JP2004529192A - 微結晶性パラフィン類 - Google Patents
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Abstract
【課題】新奇で完全に合成した微結晶性パラフィン類を得る。
【解決手段】このパラフィン類は、簡単な方法で、20から105個の炭素原子からなるパラフィン類FTの触媒水素化により高収率で得られる。このパラフィン類は、室温でペースト状から固体であり、n−パラフィン類よりイソ−パラフィン類のより高いパーセンテージを有する。これらのパラフィン類は芳香族化合物を含まないので、薬品、化粧品、及び食品産業での使用に特に適している。
【解決手段】このパラフィン類は、簡単な方法で、20から105個の炭素原子からなるパラフィン類FTの触媒水素化により高収率で得られる。このパラフィン類は、室温でペースト状から固体であり、n−パラフィン類よりイソ−パラフィン類のより高いパーセンテージを有する。これらのパラフィン類は芳香族化合物を含まないので、薬品、化粧品、及び食品産業での使用に特に適している。
Description
【技術分野】
【0001】
本発明は、微結晶性パラフィン類、その調製、及びその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
鉱物油(マイクロワクスとしても知られる。)から得られる従来の微結晶性パラフィン類は、室温で固体であり、鎖長分布がC25からC80の飽和炭化水素の混合物により構成される。微結晶性パラフィン類は、n−アルカンの他に、分岐イソアルカンと、アルキル置換シクロアルカン(ナフテン類)と、芳香族の−一般に小さなものであっても−一部分とを含むことが多い。イソアルカン及びナフテンの含有量はそれぞれ、ガスクロマトグラフィーによる炭化水素ワックスの分析のEWF標準試験法により決定され、40から70%である。イソアルカンの(そしてナフテンの)定量的に優勢な性質はそれらの微結晶構造による。
【0003】
凝固範囲は、DIN ISO 2207により50℃と100℃の間にある。針入度は、DIN 51579により2x10−1mmと160x10−1mmの値を有する。凝固点と針入度は、微結晶パラフィン類の間で、可塑性微結晶パラフィン類と硬い微結晶パラフィン類の間を識別するために用いられる。ソフト可塑性微結晶パラフィン類(いわゆるペトロラタム)は、非常に著しい粘着パワーを有して粘着性であり、また65℃から70℃の凝固点を有し、45mmから160x10−1mmの針浸入度を有する。オイル含有量は1から15%である。可塑性微結晶パラフィン類は、容易に変形可能であり、混練可能であり、また凝固点は65℃と80℃の間であり、針入度は10から30x10−1mmである。オイル含有量は最高5%である。硬質微結晶パラフィン類は、強靭であり、わずかに粘着性であり、凝固点は80℃から95℃で、針入値は2から15x10−1mmである。オイル含有量は多くて2%である(Ullmans Enzyklopadia of Industrial Chemistry、VCH−Verlags−gesellschaft 1966と比較せよ。)。
【0004】
微結晶パラフィン類は高いモル質量を有し、従って高い沸騰点を有する。これらのパラフィン類は、今日まで、特に潤滑油(残留ワックス)の生成時の鉱油の真空蒸着の残留物から得られ、また鉱油の堆積物の回収時に、その輸送時にさらにその蓄積時に、そして例えば脱アスファルト化、溶媒抽出、脱ワックス化、脱オイル化、及び精製などの複数個のステージを持つ技術的に非常に複雑で高価なプロセス時にその鉱油の堆積物から得られている。脱オイル(deoiled)微結晶パラフィン類は、不純物として、硫黄、窒素、及び酸素化合物を含有する。従って、それらは完全には無臭ではなく、またダークイエローからダークブラウンの色を有する。従って、要求される精製は、後の用途に依存して、漂白(工業的用途)又は水素精製(食品工業および薬品工業における用途)により行われる。
【0005】
微結晶パラフィン類はパラフィン類又はワックス混合物中の主体成分として用いられる。しかしながら、これらのパラフィン類は、一般には、最高5%の範囲内で用いられる。特に、これらの混合物の硬度と融点は増加されるべきであり、さらに可撓性とオイル結合容量は改善されるべきである。通常の用途としては、例えば、パッケージ産業および生地産業に対する含浸、コーテイング、及びラミネーションに対するワックスの調製、また熱シールおよびホットメルト接着剤の調製、さらにチューイングガムを含む薬品及び化粧の生成物の調製がある。さらに、それらは鋳造化合物及びケーブル材料に用いられ、また一般にはプラスチックに用いられ、またろうそく、ラバー、及びタイヤ産業に用いられ、さらにケアー、スリップ防止、及び耐腐食成分に用いられる。
【0006】
DE 69 418 388 T2は、第VIII族の金属、特に白金、および潤滑油の調製に適した生成物を与えるβ−ゼオライト構造を持つ硼珪酸塩に基づく触媒を用いた室温における15個以上のC原子を持つn−パラフィン類固体の水素異性化について開示している。(1ページ)
【0007】
特に、以下のゼオライトに言及している。オメガ−ゼオライト、ZSN−5、X−ゼオライト、Y−ゼオライト、及びその他のゼオライト。
【0008】
