電流供給用電極3aに、右足裏の踵側を前記電圧測定用電極3bに、夫々接触させて乗ることを促すメッセージを、表示装置5に表示する。ここで、使用者が斯かるメッセージに従って載台2bの上面に乗ると、制御装置16は、重量センサ11により検出される電圧に基づき、使用者の体重を測定する。
【0027】
次いで、制御装置16は、ステップS13において、電流供給回路9から通電電極3a、3bを介して使用者の両足間に交流電流を供給すると共に、測定電極4a、4bから電圧測定回路10を介して使用者の両足間の電圧(電位差)を検出し、これら供給電流値と検出電圧値とからオームの法則に基づき使用者の生体電気インピーダンスを測定する。
【0028】
次いで、制御装置16は、ステップS14において、ステップS3で読込まれ又はステップS6からステップS8で入力された個人データと、ステップS12で測定された体重と、ステップS13で測定された生体電気インピーダンスとに基づいて、これらを変数として予め与えられた所定の回帰式により、使用者の体脂肪率及び筋肉量を求める演算処理を実行する。このような回帰式は、体脂肪率(体脂肪量)や筋肉量(筋肉率)を推定算出するものばかりでなく、体水分量(体水分率)、骨量、基礎代謝量、BCM等、様々な生体情報について既に種々の回帰式が開発されており、取得すべき生体情報に応じた回帰式を適宜利用することができる。尚、体格指数は、体重/身長2で算出すれば良い。
【0029】
次いで、制御装置16は、ステップS15において、ステップS14で推定算出された体脂肪率及び筋肉量を、図4の如く表示装置5に表示する。図4では、表示装置5の上段に筋肉量が、下段に体脂肪率が、夫々表示されている。尚、図4及び後述する図5の表示に係る使用者は、身長154cm、体重58kg、年齢67歳の男性である。
【0030】
次いで、制御装置16は、ステップS16において、後述するグラフ表示に用いる閾値及び平滑曲線を記憶装置14から読込む。
【0031】
ここで、この閾値は、本実施例においては体脂肪率に係る閾値Tha1及び閾値Tha2と筋肉量に係る閾値Thb1及びThb2との計4つとされており、閾値Tha1以下は「痩せ」を、閾値Tha2以上は「肥満」を、閾値Thb1以下は「筋肉減少」を、閾値Thb2以上は「アスリート」を意味するものとして予め定められている。そして、夫々の閾値は、若年者層(7歳から17歳)、青年者層(18歳から35歳)、中年者層(36歳から59歳)、高年者層(60歳以上)といった年代別に記憶装置14に記憶されており、制御装置16は、ステップS2で読込まれ又はステップS7で入力された使用者の年齢に基づき、使用者が属する年代の閾値Tha1、Tha2、Thb1、Thb2を読込むものである。
【0032】
尚、上記閾値の数及び意味付けは、上記の他にも任意に設定することができる。また、前記年代の区分けは、より大まかな又はより細かな区分けとしても良く、年齢別に区分けしても良い。或いは、このような閾値に代えて(又は加えて)、予め若年者から高年者までの相当数の被験者について年齢別又は年代別の体脂肪率の平均値及び筋肉量の平均値を取得して記憶装置14に記憶させておき、これを読込むようにしても良い。
【0033】
一方、前記平滑曲線は、予め若年者から高年者までの相当数の被験者から取得した体脂肪率及び筋肉量を、前記閾値と同じ年代別に後述するグラフ領域にプロットして、これを各年代について平滑化して求めた曲線(若年層:L1、青年層:L2、中年層:L3、高年層:L4)である。そして、夫々の平滑曲線は、各年代別に記憶装置14に記憶されており、制御装置16は、ステップS2で読込まれ又はステップS7で入力された使用者の年齢に基づき、使用者が属する年代の平滑曲線L4を読込むものである。
【0034】
尚、本実施例においては、使用者が属する年代の平滑曲線のみならず、使用者の体脂肪率及び筋肉量が近接する年代の平滑曲線も読込むこととして、後述するグラフ表示をより解り易いものとしている。また、もちろん、この平滑曲線も、前記閾値及び平均値と同様に、年齢別に用意することもできる。
【0035】
次いで、制御装置16は、ステップS17において、ステップS14で推定算出された使用者の体脂肪率及び筋肉量と、ステップS16で読込まれた使用者の年齢に応じた閾値及び平滑曲線を、図5の如く表示装置5にグラフ表示する。即ち、体脂肪率を横軸とし、筋肉量を縦軸としたグラフ領域100に、使用者の体脂肪率及び筋肉量が、交点Pとして表示されている。また、使用者の年齢に応じた閾値Tha1、Tha2、Thb1、Thb2が、このグラフ領域を9つの領域A〜Iに区分する区分線A1(Tha1)、A2(Tha2)、B1(Thb1)、B2(Thb2)として表示されている。そして、使用者が属する年代の平滑曲線が、L4として表示されている。更に、前述の通り、使用者の体脂肪率及び筋肉量(交点P)が近接する平滑曲線として、青年層の平滑曲線L2及び中年層の平滑曲線L3が表示されている。
