JP2004523559A - 過敏性腸症候群および機能性胃腸症の治療方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、過敏性腸症候群および機能性胃腸症の治療のための、キサンチン類の特定のグリコール誘導体の使用に関する。
Description
【技術分野】
【0001】
本発明は、医学、特に過敏性腸症候群および機能性胃腸症(functional dispepsia)の治療および予防における、キサンチン類の特定のグリコール誘導体の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
過敏性腸症候群は、ローマ基準を満たす臨床的特徴の存在により、また症状を判定付ける器官病理の除外により陽性と診断される疾患である。過敏性腸症候群のローマ基準には、排便により和らぐ、および/または排便の頻度の変化に伴う、および/または便の粘稠性の変化に伴う腹部痛もしくは不快感;ならびに、異常な排便頻度、便の形態異常、粘液の混じり、および鼓脹もしくは腹部膨張感のうちの2つ以上、の連続的または再発性の症状が含まれる。IBSの症状は人口の22%にまで達していると報告されており、女性に多く見られる。
【0003】
特定の病態生理学的機構が、異常な運動性、異常な内臓知覚、心理学的窮迫、ならびに乳糖、胆汁酸、短鎖脂肪酸および食物アレルゲンなどの小腸もしくは結腸を刺激する管腔因子を含む過敏性腸症候群を引き起こす、あるいは悪化させることが知られている。
【0004】
IBSは、下痢型、便秘型、または下痢と便秘を交互に繰り返す交替型として顕れることがある。
【0005】
IBSの通常の治療は、この疾患の症状を治療することに向けられている。メベベリン(mebevarine)などの平滑筋弛緩薬の投薬が用いられている。5HT3アンタゴニストであるアロセトロンは、近年になって下痢型IBSの治療用に承認された。
【0006】
機能性胃腸症は、特異なタイプの胃腸症である。「胃腸症(dyspepsia)」という用語は、一般的な消化不良の状態として定義され、種々の特異な不消化症状を包含する。胃腸症には幾つかの認識されているタイプがあり、最もよく見られるものは酸に関連する胃腸症であり、これは高すぎる胃液酸性度に関連し、消化性潰瘍、食道逆流(GERD)、および高すぎる胃酸酸性度を特徴とする他の症状を引き起こすことがある。機能性胃腸症(FD)は、高すぎる胃酸酸性度には関連しない。逆に、FDの主な病態生理学的要因は明らかになっていない。
【0007】
FDは、消化性潰瘍、胃癌、慢性膵炎またはGERDなどの同定可能な器官病理が見当たらない状態での、慢性または再発性の上腹部の症状を特徴とする内蔵知覚過敏状態である。同定可能な器官病理が無いことは、内視鏡検査、X線撮影、組織学および当業者に公知の他の技法などの慣用の技法を用いて立証される。
【0008】
FDの主な症状としては、上腹部痛または不快感(食物または牛乳により悪化したり、食後に起こることが多い)、すぐに飽満になってしまうこと(体重減少または食欲不振を引き起こす可能性がある)、悪心および嘔吐、鼓脹、おくび、および食後の満腹感が挙げられる。
【0009】
FDは、患者に見られる主な症状に基づいてサブタイプに分類されている。「潰瘍型」のFDは主に痛みを特徴とする。「逆流型」のFDは、主に胸焼けを特徴とし、これは酸分泌抑制剤により緩和される場合が多い。大部分の逆流型FDは実際にはGERDが原因である可能性があり、実はFDではない、と考えられる。何故ならば、その症状が器官病理に関連する可能性があるからである。「運動不全型」のFDは、主に不快感、鼓脹、悪心、嘔吐、すぐに飽満になってしまうこと、および食後の満腹感を特徴とする。「特定不能型」のFDとは、上記のカテゴリーに当てはまらない症状を有するFD患者をいう。典型的なFD患者は、種々のサブタイプにわたる症状を示す。
【0010】
FDの慣用の治療オプションは、FDが上記の病態生理学的要因に起因する可能性がある、という前提を反映している。FDの慣用の治療オプションは、多くの患者において有効性が限られることが判っている。
【0011】
IBSおよびFDの新たな治療方法が依然として必要とされている。
【0012】
PCT公開WO9604280(1996年2月15日公開、Glaxo Group Limited)には、式:
【化1】
[式中、
mおよびnは、独立して0〜10の整数であり;
XおよびYは、独立して酸素またはイオウであり;
(-Q-)は、(-CH2-)pまたは(-CH=CH-)p(式中、pは1〜4の整数である)であり;
AおよびBは、独立して、メチル、分岐C3-6アルキル、C3-8シクロアルキルまたはC3-8シクロアルケニルである。]
の化合物、ならびにその塩、溶媒和物および製薬上許容されるエステルおよびアミド;ならびに炎症性疾患、免疫障害、敗血症性ショック、循環障害、ならびに胃腸の炎症、感染または損傷の治療におけるそれらの使用が記載されている。
【0013】
PCT公開WO 98/35966(1998年8月20日公開、Glaxo Group Limited)には、式(I):
【化2】
[式中、
Xは-O-または-NH-であり;
Qは、(-CH2-)p、(-CH=CH-)p、(-C≡C-)p(式中、pは0〜4の整数である)であり;
R1は、水素またはメチルであり;
R2およびR3は、独立してOまたはSを表し;
nは、1〜50の整数であり;
Rは、水素またはメチルである。]
の化合物、ならびにそれらの溶媒和物およびアミド;ならびに炎症性症状および免疫障害の治療におけるそれらの使用が記載されている。
【0014】
PCT公開WO00/09507(2000年2月24日公開、Glaxo Group Limited)には、式(I):
【化3】
[式中、
Zは、5員または6員のシクロアルキル、アリール、置換シクロアルキルまたは置換アリールを表わし、そのシクロアルキル、アリール、置換シクロアルキルまたは置換アリールは、場合により、O、NまたはSから選ばれる1個以上のヘテロ原子を含み;
R1は、水素またはメチルを表わし;
R2は、水素、C1-12アルキル、アリールまたはアラルキルを表わし;
kは、0または1を表わし;
nは、1〜50の整数を表わし;
Xは、-O-、-N(H)-、-N(C1-6アルキル)-、-N(C3-8シクロアルキル)-、-N(C1-8アルキル)(C3-8 シクロアルキル)、-N[(CH2CH2O)m(C1-12アルキル、アリールもしくはアラルキル)]-、-CH2O-、-CH2NH-、-CH2N(C1-6アルキル)-、-CH2N(C3-8シクロアルキル)-または-C1-12アルキル-を表わし;
mは、0〜12を表わし;
Qは、(-CH2)p、(-CH=CH-)p、(-C≡C-)p、(-(O)p1CH2-)pまたは(-CH2(O)p1)p(式中、pおよびp1は、独立して、0〜4の整数を表わす)を表わし;
yおよびy’は、独立して、0〜10の整数を表わし;
R3は、H、直鎖状または分岐鎖状のC1-12アルキル(場合により、フェニル、-CO-フェニル、CN、-CO(C1-3)アルキル、-CO2(C1-3)アルキルで置換されているか、あるいは1個以上のO原子をそのアルキル鎖中に含んでいる);C1-6直鎖状または分岐鎖状のアルケニル(場合により、フェニル、-CO-フェニル、CN、-CO(C1-3)アルキル、-CO2(C1-3)アルキルで置換されているか、あるいは1個以上のO原子をそのアルキル鎖中に含んでいる);C1-6直鎖状または分岐鎖状のアルキニルまたは基-C1-3アルキル−NR8R9(式中、R8およびR9は、独立して、H、C1-3アルキルであるか、あるいは一緒になって、場合によりO、NまたはSから選ばれる他のヘテロ原子を含んでいる5員または6員のヘテロ環基を形成する)を表わし;
R4およびR5は、独立して、C3-8シクロアルキル;直鎖状または分岐鎖状のC1-6アルキル;水素;直鎖状または分岐鎖状のC2-6アルケニル;アリールもしくは置換アリール;ヘテロアリール基および置換ヘテロアリール基を含むヘテロ環基もしくは置換ヘテロ環基を表わし;
R6およびR7は、独立してOまたはSを表わし;
ただし、yおよびy’が共に1を表わし、kが1を表わし、p1が0を表わし、R2がHまたはMeを表わし、R3がHを表わし、XがOまたはNHを表わし、Zがフェニルを表わす場合、R4およびR5は両者ともシクロヘキシルを表わさない。]
の化合物およびその溶媒和物、ならびに炎症性疾患、免疫障害、敗血症性ショック、循環障害および胃腸の炎症、感染もしくは損傷の治療におけるそれらの使用が記載されている。
【発明の開示】
【0015】
発明の概要
本発明は、動物における過敏性腸症候群の治療または予防の方法であって、治療上有効量の式(I):
