JP2004535306A - 摩耗インジケータを有する固定研磨物品 - Google Patents
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Abstract
摩耗インジケータを含む固定研磨物品を説明する。柱の形態の研磨複合材エレメント(4)を含む例示的な研磨物品(2)。研磨複合材エレメント(4)は、バインダーおよび研磨粒子(研磨粒子は具体的に示されていない)、ならびに研磨複合材エレメント(4)の下部(10)にある、たとえば可視染料などの可視マーカを含む。使用中、研磨複合材エレメントの、可視摩耗インジケータを含有しない部分(6)が、摩耗するか浸食される。線(8)で表される、研磨複合材エレメントの、視覚シア(sear)インジケータが最初に存在するレベルまで、そのように浸食すると、摩耗インジケータが見えるようになる。そこで、研磨物品を新しい研磨物品と取替えることができる。
Description
【技術分野】
【0001】
本発明は、化学機械研磨(CMP)用の固定研磨物品に関し、半導体デバイスの製造に特に適用性がある。
【背景技術】
【0002】
研磨物品は、さまざまな産業上の用途において、超小型電子デバイス(たとえば、半導体デバイス)および磁気記録媒体などの表面を、研磨し、仕上げ、ポリッシングするために使用される。研磨物品の典型的な産業上の用途は、製造のさまざまな段階の間に行われるような、基材をポリッシングすることを含む。
【0003】
半導体デバイスを製造する際に、ウェーハは、典型的には、堆積、パターニング、およびエッチングを含む、多数の処理工程にかけられる。1以上のこれらの処理工程後、高いレベルの表面平坦性および均一性を達成して、正確なフォトリソグラフィ処理を可能にすることが必要である。従来の平坦化技術は、ウェーハキャリアアセンブリをCMP装置内のポリッシングパッドと接触させて回転させる、化学機械研磨、「CMP」によるような、ポリッシングを含む。ポリッシングパッドを、回転/可動ターンテーブルまたはプラテン上に取付ける。ウェーハをキャリアまたはポリッシングヘッド上に取付け、制御可能な力が、ウェーハを回転するポリッシングパッドに押付ける。したがって、CMP装置は、半導体ウェーハの表面とポリッシングパッドとの間のポリッシングまたはラビング動作を行う。任意に、溶液中に研磨粒子を含有するポリッシングスラリーを、パッドおよびウェーハ上に分散させることができる。
【0004】
研磨スラリー処理に使用される、いくつかのポリッシングパッドは、溝付き多孔性ポリマー表面を含み、研磨スラリーは、CMPにかけられている特定の材料に従って選択することができる。研磨スラリーは、ポリマー表面の孔に含浸させることができ、一方、溝は、研磨スラリーをCMPにかけられているウェーハに運ぶ。CMPスラリー処理に使用されるポリッシングパッドは、特許文献1のクリワンチク(Krywanczyk)らによって開示されている。典型的なCMPは、ダマシン(damascene)処理におけるように、シリコンウェーハ自体の上だけではなく、酸化ケイ素などのさまざまな誘電体層、アルミニウムおよび銅などの導電層、または導電材料および誘電体材料の両方を含有する層上でも、行うことができる。
【0005】
上記研磨スラリータイプのポリッシングパッドと異なったタイプの研磨物品が、固定研磨物品、たとえば、固定研磨ポリッシングシートまたはパッドである。そのような固定研磨物品は、典型的には、いくつかの研磨複合材エレメントが接着したバッキングを含む。研磨複合材エレメントは、たとえばポリマーバインダーなどのバインダー中の研磨粒子を含んでもよい。CMPの間、CMPにかけられている、たとえばウェーハなどのワークピースが、固定研磨エレメントを磨耗し、それにより、新しい研磨粒子を露出する。化学剤を、たとえば動作流体中で、供給するか、固定研磨物品に組入れて、化学活性をもたらすことができ、機械的活性は、固定研磨エレメントによってもたらされる。したがって、そのような固定研磨物品は、結合してない研磨粒子を含有するスラリーを使用する必要がなく、有利に、研磨スラリーを必要とするポリッシングパッドと比較して、流出物処理を簡単にし、消耗品のコストを下げ、ディッシング(dishing)を低減する。固定研磨ポリッシングパッドを使用するCMPの間、化学剤をパッドに付与することができ、化学剤は、CMPにかけられている特定の材料による。しかし、化学剤は、必ずしも、研磨スラリータイプのCMP作業のように、研磨粒子を含有しない。固定研磨物品は、特許文献2のルサーフォード(Rutherford)ら、特許文献3のカルホーン(Calhoun)、特許文献4のハース(Haas)ら、特許文献5のヒバード(Hibbard)ら、特許文献6のブルックスブールト(Bruxvoort)ら、特許文献7のカイサキ(Kaisaki)、および特許文献8のラビパチ(Ravipati)らによって開示されている。
【0006】
CMPの間、研磨スラリータイプのCMP作業用の従来のポリマーポリッシングパッドの表面は、滑らかになり、したがって、研磨スラリーの収容および/または分配に受容的ではなく、他の点では、十分なレートおよび均一性でポリッシングができない。したがって、従来の実施は、パッド表面を、CMPに適切な形態で維持するように、定期的に調整することを含む。従来の調整手段は、ポリッシングパッドを調整するためのダイヤモンドまたは炭化ケイ素(SiC)調整ディスクを含む。調整作業を繰返した後、パッドは、最終的に消耗され、十分なレートおよび均一性でポリッシングできない。この時点で、ポリッシングパッドを取替えなければならない。取替えの間、CMP装置をポリッシングに利用できず、製造処理量が著しく低下する。
【特許文献1】
米国特許第5,842,910号公報
【特許文献2】
米国特許第5,692,950号公報
【特許文献3】
米国特許第5,820,450号公報
【特許文献4】
米国特許第5,453,312号公報
【特許文献5】
米国特許第5,454,844号公報
【特許文献6】
米国特許第5,958,794号公報
【特許文献7】
国際公開第98/49723号パンフレット
【特許文献8】
米国特許第5,014,468号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
固定研磨物品の有用な寿命を延ばし、同時に、高いウェーハ間レート安定性を維持する必要がある。また、寿命が延び、高いウェーハ間レート安定性が得られる固定研磨ポリッシングパッドの使用を可能にするCMP装置が必要である。また、CMPの間、汚染を低減することができ;ウェブの取外しを容易にすることによるようにCMPを向上させ;固定研磨ウェブの下の気泡の形成を回避し;CMPの間、化学物質の付与を容易にし;さまざまな基材材料を処理するために使用される固定研磨物品の調整を可能にし;インデックス(indexing)を低減する、および/または、なくし;CMPの間、熱を消散し;CMPの間、ポリッシングウェブの適合を向上させ;固定研磨エレメントを調整し;ロール上に蓄積されるウェブ材料の量を増加させ;CMPを監視し;CMPの間、化学物質の使用を最適化し;CMP温度制御を最適化し;CMPの間、化学剤を調整し;CMP流出物中の微粒子を低減し;流出物粒子を検出および分析して、それらの組成を定め;流出物中の粒子を制御して、スクラッチおよびディッシングを低減し;CMPの間、固定研磨エレメントの有用な寿命を定め;固定研磨物品の寿命を最適化し;インデックスを最適化し;一般に、効率を向上させ、製造処理量を増加させ、CMPのコストを下げる、固定研磨物品、固定研磨物品を製造する方法、固定研磨物品を使用するCMP装置、および固定研磨物品を使用するCMP方法が必要である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、摩耗インジケータを組入れる、方法および固定研磨物品に関する。この方法および物品は、使用者が、固定研磨物品の有用な寿命および有用な寿命の終わりを監視し、定め、かつ、固定研磨物品の実際の使用量を最適化する、たとえば最大にするのを可能にする。
【0009】
固定研磨物品が、研磨またはポリッシングなどのために、基材に対して作用するにつれて、研磨複合材エレメントが、経時的に、研磨され、摩耗する。本発明によれば、研磨複合材エレメントの研磨により、固定研磨物品の特徴もしくは特性、または基材との相互作用が変化する。固定研磨物品またはプロセスを監視して、その変化を検出することにより、固定研磨物品の寿命中の最適な時点を特定して、その固定研磨物品を取替えるための目標となる基準が可能となる。
【0010】
通常、固定研磨物品で基材を処理する際に、研磨物品を新しい研磨物品と取替えるべきかどうかを定めるために、固定研磨物品を止めて調べなければならない。これらの中断は、非効率的であり、本発明の方法および固定研磨物品を用いて回避することができる。摩耗した固定研磨物品の取替えは、非効率性およびダウンタイムをもたらすことがあるが、摩耗した研磨物品を取替えるのを怠ると、処理されている基材を損傷する可能性がある。一方、研磨物品に依然としてかなりの有用な寿命があるときに、早まって研磨物品を取替えると、非効率的であり、また、研磨物品を完全に使用しないためのコストだけではなく、過度の取替えの間の付加的なダウンタイムを不必要にもたらすことによって、処理コストが増大する。本発明は、固定研磨物品の最適な使用を考慮し、処理中に固定研磨物品を取替えなければならない回数を最小限に抑える。
【0011】
本発明の一態様は、研磨複合材エレメントの形態の三次元研磨複合材を含み、摩耗インジケータをさらに含む、固定研磨物品に関する。
【0012】
本発明の別の態様は、柱(post)の消耗を示すための、不活性の化学的表示または機械的表示を有する柱を含む、固定研磨物品に関する。
【0013】
本出願の全体を通して、次の定義が適用される。
「研磨凝集体」は、単一の微粒子の塊の形態の、ともに結合した複数の研磨粒子を指す。
【0014】
「研磨複合材エレメント」は、たとえば、研磨粒子とバインダーとを含み、研磨粒子が研磨凝集体の形態であってもよい、テクスチャー加工三次元研磨物品を集合的に提供する、複数の成形された本体のうちの1つを指す。
【0015】
本発明は、製造中のさまざまな段階で、半導体ウェーハの表面特徴を改良するための、比較的低コストで、容易に制御可能な方法を提供する。研磨物品は、比較的長持ちするように設計されているので、1つの研磨物品をいくつかの連続作業で使用してもよい。
【0016】
本発明の他の特徴、利点、および構成は、次の図の説明および本発明の好ましい実施形態から、より理解されるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
固定研磨物品は、特に、適切な動作流体の存在下で、ワークピースの表面から材料を除去できる研磨物品である。好ましい固定研磨物品は、研磨複合材を含むタイプであってもよい。研磨複合材は、固定研磨物品の技術において知られており、ポリマー材料、相分離ポリマー材料、または、これらのいずれかもしくは両方と、無機研磨粒子もしくはポリマー研磨粒子などの研磨粒子との組合せを含んでもよい。一例として、研磨複合材は、バインダーを含むことができ、任意に、バインダー全体に分散した無機研磨粒子を含むことができる。別の例として、研磨複合材は、別個の相を有し、1つの相が研磨粒子として作用する、ポリマー材料を含むことができる。
【0018】
固定研磨物品は、使用中に発生し得るような非付着研磨粒子以外は、実質的に非付着研磨粒子がない、一体的研磨物品であってもよい。好ましくは、固定研磨物品は、「三次元」、「テクスチャー加工」、「浸食可能」、またはこれらの組合せであってもよい。「三次元」固定研磨物品は、平坦化中に研磨粒子の一部を除去することにより、さらなる研磨粒子を露出するように、その厚さの少なくとも一部にわたって研磨粒子が分散している、固定研磨物品である。「テクスチャー加工」固定研磨物品は、隆起部と凹部とを有し、少なくとも隆起部が、研磨粒子とバインダーとを含有する、固定研磨物品である。「浸食可能」固定研磨物品は、使用条件下で、制御された仕方で壊れる固定研磨物品である。
【0019】
本発明の固定研磨物品は、精密な形状の研磨複合材を作製するのに使用されるモールドキャビティと逆の成形された形状を有する研磨複合材であり、かつ、研磨複合材をモールドから取出した後、維持される、「精密な形状の」研磨複合材である研磨複合材を含むことができる。好ましくは、精密な形状の研磨物品の研磨複合材は、本願明細書に援用する米国特許第5,152,917号(パイパー(Pieper)ら)に記載されているように、実質的に、研磨物品の使用前に形状の露出表面を超えて突出する研磨粒子がない。
【0020】
固定研磨物品は、研磨技術において知られており、たとえば、米国特許第5,692,950号のルサーフォードら、米国特許第5,820,450号のカルホーン、米国特許第5,453,312号のハースら、米国特許第5,454,844号のヒバードら、米国特許第5,958,794号のブルックスブールトら、国際公開第98/49723号のカイサキ、および米国特許第5,014,468号のラビパチらに記載され、これらの各々の開示全体を、本願明細書に援用する。
【0021】
固定研磨物品のバインダーは、固定研磨物品の技術において一般に知られており、バインダーとして有用な、さまざまな材料が市販されている。バインダーは、使用のための研磨粒子を含有できるポリマー材料であってもよく、1以上の反応性化学物質(chemistries)から調製することができる。好ましいバインダーは、たとえば熱硬化性樹脂などの有機ポリマー樹脂などの、既知のような、重合可能な樹脂から調製することができる。好ましい樹脂の例としては、アクリレートポリマー樹脂およびメタクリレートポリマー樹脂が挙げられる。別のタイプの適切なバインダーは、有機ポリマー中にコロイド状金属酸化物粒子を含むセラマー(ceramer)バインダーである。
【0022】
好ましくは、研磨複合材は、浸食可能であってもよい。浸食性が望ましいのは、浸食性により、研磨粒子が研磨物品から除去され、新しい研磨粒子を露出するからである。研磨物品が3次元であることが好ましいことがあるので、新しい研磨粒子の豊富な供給が確実になる。研磨複合材が浸食可能でない場合、使用中に、研磨粒子が研磨物品から適切に排出されないことがあり、その場合、新しい研磨粒子が露出しない。研磨コーティングが、浸食可能でありすぎる場合、研磨粒子の排出が速すぎることがあり、これは、所望の製品寿命より短い研磨物品をもたらすことがある。
【0023】
特定の用途のため、研磨複合材の浸食性の程度は、研磨複合材エレメントの形状を含む、固定研磨物品およびワークピースの表面テクスチャー;固定研磨物品とワークピースとの間の圧力、およびプロセス中に液体を使用するかどうかを含む、使用条件;ならびに基材の組成を含む、さまざまな要因の関数であってもよい。
【0024】
浸食性を促進するために、バインダーは、好ましくは、可塑剤を含有しない同じ固定研磨物品に対して、固定研磨物品の浸食性を高めるのに十分な量の可塑剤を含有する。好ましくは、バインダーは、可塑剤および樹脂の組合された重量に基づいて、少なくとも約25重量%の可塑剤(より好ましくは、約40重量%から約75重量%)を含む。好ましい可塑剤は、フタル酸エステルおよびその誘導体である。たとえば、米国特許第5,958,794号を参照されたい。
【0025】
研磨粒子は、研磨物品の特定の組成物(たとえば、バインダー)、研磨物品がそれを処理するように設計されている、ワークピース、および処理中に液体を使用することが意図されるか否かなどの要因によって、研磨物品に有用な、いかなる、サイズ、組成、またはタイプであってもよい。一般に、平均粒度が約5マイクロメートル以下の研磨粒子が好ましい。さらに好ましいのは、約1マイクロメートル以下、特に約0.5マイクロメートル以下の研磨粒子である。
【0026】
特定の用途において、たとえば、半導体ウェーハなどのワークピースの表面を損傷するのを回避するために(特にウェーハ表面が二酸化ケイ素含有表面などの金属酸化物含有表面である場合)、研磨粒子を、モース硬さの値が約8以下となるように選択してもよい。好ましい研磨粒子の例としては、セリアなどの金属酸化物材料から作られた粒子が挙げられる。研磨粒子の他の例については、ブルックスブールトら、米国特許第5,958,794号、19欄、6−40行、およびカイサキ、国際公開第98/49723号も参照されたい。
【0027】
研磨複合材は、また、研磨粒子と組合せて、固定研磨物品の技術において理解される量で、他の粒子、たとえば、充填剤粒子を含有してもよい。充填剤粒子の例としては、炭酸塩(たとえば、炭酸カルシウム)、ケイ酸塩(たとえば、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸カルシウム、およびそれらの組合せ)、およびそれらの組合せが挙げられる。プラスチック充填剤粒子も使用してもよい。
【0028】
研磨複合材エレメントは、ポジティブでもネガティブでも、いかなる有用な形態または形状であってもよく、好ましい形状としては、円筒形、立方体形、切頭円筒形、角柱形、円錐形、円錐台形、角錐台形、十字形、平坦な上面を有する柱状、半球形、およびこれらの組合せが挙げられる。研磨複合材エレメントの適切なサイズおよび間隔も、固定研磨物品の当業者によって認識かつ理解されるであろう。一般に、研磨複合材エレメントの有用な形状は、好ましくは三次元の浸食可能なエレメントの形態の、選択されたワークピースを有用に研磨またはポリッシングする、いかなる形状であってもよい。好ましくは、研磨複合材エレメントの実質的にすべてが、同じ形状である。
【0029】
研磨複合材エレメントは、直接隣接していても、互いに隔置されていてもよい。たとえば、それらは、たとえば、隣接した研磨複合材リッジエレメント間にチャネルが形成するように、互いに隔置された細長いリッジの形態で設けられてもよい。各研磨複合材エレメントは、好ましくは、バッキングに対して実質的に同じ配向であってもよい。
【0030】
精密な形状のパターンの形態で配列された複数の研磨複合材エレメントを含む固定研磨物品が、好ましい。研磨複合材エレメントはすべて、好ましくは、実質的に同じ高さであり、最も好ましくは、約250ミクロン以下である。
【0031】
固定研磨物品は、好ましくは、長持ちし、たとえば、少なくとも2、好ましくは、少なくとも5、より好ましくは、少なくとも20、最も好ましくは、少なくとも30の平坦化プロセスを終えることができる。研磨物品は、好ましくは、切削レートが良好でなければならない。さらに、研磨物品は、好ましくは、受入れられる、平坦度、表面仕上げ、および最小ディッシングを有する、たとえば半導体ウェーハなどの処理したワークピースを生じることができる。当業者によって理解されるように、固定研磨物品を作製するのに使用される、材料、所望のテクスチャー、およびプロセスは、すべて、これらの基準が満たされるかどうかに、影響を及ぼす。
【0032】
固定研磨物品は、好ましくは、既知のようなバッキングを含有してもよい。そのような物品の一例が、図10に示されている。一般に、研磨粒子がバインダー中に分散して、バッキングに結合した研磨複合材を形成する。図10を参照すると、研磨物品50は、前面58を有するバッキング59を含む。研磨複合材57は、前面58に結合している。固定研磨物品50は、テクスチャー加工されかつ三次元であり、複数の浸食可能な研磨複合材エレメント54を含む。固定研磨物品の上面、すなわち、研磨複合材エレメント54を含む面を有する固定研磨物品の面は、一般に、研磨表面52と呼ばれる。この図において、研磨複合材エレメント54は、角錐である。隣接した研磨複合材エレメント間に、凹部または谷53がある。また、1を超える列の角錐形研磨複合材エレメントが示され、第2の列の研磨複合材エレメントが、第1の列からオフセットである。研磨複合材エレメント54は、バインダー55中に分散した、複数の研磨粒子56を含む。各研磨複合材54の最も外側のポイント51が、処理中、最初にワークピースと接触し、処理が進むにつれて、研磨複合材エレメントが、バッキング59の方に、実質的に均一に、摩耗するか、浸食される。
【0033】
図10の固定研磨物品50は、研磨複合材エレメント54のベースにある可視マーカであり、陰影部60で示されている、摩耗インジケータの一例を含む。研磨複合材エレメント54のある量が、磨耗するか、浸食された後、可視マーカが、固定研磨物品50の上(研磨)面に見えるようになる。
【0034】
任意に、図3に示されているように、固定研磨物品は、別個のバッキングが必要ではない。図3は、全体的な研磨表面606を構成するテクスチャー加工研磨表面602を有し、かつ、研磨粒子601がバインダー603中に分散した複数の角錐形研磨複合材604から構成された一体構造で提供される、テクスチャー加工三次元研磨本体を含む固定研磨物品600を示す。可視マーカが、陰影領域605で表されるような摩耗インジケータとして含まれている。
【0035】
研磨物品の実施形態は、形状が円形であってもよく、たとえば、研磨ディスクの形態であってもよく;典型的には、研磨技術において研磨テープロールと呼ばれる、研磨ロールであってもよく;またはエンドレス研磨ベルトの形態であってもよい。
【0036】
摩耗インジケータを使用した固定研磨物品の摩耗の測定
本発明の固定研磨物品は、たとえば、固定研磨物品の摩耗の、有用な程度、好都合な程度、最適な程度、または過度の程度を定めるために、固定研磨物品の摩耗または残りの有用な寿命の測定を考慮する。好ましい方法において、これは、ワークピースの処理中に、かつ、静止した固定研磨物品を見るために処理を中断する必要なく、すなわち、固定研磨物品をワークピースとの接触から移動させる目的で処理を中断せずに、ことによると、固定研磨物品の動作を止めずに、固定研磨物品およびそれの摩耗量を見るのを可能にすることによって、達成することができる。固定研磨物品は、固定研磨物品を新しい固定研磨物品と取替えるべきかどうか、またはいつ取替えるべきかを定めるのを可能にする。最適量の摩耗後に固定研磨物品を取替えることにより、固定研磨物品を使用しすぎることによって基材を損傷する可能性がなくなり、また、固定研磨物品を取替える回数を最小にし、したがって、磨耗した固定研磨物品を取替えるのに必要なプロセスダウンタイムの総量を経時的に低減することによって、効率をもたらす。
【0037】