【0036】
次いで、制御装置16は、ステップS18において、後述するコメント表示に用いるコメント情報を記憶装置14から読込む。ここで、このコメント情報は、前記区分線A1、A2、B1、B2で区分けされた領域A〜Iごとに、且つ、前記閾値及び平滑曲線と同じの年代別に、予め記憶装置14に記憶されており、制御装置16は、使用者の体脂肪率及び筋肉量が属する領域で、且つ、使用者が属する年代に対応したコメント情報を読込むものである。
【0037】
次いで、制御装置16は、ステップS19において、ステップS18で読込んだコメント情報を、図6の如く表示する。ここで、図6(a)は、前述した65歳の高年使用者に対する表示例である。一方、図6(b)は、この高年使用者と同じ体脂肪率及び筋肉量でありながら、使用者が25歳の青年使用者であった場合の表示例である。このように、推定算出された体脂肪率及び筋肉量が同じ値であっても、使用者の年齢(年齢層)に応じたコメントが表示される。
【0038】
制御装置16は、ステップS15、ステップS17、ステップS19の表示処理を夫々所定の時間実行した後、自動的に電源をオフとして全ての制御処理を終了する。
【0039】
以上、本発明の実施例について図面を用いて説明してきたが、本発明の実施の形態はこれに限定されるものではなく、実施例と共に適宜説明したように、種々の変形が可能である。更に、例えば、前記生体情報取得装置1は、前記表示装置5及び入力装置6を前記本体2とは別体とし、これらの間を電気ケーブルや赤外線等の無線通信で接続する構成であっても良い。また、前記個人キー7の個数は4つよりも多くとも少なくともよく、各個人キー7a、7b、7c、7dが夫々電源キーの機能を備える構成であっても良い。また、身長の入力は、入力装置6によるばかりでなく、例えば電子メジャー等からなる身長計を本体2に付加しておき、斯かる身長計により身長を測定する構成としても良い。或いは、本体2から重量センサ11を省き、使用者の体重は入力装置6から入力する構成としても良い。
【0040】
また、被験者の生体電気インピーダンスを測定するための電極は、前記筋肉量推定装置1の如く本体2の上面に配設して被験者の両足間の生体電気インピーダンスを測定するものだけでなく、例えば被験者が左右夫々の手に持つことにより両手間の生体電気インピーダンスを測定するものや、足用電極と手用電極とを備えて手足間の生体電気インピーダンスを測定するものとしても良い。更に、左右夫々の足用電極と左右夫々の手用電極の両方を備えた所謂8電極方式により、右腕、右脚、左腕、左脚等、身体部位別の体脂肪率や筋肉量等を推定算出することも可能となる。或いは、被験者の生体電気インピーダンスを測定するための電極は、本体2に相当する筐体自体を小型で携帯可能なものとして、この筐体に被験者の掌や指尖に接触させる電極を設けても良い。更には、斯かる電極を身体表面に貼付可能に構成しておき、任意の身体部位間(例えば、肩と肘との間、膝裏と踝間等)で生体電気インピーダンスを測定しても良い。
【0041】
また、前記生体情報取得装置1は、測定した生体電気インピーダンスを利用して、使用者の体脂肪率及び筋肉量のみならず、体脂肪量、筋肉率、体水分量、体水分率、骨量、基礎代謝量、BCM等の様々な生体情報のうちの何れか2種類を求める構成としても良い。或いは、上記様々な生体情報のうちの何れか1種類を求め、他の1種類はMRI(磁気共鳴映像装置)やX線CT(コンピュータ断層撮影装置)、DEXA(二重エネルギX線吸収測定装置)等の公知の手段によって別途測定したものを入力装置6から入力する構成でも良い。或いは、重量センサ11や通電電極3a、3b、測定電極4a、4bを全て省き、2種類の生体情報の何れも別途公知の手段で測定したものを入力装置6から入力する構成でも良い。
【0042】
【発明の効果】
本発明の一つの観点による身体組成情報表示装置では、使用者の年齢情報を取得する年齢情報取得手段と、年齢情報とは別の少なくとも2種類の生体情報を使用者から取得する生体情報取得手段と、取得した使用者の生体情報をこれら2種類の生体情報を夫々の軸としてなるグラフ領域に表示する生体情報表示手段と、これら2種類の生体情報の少なくとも何れか一方に係る基準情報を年齢との関連において記憶した基準情報記憶手段とを備え、前記生体情報表示手段が、前記使用者の年齢情報に対応した前記基準情報を前記グラフ領域に表示する。これによれば、2種類の生体情報を軸としてなるグラフ領域に、使用者の生体情報が、使用者の年齢情報に対応した基準情報と共に表示されるので、使用者の年齢を考慮した適切な健康管理の指針を使用者に提示することが可能となる。
【0043】