DE 695 15 959 T2は、潤滑油の調製に適した生成物を与えるワックス含有出発材料の水素異性化を開示している。このため270℃から360℃の温度及び500から1500psi又は3.44MPaから10.36MPaの圧力が用いられる。触媒は、多孔性耐熱金属酸化物支持体上の触媒金属成分に基づくものであり(パラグラフ1、ページ2と比較せよ)、特に例えばオフレタイト(offretite)、ゼオライトX、ゼオライトY、ZSM−5、ZSM−2などのようなゼオライト又はアルミナ上の0.1から5重量%の白金に基づくものである(ページ3、中央と比較せよ)。異性化されるべき出発材料は、任意のワクスあるいはワクス含有材料でよく、特にFischer−Tropschワクス(ページ2、中央と比較せよ)を用いてよい。水素は1000から10000SCF/bblの速さで反応器に供給され、ワクスは0.1から10LHSVの速さで供給される(ページ6、中央と比較)。異性化生成物は液体である(ページ7、7行と比較)。この生成物は蒸留により分別されあるいは溶媒との処理により、例えばMEK/トルエン混合物との処理により分別できる(ページ7、最後のパラグラフと比較)。異性化プラントからの全液体生成物は、異性化生成物中のPNA及びその他の不純物を減らすために、従って改良した昼光安定性を有するオイルを得るために、VIII族の貴金属及び耐熱金属酸化物に基づく異性化触媒を用いてマイルドな条件の下の第二ステージでより都合よく処理される(ページ8、パラグラフ2と比較)。マイルドな条件とは、約170℃から270℃の範囲の温度、約300から1500psiの圧力、約500から1000SCF/bblの水素ガス速度、及び約0.25から10vol./vol./hの流量を意味するものと理解されるべきである。
【0009】
DE 38 72 851 T2は、パラフィン類ワクス、特にFTワクス(請求項2と比較)からの中間蒸留燃料の調製を開示しており、その場合ワクスは、支持材料としてVIII俗の金属、特に白金(請求項12と比較)、及びアルミナに基づく特殊の触媒の存在中の異性化条件の下での水素により処理され、これにより371℃以上の初期沸騰点を持つ媒質蒸留生成物及び底部生成物が得られ(請求項1と比較せよ)、特に低流動点を有する潤滑油フラクションが得られる(請求項5と比較)。このワックスは0.2から2V/Vの速度で反応器に供給される。水素は、1lのワックスあたり0.089から2.67m3H2の速さで上記反応器に供給される。触媒は転化に対して決定的な影響を有している。もし、転化が、約0.7mmの孔径を持つ白金及びβ−ゼオライトに基づくときは、中央蒸留生成物への所望の転化は観測されず、特に温度が293.9℃に減少するときは観測されない(例3と比較)。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、新奇な微結晶パラフィン類、その調製のプロセス、及びこの微結晶パラフィン類の使用を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この目的は、請求項1の主要物質(生成物)あるいは請求項10のそれ(プロセス)あるいは請求項10のそれ(使用)により実現される。これの目的は、C鎖長さ分布がC20からC105の範囲のフィッシャー−トロプッシュ(Fischer−Tropsch)合成(FTパラフィン類)により得られたパラフィン類から200℃以上の温度での触媒水素異性化により調製可能な微結晶パラフィン類を得ることにある。驚くことに、このような微結晶パラフィン類にはナフテンおよび芳香物炭化水素が含まれないということが見出されている。さらに、異性化にも関わらず結晶性が保持されている。規定された性質を持つ連続調製法が許容されている。低い凝固点と高い凝固点の範囲にあり、マイクロワックスと呼ばれる生成物が提供される。フィッシャー−トロプッシュ(Fischer−Tropsch)パラフィン類の連続するあるいはバッチ様の触媒水素異性化が実施可能である。
【0012】
このようなFTパラフィン類に関して、A.Kuhnleによる、Fette,Seifen、Anstrichmittel[脂肪類(Fats),石鹸(soaps),コーテイング(coating)配合物(compositions)],84th year,page 156 et seq.,"Fischer−Tropsch−Wachse Synthese,Struktur,Eigenschaften und Anwendungen[フィッシャー−トロプッシュ(Fischer−Tropsch)ワックス類,合成,構造,性質、および用途]"における陳述を特に参照するべきである。
【0013】
要約すると、FTパラフィン類は、高温における触媒の存在時に合成ガスから(CO及びH2)公知のルートによりフィッシャー−トロプッシュ(Fischer−Tropsch)プロセスにより調製されたパラフィン類である。これらのパラフィン類は炭化水素混合物の最高沸騰フラクションである。これにより、ナフテンおよび芳香族炭化水素を含まず、酸素及び硫黄化合物を含まないかなり長鎖でわずかに分岐したアルカンが形成される。
【0014】
n−パラフィン類の高い割合を持ち、C20からC105の範囲のC鎖長を持つこのようなFTパラフィン類は、ここで開示したプロセスにより、高い融点とイソパラフィン類の高い割合を有する微結晶パラフィン類に転化できる。
【0015】
本発明のプロセスによれば、微結晶パラフィン類は次のように触媒異性化により調製することが出来る。
A.出発材料としてFTパラフィン類を使用する。
a)C20からC105の範囲のC鎖長を有する。
b)好適には、DIN ISO 2207により、70から105℃の範囲の凝固点、特に約70、80、95、または105℃の凝固点を有する。
c)1から15の25℃における針浸入度。−
d)1:5から1:11のn−アルカンに対するイソアルカンの比。
B.以下に便宜的に基づく好適には押出物、球、ペレット、グラニュールあるいは粉体の形態の触媒の使用。
a)第8亜族の水素化金属の、特に白金の800℃で焼成された触媒に基づく0.1から2.0の、特に0.4から1.0質量%に基づき、また
b)細孔径が0.5から0.8nm(5.0から8.0A)の範囲のゼオライトからなる支持材料に基づく。
C.200℃以上の、特に230から270℃のプロセス温度の使用。
D.水素の存在中での2.0から20.0までの、特に約3から8MPaの圧力、及び100:1から1000:1の、特に約250:1から600:1m3(S.T.P.)/m3のFTパラフィン類比に対する水素の比の使用。
【0016】
便宜的に、FTパラフィン類による反応器の充填は、0.1から2.0の範囲の、特に0.2から0.8v/v.h(一時間内の反応器の容積あたりのFTパラフィン類の容積)の範囲にある。
【0017】
