JP2004528423A - 高官能性ポリマー - Google Patents
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Abstract
【課題】高官能性ポリマーの提供
【解決手段】式I
【化1】
[式中、Qは100ないし25000の重量平均分子量Mwを有する脂肪族ポリオールのn価残基を表わし、nは2ないし512の整数を表わし、
R1は水素原子又はメチル基を表わし、
Aはm価の脂肪族、脂環式、芳香族又は芳香脂肪族基を表わし、mは2ないし4の整数を表わし、及びYは−Z−CO−R2又はR3(式中、Zは直接結合、炭素原子数2ないし10のアルキレンオキシ基、フェニレンオキシ基、−(CH2CH2O)k−又は−(CHCH3CH2O)k−を表わし、kは1ないし20の整数を表わし、R2は炭素原子数2ないし10のアルケニル基を表わし、R3はα−炭素原子にハロゲン又はニトロ置換基を少なくとも一つ有する炭素原子数2ないし10のアルケニル基又は炭素原子数1ないし12のアルキル基、ハロゲン、ニトロ、アルキル、ハロアルキル又はアルコキシ置換基を少なくとも一つ有するフェニル基、又はハロゲン、ニトロ、アルキル、ハロアルキル又はアルコキシ置換基を少なくとも一つ有するナフチル基を表わす。)を表わし、
Tは水素原子を表わすか、又はYと同様の意味を表わす。]で表わされる化合物は、接着剤組成物のための強化剤として使用される得り、かつ高い破断及び衝撃靭性の生成物をもたらし得る。
【解決手段】式I
【化1】
[式中、Qは100ないし25000の重量平均分子量Mwを有する脂肪族ポリオールのn価残基を表わし、nは2ないし512の整数を表わし、
R1は水素原子又はメチル基を表わし、
Aはm価の脂肪族、脂環式、芳香族又は芳香脂肪族基を表わし、mは2ないし4の整数を表わし、及びYは−Z−CO−R2又はR3(式中、Zは直接結合、炭素原子数2ないし10のアルキレンオキシ基、フェニレンオキシ基、−(CH2CH2O)k−又は−(CHCH3CH2O)k−を表わし、kは1ないし20の整数を表わし、R2は炭素原子数2ないし10のアルケニル基を表わし、R3はα−炭素原子にハロゲン又はニトロ置換基を少なくとも一つ有する炭素原子数2ないし10のアルケニル基又は炭素原子数1ないし12のアルキル基、ハロゲン、ニトロ、アルキル、ハロアルキル又はアルコキシ置換基を少なくとも一つ有するフェニル基、又はハロゲン、ニトロ、アルキル、ハロアルキル又はアルコキシ置換基を少なくとも一つ有するナフチル基を表わす。)を表わし、
Tは水素原子を表わすか、又はYと同様の意味を表わす。]で表わされる化合物は、接着剤組成物のための強化剤として使用される得り、かつ高い破断及び衝撃靭性の生成物をもたらし得る。
Description
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも2個の末端反応性エステル基又はエーテル基を含む高官能性ポリマー、これら化合物の調製方法、これら化合物を含む硬化性組成物及び該硬化性組成物の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
密集的に充填された、高官能性化合物は、高性能プラスチックへの適用のために、かなり興味深いものである。高い破壊及び衝撃靱性、高い伸び及び曲げ強さ並びに耐水性、耐薬品性の特性が求められている。
【0003】
それらのゲル化傾向の為にポリエポキシドから誘導される高官能性ポリマーの調製は一般に容易ではない。
【0004】
国際出願WO 00/77066号公報には、多官能価ヒドロキシ化合物とビス−脂環式エポキシドを反応させ、硬化性組成物に有用な脂環式エポキシドを含む反応生成物を生成する方法が記載されている。特別な不均質触媒が反応を促進させるために必要とされている。反応の後、触媒は濾過によって除去される。
【特許文献1】
国際出願WO 00/77066号公報
【発明の開示】
【0005】
現在、低粘度を有する末端反応性エステル基又はエーテル基を含む高官能性ポリマーは、少なくとも2個のヒドロキシ基を有するモノマー又はポリマー化合物と過剰のポリエポキシドとの反応及びこうして得られた中間体と不飽和酸、アルコール又はフェノールとのその後の反応により得られ得ることが発見されている。
【0006】
本発明において、第1加工段階において、現場で、可溶性の触媒が使用可能であり、その結果、適当な塩基の失活により、促進される反応量を制御し得ることが特に発見された。
【0007】
更に、失活された触媒及びいかなる少数の残存奪活剤化合物も、その後の硬化性組成物中での反応生成物の使用を阻害しない。
【0008】
このように、ここで記載された方法は、濾過の必要がないために、従来の方法を簡単にする。更に、より巧みな反応制御がある。
【0009】
したがって、本発明は、式I
【化7】
[式中、Qは100ないし25000の重量平均分子量Mwを有する脂肪族ポリオールのn価残基を表わし、nは2ないし512の整数、特に都合良くは少なくとも3を表わし、
R1は水素原子又はメチル基を表わし、
Aはm価の脂肪族、芳香族又は芳香脂肪族基を表わし、mは2ないし4の整数を表わし、及びYは−Z−CO−R2又はR3(式中、Zは直接結合、炭素原子数2ないし10のアルキレンオキシ基、フェニレンオキシ基、−(CH2CH2O)k−又は−(CHCH3CH2O)k−を表わし、kは1ないし20の整数を表わし、R2は炭素原子数2ないし10のアルケニル基を表わし、R3はα−炭素原子にハロゲン又はニトロ置換基を少なくとも一つ有する炭素原子数2ないし10のアルケニル基又は炭素原子数1ないし12のアルキル基、ハロゲン、ニトロ、アルキル、ハロアルキル又はアルコキシ置換基を少なくとも一つ有するフェニル基、又はハロゲン、ニトロ、アルキル、ハロアルキル又はアルコキシ置換基を少なくとも一つ有するナフチル基を表わす。)を表わし、
Tは水素原子を表わすか、又はYと同様の意味を表わす。]で表わされる化合物を与える。
【0010】
都合が良いことに、R2又はR3がアルケニル基を表わす場合、二重結合は、末端二重結合である。
【0011】
基Qは、多官能価アルコールから誘導される。好ましいポリオールは、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール及びポリテトラヒドロフランのようなポリアルキレングリコール、トリメチロールプロパン、エトキシ化トリメチロールプロパン、プロポキシ化トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール、エトキシ化ペンタエリトリトール、プロポキシ化ペンタエリトリトール、ペンタエリトリトールとエチレンオキシド、プロピレンオキシド、テトラヒドロフラン又はε−カプロラクトンの反応によって得られるポリグリコール、ジペンタエリトリトール、エトキシ化ジペンタエリトリトール、プロポキシ化ジペンタエリトリトール、ジペンタエリトリトールとエチレンオキシド、プロピレンオキシド、テトラヒドロフラン又はε−カプロラクトンの反応によって得られるポリグリコール、分子あたり少なくとも1個の反応性ヒドロキシル基、カルボキシル基又はエポキシ基を有するモノマー又はポリマー化合物から誘導された核及びヒドロキシル基より誘導される分子あたり少なくとも3つの反応部位を有するモノマー又はポリマー連鎖延長剤から誘導された少なくとも1つの枝分れ世代を含むヒドロキシル−又はカルボキシル−末端化された樹状高分子である。
【0012】
特にnが少なくとも3を表わす場合、ポリオールの多少のヒドロキシル基も未反応で残っているものも本発明の範囲内である。
【0013】
樹状高分子は、例えば米国特許第5,418,301号明細書及び第5,663,247号明細書から良く知られており、そして部分的には商業上入手可能である(例えば、パーストープ(Perstorp)社により提供されるボルトーン(登録商標:Boltorn))。ハイパーブランチ及び樹状高分子(デンドリマー)は、一般的に樹状構造を有する三次元的に非常に枝分かれした分子として記載され得る。デンドリマーは非常に対称的であり、一方では、ハイパーブランチと呼称される類似の高分子はある程度は非対称であり得るが、非常に枝分かれした樹状構造を維持している。デンドリマーは、ハイパーブランチ高分子の単分散変種であると言われ得る。ハイパーブランチ及び樹状高分子は通常、1つ又はそれ以上の反応部位を有する開始剤又は核及び多数の周囲に枝分かれした層及び更に鎖停止分子の層からなる。層は通常、世代と呼ばれ、その呼称は下記で使用する。
【0014】
好ましい態様において、式Iで表される化合物は、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラヒドロフランから又は分子あたり8ないし256のヒドロキシル基を含み、及び500ないし25000の重量平均分子量Mwを有するヒドロキシル−末端化された樹状高分子から誘導される。
【0015】
さらに、式中、R1が水素原子を表し、mは2を表わし、Aは式IIaないしIId
【化8】
(式中、Xは直接結合、メチレン基、イソプロピリデン基、−CO−又は−SO2−を表
す。)で表される式Iで表される化合物が好ましい。
【0016】
さらに好ましい式Iで表される化合物は、式中、R1が水素原子を表し、mは3又は4
を表わし、及びAは式IIIa
【化9】
で表される3価基又は式IIIb
【化10】
で表される4価基を表すものである。
【0017】
さらに好ましい式Iで表される化合物は、式中、Yが−Z−CO−R2(式中、Zは直接結合、−(CH2CH2O)k−又は−(CHCH3CH2O)k−を表わし、そしてkは1ないし4の整数を表わす。)を表すものである。
【0018】
特に、Yは−Z−CO−R2(式中、R2はビニル基又は1−メチルエテニル基を表わす。)を表わす。
【0019】
式中、Yがアクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を表す式Iで表わされる化合物が特に好ましい。
【0020】
さらに好ましい式Iで表される化合物は、式中、Tが、アクリロイル基、メタクリロイル基、又は特に水素原子を表すものである。
【0021】
金属トリフラート触媒及び塩基奪活剤を用いた、二官能価アルコールと二官能価エポキシ化合物の反応は、欧州特許公開第493916号公報に記載されている。驚くべきことに、我々は、同様の合成方法が、多官能価(>2)アルコールと2又は多官能価エポキシドを反応させて高分子量エポキシ樹脂を得、そしてさらに不飽和カルボン酸、アルコール及びフェノールと反応させて式Iで表される高官能性ポリマーを得ることまで拡張でき得ることを発見した。高官能性エポキシデンドリマー化合物を得ようとした従来技術が報告されているが、これらは成功していない。
【0022】
本発明は、反応条件の注意深いコントロール及び出発エポキシドと出発ヒドロキシル化合物の比が、ゲル化を引き起こさないように十分高いことを確実にすることの組合せにより高官能性を達成した。
【0023】
したがって、本発明はまた、
上記で定義した式Iで表わされる化合物の調製方法であって、Q及びnは上記で定義されるとおりである化合物Q−(OH)nを、式IV
【化11】
