JP2004537434A - 中間転写媒体のコーティング溶液、ならびに、このコーティング溶液を用いたインクジェット印刷の方法 - Google Patents

中間転写媒体のコーティング溶液、ならびに、このコーティング溶液を用いたインクジェット印刷の方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
【解決手段】印刷方法は、ポリビニルピロリドン又はポリビニルピロリドンのコポリマーを含有するコーティング溶液を、中間転写媒体に塗布するのに、液状アプリケータを用いる。画像は、インクジェット印刷装置を用いて中間転写媒体に印刷される。コーティング溶液は、有機溶媒であって好ましくはグリコール溶媒又はジオール溶媒を含有する。好適な溶媒は、トリメチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,2ブタンジオール、2ピロリドン、ガンマブチロラクトン及びグリセロールを含む。コーティング溶液は、0.01〜10mg/cmの量で塗布される。コーティング溶液は、0.01〜20重量%のポリビニルピロリドン又はポリビニルピロリドンのコポリマーと、5〜95重量%の水を含有していてもよい。更に好ましくは、コーティング溶液は、0.01〜15重量%のポリビニルピロリドン又はポリビニルピロリドンのコポリマーと、5〜95重量%の有機溶媒と、5〜95重量%の水を含有する。最も好ましくは、コーティング溶液は、2〜8重量%の有機溶媒と、5〜95重量%の水を含有する。PVPは、400,000よりも大きな分子量、より好ましくは750,000よりも大きな分子量、最も好ましくは850,000〜1,500,000の範囲の分子量を有する必要がある。

Description

【0001】
発明の背景
1.発明の分野
本発明は、インクジェット印刷に概ね関する。更に詳細には、本発明は、液状コーティング溶液でコーティングされた中間転写媒体へのインクジェット印刷に関する。
【0002】
2.関連技術の説明
初期のインクジェット・プリンタは、レーザプリンタに対して幾つかの明瞭な利点を有していた。これらの利点は、カラーで印刷できること、ならびに、大きさとコストの利点を有していることであった。しかしながら、次世代のインクジェット・プリンタとしてオフィス環境においてレーザプリンタと競争するためには、印刷速度と印刷品質を高めることが必要である。目標として、毎分20頁の印刷速度が望まれている。印刷品質に対しては、光学濃度計での測定で1.4の印刷密度と、インチ当り少なくとも600ドットの解像度が求められている。
【0003】
これらの目的を達成し、かつ、プリンタのビジネス市場においてレーザプリンタと成功裏に競争するために、インクジェット・ヘッドから中間転写面(例えばドラム)に印刷し、次いで画像を最終媒体(例えば紙)に転写することが提案されてきた。この中間転写タイプの印刷における従来の試みでは、転写効率が劣った結果が得られ、これは、中間転写面に印刷された画像が最終媒体に完全に転写されないということであった。中間転写面に付着した物質の幾らかは、転写後にも残存していた。インクジェット印刷での中間転写媒体の使用における従来の試みでは、光学密度も劣った結果であった。
【0004】
発明の概要
したがって、インクジェット印刷の速度を増加させることが、本発明の目的である。
【0005】
インクジェット印刷によって印刷される画像の光学密度を増加させることが、本発明の他の目的である。
【0006】
最終媒体への転写効率を増加させる中間転写媒体を用いてインクジェット印刷をできるようにすることが、本発明の更に他の目的である。
【0007】
これら及び他の目的は、ポリビニルピロリドン又はポリビニルピロリドンのコポリマーを含有するコーティング溶液を中間転写媒体に塗布するのに、液状アプリケータを用いる印刷方法を提供することによって達成される。画像は、インクジェット印刷装置を用いて中間転写媒体に印刷される。
【0008】