水素異性化生成物の収率は、各々の場合に用いられるFTパラフィン類に基づいて90質量%と96質量%の間にある。低融点のアルカンに関して、得られた水素異性化生成物は、最高5%(3%までのルールとして)のC20あるいはそれ以下のC鎖長範囲における含有アルカンを得た。これらのアルカンはスチームによる真空蒸着により容易に分離できる。
【0018】
使用触媒は好適にはβ−ゼオライトに基づくものである。
【0019】
FTパラフィン類の触媒水素異性化は、好適には、固定床触媒を用いたフロースルー反応器において、特に押出物、球、またはペレットの形態で好適に実施され、反応器を通しての流れが、反応器が、好適であるように、垂直方向に配向されるとき上部から底部へまたは底部から上部へのいずれかであることが可能である。しかしながら、プロセスは、例えば撹拌されたオートクレーブにおけるバッチプロセスにおいてバッチ様に実施可能であり、触媒はプレアンブルネットに収容され、あるいはFTパラフィン類中のグラニュールまたは粉体として使用され、微細に分布される。バッチ様プロセスの、及び連続プロセスのプロセスパラメータは同じである。
【0020】
本発明により得られた微結晶パラフィン類は以下の性質を有している。
【0021】
使用されたFTパラフィン類と比較すると、それらのパラフィン類はより低い凝固点を有し、さらにn−アルカンの他に、n−アルカンより高い重量部分、特により高い部分を含有している。n−アルカン又はイソアルカンの割合はガスクロマトグラフィーにより決定される。水素異性化により得られる異性化の増加度は、針侵入度の増加、結晶性の減少、及び融解エンタルピーの減少により表される。さらに、これらの生成物は、ペースト状から粘着性の粘着コンシステンシーを有し、わずかに脆い概観を与える。
【0022】
結晶性はX線回折の分析により決定される。これは、アモルファスフラクションに関係して得られた生成物の結晶フラクションを規定する。
【0023】
アモルファスフラクションは、結晶フラクションからのX線の異なる回折を与える。本発明による生成物の場合25℃における針浸入度は、DIN 51579により測定すると、20から160の範囲にある。得られた生成物は、それらが流動しないという意味で、20℃で固体である。
【0024】
結晶フラクションは特に次のように低減される。出発材料は60から75%の範囲で結晶フラクションを有するが、30から45%の結晶フラクションは水素異性化生成物の場合は観測可能である。これは特に、35から40(36、37、38、39)%の範囲で可能である。
【0025】
結晶フラクション及びアモルファスフラクションは、質量%の各々の場合に上記X線解析により規定される。
【0026】
本発明によりFTパラフィン類により調製された微結晶パラフィン類は、鉱油に基づく微結晶パラフィン類(マイクロワックス)のものに類似または同等の物理的性質及び材料としての性質を有している。
【0027】
触媒水素異性化により調製された微結晶パラフィン類はまた溶媒を用いて脱オイルが可能である。ただし、これは、開示した水素異性化生成物が従来の油を含有するということを意味するものではない。しかし、いずれにしても、非常に短い鎖のn−アルカン又はイソアルカンは除去される。ジクロロエタン:トルエンの95:5容積部の溶媒混合物、及び22℃における1:3.6の生成物/溶媒比を用いると、脱オイルされた微結晶パラフィン類が、使用した水素異性化生成物に基づいて、80から90重量%の収率で得られる。このパラフィン類は次のような性質を有する。
−針浸入度:DIN 51579により決定され、1x10−1から7x10−1、特に3x10−1から6x10−1。
−オイル含有量:修正したASTM D 721/87に従うMIBKにより決定された1.0から2重量%、特に1.2から1.6重量%。
−凝固点:DIN ISO 2207に従い決定された約60から約95℃、特に70から85℃。
【0028】
このようにして、オイルの除去は、生成物を鉱油に基づく種類のものと比較したとき、中間の硬度の生成物を硬い生成物に転化した。その諸性質に起因して、本発明により調製された微結晶水素異性化生成物及び対応する脱オイル微結晶水素異性化生成物を、マイクロワックスと同様にして使用することが出来る(始めに、と比較)。特に、得られた水素異性化生成物がまた酸化可能である。酸化された生成物が得られ、これらは融点範囲及び酸化度に従って異なり、特に腐食インヒビターとして、モータ車両用のキャビテイ及び地下保護成分として使用される。これらはさらに、ケア組成、レリーズ試薬として、また印刷インク材料、及びカーボン紙着色材料に供する添加剤としてエマルション中で使用される。
【0029】
炭化水素鎖にわたりランダムに分布された酸及びエステル基は、無機または有機塩基と反応され、水に分散可能な配合物(乳濁可能なワックス)を与え、非常に良好な金属接着に導くことが出来る。
【0030】
他の使用分野には、ろうそく及びその他のワックス生成物におけるブレンド成分として、クレヨン、床ケア組成及び自動ケア組成に供するワックス混合物および歯科技術及びパイロ化学に供するワックス混合物において、パッケージ及び生地産業用の含浸、コーテイング、及び積層ワックス、熱シール及びホットメルト接着剤の調製がある。
【0031】
さらに、それらは、タイヤ産業に用いる光安定化剤ワックスの一成分、電気絶縁材料、精密鋳造産業で用いられるフレームワーク及びパターンワックス、及び爆発物、弾薬、及び発射薬技術に用いるワックス配合物である。
【0032】
このような生成物は、さらに、セラミック部品の生成時の木材、粒子、及びファイバーボードの押圧時の解放剤として適しており、またそれらの滞留性のため、溶媒含有ケア組成、研削仕上げペースト、及び研磨ペーストのために用いられ、さらに仕上げ用の艶消し剤として用いられる。
【0033】
さらに、これらの生成物は、接着剤ワックス、チーズワックス、化粧品配合物、チューインガムベース、鋳造材料とケーブル材料、噴霧自在農薬、ワセリン、人口チムニー、潤滑剤、及びホットメルト接着剤の配合のために使用することが出来る。
【0034】
食品耐久度試験を、例えば、FDA、§175.250に従って遂行する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