摩耗インジケータは、使用中に固定研磨物品の測定できる変化を引起すように、固定研磨物品中に設計され、かつ、固定研磨物品またはプロセスにおける使用中の変化を測定するために使用できる、固定研磨物品の、構成要素、特徴、形状、または設計であり、固定研磨物品の一部のままである有用な研磨複合材の量が低減したことで、固定研磨物品が摩耗したことを示す。物理的構成または組成の点では、摩耗インジケータは、組成、位置、または固定研磨物品への組入れが、通常の、組成、位置、または、構成要素、特徴、形状、もしくは設計の組入れと異なっている固定研磨物品の、構成要素、特徴、形状、または設計であってもよく;摩耗インジケータは、典型的には、バインダー、研磨粒子などの、固定研磨物品の通常の構成要素ではないが、固定研磨物品中の、その位置、設計、または組入れが、固定研磨物品が摩耗すると検出できる変化を生じるように設計されている場合、固定研磨物品のそのような特徴を、摩耗インジケータとみなすことができる。
【0038】
好ましい摩耗インジケータを、固定研磨物品の、それらの他の通常必要な材料および特徴、たとえば必要なバインダーおよび研磨材料などに加える。好ましい摩耗インジケータの例は、着色剤または染料などの、固定研磨物品、または固定研磨物品を使用するプロセスの視覚特性に影響を及ぼす材料;ある形態の放射線を通すか、屈折率によって測定できる透明材料;磁気材料または金属材料などの検出可能な材料;たとえば化学反応またはpH変化によって、直接または間接的に、化学的に検出可能な材料の使用を伴い;または、摩耗インジケータは、特定の量の摩耗が発生した後、見えるようになるか他の態様で検出可能になるか、または、固定研磨物品の摩耗とともに変化する、プロセスの、別のプロセスパラメータもしくは物理的特徴を監視するのに使用できる、固定研磨物品中の空隙またはアパーチャなどの、固定研磨物品の形状または形態であってもよい。
【0039】
摩耗インジケータは、任意の化学的原理、物理的原理、機械的原理、電気的原理、または他の原理に従って、作用することができる。例としては、次のものが挙げられ、摩耗インジケータは、キャパシタ、または他の容量性デバイス、誘導性デバイス、抵抗性デバイス、もしくは導電性デバイスなどの電気デバイスとともに、電気の原理を用いて作用してもよく(たとえば、摩耗インジケータが、これらのデバイスの1つであるか、これらのデバイスの1つの特性を有するか、または、これらのデバイスもしくは関連する原理のいずれかによって検出できる場合);固定研磨物品、摩耗インジケータ、または、ワークピースもしくはプロセスに使用される液体を組入れることさえできるような、固定研磨物品を使用するプロセスの別の構成要素もしくは態様の、色または屈折率の変化を監視することによる、光学の原理を用いて作用してもよく;たとえば、磁気摩耗バー、磁気フィルム、磁気粉末、磁気塗料、または他の任意の磁気材料などの磁気摩耗インジケータの使用による、磁気に関連する原理を用いて作用してもよく;固定研磨物品とワークピースとの摩擦に関する原理、すなわち、固定研磨物品が摩耗し、研磨複合材が浸食されるにつれて、固定研磨物品と基材との摩擦の動作力が、増加または減少し、それにより、容易に測定できるモータトルクが増加または減少すること(たとえば、摩耗インジケータと固定研磨物品との接触により、固定研磨物品と基材との摩擦の量が増加または減少することがあること)を利用して作用してもよく;または、摩耗インジケータは、ワークピースと接触すると、騒音を出すか、ワークピースをさらに研磨する、たとえば、スクラッチすることによって、作用してもよい(もっとも、これらの代替例は、基材を損傷する恐れがある場合、好ましくないであろう)。使用する作用原理の選択、および固定研磨物品の選択される構成要素は、ワークピース、処理装置、プロセスの所望の精度、およびワークピースまたは固定研磨物品の寸法の選択などの、多数の要因によってもよい。
【0040】
一般に、たとえば視覚光学を用いて、容易にかつ視覚的に観察できる特徴に関連する摩耗インジケータが、好ましいことがある。一例として、摩耗インジケータは、固定研磨物品の磨耗とともに発生する固定研磨物品の視覚特性の変化の原理で、作用してもよい。
【0041】
変化は、固定研磨物品の寿命および使用の全体にわたって、測定および監視できる漸進的な変化であってもよいし、ある量の摩耗の後、露出するか、固定研磨物品の表面から突然、磨耗するまで見える視覚マーカなどの、突然の、急速な、または急な視覚変化であってもよい。
【0042】
より一般的に、例示的な摩耗インジケータは、固定研磨物品の特徴または特性を、固定研磨物品が摩耗するにつれて変化させるものを含む。変化が漸進的であろうと突然であろうと、摩耗インジケータは、好ましくは、固定研磨物品の特徴または特性を、予測可能、検出可能、かつ測定可能なように変化させ、その変化は、固定研磨物品の摩耗の程度と相互に関連させることができる。このタイプの摩耗インジケータは、固定研磨物品が摩耗するにつれて、特に固定研磨物品の研磨複合材エレメントが磨耗するか浸食されるにつれて、検出可能または検出不能になるか、比較的、多少、検出可能になることによって、作用することができ、固定研磨物品は、摩耗インジケータの存在に基いて、検出可能な変化をするか、そのような変化を引起す。そのような摩耗インジケータは、特に固定研磨物品が摩耗して摩耗インジケータとワークピースとの接触を可能にする場合に、固定研磨物品の視覚的特徴を、固定研磨物品の使用および摩耗とともに、予測可能に変化させるように、固定研磨物品に組入れられた、可視顔料、可視着色剤、可視染料などの、適切に配置された視覚マーカであってもよい。
【0043】
1つの具体例として、固定研磨物品は、研磨複合材エレメントの上、たとえば、研磨表面の少なくとも一部の上、または研磨表面全体の上に、着色層の形態の視覚摩耗インジケータを含むことができる。図4に示された固定研磨物品620は、角錐形研磨複合材エレメントの上に付与された、たとえば塗料などの着色層622を含む。研磨複合材エレメントは、固定研磨物品上に残っている摩耗インジケータの量が、固定研磨物品の使用および摩耗とともに変化し(たとえば、減少し)、その変化を測定できる限り、いかなる形状であってもよい。好ましい形状は、研磨表面を見たときに色が変化する、図15に示されたような、角錐またはリッジなどの、少なくとも1つの非垂直摩耗表面を含むことができる。他の例としては、半球形エレメント、円錐形エレメント、および円筒形エレメントさえ、特に、着色層でコーティングした場合、固定研磨物品の使用中、漸進的に、または突然、色が変化する、肩、レッジ、環、または他の非垂直表面の形態、たとえば段またはランプを含むものが挙げられる。
【0044】
別のタイプの摩耗インジケータの一例は、固定研磨物品のある量が、使用され、磨耗した後、見えるようになる、可視顔料、可視着色剤、または可視染料などの視覚マーカである。視覚マーカは、可視摩耗インジケータを、固定研磨物品の使用および摩耗とともに見えるようにする、いかなる仕方で、固定研磨物品に組入れてもよい。
【0045】
このタイプの摩耗インジケータの具体例としては、摩耗インジケータを、研磨複合材エレメントの一部が磨耗するか浸食された後、見えるようにするか、他の態様で検出可能にする(または比較的、多少、見えるようにするか、検出可能にする)位置に存在する摩耗インジケータが挙げられる。図1は、柱の形態の研磨複合材エレメント4を含む、例示的な研磨物品2を示す。研磨複合材エレメント4は、バインダーおよび研磨粒子(研磨粒子は具体的に示されていない)、ならびに研磨複合材エレメント4の下部10にある、たとえば可視染料などの可視マーカを含む。使用中、研磨複合材エレメントの、可視摩耗インジケータを含有しない部分6、すなわち、可視摩耗インジケータを含有する部分10より上の部分が、摩耗するか浸食される。図1の線8で表される、研磨複合材エレメントの、視覚摩耗インジケータが最初に存在するレベルまで、そのように浸食すると、摩耗インジケータが見えるようになる。そこで、研磨物品を新しい研磨物品と取替えることができる。視覚摩耗インジケータは、そのような固定研磨物品の研磨複合材エレメントの1つ、いくつか、または、すべてに、たとえば、円または線などのパターンで存在してもよいし、固定研磨物品のすべての研磨複合材エレメント内に存在してもよい。
【0046】
図1の摩耗インジケータは、視覚的でなくてもよいが、研磨複合材エレメントの摩耗後、ワークピースと接触すると検出可能になる、いかなる材料であってもよい。別の例として、下部10は、処理中に下部10がワークピースと接触したときに、固定研磨物品から生じる、たとえば、分散またはカプセル化した、化学物質を含んでもよい。化学物質は、プロセスの雰囲気中で直接検出可能であってもよいし、たとえば、別の材料と反応させて、色変化、pH変化、または他のいくつかの検出可能な化学的現象を引起すことによって、プロセスの流出物または動作流体中で間接的に検出可能であってもよい。
【0047】
研磨複合材エレメント4の、摩耗インジケータを含有する部分10の高さは、所望の摩耗量後、固定研磨物品の寿命中の所望の時間に摩耗インジケータが検出されるように、必要に応じて選択することができる。これは、大部分、研磨複合材エレメント自体の高さ、および研磨複合材エレメントの形状による。一般的な意味において、摩耗インジケータは、好ましくは、研磨複合材エレメントの底部25パーセント(高さで)のみ、たとえば、高さで底部5パーセントまたは10パーセントに含むことができる。また、研磨複合材物品の部分10は、必要に応じて、研磨粒子を含んでも、含まなくてもよい。そのような考慮事項は、固定研磨物品に関連する当業者によって、容易に理解されるであろう。
【0048】
摩耗インジケータの別の例が、図2に示されている。この実施形態において、摩耗インジケータエレメント12(陰影領域で表されている)、すなわち、バインダーと摩耗インジケータとを含む「摩耗インジケータ複合材」が、研磨物品16中に、研磨複合材エレメント14間の空間に配置されている。摩耗インジケータエレメント12は、必ずしも研磨複合材エレメントの一部ではなく(もっとも、バインダーおよび研磨粒子または他の粒子を含んでもよい)、なぜなら、固定研磨複合材エレメントの形状または組成を呈する必要がないからである。ここで、摩耗インジケータエレメント12は、固定研磨物品の別個の構成要素とみなすことができ、この例では研磨複合材エレメント14に付着して示されている。隣接した柱14が摩耗インジケータエレメント12の表面のレベルまで磨耗すると、摩耗インジケータエレメント12の上面が基材の表面と接触する。次に、摩耗インジケータエレメント12は、摩耗インジケータエレメント12が基材と接触しているという何らかの表示を与える。この表示は、たとえば、視覚表示、たとえば色の変化によってもよく、たとえば、摩耗インジケータエレメント12の表面が研磨されると色が現れるか消えてもよく;磁気表示によってもよく、たとえば、基材と接触すると磨耗する、摩耗インジケータエレメントの上面にコーティングされた磁気摩耗インジケータを、検知することによってもよく;接触によって生じる摩擦または研磨の増加によってもよく;プロセスの流出物中、動作流体中、または雰囲気中で、直接または間接的に検出可能な化学物質などの、摩耗インジケータエレメント12から浸食される別のタイプの材料の存在によってもよく;または他のいかなる効果的な機構によってもよい。このタイプの摩耗インジケータは、固定研磨物品の研磨表面全体にわたって、1つの位置、または多数の異なった位置に配置してもよく、たとえば、研磨複合材エレメント間に配置してもよい。固定研磨物品の表面の上に、1つまたはいくつかのそのような摩耗インジケータがあってもよいし、また、1群の摩耗インジケータが、使用中、たとえば、研磨物品が回転するか他の態様で動いている間、見えるようになる、線または円などのパターンを、任意に形成してもよい。
【0049】
図2において、研磨物品16の摩耗インジケータエレメント12は、バインダーを含み、かつ、視覚マーカ、金属材料、磁気材料など、または研磨粒子などの研磨材料のいずれか1つ以上を含む、摩耗インジケータに有用な、先に特定した材料のいずれからなってもよい。一実施形態として、摩耗インジケータ12の上面は、柱14が上面のレベルまで磨耗すると磨耗する着色コーティング(図示せず)でコーティングすることができ;その摩耗レベルで、着色コーティングは、摩耗し、ある程度の摩耗が生じたことを示す固定研磨物品の色の変化を引起す。
【0050】
さらに別の例として、摩耗インジケータは、固定研磨物品中の既知の位置に埋込むことができ、固定研磨物品が摩耗するにつれて、摩耗インジケータの相対位置を監視して、研磨複合材がどのくらい磨耗したかを監視することができる。具体的には、そのような摩耗インジケータは、固定研磨物品の表面に、または表面より下に配置されるか、固定研磨物品の層(たとえば、研磨複合材の層、サブパッド、または基材もしくはバッキング)間に配置された、検出可能なストリップ、たとえば、着色、金属、もしくは磁気ストリップなどの、摩耗ストリップまたは磨耗バーの形態であってもよい。固定研磨物品が摩耗するにつれて、摩耗インジケータとワークピースの表面との間の距離が変化する(たとえば、減少する)。そのような距離は、測定および監視することができ、また、摩耗バーとワークピース表面との間の特定の距離に達すると、固定研磨物品を取替えることができる。この距離は、任意の適切な技術によって、摩耗インジケータを使用して、直接または間接的に、測定することができる。一例として、ワークピース表面からの磁気材料の距離は、ホール効果センサを使用して、測定することができる。読取りヘッドによって検知されるような信号強度は、距離が接近するにつれて、大きさを増すことができる。
【0051】
この実施形態の一例が、図5に示されている。この図において、固定研磨物品630は、埋込まれた摩耗バー632を含む。摩耗バーは、いかなる検出可能な材料であってもよく、その位置を、研磨物品630を通して定めることができる。摩耗バーに有用な材料の例は、固定研磨物品の組成、および摩耗バーの位置を検出するのに使用される方法によることができる。いくつかの有用な材料としては、金属材料、磁気材料が挙げられ、固定研磨物品の少なくとも一部が可視光を通す場合は、ことによると、着色材料さえ挙げられる。図5は摩耗バーを示しているが、検出可能な材料は、いかなる有用な形態であってもよい。使用中、固定研磨物品は、基材640と接触し、研磨複合材エレメント604を磨耗し、これにより、摩耗バー632と基材640の表面638との間の距離636が短くなる。距離636は、摩耗バー632の位置を測定することによって測定することができ、これを用いて、固定研磨物品630の摩耗量および残っている有用な寿命を把握することができ、すなわち、特定の最小距離に達すると、固定研磨物品630を新しい固定研磨物品と取替えることができる。
【0052】
さらに別の例示的なタイプの摩耗インジケータは、存在する場合に検出できるが、固定研磨物品の摩耗、特に研磨複合材エレメントの摩耗の特定の量の後に磨耗するような位置で、固定研磨物品に含まれる、研磨可能な摩耗インジケータである。研磨可能な摩耗インジケータの例は、固定研磨物品の表面に配置されるか、固定研磨物品中に所望の深さで配置された、研磨可能な可視マーカ、磁気もしくは金属の塗料または他の材料、または他のいかなる検出可能かつ研磨可能な材料であってもよい。
【0053】
図2は、固定研磨物品の表面上の研磨可能な摩耗インジケータを示すように使用することができる。上記のように、摩耗インジケータエレメント12の上面は、検出可能な着色材料、金属材料、または磁気材料などの、研磨可能な摩耗インジケータ(図示せず)でコーティングすることができる。固定研磨物品16の有用な寿命の間、研磨可能な摩耗インジケータは、存在し、かつ検出可能であり;研磨複合材エレメント14が、摩耗インジケータエレメント12の表面のレベルまで、かつこれを過ぎて摩耗すると、摩耗インジケータエレメント12の表面にコーティングされた研磨可能な摩耗インジケータは、磨耗し、もはや検出可能でなくなる。
【0054】
図7は、固定研磨物品618の表面より下に配置された、たとえば、固定研磨物品618に埋込まれた、研磨可能な摩耗インジケータを示す。研磨可能な摩耗インジケータ607は、研磨表面602より下に配置され、存在する間は検出可能であるが、研磨複合材エレメント604が摩耗すると磨耗する深さで、研磨複合材エレメント604に埋込まれている。研磨可能な摩耗インジケータ607の深さは、インジケータ607を、固定研磨物品600の寿命の間、所望の時間、最適な時間、または好都合な時間に磨耗させる、表面602より下の深さであってもよい。また、図7は、線形エレメントまたは線形バーの形態の、3つの研磨可能な摩耗インジケータを示しているが、いかなる数およびいかなるサイズまたは形状を用いてもよい。
【0055】
説明されたように、摩耗は、本発明のいくつかの実施形態において、固定研磨物品の研磨表面(すなわち、「前面」)を観察することによって、固定研磨物品の研磨表面の特徴の観察可能な変化を監視することによって、測定してもよい。摩耗インジケータの他の実施形態は、固定研磨物品の裏面を、特に固定研磨物品およびその取付物中の窓、穴、または他のアパーチャを通して、観察することによって、使用することができる。
【0056】
固定研磨物品の裏面から監視してもよい摩耗インジケータのいくつかの例としては、研磨物品が、摩耗インジケータを検知するのに使用されるメカニズム(たとえば、「検知放射線」)を通すか、またはアパーチャが固定研磨物品に含まれているために、研磨物品を通して見える、摩耗インジケータが挙げられる。取付物は、また、裏面から摩耗インジケータを監視するのを可能にするように設計しなければならない。
【0057】
固定研磨物品の裏面から観察できる磨耗インジケータの一例は、光学原理で作用する摩耗インジケータであり、固定研磨物品の摩耗により、固定研磨物品を通る経路の光学性質の変化、または固定研磨物品を通り、ワークピースまでの経路の光学性質の変化のうちの1以上が、ことによると、ワークピースを修正する際に固定研磨物品とともに使用される液体によって、引起される。
【0058】
より具体的には、図6に示されたような固定研磨物品は、固体であるが透明な窓、たとえば、アパーチャ(穴)、ガラス、ポリカーボネート、または、あるタイプの検知放射線を通し、かつ、たとえばビームの形態の、検知放射線を、窓および裏面を通過させる、別の材料の形態の、透明な摩耗インジケータ646を含むことができる。透明な摩耗インジケータは、可視放射線を通さなくてもよく、可視放射線以外の放射線が有用であることができる。
【0059】
摩耗インジケータの光学特性を監視して、いつ摩耗インジケータがワークピースと接触するかを定めることができる。これは、たとえば、固定研磨物品644より下から始まり、摩耗インジケータ646、空間642を通って、ワークピース640の表面638まで、上方に移動する、経路648の光学特性を測定することによって、行うことができる。光学特性は、色またはインデックスもしくは屈折などであってもよい。固定研磨物品644の使用中、研磨複合材エレメント604は、摩耗インジケータ646とワークピース640の表面638との間の距離および空間642を維持する。空間642は、固定研磨物品644の裏面、すなわち、下側から、摩耗インジケータおよび空間の光学特性を監視することによって、検出することができる。摩耗インジケータ646とワークピース表面638との間の空間642は、摩耗インジケータ646を通して検出できる、色および屈折率などの光学特性を示す。光学特性は、ワークピースの光学特性、および処理に使用される液体の光学特性に影響される。液体は、空間642中に存在してもよく、空気も空間642中に存在してもよく、いずれかまたは両方の存在が、線648に沿った光学特性に影響を及ぼす。研磨複合材エレメント604が、摩耗インジケータ642が基材表面638と接触する程度まで磨耗すると、測定されている光学特性が、予測可能なように変化し、なぜなら、空間642がなくなり、線648に沿った、摩耗インジケータを通して観察される光学特性は、本質的に、(おそらく空気または液体の薄層を通して)ワークピース表面638と接触する摩耗インジケータ646の特性になるからだ。これらの光学特性の観察は、固定研磨物品の摩耗量および残りの寿命と相互に関連させることができる。
【0060】
図8は、どのように、摩耗インジケータが、固定研磨物品の形状、形態、または設計、たとえば、研磨複合材または摩耗インジケータ複合材の形態、形状、設計をとることができるかを示し、この図において、固定研磨物品中に設計された空隙またはアパーチャの形態を示す。具体的には、固定研磨物品619は、底部から始まり、固定研磨物品619を部分的に通って延在する空隙608を含む。研磨複合材エレメント604の、空隙608のすぐ上に配置された部分が磨耗すると、空隙が、固定研磨物品を通る、見えるアパーチャになる。これらは、視覚的に、または固定研磨物品と基材との摩擦力の変化に基いて、または他の態様で、検出することができる。
【0061】
図示されていない、代替実施形態として、摩耗インジケータは、動作流体をプロセスに導入するのに使用される、固定研磨物品を通るアパーチャの形態をとってもよい。アパーチャは、固定研磨物品のどの部分を通ってもよく、たとえば、柱の形態の研磨複合材エレメントを通ってもよく、または、たとえば、孔または溝を定める、研磨複合材エレメント間の領域にあってもよい。このタイプの摩耗インジケータは、アパーチャに関連し、固定研磨物品の摩耗中に変化するプロセスパラメータを、監視することによって、使用することができる。たとえば、アパーチャを流れる動作流体の圧力または漏れレートは、固定研磨物品の漸進的な摩耗とともに変化し、かつ、固定研磨物品の摩耗の程度に(処理中)相互に関連させることができる。
【0062】
さらに別の可能性として、摩耗インジケータは、ワークピース、たとえば、あるタイプの検知放射線を通すワークピース、または、固定研磨物品、ワークピース、処理に必要な液体、もしくはこれらの組合せを見るのを可能にする穴もしくはアパーチャを含むワークピースを通して監視できるタイプであってもよい。透明なワークピースの一例は、ダイヤモンド研磨技術を用いてポリッシングされたテレビフェースプレートなどのガラスワークピースである。現れるか、薄れるか、消えることによって、色を漸進的にまたは突然、変化させる、視覚摩耗インジケータは、透明な基材では、特に有用であることができるが、他のタイプの摩耗インジケータも有用であろう。