(式中、A、R1及びmは上記に定義されたとおりである。)で表わされる化合物と、ヒドロキシ当量あたり1.5、好ましくは少なくとも2.1ないし15.0のエポキシ当量が存在するような量で元素の周期表(IUPAC 1970年協定に従う)のIIA、IIB、IIIA、IIIB又はVIIIA族の金属のトリフラート塩の存在下で反応させ、所望により望ましい量の変性が達成された時に前記トリフラート塩触媒を失活すること、及びその後にこうして得られたエポキシ基を含む中間体を、式Y−H又はY−O−Y(式中、Yは上記に定義されたとおりである。)で表わされる化合物と、前記中間体のエポキシ基のモルあたり化合物Y−Hが少なくとも1モル存在するような量で反応させることを含む方法を提供する。
【0024】
原則的には、ヒドロキシル基とエポキシ基のモル比が1:2でのポリオール、特にジオールとポリエポキシ化合物、特にジエポキシ化合物、例えばポリテトラヒドロフランとビスフェノールAジグリシジルエーテル間の反応の結果は、米国特許第5109089号明細書に記載された通り、1:2付加物である。しかしながら我々は、実際に、これらモル比において実施された反応から生じる生成物は、相当の割合で不要なアドバンス物質を含むので、これを避けるために、特にジオールとジエポキシ化合物を反応させる場合には、ヒドロキシル基あたり1:2、有利には少なくとも1:2.1、及び好ましくは少なくとも1:2.5の過剰な割合でエポキシ化合物を使用する必要性があることを発見した。
【0025】
従って、本発明はまた、
上記に定義した式Iの化合物の調製方法であって、Q及びnは上記で定義されるとおりである化合物Q−(OH)nを、式IV
【化12】
(式中、A、R1及びmは上記に定義されたとおりである。)で表わされる化合物で、ヒドロキシ当量あたり2以上、特に少なくとも2.1及びより特には少なくとも2.5のエポキシ当量が存在するような割合で、適当な触媒(特に元素の周期表のIIA、IIB、IIIA、IIIB又はVIIIA族の金属のトリフラート塩)の存在下で処理し、所望又は必要に応じて、前記触媒を失活させ、及びその後に結果として生じた中間体を、式YH又はYOY(式中、Yは上記に定義されたとおりである。)で表わされる化合物で、前記中間体のエポキシ基のモルあたり化合物YH又はYOYが少なくとも1モル存在するような割合で処理することを含む方法も提供する。都合良くは、ヒドロキシ当量あたり多くても15エポキシ当量が、反応の第1段階において存在する。
【0026】
本発明はまた、上記した反応生成物を提供し、そしてそれは、少なくとも式Iで表わされる化合物の大部分、反応生成物の総重量に基づいて、式Iで表わされる化合物の都合良くは少なくとも80%、及び好ましくは少なくとも95%を含む。所望の比を達成するために必要な反応体の割合は、個々の反応体に依存し、そして日常実験によって決定され得る。
【0027】
適切なヒドロキシ化合物Q−(OH)nは基本的には、分子当り少なくとも2個のヒドロキシ基を含む全てのモノマー、オリゴマー又はポリマー化合物である。例として、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリテトラヒドロフラン、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール、ビストリメチロールプロパン、ジグリセロール、ジペンタエリトリトール、3,3,5,5−テトラメチロール−4−ヒドロキシピラン、糖アルコール類、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、テトラヒドロフラン又はε−カプロラクトンと前述のヒドロキシ化合物の1つ又はそれ以上との反応により得られる最大8000の分子量を有するポリマーがある。
【0028】
ヒドロキシ末端化された樹状高分子は、更に適当な化合物Q−(OH)nである。樹状高分子は、
(A)分子当り少なくとも1個の反応性ヒドロキシル基、カルボキシル基又はエポキシ基を有する中心モノマー又はポリマー核、
(B)ヒドロキシル基及びカルボキシル基より選択された分子当り少なくとも3つの反応部位を有する、少なくとも1つの枝分かれモノマー又はポリマー連鎖延長剤、付加的に
(C)ヒドロキシル基及びカルボキシル基より選択された分子当り2つの反応性部位を有する、少なくとも1つのスペーサーモノマー又はポリマー連鎖延長剤
の反応によって得られ得る。
このような樹状高分子は、例えば米国特許第5,418,301号明細書及び第5,663,247号明細書に記載されている。
【0029】
好ましい脂肪族多ヒドロキシ化合物Q−(OH)n(式中、n>4)の特異な例は、パーストープポリオールズ(Perstorp Polyols)社により製造され、そして商品名ボルトーン(登録商標:Boltorn)デンドリティックポリマーズ(Dendritic Polymers)として販売されている樹状ポリオール類の範囲を含む。これらは、ボルトーン(登録商標:Boltorn)H20(OH官能価数=16及び分子量1800)及びボルトーン(登録商標:Boltorn)H30(OH官能価数=32及び分子量3600)、ボルトーン(登録商標:Boltorn)H40(OH官能価数=64及び分子量7200)及びボルトーン(登録商標:Boltorn)H50(OH官能価数=128及び分子量14400)、並びに、アルコキシ基によって置換されたようなアルコール類、並びにそのようなアルコール類に基づいた高級ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコール及びポリカプロラクトンを含む。
【0030】
式IVで表される適切なエポキシ化合物は、グリシジルエステル類、グリシジルエーテル類、N−グリシジル化合物類、S−グリシジル化合物並びに対応するβ−メチルグリシジル化合物類である。
【0031】
このような樹脂の例として、アルカリ性水酸化物の存在下において、分子当り2個又はそれ以上のカルボキシル基を含む化合物とエピクロロヒドリン又はグリセロールジクロロヒドリンを反応させることによって得られるグリシジルエステル類が挙げられる。
【0032】
このようなジグリシジルエステル類は、脂肪族ジカルボン酸、例えば琥珀酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸及びリノール酸二量体から;及びフタル酸、イソフタル酸及びテレフタル酸のような芳香族ジカルボン酸から誘導されてもよい。
【0033】
このようなトリグリシジルエステルは、脂肪族トリカルボン酸、例えばアコニット酸及びクエン酸から、及び1,2,3ベンゼントリカルボン酸、1,2,4ベンゼントリカルボン酸及び1,3,5ベンゼントリカルボン酸のような芳香族トリカルボン酸から得られてもよい。
【0034】
他の例は、アルカリ条件下で、又は択一的に酸触媒の存在下でその後のアルカリ処理において、分子当り少なくとも2個の遊離アルコール性ヒドロキシ基及び/又はフェノール性ヒドロキシル基を含む化合物とエピクロロヒドリン又はグリセロールジクロロヒドリンの反応により得られるグリシジルエーテルである。これらのエーテルは、エチレングリコール、ジエチレングリコール及び高級ポリ(オキシエチレン)グリコール類、プロパン−1,2−ジオール及びポリ(オキシプロピレン)グリコール類、プロパン−1,3−ジオール、ブタン−1,4−ジオール、ポリ(オキシテトラメチレン)グリコール類、ペンタン−1,5−ジオール、ヘキサン−2,4,6−トリオール、グリセロール、1,1,1−トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール、及びソルビトールのような非環式アルコール類から;及びN,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アニリン及びP,P1−ビス(2−ヒドロキシエチルアミノ)ジフェニルメタンのような芳香族核から生成されるアルコール類から生成されてもよい。或いは、レゾルシノール及びヒドロキノンのような単核フェノール類から、及びビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、4,4’−ジヒドロキシフェニルスルホン、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン(テトラブロモビスフェノールA)、及びホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、クロラールアルデヒド及びフルフルアルデヒドのようなアルデヒドと、フェノールそれ自身、及び塩素原子により又は4−クロロフェノール、2−メチルフェノール及び4−第3ブチルフェノールのような9までの炭素原子数を各々含むアルキル基により環中を置換されたフェノールのようなフェノール類から形成されるノボラックのような多核フェノール類から生成されてもよい。
【0035】
ジ(N−グリシジル)化合物は、例えば、エピクロロヒドリンと、アニリン、n−ブチルアミン、ビス(4−アミノフェニル)メタン及びビス(4−メチルアミノフェニル)メタンのような少なくとも2個のアミノ水素原子を含むアミンとの反応生成物の脱塩化水素化により得られるもの;及びエチルウレア及び1,3−プロピレンウレアのような環状ウレアのN,N’−ジグリシジル誘導体及び5,5−ジメチルヒダントインのようなヒダントインを含む。
【0036】
ジ(S−グリシジル)化合物の例は、エタン−1,2−ジチオール及びビス(4−メルカプトメチルフェニル)エーテルのようなチオールのジ−S−グリシジル誘導体である。
【0037】
式IVで表される好ましい化合物は、ビスフェノールのジグリシジルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル及びペンタエリトリトールテトラグリシジルエーテルである。
【0038】
ビスフェノールAジグリシジルエーテル及びトリメチロールプロパントリグリシジルエーテルが特に好ましい。
【0039】
欧州特許公開第493916号公報で開示されるトリフラート塩はまた、本発明に記載の式Iで表される化合物の調製方法の第1段階において、触媒として使用され得る。
【0040】
好ましくは、IIA族の金属トリフラート触媒は、マグネシウムトリフラートであり;IIB族の金属トリフラートは、好ましくは亜鉛又はカドミウムトリフラートであり;IIIA族の金属トリフラート触媒は、好ましくはランタントリフラートであり;IIIB族の金属トリフラートは、好ましくは、アルミニウムトリフラートであり;及びVIIIA族のトリフラート触媒は、好ましくは、コバルトトリフラートである。
【0041】
本発明の方法で使用される金属トリフラート触媒の量は、反応混合物の総重量に基づき、10ないし500ppmの範囲内であり、とりわけ50ないし300ppmである。
【0042】
ゲル化の回避は、実質的に過剰のエポキシ基が存在するような量で、出発エポキシドと出発ヒドロキシル化合物を使用することを必要とする。この比は、存在するヒドロキシル基及びエポキシ基の両方の出発官能価数によるが、大抵は、ヒドロキシ基:エポキシ基は、1:2.1及び1:10、とりわけ1:3及び1:5の範囲内である。
【0043】
一般的に、有機溶媒中に溶液の形態で金属トリフラート触媒を使用することが便利である。適切な溶媒の例は、芳香族炭化水素溶媒;脂環式ケトン、例えばシクロヘキサノンのような脂環式極性溶媒;ジオール、例えばジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、並びに適当である場合には出発ポリオールとして使用される極性脂肪族溶媒を含む。
