JP2005000372A - 放射線撮影装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】矩形の放射線受像部と被検体の相対角度位置の変更に伴い、撮影に不必要な放射線を被検体に照射することがない撮影装置を安価に提供する。
【解決手段】矩形の放射線照射領域を形成する絞り機構を有する放射線照射手段と、矩形の放射線受像部を有する放射線撮影手段とから成る放射線撮影装置において、放射線照射軸を中心として放射線絞り機構および放射線撮影手段とを独立に回転可能とし、絞り機構および/もしくは撮影手段の回転角度を検出する角度検知手段と、絞り機構もしくは撮影手段の少なくともどちらか一方を回転駆動させる回転駆動手段とを備える。
【選択図】 なし
【解決手段】矩形の放射線照射領域を形成する絞り機構を有する放射線照射手段と、矩形の放射線受像部を有する放射線撮影手段とから成る放射線撮影装置において、放射線照射軸を中心として放射線絞り機構および放射線撮影手段とを独立に回転可能とし、絞り機構および/もしくは撮影手段の回転角度を検出する角度検知手段と、絞り機構もしくは撮影手段の少なくともどちらか一方を回転駆動させる回転駆動手段とを備える。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、矩形の放射線照射領域を形成する絞り機構と、矩形の放射線受像部を有する放射線撮影装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
特開平11−276463に記載されているX線透視撮影装置では、X線管装置と平面センサとを分離独立して3次元的に移動自在に構成し、さらにはX線管装置と平面センサとを予め決められた相対位置に移動させ、あるいは放射線絞り機構であるコリメータを最適な開度まで自動開閉作動させてX線管装置により照射されたX線が不必要に拡大しない、被検体の撮影方向の自由度が広い撮影装置が考案されている。
【0003】
また、特開平10−211194に記載されているX線撮影装置では、放射線受像部であるデジタル画像プレートに放射X線を試し記録すなわち事前撮影し、放射X線が照射された領域の情報を利用して放射線照射手段であるビームヘッドまたは放射線絞り機構であるコリメータの方向、位置を移動させる撮影装置が考案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら前者の撮影装置では、放射線照射手段であるX線管装置がその焦点を通る軸の周りに回転可能に支持され、X線管装置全体を回転移動させなければならないので、回転駆動機構が大型かつ高価になってしまう。一方、後者の撮影装置では、事前の試し撮影が必要となるので撮影操作が煩雑となる。また、被検体の診断画像の取得に不必要な放射線を被検体に照射する場合もある。
【0005】
本発明の目的は、被検体と矩形の放射線受像部との相対角度位置の変更に伴い、撮影に不必要な放射線を被検体に照射することがない撮影装置を安価に提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、矩形の放射線照射領域を形成する絞り機構を有する放射線照射手段と、矩形の放射線受像部を有する放射線撮影手段とから成る本発明の放射線撮影装置では、放射線照射軸を中心として前記絞り機構および前記放射線撮影手段とを独立に回転可能とし、前記絞り機構および/もしくは前記放射線撮影手段の回転角度を検出する角度検知手段を有し、前記絞り機構もしくは前記放射線撮影手段の少なくともどちらか一方を回転駆動させる回転駆動手段を備えた。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明を図示の実施例に基づいて説明する。
【0008】
図1は本発明の放射線撮影装置の概略構成を示すブロック図である。放射線撮影装置はX線発生装置1、架台2、この架台2に上下に移動可能に取り付けられている放射線撮影部3、制御部4から構成されている。
【0009】
放射線撮影部3の筐体5の内部には、鉛箔を含むグリッド6と矩形の放射線受像部7が並列に配置されており、さらにこの放射線受像部7には矩形の放射線像検出器8と撮影された被写体の画像を放射線像検出器8からデジタル画像信号として読み出す読取回路9が設けられている。この読取回路9はフレキシブルチューブ10により保護されている信号線及び電源線から成るケーブル11を介して制御部4に設けられた信号処理・メモリ部12、電源部13に接続されており、信号処理・メモリ部12はケーブル14を介してモニタと操作卓を兼ねたタッチパネル15に接続されている。このタッチパネル15は撮影された画像を可視化したり、撮影装置の各種制御指令が入力される入力手段として機能する。また、X線発生装置1と信号処理・メモリ部12とは、制御信号の相互送信のためにケーブル16を介して接続されている。
