JP2004535512A - 炉内で熱処理されるべき部品用の支持装置および金属部品の熱処理方法 - Google Patents

炉内で熱処理されるべき部品用の支持装置および金属部品の熱処理方法 Download PDF

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Abstract

炉内で熱処理されるべき部品用の支持装置および金属部品の熱処理方法である。部品(3)の熱処理用、特に鋼部品の浸炭用の支持ペグ(2)であって、部品が支持ペグ上に配置されようとしている間、部品(3)を支持ペグ(2)の支持面(230)に向かって案内するための案内部材(221)を備えている。支持面(230)は、支持ペグの金属本体部(20)にセットされたセラミック部材(23)によって画定されている。

Description

【0001】
発明の分野と従来技術の説明
本発明は、炉(oven)内で部品に施される熱処理中に、部品特に金属部品を支持するための支持装置に関する。
本発明の限定的ではないが特定の応用において、熱処理は、例えば、ガス、オイルなどの使用中における鋼部品の低圧での浸炭(cementation)処理である。
【0002】
特許文献1は、炉内で熱処理するために部品(part)を支持するための装置を開示していて、この装置は、金属ペグ(peg)のグループがその上に各設けられたプレート(複数)を備えている。金属ペグの各グループは、歯車の形状の処理されるべき部品用の支持装置(support)として役立つ。プレートは、垂直に重ねる(superpose)ことが可能なように構成されている。
実際上は、部品はプレート上に装填され、プレートはロボットによって重ねられる。所定の部品をそのグループの支持ペグに位置付けるために、ロボットは、ペグのグループの上に部品を存在させ、つぎにそれを解放する。
【0003】
ロボットの精度が限られているので、部品が支持ペグのグループ上に正確に落下しないことがときとして起き、また、落下した後でその上に誤って位置付けられて終わる。そのような状況において、ロボットは、部品の存在を検知するためのシステムと適合している場合変則(anomaly)を検知し停止する。部品を正しく位置付けるために、また、ロボットを再スタートするために、手動での干渉が要求される。ロボットが部品の存在を検知するためのシステムと適合していない場合、部品をプレート上に装填し続けるが、誤って配置された部品の存在によって引き続くプレートの重ね合わせは妨げられる。いくつかのケースにおいて、引き続くプレートが位置内に置かれた場合、ロボットによっておよぼされる対向する力の影響下で破壊さえしてしまい、部品を誤って位置付ける。
【0004】
部品の装填に関するこれらの問題に加えて、処理されるべき部品が金属部品である場合、熱処理中にそれらの支持ペグと粘りつき(stick)、これは熱処理が一旦終了した場合荷を下ろす(unload)ことがそれゆえ困難であることもまた分かってきた。
この粘りつき現象を回避するために、上述した特許文献1は、支持ペグを銅で被覆することを提案している。この解決は短期間において効果的であるが、しかし、この支持ペグは反復使用後に所望の効果を生ずることを中止するので、ペグは頻繁に交換されなければならない。
【特許文献1】
フランス特許出願FR−A−2 772 467。
【0005】
本発明の目的と概要
本発明は、第1に、熱処理用の部品が装填される効率を改良することが可能になる支持装置を提供することを模索する。
そのために、本発明は、部品の熱処理中に部品の少なくとも一部分を支持するための支持装置であって、この支持装置は、部品が支持装置の適切な位置に置かれようとしている間、支持装置の支持面または支持面の部分に向かって部品を案内する案内部材を備えている。
用語「少なくとも一部分」は、本発明の支持装置が部品を完全にまたは異なって(variant)支持するために使用され、この部品の一部分のみを支持するために使用されることを意味する。いずれの場合においても、支持力は、本発明の支持装置と一方のまたは他方の支持装置との間で分配され、好ましくは、本発明の支持装置に等しい。
【0006】
本発明の支持装置の案内部材は、特にこの位置付けがロボット的に達成された場合、部品を処理するのに適切な位置に置くことを容易にし、ロボットのあり得る不正確さを補償する。
