JP2004537962A - スクリーニング方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、疼痛重要もしくは疼痛調節物質の発見のための方法、帰属するポリヌクレオチド類、ペプチド類、ベクター類および細胞類、それによって同定された化合物類、対応する薬剤または診断剤ならびに疼痛治療におけるそれらの使用に関する。
Description
【0001】
本発明は、苦痛に重要な物質の発見のための方法、帰属するポリヌクレオチド類、ペプチド類、蛋白質類、ベクター類および細胞類、それによって同定された化合物類、対応する薬剤および診断剤ならびに苦痛治療におけるそれらの使用に関する。
【0002】
苦痛治療のために、たとえばアセチルサリチル酸、パラセタモール、ジピロン、トラマドール、モルフィンおよびフェタニルのような様々な薬剤が提供されている;しかしまた、アミトリプチリンおよびケタミンのような物質類も苦痛患者の治療に使用される。しかし一層洗練されている治療計画にもかかわらず、特に慢性苦痛状態においてしばしば患者にとり持続的な改善が達成されていない。この点に関しては、特に慢性苦痛の場合に関与する神経細胞の持続的な変化を生じる事実にも原因がある。
【0003】
近年の苦痛研究は、まさに慢性苦痛状態の進行が、特に後根神経節の侵害受容ニューロンおよび脊髄の後角の部位でのニューロンにおける神経系の形成変化に基づくという基本認識をもたらした(概要として参照:Coderreら1993;Zimmermann&Herdegen、1996)。ニューロンの形成はゆるやかに特定の遺伝子の発現における変化に伴って現れ、該当するニューロンの表現型の、長期に持続する変化をもたらす。ニューロンの形成の考え方は、これまで特に発達過程、学習過程および復元過程に適用されているが、苦痛研究からの新規の結果は、この考え方が病態生理学的過程でも講じられることを示している(Tolle、1997)。
【0004】
苦痛の慢性化は動物実験で現象学的レベルですでに比較的良好に特徴づけられている。慢性苦痛状態の誘導は次のような変化を引き起こす:
・末梢侵害受容器の感度の増加および刺激閾値の低下
・いわゆる静的侵害受容器の活性
・受容領域の再組織化
・脊髄内の励起性増加
この形成変化は、神経節内に見出される1次輸入管についても、脊髄内に局在化されて接続されるニューロンについても記載されており、脊柱上でも、たとえば視床内でも推測されている。学習過程と記憶過程に対して記述された機構と類比的に、関与した細胞内に重要な遺伝子の整合調節を含む特異的遺伝子プログラムが進行し、その発現がそこで決定的に慢性苦痛の病態生理学的症状発現に寄与することが想定される。
【0005】
従って本発明の出発点は、その調節関連性について、遺伝子の発現において苦痛条件下に変化し、そのため確実に特別の慢性苦痛の発生および処理に参加するような苦痛調節遺伝子を同定することであった。
【0006】
一連の公知の遺伝子に関しては、すでに種々の苦痛モデルにおいて、たとえば神経伝達物質(物質P、CGRP)、受容体(物質P受容体、μ、κ、δ−オピエートレセプター、NMDA受容体)および転写因子(cJun、JunB、cFosまたはKrox24)の調節が検出されている(表1参照)。前記受容体がすでに新規の鎮痛薬の開発のための分子標的として使用されている(Dickenson、1995)という事実は、鎮痛薬の開発、特に対応するスクリーニング方法にとり新規の苦痛調節遺伝子の同定も大きな関心があることを明らかに示唆している。この場合の中心的な考え方は、特に慢性の性質での苦痛の発生または持続性を、苦痛状態で増幅または緩和して形成される前記のような蛋白質がその機能で影響を受けることによって抑制することである。
表1:苦痛動物モデルにおける公知の遺伝子/遺伝子生成物の調節
【0007】
【表1】
RM、脊髄:DRG、後根神経節;CFA、完全フロイントアジュバント;NGF、神経成長因子
そこから本発明の第1の課題は、苦痛において重要な、特に苦痛調節物質の同定のためのスクリーニング方法を開発することであった。従ってこの発明は、(a)−JNK3、PIM−2、LR−11、TFIIFβ、GGT−β、GATA3、CLC−7、カタラーゼ、テトラスパニン(TM4SF/TSPAN−6/TM4−D)、カゼインキナーゼ1a、MAP3K7/TAK−1(TGF−β活性キナーゼ)、BAB14112および/またはスペルミジンシンターゼの群、
−ペプチドまたは蛋白質のためにまたはその一部のために図34a), 34c), 34e), 34g), 35a), 35c), 35e), 36a), 36c), 37a), 37c), 38a), 38c), 39a), 39c), 39e), 40a), 40c), 40e), 41a), 41c), 41e), 42a), 42e), 43c), 43e), 44e), 45a), 45c), 45e), 又は46e)の1つに基づくポリヌクレオチドまたは前記ポリヌクレオチドに少なくとも90%類似のポリヌクレオチドをコードする前記ペプチドまたは蛋白質の群、−図34b), 34d), 34f), 34h), 35b), 35d), 35f), 36b), 36d), 37b), 37d), 38b), 38d), 39b), 39d), 40b), 40d), 40f), 41b), 41d), 41f), 42b), 42f), 43d), 43f), 44f), 45b), 45d), 45f) 又は46f)の1つに基づくアミノ酸配列を有するペプチドまたは蛋白質または前記アミノ酸配列に少なくとも90%類似のペプチドまたは蛋白質の群、
−および/または図34a), 34c), 34e), 34g), 35a), 35c), 35e), 36a), 36c), 37a), 37c), 38a), 38c), 39a), 39c), 39e), 40a), 40c), 40e), 41a), 41c), 41e), 42a), 42e), 43c), 43e), 44e), 45a), 45c), 45e), 又は46e)の1つに基づくポリヌクレオチドへのストリンジェントな条件下にまたは前記ポリヌクレオチドのアンチセンス ポリヌクレオチドを結合する核酸によってコードされる蛋白質の群、
−前記蛋白質類および/またはペプチド類の1種の少なくとも10個のアミノ酸長さの部分蛋白質の群、
および/または
−ペプチドまたは蛋白質のために、ポリヌクレオチドのヌクレオチド配列が図1−33に示した配列の1つに基づく遺伝子フラグメントを包含する前記ポリヌクレオチドからなる遺伝子がコードする、または前記ペプチドまたは蛋白質のためにこのような遺伝子に少なくとも90%類似のポリヌクレオチドがコードする前記ペプチドまたは蛋白質の群から選ばれた、ペプチドまたは蛋白質を合成したような細胞からなる細胞および/または製剤による好適な条件下での被験物質のインキュベーションの方法ステップと、
(b)細胞から合成されたペプチドまたは蛋白質への試験物質の結合の測定またはペプチドまたは蛋白質への試験物質の結合によって変化した少なくとも1つの機能媒介変数の測定の方法ステップと、を有する苦痛調節物質の発見のための方法に関する。
【0008】
この新規のスクリーニング方法は、ここで物質の潜在的な苦痛効果が苦痛調節物質のペプチドまたは蛋白質構造と前記物質の相互作用を見い出すことができることに基づいている。
【0009】
この場合、概念「苦痛調節」は生理的な苦痛現象、特に鎮痛作用に及ぼす潜在的な調節の影響に関係する。概念「物質」は、それぞれ薬剤作用物質として好適な化合物、つまり特に低分子作用物質、さらにまた核酸、脂肪、糖類のような他の作用物質、抗体のようなペプチドまたは蛋白質を包含する。
【0010】
好適な条件下でのインキュベーションは、ここで水性溶媒中の細胞または対応する製剤を含む被検物質が測定前の規定された時間で反応できるようにすることが理解されている。この場合、水性溶媒は、たとえば4℃および40℃の間、好ましくは室温または37℃に温度調節してよい。インキュベーション時間は、それぞれのペプチドまたは蛋白質と物質の相互作用に応じて、数秒および数時間の間で変化させてよい。しかし1分および60分の間の時間が有利である。水性溶媒は好適な塩類および/または緩衝剤系を含有してよく、それによってインキュベーション時に、たとえば溶媒中にpH6および8の間、好ましくはpH7.0−7.5が支配する。この溶媒に、さらに補酵素、栄養物質等のような好適な物質を添加してもよい。好適な条件は、当業者が方法において可能な限り明確な測定値を得るために、前記当業者の経験、文献または簡単にできない予備実験に基づき、ペプチドまたは蛋白質を含む物質の被検相互作用に依存して容易に確定することができる。
【0011】
特定のペプチドまたは蛋白質を合成した細胞は、このペプチドまたは蛋白質がすでに内生的に発現した細胞または遺伝子技術的に変化されたような細胞であり、それによって前記細胞は前記ペプチドまたは蛋白質を発現し、それに応じて本発明による方法の開始前にペプチドまたは蛋白質を含有する。これらの細胞は、場合により不死化細胞株からなる細胞としてよく、または自然の組織から由来し、かつ前記組織から単離した細胞としてよく、合胞体が多くの場合溶解される。この細胞からなる製剤は、特に細胞からなる均等質、サイトソル、膜フラグメントを有する細胞の膜フラクション、単離した細胞内小器官の浮遊液等を包含する。
【0012】
ここに列挙した蛋白質およびペプチドは、本発明の枠内で、動物において苦痛が誘発され、適当な時間後に前記動物の特定の組織中の発現パターンを苦痛誘発措置なしの対照動物の発現パターンと比較する苦痛調節作用として同定された。この場合に見い出された変化して発現したペプチドおよび蛋白質は、JNK3、蛋白質キナーゼ、PIM−2、シグナリング キナーゼ、LR−11、「低密度リポ蛋白質」(“Low density lipoprotein”)受容体のファミリからなるモザイク蛋白質、TFIIFβ、転写因子、GGT−β、ゲラニゲラニルトランスフェラーゼ、GATA3、転写因子、CLC−7、クロリドチャンネル、カタラーゼ、酸素解毒経路酵素のような公知の蛋白質を包含する。見い出された遺伝子フラグメントのさらに深化させた別の解析において、特異的にZNS内のニューロンに、特にその中でも皮質と海馬状隆起とに見い出され、神経成長およびシナプス形成においてある役割を果たしており、細胞接着(インテグリン)およびシグナル分子(PKC、P14キナーゼ)の間の仲介物であるべきテトラパニン(TM4SF/TSPAN−6/TM4−D)、AP−3鎖体のホスホリル化によってシナプス形成に寄与するとみられるカゼインキナーゼ1a、特異的にJNKキナーゼを活性するMAP3K7/TAK−1(TGF−β活性キナーゼ)、これまで殆ど未知の蛋白質、BAB14112、および成長の原因となるスペルミジンシンターゼが苦痛調節していることが確認された。前記蛋白質類がどの種から由来するかは、方法の機能にとり重要ではないが、ヒト、マウス−またはラット−変異体を使用することが有利である。前記蛋白質類は、コードするDNA−およびアミノ酸配列に関して公知であり、その一般的機能においても記載されている。しかし前記蛋白質類は、これまで先行技術において苦痛と特に苦痛調節との関連性がつけられていなかった。ここでインビボ苦痛モデルにおける発現の変化に関する蛋白質の同定が行われたので、そこから導出された本発明によるスクリーニング方法は、前記の蛋白質類の使用下の将来の薬剤にとり、理論的考察において構築されるのみならず、おそらく大きなインビボ重要性を有する大きな長所を有する。この方法によって苦痛領域において従来使用されていない蛋白質類およびペプチド類と物質の相互作用が苦痛調節物質の発見の基準として可能になるため、この方法によって現在、先行技術において従来公知の、他のペプチド類または蛋白質類による方法で注目されなかった苦痛に重要な物質が場合によって見い出されうる。またこれは新規の本発明による方法の重要な長所である。
【0013】
使用するペプチドまたは蛋白質は、図34a), 34c), 34e), 34g), 35a), 35c), 35e), 36a), 36c), 37a), 37c), 38a), 38c), 39a), 39c), 39e), 40a), 40c), 40e), 41a), 41c), 41e), 42a), 42e), 43c), 43e), 44e), 45a), 45c), 45e), 又は46e)の1つに基づくポリヌクレオチドがコードするものから選んでもよい。JNK3、PIM−2、LR−11、TFIIFβ、GGT−β、GATA3、CLC−7、およびカタラーゼ、同様にテトラスパニン(TM4SF/TSPAN−6/TM4−D)、カゼインキナーゼ1a、MAP3K7/TAK−1(TGF−β活性キナーゼ)、BAB14112および/またはスペルミジンシンターゼのマウス、ラットおよびヒトのための公知のコードされたcDNA配列の多くが表され、もしくはGATA3の場合はラット部分配列のみ、およびCCL−7の場合はマウスゲノムDNAである。先行技術から従来知られていないものは、本発明の枠内でクローニングされたPIM−2、ラットのcDNA配列である。本発明による方法の場合は、単にポリヌクレオチドの一断片(部分)だけをコードするペプチド類および蛋白質類も使用可能であるが、その場合は少なくともポリペプチド(≧10アミノ酸)または蛋白質1個としなければならない。最後に、スクリーニング方法については特定の場合で少なくとも10個のアミノ酸の前記蛋白質類の1つの部分断片のみが必要である。また非常に小さい偏差はペプチドおよび蛋白質との相互作用と共にこの方法の機能に殆ど影響しないので、複写したものの1つが少なくとも90%類似するDNA配列がコードするペプチド類および蛋白質類も使用可能である。この場合、90%の類似性とは、ポリヌクレオチドのコード領域において塩基連鎖が90%一致していることである。
【0014】
蛋白質類は、図34b), 34d), 34f), 34h), 35b), 35d), 35f), 36b), 36d), 37b), 37d), 38b), 38d), 39b), 39d), 40b), 40d), 40f), 41b), 41d), 41f), 42b), 42f), 43d), 43f), 44f), 45b), 45d), 45f) 又は46f)の1つに基づくアミノ酸配列を含むものから選んでもよい。またこれは、主に本発明の枠内で調査されたPIM−2ラットの配列に至るまで先行技術から公知の配列である。ここでペプチド類および蛋白質類のアミノ酸配列が複写したアミノ酸配列の1つに少なくとも90%類似している前記ペプチド類および蛋白質類は、アミノ酸連鎖内の僅かな偏差でもペプチドおよび蛋白質と物質の相互作用と共に方法の機能に殆ど影響しないので使用可能である。この場合、90%の類似性とはアミノ酸連鎖中の一致のことである。
【0015】
蛋白質類は、ストリンジェントな条件下に図34a), 34c), 34e), 34g), 35a), 35c), 35e), 36a), 36c), 37a), 37c), 38a), 38c), 39a), 39c), 39e), 40a), 40c), 40e), 41a), 41c), 41e), 42a), 42e), 43c), 43e), 44e), 45a), 45c), 45e), 又は46e)の1つに基づくポリヌクレオチドまたはそのアンチセンス ポリヌクレオチドに結合する核酸によってコードされるものから選んでもよい。この場合「ストリンジェントな条件」とは、完全な塩基対の核酸鎖のみが形成され、安定状態にとどまる条件のことであり、「アンチセンス ポリヌクレオチド」とは、複数の自然のまたは修飾した核酸からなる分子の塩基連鎖が自然に存在するRNAの部分領域の塩基連鎖に対して相補的である前記分子のことである。
【0016】
基本的に、すでに10個のアミノ酸、好ましくは15個、特に20個のアミノ酸が完全に特異的であり、または特異的とすることができるので、本発明による方法にとっては、前記蛋白質類および/またはペプチド類の1つの少なくとも10個のアミノ酸長さの部分蛋白質が使用される場合に充分とすることができる。
【0017】
しかしペプチド類および蛋白質類は、ポリヌクレオチドのヌクレオチド配列が図1−33に示した配列の1つに基づく遺伝子フラグメントを含有する前記ポリヌクレオチドからなる遺伝子がコードするような化合物から選んでもよい。この発明の枠内で、先行技術においてまだ全く知られていないペプチドまたは蛋白質に帰属している苦痛によって調節された遺伝子フラグメントが同定および配列決定された。しかし遺伝子フラグメントの後解析は、幾つかの事例でテトラスパニン(TM4SF/TSPAN−6/TM4−D)、カゼインキナーゼ1a、MAP3K7/TAK−1(TGF−β活性キナーゼ)、BAB14112および/またはスペルミジンシンターゼへのもう1つの割当を可能にした。それぞれ充分包括的に配列決定した遺伝子フラグメントは、一義的に帰属する遺伝子、ポリヌクレオチドの配列から遺伝子フラグメントが一部である前記ポリヌクレオチドを規定する。対応する遺伝子フラグメントが苦痛調節として同定されたことによって、この遺伝子の明確な生理学的機能も輪郭が明らかになる。当業者は、このフラグメントを包含する完全な遺伝子に公知の方法を介して到達する。つまりポリヌクレオチドは図1−33の1に従ってプローブとして標識することができ、cDNAバンクをこのプローブでハイブリダイズし、ストリンジェントな条件下に洗浄され、前記プローブに結合したcDNAクローンを単離し、必要がある場合は配列決定することができる。同様に遺伝子もしくはポリヌクレオチドは、ポリヌクレオチドの断片が図1−33の1つに基づき遺伝子特異的オリゴヌクレオチドプライマーとして検出および合成され、次に前記オリゴヌクレオチドプライマーを用いて、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって1本鎖または2本鎖DNA、cDNAライブラリまたはテンプレートとてしのゲノムDNAから出発して伸長したポリヌクレオチドを生成し、必要がある場合は配列決定されることによって得られる。この方式は一例を利用して後により詳しく説明する。ペプチド類および蛋白質類の前記群についても、公知の方法に比べ、本発明による方法におけるその使用時に「インビボ」コーティングが保証され、この方法が先行技術において従来公知のスクリーニング方法で場合により注意を引かなかったような潜在的な苦痛調節物質を同定することを可能にする長所が提供される。
【0018】
この方法が重要な物質の発見を可能にする基準は、たとえば公知のリガンドの排除または結合した物質の大きさによって検出できる蛋白質またはペプチドへの結合かまたはペプチドまたは蛋白質と物質の相互作用による機能媒介変数の変化のいずれかである。この相互作用は、特に調節、阻止および/または受容体の活性、イオンチャンネルおよび/または酵素におくことができ、変化した機能媒介変数は、たとえば遺伝子発現、イオン環境、pHまたは膜蛋白質、もしくは2ndメッセンジャーの酵素活性度または濃度の変化としてよい。
【0019】
本発明の説明のために、以下、一般に本文中で与えた概念の説明のほかに、特定の、特に請求項において使用した概念が本発明の意味においてどのように理解および解釈されるべきかを明確にするために、その他の定義を記載する。
−物質:これにより化学的化合物を指している。これは狭義の意味で、潜在的に身体の中で作用を発揮できる化合物、低分子作用物質、核酸、脂肪類、糖類、ペプチド類または蛋白質類であり、特にここでは低分子作用物質類である。
−苦痛調節:本発明の意味において、苦痛調節は、物質が苦痛の知覚を直接的または間接的に影響を及ぼすことであり、特に自然の鎮痛性の作用である。
−インキュベーション:インキュベーションとは、生物学的調査対象物、孵化槽または水槽上のような温度調節溶媒中の、たとえば細胞または蛋白質の取込みおよび放置である。この場合、ここで好適な条件下に、生理学的条件下(例37℃、pH7.2)または方法において最適な測定が可能になる条件でのインキュベーションである。
−細胞:細胞は自己の代謝と増殖能力によって、自己調節する、開かれた、その環境との永久的な物質交換によって流動平衡状態にある系である。細胞は、別々に培養し、または特に器官からの組織の一部としてよく、そこに個別的にまたはまだ合胞体として存在してよい。
−細胞1個からの製剤:これは化学的、生物学的、機械的または物理的方法を利用して細胞構造の変化のもとに製造される製剤、たとえば膜フラグメント、単離した細胞区画、単離したサイトソル、または組織から得た均等質である。
−ペプチド:ペプチド化合物を介して鎖に結合したアミノ酸からなる化合物。オリゴペプチドは、2個および9個のアミノ酸の間、ポリペプチドは10個および100個の間のアミノ酸からなる。
−蛋白質:場合により規定された空間構造を有する、ペプチド結合を介して鎖に結合した100個以上のアミノ酸からなる化合物。
−JNK3:有糸分裂促進因子活性の蛋白質キナーゼのファミリからなる蛋白質キナーゼ。
−PIM−2:プロト−オンコゲンおよびセリン−トレオニン−キナーゼ。
−LR−11:LDL(“Low density lipoprotein”)受容体ファミリおよびモザイク蛋白質の一員。
−TFIIFB:RNAポリメラーゼIIに結合する転写開始因子のβサブユニット。
−GGT−β:I型のゲラニルゲラニルトランスフェラーゼのβサブユニット(EC2、5、1、3)
−GATA3:GATA結合蛋白質の3型。
−CLC−7:塩化物チャンネル蛋白質。
−カタラーゼ:反応性の酸素種の解毒において重要な役割を果たす酵素(EC1.11.1.6)
−テトラスパニン(TM4SF/TSPAN−6/TM4−D):特異的にニューロンにZNS内、特にその中でも皮質および海馬状隆起に見い出される。神経成長とシナプス形成においてある役割を果たしており、細胞接着(インテグリン)とシグナル分子(PKC、P14キナーゼ)間の仲介者であると思われる。
−カゼインキナーゼ1a:AP−3−鎖体のホスホル化によってシナプス形成に寄与するとみられる偏在性の酵素。
−MAP3K7/TAK−1(TGF−β活性キナーゼ):特異的にJNKキナーゼを活性化する酵素。
−BAB14112:これまで殆ど知られていない蛋白質:AN:BAB14112
−スペルミジンシンターゼ:特に細胞成長の一因とみられる偏在性の酵素
−ポリヌクレオチド:基礎となるヌクレオチドは、基本的に核塩基、ペントーゼおよびホスホル酸からなる核酸の基本構成体である。これはホスホル酸ペントーゼ−エステル化を介して互いに結合した複数のヌクレオチドからなる高分子ポリヌクレオチドに相当する。しかし本発明のもとに、さらに塩基連鎖を維持しているが、ホスホル酸ペントーゼの代わりに修飾した脊柱を提供する修飾したポリヌクレオチドも含まれる。
−少なくとも90(95、97)%類似:これは、検出したポリヌクレオチドとそのコード領域において塩基連鎖に関して少なくとも90%(95%、97%)基準体(図など)と同一であり、検出したペプチド類および蛋白質類とその1次構造において、少なくとも90%(95%、97%)基準体とアミノ酸の連鎖が同一であることである。
−遺伝子:概念「遺伝子」によって、m−またはpra−mRNAまたはその他のRNA(たとえばtRNA、rRNA、snRNAなど)の合成情報を含有する規定されたヌクレオチド配列を有するゲノム断片を表している。
−遺伝子フラグメント:その塩基連鎖において遺伝子の部分領域を含む核酸断片。
−生理学的に伸長した遺伝子フラグメント:分子生物学的方法、たとえばcDNAライブラリの連続パターン、核酸混合物またはPCR仲介方法(いわゆるRACEプロトコル)からの相補的DNA鎖の引き出しなどによって、その配列において対応する標的器官(脳、脊髄、後根神経節)の中に発現したmRNAに相当するように伸長される遺伝子フラグメント。
−ペプチドまたは蛋白質への結合:固定のために処理される物質とペプチドまたは蛋白質との間の相互作用。
−機能媒介変数:これは蛋白質(イオンチャンネル、受容体、酵素)の機能と相関する実験の測定量である。
−遺伝子技術的に操作:この場合に遺伝物質が取り込まれるような、細胞、組織または器官の操作。
−内生的な発現:対応する蛋白質が遺伝子技術的な操作によって発現に誘因されずに、好適な培養条件下に細胞株を有する蛋白質の発現。
−G蛋白質:シグナル蛋白質としてG蛋白質によって結合した受容体を活性化させるグアノシントリホスフェート(GTP)結合蛋白質のための国際的慣用略語
−レポータ遺伝子:たとえば発光酵素、アルカリホスファターゼまたはグリーン・蛍光蛋白質(GFP)のような、簡単な生化学的方法または組織化学的方法を利用してその遺伝子生成物を簡単に検出できる遺伝子のための一般名称。
−(組換え)DNAコンストラクト:DNA分子のインビトロ結合によって発生したDNA分子の各種の一般名称。
−クローニングベクター:クローニングにより外部遺伝子またはこの遺伝子の部分の担体として利用される核酸分子の一般名称。
−発現ベクター:好適な宿主細胞内への取込み後転写およびベクターの中にクローニングされた外部遺伝子の翻訳を可能にする特異的に構成されたクローニングベクターの名称。
−LTR配列:“Long terminal repeat”の略語。線状ゲノムの両端に見い出される長い配列領域の一般名称。このような配列領域は、たとえばレトロウィルスのゲノムの中および真核トランスポゾンの末端に生じる。
−ポリ−A−テール:メッセンジャーRNAsの3’末端にポリアデニル化によって接着するアデニル基(約20−250)
−プロモータ配列:遺伝子の転写、すなわちmRNAの合成から制御されるDNA配列領域の名称。
−ORI配列:“Origin of replication”の略語。ORI配列はDNA分子に、細胞内の自立単位として増殖することを可能にする。
−エンハンサー配列:一般に多くの遺伝子の発現を様々な規模で増強する比較的短い、部分的に反復して現れる遺伝子要素の名称。
−転写因子:特異的DNA配列への結合を介して遺伝子の転写に影響を及ぼす蛋白質の名称。
−培養:好適な培養条件下で細胞または組織を保持すること。
−発現を可能にする条件:これは、関心のある蛋白質の発現を可能にする培養条件の選択および適用である。これには、温度変化、溶媒変更、誘導物質の添加、阻害物質の除去が含まれる。
−インキュベーション時間:細胞または組織をインキュベートするための持続時間。すなわち一定の温度にさらす時間。
−選択圧:ある特定の遺伝子生成物、いわゆる選択マーカーを有する細胞に成長上の長所を調達する培養条件の適用。
−両生類細胞:両生類の種の動物からの細胞。
−細菌細胞:真性細菌目または古細菌の豊穣さに帰属する細胞、またはそれらから由来する細胞
−酵母細胞:子嚢菌類エンドミケス目(Endomycetalse)の目に帰属する細胞、またはそれから由来する細胞
−昆虫細胞:六脚類(Hexaponda)の目に帰属する細胞、またはそれらから由来する細胞
−自然の哺乳動物細胞:その重要な特徴において有機体中に存在する細胞に相当する哺乳動物から由来する細胞。
−不死化哺乳動物細胞:適用した培養条件または遺伝子技術的な操作によって、一般に常法で培養内で行われる分裂頻度を超えて分裂(約100)する性質を有する細胞。
−標識:検出反応のために対応する修飾または誘導によって、たとえば放射性、蛍光性または発光性により得るようにすること。
−リガンド:身体内または細胞内に存在する分子に特異的に受容体を結合する物質。
−排除:リガンドの結合部位からのリガンドの完全または部分的な除去。
−結合した活性:受容体に結合したリガンド量と相関する生化学的または物理的に検出した測定値。
−調節:制御プロセスの部分として行ったある過程の阻害または活性
−阻害:調節の特別の場合としての、ある過程の阻止/抑制。
−活性:調節の特別の場合としての、ある過程の増強。
−受容体:広義の意味で、作用物質が結合できる全ての原核または真核有機体中に存在する分子。狭義の意味で、作用物質の結合によって細胞内の変化を生ぜしめる膜結合蛋白質または複数の蛋白質錯体。
−イオンチャンネル:陰イオンまたは陽イオンが膜を通り浸透できる膜結合蛋白質または複数の蛋白質錯体。
−酵素:触媒性質を有する蛋白質を含む活性非卵白成分からなる蛋白質または錯体の名称。
−遺伝子発現(発現する/発現可能):RNA(RNA発現)または蛋白質(蛋白質発現)への遺伝子の遺伝情報の翻訳
−イオン環境:特定の区画内の1個または複数個のイオン濃度
−膜電位:膜の一方の側で陰イオンおよび他方の側で陽イオンの余剰に基づく膜を介した電位差。
−酵素活性度の変化:酵素の触媒活性の阻害または誘導
−2ndメッセンジャー:細胞外シグナルへの応答としてサイトソル内に形成されるか、サイトソル内へ移動する小分子。この場合は情報を、たとえばcAMP、IP3のような細胞株へ伝達する支援をする。
−(遺伝子)プローブ:核酸を利用して求めている遺伝子または特定のDNA配列を検出できる核酸の各種の名称。遺伝子プローブ(たとえばビオチン、磁気ビード、ジゴキシニン)の誘導体化によって、特にDNA分子を混合物から引き出すことができる。プローブとして、クローン遺伝子、遺伝子フラグメント、化学合成オリゴヌクレオチドおよび多くが放射性標識されたRNAも使用される。
−DNA:デオキシリボ核酸の国際的名称。
−ゲノムDNA:真核有機体において細胞の細胞核から由来するDNAのための一般的名称。
−cDNA:“Complementary DNA”の略語。RNA分子の1本鎖もしくは2本鎖DNA複製の名称。
−cDNAバンク/ライブラリ:要約して細胞または組織から合成した全てのRNAの全体を表す任意にクローニングしたcDNAフラグメントの集合の名称。
−cDNAクローン:この細胞が人工的に取り込まれたcDNAフラグメントを含有するような、唯一の細胞から導出した遺伝子的に統一した細胞の個体群の名称。
−ハイブリダイゼーション:2つの独立した1本鎖から塩基対によって生じた2本鎖核酸分子の形成。
−ストリンジェントな条件:完全に塩基対となった核酸鎖のみが形成され、安定した状態になる条件。
−単離する:求めている分子を混合物から見つけ出し、分離すること。
−DNA配列決定:DNA分子内の塩基の連鎖の決定。
−核酸配列:DNA分子の1次構造、すなわちDNAが構成される個々の塩基の連鎖の名称。
−遺伝子特異的オリゴヌクレオチドプライマー:その塩基組成において求めている遺伝子または求めているcDNAへのストリンジェントなハイブリダイゼーションを可能にするオリゴ核酸つまり10−40塩基長の核酸フラグメント。
−オリゴヌクレオチドプライマーの検出:ハイブリダイゼーションおよび/またはポリメラーゼ連鎖反応に最適であるオリゴヌクレオチドから所定のDNA配列への手動または計算機支援検索。
−PCR:ポリメラーゼ連鎖反応の略語。核酸分子の混合物からインビトロ法で核酸領域の選択的富化のために規定した長さおよび規定した配列。
−DNAテンプレート:PCR(上記参照)を利用したDNA断片が複製される核酸分子または核酸分子の混合物
−RNA:国際的に慣用のリボ核酸の略語。
−mRNA:核から細胞内へ遺伝情報の転移に参加し、ポリペプチドまたは蛋白質の合成情報を含むメッセンジャーリボ核酸の国際的に慣用の略語。
−アンチセンス ポリヌクレオチド:分子の塩基連鎖が部分領域の塩基連鎖と相補的に自然に存在するRNAである複数の自然のまたは修飾した核酸からなる分子。
−PNA:“peptidic Nucleic Acids”の国際的に慣用の略語。この場合、ペプチド結合したアミノ酸が鎖を形成し、このアミノ酸が側鎖としてDNAまたはRNAとのハイブリダイゼーションの能力のある塩基を担う。
−配列:ヌクレオチドまたはアミノ酸の連鎖。本発明に特異的な意味において、それにより核酸配列を指している。
−リボザイム:触媒活性のリボ核酸の名称(たとえばリガーゼ、エンドヌクレアーゼ、ポリメラーゼ、エキソヌクレアーゼ)
−DNA酵素:触媒活性を含有するDNA分子の名称(たとえばリガーゼ、エンドヌクレアーゼ、ポリメラーゼ、エキソヌクレアーゼ)
−触媒RNA/DNA:リボザイムもしくはDNA酵素(上記参照)の一般的名称。
−アデノウィルス:脊椎動物に存在する細胞病原性ウィルス。
−アデノ関連ウィルス(AAV):パルボウィルスのファミリに属す。AAVの効果的な増殖のために、介助ウィルス(たとえばヘルペス−、種痘−またはアデノウィルス)による宿主細胞の重感染が必要である。安定して宿主ゲノムの中へ組み入れられるAAVの性質は、哺乳動物細胞の形質導入ベクターとして関心がもたれている。
−ヘルペスウィルス:ヘルペス感染のウィルス病原体。
−翻訳後修飾:翻訳後に実施される蛋白質またはポリペプチドの変化。これらに含まれるものは、たとえばホスホリル化、グリコシル化、アミド化、アセチル化または蛋白質分解である。
−グリコシル化:蛋白質への個々の糖分子または全糖鎖の付加の名称。
−ホスホリル化:蛋白質、有利にはセリン、トレオニンまたはチロシンのアミノ酸のOH基への、1個または複数個のリン酸塩基の付加の名称。
−アミド化:アミド官能基、たとえばペプチドまたは蛋白質のカルボキシ末端アミノ酸基への、カルボキシ官能基の転換のための名称。
−膜アンカーを具備:疎水分子の付加によって好適な方法で脂肪酸またはその誘導体を細胞の脂質二重層膜へ係留されるように、蛋白質、または他の有機分子の翻訳後の修飾。
−分裂する:この特異的な場合において、複数の従属配列へのペプチドまたは蛋白質の分裂。
−短縮する:複数の個別部分からなる分子を1個または複数個部分だけ短縮すること。
−抗体:溶融性の、または細胞膜に結合した、免疫グロブリンと呼ばれる、抗原のための特異的結合部位を有する蛋白質。
−モノクロナール抗体:抗原のただ1つの抗原決定基に向けた、非常に高い選択性を有する抗体。
−ポリクロナール抗体:抗原の複数の決定基に向けた抗体からなる混合物。
−導入遺伝子:遺伝子的に変化させること。
−非ヒト哺乳動物:ヒト種を除く哺乳動物の全体性(哺乳類の網)
−生殖細胞:第2生殖細胞との融合により新規有機体の形成を可能にする半数ゲノムをもつ細胞。
−体細胞:小器官の構成要素としての二倍細胞。
−染色体の取りこみ:染色体レベルでのヌクレオチド配列への侵襲
−ゲノム:有機体内の全遺伝子の全体性の一般的記述。
−動物の祖先:自然または人工の方法で直線的にその遺伝物質への伝達による他の動物(子孫)と近親性がある動物(祖先)。
−発現可能:核酸分子は、合成情報が蛋白質またはポリペプチドを含み、この蛋白質またはポリペプチドの合成をインビトロまたはインビボで可能にする対応する調節配列を具備している場合に、発現可能である。この前提条件がたとえばコード配列内での侵襲によって無くなると、核酸分子はもはや発現可能ではない。
−齧歯類動物:齧歯目、たとえばラットまたはマウスの目からの動物。
−苦痛調節物質として同定可能:当業者が鎮痛と呼ぶ生体への取り込み時に挙動変化を生ぜしめる物質(抗痛覚性、抗痛覚過敏性または抗異苦痛性)。このスクリーニング方法の場合は、この物質がスクリーニングにおいて機能媒介変数の変化のより強い結合または解除によって明らかに、たとえば100%、被験物質の平均の結合または相互作用を超えることに関係する。
−化合物:複数の原子からなる、ここでは本発明による方法によって同定された分子としての別の分子の名称。
−作用物質:有機体への適用時に前記有機体内の変化を生ぜしめる化合物。これは、特に有機体に治癒効果を及ぼす有機化学的に合成された分子である。ここでは本発明による蛋白質およびペプチドに結合する特別の分子。
−低分子:分子量<2kDaをもつ分子。
−薬剤:薬剤取扱法第1条§2の規定に準ずる物質.