コーティング溶液は、有機溶媒であって好ましくはグリコール溶媒又はジオール溶媒を含有する。好適な溶媒は、トリメチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,2ブタンジオール、2ピロリドン、ガンマブチロラクトン及びグリセロールを含む。コーティング溶液は、0.01〜10mg/cmの量で、好ましくは0.1〜3mg/cmの量で塗布される。コーティング溶液は、0.01〜20重量%のポリビニルピロリドン又はポリビニルピロリドンのコポリマーと、5〜95重量%の有機溶媒と、5〜95重量%の水を含有していてもよい。更に好ましくは、コーティング溶液は、0.01〜15重量%のポリビニルピロリドン又はポリビニルピロリドンのコポリマーと、5〜95重量%の有機溶媒と、5〜95重量%の水を含有する。最も好ましくは、コーティング溶液は、2〜8重量%のポリビニルピロリドン又はポリビニルピロリドンのコポリマーと、5〜95重量%の有機溶媒と、5〜95重量%の水を含有する。PVPは、400,000よりも大きな分子量、好ましくは750,000よりも大きな分子量、最も好ましくは850,000〜1,500,000の範囲の分子量を有する必要がある。
【0009】
添付の図面を参照しつつ、実施例のみによって説明される好適な実施態様の下記説明を参照することによって、本発明が容易に理解されるであろう。
【0010】
好適な実施態様の詳細な説明
図1は、本発明の好適な実施態様によるインクジェット・プリンタの側面図である。1つ以上のインクジェット・プリントヘッド1が、ドラムから1mm以下の距離で、中間移動媒体2(ドラムとして図1に示される)上に取付けられている。図1には4つのプリントヘッドが示されるが、本発明はこれに限定されるものではない。従来のインクジェット・プリントヘッドが、プリンタに使用される。プリントヘッド1に供給されるインクは、比較的多量の湿潤剤を有する。
【0011】
インクジェット・プリントヘッド1がドラム2の軸に沿って移動する際に、これらは印刷される。これと同時に、ドラム2が回転する。ドラム2を加熱するために、ドラム2のコア内にヒータを設けてもよい。ドラム2は、ステンレス鋼又はアルミニウムのような金属で作られてもよい。これに代わって、ドラムは、ステンレス鋼、アルミニウム又は他の材料で形成され、ゴムで覆われた硬質コアを有していてもよい。
【0012】
最終媒体(例えば、紙)が、キャビティ3内に保持される。紙は、給紙機構
4によりキャビティ3からドラム2に供給される。給紙機構4から、紙はニップを通ってドラム2と接するように運ばれる。特に、ドラム2と接するように紙を運ぶために搬送ローラー5が用いられる。ローラー5は、固体状、或いは、フォーム状のウレタン、シリコーン又は他のタイプのゴムから形成される。ローラー5とドラム2の間には、大きな圧力は必要ではない。25psi未満の圧力で十分である。
【0013】
ドラム2はゴム材料で覆われていてもよい。ポリウレタンが、好適なゴム材料である。液体をキャストしたポリウレタンを用いてもよい。ポリウレタンポリマーのプレポリマーを、ポリエーテル、ポリエステルタイプのポリオール又はアミンベースの硬化剤で硬化してもよい。ゴムの表面エネルギーが液状のコーティング溶液とインクの表面エネルギーに類似し、液状のコーティング溶液(後述)によってゴムの良好な湿潤性が与えられる限り、あらゆるタイプのゴムがドラムを覆うのに用いられる。
【0014】
インクと液状コーティング溶液の両方によって、ドラムが十分に湿潤化されなけれなならない。液状のコーティング溶液は、ロール・コーティング又は他のタイプの機構6によって、印刷プロセスの間にドラムに塗布される。ドラム2は、時計周り方向に回転する。したがって、ドラム2がプリントヘッド1に届く前に、ロール・コーティング機構6からのコーティング溶液がドラム2に塗布される。液状のコーティング溶液はドラム上に防食層を形成し、この防食層は画像と共に紙に転写される。ドラム上にフィルムを形成することによって、液状のコーティング溶液は紙への転写効率を増加させ、その結果、好ましくは全てのインクがドラムから紙に転写される。