【0044】
反応の進行の間、変性量(10ないし100%)は、反応混合物のエポキシド含有量を測定することにより辿られ得、そして所望量の変性が達成されるやいなや、トリフラート触媒は失活させられ得る。
【0045】
変性過程が進行すると、2級アルコールが生成される。要求される変性量によって、とりわけ100%近くでは、2級アルコール群は、反応過程中で重大な役割を担い得、そしていくつかの場合において、エポキシド含有量は、>100%の変性が生じ得る場合があり得る。この過程が継続せず、そしてゲル化(又は高粘性生成物)を導かないことを確実にするために、変性量が出発アルコールに基づいて最大150%を超えないようにするべきである。
【0046】
好ましくは、化合物Q−(OH)nの初期のヒドロキシル基の10ないし100%がエポキシ化された時に、トリフラート塩触媒は失活される。上記したように、転化速度が100%未満である場合、ヒドロキシル基は残存し得る。
【0047】
トリフラート塩触媒の失活は、例えばアルカリ金属水酸化物又はテトラアルキルアンモニウム水酸化物塩の添加により為され得る。択一的に、本発明の方法において使用される金属トリフラート塩触媒は、金属錯体生成剤、例えば8−ヒドロキシキノリンを添加することにより失活され得る。
【0048】
過程の第2段階、すなわち、エポキシ基を含む中間体への不飽和カルボン酸、カルボン酸無水物、活性エステル又は活性アルコールの添加は、高温において、好ましくは50ないし140℃、特には80ないし110℃において適当に実施される。反応は、都合良くは、塩基触媒、例えばトリフェニルホスフィンの存在下において実施される。この反応は強い発熱があるので、反応温度が90℃を超えないことを確実にする為に、酸、無水物、エステル又はアルコールは、好ましくは、バッチ中のエポキシ樹脂に添加される。全てを添加した後、反応混合物は90ないし100℃まで加熱され得る。
【0049】
都合良くは、Q−(OH)nと式IVで表わされる化合物の反応によって得られる中間体のエポキシ基のモルあたり、5molまでの、好ましくは0.1ないし2molの、及びより好ましくは0.5ないし1molの式Y−Hで表わされる化合物が使用される。
【0050】
Y−Hで表わされる適当な化合物は、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸及び桂皮酸である。
【0051】
Y−Hで表わされる更なる適当な開始化合物は、例えば、トリフルオルエタノールのような活性アルコール、及び4−第3ブチルフェノール等のフェノール類である。
【0052】
Y−O−Yで表わされる適当な開始化合物は、主として不飽和カルボン酸の無水物、例えばアクリル酸無水物、メタクリル酸無水物、クロトン酸無水物及び桂皮酸無水物である。
【0053】
本発明は、更に
(a)成分(b)と異なるアクリル樹脂及び
(b)請求項1記載の式Iで表わされる化合物
を含む硬化性組成物に関する。
【0054】
接着剤組成物の成分として既知のアクリレート及びメタクリレートが、成分(a)として使用され得る。適当なアクリル樹脂は、ヒドロキシル基又はカルボキシル基と一緒にアクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を1個含むモノアクリル物質、分子あたり平均して1個以上のアクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を含む物質、またはそれらの2つもしくはそれ以上の混合物であり得る。
【0055】
(a)として使用するのに好ましいモノアクリル物質は、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、その対応するメタクリレートのようなヒドロキシアルキルアクリレート及びヒドロキシアルキルメタクリレート及びそれらの2つ又はそれ以上の混合物;(アクリル酸の高級オリゴマーを10重量%含むアクリル酸の二量体化によって調製された製品として市販で入手可能である)2−カルボキシエチルアクリレート及び(メタクリル酸の二量体化によって調製され得る)2−カルボキシ−2−メチルエチルメタクリレートのようなカルボキシアクリレート及びカルボキシメタクリレート;及びヒドロキシアルキルアクリレート又はヒドロキシアルキルメタクリレートとポリカルボン酸無水物のカルボキシル基含有付加物を含む。
【0056】
分子あたり平均して1個以上のアクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を有する適当な物質は、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸のエステル、又はエポキシ樹脂と、ヒドロキシアルキルアクリレートもしくはヒドロキシアルキルメタクリレートとポリカルボン酸無水物のカルボキシル基含有付加物のエステル;上記のようなヒドロキシアルキルアクリレート又はヒドロキシアルキルメタクリレートとポリオール及びポリイソシアネートから誘導されたイソシアネート末端プレポリマーの反応生成物を含む。エポキシ樹脂のエステルの例は、アクリル酸又はメタクリル酸と、分子あたり平均して1個以上のグリシジル基を有する樹脂、好ましくは、ブタン−1,4−ジオール、ネオペンチルグリコール又はポリプロピレングリコールのような多価アルコールのポリグリシジルエーテル、ビスフェノールF、ビスフェノールA又はノボラック樹脂のような多価フェノールのポリグリシジルエーテルのエステル、及びこのようなポリグリシジルエーテルと二価アルコール又はフェノールのアドバンス反応生成物を含む。
【0057】
分子あたり平均して1個以上のアクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を有する好ましい物質は、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、他のポリオキシアルキレングリコールのような二価アルコールのエステル、及びエチレンオキシド及びプロピレンオキシドとビスフェノールF又はビスフェノールAのような多価フェノールの付加物、グリセロール、1,1,1−トリメチロールプロパンのような三価アルコールのエステル、これらアルコールとエチレンオキシド又はプロピレンオキシドの付加物、及びトリスヒドロキシエチルイソシアヌレート、及びエリトリトール、ペンタエリトリトール、キシリトール及びソルビトールのような4個又はそれ以上のヒドロキシル基を有する多価アルコールのエステルを含む、多価アルコールのポリアクリレート及びポリメタクリレートエステルである。これらポリアクリレート及びポリメタクリレートエステルの多くは、市販で入手可能である。市販で入手できないものは、慣用の方法を用いて、アルコールとアクリル酸もしくはメタクリル酸を反応させること、又より一般的には、塩化アクリロイル又は塩化メタクリロイル等の誘導体をエステル化することによって容易に調製され得る。
【0058】
(a)として使用するのに特に好ましい物質は、2−ヒドロキシエチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、2−カルボキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレートと無水マレイン酸の付加物、エチレングリコールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,1,1−トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリトリトールトリアクリレート、その対応するメタクリレート及びそれらの2つ又はそれ以上の混合物である。
【0059】
エポキシ樹脂及び式Iで表わされる化合物を含む組成物を硬化することによって得られる架橋生成物は、破壊及び衝撃靱性、伸び及び曲げ強さ並びに耐水性、耐薬品性に関して優れた特性を示し、及び本発明の他の目的である。
【0060】
本発明に記載される組成物は、注型用樹脂、積層用樹脂、接着剤、圧縮成形化合物、塗料化合物及び電気及び電子部品の封入系として非常に適切であり、とりわけ接着剤として適切である。
【0061】
以下の実施例は、本発明を示し及びそれゆえその範囲を限定するものではない。
【実施例】
【0062】
実施例:
エポキシドE−1の調製
三つ首フラスコに機械スターラー、温度計及び真空管路を装着させる。撹拌は反応全体を通して維持する。5.3モル/kg(キログラム)のエポキシド含量を有するビスフェノールAジグリシジルエーテル(70.1g)及びポリテトラヒドロフラン650(29.5g)の混合物を真空下、80℃にて30分間加熱する。ポリテトラヒドロフラン650中のランタン(III)トリフラートの5%溶液(0.4g)を添加し、そしてエポキシド含量が3.0モル/kgまで低下するように反応系を130℃にて3時間加熱する。トリプロピレングリコール中のテトラメチルアンモニウム水酸化物の2%溶液(0.4g)を添加しそして反応系を真空下において撹拌しながら室温まで冷却させる。
【0063】
エポキシドE−2の調製
三つ首フラスコに機械スターラー、温度計及び真空管路を装着させる。撹拌は反応全体を通して維持する。133gの8.2モル/kgエポキシド含量を有するトリメチロールプロパントリグリシジルエーテル及びポリテトラヒドロフラン(ポリメグ(Polymeg)1000)200gの混合物を真空下、110℃にて0.5時間乾燥する。トリプロピレングリコール中の5%ランタン(III)トリフラート2.0mLを添加し、そして混合物を、エポキシド含量が2.2ないし2.4モル/kgまで低下するまで真空下、145℃にておよそ6ないし8時間加熱する。混合物を100℃まで冷却した後、トリプロピレングリコール中のテトラメチルアンモニウム水酸化物2.0mLを触媒の奪活剤として添加する。温度を80℃にてさらに0.5時間維持する。
【0064】
エポキシドE−3の調製
三つ首フラスコに機械スターラー、温度計及び真空管路を装着させる。撹拌は反応全体を通して維持する。98gの8.2モル/kgエポキシド含量を有するトリメチロールプロパントリグリシジルエーテル及び270gのポリプロピレングリコール(デスモフェン(Desmophen)C200)の混合物を真空下、110℃にて0.5時間乾燥する。トリプロピレングリコール中の5%ランタン(III)トリフラート2.0mLを添加し、そして混合物を、エポキシド含量が1.5ないし1.6モル/kgまで低下するまで真空下、145℃にておよそ6ないし8時間加熱する。混合物を100℃まで冷却した後、トリプロピレングリコール中のテトラメチルアンモニウム水酸化物2.0mLを触媒の奪活剤として添加する。温度を80℃にてさらに0.5時間維持する。
【0065】
エポキシドE−4の調製