案内部材は、支持装置の基部から前記基部に実質的に垂直に延びていて、弾丸の形状部の基部から離間した端部部分を有する細長い部材からなっていてもよい。
特に、案内部材は、ヘッドで終息しているロッドを備えていて、ヘッドは前記弾丸の形状部の端部部分を構成していてもよい。
有利には、ロッドは、ヘッドの直径よりも小さい直径である。
好ましくは、基部から離間した案内部材の端部は、丸められている。
【0007】
本発明はまた、熱処理を施されようとしている金属部品の荷下ろしを長い期間継続することを実際的で効率的な方法で可能にする支持装置を提供することを模索する。
そのために、本発明の支持装置は、案内部材が部分を形成する金属本体部を備えていて、この金属本体部にセット(set)され支持面を画定するセラミック部材を備えている。処理用の金属部品がその上に直接載置される支持面を形成するためのセラミック材料の使用によって、例えば、浸炭タイプの処理(特に部品が鋼で作られている場合)である場合、支持面と部品とが一体に粘りつかないで、熱処理が部品に達成される。一旦処理が終了すると、部品はこのようにして容易に荷下ろしができる。
【0008】
さらに、セラミック部材が金属本体部にセットされているという事実は、衝撃に耐えるセラミックの能力を増加することを可能にする。それゆえ、ロボットによってなされるのであるが、セラミックの破壊のわずかな危険しかないように、部品を支持装置上に配置しつぎにそれを解放する処理用の部品を装填することによって開始することが可能である。
【0009】
さらに、セラミックが破壊した場合においても、全体の支持装置に影響を及ぼさず、セラミック部材のみを交換すればよい。この点において、セラミック部材は容易に交換できるような方法で金属本体部に設けられているであろう。例えば、セラミック部材は、金属本体部にクリンプされているか、または、金属本体部の凹部に位置付けられていて、その凹部内に、凹部の頂端部上またはその近傍に形成された1つまたはそれ以上の接合またはろう付け点によって保持されている。
【0010】
有利には、本発明において使用されたセラミックは、ムライトである。この材料は良好な機械的強度を呈する。
好ましくは、セラミック部材は、セラミック部材と金属本体部とが自由に拡大できることを可能にする間隙を有する金属本体部内にセットされている。
本発明の実施例において、セラミック部材は、上述した支持装置の基部を構成する金属本体部の基部にセットされている。セラミック部材はこのようにして、案内部材と共通の対称軸線を有する環状の部品からなる。
【0011】
支持面は、傾斜されているか傾斜された部分を備えていて、それによって、少なくとも一部分支持装置上に平らに載置された場合に、部品の横方向の移動を阻止する。これは、部品が、部品と案内部材との間のどのような接触も避けている間に受ける重力に影響下において、部品が支持装置に保持されることを確実にする。
支持面は、環状の部品が少なくとも一部分支持装置上に平らに載置された場合に、個別(discrete)の点のみによって環状の部品と1つまたは複数の接触を提供するように形成されている。
【0012】
1つまたは複数の個別の点のみを介したそのような接触は、熱処理中、保持されるべき部品を事実上懸垂することを可能にし、また、それゆえ部品の面の最大可能な部分がその処理を受けることを可能にする。
このように例示的ではあるが、支持面は、円錐台の形状であってもよく、または、球形の面の一部分であってもよい。
本発明の他の実施例において、セラミック部材は、案内部材の端部部分にセットされる。一般的に、本発明の支持装置は、駒(pawn)の形状のペグに形成されている。
【0013】
本発明の支持装置は、典型的には、それを支持プレートに固定するための固定手段をさらに備えている。
そのような固定手段は、対応するスルーホール内へのその第1の端部からの挿入用に、また、第1の端部に対向してスルーホールの第2の端部に設けられ、面取り部と協同するのに適した薄い拡大部を有する支持装置からの突出部を備えている。
本発明はまた、支持プレートと、支持プレートに設けられ上記で画定されたような少なくとも1つの支持装置とを備えた支持要素を提供する。