【0063】
固定研磨物品に組入れられた摩耗インジケータの他の実施形態は、上記開示から明らかであり、上記の概念および特定の製品の実施形態の1以上、または他のものを含んでもよい。たとえば、摩耗インジケータは、研磨複合材エレメントのさまざまな有用な形状およびサイズのいずれかの研磨複合材エレメントのベースにあるマーカの形態であってもよいし、任意の形状の研磨複合材エレメント間に配置された構成要素として存在してもよい。
【0064】
固定研磨物品は、ワークピース(「基材」と呼ばれることもある)の表面を修正するのに使用することができる。固定研磨物品を使用する、いくつかの方法は、上記説明から明らかであるが、また、次のとおりに、より具体例に関連する。
【0065】
ワークピースは、固定研磨物品を使用して、処理できる、たとえば、研磨できるか、ポリッシングできるか、他の態様で修正できる、いかなるワークピースであってもよい。好ましいプロセスは、特に化学機械研磨方法を組入れることによるが、必ずしもこの方法を組入れない、半導体の表面の修正を伴う。
【0066】
半導体基材は、半導体ウェーハなどの超小型電子デバイスを含むことができる。半導体ウェーハは、実質的に純粋な表面、またはコーティングもしくは別の材料で処理した表面を含んでもよい。具体的には、半導体ウェーハは、ブランクウェーハ(すなわち、金属化領域および絶縁領域などのトポグラフィ特徴を加える目的で処理する前のウェーハ)または処理ウェーハ(すなわち、ウェーハ表面にトポグラフィ特徴を加えるための1以上の処理工程にかけた後のウェーハ)の形態であってもよい。「処理ウェーハ」という用語は、ウェーハの露出表面全体が、同じ材料(たとえば、二酸化ケイ素)から作られた「ブランケット」ウェーハを含むが、これに限定されない。この方法が有用であることができる1つの領域は、半導体ウェーハの露出表面が、1以上の、金属酸化物含有領域、たとえば、二酸化ケイ素含有領域を含む場合である。
【0067】
一般に、処理前のワークピース表面より「平坦な」および/または「均一な」および/または「粗く」ない表面を得るために、ワークピース表面を修正することが望ましい。望ましい「平坦性」「粗さ」、および/または「均一性」の特定の程度は、個別のワークピース、およびワークピースが意図された用途、ならびにワークピースがかけられるその後の処理工程の性質によって変わる。しかし、一般に、「平坦性」「粗さ」、および/または「均一性」を測定する、いくつかの既知の方法がある。
【0068】
固定研磨物品を使用してワークピース表面を修正する方法は、周知であり、一般に、ワークピースと固定研磨物品とを、所望の圧力、および所望の相対動作、たとえば、それらの間の、回転動作、線形動作、または他の態様の動作で、接触させることを含む。
【0069】
特定の方法、たとえば、平坦化プロセスは、ワークピースおよび固定研磨物品と接触した液体を使用して行うことができ、液体は、ワークピースに悪影響または損傷を与えずに、所望の平坦化をもたらすように、ワークピースの組成に基いて、選択される。
【0070】
液体は、化学機械研磨プロセスによって、固定研磨物品と組合せて、処理に寄与してもよい。一例として、SiO2の化学研磨は、液体中の塩基性化合物がSiO2と反応して、水酸化ケイ素(silicon hydroxides)の表面層を形成する場合に発生する。機械的プロセスは、研磨物品が表面から金属水酸化物を除去する場合に発生する。
【0071】
液体のpHは、ワークピースを修正する際に研磨物品の性能に影響を及ぼすことがあり、化学組成およびトポグラフィを含む、平坦化されているワークピース表面の性質に基いて、必要に応じて選択することができる。ワークピースが、また金属酸化物(たとえば、二酸化ケイ素)を含有するシリコンウェーハ表面を含む場合、液体は、pHが5を超える、好ましくは6を超える、より好ましくは10を超える、水性媒体であってもよい。10.5および14.0の範囲内、たとえば、約10.5から12.5のpHが、好ましいことがある。銅ワークピースとともに使用するのに適した化学物質の例は、カイサキ国際公開第98/49723号、および1999年3月10日に出願され、本願明細書に援用する、譲受人の同時係属中の米国特許出願第09/266,208号に記載されている。
【0072】
金属酸化物含有ウェーハ表面を修正する際に使用するのに適した液体媒体の例としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化アンモニウム、水酸化リチウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウムなどの水酸化物化合物、およびアミンなどの化合物を含有する塩基性組成物を含有する水溶液が挙げられる。塩基性液体媒体は、また、1を超える、塩基性材料、たとえば、水酸化カリウムと水酸化リチウムとの混合物を含有してもよい。金属水酸化物含有液体媒体の一例は、水酸化カリウム濃度が約0.1から0.5%(たとえば、約0.25%)である、脱イオン水または蒸留水に溶かした水酸化カリウムの溶液である。
【0073】
液体は、また、特に半導体ウェーハの表面を修正する際に、化学エッチャントを含んでもよい。理論に縛られることを望まないが、化学エッチャントは、半導体ウェーハの最も外側の表面を「侵し」、ことによると、これと反応することがあると理論化される。そこで、研磨物品は、半導体ウェーハの最も外側の表面上に形成した、結果として生じる材料を除去する。化学エッチャントの例としては、強酸(たとえば、硫酸、フッ化水素酸など)および酸化剤(たとえば、過酸化物)が挙げられる。
【0074】
液体は、また、必要であれば、固定研磨物品の表面を破壊するのを助けてもよく、それにより、使用中、固定研磨物品の浸食性および浸食レートを増す。たとえば、固定研磨物品が、水溶性バインダー、または木材パルプなどの水に敏感な充填剤を含有する研磨複合材を含む場合、水含有液体媒体は、水への溶解をもたらすか、研磨コーティングに吸収され、それにより、固定研磨物品の浸食性が高められる。
【0075】
液体は、また、界面活性剤、湿潤剤、バッファ、防錆剤、潤滑剤、せっけんなどの添加剤を含有してもよい。これらの添加剤は、ワークピース表面の損傷を回避しながら、所望の利点をもたらすように選択される。平坦化中に固定研磨物品と半導体ウェーハ表面との摩擦を低減するために、たとえば、潤滑剤を含めてもよい。無機微粒子も、液体に含めてもよい。これらの無機微粒子は、切削レートを助けてもよい。そのような無機微粒子の例としては、シリカ、ジルコニア、炭酸カルシウム、クロミア(chromia)、セリア、セリウム塩(たとえば、硝酸セリウム)、ざくろ石、ケイ酸塩、および二酸化チタンが挙げられる。これらの無機微粒子の平均粒度は、約1,000オングストローム未満、好ましくは約500オングストローム未満、より好ましくは約250オングストローム未満であるべきである。
【0076】
液体の量は、好ましくは、特定の基材で有用であるのに十分であり、たとえば、半導体ウェーハの表面から金属水酸化物堆積物を除去するのを助けるのに十分である。
【0077】
ワークピースの処理が完了した後、ワークピースを、必要に応じて処理することができ、たとえば、半導体ウェーハを、典型的には、当該技術において知られている手順を用いて、洗浄する。
【0078】
ワークピースの表面を修正するのに使用する間、固定研磨物品を、好ましくは、サブパッドに固定することができる。サブパッドは、固定研磨物品をワークピースに接触させることを含む、ワークピースの処理を考慮し、ワークピース表面と固定研磨物品との接触圧力(すなわち、全ウェーハ裏面圧力)は、少なくとも部分的に、特定の研磨物品による。一般に、接触圧力は、好ましくは、約10psiを超えない。
【0079】
本発明によれば、ワークピースの表面を修正するために固定研磨物品を使用するプロセスは、固定研磨物品の、使用、残りの寿命、または取替えの必要を監視するために、摩耗インジケータを使用することができる。固定研磨物品は、固定研磨物品上で摩耗のしきい値量が発生したことを示す変化を検出する任意の仕方で、監視することができる。変化の例としては、可視性、または他の視覚特性、光学特性、もしくは非視覚特性による検出可能性などの、摩耗インジケータの特性または形態の変化が挙げられる。具体的には、特に、摩耗インジケータが基材と接触するか、ほとんど接触する程度まで、研磨複合材エレメントが磨耗した後、摩耗インジケータは、検出可能に、たとえば見えるようになってもよく;ワークピースの表面の、騒音、加えられた摩擦、スクラッチ、もしくは研磨、または視覚表示によって測定されるような、摩耗インジケータとワークピースとの単純な接触;固定研磨物品の形態または特性、たとえば、その色または平均の色の変化;摩耗インジケータの位置を測定するような、基材が摩耗インジケータから最小距離未満であるための、ワークピースと摩耗インジケータとの間の距離または間隔の変化などがある。
【0080】
具体例として、摩耗インジケータは、染料などの視覚マーカであってもよく、固定研磨物品を使用するプロセスは、固定研磨物品の研磨表面を視覚的に監視することを含むことができる。これは、研磨物品を、ワークピースとの接触から移動させるか、好ましくは、使用中、および、研磨物品が、ワークピースと接触したままであり、かつワークピースを処理し続ける間、研磨物品を視覚的に監視するための機構を設定することによって、行うことができる。好ましくは、使用中に研磨物品を連続的に監視することは、たとえば、ベルトの形態の固定研磨物品を使用して行うことができ、ベルトは、ローラー周りを移動し、ベルトの表面は、任意にワークピースの動作とともに、ワークピースと接触する。そのような処理方法は、周知であり、固定研磨物品を使用する処理の技術において理解される。使用中、研磨物品ベルトの表面全体が、ワークピースと接触しないので、ベルトを視覚的に監視することができ、視覚摩耗インジケータが見えるようになると、ベルトを替えることができる。視覚的監視は、作業者によって行うことができ、または、電子的に行ってもよい。
【0081】
図9は、本発明の固定研磨物品を使用して半導体ウェーハを平坦化するための簡単な装置を示す。図示されたタイプの装置および多数の変形例、ならびに他のタイプの装置は、ポリッシングパッドおよびゆるい研磨スラリーとともに使用することが周知である。適切な市販の装置の一例は、アリゾナ州フェニックスのアイペック/ウェステック(IPEC/WESTECH of Phoenix,AZ)から入手可能なCMP機械である。
【0082】
図9に示されているように、装置30は、モータ(図示せず)に接続されたヘッドユニット31を含む。チャック32は、ヘッドユニット31から延在し、そのようなチャックの一例は、ジンバルチャックである。チャック32は、好ましくは、異なった力に対応し、かつ、固定研磨物品がウェーハ上で所望の表面仕上げおよび平坦度を維持できるように旋回するように、設計されている。
【0083】
チャック31の端部には、半導体ウェーハ34をヘッドユニット31に固定するのを助け、平坦化中に半導体ウェーハが外れないようにするためのウェーハホルダ33がある。
【0084】
ウェーハホルダ33が回転する速度は、特定の装置、平坦化条件、研磨物品、および所望の平坦化基準による。しかし、一般に、ウェーハホルダ33は、約2から約1,000rpm、典型的には約5から約500rpm、好ましくは約10から約300rpm、より好ましくは約30から約150rpmで、回転する。ウェーハホルダの回転が遅すぎるか、速すぎる場合、所望の切削レートが得られないことがある。
【0085】
ウェーハホルダ33は、円形に回転してもよい。任意に、ウェーハホルダ33は、回転するときに、たとえば、円形螺旋、8の字形、コークスクリュー、または他の均一に、不均一に、もしくはランダムに、振動または震動してもよい。好ましくは、固定研磨物品39のサイズは、ウェーハホルダ33のサイズより大きく、さらに、プロセスは、ウェーハホルダ33が、固定研磨物品39に対して動き、固定研磨物品表面42の異なった領域と接触するような、固定研磨物品39とウェーハホルダ33との間の動作を含む。固定研磨物品39およびウェーハホルダ33の相対サイズは、固定研磨物品の表面領域の一部が、ワークピースと接触せず、したがって、見えるままであるのに十分であることができる。可視領域は監視することができる。
【0086】
固定研磨物品は、典型的には、直径が約10から200cm、好ましくは約20から150cm、より好ましくは約25から100cmである。研磨物品は、約5から10,000rpm、典型的には約10から1000rpm、好ましくは約10から250rpmで回転してもよい。半導体ウェーハおよび固定研磨物品の両方が、同じ方向に回転することが好ましい。しかし、半導体ウェーハおよび固定研磨物品は、また、反対方向に回転してもよい。
【0087】
装置30は、また、研磨表面42を有する固定研磨物品39を保持するベースユニット41を有する。サブパッド40が、ベースユニット41に接続され、かつ、固定研磨物品39に取付けられている。一般に、サブパッドは、平坦化中に固定研磨物品が半導体ウェーハ表面全体を平坦化するように、弾性でなければならない。サブパッドが、ポリウレタンフォームなどの適合可能な材料から作製されることが好ましい。
【0088】
プロセスの好ましい実施形態は、次のとおりであることができる。バッキングに結合した複数の研磨複合材エレメントを含み、研磨複合材エレメントが、複数の研磨粒子とバインダーとを含む、三次元テクスチャー加工固定研磨物品を提供する。摩耗インジケータが、たとえば、1以上の研磨複合材エレメントのベースにある染料などの視覚マーカなど、さまざまな形態のいずれかで、かつ、使用中に研磨複合材エレメントの所定の量が磨耗するか浸食された後、見えるようになる量および位置で、含まれている。
【0089】
サブパッドを、固定研磨物品のバッキングに取付け、サブパッドはバッキングと概ね同一の広がりを持つ。サブパッドは、ヤング率が約100MPa未満であり、残りの圧縮応力が少なくとも約60%である、少なくとも1つの弾性エレメントと;弾性エレメントおよび固定研磨物品のバッキングと概ね同一の広がりを持ち、これらの間に介在する、少なくとも1つの剛性エレメントとを含み、剛性エレメントは、ヤング率が、弾性エレメントより高く、少なくとも約100MPaである。適切なサブパッドの構成は、米国特許第5,962,950号に開示されている。
【0090】
研磨物品は、ワークピースに適切な直径、たとえば、典型的には、25cmより大きい直径、しばしば、36cmより大きい直径、時には、50cmより大きい直径を有するディスクの形態であってもよい。
【0091】
図9を参照すると、溜め37は、液体43を保持し、液体43は、チュービング38を通って、半導体ウェーハ34と研磨表面42との間のインターフェースにポンピングされる。
【0092】
平坦化中、任意に、研磨物品と半導体ウェーハとの間のインターフェースへの媒体の一貫した流れがあってもよい。
【0093】
図90は、また、視覚摩耗インジケータを使用して、本発明によって、どのように固定研磨物品の摩耗を監視できるかを示す。図9は、固定研磨物品39の色を監視する光検出器49を示す。処理中、固定研磨物品39の研磨複合材エレメントは、摩耗するか浸食され、光検出器49で検出できる視覚(たとえば、着色)マーカを露出する。視覚マーカが検出されると、固定研磨物品39は、磨耗したと理解され、新しい固定研磨物品と取替えることができる。
【0094】
摩耗インジケータを含む固定研磨物品の製造
本発明の固定研磨物品は、固定研磨物品を準備する既知の技術によって準備することができ、研磨材および固定研磨物品の当業者は、どのように摩耗インジケータを固定研磨物品に組入れることができるか、理解するであろう。
【0095】
三次元テクスチャー加工固定研磨物品を提供する、一般の方法は、次のとおりである。バインダー前駆体と研磨粒子との混合物を含有するスラリーを、固定研磨物品のテクスチャー加工表面の所望の形状と逆の空洞を有する製造工具に付与する。スラリーがバッキングの表面を濡らすように、バッキングを製造工具の露出表面と接触させる。次に、バインダーを、少なくとも部分的に、固化、硬化、またはゲル化することができる。固定研磨物品が前の工程で完全に硬化しなかった場合、固定研磨物品を、製造工具から取出し、完全に硬化させることができる。代わりに、スラリーをバッキングの表面に付与し、次に、製造工具をバッキング上のスラリーと接触させることができる。したがって、研磨複合材は、バッキングに接着した複数の研磨複合材エレメントの形態をとる。
【0096】
摩耗インジケータは、固定研磨物品製造の当業者には明らかであろう技術を用いて、固定研磨物品に組入れることができる。これらは、固定研磨物品を準備するのに使用される未硬化バインダー前駆体に、摩耗インジケータを組入れること、たとえば、好ましくは一貫した深さで、必要に応じて、固定研磨物品の研磨複合材エレメントの一部または全部に、摩耗インジケータを組入れることを含むことができる。
【0097】
固定研磨物品の研磨表面の一部または全体にコーティングされた検出可能な材料の形態をとる摩耗インジケータは、そのようなコーティングを固定研磨物品の少なくとも一部に付与するだけで、準備することができる。
【0098】
固定研磨物品を製造するために、他の方法を用いることができ、研磨複合材エレメントまたは摩耗インジケータ複合材エレメント、またはバッキングもしくは固定研磨物品の他の任意の構成要素にさえも、摩耗インジケータを組込む、たとえば、埋込む。
【0099】
一般に、摩耗インジケータは、積層またはコーティング技術によって、バッキング中に、または、バッキングと、固定研磨物品の研磨複合材エレメント、もしくは他の任意の層との間に、設けることができる。
【0100】
別の例として、製造工具の空洞に、バインダー前駆体と研磨粒子とを含有するスラリーを、部分的に充填してもよく、また、スラリーを、任意に、部分的にまたは完全に硬化させてもよい。摩耗インジケータを、スラリーの露出した表面に付与してもよい。たとえば、塗料または染料などの視覚インジケータの層を、露出した表面にコーティングしてもよく、残りの空洞空間を充填することができる。代わりに、空洞を部分的に充填した後、バインダー前駆体と、染料または顔料などの摩耗インジケータとを含む前駆体(「摩耗インジケータ前駆体」)を使用して、1以上の工具空洞の残りの空間を、部分的にまたは完全に充填することができる。摩耗インジケータ前駆体は、バインダー前駆体または別の硬化性材料を含有し、これを、次に、完全にまたは部分的に硬化させてもよく、空洞は、すでに満たされていなければ、完全に充填してもよい。便宜、効率、またはコストのために、摩耗インジケータ前駆体は、研磨粒子を含まなくてもよい。より一般的には、摩耗インジケータ前駆体を加えた後に充填された空洞の空間は、研磨粒子を含有しなくてもよく、なぜなら、研磨物品の摩耗表示部が、研磨材として機能しなくてもよいからであり、もっとも、研磨粒子が含まれる場合は、当然、研磨材として機能してもよい。
【0101】
摩耗インジケータを有する三次元テクスチャー加工固定研磨物品を提供する別の方法は、一般に、次のとおりである。テクスチャー加工表面の所望の形状に概ね対応する外形を有するバッキングを提供する。次に、バインダー前駆体中の研磨粒子のスラリーを、バッキングの外形表面上にコーティングし、硬化研磨複合材がバッキングの外形に概ね対応するテクスチャー加工表面を有するように、硬化させる。摩耗インジケータを、この方法で製造された固定研磨物品に組入れてもよく、たとえば、マーカを、研磨複合材エレメント上で、ある摩耗量が生じた後、検出可能にする、深さおよび位置で、バッキングの表面に、または表面より下に、配置することによって、組入れてもよい。代わりに、マーカを、検出可能に変化させるか、研磨複合材エレメント上で、ある摩耗量が生じた後、検出可能にする位置で、スラリーに組入れることができる。スラリー全体に配置された視覚マーカは、スラリーから形成された研磨複合材エレメントが、摩耗し、(異なった色の)バッキングを露出するにつれて、色が変化する、図15の製品と類似した製品をもたらす。
【0102】
性能を、向上させるか、他の態様で変更するために、固定研磨物品に特定の付加的な修正を行ってもよい。たとえば、研磨物品に穴をあけて、研磨層および/またはバッキングを通る開口部を設け、使用前、使用中、または使用後、流体を通過させてもよい。
【実施例】
【0103】
本願明細書に開示され、請求された本発明は、研磨材製品および処理技術に見出された問題に対処し、これを解決し、効率を向上させ、CMP処理のコストを下げ、一方、ウェーハ間の均一性および半導体デバイスの質を維持する。本願明細書に記載された本発明は、以下に記載される実施形態で例示されるが、実施形態は、本発明を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0104】
実施形態No.1
本発明概念は、化学物質を導入するための浸透性ウェブ、たとえば、微孔性ウェブを提供することにある。利点は、さらに、ウェブの下の気泡を防止することを含む。ウェブ材料自体は、供給化学物質を浸透できる。
【0105】
CMP中に生じる1つの問題は、ウェーハの下に効果的に化学物質を供給すると、ウェーハの中心における窮乏が生じることである。これは、固定研磨材のCMPおよび従来のスラリーのCMPの両方にあてはまる。ウェーハが回転するときに、前端縁−後端縁状態が生じる。しかし、いずれの場合も、ウェーハの端縁の周りで、あるポイントで、端縁の異なったポイントのすべてが前になり、あるポイントで、それらのすべてが後ろになるが、中心は常に中心である。回転中、ウェーハにいくらかの枯渇があることがあり、ウェーハは、ウェーハの中心の周りを回転する。したがって、ウェーハの中心は、常に、ある中間化学物質濃度である。したがって、化学物質濃度が、高くなり、低くなり、また、高くなり、低くなり、非常に不安定な状態を引起す。この問題は、浸透性研磨パッドを提供し、ウェーハのどこでも化学物質の濃度が均一になるようにすることによって、解決される。ウェブは、底部から上に、垂直方向に浸透性である。化学物質は、プラテン自体を通って上に、直接膜を通って供給される。
【0106】
別の利点は、気泡がトラップされた場合、非平坦表面を研磨材に与えることによって、それが外に浸透することである。