【化4】
[式中、
Zは、C5-6シクロアルキル、C6アリール、置換C5-6シクロアルキル、置換C6アリール、5員または6員のヘテロ環基、置換されている5員または6員のヘテロ環基、5員または6員のヘテロアリールおよび置換されている5員または6員のヘテロアリールからなる群から選ばれ;
R1はHまたはメチルであり;
R2はH、C1-12アルキル、アリールまたはアラルキルであり;
kは0または1であり;
nは1〜50の整数であり;
Xは、-O-、-N(H)-、-N(C1-6アルキル)-、-N(C3-8シクロアルキル)-、-N(C1-8アルキル)(C3-8 シクロアルキル)および-N[(CH2CH2O)m(C1-12アルキル、アリールもしくはアラルキル)]-からなる群から選ばれ;
mは0〜12であり;
Qは、(-CH2)p、(-CH=CH-)p、(-C≡C-)p、(-OCH2-)pおよび(-CH2O-)p(式中、pは0〜4である)からなる群から選ばれ;
yおよびy’はそれぞれ独立して0〜10であり;
R3は、H;直鎖状または分岐鎖状のC1-12アルキル(但し、そのアルキルは場合によりフェニル、-CO-フェニル、CN、-CO(C1-3)アルキル、-CO2(C1-3アルキル)からなる群から選ばれる官能基で置換されていてもよく、そのC1-12アルキルは場合によりそのアルキル鎖内に1個以上のO原子を有していてもよい);直鎖状または分岐鎖状のC2-6アルケニル;直鎖状または分岐鎖状のC2-6アルキニル;ならびに-C1-3アルキル−NR8R9(式中、R8およびR9はそれぞれ独立して、HおよびC1-3アルキルからなる群から選ばれるか、あるいはR8およびR9はそれらが結合しているNと一緒になって、場合によりO、NおよびSからなる群から選ばれる1個または2個の他のヘテロ原子を含んでいる5員または6員のヘテロ環基を形成する)からなる群から選ばれ;
R4およびR5はそれぞれ独立して、C3-8シクロアルキル、直鎖状または分岐鎖状のC1-6アルキル、H、直鎖状または分岐鎖状のC2-6アルケニル、アリール、置換アリール、ヘテロ環基、置換ヘテロ環基、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群から選ばれ;
R6およびR7はそれぞれ独立して、OまたはSである。]
の化合物またはその製薬上許容される溶媒和物を投与することを含む上記方法を提供する。
【0016】
第2の態様によれば、本発明は、動物における機能性胃腸症の治療または予防の方法を提供する。この方法は、治療上有効量の式(I)の化合物またはその製薬上許容される溶媒和物を該動物に投与することを含んでなる。
【0017】
第3の態様によれば、本発明は、動物における過敏性腸症候群の治療または予防のための医薬を調製するための、式(I)の化合物またはその製薬上許容される溶媒和物の使用を提供する。
【0018】
もう1つの態様によれば、本発明は、動物における機能性胃腸症の治療または予防のための医薬を調製するための、式(I)の化合物またはその製薬上許容される溶媒和物の使用を提供する。
【0019】
もう1つの態様によれば、本発明は、動物における過敏性腸症候群の治療または予防の方法であって、治療上有効量の内皮細胞接着分子抑制剤を該動物に投与することを含む上記方法を提供する。
【0020】
もう1つの態様によれば、本発明は、動物における機能性胃腸症の治療または予防の方法であって、治療上有効量の内皮細胞接着分子抑制剤を該動物に投与することを含む上記方法を提供する。
【0021】
もう1つの態様によれば、本発明は、動物における過敏性腸症候群の治療または予防のための医薬を調製するための、内皮細胞接着分子抑制剤の使用を提供する。
【0022】
更にもう1つの態様によれば、本発明は、動物における機能性胃腸症の治療または予防のための医薬を調製するための、内皮細胞接着分子抑制剤の使用を提供する。
【0023】
図面の幾つかの図の簡単な説明
図1は、ザイモサン感作ラットにおいて、(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル(112.5および25mg/kg)対媒体の効果を比較して行った研究の結果をグラフで表わしたものである。結果は、式(I)の化合物の投与量を0、12.5および25mg/kgと増大させていった場合(感作、--■--)の、ベースライン(--◆--)と比較した、直腸結腸膨張(CRD)に対する応答(対照に対するパーセンテージ)として報告する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
発明の詳細な説明
本明細書中で用いられる「アリール」という用語は、少なくとも1つの芳香族環(例えばフェニルもしくはビフェニル)、またはそのうちの少なくとも1つの環が芳香族である複数の縮合環(例えば1,2,3,4-テトラヒドロナフチル、ナフチル、アントリルもしくはフェナントリル)を有する、炭素数6〜14の炭素環基をいう。
【0025】
本明細書中で用いられる「置換アリール」という用語は、場合により、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、トリフルオロメチル、アミノ、アミド、カルボキシル、ヒドロキシル、アリール、アリールオキシ、ヘテロ環、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ニトロ、シアノ、アルキルチオ、チオール、スルファミドなどの1個以上の官能基で置換されている上記で定義されているアリールをいう。
【0026】
本明細書中で用いられる「アラルキル」という用語は、アリール基または置換アリール基で置換されている直鎖状または分岐鎖状のアルキル基であってもよいC1-12アルキルをいう。
【0027】
本明細書中で用いられる「ヘテロ環基」という用語は、飽和または部分飽和の非芳香族基であって、1つの環に5〜12員を有するか(例えば、イミダゾリジニル、ピペリジル、ピペラニジル、ピロリジニル、モルホリニル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、ピラニル、フリル、チエニル、オキサゾリル、イソキサゾリル、オキサジアゾリル、チアジリル、チアジアゾリル、トリアゾリルもしくはテトラゾリル)または複数の縮合環を有し(例えば、ナフトピリジル、キノキサリル、インドリジニルもしくはベンゾ[b]チエニル)、環内にN、OおよびSからなる群から選ばれる1個、2個または3個のヘテロ原子を有するものをいう。ヘテロ環基は、場合により、置換されていなくてもよいし、例えばハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、トリフルオロメチル、アミノ、アミド、カルボキシル、ヒドロキシル、アリール、アリールオキシ、ヘテロ環基、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ニトロ、シアノ、アルキルチオ、チオール、スルファミドなどで置換されていてもよい(すなわち「置換ヘテロ環基」)。
【0028】
本明細書中で用いられる「ヘテロアリール」という用語は、少なくとも1つの環が芳香族である、上記で定義されるヘテロ環基をいう。
【0029】
本明細書中で用いられる「置換ヘテロアリール」という用語は、場合により、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、トリフルオロメチル、アミノ、アミド、カルボキシル、ヒドロキシル、アリール、アリールオキシ、ヘテロ環、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ニトロ、シアノ、アルキルチオ、チオール、スルファミドなどの1個以上の置換基で置換されているヘテロ環基をいう。
【0030】
シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール, 置換アリール, ヘテロ環基, 置換ヘテロ環基, ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールのいずれかに関連する「員」という用語は、環内の原子(C、N、OおよびS)の総数をいう。したがって、6員のアリールとはフェニルであり、6員のヘテロアリールとはピリジンである。
【0031】
本明細書中で用いられる「アルキル」という用語は、指定されている数の炭素原子を含む直鎖状または分岐鎖状の炭化水素鎖を表わす。
【0032】
「アルケニル」という用語は、特定数の炭素原子および1個以上の二重結合を含む直鎖状または分岐鎖状の炭化水素鎖をいい、例えばプロペニレンが挙げられる。
【0033】