コーティング溶液は更に、色インクが互いににじみ出るのを防止する。これらの特性により、コーティング溶液は光学密度を増加させ、画像解像度を向上させる。コーティング溶液は、ドラムを完全に覆い(湿潤化)しなければならない。この目的のために、コーティング溶液とドラムは、同様の表面エネルギーを有する必要がある。通常、ドラムの表面エネルギーは、コーティング溶液の表面エネルギーよりも幾分高い。固体状ドラムの表面エネルギーは、カエルブル(Kaelble)の状態式を用いてヤング(Young)ドプレの関係に基づいて決定される(J.Adhesion, Vol.2,頁66(1970))。液状のコーティング溶液の表面エネルギーは、ドゥノイ(DuNuoy)リング(Ring)法を用いて決定される。
【0015】
ポリビニルピロリドン(PVP)は、液状のコーティング溶液として非常に良好に作用する。コーティング溶液おいて、PVPは0.01〜20重量%の量で含有されていてもよい。より好ましくは、PVPは0.01〜15重量%の量で含有されており、最も好ましくは、PVPは2〜8重量%の量で含有されている。分子量は変化することができるが、より高い分子量がより良好な転写効率となる。しかしながら、分子量が非常に高いと、コーティング溶液は粘稠となり、ドラムに塗布するのが困難となる。分子量は400,000を超える必要がある。より好ましくは、分子量は750,000を超える必要がある。最も好ましくは、分子量は850,000〜1,500,000の範囲内とする必要がある。
【0016】
PVPホモポリマーの代わりに、PVPコポリマーを用いることができる。好適なPVPのリストは、ビニルアセテート、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、ジメチルアミノエチルメタクリレート、クウォーターナイズドジメチルアミノエチルメタクリレート及びメタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライドを備えたコポリマーを含む。
【0017】
PVPの他に、液状のコーティング溶液は、有機溶媒と水も含有していてもよい。液状のコーティング溶液は、5〜95重量%の有機溶媒、好ましくは50〜95重量%の有機溶媒を含有する。ジオール、グリコール及び他の有機溶媒が、有機溶媒として良好に作用する。ジオール、グリコール及び他の有機溶媒が、有機溶媒として良好に作用する。好適な溶媒は、プロピレングリコール、1,2ブタンジオール、グリセロール、トリメチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ガンマ−ブチロラクトン及び2ピロリドンを含む。
【0018】
液状のコーティング溶液に用いられる水は、好ましくは脱イオン化水である。コーティング溶液は、5〜90重量%の水、好ましくは5〜50重量%の水を含有していてもよい。
【0019】
液状のコーティング溶液は、“フロッグ”を形成するための微粒子を結合するために、液体中の固体のディスパージョンに加えられる凝集剤、試薬も含有していてもよい。これらのフロッグは、懸濁微粒子の凝集又は集塊によって液体中に形成される小さな塊りである。インクは、固体状顔料粒子のディスパージョンとして供給される。凝集剤すなわち“フロクタント”は、インク分散剤の影響を妨げる。したがって、フロクタントによって顔料が溶液から析出して凝集する。ドラム又は紙にインクが載ると、フロクタントによって顔料は移動しないように安定化される。フロクタントは、良好な印刷品質を保証すべく粒子を定着させる。
【0020】
前述のように、ドラム2を加熱するためにドラム2のコア内にヒータが設けられる。ドラム2が加熱されるとインク内の液体は蒸発し、これによってドラム上に顔料が定着する。顔料粒子を溶液から析出させることによって、フロクタントはヒータと同じ目的を達成する。このように、液状のコーティング溶液が凝集剤を含有していれば、ドラム2のコア内にヒータを設ける必要がない。
【0021】