【0107】
この配置は、真空ホールドダウンと不適合ではなく、なぜなら、半透性膜を通して、それを吸うことによって、膜の圧力降下が起こり、これは、必要なホールドダウンを与えるものだからである。
【0108】
態様は、一部分の真空チャネルおよび別の部分の化学物質供給チャネルのパターンを含む。したがって、真空ホールドダウンは、局部的な引裂を伴わずにフィルム上で良好なホールドダウンを得るのに十分に均一に分散している。化学物質供給は、空気および化学物質供給チャネルの間隔が適切な状態で、フィルムを通って上に進む。
【0109】
実施形態No.2
本発明は、ウェブのプラスチックマトリックスにプロセス化学物質を含浸させることを伴う。そのような柱は、典型的には、高さが約50ミクロンであり、直径が約200ミクロンである。しかし、それの形状は、決して、本発明を限定しない。ポリッシングの間、最初のウェーハは、柱の頂部にあり、柱は摩耗し、それにより、後のウェーハは、柱の下部に対して露出する。
【0110】
CMP化学物質、たとえば、酸化剤、腐食抑制剤などの抑制剤、バッファ、およびキレート剤によって行われる、いくつかの異なった機能がある。したがって、特定の系、たとえば、銅、タングステン、または酸化物によって、幾分変わる、いくつかの異なった役割がある。しかし、化学物質含浸の概念は同じである。
【0111】
例示的な目的で、Cu系において、酸化剤は、銅を、侵し、酸化して、酸化銅を得る。それは2つの機能を行う。最初に、研磨がないところに腐食バリアを設ける−どこでラビングが発生しないかは、自己制限的である。したがって、エッチングが止まる。しかし、高いスポットにおいて、酸化物は、銅金属よりポリッシングしやすい。したがって、酸化物を、ポリッシングし、次に、再び酸化し、ポリッシングし、次に、再び酸化する。酸化物は、低いスポットにおいて、十分に良好なバリアではなく、それが、ポリッシングされない低いスポットで表面を覆う際に酸化剤を基本的に助けるために、いくつかの腐食抑制剤、たとえば、BTAを含む理由である。高いスポットでのポリッシングの機械的作用により、酸化物層および抑制剤の両方が除去され、それにより、銅が新たに侵され始める。化学物質バッファは、溶液のpHを維持するために用いられ、なぜなら、これらの化学物質は、pH活性であるからである−それは、pHに依存する、電気化学タイプのプロセスである。キレート剤は、溶液中の銅を取り、溶液中に銅を維持し、それにより、ラビングされた材料が、ウェーハ上に再堆積せずに、除去される。
【0112】
バッファをプラスチックマトリックスに含浸させて、所望のpHを維持することが、特に有利である。プラスチックマトリックスに含浸させたバッファを、まさに必要なポイント−ちょうどポリッシングのポイントに−連続的に供給する。こうして、いずれのタイプの化学物質、たとえば、バッファ、酸化剤、抑制剤などを、柱に供給することができる。
【0113】
化学物質を柱に入れることに、いくつかの利点がある。1つは、それが徐放性をもたらすことである。柱が摩耗するにつれて、ますます多くの化学物質が、非常に制御された仕方で供給される。
【0114】
パッドは、ウェブ材料自体と一体的または非一体的にバッキングとして供給される、柔らかいものを指し、ウェブ材料は、柱を保持するバッキングフィルムおよび柱自体である。非常に極小的な観点からは、ウェブは、柱およびバッキングである。ウェブの場合、リール間を進むときに、それは、バッキングおよび柱だけであり、柔らかいサブパッドを、独立して供給する。ウェーハと接触するのは、柱自体である。したがって、柱が摩耗するにつれて、新しい化学物質が連続的に露出して徐放され、それにより、ちょうど、望まれる接触のポイントで、経時的に、より一定の濃度が得られる。
【0115】
さらに、ウェブ製造業者は、どのくらいの化学物質を含めるかを定めることができ、これは、化学物質を再び磨くために技術者に依存するより制御可能であり、なぜなら、現場で何が起こっているか、または装置が壊れているかどうかではなく、製造可能性位置によって、常に、同じ濃度になるからである。
【0116】
別の態様は、プロセスに対して不活性であるが検出可能な化学物質マーカを、柱の底部の近くに導入することを含み、それにより、柱の端部に近づくと信号を与える。そのような化学物質は、プロセス化学物質と不利に相互作用しない有機染料を含むことができる。それは、放出し始めると、色の変化のために、非常に目に明らかである。さらに、光学検出器を流出物ストリームに取付けることができる。本実施形態の別の態様は、最初のウェーハから後のウェーハまでのプロセス均一性のドリフトを検出し、柱中の適切な化学物質によってドリフトを補正することを含む。
【0117】
実施形態No.3
本実施形態は、異なった形状、異なったサイズ、異なった高さ、異なった材料、および異なった粒子分布を有する複数の柱を有する固定研磨ウェブを形成することを伴う。これは、異なった機能、たとえば、金属および酸化物の同時のCMPのために、ウェブを調整する能力をもたらす。
【0118】
本実施形態は、経時的に接触する、いくつかの柱を、それらの一部が摩耗すると、ウェーハがますます多くの柱と係合し始めるように、調整することによって、経時的なプロセスドリフトの問題を解決する。別の問題は、最初の柱の接触と、いくらかのCMPの後の、後の柱の接触との間のレート差から生じる。最初の、より低い柱との接触は、異なったレートである。
【0119】
ウェブ上の異なった形状を組合せることによって、異なった形状の利点が得られる。プロセス中の後の段階で、たとえば銅が、酸化物の上でなくなり始め、タンタル(Ta)のバリア層が露出する。Taも除去し、酸化物上で止まらなければならない。この態様は、選択性を調整することを伴うが、従来、ウェブは、Taおよび酸化物の両方に対して、非常に選択的であり、たとえば、Ta約500から1および酸化物約250から1である。本実施形態の態様は、目標とされたエッチングのために、柱を適切な化学物質で戦略的に配合することによるような、選択性が1対1対1のウェブを含む。
【0120】
異なった構造またはパターンを得るために、柱の形状、高さ、および直径を変えることは、容易に実現することができる。より小さい柱は、除去レートがより良好であり、研磨がより速く、なぜなら、より小さいものは、より良好に掘る能力を有するからである。
【0121】
実施形態No.4
本発明は、ウェーハ上の高いスポットおよび低いスポットの両方を効果的に処理するために、非線形圧縮性を得るようにウェブの圧縮性を変えるという概念を含む。圧縮下で、強度および本体を与えるためにシリカ充填剤を充填した一般のシーラントエラストマーとともに、材料が約50%に圧縮されるにつれて、圧縮率は著しく増加する。柔らかいシーラントが圧縮されるにつれて、ポリマーが圧縮するが、充填剤と充填剤が接触すると、圧縮が完全に止まり、すなわち、非常に非線形の圧縮性である。本実施形態において、柱が設けられ、それにより、力を加えると、柱は、特定の量を圧縮できるが、その後、さらなる力が、柱をさらに圧縮しない、すなわち、非線形スプリングである。高い部分と低い部分とを有するウェーハでは、高い部分が、柱と接触し、柱を圧縮して、大きい力を得る。それらが低い部分と接触する場合、弱い力が得られる。非線形力を与えることにより、ウェーハの一部が、低いスポットを超えて数ミクロン突出し、柱を、より大きい程度に圧縮し、柱をさらに堅くし、それにより、柱がより硬く押返す。柱の圧縮率は、ポリマーを適切に架橋するか、充填剤の量を変えるか、またはポリマーの性質を変化させる、たとえば、より線状のポリマー、もしくはより三官能性のポリマー、もしくは四官能性ポリマーにさえすることによって、変化させることができる。これは、ポリマー業界において周知の技術である。
【0122】
本発明概念は、ウェーハが押下げられるにつれて、限界において、ウェーハ上の高いポイントのみが、パッドと自動的に接触し、ポリッシングされることである。各柱の圧縮率は、柱に加える力の量によって、変わる。したがって、各柱は、小さいスプリングと同様であり、摩擦力は、加えた力とともに変わる。線形スプリングにおいて、力は、ずれに対して、比較的一定である。しかし、本実施形態のような非線形スプリングでは、十分な圧力を加えた場合、力が大幅に増大し、それにより、低いスポットと比較して、ウェーハ上の高いスポットに、より大きい力を自動的に加える。
【0123】
実施形態No.5
有利に、熱消散材料を含む固定研磨ポリッシングウェブは、ポリッシング中の過度の熱蓄積と関連する問題を克服することができる。本実施形態の一態様において、熱消散物質を、柱および/または関連するバッキングシートに組入れる。熱伝導材料としては、金属粉末、たとえば、鉄、ニッケル、銅、亜鉛、スズ、鉛、銀、金、チタン、タングステン、パラジウム、ビスマス、インジウム、ガリウム、アルミニウム、およびそれらの合金、金属化されたポリマーまたは金属化されたセラミックス、たとえば、アルミナ、シリカ、ガラス、ポリアミド、ポリスチレン、ポリエーテルアミド、ポリアセチレン、ポリフェニレン、ポリフェニレンスルフィド、ポリピロール(polypyrol)、ポリチオフェン、および黒鉛などが挙げられる。伝導エレメントは、多くの形態、たとえば、粒子、ワイヤ、フィラメント、および金属化フレークなどで、提供してもよい。伝導エレメントは、非常にさまざまな規則的な形状および不規則な形状、たとえば、球、ロッド、フレーク、およびフィラメントであってもよい。バインダーは、熱可塑性もしくは熱硬化性型ポリマー、または、重合して中に熱伝導エレメントを有する熱伝導基材を形成するモノマーであってもよい。
【0124】
実施形態No.6
本実施形態は、シート上に複数の細長い柱を含む固定研磨ウェブに関連する。従来の柱は、直径が約125から1,000ミクロンであり、直径は高さの約2倍である。したがって、従来の柱は、最大500ミクロンまで、バッキングシートより上に延在する。本実施形態は、高さと直径の比が従来の実施とは反対の柱を形成することを含み、それにより、柱が、直径より著しく高い。このように、多数の非常に高い柱を形成する。それらの上端縁でポリッシングする代わりに、これらの高い柱は、剛毛のように傾き、それらの側面でポリッシングし、側面は、CMP中に摩耗する。したがって、高い柱を形成し、それにより、高い柱が、CMP中に傾き、側面からブラッシングを流し、頂部で丸くなる。
【0125】
有利に、本実施形態によれば、個別の柱を曲げるのに、小量の力しか必要でない。しかし、より高い柱が曲がり、互いに接触し、並んで互いに積重なるにつれて、力が増大する。この時点で、下向きの力が圧縮される。本実施形態の態様は、高さが約1ミクロンから約10ミクロンであり、約1ミクロンから約10ミクロンの間隔の柱を形成することを含む。
【0126】
実施形態No.7
本実施形態は、複数の柱を含む固定研磨物品を、柱がバッキングより上で同じ高さとなるように予め調整して、均一なテクスチャー、すなわち、柱上の均一な研磨表面を得ることを含む。このように、各柱は、まさに同じ上面、すなわち均一な表面および均一な高さを有する。この目標は、柱の研磨材料より硬い研磨材料によるような、物理的ドレッシング、ポリッシングデブリを含むスラリーのプリシーディング(pre−seeding)によって、実現することができる。ポリッシングデブリを用いるプリシーディングによって、最初のウェーハの影響がなくなる。最初のウェーハの影響は、従来、遭遇し、最初のウェーハとの最初の非均一性を伴う。後のウェーハは、ポリッシングデブリの存在下で、ポリッシングされると考えられる。したがって、ポリッシングデブリのプリシーディングによって、最初のウェーハの影響がなくなる。
【0127】
実施形態No.8
本発明は、現場レート測定(ISRM)デバイスに関する改良に関連する。ISRMデバイスは、ウェブ材料を通して光を照射し、フィルム厚さを測定する、レーザベースデバイスである。ウェブ材料は、研磨充填剤とポリマーバインダーとの複合材である。分散粒子は、典型的には、マトリックスと屈折率が異なり、それにより、散乱をもたらす。したがって、検出可能な強度のレーザを通すことは、非常に困難であり、特に、レーザが2回、移動しなければならない、(すなわち)中に入り、反射し、戻って出なければならないためである。本実施形態は、ポリマーマトリックスのリフラクトリー(refractory)インデックスを、研磨粒子と一致するように変えて、その問題を解決する。全く透明な材料を得るために、ポリマーのリフラクトリーを、リフラクトリーインデックスとほぼ一致するように容易に調整することができる。
【0128】
本発明の実施形態は、レーザ光透過材料から作製された研磨粒子およびバインダーを含む。たとえば、研磨粒子およびバインダーの両方を、透明なポリマー、たとえば、ポリウレタン、ポリカーボネート、エポキシ樹脂;無機鉱物、たとえば、サファイア、ガラス、石英;または硬い有機材料もしくは半有機材料、たとえば、ダイヤモンドまたはゲルマニウムから作製することができる。
【0129】
実施形態No.9
本発明は、米国特許第5,014,468号のような、ネガティブな柱を有する固定研磨ウェブを形成し、ネガティブな凹部に化学物質を組入れることにある。典型的には、柱は、パッドの表面の約10−25パーセントを形成し、少なくとも約75%を、開いたチャネル、すなわち、パーコレーション理論からの用語を用いると連結相として残す。連結相は、ずっと連結しているものである。開いた空間は連結相であり;柱は、互いに非連結である。本実施形態は、開いた空間を非連結相にし、柱を連結相にすることによって、従来の固定研磨パッドを逆にし、それにより、柱領域の同じ相対量を維持する。しかし、柱が、隔離された六角形凹部の周りの壁を構成するように、隔離された六角形凹部を形成することによるように、領域を壁で仕切るかせき止めることができる。ウェブとウェーハとを接触させるプロセスにおいて、化学物質をこれらの凹部内に供給する。化学物質は、主として液体であり、開いた空間、連結相の柱との関係は、液体が混ざり、行渡ることができることである。化学物質をこれらの隔離された凹部内に供給すると、化学物質は、ウェブによって輸送されるところであり、1つの場所にとどまる。したがって、化学物質は、基本的に、各々がポケットである、いくつかの異なった小さいセルによって、隔離される。遠回りの経路または曲がりくねった経路を、柱間に形成することができ、それにより、それらは、完全に隔離されていないが、効果的に隔離される。
【0130】
実施形態No.10
本実施形態は、異なった機能を行うための異なった領域を有する非均質ウェブを提供し、それにより、柔軟性を大きくすることにある。たとえば、柱を使用して、バフ仕上げを行うことができる。本実施形態は、異なった機能のために異なっている、ウェブの巨視的領域を提供する。たとえば、ウェブの1つの領域は、銅ポリッシング用であることができ、別の領域は、たとえば、Taを除去し、それにより、巨視的効果を得る。これは、ウェーハが、ウェブ材料上で円形に動き、その場所で回転する場合に、ラウンド/ラウンドポリッシングで容易に実現することができる。
【0131】
ウェーハは、効果的に、ウェブ材料上で円を描き、したがって、中心のトラックは、ウェブ上の円形経路内で均一な距離にある。しかし、端縁は、さらに外に延在することがあり、また、さらに中に延在することがあり、なぜなら、ウェーハが回るにつれて、端縁も回転するからである。したがって、たとえば、材料のストリップを、中心がそのストリップの上で、より多くの時間を費やすところに導入することによって、中心で、端縁に対して、ポリッシングが向上する。この概念は、異なった領域、巨視的領域におけるウェブの動作性能を変更して、たとえばウェーハ上の端縁より下の、性能を変更することを含む。
【0132】
実施形態No.11
本発明が対処する問題は、従来のウェブバッキング材料、すなわち、ポリエステルベースの材料であると考えられているものが、研磨するとこぼれることである。前進中のプラテンとウェブとの間の摩擦の相互作用により、プロセス中に粒子が発生する。この問題の解決策は、自己潤滑プラスチックなどのこぼれないバッキング材料を提供することにある。そのような自己潤滑プラスチックは、従来のものである。
【0133】
自己潤滑ポリマーの例としては、フッ素化アルカン、たとえばテフロン、フッ素化ポリエーテル、フッ素化ポリエステル、ポリエーテルケトン、たとえばPEEK、ナイロン、またはアセタール樹脂が挙げられる。自己潤滑ポリマー組成物の例は、樹脂成分と、約30重量%から約0.5重量%の潤滑系とを含む。ポリマー組成物に有用な樹脂成分は、ポリアミド、ポリエステル、ポリフェニレンスルフィド、ポリオレフィン、ポリオキシメチレン、スチレンポリマー、およびポリカーボネートから選択することができる。本発明の潤滑系は、樹脂成分の、摩擦および摩耗を低減するのに十分な潤滑量を含有すると特徴づけることができ、ポリテトラフルオロエチレン(polytetrafluorethylene)、ステアリン酸塩、および炭酸カルシウムを含むことができる。摩擦特性を向上させるために、固体潤滑剤および繊維、たとえば、黒鉛、雲母、シリカ、タルク、窒化ホウ素、および硫化モリブデン、パラフィンろう、石油、および合成潤滑油、ならびに他のポリマー、たとえば、ポリエチレンおよびポリテトラフルオロエチレンを含む、多くの他の材料を、樹脂成分に加えることができる。
【0134】
実施形態No.12
本発明は、いつ柱が消耗されたかを定めるための安全技術を提供する。実施形態は、不活性化学物質などのトレーサ成分を組入れて、部分的に消耗されたウェブによってポリッシングできるウェーハの数に関する警告を与えることを含む。別の態様において、機械的表示のためにノッチまたはバーを設ける。
【0135】
いくつかのインジケータは、CMPプロセスの終わりを示すために、周囲より高い。インジケータまたはバーに達すると、特定の量の高さのみが残る。これは、高さを目視するか物理的に検知して、いつ柱と摩耗バーの高さが同じになったかを定めることによって、検出することができる。
【0136】
実施形態No.13
本発明は、いつ研磨ウェブロールの端部に近づいているかを定めるための、ノッチなどの機械的手段を提供することにある。ウェブを前進させるとき、ロールを使い果たすのを回避するために、いつ端部が近づいているかを知ることが有利である。映画館の映写技師にリールの端部が近づいていることを示すためにフラッシュするドット、またはレジのレシートのピンクの筋と同様の、機械的または光学的に検出できるノッチを、好ましくは、プロセスへの影響を回避するためにウェブ裏面に、設ける。
【0137】
実施形態No.14
本発明は、ウェブをその長さ全体にわたってコード化し、ウェブの異なった部分の位置を定めるのを可能にすることにある。光学特徴認識で読取可能なバーコードまたは数字を使用することができる。小さい穴をあけて、検出可能なパターンを設けることができる。ウェブの長さに沿った、いかなるタイプのエンコーディングも、与え、適切なタイプのセンサで読取ることができる。本発明概念は、ウェブの長さに沿った位置をエンコーディングすることを伴う。少なくとも2つの利点がある。1つは、リアルタイムフィードバック、および任意の種類の動作制御である。たとえば、移動するウェブの長さを、フィードバック制御で定め、コマンド信号を活性化して、ウェブを前進させる。第2の利点は、前進したウェブの量を読取れることである。これにより、(1)ポリッシングされたウェーハの、ウェブ上の位置までの良好なトラッキング;および(2)ウェブの端部の近接を定め、操作者にウェブを取替えるように警告することが可能となる。
【0138】
実施形態No.15
たとえば1ミリメートルの、薄い、ダイヤモンドの単層を、炭化ケイ素粒子を含有するウェブ柱上に形成し、熱または溶媒を用いて化学物質で予め調整し、選択的にマトリックスを除去することによるように、化学物質で予め調整し、約500Åのマトリックスを、柱の頂部から除去して、ダイヤモンドを露出する。
【0139】
本実施形態は、有利に、超研磨材(superabrasive)の使用によって、ウェブの摩耗レートを長くし、超研磨材は、非常に硬い材料、たとえば、ダイヤモンド、または立方晶窒化ホウ素(cubic boronitride)に対して、当業界において使用される用語である。柱の摩耗レートは、柱が経時的に認識されるように変化しない程度まで低減し、それにより、CMP均一性が向上する。
【0140】
実施形態16
本発明は、ウェブの面または端部にパーフォレーションを設け、取扱いを向上させることにある。ロールにスプロケットを設け、パーフォレーションと係合させることができる。
【0141】
本発明は、実質的に円形のポリッシングシートおよび実質的に矩形のポリッシングシートである回転ポリッシングパッドを含む、あらゆるタイプの固定研磨物品に適用可能である。本発明は、CMPのウェーハ間レート安定性をもたらし、半導体デバイス製造のさまざまな段階で用いることができる。したがって、本発明は、さまざまな産業用途、特に半導体業界および磁気記録媒体業界におけるCMPにおいて、有用性がある。
【0142】
本発明の好ましい実施形態およびその汎用性の少しの例のみ、本開示に、示され、説明されている。本発明は、さまざまな他の組合せおよび環境で使用することができ、本願明細書に表されたような本発明の概念の範囲内の変更および修正が可能であることが理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0143】
【図1】固定研磨物品に関する。
【図2】固定研磨物品に関する。
【図3】固定研磨物品に関する。
【図4】固定研磨物品に関する。
【図5】固定研磨物品に関する。
【図6】固定研磨物品に関する。
【図7】固定研磨物品に関する。
【図8】固定研磨物品に関する。
【図9】固定研磨物品に関する。
【図10】固定研磨物品に関する。
【0001】
本発明は、化学機械研磨(CMP)用の固定研磨物品に関し、半導体デバイスの製造に特に適用性がある。
【背景技術】
【0002】
研磨物品は、さまざまな産業上の用途において、超小型電子デバイス(たとえば、半導体デバイス)および磁気記録媒体などの表面を、研磨し、仕上げ、ポリッシングするために使用される。研磨物品の典型的な産業上の用途は、製造のさまざまな段階の間に行われるような、基材をポリッシングすることを含む。
【0003】