三つ首フラスコに機械スターラー、温度計及び真空管路を装着させる。撹拌は反応全体を通して維持する。107gの8.2モル/kgエポキシド含量を有するトリメチロールプロパントリグリシジルエーテル及び40gのボルトーンH30(登録商標:Boltorn)(パーストープ社(Perstorp)により提供される、分子あたり理論上32の初期ヒドロキシル基及びおよそ3600g/モルの分子量を有する樹状ポリエステルポリオール)の混合物を真空下、110℃にて0.5時間乾燥する。トリプロピレングリコール中の5%ランタン(III)トリフラート1.2mLを添加し、そして混合物を、160℃にておよそ6ないし8時間加熱する。混合物を100℃まで冷却した後、トリプロピレングリコール中のテトラメチルアンモニウム水酸化物1.2mLを触媒の奪活剤として添加する。温度を80℃にてさらに0.5時間維持する。
【0066】
エポキシドE−5の調製
三つ首フラスコに機械スターラー、温度計及び真空管路を装着させる。撹拌は反応全体を通して維持する。20gのボルトーンH30(登録商標:Boltorn)(パーストープ社(Perstorp)により提供される、分子あたり理論上32の初期ヒドロキシル基及びおよそ3600g/モルの分子量を有する樹状ポリエステルポリオール)及び5.3モル/kgのエポキシド含量を有する60.4gのビスフェノールAジグリシジルエーテルの混合物を真空下、110℃にて0.5時間乾燥する。トリプロピレングリコール中の5%ランタン(III)トリフラート1.0mLを添加し、そして混合物を、160℃にておよそ6ないし8時間加熱する。混合物を100℃まで冷却した後、トリプロピレングリコール中のテトラメチルアンモニウム水酸化物1.0mLを触媒の奪活剤として添加する。温度を80℃にてさらに0.5時間維持する。
【0067】
エポキシドE−6の調製
三つ首フラスコに機械スターラー、温度計及び真空管路を装着させる。撹拌は反応全体を通して維持する。20gのボルトーンH20(登録商標:Boltorn)(パーストープ社(Perstorp)により提供される、分子あたり理論上16の初期ヒドロキシル基及びおよそ1800g/モルの分子量を有する樹状ポリエステルポリオール)及び5.3モル/kgのエポキシド含量を有する62gのビスフェノールAジグリシジルエーテルの混合物を真空下、110℃にて0.5時間乾燥する。トリプロピレングリコール中の5%ランタン(III)トリフラート1.0mLを添加し、そして混合物を、160℃にておよそ6ないし8時間加熱する。混合物を100℃まで冷却した後、トリプロピレングリコール中のテトラメチルアンモニウム水酸化物1.0mLを触媒の奪活剤として添加する。温度を80℃にてさらに0.5時間維持する。
【0068】
エポキシドE−7の調製
三つ首フラスコに機械スターラー、温度計及び真空管路を装着させる。撹拌は反応全体を通して維持する。5.3モル/kgのエポキシド含量を有するビスフェノールAジグリシジルエーテル(66.3g)及びポリプロピレングリコール770(33.3g)の混合物を真空下、80℃にて30分間加熱する。ポリテトラヒドロフラン650中の5%ランタン(III)トリフラート(0.4g)を添加し、そして混合物を、エポキシド含量が2.7モル/kgまで低下するまで140℃にて5時間加熱する。テトラメチルアンモニウム水酸化物の2%溶液(0.4g)を添加しそして反応系を真空下において撹拌しながら室温まで冷却させる。
【0069】
エポキシドE−8の調製
三つ首フラスコに機械スターラー、温度計及び真空管路を装着させる。撹拌は反応全体を通して維持する。5.8モル/kgのエポキシド含量を有する1,4−シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル(516g)及びボルトーンH20(登録商標:Boltorn)(パーストープ社(Perstorp)により提供される、分子あたり理論上16の初期ヒドロキシル基及びおよそ1800g/モルの分子量を有する樹状ポリエステルポリオール)(84g)の混合物を真空下、80℃にて30分間加熱する。トリプロピレングリコール中の5%ランタン(III)トリフラートの5%溶液(3.0g)を添加し、そしてその反応混合物を、エポキシド含量が3.7モル/kgまで低下するまで150℃にて11.5時間加熱する。トリプロピレングリコール中のテトラメチルアンモニウム水酸化物の2%溶液(3.0g)を添加しそして反応系を真空下において撹拌しながら120℃において20分間加熱する。
【0070】
アクリレートA−1の調製
メタクリル酸(20.9g)、2,6−ジ−第3ブチル−p−クレゾール(0.1g)及びトリフェニルホスフィン(0.2g)の混合物を、エポキシドE−7(100g)及び2,6−ジ−第3ブチル−p−クレゾール(0.2g)の混合物へ、100℃にて50分間かけゆっくり添加する。反応混合物を100℃にて6時間加熱する。その後、更に0.2gのトリフェニルホスフィンを添加し、反応混合物を100℃にて更に3時間加熱す
る。
【0071】
アクリレートA−2ないしA−9の調製
アクリル酸又はメタクリル酸の各々と2,6−ジ−第3ブチル−p−クレゾール(0.1g)の混合物を、エポキシド、トリフェニルホスフィン(0.3g)及び2,6−ジ−第3ブチル−p−クレゾール(0.2g)の混合物へ、90℃にて60分間かけゆっくり添加する。その後、反応混合物を90℃にて6時間加熱する。(メタ)アクリル酸及びエポキシドの量を表1に示す。
【0072】
アクリレートA−10の調製
メタクリル酸無水物(5.4g)、2,6−ジ−第3ブチル−p−クレゾール(0.3g)及びテトラメチルアンモニウム水酸化物(0.3g)の混合物を、エポキシドE−8(90g)及び2,6−ジ−第3ブチル−p−クレゾール(0.2g)の混合物へ、100℃にて30分間かけゆっくり添加する。エポキシド含量が3.2モル/kgまで低下するまで、反応混合物を100℃にて4時間加熱する。
【0073】
アクリレートA−11の調製
アクリル酸(11g)、2,6−ジ−第3ブチル−p−クレゾール(0.2g)、トリフェニルホスフィン(0.2g)の混合物を、エポキシドE−8(80g)及び2,6−ジ−第3ブチル−p−クレゾール(0.1g)の混合物へ、100℃にて30分間かけゆっくり添加する。エポキシド含量が1.7モル/kgまで低下するまで、反応混合物を110℃にて3時間加熱する。
【表1】
【0074】
アクリレートA−12の調製
三つ首フラスコに機械スターラー、温度計及び真空管路を装着させる。撹拌は反応全体を通して維持する。5.3モル/kgのエポキシド含量を有するビスフェノールAジグリシジルエーテル(95g)及びボルトーンH20(登録商標:Boltorn)(パーストープ社(Perstorp)により提供される、分子あたり理論上16の初期ヒドロキシル基及びおよそ1800g/モルの分子量を有する樹状ポリエステルポリオール)(5g)の混合物を真空下、120℃にて30分間加熱する。トリプロピレングリコール中のランタン(III)トリフラートの5%溶液(0.5g)を添加し、そしてその反応混合物を、エポキシド含量が4.3モル/kgまで低下するまで、150℃にて3時間加熱する。トリプロピレングリコール中のテトラメチルアンモニウム水酸化物の2%溶液(0.5g)を添加し、そして反応系を真空下において20分間、100℃にて加熱する。この溶液へ、アクリル酸(15.5g)、2,6−ジ−第3ブチル−p−クレゾール(0.3g)及びトリフェニルホスフィン((0.2g)の混合物を30分間かけて添加する。エポキシド含量が1.7モル/kgまで低下するまで、反応混合物を110℃にて2.5時間加熱する。
【0075】
適用実施例1
室温において、0.1mmスペーサーとして働くようなバロチーニガラスビーズと一緒に、アクリレートA−11とジエチレントリアミンを化学量論的に混合することによって、接着剤組成物は調製される。その接着剤を、114×25×1.6mmの、脱脂され、クロム酸処理されたL165アルミニウム片2枚に適用し、一緒にクランプし、25×12.5mmの継手を形成させた。オーブンで、60℃において、2時間、硬化させた後、重ね剪断継手は、堅固な接着を形成する。
【0076】
適用実施例2
室温において、0.1mmスペーサーとして働くようなバロチーニガラスビーズと一緒に、アクリレートA−12(50%)、5.3モル/kgのエポキシド含量を有するビスフェノールAジグリシジルエーテル(50%)とジエチレントリアミンを化学量論的に混合することによって、接着剤組成物は調製される。その接着剤を、114×25×1.6mmの、脱脂され、クロム酸処理されたL165アルミニウム片2枚に適用し、一緒にクランプし、25×12.5mmの継手を形成させた。オーブンで、60℃において、2時間、硬化させた後、重ね剪断継手は、堅固な接着を形成する。
【0077】
適用実施例3−5
アクリレートA−11を表1に示した光開始剤と混合し、各々の物質の試料を、脱脂され、クロム酸処理されたアルミニウム上へK−板(K−bar)塗布(No8、100mm)する。塗布したアルミニウムを、10m/分で動いているコンベヤーベルト上で、D−電球を用いたフュージョンランプ(fusion lamp)下を一度通過させ、不粘着性のフィルムを得る。
【表2】
イルガキュア(Irgacure)184は、チバ スペシャルティー ケミカルズ(Ciba Specialty Chemicals)社により提供されるラジカル光開始剤である。
シラキュア(Cyracure)UVI6974は、ユニオン カーバイド(Union Carbide)社により提供されるカチオン光開始剤である。
【0078】
適用実施例6
接着剤組成物を配合するために、表3に列挙した組成物を使用する。組成物を調製するために、接着剤と活性剤を1:1の重量比で、接着厚を制御するための0.2mmのバロチーニガラスビーズと一緒に使用する。その接着剤を、114×25×1.6mmの、脱脂され、クロム酸処理されたL165アルミニウム片2枚に適用し、一緒にクランプし、25×12.5mmの継手を形成させた。室温において、72時間、硬化させた後、接着強さを試験する。
【表3】
ハイパロン(HYPALON)30は、デュポント ダウ エラストマー(DuPont Dow Elastomers)社により提供されるクロロスルホン化ポリエチレンである。
パラロイド(PARALOID)EXL2655は、ローム&ハース(Rohm&Hass)社により提供されるコアシェルポリマー(core−shell polymer)である。
ブルカシト(Vulkacit)576は、ライン ケミ(Rhein Chemie)社により提供される遊離ラジカル促進剤である。
【0001】
本発明は、少なくとも2個の末端反応性エステル基又はエーテル基を含む高官能性ポリマー、これら化合物の調製方法、これら化合物を含む硬化性組成物及び該硬化性組成物の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
密集的に充填された、高官能性化合物は、高性能プラスチックへの適用のために、かなり興味深いものである。高い破壊及び衝撃靱性、高い伸び及び曲げ強さ並びに耐水性、耐薬品性の特性が求められている。
【0003】
それらのゲル化傾向の為にポリエポキシドから誘導される高官能性ポリマーの調製は一般に容易ではない。
【0004】
国際出願WO 00/77066号公報には、多官能価ヒドロキシ化合物とビス−脂環式エポキシドを反応させ、硬化性組成物に有用な脂環式エポキシドを含む反応生成物を生成する方法が記載されている。特別な不均質触媒が反応を促進させるために必要とされている。反応の後、触媒は濾過によって除去される。
【特許文献1】
国際出願WO 00/77066号公報
【発明の開示】
【0005】
