JP2004525619A - 食品にラベル表示をするためのコラーゲンをベースとする除去可能な食用ラベル - Google Patents
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- A22C13/0013—Chemical composition of synthetic sausage casings
Abstract
接着剤層を含まず、屠殺工程全体を通じて梱包するまで食品に粘着され、しかも所望時にいつでも食品から完全に除去でき、水中での膨潤率120%〜450%およびpH5.5〜10.0を有する、食品にラベル表示をするためのコラーゲンをベースとする除去可能な食用ラベル。本発明は、食品にラベル表示をするためのコラーゲンをベースとする除去可能な食用ラベル、コラーゲンをベースとする食用フィルム、コラーゲンゲルからのコラーゲンをベースとする食用フィルムの製造方法、および食用フィルムからのコラーゲンをベースとする除去可能な食用ラベルの製造方法に関する。
Description
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品にラベル表示をする分野に関する。すなわち、本発明は、食品にラベル表示をするためのコラーゲンをベースとする除去可能な食用ラベル、コラーゲンをベースとする食用フィルム、コラーゲンゲルからのコラーゲンをベースとする食用フィルムの製造方法、および食用フィルムからのコラーゲンをベースとする除去可能な食用ラベルの製造方法に関する。
【0002】
定義:
コラーゲンケーシング: 半合成のソーセージケーシング、一般には(必ずしもそうではなくまたは排他的ではないが)ウシ皮膚(hide)コラーゲンをベースとするもの。
コラーゲンフィルム: 半合成フィルム、一般には(必ずしもそうではなくまたは排他的ではないが)ウシ皮膚コラーゲンをベースとするもの。
コラーゲンゲル: 酸−膨潤されたコラーゲン繊維および原繊維のペースト状の懸濁液、一般にはウシ皮膚または他の好適な起源の原繊維状コラーゲンから調製されたもの。このようなコラーゲンゲルの調製は、当該分野において公知の異なる技術に従ってよい。コラーゲンゲルの詳細な組成は、非コラーゲン性タンパク質、セルロース、ヒドロコロイド、可塑剤、架橋剤、染料などのような他の物質がコラーゲン懸濁液に種々の量で添加され得ることから、非常に複雑であり得る。コラーゲンの分解程度は、原材料の処理に依存しかつその結果得られる最終目標とする製品の特性に依存して広範に変化してよい。コラーゲンの分解程度は、例えば、アミド窒素含量、繊維直径の分布、抽出される(「溶解性」)コラーゲン画分またはコラーゲン分解生成物、およびコラーゲン繊維懸濁液の前記条件下での収縮温度に関して表わされてよい。
【0003】
水熱安定性: ウインナー、フランクフルト、ボローニャソーセージなどの調理ソーセージの製造過程で適用される調理サイクルに耐えるコラーゲンケーシングの能力。水熱安定性は、食用コラーゲンラベルについても、熱転写プリンター内で発生する温度に耐えるように求められる。
膨潤率: コラーゲンをベースとする製品の架橋度を表すのに好適な多数のパラメータのうちの一つ。膨潤率は、水に30分間浸漬した後の試料重量と乾燥試料の重量から算出される。従って、膨潤率200%は、考慮中の試料が、乾燥重量の正確に二倍に相当する量の水を吸収できることを表す。試料が高度に架橋するほど、膨潤率は低くなり、そしてその逆また然りである。
百分率 ( % ) : 特に断りのない限り、表示する百分率は全て総重量を基準とする。
【背景技術】
【0004】
序文:
BSE(ウシ海綿状脳症)の発症以前、履歴管理の問題は単に精肉業界での制限された優先事項を有していた。しかし、近年では、この状況が極めて重要に成っている。
近頃では、消費者が、肉および肉製品を信用するために全体的な透明性を求めている。法律上の決定もこの事実を考慮している。最近の決定の一つは、2000年7月に欧州議会および総会議によって発効された規定(EC)第1760/2000「ウシ動物の鑑定(identification)および登録に関する制度および牛肉(beef)および牛肉製品のラベル表示に関する制度の制定、並びに議会規定(EC)第820/97の廃止」である。前記規定の目標は、「牛肉への消費者の信頼を維持および強化して、誤解を避ける」ことである。そのために、「製品の十分でかつ明確なラベル表示によって情報を消費者に入手させる枠組を開発する必要がある」。
【0005】
消費者の保証と信頼以外に、履歴管理は、生産制御、食品の安全確保およびリスクの回避のために必須のツールである。
【0006】
従来技術の状態の説明:
肉および肉製品の履歴管理の保証に関する従来技術の現状を例を用いて説明する。例において、ソーセージの製造を意図された肉は、その動物から、最終的な肉積め作業に至るまで付随する。
【0007】
鑑定の連鎖は、動物が生まれる保有地で始まる。適用される主な鑑定方法は、インクジェットマーキング、刺青、耳標の使用、およびトランスポンダーの移植である。それぞれの方法の制限または利点の論議は、この適用の範囲を超えている。
【0008】
屠殺場および切断場の段階では、屠体、二分体、四分体および肉片は、データキャリアにより証明されなければならない。このデータキャリアで入手できる情報は、バーコードによってコード化されても、または文章を表す文字から構成されていてもよい。
【0009】
現在の実施では、情報を有するキャリアは、プラスチック、厚紙または紙をベースとするラベルである。ラベルは、屠体/二分体/四分体/肉片に金属またはプラスチッククリップを用いて固定される。クリップや現在使用されているラベル材料はいずれも、食品加工において使用するのには実は適していない。たまに、クリップおよび/またはラベルが、屠体/二分体/四分体/肉片に見つけられないまま残って、その後の加工中に切断される。その結果、機械が損傷を受けて、肉プラントに非生産的な時間を生じさせる。最悪のことに、金属およびプラスチック材料は食品安全面を満たしておらず、厚紙および紙ラベルは衛生学的要件を満たしていない。
【0010】
肉のソーセージへの加工段階では、肉エマルションは一般に、特定の分野で調製されるが、肉積め作業はいくつかの離れた場所であってよい。ロジスティクな理由から、エマルションは一般には、予め調製されて、可動式容器内に約200kg単位で貯蔵されなければならない。その後、この容器は定められた貯蔵領域内で貯蔵され、必要時に詰め物(stuffer)をエマルション容器から取り出して、充填する。一般に、種々のタイプのソーセージが平行して製造され、その全てが異なる組成を必要とする。その結果、貯蔵領域には、同時に異なるエマルションを入れたエマルション容器が見出される。混乱を防ぐために、ラベル(プラスチック/厚紙/紙から製造されたもの)を用いて、各容器の内容物を明白に証明する。しかし、以降の加工において、場合により、詰め物を充填する前にラベルが剥がされないで、ラベル全てまたはその断片が異物として最終製品であるソーセージ内で見つかる。
【0011】
上記に概説した制限を克服するのに必要なのものは、以下のものである。
− 履歴管理関係の情報(バーコートまたは文章を表す文字)のキャリアの機能を履行できるラベル、
− 機械への損傷源を発現しないラベル、
− 全ての食品安全性および衛生面に従うラベル、
− 実際に、最も頻繁に使用される紙ラベルとほぼ同様に機能するラベル、すなわち、標準的なプリンター装置で使用できるラベル、
− 肉片に信頼性良く粘着し、かつ肉工程で通常行われる全ての条件(冷蔵庫内での貯蔵および全ての汎用輸送操作中を含む)の下でも信頼性良く粘着するラベル、
− 他方で、ラベル表示された製品から容易にかつ完全に剥離できるラベル、
− 妥当な値段で入手できるラベル。
【0012】
過去に、前記問題を克服しようと種々の試みがなされた。しかし、これまでに提案されたラベルはいずれも、先に列挙した「理想的な」ラベルの要件を満たすことができなかった。
【0013】
英国特許出願第2142557号には、食用コラーゲンラベルの導入が提案されていた。このラベルの一部または全てには、接着剤コーティングが設けられて、肉との接着を確実にする。実際、このようなラベルは、限られた量で市場に出ていた。これは、食品適合性接着剤で被覆された個々のラベルの形態で剥離紙上に形成された。この接着剤コーティングは、ラベルが肉にしっかりと粘着するのには困難であると考えられた。しかし、ラベルを接着剤でコーティングすることと、それを個々のラベルとして剥離紙上に並べて形成することが、広範な肉加工者に受け入れられないほど製品を高価にした。
【0014】
ハムの製造では、非常に薄いコラーゲンラベル(壁厚25μm未満)を使用することが知られている。しかし、このラベルは(バーコートまたは他の製造関連データなどの)履歴管理の分野に関する情報を有しないため、その機能が全く異なる。このラベルは、公告に関するものであり、一般には、製品の製造者のロゴを有する。このラベルは、販売前に別の作業工程で文字印刷またはフレキソ印刷技術を適用する必要がある。これは、紙または厚紙ラベルの印刷から公知の標準的なプリンター装置では印刷できない。そのため、このラベルは、非食用ラベルの使用に関する問題を克服するのには適さない。さらに、このラベルは、一般に、製品から剥離されない。対照して、このラベルは、最終製品の絶対必要な成分としばしば考えられる。
【0015】
国際公開第WO94/22315号パンフレット(特許文献1)には、コラーゲンが酸性(ラベルのpH2〜5の間)であれば接着剤を用いなくてもコラーゲンラベルが肉に接着し得ることと、コラーゲンの架橋度が製品によって500%〜1500%まで水を吸収させる(「膨潤率」が500%〜1500%)ほど十分に低いことという発見が開示されている。前記出願に記載されたラベルの機能は、主に、裏面が印刷された透明ラベルとして供給されて、印刷を不測の損傷から保護できること、またはラベルから食品表面へインクを転写できることである。酸性ラベルは「完全に剥離するのが困難」であるほど十分に肉と接着することが明確に記載されている。とはいえ、この特性は実際問題として前記要件を満たさない。事実、ユーザーは、履歴管理関係の情報のキャリアとしてその機能が完了した途端に、ラベルを肉から完全に剥離しようとする。このことが、国際公開第WO94/22315号パンフレット記載のラベルが当該分野で実際に容認されず、その結果として、市場に広く広まらないない理由である。
【0016】
この限られた認定のもう一つの理由は、国際公開第WO94/22315号パンフレット記載の、着色ラベルを上回る利点であると本来考えられるラベルの透明性が、肉への配置をより難しくすることがある。そのため、警戒を発すべき可視性という好ましい特性を損なうと、肉上に偶然残されたままになり易い。
【特許文献1】