支持プレートは、好ましくは、炭素−炭素合成材料のような熱構造合成材料で作られている。1つのまたは各支持装置、および特にそれらの金属本体部は、有利にはクリンプによって間隙を有して支持プレート上に設けられている。
部品の処理中に支持本体部と支持プレートとの間の熱膨張差によって支持プレートから分離される支持装置の可能性のある問題を回避するために、支持装置の対称軸線と支持装置を受ける支持プレートの平坦な面との間の交差する点は、薄い拡大部の外面によって画定された頂部と実質的に一致する。
【0014】
特定の実施例において、三角形に配置された3つの支持装置の少なくとも1つのグループを備えている。
本発明はまた、熱処理が達成された後で部品の荷下ろしを達成するために長い期間作用する金属部品の熱処理の方法を提供する。
そのために、方法は、金属部品に熱処理を適用することを提供し、この方法は、前記部品を支持するために、用途(use)は、前記部品が少なくとも一部分載置される好ましくはムライトで造られたセラミック面を有する少なくとも1つの支持装置で造られている。
【0015】
金属部品は好ましくは、1つまたは複数の個別の点のみを介してセラミック面と接触する。
本発明の特定の応用において、熱処理は、鋼でできた部品の浸炭操作からなる。
そのような浸炭操作が、従来技術のように金属のみで作られた支持装置で実行された場合、炭素の微細拡散現象が支持装置に生じ、これは、その溶融点を低下し、また、それゆえ部品が支持装置に粘りつくように導くことが発見されてきた。
処理用の部品と接触しようとする支持面を構成するための本発明によるセラミックの使用は、この粘りつきの問題を救済する。
【0016】
本発明のいくつかの実施例の記述
本発明の複数の実施例が、以下に詳細に記述される。
図1と2を参照すると、鋼部品の浸炭のような金属部品の熱処理に使用するための第1の実施例を構成する支持要素(support equipment)は、支持プレート1を備えていて、支持プレート1上に設けられた駒(pawn)形状のペグ2を支持している。図2に示されたように、ペグ2は3つが一体的にグループ化されている。ペグの各グループ(図2には1つのグループのみが示されている)において、ペグ2は、三角形、好ましくは正三角形に設けられている。各支持プレート1は、好ましくは、炭素−炭素(carbon−carbon)合成材料のような熱構造的(thermostructural)合成材料で作られている。それにもかかわらず、これは金属で作ることもできる。
【0017】
各ペグ2は、支持プレート1の円筒状のスルーホール10に対応する金属本体部20と、支持プレート1の頂面(参照符号11で指定されている)の上方に延び、かつ、その頂面に垂直に延びた頂部22とを備えている。
各ペグ2は、クリンプ(crimp)によって支持プレート1に固定されている。そのために、底部21の底端部は、スルーホール10の底端部に形成された面取り部12と協同する薄い拡大部210を有している。
実際には、本発明の支持要素は、各ペグ2を対応するスルーホール10上にあるように組み合わせ、次に、拡大部210が面取り部12と協同するまで、底部21をスルーホール10内に下の方向へ挿入する。
各ペグ2の頂部22は、支持プレート1の頂面11に載置されたスカートの形状の基部220と、ペグ2の対称の軸線AS1上の基部220の頂部から支持プレート1と基部220に垂直に延びた中央の細長い案内部材221とを備えている。
【0018】
基部220の底部は円筒状で、その頂部はテーパが付けられている。それはさらに、セラミック部材23が収容される凹部を備えていて、セラミック部材は、円錐台(frustoconical)のような頂面230を有する環状のペレット(pellet)の形状である。特に、セラミックペレット23は、ペレット23の頂部外端部に形成された面取り部と、基部220の環状の端部223の突出部222との間の協同によって、基部220にクリンプされている。それにもかかわらず、セラミックペレット23は、基部220の凹部内に異なったように設けることができる。例えば、それが損壊した場合に交換をより容易に行なえるように、何らかの方法でクリンプまたは固定しないで単に凹部内に配置することもできる。また、図3に示されたように、凹部内に配置することができ、単に、凹部の頂端部またはそれに近接して、1つまたはそれ以上の接合点すなわちろう付け点224によって凹部内に保持できる。