現在、低粘度を有する末端反応性エステル基又はエーテル基を含む高官能性ポリマーは、少なくとも2個のヒドロキシ基を有するモノマー又はポリマー化合物と過剰のポリエポキシドとの反応及びこうして得られた中間体と不飽和酸、アルコール又はフェノールとのその後の反応により得られ得ることが発見されている。
【0006】
本発明において、第1加工段階において、現場で、可溶性の触媒が使用可能であり、その結果、適当な塩基の失活により、促進される反応量を制御し得ることが特に発見された。
【0007】
更に、失活された触媒及びいかなる少数の残存奪活剤化合物も、その後の硬化性組成物中での反応生成物の使用を阻害しない。
【0008】
このように、ここで記載された方法は、濾過の必要がないために、従来の方法を簡単にする。更に、より巧みな反応制御がある。
【0009】
したがって、本発明は、式I
【化7】
[式中、Qは100ないし25000の重量平均分子量Mwを有する脂肪族ポリオールのn価残基を表わし、nは2ないし512の整数、特に都合良くは少なくとも3を表わし、
R1は水素原子又はメチル基を表わし、
Aはm価の脂肪族、芳香族又は芳香脂肪族基を表わし、mは2ないし4の整数を表わし、及びYは−Z−CO−R2又はR3(式中、Zは直接結合、炭素原子数2ないし10のアルキレンオキシ基、フェニレンオキシ基、−(CH2CH2O)k−又は−(CHCH3CH2O)k−を表わし、kは1ないし20の整数を表わし、R2は炭素原子数2ないし10のアルケニル基を表わし、R3はα−炭素原子にハロゲン又はニトロ置換基を少なくとも一つ有する炭素原子数2ないし10のアルケニル基又は炭素原子数1ないし12のアルキル基、ハロゲン、ニトロ、アルキル、ハロアルキル又はアルコキシ置換基を少なくとも一つ有するフェニル基、又はハロゲン、ニトロ、アルキル、ハロアルキル又はアルコキシ置換基を少なくとも一つ有するナフチル基を表わす。)を表わし、
Tは水素原子を表わすか、又はYと同様の意味を表わす。]で表わされる化合物を与える。
【0010】
都合が良いことに、R2又はR3がアルケニル基を表わす場合、二重結合は、末端二重結合である。
【0011】
基Qは、多官能価アルコールから誘導される。好ましいポリオールは、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール及びポリテトラヒドロフランのようなポリアルキレングリコール、トリメチロールプロパン、エトキシ化トリメチロールプロパン、プロポキシ化トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール、エトキシ化ペンタエリトリトール、プロポキシ化ペンタエリトリトール、ペンタエリトリトールとエチレンオキシド、プロピレンオキシド、テトラヒドロフラン又はε−カプロラクトンの反応によって得られるポリグリコール、ジペンタエリトリトール、エトキシ化ジペンタエリトリトール、プロポキシ化ジペンタエリトリトール、ジペンタエリトリトールとエチレンオキシド、プロピレンオキシド、テトラヒドロフラン又はε−カプロラクトンの反応によって得られるポリグリコール、分子あたり少なくとも1個の反応性ヒドロキシル基、カルボキシル基又はエポキシ基を有するモノマー又はポリマー化合物から誘導された核及びヒドロキシル基より誘導される分子あたり少なくとも3つの反応部位を有するモノマー又はポリマー連鎖延長剤から誘導された少なくとも1つの枝分れ世代を含むヒドロキシル−又はカルボキシル−末端化された樹状高分子である。
【0012】
特にnが少なくとも3を表わす場合、ポリオールの多少のヒドロキシル基も未反応で残っているものも本発明の範囲内である。
【0013】
樹状高分子は、例えば米国特許第5,418,301号明細書及び第5,663,247号明細書から良く知られており、そして部分的には商業上入手可能である(例えば、パーストープ(Perstorp)社により提供されるボルトーン(登録商標:Boltorn))。ハイパーブランチ及び樹状高分子(デンドリマー)は、一般的に樹状構造を有する三次元的に非常に枝分かれした分子として記載され得る。デンドリマーは非常に対称的であり、一方では、ハイパーブランチと呼称される類似の高分子はある程度は非対称であり得るが、非常に枝分かれした樹状構造を維持している。デンドリマーは、ハイパーブランチ高分子の単分散変種であると言われ得る。ハイパーブランチ及び樹状高分子は通常、1つ又はそれ以上の反応部位を有する開始剤又は核及び多数の周囲に枝分かれした層及び更に鎖停止分子の層からなる。層は通常、世代と呼ばれ、その呼称は下記で使用する。
【0014】
好ましい態様において、式Iで表される化合物は、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラヒドロフランから又は分子あたり8ないし256のヒドロキシル基を含み、及び500ないし25000の重量平均分子量Mwを有するヒドロキシル−末端化された樹状高分子から誘導される。
【0015】
さらに、式中、R1が水素原子を表し、mは2を表わし、Aは式IIaないしIId
【化8】
(式中、Xは直接結合、メチレン基、イソプロピリデン基、−CO−又は−SO2−を表
す。)で表される式Iで表される化合物が好ましい。
【0016】
さらに好ましい式Iで表される化合物は、式中、R1が水素原子を表し、mは3又は4
を表わし、及びAは式IIIa
【化9】
で表される3価基又は式IIIb
【化10】
で表される4価基を表すものである。
【0017】
さらに好ましい式Iで表される化合物は、式中、Yが−Z−CO−R2(式中、Zは直接結合、−(CH2CH2O)k−又は−(CHCH3CH2O)k−を表わし、そしてkは1ないし4の整数を表わす。)を表すものである。
【0018】
特に、Yは−Z−CO−R2(式中、R2はビニル基又は1−メチルエテニル基を表わす。)を表わす。
【0019】
式中、Yがアクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を表す式Iで表わされる化合物が特に好ましい。
【0020】
さらに好ましい式Iで表される化合物は、式中、Tが、アクリロイル基、メタクリロイル基、又は特に水素原子を表すものである。
【0021】
金属トリフラート触媒及び塩基奪活剤を用いた、二官能価アルコールと二官能価エポキシ化合物の反応は、欧州特許公開第493916号公報に記載されている。驚くべきことに、我々は、同様の合成方法が、多官能価(>2)アルコールと2又は多官能価エポキシドを反応させて高分子量エポキシ樹脂を得、そしてさらに不飽和カルボン酸、アルコール及びフェノールと反応させて式Iで表される高官能性ポリマーを得ることまで拡張でき得ることを発見した。高官能性エポキシデンドリマー化合物を得ようとした従来技術が報告されているが、これらは成功していない。
【0022】
本発明は、反応条件の注意深いコントロール及び出発エポキシドと出発ヒドロキシル化合物の比が、ゲル化を引き起こさないように十分高いことを確実にすることの組合せにより高官能性を達成した。
【0023】
したがって、本発明はまた、
上記で定義した式Iで表わされる化合物の調製方法であって、Q及びnは上記で定義されるとおりである化合物Q−(OH)nを、式IV
【化11】
(式中、A、R1及びmは上記に定義されたとおりである。)で表わされる化合物と、ヒドロキシ当量あたり1.5、好ましくは少なくとも2.1ないし15.0のエポキシ当量が存在するような量で元素の周期表(IUPAC 1970年協定に従う)のIIA、IIB、IIIA、IIIB又はVIIIA族の金属のトリフラート塩の存在下で反応させ、所望により望ましい量の変性が達成された時に前記トリフラート塩触媒を失活すること、及びその後にこうして得られたエポキシ基を含む中間体を、式Y−H又はY−O−Y(式中、Yは上記に定義されたとおりである。)で表わされる化合物と、前記中間体のエポキシ基のモルあたり化合物Y−Hが少なくとも1モル存在するような量で反応させることを含む方法を提供する。
【0024】
原則的には、ヒドロキシル基とエポキシ基のモル比が1:2でのポリオール、特にジオールとポリエポキシ化合物、特にジエポキシ化合物、例えばポリテトラヒドロフランとビスフェノールAジグリシジルエーテル間の反応の結果は、米国特許第5109089号明細書に記載された通り、1:2付加物である。しかしながら我々は、実際に、これらモル比において実施された反応から生じる生成物は、相当の割合で不要なアドバンス物質を含むので、これを避けるために、特にジオールとジエポキシ化合物を反応させる場合には、ヒドロキシル基あたり1:2、有利には少なくとも1:2.1、及び好ましくは少なくとも1:2.5の過剰な割合でエポキシ化合物を使用する必要性があることを発見した。
【0025】
従って、本発明はまた、
上記に定義した式Iの化合物の調製方法であって、Q及びnは上記で定義されるとおりである化合物Q−(OH)nを、式IV
【化12】
(式中、A、R1及びmは上記に定義されたとおりである。)で表わされる化合物で、ヒドロキシ当量あたり2以上、特に少なくとも2.1及びより特には少なくとも2.5のエポキシ当量が存在するような割合で、適当な触媒(特に元素の周期表のIIA、IIB、IIIA、IIIB又はVIIIA族の金属のトリフラート塩)の存在下で処理し、所望又は必要に応じて、前記触媒を失活させ、及びその後に結果として生じた中間体を、式YH又はYOY(式中、Yは上記に定義されたとおりである。)で表わされる化合物で、前記中間体のエポキシ基のモルあたり化合物YH又はYOYが少なくとも1モル存在するような割合で処理することを含む方法も提供する。都合良くは、ヒドロキシ当量あたり多くても15エポキシ当量が、反応の第1段階において存在する。
【0026】
本発明はまた、上記した反応生成物を提供し、そしてそれは、少なくとも式Iで表わされる化合物の大部分、反応生成物の総重量に基づいて、式Iで表わされる化合物の都合良くは少なくとも80%、及び好ましくは少なくとも95%を含む。所望の比を達成するために必要な反応体の割合は、個々の反応体に依存し、そして日常実験によって決定され得る。
【0027】
適切なヒドロキシ化合物Q−(OH)nは基本的には、分子当り少なくとも2個のヒドロキシ基を含む全てのモノマー、オリゴマー又はポリマー化合物である。例として、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリテトラヒドロフラン、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール、ビストリメチロールプロパン、ジグリセロール、ジペンタエリトリトール、3,3,5,5−テトラメチロール−4−ヒドロキシピラン、糖アルコール類、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、テトラヒドロフラン又はε−カプロラクトンと前述のヒドロキシ化合物の1つ又はそれ以上との反応により得られる最大8000の分子量を有するポリマーがある。
【0028】
ヒドロキシ末端化された樹状高分子は、更に適当な化合物Q−(OH)nである。樹状高分子は、
(A)分子当り少なくとも1個の反応性ヒドロキシル基、カルボキシル基又はエポキシ基を有する中心モノマー又はポリマー核、