国際公開第WO94/22315号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
求められるものは、一方で、製品を高価にし過ぎることから、あまり複雑過ぎにものであり、他方では、肉および一般には食品との接着特性間に好適なバランスを有しかつ剥離し易い、有用なラベルである。
【0018】
発明の概説:
前記要件の解決策は、驚くことに、肉加工プラントの肉積め領域で現在使用されている厚紙ラベルとの置換を目標とするコラーゲンラベルの開発中に見出された。特定のコラーゲンラベルは、pH値5.8および膨潤率190%を有するように調製され、そして粘着機能が要求されなかったため、裏面を接着剤で被覆しなかった。開発しようとするこのラベルは、単に、食用であって、しかも肉エマルションで充填された可動式容器の上部に配置されることによって各容器の内容物の明白な証明を保証することになっていた。
【0019】
上記事業は、「精肉部門」(屠殺および切断)をも配置している。開発中のラベルはプラントの肉積め領域で入手可能であることから、会社の精肉領域において、屠体、二分体、四分体および肉片にラベル表示するためのその潜在的な使用に関しても試験した。思いがけなく、ラベルは、接着剤で被覆されなくても肉と完全に粘着し、しかも数日後には、ラベル表示された肉片から容易に完全に剥離できることが分かった。このことは、異なる肉片や別の種を起源とする肉(牛肉および豚肉)でも何回も確かめられた。
【0020】
その後の研究途中で、pH値と膨潤率が異なる種々のラベルを製造した。pH値5.5〜10.0、好ましくは5.5〜8.5および膨潤率120%〜450%、好ましくは120%〜270%、最も好ましくは180%〜250%のラベルが、肉接着性と、ラベルの肉からの完全な(intact)剥離容易性との間で優れたバランスを示すことが観察された。このバランスは前記ラベルを実際に使用するのに特に好適にするものである。
【0021】
120%未満の膨潤率はラベルの不十分な接着をもたらし、同様に450%より高い膨潤率は熱転写印刷(当該分野において最も頻繁に適用される技術)によって印刷し難い製品をもたらし、肉から完全に剥離することが困難となる。最も適当な膨潤率範囲は、上述のように、180%〜250%であることが分かった。
【0022】
pH値5.5〜10.0は、特に好適であることが分かった。というのも、このpH範囲内では、膨潤率範囲を180%〜250%の好ましい範囲に調節することを要するコラーゲンの架橋が、熱処理を用いるかまたは当該分野において公知の低濃度の架橋剤の添加によって容易に達成できるためである。このpH範囲は、強酸性および強塩基性のpH値に関する幾つかの不利益を回避する。低いpHでは、コラーゲンは劇的に膨潤する(最大pH2〜pH3、[3])。そのため、最も好ましい範囲180%〜250%ほど低い膨潤率を達成するのが困難である。この問題は、低いpH値ではコラーゲンの側鎖アミノ基のほとんどがプロトン化され、そのため架橋剤の結合部位として有効でない、ということによって悪化する。他方で、10を超える塩基性pH値では、前述の不利益と共に、コラーゲンが劇的に膨潤し始める[3]。
【0023】
発明の詳細な説明:
したがって、本発明の第1の態様は、食品にラベル表示するためのコラーゲンをベースとする剥離可能な食用ラベルに関する。食品に関しては、固体の食品を表す。固体の食品の例は、肉製品、家禽製品またはチーズ製品である。肉製品および家禽製品が好ましい。本発明の剥離可能なラベルは、接着剤層を含まず、屠殺工程全体に亙って梱包するまで肉または家禽製品に接着でき、しかも必要時にいつでも食品から完全に剥離できる。本発明のラベルは、水中での膨潤率120%〜450%、好ましくは120%〜270%、最も好ましくは180%〜250%、およびpH値5.5〜10.0、好ましくは5.5〜8.5を有することを特徴とする。
【0024】
本発明の剥離可能な食用ラベルは、好ましくは、重量における主成分としてコラーゲンを含む。しかし、他の更なる成分が、主成分の量よりも少ない量で含まれていてよい。本発明のラベルに含まれ得る好ましい更なる成分は、以下に列挙する物質:ポリオール、セルロース繊維、ヒドロコロイド、非コラーゲン性タンパク質および食品認定された染料、またはこれらの混合物である。(以下に示す%はラベルの重量を基準とする。)
【0025】
ポリオールは、本発明のラベル中に、0%〜30%、好ましくは0%〜15%の範囲で含まれていてよい。好ましいポリオールは、グリセリン、ソルビトール、1,2-プロピレングリコールおよび1,3-ブチレングリコールである。最も好ましいポリオールはグリセリンである。
【0026】
本発明のラベル中のセルロース繊維含量は、0%〜25%、好ましくは3%〜20%の範囲であってよい。
【0027】
本発明のラベルのヒドロコロイド含量は、0%〜45%、好ましくは5%〜20%の範囲であってよい。他のヒドロコロイドを排除するものではないが、好ましいヒドロコロイドは、以下に列挙する物質:変性セルロース、アルギン酸、アルギン酸エステル(alginates)、カラギーナン、キサンタンガム、イナゴマメガム、ペクチン、グアーガム、アラビアガム、トラガカントガムおよびタラガム、またはこれらの混合物である。
【0028】
本発明のラベルの非コラーゲン性タンパク質含量は、0%〜45%、好ましくは0%〜20%の範囲であってよい。他の非コラーゲン性たんぱく質を排除するものではないが、好ましい非コラーゲン性たんぱく質は、以下に列挙する物質:ゼラチン、大豆タンパク、グルテン、カゼインおよびゼイン、またはこれらの混合物である。
【0029】
本発明のラベルにおいて、食品認定された染料の濃度は、ラベルの意図されるカラーシェード(colour shade)が満たされるように選択される。一般に、その濃度は、コラーゲンを基準として0%〜10%の範囲である。他の食品認定された染料を排除するものではないが、好ましい食品認定された染料は、以下に列挙する物質:二酸化チタン、酸化鉄(赤、黄、黒)、カルミン、アナットー、赤色3号、赤色40号、サンセット・イエロー、キャラメルおよびカーボンブラック、またはこれらの混合物である。最も好ましい食品認定された染料は、二酸化チタンであり、好ましくは、本発明のラベル中に、コラーゲンを基準として1%〜10%の範囲で含まれる。
【0030】
他の寸法を排除するものではないが、本発明の剥離可能な食用ラベルの好ましい寸法は、幅10mm〜200mm、および壁厚25μm〜200μm、好ましくは40μ〜80μmである。
【0031】
本発明の剥離可能な食用ラベルは、その表面に以下に挙げるモチーフ:記載情報、図面、図形および絵画、またはこれらの混合物を含んでいてよい。これらモチーフは、ラベル上に手書きまたは印刷されていてよい。両方の技術の組み合わせも可能である。手製のモチーフは、好適なペンを用いてラベルに手書きすることができる。印刷されたモチーフは、熱転写プリンター、インクジェットプリンターまたはレーザプリンターなどを用いて印刷されていてよい。このために、食品規定を満たす食用インクが用いられてもよい。
【0032】
本発明の第2態様は、水中での膨潤率120%〜450%、好ましくは120%〜270%、最も好ましくは180%〜250%およびpH値5.5〜10.0、好ましくは5.5〜8.5を有することを特徴とするコラーゲンをベースとする食用フィルムに関する。
【0033】
本発明の第1態様に示した剥離可能な食用ラベルと同様に、本発明の食用フィルムは、好ましくは重量における主成分としてコラーゲンを含む。しかし、別の更なる成分が、主成分の量よりも少ない量で含まれていてよい。本発明のフィルム中に含まれ得る好ましい更なる成分は、以下に列挙する物質:ポリオール、セルロース繊維、ヒドロコロイド、非コラーゲン性タンパク質および食品認定された染料、またはこれらの混合物である。(以下に示す%はフィルムの重量を基準とする。)
【0034】
ポリオールは、本発明のラベル中に、0%〜30%、好ましくは0%〜15%の範囲で含まれていてよい。好ましいポリオールは、グリセリン、ソルビトール、1,2-プロピレングリコールおよび1,3-ブチレングリコールである。最も好ましいポリオールはグリセリンである。
【0035】
本発明のフィルム中のセルロース繊維含量は、0%〜25%、好ましくは3%〜20%の範囲であってよい。
【0036】
本発明のフィルムのヒドロコロイド含量は、0%〜45%、好ましくは5%〜20%の範囲であってよい。他のヒドロコロイドを排除するものではないが、好ましいヒドロコロイドは、以下に列挙する物質:変性セルロース、アルギン酸、アルギン酸エステル(alginates)、カラギーナン、キサンタンガム、イナゴマメガム、ペクチン、グアーガム、アラビアガム、トラガカントガムおよびタラガム、またはこれらの混合物である。
【0037】
本発明のフィルムの非コラーゲン性タンパク質含量は、0%〜45%、好ましくは0%〜20%の範囲であってよい。他の非コラーゲン性たんぱく質を排除するものではないが、好ましい非コラーゲン性たんぱく質は、以下に列挙する物質:ゼラチン、大豆タンパク、グルテン、カゼインおよびゼイン、またはこれらの混合物である。
【0038】
本発明のフィルムにおいて、食品認定された染料の濃度は、ラベルの意図されるカラーシェード(colour shade)が満たされるように選択される。一般に、その濃度は、コラーゲンを基準として0%〜10%の範囲である。他の食品認定された染料を排除するものではないが、好ましい食品認定された染料は、以下に列挙する物質:二酸化チタン、酸化鉄(赤、黄、黒)、カルミン、アナットー、赤色3号、赤色40号、サンセット・イエロー、キャラメルおよびカーボンブラック、またはこれらの混合物である。最も好ましい食品認定された染料は、二酸化チタンであり、好ましくは、本発明のフィルム中に、コラーゲンを基準として1%〜10%の範囲で含まれる。
【0039】
他の寸法を排除するものではないが、本発明のフィルムの好ましい寸法は、幅10mm〜200mm、および壁厚25μm〜200μm、好ましくは40μ〜80μmである。
【0040】
本発明のフィルムは、その表面に以下に挙げるモチーフ:記載情報、図面、図形および絵画、またはこれらの混合物を含んでいてよい。これらモチーフは、フィルム上に手書きまたは印刷されていてよい。両方の技術の組み合わせも可能である。手製のモチーフは、好適なペンを用いてフィルムに手書きすることができる。印刷されたモチーフは、熱転写プリンター、インクジェットプリンターまたはレーザプリンターなどを用いて印刷されていてよい。このために、食品規定を満たす食用インクが用いられてもよい。
【0041】