半導体デバイスを製造する際に、ウェーハは、典型的には、堆積、パターニング、およびエッチングを含む、多数の処理工程にかけられる。1以上のこれらの処理工程後、高いレベルの表面平坦性および均一性を達成して、正確なフォトリソグラフィ処理を可能にすることが必要である。従来の平坦化技術は、ウェーハキャリアアセンブリをCMP装置内のポリッシングパッドと接触させて回転させる、化学機械研磨、「CMP」によるような、ポリッシングを含む。ポリッシングパッドを、回転/可動ターンテーブルまたはプラテン上に取付ける。ウェーハをキャリアまたはポリッシングヘッド上に取付け、制御可能な力が、ウェーハを回転するポリッシングパッドに押付ける。したがって、CMP装置は、半導体ウェーハの表面とポリッシングパッドとの間のポリッシングまたはラビング動作を行う。任意に、溶液中に研磨粒子を含有するポリッシングスラリーを、パッドおよびウェーハ上に分散させることができる。
【0004】
研磨スラリー処理に使用される、いくつかのポリッシングパッドは、溝付き多孔性ポリマー表面を含み、研磨スラリーは、CMPにかけられている特定の材料に従って選択することができる。研磨スラリーは、ポリマー表面の孔に含浸させることができ、一方、溝は、研磨スラリーをCMPにかけられているウェーハに運ぶ。CMPスラリー処理に使用されるポリッシングパッドは、特許文献1のクリワンチク(Krywanczyk)らによって開示されている。典型的なCMPは、ダマシン(damascene)処理におけるように、シリコンウェーハ自体の上だけではなく、酸化ケイ素などのさまざまな誘電体層、アルミニウムおよび銅などの導電層、または導電材料および誘電体材料の両方を含有する層上でも、行うことができる。
【0005】
上記研磨スラリータイプのポリッシングパッドと異なったタイプの研磨物品が、固定研磨物品、たとえば、固定研磨ポリッシングシートまたはパッドである。そのような固定研磨物品は、典型的には、いくつかの研磨複合材エレメントが接着したバッキングを含む。研磨複合材エレメントは、たとえばポリマーバインダーなどのバインダー中の研磨粒子を含んでもよい。CMPの間、CMPにかけられている、たとえばウェーハなどのワークピースが、固定研磨エレメントを磨耗し、それにより、新しい研磨粒子を露出する。化学剤を、たとえば動作流体中で、供給するか、固定研磨物品に組入れて、化学活性をもたらすことができ、機械的活性は、固定研磨エレメントによってもたらされる。したがって、そのような固定研磨物品は、結合してない研磨粒子を含有するスラリーを使用する必要がなく、有利に、研磨スラリーを必要とするポリッシングパッドと比較して、流出物処理を簡単にし、消耗品のコストを下げ、ディッシング(dishing)を低減する。固定研磨ポリッシングパッドを使用するCMPの間、化学剤をパッドに付与することができ、化学剤は、CMPにかけられている特定の材料による。しかし、化学剤は、必ずしも、研磨スラリータイプのCMP作業のように、研磨粒子を含有しない。固定研磨物品は、特許文献2のルサーフォード(Rutherford)ら、特許文献3のカルホーン(Calhoun)、特許文献4のハース(Haas)ら、特許文献5のヒバード(Hibbard)ら、特許文献6のブルックスブールト(Bruxvoort)ら、特許文献7のカイサキ(Kaisaki)、および特許文献8のラビパチ(Ravipati)らによって開示されている。
【0006】
CMPの間、研磨スラリータイプのCMP作業用の従来のポリマーポリッシングパッドの表面は、滑らかになり、したがって、研磨スラリーの収容および/または分配に受容的ではなく、他の点では、十分なレートおよび均一性でポリッシングができない。したがって、従来の実施は、パッド表面を、CMPに適切な形態で維持するように、定期的に調整することを含む。従来の調整手段は、ポリッシングパッドを調整するためのダイヤモンドまたは炭化ケイ素(SiC)調整ディスクを含む。調整作業を繰返した後、パッドは、最終的に消耗され、十分なレートおよび均一性でポリッシングできない。この時点で、ポリッシングパッドを取替えなければならない。取替えの間、CMP装置をポリッシングに利用できず、製造処理量が著しく低下する。
【特許文献1】
米国特許第5,842,910号公報
【特許文献2】
米国特許第5,692,950号公報
【特許文献3】
米国特許第5,820,450号公報
【特許文献4】
米国特許第5,453,312号公報
【特許文献5】
米国特許第5,454,844号公報
【特許文献6】
米国特許第5,958,794号公報
【特許文献7】
国際公開第98/49723号パンフレット
【特許文献8】
米国特許第5,014,468号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
固定研磨物品の有用な寿命を延ばし、同時に、高いウェーハ間レート安定性を維持する必要がある。また、寿命が延び、高いウェーハ間レート安定性が得られる固定研磨ポリッシングパッドの使用を可能にするCMP装置が必要である。また、CMPの間、汚染を低減することができ;ウェブの取外しを容易にすることによるようにCMPを向上させ;固定研磨ウェブの下の気泡の形成を回避し;CMPの間、化学物質の付与を容易にし;さまざまな基材材料を処理するために使用される固定研磨物品の調整を可能にし;インデックス(indexing)を低減する、および/または、なくし;CMPの間、熱を消散し;CMPの間、ポリッシングウェブの適合を向上させ;固定研磨エレメントを調整し;ロール上に蓄積されるウェブ材料の量を増加させ;CMPを監視し;CMPの間、化学物質の使用を最適化し;CMP温度制御を最適化し;CMPの間、化学剤を調整し;CMP流出物中の微粒子を低減し;流出物粒子を検出および分析して、それらの組成を定め;流出物中の粒子を制御して、スクラッチおよびディッシングを低減し;CMPの間、固定研磨エレメントの有用な寿命を定め;固定研磨物品の寿命を最適化し;インデックスを最適化し;一般に、効率を向上させ、製造処理量を増加させ、CMPのコストを下げる、固定研磨物品、固定研磨物品を製造する方法、固定研磨物品を使用するCMP装置、および固定研磨物品を使用するCMP方法が必要である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、摩耗インジケータを組入れる、方法および固定研磨物品に関する。この方法および物品は、使用者が、固定研磨物品の有用な寿命および有用な寿命の終わりを監視し、定め、かつ、固定研磨物品の実際の使用量を最適化する、たとえば最大にするのを可能にする。
【0009】
固定研磨物品が、研磨またはポリッシングなどのために、基材に対して作用するにつれて、研磨複合材エレメントが、経時的に、研磨され、摩耗する。本発明によれば、研磨複合材エレメントの研磨により、固定研磨物品の特徴もしくは特性、または基材との相互作用が変化する。固定研磨物品またはプロセスを監視して、その変化を検出することにより、固定研磨物品の寿命中の最適な時点を特定して、その固定研磨物品を取替えるための目標となる基準が可能となる。
【0010】
通常、固定研磨物品で基材を処理する際に、研磨物品を新しい研磨物品と取替えるべきかどうかを定めるために、固定研磨物品を止めて調べなければならない。これらの中断は、非効率的であり、本発明の方法および固定研磨物品を用いて回避することができる。摩耗した固定研磨物品の取替えは、非効率性およびダウンタイムをもたらすことがあるが、摩耗した研磨物品を取替えるのを怠ると、処理されている基材を損傷する可能性がある。一方、研磨物品に依然としてかなりの有用な寿命があるときに、早まって研磨物品を取替えると、非効率的であり、また、研磨物品を完全に使用しないためのコストだけではなく、過度の取替えの間の付加的なダウンタイムを不必要にもたらすことによって、処理コストが増大する。本発明は、固定研磨物品の最適な使用を考慮し、処理中に固定研磨物品を取替えなければならない回数を最小限に抑える。
【0011】
本発明の一態様は、研磨複合材エレメントの形態の三次元研磨複合材を含み、摩耗インジケータをさらに含む、固定研磨物品に関する。
【0012】
本発明の別の態様は、柱(post)の消耗を示すための、不活性の化学的表示または機械的表示を有する柱を含む、固定研磨物品に関する。
【0013】
本出願の全体を通して、次の定義が適用される。
「研磨凝集体」は、単一の微粒子の塊の形態の、ともに結合した複数の研磨粒子を指す。
【0014】
「研磨複合材エレメント」は、たとえば、研磨粒子とバインダーとを含み、研磨粒子が研磨凝集体の形態であってもよい、テクスチャー加工三次元研磨物品を集合的に提供する、複数の成形された本体のうちの1つを指す。
【0015】
本発明は、製造中のさまざまな段階で、半導体ウェーハの表面特徴を改良するための、比較的低コストで、容易に制御可能な方法を提供する。研磨物品は、比較的長持ちするように設計されているので、1つの研磨物品をいくつかの連続作業で使用してもよい。
【0016】
本発明の他の特徴、利点、および構成は、次の図の説明および本発明の好ましい実施形態から、より理解されるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
固定研磨物品は、特に、適切な動作流体の存在下で、ワークピースの表面から材料を除去できる研磨物品である。好ましい固定研磨物品は、研磨複合材を含むタイプであってもよい。研磨複合材は、固定研磨物品の技術において知られており、ポリマー材料、相分離ポリマー材料、または、これらのいずれかもしくは両方と、無機研磨粒子もしくはポリマー研磨粒子などの研磨粒子との組合せを含んでもよい。一例として、研磨複合材は、バインダーを含むことができ、任意に、バインダー全体に分散した無機研磨粒子を含むことができる。別の例として、研磨複合材は、別個の相を有し、1つの相が研磨粒子として作用する、ポリマー材料を含むことができる。
【0018】
固定研磨物品は、使用中に発生し得るような非付着研磨粒子以外は、実質的に非付着研磨粒子がない、一体的研磨物品であってもよい。好ましくは、固定研磨物品は、「三次元」、「テクスチャー加工」、「浸食可能」、またはこれらの組合せであってもよい。「三次元」固定研磨物品は、平坦化中に研磨粒子の一部を除去することにより、さらなる研磨粒子を露出するように、その厚さの少なくとも一部にわたって研磨粒子が分散している、固定研磨物品である。「テクスチャー加工」固定研磨物品は、隆起部と凹部とを有し、少なくとも隆起部が、研磨粒子とバインダーとを含有する、固定研磨物品である。「浸食可能」固定研磨物品は、使用条件下で、制御された仕方で壊れる固定研磨物品である。
【0019】
本発明の固定研磨物品は、精密な形状の研磨複合材を作製するのに使用されるモールドキャビティと逆の成形された形状を有する研磨複合材であり、かつ、研磨複合材をモールドから取出した後、維持される、「精密な形状の」研磨複合材である研磨複合材を含むことができる。好ましくは、精密な形状の研磨物品の研磨複合材は、本願明細書に援用する米国特許第5,152,917号(パイパー(Pieper)ら)に記載されているように、実質的に、研磨物品の使用前に形状の露出表面を超えて突出する研磨粒子がない。
【0020】
固定研磨物品は、研磨技術において知られており、たとえば、米国特許第5,692,950号のルサーフォードら、米国特許第5,820,450号のカルホーン、米国特許第5,453,312号のハースら、米国特許第5,454,844号のヒバードら、米国特許第5,958,794号のブルックスブールトら、国際公開第98/49723号のカイサキ、および米国特許第5,014,468号のラビパチらに記載され、これらの各々の開示全体を、本願明細書に援用する。
【0021】
固定研磨物品のバインダーは、固定研磨物品の技術において一般に知られており、バインダーとして有用な、さまざまな材料が市販されている。バインダーは、使用のための研磨粒子を含有できるポリマー材料であってもよく、1以上の反応性化学物質(chemistries)から調製することができる。好ましいバインダーは、たとえば熱硬化性樹脂などの有機ポリマー樹脂などの、既知のような、重合可能な樹脂から調製することができる。好ましい樹脂の例としては、アクリレートポリマー樹脂およびメタクリレートポリマー樹脂が挙げられる。別のタイプの適切なバインダーは、有機ポリマー中にコロイド状金属酸化物粒子を含むセラマー(ceramer)バインダーである。
【0022】
好ましくは、研磨複合材は、浸食可能であってもよい。浸食性が望ましいのは、浸食性により、研磨粒子が研磨物品から除去され、新しい研磨粒子を露出するからである。研磨物品が3次元であることが好ましいことがあるので、新しい研磨粒子の豊富な供給が確実になる。研磨複合材が浸食可能でない場合、使用中に、研磨粒子が研磨物品から適切に排出されないことがあり、その場合、新しい研磨粒子が露出しない。研磨コーティングが、浸食可能でありすぎる場合、研磨粒子の排出が速すぎることがあり、これは、所望の製品寿命より短い研磨物品をもたらすことがある。
【0023】
特定の用途のため、研磨複合材の浸食性の程度は、研磨複合材エレメントの形状を含む、固定研磨物品およびワークピースの表面テクスチャー;固定研磨物品とワークピースとの間の圧力、およびプロセス中に液体を使用するかどうかを含む、使用条件;ならびに基材の組成を含む、さまざまな要因の関数であってもよい。
【0024】
浸食性を促進するために、バインダーは、好ましくは、可塑剤を含有しない同じ固定研磨物品に対して、固定研磨物品の浸食性を高めるのに十分な量の可塑剤を含有する。好ましくは、バインダーは、可塑剤および樹脂の組合された重量に基づいて、少なくとも約25重量%の可塑剤(より好ましくは、約40重量%から約75重量%)を含む。好ましい可塑剤は、フタル酸エステルおよびその誘導体である。たとえば、米国特許第5,958,794号を参照されたい。
【0025】
研磨粒子は、研磨物品の特定の組成物(たとえば、バインダー)、研磨物品がそれを処理するように設計されている、ワークピース、および処理中に液体を使用することが意図されるか否かなどの要因によって、研磨物品に有用な、いかなる、サイズ、組成、またはタイプであってもよい。一般に、平均粒度が約5マイクロメートル以下の研磨粒子が好ましい。さらに好ましいのは、約1マイクロメートル以下、特に約0.5マイクロメートル以下の研磨粒子である。
【0026】
特定の用途において、たとえば、半導体ウェーハなどのワークピースの表面を損傷するのを回避するために(特にウェーハ表面が二酸化ケイ素含有表面などの金属酸化物含有表面である場合)、研磨粒子を、モース硬さの値が約8以下となるように選択してもよい。好ましい研磨粒子の例としては、セリアなどの金属酸化物材料から作られた粒子が挙げられる。研磨粒子の他の例については、ブルックスブールトら、米国特許第5,958,794号、19欄、6−40行、およびカイサキ、国際公開第98/49723号も参照されたい。
【0027】
研磨複合材は、また、研磨粒子と組合せて、固定研磨物品の技術において理解される量で、他の粒子、たとえば、充填剤粒子を含有してもよい。充填剤粒子の例としては、炭酸塩(たとえば、炭酸カルシウム)、ケイ酸塩(たとえば、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸カルシウム、およびそれらの組合せ)、およびそれらの組合せが挙げられる。プラスチック充填剤粒子も使用してもよい。
【0028】
研磨複合材エレメントは、ポジティブでもネガティブでも、いかなる有用な形態または形状であってもよく、好ましい形状としては、円筒形、立方体形、切頭円筒形、角柱形、円錐形、円錐台形、角錐台形、十字形、平坦な上面を有する柱状、半球形、およびこれらの組合せが挙げられる。研磨複合材エレメントの適切なサイズおよび間隔も、固定研磨物品の当業者によって認識かつ理解されるであろう。一般に、研磨複合材エレメントの有用な形状は、好ましくは三次元の浸食可能なエレメントの形態の、選択されたワークピースを有用に研磨またはポリッシングする、いかなる形状であってもよい。好ましくは、研磨複合材エレメントの実質的にすべてが、同じ形状である。
【0029】
研磨複合材エレメントは、直接隣接していても、互いに隔置されていてもよい。たとえば、それらは、たとえば、隣接した研磨複合材リッジエレメント間にチャネルが形成するように、互いに隔置された細長いリッジの形態で設けられてもよい。各研磨複合材エレメントは、好ましくは、バッキングに対して実質的に同じ配向であってもよい。
【0030】
精密な形状のパターンの形態で配列された複数の研磨複合材エレメントを含む固定研磨物品が、好ましい。研磨複合材エレメントはすべて、好ましくは、実質的に同じ高さであり、最も好ましくは、約250ミクロン以下である。
【0031】
固定研磨物品は、好ましくは、長持ちし、たとえば、少なくとも2、好ましくは、少なくとも5、より好ましくは、少なくとも20、最も好ましくは、少なくとも30の平坦化プロセスを終えることができる。研磨物品は、好ましくは、切削レートが良好でなければならない。さらに、研磨物品は、好ましくは、受入れられる、平坦度、表面仕上げ、および最小ディッシングを有する、たとえば半導体ウェーハなどの処理したワークピースを生じることができる。当業者によって理解されるように、固定研磨物品を作製するのに使用される、材料、所望のテクスチャー、およびプロセスは、すべて、これらの基準が満たされるかどうかに、影響を及ぼす。
【0032】
固定研磨物品は、好ましくは、既知のようなバッキングを含有してもよい。そのような物品の一例が、図10に示されている。一般に、研磨粒子がバインダー中に分散して、バッキングに結合した研磨複合材を形成する。図10を参照すると、研磨物品50は、前面58を有するバッキング59を含む。研磨複合材57は、前面58に結合している。固定研磨物品50は、テクスチャー加工されかつ三次元であり、複数の浸食可能な研磨複合材エレメント54を含む。固定研磨物品の上面、すなわち、研磨複合材エレメント54を含む面を有する固定研磨物品の面は、一般に、研磨表面52と呼ばれる。この図において、研磨複合材エレメント54は、角錐である。隣接した研磨複合材エレメント間に、凹部または谷53がある。また、1を超える列の角錐形研磨複合材エレメントが示され、第2の列の研磨複合材エレメントが、第1の列からオフセットである。研磨複合材エレメント54は、バインダー55中に分散した、複数の研磨粒子56を含む。各研磨複合材54の最も外側のポイント51が、処理中、最初にワークピースと接触し、処理が進むにつれて、研磨複合材エレメントが、バッキング59の方に、実質的に均一に、摩耗するか、浸食される。
【0033】
図10の固定研磨物品50は、研磨複合材エレメント54のベースにある可視マーカであり、陰影部60で示されている、摩耗インジケータの一例を含む。研磨複合材エレメント54のある量が、磨耗するか、浸食された後、可視マーカが、固定研磨物品50の上(研磨)面に見えるようになる。
【0034】
任意に、図3に示されているように、固定研磨物品は、別個のバッキングが必要ではない。図3は、全体的な研磨表面606を構成するテクスチャー加工研磨表面602を有し、かつ、研磨粒子601がバインダー603中に分散した複数の角錐形研磨複合材604から構成された一体構造で提供される、テクスチャー加工三次元研磨本体を含む固定研磨物品600を示す。可視マーカが、陰影領域605で表されるような摩耗インジケータとして含まれている。
【0035】
研磨物品の実施形態は、形状が円形であってもよく、たとえば、研磨ディスクの形態であってもよく;典型的には、研磨技術において研磨テープロールと呼ばれる、研磨ロールであってもよく;またはエンドレス研磨ベルトの形態であってもよい。
【0036】
摩耗インジケータを使用した固定研磨物品の摩耗の測定
本発明の固定研磨物品は、たとえば、固定研磨物品の摩耗の、有用な程度、好都合な程度、最適な程度、または過度の程度を定めるために、固定研磨物品の摩耗または残りの有用な寿命の測定を考慮する。好ましい方法において、これは、ワークピースの処理中に、かつ、静止した固定研磨物品を見るために処理を中断する必要なく、すなわち、固定研磨物品をワークピースとの接触から移動させる目的で処理を中断せずに、ことによると、固定研磨物品の動作を止めずに、固定研磨物品およびそれの摩耗量を見るのを可能にすることによって、達成することができる。固定研磨物品は、固定研磨物品を新しい固定研磨物品と取替えるべきかどうか、またはいつ取替えるべきかを定めるのを可能にする。最適量の摩耗後に固定研磨物品を取替えることにより、固定研磨物品を使用しすぎることによって基材を損傷する可能性がなくなり、また、固定研磨物品を取替える回数を最小にし、したがって、磨耗した固定研磨物品を取替えるのに必要なプロセスダウンタイムの総量を経時的に低減することによって、効率をもたらす。
【0037】
摩耗インジケータは、使用中に固定研磨物品の測定できる変化を引起すように、固定研磨物品中に設計され、かつ、固定研磨物品またはプロセスにおける使用中の変化を測定するために使用できる、固定研磨物品の、構成要素、特徴、形状、または設計であり、固定研磨物品の一部のままである有用な研磨複合材の量が低減したことで、固定研磨物品が摩耗したことを示す。物理的構成または組成の点では、摩耗インジケータは、組成、位置、または固定研磨物品への組入れが、通常の、組成、位置、または、構成要素、特徴、形状、もしくは設計の組入れと異なっている固定研磨物品の、構成要素、特徴、形状、または設計であってもよく;摩耗インジケータは、典型的には、バインダー、研磨粒子などの、固定研磨物品の通常の構成要素ではないが、固定研磨物品中の、その位置、設計、または組入れが、固定研磨物品が摩耗すると検出できる変化を生じるように設計されている場合、固定研磨物品のそのような特徴を、摩耗インジケータとみなすことができる。
【0038】
好ましい摩耗インジケータを、固定研磨物品の、それらの他の通常必要な材料および特徴、たとえば必要なバインダーおよび研磨材料などに加える。好ましい摩耗インジケータの例は、着色剤または染料などの、固定研磨物品、または固定研磨物品を使用するプロセスの視覚特性に影響を及ぼす材料;ある形態の放射線を通すか、屈折率によって測定できる透明材料;磁気材料または金属材料などの検出可能な材料;たとえば化学反応またはpH変化によって、直接または間接的に、化学的に検出可能な材料の使用を伴い;または、摩耗インジケータは、特定の量の摩耗が発生した後、見えるようになるか他の態様で検出可能になるか、または、固定研磨物品の摩耗とともに変化する、プロセスの、別のプロセスパラメータもしくは物理的特徴を監視するのに使用できる、固定研磨物品中の空隙またはアパーチャなどの、固定研磨物品の形状または形態であってもよい。