ここで、本発明を例を参照して詳細に説明する。
【0036】
例1:
97℃の凝固点を有するFTパラフィン類を、圧力5MPa(50bar)、温度270℃、及びv/v.h比0.3の下で水素と触媒を用いて異性化した。得られた水素異性化を表1の特性により示した。
【0037】
水素異性化生成物は、白色、無臭、わずかに粘着性で、従って脆い出発材料からかなり異なっている。イソアルカンフラクションは約6倍増加し、これは、針浸入度の増加、結晶度の低下、及び融解エンタルピーの減少により示される。このようにして調製した合成微結晶性パラフィン類は、鉱油に基づいてプラスチックと硬いマイクロワックスの間で分類されるべきである。このようにして水素異性化生成物は、著しい微結晶構造を持つパラフィン類であり、23から91個の炭素原子の、そのC鎖長分布は、27から95個の炭素原子を持つ出発材料のものとほぼ対応するが、より小さな鎖長に向けてシフトされる。この鎖長はガスクロマトグラフィーで決定された。
【0038】
例2:
凝固点が70℃のFTパラフィン類を、圧力5MPa(50bar)、温度250℃、及びv/v.h比が0.3の下で水素により触媒を介して異性化した。生じた構造転化は表の諸特性により示した。
【0039】
水素異性化生成物は、ペースト状でわずかに粘着性である他に白色で無色であった。イソアルカンフラクションは約5倍増加した。高い異性化度は、浸入度のかなりの増加、結晶度の低下、及び融解エンタルピーの減少により表される。このようにして得た微結晶パラフィン類は、FTパラフィン類と比較して、類似するがわずかにC鎖長が減少し、これは、炭素原子数、すなわち水素異性化生成物の場合は23個から42個、FTパラギンの場合には25から48個から明らかである。このようにして調製した合成微結晶パラフィン類は、その特性に基づいて、鉱油に基づいて得られたソフトプラスチック微結晶性パラフィン類と同等である。
【0040】
例1及び2は、本発明によるプロセスにより、FTパラフィン類が優勢にn−アルカンからなり、微細な結晶構造と脆いコンシステンシーを有し、出発材料より低い融点を持つ非流体でペースト状の、あるいは固体のパラフィン類に転化されたことを示している。これらのパラフィン類は、高い含有量の分岐アルカンにより弁別され、また従ってかなり減少した結晶度とプラスチックからわずかに粘着性のコンシステンシーを持つ微結晶構造を有する。分岐アルカンはメチル−アルカンが主体であり、メチル基は好適には2−、3−、4−、または5−位置に生じる。メチル分岐アルカンもまた少量形成されることが多い。
【0041】
例1及び2の結果は、また出発材料と比較され、添付した表1にリストされる。
【0042】
例3:
触媒(直径1.5mm、長さ約5mmの円筒状押出物)を細末でない形態で用いた。92mlの触媒を反応チューブ(全容積172ml、内径22mm)中に希釈しないで導入した。触媒ゾーンはアース材料層でカバーした。熱電対を反応器中に、触媒ベッドの2cmおよび17cmの深さで温度を測定するように配置した。触媒は乾燥し、活性化した(高温により水は排出し、白金は還元した。)。
【0043】
使用したパラフィン類出発材料はFTパラフィン類C80(凝固点81℃、n−パラフィン類/イソパラフィン類の質量比:93.9/6.1)であった。出発材料のオイル含有量は0.5%であった。針浸入度は6.0であった。
【0044】
実験は50barの水素圧の下で実施した。
次の結果を得た。260℃および0.96v/v.hでイソフラクション(質量%)は6.1(FTパラフィン類)から42(水素異性化生成物)に増加した。凝固点は77℃、オイル含有量は18.8%であった。針浸入度は32であった。
【0045】
触媒はβゼオライト上で白金触媒であった。βゼオライトに関しては、刊行物"Atlas of Zeolite Structure Types"、Elsevier Fourth Revised Edition,1996を参照されたい。
【0046】
この例に対して得られたガスクロマトグラムを図1として添付する。
【0047】
鉱油から得られた微結晶パラフィン類に比べて、本発明による水素異性化により調製した完全に合成の微結晶パラフィン類は、高度に分岐したイソアルカンを含まず、環状炭化水素(ナフテン)、及び特に芳香族炭化水素及び硫黄化合物は含まない。かくして、本微結晶パラフィン類は、微結晶性パラフィン類に対する最高の純度要件を満足し、従って化粧品及び薬品産業、及び食品産業におけるパッケージと保存に著しく適するものである。
【0048】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】例3の実施において得られたガスクロマトグラムである。
【0001】
本発明は、微結晶性パラフィン類、その調製、及びその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
鉱物油(マイクロワクスとしても知られる。)から得られる従来の微結晶性パラフィン類は、室温で固体であり、鎖長分布がC25からC80の飽和炭化水素の混合物により構成される。微結晶性パラフィン類は、n−アルカンの他に、分岐イソアルカンと、アルキル置換シクロアルカン(ナフテン類)と、芳香族の−一般に小さなものであっても−一部分とを含むことが多い。イソアルカン及びナフテンの含有量はそれぞれ、ガスクロマトグラフィーによる炭化水素ワックスの分析のEWF標準試験法により決定され、40から70%である。イソアルカンの(そしてナフテンの)定量的に優勢な性質はそれらの微結晶構造による。
【0003】