(B)ヒドロキシル基及びカルボキシル基より選択された分子当り少なくとも3つの反応部位を有する、少なくとも1つの枝分かれモノマー又はポリマー連鎖延長剤、付加的に
(C)ヒドロキシル基及びカルボキシル基より選択された分子当り2つの反応性部位を有する、少なくとも1つのスペーサーモノマー又はポリマー連鎖延長剤
の反応によって得られ得る。
このような樹状高分子は、例えば米国特許第5,418,301号明細書及び第5,663,247号明細書に記載されている。
【0029】
好ましい脂肪族多ヒドロキシ化合物Q−(OH)n(式中、n>4)の特異な例は、パーストープポリオールズ(Perstorp Polyols)社により製造され、そして商品名ボルトーン(登録商標:Boltorn)デンドリティックポリマーズ(Dendritic Polymers)として販売されている樹状ポリオール類の範囲を含む。これらは、ボルトーン(登録商標:Boltorn)H20(OH官能価数=16及び分子量1800)及びボルトーン(登録商標:Boltorn)H30(OH官能価数=32及び分子量3600)、ボルトーン(登録商標:Boltorn)H40(OH官能価数=64及び分子量7200)及びボルトーン(登録商標:Boltorn)H50(OH官能価数=128及び分子量14400)、並びに、アルコキシ基によって置換されたようなアルコール類、並びにそのようなアルコール類に基づいた高級ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコール及びポリカプロラクトンを含む。
【0030】
式IVで表される適切なエポキシ化合物は、グリシジルエステル類、グリシジルエーテル類、N−グリシジル化合物類、S−グリシジル化合物並びに対応するβ−メチルグリシジル化合物類である。
【0031】
このような樹脂の例として、アルカリ性水酸化物の存在下において、分子当り2個又はそれ以上のカルボキシル基を含む化合物とエピクロロヒドリン又はグリセロールジクロロヒドリンを反応させることによって得られるグリシジルエステル類が挙げられる。
【0032】
このようなジグリシジルエステル類は、脂肪族ジカルボン酸、例えば琥珀酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸及びリノール酸二量体から;及びフタル酸、イソフタル酸及びテレフタル酸のような芳香族ジカルボン酸から誘導されてもよい。
【0033】
このようなトリグリシジルエステルは、脂肪族トリカルボン酸、例えばアコニット酸及びクエン酸から、及び1,2,3ベンゼントリカルボン酸、1,2,4ベンゼントリカルボン酸及び1,3,5ベンゼントリカルボン酸のような芳香族トリカルボン酸から得られてもよい。
【0034】
他の例は、アルカリ条件下で、又は択一的に酸触媒の存在下でその後のアルカリ処理において、分子当り少なくとも2個の遊離アルコール性ヒドロキシ基及び/又はフェノール性ヒドロキシル基を含む化合物とエピクロロヒドリン又はグリセロールジクロロヒドリンの反応により得られるグリシジルエーテルである。これらのエーテルは、エチレングリコール、ジエチレングリコール及び高級ポリ(オキシエチレン)グリコール類、プロパン−1,2−ジオール及びポリ(オキシプロピレン)グリコール類、プロパン−1,3−ジオール、ブタン−1,4−ジオール、ポリ(オキシテトラメチレン)グリコール類、ペンタン−1,5−ジオール、ヘキサン−2,4,6−トリオール、グリセロール、1,1,1−トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール、及びソルビトールのような非環式アルコール類から;及びN,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アニリン及びP,P1−ビス(2−ヒドロキシエチルアミノ)ジフェニルメタンのような芳香族核から生成されるアルコール類から生成されてもよい。或いは、レゾルシノール及びヒドロキノンのような単核フェノール類から、及びビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、4,4’−ジヒドロキシフェニルスルホン、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン(テトラブロモビスフェノールA)、及びホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、クロラールアルデヒド及びフルフルアルデヒドのようなアルデヒドと、フェノールそれ自身、及び塩素原子により又は4−クロロフェノール、2−メチルフェノール及び4−第3ブチルフェノールのような9までの炭素原子数を各々含むアルキル基により環中を置換されたフェノールのようなフェノール類から形成されるノボラックのような多核フェノール類から生成されてもよい。
【0035】
ジ(N−グリシジル)化合物は、例えば、エピクロロヒドリンと、アニリン、n−ブチルアミン、ビス(4−アミノフェニル)メタン及びビス(4−メチルアミノフェニル)メタンのような少なくとも2個のアミノ水素原子を含むアミンとの反応生成物の脱塩化水素化により得られるもの;及びエチルウレア及び1,3−プロピレンウレアのような環状ウレアのN,N’−ジグリシジル誘導体及び5,5−ジメチルヒダントインのようなヒダントインを含む。
【0036】
ジ(S−グリシジル)化合物の例は、エタン−1,2−ジチオール及びビス(4−メルカプトメチルフェニル)エーテルのようなチオールのジ−S−グリシジル誘導体である。
【0037】
式IVで表される好ましい化合物は、ビスフェノールのジグリシジルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル及びペンタエリトリトールテトラグリシジルエーテルである。
【0038】
ビスフェノールAジグリシジルエーテル及びトリメチロールプロパントリグリシジルエーテルが特に好ましい。
【0039】
欧州特許公開第493916号公報で開示されるトリフラート塩はまた、本発明に記載の式Iで表される化合物の調製方法の第1段階において、触媒として使用され得る。
【0040】
好ましくは、IIA族の金属トリフラート触媒は、マグネシウムトリフラートであり;IIB族の金属トリフラートは、好ましくは亜鉛又はカドミウムトリフラートであり;IIIA族の金属トリフラート触媒は、好ましくはランタントリフラートであり;IIIB族の金属トリフラートは、好ましくは、アルミニウムトリフラートであり;及びVIIIA族のトリフラート触媒は、好ましくは、コバルトトリフラートである。
【0041】
本発明の方法で使用される金属トリフラート触媒の量は、反応混合物の総重量に基づき、10ないし500ppmの範囲内であり、とりわけ50ないし300ppmである。
【0042】
ゲル化の回避は、実質的に過剰のエポキシ基が存在するような量で、出発エポキシドと出発ヒドロキシル化合物を使用することを必要とする。この比は、存在するヒドロキシル基及びエポキシ基の両方の出発官能価数によるが、大抵は、ヒドロキシ基:エポキシ基は、1:2.1及び1:10、とりわけ1:3及び1:5の範囲内である。
【0043】
一般的に、有機溶媒中に溶液の形態で金属トリフラート触媒を使用することが便利である。適切な溶媒の例は、芳香族炭化水素溶媒;脂環式ケトン、例えばシクロヘキサノンのような脂環式極性溶媒;ジオール、例えばジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、並びに適当である場合には出発ポリオールとして使用される極性脂肪族溶媒を含む。
【0044】
反応の進行の間、変性量(10ないし100%)は、反応混合物のエポキシド含有量を測定することにより辿られ得、そして所望量の変性が達成されるやいなや、トリフラート触媒は失活させられ得る。
【0045】
変性過程が進行すると、2級アルコールが生成される。要求される変性量によって、とりわけ100%近くでは、2級アルコール群は、反応過程中で重大な役割を担い得、そしていくつかの場合において、エポキシド含有量は、>100%の変性が生じ得る場合があり得る。この過程が継続せず、そしてゲル化(又は高粘性生成物)を導かないことを確実にするために、変性量が出発アルコールに基づいて最大150%を超えないようにするべきである。
【0046】
好ましくは、化合物Q−(OH)nの初期のヒドロキシル基の10ないし100%がエポキシ化された時に、トリフラート塩触媒は失活される。上記したように、転化速度が100%未満である場合、ヒドロキシル基は残存し得る。
【0047】
トリフラート塩触媒の失活は、例えばアルカリ金属水酸化物又はテトラアルキルアンモニウム水酸化物塩の添加により為され得る。択一的に、本発明の方法において使用される金属トリフラート塩触媒は、金属錯体生成剤、例えば8−ヒドロキシキノリンを添加することにより失活され得る。
【0048】
過程の第2段階、すなわち、エポキシ基を含む中間体への不飽和カルボン酸、カルボン酸無水物、活性エステル又は活性アルコールの添加は、高温において、好ましくは50ないし140℃、特には80ないし110℃において適当に実施される。反応は、都合良くは、塩基触媒、例えばトリフェニルホスフィンの存在下において実施される。この反応は強い発熱があるので、反応温度が90℃を超えないことを確実にする為に、酸、無水物、エステル又はアルコールは、好ましくは、バッチ中のエポキシ樹脂に添加される。全てを添加した後、反応混合物は90ないし100℃まで加熱され得る。
【0049】
都合良くは、Q−(OH)nと式IVで表わされる化合物の反応によって得られる中間体のエポキシ基のモルあたり、5molまでの、好ましくは0.1ないし2molの、及びより好ましくは0.5ないし1molの式Y−Hで表わされる化合物が使用される。
【0050】
Y−Hで表わされる適当な化合物は、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸及び桂皮酸である。
【0051】
Y−Hで表わされる更なる適当な開始化合物は、例えば、トリフルオルエタノールのような活性アルコール、及び4−第3ブチルフェノール等のフェノール類である。
【0052】
Y−O−Yで表わされる適当な開始化合物は、主として不飽和カルボン酸の無水物、例えばアクリル酸無水物、メタクリル酸無水物、クロトン酸無水物及び桂皮酸無水物である。
【0053】
本発明は、更に
(a)成分(b)と異なるアクリル樹脂及び
(b)請求項1記載の式Iで表わされる化合物
を含む硬化性組成物に関する。
【0054】
接着剤組成物の成分として既知のアクリレート及びメタクリレートが、成分(a)として使用され得る。適当なアクリル樹脂は、ヒドロキシル基又はカルボキシル基と一緒にアクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を1個含むモノアクリル物質、分子あたり平均して1個以上のアクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を含む物質、またはそれらの2つもしくはそれ以上の混合物であり得る。
【0055】