−診断剤:疾患を診断するために使用できる化合物または方法
−苦痛治療:苦痛を和らげまたはなくすための方法、あるいは予想される苦痛の発生を抑制するための方法(予感性痛覚脱失)。
−慢性痛:しばしば苦痛感覚が最初の刺激の時点および場所を越えることを特徴とする長期間持続する、身体の苦痛感覚を増大させる苦痛感覚
−遺伝子治療:遺伝子治療とは、遺伝子疾患を好適なゲノムの変化によって原因から治療することを目的とする全ての方法である。
−インビボ遺伝子治療:遺伝子治療を目的とする生体内の遺伝物質の取り込み。一方は二倍細胞で一方は半数細胞で行われる身体侵襲と胚通路侵襲を区別することができる。
−インビトロ遺伝子治療:細胞を後で再び遺伝子治療のためにヒト身体へ使用することを目的としたヒト身体の外部で細胞への遺伝物質の取り込み。
−診断法:疾患を同定するための方法。
−効能調査:生体への作用について化合物の効能を調査することを目的とした調査。
【0020】
この方法の有利な実施形態において、細胞はステップ(a)で遺伝子技術的に操作される。その場合、遺伝物質、特に1個または複数個のポリヌクレオチド配列が細胞の中に取り込まれる。この実施形態のもう1つの有利な変形において、遺伝子技術的な操作が試験物質によって変化した機能媒介変数の少なくとも1つの測定を可能にする。この実施形態において、遺伝子技術的な操作によって、機能媒介変数の変化が全般的にまたは改善されて測定できる前提条件が構築される。その場合、遺伝子技術的な操作によって細胞内に非内生的に発現したG蛋白質の形態が発現され、またはレポーター遺伝子が導入されることが特に有利である。これは特に細胞の中への内生的に非存在のまたは生理学的に非発現のG蛋白質(GTP結合蛋白質)の遺伝子技術的導入、たとえばシグナル経路または非常に易結合性である無差別混交のG蛋白質の変化を可能にするキメラG蛋白質の導入である。レポーター遺伝子の導入は、さらに遺伝子生成物の(細胞外誘発性の)誘導発現の測定を可能にする。
【0021】
もう1つの有利な実施形態において、細胞が図34a), 34c), 34e), 34g), 35a), 35c), 35e), 36a), 36c), 37a), 37c), 38a), 38c), 39a), 39c), 39e), 40a), 40c), 40e), 41a), 41c), 41e), 42a), 42e), 43c), 43e), 44e), 45a), 45c), 45e), 又は46e)の1つに基づく少なくとも1個のポリヌクレオチドまたは前記ポリヌクレオチドに少なくとも90%類似のポリヌクレオチドまたは図1−33に示した配列の1つに基づく1つの遺伝子フラグメントを包含する遺伝子のコード配列からなるポリヌクレオチド、または前記ポリヌクレオチドに少なくとも90%類似のポリヌクレオチドを含有するように、前記細胞が遺伝子技術的に操作される。それによって、たとえば、この方法に使用した細胞または製剤の中に内生的に発現しないペプチドまたは蛋白質が細胞から合成されることを達成することができる。その場合、ポリヌクレオチドが組換えDNAコンストラクトの中に含有されている場合に特に有利である。(組換え)DNAコンストラクトとは、インビトロで製造されたDNA分子である。
【0022】
ステップa)の前の方法において、細胞が遺伝子技術的に操作される場合、細胞が遺伝子技術的操作後に、およびステップ(a)の前に、発現を可能にする条件下に、必要がある場合は選択圧下に培養されることが有利である。培養するとは、細胞もしくはその後継世代の生き残りを保証する条件において前記細胞または組織を維持することである。その場合、これらの条件は、ここで遺伝子技術的な操作によって接合された物質の発現が可能になるように選ばれるべきである。そのために、pH、酸素濃度および温度が生理学的に保持され、充分な栄養物質および必要な補助要因が付加されるべきである。選択圧は、遺伝子技術的な操作が少なくとも部分的に成功を収めた細胞のみをさらに培養することを可能にする。それに含まれるのは、たとえばDNAコンストラクトを介した耐抗生物質性の導入である。
【0023】
本発明による方法において、使用した細胞が両生類細胞、細菌細胞、酵母細胞、昆虫細胞または不死化細胞または自然の哺乳動物細胞である場合、特に有利である。両生類細胞の例はキセノプスオーシテン(Xenopus Oocyten)であり、細菌細胞はエッシェリキア・コリ(E−coli)細胞であり、酵母細胞はサッカロミセスセレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)であり、昆虫細胞はSf9細胞であり、不死化哺乳動物細胞はHeLa細胞であり、自然の哺乳動物細胞はチャイニーズヒムスターCHO(Chinese Hamster Ovary)細胞である。
【0024】
本発明による方法におけるペプチドまたは蛋白質への物質の結合の検出のための有利な測定方法において、結合の測定は、ペプチドまたは蛋白質の公知の標識したリガンドの排除および/または該ペプチドまたは蛋白質に結合した標識した試験物質の活性を介して行った。その場合、リガンドは同様に結合する被験物質によって結合部位から排除される高い特異性で蛋白質またはペプチドに結合する分子である。標識とは、分子での検出を容易にする人工の修飾である。例は、放射性標識、蛍光標識または発光標識である。
【0025】
本発明による方法におけるペプチドまたは蛋白質への物質の結合によって解除された機能媒介変数の変化の確定のための別の有利な測定方法において、試験物質によって変化した機能媒介変数の少なくとも1つの測定が受容体、イオンチャンネルおよび/または酵素の調節、阻害および/または活性を介して、特に遺伝子発現、イオン環境、pHまたは膜蛋白質の変化の測定を介して、2ndメッセンジャーの酵素活性度または濃度の変化を介して行われた。それによって、一方で直接物質の作用の測定が受容体、イオンチャンネルおよび/または酵素の影響を介して把握され、他方では有利な被測定例として遺伝子発現、イオン環境、pH、膜電位、2ndメッセンジャーの酵素活性度または濃度のような可変媒介変数がある。その場合、イオン環境とは、特に細胞区画、特にサイトソル内の1個または複数個のイオンの濃度であり、膜電位とは、生体膜の2面の間の電荷差であり、2ndメッセンジャーとは、たとえば環状AMP(cAMP)、イノソトールトリホスフェート(IP3)またはジアクリルグリセロール(DAG)のような細胞内のシグナル経路のメッセージ物質である。
【0026】
この方法の有利な変形において、ペプチドまたは蛋白質は、ステップ(a)および(b)において、
−JNK3、PIM−2、LR−11、TFIIFβ、GGT−β、GATA3、CLC−7、カタラーゼ、テトラスパニン(TM4SF/TSPAN−6/TM4−D)、カゼインキナーゼ1a、MAP3K7/TAK−1(TGF−β活性キナーゼ)、BAB14112および/またはスペルミジンシンターゼの群、
−ペプチドまたは蛋白質のために、またはその一部のために図34a), 34c), 34e), 34g), 35a), 35c), 35e), 36a), 36c), 37a), 37c), 38a), 38c), 39a), 39c), 39e), 40a), 40c), 40e), 41a), 41c), 41e), 42a), 42e), 43c), 43e), 44e), 45a), 45c), 45e), 又は46e)の1つに基づくポリヌクレオチドまたは前記ポリヌクレオチドに少なくとも90%、好ましくは95%、特に97%類似のポリヌクレオチドをコードする前記ペプチドまたは蛋白質の群、
または
−図34b), 34d), 34f), 34h), 35b), 35d), 35f), 36b), 36d), 37b), 37d), 38b), 38d), 39b), 39d), 40b), 40d), 40f), 41b), 41d), 41f), 42b), 42f), 43d), 43f), 44f), 45b), 45d), 45f) 又は46f)の1つに基づくアミノ酸配列を有するペプチドまたは蛋白質または前記ペプチドまたは蛋白質に少なくとも90%、好ましくは95%、特に97%類似のペプチドまたは蛋白質の群、
−および/または図34a), 34c), 34e), 34g), 35a), 35c), 35e), 36a), 36c), 37a), 37c), 38a), 38c), 39a), 39c), 39e), 40a), 40c), 40e), 41a), 41c), 41e), 42a), 42e), 43c), 43e), 44e), 45a), 45c), 45e), 又は 46e)の1つに基づくポリヌクレオチドへのストリンジェントな条件下にまたは前記ポリヌクレオチドのアンチセンス ポリヌクレオチドを結合する核酸によってコードされる蛋白質の群、および/または
−前記蛋白質類および/またはペプチド類の1つの少なくとも10個、好ましくは少なくとも15個、特に少なくとも20個のアミノ酸長さの部分蛋白質の群、から選ばれる。
【0027】
そのもとに公知の配列および機能を有するペプチド類および特に蛋白質類が把握され、これらに関しては先行技術において苦痛における機能が知られていない。
【0028】
この方法のもう1つの有利な変形において、ペプチドまたは蛋白質のためにステップ(a)および(b)において、図1、3−8、10、11、13、14、15、17−27または31−33に示された配列に基づく遺伝子フラグメントを包含するポリヌクレオチドからなる遺伝子がコードし、またはペプチドまたは蛋白質のために前記遺伝子に少なくとも90%、特に95%、好ましくは97%類似のポリヌクレオチドがコードする。
【0029】
この方法のもう1つの有利な変形において、ペプチドまたは蛋白質のためにステップ(a)および(b)において、図2、9、12、16または28−30に示された配列の1つに基づく遺伝子フラグメントを包含するポリヌクレオチドからなる遺伝子がコードし、またはペプチドまたは蛋白質のために前記遺伝子に少なくとも90%、特に95%、好ましくは97%類似のポリヌクレオチドがコードする。
【0030】
本発明のもう1つの有利な目的は、図1−33の1つに示されたヌクレオチド配列または図1−33の1つに基づく遺伝子フラグメントを包含する遺伝子のコード配列からなるポリヌクレオチドに、少なくとも90%、好ましくは95%、特に少なくとも97%まで相当するポリヌクレオチドである。その中に、全部または少なくとも一部のいずれかでフラグメントに相当する遺伝子のコード配列に相当するポリヌクレオチドのような示された遺伝子フラグメント自体も包含される。それによって、少なくとも90%、好ましくは95%、特に少なくとも97%が誘導されたポリヌクレオチドのコード配列または遺伝子のコード配列と塩基連鎖において一致するポリヌクレオチドも意味されている。
【0031】
ポリヌクレオチドの第1の特別に選ばれた形態は、図1、3−8、10、11、13、14、15、17−27または31−33の1つ、特に20または21つに示されたヌクレオチド配列またはその部分の1つまたは図1、3−8、10、11、13、14、15、17−27または31−33の1つ、特に20または21つに基づく遺伝子フラグメントを包含する遺伝子のコード配列からなるポリヌクレオチドに少なくとも90%、好ましくは95%、特に少なくとも97%まで相当するポリヌクレオチドである。
【0032】
もう1つの有利な目的は、第1の製造方法によって規定されたポリヌクレオチド、すなわち少なくとも90%、好ましくは95%、特に少なくとも97%まで規定された核酸配列に相当するポリヌクレオチドであり、これは、図1−33の1つに基づくポリヌクレオチドがプローブとして標識され、cDNAバンクがプローブでハイブリダイズされ、ストリンジェントな条件下に洗浄され、プローブが結合したcDNAクローンが単離され、必要がある場合は配列決定されることによって得られる。ここでポリヌクレオチド、または遺伝子が製造工程を介して規定され、この製造工程によって特定の生成物、一定の公知の遺伝子フラグメントを包含する遺伝子が単離もしくは配列決定することができる。プローブは相補的または対応するヌクレオチド配列に使用することができ、そのために多くが同定のために標識される核酸である。cDNAバンクは、可能な限り完全に選択した組織のmRNAを再現するべき細胞または組織のクローニング化cDNAフラグメントである。ハイブリダイゼーションは、2つの1本鎖核酸分子の結合を意味し、洗浄はストリンジェントな条件下に、厳密に一組の塩基を介してハイブリダイズされた核酸分子を介してのみ結合された状態になることを保証するべきである。cDNAクローンは遺伝子的に統一された、ここで統一cDNAを有する子孫群である。
【0033】
もう1つの有利な目的は、第2の、製造方法によって規定されたポリヌクレオチド、すなわち少なくとも90%、好ましくは95%、特に少なくとも97%まで規定された核酸配列に相当するポリヌクレオチドであり、これはポリヌクレオチドの断片が図1−33の1つに基づき遺伝子特異的オリゴヌクレオチド−プライマーとして算出および合成され、次にそれらと共にPCRによって1本鎖または2本鎖DNA、cDNAライブラリまたはゲノムDNAから出発してテンプレートとして伸長したポリヌクレオチドが発生され、必要がある場合は配列決定されることによって得られる。またここでもポリヌクレオチドもしくは遺伝子がもう1つの製造工程を介して規定され、この製造工程により、ある特定の生成物、ある特定の公知の遺伝子フラグメントを含有する遺伝子が単離もしくは配列決定することができる。プライマーは標的DNA(いわゆるテンプレート)によってハイブリダイズされ、合成の始点であるオリゴヌクレオチドである。PCRは、ある特定のポリメラーゼの耐熱性が選択的複製に利用されるポリメラーゼ連鎖反応の略語である。その場合、テンプレートは複製が選択的にハイブリダイズに適したDNAのプライマーによって行われる出発物質として利用される。
【0034】
第2の特別に選ばれたポリヌクレオチドの形態は、特に、その製造/単離/塩基配列の出発点として図1、3−8、10、11、13、14、15、17−27または31−33の1つ、特に20または21つに基づくポリヌクレオチド(遺伝子フラグメント)が使用される場合の、製造方法によって規定されたポリヌクレオチドである。
【0035】
さらに、このポリヌクレオチドはRNAもしくは1本鎖または2本鎖DNA、特にmRNAまたはcDNAであることが有利である。
【0036】
同様に、ポリヌクレオチドは、特異的に本発明に基づくポリヌクレオチドに結合することができる配列を有するアンチセンス−ポリヌクレオチドまたはPNAであることが有利である。その場合、PNAとは塩基対を担うが、その脊柱がペプチドに結合する“peptidic nucleic acid”(ペプチド核酸)である。アンチセンス−ポリヌクレオチドは、塩基核酸の少なくとも一部に対して相補的な塩基連鎖を示す。同様に、ポリヌクレオチドはリボザイムの部分またはその他のDNA酵素または触媒RNAもしくはDNAであることが有利である。リボザイムとは、触媒活性リボ核酸のことであり、DNA酵素とは対応するデオキシリボ核酸、つまり触媒RNAもしくはDNAである。
【0037】
本発明のもう1つの目的は、上記ポリヌクレオチドの1つを含有するベクターである。ベクターとは、遺伝子技術的な操作において外部遺伝子を含有し、もしくは伝達することに利用される核酸分子である。その場合、発現ベクターであることが特に有利である。この発現ベクターは、それによって含有された外部遺伝子、ポリヌクレオチドの発現に利用される。
【0038】
さらに、ウィルスから、たとえばアデノウィルス、アデノ関連ウィルスまたはヘルペスウィルスから誘導されたベクターでありおよび/またはこのベクターは少なくとも1つのLTR−、ポリA−、プロモーター−、および/またはORI配列を含有する。LTRは“Long−TerminalRepeat”であり、たとえばウィルスにおいて末端にある部分である。ポリ−A−配列はアデノシン基20以上の長さのテールである。プロモータ配列は転写のための制御領域である。
【0039】
本発明のベクターの特に選ばれた形態は、ポリヌクレオチドまたは前記ポリペプチドに少なくとも90%、好ましくは95%、特に97%類似の、図図1、3−8、10、11、13、14、15、17−27または31−33、特に20または21つに基づくポリヌクレオチド、またはポリヌクレオチド、または前記ポリヌクレオチドに少なくとも90%、好ましくは95%、特に97%類似の、図1、3−8、10、11、13、14、15、17−27または31−33、特に20または21つに基づく配列を含有するポリヌクレオチド、またはポリヌクレオチド、または前記ポリヌクレオチドに少なくとも90%、好ましくは95%、特に97%類似の、図1、3−8、10、11、13、14、15、17−27または31−33、特に20または21の1つに基づく遺伝子フラグメントから出発した製造方法によって含有されるポリヌクレオチド、を含有するベクターである。
【0040】
もう1つの目的は、ペプチド、特にオリゴペプチドまたはポリペプチド、またはすでに本発明の目的として記載されたポリヌクレオチドの1つによってコードされる蛋白質である。
【0041】
本発明のもう1つの目的は、ペプチド、特にオリゴペプチドまたはポリペプチド、またはストリンジェントな条件下に図1−33に基づくポリヌクレオチドの1つまたはそのアンチセンス−ポリヌクレオチドによってハイブリダイズするポリヌクレオチドをコードする蛋白質である。
【0042】
また本発明の目的は、ペプチドまたは蛋白質が翻訳後に修飾された場合、特にグリコシル化、ホスフォリル化、アミド化、メチル化、アセチル化、ADPリボシル化、ヒドロキシル化、1つの膜アンカーを具備し、分裂または短縮されたことである。翻訳後の修飾はたとえば、Voet/Voet、Biochemistry、1stEdition、1990、935−938頁から読み取れる。
【0043】
ペプチドまたは蛋白質の特に選ばれた形態は、ポリヌクレオチドまたは前記ポリペプチドに少なくとも90%、好ましくは95%、特に97%類似の、図図1、3−8、10、11、13、14、15、17−27または31−33、特に20または21つに基づくポリヌクレオチド、またはポリヌクレオチド、または前記ポリヌクレオチドに少なくとも90%、好ましくは95%、特に97%類似の、図1、3−8、10、11、13、14、15、17−27または31−33、特に20または21つに基づく配列を含有するポリヌクレオチド、またはポリヌクレオチド、または前記ポリヌクレオチドに少なくとも90%、好ましくは95%、特に97%類似の、図1、3−8、10、11、13、14、15、17−27または31−33、特に20または21の1つに基づく遺伝子フラグメントから出発した製造方法によって含有されるポリヌクレオチドの場合にコードされる。
【0044】
本発明のもう1つの目的は、すでに本発明の目的として記載したペプチドまたは蛋白質に対する抗体である。その場合、この抗体においてモノクロナール抗体またはポリクロナール抗体である場合に有利である。
【0045】
抗体の特に選ばれた形態は、前記抗体がペプチドまたは蛋白質に向けられる場合、ポリヌクレオチドまたは前記ポリペプチドに少なくとも90%、好ましくは95%、特に97%類似の、図図1、3−8、10、11、13、14、15、17−27または31−33、特に20または21つに基づくポリヌクレオチド、またはポリヌクレオチド、または前記ポリヌクレオチドに少なくとも90%、好ましくは95%、特に97%類似の、図1、3−8、10、11、13、14、15、17−27または31−33、特に20または21つに基づく配列を含有するポリヌクレオチド、またはポリヌクレオチド、または前記ポリヌクレオチドに少なくとも90%、好ましくは95%、特に97%類似の、図1、3−8、10、11、13、14、15、17−27または31−33、特に20または21の1つに基づく遺伝子フラグメントから出発した製造方法によって含有されるポリヌクレオチドの場合にコードされる。
【0046】
本発明のもう1つの目的は、すでに本出願の目的として記載したポリヌクレオチド、すでに本出願の目的として記載したペプチドまたは蛋白質および/またはすでに本出願の目的として記載したベクターを含有する細胞である。その場合、両生類細胞、細菌細胞、酵母細胞、昆虫細胞または不死化細胞または自然の哺乳動物細胞である場合、特に有利である。両生類細胞の例はキセノプスオーシテン(Xenopus Oocyten)であり、細菌細胞の例はエッシェリキア・コリ(E−coli)細胞、酵母細胞の例はサッカロミセスセレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、昆虫細胞の例はSf9細胞、不死化哺乳動物細胞の例はHeLa細胞および自然の哺乳動物細胞の例はチャイニーズヒムスターCHO(Chinese Hamster Ovary)細胞である。
【0047】
特に選ばれた細胞の形態は、特に選ばれたポリヌクレオチドの形態、特に選ばれたペプチドまたは蛋白質の形態および/または特に選ばれたベクターの形態を包含する。
【0048】
本発明のもう1つの目的は、導入遺伝子非ヒト哺乳動物の胚細胞および体細胞が動物のゲノムまたは前記動物の祖先の1つのゲノムの中への染色体取り込みの結果としてすでに本発明の目的として記載したポリヌクレオチドの1つを含有する前記導入遺伝子非ヒト哺乳動物である。その場合、染色体取り込みとは、遺伝子技術的操作による侵襲が動物の染色体の中で効果を生じることである。
【0049】
本発明のもう1つの目的は、導入遺伝子非ヒト哺乳動物の胚細胞および体細胞が動物のゲノムまたは前記動物の祖先の1つのゲノムの中への染色体操作の結果として請求項14−21のいずれか1項記載のヌクレオチド配列の1つをもはや発現形態で含有しない前記導入遺伝子非ヒト哺乳動物である。染色体操作は、動物またはその祖先の遺伝子に該当する。「もはや発現しない」とは、ポリペプチドまたは蛋白質の合成情報が、自然の形態で存在しているにもかかわらず、もはや完全な合成が可能ではない場合である。例は、調節配列の変化またはコード領域内の自然の核酸分子の一部の切り取りである。
【0050】
その場合、導入遺伝子非ヒト哺乳動物が齧歯類動物である場合、特に有利である。
【0051】
特に選ばれた導入遺伝子非ヒト哺乳動物の形態は、ヌクレオチド配列がポリヌクレオチドの特に選ばれた形態に相当する場合に存在する。
【0052】
本発明のもう1つの目的は、本発明による方法による苦痛調節物質として同定可能の化合物である。その場合、化合物は特に低分子作用物質、しかしまたペプチド類、蛋白質類および核酸類に関係する。この場合、化合物は、本発明によるスクリーニング方法において結合に関して明らかにより強く、好ましくは被験物質の平均より2倍強く結合し、または機能媒介変数の変更に関して明らかに被験物質の平均から逸脱する特徴を有することを同定可能であることを意味する。
【0053】
特に選ばれた本発明による化合物の形態は、公知の蛋白質の使用下の方法によって、JNK3、PIM−2、LR−11、TFIIFβ、GGT−β、GATA3、CLC−7、カタラーゼ、テトラスパニン(TM4SF/TSPAN−6/TM4−D)、カゼインキナーゼ1a、MAP3K7/TAK−1(TGF−β活性キナーゼ)、BAB14112および/またはスペルミジンシンターゼの群、ペプチドまたは蛋白質のために、またはその一部のために図34a), 34c), 34e), 34g), 35a), 35c), 35e), 36a), 36c), 37a), 37c), 38a), 38c), 39a), 39c), 39e), 40a), 40c), 40e), 41a), 41c), 41e), 42a), 42e), 43c), 43e), 44e), 45a), 45c), 45e), 又は46e)の1つに基づくポリヌクレオチドまたは前記ポリヌクレオチドに少なくとも90%、好ましくは95%、特に97%類似のポリヌクレオチドをコードする前記ペプチドまたは蛋白質の群、または図34b), 34d), 34f), 34h), 35b), 35d), 35f), 36b), 36d), 37b), 37d), 38b), 38d), 39b), 39d), 40b), 40d), 40f), 41b), 41d), 41f), 42b), 42f), 43d), 43f), 44f), 45b), 45d), 45f) 又は46f)の1つに基づくアミノ酸配列を有するペプチドまたは蛋白質または前記ペプチドまたは蛋白質に少なくとも90%、好ましくは95%、特に97%類似のペプチドまたは蛋白質の群、および/または図34a), 34c), 34e), 34g), 35a), 35c), 35e), 36a), 36c), 37a), 37c), 38a), 38c), 39a), 39c), 39e), 40a), 40c), 40e), 41a), 41c), 41e), 42a), 42e), 43c), 43e), 44e), 45a), 45c), 45e), 又は46e)に基づくポリヌクレオチドへのストリンジェントな条件下にまたは前記ポリヌクレオチドのアンチセンス ポリヌクレオチドを結合する核酸によってコードされる蛋白質の群、および/または苦痛調節物質として同定可能である前記蛋白質類および/またはペプチド類の1つの少なくとも10個、好ましくは少なくとも15個、特に少なくとも20個のアミノ酸長さの部分蛋白質の群、から選ばれる。
【0054】
同様に特に選ばれた本発明による化合物の形態は、ペプチドまたは蛋白質のためにステップ(a)および(b)において図1、3−8、10、11、13、14、15、17−27または31−33、特に20または21の1つに基づく遺伝子フラグメントを包含するポリヌクレオチドからなる遺伝子がコードし、または前記遺伝子に少なくとも90%、特に95%、好ましくは97%類似のポリヌクレオチドがコードする方法によって同定可能である形態である。
【0055】
同様に、ペプチドまたは蛋白質のためにステップ(a)および(b)において図2、9、12、16または28−30の1つに基づく遺伝子フラグメントを包含するポリヌクレオチドからなる遺伝子がコードし、または前記遺伝子に少なくとも90%、特に95%、好ましくは97%類似のポリヌクレオチドが苦痛調節物質としてコードする方法によって同定可能である化合物が有利である。
【0056】
もう1つの目的は、本発明によるペプチドまたは蛋白質に結合する作用物質でもあり、この作用物質が低分子作用物質である場合、特に有利である。
【0057】
特に選ばれた作用物質の形態は、この作用物質が特に選ばれたペプチドまたは蛋白質の形態に結合する場合である。
【0058】
本発明のもう1つの目的は、少なくとも1つの本発明によるポリヌクレオチド、本発明によるペプチドまたは蛋白質、本発明によるベクター、本発明による抗体、本発明による細胞、本発明による化合物および/または本発明による作用物質ならびに必要がある場合は好適なアジュバントおよび/または添加物を含有する薬剤である。本発明による薬剤は、液体の剤形として注射液、滴剤またはジュースの形態で、半固形剤形として顆粒、錠剤、ペレット、パッチ、カプセル、プラスタまたはエーロゾルの形態で処理してよく、少なくとも1つの本発明による目的のほかにそれぞれガレーン式形態に応じて必要がある場合は推進剤、充填剤、溶剤、希釈剤、着色剤および/または結合剤を含有する。アジュバントの選択ならびにその使用量は、薬剤が口腔的、経口的、非経口的、腹膜内、皮内、筋内、鼻腔内、口内、直腸内または局部的に、たとえば皮膚感染、粘膜および眼に投与されるべきか否かに依存する。口腔的投与の場合は、錠剤、糖衣錠、カプセル、顆粒、滴剤、ジュースおよびシロップの形態が好適であり、経口的、局所的および吸入的投与の場合は、溶剤、乳剤、易組換え可能の乾燥調剤ならびにスプレーが好適である。溶解した形態でのデポー剤またはプラスタにおける本発明の目的は、必要がある場合は皮膚浸透薬剤を添加して、好適な経皮的投与製剤である。経口または経皮的に適用可能の剤形は、本発明による対象物を遅延して遊離してよい。患者に処方される作用物質量は、患者の体重、投与形態、症状および疾患の重度に依存して変化される。常法により少なくとも1つの本発明による対象物の2〜500mg/kgが投与される。薬剤が特に遺伝子治療に使用される場合は、好適なアジュバントまたは添加物として、たとえば生理食塩溶液、安定剤、プロテイナーゼ−、DNAse阻害剤が望ましい。
【0059】
さらに、有利な剤形またはポリヌクレオチド(群)、ペプチドまたは蛋白質、ベクター、抗体、細胞化合物および/または作用物質の特に選ばれた剤形(群)を含有する薬剤が特に有利である。
【0060】
その場合、薬剤が公知の蛋白質類、JNK3、PIM−2、LR−11、TFIIFβ、GGT−β、GATA3、CLC−7、カタラーゼ、テトラスパニン(TM4SF/TSPAN−6/TM4−D)、カゼインキナーゼ1a、MAP3K7/TAK−1(TGF−β活性キナーゼ)、BAB14112および/またはスペルミジンシンターゼの群と、ペプチドまたは蛋白質のために、またはその一部のために図34a), 34c), 34e), 34g), 35a), 35c), 35e), 36a), 36c), 37a), 37c), 38a), 38c), 39a), 39c), 39e), 40a), 40c), 40e), 41a), 41c), 41e), 42a), 42e), 43c), 43e), 44e), 45a), 45c), 45e), 又は 46e)
の1つに基づくポリヌクレオチドまたは前記ポリヌクレオチドに少なくとも90%、好ましくは95%、特に97%類似のポリヌクレオチドをコードする前記ペプチドまたは蛋白質の群、または図34b), 34d), 34f), 34h), 35b), 35d), 35f), 36b), 36d), 37b), 37d), 38b), 38d), 39b), 39d), 40b), 40d), 40f), 41b), 41d), 41f), 42b), 42f), 43d), 43f), 44f), 45b), 45d), 45f) 又は46f)の1つに基づくアミノ酸配列を有するペプチドまたは蛋白質または前記ペプチドまたは蛋白質に少なくとも90%、好ましくは95%、特に97%類似のペプチドまたは蛋白質の群、および/または図34a), 34c), 34e), 34g), 35a), 35c), 35e), 36a), 36c), 37a), 37c), 38a), 38c), 39a), 39c), 39e), 40a), 40c), 40e), 41a), 41c), 41e), 42a), 42e), 43c), 43e), 44e), 45a), 45c), 45e), 又は46e)の1つに基づくポリヌクレオチドへのストリンジェントな条件下にまたは前記ポリヌクレオチドのアンチセンス ポリヌクレオチドを結合する核酸によってコードされる蛋白質の群、および/または苦痛調節物質として同定可能である前記蛋白質類および/またはペプチド類の1つの少なくとも10個、好ましくは少なくとも15個、特に少なくとも20個のアミノ酸長さの部分蛋白質の群、の使用下の方法による有利な本発明による化合物を含有する場合、特に有利としてよい。
【0061】
薬剤が、ペプチドまたは蛋白質のためにステップ(a)および(b)において図1、3−8、10、11、13、14、15、17−27または31−33、特に20または21の1つに基づく遺伝子フラグメントを包含するポリヌクレオチドからなる遺伝子がコードし、または前記遺伝子に少なくとも90%、特に95%、好ましくは97%類似のポリヌクレオチド、または特に選ばれたペプチドまたは蛋白質の形態に結合する作用物質を含有する方法によって同定可能である化合物を含有する場合も有利である。
【0062】
本発明のもう1つの目的は、少なくとも1つの本発明によるポリヌクレオチド、ペプチドまたは蛋白質、ベクター、抗体またはその部分および/または本発明による細胞ならびに必要がある場合好適な添加物を含有する診断剤である。その場合、「診断剤」とは、たとえば疾患現象の診断のための補助剤である。
【0063】
特に有利なのは、ポリヌクレオチド、ペプチドまたは蛋白質またはその部分、ベクター、抗体および/または細胞の特に選ばれた形態を含有する診断剤である。
【0064】
特異的に本発明によるポリヌクレオチドに結合することができる配列を有するアンチセンス、ポリヌクレオチドまたはPNAである有利なポリヌクレオチドを含有する診断剤の形態も有利である。
【0065】
本発明のもう1つの目的は、苦痛治療のための薬剤の製造のため、本発明によるポリヌクレオチド、ペプチドまたは蛋白質、ベクター、抗体、細胞、化合物、作用物質の使用および/または
−JNK3、PIM−2、LR−11、TFIIFβ、GGT−β、GATA3、CLC−7、カタラーゼ、テトラスパニン(TM4SF/TSPAN−6/TM4−D)、カゼインキナーゼ1a、MAP3K7/TAK−1(TGF−β活性キナーゼ)、BAB14112および/またはスペルミジンシンターゼの群、
−ペプチドまたは蛋白質のために、またはその一部のために図34a), 34c), 34e), 34g), 35a), 35c), 35e), 36a), 36c), 37a), 37c), 38a), 38c), 39a), 39c), 39e), 40a), 40c), 40e), 41a), 41c), 41e), 42a), 42e), 43c), 43e), 44e), 45a), 45c), 45e), 又は 46e)の1つに基づくポリヌクレオチドまたは前記ポリヌクレオチドに少なくとも90%、好ましくは95%、特に97%類似のポリヌクレオチドをコードする前記ペプチドまたは蛋白質の群、
または
−図34b), 34d), 34f), 34h), 35b), 35d), 35f), 36b), 36d), 37b), 37d), 38b), 38d), 39b), 39d), 40b), 40d), 40f), 41b), 41d), 41f), 42b), 42f), 43d), 43f), 44f), 45b), 45d), 45f) 又は46f)の1つに基づくアミノ酸配列を有するペプチドまたは蛋白質または前記ペプチドまたは蛋白質に少なくとも90%、好ましくは95%、特に97%類似のペプチドまたは蛋白質の群、
−および/または図34a), 34c), 34e), 34g), 35a), 35c), 35e), 36a), 36c), 37a), 37c), 38a), 38c), 39a), 39c), 39e), 40a), 40c), 40e), 41a), 41c), 41e), 42a), 42e), 43c), 43e), 44e), 45a), 45c), 45e), 又は 46e)の1つに基づくポリヌクレオチドへのストリンジェントな条件下にまたは前記ポリヌクレオチドのアンチセンス ポリヌクレオチドを結合する核酸によってコードされる蛋白質の群、および/または
−前記蛋白質類および/またはペプチド類の1つの少なくとも10個、好ましくは15個、特に20個のアミノ酸長さの部分蛋白質の群、から選択されたペプチドまたは蛋白質に結合する作用物質の使用である。
【0066】
特に有利なのは、慢性痛の治療のための使用である。
【0067】
有利には、苦痛治療のために、特に選ばれたポリヌクレオチド、ペプチドまたは蛋白質、ベクター、抗体、細胞、化合物、作用物質の使用および/または
−JNK3、PIM−2、LR−11、TFIIFβ、GGT−β、GATA3、CLC−7、カタラーゼ、テトラスパニン(TM4SF/TSPAN−6/TM4−D)、カゼインキナーゼ1a、MAP3K7/TAK−1(TGF−β活性キナーゼ)、BAB14112および/またはスペルミジンシンターゼの群、
−ペプチドまたは蛋白質のために、またはその一部のために図34a), 34c), 34e), 34g), 35a), 35c), 35e), 36a), 36c), 37a), 37c), 38a), 38c), 39a), 39c), 39e), 40a), 40c), 40e), 41a), 41c), 41e), 42a), 42e), 43c), 43e), 44e), 45a), 45c), 45e), 又は46e)の1つに基づくポリヌクレオチドまたは前記ポリヌクレオチドに少なくとも90%、好ましくは95%、特に97%類似のポリヌクレオチドをコードする前記ペプチドまたは蛋白質の群、
または
−図34b), 34d), 34f), 34h), 35b), 35d), 35f), 36b), 36d), 37b), 37d), 38b), 38d), 39b), 39d), 40b), 40d), 40f), 41b), 41d), 41f), 42b), 42f), 43d), 43f), 44f), 45b), 45d), 45f) 又は46f)の1つに基づくアミノ酸配列を有するペプチドまたは蛋白質または前記ペプチドまたは蛋白質に少なくとも90%、好ましくは95%、特に97%類似のペプチドまたは蛋白質の群、から選ばれたペプチドまたは蛋白質に結合する作用物質の形態の使用である。
【0068】
もう1つの非常に有利な苦痛治療のための使用は、第1の特に選ばれた化合物の形態および/または
−JNK3、PIM−2、LR−11、TFIIFβ、GGT−β、GATA3、CLC−7、カタラーゼ、テトラスパニン(TM4SF/TSPAN−6/TM4−D)、カゼインキナーゼ1a、MAP3K7/TAK−1(TGF−β活性キナーゼ)、BAB14112および/またはスペルミジンシンターゼの群、
−ペプチドまたは蛋白質のために、またはその一部のために図34a), 34c), 34e), 34g), 35a), 35c), 35e), 36a), 36c), 37a), 37c), 38a), 38c), 39a), 39c), 39e), 40a), 40c), 40e), 41a), 41c), 41e), 42a), 42e), 43c), 43e), 44e), 45a), 45c), 45e), 又は46e)の1つに基づくポリヌクレオチドまたは前記ポリヌクレオチドに少なくとも90%、好ましくは95%、特に97%類似のポリヌクレオチドをコードする前記ペプチドまたは蛋白質の群、
または
−図34b), 34d), 34f), 34h), 35b), 35d), 35f), 36b), 36d), 37b), 37d), 38b), 38d), 39b), 39d), 40b), 40d), 40f), 41b), 41d), 41f), 42b), 42f), 43d), 43f), 44f), 45b), 45d), 45f) 又は46f)の1つに基づくアミノ酸配列を有するペプチドまたは蛋白質または前記ペプチドまたは蛋白質に少なくとも90%、好ましくは95%、特に97%類似のペプチドまたは蛋白質の群、から選ばれたペプチドまたは蛋白質に結合する作用物質に関する。
【0069】
もう1つの非常に有利な苦痛治療の使用は、第2の特に選ばれた化合物の形態および/または特に選ばれた作用物質の形態に関する。
【0070】