凝固範囲は、DIN ISO 2207により50℃と100℃の間にある。針入度は、DIN 51579により2x10−1mmと160x10−1mmの値を有する。凝固点と針入度は、微結晶パラフィン類の間で、可塑性微結晶パラフィン類と硬い微結晶パラフィン類の間を識別するために用いられる。ソフト可塑性微結晶パラフィン類(いわゆるペトロラタム)は、非常に著しい粘着パワーを有して粘着性であり、また65℃から70℃の凝固点を有し、45mmから160x10−1mmの針浸入度を有する。オイル含有量は1から15%である。可塑性微結晶パラフィン類は、容易に変形可能であり、混練可能であり、また凝固点は65℃と80℃の間であり、針入度は10から30x10−1mmである。オイル含有量は最高5%である。硬質微結晶パラフィン類は、強靭であり、わずかに粘着性であり、凝固点は80℃から95℃で、針入値は2から15x10−1mmである。オイル含有量は多くて2%である(Ullmans Enzyklopadia of Industrial Chemistry、VCH−Verlags−gesellschaft 1966と比較せよ。)。
【0004】
微結晶パラフィン類は高いモル質量を有し、従って高い沸騰点を有する。これらのパラフィン類は、今日まで、特に潤滑油(残留ワックス)の生成時の鉱油の真空蒸着の残留物から得られ、また鉱油の堆積物の回収時に、その輸送時にさらにその蓄積時に、そして例えば脱アスファルト化、溶媒抽出、脱ワックス化、脱オイル化、及び精製などの複数個のステージを持つ技術的に非常に複雑で高価なプロセス時にその鉱油の堆積物から得られている。脱オイル(deoiled)微結晶パラフィン類は、不純物として、硫黄、窒素、及び酸素化合物を含有する。従って、それらは完全には無臭ではなく、またダークイエローからダークブラウンの色を有する。従って、要求される精製は、後の用途に依存して、漂白(工業的用途)又は水素精製(食品工業および薬品工業における用途)により行われる。
【0005】
微結晶パラフィン類はパラフィン類又はワックス混合物中の主体成分として用いられる。しかしながら、これらのパラフィン類は、一般には、最高5%の範囲内で用いられる。特に、これらの混合物の硬度と融点は増加されるべきであり、さらに可撓性とオイル結合容量は改善されるべきである。通常の用途としては、例えば、パッケージ産業および生地産業に対する含浸、コーテイング、及びラミネーションに対するワックスの調製、また熱シールおよびホットメルト接着剤の調製、さらにチューイングガムを含む薬品及び化粧の生成物の調製がある。さらに、それらは鋳造化合物及びケーブル材料に用いられ、また一般にはプラスチックに用いられ、またろうそく、ラバー、及びタイヤ産業に用いられ、さらにケアー、スリップ防止、及び耐腐食成分に用いられる。
【0006】
DE 69 418 388 T2は、第VIII族の金属、特に白金、および潤滑油の調製に適した生成物を与えるβ−ゼオライト構造を持つ硼珪酸塩に基づく触媒を用いた室温における15個以上のC原子を持つn−パラフィン類固体の水素異性化について開示している。(1ページ)
【0007】
特に、以下のゼオライトに言及している。オメガ−ゼオライト、ZSN−5、X−ゼオライト、Y−ゼオライト、及びその他のゼオライト。
【0008】
DE 695 15 959 T2は、潤滑油の調製に適した生成物を与えるワックス含有出発材料の水素異性化を開示している。このため270℃から360℃の温度及び500から1500psi又は3.44MPaから10.36MPaの圧力が用いられる。触媒は、多孔性耐熱金属酸化物支持体上の触媒金属成分に基づくものであり(パラグラフ1、ページ2と比較せよ)、特に例えばオフレタイト(offretite)、ゼオライトX、ゼオライトY、ZSM−5、ZSM−2などのようなゼオライト又はアルミナ上の0.1から5重量%の白金に基づくものである(ページ3、中央と比較せよ)。異性化されるべき出発材料は、任意のワクスあるいはワクス含有材料でよく、特にFischer−Tropschワクス(ページ2、中央と比較せよ)を用いてよい。水素は1000から10000SCF/bblの速さで反応器に供給され、ワクスは0.1から10LHSVの速さで供給される(ページ6、中央と比較)。異性化生成物は液体である(ページ7、7行と比較)。この生成物は蒸留により分別されあるいは溶媒との処理により、例えばMEK/トルエン混合物との処理により分別できる(ページ7、最後のパラグラフと比較)。異性化プラントからの全液体生成物は、異性化生成物中のPNA及びその他の不純物を減らすために、従って改良した昼光安定性を有するオイルを得るために、VIII族の貴金属及び耐熱金属酸化物に基づく異性化触媒を用いてマイルドな条件の下の第二ステージでより都合よく処理される(ページ8、パラグラフ2と比較)。マイルドな条件とは、約170℃から270℃の範囲の温度、約300から1500psiの圧力、約500から1000SCF/bblの水素ガス速度、及び約0.25から10vol./vol./hの流量を意味するものと理解されるべきである。
【0009】
DE 38 72 851 T2は、パラフィン類ワクス、特にFTワクス(請求項2と比較)からの中間蒸留燃料の調製を開示しており、その場合ワクスは、支持材料としてVIII俗の金属、特に白金(請求項12と比較)、及びアルミナに基づく特殊の触媒の存在中の異性化条件の下での水素により処理され、これにより371℃以上の初期沸騰点を持つ媒質蒸留生成物及び底部生成物が得られ(請求項1と比較せよ)、特に低流動点を有する潤滑油フラクションが得られる(請求項5と比較)。このワックスは0.2から2V/Vの速度で反応器に供給される。水素は、1lのワックスあたり0.089から2.67m3H2の速さで上記反応器に供給される。触媒は転化に対して決定的な影響を有している。もし、転化が、約0.7mmの孔径を持つ白金及びβ−ゼオライトに基づくときは、中央蒸留生成物への所望の転化は観測されず、特に温度が293.9℃に減少するときは観測されない(例3と比較)。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、新奇な微結晶パラフィン類、その調製のプロセス、及びこの微結晶パラフィン類の使用を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この目的は、請求項1の主要物質(生成物)あるいは請求項10のそれ(プロセス)あるいは請求項10のそれ(使用)により実現される。これの目的は、C鎖長さ分布がC20からC105の範囲のフィッシャー−トロプッシュ(Fischer−Tropsch)合成(FTパラフィン類)により得られたパラフィン類から200℃以上の温度での触媒水素異性化により調製可能な微結晶パラフィン類を得ることにある。驚くことに、このような微結晶パラフィン類にはナフテンおよび芳香物炭化水素が含まれないということが見出されている。さらに、異性化にも関わらず結晶性が保持されている。規定された性質を持つ連続調製法が許容されている。低い凝固点と高い凝固点の範囲にあり、マイクロワックスと呼ばれる生成物が提供される。フィッシャー−トロプッシュ(Fischer−Tropsch)パラフィン類の連続するあるいはバッチ様の触媒水素異性化が実施可能である。