(a)として使用するのに好ましいモノアクリル物質は、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、その対応するメタクリレートのようなヒドロキシアルキルアクリレート及びヒドロキシアルキルメタクリレート及びそれらの2つ又はそれ以上の混合物;(アクリル酸の高級オリゴマーを10重量%含むアクリル酸の二量体化によって調製された製品として市販で入手可能である)2−カルボキシエチルアクリレート及び(メタクリル酸の二量体化によって調製され得る)2−カルボキシ−2−メチルエチルメタクリレートのようなカルボキシアクリレート及びカルボキシメタクリレート;及びヒドロキシアルキルアクリレート又はヒドロキシアルキルメタクリレートとポリカルボン酸無水物のカルボキシル基含有付加物を含む。
【0056】
分子あたり平均して1個以上のアクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を有する適当な物質は、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸のエステル、又はエポキシ樹脂と、ヒドロキシアルキルアクリレートもしくはヒドロキシアルキルメタクリレートとポリカルボン酸無水物のカルボキシル基含有付加物のエステル;上記のようなヒドロキシアルキルアクリレート又はヒドロキシアルキルメタクリレートとポリオール及びポリイソシアネートから誘導されたイソシアネート末端プレポリマーの反応生成物を含む。エポキシ樹脂のエステルの例は、アクリル酸又はメタクリル酸と、分子あたり平均して1個以上のグリシジル基を有する樹脂、好ましくは、ブタン−1,4−ジオール、ネオペンチルグリコール又はポリプロピレングリコールのような多価アルコールのポリグリシジルエーテル、ビスフェノールF、ビスフェノールA又はノボラック樹脂のような多価フェノールのポリグリシジルエーテルのエステル、及びこのようなポリグリシジルエーテルと二価アルコール又はフェノールのアドバンス反応生成物を含む。
【0057】
分子あたり平均して1個以上のアクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を有する好ましい物質は、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、他のポリオキシアルキレングリコールのような二価アルコールのエステル、及びエチレンオキシド及びプロピレンオキシドとビスフェノールF又はビスフェノールAのような多価フェノールの付加物、グリセロール、1,1,1−トリメチロールプロパンのような三価アルコールのエステル、これらアルコールとエチレンオキシド又はプロピレンオキシドの付加物、及びトリスヒドロキシエチルイソシアヌレート、及びエリトリトール、ペンタエリトリトール、キシリトール及びソルビトールのような4個又はそれ以上のヒドロキシル基を有する多価アルコールのエステルを含む、多価アルコールのポリアクリレート及びポリメタクリレートエステルである。これらポリアクリレート及びポリメタクリレートエステルの多くは、市販で入手可能である。市販で入手できないものは、慣用の方法を用いて、アルコールとアクリル酸もしくはメタクリル酸を反応させること、又より一般的には、塩化アクリロイル又は塩化メタクリロイル等の誘導体をエステル化することによって容易に調製され得る。
【0058】
(a)として使用するのに特に好ましい物質は、2−ヒドロキシエチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、2−カルボキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレートと無水マレイン酸の付加物、エチレングリコールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,1,1−トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリトリトールトリアクリレート、その対応するメタクリレート及びそれらの2つ又はそれ以上の混合物である。
【0059】
エポキシ樹脂及び式Iで表わされる化合物を含む組成物を硬化することによって得られる架橋生成物は、破壊及び衝撃靱性、伸び及び曲げ強さ並びに耐水性、耐薬品性に関して優れた特性を示し、及び本発明の他の目的である。
【0060】
本発明に記載される組成物は、注型用樹脂、積層用樹脂、接着剤、圧縮成形化合物、塗料化合物及び電気及び電子部品の封入系として非常に適切であり、とりわけ接着剤として適切である。
【0061】
以下の実施例は、本発明を示し及びそれゆえその範囲を限定するものではない。
【実施例】
【0062】
実施例:
エポキシドE−1の調製
三つ首フラスコに機械スターラー、温度計及び真空管路を装着させる。撹拌は反応全体を通して維持する。5.3モル/kg(キログラム)のエポキシド含量を有するビスフェノールAジグリシジルエーテル(70.1g)及びポリテトラヒドロフラン650(29.5g)の混合物を真空下、80℃にて30分間加熱する。ポリテトラヒドロフラン650中のランタン(III)トリフラートの5%溶液(0.4g)を添加し、そしてエポキシド含量が3.0モル/kgまで低下するように反応系を130℃にて3時間加熱する。トリプロピレングリコール中のテトラメチルアンモニウム水酸化物の2%溶液(0.4g)を添加しそして反応系を真空下において撹拌しながら室温まで冷却させる。
【0063】
エポキシドE−2の調製
三つ首フラスコに機械スターラー、温度計及び真空管路を装着させる。撹拌は反応全体を通して維持する。133gの8.2モル/kgエポキシド含量を有するトリメチロールプロパントリグリシジルエーテル及びポリテトラヒドロフラン(ポリメグ(Polymeg)1000)200gの混合物を真空下、110℃にて0.5時間乾燥する。トリプロピレングリコール中の5%ランタン(III)トリフラート2.0mLを添加し、そして混合物を、エポキシド含量が2.2ないし2.4モル/kgまで低下するまで真空下、145℃にておよそ6ないし8時間加熱する。混合物を100℃まで冷却した後、トリプロピレングリコール中のテトラメチルアンモニウム水酸化物2.0mLを触媒の奪活剤として添加する。温度を80℃にてさらに0.5時間維持する。
【0064】
エポキシドE−3の調製
三つ首フラスコに機械スターラー、温度計及び真空管路を装着させる。撹拌は反応全体を通して維持する。98gの8.2モル/kgエポキシド含量を有するトリメチロールプロパントリグリシジルエーテル及び270gのポリプロピレングリコール(デスモフェン(Desmophen)C200)の混合物を真空下、110℃にて0.5時間乾燥する。トリプロピレングリコール中の5%ランタン(III)トリフラート2.0mLを添加し、そして混合物を、エポキシド含量が1.5ないし1.6モル/kgまで低下するまで真空下、145℃にておよそ6ないし8時間加熱する。混合物を100℃まで冷却した後、トリプロピレングリコール中のテトラメチルアンモニウム水酸化物2.0mLを触媒の奪活剤として添加する。温度を80℃にてさらに0.5時間維持する。
【0065】
エポキシドE−4の調製
三つ首フラスコに機械スターラー、温度計及び真空管路を装着させる。撹拌は反応全体を通して維持する。107gの8.2モル/kgエポキシド含量を有するトリメチロールプロパントリグリシジルエーテル及び40gのボルトーンH30(登録商標:Boltorn)(パーストープ社(Perstorp)により提供される、分子あたり理論上32の初期ヒドロキシル基及びおよそ3600g/モルの分子量を有する樹状ポリエステルポリオール)の混合物を真空下、110℃にて0.5時間乾燥する。トリプロピレングリコール中の5%ランタン(III)トリフラート1.2mLを添加し、そして混合物を、160℃にておよそ6ないし8時間加熱する。混合物を100℃まで冷却した後、トリプロピレングリコール中のテトラメチルアンモニウム水酸化物1.2mLを触媒の奪活剤として添加する。温度を80℃にてさらに0.5時間維持する。
【0066】
エポキシドE−5の調製
三つ首フラスコに機械スターラー、温度計及び真空管路を装着させる。撹拌は反応全体を通して維持する。20gのボルトーンH30(登録商標:Boltorn)(パーストープ社(Perstorp)により提供される、分子あたり理論上32の初期ヒドロキシル基及びおよそ3600g/モルの分子量を有する樹状ポリエステルポリオール)及び5.3モル/kgのエポキシド含量を有する60.4gのビスフェノールAジグリシジルエーテルの混合物を真空下、110℃にて0.5時間乾燥する。トリプロピレングリコール中の5%ランタン(III)トリフラート1.0mLを添加し、そして混合物を、160℃にておよそ6ないし8時間加熱する。混合物を100℃まで冷却した後、トリプロピレングリコール中のテトラメチルアンモニウム水酸化物1.0mLを触媒の奪活剤として添加する。温度を80℃にてさらに0.5時間維持する。
【0067】
エポキシドE−6の調製
三つ首フラスコに機械スターラー、温度計及び真空管路を装着させる。撹拌は反応全体を通して維持する。20gのボルトーンH20(登録商標:Boltorn)(パーストープ社(Perstorp)により提供される、分子あたり理論上16の初期ヒドロキシル基及びおよそ1800g/モルの分子量を有する樹状ポリエステルポリオール)及び5.3モル/kgのエポキシド含量を有する62gのビスフェノールAジグリシジルエーテルの混合物を真空下、110℃にて0.5時間乾燥する。トリプロピレングリコール中の5%ランタン(III)トリフラート1.0mLを添加し、そして混合物を、160℃にておよそ6ないし8時間加熱する。混合物を100℃まで冷却した後、トリプロピレングリコール中のテトラメチルアンモニウム水酸化物1.0mLを触媒の奪活剤として添加する。温度を80℃にてさらに0.5時間維持する。
【0068】
エポキシドE−7の調製
三つ首フラスコに機械スターラー、温度計及び真空管路を装着させる。撹拌は反応全体を通して維持する。5.3モル/kgのエポキシド含量を有するビスフェノールAジグリシジルエーテル(66.3g)及びポリプロピレングリコール770(33.3g)の混合物を真空下、80℃にて30分間加熱する。ポリテトラヒドロフラン650中の5%ランタン(III)トリフラート(0.4g)を添加し、そして混合物を、エポキシド含量が2.7モル/kgまで低下するまで140℃にて5時間加熱する。テトラメチルアンモニウム水酸化物の2%溶液(0.4g)を添加しそして反応系を真空下において撹拌しながら室温まで冷却させる。
【0069】
エポキシドE−8の調製
三つ首フラスコに機械スターラー、温度計及び真空管路を装着させる。撹拌は反応全体を通して維持する。5.8モル/kgのエポキシド含量を有する1,4−シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル(516g)及びボルトーンH20(登録商標:Boltorn)(パーストープ社(Perstorp)により提供される、分子あたり理論上16の初期ヒドロキシル基及びおよそ1800g/モルの分子量を有する樹状ポリエステルポリオール)(84g)の混合物を真空下、80℃にて30分間加熱する。トリプロピレングリコール中の5%ランタン(III)トリフラートの5%溶液(3.0g)を添加し、そしてその反応混合物を、エポキシド含量が3.7モル/kgまで低下するまで150℃にて11.5時間加熱する。トリプロピレングリコール中のテトラメチルアンモニウム水酸化物の2%溶液(3.0g)を添加しそして反応系を真空下において撹拌しながら120℃において20分間加熱する。