【0010】
X線発生装置1は、X線を放射する管球1aと放射されたX線を所定の領域に制限する絞り機構1bとから構成されている。絞り機構1bは、放射線受像部7に照射されるX線を矩形に制限するとともに、X線照射軸を中心にして管球1aとは分離独立して回転可能となっている。さらに、絞り機構1bの回転は回転駆動部1cにより駆動可能となっており、後述する作動手順により所定角度回転される。
【0011】
放射線撮影部3は架台2の支柱2bに沿って可動部2aを介して上下動でき、この上下動により被写体の位置に合わせて自由に高さを変更することが可能となっている。さらに可動部2aに取付けられた回転機構部2cを介して、放射線受像部7の中央すなわちX線照射軸を中心として±90度まで回転可能になっており、放射線撮影部3とX線発生装置1との間に位置する被写体の所定位置の撮影を行うことが可能となっている。
【0012】
回転機構部2cには放射線撮影部3の回転方向、回転角度を検知する回転角度検知2dが設けられ、放射線撮影部3の回転情報がケーブル11を介して信号処理・メモリ部12へ送信される。回転角度検知2dの一例としてはアブソリュート型ロータリーエンコーダを用いることができる。以上のように放射線撮影部3を回転可能な構成にすることにより、例えば一例として、起立した人体の脚部の長さ方向に放射線受像部7の対角方向を合せることができるので、脚部の広範囲な撮影が可能となる。
【0013】
制御部4の内部に設けられた信号処理・メモリ部12は、ケーブル11を介して読取回路9から送信されたデジタル画像信号におけるノイズの低減や、エッジ強調等のフィルタリング処理を施したり、X線発生装置1と放射線受像部7との撮影タイミングや放射線撮影部3の回転角度情報をX線発生装置1へ送信する等の制御をしている。
【0014】
図2〜4は放射線撮影装置のX線発生装置1と放射線受像部7との相対角度位置を示した斜視図である。
【0015】
図2は、放射線撮影部3の内部に構成された放射線受像部7の矩形の撮影領域の1辺が床面と平行になるように回転された状態である。さらに、X線発生装置1の内部に構成された絞り機構1bも、その機構の作用により矩形に制限されたX線照射領域の1辺が床面と平行になるように回転された状態である。このような場合、矩形のX線照射領域17と放射線受像部7の矩形の撮影領域18とがほぼ一致するようにX線が照射されることになる。
【0016】
図3は、図2の状態から放射線撮影部3すなわち放射線受像部7が45度回転した状態を示している。このような場合、放射線受像部7の矩形の撮影領域18の外側にX線が照射されてしまう三角形状の領域17a、17b、17c、17dが発生する。また、放射線受像部7の矩形の撮影領域18の内側でX線が照射されない三角形状の領域18a、18b、18c、18dも発生する。
【0017】
そこで本実施例では、放射線撮影部3の回転に連動して絞り機構1bも同方向へ同角度だけ回転させ、図4に示したように矩形のX線照射領域17と放射線受像部7の矩形の撮影領域18とが再び一致するようにする。
【0018】
この作動手順を図5に示すフローチャートにより説明する。
【0019】
まず、オペレータが放射線撮影部3を時計回り方向へ45度回転操作すると(ステップ1)、回転機構部2cに設けられた回転角度検知2dが回転方向および回転角度を検出する(ステップ2)。検出されたこれらの回転情報は、方向信号および角度信号として信号処理・メモリ部12へ送信される(ステップ3)。送信された回転情報は、X線発生装置1に構成される回転駆動部1cを駆動制御するための制御信号に変換され(ステップ4)、回転駆動部1cへ送信される(ステップ5)。回転駆動部1cは、この制御信号に基づいて絞り機構1bを指定方向、指定角度すなわち時計回り方向へ45度回転させる(ステップ6)。以上の作動により、絞り機構1bと放射線撮影部3の相対角度位置が図4に示した状態となる。すなわち矩形のX線照射領域17と放射線受像部7の矩形の撮影領域18とが一致した状態となる。
【0020】
尚、本実施例の放射線撮影部3の回転方向、回転角度は記載例に限定されず任意に操作することができるし、回転駆動部1cにも回転角度検知を設けてもよい。また、放射線撮影部3の回転に連動して絞り機構1bを回転駆動させる手順とは逆に、回転操作された絞り機構1bに連動して放射線撮影部3を回転駆動させるようにしてもよい。この場合、絞り機構1b側に回転角度検知、放射線撮影部3の回転機構部2c側に回転駆動部を設け、検出される絞り機構1bの回転情報信号および回転機構部2c側の回転駆動部を制御するために変換される制御信号の送信を本実施例とは逆方向にすればよい。
【0021】
次に第2の実施例について説明する。
【0022】