フロクタントが用いられる場合、液状のコーティング溶液は0.1重量%〜10重量%のフロクタントを含有していてもよい。より好ましくは、液状のコーティング溶液は0.5重量%〜5重量%のフロクタントを含有していてもよい。好適な凝集剤は、酸と塩を含む。好適な酸は、クエン酸、グリコール酸、酒石酸、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、グルタル酸、琥珀酸、乳酸及びアジピン酸のようなカルボン酸を含む。好適な塩は、CaCl、AlCl及びサリチル酸マグネシウムテトラハイドレートを含む。
【0022】
前述の成分の他には、液体のコーティング溶液が、フルオロカーボンの界面活性剤を実質的に含有しないことは利点である。このような添加剤は、コーティングの表面エネルギーを大幅に低減させ、かつ、ドラムの湿潤性を劣化させる。
【0023】
ドラムコーティング溶液は、0.01〜10mg/cmの量で、好ましくは0.01〜3mg/cmの量でドラムに塗布される。ドラムコーティング溶液は、吸上フェルトパッド、3つのロールコーティングシステム、フォームローラー又は他の方法で塗布することができる。ドラムコーティング溶液は、ドラムの印刷面全体を湿潤化しなければならない。
【0024】
上述のように、インクジェット印刷に用いられるインクは、比較的多量の湿潤剤を含有する。特に、インクは、0.1〜15重量%の湿潤剤を含有する必要がある。より好ましくは、インクは1〜5重量%の湿潤剤を含有する必要がある。最も好ましくは、インクは2.5〜3.5重量%の湿潤剤を含有する必要がある。湿潤剤の目的は、良好な画像を確実に形成することである。湿潤剤としてジオールとジエーテルを用いてもよい。ジオールとしては、4〜10個の炭素原子を有する1,2アルキルジオールが適当である。1,2ヘキサンジオールが特に良好に作用することが見出された。ジエーテルとしては、6〜14個の炭素原子を有するジエーテルアルコールが適当である。ヘキシルカルビトールが特に良好に作用することが見出された。ジオールとジエーテルとを比べると、ジエーテルを用いれば湿潤剤が少なくて済む。例えば、0.01〜2.5重量%のジエーテルによって、1.0〜5.0重量%のジオールによるのと同じ良好な結果が得られる。
【0025】
本発明で用いられるインクは、着色剤として有機又は無機の顔料を有する。ここで用いられる用語“着色剤”は、小さな顔料粒子から形成される不溶性の着色剤を意味する。本発明は、顔料のタイプにおいて限定されるものではない。アゾ顔料、多環式顔料、ペリレン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック及び昼光蛍光顔料のような顔料が、本発明において用いられる。酸化チタン、酸化鉄及びカーボンブラックが、この分野でよく知られた特定の顔料である。
【0026】
顔料は不溶性なので、通常、ディスパージョン中で安定化される。インクの形成において、顔料/ディスパージョンの混合物が、顔料コンセントレート(“顔料プレミックス”とも言われる)として用いられる。米国特許第5,714,538号及び5,719,204号には、本発明で用いるのに適したターポリマーの顔料分散剤が記載される。これら両文献は、参考としてここに挙げられる。顔料/ディスパージョンのコンセントレート(顔料プレミックス)は、水溶性キャリア中に約0.5〜約10重量%の顔料と、0.25〜10重量%のターポリマー分散剤とを含有していてもよい。
【0027】
顔料プレミックスと湿潤剤に加えて、インクは、バインダ、ならびに、保湿剤、殺生剤及び水の1つ以上を含有していてもよい。インクは、キレート剤、緩衝剤、界面活性剤、バインダ、表面張力緩和剤等のような他の成分を含有していても又は含有していなくてもよい。従来の保湿剤が、水分を吸収又は保持するために用いられる。殺生剤としては、ゼネカ(Zeneca),インク(Inc.)(現在はアベニア(Avenia),インク(Inc.))から商業的に入手可能なProxel(登録商標)GXLを用いてもよい。Proxel(登録商標)GXLは、活性成分として1,2ベンズイソチアゾリン−3−オンを含有し、ジプロピレングリコールと水も含有する。