「シクロアルキル」という用語には、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタンおよびシクロオクタンなどの、特定数の炭素原子および1個以上の二重結合を含む非芳香族性炭素環基が含まれ、ノルボニルのような架橋シクロアルキル基が含まれる。
【0034】
本明細書中で用いられる「置換アルキル」および「置換シクロアルキル」という用語は、場合により、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、トリフルオロメチル、アミノ、アミド、カルボキシル、ヒドロキシル、アリール、アリールオキシ、ヘテロ環、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ニトロ、シアノ、アルキルチオ、チオール、スルファミドなどの1個以上の官能基で置換されているアルキルおよびシクロアルキルをいう。
【0035】
本明細書中で用いられる「製薬上許容される溶媒和物」という用語は、溶質(式(I)の化合物)と溶媒によって形成される種々の化学量論の複合体をいう。溶媒としては、例として、水、メタノール、エタノールまたは酢酸が挙げられる。
【0036】
1つの特定の態様において、本発明は、式(I)の化合物であって、但し式中、R4 およびR5はそれぞれ独立して、C3-8シクロアルキル;直鎖状または分岐鎖状のC1-6アルキル;H;および直鎖状または分岐鎖状のC2-6アルケニルからなる群から選ばれる上記化合物を提供する。
【0037】
1つの実施形態では、式(I)の化合物は、式中、R4およびR5がそれぞれ独立してアリールまたは置換アリールであるものとして定義される。
【0038】
別の実施形態では、式(I)の化合物は、式中、R4およびR5がそれぞれ独立して、ヘテロ環基、置換ヘテロ環基、ヘテロアリール基および置換ヘテロアリール基からなる群から選ばれるものとして定義される。
【0039】
別の実施形態では、式(I)の化合物は、式中、R3がHまたはC1-3アルキルNR8R9であり、R8およびR9がそれぞれ独立してHまたはC1-3アルキルであるものとして定義される。別の実施形態では、式(I)の化合物は、式中、R3がC1-3アルキルNR8R9であり、R8およびR9がそれらが結合しているNと一緒になって、場合によりO、NおよびSからなる群から選ばれる1個または2個のヘテロ原子を含んでいる5員または6員のヘテロ環基を形成するものとして定義される。
【0040】
別の実施形態では、式(I)の化合物は、式中、ZがC5-6シクロアルキル、C6アリール、置換C5-6シクロアルキルおよび置換C6アリールからなる群から選ばれるものとして定義される。
【0041】
別の実施形態では、式(I)の化合物は、式中、Zが、独立してO、NまたはSから選ばれる1〜3個のヘテロ原子を含んでいる5員または6員のヘテロ環基、置換ヘテロ環基、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群から選ばれるものとして定義される。
【0042】
1つの好ましい実施形態では、式(I)の化合物は、式中、Zがフェニル環、チオフェン環またはピリジン環であり、更に好ましくはフェニルであるものとして定義される。
【0043】
以下の基:
【化5】
は、Zに、いずれかの適切な位置で結合していてもよい。Zがフェニルである場合、この基はフェニル環にパラ位で結合していることが好ましい。
【0044】
1つの好ましい実施形態では、式(I)の化合物は、式中、R1がHまたはメチルであるものとして定義される。
【0045】
別の好ましい実施形態では、式(I)の化合物は、式中、R2がH、メチルまたはエチルであるものとして定義される。
【0046】
1つの好ましい実施形態では、式(I)の化合物は、式中、kが1であるものとして定義される。
【0047】
1つの実施形態では、式(I)の化合物は、式中、nが5〜50であるものとして定義される。好ましい式(I)の化合物のセットは、式中、nが8〜20、更に好ましくはnが8〜15であるものとして定義される。しかし、例えば式中R3がH以外であるような本発明の特定の実施形態では、nは、好ましくは8〜20より短いものとすることができ、例えば5〜20である。同様に、kが0である場合、nは、好ましくは8〜20より短いものとすることができ、例えば5〜20である。
【0048】
更に別の好ましい式(I)の化合物のセットは、式中、Xが-O-、-N(H)-、-N(C1-6アルキル)-または-N(C3-8シクロアルキル)-であるものとして定義される。更に好ましくは、Xは-O-、-N(H)-または-N(CH3)-である。
【0049】
1つの好ましい実施形態では、式(I)の化合物は、式中、Qが(-CH2-)pまたは(-CH=CH-)pであるものとして定義される。1つの実施形態では、pは0〜2、好ましくは0〜1である。更に好ましくは、式(I)の化合物は、式中、Qが(-CH2-)pまたは(-CH=CH-)pであり、且つpが0〜4、更に好ましくは0〜2であるものとして定義される。
【0050】
1つの好ましい式(I)の化合物のセットは、式中、yおよびy’が同じであるものとして定義される。更に好ましくは、式(I)の化合物は、式中、yおよびy’が共に1であるものとして定義される。
【0051】
別の好ましい実施形態では、式(I)の化合物は、式中、R3がメチルであるものとして定義される。
【0052】
別の好ましい式(I)の化合物のセットは、式中、R4がR5がそれぞれ独立して、C1-6アルキル、C3-8シクロアルキルおよびアリールからなる群から選ばれるものとして定義される。更に好ましくは、R4およびR5はそれぞれ独立して、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、プロピル、ブチル、イソプロピル、イソブチルおよびフェニルから選ばれる。1つの好ましい化合物のセットは、式中、R4およびR5が異なるものであるものとして定義されるが、別の好ましい化合物のセットは、式中、R4およびR5が同一であるものとして定義される。
【0053】
別の好ましい実施形態では、R6およびR7は同一である。更に好ましくは、R6およびR7は共にOである。
【0054】
更に別の態様によれば、本発明は、式中、Xが-O-であり、且つR1がHである、上記で定義される式(I)の化合物が提供される。これらの中で、式中、nが8〜20の整数である化合物が好ましく、式中、nが8〜15であるものが更に好ましい。
【0055】
本発明は、上記で記載されている特定の好ましい基の全ての組合せおよびサブセットを包含するものであると理解すべきである。
【0056】
本発明はまた、式(I)の化合物のnが様々であるあらゆる比率の混合物も包含する。
【0057】
1つの実施形態において、本発明は、胃腸障害の治療または予防の方法であって、治療上有効量の式(I-A):
【化6】
[式中、
Xは-O-または-NH-であり;
Qは、(-CH2-)p、(-CH=CH-)pまたは(-C≡C-)p (式中、pは0〜4である)であり;
R1はHまたはメチルであり;
R2およびR3はそれぞれ独立してOまたはSであり;
nは1〜50の整数であり;
RはHまたはメチルである。]
の化合物またはその製薬上許容される溶媒和物を投与することを含む上記方法を提供する。
【0058】
本発明の方法での使用に特に好ましい化合物としては、以下のものが挙げられる。
【0059】
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸デカエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-3-[1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル]ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-[1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド
(E)-4-[1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル]安息香酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル
(E)-4-(1,3-ビス(ベンジル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-[1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル]ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロペンチルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(プロピル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロプロピルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-3-((1-プロピル-3-ベンジル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘプチルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルエチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(フェニル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(2-メチル-プロピル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-((1-プロピル-3-シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(ビシクロ(2.2.1)ヘプト-2-イルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1-シクロヘキシルメチル-3-ブチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-((1-シクロヘキシルメチル-3-プロピル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(ベンジル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2-チオキソ-6-オキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1-メチル-3-(3-シアノベンジル))-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-((1,3-ビス(3-フルオロベンジル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-((1,3-ビス(2-フルオロベンジル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-((1,3-ビスフェネチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-((1-シクロヘキシルメチル-3-メチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-((1-H-3-(2-メチル-プロピル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(4-フルオロベンジル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ヘキサエチレングリコールドデシルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロブチルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1-メチル-3-シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1-メチル-3-イソブチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)安息香酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロペンチルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-6-オキソ-2-チオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
(E)-4-(1,3-ビス(2-メチル-プロピル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
(E)-4-((1-シクロヘキシルメチル-3-プロピル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)安息香酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)安息香酸-N-メチル-ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-ベンジル-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-(2-オキソ-2-フェニルエチル)-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-メチル-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-(2-プロピニル)-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ7-(2-オキソ-2-メチルエチル)-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-(3-モルホリノプロピル)-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-エチル-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-(2-エトキシ-2-オキソエチル)-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-(2-メチル-2-プロペニル)-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-(シアノメチル)-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-ベンジル-1H-プリン-8-イル)安息香酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-メチル-1H-プリン-8-イル)安息香酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
4-[(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-メチル-1H-プリン-8-イル)フェニル]プロピオン酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-メチル-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-ベンジル-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-ベンジル-1H-プリン-8-イル)安息香酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-メチル-1H-プリン-8-イル)安息香酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-8-[4-(2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサトリアコント-1-イル)フェニル]-3,7-ジヒドロ-1H-プリン-2,6-ジオン;
(E)-3-[5-[1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-1H-プリン-8-イル]-2-チエニル]-2-プロペン酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
6-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ニコチン酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
(E)-3-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸N-シクロプロピルメチルノナエチレングリコールメチルエーテルアミド ;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ヘキサエチレングリコールベンジルエーテルアミド;