前記基準情報は、前記2種類の生体情報の少なくとも何れか一方について予め定めた閾値であるか、又は前記2種類の生体情報の少なくとも何れか一方について予め複数の被験者から取得した年齢別又は年代別の平均値であるか、又は予め複数の被験者から取得した前記2種類の生体情報を前記グラフ領域に年齢別又は年代別にプロットして平滑化した平滑曲線であることが望ましい。これらの場合、使用者の生体情報が、使用者の年齢情報に対応した閾値又は平均値又は平滑曲線と共に前記グラフ領域に表示されるので、使用者の年齢を考慮した適切な健康管理の指針を使用者に提示することが可能となる。
【0044】
或いは、本発明の別の観点による生体情報取得装置では、使用者の年齢情報を取得する年齢情報取得手段と、年齢情報とは別の少なくとも2種類の生体情報を使用者から取得する生体情報取得手段と、取得した使用者の生体情報をこれら2種類の生体情報を夫々の軸としてなるグラフ領域に表示する生体情報表示手段と、これら2種類の生体情報の少なくとも何れか一方に係るコメント情報を年齢との関連において記憶したコメント情報記憶手段とを備え、前記生体情報表示手段が、前記使用者の年齢情報に対応した前記コメント情報を表示する。これによれば、使用者の生体情報が夫々の生体情報を軸としてなるグラフ領域上に表示されると共に、これら2種類の生体情報の少なくとも何れか一方について使用者の年齢情報に対応したコメントが表示されるので、使用者の年齢を考慮した適切な健康管理の指針を使用者に提示することが可能となる。
【0045】
尚、前記2種類の生体情報は、夫々、体重、体格指数、体脂肪量、体脂肪率、体水分量、体水分率、筋肉量、筋肉率、骨量、骨密度、基礎代謝量、BCMの何れかであって良い。これによれば、これらの生体情報について使用者の年齢情報に対応した前記規準情報又は前記コメント情報が表示されるので、使用者の年齢を考慮した適切な健康管理の指針を使用者に提示することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての生体情報取得装置の外観斜視図である。
【図2】図1の生体情報取得装置の電気回路構成を示すブロック図である。
【図3】図1の生体情報取得装置で実行する制御処理の流れを示すフローチャートである。
【図4】図1の生体情報取得装置における画面表示の例を示す図である。
【図5】図1の生体情報取得装置における画面表示の別の例を示す図である。
【図6】図6(a)及び図6(b)共に、夫々図1の生体情報取得装置における画面表示の更に別の例を示す図である。
【符号の説明】
1 生体情報取得装置
2 本体
2a 基台
2b 載台
3a、3b 通電電極
4a、4b 測定電極
5 表示装置
6 入力装置
6a、6b 選択キー
6c 決定キー
7(7a〜7d) 個人キー
8 電源キー
9 電流供給回路
10 電圧測定回路
11 重量センサ
12 A/D変換器
13 入出力回路
14 記憶装置
15 電源装置
16 制御装置
Claims (6)
- 使用者の年齢情報を取得する年齢情報取得手段と、年齢情報とは別の少なくとも2種類の生体情報を使用者から取得する生体情報取得手段と、取得した使用者の生体情報をこれら2種類の生体情報を夫々の軸としてなるグラフ領域に表示する生体情報表示手段と、これら2種類の生体情報の少なくとも何れか一方に係る基準情報を年齢との関連において記憶した基準情報記憶手段とを備え、前記生体情報表示手段が、前記使用者の年齢情報に対応した前記基準情報を前記グラフ領域に表示することを特徴とする生体情報取得装置。
- 前記基準情報が、前記2種類の生体情報の少なくとも何れか一方について予め定めた閾値であることを特徴とする請求項1記載の生体情報取得装置。
- 前記基準情報が、前記2種類の生体情報の少なくとも何れか一方について予め複数の被験者から取得した年齢別又は年代別の平均値であることを特徴とする請求項1記載の生体情報取得装置。
- 前記基準情報が、予め複数の被験者から取得した前記2種類の生体情報を前記グラフ領域に年齢別又は年代別にプロットして平滑化した平滑曲線であることを特徴とする請求項1記載の生体情報取得装置。
- 使用者の年齢情報を取得する年齢情報取得手段と、年齢情報とは別の少なくとも2種類の生体情報を使用者から取得する生体情報取得手段と、取得した使用者の生体情報をこれら2種類の生体情報を夫々の軸としてなるグラフ領域に表示する生体情報表示手段と、これら2種類の生体情報の少なくとも何れか一方に係るコメント情報を年齢との関連において記憶したコメント情報記憶手段とを備え、前記生体情報表示手段が、前記使用者の年齢情報に対応した前記コメント情報を表示することを特徴とする生体情報取得装置。
- 前記2種類の生体情報が、夫々、体重、体格指数、体脂肪量、体脂肪率、体水分量、体水分率、筋肉量、筋肉率、骨量、骨密度、基礎代謝量、BCMの何れかであることを特徴とする請求項1乃至5記載の生体情報取得装置。
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