【0028】
インクの表面エネルギーは、コーティング溶液の表面エネルギーより僅かに小さい必要がある。インクの湿潤剤とドラムのコーティング溶液は、同じ目的を達成するために選ばれる。インクの表面エネルギーとドラムのコーティング溶液の表面エネルギーは、約10ダイン/cm以下において異なるべきである。好ましくは、インクの表面エネルギーは、ドラムのコーティング溶液の表面エネルギーより約2〜約9ダイン/cm小さくすべきである。
【0029】
実施例
1.実施例1
3重量%のヘキサンジオールを含有するブラック顔料化インクが、インクジェット・プリントヘッドを用いて回転ドラムに塗布された。ドラムの表面は、ポリエーテルポリオールSimusol TOIETM(Seppic)で硬化されたAdiprene L42TM(ユニロイアル(Uniroyal)ケミカル(Chemical))で形成された。ドラムは50℃の温度に加熱され、15.1インチ/秒の速度で回転した。回転の間、5重量%のPVP K90TM(ISP)、60重量%のプロピレングリコール及び35重量%の脱イオン化水を含むドラムコーティング溶液が、ドラムに塗布された。ドラムから紙に画像が転写された。45アスカー(Asker)C(500g)硬度を有するシリコーンフォームのローラーが、転写ローラーとして用いられた。上述のシステムによって、1.4の光学密度を有するブラック画像が形成された。画像の解像度は、インチ当り600ドットであった。毎分20頁が、このシステムによって描かれた。
【0030】
2.実施例2
4重量%のヘキサンジオールを含有する顔料化されたブラックインクが、インクジェット・プリントヘッドを用いて回転ドラムに塗布された。ドラムの表面は、ポリエーテルポリオールSimusol TOIETM(Seppic)で硬化されたAdiprene L42TM(ユニロイアル(Uniroyal)ケミカル(Chemical))で形成された。ドラムは30℃の温度に加熱され、15.1インチ/秒の速度で回転した。回転の間、5重量%のPVP K120TM(ISP)、50重量%のトリプロピレングリコール及び45重量%の脱イオン化水を含むドラムコーティング溶液が、ドラムに塗布された。ドラムから紙に画像が転写された。転写ロールとしてアルミニウム転写ロールが用いられた。上述のシステムによって、1.4の光学密度を有するブラック画像が形成された。画像の解像度は、インチ当り600ドットであった。100%のインク転写効率が達成された。
【0031】
3.実施例3
4重量%のヘキサンジオールを含有する顔料化されたブラックインクが、インクジェット・プリントヘッドを用いて回転ドラムに塗布された。ドラムの表面は、ポリエーテルポリオールSimusol TOIETM(Seppic)で硬化されたAdiprene L42TM(ユニロイアル(Uniroyal)ケミカル(Chemical))で形成された。ドラムは50℃の温度に加熱され、15.1インチ/秒の速度で回転した。回転の間、5重量%のPVP K120TM(ISP)、75重量%の1,2プロパンジオール及び20重量%の脱イオン化水を含むドラムコーティング溶液が、ドラムに塗布された。ドラムから紙に画像が転写された。転写ロールとしてアルミニウム転写ロールが用いられた。上述のシステムによって、1.4の光学密度を有するブラック画像が形成された。画像の解像度は、インチ当り600ドットであった。100%のインク転写効率が達成された。
【0032】
4.実施例4
4重量%のヘキサンジオールを含有する顔料化されたブラックインクが、インクジェット・プリントヘッドを用いて回転ドラムに塗布された。ドラムの表面は、ポリエーテルポリオールSimusol TOIETM(Seppic)で硬化されたAdiprene L42TM(ユニロイアル(Uniroyal)ケミカル(Chemical))で形成された。ドラムは50℃の温度に加熱され、15.1インチ/秒の速度で回転した。回転の間、5重量%のPVPコポリマーであってCopolymer 845TM(ISP)(水中において20重量%のコポリマーとして供給される)、50重量%のトリプロピレングリコール及び45重量%の脱イオン化水を含むドラムコーティング溶液が、ドラムに塗布された。ドラムから紙に画像が転写された。転写ロールとしてアルミニウム転写ロールが用いられた。上述のシステムによって、1.4の光学密度を有するブラック画像が形成された。画像の解像度は、インチ当り600ドットであった。100%のインク転写効率が達成された。