本発明の第3の態様は、本発明の第2の態様の食用フィルムの製造方法に関する。この方法は、好適な組成を有するコラーゲンゲルから始め、コラーゲンゲルをチューブ型またはフラットフィルムに押出成形することを特徴とする。このフィルムは、当該分野において公知の方法により架橋されているため、フィルムの水中での膨潤率が120%〜450%、好ましくは120%〜270%、最も好ましくは180%〜250%であり、そしてフィルムのpH値は、当該分野に公知の方法により制御されて、5.5〜10.0、好ましくは5.5〜8.5の間の値を表す。この方法を以下に詳細に説明する。
【0042】
好ましくは、食用コラーゲンケーシングは、好適なコラーゲンゲルの調製から始めて、前記ゲルを環状オリフィスを有する押出しヘッドを用いてチューブに押出し、得られたチューブを押出しヘッド内の分離ノズルから空気を入れて膨らませて得られたチューブがつぶれるのを防止し、そして形成されたチューブをアンモニアガスを用いてまたは重炭酸ナトリウム水溶液を加えて中和することにより製造される。得られたチューブは、トンネルドライヤーを介して運搬され、その末端で2つのニップロール間で平坦化されて、最後に巻き取られる。
【0043】
チューブ型コラーゲンケーシングの製造の詳細は、当該分野では公知であり、ここでは全ての詳細を特定しない。ある程度の詳細は、説明のために実施例1に記載しているが、これは、ほんの一つの特定のケーシング例の製造に関するものである。
より深い理解を助けるために、以下に更に解説を付記する。
【0044】
コラーゲンゲルの組成は、「I.定義」に記載した解説によれば、本発明のラベルの望まれる最終組成に依存して変化し得る。そのため、ラベルの組成がコラーゲンゲルの特徴を決定する。例えば、着色ラベルを製造するために、着色成分を好ましくはコラーゲンゲルに導入して、後続のオンライン乾燥工程または印刷などのオフライン乾燥操作を回避する。(黒、茶、赤、黄に有効な)二酸化チタンまたは酸化鉄顔料などの顔料着色剤またはこれら成分の混合物は、好ましい着色添加物である。というのも、これらは水に溶解せず、そして肉に浸透しないためである。とはいえ、他の食品認定された着色添加物を添加してもよい。色は、本発明のラベルの必要不可欠な特徴ではない。しかし、大抵の場合、半透明な製品は肉に配置するのがより困難であり、そのため、剥がしたときに肉上に故意でなく残る傾向があるため、着色ラベルが半透明なものよりも好ましい。特に好ましい色は、白である。
【0045】
ケーシングの口径は、適当な直径の環状オリフィスを有する押出しヘッドを選択することにより、将来のラベル寸法に調節されてよい。実際には、口径範囲は、10mm〜200mmの間で変化してよいが、この範囲に限定されない。
【0046】
ケーシングのpH値は、種々の量のアンモニアガスを用いて押出しヘッド内で形成されるチューブを「中和」することにより、または製造ライン内のケーシングチューブのアルカリ処理(重炭酸ナトリウムまたは炭酸案トリウム水溶液でのシャワー)の強度を変えることにより、調節され得る。
【0047】
巻き取られた後、押出成形工程で得られたケーシングチューブを熱処理を付してもよい。当該分野で適用される通常の温度は、40℃〜110℃まで変化し、このような処理の期間は、一般には、数時間から数日の範囲である。
【0048】
このような熱処理を用いて、コラーゲンの架橋度を変更し、最終製品の要件を満たすように調節してよい。架橋度は、得られるケーシングの膨潤率に反映され、そして前記製品の機械特性および水熱特性に強く影響を及ぼす。
【0049】
平坦化された食用コラーゲンケーシングは、次に、そのエッジにおいて、2つの好適なナイフを用いて切断され、それにより2枚のフラットフィルムが得られる。この操作は、別々の作業工程においてオフラインで、またはニップロールを用いてケーシングチューブを平坦化した直後にオンラインで行われてよい。後者の場合、標準的なケーシング製造において非加工の(intact)ケーシングに通常加えられる熱処理が、切断操作後に得られるフラットフィルムの熱処理によって繰り返される。
【0050】
フラットフィルムは、好適なコラーゲンゲルを平坦なノズルからコンベヤーベルト上に押出成形することにより得られる。コンベヤーベルトはトンネルドライヤーを通して誘導され、その末端では、固化したコラーゲンフィルムが巻き取られる。この技術によるフラットフィルムの製造は、当該分野でも公知であり、例えば、独国特許発明第PS642922号明細書に開示されている。
【0051】
先に説明したいずれかの技術にしたがって製造されるフラットフィルムは、目的とされる剥離可能な食用ラベル用の基本材料として供給されるので、消費者のニーズに従って調製されなければならない。この表現は、その幅、色、壁厚および組成に言及されるが、将来使用されるプリンターシステムとの互換性にも言及される。例えば、熱転写装置またはレーザプリンターを用いた場合、コラーゲンラベルの伸縮に起因するバーコードなどの印刷の歪みを避けるために、ラベルの最小の水熱安定性が要求される。水熱安定性は、熱処理を用いて、化学架橋剤の使用により、または当該分野で知られたまたは[1]などに記載の他の架橋技術により、コラーゲンに伝達され得る。
【0052】
最後に、目的に合わせて製造されたフィルムを、所望のフィルム長さでリールに巻き取る。
【0053】
本発明の第4の態様は、本発明の剥離可能な食用ラベルの製造方法に関する。この方法は、本発明の第2の食用フィルムを好適な装置で切断することを含む。前記方法は、記載情報、図面、図形および絵画などのモチーフ、またはこれらの混合物をラベルに手作業で作成するかまたは印刷する工程を含んでいてよい。この工程を以降に詳細に説明する。
【0054】
前述で得られるリールは、カッター装置で切断されても、あるいは好ましくは、切断装置を装備したプリンターに導入されて、それによって前記フィルムを個々のラベルの長さ(ラベルの幅は、フィルムの幅で表される)のスリップに切断されてもよい。カッター装置は、当該分野で公知のカッター装置であってよい。プリンターは、汎用のラベルプリンターである(例えば、熱転写プリンター、インクジェットまたはレーザプリンター)。使用されるプリンターインクは、食品規定を満たすインクでなければならない。プリンターの種類は、コストを考慮して、食用インクの入手性およびフィルム材料との最良の相溶性に従って選択されてよい。例えば、プリンター/切断装置におけるフィルムの性能に対するフィルム湿度の影響は、実施例2に表される。手製のモチーフは、好適なペンを用いてラベルに手書きすることができる
【0055】
肉プラントの屠殺および切断分野におけるラベルの使用:
プリンターによって作成されたラベルは、肉の加工に見出される通常の条件下で屠体、二分体、四分体および小さな肉片にラベル表示するのに使用される(実施例3参照)。
【0056】
前述のように、驚くことに、水中での膨潤率が120%〜450%、好ましくは120%〜270%、最も好ましくは180%〜250%およびpH値が5.5〜10.0、好ましくは5.5〜8.5の試料ラベルは、接着剤で被覆しなくても、肉接着性とラベルの肉からの完全な剥離容易性との適当なバランスを表すことが分かった。この好ましいパラメータ範囲外では、試料ラベルは一般に肉との不十分な接着のために失敗に終わるか、または剥離困難なほど十分に接着する。産業上の実施において、前記の性質は二つとも望ましくない。
【0057】
手書き情報をプリンターで提供される情報に加えなければならない場合、このよう情報は、食品規定に適合し得る食用インクを提供する好適なペンを用いてラベルに手書きすることができる。
【0058】
ソーセージ用の肉エマルションの調製において、ラベルのうち一つが偶然肉片に残されて肉と一緒に加工されると、ラベルは、食用タンパク質性製品の小さな粒子を生成するためのカッターで粉砕される。多くの場合、これは、消費者によって最終製品中に確認すらされないであろう。というのも、前記粒子のテクスチャーは、肉エマルションからの吸水性や膨潤性のために、バルクエマルションのテクスチャーとほとんど違わないためである。加えてかつより重要なことに、食品衛生学、食品規定および食品安全性の観点からは、ラベルの残りは、最終的なソーセージ内で、金属、プラスチック、厚紙または紙が示すような異物を表さない。
【0059】
肉プラントの肉詰め領域でのラベルの使用:
他の適用において、ラベルは、ソーセージ製造用の肉エマルションで充填された異なる可動式容器を確認するのに使用される。ラベルのうち一つが偶然エマルションと一緒に肉詰めされても、ラベルは、原則的に食用であるため、食品を危険に晒す原因を発現しない。
【0060】
前述のラベルについて提案される主な適用は、主に肉加工でのその使用である。しかし、前記使用は、この分野に限定される必要はない。食品産業の他の支流における他の適用分野(例えば、チーズ製造または魚の燻製)であってもよい。
【0061】
実施例:
以下の実施例は、本発明をより詳細に説明するために設けている。これは、例示および説明としてのみ意図される。
実施例1:ラベルに加工されるのに好適な白色の食用フラットフィルムの製造
ウシ皮膚薄皮(splits)をベースとするコラーゲンゲルを、当該分野で公知の標準的な製造条件に従って調製する。得られたゲルの組成は、以下の通りである。
【表1】
【0062】
ゲルのpHは、塩酸を用いてpH2.8に調節する。
次に、こうして得られたゲルを、環状オリフィスを有する押出しヘッドを通して押出成形して、真っ直ぐなエンドレスチューブを形成する。チューブがつぶれるのを防止するために、チューブを空気で膨張させる。空気は押出機の口部分の中のノズルを通して導入する。得られた膨張チューブを、次いで、製造ラインに搬送する。ラインの最初の領域では、膨張チューブをトンネルドライヤーに通過させて、水の蒸発により、チューブの構造を安定化させる。
含水量が約20%まで低下したら、膨張ケーシングチューブをシャワー区分に搬送する。ここでは、重炭酸ナトリウムとグリセリンの水溶液が前記チューブにシャワーされる。製造ラインのこの区分を抜けた後、コラーゲンチューブを第2トンネルドライヤーに通過させ、その末端でニップローラー間で平坦化させる、ケーシングの平坦幅は122mmである。巻取りステーションに達する前に、フラットチューブを両端で切断して、幅100mmの2枚のフラットフィルムにしてから、リールに巻き取る。最後に、リール(reels)を63℃で22時間熱処理する。熱処理に付する前に、前記リールはプラスチックホイルで包まれて、フィルムが完全に乾くのを防止する。
【0063】
得られたフィルムの膨潤率は190%である。前記フィルムの組成は以下の通りである。
【表2】
フィルムのpH値は5.8である。その基準重量は850mg/100cm2であり、これは平均壁厚62μmに相当する。
【0064】
実施例2:フラットフィルムの印刷およびラベルの形成