本発明によるポリヌクレオチド、ペプチドまたは蛋白質、ベクター、抗体および/または細胞の遺伝子治療のための使用。その場合、インビボまたはインビトロ遺伝子治療である場合に特に有利である。「遺伝子治療」とは、核酸から細胞内への導入によってエフェクター遺伝子、多くは蛋白質が発現される治療形態である。原理的にインビボ法とインビトロ法が区別される。インビトロ法は細胞が有機体から除去され、エクスビボでベクターと共に移入され、それに続き同じまたは別の有機体の中に取り込まれる。インビボ遺伝子治療ではベクターが、たとえば腫瘍の予防のために、全身性(たとえば血管を経由)にまたは直接腫瘍の中に投与される。
【0071】
特に有利なのは、この製造方法によって規定されたポリヌクレオチド、特にその特に選ばれた形態、第2の特に選ばれたポリヌクレオチドの形態が使用される場合の前記使用である。
【0072】
同様に遺伝子治療における使用で有利なのは、第1の特に選ばれたポリヌクレオチドの形態の使用である。
【0073】
遺伝子治療における使用で有利なのは、特異的に本発明によるポリヌクレオチドに結合することができる配列を有するアンチセンス ポリヌクレオチドまたはPNAであるポリヌクレオチドの使用、またはリボザイムまたはその他のDNA酵素または触媒RNAまたはDNAの部分である。
【0074】
本発明のもう1つの目的は、本発明によるポリヌクレオチド、ペプチドまたは蛋白質、ベクター、抗体細胞、化合物および/または作用物質の、診断および/または効能調査のための使用である。その場合「診断」とはある疾患像に帰属する症状の分析であり、「効能調査」とは被験物質の効能、特にその医療的効能に関する調査である。
【0075】
本発明のもう1つの目的は、別のスクリーニング方法、すなわち
(a)製造方法によって規定されたポリヌクレオチド、好ましくは第2の特に選ばれたポリヌクレオチドの形態、または前記ポリヌクレオチドに少なくとも90%、好ましくは95%、特に97%類似のポリヌクレオチドがコードするペプチドまたは蛋白質を合成したような細胞からなる細胞および/または製剤による好適な条件下での被験物質のインキュベーションの方法ステップと、
(b)細胞から合成されたペプチドまたは蛋白質への試験物質の結合の測定またはペプチドまたは蛋白質への試験物質の結合によって変化した少なくとも1つの機能媒介変数の測定の方法ステップとを有する、苦痛調節物質の発見のための方法である。
【0076】
細胞がステップ(a)の前に遺伝子技術的に操作されることが有利である。その場合、遺伝子技術的な操作が試験物質によって変化した機能媒介変数の少なくとも1つの測定を可能にする場合、特に有利である。同様に、細胞が少なくとも1つの製造方法によって規定されたポリヌクレオチド、好ましくは第2の特に有利なポリヌクレオチドの形態、または前記ポリヌクレオチドに少なくとも90%、好ましくは95%、特に97%類似のポリヌクレオチドを含有するように、前記細胞が遺伝子技術的に操作される場合、特に有利である。
【0077】
さらに有利なこの方法の実施形態は、細胞が遺伝子技術的操作後およびステップ(a)の前に発現を可能にする条件下に、必要がある場合は選択圧下に培養される場合である。
【0078】
本発明のもう1つの目的は、本発明によるポリヌクレオチドおよび/または本発明によるベクターを含有する本発明による細胞33−35が培養され、必要がある場合はペプチドまたは蛋白質が単離される本発明によるペプチドまたは蛋白質の製造方法である。
【0079】
本発明のもう1つの目的は、苦痛調節物質の発見のための方法において、
−JNK3、PIM−2、LR−11、TFIIFβ、GGT−β、GATA3、CLC−7、カタラーゼ、テトラスパニン(TM4SF/TSPAN−6/TM4−D)、カゼインキナーゼ1a、MAP3K7/TAK−1(TGF−β活性キナーゼ)、BAB14112および/またはスペルミジンシンターゼの群、
−ペプチドまたは蛋白質のために、またはその一部のために図34a), 34c), 34e), 34g), 35a), 35c), 35e), 36a), 36c), 37a), 37c), 38a), 38c), 39a), 39c), 39e), 40a), 40c), 40e), 41a), 41c), 41e), 42a), 42e), 43c), 43e), 44e), 45a), 45c), 45e), 又は46e)の1つに基づくポリヌクレオチドまたは前記ポリヌクレオチドに少なくとも90%類似のポリヌクレオチドをコードする前記ペプチドまたは蛋白質の群、
−図34b), 34d), 34f), 34h), 35b), 35d), 35f), 36b), 36d), 37b), 37d), 38b), 38d), 39b), 39d), 40b), 40d), 40f), 41b), 41d), 41f), 42b), 42f), 43d), 43f), 44f), 45b), 45d), 45f) 又は46f)の1つに基づくアミノ酸配列を有するペプチドまたは蛋白質または前記ペプチドまたは蛋白質に少なくとも90%類似のペプチドまたは蛋白質の群、
−および/または図34a), 34c), 34e), 34g), 35a), 35c), 35e), 36a), 36c), 37a), 37c), 38a), 38c), 39a), 39c), 39e), 40a), 40c), 40e), 41a), 41c), 41e), 42a), 42e), 43c), 43e), 44e), 45a), 45c), 45e), 又は46e)の1つに基づくポリヌクレオチドへのストリンジェントな条件下にまたは前記ポリヌクレオチドのアンチセンス ポリヌクレオチドを結合する核酸によってコードされる蛋白質の群、
−前記蛋白質類および/またはペプチド類の1つの少なくとも10個のアミノ酸長さの部分蛋白質の群、および/または
−ペプチドまたは蛋白質のために、ポリヌクレオチドのヌクレオチド配列が図1−33に示した配列の1つに基づく遺伝子フラグメントを包含する前記ポリヌクレオチドからなる遺伝子がコードし、または前記ペプチドまたは蛋白質のためにこのような遺伝子に少なくとも90%類似のポリヌクレオチドがコードする前記ペプチドまたは蛋白質の群から選ばれた、ペプチドまたは蛋白質の使用である。
【0080】
本発明のもう1つの目的は、図35e)に示したヌクレオチド配列が少なくとも90%、好ましくは95%、特に少なくとも97%、または正確に相当するポリヌクレオチドである。
【0081】
本発明のもう1つの目的は、図35f)に示したアミノ酸配列が少なくとも90%、好ましくは95%、特に少なくとも97%、または正確に相当する蛋白質である。
【0082】
本発明のもう1つの目的は、
−JNK3、PIM−2、LR−11、TFIIFβ、GGT−β、GATA3、CLC−7、カタラーゼ、テトラスパニン(TM4SF/TSPAN−6/TM4−D)、カゼインキナーゼ1a、MAP3K7/TAK−1(TGF−β活性キナーゼ)、BAB14112および/またはスペルミジンシンターゼの群と、
−ペプチドまたは蛋白質のために、またはその一部のために図34a), 34c), 34e), 34g), 35a), 35c), 35e), 36a), 36c), 37a), 37c), 38a), 38c), 39a), 39c), 39e), 40a), 40c), 40e), 41a), 41c), 41e), 42a), 42e), 43c), 43e), 44e), 45a), 45c), 45e), 又は46e)の1つに基づくポリヌクレオチドまたは前記ポリヌクレオチドに少なくとも90%類似のポリヌクレオチドをコードする前記ペプチドまたは蛋白質の群、
−図34b), 34d), 34f), 34h), 35b), 35d), 35f), 36b), 36d), 37b), 37d), 38b), 38d), 39b), 39d), 40b), 40d), 40f), 41b), 41d), 41f), 42b), 42f), 43d), 43f), 44f), 45b), 45d), 45f) 又は46f)の1つに基づくアミノ酸配列を有するペプチドまたは蛋白質または前記ペプチドまたは蛋白質に少なくとも90%類似のペプチドまたは蛋白質の群、
−および/または図34a), 34c), 34e), 34g), 35a), 35c), 35e), 36a), 36c), 37a), 37c), 38a), 38c), 39a), 39c), 39e), 40a), 40c), 40e), 41a), 41c), 41e), 42a), 42e), 43c), 43e), 44e), 45a), 45c), 45e), 又は46e)の1つに基づくポリヌクレオチドへのストリンジェントな条件下にまたは前記ポリヌクレオチドのアンチセンス ポリヌクレオチドを結合する核酸によってコードされる蛋白質の群、
−前記蛋白質類および/またはペプチド類の1つの少なくとも10個のアミノ酸長さの部分蛋白質の群、
および/または
−ペプチドまたは蛋白質のために、ポリヌクレオチドのヌクレオチド配列が図1−33に示した配列の1つに基づく遺伝子フラグメントを包含する前記ポリヌクレオチドからなる遺伝子がコードする、またはこのような遺伝子に少なくとも90%類似のポリヌクレオチドがコードするペプチドまたは蛋白質の群から選ばれた蛋白質またはペプチドに結合する物質の投与による、苦痛治療、特に慢性痛の治療を必要とする、非ヒト哺乳動物またはヒトの治療、特に苦痛治療のための方法である。
【0083】
投与は、たとえば上記のような薬剤の形態で行ってよい。
【0084】
本発明のもう1つの目的は、本発明による薬剤の投与、特に本発明による物質および/または本発明による作用物質を含有するような薬剤の投与による、苦痛治療、特に慢性苦痛治療を必要とする非ヒト哺乳動物またはヒトの治療、特に苦痛治療のための方法である。
【0085】
全体的に本発明の重要な基礎は、苦痛調節の遺伝子と遺伝子フラグメントの同定である。スクリーニング方法は前記基礎に基づいている。しかしまた診断または治療のための使用が上記のように提供される。以下、対応する適用可能性とその他の実施例とを説明する。
1.慢性痛の治療
この配列は脊髄組織から単離した。脊髄の中に一次センサ−ニューロンが後接続された中枢神経系ニューロン上に投影され、これは棘上過程のほかに侵害受容情報である。多数の実験が、慢性痛状態の発展が神経系の形成変形に基づくことを示すことができた(概要としてCoderreら、1993;ZimmermannおよびHerdegen、1996参照)。特に脊椎の根神経節と脊髄のニューロンにおいて、苦痛に重要な遺伝子の調節を取り上げた形成変形が記載されている。つまり苦痛治療に重要である一連の神経伝達物質受容体について、脊髄中の遺伝子調節が記載されている(表1参照)。この基礎に基づき、発見された苦痛のもとに調節したcDNA配列を慢性痛状態の治療(遺伝子治療、アンチセンス、リボザイム)および診断に使用できよう。
1.1 アンチセンス戦略
この場合、完全なcDNAの核酸配列または部分領域から誘導されて、mRNAまたは蛋白質濃度を低減できるカセットが作成される。これは、場合により修飾ヌクレオチド構成要素(たとえばO−アリル−リボース)の使用下にヌクレアーゼに対して増加した安定性を有する、たとえばアンチセンス−オリゴヌクレオチド(DNAまたはRNA)としてよい。特に酵素活性度RNA分子としてRNAの特異的分裂を触媒するリボザイムの使用が想到可能である。そのほかにこのヌクレアーゼ配列の本発明による配列または部分領域を好適なプロモータの制御下に発現し、それによってインビボまたはエクスビボ治療に好適であるベクターを使用してもよい。さらに、ヌクレアーゼ配列(たとえばPNAs、すなわちPeptide Nucleic Acids)のホスフェート脊柱の交換下にまたはイノシン、ケオシンのようなまたはアセチル−、メチル−、チオ−、および類似に修飾された、アデニン、シチジン、グアノシンu、チミジンおよびウリジンのようなウィブトシンのような非慣習的塩基の使用下に内生的ヌクレアーゼによって分解できない、または少量分解できるアンチセンス−カセットも可能である。
1.2 本発明によるヌクレオチド配列によってコードした遺伝子生成物のアンタゴニスト/アゴニストもしくはインヒビター/アクチベータ
これは遺伝子生成物への結合によってその機能を変化させる物質を包含する。これには次のようなものがある:
1.2.1 作用物質スクリーニングの枠内で本発明によるcDNAの遺伝子生成物の使用下に結合パートナーとして見い出される有機化学物質。
1.2.2 ポリクロナール、キメラ、単鎖、Fabフラグメントであれ、またはファージ−バンクからなるフラグメントであれ、遺伝子生成物への結合を介して有利に中性抗体として特異的に機能に影響を及ぼす抗体。
1.2.3 アプタマー、すなわち蛋白質に結合する性質を有する核酸または核酸誘導体。それには鏡像対象進化によって得られた鏡像対称と共に、高親和性および高特異的に標的分子を結合できる安定したオリゴヌクレオチドを表す、いわゆる鏡像異性体も含まれる(Klusmanら、1996)。
1.3 遺伝子治療
記載した配列は、そこでたとえば内生的な遺伝性の過剰発現または過小発現を逆制御し、欠失遺伝子生成物の配列を修正し(たとえば外因性カセットによるトランススプライシング)または機能遺伝子生成物を提供するために、前記配列が好適なベクター(たとえばアデノウィルス−ベクターまたはアデノ関連ウィルス−ベクター)へのクローニング後にインビボまたはエクスビボ治療に使用することによって、神経系の疾患、特に慢性痛状態の治療に使用することができる。
2.診断
本発明によるヌクレオチド配列から誘導されたポリヌクレオチド配列(オリゴヌクレオチド、アンチセンスDNA&RNA分子、PNAs)は、これらの遺伝子配列の発現と関係する状態または疾患の診断に使用することができる。この状態または疾患の例は、慢性痛を含む神経系または神経苦痛(たとえば糖尿病、癌またはエイズによって惹起される)疾患またはアルツハイマー病、パーキンソン病、コレアハンチントン病、クロイツフェルト・ヤコブ病、筋萎縮性側索硬化症および老年痴呆のような神経退行性疾患を含む。ヌクレオチド配列は、多様な方法(ノーザンブロット、サザーンブロット、FISA解析、PRINS解析、PCR)で遺伝子生成物の同定または変動する診断的に重要な遺伝性または遺伝性の定量化のいずれかに利用することができる。拡散診断法のほかに、蛋白質または変位する形態を同定し、蛋白質を定量化するために、本発明による核酸によってコードした蛋白質に対する抗体またはアプタマーを診断に使用することができる(たとえばELISA、RIA、免疫細胞化学または免疫細胞化学法を利用)。
【0086】
遺伝子診断に関しては、遺伝子座の同定のために本発明によるヌクレオチド配列によって誘導した核酸プローブを使用することができる(たとえばFISH、FACS、YACs、BACsまたはP1カセットのような人工染色体)。
【0087】
以下の例および図は本発明を説明するものであるが、本発明を何ら制限するものではない。
【0088】
図および例
図:
図1 遺伝子フラグメント111_16[a)DDRT−PCRからの初めに配列決定された遺伝子フラグメント、b)第1伸長遺伝子フラグメントに対応、c)第2伸長遺伝子フラグメントに対応]
図2 遺伝子フラグメント111_33[a)DDRT−PCRからの初めに配列決定された遺伝子フラグメント、b)新規の遺伝子フラグメントに対応]
図3 遺伝子フラグメント111_39
図4 遺伝子フラグメント111_45[a)DDRT−PCRからの初めに配列決定された遺伝子フラグメント、b)伸長遺伝子フラグメントに対応]
図5 遺伝子フラグメント113_15の部分
図6 遺伝子フラグメント113_15の部分
図7 遺伝子フラグメント113_15の部分[a)DDRT−PCRからの初めに配列決定された遺伝子フラグメント、b)伸長遺伝子フラグメントに対応]
図8 遺伝子フラグメント113_20
図9 遺伝子フラグメント124_29[a)DDRT−PCRからの初めに配列決定された遺伝子フラグメント、b)伸長遺伝子フラグメントに対応]
図10 遺伝子フラグメント124_4
図11 遺伝子フラグメント127_3
図12 遺伝子フラグメント127_34[a)DDRT−PCRからの初めに配列決定された遺伝子フラグメント、b)第1伸長遺伝子フラグメントに対応、c)第2伸長遺伝子フラグメントに対応]
図13 遺伝子フラグメント127_8[a)DDRT−PCRからの初めに配列決定された遺伝子フラグメント、b)より包括的的なヒトのヌクレオチド配列(RUP)に対応、c)マウスのヌクレオチド配列の上流部分に対応、d)マウスのヌクレオチド配列の下流部分に対応、e)ラットのヌクレオチド配列の上流部分に対応、f)ラットのヌクレオチド配列の下流部分に対応]
図14 遺伝子フラグメント135_18
図15 遺伝子フラグメント135_2
図16 遺伝子フラグメント135_7
図17 遺伝子フラグメント135_9の部分[a)DDRT−PCRからの初めに配列決定された遺伝子フラグメント、b)伸長遺伝子フラグメントに対応]
図18 遺伝子フラグメント135_9の部分[a)DDRT−PCRからの初めに配列決定された遺伝子フラグメント、b)伸長遺伝子フラグメントに対応]
図19 遺伝子フラグメント141_1
図20 遺伝子フラグメント141_13の部分[a)DDRT−PCRからの初めに配列決定された遺伝子フラグメント、b)より包括的的なヒトのヌクレオチド配列に対応(ABLIMおよびKIAA0843と近親)、c)マウスのヌクレオチド配列に対応、d)ラットのヌクレオチド配列に対応]
図21 遺伝子フラグメント141_13の部分[a)DDRT−PCRからの初めに配列決定された遺伝子フラグメント、b)伸長遺伝子フラグメントに対応]
図22 遺伝子フラグメント141_24[a)DDRT−PCRからの初めに配列決定された遺伝子フラグメント、b)伸長遺伝子フラグメントに対応]
図23 遺伝子フラグメント141_6
図24 遺伝子フラグメント146_10
図25 遺伝子フラグメント154_26
図26 遺伝子フラグメント154_29
図27 遺伝子フラグメント164_12
図28 遺伝子フラグメント164_24の部分
図29 遺伝子フラグメント164_24の部分
図30 遺伝子フラグメント164_24の部分
図31 遺伝子フラグメント180_12
図32 遺伝子フラグメント180_8
図33 遺伝子フラグメント89_28
図34a) JNK3のcDNA配列、ヒト、α1−亜種;AN:U34820
図34b) JNK3のアミノ酸配列、ヒト、α1−亜種;AN:U34820
図34c) JNK3のcDNA配列、ヒト、α2−亜種;AN:U34819
図34d) JNK3のアミノ酸配列、ヒト、α1−亜種;AN:U34819
図34e) JNK3のcDNA配列、マウス;AN:AB005665
図34f) JNK3のアミノ酸配列、マウス;AN:AB005665
図34g) JNK3のcDNA配列、ラット;AN:HM_012806
図34h) JNK3のアミノ酸配列、ラット;AN:HM_012806
図35a) PIM−2のcDNA配列、ヒト;自己クローニング
図35b) PIM−2のアミノ酸配列、ヒト;自己クローニング
図35c) PIM−2のcDNA配列、マウス;AN:L41495
図35d) PIM−2のアミノ酸配列、マウス;AN:L41495
異なる蛋白質長さ:
1.)40kDa
2.)37kDa
3.)34kDa
図35e) PIM−2のcDNA配列、ラット;自己クローニング
図35f) PIM−2のアミノ酸配列、ラット;自己クローニング
図35g) 35b)に示したPIM−2配列の蛋白質配列と、遺伝子データベースに記録されたヒトPIM−2配列NM_006875の蛋白質配列との比較
図36a) LR11のcDNA配列、マウス;AN:AB015790
図36b) LR11のアミノ酸配列、マウス;AN:AB015790
図36c) LR11のcDNA配列、ヒト;AN:Y08110
図36d) LR11のアミノ酸配列、ヒト;AN:Y08110
図37a) TFIIFβのcDNA配列、ラット;AN:D10665
図37b) TFIIFβのアミノ酸配列、ラット;AN:D10665
図37c) TFIIFβのcDNA配列、ヒト;AN:X59745
図37d) TFIIFβのアミノ酸配列、ヒト;AN:X59745
図38a) GGTのcDNA配列、ラット;AN:L24116
図38b) GGTのアミノ酸配列、ラット;AN:L24116
図38c) GGTのcDNA配列、ヒト;AN:L25441
図38d) GGTのアミノ酸配列、ヒト;AN:L25411
図39a) GATA3のcDNA配列、マウス;AN:NM_008091
図39b) GATA3のアミノ酸配列、マウス;AN:NM_008091
図39c) GATA3のcDNA配列、ヒト;AN:NM_002051
図39d) GATA3のアミノ酸配列、ヒト;AN:NM_002051
図39e) GATA3の部分cDNA配列、ラット;AN:AB000217
図40a) CCL−7のcDNA配列、ヒト;AN:AF224741
図40b) CCL−7のアミノ酸配列、ヒト;AN:AF224741
図40c) CCL−7のcDNA配列、ラット;AN:Z67744
図40d) CCL−7のアミノ酸配列、ラット;AN:Z67744
図40e) CCL−7のゲノムDNA配列、マウス;AN:AH063101
図40f) CCL−7のアミノ酸配列、マウス;AN:AH063101
図41a) カタラーゼのcDNA配列、ラット;AN:NM_012520
図41b) カタラーゼのアミノ酸配列、ラット;AN:NM_012520
図41c) カタラーゼのcDNA配列、マウス;AN:NM_009804
図41d) カタラーゼのアミノ酸配列、マウス;AN:NM_009804
図41e) カタラーゼのcDNA配列、ヒト;AN:NM_001752
図41f) カタラーゼのアミノ酸配列、ヒト;AN:NM_001752
図42a) カゼインキナーゼ1aのcDNA配列、ラット;AN:U77582
図42b) カゼインキナーゼ1αのアミノ酸配列、ラット;AN:AAB19227
図42e) カゼインキナーゼ1αのcDNA配列、ヒト;AN:NM_001892
図42f) カゼインキナーゼ1αのアミノ酸配列、ヒト;AN:NM_001892
図43c) テトラスパニン−6のcDNA配列、マウス;AN:AF053454
図43d) テトラスパニン−6のアミノ酸配列、マウス;AN:AAC69711
図43e) テトラスパニンTM4−DのcDNA配列、ヒト;AN:AF133426
図43f) テトラスパニンTM4−Dのアミノ酸配列、ヒト;AN:AF133426
図44e) MAP3K7/TAK−1のcDNA配列、ヒト;AN:NM_003188
図44f) MAP3K7/TAK−1のアミノ酸配列、ヒト;AN:NM_003188
図45a) スペルミジンシンターゼのcDNA配列、ラット;AN:AF337636
図45b) スペルミジンシンターゼのアミノ酸配列、ラット;AN:AAK21288
図45c) スペルミジンシンターゼのcDNA配列、マウス;AN:L19311
図45d) スペルミジンシンターゼのアミノ酸配列、マウス;AN:AAC37666
図45e) スペルミジンシンターゼのcDNA配列、ヒト;AN:XM_042276
図45f) スペルミジンシンターゼのアミノ酸配列、ヒト;AN:XP_042276
図46e) BAB14112のcDNA配列、ヒト;AN:AK022582
図46f) BAB14112のアミノ酸配列、ヒト;AN:BAB14112
図47) 種々の苦痛モデルのカゼインキナーゼ
図48) 種々の苦痛モデルのテトラスパニン(TSPAN)
図49) 種々の苦痛モデルのM3K7−キナーゼ
図50) 応用一般クローニング戦略に対する概要
図51) 同定した遺伝子および遺伝子フラグメントの調節に関する概要
例
例1
苦痛調節遺伝子の同定、単離および塩基配列決定
1.)方式
次の方式を選択した(説明については図50参照):
苦痛調節遺伝子の出発点として、ホルマリンをラット前足に注入する、いわゆるラットのホルマリンモデルを選択した。本発明による遺伝子の苦痛調節発現を検出した標的組織は、セグメントL3−L6におけるラットの脊髄の脊髄部分であった。差異化して調節した遺伝子の単離のために、4種の方法が使用される:・cDNA−RDA(cDNA−representational difference analysis;Hubank&Schatz,1994)
・DDRT−PCR(Differential Display RT−PCR;Liang&Pardee 1992,Bauerら,1994)
・Subtraktive Hybridisierung(Watxon&Margulies,1993)
・SAGE(Serial Analyses of Gene expression,Velculescuら,1995)
上記方法の比較評価は、この方法が減数ハイブリダイゼーションおよびSAGEと異なり、高調節および低減調節遺伝子も希少転写物も検出し、さらに短時間のうちに豊富な結果を提供できるため、DDRT−PCRの選択に至った。
【0089】
2.)材料および方法
苦痛調節cDNA配列の単離および特性化
Liang&Pardee(1992)/米国特許第5,262,311号による方法
修飾:
1.Bauerら1993によるデカマープライマー
2.Sompayracら1995によるオリゴDTプライマー混合物
3.TAE−ポリアクリルアミド−ゲル電気泳動
表2:使用したオリゴヌクレオチド−プライマー
【0090】
【表2】
動物モデル:ホルマリン試験は、炎症性/持続性苦痛(Duibissonら,1997)。この場合、5%ホルマリン溶液50μlを(unliateral)に成ウィスターラットの後足へ注射し、この動物を注射して24時間後組織抽出のために死亡させた。平行して対照動物に等浸透圧食塩溶液を後足に注射した。
【0091】
組織抽出。 この動物を断頭し、脊柱を調製し、脊髄を氷温等浸透圧食塩溶液の強い注射によって脊柱から洗出した。硬膜の除去後、L3〜L6の部位の脊柱の半分を切り取りし、直ちに液体窒素で凍結した。
【0092】
RNA単離。 組織サンプルから、全RNAをチロゾール−用キット(ライフテクノロジー)で製造者の指示に従って単離した。RNAは、紫外線蛍光分析法で定量(260nmで絶滅)し、変性ゲル電気泳動によりホルムアルデヒド−アガロースゲル(Sambrookら,1989)で集合度を検査した。
【0093】
DNase消化。 DDRT−PCRに導入する前に、場合によりDNase消化によるゲノムDNAの飛越しを除去した。その場合、RNA各6μgを全体積100μlの中で1xFirstStrandbuffer(LifeTechn.)、かつ10ユニットRNaseなしのDNaesl(Boehringer Mannheim)を37℃で15分間インキュベートした。フェノール−クロロホルム抽出後、RNAを酢酸ナトリウム1/10Vol.pH5.2と、エタノール2.5Vol.とを滴定し、DEPC水に溶解し、紫外線蛍光分析法で定量し、新たにホルムアルデヒド−アガロース−ゲル電気泳動によって特性化した。
【0094】
逆転写酵素。 DNase消化RNA各200μgをまずOligodTプライマー混合物(3P1、3P2または3P3)2.5μMにより70℃で5分のインキュベーションで変性し、氷上で急冷し、次に反応混合物20μmの全体積の中で37℃で60分間インキュベートした。この反応項は1xFirstStrandbuffer(Life Techn.)、10mM DTT、各18.75μM dATP、dCTP、dGTP、dTTP、20ユニットRNasin(Promega社)および200ユニットSuperscript II RNaseH−逆転写酵素(Life Techn.)。それに続き酵素を5分間99℃に加熱してインキュベートし、cDNA試薬を−20℃で保管した。
【0095】
DDRT−PCR。 cDNA各2μlを20μlの容量でポリメラーゼ連鎖反応(PCR)にかけた。この反応混合物は1xPCRIIパッファ(Perkin−Elmer社)、2.5mM MgCl2、2μM各dATP、dCTP、dGTP、dTTP、0.2μMデカマープライマー(Deka1−26)、0.8μMOligodTプライマー混合物(3P1、3P2または3P3)および2μCi[α−33P]dATP(≧2000mCi/mmol、Amersham社)。PCRサンプルをPTC200サーモサイクラー(MJ Research社)で次の温度プロフィルに投じた:94℃で3分間;94℃で15秒の40サイクル、40℃で1分間、70秒以内に72℃に昇温、72℃で30秒;72℃で10分間および4℃に保持。
【0096】
ゲル電気泳動と評価。 PCRサンプルを真空中で乾燥するまで濃縮し、サンプル緩衝液4μl(ブロモフェノールブルー0.25%、キシレンシアノールFF0.25%、グリセリン30%)の中に溶解し、各2μlを6%トリス−タウリン−EDTA−ポリアクリルアミドゲル(マルチホル−システム、Promega社)の中に2.5時間50ワットで電気泳動で分離した。このゲルを、それに続き1時間80℃で乾燥し、一晩BASIII検出スクリーン(Fuji社)で露出した。評価するために、STORMホスホル−イメージャ(Molecular Dynamics社)をImageQuantソフトウエアの使用下に使用した。オートラジオグラフィ−データを同じ量範囲で箔に印刷し、次にフラグメントの析出のために使用した。
【0097】
DDRT−PCRフラグメントの再増幅。 差異的に調節したPCRバンドを外科用小刃でゲルから切断し、10分間煮沸して100μlに蒸留水の中にゲル断片を溶離した。そのうち25μlを全容積50μlの中でPCRを利用して新たに増幅した。PCR反応混合物は1xPCR−Pufferll(Perkin−Elmer社)で得た;1.5mM MgCl2;50μM各dATP、dCTP、dGTP、dTTP;M対応するデカマーの0.2μM;1μM 1PX OligodTプライマー混合物および2.5μlユニットAmpliTAQ−DNA−ポリメラーゼ(Perkin−Elmer)。PCR温度プロフィルは、純正のPCR反応に相当した(上記参照)。PCRサンプルをそれに続きサンプル緩衝液10μl(ブロモフェノールブルー0.25%、キシレンシアノールFF0.25%、グリセリン30%)で置換し、3%TAE、アガロースゲルの中にホウ化エチジウム10μg/mlで電気泳動で分離し、予想した量のPCR生成物をゲルから切断した。
【0098】
TAクローニングベクター内のクローニング。 切断したフラグメントをQiaquickゲル抽出用キット(Qiagen社)で製造者の指示に従って乾燥濃縮し、蒸留水5μlの中に収容するまで精製した。それに続き、このフラグメントをpCRII−TOPO−ベクターの中にTOPOTAクローニング用キット(Invitrogen社)を利用して製造者の指示に従って結紮し、TOP10F’−E.Col細胞に形質転換させた。この形質転換サンプルをLB−Agarプレート上にアンピシリン100μg/mlで塗株し、これを事前に2%X−Gal50μl(Sigma社)とイソプロピルチオガラクトシド50μl(Sigma社)とで処理した。37℃で15時間インキュベーション後に得た細菌クローンをアンピシリン100μg/ml(100μg/ml)を加えたLB溶媒5mlの中に移し、一晩37℃で振盪下にインキュベートした。この培養からプラスミド−DNAをQiagen−Spin−Miniprep用キット(Qiagen社)の使用下に製造者の指示に従って単離し、プラスミド−DNA各5μlをEcoRI制限とそれに続きTAEアガロースゲル電気泳動とによって特性化した。
【0099】
配列分析。 この場合プラスミド−DNA各500ngをT7−PCRプライマーでDye Terminator Cycle Sequencing Kits(Perkin−Elmer社)の使用下に製造者の指示に従って配列決定し、その反応を自動シーケンサーABI370(Applied Biosystems Inc.社)を利用して分析した。このDNA配列をbioSCOUTソフトウエア(LION社、ハイデルベルク)の使用下に遺伝子データベースで検定した。
【0100】
クローンcDNA配列の差異調節の確認。 この場合、cDNAフラグメントがPCR増幅後複製濾紙上に結合し、放射性標識cDNAで対照脊髄対ホルマリン脊髄からハイブリダイズした、いわゆる逆ノーザン技術を適用した。
【0101】
クローンcDNAフラグメントのPCR増幅。 この場合プラスミド−DNA各50−100gを容積100μlでポリメラーゼ連鎖反応(PCR)にかけた。反応混合物は1xPCRIIパッファ(Perkin−Elmer社)、1.25mM MgCl2;10%DMSO;各250μM dATP、dCTP、dGTP、dTTP、0.8μM T7−PCR−プライマー、0.8μM M13R−PCR−プライマーおよび5ユニットAmpli−TAQ−DNA−ポリメラーゼ(Perkin−Elmer社)。PCRサンプルをPTC200サーモサイクラー(MJ Research社)で次の温度プロフィルに投じた:94℃で3分間;94℃で15秒の40サイクル、55℃で15秒間、72℃で30秒間、72℃で10分間;72℃で10分間および4℃に保持。部分標本5μlを3%TAEアガロースゲル上で分離し、成功したPCR−RektionでPCRサンプルをQuiaquickPCR精製用キット(Qiagen社)を利用して製造者の指示に従って精製し、紫外線蛍光分析法で定量化した。
【0102】
スロットブロットDNA濾紙の製造。 HybondN濾紙をまず10分間6xSSC緩衝剤で洗溶し、スロットブロット装置(Schleicher und Schull社)の中に固定した。DNAフラグメント各1μgを6xSSC緩衝剤で希釈し、10分間煮沸し、それに続き氷上で急冷して変性し、濾紙へ吸引した。この濾紙をそれに続き10分間1.5M NaCl/0.5M NaOH溶液で、10分間1M Nacl/0.5M トリス−HClpH=7.0で洗浄し、30分間室温で乾燥し、5分間紫外線照射(302nm、トランシルミネタ)で濾紙に結合した。
【0103】
増幅RNAの製造(Poirierら,1997&Superscript Choice System−Life Techn.社.により修飾)。 この場合、T7(dT)15−プライマー100ngを含む全RNA5μgを容積11μlの中に5分間70℃で変性し、氷上で急冷した。この変性RNAを次に全容積20μlの中に1xFirstStrandbuffer(Life Techn.社)で10mM Dtt、各500μM dATP、dCTP、dGTP、dTTPおよび400ユニット上記逆転写酵素(Life Techn.社.)で1時間42℃でインキュベーションし、4℃に冷却した。これに第2鎖合成のために次を添加した:91μl DEPC−H2O、30μl 2nd−Strandbuffer(Life Techn.)、3μl 10mM dNTPs(Boehringer Mannheim)、1μl E.coli DNA−Ligase(10U/μl;Life Techn.)、4μlE.coli DNA−ポリメラーゼI(10U/μl;Life Techn.)、1μl Rnase H(2U/μl;Life Techn.)。次にこのサンプルを2時間16℃でインキュベートし、T4DNAポリメラーゼ2μl(5U/μl;Life Techn.)の添加後さらに5分間16℃でインキュベートした。インキュベーションは0.5M EDTA 10μlの添加と、10分間65℃に加熱して行った。フェノール−クロロホルム抽出および沈殿後、7.5M NH4OAc 70μlおよび100%、−20℃冷エタノール500μlで沈積物を遠心分離(5分間、14000g、室温)し、70%エタノール1mlで洗浄し、DEPC−H2O 50μlに溶解し、S200−Sephacryl酸で脱塩した(Microspin;Pharmacia社)。部分標本(2μl)を紫外線蛍光分析法で定量した。この二重鎖cDNAからインビトロで転写RNAを製造する。この場合、cDNA 50μl(5−10μg)を全容積100μlの中に1x転写緩衝剤(Promega社)で、rNTPs7.5mM、T7RNAポリメラーゼミックス10μl(リボマックス−用キット、Promega社)で3−4時間37℃でインキュベートし、その後4℃に冷却した。RQ1−DNase3μl(Rnase不含;Promega社)の添加後、サンプルを15分間37℃でインキュベートした。S200セフアクリル酸(Microspin;Pharmacia社)を介してフェノール−クロロホルム抽出および脱塩後、部分標本(2μl)を紫外線蛍光分析法で測定する。
【0104】
放射線cDNAプローブの製造。 増幅RNA各2μgをヘキサメルプライマー混合物0.8μl(=750μg;Boehringer Mannheim社)で5分間70℃に加熱して、それに続き氷上で急冷して変性し、全容積25μlの中でPCR緩衝剤2.5μl(Life Techn.社.)を添加して逆転写した;2.5μl 25mM MgCl2;2.5μl 0.1M DTT;1μl各20mM dATP/dTTP/dGTP;1μl 120μM dCTPおよび5μl[α−32P]dCTP。室温で5分間インキュベート後、SuperscriptII逆転写酵素2μl(200U/μl、Life Techn.社9を添加し、25℃で10分間、それに続き42℃で50分間インキュベートした。加熱インキュベーション(15分70℃)後、プローブをDEPC水を入れ50μlに増やし、非組込放射活性をS200セフアクリル酸(Microspin;Pharmacia社)を利用して除去した。溶離物各0.5μlからβカウンタ(LKB社)でチェレンコフばらつきを介して活性を同定した。残りのサンプルの中でRNAを6μl 1M NaOH/10mMEDTA溶液の添加と、68℃で20分間のインキュベーションとによりハイブリダイズし、その後ホスフェート緩衝剤1M 60μl pH=7.0に添加して中和し、各プレハイブリダイズ複製に加えた。
【0105】
プレハイブリダイゼーション、ハイブリダイゼーション、洗浄および濾紙の評価。 濾紙はExpresshyd溶液10ml(Clontech社)と加熱変性SalomonSperm−DNA100μg/ml(Sigma社)とを入れたハイブリダイゼーションボトルで20分間68℃でインキュベートした。プレハイブリダイゼーション混合物の振盪後、同混合物5mlを68℃溶液の添加後、上記の放射線cDNAプローブを加滴定し、この濾紙を回転管炉で一晩68℃でインキュベートした。その後、複数の洗浄ステップ、室温で10分間0.2 X SSC/0.1%SDS;42℃で15分間0.2 X SSC/0.1%SDSおよび最後に65℃で15分間0.2 X SSC/0.1%SDSが続く。この濾紙を湿して箔に接合し、BASIII検出スクリーン(Fuji社)に曝露した。評価のために、STORMホルホルイメージャ(Molecular Dynamics社)をImageQuantソフトウエアの使用下に使用した。
【0106】
3:)結果