【0033】
5.実施例5
3重量%のヘキサンジオールを含有する顔料化されたブラックインクが、インクジェット・プリントヘッドを用いて回転ドラムに塗布された。ドラムの表面は、ポリエーテルポリオールSimusol TOIETM(Seppic)で硬化されたAdiprene L42TM(ユニロイアル(Uniroyal)ケミカル(Chemical))で形成された。ドラムは50℃の温度に加熱され、15.1インチ/秒の速度で回転した。回転の間、3重量%のPVP K90TM(ISP)、77重量%の1,2プロパンジオール及び20重量%の脱イオン化水を含むドラムコーティング溶液が、ドラムに塗布された。ドラムから紙に画像が転写された。転写ロールとしてアルミニウム転写ロールが用いられた。上述のシステムによって、1.4の光学密度を有するブラック画像が形成された。画像の解像度は、インチ当り600ドットであった。100%のインク転写効率が達成された。
【0034】
6.実施例6
3重量%のヘキサンジオールを含有するブラック、シアン、イエロー又はマゼンタの顔料化されたブラックインクが、インクジェット・プリントヘッドを用いて回転ドラムに塗布された。ドラムの表面は、ポリエーテルポリオールSimusol TOIETM(Seppic)で硬化されたAdiprene L42TM(ユニロイアル(Uniroyal)ケミカル(Chemical))で形成された。ドラムは加熱されなかった。しかしながら、ドラムは15.1インチ/秒の速度で回転した。回転の間、5重量%のPVP K90TM(ISP)、5重量%のクエン酸凝集剤、40重量%のトリプロピレングリコール、30重量%のプロピレングリコール及び20重量%の脱イオン化水を含むドラムコーティング溶液が、ドラムに塗布された。ドラムから紙に画像が転写された。転写ロールとしてPFA袖付きシリコーンフォームが用いられた。上述のシステムではドラムを加熱する必要がなく、良好な光学密度と解像度とを有する画像が形成された。
【0035】
好適な実施態様に関して本発明を説明したが、上記において概述した原理内での修正は当業者に明白であることが理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の好適な実施態様によるインクジェット・プリンタの側面図である。

Claims (28)

  1. ポリビニルピロリドン又はポリビニルピロリドンのコポリマーを含有するコーティング溶液を中間転写媒体に塗布する段階と、インクジェット印刷装置を用いて、前記中間転写媒体に画像を印刷する段階と、前記画像を最終媒体に転写する段階と、を含む印刷方法。
  2. 前記コーティング溶液が有機溶媒を含有する、請求項1に記載の印刷方法。
  3. 前記コーティング溶液が、グリコール溶媒及びジオール溶媒から成る群から選択される有機溶媒を含有する、請求項1に記載の印刷方法。
  4. 前記コーティング溶液が、トリメチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,2ブタンジオール、2ピロリドン、ガンマブチロラクトン及びグリセロールから成る群から選択される溶媒を含有する、請求項1に記載の印刷方法。
  5. 前記コーティング溶液が0.01〜10mg/cmの量で塗布される、請求項1に記載の印刷方法。
  6. 前記コーティング溶液が、0.01〜20重量%のポリビニルピロリドン又はポリビニルピロリドンのコポリマーを含有する、請求項1に記載の印刷方法。
  7. 前記コーティング溶液が、50〜95重量%の有機溶媒と5〜50重量%の水を更に含有する、請求項6に記載の印刷方法。