実施例1で得たフラットフィルムの試料リール4個を、それぞれがフィルム50mを含むように調製した。フィルムは、異なる湿度レベルまで湿度調節してから、切断装置を装備した熱転写プリンター(「キャブ・プロデュクトテヒニーク・ゲゼルシャフトミットベシュレンクテルハフツング(cab Produkttechnik GmbH)」、カールスリューヘ、ドイツ製のApollo3/200)に導入する。このプリンターは、寸法10cm×10cmのラベルを作成するようにプログラムされている。印刷は、バーコードと文章を表す文字の両方から成る。フィルムは、プリンターに毎秒100mmの速度で供給する。プリンターヘッド用の温度調節は、「ポジション10」である。使用される熱転写ホイルは、食品と直接接触するラベル上での使用について是認されている。
【0065】
試料フィルムに与えられる絶対湿度レベルは、平衡湿度レベルに相当する。平衡湿度レベルは、試験製品が、異なる環境条件(空気の相対湿度:低いまたは高い)下での貯蔵時に採用してよい。印刷操作における試料の性能を表1に示す。
【表3】
【0066】
コラーゲンの収縮温度が試料の含水量の関数であることは公知である[2]。しかし、いずれの試験試料も、プリンターヘッドからラベルへの熱転写によって生じるコラーゲンの収縮による変形のために失格とはならない。「最高」レベルの湿度では、コラーゲンフィルムの含水量が良好な結果を得るために「好適な」範囲内でなければならないことをが分かる。コラーゲンフィルムの含水量は、用いられるプリンターの種類に依存する。例えば、試験した(testet)プリンターシステムの場合、最低の含水量の試料ラベル(試料A)を用いると、他のラベルの印刷に比べて太字印刷が薄くなった。試験した湿度範囲の他の終点では、高湿の試料Dが、プリンターに内装された切断装置に続くゴム被覆された搬送ローラーに粘着して失格となる。
【0067】
実施例3:肉加工プラントでのラベルの使用
後述の操作過程において、実施例1で調製したフィルムから作成したラベルを使用する。
屠殺ラインの終点で、両側半頭分の牛肉(two sides of beef)が秤量と分類のための秤量ポイントに到達する。条件「B」に従って、実施例2に記載の熱転写プリンターを用いて8枚のラベルを作成する。ラベルに、EAN-型バーコードと文章を表すいくつかの文字を印刷する。こうして得られるラベルは、屠殺日、元の雄ウシの鑑定、その重量およびその分類並びに関わったオペレータに関する情報全てを含む。このラベルのうち4枚を両側半頭分の牛肉にそれぞれ貼りつけた後、冷蔵庫に搬送して、胴体の温度を低げる。
【0068】
3日後、前記両側半頭分の牛肉を冷蔵庫内で後足四分体および前足四分体に切断し、次いで、切断場へ搬送する。四分体が切断場に到着したとき、3日前に貼付したラベルは、好ましくはまだ肉に粘着しており、そして貯蔵、切断および搬送処置の過程でバラバラに壊れなかった。到着した四分体それぞれのバーコードがスキャナーを用いてスキャンされる。自動的に別のラベルが作成されて、調製された各切断部(頭部、ランプロース(silverside)、厚いわき腹(thick flank)、わき腹、サーロインおよび前部リブ(forerib))に貼付される。切りくず(trimmings)は箱に集めて、後でソーセージ製造用の肉エマルションを調製するのに使用する。先に作成したラベルのうち一枚を箱内の切りくずに添付する。次に、ラベル表示された切断部は、真空パックされて、熟成のために+1℃で貯蔵される。
【0069】
2週間後、真空パックされた切断部のうち幾つかを冷蔵庫から取り出す。目視観察によれば、ラベルの外観は変化していなかった。バーコードをスキャンしても問題は見られない。結果として、切断部は元の動物の出所まで辿ることができる。
【0070】
切断物を更に加工するために、ラベルは、分裂を生じずに肉から容易に剥離される。
【0071】
先に概説した操作の全ての過程において、ラベルは、肉加工においてラベルが満たすべき要件を全て満たしている。企業のEDPネットワークに直接接続されたプリンターを用いてラベルを作成することができる。ラベルは、観察された全ての条件下で肉にしっかりと粘着し、そして必要なくなると、分裂せずに容易に剥離できる。ラベルは、肉にと一緒に真空パックされるとそのままの形で残り、しかもバーコードの読み取り易さも保持されている。
【0072】
実施例4:肉加工プラントの肉詰め領域でのラベルの使用
肉加工プラントの肉詰め領域では、実施例1で製造したフィルムから作成されかつ実施例2の条件「C」で印刷されたラベルを、肉エマルションの異なるバッチを鑑定するために通常適用される厚紙ラベルの代替のために試験する。試験ラベルは、EAN-型バーコードと文章を表す文字の両方の形態の情報を有している。ラベル寸法は10cm×10cmである。試験ラベルを印刷して使用した場合、オペレータは、通常適用される厚紙ラベルに比べて不利益が見とめられない。オペレータは、前記ラベルが市販されると直ぐに通常使用したいと考えるであろう。
【0073】
実施例5:本発明のラベルと本発明ではないラベルの肉に対する接着力を比較するために、以下の手順を行った。
使用した第1のラベルは、本発明のラベル(LAI)であった。これは、実施例で製造されたフィルムをベースとするものであった。第2のラベルは、従来技術のラベル(PAL)用のモデルとして供給され、基本的に同じ方法で製造したが、パラメータは、ラベルが以下のデータを有するように選択した。
【表4】
【0074】
ラベルの膨潤率は480%であった。そのpH値は2.9であった。PALの基本重量は890mg/100cm2であることが分かった。これは平均壁厚66μmに相当する。
【0075】
両者のラベルを10cm×5cmの寸法に調製した。肉は約20cm×10cmの面積および厚さ約3cmにスライスした。ラベルを肉片一つに1枚ずつ粘着させた。その後、重さ33.6Nの金属ローラーをラベルに一方の端から他方の端へ押しつけそして最初の位置に戻って、密な接着を保証した。ラベルの一端を二重に折り曲げて2cm幅のフラップを形成した。このフラップは、後で、インストロン(Instron)強度試験機のクランプ用のフラップとして役立つ。
【0076】
次に、調製した肉片1片とラベルをフラットな金属プレートの上面に置き、インストロン機の下方のホルダーに固定した。ラベルで被覆されていない領域では、紐を用いて肉を金属プレートにくくり付けた。ラベルの自由な2cm幅のフラップを、インストロン機の可動式クロスヘッドに接続されたジョー(幅:5cm)に設置し、このクロスヘッドを上方に速度毎分100mmで移動させた。ラベルを肉から完全に剥離するのに必要な最大力を記録した。
【0077】
接着力の時間依存について調べるために、
−肉片にラベル表示した後5分以内(「<5分」)、
−肉片にラベル表示した30分後(「30分」)、
−肉片にラベル表示し、4℃において相対湿度80%で貯蔵された6日後(「6日後」)に
測定を行った。
【0078】
2種類の異なる肉:ウシ頚部およびウシ上部もも肉(top round)を試験に使用した。(ラベルしたときの)肉の温度は7℃であった。6日間の「長期間貯蔵試験」のための貯蔵条件は、4℃において相対湿度80%であった。
【0079】
次の表2に、測定された接着力のリストを示す。
【表5】
LAI=本発明のラベル
PAL=従来技術のラベル
【0080】
表2にまとめた実施例中に示すように、接着力の値は、本発明のラベル(LAI)と従来技術に属するもの(PAL)との間で劇的に異なった。
【0081】
引用文献:
[1] a) ケイ・エス・ウィードック(K. S. Weadock)、イー・ジェイ・ミュラー(E.J. Miller)、イー・エル・コイフェル(E.L. Keuffel)、エム・ジー・ダン(M.G. Dun)著、J. Biomed. Mat. Res. 32号(1996年)、第221〜226頁。
b) ケイ・エス・ウィードック、 アール・エム・オルソン(R. M. Olson)、エフ・エイチ・シルヴァー(F. H. Silver)著、Biomat., Med. Dev., Art. Org., 11巻(4号)、(1983〜84年)、第293〜318頁。
[2] エム・コマノウスキー(M. Komanowsky)著、JALCA 86号 (1991), 第269〜280頁。
[3] a) イー・アール・マイアーズ(E. R. Myers)、シー・ジー・アームストロング(C. G. Armstrong)、ヴイ・シー・マウ(V. C. Mow)著、コネクティヴ・ティシュー・マトリックス(Connective Tisge Matrix)、ディ・ダブリュ・エル・フーキンス(D. W. L. Hukins)編、フェラッグ・ヘミー(Verag Chemie)、ウィーンハイム、1984年、第167頁。
b) イー・ハイドマン(E. Heidemann)著、ファンダメンタルズ・オブ・レザー・マニュファクチュアリング(Fundamentals of Leather Manufacturing)、エドワード・レザー・ケイジー(Eduard Roether KG)、ダルムシュタット、1993年、第195頁。
【0001】
本発明は、食品にラベル表示をする分野に関する。すなわち、本発明は、食品にラベル表示をするためのコラーゲンをベースとする除去可能な食用ラベル、コラーゲンをベースとする食用フィルム、コラーゲンゲルからのコラーゲンをベースとする食用フィルムの製造方法、および食用フィルムからのコラーゲンをベースとする除去可能な食用ラベルの製造方法に関する。
【0002】
定義:
コラーゲンケーシング: 半合成のソーセージケーシング、一般には(必ずしもそうではなくまたは排他的ではないが)ウシ皮膚(hide)コラーゲンをベースとするもの。
コラーゲンフィルム: 半合成フィルム、一般には(必ずしもそうではなくまたは排他的ではないが)ウシ皮膚コラーゲンをベースとするもの。
コラーゲンゲル: 酸−膨潤されたコラーゲン繊維および原繊維のペースト状の懸濁液、一般にはウシ皮膚または他の好適な起源の原繊維状コラーゲンから調製されたもの。このようなコラーゲンゲルの調製は、当該分野において公知の異なる技術に従ってよい。コラーゲンゲルの詳細な組成は、非コラーゲン性タンパク質、セルロース、ヒドロコロイド、可塑剤、架橋剤、染料などのような他の物質がコラーゲン懸濁液に種々の量で添加され得ることから、非常に複雑であり得る。コラーゲンの分解程度は、原材料の処理に依存しかつその結果得られる最終目標とする製品の特性に依存して広範に変化してよい。コラーゲンの分解程度は、例えば、アミド窒素含量、繊維直径の分布、抽出される(「溶解性」)コラーゲン画分またはコラーゲン分解生成物、およびコラーゲン繊維懸濁液の前記条件下での収縮温度に関して表わされてよい。
【0003】
水熱安定性: ウインナー、フランクフルト、ボローニャソーセージなどの調理ソーセージの製造過程で適用される調理サイクルに耐えるコラーゲンケーシングの能力。水熱安定性は、食用コラーゲンラベルについても、熱転写プリンター内で発生する温度に耐えるように求められる。