このホスホル酸(図50参照)を適用して35個の苦痛調節遺伝子の(表3および図51参照)を初めに分布配列としてリトン化し、さらに作業工程の経過で一部伸長した配列としてクローン化した。
【0107】
選択した動物モデルから出発して、適用したクローニング戦略でcDNA配列をラットからクローニングした。
【0108】
合計で27の、先行技術から従来未知の、非指定の遺伝子フラグメントがクローニングされ、8個の公知のcDNA配列もしくはラットの脊髄からの遺伝子フラグメントがその発現において慢性痛の条件によって調節されるクローニングされた(表4参照−従来未知、非指定遺伝子フラグメント−および表5−公知cDNAs)。27の未知の、非指定のcDNA配列は、先行技術における機能を介しては何も知られていず、もしくは初めて幾つかの事例においてより深い分析によって多少知られた。我々の調査は、ここで苦痛現象における役割を証明する。しかしラットの種々の組織中の発現パターンの分析は、4cDNAs(111.39、111.45、141.13、154.29;表5参照)の場合でニューロン組織に焦点を当てたことを示した。それによって慢性痛における新規の診断および治療アプローチの開発のためにこのcDNAsは特に重要である。アンチセンス−オリゴスまたはリボザイムによる発現によって、新種のcDNAsの役割はさらに調査することができる。
【0109】
特に関心があるのは遺伝子フラグメント141−13である。図20および21に示した遺伝子フラグメントの伸長は分析において、ここでUNC−115と他のabLIMファミリの構成要素と同族であるが、これまで知られていない新規の遺伝子が存在することを明らかにした。従って発現パターンと共に、神経発達において重要なUNC−15の役割に鑑みて、この遺伝子フラグメントもしくは遺伝子は特別の重要性がある。
【0110】
この遺伝子フラグメントがヒトゲノムの明らかに強く発現する部分に対して強い同族性があるため、遺伝子フラグメント127−8も重要である(AN:染色体11q13上のNT_009379.1)。
【0111】
8公知のcDNAsの場合は機能が原理的に公知である:
苦痛下で増強して発現するcDNAs:
・ゲラニルゲラニルトランスフェラーゼ
・カタラーゼ
・転写因子TFIIFβ
・転写因子GATA−3
・LDL様受容体LR−11
・Cl−−チャンネルCIC7
苦痛下に低減して発現するcDNAs:
・MAP−キナーゼ/JNK3/SAPKβ
・PIM−2キナーゼ
遺伝子フラグメント(GF)についてより正確な分析によって発現されたcDNAsは次のとおりである。
GF111.33=スペルミジンシンターゼ(高調節)
GF124−29=MAPK3/TAK−1(低調節)
GF127−34=BAB14112(低調節)
GF135−7=カゼインキナーゼ1a(低調節)および
GF164−24=テトラスパニン(TM4−D/TSPAN−6)(低調節)
この場合に特に強調されるべきであるのはPIM−2キナーゼである。この酵素、PIM−1および−3の他のアイソタイプについて、このシグナリング−キナーゼが海馬状隆起内の学習−および記憶過程に参加していることを示すことができた(Konietzkoら(1999)EMBO J.,18:3359−3369)。
【0112】
本発明の枠内で核酸配列を単離し、特性化し、完全なラットのためにPIM−2蛋白質をコードした(図35e、35f)。ラットからのPim−2のための核酸配列および蛋白質配列は、これまで知られていない。さらに、完全な、すなわち全体のコードする領域を含有する、ヒトPim−2についてコードするcDNAを単離した(35a、b)。公刊されたPIM−2配列(Acc.nr.U77735)との配列比較は下記の差異を生じた:
【表3】
*苦痛調節名称は出版されたPim−2配列に関係する(Accnr.U77735)。
【0113】
この調査から苦痛調節1064で見い出されたFeletioneinesヌクレオチドは、これが読取り枠の変化をもたらし、それによって以下に記載した完全に別のC末端蛋白質配列を有する蛋白質が生じるので、機能上の重要性がある。
【0114】
両方の証明されたPIM−2蛋白質のC末端の比較(完全な比較、図35g参照)。
hPIM−2(Acnr.U77735)
TPQPLQRRPCPFGLULATLSLAWPGLAPNGQKSHPNAMSQG
hPIM−2(特許 図25b)PLNPSKGGPAPLAWSLLP
もう1つの例は、O2およびH2Oへの転換による細胞にとり有害なH2O2を除去するカタラーゼである。
【0115】
蛋白質キナーゼJNK−3は特異的に中枢神経系の神経細胞の中に発現(Mohitら,1995)し、一連のオピエートレセプター(たとえばμ−オピエートレセプターおよびORL−1など)のために有糸分裂促進因子活性蛋白質キナーゼの前記ファミリから蛋白質キナーゼの後続の活性が記載されている(Li&Chang,1996;Hawesら,1998)。
【0116】
蛋白質LR11は“Low density lipoprotein receptor(LDLR)”ファミリのモザイク蛋白質である(Mowaldら1997)。LR11−mRNAへの最も強い発現は、特にシナプトゲナーゼまたは神経軸索突起における機能を想到容易にする発達依存性の種類で調節される脳内に検出することができた(Hermann−Borgmeyerら,1998)。
表3:成熟ラットにおける27の(大抵)未知のcDNAsの発現
【0117】
【表4】
調節クローンの配列データ
下表は、表形式に列挙したcDNAクローン/遺伝子フラグメントへの図の割当を可能にする。
表4:従来未知の、非割当(nicht zugeordnete)遺伝子フラグメント
【0118】
【表5】
表5:公知のcDNA配列からの遺伝子フラグメント
【0119】
【表6】
例2a)
種々の見出された遺伝子フラグメントまたは公知の遺伝子のインサイト−ハイブリダイゼーション
ラットを種々の苦痛モデルに分け、苦痛の誘発後数時間で脊髄断片を得て、インサイト−ハイブリダイゼーションによりDNAプローブと、または各遺伝子または遺伝子フラグメントの発現を調査する特異的抗体と、および対照動物と比較した。
【0120】
各モデルはCFA誘導関節炎(CFA)、コラーゲン誘導関節炎(CIA)およびホルマリン試験(ホルマリン)、D.Dubuisson,S.G.Dennis,Pain 4,161−174(1977)参照。
表5aはその結果を示す。
【0121】
【表7】
例2b)
種々の苦痛モデルによる種々の公知の遺伝子(TSPAN、カゼイン−キナーゼ、およびM3K7キナーゼ)に関する発現レベルの同定。
【0122】
ラットにおける対照との比較による種々の苦痛モデルによる発現の範囲は、RT−PCR(上記参照)で調査した。この結果は、図47、48および49から読み取られ、明るい棒は対象動物群に相当し、暗い棒は治療した動物群に相当する。Y軸は相対的な単位である(標準化した発現レベル)。
【0123】
例2c)
完全なヒトもしくはラットの配列もしくは例1において見出された図1−33に基づく遺伝子フラグメントに対応する完全な遺伝子のクローニング
1.)フル−レングス−ラット−cDNA−配列のクローニング
完全なラットcDNA配列のクローニングは、cDNAバンクの連続スクリーニングまたはPCR仲介法のいずれかを利用して行う。
【0124】
a)連続スクリーニング
cDNAバンクは求めている遺伝子のmRNAを発現する組織のmRNAで作成した。プローブとして1本鎖または2本鎖DNAまたはRNA分子が使用され、これらは放射(たとえば[α32P]dCTP)または非放射線のいずれかで標識されている(たとえばジゴキシゲニンで標識したUTP)。細菌またはファージ中に存在するcDNAバンクは、アガープレート上に塗布され、好適な濾紙膜に伝達後拡散プローブでハイブリダイズされ、ストリンジェントな洗浄手順に従って検出される。この方法で同定されたcDNAクローンがさらに細分化され、シーンクエンス法によって分析される(これについてはSambrooksら,1989;Ausubelら,1990参照)。
【0125】
b)PCR仲介方法
PCR仲介方法の場合、調節cDNA配列から出発してオリゴヌクレオチド−ヌプライマーがインセンスまたはアンチセンス定位で検出および合成される。従来の5’−RACE法(5’−cDNA末端の高速増幅=Rapid amplification of 5’−cDNA Ends)の場合、アンチセンス定位プライマーがcDNA合成に使用され、それによって発生した1本鎖cDNAがRNAリガーゼを有するオリゴヌクレオチドの結紮または末端トランスフェラーゼとのテーリング反応によって伸長され、次により内側に置かれた(いわゆるnested)プライマーとのPCR反応およびテール特異的プライマーにかけられる。PCR増幅体がクローニングされ、シーンクエンス法によって分析される。この方法の変形は、cDNAテンプレートから出発して5’方向へも3’方向へもcDNA配列を伸長するために、いわゆる抑制PCRの効果を利用する(Marathon cDNA Amplification Kit,Clontech社)。この場合、2本鎖cDNAはRNAから出発してラット脊髄から作られ、特異的に修飾したリンカーで結紮する。このcDNAは次いで遺伝子特異的プライマーおよびリンカー特異的プライマーでPCRを利用して増幅され、増幅生成物がクローニングおよび配列決定される。
2.)均一なヒトcDNA配列のクローニング
均一なヒトcDNA配列は、上記方法の修正によって単離される。cDNAバンクの従来のスクリーニングにおいてヒト由来のバンクが使用され、ハイブリダイゼーションはより低い均一性のcDNAクローンも検出するために、より低いストリンジェントな条件下に実施される。
【0126】
PCR仲介戦略の場合、初めに、有利にはコード領域から由来する多数の異なるプライマーによってヒトcDNAを増幅することが試行される。これが成功しない場合、変性したPCRプライマーを使用してよく、またはより少ないストリンジェントPCR条件が選ばれる。
【0127】
例3:
放射線標識脂質の排出に関する結合の測定によるスクリーニング方法の実施
クロリドチャンネルCLC−7のためにコードする拡散断片は、構成発現(たとえばCMVプロモータ)または誘導可能の発現を真核細胞の中に可能にする発現ベクターの中でクローニングされる。DNAは好適なトランスフェクション法、たとえばリポフェクタミン(Roche Diagnostics社)で真核細胞(たとえばCHO細胞、HEK293細胞またはNIH−3T3細胞)の中に取り込まれる。この細胞は、選択試薬(たとえばゼオシン、ヒグロマイシンまたはネオマイシン)の存在中に培養され、そのためDNAコンストラクトを吸収した細胞だけが生き残ることができ、選択がより長くかかる場合、ゲノムの中にも組み込まれている。
【0128】
この細胞から出発して、CLC−7チャンネルを大量に含有し、結合アッセイに使用できる膜フラクションが得られる。これは、1.)CLC−7を含有する膜と、2.)放射線標識脂質(たとえばトリチウム標識した4,4’−ジイソチオシアノスチルベン−2,2’−ジスルフォン酸(DIDS)または[3H]標識した4−アセトアミド−4’−イソチオシアナートスチルベン−2,2’−ジスルフォン酸(SITS))と、3.)結合緩衝剤(たとえば50mM HEPES pH7.4、1mM EDTA)と、結合上の被験脂質とからなる。物質SITSおよびDIDSは、CLC−7に発現するOozytenの機能調査においてCLC−7を仲介する塩化物流を阻止することができる(非公開結果Fr.Dr.Diewald、マインツ大学)。好適な温度(多くは室温)における上記反応混合物(たとえば30−60分)のインキュベーション後、非結合放射線脂質分子が濾別される。結合した[3H]−DIDSもしくは[3H]−SITSへの残量は、シンチレーションコックテールの添加後β計数器(たとえばトリルックス、Wallac社)で測定される。試験物質がCLC−7−チャンネルへの結合を示す場合、これが低減した放射線組込みとして検出される。この方法は、好適には(96−、384−または1536−ウエル)微量滴定プレートで、この方法をロボットを利用してハイスループット−スクリーニング(HTS)法で実施するために実施することができるように小型化される。
【0129】
例4:
物質の結合によって変化した機能媒介変数の測定による本発明のスクリーニング方法の実施
蛋白質キナーゼPIM−2のためにコードする拡散断片が、たとえばE.coliのような原核生物において誘導可能の発現を可能にする発現ベクターでクローニングされる。この場合、拡散断片が融合蛋白質として付加的なN−またはC−またはアミノ酸配列によって発現されるように修飾される。この配列は、PIM−2キナーゼの不変の機能において特異的方法を介して、たとえばグルタチオンへの結合を介して蛋白質混合物からの単離を可能にするグルタチオンS−トランスフェラーゼフラグメントを介して可能にするべきである。細菌のトランスフェクション、遺伝子(たとえばIacプロモータにおけるIPTGによる)の誘導および細菌の砕開後に、融合蛋白質を洗浄し、インビトロ−キナーゼの発現に使用される。この場合蛋白質5μgを30℃で30分間キナーゼ緩衝剤50μl(PIPES 20mM、pH7.0、5mM MnCl2、7mM β−メルカプトエタノール、0.4mMスペルミン、10mMrATP)の中に10μCi[r32P]ATPで置換される。基質として、洗浄したヒストンH1蛋白質(Sigma社)または細菌発現GST−NFATc1融合蛋白質が添加される。インキュベーション時間後、非組込み[r−32P]ATPが濾別され、組み込まれた32ホスフェートの量がβ−シンチレーション(トリルックス、Wallac社)によって同定される。新規のPIM−2キナーゼ−インセピター−の微量検定のための発現において、このサンプルで試験物質が一緒に培養され、32P−組込みの現象がインヒビターの指標として利用される。この方法は、好適には(96−、384−または1536−ウェル)微量滴定において、この方法をロボットを利用して、いわゆるハイスループット−スクリーニング(HTS)法として実施するために実施できるように小型化される。
【0130】
例5
本発明による作用物質錠剤製剤を含有する薬剤の例
錠剤は、対応するアジュバントを含む本発明による作用物質の混合物の直接の圧縮または作用物質含有の顆粒(必要がある場合別のアジュバントを含む)の圧縮によって製造することができる顆粒は、その場合、たとえば水性顆粒化液とそれに続き前記顆粒の乾燥による湿式顆粒化またはたとえばコンパクト化を介した乾燥顆粒化によって製造することができる。
・直接圧縮
たとえば錠剤あたり:
25mg 本発明作用物質
271mg ルディプレス(ラクトースモノヒドラート、ポビドンK30およびクロスポビドンから直接錠剤化用顆粒)
4mg ステアリン酸マグネシウム
300mg 合計
アジュバントを含む作用物質の均一な混合物を製造し、この混合物を錠剤成形機で直径10mmの錠剤に圧縮する。
・乾燥顆粒化
たとえば錠剤あたり:
25mg 本発明作用物質
166mg マイクロクリスタリンセルロース
80mg 低置換ヒドロキシプロピルセルロース(I−HPCLH11TM)
5mg 高分散二酸化ケイ素
4mg ステアリン酸マグネシウム
280mg 合計
マイクロクリスタリンおよびI−HPCを含む作用物質の均一な混合物を製造し、この混合物をコンパクト化する。圧縮体のふるい分け後、発生した顆粒をステアリン酸マグネシウムおよび二酸化ケイ素と混合し、錠剤成形機で直径9mmの錠剤に圧縮する。
・湿式顆粒
たとえば錠剤あたり:
25mg 本発明による作用物質
205mg マイクロクリスタリンセルロース
6mg ポビドンK30
10mg クロスポビドン
4mg ステアリン酸マグネシウム
250mg 合計
マイクロクリスタリンセルロースおよびクロスポビドンを含む作用物質の均一な混合物を製造し、この混合物を顆粒成形機でポビドンの水溶液で顆粒化する。湿式顆粒がそれに続き再顆粒化され、乾燥槽(50℃)内で乾燥後10時間乾燥する。乾燥した顆粒はステアリン酸マグネシウムと共にふるい分けし、最終混合し、錠剤プレスで直径8mmの錠剤に圧縮する。
【0131】
例6
本発明による作用物質非経口溶液を含有する薬剤の例
本発明による作用物質1gを注射用の水1lの中に室温で溶解し、それに続きNaCl(塩化ナトリウム)の添加によって等張条件で調節する。
【0132】
文献:
【0133】
【外1】
【0134】
【外2】
【0135】
【外3】
【図面の簡単な説明】
【図1】
図1は遺伝子フラグメント111_16を示す。
【図2】
図2は遺伝子フラグメント111_33を示す。
【図3】
図3は遺伝子フラグメント111_39を示す。
【図4】
図4は遺伝子フラグメント111_45を示す。
【図5】
図5は遺伝子フラグメント113_15の部分を示す。
【図6】
図6は遺伝子フラグメント113_15の部分を示す。
【図7】
図7は遺伝子フラグメント113_15の部分を示す。
【図8】
図8は遺伝子フラグメント113_20を示す。
【図9】
図9は遺伝子フラグメント124_29を示す。
【図10】
図10は遺伝子フラグメント124_4を示す。
【図11】
図11は遺伝子フラグメント127_3を示す。
【図12】
図12は遺伝子フラグメント127_34を示す。
【図13】
図13は遺伝子フラグメント127_8を示す。
【図14】
図14は遺伝子フラグメント135_18を示す。
【図15】
図15は遺伝子フラグメント135_2を示す。
【図16】
図16は遺伝子フラグメント135_7を示す。
【図17】
図17は遺伝子フラグメント135_9の部分を示す。
【図18】
図18は遺伝子フラグメント135_9の部分を示す。
【図19】
図19は遺伝子フラグメント141_1を示す。
【図20】
図20は遺伝子フラグメント141_13の部分を示す。
【図21】
図21は遺伝子フラグメント141_13の部分を示す。
【図22】
図22は遺伝子フラグメント141_24を示す。
【図23】
図23は遺伝子フラグメント141_6を示す。
【図24】
図24は遺伝子フラグメント146_10を示す。
【図25】
図25は遺伝子フラグメント154_26を示す。
【図26】
図26は遺伝子フラグメント154_29を示す。
【図27】
図27は遺伝子フラグメント164_12を示す。
【図28】
図28は遺伝子フラグメント164_24の部分を示す。
【図29】
図29は遺伝子フラグメント164_24の部分を示す。
【図30】
図30は遺伝子フラグメント164_24の部分を示す。
【図31】
図31は遺伝子フラグメント180_12を示す。
【図32】
図32は遺伝子フラグメント180_8を示す。
【図33】
図33は遺伝子フラグメント89_28を示す。
【図34a】
図34aはJNK3のcDNA配列、ヒト、α1−亜種;AN:U34820を示す。
【図34b】
図34bはJNK3のアミノ酸配列、ヒト、α1−亜種;AN:U34820を示す。
【図34c】
図34cはJNK3のcDNA配列、ヒト、α2−亜種;AN:U34819を示す。
【図34d】
図34dはJNK3のアミノ酸配列、ヒト、α1−亜種;AN:U34819を示す。
【図34e】
図34eはJNK3のcDNA配列、マウス;AN:AB005665を示す。
【図34f】
図34fはJNK3のアミノ酸配列、マウス;AN:AB005665を示す。
【図34g】
図34gはJNK3のcDNA配列、ラット;AN:HM_012806を示す。
【図34h】
図34hはJNK3のアミノ酸配列、ラット;AN:HM_012806を示す。
【図35a】
図35aはPIM−2のcDNA配列、ヒト;自己クローニングを示す。
【図35b】
図35bはPIM−2のアミノ酸配列、ヒト;自己クローニングを示す。
【図35c】
図35cはPIM−2のcDNA配列、マウス;AN:L41495を示す。
【図35d】
図35dはPIM−2のアミノ酸配列、マウス;AN:L41495を示す。
異なる蛋白質長さ:1.)40kDa、2.)37kDa、3.)34kDaを示す。
【図35e】
図35eはPIM−2のcDNA配列、ラット;自己クローニングを示す。
【図35f】
図35fはPIM−2のアミノ酸配列、ラット;自己クローニングを示す。
【図35g】
図35gは35b)に示したPIM−2配列の蛋白質配列と、遺伝子データベースに記録されたヒトPIM−2配列NM_006875の蛋白質配列との比較を示す。
【図36a】
図36aはLR11のcDNA配列、マウス;AN:AB015790を示す。
【図36b】
図36bはLR11のアミノ酸配列、マウス;AN:AB015790を示す。
【図36c】
図36cはLR11のcDNA配列、ヒト;AN:Y08110を示す。
【図36d】
図36dはLR11のアミノ酸配列、ヒト;AN:Y08110を示す。
【図37a】
図37aはTFIIFβのcDNA配列、ラット;AN:D10665を示す。
【図37b】
図37bはTFIIFβのアミノ酸配列、ラット;AN:D10665を示す。
【図37c】
図37cはTFIIFβのcDNA配列、ヒト;AN:X59745を示す。
【図37d】
図37dはTFIIFβのアミノ酸配列、ヒト;AN:X59745を示す。
【図38a】
図38aはGGTのcDNA配列、ラット;AN:L24116を示す。
【図38b】
図38bはGGTのアミノ酸配列、ラット;AN:L24116を示す。
【図38c】
図38cはGGTのcDNA配列、ヒト;AN:L25441を示す。
【図38d】
図38dはGGTのアミノ酸配列、ヒト;AN:L25411を示す。
【図39a】
図39aはGATA3のcDNA配列、マウス;AN:NM_008091を示す。
【図39b】
図39bはGATA3のアミノ酸配列、マウス;AN:NM_008091を示す。
【図39c】
図39cはGATA3のcDNA配列、ヒト;AN:NM_002051を示す。
【図39d】
図39dはGATA3のアミノ酸配列、ヒト;AN:NM_002051を示す。
【図39e】
図39eはGATA3の部分cDNA配列、ラット;AN:AB000217を示す。
【図40a】
図40aはCCL−7のcDNA配列、ヒト;AN:AF224741を示す。
【図40b】
図40bはCCL−7のアミノ酸配列、ヒト;AN:AF224741を示す。
【図40c】
図40cはCCL−7のcDNA配列、ラット;AN:Z67744を示す。
【図40d】
図40dはCCL−7のアミノ酸配列、ラット;AN:Z67744を示す。
【図40e】
図40eはCCL−7のゲノムDNA配列、マウス;AN:AH063101を示す。
【図40f】
図40fはCCL−7のアミノ酸配列、マウス;AN:AH063101を示す。
【図41a】
図41aはカタラーゼのcDNA配列、ラット;AN:NM_012520を示す。
【図41b】
図41bはカタラーゼのアミノ酸配列、ラット;AN:NM_012520を示す。
【図41c】
図41cはカタラーゼのcDNA配列、マウス;AN:NM_009804を示す。
【図41d】
図41dはカタラーゼのアミノ酸配列、マウス;AN:NM_009804を示す。
【図41e】
図41eはカタラーゼのcDNA配列、ヒト;AN:NM_001752を示す。
【図41f】
図41fはカタラーゼのアミノ酸配列、ヒト;AN:NM_001752を示す。
【図42a】
図42aはカゼインキナーゼ1aのcDNA配列、ラット;AN:U77582を示す。
【図42b】
図42bはカゼインキナーゼ1αのアミノ酸配列、ラット;AN:AAB19227を示す。
【図42e】
図42eはカゼインキナーゼ1αのcDNA配列、ヒト;AN:NM_001892を示す。
【図42f】
図42fはカゼインキナーゼ1αのアミノ酸配列、ヒト;AN:NM_001892を示す。
【図43c】
図43cはテトラスパニン−6のcDNA配列、マウス;AN:AF053454を示す。
【図43d】
図43dはテトラスパニン−6のアミノ酸配列、マウス;AN:AAC69711を示す。
【図43e】
図43eはテトラスパニンTM4−DのcDNA配列、ヒト;AN:AF133426を示す。
【図43f】
図43fはテトラスパニンTM4−Dのアミノ酸配列、ヒト;AN:AF133426を示す。
【図44e】
図44eはMAP3K7/TAK−1のcDNA配列、ヒト;AN:NM_003188を示す。
【図44f】
図44fはMAP3K7/TAK−1のアミノ酸配列、ヒト;AN:NM_003188を示す。
【図45a】
図45aはスペルミジンシンターゼのcDNA配列、ラット;AN:AF337636を示す。
【図45b】
図45bはスペルミジンシンターゼのアミノ酸配列、ラット;AN:AAK21288を示す。
【図45c】
図45cはスペルミジンシンターゼのcDNA配列、マウス;AN:L19311を示す。
【図45d】
図45dはスペルミジンシンターゼのアミノ酸配列、マウス;AN:AAC37666を示す。
【図45e】
図45eはスペルミジンシンターゼのcDNA配列、ヒト;AN:XM_042276を示す。
【図45f】
図45fはスペルミジンシンターゼのアミノ酸配列、ヒト;AN:XP_042276を示す。
【図46e】
図46eはBAB14112のcDNA配列、ヒト;AN:AK022582を示す。
【図46f】
図46fはBAB14112のアミノ酸配列、ヒト;AN:BAB14112を示す。
【図47】
図47は種々の苦痛モデルのカゼインキナーゼを示す。
【図48】
図48は種々の苦痛モデルのテトラスパニン(TSPAN)を示す。
【図49】
図49は種々の苦痛モデルのM3K7−キナーゼを示す。
【図50】
図50は応用一般クローニング戦略に対する概要を示す。
【図51】
図51は同定した遺伝子および遺伝子フラグメントの調節に関する概要を示す。
本発明は、苦痛に重要な物質の発見のための方法、帰属するポリヌクレオチド類、ペプチド類、蛋白質類、ベクター類および細胞類、それによって同定された化合物類、対応する薬剤および診断剤ならびに苦痛治療におけるそれらの使用に関する。
【0002】
苦痛治療のために、たとえばアセチルサリチル酸、パラセタモール、ジピロン、トラマドール、モルフィンおよびフェタニルのような様々な薬剤が提供されている;しかしまた、アミトリプチリンおよびケタミンのような物質類も苦痛患者の治療に使用される。しかし一層洗練されている治療計画にもかかわらず、特に慢性苦痛状態においてしばしば患者にとり持続的な改善が達成されていない。この点に関しては、特に慢性苦痛の場合に関与する神経細胞の持続的な変化を生じる事実にも原因がある。
【0003】
近年の苦痛研究は、まさに慢性苦痛状態の進行が、特に後根神経節の侵害受容ニューロンおよび脊髄の後角の部位でのニューロンにおける神経系の形成変化に基づくという基本認識をもたらした(概要として参照:Coderreら1993;Zimmermann&Herdegen、1996)。ニューロンの形成はゆるやかに特定の遺伝子の発現における変化に伴って現れ、該当するニューロンの表現型の、長期に持続する変化をもたらす。ニューロンの形成の考え方は、これまで特に発達過程、学習過程および復元過程に適用されているが、苦痛研究からの新規の結果は、この考え方が病態生理学的過程でも講じられることを示している(Tolle、1997)。
【0004】
苦痛の慢性化は動物実験で現象学的レベルですでに比較的良好に特徴づけられている。慢性苦痛状態の誘導は次のような変化を引き起こす:
・末梢侵害受容器の感度の増加および刺激閾値の低下
・いわゆる静的侵害受容器の活性
・受容領域の再組織化
・脊髄内の励起性増加
この形成変化は、神経節内に見出される1次輸入管についても、脊髄内に局在化されて接続されるニューロンについても記載されており、脊柱上でも、たとえば視床内でも推測されている。学習過程と記憶過程に対して記述された機構と類比的に、関与した細胞内に重要な遺伝子の整合調節を含む特異的遺伝子プログラムが進行し、その発現がそこで決定的に慢性苦痛の病態生理学的症状発現に寄与することが想定される。
【0005】
従って本発明の出発点は、その調節関連性について、遺伝子の発現において苦痛条件下に変化し、そのため確実に特別の慢性苦痛の発生および処理に参加するような苦痛調節遺伝子を同定することであった。
【0006】
一連の公知の遺伝子に関しては、すでに種々の苦痛モデルにおいて、たとえば神経伝達物質(物質P、CGRP)、受容体(物質P受容体、μ、κ、δ−オピエートレセプター、NMDA受容体)および転写因子(cJun、JunB、cFosまたはKrox24)の調節が検出されている(表1参照)。前記受容体がすでに新規の鎮痛薬の開発のための分子標的として使用されている(Dickenson、1995)という事実は、鎮痛薬の開発、特に対応するスクリーニング方法にとり新規の苦痛調節遺伝子の同定も大きな関心があることを明らかに示唆している。この場合の中心的な考え方は、特に慢性の性質での苦痛の発生または持続性を、苦痛状態で増幅または緩和して形成される前記のような蛋白質がその機能で影響を受けることによって抑制することである。
表1:苦痛動物モデルにおける公知の遺伝子/遺伝子生成物の調節
【0007】
【表1】
RM、脊髄:DRG、後根神経節;CFA、完全フロイントアジュバント;NGF、神経成長因子
そこから本発明の第1の課題は、苦痛において重要な、特に苦痛調節物質の同定のためのスクリーニング方法を開発することであった。従ってこの発明は、(a)−JNK3、PIM−2、LR−11、TFIIFβ、GGT−β、GATA3、CLC−7、カタラーゼ、テトラスパニン(TM4SF/TSPAN−6/TM4−D)、カゼインキナーゼ1a、MAP3K7/TAK−1(TGF−β活性キナーゼ)、BAB14112および/またはスペルミジンシンターゼの群、
−ペプチドまたは蛋白質のためにまたはその一部のために図34a), 34c), 34e), 34g), 35a), 35c), 35e), 36a), 36c), 37a), 37c), 38a), 38c), 39a), 39c), 39e), 40a), 40c), 40e), 41a), 41c), 41e), 42a), 42e), 43c), 43e), 44e), 45a), 45c), 45e), 又は46e)の1つに基づくポリヌクレオチドまたは前記ポリヌクレオチドに少なくとも90%類似のポリヌクレオチドをコードする前記ペプチドまたは蛋白質の群、−図34b), 34d), 34f), 34h), 35b), 35d), 35f), 36b), 36d), 37b), 37d), 38b), 38d), 39b), 39d), 40b), 40d), 40f), 41b), 41d), 41f), 42b), 42f), 43d), 43f), 44f), 45b), 45d), 45f) 又は46f)の1つに基づくアミノ酸配列を有するペプチドまたは蛋白質または前記アミノ酸配列に少なくとも90%類似のペプチドまたは蛋白質の群、
−および/または図34a), 34c), 34e), 34g), 35a), 35c), 35e), 36a), 36c), 37a), 37c), 38a), 38c), 39a), 39c), 39e), 40a), 40c), 40e), 41a), 41c), 41e), 42a), 42e), 43c), 43e), 44e), 45a), 45c), 45e), 又は46e)の1つに基づくポリヌクレオチドへのストリンジェントな条件下にまたは前記ポリヌクレオチドのアンチセンス ポリヌクレオチドを結合する核酸によってコードされる蛋白質の群、
−前記蛋白質類および/またはペプチド類の1種の少なくとも10個のアミノ酸長さの部分蛋白質の群、
および/または
−ペプチドまたは蛋白質のために、ポリヌクレオチドのヌクレオチド配列が図1−33に示した配列の1つに基づく遺伝子フラグメントを包含する前記ポリヌクレオチドからなる遺伝子がコードする、または前記ペプチドまたは蛋白質のためにこのような遺伝子に少なくとも90%類似のポリヌクレオチドがコードする前記ペプチドまたは蛋白質の群から選ばれた、ペプチドまたは蛋白質を合成したような細胞からなる細胞および/または製剤による好適な条件下での被験物質のインキュベーションの方法ステップと、
(b)細胞から合成されたペプチドまたは蛋白質への試験物質の結合の測定またはペプチドまたは蛋白質への試験物質の結合によって変化した少なくとも1つの機能媒介変数の測定の方法ステップと、を有する苦痛調節物質の発見のための方法に関する。
【0008】
この新規のスクリーニング方法は、ここで物質の潜在的な苦痛効果が苦痛調節物質のペプチドまたは蛋白質構造と前記物質の相互作用を見い出すことができることに基づいている。
【0009】
この場合、概念「苦痛調節」は生理的な苦痛現象、特に鎮痛作用に及ぼす潜在的な調節の影響に関係する。概念「物質」は、それぞれ薬剤作用物質として好適な化合物、つまり特に低分子作用物質、さらにまた核酸、脂肪、糖類のような他の作用物質、抗体のようなペプチドまたは蛋白質を包含する。
【0010】
好適な条件下でのインキュベーションは、ここで水性溶媒中の細胞または対応する製剤を含む被検物質が測定前の規定された時間で反応できるようにすることが理解されている。この場合、水性溶媒は、たとえば4℃および40℃の間、好ましくは室温または37℃に温度調節してよい。インキュベーション時間は、それぞれのペプチドまたは蛋白質と物質の相互作用に応じて、数秒および数時間の間で変化させてよい。しかし1分および60分の間の時間が有利である。水性溶媒は好適な塩類および/または緩衝剤系を含有してよく、それによってインキュベーション時に、たとえば溶媒中にpH6および8の間、好ましくはpH7.0−7.5が支配する。この溶媒に、さらに補酵素、栄養物質等のような好適な物質を添加してもよい。好適な条件は、当業者が方法において可能な限り明確な測定値を得るために、前記当業者の経験、文献または簡単にできない予備実験に基づき、ペプチドまたは蛋白質を含む物質の被検相互作用に依存して容易に確定することができる。
【0011】
特定のペプチドまたは蛋白質を合成した細胞は、このペプチドまたは蛋白質がすでに内生的に発現した細胞または遺伝子技術的に変化されたような細胞であり、それによって前記細胞は前記ペプチドまたは蛋白質を発現し、それに応じて本発明による方法の開始前にペプチドまたは蛋白質を含有する。これらの細胞は、場合により不死化細胞株からなる細胞としてよく、または自然の組織から由来し、かつ前記組織から単離した細胞としてよく、合胞体が多くの場合溶解される。この細胞からなる製剤は、特に細胞からなる均等質、サイトソル、膜フラグメントを有する細胞の膜フラクション、単離した細胞内小器官の浮遊液等を包含する。
【0012】
ここに列挙した蛋白質およびペプチドは、本発明の枠内で、動物において苦痛が誘発され、適当な時間後に前記動物の特定の組織中の発現パターンを苦痛誘発措置なしの対照動物の発現パターンと比較する苦痛調節作用として同定された。この場合に見い出された変化して発現したペプチドおよび蛋白質は、JNK3、蛋白質キナーゼ、PIM−2、シグナリング キナーゼ、LR−11、「低密度リポ蛋白質」(“Low density lipoprotein”)受容体のファミリからなるモザイク蛋白質、TFIIFβ、転写因子、GGT−β、ゲラニゲラニルトランスフェラーゼ、GATA3、転写因子、CLC−7、クロリドチャンネル、カタラーゼ、酸素解毒経路酵素のような公知の蛋白質を包含する。見い出された遺伝子フラグメントのさらに深化させた別の解析において、特異的にZNS内のニューロンに、特にその中でも皮質と海馬状隆起とに見い出され、神経成長およびシナプス形成においてある役割を果たしており、細胞接着(インテグリン)およびシグナル分子(PKC、P14キナーゼ)の間の仲介物であるべきテトラパニン(TM4SF/TSPAN−6/TM4−D)、AP−3鎖体のホスホリル化によってシナプス形成に寄与するとみられるカゼインキナーゼ1a、特異的にJNKキナーゼを活性するMAP3K7/TAK−1(TGF−β活性キナーゼ)、これまで殆ど未知の蛋白質、BAB14112、および成長の原因となるスペルミジンシンターゼが苦痛調節していることが確認された。前記蛋白質類がどの種から由来するかは、方法の機能にとり重要ではないが、ヒト、マウス−またはラット−変異体を使用することが有利である。前記蛋白質類は、コードするDNA−およびアミノ酸配列に関して公知であり、その一般的機能においても記載されている。しかし前記蛋白質類は、これまで先行技術において苦痛と特に苦痛調節との関連性がつけられていなかった。ここでインビボ苦痛モデルにおける発現の変化に関する蛋白質の同定が行われたので、そこから導出された本発明によるスクリーニング方法は、前記の蛋白質類の使用下の将来の薬剤にとり、理論的考察において構築されるのみならず、おそらく大きなインビボ重要性を有する大きな長所を有する。この方法によって苦痛領域において従来使用されていない蛋白質類およびペプチド類と物質の相互作用が苦痛調節物質の発見の基準として可能になるため、この方法によって現在、先行技術において従来公知の、他のペプチド類または蛋白質類による方法で注目されなかった苦痛に重要な物質が場合によって見い出されうる。またこれは新規の本発明による方法の重要な長所である。
【0013】
使用するペプチドまたは蛋白質は、図34a), 34c), 34e), 34g), 35a), 35c), 35e), 36a), 36c), 37a), 37c), 38a), 38c), 39a), 39c), 39e), 40a), 40c), 40e), 41a), 41c), 41e), 42a), 42e), 43c), 43e), 44e), 45a), 45c), 45e), 又は46e)の1つに基づくポリヌクレオチドがコードするものから選んでもよい。JNK3、PIM−2、LR−11、TFIIFβ、GGT−β、GATA3、CLC−7、およびカタラーゼ、同様にテトラスパニン(TM4SF/TSPAN−6/TM4−D)、カゼインキナーゼ1a、MAP3K7/TAK−1(TGF−β活性キナーゼ)、BAB14112および/またはスペルミジンシンターゼのマウス、ラットおよびヒトのための公知のコードされたcDNA配列の多くが表され、もしくはGATA3の場合はラット部分配列のみ、およびCCL−7の場合はマウスゲノムDNAである。先行技術から従来知られていないものは、本発明の枠内でクローニングされたPIM−2、ラットのcDNA配列である。本発明による方法の場合は、単にポリヌクレオチドの一断片(部分)だけをコードするペプチド類および蛋白質類も使用可能であるが、その場合は少なくともポリペプチド(≧10アミノ酸)または蛋白質1個としなければならない。最後に、スクリーニング方法については特定の場合で少なくとも10個のアミノ酸の前記蛋白質類の1つの部分断片のみが必要である。また非常に小さい偏差はペプチドおよび蛋白質との相互作用と共にこの方法の機能に殆ど影響しないので、複写したものの1つが少なくとも90%類似するDNA配列がコードするペプチド類および蛋白質類も使用可能である。この場合、90%の類似性とは、ポリヌクレオチドのコード領域において塩基連鎖が90%一致していることである。
【0014】