  8. 前記コーティング溶液が、0.01〜15重量%のポリビニルピロリドン又はポリビニルピロリドンのコポリマーを含有する、請求項1に記載の印刷方法。
  9. 前記コーティング溶液が、50〜95重量%の有機溶媒と5〜50重量%の水を更に含有する、請求項8に記載の印刷方法。
  10. 前記コーティング溶液が、2〜8重量%のポリビニルピロリドン又はポリビニルピロリドンのコポリマーを含有する、請求項1に記載の印刷方法。
  11. 前記コーティング溶液が、50〜95重量%の有機溶媒と5〜50重量%の水を更に含有する、請求項10に記載の印刷方法。
  12. 前記ポリビニルピロリドン又はポリビニルピロリドンのコポリマーが、400,000よりも大きな分子量を有する、請求項1に記載の印刷方法。
  13. 前記ポリビニルピロリドン又はポリビニルピロリドンのコポリマーが、750,000よりも大きな分子量を有する、請求項1に記載の印刷方法。
  14. 前記ポリビニルピロリドン又はポリビニルピロリドンのコポリマーが、850,000〜1,500,000の範囲の分子量を有する、請求項1に記載の印刷方法。
  15. 0.01〜20重量%のポリビニルピロリドン又はポリビニルピロリドンのコポリマーと、グリコール溶媒及びジオール溶媒から成る群から選択される5〜95重量%の溶媒と、5〜95重量%の水と、を含むインクジェット印刷のための、中間転写媒体のコーティング溶液。
  16. 前記コーティング溶液が、50〜95重量%の溶媒と5〜50重量%の水を含有する、請求項15に記載のコーティング溶液。
  17. 前記溶媒が、トリメチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,2ブタンジオール、2ピロリドン、ガンマブチロラクトン及びグリセロールから成る群から選択される、請求項15に記載のコーティング溶液。
  18. 前記コーティング溶液が、0.01〜15重量%のポリビニルピロリドン又はポリビニルピロリドンのコポリマーを含有する、請求項15に記載のコーティング溶液。
  19. 前記コーティング溶液が、2〜8重量%のポリビニルピロリドン又はポリビニルピロリドンのコポリマーを含有する、請求項15に記載のコーティング溶液。
  20. 前記ポリビニルピロリドン又はポリビニルピロリドンのコポリマーが、400,000よりも大きな分子量を有する、請求項15に記載のコーティング溶液。
  21. 前記ポリビニルピロリドン又はポリビニルピロリドンのコポリマーが、750,000よりも大きな分子量を有する、請求項15に記載のコーティング溶液。
  22. 前記ポリビニルピロリドン又はポリビニルピロリドンのコポリマーが、850,000〜1,500,000の範囲の分子量を有する、請求項15に記載のコーティング溶液。
  23. 凝集剤を更に含有する、請求項15に記載のコーティング溶液。
  24. 前記コーティング溶液が、0.1重量%〜10重量%の凝集剤を含有する、請求項15に記載のコーティング溶液。
  25. 0.01〜20重量%のポリビニルピロリドン又はポリビニルピロリドンのコポリマーと、グリコール溶媒及びジオール溶媒から成る群から選択される5〜95重量%の溶媒と、5〜95重量%の水と、0.1〜10重量%の凝集剤とを含む、インクジェット印刷のための、中間転写媒体のコーティング溶液。
  26. 前記コーティング溶液が、0.5〜5.0重量%の凝集剤を含有する、請求項25に記載のコーティング溶液。
  27. 前記凝集剤が、多価の酸及び塩から成る群から選択される、請求項25に記載のコーティング溶液。
  28. 前記凝集剤が、クエン酸、グリコール酸、酒石酸、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、グルタル酸、琥珀酸、乳酸、アジピン酸、CaCl、AlCl及びサリチル酸マグネシウムテトラハイドレートから成る群から選択される、請求項25に記載のコーティング溶液。
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