【0012】
このようなFTパラフィン類に関して、A.Kuhnleによる、Fette,Seifen、Anstrichmittel[脂肪類(Fats),石鹸(soaps),コーテイング(coating)配合物(compositions)],84th year,page 156 et seq.,"Fischer−Tropsch−Wachse Synthese,Struktur,Eigenschaften und Anwendungen[フィッシャー−トロプッシュ(Fischer−Tropsch)ワックス類,合成,構造,性質、および用途]"における陳述を特に参照するべきである。
【0013】
要約すると、FTパラフィン類は、高温における触媒の存在時に合成ガスから(CO及びH2)公知のルートによりフィッシャー−トロプッシュ(Fischer−Tropsch)プロセスにより調製されたパラフィン類である。これらのパラフィン類は炭化水素混合物の最高沸騰フラクションである。これにより、ナフテンおよび芳香族炭化水素を含まず、酸素及び硫黄化合物を含まないかなり長鎖でわずかに分岐したアルカンが形成される。
【0014】
n−パラフィン類の高い割合を持ち、C20からC105の範囲のC鎖長を持つこのようなFTパラフィン類は、ここで開示したプロセスにより、高い融点とイソパラフィン類の高い割合を有する微結晶パラフィン類に転化できる。
【0015】
本発明のプロセスによれば、微結晶パラフィン類は次のように触媒異性化により調製することが出来る。
A.出発材料としてFTパラフィン類を使用する。
a)C20からC105の範囲のC鎖長を有する。
b)好適には、DIN ISO 2207により、70から105℃の範囲の凝固点、特に約70、80、95、または105℃の凝固点を有する。
c)1から15の25℃における針浸入度。−
d)1:5から1:11のn−アルカンに対するイソアルカンの比。
B.以下に便宜的に基づく好適には押出物、球、ペレット、グラニュールあるいは粉体の形態の触媒の使用。
a)第8亜族の水素化金属の、特に白金の800℃で焼成された触媒に基づく0.1から2.0の、特に0.4から1.0質量%に基づき、また
b)細孔径が0.5から0.8nm(5.0から8.0A)の範囲のゼオライトからなる支持材料に基づく。
C.200℃以上の、特に230から270℃のプロセス温度の使用。
D.水素の存在中での2.0から20.0までの、特に約3から8MPaの圧力、及び100:1から1000:1の、特に約250:1から600:1m3(S.T.P.)/m3のFTパラフィン類比に対する水素の比の使用。
【0016】
便宜的に、FTパラフィン類による反応器の充填は、0.1から2.0の範囲の、特に0.2から0.8v/v.h(一時間内の反応器の容積あたりのFTパラフィン類の容積)の範囲にある。
【0017】
水素異性化生成物の収率は、各々の場合に用いられるFTパラフィン類に基づいて90質量%と96質量%の間にある。低融点のアルカンに関して、得られた水素異性化生成物は、最高5%(3%までのルールとして)のC20あるいはそれ以下のC鎖長範囲における含有アルカンを得た。これらのアルカンはスチームによる真空蒸着により容易に分離できる。
【0018】
使用触媒は好適にはβ−ゼオライトに基づくものである。
【0019】
FTパラフィン類の触媒水素異性化は、好適には、固定床触媒を用いたフロースルー反応器において、特に押出物、球、またはペレットの形態で好適に実施され、反応器を通しての流れが、反応器が、好適であるように、垂直方向に配向されるとき上部から底部へまたは底部から上部へのいずれかであることが可能である。しかしながら、プロセスは、例えば撹拌されたオートクレーブにおけるバッチプロセスにおいてバッチ様に実施可能であり、触媒はプレアンブルネットに収容され、あるいはFTパラフィン類中のグラニュールまたは粉体として使用され、微細に分布される。バッチ様プロセスの、及び連続プロセスのプロセスパラメータは同じである。
【0020】
本発明により得られた微結晶パラフィン類は以下の性質を有している。
【0021】
使用されたFTパラフィン類と比較すると、それらのパラフィン類はより低い凝固点を有し、さらにn−アルカンの他に、n−アルカンより高い重量部分、特により高い部分を含有している。n−アルカン又はイソアルカンの割合はガスクロマトグラフィーにより決定される。水素異性化により得られる異性化の増加度は、針侵入度の増加、結晶性の減少、及び融解エンタルピーの減少により表される。さらに、これらの生成物は、ペースト状から粘着性の粘着コンシステンシーを有し、わずかに脆い概観を与える。
【0022】
結晶性はX線回折の分析により決定される。これは、アモルファスフラクションに関係して得られた生成物の結晶フラクションを規定する。
【0023】
アモルファスフラクションは、結晶フラクションからのX線の異なる回折を与える。本発明による生成物の場合25℃における針浸入度は、DIN 51579により測定すると、20から160の範囲にある。得られた生成物は、それらが流動しないという意味で、20℃で固体である。
【0024】
結晶フラクションは特に次のように低減される。出発材料は60から75%の範囲で結晶フラクションを有するが、30から45%の結晶フラクションは水素異性化生成物の場合は観測可能である。これは特に、35から40(36、37、38、39)%の範囲で可能である。
【0025】
結晶フラクション及びアモルファスフラクションは、質量%の各々の場合に上記X線解析により規定される。
【0026】