【0019】
セラミックペレット23の円錐台のような頂面230は、基部220の頂面と同一平面をなしているので、それは支持面として作用し、また、円錐台のような表面の点によって画定された円錐の頂部(図示せず)が、軸線AS1に沿ってペグ2の頂端部に向かうように配置される。
案内部材221は、ヘッド226によって基部220から離間した頂端部で終息しているロッド225を備えている。ヘッド226の形状は、処理用の部品がペグ2上に配置されるのに効果的な案内を提供するように選択される。代表的には、ヘッド226は、貝殻または弾丸の形状であるが、好ましくは図に示されたような弾丸の形状である。ヘッド226の頂端部226aは、好ましくは尖っているよりはむしろ丸められている。有利には、ロッド225の直径は、ヘッド226の直径よりも小さい。
【0020】
本発明の支持要素は、浸炭反応装置(cementation reactor)のような熱処理炉(oven)に使用するものであるので、ペグ2の各本体部20と支持プレート1との間において、それらの部材が同一の材料で作られていない場合、異なった膨張が起きる。これは、ペグ2と支持プレート1との間での接続が切り離されたものとなる。
【0021】
この問題を救済するために、各ペグ2は、ペグ2の対称軸線AS1と支持プレート1の頂面11によって画定された構造面との間の交差部の点(図1において参照符号Oで示されている)が、実質的に、薄い拡大部210の外面(面取り部12と接触している)によって画定される円錐の頂点と一致するような方法で、支持プレート1と相対的に配置されている。さらに、わずかな間隔が、各ペグ2の突出した底部21の外面と、対応する保持部10の内面との間に設けられてもよい。比較可能な方法において、セラミックペレット23と各ペグ2の金属本体部20との間の異なった膨張は、ペレット23の内側および/または外側と、本体部20の環状の凹部の対応する壁との間のわずかな横方向の間隔31によって吸収できる。
【0022】
図2を参照すると、歯車のような熱処理用の環状の金属部品3は、ペグ2のセラミックの円錐台のような面230上に支持されるように3つのペグ2のグループ上に平らに載置される。用語「平らに載置される(laid flat)」は、環状の部品3の対称の軸線(参照符号AS2によって特定されている)が、支持プレート1に垂直であること、または換言すれば、各ペグ2の対称軸船AS1に平行であることを意味するように使用される。各環状の円錐台形状の部品3および各ペグ2のセラミック支持面230によって、および、部品3とのペグ2の相対的な位置によって、部品3と各セラミック支持面230との間の接触は、点接触である。部品3はこのようにして、本発明の支持要素1、2によって3つの個別の点A、B、およびCで支持されている。
【0023】
図2に示されたように、案内部材221は、部品3の内面30の内側に存在し、その内面から分離され、すなわちいずれの点においても部品3と接触しない。支持面230が傾斜しているので、部品3は重力の影響下でペグ2によって確実に保持される。
部品3は好ましくは、ロボットによってペグ2上に位置付けられる。ロボットは、部品3をペグ2上に位置付け、つぎにペグ2上に落下するように解放する。部品がセラミック支持面230に向かって落下するにつれて、部品3は、案内部材221の各弾丸形状のヘッド226によって案内される。ロッド225とヘッド226との間の直径が異なる(ロッド225がヘッド226より狭い)ので、部品3はヘッド226によって案内された後、案内部材221とはもはや接触しない。これは部品3が支持面230上に落下するのを容易にする。
【0024】
各ペグ2は、セラミックペレット23が金属本体部20にセットされているので、すなわち、それが本体部20の凹部に設けられているので、衝撃に耐えるペレット23の能力は増加する。その結果、部品3がペグ2と接触するようになる場合のセラミック破壊の危険性は減少する。好ましくは、部材23の強度をさらに増加するために、部材はムライト(mullite)で造られている。
【0025】