蛋白質類は、図34b), 34d), 34f), 34h), 35b), 35d), 35f), 36b), 36d), 37b), 37d), 38b), 38d), 39b), 39d), 40b), 40d), 40f), 41b), 41d), 41f), 42b), 42f), 43d), 43f), 44f), 45b), 45d), 45f) 又は46f)の1つに基づくアミノ酸配列を含むものから選んでもよい。またこれは、主に本発明の枠内で調査されたPIM−2ラットの配列に至るまで先行技術から公知の配列である。ここでペプチド類および蛋白質類のアミノ酸配列が複写したアミノ酸配列の1つに少なくとも90%類似している前記ペプチド類および蛋白質類は、アミノ酸連鎖内の僅かな偏差でもペプチドおよび蛋白質と物質の相互作用と共に方法の機能に殆ど影響しないので使用可能である。この場合、90%の類似性とはアミノ酸連鎖中の一致のことである。
【0015】
蛋白質類は、ストリンジェントな条件下に図34a), 34c), 34e), 34g), 35a), 35c), 35e), 36a), 36c), 37a), 37c), 38a), 38c), 39a), 39c), 39e), 40a), 40c), 40e), 41a), 41c), 41e), 42a), 42e), 43c), 43e), 44e), 45a), 45c), 45e), 又は46e)の1つに基づくポリヌクレオチドまたはそのアンチセンス ポリヌクレオチドに結合する核酸によってコードされるものから選んでもよい。この場合「ストリンジェントな条件」とは、完全な塩基対の核酸鎖のみが形成され、安定状態にとどまる条件のことであり、「アンチセンス ポリヌクレオチド」とは、複数の自然のまたは修飾した核酸からなる分子の塩基連鎖が自然に存在するRNAの部分領域の塩基連鎖に対して相補的である前記分子のことである。
【0016】
基本的に、すでに10個のアミノ酸、好ましくは15個、特に20個のアミノ酸が完全に特異的であり、または特異的とすることができるので、本発明による方法にとっては、前記蛋白質類および/またはペプチド類の1つの少なくとも10個のアミノ酸長さの部分蛋白質が使用される場合に充分とすることができる。
【0017】
しかしペプチド類および蛋白質類は、ポリヌクレオチドのヌクレオチド配列が図1−33に示した配列の1つに基づく遺伝子フラグメントを含有する前記ポリヌクレオチドからなる遺伝子がコードするような化合物から選んでもよい。この発明の枠内で、先行技術においてまだ全く知られていないペプチドまたは蛋白質に帰属している苦痛によって調節された遺伝子フラグメントが同定および配列決定された。しかし遺伝子フラグメントの後解析は、幾つかの事例でテトラスパニン(TM4SF/TSPAN−6/TM4−D)、カゼインキナーゼ1a、MAP3K7/TAK−1(TGF−β活性キナーゼ)、BAB14112および/またはスペルミジンシンターゼへのもう1つの割当を可能にした。それぞれ充分包括的に配列決定した遺伝子フラグメントは、一義的に帰属する遺伝子、ポリヌクレオチドの配列から遺伝子フラグメントが一部である前記ポリヌクレオチドを規定する。対応する遺伝子フラグメントが苦痛調節として同定されたことによって、この遺伝子の明確な生理学的機能も輪郭が明らかになる。当業者は、このフラグメントを包含する完全な遺伝子に公知の方法を介して到達する。つまりポリヌクレオチドは図1−33の1に従ってプローブとして標識することができ、cDNAバンクをこのプローブでハイブリダイズし、ストリンジェントな条件下に洗浄され、前記プローブに結合したcDNAクローンを単離し、必要がある場合は配列決定することができる。同様に遺伝子もしくはポリヌクレオチドは、ポリヌクレオチドの断片が図1−33の1つに基づき遺伝子特異的オリゴヌクレオチドプライマーとして検出および合成され、次に前記オリゴヌクレオチドプライマーを用いて、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって1本鎖または2本鎖DNA、cDNAライブラリまたはテンプレートとてしのゲノムDNAから出発して伸長したポリヌクレオチドを生成し、必要がある場合は配列決定されることによって得られる。この方式は一例を利用して後により詳しく説明する。ペプチド類および蛋白質類の前記群についても、公知の方法に比べ、本発明による方法におけるその使用時に「インビボ」コーティングが保証され、この方法が先行技術において従来公知のスクリーニング方法で場合により注意を引かなかったような潜在的な苦痛調節物質を同定することを可能にする長所が提供される。
【0018】
この方法が重要な物質の発見を可能にする基準は、たとえば公知のリガンドの排除または結合した物質の大きさによって検出できる蛋白質またはペプチドへの結合かまたはペプチドまたは蛋白質と物質の相互作用による機能媒介変数の変化のいずれかである。この相互作用は、特に調節、阻止および/または受容体の活性、イオンチャンネルおよび/または酵素におくことができ、変化した機能媒介変数は、たとえば遺伝子発現、イオン環境、pHまたは膜蛋白質、もしくは2ndメッセンジャーの酵素活性度または濃度の変化としてよい。
【0019】
本発明の説明のために、以下、一般に本文中で与えた概念の説明のほかに、特定の、特に請求項において使用した概念が本発明の意味においてどのように理解および解釈されるべきかを明確にするために、その他の定義を記載する。
−物質:これにより化学的化合物を指している。これは狭義の意味で、潜在的に身体の中で作用を発揮できる化合物、低分子作用物質、核酸、脂肪類、糖類、ペプチド類または蛋白質類であり、特にここでは低分子作用物質類である。
−苦痛調節:本発明の意味において、苦痛調節は、物質が苦痛の知覚を直接的または間接的に影響を及ぼすことであり、特に自然の鎮痛性の作用である。
−インキュベーション:インキュベーションとは、生物学的調査対象物、孵化槽または水槽上のような温度調節溶媒中の、たとえば細胞または蛋白質の取込みおよび放置である。この場合、ここで好適な条件下に、生理学的条件下(例37℃、pH7.2)または方法において最適な測定が可能になる条件でのインキュベーションである。
−細胞:細胞は自己の代謝と増殖能力によって、自己調節する、開かれた、その環境との永久的な物質交換によって流動平衡状態にある系である。細胞は、別々に培養し、または特に器官からの組織の一部としてよく、そこに個別的にまたはまだ合胞体として存在してよい。
−細胞1個からの製剤:これは化学的、生物学的、機械的または物理的方法を利用して細胞構造の変化のもとに製造される製剤、たとえば膜フラグメント、単離した細胞区画、単離したサイトソル、または組織から得た均等質である。
−ペプチド:ペプチド化合物を介して鎖に結合したアミノ酸からなる化合物。オリゴペプチドは、2個および9個のアミノ酸の間、ポリペプチドは10個および100個の間のアミノ酸からなる。
−蛋白質:場合により規定された空間構造を有する、ペプチド結合を介して鎖に結合した100個以上のアミノ酸からなる化合物。
−JNK3:有糸分裂促進因子活性の蛋白質キナーゼのファミリからなる蛋白質キナーゼ。
−PIM−2:プロト−オンコゲンおよびセリン−トレオニン−キナーゼ。
−LR−11:LDL(“Low density lipoprotein”)受容体ファミリおよびモザイク蛋白質の一員。
−TFIIFB:RNAポリメラーゼIIに結合する転写開始因子のβサブユニット。
−GGT−β:I型のゲラニルゲラニルトランスフェラーゼのβサブユニット(EC2、5、1、3)
−GATA3:GATA結合蛋白質の3型。
−CLC−7:塩化物チャンネル蛋白質。
−カタラーゼ:反応性の酸素種の解毒において重要な役割を果たす酵素(EC1.11.1.6)
−テトラスパニン(TM4SF/TSPAN−6/TM4−D):特異的にニューロンにZNS内、特にその中でも皮質および海馬状隆起に見い出される。神経成長とシナプス形成においてある役割を果たしており、細胞接着(インテグリン)とシグナル分子(PKC、P14キナーゼ)間の仲介者であると思われる。
−カゼインキナーゼ1a:AP−3−鎖体のホスホル化によってシナプス形成に寄与するとみられる偏在性の酵素。
−MAP3K7/TAK−1(TGF−β活性キナーゼ):特異的にJNKキナーゼを活性化する酵素。
−BAB14112:これまで殆ど知られていない蛋白質:AN:BAB14112
−スペルミジンシンターゼ:特に細胞成長の一因とみられる偏在性の酵素
−ポリヌクレオチド:基礎となるヌクレオチドは、基本的に核塩基、ペントーゼおよびホスホル酸からなる核酸の基本構成体である。これはホスホル酸ペントーゼ−エステル化を介して互いに結合した複数のヌクレオチドからなる高分子ポリヌクレオチドに相当する。しかし本発明のもとに、さらに塩基連鎖を維持しているが、ホスホル酸ペントーゼの代わりに修飾した脊柱を提供する修飾したポリヌクレオチドも含まれる。
−少なくとも90(95、97)%類似:これは、検出したポリヌクレオチドとそのコード領域において塩基連鎖に関して少なくとも90%(95%、97%)基準体(図など)と同一であり、検出したペプチド類および蛋白質類とその1次構造において、少なくとも90%(95%、97%)基準体とアミノ酸の連鎖が同一であることである。
−遺伝子:概念「遺伝子」によって、m−またはpra−mRNAまたはその他のRNA(たとえばtRNA、rRNA、snRNAなど)の合成情報を含有する規定されたヌクレオチド配列を有するゲノム断片を表している。
−遺伝子フラグメント:その塩基連鎖において遺伝子の部分領域を含む核酸断片。
−生理学的に伸長した遺伝子フラグメント:分子生物学的方法、たとえばcDNAライブラリの連続パターン、核酸混合物またはPCR仲介方法(いわゆるRACEプロトコル)からの相補的DNA鎖の引き出しなどによって、その配列において対応する標的器官(脳、脊髄、後根神経節)の中に発現したmRNAに相当するように伸長される遺伝子フラグメント。
−ペプチドまたは蛋白質への結合:固定のために処理される物質とペプチドまたは蛋白質との間の相互作用。
−機能媒介変数:これは蛋白質(イオンチャンネル、受容体、酵素)の機能と相関する実験の測定量である。
−遺伝子技術的に操作:この場合に遺伝物質が取り込まれるような、細胞、組織または器官の操作。
−内生的な発現:対応する蛋白質が遺伝子技術的な操作によって発現に誘因されずに、好適な培養条件下に細胞株を有する蛋白質の発現。
−G蛋白質:シグナル蛋白質としてG蛋白質によって結合した受容体を活性化させるグアノシントリホスフェート(GTP)結合蛋白質のための国際的慣用略語
−レポータ遺伝子:たとえば発光酵素、アルカリホスファターゼまたはグリーン・蛍光蛋白質(GFP)のような、簡単な生化学的方法または組織化学的方法を利用してその遺伝子生成物を簡単に検出できる遺伝子のための一般名称。
−(組換え)DNAコンストラクト:DNA分子のインビトロ結合によって発生したDNA分子の各種の一般名称。
−クローニングベクター:クローニングにより外部遺伝子またはこの遺伝子の部分の担体として利用される核酸分子の一般名称。
−発現ベクター:好適な宿主細胞内への取込み後転写およびベクターの中にクローニングされた外部遺伝子の翻訳を可能にする特異的に構成されたクローニングベクターの名称。
−LTR配列:“Long terminal repeat”の略語。線状ゲノムの両端に見い出される長い配列領域の一般名称。このような配列領域は、たとえばレトロウィルスのゲノムの中および真核トランスポゾンの末端に生じる。
−ポリ−A−テール:メッセンジャーRNAsの3’末端にポリアデニル化によって接着するアデニル基(約20−250)
−プロモータ配列:遺伝子の転写、すなわちmRNAの合成から制御されるDNA配列領域の名称。
−ORI配列:“Origin of replication”の略語。ORI配列はDNA分子に、細胞内の自立単位として増殖することを可能にする。
−エンハンサー配列:一般に多くの遺伝子の発現を様々な規模で増強する比較的短い、部分的に反復して現れる遺伝子要素の名称。
−転写因子:特異的DNA配列への結合を介して遺伝子の転写に影響を及ぼす蛋白質の名称。
−培養:好適な培養条件下で細胞または組織を保持すること。
−発現を可能にする条件:これは、関心のある蛋白質の発現を可能にする培養条件の選択および適用である。これには、温度変化、溶媒変更、誘導物質の添加、阻害物質の除去が含まれる。
−インキュベーション時間:細胞または組織をインキュベートするための持続時間。すなわち一定の温度にさらす時間。
−選択圧:ある特定の遺伝子生成物、いわゆる選択マーカーを有する細胞に成長上の長所を調達する培養条件の適用。
−両生類細胞:両生類の種の動物からの細胞。
−細菌細胞:真性細菌目または古細菌の豊穣さに帰属する細胞、またはそれらから由来する細胞
−酵母細胞:子嚢菌類エンドミケス目(Endomycetalse)の目に帰属する細胞、またはそれから由来する細胞
−昆虫細胞:六脚類(Hexaponda)の目に帰属する細胞、またはそれらから由来する細胞
−自然の哺乳動物細胞:その重要な特徴において有機体中に存在する細胞に相当する哺乳動物から由来する細胞。
−不死化哺乳動物細胞:適用した培養条件または遺伝子技術的な操作によって、一般に常法で培養内で行われる分裂頻度を超えて分裂(約100)する性質を有する細胞。
−標識:検出反応のために対応する修飾または誘導によって、たとえば放射性、蛍光性または発光性により得るようにすること。
−リガンド:身体内または細胞内に存在する分子に特異的に受容体を結合する物質。
−排除:リガンドの結合部位からのリガンドの完全または部分的な除去。
−結合した活性:受容体に結合したリガンド量と相関する生化学的または物理的に検出した測定値。
−調節:制御プロセスの部分として行ったある過程の阻害または活性
−阻害:調節の特別の場合としての、ある過程の阻止/抑制。
−活性:調節の特別の場合としての、ある過程の増強。
−受容体:広義の意味で、作用物質が結合できる全ての原核または真核有機体中に存在する分子。狭義の意味で、作用物質の結合によって細胞内の変化を生ぜしめる膜結合蛋白質または複数の蛋白質錯体。
−イオンチャンネル:陰イオンまたは陽イオンが膜を通り浸透できる膜結合蛋白質または複数の蛋白質錯体。
−酵素:触媒性質を有する蛋白質を含む活性非卵白成分からなる蛋白質または錯体の名称。
−遺伝子発現(発現する/発現可能):RNA(RNA発現)または蛋白質(蛋白質発現)への遺伝子の遺伝情報の翻訳
−イオン環境:特定の区画内の1個または複数個のイオン濃度
−膜電位:膜の一方の側で陰イオンおよび他方の側で陽イオンの余剰に基づく膜を介した電位差。
−酵素活性度の変化:酵素の触媒活性の阻害または誘導
−2ndメッセンジャー:細胞外シグナルへの応答としてサイトソル内に形成されるか、サイトソル内へ移動する小分子。この場合は情報を、たとえばcAMP、IP3のような細胞株へ伝達する支援をする。
−(遺伝子)プローブ:核酸を利用して求めている遺伝子または特定のDNA配列を検出できる核酸の各種の名称。遺伝子プローブ(たとえばビオチン、磁気ビード、ジゴキシニン)の誘導体化によって、特にDNA分子を混合物から引き出すことができる。プローブとして、クローン遺伝子、遺伝子フラグメント、化学合成オリゴヌクレオチドおよび多くが放射性標識されたRNAも使用される。
−DNA:デオキシリボ核酸の国際的名称。
−ゲノムDNA:真核有機体において細胞の細胞核から由来するDNAのための一般的名称。
−cDNA:“Complementary DNA”の略語。RNA分子の1本鎖もしくは2本鎖DNA複製の名称。
−cDNAバンク/ライブラリ:要約して細胞または組織から合成した全てのRNAの全体を表す任意にクローニングしたcDNAフラグメントの集合の名称。
−cDNAクローン:この細胞が人工的に取り込まれたcDNAフラグメントを含有するような、唯一の細胞から導出した遺伝子的に統一した細胞の個体群の名称。
−ハイブリダイゼーション:2つの独立した1本鎖から塩基対によって生じた2本鎖核酸分子の形成。
−ストリンジェントな条件:完全に塩基対となった核酸鎖のみが形成され、安定した状態になる条件。
−単離する:求めている分子を混合物から見つけ出し、分離すること。
−DNA配列決定:DNA分子内の塩基の連鎖の決定。
−核酸配列:DNA分子の1次構造、すなわちDNAが構成される個々の塩基の連鎖の名称。
−遺伝子特異的オリゴヌクレオチドプライマー:その塩基組成において求めている遺伝子または求めているcDNAへのストリンジェントなハイブリダイゼーションを可能にするオリゴ核酸つまり10−40塩基長の核酸フラグメント。
−オリゴヌクレオチドプライマーの検出:ハイブリダイゼーションおよび/またはポリメラーゼ連鎖反応に最適であるオリゴヌクレオチドから所定のDNA配列への手動または計算機支援検索。
−PCR:ポリメラーゼ連鎖反応の略語。核酸分子の混合物からインビトロ法で核酸領域の選択的富化のために規定した長さおよび規定した配列。
−DNAテンプレート:PCR(上記参照)を利用したDNA断片が複製される核酸分子または核酸分子の混合物
−RNA:国際的に慣用のリボ核酸の略語。
−mRNA:核から細胞内へ遺伝情報の転移に参加し、ポリペプチドまたは蛋白質の合成情報を含むメッセンジャーリボ核酸の国際的に慣用の略語。
−アンチセンス ポリヌクレオチド:分子の塩基連鎖が部分領域の塩基連鎖と相補的に自然に存在するRNAである複数の自然のまたは修飾した核酸からなる分子。
−PNA:“peptidic Nucleic Acids”の国際的に慣用の略語。この場合、ペプチド結合したアミノ酸が鎖を形成し、このアミノ酸が側鎖としてDNAまたはRNAとのハイブリダイゼーションの能力のある塩基を担う。
−配列:ヌクレオチドまたはアミノ酸の連鎖。本発明に特異的な意味において、それにより核酸配列を指している。
−リボザイム:触媒活性のリボ核酸の名称(たとえばリガーゼ、エンドヌクレアーゼ、ポリメラーゼ、エキソヌクレアーゼ)
−DNA酵素:触媒活性を含有するDNA分子の名称(たとえばリガーゼ、エンドヌクレアーゼ、ポリメラーゼ、エキソヌクレアーゼ)
−触媒RNA/DNA:リボザイムもしくはDNA酵素(上記参照)の一般的名称。
−アデノウィルス:脊椎動物に存在する細胞病原性ウィルス。
−アデノ関連ウィルス(AAV):パルボウィルスのファミリに属す。AAVの効果的な増殖のために、介助ウィルス(たとえばヘルペス−、種痘−またはアデノウィルス)による宿主細胞の重感染が必要である。安定して宿主ゲノムの中へ組み入れられるAAVの性質は、哺乳動物細胞の形質導入ベクターとして関心がもたれている。
−ヘルペスウィルス:ヘルペス感染のウィルス病原体。
−翻訳後修飾:翻訳後に実施される蛋白質またはポリペプチドの変化。これらに含まれるものは、たとえばホスホリル化、グリコシル化、アミド化、アセチル化または蛋白質分解である。
−グリコシル化:蛋白質への個々の糖分子または全糖鎖の付加の名称。
−ホスホリル化:蛋白質、有利にはセリン、トレオニンまたはチロシンのアミノ酸のOH基への、1個または複数個のリン酸塩基の付加の名称。
−アミド化:アミド官能基、たとえばペプチドまたは蛋白質のカルボキシ末端アミノ酸基への、カルボキシ官能基の転換のための名称。
−膜アンカーを具備:疎水分子の付加によって好適な方法で脂肪酸またはその誘導体を細胞の脂質二重層膜へ係留されるように、蛋白質、または他の有機分子の翻訳後の修飾。
−分裂する:この特異的な場合において、複数の従属配列へのペプチドまたは蛋白質の分裂。
−短縮する:複数の個別部分からなる分子を1個または複数個部分だけ短縮すること。
−抗体:溶融性の、または細胞膜に結合した、免疫グロブリンと呼ばれる、抗原のための特異的結合部位を有する蛋白質。
−モノクロナール抗体:抗原のただ1つの抗原決定基に向けた、非常に高い選択性を有する抗体。
−ポリクロナール抗体:抗原の複数の決定基に向けた抗体からなる混合物。
−導入遺伝子:遺伝子的に変化させること。
−非ヒト哺乳動物:ヒト種を除く哺乳動物の全体性(哺乳類の網)
−生殖細胞:第2生殖細胞との融合により新規有機体の形成を可能にする半数ゲノムをもつ細胞。
−体細胞:小器官の構成要素としての二倍細胞。
−染色体の取りこみ:染色体レベルでのヌクレオチド配列への侵襲
−ゲノム:有機体内の全遺伝子の全体性の一般的記述。
−動物の祖先:自然または人工の方法で直線的にその遺伝物質への伝達による他の動物(子孫)と近親性がある動物(祖先)。
−発現可能:核酸分子は、合成情報が蛋白質またはポリペプチドを含み、この蛋白質またはポリペプチドの合成をインビトロまたはインビボで可能にする対応する調節配列を具備している場合に、発現可能である。この前提条件がたとえばコード配列内での侵襲によって無くなると、核酸分子はもはや発現可能ではない。
−齧歯類動物:齧歯目、たとえばラットまたはマウスの目からの動物。
−苦痛調節物質として同定可能:当業者が鎮痛と呼ぶ生体への取り込み時に挙動変化を生ぜしめる物質(抗痛覚性、抗痛覚過敏性または抗異苦痛性)。このスクリーニング方法の場合は、この物質がスクリーニングにおいて機能媒介変数の変化のより強い結合または解除によって明らかに、たとえば100%、被験物質の平均の結合または相互作用を超えることに関係する。
−化合物:複数の原子からなる、ここでは本発明による方法によって同定された分子としての別の分子の名称。
−作用物質:有機体への適用時に前記有機体内の変化を生ぜしめる化合物。これは、特に有機体に治癒効果を及ぼす有機化学的に合成された分子である。ここでは本発明による蛋白質およびペプチドに結合する特別の分子。
−低分子:分子量<2kDaをもつ分子。
−薬剤:薬剤取扱法第1条§2の規定に準ずる物質.
−診断剤:疾患を診断するために使用できる化合物または方法
−苦痛治療:苦痛を和らげまたはなくすための方法、あるいは予想される苦痛の発生を抑制するための方法(予感性痛覚脱失)。
−慢性痛:しばしば苦痛感覚が最初の刺激の時点および場所を越えることを特徴とする長期間持続する、身体の苦痛感覚を増大させる苦痛感覚
−遺伝子治療:遺伝子治療とは、遺伝子疾患を好適なゲノムの変化によって原因から治療することを目的とする全ての方法である。
−インビボ遺伝子治療:遺伝子治療を目的とする生体内の遺伝物質の取り込み。一方は二倍細胞で一方は半数細胞で行われる身体侵襲と胚通路侵襲を区別することができる。
−インビトロ遺伝子治療:細胞を後で再び遺伝子治療のためにヒト身体へ使用することを目的としたヒト身体の外部で細胞への遺伝物質の取り込み。
−診断法:疾患を同定するための方法。
−効能調査:生体への作用について化合物の効能を調査することを目的とした調査。
【0020】
この方法の有利な実施形態において、細胞はステップ(a)で遺伝子技術的に操作される。その場合、遺伝物質、特に1個または複数個のポリヌクレオチド配列が細胞の中に取り込まれる。この実施形態のもう1つの有利な変形において、遺伝子技術的な操作が試験物質によって変化した機能媒介変数の少なくとも1つの測定を可能にする。この実施形態において、遺伝子技術的な操作によって、機能媒介変数の変化が全般的にまたは改善されて測定できる前提条件が構築される。その場合、遺伝子技術的な操作によって細胞内に非内生的に発現したG蛋白質の形態が発現され、またはレポーター遺伝子が導入されることが特に有利である。これは特に細胞の中への内生的に非存在のまたは生理学的に非発現のG蛋白質(GTP結合蛋白質)の遺伝子技術的導入、たとえばシグナル経路または非常に易結合性である無差別混交のG蛋白質の変化を可能にするキメラG蛋白質の導入である。レポーター遺伝子の導入は、さらに遺伝子生成物の(細胞外誘発性の)誘導発現の測定を可能にする。
【0021】
もう1つの有利な実施形態において、細胞が図34a), 34c), 34e), 34g), 35a), 35c), 35e), 36a), 36c), 37a), 37c), 38a), 38c), 39a), 39c), 39e), 40a), 40c), 40e), 41a), 41c), 41e), 42a), 42e), 43c), 43e), 44e), 45a), 45c), 45e), 又は46e)の1つに基づく少なくとも1個のポリヌクレオチドまたは前記ポリヌクレオチドに少なくとも90%類似のポリヌクレオチドまたは図1−33に示した配列の1つに基づく1つの遺伝子フラグメントを包含する遺伝子のコード配列からなるポリヌクレオチド、または前記ポリヌクレオチドに少なくとも90%類似のポリヌクレオチドを含有するように、前記細胞が遺伝子技術的に操作される。それによって、たとえば、この方法に使用した細胞または製剤の中に内生的に発現しないペプチドまたは蛋白質が細胞から合成されることを達成することができる。その場合、ポリヌクレオチドが組換えDNAコンストラクトの中に含有されている場合に特に有利である。(組換え)DNAコンストラクトとは、インビトロで製造されたDNA分子である。
【0022】
ステップa)の前の方法において、細胞が遺伝子技術的に操作される場合、細胞が遺伝子技術的操作後に、およびステップ(a)の前に、発現を可能にする条件下に、必要がある場合は選択圧下に培養されることが有利である。培養するとは、細胞もしくはその後継世代の生き残りを保証する条件において前記細胞または組織を維持することである。その場合、これらの条件は、ここで遺伝子技術的な操作によって接合された物質の発現が可能になるように選ばれるべきである。そのために、pH、酸素濃度および温度が生理学的に保持され、充分な栄養物質および必要な補助要因が付加されるべきである。選択圧は、遺伝子技術的な操作が少なくとも部分的に成功を収めた細胞のみをさらに培養することを可能にする。それに含まれるのは、たとえばDNAコンストラクトを介した耐抗生物質性の導入である。
【0023】
本発明による方法において、使用した細胞が両生類細胞、細菌細胞、酵母細胞、昆虫細胞または不死化細胞または自然の哺乳動物細胞である場合、特に有利である。両生類細胞の例はキセノプスオーシテン(Xenopus Oocyten)であり、細菌細胞はエッシェリキア・コリ(E−coli)細胞であり、酵母細胞はサッカロミセスセレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)であり、昆虫細胞はSf9細胞であり、不死化哺乳動物細胞はHeLa細胞であり、自然の哺乳動物細胞はチャイニーズヒムスターCHO(Chinese Hamster Ovary)細胞である。
【0024】
本発明による方法におけるペプチドまたは蛋白質への物質の結合の検出のための有利な測定方法において、結合の測定は、ペプチドまたは蛋白質の公知の標識したリガンドの排除および/または該ペプチドまたは蛋白質に結合した標識した試験物質の活性を介して行った。その場合、リガンドは同様に結合する被験物質によって結合部位から排除される高い特異性で蛋白質またはペプチドに結合する分子である。標識とは、分子での検出を容易にする人工の修飾である。例は、放射性標識、蛍光標識または発光標識である。
【0025】
本発明による方法におけるペプチドまたは蛋白質への物質の結合によって解除された機能媒介変数の変化の確定のための別の有利な測定方法において、試験物質によって変化した機能媒介変数の少なくとも1つの測定が受容体、イオンチャンネルおよび/または酵素の調節、阻害および/または活性を介して、特に遺伝子発現、イオン環境、pHまたは膜蛋白質の変化の測定を介して、2ndメッセンジャーの酵素活性度または濃度の変化を介して行われた。それによって、一方で直接物質の作用の測定が受容体、イオンチャンネルおよび/または酵素の影響を介して把握され、他方では有利な被測定例として遺伝子発現、イオン環境、pH、膜電位、2ndメッセンジャーの酵素活性度または濃度のような可変媒介変数がある。その場合、イオン環境とは、特に細胞区画、特にサイトソル内の1個または複数個のイオンの濃度であり、膜電位とは、生体膜の2面の間の電荷差であり、2ndメッセンジャーとは、たとえば環状AMP(cAMP)、イノソトールトリホスフェート(IP3)またはジアクリルグリセロール(DAG)のような細胞内のシグナル経路のメッセージ物質である。
【0026】
この方法の有利な変形において、ペプチドまたは蛋白質は、ステップ(a)および(b)において、
−JNK3、PIM−2、LR−11、TFIIFβ、GGT−β、GATA3、CLC−7、カタラーゼ、テトラスパニン(TM4SF/TSPAN−6/TM4−D)、カゼインキナーゼ1a、MAP3K7/TAK−1(TGF−β活性キナーゼ)、BAB14112および/またはスペルミジンシンターゼの群、
−ペプチドまたは蛋白質のために、またはその一部のために図34a), 34c), 34e), 34g), 35a), 35c), 35e), 36a), 36c), 37a), 37c), 38a), 38c), 39a), 39c), 39e), 40a), 40c), 40e), 41a), 41c), 41e), 42a), 42e), 43c), 43e), 44e), 45a), 45c), 45e), 又は46e)の1つに基づくポリヌクレオチドまたは前記ポリヌクレオチドに少なくとも90%、好ましくは95%、特に97%類似のポリヌクレオチドをコードする前記ペプチドまたは蛋白質の群、
または
−図34b), 34d), 34f), 34h), 35b), 35d), 35f), 36b), 36d), 37b), 37d), 38b), 38d), 39b), 39d), 40b), 40d), 40f), 41b), 41d), 41f), 42b), 42f), 43d), 43f), 44f), 45b), 45d), 45f) 又は46f)の1つに基づくアミノ酸配列を有するペプチドまたは蛋白質または前記ペプチドまたは蛋白質に少なくとも90%、好ましくは95%、特に97%類似のペプチドまたは蛋白質の群、
−および/または図34a), 34c), 34e), 34g), 35a), 35c), 35e), 36a), 36c), 37a), 37c), 38a), 38c), 39a), 39c), 39e), 40a), 40c), 40e), 41a), 41c), 41e), 42a), 42e), 43c), 43e), 44e), 45a), 45c), 45e), 又は 46e)の1つに基づくポリヌクレオチドへのストリンジェントな条件下にまたは前記ポリヌクレオチドのアンチセンス ポリヌクレオチドを結合する核酸によってコードされる蛋白質の群、および/または
−前記蛋白質類および/またはペプチド類の1つの少なくとも10個、好ましくは少なくとも15個、特に少なくとも20個のアミノ酸長さの部分蛋白質の群、から選ばれる。
【0027】
そのもとに公知の配列および機能を有するペプチド類および特に蛋白質類が把握され、これらに関しては先行技術において苦痛における機能が知られていない。
【0028】
この方法のもう1つの有利な変形において、ペプチドまたは蛋白質のためにステップ(a)および(b)において、図1、3−8、10、11、13、14、15、17−27または31−33に示された配列に基づく遺伝子フラグメントを包含するポリヌクレオチドからなる遺伝子がコードし、またはペプチドまたは蛋白質のために前記遺伝子に少なくとも90%、特に95%、好ましくは97%類似のポリヌクレオチドがコードする。
【0029】
この方法のもう1つの有利な変形において、ペプチドまたは蛋白質のためにステップ(a)および(b)において、図2、9、12、16または28−30に示された配列の1つに基づく遺伝子フラグメントを包含するポリヌクレオチドからなる遺伝子がコードし、またはペプチドまたは蛋白質のために前記遺伝子に少なくとも90%、特に95%、好ましくは97%類似のポリヌクレオチドがコードする。
【0030】
本発明のもう1つの有利な目的は、図1−33の1つに示されたヌクレオチド配列または図1−33の1つに基づく遺伝子フラグメントを包含する遺伝子のコード配列からなるポリヌクレオチドに、少なくとも90%、好ましくは95%、特に少なくとも97%まで相当するポリヌクレオチドである。その中に、全部または少なくとも一部のいずれかでフラグメントに相当する遺伝子のコード配列に相当するポリヌクレオチドのような示された遺伝子フラグメント自体も包含される。それによって、少なくとも90%、好ましくは95%、特に少なくとも97%が誘導されたポリヌクレオチドのコード配列または遺伝子のコード配列と塩基連鎖において一致するポリヌクレオチドも意味されている。
【0031】
ポリヌクレオチドの第1の特別に選ばれた形態は、図1、3−8、10、11、13、14、15、17−27または31−33の1つ、特に20または21つに示されたヌクレオチド配列またはその部分の1つまたは図1、3−8、10、11、13、14、15、17−27または31−33の1つ、特に20または21つに基づく遺伝子フラグメントを包含する遺伝子のコード配列からなるポリヌクレオチドに少なくとも90%、好ましくは95%、特に少なくとも97%まで相当するポリヌクレオチドである。
【0032】
もう1つの有利な目的は、第1の製造方法によって規定されたポリヌクレオチド、すなわち少なくとも90%、好ましくは95%、特に少なくとも97%まで規定された核酸配列に相当するポリヌクレオチドであり、これは、図1−33の1つに基づくポリヌクレオチドがプローブとして標識され、cDNAバンクがプローブでハイブリダイズされ、ストリンジェントな条件下に洗浄され、プローブが結合したcDNAクローンが単離され、必要がある場合は配列決定されることによって得られる。ここでポリヌクレオチド、または遺伝子が製造工程を介して規定され、この製造工程によって特定の生成物、一定の公知の遺伝子フラグメントを包含する遺伝子が単離もしくは配列決定することができる。プローブは相補的または対応するヌクレオチド配列に使用することができ、そのために多くが同定のために標識される核酸である。cDNAバンクは、可能な限り完全に選択した組織のmRNAを再現するべき細胞または組織のクローニング化cDNAフラグメントである。ハイブリダイゼーションは、2つの1本鎖核酸分子の結合を意味し、洗浄はストリンジェントな条件下に、厳密に一組の塩基を介してハイブリダイズされた核酸分子を介してのみ結合された状態になることを保証するべきである。cDNAクローンは遺伝子的に統一された、ここで統一cDNAを有する子孫群である。
【0033】
もう1つの有利な目的は、第2の、製造方法によって規定されたポリヌクレオチド、すなわち少なくとも90%、好ましくは95%、特に少なくとも97%まで規定された核酸配列に相当するポリヌクレオチドであり、これはポリヌクレオチドの断片が図1−33の1つに基づき遺伝子特異的オリゴヌクレオチド−プライマーとして算出および合成され、次にそれらと共にPCRによって1本鎖または2本鎖DNA、cDNAライブラリまたはゲノムDNAから出発してテンプレートとして伸長したポリヌクレオチドが発生され、必要がある場合は配列決定されることによって得られる。またここでもポリヌクレオチドもしくは遺伝子がもう1つの製造工程を介して規定され、この製造工程により、ある特定の生成物、ある特定の公知の遺伝子フラグメントを含有する遺伝子が単離もしくは配列決定することができる。プライマーは標的DNA(いわゆるテンプレート)によってハイブリダイズされ、合成の始点であるオリゴヌクレオチドである。PCRは、ある特定のポリメラーゼの耐熱性が選択的複製に利用されるポリメラーゼ連鎖反応の略語である。その場合、テンプレートは複製が選択的にハイブリダイズに適したDNAのプライマーによって行われる出発物質として利用される。
【0034】
第2の特別に選ばれたポリヌクレオチドの形態は、特に、その製造/単離/塩基配列の出発点として図1、3−8、10、11、13、14、15、17−27または31−33の1つ、特に20または21つに基づくポリヌクレオチド(遺伝子フラグメント)が使用される場合の、製造方法によって規定されたポリヌクレオチドである。
【0035】
さらに、このポリヌクレオチドはRNAもしくは1本鎖または2本鎖DNA、特にmRNAまたはcDNAであることが有利である。
【0036】
同様に、ポリヌクレオチドは、特異的に本発明に基づくポリヌクレオチドに結合することができる配列を有するアンチセンス−ポリヌクレオチドまたはPNAであることが有利である。その場合、PNAとは塩基対を担うが、その脊柱がペプチドに結合する“peptidic nucleic acid”(ペプチド核酸)である。アンチセンス−ポリヌクレオチドは、塩基核酸の少なくとも一部に対して相補的な塩基連鎖を示す。同様に、ポリヌクレオチドはリボザイムの部分またはその他のDNA酵素または触媒RNAもしくはDNAであることが有利である。リボザイムとは、触媒活性リボ核酸のことであり、DNA酵素とは対応するデオキシリボ核酸、つまり触媒RNAもしくはDNAである。
【0037】
本発明のもう1つの目的は、上記ポリヌクレオチドの1つを含有するベクターである。ベクターとは、遺伝子技術的な操作において外部遺伝子を含有し、もしくは伝達することに利用される核酸分子である。その場合、発現ベクターであることが特に有利である。この発現ベクターは、それによって含有された外部遺伝子、ポリヌクレオチドの発現に利用される。
【0038】
さらに、ウィルスから、たとえばアデノウィルス、アデノ関連ウィルスまたはヘルペスウィルスから誘導されたベクターでありおよび/またはこのベクターは少なくとも1つのLTR−、ポリA−、プロモーター−、および/またはORI配列を含有する。LTRは“Long−TerminalRepeat”であり、たとえばウィルスにおいて末端にある部分である。ポリ−A−配列はアデノシン基20以上の長さのテールである。プロモータ配列は転写のための制御領域である。
【0039】
本発明のベクターの特に選ばれた形態は、ポリヌクレオチドまたは前記ポリペプチドに少なくとも90%、好ましくは95%、特に97%類似の、図図1、3−8、10、11、13、14、15、17−27または31−33、特に20または21つに基づくポリヌクレオチド、またはポリヌクレオチド、または前記ポリヌクレオチドに少なくとも90%、好ましくは95%、特に97%類似の、図1、3−8、10、11、13、14、15、17−27または31−33、特に20または21つに基づく配列を含有するポリヌクレオチド、またはポリヌクレオチド、または前記ポリヌクレオチドに少なくとも90%、好ましくは95%、特に97%類似の、図1、3−8、10、11、13、14、15、17−27または31−33、特に20または21の1つに基づく遺伝子フラグメントから出発した製造方法によって含有されるポリヌクレオチド、を含有するベクターである。
【0040】
もう1つの目的は、ペプチド、特にオリゴペプチドまたはポリペプチド、またはすでに本発明の目的として記載されたポリヌクレオチドの1つによってコードされる蛋白質である。
【0041】
本発明のもう1つの目的は、ペプチド、特にオリゴペプチドまたはポリペプチド、またはストリンジェントな条件下に図1−33に基づくポリヌクレオチドの1つまたはそのアンチセンス−ポリヌクレオチドによってハイブリダイズするポリヌクレオチドをコードする蛋白質である。
【0042】