本発明によりFTパラフィン類により調製された微結晶パラフィン類は、鉱油に基づく微結晶パラフィン類(マイクロワックス)のものに類似または同等の物理的性質及び材料としての性質を有している。
【0027】
触媒水素異性化により調製された微結晶パラフィン類はまた溶媒を用いて脱オイルが可能である。ただし、これは、開示した水素異性化生成物が従来の油を含有するということを意味するものではない。しかし、いずれにしても、非常に短い鎖のn−アルカン又はイソアルカンは除去される。ジクロロエタン:トルエンの95:5容積部の溶媒混合物、及び22℃における1:3.6の生成物/溶媒比を用いると、脱オイルされた微結晶パラフィン類が、使用した水素異性化生成物に基づいて、80から90重量%の収率で得られる。このパラフィン類は次のような性質を有する。
−針浸入度:DIN 51579により決定され、1x10−1から7x10−1、特に3x10−1から6x10−1。
−オイル含有量:修正したASTM D 721/87に従うMIBKにより決定された1.0から2重量%、特に1.2から1.6重量%。
−凝固点:DIN ISO 2207に従い決定された約60から約95℃、特に70から85℃。
【0028】
このようにして、オイルの除去は、生成物を鉱油に基づく種類のものと比較したとき、中間の硬度の生成物を硬い生成物に転化した。その諸性質に起因して、本発明により調製された微結晶水素異性化生成物及び対応する脱オイル微結晶水素異性化生成物を、マイクロワックスと同様にして使用することが出来る(始めに、と比較)。特に、得られた水素異性化生成物がまた酸化可能である。酸化された生成物が得られ、これらは融点範囲及び酸化度に従って異なり、特に腐食インヒビターとして、モータ車両用のキャビテイ及び地下保護成分として使用される。これらはさらに、ケア組成、レリーズ試薬として、また印刷インク材料、及びカーボン紙着色材料に供する添加剤としてエマルション中で使用される。
【0029】
炭化水素鎖にわたりランダムに分布された酸及びエステル基は、無機または有機塩基と反応され、水に分散可能な配合物(乳濁可能なワックス)を与え、非常に良好な金属接着に導くことが出来る。
【0030】
他の使用分野には、ろうそく及びその他のワックス生成物におけるブレンド成分として、クレヨン、床ケア組成及び自動ケア組成に供するワックス混合物および歯科技術及びパイロ化学に供するワックス混合物において、パッケージ及び生地産業用の含浸、コーテイング、及び積層ワックス、熱シール及びホットメルト接着剤の調製がある。
【0031】
さらに、それらは、タイヤ産業に用いる光安定化剤ワックスの一成分、電気絶縁材料、精密鋳造産業で用いられるフレームワーク及びパターンワックス、及び爆発物、弾薬、及び発射薬技術に用いるワックス配合物である。
【0032】
このような生成物は、さらに、セラミック部品の生成時の木材、粒子、及びファイバーボードの押圧時の解放剤として適しており、またそれらの滞留性のため、溶媒含有ケア組成、研削仕上げペースト、及び研磨ペーストのために用いられ、さらに仕上げ用の艶消し剤として用いられる。
【0033】
さらに、これらの生成物は、接着剤ワックス、チーズワックス、化粧品配合物、チューインガムベース、鋳造材料とケーブル材料、噴霧自在農薬、ワセリン、人口チムニー、潤滑剤、及びホットメルト接着剤の配合のために使用することが出来る。
【0034】
食品耐久度試験を、例えば、FDA、§175.250に従って遂行する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
ここで、本発明を例を参照して詳細に説明する。
【0036】
例1:
97℃の凝固点を有するFTパラフィン類を、圧力5MPa(50bar)、温度270℃、及びv/v.h比0.3の下で水素と触媒を用いて異性化した。得られた水素異性化を表1の特性により示した。
【0037】
水素異性化生成物は、白色、無臭、わずかに粘着性で、従って脆い出発材料からかなり異なっている。イソアルカンフラクションは約6倍増加し、これは、針浸入度の増加、結晶度の低下、及び融解エンタルピーの減少により示される。このようにして調製した合成微結晶性パラフィン類は、鉱油に基づいてプラスチックと硬いマイクロワックスの間で分類されるべきである。このようにして水素異性化生成物は、著しい微結晶構造を持つパラフィン類であり、23から91個の炭素原子の、そのC鎖長分布は、27から95個の炭素原子を持つ出発材料のものとほぼ対応するが、より小さな鎖長に向けてシフトされる。この鎖長はガスクロマトグラフィーで決定された。
【0038】
例2:
凝固点が70℃のFTパラフィン類を、圧力5MPa(50bar)、温度250℃、及びv/v.h比が0.3の下で水素により触媒を介して異性化した。生じた構造転化は表の諸特性により示した。
【0039】
水素異性化生成物は、ペースト状でわずかに粘着性である他に白色で無色であった。イソアルカンフラクションは約5倍増加した。高い異性化度は、浸入度のかなりの増加、結晶度の低下、及び融解エンタルピーの減少により表される。このようにして得た微結晶パラフィン類は、FTパラフィン類と比較して、類似するがわずかにC鎖長が減少し、これは、炭素原子数、すなわち水素異性化生成物の場合は23個から42個、FTパラギンの場合には25から48個から明らかである。このようにして調製した合成微結晶パラフィン類は、その特性に基づいて、鉱油に基づいて得られたソフトプラスチック微結晶性パラフィン類と同等である。
【0040】
例1及び2は、本発明によるプロセスにより、FTパラフィン類が優勢にn−アルカンからなり、微細な結晶構造と脆いコンシステンシーを有し、出発材料より低い融点を持つ非流体でペースト状の、あるいは固体のパラフィン類に転化されたことを示している。これらのパラフィン類は、高い含有量の分岐アルカンにより弁別され、また従ってかなり減少した結晶度とプラスチックからわずかに粘着性のコンシステンシーを持つ微結晶構造を有する。分岐アルカンはメチル−アルカンが主体であり、メチル基は好適には2−、3−、4−、または5−位置に生じる。メチル分岐アルカンもまた少量形成されることが多い。
【0041】