膨潤率: コラーゲンをベースとする製品の架橋度を表すのに好適な多数のパラメータのうちの一つ。膨潤率は、水に30分間浸漬した後の試料重量と乾燥試料の重量から算出される。従って、膨潤率200%は、考慮中の試料が、乾燥重量の正確に二倍に相当する量の水を吸収できることを表す。試料が高度に架橋するほど、膨潤率は低くなり、そしてその逆また然りである。
百分率 ( % ) : 特に断りのない限り、表示する百分率は全て総重量を基準とする。
【背景技術】
【0004】
序文:
BSE(ウシ海綿状脳症)の発症以前、履歴管理の問題は単に精肉業界での制限された優先事項を有していた。しかし、近年では、この状況が極めて重要に成っている。
近頃では、消費者が、肉および肉製品を信用するために全体的な透明性を求めている。法律上の決定もこの事実を考慮している。最近の決定の一つは、2000年7月に欧州議会および総会議によって発効された規定(EC)第1760/2000「ウシ動物の鑑定(identification)および登録に関する制度および牛肉(beef)および牛肉製品のラベル表示に関する制度の制定、並びに議会規定(EC)第820/97の廃止」である。前記規定の目標は、「牛肉への消費者の信頼を維持および強化して、誤解を避ける」ことである。そのために、「製品の十分でかつ明確なラベル表示によって情報を消費者に入手させる枠組を開発する必要がある」。
【0005】
消費者の保証と信頼以外に、履歴管理は、生産制御、食品の安全確保およびリスクの回避のために必須のツールである。
【0006】
従来技術の状態の説明:
肉および肉製品の履歴管理の保証に関する従来技術の現状を例を用いて説明する。例において、ソーセージの製造を意図された肉は、その動物から、最終的な肉積め作業に至るまで付随する。
【0007】
鑑定の連鎖は、動物が生まれる保有地で始まる。適用される主な鑑定方法は、インクジェットマーキング、刺青、耳標の使用、およびトランスポンダーの移植である。それぞれの方法の制限または利点の論議は、この適用の範囲を超えている。
【0008】
屠殺場および切断場の段階では、屠体、二分体、四分体および肉片は、データキャリアにより証明されなければならない。このデータキャリアで入手できる情報は、バーコードによってコード化されても、または文章を表す文字から構成されていてもよい。
【0009】
現在の実施では、情報を有するキャリアは、プラスチック、厚紙または紙をベースとするラベルである。ラベルは、屠体/二分体/四分体/肉片に金属またはプラスチッククリップを用いて固定される。クリップや現在使用されているラベル材料はいずれも、食品加工において使用するのには実は適していない。たまに、クリップおよび/またはラベルが、屠体/二分体/四分体/肉片に見つけられないまま残って、その後の加工中に切断される。その結果、機械が損傷を受けて、肉プラントに非生産的な時間を生じさせる。最悪のことに、金属およびプラスチック材料は食品安全面を満たしておらず、厚紙および紙ラベルは衛生学的要件を満たしていない。
【0010】
肉のソーセージへの加工段階では、肉エマルションは一般に、特定の分野で調製されるが、肉積め作業はいくつかの離れた場所であってよい。ロジスティクな理由から、エマルションは一般には、予め調製されて、可動式容器内に約200kg単位で貯蔵されなければならない。その後、この容器は定められた貯蔵領域内で貯蔵され、必要時に詰め物(stuffer)をエマルション容器から取り出して、充填する。一般に、種々のタイプのソーセージが平行して製造され、その全てが異なる組成を必要とする。その結果、貯蔵領域には、同時に異なるエマルションを入れたエマルション容器が見出される。混乱を防ぐために、ラベル(プラスチック/厚紙/紙から製造されたもの)を用いて、各容器の内容物を明白に証明する。しかし、以降の加工において、場合により、詰め物を充填する前にラベルが剥がされないで、ラベル全てまたはその断片が異物として最終製品であるソーセージ内で見つかる。
【0011】
上記に概説した制限を克服するのに必要なのものは、以下のものである。
− 履歴管理関係の情報(バーコートまたは文章を表す文字)のキャリアの機能を履行できるラベル、
− 機械への損傷源を発現しないラベル、
− 全ての食品安全性および衛生面に従うラベル、
− 実際に、最も頻繁に使用される紙ラベルとほぼ同様に機能するラベル、すなわち、標準的なプリンター装置で使用できるラベル、
− 肉片に信頼性良く粘着し、かつ肉工程で通常行われる全ての条件(冷蔵庫内での貯蔵および全ての汎用輸送操作中を含む)の下でも信頼性良く粘着するラベル、
− 他方で、ラベル表示された製品から容易にかつ完全に剥離できるラベル、
− 妥当な値段で入手できるラベル。
【0012】
過去に、前記問題を克服しようと種々の試みがなされた。しかし、これまでに提案されたラベルはいずれも、先に列挙した「理想的な」ラベルの要件を満たすことができなかった。
【0013】
英国特許出願第2142557号には、食用コラーゲンラベルの導入が提案されていた。このラベルの一部または全てには、接着剤コーティングが設けられて、肉との接着を確実にする。実際、このようなラベルは、限られた量で市場に出ていた。これは、食品適合性接着剤で被覆された個々のラベルの形態で剥離紙上に形成された。この接着剤コーティングは、ラベルが肉にしっかりと粘着するのには困難であると考えられた。しかし、ラベルを接着剤でコーティングすることと、それを個々のラベルとして剥離紙上に並べて形成することが、広範な肉加工者に受け入れられないほど製品を高価にした。
【0014】
ハムの製造では、非常に薄いコラーゲンラベル(壁厚25μm未満)を使用することが知られている。しかし、このラベルは(バーコートまたは他の製造関連データなどの)履歴管理の分野に関する情報を有しないため、その機能が全く異なる。このラベルは、公告に関するものであり、一般には、製品の製造者のロゴを有する。このラベルは、販売前に別の作業工程で文字印刷またはフレキソ印刷技術を適用する必要がある。これは、紙または厚紙ラベルの印刷から公知の標準的なプリンター装置では印刷できない。そのため、このラベルは、非食用ラベルの使用に関する問題を克服するのには適さない。さらに、このラベルは、一般に、製品から剥離されない。対照して、このラベルは、最終製品の絶対必要な成分としばしば考えられる。
【0015】
国際公開第WO94/22315号パンフレット(特許文献1)には、コラーゲンが酸性(ラベルのpH2〜5の間)であれば接着剤を用いなくてもコラーゲンラベルが肉に接着し得ることと、コラーゲンの架橋度が製品によって500%〜1500%まで水を吸収させる(「膨潤率」が500%〜1500%)ほど十分に低いことという発見が開示されている。前記出願に記載されたラベルの機能は、主に、裏面が印刷された透明ラベルとして供給されて、印刷を不測の損傷から保護できること、またはラベルから食品表面へインクを転写できることである。酸性ラベルは「完全に剥離するのが困難」であるほど十分に肉と接着することが明確に記載されている。とはいえ、この特性は実際問題として前記要件を満たさない。事実、ユーザーは、履歴管理関係の情報のキャリアとしてその機能が完了した途端に、ラベルを肉から完全に剥離しようとする。このことが、国際公開第WO94/22315号パンフレット記載のラベルが当該分野で実際に容認されず、その結果として、市場に広く広まらないない理由である。
【0016】
この限られた認定のもう一つの理由は、国際公開第WO94/22315号パンフレット記載の、着色ラベルを上回る利点であると本来考えられるラベルの透明性が、肉への配置をより難しくすることがある。そのため、警戒を発すべき可視性という好ましい特性を損なうと、肉上に偶然残されたままになり易い。
【特許文献1】
国際公開第WO94/22315号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
求められるものは、一方で、製品を高価にし過ぎることから、あまり複雑過ぎにものであり、他方では、肉および一般には食品との接着特性間に好適なバランスを有しかつ剥離し易い、有用なラベルである。
【0018】
発明の概説:
前記要件の解決策は、驚くことに、肉加工プラントの肉積め領域で現在使用されている厚紙ラベルとの置換を目標とするコラーゲンラベルの開発中に見出された。特定のコラーゲンラベルは、pH値5.8および膨潤率190%を有するように調製され、そして粘着機能が要求されなかったため、裏面を接着剤で被覆しなかった。開発しようとするこのラベルは、単に、食用であって、しかも肉エマルションで充填された可動式容器の上部に配置されることによって各容器の内容物の明白な証明を保証することになっていた。
【0019】
上記事業は、「精肉部門」(屠殺および切断)をも配置している。開発中のラベルはプラントの肉積め領域で入手可能であることから、会社の精肉領域において、屠体、二分体、四分体および肉片にラベル表示するためのその潜在的な使用に関しても試験した。思いがけなく、ラベルは、接着剤で被覆されなくても肉と完全に粘着し、しかも数日後には、ラベル表示された肉片から容易に完全に剥離できることが分かった。このことは、異なる肉片や別の種を起源とする肉(牛肉および豚肉)でも何回も確かめられた。
【0020】
その後の研究途中で、pH値と膨潤率が異なる種々のラベルを製造した。pH値5.5〜10.0、好ましくは5.5〜8.5および膨潤率120%〜450%、好ましくは120%〜270%、最も好ましくは180%〜250%のラベルが、肉接着性と、ラベルの肉からの完全な(intact)剥離容易性との間で優れたバランスを示すことが観察された。このバランスは前記ラベルを実際に使用するのに特に好適にするものである。
【0021】
120%未満の膨潤率はラベルの不十分な接着をもたらし、同様に450%より高い膨潤率は熱転写印刷(当該分野において最も頻繁に適用される技術)によって印刷し難い製品をもたらし、肉から完全に剥離することが困難となる。最も適当な膨潤率範囲は、上述のように、180%〜250%であることが分かった。
【0022】
pH値5.5〜10.0は、特に好適であることが分かった。というのも、このpH範囲内では、膨潤率範囲を180%〜250%の好ましい範囲に調節することを要するコラーゲンの架橋が、熱処理を用いるかまたは当該分野において公知の低濃度の架橋剤の添加によって容易に達成できるためである。このpH範囲は、強酸性および強塩基性のpH値に関する幾つかの不利益を回避する。低いpHでは、コラーゲンは劇的に膨潤する(最大pH2〜pH3、[3])。そのため、最も好ましい範囲180%〜250%ほど低い膨潤率を達成するのが困難である。この問題は、低いpH値ではコラーゲンの側鎖アミノ基のほとんどがプロトン化され、そのため架橋剤の結合部位として有効でない、ということによって悪化する。他方で、10を超える塩基性pH値では、前述の不利益と共に、コラーゲンが劇的に膨潤し始める[3]。
【0023】
発明の詳細な説明:
したがって、本発明の第1の態様は、食品にラベル表示するためのコラーゲンをベースとする剥離可能な食用ラベルに関する。食品に関しては、固体の食品を表す。固体の食品の例は、肉製品、家禽製品またはチーズ製品である。肉製品および家禽製品が好ましい。本発明の剥離可能なラベルは、接着剤層を含まず、屠殺工程全体に亙って梱包するまで肉または家禽製品に接着でき、しかも必要時にいつでも食品から完全に剥離できる。本発明のラベルは、水中での膨潤率120%〜450%、好ましくは120%〜270%、最も好ましくは180%〜250%、およびpH値5.5〜10.0、好ましくは5.5〜8.5を有することを特徴とする。
【0024】
本発明の剥離可能な食用ラベルは、好ましくは、重量における主成分としてコラーゲンを含む。しかし、他の更なる成分が、主成分の量よりも少ない量で含まれていてよい。本発明のラベルに含まれ得る好ましい更なる成分は、以下に列挙する物質:ポリオール、セルロース繊維、ヒドロコロイド、非コラーゲン性タンパク質および食品認定された染料、またはこれらの混合物である。(以下に示す%はラベルの重量を基準とする。)
【0025】
ポリオールは、本発明のラベル中に、0%〜30%、好ましくは0%〜15%の範囲で含まれていてよい。好ましいポリオールは、グリセリン、ソルビトール、1,2-プロピレングリコールおよび1,3-ブチレングリコールである。最も好ましいポリオールはグリセリンである。
【0026】
本発明のラベル中のセルロース繊維含量は、0%〜25%、好ましくは3%〜20%の範囲であってよい。
【0027】
本発明のラベルのヒドロコロイド含量は、0%〜45%、好ましくは5%〜20%の範囲であってよい。他のヒドロコロイドを排除するものではないが、好ましいヒドロコロイドは、以下に列挙する物質:変性セルロース、アルギン酸、アルギン酸エステル(alginates)、カラギーナン、キサンタンガム、イナゴマメガム、ペクチン、グアーガム、アラビアガム、トラガカントガムおよびタラガム、またはこれらの混合物である。
【0028】
本発明のラベルの非コラーゲン性タンパク質含量は、0%〜45%、好ましくは0%〜20%の範囲であってよい。他の非コラーゲン性たんぱく質を排除するものではないが、好ましい非コラーゲン性たんぱく質は、以下に列挙する物質:ゼラチン、大豆タンパク、グルテン、カゼインおよびゼイン、またはこれらの混合物である。
【0029】
本発明のラベルにおいて、食品認定された染料の濃度は、ラベルの意図されるカラーシェード(colour shade)が満たされるように選択される。一般に、その濃度は、コラーゲンを基準として0%〜10%の範囲である。他の食品認定された染料を排除するものではないが、好ましい食品認定された染料は、以下に列挙する物質:二酸化チタン、酸化鉄(赤、黄、黒)、カルミン、アナットー、赤色3号、赤色40号、サンセット・イエロー、キャラメルおよびカーボンブラック、またはこれらの混合物である。最も好ましい食品認定された染料は、二酸化チタンであり、好ましくは、本発明のラベル中に、コラーゲンを基準として1%〜10%の範囲で含まれる。
【0030】
他の寸法を排除するものではないが、本発明の剥離可能な食用ラベルの好ましい寸法は、幅10mm〜200mm、および壁厚25μm〜200μm、好ましくは40μ〜80μmである。
【0031】
本発明の剥離可能な食用ラベルは、その表面に以下に挙げるモチーフ:記載情報、図面、図形および絵画、またはこれらの混合物を含んでいてよい。これらモチーフは、ラベル上に手書きまたは印刷されていてよい。両方の技術の組み合わせも可能である。手製のモチーフは、好適なペンを用いてラベルに手書きすることができる。印刷されたモチーフは、熱転写プリンター、インクジェットプリンターまたはレーザプリンターなどを用いて印刷されていてよい。このために、食品規定を満たす食用インクが用いられてもよい。
【0032】
本発明の第2態様は、水中での膨潤率120%〜450%、好ましくは120%〜270%、最も好ましくは180%〜250%およびpH値5.5〜10.0、好ましくは5.5〜8.5を有することを特徴とするコラーゲンをベースとする食用フィルムに関する。
【0033】
本発明の第1態様に示した剥離可能な食用ラベルと同様に、本発明の食用フィルムは、好ましくは重量における主成分としてコラーゲンを含む。しかし、別の更なる成分が、主成分の量よりも少ない量で含まれていてよい。本発明のフィルム中に含まれ得る好ましい更なる成分は、以下に列挙する物質:ポリオール、セルロース繊維、ヒドロコロイド、非コラーゲン性タンパク質および食品認定された染料、またはこれらの混合物である。(以下に示す%はフィルムの重量を基準とする。)
【0034】
ポリオールは、本発明のラベル中に、0%〜30%、好ましくは0%〜15%の範囲で含まれていてよい。好ましいポリオールは、グリセリン、ソルビトール、1,2-プロピレングリコールおよび1,3-ブチレングリコールである。最も好ましいポリオールはグリセリンである。
【0035】
本発明のフィルム中のセルロース繊維含量は、0%〜25%、好ましくは3%〜20%の範囲であってよい。
【0036】
本発明のフィルムのヒドロコロイド含量は、0%〜45%、好ましくは5%〜20%の範囲であってよい。他のヒドロコロイドを排除するものではないが、好ましいヒドロコロイドは、以下に列挙する物質:変性セルロース、アルギン酸、アルギン酸エステル(alginates)、カラギーナン、キサンタンガム、イナゴマメガム、ペクチン、グアーガム、アラビアガム、トラガカントガムおよびタラガム、またはこれらの混合物である。
【0037】
本発明のフィルムの非コラーゲン性タンパク質含量は、0%〜45%、好ましくは0%〜20%の範囲であってよい。他の非コラーゲン性たんぱく質を排除するものではないが、好ましい非コラーゲン性たんぱく質は、以下に列挙する物質:ゼラチン、大豆タンパク、グルテン、カゼインおよびゼイン、またはこれらの混合物である。
【0038】
本発明のフィルムにおいて、食品認定された染料の濃度は、ラベルの意図されるカラーシェード(colour shade)が満たされるように選択される。一般に、その濃度は、コラーゲンを基準として0%〜10%の範囲である。他の食品認定された染料を排除するものではないが、好ましい食品認定された染料は、以下に列挙する物質:二酸化チタン、酸化鉄(赤、黄、黒)、カルミン、アナットー、赤色3号、赤色40号、サンセット・イエロー、キャラメルおよびカーボンブラック、またはこれらの混合物である。最も好ましい食品認定された染料は、二酸化チタンであり、好ましくは、本発明のフィルム中に、コラーゲンを基準として1%〜10%の範囲で含まれる。
【0039】
他の寸法を排除するものではないが、本発明のフィルムの好ましい寸法は、幅10mm〜200mm、および壁厚25μm〜200μm、好ましくは40μ〜80μmである。
【0040】
本発明のフィルムは、その表面に以下に挙げるモチーフ:記載情報、図面、図形および絵画、またはこれらの混合物を含んでいてよい。これらモチーフは、フィルム上に手書きまたは印刷されていてよい。両方の技術の組み合わせも可能である。手製のモチーフは、好適なペンを用いてフィルムに手書きすることができる。印刷されたモチーフは、熱転写プリンター、インクジェットプリンターまたはレーザプリンターなどを用いて印刷されていてよい。このために、食品規定を満たす食用インクが用いられてもよい。
【0041】
本発明の第3の態様は、本発明の第2の態様の食用フィルムの製造方法に関する。この方法は、好適な組成を有するコラーゲンゲルから始め、コラーゲンゲルをチューブ型またはフラットフィルムに押出成形することを特徴とする。このフィルムは、当該分野において公知の方法により架橋されているため、フィルムの水中での膨潤率が120%〜450%、好ましくは120%〜270%、最も好ましくは180%〜250%であり、そしてフィルムのpH値は、当該分野に公知の方法により制御されて、5.5〜10.0、好ましくは5.5〜8.5の間の値を表す。この方法を以下に詳細に説明する。
【0042】
好ましくは、食用コラーゲンケーシングは、好適なコラーゲンゲルの調製から始めて、前記ゲルを環状オリフィスを有する押出しヘッドを用いてチューブに押出し、得られたチューブを押出しヘッド内の分離ノズルから空気を入れて膨らませて得られたチューブがつぶれるのを防止し、そして形成されたチューブをアンモニアガスを用いてまたは重炭酸ナトリウム水溶液を加えて中和することにより製造される。得られたチューブは、トンネルドライヤーを介して運搬され、その末端で2つのニップロール間で平坦化されて、最後に巻き取られる。
【0043】
チューブ型コラーゲンケーシングの製造の詳細は、当該分野では公知であり、ここでは全ての詳細を特定しない。ある程度の詳細は、説明のために実施例1に記載しているが、これは、ほんの一つの特定のケーシング例の製造に関するものである。
より深い理解を助けるために、以下に更に解説を付記する。
【0044】
コラーゲンゲルの組成は、「I.定義」に記載した解説によれば、本発明のラベルの望まれる最終組成に依存して変化し得る。そのため、ラベルの組成がコラーゲンゲルの特徴を決定する。例えば、着色ラベルを製造するために、着色成分を好ましくはコラーゲンゲルに導入して、後続のオンライン乾燥工程または印刷などのオフライン乾燥操作を回避する。(黒、茶、赤、黄に有効な)二酸化チタンまたは酸化鉄顔料などの顔料着色剤またはこれら成分の混合物は、好ましい着色添加物である。というのも、これらは水に溶解せず、そして肉に浸透しないためである。とはいえ、他の食品認定された着色添加物を添加してもよい。色は、本発明のラベルの必要不可欠な特徴ではない。しかし、大抵の場合、半透明な製品は肉に配置するのがより困難であり、そのため、剥がしたときに肉上に故意でなく残る傾向があるため、着色ラベルが半透明なものよりも好ましい。特に好ましい色は、白である。
【0045】
ケーシングの口径は、適当な直径の環状オリフィスを有する押出しヘッドを選択することにより、将来のラベル寸法に調節されてよい。実際には、口径範囲は、10mm〜200mmの間で変化してよいが、この範囲に限定されない。
【0046】
ケーシングのpH値は、種々の量のアンモニアガスを用いて押出しヘッド内で形成されるチューブを「中和」することにより、または製造ライン内のケーシングチューブのアルカリ処理(重炭酸ナトリウムまたは炭酸案トリウム水溶液でのシャワー)の強度を変えることにより、調節され得る。
【0047】
巻き取られた後、押出成形工程で得られたケーシングチューブを熱処理を付してもよい。当該分野で適用される通常の温度は、40℃〜110℃まで変化し、このような処理の期間は、一般には、数時間から数日の範囲である。
【0048】