【0039】
摩耗インジケータは、任意の化学的原理、物理的原理、機械的原理、電気的原理、または他の原理に従って、作用することができる。例としては、次のものが挙げられ、摩耗インジケータは、キャパシタ、または他の容量性デバイス、誘導性デバイス、抵抗性デバイス、もしくは導電性デバイスなどの電気デバイスとともに、電気の原理を用いて作用してもよく(たとえば、摩耗インジケータが、これらのデバイスの1つであるか、これらのデバイスの1つの特性を有するか、または、これらのデバイスもしくは関連する原理のいずれかによって検出できる場合);固定研磨物品、摩耗インジケータ、または、ワークピースもしくはプロセスに使用される液体を組入れることさえできるような、固定研磨物品を使用するプロセスの別の構成要素もしくは態様の、色または屈折率の変化を監視することによる、光学の原理を用いて作用してもよく;たとえば、磁気摩耗バー、磁気フィルム、磁気粉末、磁気塗料、または他の任意の磁気材料などの磁気摩耗インジケータの使用による、磁気に関連する原理を用いて作用してもよく;固定研磨物品とワークピースとの摩擦に関する原理、すなわち、固定研磨物品が摩耗し、研磨複合材が浸食されるにつれて、固定研磨物品と基材との摩擦の動作力が、増加または減少し、それにより、容易に測定できるモータトルクが増加または減少すること(たとえば、摩耗インジケータと固定研磨物品との接触により、固定研磨物品と基材との摩擦の量が増加または減少することがあること)を利用して作用してもよく;または、摩耗インジケータは、ワークピースと接触すると、騒音を出すか、ワークピースをさらに研磨する、たとえば、スクラッチすることによって、作用してもよい(もっとも、これらの代替例は、基材を損傷する恐れがある場合、好ましくないであろう)。使用する作用原理の選択、および固定研磨物品の選択される構成要素は、ワークピース、処理装置、プロセスの所望の精度、およびワークピースまたは固定研磨物品の寸法の選択などの、多数の要因によってもよい。
【0040】
一般に、たとえば視覚光学を用いて、容易にかつ視覚的に観察できる特徴に関連する摩耗インジケータが、好ましいことがある。一例として、摩耗インジケータは、固定研磨物品の磨耗とともに発生する固定研磨物品の視覚特性の変化の原理で、作用してもよい。
【0041】
変化は、固定研磨物品の寿命および使用の全体にわたって、測定および監視できる漸進的な変化であってもよいし、ある量の摩耗の後、露出するか、固定研磨物品の表面から突然、磨耗するまで見える視覚マーカなどの、突然の、急速な、または急な視覚変化であってもよい。
【0042】
より一般的に、例示的な摩耗インジケータは、固定研磨物品の特徴または特性を、固定研磨物品が摩耗するにつれて変化させるものを含む。変化が漸進的であろうと突然であろうと、摩耗インジケータは、好ましくは、固定研磨物品の特徴または特性を、予測可能、検出可能、かつ測定可能なように変化させ、その変化は、固定研磨物品の摩耗の程度と相互に関連させることができる。このタイプの摩耗インジケータは、固定研磨物品が摩耗するにつれて、特に固定研磨物品の研磨複合材エレメントが磨耗するか浸食されるにつれて、検出可能または検出不能になるか、比較的、多少、検出可能になることによって、作用することができ、固定研磨物品は、摩耗インジケータの存在に基いて、検出可能な変化をするか、そのような変化を引起す。そのような摩耗インジケータは、特に固定研磨物品が摩耗して摩耗インジケータとワークピースとの接触を可能にする場合に、固定研磨物品の視覚的特徴を、固定研磨物品の使用および摩耗とともに、予測可能に変化させるように、固定研磨物品に組入れられた、可視顔料、可視着色剤、可視染料などの、適切に配置された視覚マーカであってもよい。
【0043】
1つの具体例として、固定研磨物品は、研磨複合材エレメントの上、たとえば、研磨表面の少なくとも一部の上、または研磨表面全体の上に、着色層の形態の視覚摩耗インジケータを含むことができる。図4に示された固定研磨物品620は、角錐形研磨複合材エレメントの上に付与された、たとえば塗料などの着色層622を含む。研磨複合材エレメントは、固定研磨物品上に残っている摩耗インジケータの量が、固定研磨物品の使用および摩耗とともに変化し(たとえば、減少し)、その変化を測定できる限り、いかなる形状であってもよい。好ましい形状は、研磨表面を見たときに色が変化する、図15に示されたような、角錐またはリッジなどの、少なくとも1つの非垂直摩耗表面を含むことができる。他の例としては、半球形エレメント、円錐形エレメント、および円筒形エレメントさえ、特に、着色層でコーティングした場合、固定研磨物品の使用中、漸進的に、または突然、色が変化する、肩、レッジ、環、または他の非垂直表面の形態、たとえば段またはランプを含むものが挙げられる。
【0044】
別のタイプの摩耗インジケータの一例は、固定研磨物品のある量が、使用され、磨耗した後、見えるようになる、可視顔料、可視着色剤、または可視染料などの視覚マーカである。視覚マーカは、可視摩耗インジケータを、固定研磨物品の使用および摩耗とともに見えるようにする、いかなる仕方で、固定研磨物品に組入れてもよい。
【0045】
このタイプの摩耗インジケータの具体例としては、摩耗インジケータを、研磨複合材エレメントの一部が磨耗するか浸食された後、見えるようにするか、他の態様で検出可能にする(または比較的、多少、見えるようにするか、検出可能にする)位置に存在する摩耗インジケータが挙げられる。図1は、柱の形態の研磨複合材エレメント4を含む、例示的な研磨物品2を示す。研磨複合材エレメント4は、バインダーおよび研磨粒子(研磨粒子は具体的に示されていない)、ならびに研磨複合材エレメント4の下部10にある、たとえば可視染料などの可視マーカを含む。使用中、研磨複合材エレメントの、可視摩耗インジケータを含有しない部分6、すなわち、可視摩耗インジケータを含有する部分10より上の部分が、摩耗するか浸食される。図1の線8で表される、研磨複合材エレメントの、視覚摩耗インジケータが最初に存在するレベルまで、そのように浸食すると、摩耗インジケータが見えるようになる。そこで、研磨物品を新しい研磨物品と取替えることができる。視覚摩耗インジケータは、そのような固定研磨物品の研磨複合材エレメントの1つ、いくつか、または、すべてに、たとえば、円または線などのパターンで存在してもよいし、固定研磨物品のすべての研磨複合材エレメント内に存在してもよい。
【0046】
図1の摩耗インジケータは、視覚的でなくてもよいが、研磨複合材エレメントの摩耗後、ワークピースと接触すると検出可能になる、いかなる材料であってもよい。別の例として、下部10は、処理中に下部10がワークピースと接触したときに、固定研磨物品から生じる、たとえば、分散またはカプセル化した、化学物質を含んでもよい。化学物質は、プロセスの雰囲気中で直接検出可能であってもよいし、たとえば、別の材料と反応させて、色変化、pH変化、または他のいくつかの検出可能な化学的現象を引起すことによって、プロセスの流出物または動作流体中で間接的に検出可能であってもよい。
【0047】
研磨複合材エレメント4の、摩耗インジケータを含有する部分10の高さは、所望の摩耗量後、固定研磨物品の寿命中の所望の時間に摩耗インジケータが検出されるように、必要に応じて選択することができる。これは、大部分、研磨複合材エレメント自体の高さ、および研磨複合材エレメントの形状による。一般的な意味において、摩耗インジケータは、好ましくは、研磨複合材エレメントの底部25パーセント(高さで)のみ、たとえば、高さで底部5パーセントまたは10パーセントに含むことができる。また、研磨複合材物品の部分10は、必要に応じて、研磨粒子を含んでも、含まなくてもよい。そのような考慮事項は、固定研磨物品に関連する当業者によって、容易に理解されるであろう。
【0048】
摩耗インジケータの別の例が、図2に示されている。この実施形態において、摩耗インジケータエレメント12(陰影領域で表されている)、すなわち、バインダーと摩耗インジケータとを含む「摩耗インジケータ複合材」が、研磨物品16中に、研磨複合材エレメント14間の空間に配置されている。摩耗インジケータエレメント12は、必ずしも研磨複合材エレメントの一部ではなく(もっとも、バインダーおよび研磨粒子または他の粒子を含んでもよい)、なぜなら、固定研磨複合材エレメントの形状または組成を呈する必要がないからである。ここで、摩耗インジケータエレメント12は、固定研磨物品の別個の構成要素とみなすことができ、この例では研磨複合材エレメント14に付着して示されている。隣接した柱14が摩耗インジケータエレメント12の表面のレベルまで磨耗すると、摩耗インジケータエレメント12の上面が基材の表面と接触する。次に、摩耗インジケータエレメント12は、摩耗インジケータエレメント12が基材と接触しているという何らかの表示を与える。この表示は、たとえば、視覚表示、たとえば色の変化によってもよく、たとえば、摩耗インジケータエレメント12の表面が研磨されると色が現れるか消えてもよく;磁気表示によってもよく、たとえば、基材と接触すると磨耗する、摩耗インジケータエレメントの上面にコーティングされた磁気摩耗インジケータを、検知することによってもよく;接触によって生じる摩擦または研磨の増加によってもよく;プロセスの流出物中、動作流体中、または雰囲気中で、直接または間接的に検出可能な化学物質などの、摩耗インジケータエレメント12から浸食される別のタイプの材料の存在によってもよく;または他のいかなる効果的な機構によってもよい。このタイプの摩耗インジケータは、固定研磨物品の研磨表面全体にわたって、1つの位置、または多数の異なった位置に配置してもよく、たとえば、研磨複合材エレメント間に配置してもよい。固定研磨物品の表面の上に、1つまたはいくつかのそのような摩耗インジケータがあってもよいし、また、1群の摩耗インジケータが、使用中、たとえば、研磨物品が回転するか他の態様で動いている間、見えるようになる、線または円などのパターンを、任意に形成してもよい。
【0049】
図2において、研磨物品16の摩耗インジケータエレメント12は、バインダーを含み、かつ、視覚マーカ、金属材料、磁気材料など、または研磨粒子などの研磨材料のいずれか1つ以上を含む、摩耗インジケータに有用な、先に特定した材料のいずれからなってもよい。一実施形態として、摩耗インジケータ12の上面は、柱14が上面のレベルまで磨耗すると磨耗する着色コーティング(図示せず)でコーティングすることができ;その摩耗レベルで、着色コーティングは、摩耗し、ある程度の摩耗が生じたことを示す固定研磨物品の色の変化を引起す。
【0050】
さらに別の例として、摩耗インジケータは、固定研磨物品中の既知の位置に埋込むことができ、固定研磨物品が摩耗するにつれて、摩耗インジケータの相対位置を監視して、研磨複合材がどのくらい磨耗したかを監視することができる。具体的には、そのような摩耗インジケータは、固定研磨物品の表面に、または表面より下に配置されるか、固定研磨物品の層(たとえば、研磨複合材の層、サブパッド、または基材もしくはバッキング)間に配置された、検出可能なストリップ、たとえば、着色、金属、もしくは磁気ストリップなどの、摩耗ストリップまたは磨耗バーの形態であってもよい。固定研磨物品が摩耗するにつれて、摩耗インジケータとワークピースの表面との間の距離が変化する(たとえば、減少する)。そのような距離は、測定および監視することができ、また、摩耗バーとワークピース表面との間の特定の距離に達すると、固定研磨物品を取替えることができる。この距離は、任意の適切な技術によって、摩耗インジケータを使用して、直接または間接的に、測定することができる。一例として、ワークピース表面からの磁気材料の距離は、ホール効果センサを使用して、測定することができる。読取りヘッドによって検知されるような信号強度は、距離が接近するにつれて、大きさを増すことができる。
【0051】
この実施形態の一例が、図5に示されている。この図において、固定研磨物品630は、埋込まれた摩耗バー632を含む。摩耗バーは、いかなる検出可能な材料であってもよく、その位置を、研磨物品630を通して定めることができる。摩耗バーに有用な材料の例は、固定研磨物品の組成、および摩耗バーの位置を検出するのに使用される方法によることができる。いくつかの有用な材料としては、金属材料、磁気材料が挙げられ、固定研磨物品の少なくとも一部が可視光を通す場合は、ことによると、着色材料さえ挙げられる。図5は摩耗バーを示しているが、検出可能な材料は、いかなる有用な形態であってもよい。使用中、固定研磨物品は、基材640と接触し、研磨複合材エレメント604を磨耗し、これにより、摩耗バー632と基材640の表面638との間の距離636が短くなる。距離636は、摩耗バー632の位置を測定することによって測定することができ、これを用いて、固定研磨物品630の摩耗量および残っている有用な寿命を把握することができ、すなわち、特定の最小距離に達すると、固定研磨物品630を新しい固定研磨物品と取替えることができる。
【0052】
さらに別の例示的なタイプの摩耗インジケータは、存在する場合に検出できるが、固定研磨物品の摩耗、特に研磨複合材エレメントの摩耗の特定の量の後に磨耗するような位置で、固定研磨物品に含まれる、研磨可能な摩耗インジケータである。研磨可能な摩耗インジケータの例は、固定研磨物品の表面に配置されるか、固定研磨物品中に所望の深さで配置された、研磨可能な可視マーカ、磁気もしくは金属の塗料または他の材料、または他のいかなる検出可能かつ研磨可能な材料であってもよい。
【0053】
図2は、固定研磨物品の表面上の研磨可能な摩耗インジケータを示すように使用することができる。上記のように、摩耗インジケータエレメント12の上面は、検出可能な着色材料、金属材料、または磁気材料などの、研磨可能な摩耗インジケータ(図示せず)でコーティングすることができる。固定研磨物品16の有用な寿命の間、研磨可能な摩耗インジケータは、存在し、かつ検出可能であり;研磨複合材エレメント14が、摩耗インジケータエレメント12の表面のレベルまで、かつこれを過ぎて摩耗すると、摩耗インジケータエレメント12の表面にコーティングされた研磨可能な摩耗インジケータは、磨耗し、もはや検出可能でなくなる。
【0054】
図7は、固定研磨物品618の表面より下に配置された、たとえば、固定研磨物品618に埋込まれた、研磨可能な摩耗インジケータを示す。研磨可能な摩耗インジケータ607は、研磨表面602より下に配置され、存在する間は検出可能であるが、研磨複合材エレメント604が摩耗すると磨耗する深さで、研磨複合材エレメント604に埋込まれている。研磨可能な摩耗インジケータ607の深さは、インジケータ607を、固定研磨物品600の寿命の間、所望の時間、最適な時間、または好都合な時間に磨耗させる、表面602より下の深さであってもよい。また、図7は、線形エレメントまたは線形バーの形態の、3つの研磨可能な摩耗インジケータを示しているが、いかなる数およびいかなるサイズまたは形状を用いてもよい。
【0055】
説明されたように、摩耗は、本発明のいくつかの実施形態において、固定研磨物品の研磨表面(すなわち、「前面」)を観察することによって、固定研磨物品の研磨表面の特徴の観察可能な変化を監視することによって、測定してもよい。摩耗インジケータの他の実施形態は、固定研磨物品の裏面を、特に固定研磨物品およびその取付物中の窓、穴、または他のアパーチャを通して、観察することによって、使用することができる。
【0056】
固定研磨物品の裏面から監視してもよい摩耗インジケータのいくつかの例としては、研磨物品が、摩耗インジケータを検知するのに使用されるメカニズム(たとえば、「検知放射線」)を通すか、またはアパーチャが固定研磨物品に含まれているために、研磨物品を通して見える、摩耗インジケータが挙げられる。取付物は、また、裏面から摩耗インジケータを監視するのを可能にするように設計しなければならない。
【0057】
固定研磨物品の裏面から観察できる磨耗インジケータの一例は、光学原理で作用する摩耗インジケータであり、固定研磨物品の摩耗により、固定研磨物品を通る経路の光学性質の変化、または固定研磨物品を通り、ワークピースまでの経路の光学性質の変化のうちの1以上が、ことによると、ワークピースを修正する際に固定研磨物品とともに使用される液体によって、引起される。
【0058】
より具体的には、図6に示されたような固定研磨物品は、固体であるが透明な窓、たとえば、アパーチャ(穴)、ガラス、ポリカーボネート、または、あるタイプの検知放射線を通し、かつ、たとえばビームの形態の、検知放射線を、窓および裏面を通過させる、別の材料の形態の、透明な摩耗インジケータ646を含むことができる。透明な摩耗インジケータは、可視放射線を通さなくてもよく、可視放射線以外の放射線が有用であることができる。
【0059】
摩耗インジケータの光学特性を監視して、いつ摩耗インジケータがワークピースと接触するかを定めることができる。これは、たとえば、固定研磨物品644より下から始まり、摩耗インジケータ646、空間642を通って、ワークピース640の表面638まで、上方に移動する、経路648の光学特性を測定することによって、行うことができる。光学特性は、色またはインデックスもしくは屈折などであってもよい。固定研磨物品644の使用中、研磨複合材エレメント604は、摩耗インジケータ646とワークピース640の表面638との間の距離および空間642を維持する。空間642は、固定研磨物品644の裏面、すなわち、下側から、摩耗インジケータおよび空間の光学特性を監視することによって、検出することができる。摩耗インジケータ646とワークピース表面638との間の空間642は、摩耗インジケータ646を通して検出できる、色および屈折率などの光学特性を示す。光学特性は、ワークピースの光学特性、および処理に使用される液体の光学特性に影響される。液体は、空間642中に存在してもよく、空気も空間642中に存在してもよく、いずれかまたは両方の存在が、線648に沿った光学特性に影響を及ぼす。研磨複合材エレメント604が、摩耗インジケータ642が基材表面638と接触する程度まで磨耗すると、測定されている光学特性が、予測可能なように変化し、なぜなら、空間642がなくなり、線648に沿った、摩耗インジケータを通して観察される光学特性は、本質的に、(おそらく空気または液体の薄層を通して)ワークピース表面638と接触する摩耗インジケータ646の特性になるからだ。これらの光学特性の観察は、固定研磨物品の摩耗量および残りの寿命と相互に関連させることができる。
【0060】
図8は、どのように、摩耗インジケータが、固定研磨物品の形状、形態、または設計、たとえば、研磨複合材または摩耗インジケータ複合材の形態、形状、設計をとることができるかを示し、この図において、固定研磨物品中に設計された空隙またはアパーチャの形態を示す。具体的には、固定研磨物品619は、底部から始まり、固定研磨物品619を部分的に通って延在する空隙608を含む。研磨複合材エレメント604の、空隙608のすぐ上に配置された部分が磨耗すると、空隙が、固定研磨物品を通る、見えるアパーチャになる。これらは、視覚的に、または固定研磨物品と基材との摩擦力の変化に基いて、または他の態様で、検出することができる。
【0061】
図示されていない、代替実施形態として、摩耗インジケータは、動作流体をプロセスに導入するのに使用される、固定研磨物品を通るアパーチャの形態をとってもよい。アパーチャは、固定研磨物品のどの部分を通ってもよく、たとえば、柱の形態の研磨複合材エレメントを通ってもよく、または、たとえば、孔または溝を定める、研磨複合材エレメント間の領域にあってもよい。このタイプの摩耗インジケータは、アパーチャに関連し、固定研磨物品の摩耗中に変化するプロセスパラメータを、監視することによって、使用することができる。たとえば、アパーチャを流れる動作流体の圧力または漏れレートは、固定研磨物品の漸進的な摩耗とともに変化し、かつ、固定研磨物品の摩耗の程度に(処理中)相互に関連させることができる。
【0062】
さらに別の可能性として、摩耗インジケータは、ワークピース、たとえば、あるタイプの検知放射線を通すワークピース、または、固定研磨物品、ワークピース、処理に必要な液体、もしくはこれらの組合せを見るのを可能にする穴もしくはアパーチャを含むワークピースを通して監視できるタイプであってもよい。透明なワークピースの一例は、ダイヤモンド研磨技術を用いてポリッシングされたテレビフェースプレートなどのガラスワークピースである。現れるか、薄れるか、消えることによって、色を漸進的にまたは突然、変化させる、視覚摩耗インジケータは、透明な基材では、特に有用であることができるが、他のタイプの摩耗インジケータも有用であろう。
【0063】
固定研磨物品に組入れられた摩耗インジケータの他の実施形態は、上記開示から明らかであり、上記の概念および特定の製品の実施形態の1以上、または他のものを含んでもよい。たとえば、摩耗インジケータは、研磨複合材エレメントのさまざまな有用な形状およびサイズのいずれかの研磨複合材エレメントのベースにあるマーカの形態であってもよいし、任意の形状の研磨複合材エレメント間に配置された構成要素として存在してもよい。
【0064】
固定研磨物品は、ワークピース(「基材」と呼ばれることもある)の表面を修正するのに使用することができる。固定研磨物品を使用する、いくつかの方法は、上記説明から明らかであるが、また、次のとおりに、より具体例に関連する。
【0065】
ワークピースは、固定研磨物品を使用して、処理できる、たとえば、研磨できるか、ポリッシングできるか、他の態様で修正できる、いかなるワークピースであってもよい。好ましいプロセスは、特に化学機械研磨方法を組入れることによるが、必ずしもこの方法を組入れない、半導体の表面の修正を伴う。
【0066】
半導体基材は、半導体ウェーハなどの超小型電子デバイスを含むことができる。半導体ウェーハは、実質的に純粋な表面、またはコーティングもしくは別の材料で処理した表面を含んでもよい。具体的には、半導体ウェーハは、ブランクウェーハ(すなわち、金属化領域および絶縁領域などのトポグラフィ特徴を加える目的で処理する前のウェーハ)または処理ウェーハ(すなわち、ウェーハ表面にトポグラフィ特徴を加えるための1以上の処理工程にかけた後のウェーハ)の形態であってもよい。「処理ウェーハ」という用語は、ウェーハの露出表面全体が、同じ材料(たとえば、二酸化ケイ素)から作られた「ブランケット」ウェーハを含むが、これに限定されない。この方法が有用であることができる1つの領域は、半導体ウェーハの露出表面が、1以上の、金属酸化物含有領域、たとえば、二酸化ケイ素含有領域を含む場合である。