また本発明の目的は、ペプチドまたは蛋白質が翻訳後に修飾された場合、特にグリコシル化、ホスフォリル化、アミド化、メチル化、アセチル化、ADPリボシル化、ヒドロキシル化、1つの膜アンカーを具備し、分裂または短縮されたことである。翻訳後の修飾はたとえば、Voet/Voet、Biochemistry、1stEdition、1990、935−938頁から読み取れる。
【0043】
ペプチドまたは蛋白質の特に選ばれた形態は、ポリヌクレオチドまたは前記ポリペプチドに少なくとも90%、好ましくは95%、特に97%類似の、図図1、3−8、10、11、13、14、15、17−27または31−33、特に20または21つに基づくポリヌクレオチド、またはポリヌクレオチド、または前記ポリヌクレオチドに少なくとも90%、好ましくは95%、特に97%類似の、図1、3−8、10、11、13、14、15、17−27または31−33、特に20または21つに基づく配列を含有するポリヌクレオチド、またはポリヌクレオチド、または前記ポリヌクレオチドに少なくとも90%、好ましくは95%、特に97%類似の、図1、3−8、10、11、13、14、15、17−27または31−33、特に20または21の1つに基づく遺伝子フラグメントから出発した製造方法によって含有されるポリヌクレオチドの場合にコードされる。
【0044】
本発明のもう1つの目的は、すでに本発明の目的として記載したペプチドまたは蛋白質に対する抗体である。その場合、この抗体においてモノクロナール抗体またはポリクロナール抗体である場合に有利である。
【0045】
抗体の特に選ばれた形態は、前記抗体がペプチドまたは蛋白質に向けられる場合、ポリヌクレオチドまたは前記ポリペプチドに少なくとも90%、好ましくは95%、特に97%類似の、図図1、3−8、10、11、13、14、15、17−27または31−33、特に20または21つに基づくポリヌクレオチド、またはポリヌクレオチド、または前記ポリヌクレオチドに少なくとも90%、好ましくは95%、特に97%類似の、図1、3−8、10、11、13、14、15、17−27または31−33、特に20または21つに基づく配列を含有するポリヌクレオチド、またはポリヌクレオチド、または前記ポリヌクレオチドに少なくとも90%、好ましくは95%、特に97%類似の、図1、3−8、10、11、13、14、15、17−27または31−33、特に20または21の1つに基づく遺伝子フラグメントから出発した製造方法によって含有されるポリヌクレオチドの場合にコードされる。
【0046】
本発明のもう1つの目的は、すでに本出願の目的として記載したポリヌクレオチド、すでに本出願の目的として記載したペプチドまたは蛋白質および/またはすでに本出願の目的として記載したベクターを含有する細胞である。その場合、両生類細胞、細菌細胞、酵母細胞、昆虫細胞または不死化細胞または自然の哺乳動物細胞である場合、特に有利である。両生類細胞の例はキセノプスオーシテン(Xenopus Oocyten)であり、細菌細胞の例はエッシェリキア・コリ(E−coli)細胞、酵母細胞の例はサッカロミセスセレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、昆虫細胞の例はSf9細胞、不死化哺乳動物細胞の例はHeLa細胞および自然の哺乳動物細胞の例はチャイニーズヒムスターCHO(Chinese Hamster Ovary)細胞である。
【0047】
特に選ばれた細胞の形態は、特に選ばれたポリヌクレオチドの形態、特に選ばれたペプチドまたは蛋白質の形態および/または特に選ばれたベクターの形態を包含する。
【0048】
本発明のもう1つの目的は、導入遺伝子非ヒト哺乳動物の胚細胞および体細胞が動物のゲノムまたは前記動物の祖先の1つのゲノムの中への染色体取り込みの結果としてすでに本発明の目的として記載したポリヌクレオチドの1つを含有する前記導入遺伝子非ヒト哺乳動物である。その場合、染色体取り込みとは、遺伝子技術的操作による侵襲が動物の染色体の中で効果を生じることである。
【0049】
本発明のもう1つの目的は、導入遺伝子非ヒト哺乳動物の胚細胞および体細胞が動物のゲノムまたは前記動物の祖先の1つのゲノムの中への染色体操作の結果として請求項14−21のいずれか1項記載のヌクレオチド配列の1つをもはや発現形態で含有しない前記導入遺伝子非ヒト哺乳動物である。染色体操作は、動物またはその祖先の遺伝子に該当する。「もはや発現しない」とは、ポリペプチドまたは蛋白質の合成情報が、自然の形態で存在しているにもかかわらず、もはや完全な合成が可能ではない場合である。例は、調節配列の変化またはコード領域内の自然の核酸分子の一部の切り取りである。
【0050】
その場合、導入遺伝子非ヒト哺乳動物が齧歯類動物である場合、特に有利である。
【0051】
特に選ばれた導入遺伝子非ヒト哺乳動物の形態は、ヌクレオチド配列がポリヌクレオチドの特に選ばれた形態に相当する場合に存在する。
【0052】
本発明のもう1つの目的は、本発明による方法による苦痛調節物質として同定可能の化合物である。その場合、化合物は特に低分子作用物質、しかしまたペプチド類、蛋白質類および核酸類に関係する。この場合、化合物は、本発明によるスクリーニング方法において結合に関して明らかにより強く、好ましくは被験物質の平均より2倍強く結合し、または機能媒介変数の変更に関して明らかに被験物質の平均から逸脱する特徴を有することを同定可能であることを意味する。
【0053】
特に選ばれた本発明による化合物の形態は、公知の蛋白質の使用下の方法によって、JNK3、PIM−2、LR−11、TFIIFβ、GGT−β、GATA3、CLC−7、カタラーゼ、テトラスパニン(TM4SF/TSPAN−6/TM4−D)、カゼインキナーゼ1a、MAP3K7/TAK−1(TGF−β活性キナーゼ)、BAB14112および/またはスペルミジンシンターゼの群、ペプチドまたは蛋白質のために、またはその一部のために図34a), 34c), 34e), 34g), 35a), 35c), 35e), 36a), 36c), 37a), 37c), 38a), 38c), 39a), 39c), 39e), 40a), 40c), 40e), 41a), 41c), 41e), 42a), 42e), 43c), 43e), 44e), 45a), 45c), 45e), 又は46e)の1つに基づくポリヌクレオチドまたは前記ポリヌクレオチドに少なくとも90%、好ましくは95%、特に97%類似のポリヌクレオチドをコードする前記ペプチドまたは蛋白質の群、または図34b), 34d), 34f), 34h), 35b), 35d), 35f), 36b), 36d), 37b), 37d), 38b), 38d), 39b), 39d), 40b), 40d), 40f), 41b), 41d), 41f), 42b), 42f), 43d), 43f), 44f), 45b), 45d), 45f) 又は46f)の1つに基づくアミノ酸配列を有するペプチドまたは蛋白質または前記ペプチドまたは蛋白質に少なくとも90%、好ましくは95%、特に97%類似のペプチドまたは蛋白質の群、および/または図34a), 34c), 34e), 34g), 35a), 35c), 35e), 36a), 36c), 37a), 37c), 38a), 38c), 39a), 39c), 39e), 40a), 40c), 40e), 41a), 41c), 41e), 42a), 42e), 43c), 43e), 44e), 45a), 45c), 45e), 又は46e)に基づくポリヌクレオチドへのストリンジェントな条件下にまたは前記ポリヌクレオチドのアンチセンス ポリヌクレオチドを結合する核酸によってコードされる蛋白質の群、および/または苦痛調節物質として同定可能である前記蛋白質類および/またはペプチド類の1つの少なくとも10個、好ましくは少なくとも15個、特に少なくとも20個のアミノ酸長さの部分蛋白質の群、から選ばれる。
【0054】
同様に特に選ばれた本発明による化合物の形態は、ペプチドまたは蛋白質のためにステップ(a)および(b)において図1、3−8、10、11、13、14、15、17−27または31−33、特に20または21の1つに基づく遺伝子フラグメントを包含するポリヌクレオチドからなる遺伝子がコードし、または前記遺伝子に少なくとも90%、特に95%、好ましくは97%類似のポリヌクレオチドがコードする方法によって同定可能である形態である。
【0055】
同様に、ペプチドまたは蛋白質のためにステップ(a)および(b)において図2、9、12、16または28−30の1つに基づく遺伝子フラグメントを包含するポリヌクレオチドからなる遺伝子がコードし、または前記遺伝子に少なくとも90%、特に95%、好ましくは97%類似のポリヌクレオチドが苦痛調節物質としてコードする方法によって同定可能である化合物が有利である。
【0056】
もう1つの目的は、本発明によるペプチドまたは蛋白質に結合する作用物質でもあり、この作用物質が低分子作用物質である場合、特に有利である。
【0057】
特に選ばれた作用物質の形態は、この作用物質が特に選ばれたペプチドまたは蛋白質の形態に結合する場合である。
【0058】
本発明のもう1つの目的は、少なくとも1つの本発明によるポリヌクレオチド、本発明によるペプチドまたは蛋白質、本発明によるベクター、本発明による抗体、本発明による細胞、本発明による化合物および/または本発明による作用物質ならびに必要がある場合は好適なアジュバントおよび/または添加物を含有する薬剤である。本発明による薬剤は、液体の剤形として注射液、滴剤またはジュースの形態で、半固形剤形として顆粒、錠剤、ペレット、パッチ、カプセル、プラスタまたはエーロゾルの形態で処理してよく、少なくとも1つの本発明による目的のほかにそれぞれガレーン式形態に応じて必要がある場合は推進剤、充填剤、溶剤、希釈剤、着色剤および/または結合剤を含有する。アジュバントの選択ならびにその使用量は、薬剤が口腔的、経口的、非経口的、腹膜内、皮内、筋内、鼻腔内、口内、直腸内または局部的に、たとえば皮膚感染、粘膜および眼に投与されるべきか否かに依存する。口腔的投与の場合は、錠剤、糖衣錠、カプセル、顆粒、滴剤、ジュースおよびシロップの形態が好適であり、経口的、局所的および吸入的投与の場合は、溶剤、乳剤、易組換え可能の乾燥調剤ならびにスプレーが好適である。溶解した形態でのデポー剤またはプラスタにおける本発明の目的は、必要がある場合は皮膚浸透薬剤を添加して、好適な経皮的投与製剤である。経口または経皮的に適用可能の剤形は、本発明による対象物を遅延して遊離してよい。患者に処方される作用物質量は、患者の体重、投与形態、症状および疾患の重度に依存して変化される。常法により少なくとも1つの本発明による対象物の2〜500mg/kgが投与される。薬剤が特に遺伝子治療に使用される場合は、好適なアジュバントまたは添加物として、たとえば生理食塩溶液、安定剤、プロテイナーゼ−、DNAse阻害剤が望ましい。
【0059】
さらに、有利な剤形またはポリヌクレオチド(群)、ペプチドまたは蛋白質、ベクター、抗体、細胞化合物および/または作用物質の特に選ばれた剤形(群)を含有する薬剤が特に有利である。
【0060】
その場合、薬剤が公知の蛋白質類、JNK3、PIM−2、LR−11、TFIIFβ、GGT−β、GATA3、CLC−7、カタラーゼ、テトラスパニン(TM4SF/TSPAN−6/TM4−D)、カゼインキナーゼ1a、MAP3K7/TAK−1(TGF−β活性キナーゼ)、BAB14112および/またはスペルミジンシンターゼの群と、ペプチドまたは蛋白質のために、またはその一部のために図34a), 34c), 34e), 34g), 35a), 35c), 35e), 36a), 36c), 37a), 37c), 38a), 38c), 39a), 39c), 39e), 40a), 40c), 40e), 41a), 41c), 41e), 42a), 42e), 43c), 43e), 44e), 45a), 45c), 45e), 又は 46e)
の1つに基づくポリヌクレオチドまたは前記ポリヌクレオチドに少なくとも90%、好ましくは95%、特に97%類似のポリヌクレオチドをコードする前記ペプチドまたは蛋白質の群、または図34b), 34d), 34f), 34h), 35b), 35d), 35f), 36b), 36d), 37b), 37d), 38b), 38d), 39b), 39d), 40b), 40d), 40f), 41b), 41d), 41f), 42b), 42f), 43d), 43f), 44f), 45b), 45d), 45f) 又は46f)の1つに基づくアミノ酸配列を有するペプチドまたは蛋白質または前記ペプチドまたは蛋白質に少なくとも90%、好ましくは95%、特に97%類似のペプチドまたは蛋白質の群、および/または図34a), 34c), 34e), 34g), 35a), 35c), 35e), 36a), 36c), 37a), 37c), 38a), 38c), 39a), 39c), 39e), 40a), 40c), 40e), 41a), 41c), 41e), 42a), 42e), 43c), 43e), 44e), 45a), 45c), 45e), 又は46e)の1つに基づくポリヌクレオチドへのストリンジェントな条件下にまたは前記ポリヌクレオチドのアンチセンス ポリヌクレオチドを結合する核酸によってコードされる蛋白質の群、および/または苦痛調節物質として同定可能である前記蛋白質類および/またはペプチド類の1つの少なくとも10個、好ましくは少なくとも15個、特に少なくとも20個のアミノ酸長さの部分蛋白質の群、の使用下の方法による有利な本発明による化合物を含有する場合、特に有利としてよい。
【0061】
薬剤が、ペプチドまたは蛋白質のためにステップ(a)および(b)において図1、3−8、10、11、13、14、15、17−27または31−33、特に20または21の1つに基づく遺伝子フラグメントを包含するポリヌクレオチドからなる遺伝子がコードし、または前記遺伝子に少なくとも90%、特に95%、好ましくは97%類似のポリヌクレオチド、または特に選ばれたペプチドまたは蛋白質の形態に結合する作用物質を含有する方法によって同定可能である化合物を含有する場合も有利である。
【0062】
本発明のもう1つの目的は、少なくとも1つの本発明によるポリヌクレオチド、ペプチドまたは蛋白質、ベクター、抗体またはその部分および/または本発明による細胞ならびに必要がある場合好適な添加物を含有する診断剤である。その場合、「診断剤」とは、たとえば疾患現象の診断のための補助剤である。
【0063】
特に有利なのは、ポリヌクレオチド、ペプチドまたは蛋白質またはその部分、ベクター、抗体および/または細胞の特に選ばれた形態を含有する診断剤である。
【0064】
特異的に本発明によるポリヌクレオチドに結合することができる配列を有するアンチセンス、ポリヌクレオチドまたはPNAである有利なポリヌクレオチドを含有する診断剤の形態も有利である。
【0065】
本発明のもう1つの目的は、苦痛治療のための薬剤の製造のため、本発明によるポリヌクレオチド、ペプチドまたは蛋白質、ベクター、抗体、細胞、化合物、作用物質の使用および/または
−JNK3、PIM−2、LR−11、TFIIFβ、GGT−β、GATA3、CLC−7、カタラーゼ、テトラスパニン(TM4SF/TSPAN−6/TM4−D)、カゼインキナーゼ1a、MAP3K7/TAK−1(TGF−β活性キナーゼ)、BAB14112および/またはスペルミジンシンターゼの群、
−ペプチドまたは蛋白質のために、またはその一部のために図34a), 34c), 34e), 34g), 35a), 35c), 35e), 36a), 36c), 37a), 37c), 38a), 38c), 39a), 39c), 39e), 40a), 40c), 40e), 41a), 41c), 41e), 42a), 42e), 43c), 43e), 44e), 45a), 45c), 45e), 又は 46e)の1つに基づくポリヌクレオチドまたは前記ポリヌクレオチドに少なくとも90%、好ましくは95%、特に97%類似のポリヌクレオチドをコードする前記ペプチドまたは蛋白質の群、
または
−図34b), 34d), 34f), 34h), 35b), 35d), 35f), 36b), 36d), 37b), 37d), 38b), 38d), 39b), 39d), 40b), 40d), 40f), 41b), 41d), 41f), 42b), 42f), 43d), 43f), 44f), 45b), 45d), 45f) 又は46f)の1つに基づくアミノ酸配列を有するペプチドまたは蛋白質または前記ペプチドまたは蛋白質に少なくとも90%、好ましくは95%、特に97%類似のペプチドまたは蛋白質の群、
−および/または図34a), 34c), 34e), 34g), 35a), 35c), 35e), 36a), 36c), 37a), 37c), 38a), 38c), 39a), 39c), 39e), 40a), 40c), 40e), 41a), 41c), 41e), 42a), 42e), 43c), 43e), 44e), 45a), 45c), 45e), 又は 46e)の1つに基づくポリヌクレオチドへのストリンジェントな条件下にまたは前記ポリヌクレオチドのアンチセンス ポリヌクレオチドを結合する核酸によってコードされる蛋白質の群、および/または
−前記蛋白質類および/またはペプチド類の1つの少なくとも10個、好ましくは15個、特に20個のアミノ酸長さの部分蛋白質の群、から選択されたペプチドまたは蛋白質に結合する作用物質の使用である。
【0066】
特に有利なのは、慢性痛の治療のための使用である。
【0067】
有利には、苦痛治療のために、特に選ばれたポリヌクレオチド、ペプチドまたは蛋白質、ベクター、抗体、細胞、化合物、作用物質の使用および/または
−JNK3、PIM−2、LR−11、TFIIFβ、GGT−β、GATA3、CLC−7、カタラーゼ、テトラスパニン(TM4SF/TSPAN−6/TM4−D)、カゼインキナーゼ1a、MAP3K7/TAK−1(TGF−β活性キナーゼ)、BAB14112および/またはスペルミジンシンターゼの群、
−ペプチドまたは蛋白質のために、またはその一部のために図34a), 34c), 34e), 34g), 35a), 35c), 35e), 36a), 36c), 37a), 37c), 38a), 38c), 39a), 39c), 39e), 40a), 40c), 40e), 41a), 41c), 41e), 42a), 42e), 43c), 43e), 44e), 45a), 45c), 45e), 又は46e)の1つに基づくポリヌクレオチドまたは前記ポリヌクレオチドに少なくとも90%、好ましくは95%、特に97%類似のポリヌクレオチドをコードする前記ペプチドまたは蛋白質の群、
または
−図34b), 34d), 34f), 34h), 35b), 35d), 35f), 36b), 36d), 37b), 37d), 38b), 38d), 39b), 39d), 40b), 40d), 40f), 41b), 41d), 41f), 42b), 42f), 43d), 43f), 44f), 45b), 45d), 45f) 又は46f)の1つに基づくアミノ酸配列を有するペプチドまたは蛋白質または前記ペプチドまたは蛋白質に少なくとも90%、好ましくは95%、特に97%類似のペプチドまたは蛋白質の群、から選ばれたペプチドまたは蛋白質に結合する作用物質の形態の使用である。
【0068】
もう1つの非常に有利な苦痛治療のための使用は、第1の特に選ばれた化合物の形態および/または
−JNK3、PIM−2、LR−11、TFIIFβ、GGT−β、GATA3、CLC−7、カタラーゼ、テトラスパニン(TM4SF/TSPAN−6/TM4−D)、カゼインキナーゼ1a、MAP3K7/TAK−1(TGF−β活性キナーゼ)、BAB14112および/またはスペルミジンシンターゼの群、
−ペプチドまたは蛋白質のために、またはその一部のために図34a), 34c), 34e), 34g), 35a), 35c), 35e), 36a), 36c), 37a), 37c), 38a), 38c), 39a), 39c), 39e), 40a), 40c), 40e), 41a), 41c), 41e), 42a), 42e), 43c), 43e), 44e), 45a), 45c), 45e), 又は46e)の1つに基づくポリヌクレオチドまたは前記ポリヌクレオチドに少なくとも90%、好ましくは95%、特に97%類似のポリヌクレオチドをコードする前記ペプチドまたは蛋白質の群、
または
−図34b), 34d), 34f), 34h), 35b), 35d), 35f), 36b), 36d), 37b), 37d), 38b), 38d), 39b), 39d), 40b), 40d), 40f), 41b), 41d), 41f), 42b), 42f), 43d), 43f), 44f), 45b), 45d), 45f) 又は46f)の1つに基づくアミノ酸配列を有するペプチドまたは蛋白質または前記ペプチドまたは蛋白質に少なくとも90%、好ましくは95%、特に97%類似のペプチドまたは蛋白質の群、から選ばれたペプチドまたは蛋白質に結合する作用物質に関する。
【0069】
もう1つの非常に有利な苦痛治療の使用は、第2の特に選ばれた化合物の形態および/または特に選ばれた作用物質の形態に関する。
【0070】
本発明によるポリヌクレオチド、ペプチドまたは蛋白質、ベクター、抗体および/または細胞の遺伝子治療のための使用。その場合、インビボまたはインビトロ遺伝子治療である場合に特に有利である。「遺伝子治療」とは、核酸から細胞内への導入によってエフェクター遺伝子、多くは蛋白質が発現される治療形態である。原理的にインビボ法とインビトロ法が区別される。インビトロ法は細胞が有機体から除去され、エクスビボでベクターと共に移入され、それに続き同じまたは別の有機体の中に取り込まれる。インビボ遺伝子治療ではベクターが、たとえば腫瘍の予防のために、全身性(たとえば血管を経由)にまたは直接腫瘍の中に投与される。
【0071】
特に有利なのは、この製造方法によって規定されたポリヌクレオチド、特にその特に選ばれた形態、第2の特に選ばれたポリヌクレオチドの形態が使用される場合の前記使用である。
【0072】
同様に遺伝子治療における使用で有利なのは、第1の特に選ばれたポリヌクレオチドの形態の使用である。
【0073】
遺伝子治療における使用で有利なのは、特異的に本発明によるポリヌクレオチドに結合することができる配列を有するアンチセンス ポリヌクレオチドまたはPNAであるポリヌクレオチドの使用、またはリボザイムまたはその他のDNA酵素または触媒RNAまたはDNAの部分である。
【0074】
本発明のもう1つの目的は、本発明によるポリヌクレオチド、ペプチドまたは蛋白質、ベクター、抗体細胞、化合物および/または作用物質の、診断および/または効能調査のための使用である。その場合「診断」とはある疾患像に帰属する症状の分析であり、「効能調査」とは被験物質の効能、特にその医療的効能に関する調査である。
【0075】
本発明のもう1つの目的は、別のスクリーニング方法、すなわち
(a)製造方法によって規定されたポリヌクレオチド、好ましくは第2の特に選ばれたポリヌクレオチドの形態、または前記ポリヌクレオチドに少なくとも90%、好ましくは95%、特に97%類似のポリヌクレオチドがコードするペプチドまたは蛋白質を合成したような細胞からなる細胞および/または製剤による好適な条件下での被験物質のインキュベーションの方法ステップと、
(b)細胞から合成されたペプチドまたは蛋白質への試験物質の結合の測定またはペプチドまたは蛋白質への試験物質の結合によって変化した少なくとも1つの機能媒介変数の測定の方法ステップとを有する、苦痛調節物質の発見のための方法である。
【0076】
細胞がステップ(a)の前に遺伝子技術的に操作されることが有利である。その場合、遺伝子技術的な操作が試験物質によって変化した機能媒介変数の少なくとも1つの測定を可能にする場合、特に有利である。同様に、細胞が少なくとも1つの製造方法によって規定されたポリヌクレオチド、好ましくは第2の特に有利なポリヌクレオチドの形態、または前記ポリヌクレオチドに少なくとも90%、好ましくは95%、特に97%類似のポリヌクレオチドを含有するように、前記細胞が遺伝子技術的に操作される場合、特に有利である。
【0077】
さらに有利なこの方法の実施形態は、細胞が遺伝子技術的操作後およびステップ(a)の前に発現を可能にする条件下に、必要がある場合は選択圧下に培養される場合である。
【0078】
本発明のもう1つの目的は、本発明によるポリヌクレオチドおよび/または本発明によるベクターを含有する本発明による細胞33−35が培養され、必要がある場合はペプチドまたは蛋白質が単離される本発明によるペプチドまたは蛋白質の製造方法である。
【0079】
本発明のもう1つの目的は、苦痛調節物質の発見のための方法において、
−JNK3、PIM−2、LR−11、TFIIFβ、GGT−β、GATA3、CLC−7、カタラーゼ、テトラスパニン(TM4SF/TSPAN−6/TM4−D)、カゼインキナーゼ1a、MAP3K7/TAK−1(TGF−β活性キナーゼ)、BAB14112および/またはスペルミジンシンターゼの群、
−ペプチドまたは蛋白質のために、またはその一部のために図34a), 34c), 34e), 34g), 35a), 35c), 35e), 36a), 36c), 37a), 37c), 38a), 38c), 39a), 39c), 39e), 40a), 40c), 40e), 41a), 41c), 41e), 42a), 42e), 43c), 43e), 44e), 45a), 45c), 45e), 又は46e)の1つに基づくポリヌクレオチドまたは前記ポリヌクレオチドに少なくとも90%類似のポリヌクレオチドをコードする前記ペプチドまたは蛋白質の群、
−図34b), 34d), 34f), 34h), 35b), 35d), 35f), 36b), 36d), 37b), 37d), 38b), 38d), 39b), 39d), 40b), 40d), 40f), 41b), 41d), 41f), 42b), 42f), 43d), 43f), 44f), 45b), 45d), 45f) 又は46f)の1つに基づくアミノ酸配列を有するペプチドまたは蛋白質または前記ペプチドまたは蛋白質に少なくとも90%類似のペプチドまたは蛋白質の群、
−および/または図34a), 34c), 34e), 34g), 35a), 35c), 35e), 36a), 36c), 37a), 37c), 38a), 38c), 39a), 39c), 39e), 40a), 40c), 40e), 41a), 41c), 41e), 42a), 42e), 43c), 43e), 44e), 45a), 45c), 45e), 又は46e)の1つに基づくポリヌクレオチドへのストリンジェントな条件下にまたは前記ポリヌクレオチドのアンチセンス ポリヌクレオチドを結合する核酸によってコードされる蛋白質の群、
−前記蛋白質類および/またはペプチド類の1つの少なくとも10個のアミノ酸長さの部分蛋白質の群、および/または
−ペプチドまたは蛋白質のために、ポリヌクレオチドのヌクレオチド配列が図1−33に示した配列の1つに基づく遺伝子フラグメントを包含する前記ポリヌクレオチドからなる遺伝子がコードし、または前記ペプチドまたは蛋白質のためにこのような遺伝子に少なくとも90%類似のポリヌクレオチドがコードする前記ペプチドまたは蛋白質の群から選ばれた、ペプチドまたは蛋白質の使用である。
【0080】
本発明のもう1つの目的は、図35e)に示したヌクレオチド配列が少なくとも90%、好ましくは95%、特に少なくとも97%、または正確に相当するポリヌクレオチドである。
【0081】
本発明のもう1つの目的は、図35f)に示したアミノ酸配列が少なくとも90%、好ましくは95%、特に少なくとも97%、または正確に相当する蛋白質である。
【0082】
本発明のもう1つの目的は、
−JNK3、PIM−2、LR−11、TFIIFβ、GGT−β、GATA3、CLC−7、カタラーゼ、テトラスパニン(TM4SF/TSPAN−6/TM4−D)、カゼインキナーゼ1a、MAP3K7/TAK−1(TGF−β活性キナーゼ)、BAB14112および/またはスペルミジンシンターゼの群と、
−ペプチドまたは蛋白質のために、またはその一部のために図34a), 34c), 34e), 34g), 35a), 35c), 35e), 36a), 36c), 37a), 37c), 38a), 38c), 39a), 39c), 39e), 40a), 40c), 40e), 41a), 41c), 41e), 42a), 42e), 43c), 43e), 44e), 45a), 45c), 45e), 又は46e)の1つに基づくポリヌクレオチドまたは前記ポリヌクレオチドに少なくとも90%類似のポリヌクレオチドをコードする前記ペプチドまたは蛋白質の群、
−図34b), 34d), 34f), 34h), 35b), 35d), 35f), 36b), 36d), 37b), 37d), 38b), 38d), 39b), 39d), 40b), 40d), 40f), 41b), 41d), 41f), 42b), 42f), 43d), 43f), 44f), 45b), 45d), 45f) 又は46f)の1つに基づくアミノ酸配列を有するペプチドまたは蛋白質または前記ペプチドまたは蛋白質に少なくとも90%類似のペプチドまたは蛋白質の群、
−および/または図34a), 34c), 34e), 34g), 35a), 35c), 35e), 36a), 36c), 37a), 37c), 38a), 38c), 39a), 39c), 39e), 40a), 40c), 40e), 41a), 41c), 41e), 42a), 42e), 43c), 43e), 44e), 45a), 45c), 45e), 又は46e)の1つに基づくポリヌクレオチドへのストリンジェントな条件下にまたは前記ポリヌクレオチドのアンチセンス ポリヌクレオチドを結合する核酸によってコードされる蛋白質の群、
−前記蛋白質類および/またはペプチド類の1つの少なくとも10個のアミノ酸長さの部分蛋白質の群、
および/または
−ペプチドまたは蛋白質のために、ポリヌクレオチドのヌクレオチド配列が図1−33に示した配列の1つに基づく遺伝子フラグメントを包含する前記ポリヌクレオチドからなる遺伝子がコードする、またはこのような遺伝子に少なくとも90%類似のポリヌクレオチドがコードするペプチドまたは蛋白質の群から選ばれた蛋白質またはペプチドに結合する物質の投与による、苦痛治療、特に慢性痛の治療を必要とする、非ヒト哺乳動物またはヒトの治療、特に苦痛治療のための方法である。
【0083】
投与は、たとえば上記のような薬剤の形態で行ってよい。
【0084】
本発明のもう1つの目的は、本発明による薬剤の投与、特に本発明による物質および/または本発明による作用物質を含有するような薬剤の投与による、苦痛治療、特に慢性苦痛治療を必要とする非ヒト哺乳動物またはヒトの治療、特に苦痛治療のための方法である。
【0085】
全体的に本発明の重要な基礎は、苦痛調節の遺伝子と遺伝子フラグメントの同定である。スクリーニング方法は前記基礎に基づいている。しかしまた診断または治療のための使用が上記のように提供される。以下、対応する適用可能性とその他の実施例とを説明する。
1.慢性痛の治療
この配列は脊髄組織から単離した。脊髄の中に一次センサ−ニューロンが後接続された中枢神経系ニューロン上に投影され、これは棘上過程のほかに侵害受容情報である。多数の実験が、慢性痛状態の発展が神経系の形成変形に基づくことを示すことができた(概要としてCoderreら、1993;ZimmermannおよびHerdegen、1996参照)。特に脊椎の根神経節と脊髄のニューロンにおいて、苦痛に重要な遺伝子の調節を取り上げた形成変形が記載されている。つまり苦痛治療に重要である一連の神経伝達物質受容体について、脊髄中の遺伝子調節が記載されている(表1参照)。この基礎に基づき、発見された苦痛のもとに調節したcDNA配列を慢性痛状態の治療(遺伝子治療、アンチセンス、リボザイム)および診断に使用できよう。
1.1 アンチセンス戦略
この場合、完全なcDNAの核酸配列または部分領域から誘導されて、mRNAまたは蛋白質濃度を低減できるカセットが作成される。これは、場合により修飾ヌクレオチド構成要素(たとえばO−アリル−リボース)の使用下にヌクレアーゼに対して増加した安定性を有する、たとえばアンチセンス−オリゴヌクレオチド(DNAまたはRNA)としてよい。特に酵素活性度RNA分子としてRNAの特異的分裂を触媒するリボザイムの使用が想到可能である。そのほかにこのヌクレアーゼ配列の本発明による配列または部分領域を好適なプロモータの制御下に発現し、それによってインビボまたはエクスビボ治療に好適であるベクターを使用してもよい。さらに、ヌクレアーゼ配列(たとえばPNAs、すなわちPeptide Nucleic Acids)のホスフェート脊柱の交換下にまたはイノシン、ケオシンのようなまたはアセチル−、メチル−、チオ−、および類似に修飾された、アデニン、シチジン、グアノシンu、チミジンおよびウリジンのようなウィブトシンのような非慣習的塩基の使用下に内生的ヌクレアーゼによって分解できない、または少量分解できるアンチセンス−カセットも可能である。
1.2 本発明によるヌクレオチド配列によってコードした遺伝子生成物のアンタゴニスト/アゴニストもしくはインヒビター/アクチベータ
これは遺伝子生成物への結合によってその機能を変化させる物質を包含する。これには次のようなものがある:
1.2.1 作用物質スクリーニングの枠内で本発明によるcDNAの遺伝子生成物の使用下に結合パートナーとして見い出される有機化学物質。
1.2.2 ポリクロナール、キメラ、単鎖、Fabフラグメントであれ、またはファージ−バンクからなるフラグメントであれ、遺伝子生成物への結合を介して有利に中性抗体として特異的に機能に影響を及ぼす抗体。
1.2.3 アプタマー、すなわち蛋白質に結合する性質を有する核酸または核酸誘導体。それには鏡像対象進化によって得られた鏡像対称と共に、高親和性および高特異的に標的分子を結合できる安定したオリゴヌクレオチドを表す、いわゆる鏡像異性体も含まれる(Klusmanら、1996)。
1.3 遺伝子治療
記載した配列は、そこでたとえば内生的な遺伝性の過剰発現または過小発現を逆制御し、欠失遺伝子生成物の配列を修正し(たとえば外因性カセットによるトランススプライシング)または機能遺伝子生成物を提供するために、前記配列が好適なベクター(たとえばアデノウィルス−ベクターまたはアデノ関連ウィルス−ベクター)へのクローニング後にインビボまたはエクスビボ治療に使用することによって、神経系の疾患、特に慢性痛状態の治療に使用することができる。
2.診断
本発明によるヌクレオチド配列から誘導されたポリヌクレオチド配列(オリゴヌクレオチド、アンチセンスDNA&RNA分子、PNAs)は、これらの遺伝子配列の発現と関係する状態または疾患の診断に使用することができる。この状態または疾患の例は、慢性痛を含む神経系または神経苦痛(たとえば糖尿病、癌またはエイズによって惹起される)疾患またはアルツハイマー病、パーキンソン病、コレアハンチントン病、クロイツフェルト・ヤコブ病、筋萎縮性側索硬化症および老年痴呆のような神経退行性疾患を含む。ヌクレオチド配列は、多様な方法(ノーザンブロット、サザーンブロット、FISA解析、PRINS解析、PCR)で遺伝子生成物の同定または変動する診断的に重要な遺伝性または遺伝性の定量化のいずれかに利用することができる。拡散診断法のほかに、蛋白質または変位する形態を同定し、蛋白質を定量化するために、本発明による核酸によってコードした蛋白質に対する抗体またはアプタマーを診断に使用することができる(たとえばELISA、RIA、免疫細胞化学または免疫細胞化学法を利用)。
【0086】
遺伝子診断に関しては、遺伝子座の同定のために本発明によるヌクレオチド配列によって誘導した核酸プローブを使用することができる(たとえばFISH、FACS、YACs、BACsまたはP1カセットのような人工染色体)。
【0087】
以下の例および図は本発明を説明するものであるが、本発明を何ら制限するものではない。
【0088】
図および例
図:
図1 遺伝子フラグメント111_16[a)DDRT−PCRからの初めに配列決定された遺伝子フラグメント、b)第1伸長遺伝子フラグメントに対応、c)第2伸長遺伝子フラグメントに対応]
図2 遺伝子フラグメント111_33[a)DDRT−PCRからの初めに配列決定された遺伝子フラグメント、b)新規の遺伝子フラグメントに対応]
図3 遺伝子フラグメント111_39
図4 遺伝子フラグメント111_45[a)DDRT−PCRからの初めに配列決定された遺伝子フラグメント、b)伸長遺伝子フラグメントに対応]
図5 遺伝子フラグメント113_15の部分
図6 遺伝子フラグメント113_15の部分
図7 遺伝子フラグメント113_15の部分[a)DDRT−PCRからの初めに配列決定された遺伝子フラグメント、b)伸長遺伝子フラグメントに対応]
図8 遺伝子フラグメント113_20
図9 遺伝子フラグメント124_29[a)DDRT−PCRからの初めに配列決定された遺伝子フラグメント、b)伸長遺伝子フラグメントに対応]
図10 遺伝子フラグメント124_4
図11 遺伝子フラグメント127_3
図12 遺伝子フラグメント127_34[a)DDRT−PCRからの初めに配列決定された遺伝子フラグメント、b)第1伸長遺伝子フラグメントに対応、c)第2伸長遺伝子フラグメントに対応]
図13 遺伝子フラグメント127_8[a)DDRT−PCRからの初めに配列決定された遺伝子フラグメント、b)より包括的的なヒトのヌクレオチド配列(RUP)に対応、c)マウスのヌクレオチド配列の上流部分に対応、d)マウスのヌクレオチド配列の下流部分に対応、e)ラットのヌクレオチド配列の上流部分に対応、f)ラットのヌクレオチド配列の下流部分に対応]
図14 遺伝子フラグメント135_18
図15 遺伝子フラグメント135_2
図16 遺伝子フラグメント135_7
図17 遺伝子フラグメント135_9の部分[a)DDRT−PCRからの初めに配列決定された遺伝子フラグメント、b)伸長遺伝子フラグメントに対応]
図18 遺伝子フラグメント135_9の部分[a)DDRT−PCRからの初めに配列決定された遺伝子フラグメント、b)伸長遺伝子フラグメントに対応]
図19 遺伝子フラグメント141_1
図20 遺伝子フラグメント141_13の部分[a)DDRT−PCRからの初めに配列決定された遺伝子フラグメント、b)より包括的的なヒトのヌクレオチド配列に対応(ABLIMおよびKIAA0843と近親)、c)マウスのヌクレオチド配列に対応、d)ラットのヌクレオチド配列に対応]