本実施例の放射線撮影装置では、図1に示した放射線撮影装置の回転機構部2cに設けられる回転角度検知2dに替わって不図示の回転駆動部が付加される。そして、オペレータが入力する回転指令に基づいて絞り機構1bおよび放射線撮影部3の両者を同時に連動回転させるようにしたものである。以上の作動手順を図6に示すフローチャートにより説明する。
【0023】
まず、オペレータが絞り機構1bおよび放射線撮影部3を所定方向、所定角度回転させるべく、その回転パラメータをタッチパネル15から入力すると(ステップ11)、ケーブル14を介してそのパラメータが信号処理・メモリ部12へ送信される(ステップ12)。送信されたパラメータは、X線発生装置1に構成される回転駆動部1cおよび回転機構部2cに新たに設けられた回転駆動部を駆動制御するための制御信号に変換され(ステップ13)、ケーブル11、16を介して各回転駆動部へ送信される(ステップ14)。各回転駆動部は、この制御信号に基づいて絞り機構1bおよび放射線撮影部3を指定方向、指定角度へ同時に連動回転させる(ステップ15)。以上の作動により、絞り機構1bと放射線撮影部3の相対角度位置が一致した状態、すなわち両者の相対角度差がゼロになった状態となる。
【0024】
次に、キヤリブレーション処理を図7に示すフローチャートにより説明する。
【0025】
通常、放射線像検出器の2次元状の感度ムラ等を補正するキヤリブレーション処理に使用される補正用画像データは、放射線像検出器の撮影領域全体にX線照射を行うことにより、被写体の撮影に先立って取得、保管される。そして、被写体が撮影される度にこの保管されている補正用画像データが使用され、被写体が撮影された画像データがキヤリブレーション補正される。しかしながら、照射されるX線にもいわゆる管球シェーデングと呼ばれる2次元状の強度ムラ等が存在するので、キヤリブレーション処理に使用される補正用画像データと被写体の撮影画像データとは、放射線像検出器とX線管球との相対位置に関して同一条件下での撮影データであることが望ましい。
【0026】
さて、被写体が撮影された場合(ステップ21)、読取回路9により撮影画像データが放射線像検出器8から読み出される(ステップ22)。同時に、放射線撮影部3の回転情報が回転角度検知2dから信号処理・メモリ部12へ送信され (ステップ23)、信号処理・メモリ部12に保管されている複数の補正用画像データの中から送信された回転情報に合致する画像データが検索、選定される(ステップ24)。ここで、保管されている各補正用画像データには、その画像データが取得された際の放射線撮影部3とX線管球1aとの相対角度が検索指標として付与されているので、放射線撮影部3の回転情報と等しい検索指標を有する補正用画像データを選定すればよい。
【0027】
次に、読取回路9により読み出された被写体の撮影画像データも信号処理・メモリ部12へ送信され(ステップ25)、選定された補正用画像データを用いてキャリブレーション処理がおこなわれる(ステップ26)。
【0028】
以上の作動により、被写体が撮影された際の放射線撮影手段と放射線照射手段との相対角度と同一条件下で撮影された補正用画像を使用した最適なキヤリブレーション処理が可能になるので、良好な画像を取得することができる。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係る放射線撮影装置は、X線管装置全体を回転させることがないので、撮影に不必要な放射線を被検体に照射することがない撮影装置を安価に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の放射線撮影装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】X線発生装置1と放射線撮影部3との相対角度位置の例を示した斜視図である。
【図3】X線発生装置1と放射線撮影部3との相対角度位置の例を示した斜視図である。
【図4】X線発生装置1と放射線撮影部3との相対角度位置の例を示した斜視図である。
【図5】撮影装置の第1の作動例を示すフローチャートである。
【図6】撮影装置の第2の作動例を示すフローチャートである。
【図7】撮影装置のキヤリブレーション処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 X線発生装置
1a 管球
1b 絞り機構
1c 回転駆動部
2c 回転機構部
2d 回転角度検知
3 放射線撮影部
7 放射線受像部
17 矩形のX線照射領域
【発明の属する技術分野】
本発明は、矩形の放射線照射領域を形成する絞り機構と、矩形の放射線受像部を有する放射線撮影装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