金属部品3が、ペグ2の適切な位置に配置された後、支持要素1、2および部品3によって構成されたアセンブリは、部品3が熱処理を施される浸炭反応装置(図示しない)のような炉内に配置される。この処理の終わりに、部品3は金属部品と直接接触をする支持面230がセラミック材料で作られていて部品3とペグ2とが一体に粘り付かないので、部品3は支持要素1、2から容易に取り外すことができる。
【0026】
図1と2に示された構成において、環状の部品3とペグ2とは、案内部材21が、内側の環状面によって画定された部品3の中央の空の空間内にあるような方法で配置されている。それにもかかわらず、他の構成も可能である。例えば、図4を参照すると、ペグ2は、案内部材221が部品3の外側の環状面の外側にあるように配置できる。そのような環境下において、部品3は環状である必要はなく、円筒状でも同様によい。同様に例示の目的であるが、図5は、ピストンの形状の細長い垂直部品4を支持する本発明の支持ペグ2を示している。図5には2つのみのペグ2が示されているけれども、部品4が確実に支持されるために少なくとも3つのペグが使用される。
【0027】
図6は他のタイプの構成を示していて、各ペグ2は、環状の金属部品5を、図1から5の配置におけるような部分的のみではなく完全に支持している。環状の部品5の対称軸線は、このようにしてペグ2の軸線AS1と一致する。
図7は、ピストンの形状で環状の底部60を有する部品6を完全に支持する本発明のペグ2を示している。
ペグ2を図6および7に示されたように使用するために、各ペグ2と対応する部品5または6との接触が個別の点のみで行なわれることを確実にするための方法で、それらのセラミック支持面230を形成することが予見できる。例えば、各セラミック支持面230は、部品5または6との接触点を画定するところに小さな突出部を有していてもよい。
【0028】
一般的に、この分野の当業者は、本発明がセラミック支持面230用の特定のいずれか1つの形状に限定されるものではなく、また、環状の部品が、対応するペグ上に平らに完全にまたは一部分のみ置かれ、各面が個別の点の1つまたは複数で環状の部品と接触することを確実にするために、これらの面が多くの方法で形成できることを理解するであろう。例示すると、図8は、本発明の第2の実施例を示している。各ペグ2’(図8には一方のペグのみが示されている)は、球形の面の部品を形成するセラミック支持面230’を表わしている。
上述した例のすべてにおいて、処理されるべき部品は、ペグ2、2’の基部上に位置付けられたセラミック面に載置されている。
【0029】
図9と10とは、本発明の第3の実施例を構成する各支持ペグ7と8とを示している。ペグ7と8は、それぞれにおいてセラミック部材が、金属本体部の基部においてではなく案内部材のヘッドにおいてセット(set)されていることにおいてペグ2、2’と本質的に異なっている(参照符号70と80を参照方)。セラミック部材70(または80)は、部品が載置される丸い支持面71(または81)を呈する。有利には、セラミック部材70と80とは案内部材のヘッドの対応する凹部に固定されるのではなく単に置かれているので、それらは、壊れた場合に容易に交換することができる。変形例において、これらはそれにもかかわらず、図3の例と比較して1つまたは複数のろう付け点によって凹部にクリンプされるかまたは適切な位置に保持されることができる。
【0030】
例示によると、ペグ7と8とは、図11に示されたように使用されてもよい。図11の配置において、ペグ7または8としての同一タイプの3つの支持ペグのグループは、3つの接触点を介して金属部品72を支持し、金属部品は、環状の底部と中実(solid)の円筒状の頂部を有している。部品72とペグ7または8との間の接触は、部品72の金属支持面73と各ペグのセラミック面71または81を介して行なわれる。先の実施例におけるように、部品をペグ7または8に位置付けるのは、案内部材によって容易に行なわれる。
【0031】
図12は、本発明の第4の実施例を構成する支持ペグ9を示している。ペグ9は、金属本体部90と、金属本体部90の案内部材のヘッドを覆いそのヘッドに、例えば、参照符号92によって確認されるように接着剤またはろう付けによって固定されたセラミック被覆層91によって構成されている。上述したペグとは異なり、セラミック部材91は金属本体部にセットされない。それにもかかわらず、ペグ9はまた、例えば、ペグ7と8のように図11に示された方法で、熱処理中に浸炭処理が施されようとしている鋼部品のような金属部品を支持するために使用される。