このような熱処理を用いて、コラーゲンの架橋度を変更し、最終製品の要件を満たすように調節してよい。架橋度は、得られるケーシングの膨潤率に反映され、そして前記製品の機械特性および水熱特性に強く影響を及ぼす。
【0049】
平坦化された食用コラーゲンケーシングは、次に、そのエッジにおいて、2つの好適なナイフを用いて切断され、それにより2枚のフラットフィルムが得られる。この操作は、別々の作業工程においてオフラインで、またはニップロールを用いてケーシングチューブを平坦化した直後にオンラインで行われてよい。後者の場合、標準的なケーシング製造において非加工の(intact)ケーシングに通常加えられる熱処理が、切断操作後に得られるフラットフィルムの熱処理によって繰り返される。
【0050】
フラットフィルムは、好適なコラーゲンゲルを平坦なノズルからコンベヤーベルト上に押出成形することにより得られる。コンベヤーベルトはトンネルドライヤーを通して誘導され、その末端では、固化したコラーゲンフィルムが巻き取られる。この技術によるフラットフィルムの製造は、当該分野でも公知であり、例えば、独国特許発明第PS642922号明細書に開示されている。
【0051】
先に説明したいずれかの技術にしたがって製造されるフラットフィルムは、目的とされる剥離可能な食用ラベル用の基本材料として供給されるので、消費者のニーズに従って調製されなければならない。この表現は、その幅、色、壁厚および組成に言及されるが、将来使用されるプリンターシステムとの互換性にも言及される。例えば、熱転写装置またはレーザプリンターを用いた場合、コラーゲンラベルの伸縮に起因するバーコードなどの印刷の歪みを避けるために、ラベルの最小の水熱安定性が要求される。水熱安定性は、熱処理を用いて、化学架橋剤の使用により、または当該分野で知られたまたは[1]などに記載の他の架橋技術により、コラーゲンに伝達され得る。
【0052】
最後に、目的に合わせて製造されたフィルムを、所望のフィルム長さでリールに巻き取る。
【0053】
本発明の第4の態様は、本発明の剥離可能な食用ラベルの製造方法に関する。この方法は、本発明の第2の食用フィルムを好適な装置で切断することを含む。前記方法は、記載情報、図面、図形および絵画などのモチーフ、またはこれらの混合物をラベルに手作業で作成するかまたは印刷する工程を含んでいてよい。この工程を以降に詳細に説明する。
【0054】
前述で得られるリールは、カッター装置で切断されても、あるいは好ましくは、切断装置を装備したプリンターに導入されて、それによって前記フィルムを個々のラベルの長さ(ラベルの幅は、フィルムの幅で表される)のスリップに切断されてもよい。カッター装置は、当該分野で公知のカッター装置であってよい。プリンターは、汎用のラベルプリンターである(例えば、熱転写プリンター、インクジェットまたはレーザプリンター)。使用されるプリンターインクは、食品規定を満たすインクでなければならない。プリンターの種類は、コストを考慮して、食用インクの入手性およびフィルム材料との最良の相溶性に従って選択されてよい。例えば、プリンター/切断装置におけるフィルムの性能に対するフィルム湿度の影響は、実施例2に表される。手製のモチーフは、好適なペンを用いてラベルに手書きすることができる
【0055】
肉プラントの屠殺および切断分野におけるラベルの使用:
プリンターによって作成されたラベルは、肉の加工に見出される通常の条件下で屠体、二分体、四分体および小さな肉片にラベル表示するのに使用される(実施例3参照)。
【0056】
前述のように、驚くことに、水中での膨潤率が120%〜450%、好ましくは120%〜270%、最も好ましくは180%〜250%およびpH値が5.5〜10.0、好ましくは5.5〜8.5の試料ラベルは、接着剤で被覆しなくても、肉接着性とラベルの肉からの完全な剥離容易性との適当なバランスを表すことが分かった。この好ましいパラメータ範囲外では、試料ラベルは一般に肉との不十分な接着のために失敗に終わるか、または剥離困難なほど十分に接着する。産業上の実施において、前記の性質は二つとも望ましくない。
【0057】
手書き情報をプリンターで提供される情報に加えなければならない場合、このよう情報は、食品規定に適合し得る食用インクを提供する好適なペンを用いてラベルに手書きすることができる。
【0058】
ソーセージ用の肉エマルションの調製において、ラベルのうち一つが偶然肉片に残されて肉と一緒に加工されると、ラベルは、食用タンパク質性製品の小さな粒子を生成するためのカッターで粉砕される。多くの場合、これは、消費者によって最終製品中に確認すらされないであろう。というのも、前記粒子のテクスチャーは、肉エマルションからの吸水性や膨潤性のために、バルクエマルションのテクスチャーとほとんど違わないためである。加えてかつより重要なことに、食品衛生学、食品規定および食品安全性の観点からは、ラベルの残りは、最終的なソーセージ内で、金属、プラスチック、厚紙または紙が示すような異物を表さない。
【0059】
肉プラントの肉詰め領域でのラベルの使用:
他の適用において、ラベルは、ソーセージ製造用の肉エマルションで充填された異なる可動式容器を確認するのに使用される。ラベルのうち一つが偶然エマルションと一緒に肉詰めされても、ラベルは、原則的に食用であるため、食品を危険に晒す原因を発現しない。
【0060】
前述のラベルについて提案される主な適用は、主に肉加工でのその使用である。しかし、前記使用は、この分野に限定される必要はない。食品産業の他の支流における他の適用分野(例えば、チーズ製造または魚の燻製)であってもよい。
【0061】
実施例:
以下の実施例は、本発明をより詳細に説明するために設けている。これは、例示および説明としてのみ意図される。
実施例1:ラベルに加工されるのに好適な白色の食用フラットフィルムの製造
ウシ皮膚薄皮(splits)をベースとするコラーゲンゲルを、当該分野で公知の標準的な製造条件に従って調製する。得られたゲルの組成は、以下の通りである。
【表1】
【0062】
ゲルのpHは、塩酸を用いてpH2.8に調節する。
次に、こうして得られたゲルを、環状オリフィスを有する押出しヘッドを通して押出成形して、真っ直ぐなエンドレスチューブを形成する。チューブがつぶれるのを防止するために、チューブを空気で膨張させる。空気は押出機の口部分の中のノズルを通して導入する。得られた膨張チューブを、次いで、製造ラインに搬送する。ラインの最初の領域では、膨張チューブをトンネルドライヤーに通過させて、水の蒸発により、チューブの構造を安定化させる。
含水量が約20%まで低下したら、膨張ケーシングチューブをシャワー区分に搬送する。ここでは、重炭酸ナトリウムとグリセリンの水溶液が前記チューブにシャワーされる。製造ラインのこの区分を抜けた後、コラーゲンチューブを第2トンネルドライヤーに通過させ、その末端でニップローラー間で平坦化させる、ケーシングの平坦幅は122mmである。巻取りステーションに達する前に、フラットチューブを両端で切断して、幅100mmの2枚のフラットフィルムにしてから、リールに巻き取る。最後に、リール(reels)を63℃で22時間熱処理する。熱処理に付する前に、前記リールはプラスチックホイルで包まれて、フィルムが完全に乾くのを防止する。
【0063】
得られたフィルムの膨潤率は190%である。前記フィルムの組成は以下の通りである。
【表2】
フィルムのpH値は5.8である。その基準重量は850mg/100cm2であり、これは平均壁厚62μmに相当する。
【0064】
実施例2:フラットフィルムの印刷およびラベルの形成
実施例1で得たフラットフィルムの試料リール4個を、それぞれがフィルム50mを含むように調製した。フィルムは、異なる湿度レベルまで湿度調節してから、切断装置を装備した熱転写プリンター(「キャブ・プロデュクトテヒニーク・ゲゼルシャフトミットベシュレンクテルハフツング(cab Produkttechnik GmbH)」、カールスリューヘ、ドイツ製のApollo3/200)に導入する。このプリンターは、寸法10cm×10cmのラベルを作成するようにプログラムされている。印刷は、バーコードと文章を表す文字の両方から成る。フィルムは、プリンターに毎秒100mmの速度で供給する。プリンターヘッド用の温度調節は、「ポジション10」である。使用される熱転写ホイルは、食品と直接接触するラベル上での使用について是認されている。
【0065】
試料フィルムに与えられる絶対湿度レベルは、平衡湿度レベルに相当する。平衡湿度レベルは、試験製品が、異なる環境条件(空気の相対湿度:低いまたは高い)下での貯蔵時に採用してよい。印刷操作における試料の性能を表1に示す。
【表3】
【0066】
コラーゲンの収縮温度が試料の含水量の関数であることは公知である[2]。しかし、いずれの試験試料も、プリンターヘッドからラベルへの熱転写によって生じるコラーゲンの収縮による変形のために失格とはならない。「最高」レベルの湿度では、コラーゲンフィルムの含水量が良好な結果を得るために「好適な」範囲内でなければならないことをが分かる。コラーゲンフィルムの含水量は、用いられるプリンターの種類に依存する。例えば、試験した(testet)プリンターシステムの場合、最低の含水量の試料ラベル(試料A)を用いると、他のラベルの印刷に比べて太字印刷が薄くなった。試験した湿度範囲の他の終点では、高湿の試料Dが、プリンターに内装された切断装置に続くゴム被覆された搬送ローラーに粘着して失格となる。
【0067】
実施例3:肉加工プラントでのラベルの使用
後述の操作過程において、実施例1で調製したフィルムから作成したラベルを使用する。
屠殺ラインの終点で、両側半頭分の牛肉(two sides of beef)が秤量と分類のための秤量ポイントに到達する。条件「B」に従って、実施例2に記載の熱転写プリンターを用いて8枚のラベルを作成する。ラベルに、EAN-型バーコードと文章を表すいくつかの文字を印刷する。こうして得られるラベルは、屠殺日、元の雄ウシの鑑定、その重量およびその分類並びに関わったオペレータに関する情報全てを含む。このラベルのうち4枚を両側半頭分の牛肉にそれぞれ貼りつけた後、冷蔵庫に搬送して、胴体の温度を低げる。
【0068】
3日後、前記両側半頭分の牛肉を冷蔵庫内で後足四分体および前足四分体に切断し、次いで、切断場へ搬送する。四分体が切断場に到着したとき、3日前に貼付したラベルは、好ましくはまだ肉に粘着しており、そして貯蔵、切断および搬送処置の過程でバラバラに壊れなかった。到着した四分体それぞれのバーコードがスキャナーを用いてスキャンされる。自動的に別のラベルが作成されて、調製された各切断部(頭部、ランプロース(silverside)、厚いわき腹(thick flank)、わき腹、サーロインおよび前部リブ(forerib))に貼付される。切りくず(trimmings)は箱に集めて、後でソーセージ製造用の肉エマルションを調製するのに使用する。先に作成したラベルのうち一枚を箱内の切りくずに添付する。次に、ラベル表示された切断部は、真空パックされて、熟成のために+1℃で貯蔵される。