特開平11−276463に記載されているX線透視撮影装置では、X線管装置と平面センサとを分離独立して3次元的に移動自在に構成し、さらにはX線管装置と平面センサとを予め決められた相対位置に移動させ、あるいは放射線絞り機構であるコリメータを最適な開度まで自動開閉作動させてX線管装置により照射されたX線が不必要に拡大しない、被検体の撮影方向の自由度が広い撮影装置が考案されている。
【0003】
また、特開平10−211194に記載されているX線撮影装置では、放射線受像部であるデジタル画像プレートに放射X線を試し記録すなわち事前撮影し、放射X線が照射された領域の情報を利用して放射線照射手段であるビームヘッドまたは放射線絞り機構であるコリメータの方向、位置を移動させる撮影装置が考案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら前者の撮影装置では、放射線照射手段であるX線管装置がその焦点を通る軸の周りに回転可能に支持され、X線管装置全体を回転移動させなければならないので、回転駆動機構が大型かつ高価になってしまう。一方、後者の撮影装置では、事前の試し撮影が必要となるので撮影操作が煩雑となる。また、被検体の診断画像の取得に不必要な放射線を被検体に照射する場合もある。
【0005】
本発明の目的は、被検体と矩形の放射線受像部との相対角度位置の変更に伴い、撮影に不必要な放射線を被検体に照射することがない撮影装置を安価に提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、矩形の放射線照射領域を形成する絞り機構を有する放射線照射手段と、矩形の放射線受像部を有する放射線撮影手段とから成る本発明の放射線撮影装置では、放射線照射軸を中心として前記絞り機構および前記放射線撮影手段とを独立に回転可能とし、前記絞り機構および/もしくは前記放射線撮影手段の回転角度を検出する角度検知手段を有し、前記絞り機構もしくは前記放射線撮影手段の少なくともどちらか一方を回転駆動させる回転駆動手段を備えた。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明を図示の実施例に基づいて説明する。
【0008】
図1は本発明の放射線撮影装置の概略構成を示すブロック図である。放射線撮影装置はX線発生装置1、架台2、この架台2に上下に移動可能に取り付けられている放射線撮影部3、制御部4から構成されている。
【0009】
放射線撮影部3の筐体5の内部には、鉛箔を含むグリッド6と矩形の放射線受像部7が並列に配置されており、さらにこの放射線受像部7には矩形の放射線像検出器8と撮影された被写体の画像を放射線像検出器8からデジタル画像信号として読み出す読取回路9が設けられている。この読取回路9はフレキシブルチューブ10により保護されている信号線及び電源線から成るケーブル11を介して制御部4に設けられた信号処理・メモリ部12、電源部13に接続されており、信号処理・メモリ部12はケーブル14を介してモニタと操作卓を兼ねたタッチパネル15に接続されている。このタッチパネル15は撮影された画像を可視化したり、撮影装置の各種制御指令が入力される入力手段として機能する。また、X線発生装置1と信号処理・メモリ部12とは、制御信号の相互送信のためにケーブル16を介して接続されている。
【0010】
X線発生装置1は、X線を放射する管球1aと放射されたX線を所定の領域に制限する絞り機構1bとから構成されている。絞り機構1bは、放射線受像部7に照射されるX線を矩形に制限するとともに、X線照射軸を中心にして管球1aとは分離独立して回転可能となっている。さらに、絞り機構1bの回転は回転駆動部1cにより駆動可能となっており、後述する作動手順により所定角度回転される。
【0011】
放射線撮影部3は架台2の支柱2bに沿って可動部2aを介して上下動でき、この上下動により被写体の位置に合わせて自由に高さを変更することが可能となっている。さらに可動部2aに取付けられた回転機構部2cを介して、放射線受像部7の中央すなわちX線照射軸を中心として±90度まで回転可能になっており、放射線撮影部3とX線発生装置1との間に位置する被写体の所定位置の撮影を行うことが可能となっている。
【0012】
回転機構部2cには放射線撮影部3の回転方向、回転角度を検知する回転角度検知2dが設けられ、放射線撮影部3の回転情報がケーブル11を介して信号処理・メモリ部12へ送信される。回転角度検知2dの一例としてはアブソリュート型ロータリーエンコーダを用いることができる。以上のように放射線撮影部3を回転可能な構成にすることにより、例えば一例として、起立した人体の脚部の長さ方向に放射線受像部7の対角方向を合せることができるので、脚部の広範囲な撮影が可能となる。
【0013】