(E)-4-[(3-シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-メチル-1H-プリン-8-イル]ケイ皮酸ヘプタエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-[(3-シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-メチル-1H-プリン-8-イル]ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-[(3-シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-1,7-ジメチル-1H-プリン-8-イル]ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
4-[1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル]ベンジルアミンヘプタエチレングリコールメチルエーテル;
4-[1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル]ベンジルアミンN-ヘプタエチレングリコールメチルエーテル塩酸塩;
4-[1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル]ベンジルアミンN-ノナエチレングリコールメチルエーテル;
1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-8-[3-(2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサトリアコント-1-イル)フェニル]-3,7-ジヒドロ-1H-プリン-2,6-ジオン;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-メチル-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ヘプタエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-メチル-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ペンタエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-プロピル-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸デカエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-3-[1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル]ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-[1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;および
(E)-4-[1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル]安息香酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;ならびに、それらの製薬上許容される溶媒和物。
【0060】
本発明の方法での使用に更に特に好ましい化合物としては、次のものが挙げられる。
【0061】
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸デカエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-3-[1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル]ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-[1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
(E)-4-[1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル]安息香酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(ベンジル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-[1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル]ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロペンチルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(プロピル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘプチルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルエチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(フェニル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(2-メチル-プロピル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-((1-プロピル-3-シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(ビシクロ(2.2.1)ヘプト-2-イルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1-シクロヘキシルメチル-3-ブチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-((1-シクロヘキシルメチル-3-プロピル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-((1,3-ビス(3-フルオロベンジル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-((1,3-ビス(2-フルオロベンジル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-((1,3-ビスフェネチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-((1-H-3-(2-メチル-プロピル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(4-フルオロベンジル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ヘキサエチレングリコールドデシルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロブチルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1-メチル-3-イソブチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)安息香酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-3-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸-N-メチルノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)安息香酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-ベンジル-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-(2-オキソ-2-フェニルエチル)-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-メチル-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-(2-プロピニル)-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ7-(2-オキソ-2-メチルエチル)-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-(3-モルホリノプロピル)-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-エチル-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-(2-エトキシ-2-オキソエチル)-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-(2-メチル-2-プロペニル)-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-(シアノメチル)-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-ベンジル-1H-プリン-8-イル)安息香酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-メチル-1H-プリン-8-イル)安息香酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-メチル-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-ベンジル-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-ベンジル-1H-プリン-8-イル)安息香酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-8-[4-(2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサトリアコント-1-イル)フェニル]-3,7-ジヒドロ-1H-プリン-2,6-ジオン;
(E)-3-[5-[1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-1H-プリン-8-イル]-2-チエニル]-2-プロペン酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
6-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ニコチン酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
(E)-3-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸N-シクロプロピルメチルノナエチレングリコールメチルエーテルアミド ;
(E)-4-[(3-シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-メチル-1H-プリン-8-イル]ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
4-[1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル]ベンジルアミンN-ヘプタエチレングリコールメチルエーテル塩酸塩;
1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-8-[3-(2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサトリアコント-1-イル)フェニル]-3,7-ジヒドロ-1H-プリン-2,6-ジオン;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロペンチルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-6-オキソ-2-チオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-プロピル-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸デカエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-3-[1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル]ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-[1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;および
(E)-4-[1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル]安息香酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;ならびに、それらの製薬上許容される溶媒和物。
【0062】
1つの好ましい実施形態において、本発明は、過敏性腸症候群または機能性胃腸症の治療または予防の方法であって、治療上有効量の(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステルまたはその製薬上許容される溶媒和物を投与することを含む上記方法を提供する。
【0063】
本発明の化合物は、幾何異性体および光学異性体として存在することができる。全ての異性体は、個々に、そして混合物として、本発明の範囲に含まれる。Qが二重結合を含んでいる場合、E-幾何異性体の形態の化合物が好ましい。
【0064】
以下で「式(I)の化合物」という場合、全ての式(I)の化合物を含むものとし、特に式(I-A)の化合物およびそれらの製薬上許容される溶媒和物が含まれる。
【0065】
本発明において用いられる化合物は、細胞接着分子抑制剤であり、好ましくは内皮細胞接着分子抑制剤である。「細胞接着分子抑制剤」という用語は、細胞と細胞との結合を仲介する動物細胞表面のタンパク質を特異的に遮断または抑制する化合物を包含する。好ましくは、「細胞接着分子抑制剤」という用語は、細胞接着分子の発現を抑制する化合物を包含する。
【0066】
「内皮細胞接着分子抑制剤」という用語は、白血球と内皮細胞との接着相互作用を特異的に遮断または抑制する化合物を包含する。これらの化合物は、以下において記載されるような内皮細胞接着アッセイを行うことにより同定できる。好ましくは、これらの化合物は、このアッセイにおけるIC50値が500nM以下、更に好ましくは100nM以下、更にもっと好ましくは50nM以下である。好ましくは、「内皮細胞接着分子抑制剤」という用語は、内皮細胞接着分子の発現を抑制する化合物を包含する。更に好ましくは、その内皮細胞接着分子は、ICAM-1(細胞間接着分子-1)、E-セレクチン、VCAM-1およびMadCAMを包含する。
【0067】
本発明の方法は、治療上有効量の内皮細胞接着分子抑制剤(式(I)の化合物またはその溶媒和物など)を動物に投与することによる、下痢型、便秘型および交替型の過敏性腸症候群を含む過敏性腸症候群ならびに機能性(非潰瘍性)消化不良の治療または予防を含む。本発明の方法は、動物全般、特にヒトなどの哺乳動物における過敏性腸症候群および機能性胃腸症の治療または予防のために用いることが可能である。
【0068】
「治療上有効量」という用語は、上記で述べた症状の治療または予防に有効である内皮細胞接着分子抑制剤(例えば式(I)の化合物)の量をいう。したがって、過敏性腸症候群または機能性胃腸症の治療または予防のための式(I)の化合物の治療上有効量とは、過敏性腸症候群または機能性胃腸症の治療または予防に有効な量である。本明細書中で用いられる「治療」という用語は、罹患している動物において症状が部分的または完全に無くなることをいう。本明細書中で用いられる「予防」という用語は、動物における症状の完全な防止、ならびに罹患している動物における症状の重篤度および/または頻度の低減をいう。
【0069】
目的とする生物学的作用を達成するのに必要な内皮細胞接着分子抑制剤(例えば式(I)の化合物またはその製薬上許容される溶媒和物)の量は、それが意図される用途、投与手段およびレシピエントなどの幾つかの要因に応じて決まり、最終的には担当医師の判断に委ねられる。過敏性腸症候群または機能性胃腸症の治療のための典型的な日用量は、例えば、0.005mg/kg〜100mg/kg、好ましくは0.5〜100mg/kg、最も好ましくは0.5〜20mg/kgの範囲であると見込むことができる。この用量は、単一単位用量として、何回かに分けた単位用量として、または連続注入として投与できる。静脈内での用量は、0.0025mg/kg〜200mg/kgの範囲内であると見込むことができ、典型的には注入液として投与される。