図21 遺伝子フラグメント141_13の部分[a)DDRT−PCRからの初めに配列決定された遺伝子フラグメント、b)伸長遺伝子フラグメントに対応]
図22 遺伝子フラグメント141_24[a)DDRT−PCRからの初めに配列決定された遺伝子フラグメント、b)伸長遺伝子フラグメントに対応]
図23 遺伝子フラグメント141_6
図24 遺伝子フラグメント146_10
図25 遺伝子フラグメント154_26
図26 遺伝子フラグメント154_29
図27 遺伝子フラグメント164_12
図28 遺伝子フラグメント164_24の部分
図29 遺伝子フラグメント164_24の部分
図30 遺伝子フラグメント164_24の部分
図31 遺伝子フラグメント180_12
図32 遺伝子フラグメント180_8
図33 遺伝子フラグメント89_28
図34a) JNK3のcDNA配列、ヒト、α1−亜種;AN:U34820
図34b) JNK3のアミノ酸配列、ヒト、α1−亜種;AN:U34820
図34c) JNK3のcDNA配列、ヒト、α2−亜種;AN:U34819
図34d) JNK3のアミノ酸配列、ヒト、α1−亜種;AN:U34819
図34e) JNK3のcDNA配列、マウス;AN:AB005665
図34f) JNK3のアミノ酸配列、マウス;AN:AB005665
図34g) JNK3のcDNA配列、ラット;AN:HM_012806
図34h) JNK3のアミノ酸配列、ラット;AN:HM_012806
図35a) PIM−2のcDNA配列、ヒト;自己クローニング
図35b) PIM−2のアミノ酸配列、ヒト;自己クローニング
図35c) PIM−2のcDNA配列、マウス;AN:L41495
図35d) PIM−2のアミノ酸配列、マウス;AN:L41495
異なる蛋白質長さ:
1.)40kDa
2.)37kDa
3.)34kDa
図35e) PIM−2のcDNA配列、ラット;自己クローニング
図35f) PIM−2のアミノ酸配列、ラット;自己クローニング
図35g) 35b)に示したPIM−2配列の蛋白質配列と、遺伝子データベースに記録されたヒトPIM−2配列NM_006875の蛋白質配列との比較
図36a) LR11のcDNA配列、マウス;AN:AB015790
図36b) LR11のアミノ酸配列、マウス;AN:AB015790
図36c) LR11のcDNA配列、ヒト;AN:Y08110
図36d) LR11のアミノ酸配列、ヒト;AN:Y08110
図37a) TFIIFβのcDNA配列、ラット;AN:D10665
図37b) TFIIFβのアミノ酸配列、ラット;AN:D10665
図37c) TFIIFβのcDNA配列、ヒト;AN:X59745
図37d) TFIIFβのアミノ酸配列、ヒト;AN:X59745
図38a) GGTのcDNA配列、ラット;AN:L24116
図38b) GGTのアミノ酸配列、ラット;AN:L24116
図38c) GGTのcDNA配列、ヒト;AN:L25441
図38d) GGTのアミノ酸配列、ヒト;AN:L25411
図39a) GATA3のcDNA配列、マウス;AN:NM_008091
図39b) GATA3のアミノ酸配列、マウス;AN:NM_008091
図39c) GATA3のcDNA配列、ヒト;AN:NM_002051
図39d) GATA3のアミノ酸配列、ヒト;AN:NM_002051
図39e) GATA3の部分cDNA配列、ラット;AN:AB000217
図40a) CCL−7のcDNA配列、ヒト;AN:AF224741
図40b) CCL−7のアミノ酸配列、ヒト;AN:AF224741
図40c) CCL−7のcDNA配列、ラット;AN:Z67744
図40d) CCL−7のアミノ酸配列、ラット;AN:Z67744
図40e) CCL−7のゲノムDNA配列、マウス;AN:AH063101
図40f) CCL−7のアミノ酸配列、マウス;AN:AH063101
図41a) カタラーゼのcDNA配列、ラット;AN:NM_012520
図41b) カタラーゼのアミノ酸配列、ラット;AN:NM_012520
図41c) カタラーゼのcDNA配列、マウス;AN:NM_009804
図41d) カタラーゼのアミノ酸配列、マウス;AN:NM_009804
図41e) カタラーゼのcDNA配列、ヒト;AN:NM_001752
図41f) カタラーゼのアミノ酸配列、ヒト;AN:NM_001752
図42a) カゼインキナーゼ1aのcDNA配列、ラット;AN:U77582
図42b) カゼインキナーゼ1αのアミノ酸配列、ラット;AN:AAB19227
図42e) カゼインキナーゼ1αのcDNA配列、ヒト;AN:NM_001892
図42f) カゼインキナーゼ1αのアミノ酸配列、ヒト;AN:NM_001892
図43c) テトラスパニン−6のcDNA配列、マウス;AN:AF053454
図43d) テトラスパニン−6のアミノ酸配列、マウス;AN:AAC69711
図43e) テトラスパニンTM4−DのcDNA配列、ヒト;AN:AF133426
図43f) テトラスパニンTM4−Dのアミノ酸配列、ヒト;AN:AF133426
図44e) MAP3K7/TAK−1のcDNA配列、ヒト;AN:NM_003188
図44f) MAP3K7/TAK−1のアミノ酸配列、ヒト;AN:NM_003188
図45a) スペルミジンシンターゼのcDNA配列、ラット;AN:AF337636
図45b) スペルミジンシンターゼのアミノ酸配列、ラット;AN:AAK21288
図45c) スペルミジンシンターゼのcDNA配列、マウス;AN:L19311
図45d) スペルミジンシンターゼのアミノ酸配列、マウス;AN:AAC37666
図45e) スペルミジンシンターゼのcDNA配列、ヒト;AN:XM_042276
図45f) スペルミジンシンターゼのアミノ酸配列、ヒト;AN:XP_042276
図46e) BAB14112のcDNA配列、ヒト;AN:AK022582
図46f) BAB14112のアミノ酸配列、ヒト;AN:BAB14112
図47) 種々の苦痛モデルのカゼインキナーゼ
図48) 種々の苦痛モデルのテトラスパニン(TSPAN)
図49) 種々の苦痛モデルのM3K7−キナーゼ
図50) 応用一般クローニング戦略に対する概要
図51) 同定した遺伝子および遺伝子フラグメントの調節に関する概要
例
例1
苦痛調節遺伝子の同定、単離および塩基配列決定
1.)方式
次の方式を選択した(説明については図50参照):
苦痛調節遺伝子の出発点として、ホルマリンをラット前足に注入する、いわゆるラットのホルマリンモデルを選択した。本発明による遺伝子の苦痛調節発現を検出した標的組織は、セグメントL3−L6におけるラットの脊髄の脊髄部分であった。差異化して調節した遺伝子の単離のために、4種の方法が使用される:・cDNA−RDA(cDNA−representational difference analysis;Hubank&Schatz,1994)
・DDRT−PCR(Differential Display RT−PCR;Liang&Pardee 1992,Bauerら,1994)
・Subtraktive Hybridisierung(Watxon&Margulies,1993)
・SAGE(Serial Analyses of Gene expression,Velculescuら,1995)
上記方法の比較評価は、この方法が減数ハイブリダイゼーションおよびSAGEと異なり、高調節および低減調節遺伝子も希少転写物も検出し、さらに短時間のうちに豊富な結果を提供できるため、DDRT−PCRの選択に至った。
【0089】
2.)材料および方法
苦痛調節cDNA配列の単離および特性化
Liang&Pardee(1992)/米国特許第5,262,311号による方法
修飾:
1.Bauerら1993によるデカマープライマー
2.Sompayracら1995によるオリゴDTプライマー混合物
3.TAE−ポリアクリルアミド−ゲル電気泳動
表2:使用したオリゴヌクレオチド−プライマー
【0090】
【表2】
動物モデル:ホルマリン試験は、炎症性/持続性苦痛(Duibissonら,1997)。この場合、5%ホルマリン溶液50μlを(unliateral)に成ウィスターラットの後足へ注射し、この動物を注射して24時間後組織抽出のために死亡させた。平行して対照動物に等浸透圧食塩溶液を後足に注射した。
【0091】
組織抽出。 この動物を断頭し、脊柱を調製し、脊髄を氷温等浸透圧食塩溶液の強い注射によって脊柱から洗出した。硬膜の除去後、L3〜L6の部位の脊柱の半分を切り取りし、直ちに液体窒素で凍結した。
【0092】
RNA単離。 組織サンプルから、全RNAをチロゾール−用キット(ライフテクノロジー)で製造者の指示に従って単離した。RNAは、紫外線蛍光分析法で定量(260nmで絶滅)し、変性ゲル電気泳動によりホルムアルデヒド−アガロースゲル(Sambrookら,1989)で集合度を検査した。
【0093】
DNase消化。 DDRT−PCRに導入する前に、場合によりDNase消化によるゲノムDNAの飛越しを除去した。その場合、RNA各6μgを全体積100μlの中で1xFirstStrandbuffer(LifeTechn.)、かつ10ユニットRNaseなしのDNaesl(Boehringer Mannheim)を37℃で15分間インキュベートした。フェノール−クロロホルム抽出後、RNAを酢酸ナトリウム1/10Vol.pH5.2と、エタノール2.5Vol.とを滴定し、DEPC水に溶解し、紫外線蛍光分析法で定量し、新たにホルムアルデヒド−アガロース−ゲル電気泳動によって特性化した。
【0094】
逆転写酵素。 DNase消化RNA各200μgをまずOligodTプライマー混合物(3P1、3P2または3P3)2.5μMにより70℃で5分のインキュベーションで変性し、氷上で急冷し、次に反応混合物20μmの全体積の中で37℃で60分間インキュベートした。この反応項は1xFirstStrandbuffer(Life Techn.)、10mM DTT、各18.75μM dATP、dCTP、dGTP、dTTP、20ユニットRNasin(Promega社)および200ユニットSuperscript II RNaseH−逆転写酵素(Life Techn.)。それに続き酵素を5分間99℃に加熱してインキュベートし、cDNA試薬を−20℃で保管した。
【0095】
DDRT−PCR。 cDNA各2μlを20μlの容量でポリメラーゼ連鎖反応(PCR)にかけた。この反応混合物は1xPCRIIパッファ(Perkin−Elmer社)、2.5mM MgCl2、2μM各dATP、dCTP、dGTP、dTTP、0.2μMデカマープライマー(Deka1−26)、0.8μMOligodTプライマー混合物(3P1、3P2または3P3)および2μCi[α−33P]dATP(≧2000mCi/mmol、Amersham社)。PCRサンプルをPTC200サーモサイクラー(MJ Research社)で次の温度プロフィルに投じた:94℃で3分間;94℃で15秒の40サイクル、40℃で1分間、70秒以内に72℃に昇温、72℃で30秒;72℃で10分間および4℃に保持。
【0096】
ゲル電気泳動と評価。 PCRサンプルを真空中で乾燥するまで濃縮し、サンプル緩衝液4μl(ブロモフェノールブルー0.25%、キシレンシアノールFF0.25%、グリセリン30%)の中に溶解し、各2μlを6%トリス−タウリン−EDTA−ポリアクリルアミドゲル(マルチホル−システム、Promega社)の中に2.5時間50ワットで電気泳動で分離した。このゲルを、それに続き1時間80℃で乾燥し、一晩BASIII検出スクリーン(Fuji社)で露出した。評価するために、STORMホスホル−イメージャ(Molecular Dynamics社)をImageQuantソフトウエアの使用下に使用した。オートラジオグラフィ−データを同じ量範囲で箔に印刷し、次にフラグメントの析出のために使用した。
【0097】
DDRT−PCRフラグメントの再増幅。 差異的に調節したPCRバンドを外科用小刃でゲルから切断し、10分間煮沸して100μlに蒸留水の中にゲル断片を溶離した。そのうち25μlを全容積50μlの中でPCRを利用して新たに増幅した。PCR反応混合物は1xPCR−Pufferll(Perkin−Elmer社)で得た;1.5mM MgCl2;50μM各dATP、dCTP、dGTP、dTTP;M対応するデカマーの0.2μM;1μM 1PX OligodTプライマー混合物および2.5μlユニットAmpliTAQ−DNA−ポリメラーゼ(Perkin−Elmer)。PCR温度プロフィルは、純正のPCR反応に相当した(上記参照)。PCRサンプルをそれに続きサンプル緩衝液10μl(ブロモフェノールブルー0.25%、キシレンシアノールFF0.25%、グリセリン30%)で置換し、3%TAE、アガロースゲルの中にホウ化エチジウム10μg/mlで電気泳動で分離し、予想した量のPCR生成物をゲルから切断した。
【0098】
TAクローニングベクター内のクローニング。 切断したフラグメントをQiaquickゲル抽出用キット(Qiagen社)で製造者の指示に従って乾燥濃縮し、蒸留水5μlの中に収容するまで精製した。それに続き、このフラグメントをpCRII−TOPO−ベクターの中にTOPOTAクローニング用キット(Invitrogen社)を利用して製造者の指示に従って結紮し、TOP10F’−E.Col細胞に形質転換させた。この形質転換サンプルをLB−Agarプレート上にアンピシリン100μg/mlで塗株し、これを事前に2%X−Gal50μl(Sigma社)とイソプロピルチオガラクトシド50μl(Sigma社)とで処理した。37℃で15時間インキュベーション後に得た細菌クローンをアンピシリン100μg/ml(100μg/ml)を加えたLB溶媒5mlの中に移し、一晩37℃で振盪下にインキュベートした。この培養からプラスミド−DNAをQiagen−Spin−Miniprep用キット(Qiagen社)の使用下に製造者の指示に従って単離し、プラスミド−DNA各5μlをEcoRI制限とそれに続きTAEアガロースゲル電気泳動とによって特性化した。
【0099】
配列分析。 この場合プラスミド−DNA各500ngをT7−PCRプライマーでDye Terminator Cycle Sequencing Kits(Perkin−Elmer社)の使用下に製造者の指示に従って配列決定し、その反応を自動シーケンサーABI370(Applied Biosystems Inc.社)を利用して分析した。このDNA配列をbioSCOUTソフトウエア(LION社、ハイデルベルク)の使用下に遺伝子データベースで検定した。
【0100】
クローンcDNA配列の差異調節の確認。 この場合、cDNAフラグメントがPCR増幅後複製濾紙上に結合し、放射性標識cDNAで対照脊髄対ホルマリン脊髄からハイブリダイズした、いわゆる逆ノーザン技術を適用した。
【0101】
クローンcDNAフラグメントのPCR増幅。 この場合プラスミド−DNA各50−100gを容積100μlでポリメラーゼ連鎖反応(PCR)にかけた。反応混合物は1xPCRIIパッファ(Perkin−Elmer社)、1.25mM MgCl2;10%DMSO;各250μM dATP、dCTP、dGTP、dTTP、0.8μM T7−PCR−プライマー、0.8μM M13R−PCR−プライマーおよび5ユニットAmpli−TAQ−DNA−ポリメラーゼ(Perkin−Elmer社)。PCRサンプルをPTC200サーモサイクラー(MJ Research社)で次の温度プロフィルに投じた:94℃で3分間;94℃で15秒の40サイクル、55℃で15秒間、72℃で30秒間、72℃で10分間;72℃で10分間および4℃に保持。部分標本5μlを3%TAEアガロースゲル上で分離し、成功したPCR−RektionでPCRサンプルをQuiaquickPCR精製用キット(Qiagen社)を利用して製造者の指示に従って精製し、紫外線蛍光分析法で定量化した。
【0102】
スロットブロットDNA濾紙の製造。 HybondN濾紙をまず10分間6xSSC緩衝剤で洗溶し、スロットブロット装置(Schleicher und Schull社)の中に固定した。DNAフラグメント各1μgを6xSSC緩衝剤で希釈し、10分間煮沸し、それに続き氷上で急冷して変性し、濾紙へ吸引した。この濾紙をそれに続き10分間1.5M NaCl/0.5M NaOH溶液で、10分間1M Nacl/0.5M トリス−HClpH=7.0で洗浄し、30分間室温で乾燥し、5分間紫外線照射(302nm、トランシルミネタ)で濾紙に結合した。
【0103】
増幅RNAの製造(Poirierら,1997&Superscript Choice System−Life Techn.社.により修飾)。 この場合、T7(dT)15−プライマー100ngを含む全RNA5μgを容積11μlの中に5分間70℃で変性し、氷上で急冷した。この変性RNAを次に全容積20μlの中に1xFirstStrandbuffer(Life Techn.社)で10mM Dtt、各500μM dATP、dCTP、dGTP、dTTPおよび400ユニット上記逆転写酵素(Life Techn.社.)で1時間42℃でインキュベーションし、4℃に冷却した。これに第2鎖合成のために次を添加した:91μl DEPC−H2O、30μl 2nd−Strandbuffer(Life Techn.)、3μl 10mM dNTPs(Boehringer Mannheim)、1μl E.coli DNA−Ligase(10U/μl;Life Techn.)、4μlE.coli DNA−ポリメラーゼI(10U/μl;Life Techn.)、1μl Rnase H(2U/μl;Life Techn.)。次にこのサンプルを2時間16℃でインキュベートし、T4DNAポリメラーゼ2μl(5U/μl;Life Techn.)の添加後さらに5分間16℃でインキュベートした。インキュベーションは0.5M EDTA 10μlの添加と、10分間65℃に加熱して行った。フェノール−クロロホルム抽出および沈殿後、7.5M NH4OAc 70μlおよび100%、−20℃冷エタノール500μlで沈積物を遠心分離(5分間、14000g、室温)し、70%エタノール1mlで洗浄し、DEPC−H2O 50μlに溶解し、S200−Sephacryl酸で脱塩した(Microspin;Pharmacia社)。部分標本(2μl)を紫外線蛍光分析法で定量した。この二重鎖cDNAからインビトロで転写RNAを製造する。この場合、cDNA 50μl(5−10μg)を全容積100μlの中に1x転写緩衝剤(Promega社)で、rNTPs7.5mM、T7RNAポリメラーゼミックス10μl(リボマックス−用キット、Promega社)で3−4時間37℃でインキュベートし、その後4℃に冷却した。RQ1−DNase3μl(Rnase不含;Promega社)の添加後、サンプルを15分間37℃でインキュベートした。S200セフアクリル酸(Microspin;Pharmacia社)を介してフェノール−クロロホルム抽出および脱塩後、部分標本(2μl)を紫外線蛍光分析法で測定する。
【0104】
放射線cDNAプローブの製造。 増幅RNA各2μgをヘキサメルプライマー混合物0.8μl(=750μg;Boehringer Mannheim社)で5分間70℃に加熱して、それに続き氷上で急冷して変性し、全容積25μlの中でPCR緩衝剤2.5μl(Life Techn.社.)を添加して逆転写した;2.5μl 25mM MgCl2;2.5μl 0.1M DTT;1μl各20mM dATP/dTTP/dGTP;1μl 120μM dCTPおよび5μl[α−32P]dCTP。室温で5分間インキュベート後、SuperscriptII逆転写酵素2μl(200U/μl、Life Techn.社9を添加し、25℃で10分間、それに続き42℃で50分間インキュベートした。加熱インキュベーション(15分70℃)後、プローブをDEPC水を入れ50μlに増やし、非組込放射活性をS200セフアクリル酸(Microspin;Pharmacia社)を利用して除去した。溶離物各0.5μlからβカウンタ(LKB社)でチェレンコフばらつきを介して活性を同定した。残りのサンプルの中でRNAを6μl 1M NaOH/10mMEDTA溶液の添加と、68℃で20分間のインキュベーションとによりハイブリダイズし、その後ホスフェート緩衝剤1M 60μl pH=7.0に添加して中和し、各プレハイブリダイズ複製に加えた。
【0105】
プレハイブリダイゼーション、ハイブリダイゼーション、洗浄および濾紙の評価。 濾紙はExpresshyd溶液10ml(Clontech社)と加熱変性SalomonSperm−DNA100μg/ml(Sigma社)とを入れたハイブリダイゼーションボトルで20分間68℃でインキュベートした。プレハイブリダイゼーション混合物の振盪後、同混合物5mlを68℃溶液の添加後、上記の放射線cDNAプローブを加滴定し、この濾紙を回転管炉で一晩68℃でインキュベートした。その後、複数の洗浄ステップ、室温で10分間0.2 X SSC/0.1%SDS;42℃で15分間0.2 X SSC/0.1%SDSおよび最後に65℃で15分間0.2 X SSC/0.1%SDSが続く。この濾紙を湿して箔に接合し、BASIII検出スクリーン(Fuji社)に曝露した。評価のために、STORMホルホルイメージャ(Molecular Dynamics社)をImageQuantソフトウエアの使用下に使用した。
【0106】
3:)結果
このホスホル酸(図50参照)を適用して35個の苦痛調節遺伝子の(表3および図51参照)を初めに分布配列としてリトン化し、さらに作業工程の経過で一部伸長した配列としてクローン化した。
【0107】
選択した動物モデルから出発して、適用したクローニング戦略でcDNA配列をラットからクローニングした。
【0108】
合計で27の、先行技術から従来未知の、非指定の遺伝子フラグメントがクローニングされ、8個の公知のcDNA配列もしくはラットの脊髄からの遺伝子フラグメントがその発現において慢性痛の条件によって調節されるクローニングされた(表4参照−従来未知、非指定遺伝子フラグメント−および表5−公知cDNAs)。27の未知の、非指定のcDNA配列は、先行技術における機能を介しては何も知られていず、もしくは初めて幾つかの事例においてより深い分析によって多少知られた。我々の調査は、ここで苦痛現象における役割を証明する。しかしラットの種々の組織中の発現パターンの分析は、4cDNAs(111.39、111.45、141.13、154.29;表5参照)の場合でニューロン組織に焦点を当てたことを示した。それによって慢性痛における新規の診断および治療アプローチの開発のためにこのcDNAsは特に重要である。アンチセンス−オリゴスまたはリボザイムによる発現によって、新種のcDNAsの役割はさらに調査することができる。
【0109】
特に関心があるのは遺伝子フラグメント141−13である。図20および21に示した遺伝子フラグメントの伸長は分析において、ここでUNC−115と他のabLIMファミリの構成要素と同族であるが、これまで知られていない新規の遺伝子が存在することを明らかにした。従って発現パターンと共に、神経発達において重要なUNC−15の役割に鑑みて、この遺伝子フラグメントもしくは遺伝子は特別の重要性がある。
【0110】
この遺伝子フラグメントがヒトゲノムの明らかに強く発現する部分に対して強い同族性があるため、遺伝子フラグメント127−8も重要である(AN:染色体11q13上のNT_009379.1)。
【0111】
8公知のcDNAsの場合は機能が原理的に公知である:
苦痛下で増強して発現するcDNAs:
・ゲラニルゲラニルトランスフェラーゼ
・カタラーゼ
・転写因子TFIIFβ
・転写因子GATA−3
・LDL様受容体LR−11
・Cl−−チャンネルCIC7
苦痛下に低減して発現するcDNAs:
・MAP−キナーゼ/JNK3/SAPKβ
・PIM−2キナーゼ
遺伝子フラグメント(GF)についてより正確な分析によって発現されたcDNAsは次のとおりである。
GF111.33=スペルミジンシンターゼ(高調節)
GF124−29=MAPK3/TAK−1(低調節)
GF127−34=BAB14112(低調節)
GF135−7=カゼインキナーゼ1a(低調節)および
GF164−24=テトラスパニン(TM4−D/TSPAN−6)(低調節)
この場合に特に強調されるべきであるのはPIM−2キナーゼである。この酵素、PIM−1および−3の他のアイソタイプについて、このシグナリング−キナーゼが海馬状隆起内の学習−および記憶過程に参加していることを示すことができた(Konietzkoら(1999)EMBO J.,18:3359−3369)。
【0112】
本発明の枠内で核酸配列を単離し、特性化し、完全なラットのためにPIM−2蛋白質をコードした(図35e、35f)。ラットからのPim−2のための核酸配列および蛋白質配列は、これまで知られていない。さらに、完全な、すなわち全体のコードする領域を含有する、ヒトPim−2についてコードするcDNAを単離した(35a、b)。公刊されたPIM−2配列(Acc.nr.U77735)との配列比較は下記の差異を生じた:
【表3】
*苦痛調節名称は出版されたPim−2配列に関係する(Accnr.U77735)。
【0113】
この調査から苦痛調節1064で見い出されたFeletioneinesヌクレオチドは、これが読取り枠の変化をもたらし、それによって以下に記載した完全に別のC末端蛋白質配列を有する蛋白質が生じるので、機能上の重要性がある。
【0114】
両方の証明されたPIM−2蛋白質のC末端の比較(完全な比較、図35g参照)。
hPIM−2(Acnr.U77735)
TPQPLQRRPCPFGLULATLSLAWPGLAPNGQKSHPNAMSQG
hPIM−2(特許 図25b)PLNPSKGGPAPLAWSLLP
もう1つの例は、O2およびH2Oへの転換による細胞にとり有害なH2O2を除去するカタラーゼである。
【0115】
蛋白質キナーゼJNK−3は特異的に中枢神経系の神経細胞の中に発現(Mohitら,1995)し、一連のオピエートレセプター(たとえばμ−オピエートレセプターおよびORL−1など)のために有糸分裂促進因子活性蛋白質キナーゼの前記ファミリから蛋白質キナーゼの後続の活性が記載されている(Li&Chang,1996;Hawesら,1998)。
【0116】
蛋白質LR11は“Low density lipoprotein receptor(LDLR)”ファミリのモザイク蛋白質である(Mowaldら1997)。LR11−mRNAへの最も強い発現は、特にシナプトゲナーゼまたは神経軸索突起における機能を想到容易にする発達依存性の種類で調節される脳内に検出することができた(Hermann−Borgmeyerら,1998)。
表3:成熟ラットにおける27の(大抵)未知のcDNAsの発現
【0117】
【表4】
調節クローンの配列データ
下表は、表形式に列挙したcDNAクローン/遺伝子フラグメントへの図の割当を可能にする。
表4:従来未知の、非割当(nicht zugeordnete)遺伝子フラグメント
【0118】
【表5】
表5:公知のcDNA配列からの遺伝子フラグメント
【0119】
【表6】
例2a)
種々の見出された遺伝子フラグメントまたは公知の遺伝子のインサイト−ハイブリダイゼーション
ラットを種々の苦痛モデルに分け、苦痛の誘発後数時間で脊髄断片を得て、インサイト−ハイブリダイゼーションによりDNAプローブと、または各遺伝子または遺伝子フラグメントの発現を調査する特異的抗体と、および対照動物と比較した。
【0120】
各モデルはCFA誘導関節炎(CFA)、コラーゲン誘導関節炎(CIA)およびホルマリン試験(ホルマリン)、D.Dubuisson,S.G.Dennis,Pain 4,161−174(1977)参照。
表5aはその結果を示す。
【0121】
【表7】
例2b)
種々の苦痛モデルによる種々の公知の遺伝子(TSPAN、カゼイン−キナーゼ、およびM3K7キナーゼ)に関する発現レベルの同定。
【0122】
ラットにおける対照との比較による種々の苦痛モデルによる発現の範囲は、RT−PCR(上記参照)で調査した。この結果は、図47、48および49から読み取られ、明るい棒は対象動物群に相当し、暗い棒は治療した動物群に相当する。Y軸は相対的な単位である(標準化した発現レベル)。
【0123】
例2c)
完全なヒトもしくはラットの配列もしくは例1において見出された図1−33に基づく遺伝子フラグメントに対応する完全な遺伝子のクローニング
1.)フル−レングス−ラット−cDNA−配列のクローニング
完全なラットcDNA配列のクローニングは、cDNAバンクの連続スクリーニングまたはPCR仲介法のいずれかを利用して行う。
【0124】
a)連続スクリーニング
cDNAバンクは求めている遺伝子のmRNAを発現する組織のmRNAで作成した。プローブとして1本鎖または2本鎖DNAまたはRNA分子が使用され、これらは放射(たとえば[α32P]dCTP)または非放射線のいずれかで標識されている(たとえばジゴキシゲニンで標識したUTP)。細菌またはファージ中に存在するcDNAバンクは、アガープレート上に塗布され、好適な濾紙膜に伝達後拡散プローブでハイブリダイズされ、ストリンジェントな洗浄手順に従って検出される。この方法で同定されたcDNAクローンがさらに細分化され、シーンクエンス法によって分析される(これについてはSambrooksら,1989;Ausubelら,1990参照)。
【0125】
b)PCR仲介方法
PCR仲介方法の場合、調節cDNA配列から出発してオリゴヌクレオチド−ヌプライマーがインセンスまたはアンチセンス定位で検出および合成される。従来の5’−RACE法(5’−cDNA末端の高速増幅=Rapid amplification of 5’−cDNA Ends)の場合、アンチセンス定位プライマーがcDNA合成に使用され、それによって発生した1本鎖cDNAがRNAリガーゼを有するオリゴヌクレオチドの結紮または末端トランスフェラーゼとのテーリング反応によって伸長され、次により内側に置かれた(いわゆるnested)プライマーとのPCR反応およびテール特異的プライマーにかけられる。PCR増幅体がクローニングされ、シーンクエンス法によって分析される。この方法の変形は、cDNAテンプレートから出発して5’方向へも3’方向へもcDNA配列を伸長するために、いわゆる抑制PCRの効果を利用する(Marathon cDNA Amplification Kit,Clontech社)。この場合、2本鎖cDNAはRNAから出発してラット脊髄から作られ、特異的に修飾したリンカーで結紮する。このcDNAは次いで遺伝子特異的プライマーおよびリンカー特異的プライマーでPCRを利用して増幅され、増幅生成物がクローニングおよび配列決定される。
2.)均一なヒトcDNA配列のクローニング
均一なヒトcDNA配列は、上記方法の修正によって単離される。cDNAバンクの従来のスクリーニングにおいてヒト由来のバンクが使用され、ハイブリダイゼーションはより低い均一性のcDNAクローンも検出するために、より低いストリンジェントな条件下に実施される。
【0126】
PCR仲介戦略の場合、初めに、有利にはコード領域から由来する多数の異なるプライマーによってヒトcDNAを増幅することが試行される。これが成功しない場合、変性したPCRプライマーを使用してよく、またはより少ないストリンジェントPCR条件が選ばれる。
【0127】
例3:
放射線標識脂質の排出に関する結合の測定によるスクリーニング方法の実施
クロリドチャンネルCLC−7のためにコードする拡散断片は、構成発現(たとえばCMVプロモータ)または誘導可能の発現を真核細胞の中に可能にする発現ベクターの中でクローニングされる。DNAは好適なトランスフェクション法、たとえばリポフェクタミン(Roche Diagnostics社)で真核細胞(たとえばCHO細胞、HEK293細胞またはNIH−3T3細胞)の中に取り込まれる。この細胞は、選択試薬(たとえばゼオシン、ヒグロマイシンまたはネオマイシン)の存在中に培養され、そのためDNAコンストラクトを吸収した細胞だけが生き残ることができ、選択がより長くかかる場合、ゲノムの中にも組み込まれている。
【0128】
この細胞から出発して、CLC−7チャンネルを大量に含有し、結合アッセイに使用できる膜フラクションが得られる。これは、1.)CLC−7を含有する膜と、2.)放射線標識脂質(たとえばトリチウム標識した4,4’−ジイソチオシアノスチルベン−2,2’−ジスルフォン酸(DIDS)または[3H]標識した4−アセトアミド−4’−イソチオシアナートスチルベン−2,2’−ジスルフォン酸(SITS))と、3.)結合緩衝剤(たとえば50mM HEPES pH7.4、1mM EDTA)と、結合上の被験脂質とからなる。物質SITSおよびDIDSは、CLC−7に発現するOozytenの機能調査においてCLC−7を仲介する塩化物流を阻止することができる(非公開結果Fr.Dr.Diewald、マインツ大学)。好適な温度(多くは室温)における上記反応混合物(たとえば30−60分)のインキュベーション後、非結合放射線脂質分子が濾別される。結合した[3H]−DIDSもしくは[3H]−SITSへの残量は、シンチレーションコックテールの添加後β計数器(たとえばトリルックス、Wallac社)で測定される。試験物質がCLC−7−チャンネルへの結合を示す場合、これが低減した放射線組込みとして検出される。この方法は、好適には(96−、384−または1536−ウエル)微量滴定プレートで、この方法をロボットを利用してハイスループット−スクリーニング(HTS)法で実施するために実施することができるように小型化される。
【0129】
例4:
物質の結合によって変化した機能媒介変数の測定による本発明のスクリーニング方法の実施
蛋白質キナーゼPIM−2のためにコードする拡散断片が、たとえばE.coliのような原核生物において誘導可能の発現を可能にする発現ベクターでクローニングされる。この場合、拡散断片が融合蛋白質として付加的なN−またはC−またはアミノ酸配列によって発現されるように修飾される。この配列は、PIM−2キナーゼの不変の機能において特異的方法を介して、たとえばグルタチオンへの結合を介して蛋白質混合物からの単離を可能にするグルタチオンS−トランスフェラーゼフラグメントを介して可能にするべきである。細菌のトランスフェクション、遺伝子(たとえばIacプロモータにおけるIPTGによる)の誘導および細菌の砕開後に、融合蛋白質を洗浄し、インビトロ−キナーゼの発現に使用される。この場合蛋白質5μgを30℃で30分間キナーゼ緩衝剤50μl(PIPES 20mM、pH7.0、5mM MnCl2、7mM β−メルカプトエタノール、0.4mMスペルミン、10mMrATP)の中に10μCi[r32P]ATPで置換される。基質として、洗浄したヒストンH1蛋白質(Sigma社)または細菌発現GST−NFATc1融合蛋白質が添加される。インキュベーション時間後、非組込み[r−32P]ATPが濾別され、組み込まれた32ホスフェートの量がβ−シンチレーション(トリルックス、Wallac社)によって同定される。新規のPIM−2キナーゼ−インセピター−の微量検定のための発現において、このサンプルで試験物質が一緒に培養され、32P−組込みの現象がインヒビターの指標として利用される。この方法は、好適には(96−、384−または1536−ウェル)微量滴定において、この方法をロボットを利用して、いわゆるハイスループット−スクリーニング(HTS)法として実施するために実施できるように小型化される。
【0130】
例5
本発明による作用物質錠剤製剤を含有する薬剤の例
錠剤は、対応するアジュバントを含む本発明による作用物質の混合物の直接の圧縮または作用物質含有の顆粒(必要がある場合別のアジュバントを含む)の圧縮によって製造することができる顆粒は、その場合、たとえば水性顆粒化液とそれに続き前記顆粒の乾燥による湿式顆粒化またはたとえばコンパクト化を介した乾燥顆粒化によって製造することができる。
・直接圧縮
たとえば錠剤あたり:
25mg 本発明作用物質
271mg ルディプレス(ラクトースモノヒドラート、ポビドンK30およびクロスポビドンから直接錠剤化用顆粒)
4mg ステアリン酸マグネシウム
300mg 合計
アジュバントを含む作用物質の均一な混合物を製造し、この混合物を錠剤成形機で直径10mmの錠剤に圧縮する。
・乾燥顆粒化
たとえば錠剤あたり:
25mg 本発明作用物質
166mg マイクロクリスタリンセルロース
80mg 低置換ヒドロキシプロピルセルロース(I−HPCLH11TM)
5mg 高分散二酸化ケイ素
4mg ステアリン酸マグネシウム
280mg 合計
マイクロクリスタリンおよびI−HPCを含む作用物質の均一な混合物を製造し、この混合物をコンパクト化する。圧縮体のふるい分け後、発生した顆粒をステアリン酸マグネシウムおよび二酸化ケイ素と混合し、錠剤成形機で直径9mmの錠剤に圧縮する。
・湿式顆粒
たとえば錠剤あたり:
25mg 本発明による作用物質
205mg マイクロクリスタリンセルロース
6mg ポビドンK30
10mg クロスポビドン
4mg ステアリン酸マグネシウム
250mg 合計
マイクロクリスタリンセルロースおよびクロスポビドンを含む作用物質の均一な混合物を製造し、この混合物を顆粒成形機でポビドンの水溶液で顆粒化する。湿式顆粒がそれに続き再顆粒化され、乾燥槽(50℃)内で乾燥後10時間乾燥する。乾燥した顆粒はステアリン酸マグネシウムと共にふるい分けし、最終混合し、錠剤プレスで直径8mmの錠剤に圧縮する。
【0131】
例6
本発明による作用物質非経口溶液を含有する薬剤の例
本発明による作用物質1gを注射用の水1lの中に室温で溶解し、それに続きNaCl(塩化ナトリウム)の添加によって等張条件で調節する。
【0132】
文献:
【0133】
【外1】
【0134】
【外2】
【0135】
【外3】
【図面の簡単な説明】
【図1】
図1は遺伝子フラグメント111_16を示す。
【図2】
図2は遺伝子フラグメント111_33を示す。
【図3】
図3は遺伝子フラグメント111_39を示す。
【図4】
図4は遺伝子フラグメント111_45を示す。
【図5】
図5は遺伝子フラグメント113_15の部分を示す。
【図6】
図6は遺伝子フラグメント113_15の部分を示す。
【図7】
図7は遺伝子フラグメント113_15の部分を示す。
【図8】
図8は遺伝子フラグメント113_20を示す。
【図9】
図9は遺伝子フラグメント124_29を示す。
【図10】
図10は遺伝子フラグメント124_4を示す。
【図11】
図11は遺伝子フラグメント127_3を示す。
【図12】
図12は遺伝子フラグメント127_34を示す。
【図13】
図13は遺伝子フラグメント127_8を示す。
【図14】
図14は遺伝子フラグメント135_18を示す。
【図15】
図15は遺伝子フラグメント135_2を示す。
【図16】
図16は遺伝子フラグメント135_7を示す。
【図17】
図17は遺伝子フラグメント135_9の部分を示す。