制御部4の内部に設けられた信号処理・メモリ部12は、ケーブル11を介して読取回路9から送信されたデジタル画像信号におけるノイズの低減や、エッジ強調等のフィルタリング処理を施したり、X線発生装置1と放射線受像部7との撮影タイミングや放射線撮影部3の回転角度情報をX線発生装置1へ送信する等の制御をしている。
【0014】
図2〜4は放射線撮影装置のX線発生装置1と放射線受像部7との相対角度位置を示した斜視図である。
【0015】
図2は、放射線撮影部3の内部に構成された放射線受像部7の矩形の撮影領域の1辺が床面と平行になるように回転された状態である。さらに、X線発生装置1の内部に構成された絞り機構1bも、その機構の作用により矩形に制限されたX線照射領域の1辺が床面と平行になるように回転された状態である。このような場合、矩形のX線照射領域17と放射線受像部7の矩形の撮影領域18とがほぼ一致するようにX線が照射されることになる。
【0016】
図3は、図2の状態から放射線撮影部3すなわち放射線受像部7が45度回転した状態を示している。このような場合、放射線受像部7の矩形の撮影領域18の外側にX線が照射されてしまう三角形状の領域17a、17b、17c、17dが発生する。また、放射線受像部7の矩形の撮影領域18の内側でX線が照射されない三角形状の領域18a、18b、18c、18dも発生する。
【0017】
そこで本実施例では、放射線撮影部3の回転に連動して絞り機構1bも同方向へ同角度だけ回転させ、図4に示したように矩形のX線照射領域17と放射線受像部7の矩形の撮影領域18とが再び一致するようにする。
【0018】
この作動手順を図5に示すフローチャートにより説明する。
【0019】
まず、オペレータが放射線撮影部3を時計回り方向へ45度回転操作すると(ステップ1)、回転機構部2cに設けられた回転角度検知2dが回転方向および回転角度を検出する(ステップ2)。検出されたこれらの回転情報は、方向信号および角度信号として信号処理・メモリ部12へ送信される(ステップ3)。送信された回転情報は、X線発生装置1に構成される回転駆動部1cを駆動制御するための制御信号に変換され(ステップ4)、回転駆動部1cへ送信される(ステップ5)。回転駆動部1cは、この制御信号に基づいて絞り機構1bを指定方向、指定角度すなわち時計回り方向へ45度回転させる(ステップ6)。以上の作動により、絞り機構1bと放射線撮影部3の相対角度位置が図4に示した状態となる。すなわち矩形のX線照射領域17と放射線受像部7の矩形の撮影領域18とが一致した状態となる。
【0020】
尚、本実施例の放射線撮影部3の回転方向、回転角度は記載例に限定されず任意に操作することができるし、回転駆動部1cにも回転角度検知を設けてもよい。また、放射線撮影部3の回転に連動して絞り機構1bを回転駆動させる手順とは逆に、回転操作された絞り機構1bに連動して放射線撮影部3を回転駆動させるようにしてもよい。この場合、絞り機構1b側に回転角度検知、放射線撮影部3の回転機構部2c側に回転駆動部を設け、検出される絞り機構1bの回転情報信号および回転機構部2c側の回転駆動部を制御するために変換される制御信号の送信を本実施例とは逆方向にすればよい。
【0021】
次に第2の実施例について説明する。
【0022】
本実施例の放射線撮影装置では、図1に示した放射線撮影装置の回転機構部2cに設けられる回転角度検知2dに替わって不図示の回転駆動部が付加される。そして、オペレータが入力する回転指令に基づいて絞り機構1bおよび放射線撮影部3の両者を同時に連動回転させるようにしたものである。以上の作動手順を図6に示すフローチャートにより説明する。
【0023】
まず、オペレータが絞り機構1bおよび放射線撮影部3を所定方向、所定角度回転させるべく、その回転パラメータをタッチパネル15から入力すると(ステップ11)、ケーブル14を介してそのパラメータが信号処理・メモリ部12へ送信される(ステップ12)。送信されたパラメータは、X線発生装置1に構成される回転駆動部1cおよび回転機構部2cに新たに設けられた回転駆動部を駆動制御するための制御信号に変換され(ステップ13)、ケーブル11、16を介して各回転駆動部へ送信される(ステップ14)。各回転駆動部は、この制御信号に基づいて絞り機構1bおよび放射線撮影部3を指定方向、指定角度へ同時に連動回転させる(ステップ15)。以上の作動により、絞り機構1bと放射線撮影部3の相対角度位置が一致した状態、すなわち両者の相対角度差がゼロになった状態となる。
【0024】
次に、キヤリブレーション処理を図7に示すフローチャートにより説明する。
【0025】