【0067】
一般に、処理前のワークピース表面より「平坦な」および/または「均一な」および/または「粗く」ない表面を得るために、ワークピース表面を修正することが望ましい。望ましい「平坦性」「粗さ」、および/または「均一性」の特定の程度は、個別のワークピース、およびワークピースが意図された用途、ならびにワークピースがかけられるその後の処理工程の性質によって変わる。しかし、一般に、「平坦性」「粗さ」、および/または「均一性」を測定する、いくつかの既知の方法がある。
【0068】
固定研磨物品を使用してワークピース表面を修正する方法は、周知であり、一般に、ワークピースと固定研磨物品とを、所望の圧力、および所望の相対動作、たとえば、それらの間の、回転動作、線形動作、または他の態様の動作で、接触させることを含む。
【0069】
特定の方法、たとえば、平坦化プロセスは、ワークピースおよび固定研磨物品と接触した液体を使用して行うことができ、液体は、ワークピースに悪影響または損傷を与えずに、所望の平坦化をもたらすように、ワークピースの組成に基いて、選択される。
【0070】
液体は、化学機械研磨プロセスによって、固定研磨物品と組合せて、処理に寄与してもよい。一例として、SiO2の化学研磨は、液体中の塩基性化合物がSiO2と反応して、水酸化ケイ素(silicon hydroxides)の表面層を形成する場合に発生する。機械的プロセスは、研磨物品が表面から金属水酸化物を除去する場合に発生する。
【0071】
液体のpHは、ワークピースを修正する際に研磨物品の性能に影響を及ぼすことがあり、化学組成およびトポグラフィを含む、平坦化されているワークピース表面の性質に基いて、必要に応じて選択することができる。ワークピースが、また金属酸化物(たとえば、二酸化ケイ素)を含有するシリコンウェーハ表面を含む場合、液体は、pHが5を超える、好ましくは6を超える、より好ましくは10を超える、水性媒体であってもよい。10.5および14.0の範囲内、たとえば、約10.5から12.5のpHが、好ましいことがある。銅ワークピースとともに使用するのに適した化学物質の例は、カイサキ国際公開第98/49723号、および1999年3月10日に出願され、本願明細書に援用する、譲受人の同時係属中の米国特許出願第09/266,208号に記載されている。
【0072】
金属酸化物含有ウェーハ表面を修正する際に使用するのに適した液体媒体の例としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化アンモニウム、水酸化リチウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウムなどの水酸化物化合物、およびアミンなどの化合物を含有する塩基性組成物を含有する水溶液が挙げられる。塩基性液体媒体は、また、1を超える、塩基性材料、たとえば、水酸化カリウムと水酸化リチウムとの混合物を含有してもよい。金属水酸化物含有液体媒体の一例は、水酸化カリウム濃度が約0.1から0.5%(たとえば、約0.25%)である、脱イオン水または蒸留水に溶かした水酸化カリウムの溶液である。
【0073】
液体は、また、特に半導体ウェーハの表面を修正する際に、化学エッチャントを含んでもよい。理論に縛られることを望まないが、化学エッチャントは、半導体ウェーハの最も外側の表面を「侵し」、ことによると、これと反応することがあると理論化される。そこで、研磨物品は、半導体ウェーハの最も外側の表面上に形成した、結果として生じる材料を除去する。化学エッチャントの例としては、強酸(たとえば、硫酸、フッ化水素酸など)および酸化剤(たとえば、過酸化物)が挙げられる。
【0074】
液体は、また、必要であれば、固定研磨物品の表面を破壊するのを助けてもよく、それにより、使用中、固定研磨物品の浸食性および浸食レートを増す。たとえば、固定研磨物品が、水溶性バインダー、または木材パルプなどの水に敏感な充填剤を含有する研磨複合材を含む場合、水含有液体媒体は、水への溶解をもたらすか、研磨コーティングに吸収され、それにより、固定研磨物品の浸食性が高められる。
【0075】
液体は、また、界面活性剤、湿潤剤、バッファ、防錆剤、潤滑剤、せっけんなどの添加剤を含有してもよい。これらの添加剤は、ワークピース表面の損傷を回避しながら、所望の利点をもたらすように選択される。平坦化中に固定研磨物品と半導体ウェーハ表面との摩擦を低減するために、たとえば、潤滑剤を含めてもよい。無機微粒子も、液体に含めてもよい。これらの無機微粒子は、切削レートを助けてもよい。そのような無機微粒子の例としては、シリカ、ジルコニア、炭酸カルシウム、クロミア(chromia)、セリア、セリウム塩(たとえば、硝酸セリウム)、ざくろ石、ケイ酸塩、および二酸化チタンが挙げられる。これらの無機微粒子の平均粒度は、約1,000オングストローム未満、好ましくは約500オングストローム未満、より好ましくは約250オングストローム未満であるべきである。
【0076】
液体の量は、好ましくは、特定の基材で有用であるのに十分であり、たとえば、半導体ウェーハの表面から金属水酸化物堆積物を除去するのを助けるのに十分である。
【0077】
ワークピースの処理が完了した後、ワークピースを、必要に応じて処理することができ、たとえば、半導体ウェーハを、典型的には、当該技術において知られている手順を用いて、洗浄する。
【0078】
ワークピースの表面を修正するのに使用する間、固定研磨物品を、好ましくは、サブパッドに固定することができる。サブパッドは、固定研磨物品をワークピースに接触させることを含む、ワークピースの処理を考慮し、ワークピース表面と固定研磨物品との接触圧力(すなわち、全ウェーハ裏面圧力)は、少なくとも部分的に、特定の研磨物品による。一般に、接触圧力は、好ましくは、約10psiを超えない。
【0079】
本発明によれば、ワークピースの表面を修正するために固定研磨物品を使用するプロセスは、固定研磨物品の、使用、残りの寿命、または取替えの必要を監視するために、摩耗インジケータを使用することができる。固定研磨物品は、固定研磨物品上で摩耗のしきい値量が発生したことを示す変化を検出する任意の仕方で、監視することができる。変化の例としては、可視性、または他の視覚特性、光学特性、もしくは非視覚特性による検出可能性などの、摩耗インジケータの特性または形態の変化が挙げられる。具体的には、特に、摩耗インジケータが基材と接触するか、ほとんど接触する程度まで、研磨複合材エレメントが磨耗した後、摩耗インジケータは、検出可能に、たとえば見えるようになってもよく;ワークピースの表面の、騒音、加えられた摩擦、スクラッチ、もしくは研磨、または視覚表示によって測定されるような、摩耗インジケータとワークピースとの単純な接触;固定研磨物品の形態または特性、たとえば、その色または平均の色の変化;摩耗インジケータの位置を測定するような、基材が摩耗インジケータから最小距離未満であるための、ワークピースと摩耗インジケータとの間の距離または間隔の変化などがある。
【0080】
具体例として、摩耗インジケータは、染料などの視覚マーカであってもよく、固定研磨物品を使用するプロセスは、固定研磨物品の研磨表面を視覚的に監視することを含むことができる。これは、研磨物品を、ワークピースとの接触から移動させるか、好ましくは、使用中、および、研磨物品が、ワークピースと接触したままであり、かつワークピースを処理し続ける間、研磨物品を視覚的に監視するための機構を設定することによって、行うことができる。好ましくは、使用中に研磨物品を連続的に監視することは、たとえば、ベルトの形態の固定研磨物品を使用して行うことができ、ベルトは、ローラー周りを移動し、ベルトの表面は、任意にワークピースの動作とともに、ワークピースと接触する。そのような処理方法は、周知であり、固定研磨物品を使用する処理の技術において理解される。使用中、研磨物品ベルトの表面全体が、ワークピースと接触しないので、ベルトを視覚的に監視することができ、視覚摩耗インジケータが見えるようになると、ベルトを替えることができる。視覚的監視は、作業者によって行うことができ、または、電子的に行ってもよい。
【0081】
図9は、本発明の固定研磨物品を使用して半導体ウェーハを平坦化するための簡単な装置を示す。図示されたタイプの装置および多数の変形例、ならびに他のタイプの装置は、ポリッシングパッドおよびゆるい研磨スラリーとともに使用することが周知である。適切な市販の装置の一例は、アリゾナ州フェニックスのアイペック/ウェステック(IPEC/WESTECH of Phoenix,AZ)から入手可能なCMP機械である。
【0082】
図9に示されているように、装置30は、モータ(図示せず)に接続されたヘッドユニット31を含む。チャック32は、ヘッドユニット31から延在し、そのようなチャックの一例は、ジンバルチャックである。チャック32は、好ましくは、異なった力に対応し、かつ、固定研磨物品がウェーハ上で所望の表面仕上げおよび平坦度を維持できるように旋回するように、設計されている。
【0083】
チャック31の端部には、半導体ウェーハ34をヘッドユニット31に固定するのを助け、平坦化中に半導体ウェーハが外れないようにするためのウェーハホルダ33がある。
【0084】
ウェーハホルダ33が回転する速度は、特定の装置、平坦化条件、研磨物品、および所望の平坦化基準による。しかし、一般に、ウェーハホルダ33は、約2から約1,000rpm、典型的には約5から約500rpm、好ましくは約10から約300rpm、より好ましくは約30から約150rpmで、回転する。ウェーハホルダの回転が遅すぎるか、速すぎる場合、所望の切削レートが得られないことがある。
【0085】
ウェーハホルダ33は、円形に回転してもよい。任意に、ウェーハホルダ33は、回転するときに、たとえば、円形螺旋、8の字形、コークスクリュー、または他の均一に、不均一に、もしくはランダムに、振動または震動してもよい。好ましくは、固定研磨物品39のサイズは、ウェーハホルダ33のサイズより大きく、さらに、プロセスは、ウェーハホルダ33が、固定研磨物品39に対して動き、固定研磨物品表面42の異なった領域と接触するような、固定研磨物品39とウェーハホルダ33との間の動作を含む。固定研磨物品39およびウェーハホルダ33の相対サイズは、固定研磨物品の表面領域の一部が、ワークピースと接触せず、したがって、見えるままであるのに十分であることができる。可視領域は監視することができる。
【0086】
固定研磨物品は、典型的には、直径が約10から200cm、好ましくは約20から150cm、より好ましくは約25から100cmである。研磨物品は、約5から10,000rpm、典型的には約10から1000rpm、好ましくは約10から250rpmで回転してもよい。半導体ウェーハおよび固定研磨物品の両方が、同じ方向に回転することが好ましい。しかし、半導体ウェーハおよび固定研磨物品は、また、反対方向に回転してもよい。
【0087】
装置30は、また、研磨表面42を有する固定研磨物品39を保持するベースユニット41を有する。サブパッド40が、ベースユニット41に接続され、かつ、固定研磨物品39に取付けられている。一般に、サブパッドは、平坦化中に固定研磨物品が半導体ウェーハ表面全体を平坦化するように、弾性でなければならない。サブパッドが、ポリウレタンフォームなどの適合可能な材料から作製されることが好ましい。
【0088】
プロセスの好ましい実施形態は、次のとおりであることができる。バッキングに結合した複数の研磨複合材エレメントを含み、研磨複合材エレメントが、複数の研磨粒子とバインダーとを含む、三次元テクスチャー加工固定研磨物品を提供する。摩耗インジケータが、たとえば、1以上の研磨複合材エレメントのベースにある染料などの視覚マーカなど、さまざまな形態のいずれかで、かつ、使用中に研磨複合材エレメントの所定の量が磨耗するか浸食された後、見えるようになる量および位置で、含まれている。
【0089】
サブパッドを、固定研磨物品のバッキングに取付け、サブパッドはバッキングと概ね同一の広がりを持つ。サブパッドは、ヤング率が約100MPa未満であり、残りの圧縮応力が少なくとも約60%である、少なくとも1つの弾性エレメントと;弾性エレメントおよび固定研磨物品のバッキングと概ね同一の広がりを持ち、これらの間に介在する、少なくとも1つの剛性エレメントとを含み、剛性エレメントは、ヤング率が、弾性エレメントより高く、少なくとも約100MPaである。適切なサブパッドの構成は、米国特許第5,962,950号に開示されている。
【0090】
研磨物品は、ワークピースに適切な直径、たとえば、典型的には、25cmより大きい直径、しばしば、36cmより大きい直径、時には、50cmより大きい直径を有するディスクの形態であってもよい。
【0091】
図9を参照すると、溜め37は、液体43を保持し、液体43は、チュービング38を通って、半導体ウェーハ34と研磨表面42との間のインターフェースにポンピングされる。
【0092】
平坦化中、任意に、研磨物品と半導体ウェーハとの間のインターフェースへの媒体の一貫した流れがあってもよい。
【0093】
図90は、また、視覚摩耗インジケータを使用して、本発明によって、どのように固定研磨物品の摩耗を監視できるかを示す。図9は、固定研磨物品39の色を監視する光検出器49を示す。処理中、固定研磨物品39の研磨複合材エレメントは、摩耗するか浸食され、光検出器49で検出できる視覚(たとえば、着色)マーカを露出する。視覚マーカが検出されると、固定研磨物品39は、磨耗したと理解され、新しい固定研磨物品と取替えることができる。
【0094】
摩耗インジケータを含む固定研磨物品の製造
本発明の固定研磨物品は、固定研磨物品を準備する既知の技術によって準備することができ、研磨材および固定研磨物品の当業者は、どのように摩耗インジケータを固定研磨物品に組入れることができるか、理解するであろう。
【0095】
三次元テクスチャー加工固定研磨物品を提供する、一般の方法は、次のとおりである。バインダー前駆体と研磨粒子との混合物を含有するスラリーを、固定研磨物品のテクスチャー加工表面の所望の形状と逆の空洞を有する製造工具に付与する。スラリーがバッキングの表面を濡らすように、バッキングを製造工具の露出表面と接触させる。次に、バインダーを、少なくとも部分的に、固化、硬化、またはゲル化することができる。固定研磨物品が前の工程で完全に硬化しなかった場合、固定研磨物品を、製造工具から取出し、完全に硬化させることができる。代わりに、スラリーをバッキングの表面に付与し、次に、製造工具をバッキング上のスラリーと接触させることができる。したがって、研磨複合材は、バッキングに接着した複数の研磨複合材エレメントの形態をとる。
【0096】
摩耗インジケータは、固定研磨物品製造の当業者には明らかであろう技術を用いて、固定研磨物品に組入れることができる。これらは、固定研磨物品を準備するのに使用される未硬化バインダー前駆体に、摩耗インジケータを組入れること、たとえば、好ましくは一貫した深さで、必要に応じて、固定研磨物品の研磨複合材エレメントの一部または全部に、摩耗インジケータを組入れることを含むことができる。
【0097】
固定研磨物品の研磨表面の一部または全体にコーティングされた検出可能な材料の形態をとる摩耗インジケータは、そのようなコーティングを固定研磨物品の少なくとも一部に付与するだけで、準備することができる。
【0098】
固定研磨物品を製造するために、他の方法を用いることができ、研磨複合材エレメントまたは摩耗インジケータ複合材エレメント、またはバッキングもしくは固定研磨物品の他の任意の構成要素にさえも、摩耗インジケータを組込む、たとえば、埋込む。
【0099】
一般に、摩耗インジケータは、積層またはコーティング技術によって、バッキング中に、または、バッキングと、固定研磨物品の研磨複合材エレメント、もしくは他の任意の層との間に、設けることができる。
【0100】
別の例として、製造工具の空洞に、バインダー前駆体と研磨粒子とを含有するスラリーを、部分的に充填してもよく、また、スラリーを、任意に、部分的にまたは完全に硬化させてもよい。摩耗インジケータを、スラリーの露出した表面に付与してもよい。たとえば、塗料または染料などの視覚インジケータの層を、露出した表面にコーティングしてもよく、残りの空洞空間を充填することができる。代わりに、空洞を部分的に充填した後、バインダー前駆体と、染料または顔料などの摩耗インジケータとを含む前駆体(「摩耗インジケータ前駆体」)を使用して、1以上の工具空洞の残りの空間を、部分的にまたは完全に充填することができる。摩耗インジケータ前駆体は、バインダー前駆体または別の硬化性材料を含有し、これを、次に、完全にまたは部分的に硬化させてもよく、空洞は、すでに満たされていなければ、完全に充填してもよい。便宜、効率、またはコストのために、摩耗インジケータ前駆体は、研磨粒子を含まなくてもよい。より一般的には、摩耗インジケータ前駆体を加えた後に充填された空洞の空間は、研磨粒子を含有しなくてもよく、なぜなら、研磨物品の摩耗表示部が、研磨材として機能しなくてもよいからであり、もっとも、研磨粒子が含まれる場合は、当然、研磨材として機能してもよい。
【0101】
摩耗インジケータを有する三次元テクスチャー加工固定研磨物品を提供する別の方法は、一般に、次のとおりである。テクスチャー加工表面の所望の形状に概ね対応する外形を有するバッキングを提供する。次に、バインダー前駆体中の研磨粒子のスラリーを、バッキングの外形表面上にコーティングし、硬化研磨複合材がバッキングの外形に概ね対応するテクスチャー加工表面を有するように、硬化させる。摩耗インジケータを、この方法で製造された固定研磨物品に組入れてもよく、たとえば、マーカを、研磨複合材エレメント上で、ある摩耗量が生じた後、検出可能にする、深さおよび位置で、バッキングの表面に、または表面より下に、配置することによって、組入れてもよい。代わりに、マーカを、検出可能に変化させるか、研磨複合材エレメント上で、ある摩耗量が生じた後、検出可能にする位置で、スラリーに組入れることができる。スラリー全体に配置された視覚マーカは、スラリーから形成された研磨複合材エレメントが、摩耗し、(異なった色の)バッキングを露出するにつれて、色が変化する、図15の製品と類似した製品をもたらす。
【0102】
性能を、向上させるか、他の態様で変更するために、固定研磨物品に特定の付加的な修正を行ってもよい。たとえば、研磨物品に穴をあけて、研磨層および/またはバッキングを通る開口部を設け、使用前、使用中、または使用後、流体を通過させてもよい。
【実施例】
【0103】
本願明細書に開示され、請求された本発明は、研磨材製品および処理技術に見出された問題に対処し、これを解決し、効率を向上させ、CMP処理のコストを下げ、一方、ウェーハ間の均一性および半導体デバイスの質を維持する。本願明細書に記載された本発明は、以下に記載される実施形態で例示されるが、実施形態は、本発明を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0104】
実施形態No.1
本発明概念は、化学物質を導入するための浸透性ウェブ、たとえば、微孔性ウェブを提供することにある。利点は、さらに、ウェブの下の気泡を防止することを含む。ウェブ材料自体は、供給化学物質を浸透できる。
【0105】
CMP中に生じる1つの問題は、ウェーハの下に効果的に化学物質を供給すると、ウェーハの中心における窮乏が生じることである。これは、固定研磨材のCMPおよび従来のスラリーのCMPの両方にあてはまる。ウェーハが回転するときに、前端縁−後端縁状態が生じる。しかし、いずれの場合も、ウェーハの端縁の周りで、あるポイントで、端縁の異なったポイントのすべてが前になり、あるポイントで、それらのすべてが後ろになるが、中心は常に中心である。回転中、ウェーハにいくらかの枯渇があることがあり、ウェーハは、ウェーハの中心の周りを回転する。したがって、ウェーハの中心は、常に、ある中間化学物質濃度である。したがって、化学物質濃度が、高くなり、低くなり、また、高くなり、低くなり、非常に不安定な状態を引起す。この問題は、浸透性研磨パッドを提供し、ウェーハのどこでも化学物質の濃度が均一になるようにすることによって、解決される。ウェブは、底部から上に、垂直方向に浸透性である。化学物質は、プラテン自体を通って上に、直接膜を通って供給される。
【0106】
別の利点は、気泡がトラップされた場合、非平坦表面を研磨材に与えることによって、それが外に浸透することである。
【0107】
この配置は、真空ホールドダウンと不適合ではなく、なぜなら、半透性膜を通して、それを吸うことによって、膜の圧力降下が起こり、これは、必要なホールドダウンを与えるものだからである。
【0108】
態様は、一部分の真空チャネルおよび別の部分の化学物質供給チャネルのパターンを含む。したがって、真空ホールドダウンは、局部的な引裂を伴わずにフィルム上で良好なホールドダウンを得るのに十分に均一に分散している。化学物質供給は、空気および化学物質供給チャネルの間隔が適切な状態で、フィルムを通って上に進む。
【0109】
実施形態No.2
本発明は、ウェブのプラスチックマトリックスにプロセス化学物質を含浸させることを伴う。そのような柱は、典型的には、高さが約50ミクロンであり、直径が約200ミクロンである。しかし、それの形状は、決して、本発明を限定しない。ポリッシングの間、最初のウェーハは、柱の頂部にあり、柱は摩耗し、それにより、後のウェーハは、柱の下部に対して露出する。
【0110】
CMP化学物質、たとえば、酸化剤、腐食抑制剤などの抑制剤、バッファ、およびキレート剤によって行われる、いくつかの異なった機能がある。したがって、特定の系、たとえば、銅、タングステン、または酸化物によって、幾分変わる、いくつかの異なった役割がある。しかし、化学物質含浸の概念は同じである。
【0111】