例1及び2の結果は、また出発材料と比較され、添付した表1にリストされる。
【0042】
例3:
触媒(直径1.5mm、長さ約5mmの円筒状押出物)を細末でない形態で用いた。92mlの触媒を反応チューブ(全容積172ml、内径22mm)中に希釈しないで導入した。触媒ゾーンはアース材料層でカバーした。熱電対を反応器中に、触媒ベッドの2cmおよび17cmの深さで温度を測定するように配置した。触媒は乾燥し、活性化した(高温により水は排出し、白金は還元した。)。
【0043】
使用したパラフィン類出発材料はFTパラフィン類C80(凝固点81℃、n−パラフィン類/イソパラフィン類の質量比:93.9/6.1)であった。出発材料のオイル含有量は0.5%であった。針浸入度は6.0であった。
【0044】
実験は50barの水素圧の下で実施した。
次の結果を得た。260℃および0.96v/v.hでイソフラクション(質量%)は6.1(FTパラフィン類)から42(水素異性化生成物)に増加した。凝固点は77℃、オイル含有量は18.8%であった。針浸入度は32であった。
【0045】
触媒はβゼオライト上で白金触媒であった。βゼオライトに関しては、刊行物"Atlas of Zeolite Structure Types"、Elsevier Fourth Revised Edition,1996を参照されたい。
【0046】
この例に対して得られたガスクロマトグラムを図1として添付する。
【0047】
鉱油から得られた微結晶パラフィン類に比べて、本発明による水素異性化により調製した完全に合成の微結晶パラフィン類は、高度に分岐したイソアルカンを含まず、環状炭化水素(ナフテン)、及び特に芳香族炭化水素及び硫黄化合物は含まない。かくして、本微結晶パラフィン類は、微結晶性パラフィン類に対する最高の純度要件を満足し、従って化粧品及び薬品産業、及び食品産業におけるパッケージと保存に著しく適するものである。
【0048】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】例3の実施において得られたガスクロマトグラムである。
Claims (20)
- 炭素鎖長分布が20から105の範囲であるFTパラフィン類から200℃以上の温度での触媒水素異性化による好適な微結晶性パラフィン類。
- 25℃において非流体であるが、少なくともペースト状であり、DIN 51579により測定した針浸入度が100x10−1以下であることを特徴とする請求項1に記載の、あるいは特に請求項1に記載の微結晶性パラフィン類。
- 芳香族複素環式化合物を含まないことを特徴とする請求項1に記載の、あるいは特に請求項1に記載の微結晶性パラフィン類。
- イソアルカンの重量割合は、n−アルカンのそれより大きいことを特徴とする請求項1、2又は3の何れかに記載の、あるいは特にそれらの何れかに記載の微結晶性パラフィン類。
- A 炭素原子数が20から105の範囲のFTパラフィン類を出発材料として使用すること、
B 触媒を使用すること、
C 200℃以上のプロセス温度を使用すること、さらに
D 水素が存在する圧力の作用による触媒水素異性化による請求項1から4の何れかに記載の微結晶性パラフィン類を調製する、特に微結晶性パラフィン類を調製するプロセス。 - 支持材料として内孔の大きさが0.50と0.80nmのゼオライト、好適にはβ−ゼオライトと、活性要素として8番目の亜族の金属とに基づく触媒の使用を特徴とする請求項5に記載の、あるいは特に請求項5に記載のプロセス。
- 当該プロセスは超大気圧と高温で進行することを特徴とする請求項5又は6の一項に記載の、あるいは特にその一項に記載のプロセス。
- 200℃から300℃のプロセス温度を特徴とする請求項5又は7の一項に記載の、あるいは特にその一項に記載のプロセス。
- 圧力は、2MPaから20MPaであることを特徴とする請求項5から8の一項に記載の、あるいは特にその一項に記載のプロセス。
- 圧力は3MPaから8MPaであることを特徴とする請求項5から9項の一項に記載の、あるいは特にその一項に記載のプロセス。
- 230℃から270℃のプロセス温度を特徴とする請求項5から10の一項に記載の、あるいは特にその一項に記載のプロセス。
- 水素のFTパラフィン類への供給比が100:1から1000:1m3(S.T.P.)/m3であることを特徴とする請求項5から8の一項に記載の、あるいは特にその一項に記載のプロセス。
- 水素のFTパラフィン類への供給比が250:1から600:1m3(S.T.P.)/m3であることを特徴とする請求項5から12の一項に記載の、あるいは特にその一項に記載のプロセス。
- 0.1v/v.hから2.0v/v.hの充填、好適には0.2から0.8v/v.hの充填が用いられることを特徴とする請求項5から13の一項に記載の、あるいは特にその一項に記載のプロセス。
- 触媒は0.55と0.76nmの間の細孔径を有することを特徴とする請求項5から14の一項に記載の、あるいは特にその一項に記載のプロセス。
- 触媒は、元素の周期律表の亜族VIIIの水素化金属成分を有することを特徴とする請求項5から15項の一項に記載の、あるいは特にその一項に記載のプロセス。
- 触媒は水素添加金属として白金を有することを特徴とする請求項5から16の一項に記載の、あるいは特にその一項に記載のプロセス。
- 触媒の白金含有量は、800℃で焼成された触媒に基づいて、0.1から2.0質量%、好適には0.4から1.0質量%であることを特徴とする請求項5から17の一項に記載の、あるいは特にそれに記載のプロセス。
- FTパラフィン類は、70℃から105℃の凝固点範囲で使用され、好適には70、80、95又は105℃の凝固点を有して使用されることを特徴とする請求項5から18に記載の一項に記載の、あるいは特にその一項に記載のプロセス。
- 医薬品または化粧部門における、または食品産業における、請求項1から4に記載の微結晶性パラフィン類の使用、及び請求項5から9のプロセスに従って調製された微結晶性パラフィン類の使用。
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