【0070】
アクリレートA−1の調製
メタクリル酸(20.9g)、2,6−ジ−第3ブチル−p−クレゾール(0.1g)及びトリフェニルホスフィン(0.2g)の混合物を、エポキシドE−7(100g)及び2,6−ジ−第3ブチル−p−クレゾール(0.2g)の混合物へ、100℃にて50分間かけゆっくり添加する。反応混合物を100℃にて6時間加熱する。その後、更に0.2gのトリフェニルホスフィンを添加し、反応混合物を100℃にて更に3時間加熱す
る。
【0071】
アクリレートA−2ないしA−9の調製
アクリル酸又はメタクリル酸の各々と2,6−ジ−第3ブチル−p−クレゾール(0.1g)の混合物を、エポキシド、トリフェニルホスフィン(0.3g)及び2,6−ジ−第3ブチル−p−クレゾール(0.2g)の混合物へ、90℃にて60分間かけゆっくり添加する。その後、反応混合物を90℃にて6時間加熱する。(メタ)アクリル酸及びエポキシドの量を表1に示す。
【0072】
アクリレートA−10の調製
メタクリル酸無水物(5.4g)、2,6−ジ−第3ブチル−p−クレゾール(0.3g)及びテトラメチルアンモニウム水酸化物(0.3g)の混合物を、エポキシドE−8(90g)及び2,6−ジ−第3ブチル−p−クレゾール(0.2g)の混合物へ、100℃にて30分間かけゆっくり添加する。エポキシド含量が3.2モル/kgまで低下するまで、反応混合物を100℃にて4時間加熱する。
【0073】
アクリレートA−11の調製
アクリル酸(11g)、2,6−ジ−第3ブチル−p−クレゾール(0.2g)、トリフェニルホスフィン(0.2g)の混合物を、エポキシドE−8(80g)及び2,6−ジ−第3ブチル−p−クレゾール(0.1g)の混合物へ、100℃にて30分間かけゆっくり添加する。エポキシド含量が1.7モル/kgまで低下するまで、反応混合物を110℃にて3時間加熱する。
【表1】
【0074】
アクリレートA−12の調製
三つ首フラスコに機械スターラー、温度計及び真空管路を装着させる。撹拌は反応全体を通して維持する。5.3モル/kgのエポキシド含量を有するビスフェノールAジグリシジルエーテル(95g)及びボルトーンH20(登録商標:Boltorn)(パーストープ社(Perstorp)により提供される、分子あたり理論上16の初期ヒドロキシル基及びおよそ1800g/モルの分子量を有する樹状ポリエステルポリオール)(5g)の混合物を真空下、120℃にて30分間加熱する。トリプロピレングリコール中のランタン(III)トリフラートの5%溶液(0.5g)を添加し、そしてその反応混合物を、エポキシド含量が4.3モル/kgまで低下するまで、150℃にて3時間加熱する。トリプロピレングリコール中のテトラメチルアンモニウム水酸化物の2%溶液(0.5g)を添加し、そして反応系を真空下において20分間、100℃にて加熱する。この溶液へ、アクリル酸(15.5g)、2,6−ジ−第3ブチル−p−クレゾール(0.3g)及びトリフェニルホスフィン((0.2g)の混合物を30分間かけて添加する。エポキシド含量が1.7モル/kgまで低下するまで、反応混合物を110℃にて2.5時間加熱する。
【0075】
適用実施例1
室温において、0.1mmスペーサーとして働くようなバロチーニガラスビーズと一緒に、アクリレートA−11とジエチレントリアミンを化学量論的に混合することによって、接着剤組成物は調製される。その接着剤を、114×25×1.6mmの、脱脂され、クロム酸処理されたL165アルミニウム片2枚に適用し、一緒にクランプし、25×12.5mmの継手を形成させた。オーブンで、60℃において、2時間、硬化させた後、重ね剪断継手は、堅固な接着を形成する。
【0076】
適用実施例2
室温において、0.1mmスペーサーとして働くようなバロチーニガラスビーズと一緒に、アクリレートA−12(50%)、5.3モル/kgのエポキシド含量を有するビスフェノールAジグリシジルエーテル(50%)とジエチレントリアミンを化学量論的に混合することによって、接着剤組成物は調製される。その接着剤を、114×25×1.6mmの、脱脂され、クロム酸処理されたL165アルミニウム片2枚に適用し、一緒にクランプし、25×12.5mmの継手を形成させた。オーブンで、60℃において、2時間、硬化させた後、重ね剪断継手は、堅固な接着を形成する。
【0077】
適用実施例3−5
アクリレートA−11を表1に示した光開始剤と混合し、各々の物質の試料を、脱脂され、クロム酸処理されたアルミニウム上へK−板(K−bar)塗布(No8、100mm)する。塗布したアルミニウムを、10m/分で動いているコンベヤーベルト上で、D−電球を用いたフュージョンランプ(fusion lamp)下を一度通過させ、不粘着性のフィルムを得る。
【表2】
イルガキュア(Irgacure)184は、チバ スペシャルティー ケミカルズ(Ciba Specialty Chemicals)社により提供されるラジカル光開始剤である。
シラキュア(Cyracure)UVI6974は、ユニオン カーバイド(Union Carbide)社により提供されるカチオン光開始剤である。
【0078】
適用実施例6
接着剤組成物を配合するために、表3に列挙した組成物を使用する。組成物を調製するために、接着剤と活性剤を1:1の重量比で、接着厚を制御するための0.2mmのバロチーニガラスビーズと一緒に使用する。その接着剤を、114×25×1.6mmの、脱脂され、クロム酸処理されたL165アルミニウム片2枚に適用し、一緒にクランプし、25×12.5mmの継手を形成させた。室温において、72時間、硬化させた後、接着強さを試験する。
【表3】
ハイパロン(HYPALON)30は、デュポント ダウ エラストマー(DuPont Dow Elastomers)社により提供されるクロロスルホン化ポリエチレンである。
パラロイド(PARALOID)EXL2655は、ローム&ハース(Rohm&Hass)社により提供されるコアシェルポリマー(core−shell polymer)である。
ブルカシト(Vulkacit)576は、ライン ケミ(Rhein Chemie)社により提供される遊離ラジカル促進剤である。
Claims (20)
- 式I
n価残基を表わし、nは2ないし512の整数を表わし、
R1は水素原子又はメチル基を表わし、
Aはm価の脂肪族、脂環式、芳香族又は芳香脂肪族基を表わし、mは2ないし4の整数を表わし、及びYは−Z−CO−R2又はR3(式中、Zは直接結合、炭素原子数2ないし10のアルキレンオキシ基、フェニレンオキシ基、−(CH2CH2O)k−又は−(CHCH3CH2O)k−を表わし、kは1ないし20の整数を表わし、R2は炭素原子数2ないし10のアルケニル基を表わし、R3はα−炭素原子にハロゲン又はニトロ置換基を少なくとも一つ有する炭素原子数2ないし10のアルケニル基又は炭素原子数1ないし12のアルキル基、ハロゲン、ニトロ、アルキル、ハロアルキル又はアルコキシ置換基を少なくとも一つ有するフェニル基、又はハロゲン、ニトロ、アルキル、ハロアルキル又はアルコキシ置換基を少なくとも一つ有するナフチル基を表わす。)を表わし、
Tは水素原子を表わすか、又はYと同様の意味を表わす。]で表わされる化合物。 - 式中、Qはポリアルキレングリコールのヒドロキシル基除去後の2価残基、トリメチロールプロパンの、エトキシ化トリメチロールプロパンの又はプロポキシ化トリメチロールプロパンのヒドロキシル基除去後の3価残基、ぺンタエリトリトールの、エトキシ化ぺンタエリトリトールの、プロポキシ化ぺンタエリトリトールの、ぺンタエリトリトールとエチレンオキシド、プロピレンオキシド、テトラヒドロフラン又はε−カプロラクトンとの反応により得られるポリグリコールのヒドロキシル基除去後の4価残基を表すか、又はQは、ジペンタエリトリトールの、エトキシ化ジペンタエリトリトールの、プロポキシ化ジペンタエリトリトールの、ジぺンタエリトリトールとエチレンオキシド、プロピレンオキシド、テトラヒドロフラン又はε−カプロラクトンとの反応により得られるポリグリコールのヒドロキシル基除去後の6価残基を表すか、又は、Qは、分子あたり少なくとも1個の反応性ヒドロキシル基、カルボキシル基又はエポキシ基を有するモノマー又はポリマー化合物から誘導された核及びヒドロキシル基から誘導される分子あたり少なくとも3つの反応部位を有するモノマー又はポリマー連鎖延長剤から誘導された少なくとも1つの枝分れ世代を含むヒドロキシル−又はカルボキシル−末端化された樹状高分子の残基を表す請求項1記載の式Iで表わされる化合物。
- 式中、Qはポリエチレングリコールの、ポリプロピレングリコールの又はポリテトラヒドロフランのヒドロキシル基を除去後の2価残基又は分子あたり8ないし256のヒドロキシル基を含み及び500ないし25000の重量平均分子量Mwを有するヒドロキシル−末端化された樹状高分子の残基を表す請求項1記載の式Iで表わされる化合物。
- 式中、Yは−Z−CO−R2(式中、Zは直接結合、−(CH2CH2O)k−又は−(CHCH3CH2O)k−を表わし、そしてkは1ないし4の整数を表わす。)を表わす請求項1記載の式Iで表わされる化合物。
- 式中、Yは−Z−CO−R2(式中、R2はビニル基又は1−メチルエテニル基を表わす。)を表わす請求項1記載の式Iで表わされる化合物。
- 式中、Yはアクリロイル基又はメタクリロイル基を表す請求項1記載の式Iで表わされる化合物。
- 式中、Tは水素原子、アクリロイル基又はメタクリロイル基を表す請求項1記載の式Iで表わされる化合物。
- 請求項1記載の式Iで表わされる化合物の調製方法であって、Q及びnは請求項1中で定義されるとおりである化合物Q−(OH)nを、式IV
- 前記トリフラート塩触媒の失活は、アルカリ金属水酸化物又は金属錯体生成剤を添加することにより為される請求項10記載の方法。
- 前記トリフラート塩触媒の量は、全組成物に基づき10ないし500ppmの範囲である請求項10記載の方法。
- ヒドロキシ化合物Q−(OH)n及び式IVで表わされるエポキシ化合物を、ヒドロキシ基:エポキシ基の比が1:1.5及び1:10の間であるような量で使用することを含む請求項10記載の方法。
- 式Y−H又はY−O−Yの化合物の0.1ないし2モルが、Q−(OH)nと式IVで表わされる化合物との反応により得られる中間体のエポキシ基のモルあたり使用されることを特徴とする請求項10記載の方法。
- 式中、n及びmは両方2を表わし、及び第1段階におけるヒドロキシ基:エポキシ基のモル比が1:2以上、有利には、1:少なくとも2.1、及び好ましくは、1:少なくとも2.5である請求項10ないし14のいずれか1項に記載の方法。
- 請求項1に定義した式Iの化合物の調製方法であって、Q及びnは請求項1中で定義されるとおりである化合物Q−(OH)nを、式IV
- 請求項16の方法による生成物。
- 式中、n及びmは両方2を表わす請求項16に記載の方法又は請求項17に記載の生成物。
- (a)成分(b)と異なるアクリル樹脂及び
(b)請求項1記載の式Iで表わされる化合物
を含む硬化性組成物。 - 接着剤としての請求項19記載の組成物の使用。
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