例示的な目的で、Cu系において、酸化剤は、銅を、侵し、酸化して、酸化銅を得る。それは2つの機能を行う。最初に、研磨がないところに腐食バリアを設ける−どこでラビングが発生しないかは、自己制限的である。したがって、エッチングが止まる。しかし、高いスポットにおいて、酸化物は、銅金属よりポリッシングしやすい。したがって、酸化物を、ポリッシングし、次に、再び酸化し、ポリッシングし、次に、再び酸化する。酸化物は、低いスポットにおいて、十分に良好なバリアではなく、それが、ポリッシングされない低いスポットで表面を覆う際に酸化剤を基本的に助けるために、いくつかの腐食抑制剤、たとえば、BTAを含む理由である。高いスポットでのポリッシングの機械的作用により、酸化物層および抑制剤の両方が除去され、それにより、銅が新たに侵され始める。化学物質バッファは、溶液のpHを維持するために用いられ、なぜなら、これらの化学物質は、pH活性であるからである−それは、pHに依存する、電気化学タイプのプロセスである。キレート剤は、溶液中の銅を取り、溶液中に銅を維持し、それにより、ラビングされた材料が、ウェーハ上に再堆積せずに、除去される。
【0112】
バッファをプラスチックマトリックスに含浸させて、所望のpHを維持することが、特に有利である。プラスチックマトリックスに含浸させたバッファを、まさに必要なポイント−ちょうどポリッシングのポイントに−連続的に供給する。こうして、いずれのタイプの化学物質、たとえば、バッファ、酸化剤、抑制剤などを、柱に供給することができる。
【0113】
化学物質を柱に入れることに、いくつかの利点がある。1つは、それが徐放性をもたらすことである。柱が摩耗するにつれて、ますます多くの化学物質が、非常に制御された仕方で供給される。
【0114】
パッドは、ウェブ材料自体と一体的または非一体的にバッキングとして供給される、柔らかいものを指し、ウェブ材料は、柱を保持するバッキングフィルムおよび柱自体である。非常に極小的な観点からは、ウェブは、柱およびバッキングである。ウェブの場合、リール間を進むときに、それは、バッキングおよび柱だけであり、柔らかいサブパッドを、独立して供給する。ウェーハと接触するのは、柱自体である。したがって、柱が摩耗するにつれて、新しい化学物質が連続的に露出して徐放され、それにより、ちょうど、望まれる接触のポイントで、経時的に、より一定の濃度が得られる。
【0115】
さらに、ウェブ製造業者は、どのくらいの化学物質を含めるかを定めることができ、これは、化学物質を再び磨くために技術者に依存するより制御可能であり、なぜなら、現場で何が起こっているか、または装置が壊れているかどうかではなく、製造可能性位置によって、常に、同じ濃度になるからである。
【0116】
別の態様は、プロセスに対して不活性であるが検出可能な化学物質マーカを、柱の底部の近くに導入することを含み、それにより、柱の端部に近づくと信号を与える。そのような化学物質は、プロセス化学物質と不利に相互作用しない有機染料を含むことができる。それは、放出し始めると、色の変化のために、非常に目に明らかである。さらに、光学検出器を流出物ストリームに取付けることができる。本実施形態の別の態様は、最初のウェーハから後のウェーハまでのプロセス均一性のドリフトを検出し、柱中の適切な化学物質によってドリフトを補正することを含む。
【0117】
実施形態No.3
本実施形態は、異なった形状、異なったサイズ、異なった高さ、異なった材料、および異なった粒子分布を有する複数の柱を有する固定研磨ウェブを形成することを伴う。これは、異なった機能、たとえば、金属および酸化物の同時のCMPのために、ウェブを調整する能力をもたらす。
【0118】
本実施形態は、経時的に接触する、いくつかの柱を、それらの一部が摩耗すると、ウェーハがますます多くの柱と係合し始めるように、調整することによって、経時的なプロセスドリフトの問題を解決する。別の問題は、最初の柱の接触と、いくらかのCMPの後の、後の柱の接触との間のレート差から生じる。最初の、より低い柱との接触は、異なったレートである。
【0119】
ウェブ上の異なった形状を組合せることによって、異なった形状の利点が得られる。プロセス中の後の段階で、たとえば銅が、酸化物の上でなくなり始め、タンタル(Ta)のバリア層が露出する。Taも除去し、酸化物上で止まらなければならない。この態様は、選択性を調整することを伴うが、従来、ウェブは、Taおよび酸化物の両方に対して、非常に選択的であり、たとえば、Ta約500から1および酸化物約250から1である。本実施形態の態様は、目標とされたエッチングのために、柱を適切な化学物質で戦略的に配合することによるような、選択性が1対1対1のウェブを含む。
【0120】
異なった構造またはパターンを得るために、柱の形状、高さ、および直径を変えることは、容易に実現することができる。より小さい柱は、除去レートがより良好であり、研磨がより速く、なぜなら、より小さいものは、より良好に掘る能力を有するからである。
【0121】
実施形態No.4
本発明は、ウェーハ上の高いスポットおよび低いスポットの両方を効果的に処理するために、非線形圧縮性を得るようにウェブの圧縮性を変えるという概念を含む。圧縮下で、強度および本体を与えるためにシリカ充填剤を充填した一般のシーラントエラストマーとともに、材料が約50%に圧縮されるにつれて、圧縮率は著しく増加する。柔らかいシーラントが圧縮されるにつれて、ポリマーが圧縮するが、充填剤と充填剤が接触すると、圧縮が完全に止まり、すなわち、非常に非線形の圧縮性である。本実施形態において、柱が設けられ、それにより、力を加えると、柱は、特定の量を圧縮できるが、その後、さらなる力が、柱をさらに圧縮しない、すなわち、非線形スプリングである。高い部分と低い部分とを有するウェーハでは、高い部分が、柱と接触し、柱を圧縮して、大きい力を得る。それらが低い部分と接触する場合、弱い力が得られる。非線形力を与えることにより、ウェーハの一部が、低いスポットを超えて数ミクロン突出し、柱を、より大きい程度に圧縮し、柱をさらに堅くし、それにより、柱がより硬く押返す。柱の圧縮率は、ポリマーを適切に架橋するか、充填剤の量を変えるか、またはポリマーの性質を変化させる、たとえば、より線状のポリマー、もしくはより三官能性のポリマー、もしくは四官能性ポリマーにさえすることによって、変化させることができる。これは、ポリマー業界において周知の技術である。
【0122】
本発明概念は、ウェーハが押下げられるにつれて、限界において、ウェーハ上の高いポイントのみが、パッドと自動的に接触し、ポリッシングされることである。各柱の圧縮率は、柱に加える力の量によって、変わる。したがって、各柱は、小さいスプリングと同様であり、摩擦力は、加えた力とともに変わる。線形スプリングにおいて、力は、ずれに対して、比較的一定である。しかし、本実施形態のような非線形スプリングでは、十分な圧力を加えた場合、力が大幅に増大し、それにより、低いスポットと比較して、ウェーハ上の高いスポットに、より大きい力を自動的に加える。
【0123】
実施形態No.5
有利に、熱消散材料を含む固定研磨ポリッシングウェブは、ポリッシング中の過度の熱蓄積と関連する問題を克服することができる。本実施形態の一態様において、熱消散物質を、柱および/または関連するバッキングシートに組入れる。熱伝導材料としては、金属粉末、たとえば、鉄、ニッケル、銅、亜鉛、スズ、鉛、銀、金、チタン、タングステン、パラジウム、ビスマス、インジウム、ガリウム、アルミニウム、およびそれらの合金、金属化されたポリマーまたは金属化されたセラミックス、たとえば、アルミナ、シリカ、ガラス、ポリアミド、ポリスチレン、ポリエーテルアミド、ポリアセチレン、ポリフェニレン、ポリフェニレンスルフィド、ポリピロール(polypyrol)、ポリチオフェン、および黒鉛などが挙げられる。伝導エレメントは、多くの形態、たとえば、粒子、ワイヤ、フィラメント、および金属化フレークなどで、提供してもよい。伝導エレメントは、非常にさまざまな規則的な形状および不規則な形状、たとえば、球、ロッド、フレーク、およびフィラメントであってもよい。バインダーは、熱可塑性もしくは熱硬化性型ポリマー、または、重合して中に熱伝導エレメントを有する熱伝導基材を形成するモノマーであってもよい。
【0124】
実施形態No.6
本実施形態は、シート上に複数の細長い柱を含む固定研磨ウェブに関連する。従来の柱は、直径が約125から1,000ミクロンであり、直径は高さの約2倍である。したがって、従来の柱は、最大500ミクロンまで、バッキングシートより上に延在する。本実施形態は、高さと直径の比が従来の実施とは反対の柱を形成することを含み、それにより、柱が、直径より著しく高い。このように、多数の非常に高い柱を形成する。それらの上端縁でポリッシングする代わりに、これらの高い柱は、剛毛のように傾き、それらの側面でポリッシングし、側面は、CMP中に摩耗する。したがって、高い柱を形成し、それにより、高い柱が、CMP中に傾き、側面からブラッシングを流し、頂部で丸くなる。
【0125】
有利に、本実施形態によれば、個別の柱を曲げるのに、小量の力しか必要でない。しかし、より高い柱が曲がり、互いに接触し、並んで互いに積重なるにつれて、力が増大する。この時点で、下向きの力が圧縮される。本実施形態の態様は、高さが約1ミクロンから約10ミクロンであり、約1ミクロンから約10ミクロンの間隔の柱を形成することを含む。
【0126】
実施形態No.7
本実施形態は、複数の柱を含む固定研磨物品を、柱がバッキングより上で同じ高さとなるように予め調整して、均一なテクスチャー、すなわち、柱上の均一な研磨表面を得ることを含む。このように、各柱は、まさに同じ上面、すなわち均一な表面および均一な高さを有する。この目標は、柱の研磨材料より硬い研磨材料によるような、物理的ドレッシング、ポリッシングデブリを含むスラリーのプリシーディング(pre−seeding)によって、実現することができる。ポリッシングデブリを用いるプリシーディングによって、最初のウェーハの影響がなくなる。最初のウェーハの影響は、従来、遭遇し、最初のウェーハとの最初の非均一性を伴う。後のウェーハは、ポリッシングデブリの存在下で、ポリッシングされると考えられる。したがって、ポリッシングデブリのプリシーディングによって、最初のウェーハの影響がなくなる。
【0127】
実施形態No.8
本発明は、現場レート測定(ISRM)デバイスに関する改良に関連する。ISRMデバイスは、ウェブ材料を通して光を照射し、フィルム厚さを測定する、レーザベースデバイスである。ウェブ材料は、研磨充填剤とポリマーバインダーとの複合材である。分散粒子は、典型的には、マトリックスと屈折率が異なり、それにより、散乱をもたらす。したがって、検出可能な強度のレーザを通すことは、非常に困難であり、特に、レーザが2回、移動しなければならない、(すなわち)中に入り、反射し、戻って出なければならないためである。本実施形態は、ポリマーマトリックスのリフラクトリー(refractory)インデックスを、研磨粒子と一致するように変えて、その問題を解決する。全く透明な材料を得るために、ポリマーのリフラクトリーを、リフラクトリーインデックスとほぼ一致するように容易に調整することができる。
【0128】
本発明の実施形態は、レーザ光透過材料から作製された研磨粒子およびバインダーを含む。たとえば、研磨粒子およびバインダーの両方を、透明なポリマー、たとえば、ポリウレタン、ポリカーボネート、エポキシ樹脂;無機鉱物、たとえば、サファイア、ガラス、石英;または硬い有機材料もしくは半有機材料、たとえば、ダイヤモンドまたはゲルマニウムから作製することができる。
【0129】
実施形態No.9
本発明は、米国特許第5,014,468号のような、ネガティブな柱を有する固定研磨ウェブを形成し、ネガティブな凹部に化学物質を組入れることにある。典型的には、柱は、パッドの表面の約10−25パーセントを形成し、少なくとも約75%を、開いたチャネル、すなわち、パーコレーション理論からの用語を用いると連結相として残す。連結相は、ずっと連結しているものである。開いた空間は連結相であり;柱は、互いに非連結である。本実施形態は、開いた空間を非連結相にし、柱を連結相にすることによって、従来の固定研磨パッドを逆にし、それにより、柱領域の同じ相対量を維持する。しかし、柱が、隔離された六角形凹部の周りの壁を構成するように、隔離された六角形凹部を形成することによるように、領域を壁で仕切るかせき止めることができる。ウェブとウェーハとを接触させるプロセスにおいて、化学物質をこれらの凹部内に供給する。化学物質は、主として液体であり、開いた空間、連結相の柱との関係は、液体が混ざり、行渡ることができることである。化学物質をこれらの隔離された凹部内に供給すると、化学物質は、ウェブによって輸送されるところであり、1つの場所にとどまる。したがって、化学物質は、基本的に、各々がポケットである、いくつかの異なった小さいセルによって、隔離される。遠回りの経路または曲がりくねった経路を、柱間に形成することができ、それにより、それらは、完全に隔離されていないが、効果的に隔離される。
【0130】
実施形態No.10
本実施形態は、異なった機能を行うための異なった領域を有する非均質ウェブを提供し、それにより、柔軟性を大きくすることにある。たとえば、柱を使用して、バフ仕上げを行うことができる。本実施形態は、異なった機能のために異なっている、ウェブの巨視的領域を提供する。たとえば、ウェブの1つの領域は、銅ポリッシング用であることができ、別の領域は、たとえば、Taを除去し、それにより、巨視的効果を得る。これは、ウェーハが、ウェブ材料上で円形に動き、その場所で回転する場合に、ラウンド/ラウンドポリッシングで容易に実現することができる。
【0131】
ウェーハは、効果的に、ウェブ材料上で円を描き、したがって、中心のトラックは、ウェブ上の円形経路内で均一な距離にある。しかし、端縁は、さらに外に延在することがあり、また、さらに中に延在することがあり、なぜなら、ウェーハが回るにつれて、端縁も回転するからである。したがって、たとえば、材料のストリップを、中心がそのストリップの上で、より多くの時間を費やすところに導入することによって、中心で、端縁に対して、ポリッシングが向上する。この概念は、異なった領域、巨視的領域におけるウェブの動作性能を変更して、たとえばウェーハ上の端縁より下の、性能を変更することを含む。
【0132】
実施形態No.11
本発明が対処する問題は、従来のウェブバッキング材料、すなわち、ポリエステルベースの材料であると考えられているものが、研磨するとこぼれることである。前進中のプラテンとウェブとの間の摩擦の相互作用により、プロセス中に粒子が発生する。この問題の解決策は、自己潤滑プラスチックなどのこぼれないバッキング材料を提供することにある。そのような自己潤滑プラスチックは、従来のものである。
【0133】
自己潤滑ポリマーの例としては、フッ素化アルカン、たとえばテフロン、フッ素化ポリエーテル、フッ素化ポリエステル、ポリエーテルケトン、たとえばPEEK、ナイロン、またはアセタール樹脂が挙げられる。自己潤滑ポリマー組成物の例は、樹脂成分と、約30重量%から約0.5重量%の潤滑系とを含む。ポリマー組成物に有用な樹脂成分は、ポリアミド、ポリエステル、ポリフェニレンスルフィド、ポリオレフィン、ポリオキシメチレン、スチレンポリマー、およびポリカーボネートから選択することができる。本発明の潤滑系は、樹脂成分の、摩擦および摩耗を低減するのに十分な潤滑量を含有すると特徴づけることができ、ポリテトラフルオロエチレン(polytetrafluorethylene)、ステアリン酸塩、および炭酸カルシウムを含むことができる。摩擦特性を向上させるために、固体潤滑剤および繊維、たとえば、黒鉛、雲母、シリカ、タルク、窒化ホウ素、および硫化モリブデン、パラフィンろう、石油、および合成潤滑油、ならびに他のポリマー、たとえば、ポリエチレンおよびポリテトラフルオロエチレンを含む、多くの他の材料を、樹脂成分に加えることができる。
【0134】
実施形態No.12
本発明は、いつ柱が消耗されたかを定めるための安全技術を提供する。実施形態は、不活性化学物質などのトレーサ成分を組入れて、部分的に消耗されたウェブによってポリッシングできるウェーハの数に関する警告を与えることを含む。別の態様において、機械的表示のためにノッチまたはバーを設ける。
【0135】
いくつかのインジケータは、CMPプロセスの終わりを示すために、周囲より高い。インジケータまたはバーに達すると、特定の量の高さのみが残る。これは、高さを目視するか物理的に検知して、いつ柱と摩耗バーの高さが同じになったかを定めることによって、検出することができる。
【0136】
実施形態No.13
本発明は、いつ研磨ウェブロールの端部に近づいているかを定めるための、ノッチなどの機械的手段を提供することにある。ウェブを前進させるとき、ロールを使い果たすのを回避するために、いつ端部が近づいているかを知ることが有利である。映画館の映写技師にリールの端部が近づいていることを示すためにフラッシュするドット、またはレジのレシートのピンクの筋と同様の、機械的または光学的に検出できるノッチを、好ましくは、プロセスへの影響を回避するためにウェブ裏面に、設ける。
【0137】
実施形態No.14
本発明は、ウェブをその長さ全体にわたってコード化し、ウェブの異なった部分の位置を定めるのを可能にすることにある。光学特徴認識で読取可能なバーコードまたは数字を使用することができる。小さい穴をあけて、検出可能なパターンを設けることができる。ウェブの長さに沿った、いかなるタイプのエンコーディングも、与え、適切なタイプのセンサで読取ることができる。本発明概念は、ウェブの長さに沿った位置をエンコーディングすることを伴う。少なくとも2つの利点がある。1つは、リアルタイムフィードバック、および任意の種類の動作制御である。たとえば、移動するウェブの長さを、フィードバック制御で定め、コマンド信号を活性化して、ウェブを前進させる。第2の利点は、前進したウェブの量を読取れることである。これにより、(1)ポリッシングされたウェーハの、ウェブ上の位置までの良好なトラッキング;および(2)ウェブの端部の近接を定め、操作者にウェブを取替えるように警告することが可能となる。
【0138】
実施形態No.15
たとえば1ミリメートルの、薄い、ダイヤモンドの単層を、炭化ケイ素粒子を含有するウェブ柱上に形成し、熱または溶媒を用いて化学物質で予め調整し、選択的にマトリックスを除去することによるように、化学物質で予め調整し、約500Åのマトリックスを、柱の頂部から除去して、ダイヤモンドを露出する。
【0139】
本実施形態は、有利に、超研磨材(superabrasive)の使用によって、ウェブの摩耗レートを長くし、超研磨材は、非常に硬い材料、たとえば、ダイヤモンド、または立方晶窒化ホウ素(cubic boronitride)に対して、当業界において使用される用語である。柱の摩耗レートは、柱が経時的に認識されるように変化しない程度まで低減し、それにより、CMP均一性が向上する。
【0140】
実施形態16
本発明は、ウェブの面または端部にパーフォレーションを設け、取扱いを向上させることにある。ロールにスプロケットを設け、パーフォレーションと係合させることができる。
【0141】
本発明は、実質的に円形のポリッシングシートおよび実質的に矩形のポリッシングシートである回転ポリッシングパッドを含む、あらゆるタイプの固定研磨物品に適用可能である。本発明は、CMPのウェーハ間レート安定性をもたらし、半導体デバイス製造のさまざまな段階で用いることができる。したがって、本発明は、さまざまな産業用途、特に半導体業界および磁気記録媒体業界におけるCMPにおいて、有用性がある。
【0142】
本発明の好ましい実施形態およびその汎用性の少しの例のみ、本開示に、示され、説明されている。本発明は、さまざまな他の組合せおよび環境で使用することができ、本願明細書に表されたような本発明の概念の範囲内の変更および修正が可能であることが理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0143】
【図1】固定研磨物品に関する。
【図2】固定研磨物品に関する。
【図3】固定研磨物品に関する。
【図4】固定研磨物品に関する。
【図5】固定研磨物品に関する。
【図6】固定研磨物品に関する。
【図7】固定研磨物品に関する。
【図8】固定研磨物品に関する。
【図9】固定研磨物品に関する。
【図10】固定研磨物品に関する。
Claims (18)
- 研磨複合材エレメントの形態の三次元研磨複合材を含み、摩耗インジケータをさらに含む固定研磨物品。
- 三次元固定研磨物品がテクスチャー加工されている、請求項1に記載の固定研磨物品。
- 浸食可能な研磨複合材エレメントを含む、請求項1に記載の固定研磨物品。
- 前記研磨複合材エレメントが、複数の円筒形柱を含む、請求項3に記載の固定研磨物品。
- 精密な形状の研磨複合材を含む、請求項1に記載の固定研磨物品。
- 前記摩耗インジケータが、バインダー中の可視マーカを含む、請求項1に記載の固定研磨物品。
- 前記マーカが、金属材料、可視材料、または磁気材料を含む、請求項1に記載の固定研磨物品。
- 前記摩耗インジケータが、着色マーカを含む、請求項1に記載の固定研磨物品。
- 前記着色マーカが、染料、顔料、または着色剤からなる群から選択される、請求項8に記載の固定研磨物品。
- 前記摩耗インジケータが、バインダー中に含有された可視マーカを含む、請求項1に記載の固定研磨物品。
- 前記摩耗インジケータが、前記固定研磨物品の研磨表面上にコーティングされた研磨可能な摩耗インジケータを含む、請求項1に記載の固定研磨物品。
- 前記摩耗インジケータが、研磨複合材に埋込まれた研磨可能な摩耗インジケータを含む、請求項1に記載の固定研磨物品。
- 前記摩耗インジケータが、研磨複合材エレメントの高さで下部10パーセントに含有された可視マーカを含む、請求項1に記載の固定研磨物品。
- 前記摩耗インジケータが、摩耗インジケータと、ベースに接着したバインダーとを含む摩耗インジケータ複合材を含み、前記基材と接触すると、前記摩耗インジケータ複合材エレメントが、前記摩耗インジケータと前記基材との接触を示す、請求項1に記載の固定研磨物品。
- 前記物品が、固定研磨パッドを含む、請求項1に記載の固定研磨物品。
- 前記物品が、固定研磨ベルトを含む、請求項1に記載の固定研磨物品。
- 柱の消耗を示すための、不活性の化学的表示または機械的表示を有する柱を含む固定研磨物品。
- 前記固定研磨物品がパッドである、請求項17に記載の固定研磨物品。
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