通常、放射線像検出器の2次元状の感度ムラ等を補正するキヤリブレーション処理に使用される補正用画像データは、放射線像検出器の撮影領域全体にX線照射を行うことにより、被写体の撮影に先立って取得、保管される。そして、被写体が撮影される度にこの保管されている補正用画像データが使用され、被写体が撮影された画像データがキヤリブレーション補正される。しかしながら、照射されるX線にもいわゆる管球シェーデングと呼ばれる2次元状の強度ムラ等が存在するので、キヤリブレーション処理に使用される補正用画像データと被写体の撮影画像データとは、放射線像検出器とX線管球との相対位置に関して同一条件下での撮影データであることが望ましい。
【0026】
さて、被写体が撮影された場合(ステップ21)、読取回路9により撮影画像データが放射線像検出器8から読み出される(ステップ22)。同時に、放射線撮影部3の回転情報が回転角度検知2dから信号処理・メモリ部12へ送信され (ステップ23)、信号処理・メモリ部12に保管されている複数の補正用画像データの中から送信された回転情報に合致する画像データが検索、選定される(ステップ24)。ここで、保管されている各補正用画像データには、その画像データが取得された際の放射線撮影部3とX線管球1aとの相対角度が検索指標として付与されているので、放射線撮影部3の回転情報と等しい検索指標を有する補正用画像データを選定すればよい。
【0027】
次に、読取回路9により読み出された被写体の撮影画像データも信号処理・メモリ部12へ送信され(ステップ25)、選定された補正用画像データを用いてキャリブレーション処理がおこなわれる(ステップ26)。
【0028】
以上の作動により、被写体が撮影された際の放射線撮影手段と放射線照射手段との相対角度と同一条件下で撮影された補正用画像を使用した最適なキヤリブレーション処理が可能になるので、良好な画像を取得することができる。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係る放射線撮影装置は、X線管装置全体を回転させることがないので、撮影に不必要な放射線を被検体に照射することがない撮影装置を安価に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の放射線撮影装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】X線発生装置1と放射線撮影部3との相対角度位置の例を示した斜視図である。
【図3】X線発生装置1と放射線撮影部3との相対角度位置の例を示した斜視図である。
【図4】X線発生装置1と放射線撮影部3との相対角度位置の例を示した斜視図である。
【図5】撮影装置の第1の作動例を示すフローチャートである。
【図6】撮影装置の第2の作動例を示すフローチャートである。
【図7】撮影装置のキヤリブレーション処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 X線発生装置
1a 管球
1b 絞り機構
1c 回転駆動部
2c 回転機構部
2d 回転角度検知
3 放射線撮影部
7 放射線受像部
17 矩形のX線照射領域
Claims (5)
- 矩形の放射線照射領域を形成する絞り機構を有する放射線照射手段と、矩形の放射線受像部を有する放射線撮影手段とから成る放射線撮影装置において、
放射線照射軸を中心として前記絞り機構および前記放射線撮影手段とを独立に回転可能とし、前記絞り機構および/もしくは前記放射線撮影手段の回転角度を検出する角度検知手段と、前記絞り機構もしくは前記放射線撮影手段の少なくともどちらか一方を回転駆動させる回転駆動手段とを備えたことを特徴とする放射線撮影装置。 - 前記絞り機構の回転角度に連動して、前記放射線撮影手段を前記回転駆動手段により回転させるようにした請求項1記載の放射線撮影装置。
- 前記放射線撮影手段の回転角度に連動して、前記絞り機構を前記回転駆動手段により回転させるようにした請求項1記載の放射線撮影装置。
- 前記回転角度を指定する回転角度指定手段を有し、指定された回転角度に基づいて前記絞り機構および放射線撮影手段の両者を連動回転させるようにした請求項1記載の放射線撮影装置。
- 前記放射線照射手段と前記放射線撮影手段との相対角度位置に応じたキヤリブレーション画像を複数記憶する記憶手段を有し、前記相対角度位置に応じて前記キヤリブレーション画像を選択使用するようにした請求項1記載の放射線撮影装置。
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JP2003166727A JP2005000372A (ja) | 2003-06-11 | 2003-06-11 | 放射線撮影装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 2003-06-11 JP JP2003166727A patent/JP2005000372A/ja not_active Withdrawn
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