【図面の簡単な説明】
【図1】環状の部品がその上に置かれた本発明の第1の実施例を構成する支持要素の部分を示す図2の平面Iの半分の断面図。
【図2】図1の支持要素の部分と環状の部品とを示す上方から見た図。
【図3】本発明の第1の実施例の変形例を示す図1に示されたのと同一タイプの図。
【図4】本発明の支持要素に環状の部品を配置する他の方法を示す平面図。
【図5】ピストンの形状の細長い垂直部品がどのようにして本発明の支持要素上に配置されるかを示す断面図。
【図6】環状の部品を本発明の支持要素上に配置する他の方法を示す断面図。
【図7】ピストンの形状の細長い垂直部品を本発明の支持要素上に配置する他の方法を示す断面図。
【図8】本発明の第2の実施例における支持要素の部分の断面図。
【図9】本発明の第3の実施例における支持要素の部分の断面図。
【図10】本発明の第3の実施例における支持要素の部分の断面図。
【図11】部品を支持する本発明の第3の実施例の支持要素を示す部分断面図。
【図12】本発明の第4の実施例における支持要素の部分の断面図。

Claims (36)

  1. 部品(3)の熱処理中に部品の少なくとも一部分を支持するための支持装置(2)であって、この支持装置は、部品が支持装置(2)の適切な位置に置かれようとしている間、支持装置(2)の支持面(230)または支持面の部分に向かって部品(3)を案内する案内部材(221)を備えていることを特徴とする支持装置。
  2. 案内部材(221)は、支持装置(2)の基部(220)から前記基部(220)に実質的に垂直に延びていて、弾丸の形状部(226)の基部(220)から離間した端部部分を有する細長い部材からなることを特徴とする請求項1記載の支持装置。
  3. 案内部材(221)は、ヘッド(226)で終息しているロッド(225)を備えていて、ヘッドは前記弾丸の形状部の端部部分を構成していることを特徴とする請求項2記載の支持装置。
  4. ロッド(225)は、ヘッド(226)の直径よりも小さい直径であることを特徴とする請求項3記載の支持装置。
  5. 基部(220)から離間した案内部材(226)の端部(226a)は、丸められていることを特徴とする請求項2ないし4いずれか1項記載の支持装置。
  6. 金属本体部(20)と、この金属本体部にセットされ支持面(230;71;81)を画定するセラミック部材(23;70;80)を備えていることを特徴とする請求項1ないし5いずれか1項記載の支持装置。
  7. 前記セラミックは、ムライトからなることを特徴とする請求項6記載の支持装置。
  8. セラミック部材(23)は、金属本体部(20)にクリンプされていることを特徴とする請求項6または7記載の支持装置。
  9. セラミック部材(23)は、金属本体部(20)の凹部に位置付けられていて、その凹部内に、凹部の頂端部上またはその近傍に形成された1つまたはそれ以上の接合またはろう付け点によって保持されていることを特徴とする請求項6または請求項7記載の支持装置。
  10. セラミック部材(07;80)は、金属本体部(20)の凹部に単に配置されていることを特徴とする請求項6または請求項7記載の支持装置。
  11. セラミック部材(23;70;80)は、セラミック部材と金属本体部とが自由に拡大できることを可能にする間隙(231)を有する金属本体部(20)内にセットされていることを特徴とする請求項6ないし10いずれか1項記載の支持装置。
  12. 案内部材(221)は、金属本体部(20)の一部分を形成することを特徴とする請求項6ないし11いずれか1項記載の支持装置。
  13. 支持装置の基部(220)が金属本体部(20)の一部分を形成し、セラミック部材(23)が前記基部(220)内にセットされていることを特徴とする少なくとも請求項2に従属するような請求項6ないし12いずれか1項記載の支持装置。
  14. セラミック部材(23)は、案内部材(221)と共通の対称軸線(AS1)を有する環状の部品からなることを特徴とする請求項13記載の支持装置。
  15. 支持面(230)は、環状の部品が少なくとも一部分支持装置上に平らに載置された場合に、個別の点のみによって環状の部品(3;5)と1つまたは複数の接触を提供するように形成されていることを特徴とする請求項13または14記載の支持装置。