【0070】
本発明の方法によれば、式(I)の化合物は、そのまま投与することが可能であるが、式(I)の化合物は医薬製剤の形態で投与することが好ましい。したがって、本発明のもう1つの態様において、活性成分としての式(I)の化合物またはその製薬上許容される溶媒和物を、少なくとも1種の製薬上許容される担体または賦形剤と共に含んでなる、医薬組成物が提供される。これらの医薬組成物は、過敏性腸症候群または機能性胃腸症の予防または治療に使用できる。担体は、レシピエントに対して製薬上許容されるものでなければならず、且つ、組成物の他の成分と適合する(すなわち、それに対して有害な作用を及ぼさない)ものでなければならない。担体は固体であっても液体であってもよく、製剤は好ましくは、錠剤などの単一用量製剤として製剤化され、0.05〜95重量%の活性成分を含み得る。本発明の医薬組成物には、所望により他の生理学的に活性な成分を含めることもできる。1つの実施形態において、本発明の方法は、治療上有効量の式(I)の化合物もしくはその製薬上許容される溶媒和物とアロセトロン(alosetron)もしくはその製薬上許容される塩との組合せを投与することを含む。可能な製剤としては、経口、舌下、口腔内、非経口(例えば皮下、筋肉内もしくは静脈内)、直腸、局所(経皮、鼻腔内および吸入)投与に適するものが含まれる。特定の患者に対する最も好適な投与手段は、治療しようとする症状の性質や重篤度ならびに活性化合物の性質に応じて決まる。経口投与に適する製剤は、それぞれが所定量の活性化合物を含んでいる錠剤、カプセル剤、カシェ剤、ロゼンジ剤などの個別の単位;粉末もしくは顆粒;水性もしくは非水性液体中での溶液もしくは懸濁液;または水中油型もしくは油中水型の乳濁液として提供できる。
【0071】
舌下または口腔内投与に適する製剤としては、活性成分と、典型的には風味付けされた基剤(例えば糖およびアカシアもしくはトラガカント)とを含むロゼンジ剤、ならびに不活性基剤(例えばゼラチンおよびグリセリンもしくはショ糖アカシア)中に活性成分を含む香錠が挙げられる。
【0072】
非経口投与に適する製剤は、典型的には、所定濃度の活性化合物を含んでいる滅菌の水系溶液を含む。この溶液は、好ましくは意図するレシピエントの血液と等張である。非経口投与に適する更に別の製剤としては、界面活性剤やシクロデキストリンなどの生理学的に適切な共溶剤および/または複合化剤を含有する製剤が挙げられる。水中油型乳濁液もまた、非経口製剤の製剤化に適している。そうした溶液は好ましくは静脈内投与されるが、それらは皮下または筋肉内注射により投与することも可能である。
【0073】
直腸投与に適する製剤は、好ましくは、カカオ脂などの坐剤基剤を形成する1種以上の固形単体中に活性成分を含む単一用量坐剤として提供される。
【0074】
局所または鼻腔内適用に適する製剤としては、軟膏、クリーム、ローション、ペースト、ジェル、スプレー、エアロゾルおよびオイルが挙げられる。そうした製剤の好適な担体としては、石油ゼリー、ラノリン、ポリエチレングリコール、アルコール、およびそれらの組合せが挙げられる。活性成分は、典型的には、そのような製剤中に0.1〜15%w/wの濃度で存在する。
【0075】
本発明の製剤は、どのような適切な方法によっても調製することができ、典型的には、活性化合物を液体もしくは微粉砕した固形担体もしくはそれらの両者と必要な割合で均一かつ十分に混合し、次に、必要であれば、得られた混合物を目的とする形状に成形することにより調製できる。
【0076】
例えば、錠剤は、活性成分の粉末もしくは顆粒と1種以上の任意の成分(例えば結合剤、滑沢剤、不活性希釈剤または表面活性分散剤)とを含む十分な混合物を圧縮するか、あるいは粉末化した活性成分と不活性液体希釈剤との十分な混合物を成形することにより調製できる。
【0077】
吸入による投与に適する製剤としては、種々のタイプの定量圧縮エアロゾル、ネブライザーまたは吸入器により生じさせることができる粒子状微粉末またはミストが挙げられる。
【0078】
したがって、本発明の更に別に態様によれば、過敏性腸症候群または機能性胃腸症を予防または治療するための医薬の調製における、式(I)の化合物またはその製薬上許容される溶媒和物の使用が提供される。
【0079】
式(I)の化合物は、PCT出願公開番号WO98.35966およびWO00.09507に記載されているようにして製造および製剤化でき、これらの引例の主題は参照により全体が本明細書に組み入れられるものとする。
【実施例】
【0080】
ここで、本発明を以下の実施例により説明するが、それら実施例は単に説明のためのものである。
【0081】
細胞接着アッセイ
本明細書に記載されている化合物の抗接着活性は、先に記載されている方法(Jurgensen, C.H.ら, J. Immunol. 1990, 144: 653-661)に変更を加えたものを用いて測定した。サイトカイン刺激ヒト臍帯静脈内皮細胞の接着は、蛍光標識した(カルセイン-AM, Molecular Probes, Eugene, OR)白血球の内皮細胞単層への接着を定量することによって評価した。活性は、サイトカイン刺激接着から基礎接着(非刺激)を差し引いた抑制を算出することにより求めた。
【0082】
ザイモサン誘導性過敏痛の齧歯動物モデル
ザイモサン誘導性過敏痛の齧歯動物モデルにおける(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステルの評価のためのプロトコール
動物
成体雄性Sprague-Dawleyラット(400〜425g)を、アイオワ大学の動物管理施設(アメリカ実験動物管理公認協会(American Association for Accreditation of Laboratory Animal Care)により承認)で、ケージ当たり1〜2匹収容した。全ての実験手順は、アイオワ大学の動物管理使用委員会(Institutional Animal Care and Use Committee)により承認されているものとした。
【0083】
手術による調製
ラットはペントバルビタールナトリウム(45mg/kg)で深く麻酔をかけ、腹腔内投与した。筋電図(EMG)記録のために、電極を外腹斜筋に縫いつけた。電極導出は皮下を通し、更なるアクセスのために、首筋から外に出した。手術の後、ラットを別々に収容し、試験の前に少なくとも3日間にわたり回復させた。
【0084】
挙動試験
下行結腸および直腸を、フレキシブルチューブの周りに結びつけた7〜8cm長のフレキシブルラテックスバルーンの圧力調整インフレーションにより膨張させた。バルーンに滑剤を塗り、肛門から結腸に挿入し、バルーンカテーテルを尾の付け根にテープで貼り付けることにより固定した。ソレノイドゲートを定圧空気溜に対して開口することにより、有毒期(noxic phasic)結腸直腸膨張(CRD、80mgHg、20秒)を達成した。結腸内の圧力は圧力調整装置を利用して連続的にモニターした。応答は、内蔵応答(VMR)、すなわち腹部および後肢の筋肉の収縮として定量した。外腹斜筋の収縮により生じるEMG活性は、Spike2ソフトウェア(Cambridge Electronic Designs)を用いて定量した。各膨張試行は60秒間続け、EMG活性は膨張前の20秒間(ベースライン)、膨張の最中、および膨張後の20秒間に1秒ビン内で定量した。膨張の間に記録されたカウントの総数の増大が応答として定義される。
【0085】
化合物試験
CRD(80mmHg、20秒間、4分間隔)に対する安定なベースライン応答は、如何なる処置も行う前の意識のある麻酔されていないラットにおいて、2回用量の(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル(12.5mg/kgおよび25mg/kg)を経口チューブにより投与した後で得た(時点0)。対照の動物には、媒体のみを投与した。16時間の時点で、膨張に対する前ザイモサン応答を測定し、続いて2回目の実験化合物の経口投薬を行った。次に、動物をハロタンで軽く麻酔し、ザイモサン(1mL、25mg/mL)をチューブの針を約7〜8cmの深さに挿入して結腸に滴注して炎症を引き起こし、CRDに対するVMRを増大させた。直腸内処置の4時間後、CRDに対する応答を上記で記載したようにして定量した。
【0086】
結果の考察