【図18】
図18は遺伝子フラグメント135_9の部分を示す。
【図19】
図19は遺伝子フラグメント141_1を示す。
【図20】
図20は遺伝子フラグメント141_13の部分を示す。
【図21】
図21は遺伝子フラグメント141_13の部分を示す。
【図22】
図22は遺伝子フラグメント141_24を示す。
【図23】
図23は遺伝子フラグメント141_6を示す。
【図24】
図24は遺伝子フラグメント146_10を示す。
【図25】
図25は遺伝子フラグメント154_26を示す。
【図26】
図26は遺伝子フラグメント154_29を示す。
【図27】
図27は遺伝子フラグメント164_12を示す。
【図28】
図28は遺伝子フラグメント164_24の部分を示す。
【図29】
図29は遺伝子フラグメント164_24の部分を示す。
【図30】
図30は遺伝子フラグメント164_24の部分を示す。
【図31】
図31は遺伝子フラグメント180_12を示す。
【図32】
図32は遺伝子フラグメント180_8を示す。
【図33】
図33は遺伝子フラグメント89_28を示す。
【図34a】
図34aはJNK3のcDNA配列、ヒト、α1−亜種;AN:U34820を示す。
【図34b】
図34bはJNK3のアミノ酸配列、ヒト、α1−亜種;AN:U34820を示す。
【図34c】
図34cはJNK3のcDNA配列、ヒト、α2−亜種;AN:U34819を示す。
【図34d】
図34dはJNK3のアミノ酸配列、ヒト、α1−亜種;AN:U34819を示す。
【図34e】
図34eはJNK3のcDNA配列、マウス;AN:AB005665を示す。
【図34f】
図34fはJNK3のアミノ酸配列、マウス;AN:AB005665を示す。
【図34g】
図34gはJNK3のcDNA配列、ラット;AN:HM_012806を示す。
【図34h】
図34hはJNK3のアミノ酸配列、ラット;AN:HM_012806を示す。
【図35a】
図35aはPIM−2のcDNA配列、ヒト;自己クローニングを示す。
【図35b】
図35bはPIM−2のアミノ酸配列、ヒト;自己クローニングを示す。
【図35c】
図35cはPIM−2のcDNA配列、マウス;AN:L41495を示す。
【図35d】
図35dはPIM−2のアミノ酸配列、マウス;AN:L41495を示す。
異なる蛋白質長さ:1.)40kDa、2.)37kDa、3.)34kDaを示す。
【図35e】
図35eはPIM−2のcDNA配列、ラット;自己クローニングを示す。
【図35f】
図35fはPIM−2のアミノ酸配列、ラット;自己クローニングを示す。
【図35g】
図35gは35b)に示したPIM−2配列の蛋白質配列と、遺伝子データベースに記録されたヒトPIM−2配列NM_006875の蛋白質配列との比較を示す。
【図36a】
図36aはLR11のcDNA配列、マウス;AN:AB015790を示す。
【図36b】
図36bはLR11のアミノ酸配列、マウス;AN:AB015790を示す。
【図36c】
図36cはLR11のcDNA配列、ヒト;AN:Y08110を示す。
【図36d】
図36dはLR11のアミノ酸配列、ヒト;AN:Y08110を示す。
【図37a】
図37aはTFIIFβのcDNA配列、ラット;AN:D10665を示す。
【図37b】
図37bはTFIIFβのアミノ酸配列、ラット;AN:D10665を示す。
【図37c】
図37cはTFIIFβのcDNA配列、ヒト;AN:X59745を示す。
【図37d】
図37dはTFIIFβのアミノ酸配列、ヒト;AN:X59745を示す。
【図38a】
図38aはGGTのcDNA配列、ラット;AN:L24116を示す。
【図38b】
図38bはGGTのアミノ酸配列、ラット;AN:L24116を示す。
【図38c】
図38cはGGTのcDNA配列、ヒト;AN:L25441を示す。
【図38d】
図38dはGGTのアミノ酸配列、ヒト;AN:L25411を示す。
【図39a】
図39aはGATA3のcDNA配列、マウス;AN:NM_008091を示す。
【図39b】
図39bはGATA3のアミノ酸配列、マウス;AN:NM_008091を示す。
【図39c】
図39cはGATA3のcDNA配列、ヒト;AN:NM_002051を示す。
【図39d】
図39dはGATA3のアミノ酸配列、ヒト;AN:NM_002051を示す。
【図39e】
図39eはGATA3の部分cDNA配列、ラット;AN:AB000217を示す。
【図40a】
図40aはCCL−7のcDNA配列、ヒト;AN:AF224741を示す。
【図40b】
図40bはCCL−7のアミノ酸配列、ヒト;AN:AF224741を示す。
【図40c】
図40cはCCL−7のcDNA配列、ラット;AN:Z67744を示す。
【図40d】
図40dはCCL−7のアミノ酸配列、ラット;AN:Z67744を示す。
【図40e】
図40eはCCL−7のゲノムDNA配列、マウス;AN:AH063101を示す。
【図40f】
図40fはCCL−7のアミノ酸配列、マウス;AN:AH063101を示す。
【図41a】
図41aはカタラーゼのcDNA配列、ラット;AN:NM_012520を示す。
【図41b】
図41bはカタラーゼのアミノ酸配列、ラット;AN:NM_012520を示す。
【図41c】
図41cはカタラーゼのcDNA配列、マウス;AN:NM_009804を示す。
【図41d】
図41dはカタラーゼのアミノ酸配列、マウス;AN:NM_009804を示す。
【図41e】
図41eはカタラーゼのcDNA配列、ヒト;AN:NM_001752を示す。
【図41f】
図41fはカタラーゼのアミノ酸配列、ヒト;AN:NM_001752を示す。
【図42a】
図42aはカゼインキナーゼ1aのcDNA配列、ラット;AN:U77582を示す。
【図42b】
図42bはカゼインキナーゼ1αのアミノ酸配列、ラット;AN:AAB19227を示す。
【図42e】
図42eはカゼインキナーゼ1αのcDNA配列、ヒト;AN:NM_001892を示す。
【図42f】
図42fはカゼインキナーゼ1αのアミノ酸配列、ヒト;AN:NM_001892を示す。
【図43c】
図43cはテトラスパニン−6のcDNA配列、マウス;AN:AF053454を示す。
【図43d】
図43dはテトラスパニン−6のアミノ酸配列、マウス;AN:AAC69711を示す。
【図43e】
図43eはテトラスパニンTM4−DのcDNA配列、ヒト;AN:AF133426を示す。
【図43f】
図43fはテトラスパニンTM4−Dのアミノ酸配列、ヒト;AN:AF133426を示す。
【図44e】
図44eはMAP3K7/TAK−1のcDNA配列、ヒト;AN:NM_003188を示す。
【図44f】
図44fはMAP3K7/TAK−1のアミノ酸配列、ヒト;AN:NM_003188を示す。
【図45a】
図45aはスペルミジンシンターゼのcDNA配列、ラット;AN:AF337636を示す。
【図45b】
図45bはスペルミジンシンターゼのアミノ酸配列、ラット;AN:AAK21288を示す。
【図45c】
図45cはスペルミジンシンターゼのcDNA配列、マウス;AN:L19311を示す。
【図45d】
図45dはスペルミジンシンターゼのアミノ酸配列、マウス;AN:AAC37666を示す。
【図45e】
図45eはスペルミジンシンターゼのcDNA配列、ヒト;AN:XM_042276を示す。
【図45f】
図45fはスペルミジンシンターゼのアミノ酸配列、ヒト;AN:XP_042276を示す。
【図46e】
図46eはBAB14112のcDNA配列、ヒト;AN:AK022582を示す。
【図46f】
図46fはBAB14112のアミノ酸配列、ヒト;AN:BAB14112を示す。
【図47】
図47は種々の苦痛モデルのカゼインキナーゼを示す。
【図48】
図48は種々の苦痛モデルのテトラスパニン(TSPAN)を示す。
【図49】
図49は種々の苦痛モデルのM3K7−キナーゼを示す。
【図50】
図50は応用一般クローニング戦略に対する概要を示す。
【図51】
図51は同定した遺伝子および遺伝子フラグメントの調節に関する概要を示す。
Claims (71)
- 苦痛調節物質の発見のための方法であって、
(a)−JNK3、PIM−2、LR−11、TFIIFβ、GGT−β、GATA3、CLC−7、カタラーゼ、テトラスパニン(TM4SF/TSPAN−6/TM4−D)、カゼインキナーゼ1a、MAP3K7/TAK−1(TGF−β活性キナーゼ)、BAB14112および/またはスペルミジンシンターゼの群、
−ペプチドまたは蛋白質のためにまたはその一部のために図34a), 34c), 34e), 34g), 35a), 35c), 35e), 36a), 36c), 37a), 37c), 38a), 38c), 39a), 39c), 39e), 40a), 40c), 40e), 41a), 41c), 41e), 42a), 42e), 43c), 43e), 44e), 45a), 45c), 45e), 又は46e)の1つに基づくポリヌクレオチドまたは前記ポリヌクレオチドに少なくとも90%類似のポリヌクレオチドをコードする前記ペプチドまたは蛋白質の群、
−図34b), 34d), 34f), 34h), 35b), 35d), 35f), 36b), 36d), 37b), 37d), 38b), 38d), 39b), 39d), 40b), 40d), 40f), 41b), 41d), 41f), 42b), 42f), 43d), 43f), 44f), 45b), 45d), 45f) 又は46f)の1つに基づくアミノ酸配列を有するペプチドまたは蛋白質または前記アミノ酸配列に少なくとも90%類似のペプチドまたは蛋白質の群、
−および/または図34a), 34c), 34e), 34g), 35a), 35c), 35e), 36a), 36c), 37a), 37c), 38a), 38c), 39a), 39c), 39e), 40a), 40c), 40e), 41a), 41c), 41e), 42a), 42e), 43c), 43e), 44e), 45a), 45c), 45e), 又は46e)の1つに基づくポリヌクレオチドへのストリンジェントな条件下にまたは前記ポリヌクレオチドのアンチセンスポリヌクレオチドを結合する核酸によってコードされる蛋白質の群、
−前記蛋白質類および/またはペプチド類の1種の少なくとも10個のアミノ酸長さの部分蛋白質の群、
および/または
−ペプチドまたは蛋白質のために、ポリヌクレオチドのヌクレオチド配列が図1−33に示した配列の1つに基づく遺伝子フラグメントを包含する前記ポリヌクレオチドからなる遺伝子がコードする、または前記ペプチドは蛋白質のために前記のような遺伝子に少なくとも90%類似のポリヌクレオチドがコードする前記ペプチドまたは蛋白質の群から選ばれた、ペプチドまたは蛋白質を合成したような細胞からなる細胞および/または製剤による好適な条件下での被験物質のインキュベーションの方法ステップと、
(b)細胞から合成されたペプチドまたは蛋白質への試験物質の結合の測定またはペプチドまたは蛋白質への試験物質の結合によって変化した少なくとも1つの機能媒介変数の測定の方法ステップとを有する方法。 - 細胞がステップ(a)の前に遺伝子技術的に操作されることを特徴とする、請求項1記載の方法。
- 遺伝子技術的な操作が試験物質によって変化した機能媒介変数の少なくとも1つの測定を可能にすることを特徴とする、請求項2記載の方法。
- 遺伝子技術的な操作によって細胞内に非内生的に発現したG蛋白質の形態が発現され、またはレポーター遺伝子が導入されることを特徴とする、請求項3記載の方法。
- 細胞が図34a), 34c), 34e), 34g), 35a), 35c), 35e), 36a), 36c), 37a), 37c), 38a), 38c), 39a), 39c), 39e), 40a), 40c), 40e), 41a), 41c), 41e), 42a), 42e), 43c), 43e), 44e), 45a), 45c), 45e), 又は46e)の1つに基づく少なくとも1個のポリヌクレオチドまたは前記ポリヌクレオチドに少なくとも90%類似のポリヌクレオチドまたは図1−33に示した配列の1つに基づく1つの遺伝子フラグメントを包含する遺伝子のコード配列からなるポリヌクレオチド、または前記ポリヌクレオチドに少なくとも90%類似のポリヌクレオチドを含有するように、前記細胞が遺伝子技術的に操作されることを特徴とする、請求項2ないし4のいずれか1項に記載の方法。
- ポリヌクレオチドが組換えDNAコンストラクトに含有されていることを特徴とする、請求項5記載の方法。
- 細胞が請求項2による遺伝子技術的操作後に、かつ請求項1によるステップ(a)の前に、発現を可能にする条件下に、必要がある場合は選択圧下に培養されることを特徴とする、請求項2ないし6のいずれか1項に記載の方法。
- 細胞が両生類細胞、細菌細胞、酵母細胞、昆虫細胞または不死化細胞または自然の哺乳動物細胞であることを特徴とする、請求項1ないし7のいずれか1項に記載の方法。
- 結合の測定は、請求項1記載のペプチドまたは蛋白質の公知の標識したリガンドの排除および/または該ペプチドまたは蛋白質に結合した標識した試験物質の活性を介して行われることを特徴とする、請求項1ないし8のいずれか1項に記載の方法。
- 試験物質によって変化した機能媒介変数の少なくとも1つの測定が受容体、イオンチャンネルおよび/または酵素の調節、阻害および/または活性を介して、特に遺伝子発現、イオン環境、pHまたは膜蛋白質の変化の測定を介して、2ndメッセンジャーの酵素活性度または濃度の変化を介して行われることを特徴とする、請求項1ないし8のいずれか1項に記載の方法。
- ペプチドまたは蛋白質がステップ(a)および(b)において、
−JNK3、PIM−2、LR−11、TFIIFβ、GGT−β、GATA3、CLC−7、カタラーゼ、テトラスパニン(TM4SF/TSPAN−6/TM4−D)、カゼインキナーゼ1a、MAP3K7/TAK−1(TGF−β活性キナーゼ)、BAB14112および/またはスペルミジンシンターゼの群、
−ペプチドまたは蛋白質のために、またはその一部のために図34a), 34c), 34e), 34g), 35a), 35c), 35e), 36a), 36c), 37a), 37c), 38a), 38c), 39a), 39c), 39e), 40a), 40c), 40e), 41a), 41c), 41e), 42a), 42e), 43c), 43e), 44e), 45a), 45c), 45e), 又は46e)の1つに基づくポリヌクレオチドまたは前記ポリヌクレオチドに少なくとも90%、好ましくは95%、特に97%類似のポリヌクレオチドをコードする前記ペプチドまたは蛋白質の群、
または
−図34b), 34d), 34f), 34h), 35b), 35d), 35f), 36b), 36d), 37b), 37d), 38b), 38d), 39b), 39d), 40b), 40d), 40f), 41b), 41d), 41f), 42b), 42f), 43d), 43f), 44f), 45b), 45d), 45f) 又は46f)の1つに基づくアミノ酸配列を有するペプチドまたは蛋白質または前記ペプチドまたは蛋白質に少なくとも90%、好ましくは95%、特に97%類似のペプチドまたは蛋白質の群、
−および/または図34a), 34c), 34e), 34g), 35a), 35c), 35e), 36a), 36c), 37a), 37c), 38a), 38c), 39a), 39c), 39e), 40a), 40c), 40e), 41a), 41c), 41e), 42a), 42e), 43c), 43e), 44e), 45a), 45c), 45e), 又は46e)の1つに基づくポリヌクレオチドへのストリンジェントな条件下にまたは前記ポリヌクレオチドのアンチセンスポリヌクレオチドを結合する核酸によってコードされる蛋白質の群、および/または
−前記蛋白質類および/またはペプチド類の1つの少なくとも10個、好ましくは少なくとも15個、特に少なくとも20個のアミノ酸長さの部分蛋白質の群、から選ばれることを特徴とする、請求項1ないし10のいずれか1項に記載の方法。 - ペプチドまたは蛋白質のためにステップ(a)および(b)において、図1、3−8、10、11、13、14、15、17−27または31−33に示された配列の1つに基づく遺伝子フラグメントを包含するポリヌクレオチドからなる遺伝子がコードし、または前記遺伝子に少なくとも90%、特に95%、好ましくは97%類似のポリヌクレオチドがコードすることを特徴とする、請求項1ないし10のいずれか1項に記載の方法。
- ペプチドまたは蛋白質のためにステップ(a)および(b)において、図2、9、12、16または28−30に示された配列の1つに基づく遺伝子フラグメントを包含するポリヌクレオチドからなる遺伝子がコードし、または前記遺伝子に少なくとも90%、特に95%、好ましくは97%類似のポリヌクレオチドがコードすることを特徴とする、請求項1ないし10のいずれか1項に記載の方法。
- 図1−33の1つに示されたヌクレオチド配列または図1−33の1つに基づく遺伝子フラグメントを包含する遺伝子のコード配列からなるポリヌクレオチドに、少なくとも90%、好ましくは95%、特に少なくとも97%まで相当するポリヌクレオチド。
- 図1、3−8、10、11、13、14、15、17−27または31−33の1つ、特に20または21つに示されたヌクレオチド配列またはその部分の1つまたは図1、3−8、10、11、13、14、15、17−27または31−33の1つ、特に20または21つに基づく遺伝子フラグメントを包含する遺伝子のコード配列からなるポリヌクレオチドに少なくとも90%、好ましくは95%、特に少なくとも97%まで相当する請求項14記載のポリヌクレオチド。
- 図1−33の1つに基づくポリヌクレオチドがプローブとして標識され、cDNAバンクが前記プローブでハイブリダイズされ、ストリンジェントな条件下に洗浄され、前記プローブが結合したcDNAクローンが単離され、必要がある場合は配列決定されることによって得られる、少なくとも90%、好ましくは95%、特に少なくとも97%まで規定された核酸配列に相当するポリヌクレオチド。
- ポリヌクレオチドの断片が図1−33の1つに基づき遺伝子特異的オリゴヌクレオチド−プライマーとして算出および合成され、次に前記断片と共にPCRによって1本鎖または2本鎖DNA、cDNAライブラリまたはゲノムDNAから出発してテンプレートとして伸長したポリヌクレオチドが発生され、必要がある場合は配列決定されることによって得られる、少なくとも90%、好ましくは95%、特に少なくとも97%まで規定された核酸配列に相当するポリヌクレオチド。
- 図1、3−8、10、11、13、14、15、17−27または31−33の1つ、特に20または21つに基づくポリヌクレオチドが使用されることを特徴とする、請求項16または17のいずれか1項に記載のポリヌクレオチド。
- RNAまたは1本鎖または2本鎖DNA、特にmRNAまたはcDNAであることを特徴とする、請求項14ないし18のいずれか1項に記載のポリヌクレオチド。
- 特異的に請求項14ないし19のいずれか1項に記載のポリヌクレオチドに結合することができる配列を有するアンチセンス ポリヌクレオチドまたはPNAであることを特徴とする、請求項14ないし19のいずれか1項に記載のポリヌクレオチド。
- リボザイムの部分またはその他のDNA酵素または触媒RNAまたはDNAであることを特徴とする、請求項20記載のポリヌクレオチド。
- 請求項14ないし21のいずれか1項に記載のポリヌクレオチドの1つを含有するベクター。
- ベクターが発現ベクターであることを特徴とする、請求項22記載のベクター。
- ベクターがウィルスから、たとえばアデノウィルス、アデノ関連ウィルスまたはヘルペスウィルスから誘導され、および/または前記ベクターが少なくとも1つのLTR−、ポリA−、プロモーター−、および/またはORI配列を含有することを特徴とする、請求項22または23のいずれか1項に記載のベクター。
- ベクターが請求項15または18のいずれか1項に記載のポリヌクレオチドを含有することを特徴とする、請求項22ないし24のいずれか1項に記載のベクター。
- 請求項14ないし19のいずれか1項に記載のポリヌクレオチドの1つによってコードされる、ペプチド、特にオリゴペプチドまたはポリペプチド、または蛋白質。
- ストリンジェントな条件下に図1−33に基づくポリヌクレオチドの1つまたはそのアンチセンス−ポリヌクレオチドによってハイブリダイズするポリヌクレオチドをコードするペプチド、特にオリゴペプチドまたはポリペプチド、または蛋白質。
- 翻訳後に修飾されたこと、特にグリコシル化、ホスフォリル化、アミド化、メチル化、アセチル化、ADPリボシル化、ヒドロキシル化、1つの膜アンカーを付けて、分裂または短縮されたことを特徴とする、請求項26または27のいずれか1項に記載のペプチドまたは蛋白質。
- 請求項15または18のいずれか1項に記載のポリヌクレオチドによってコードされることを特徴とする、請求項26ないし28のいずれか1項に記載のペプチドまたは蛋白質。
- 請求項26ないし29のいずれか1項に記載のペプチドまたは蛋白質に対する抗体。
- モノクロナール抗体またはポリクロナール抗体であることを特徴とする、請求項30記載の抗体。
- 抗体が請求項29記載のペプチドまたは蛋白質に向けられることを特徴とする、請求項30または31のいずれか1項に記載の抗体。
- 請求項14ないし21のいずれか1項に記載のポリヌクレオチド、請求項26ないし29のいずれか1項に記載のペプチドまたは蛋白質および/または請求項22ないし25のいずれか1項に記載のベクターを含有する細胞。
- 両生類細胞、細菌細胞、酵母細胞、昆虫細胞または不死化細胞または自然の哺乳動物細胞であることを特徴とする、請求項33記載の細胞。
- 細胞が請求項15または18記載の核酸配列、請求項29記載のペプチドまたは蛋白質、および/または請求項25記載のベクターを含有することを特徴とする、請求項33または34のいずれか1項に記載の細胞。
- 導入遺伝子非ヒト哺乳動物の胚細胞および体細胞が動物のゲノムまたは前記動物の祖先の1つのゲノムの中への染色体取り込みの結果として請求項14ないし21のいずれか1項に記載の核酸配列の1つを含有する前記導入遺伝子非ヒト哺乳動物。
- 導入遺伝子非ヒト哺乳動物の胚細胞および体細胞が動物のゲノムまたは前記動物の祖先の1つのゲノムの中の染色体操作の結果として請求項14ないし21のいずれか1項に記載のヌクレオチド配列の1つをもはや発現形態で含有しない前記導入遺伝子非ヒト哺乳動物。
- 導入遺伝子非ヒト哺乳動物が齧歯類動物であることを特徴とする、請求項36または37のいずれか1項に記載の導入遺伝子非ヒト哺乳動物。
- ヌクレオチド配列が請求項15または18に相当することを特徴とする、請求項36ないし38のいずれか1項に記載の導入遺伝子非ヒト哺乳動物。
- 請求項1ないし13のいずれか1項に記載の方法による苦痛調節物質として同定可能の化合物。
- 化合物が請求項11記載の方法により苦痛調節物質として同定可能であることを特徴とする、請求項40記載の化合物。
- 化合物が請求項12記載の方法により苦痛調節物質として同定可能であることを特徴とする、請求項40記載の化合物。
- 化合物が請求項13記載の方法により苦痛調節物質として同定可能であることを特徴とする、請求項40記載の化合物。
- 作用物質が請求項26ないし29のいずれか1項に記載のペプチドまたは蛋白質と結合することを特徴とする作用物質。
- 作用物質が低分子作用物質であることを特徴とする、請求項44記載の作用物質。
- 作用物質が請求項29記載のペプチドまたは蛋白質と結合することを特徴とする、請求項44または45のいずれか1項に記載の作用物質。
- 請求項14ないし21のいずれか1項に記載の少なくとも1つのポリヌクレオチド、請求項26ないし29のいずれか1項に記載のペプチドまたは蛋白質、請求項22ないし25のいずれか1項に記載のベクター、請求項30ないし32のいずれか1項に記載の抗体、請求項33ないし35のいずれか1項に記載の細胞、請求項40ないし43のいずれか1項に記載の化合物および/または請求項44ないし46のいずれか1項に記載の作用物質ならびに必要がある場合は好適なアジュバントおよび/または添加物を含有する薬剤。
- 薬剤が請求項15または18のいずれか1項に記載のポリヌクレオチド、請求項29記載のペプチドまたは蛋白質、請求項25記載のベクター、請求項32記載の抗体、請求項35記載の細胞、請求項41または42のいずれか1項に記載の化合物および/または請求項46記載の作用物質を含有することを特徴とする、請求項47記載の薬剤。
- 薬剤が請求項41記載の化合物を含有することを特徴とする、請求項47または48のいずれか1項に記載の薬剤。
- 薬剤が請求項42記載の化合物および/または請求項46記載の作用物質を含有することを特徴とする、請求項47または48のいずれか1項に記載の薬剤。
- 請求項14ないし21のいずれか1項に記載の少なくとも1つのポリヌクレオチドまたはその部分、請求項26ないし29のいずれか1項に記載のペプチドまたは蛋白質またはその部分、請求項22ないし25のいずれか1項に記載のベクター、請求項30ないし32のいずれか1項に記載の抗体またはその部分および/または請求項33ないし35のいずれか1項に記載の細胞ならびに必要がある場合は好適な添加物を含有する診断剤。
- 診断剤が請求項15または18のいずれか1項に記載のポリヌクレオチドまたはその部分、請求項29記載のペプチドまたは蛋白質またはその部分、請求項25記載のベクター、請求項32記載の抗体および/または請求項35記載の細胞を含有することを特徴とする、請求項51記載の診断剤。
- 診断剤が請求項20記載のポリヌクレオチドを含有することを特徴とする、請求項51または52のいずれか1項に記載の診断剤。
- 苦痛治療のための薬剤の製造のため、請求項14ないし21のいずれか1項に記載のポリヌクレオチド、請求項26ないし29のいずれか1項に記載のペプチドまたは蛋白質、請求項22ないし25のいずれか1項に記載のベクター、請求項30ないし32のいずれか1項に記載の抗体、請求項33ないし35のいずれか1項に記載の細胞、請求項40ないし43のいずれか1項に記載の化合物、請求項44ないし46のいずれか1項に記載の作用物質の使用、および/または
−JNK3、PIM−2、LR−11、TFIIFβ、GGT−β、GATA3、CLC−7、カタラーゼ、テトラスパニン(TM4SF/TSPAN−6/TM4−D)、カゼインキナーゼ1a、MAP3K7/TAK−1(TGF−β活性キナーゼ)、BAB14112および/またはスペルミジンシンターゼの群、
−ペプチドまたは蛋白質のために、またはその一部のために図34a), 34c), 34e), 34g), 35a), 35c), 35e), 36a), 36c), 37a), 37c), 38a), 38c), 39a), 39c), 39e), 40a), 40c), 40e), 41a), 41c), 41e), 42a), 42e), 43c), 43e), 44e), 45a), 45c), 45e), 又は46e)の1つに基づくポリヌクレオチドまたは前記ポリヌクレオチドに少なくとも90%、好ましくは95%、特に97%類似のポリヌクレオチドをコードする前記ペプチドまたは蛋白質の群、
または
−図34b), 34d), 34f), 34h), 35b), 35d), 35f), 36b), 36d), 37b), 37d), 38b), 38d), 39b), 39d), 40b), 40d), 40f), 41b), 41d), 41f), 42b), 42f), 43d), 43f), 44f), 45b), 45d), 45f) 又は46f)の1つに基づくアミノ酸配列を有するペプチドまたは蛋白質または前記ペプチドまたは蛋白質に少なくとも90%、好ましくは95%、特に97%類似のペプチドまたは蛋白質の群、
−および/または図34a), 34c), 34e), 34g), 35a), 35c), 35e), 36a), 36c), 37a), 37c), 38a), 38c), 39a), 39c), 39e), 40a), 40c), 40e), 41a), 41c), 41e), 42a), 42e), 43c), 43e), 44e), 45a), 45c), 45e), 又は46e)の1つに基づくポリヌクレオチドへのストリンジェントな条件下にまたは前記ポリヌクレオチドのアンチセンスポリヌクレオチドを結合する核酸によってコードされる蛋白質の群、および/または
−前記蛋白質類および/またはペプチド類の1つの少なくとも10個、好ましくは15個、特に20個のアミノ酸長さの部分蛋白質の群、から選択されたペプチドまたは蛋白質に結合する作用物質の使用。 - 治療が慢性痛に作用することを特徴とする、請求項54記載の使用。
- 請求項15または18のいずれか1項に記載のポリヌクレオチド、請求項29記載のペプチドまたは蛋白質、請求項25記載のベクター、請求項32記載の抗体、請求項35記載の細胞、請求項41または42のいずれか1項に記載の化合物、請求項46記載の作用物質、および/または
−JNK3、PIM−2、LR−11、TFIIFβ、GGT−β、GATA3、CLC−7、カタラーゼ、テトラスパニン(TM4SF/TSPAN−6/TM4−D)、カゼインキナーゼ1a、MAP3K7/TAK−1(TGF−β活性キナーゼ)、BAB14112および/またはスペルミジンシンターゼの群と、
−ペプチドまたは蛋白質のために、またはその一部のために図34a), 34c), 34e), 34g), 35a), 35c), 35e), 36a), 36c), 37a), 37c), 38a), 38c), 39a), 39c), 39e), 40a), 40c), 40e), 41a), 41c), 41e), 42a), 42e), 43c), 43e), 44e), 45a), 45c), 45e), 又は46e)の1つに基づくポリヌクレオチドまたは前記ポリヌクレオチドに少なくとも90%、好ましくは95%、特に97%類似のポリヌクレオチドをコードする前記ペプチドまたは蛋白質の群、
または
−図34b), 34d), 34f), 34h), 35b), 35d), 35f), 36b), 36d), 37b), 37d), 38b), 38d), 39b), 39d), 40b), 40d), 40f), 41b), 41d), 41f), 42b), 42f), 43d), 43f), 44f), 45b), 45d), 45f) 又は46f)の1つに基づくアミノ酸配列を有するペプチドまたは蛋白質または前記ペプチドまたは蛋白質に少なくとも90%、好ましくは95%、特に97%類似のペプチドまたは蛋白質の群、から選ばれたペプチドまたは蛋白質に結合する作用物質が使用されることを特徴とする、請求項54または55のいずれか1項に記載の使用。 - 請求項41記載の化合物および/または
−JNK3、PIM−2、LR−11、TFIIFβ、GGT−β、GATA3、CLC−7、カタラーゼ、テトラスパニン(TM4SF/TSPAN−6/TM4−D)、カゼインキナーゼ1a、MAP3K7/TAK−1(TGF−β活性キナーゼ)、BAB14112および/またはスペルミジンシンターゼの群、
−ペプチドまたは蛋白質のために、またはその一部のために図34a), 34c), 34e), 34g), 35a), 35c), 35e), 36a), 36c), 37a), 37c), 38a), 38c), 39a), 39c), 39e), 40a), 40c), 40e), 41a), 41c), 41e), 42a), 42e), 43c), 43e), 44e), 45a), 45c), 45e), 又は46e)の1つに基づくポリヌクレオチドまたは前記ポリヌクレオチドに少なくとも90%、好ましくは95%、特に97%類似のポリヌクレオチドをコードする前記ペプチドまたは蛋白質の群、
または
−図34b), 34d), 34f), 34h), 35b), 35d), 35f), 36b), 36d), 37b), 37d), 38b), 38d), 39b), 39d), 40b), 40d), 40f), 41b), 41d), 41f), 42b), 42f), 43d), 43f), 44f), 45b), 45d), 45f) 又は46f)の1つに基づくアミノ酸配列を有するペプチドまたは蛋白質または前記ペプチドまたは蛋白質に少なくとも90%、好ましくは95%、特に97%類似のペプチドまたは蛋白質の群、から選ばれたペプチドまたは蛋白質に結合する作用物質が使用されることを特徴とする、請求項54ないし56のいずれか1項に記載の使用。 - 請求項42記載の化合物および/または請求項46記載の作用物質が使用されることを特徴とする、請求項54ないし56のいずれか1項に記載の使用。
- 請求項14ないし21のいずれか1項に記載のポリヌクレオチド、請求項26ないし29のいずれか1項に記載のペプチドまたは蛋白質、請求項22ないし25のいずれか1項に記載のベクター、請求項30ないし32のいずれか1項に記載の抗体、請求項33ないし35のいずれか1項に記載の細胞の、遺伝子治療のための使用。
- インビボまたはインビトロ遺伝子治療であることを特徴とする、請求項59記載の使用。
- 請求項16ないし18のいずれか1項、好ましくは請求項18記載のポリヌクレオチドが使用されることを特徴とする、請求項59または60のいずれか1項に記載の使用。
- 請求項15記載のポリヌクレオチドが使用されることを特徴とする、請求項59または60のいずれか1項に記載の使用。
- 請求項20または21のいずれか1項に記載のポリヌクレオチドが使用されることを特徴とする、請求項59または60のいずれか1項に記載の使用。
- 請求項14ないし21のいずれか1項に記載のポリヌクレオチド、請求項26ないし29のいずれか1項に記載のペプチドまたは蛋白質、請求項22ないし25のいずれか1項に記載のベクター、請求項30ないし32のいずれか1項に記載の抗体、請求項33ないし35のいずれか1項に記載の細胞、請求項40ないし43のいずれか1項に記載の化合物および/または請求項44ないし46のいずれか1項に記載の作用物質の、診断および/または効能調査のための使用。
- (a)請求項16ないし18のいずれか1項、好ましくは請求項18記載のポリヌクレオチド、または前記ポリヌクレオチドに少なくとも90%、好ましくは95%、特に97%類似のポリヌクレオチドがコードするペプチドまたは蛋白質を合成したような細胞からなる細胞および/または製剤による好適な条件下での被験物質のインキュベーションの方法ステップと、
(b)細胞から合成されたペプチドまたは蛋白質への試験物質の結合の測定またはペプチドまたは蛋白質への試験物質の結合によって変化した少なくとも1つの機能媒介変数の測定の方法ステップとを有する、苦痛調節物質の発見のための方法。 - 細胞がステップ(a)の前に遺伝子技術的に操作されることを特徴とする、請求項65記載の方法。
- 遺伝子技術的な操作が試験物質によって変化した機能媒介変数の少なくとも1つの測定を可能にすることを特徴とする、請求項66記載の方法。
- 細胞が請求項15ないし18のいずれか1項、好ましくは請求項18記載の少なくとも1個のポリヌクレオチド、または前記ポリヌクレオチドに少なくとも90%、好ましくは95%、特に97%類似のポリヌクレオチドを含有するように、前記細胞が遺伝子技術的に操作されることを特徴とする、請求項66または67記載のいずれか1項に記載の方法。
- 細胞が請求項66記載の遺伝子技術的操作後および請求項65記載のステップ(a)の前に発現を可能にする条件下に、必要がある場合は選択圧下に培養されることを特徴とする、請求項66ないし68のいずれか1項に記載の方法。
- 請求項33ないし35のいずれか1項に記載の細胞が培養され、必要がある場合はペプチドまたは蛋白質が単離されることを特徴とする、請求項26ないし29のいずれか1項に記載のペプチドまたは蛋白質の製造方法。
- 苦痛調節物質の発見のための方法において、
−JNK3、PIM−2、LR−11、TFIIFβ、GGT−β、GATA3、CLC−7、カタラーゼ、テトラスパニン(TM4SF/TSPAN−6/TM4−D)、カゼインキナーゼ1a、MAP3K7/TAK−1(TGF−β活性キナーゼ)、BAB14112および/またはスペルミジンシンターゼの群、
−ペプチドまたは蛋白質のために、またはその一部のために図34a), 34c), 34e), 34g), 35a), 35c), 35e), 36a), 36c), 37a), 37c), 38a), 38c), 39a), 39c), 39e), 40a), 40c), 40e), 41a), 41c), 41e), 42a), 42e), 43c), 43e), 44e), 45a), 45c), 45e), 又は46e)の1つに基づくポリヌクレオチドまたは前記ポリヌクレオチドに少なくとも90%類似のポリヌクレオチドをコードする前記ペプチドまたは蛋白質の群、
−図34b), 34d), 34f), 34h), 35b), 35d), 35f), 36b), 36d), 37b), 37d), 38b), 38d), 39b), 39d), 40b), 40d), 40f), 41b), 41d), 41f), 42b), 42f), 43d), 43f), 44f), 45b), 45d), 45f) 又は46f)の1つに基づくアミノ酸配列を有するペプチドまたは蛋白質または前記ペプチドまたは蛋白質に少なくとも90%類似のペプチドまたは蛋白質の群、
−および/または図34a), 34c), 34e), 34g), 35a), 35c), 35e), 36a), 36c), 37a), 37c), 38a), 38c), 39a), 39c), 39e), 40a), 40c), 40e), 41a), 41c), 41e), 42a), 42e), 43c), 43e), 44e), 45a), 45c), 45e), 又は46e)の1つに基づくポリヌクレオチドへのストリンジェントな条件下にまたは前記ポリヌクレオチドのアンチセンスポリヌクレオチドを結合する核酸によってコードされる蛋白質の群、
−前記蛋白質類および/またはペプチド類の1つの少なくとも10個のアミノ酸長さの部分蛋白質の群、および/または
−ペプチドまたは蛋白質のために、ポリヌクレオチドのヌクレオチド配列が図1−33に示した配列の1つに基づく遺伝子フラグメントを包含する前記ポリヌクレオチドからなる遺伝子がコードし、または前記ペプチドまたは蛋白質のためにこのような遺伝子に少なくとも90%類似のポリヌクレオチドがコードする前記ペプチドまたは蛋白質の群から選ばれた、ペプチドまたは蛋白質の使用。
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