  16. 支持面(230)は、傾斜されているか傾斜された部分を備えていて、それによって、少なくとも一部分支持装置上に平らに載置された場合に、部品(3;5)の横方向の移動を阻止することを特徴とする請求項13ないし15いずれか1項記載の支持装置。
  17. 支持面(230)は、円錐台の形状であることを特徴とする請求項13ないし16いずれか1項記載の支持装置。
  18. 支持面は、球形の面(230’)の一部分の形状であることを特徴とする請求項13ないし16いずれか1項記載の支持装置。
  19. セラミック部材(70;80)は、案内部材(221)の端部部分(226)にセットされていることを特徴とする少なくとも請求項2に従属する場合の請求項12記載の支持装置。
  20. 支持装置は、ほぼ駒の形状のペグによって構成されていることを特徴とする請求項1ないし19いずれか1項記載の支持装置。
  21. 支持プレート(1)に固定するための固定手段(21)をさらに備えていることを特徴とする請求項1ないし20いずれか1項記載の支持装置。
  22. 固定手段は、対応するスルーホール(10)内へのその第1の端部からの挿入用に、また、第1の端部に対向してスルーホール(10)の第2の端部に設けられ、面取り部(12)と協同するのに適した薄い拡大部(210)を有する支持装置からの突出部(21)を備えていることを特徴とする請求項21記載の支持装置。
  23. 支持プレート(1)と、支持プレート(1)に設けられ請求項1ないし21いずれか1項の記載によって画定された少なくとも1つの支持装置(2)とを備えた支持要素。
  24. 支持プレートは、熱構造合成材料で作られていることを特徴とする請求項23記載の支持要素。
  25. 支持プレートは、炭素−炭素合成材料で作られていることを特徴とする請求項23記載の支持要素。
  26. 支持装置(2)は、クリンプによって支持プレート(1)上に設けられていることを特徴とする請求項24または25記載の支持要素。
  27. 支持装置(2)は、間隙(211)を有して支持プレート(1)上に設けられていることを特徴とする請求項26記載の支持要素。
  28. 支持装置(2)は、薄い拡大部(210)によって終息する突出部(211)を備えていて、支持プレート(1)は、支持装置(2)または対応する支持装置(2)の突出部(21)を受ける少なくとも1つのスルーホール(10)を有していて、また、突出部(21)をスルーホール(10)内に保持するために薄い拡大部と共同する面取り部(12)を有していることを特徴とする請求項23ないし27いずれか1項記載の支持要素。
  29. 支持装置(2)の対称軸線(AS1)と支持装置(2)を受ける支持プレート(1)の平坦な面(11)との間の交差する点(O)は、薄い拡大部(210)の外面によって画定された頂部と実質的に一致することを特徴とする請求項28記載の支持要素。
  30. 三角形に配置された3つの支持装置(2)の少なくとも1つのグループを備えていることを特徴とする請求項23ないし29いずれか1項記載の支持要素。
  31. 請求項6ないし19いずれか1項記載の支持装置(2)の用途は、金属本体部(3;5)の熱処理中にこの部品を支持するためのものである用途。
  32. 金属部品(3)は鋼部品であり、熱処理は鋼部品の浸炭であることを特徴とする請求項31記載の用途。
  33. 金属部品(3)に熱処理を達成するための方法であって、用途は、前記部品を支持するために、前記部品が少なくとも一部分載置されるセラミック面(230)を有する少なくとも1つの支持装置(2)で造られていることを特徴とする方法。
  34. 前記セラミックはムライトからなることを特徴とする請求項33記載の方法。
  35. 金属部品(3)は、個別の1つまたは複数の点でセラミック面(230)と接触するようになることを特徴とする請求項33または34記載の方法。
  36. 金属部品は鋼部品であり、熱処理は鋼部品の浸炭からなることを特徴とする請求項33ないし35いずれか1項記載の方法。
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