【0069】
2週間後、真空パックされた切断部のうち幾つかを冷蔵庫から取り出す。目視観察によれば、ラベルの外観は変化していなかった。バーコードをスキャンしても問題は見られない。結果として、切断部は元の動物の出所まで辿ることができる。
【0070】
切断物を更に加工するために、ラベルは、分裂を生じずに肉から容易に剥離される。
【0071】
先に概説した操作の全ての過程において、ラベルは、肉加工においてラベルが満たすべき要件を全て満たしている。企業のEDPネットワークに直接接続されたプリンターを用いてラベルを作成することができる。ラベルは、観察された全ての条件下で肉にしっかりと粘着し、そして必要なくなると、分裂せずに容易に剥離できる。ラベルは、肉にと一緒に真空パックされるとそのままの形で残り、しかもバーコードの読み取り易さも保持されている。
【0072】
実施例4:肉加工プラントの肉詰め領域でのラベルの使用
肉加工プラントの肉詰め領域では、実施例1で製造したフィルムから作成されかつ実施例2の条件「C」で印刷されたラベルを、肉エマルションの異なるバッチを鑑定するために通常適用される厚紙ラベルの代替のために試験する。試験ラベルは、EAN-型バーコードと文章を表す文字の両方の形態の情報を有している。ラベル寸法は10cm×10cmである。試験ラベルを印刷して使用した場合、オペレータは、通常適用される厚紙ラベルに比べて不利益が見とめられない。オペレータは、前記ラベルが市販されると直ぐに通常使用したいと考えるであろう。
【0073】
実施例5:本発明のラベルと本発明ではないラベルの肉に対する接着力を比較するために、以下の手順を行った。
使用した第1のラベルは、本発明のラベル(LAI)であった。これは、実施例で製造されたフィルムをベースとするものであった。第2のラベルは、従来技術のラベル(PAL)用のモデルとして供給され、基本的に同じ方法で製造したが、パラメータは、ラベルが以下のデータを有するように選択した。
【表4】
【0074】
ラベルの膨潤率は480%であった。そのpH値は2.9であった。PALの基本重量は890mg/100cm2であることが分かった。これは平均壁厚66μmに相当する。
【0075】
両者のラベルを10cm×5cmの寸法に調製した。肉は約20cm×10cmの面積および厚さ約3cmにスライスした。ラベルを肉片一つに1枚ずつ粘着させた。その後、重さ33.6Nの金属ローラーをラベルに一方の端から他方の端へ押しつけそして最初の位置に戻って、密な接着を保証した。ラベルの一端を二重に折り曲げて2cm幅のフラップを形成した。このフラップは、後で、インストロン(Instron)強度試験機のクランプ用のフラップとして役立つ。
【0076】
次に、調製した肉片1片とラベルをフラットな金属プレートの上面に置き、インストロン機の下方のホルダーに固定した。ラベルで被覆されていない領域では、紐を用いて肉を金属プレートにくくり付けた。ラベルの自由な2cm幅のフラップを、インストロン機の可動式クロスヘッドに接続されたジョー(幅:5cm)に設置し、このクロスヘッドを上方に速度毎分100mmで移動させた。ラベルを肉から完全に剥離するのに必要な最大力を記録した。
【0077】
接着力の時間依存について調べるために、
−肉片にラベル表示した後5分以内(「<5分」)、
−肉片にラベル表示した30分後(「30分」)、
−肉片にラベル表示し、4℃において相対湿度80%で貯蔵された6日後(「6日後」)に
測定を行った。
【0078】
2種類の異なる肉:ウシ頚部およびウシ上部もも肉(top round)を試験に使用した。(ラベルしたときの)肉の温度は7℃であった。6日間の「長期間貯蔵試験」のための貯蔵条件は、4℃において相対湿度80%であった。
【0079】
次の表2に、測定された接着力のリストを示す。
【表5】
LAI=本発明のラベル
PAL=従来技術のラベル
【0080】
表2にまとめた実施例中に示すように、接着力の値は、本発明のラベル(LAI)と従来技術に属するもの(PAL)との間で劇的に異なった。
【0081】
引用文献:
[1] a) ケイ・エス・ウィードック(K. S. Weadock)、イー・ジェイ・ミュラー(E.J. Miller)、イー・エル・コイフェル(E.L. Keuffel)、エム・ジー・ダン(M.G. Dun)著、J. Biomed. Mat. Res. 32号(1996年)、第221〜226頁。
b) ケイ・エス・ウィードック、 アール・エム・オルソン(R. M. Olson)、エフ・エイチ・シルヴァー(F. H. Silver)著、Biomat., Med. Dev., Art. Org., 11巻(4号)、(1983〜84年)、第293〜318頁。
[2] エム・コマノウスキー(M. Komanowsky)著、JALCA 86号 (1991), 第269〜280頁。
[3] a) イー・アール・マイアーズ(E. R. Myers)、シー・ジー・アームストロング(C. G. Armstrong)、ヴイ・シー・マウ(V. C. Mow)著、コネクティヴ・ティシュー・マトリックス(Connective Tisge Matrix)、ディ・ダブリュ・エル・フーキンス(D. W. L. Hukins)編、フェラッグ・ヘミー(Verag Chemie)、ウィーンハイム、1984年、第167頁。
b) イー・ハイドマン(E. Heidemann)著、ファンダメンタルズ・オブ・レザー・マニュファクチュアリング(Fundamentals of Leather Manufacturing)、エドワード・レザー・ケイジー(Eduard Roether KG)、ダルムシュタット、1993年、第195頁。
Claims (27)
- 接着剤層を含まず、屠殺工程全体を通じて梱包するまで食品に粘着でき、および所望時にいつでも食品から完全に除去できる、食品にラベル表示をするためのコラーゲンをベースとする除去可能な食用ラベルであって、水中での膨潤率120%〜450%およびpH5.5〜10.0を有する、食品にラベル表示をするためのコラーゲンをベースとする除去可能な食用ラベル。
- 接着剤層を含まず、屠殺工程全体を通じて梱包するまで食品に粘着でき、および所望時にいつでも肉または家禽製品から完全に除去できる、肉製品および家禽製品にラベル表示をするための請求項1記載の除去可能な食用ラベル。
- 水中での膨潤率が120%〜270%、好ましくは180%〜250%である請求項1および2記載の除去可能な食用ラベル。
- pHが5.5〜8.5である請求項1〜3のいずれかに記載の除去可能な食用ラベル。
- 重量基準の主成分がコラーゲンである請求項1〜4のいずれかに記載の除去可能な食用ラベル。
- 以下の製品群:ポリオール、セルロース、ヒドロコロイド、非コラーゲン性タンパク質、食品認定された染料(food approved dye)のうち少なくとも1成分を、主成分の量よりも少ない量で含有する請求項1〜5のいずれかに記載の除去可能な食用ラベル。
- ポリオールがグリセリンである請求項6記載の除去可能な食用ラベル。
- ポリオールの含量が0%〜30%の範囲、好ましくは0%〜15%の範囲である請求項6または7記載の除去可能な食用ラベル。
- セルロース繊維の含量が0%〜25%、好ましくは3%〜20%である請求項6〜8のいずれかに記載の除去可能な食用ラベル。
- ヒドロコロイドが、以下に挙げる物質:変性セルロース、アルギン酸、アルギン酸エステル(alginates)、カラギーナン、キサンタンガム、イナゴマメガム、ペクチン、グアーガム、アラビアガム、トラガカントガム、タラガム(tara gum)、またはこれらの混合物である請求項6〜9のいずれかに記載の除去可能な食用ラベル。
- ヒドロコロイド含量が0%〜45%、好ましくは5%〜20%である請求項10記載の除去可能な食用ラベル。
- 非コラーゲン性タンパク質が、以下に挙げる物質:ゼラチン、大豆タンパク、グルテン、カゼイン、ゼイン、またはこれらの混合物である請求項6〜11のいずれかに記載の除去可能な食用ラベル。
- 非コラーゲン性タンパク質の含量が0%〜45%、好ましくは0%〜20%である請求項12記載の除去可能な食用ラベル。
- 食品認定された染料が、以下に挙げる染料:二酸化チタン、酸化鉄(赤、黄、黒)、カルミン、アナットー、赤色3号、赤色40号、サンセット・イエロー、キャラメルおよびカーボンブラック、またはこれらの混合物である請求項6〜13のいずれかに記載の除去可能な食用ラベル。
- 食品認定された染料をコラーゲンを基準として0%〜10%の範囲で含有する請求項14記載の除去可能な食用ラベル。
- 好ましくは幅が10mm〜200mmである請求項1〜15のいずれかに記載の除去可能な食用ラベル。
- 壁厚さが25μm〜200μm、好ましくは40μm〜80μmである請求項1〜16のいずれかに記載の除去可能な食用ラベル。
- 以下に挙げるモチーフ:記載情報、図面(drawings)、図形(graphics)および絵画(painting)、またはこれらの混合物を有し、前記モチーフが、手書きまたは熱転写プリンター、インクジェットプリンターまたはレーザプリンターなどを用いて印刷されたものである請求項1〜17のいずれかに記載の除去可能な食用ラベル。
- 少なくとも食用インクが使用されている請求項18記載の除去可能な食用ラベル。
- 水中での膨潤率120%〜450%およびpH値5.5〜10.0を有するコラーゲンをベースとする食用フィルム。
- 水中での膨潤率が120%〜270%、好ましくは180%〜250%である請求項20記載の食用フィルム。
- 重量基準の主成分がコラーゲンである請求項20および21記載の食用フィルム。
- 請求項1〜19のいずれかに記載の組成および特徴を表す食用フィルム。
- コラーゲンゲルが、チューブ型またはフラットフィルムに押出成形されたものであり、該フィルムが当該分野において公知の方法により架橋されでいることから、水中での膨潤率が120%〜450%であり、および該フィルムのpHが当該分野において公知の方法により制御されていることから5.5〜10.0の間の値を表す、適当なコラーゲンゲルからの請求項20〜23のいずれかに記載の食用フィルムの製造方法。
- 請求項20〜23のいずれかに記載の適当な食用フィルムを切断することを特徴とする請求項1〜19のいずれかに記載の除去可能な食用ラベルの製造方法。
- 請求項1〜19のいずれかに記載の除去可能な食用ラベルを製造するための請求項20〜23のいずれかに記載の食用フィルムの使用。
- 前記モチーフが、手書きまたは熱転写プリンター、インクジェットプリンターまたはレーザプリンターなどを用いて印刷されることを特徴とする請求項20〜23のいずれかに記載のフィルムまたは請求項1〜19のいずれかに記載のラベルの製造方法。
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