過敏痛(hyperalgesia)は、痛みに対する感受性が増大するという異常な感覚状態である。消化管に関連する内臓過敏痛は、感染または炎症に対して二次的に起こることがある。そのような異常な内臓感覚、例えば結腸直腸膨張に対する感覚の増大により例示されるものは、機能性腸障害に罹患している患者において見られている。Coutinho、MellerおよびGebhartは、ザイモサン(炎症原として作用する酵母細胞壁の誘導体)の結腸内注入により、結腸の炎症、および疼痛に対する応答の指標としての直腸結腸膨張に対する内蔵応答の増大が起こることを示している(参照:Coutinho SV, Meller ST, Gebhart GF. Intracolonic zymosan produces visceral hyperalgesia in the rat that is meジated by spinal NMDA and non-NMDA receptors. Brain Res 1996; 736:7-15)。
【0087】
この研究の結果を図1に報告する。このモデルにおける(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステルの評価の結果から、この化合物が結腸直腸膨張に対するザイモサン誘導性内臓過敏痛を軽減するのに有効であったことが示される。この化合物の両方の用量(12.5および25mg/kg)が、結腸直腸膨張に対する応答をベースラインレベルにまで効果的に低下させた。結果は、対照に対するパーセンテージとして表わし、対照のベースラインレベルを100%とする。過敏性の増大は、結腸直腸膨張に対する応答が100%を超えて増大することにより示される。総合的にみて、これらのデータから、(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステルが、過敏性腸症候群および機能性胃腸症の治療および予防に有用であることが示される。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】図1は、ザイモサン感作ラットにおいて、(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル(112.5および25mg/kg)対媒体の効果を比較して行った研究の結果をグラフで表わしたものである。
【0001】
本発明は、医学、特に過敏性腸症候群および機能性胃腸症(functional dispepsia)の治療および予防における、キサンチン類の特定のグリコール誘導体の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
過敏性腸症候群は、ローマ基準を満たす臨床的特徴の存在により、また症状を判定付ける器官病理の除外により陽性と診断される疾患である。過敏性腸症候群のローマ基準には、排便により和らぐ、および/または排便の頻度の変化に伴う、および/または便の粘稠性の変化に伴う腹部痛もしくは不快感;ならびに、異常な排便頻度、便の形態異常、粘液の混じり、および鼓脹もしくは腹部膨張感のうちの2つ以上、の連続的または再発性の症状が含まれる。IBSの症状は人口の22%にまで達していると報告されており、女性に多く見られる。
【0003】
特定の病態生理学的機構が、異常な運動性、異常な内臓知覚、心理学的窮迫、ならびに乳糖、胆汁酸、短鎖脂肪酸および食物アレルゲンなどの小腸もしくは結腸を刺激する管腔因子を含む過敏性腸症候群を引き起こす、あるいは悪化させることが知られている。
【0004】
IBSは、下痢型、便秘型、または下痢と便秘を交互に繰り返す交替型として顕れることがある。
【0005】
IBSの通常の治療は、この疾患の症状を治療することに向けられている。メベベリン(mebevarine)などの平滑筋弛緩薬の投薬が用いられている。5HT3アンタゴニストであるアロセトロンは、近年になって下痢型IBSの治療用に承認された。
【0006】
機能性胃腸症は、特異なタイプの胃腸症である。「胃腸症(dyspepsia)」という用語は、一般的な消化不良の状態として定義され、種々の特異な不消化症状を包含する。胃腸症には幾つかの認識されているタイプがあり、最もよく見られるものは酸に関連する胃腸症であり、これは高すぎる胃液酸性度に関連し、消化性潰瘍、食道逆流(GERD)、および高すぎる胃酸酸性度を特徴とする他の症状を引き起こすことがある。機能性胃腸症(FD)は、高すぎる胃酸酸性度には関連しない。逆に、FDの主な病態生理学的要因は明らかになっていない。
【0007】
FDは、消化性潰瘍、胃癌、慢性膵炎またはGERDなどの同定可能な器官病理が見当たらない状態での、慢性または再発性の上腹部の症状を特徴とする内蔵知覚過敏状態である。同定可能な器官病理が無いことは、内視鏡検査、X線撮影、組織学および当業者に公知の他の技法などの慣用の技法を用いて立証される。
【0008】
FDの主な症状としては、上腹部痛または不快感(食物または牛乳により悪化したり、食後に起こることが多い)、すぐに飽満になってしまうこと(体重減少または食欲不振を引き起こす可能性がある)、悪心および嘔吐、鼓脹、おくび、および食後の満腹感が挙げられる。
【0009】
FDは、患者に見られる主な症状に基づいてサブタイプに分類されている。「潰瘍型」のFDは主に痛みを特徴とする。「逆流型」のFDは、主に胸焼けを特徴とし、これは酸分泌抑制剤により緩和される場合が多い。大部分の逆流型FDは実際にはGERDが原因である可能性があり、実はFDではない、と考えられる。何故ならば、その症状が器官病理に関連する可能性があるからである。「運動不全型」のFDは、主に不快感、鼓脹、悪心、嘔吐、すぐに飽満になってしまうこと、および食後の満腹感を特徴とする。「特定不能型」のFDとは、上記のカテゴリーに当てはまらない症状を有するFD患者をいう。典型的なFD患者は、種々のサブタイプにわたる症状を示す。
【0010】
FDの慣用の治療オプションは、FDが上記の病態生理学的要因に起因する可能性がある、という前提を反映している。FDの慣用の治療オプションは、多くの患者において有効性が限られることが判っている。
【0011】
IBSおよびFDの新たな治療方法が依然として必要とされている。
【0012】
PCT公開WO9604280(1996年2月15日公開、Glaxo Group Limited)には、式:
【化1】
[式中、
mおよびnは、独立して0〜10の整数であり;
XおよびYは、独立して酸素またはイオウであり;
(-Q-)は、(-CH2-)pまたは(-CH=CH-)p(式中、pは1〜4の整数である)であり;
AおよびBは、独立して、メチル、分岐C3-6アルキル、C3-8シクロアルキルまたはC3-8シクロアルケニルである。]
の化合物、ならびにその塩、溶媒和物および製薬上許容されるエステルおよびアミド;ならびに炎症性疾患、免疫障害、敗血症性ショック、循環障害、ならびに胃腸の炎症、感染または損傷の治療におけるそれらの使用が記載されている。
【0013】
PCT公開WO 98/35966(1998年8月20日公開、Glaxo Group Limited)には、式(I):
【化2】
[式中、
Xは-O-または-NH-であり;
Qは、(-CH2-)p、(-CH=CH-)p、(-C≡C-)p(式中、pは0〜4の整数である)であり;
R1は、水素またはメチルであり;
R2およびR3は、独立してOまたはSを表し;
nは、1〜50の整数であり;
Rは、水素またはメチルである。]
の化合物、ならびにそれらの溶媒和物およびアミド;ならびに炎症性症状および免疫障害の治療におけるそれらの使用が記載されている。
【0014】
PCT公開WO00/09507(2000年2月24日公開、Glaxo Group Limited)には、式(I):
【化3】
[式中、
Zは、5員または6員のシクロアルキル、アリール、置換シクロアルキルまたは置換アリールを表わし、そのシクロアルキル、アリール、置換シクロアルキルまたは置換アリールは、場合により、O、NまたはSから選ばれる1個以上のヘテロ原子を含み;
R1は、水素またはメチルを表わし;
R2は、水素、C1-12アルキル、アリールまたはアラルキルを表わし;
kは、0または1を表わし;
nは、1〜50の整数を表わし;
Xは、-O-、-N(H)-、-N(C1-6アルキル)-、-N(C3-8シクロアルキル)-、-N(C1-8アルキル)(C3-8 シクロアルキル)、-N[(CH2CH2O)m(C1-12アルキル、アリールもしくはアラルキル)]-、-CH2O-、-CH2NH-、-CH2N(C1-6アルキル)-、-CH2N(C3-8シクロアルキル)-または-C1-12アルキル-を表わし;
mは、0〜12を表わし;
Qは、(-CH2)p、(-CH=CH-)p、(-C≡C-)p、(-(O)p1CH2-)pまたは(-CH2(O)p1)p(式中、pおよびp1は、独立して、0〜4の整数を表わす)を表わし;
yおよびy’は、独立して、0〜10の整数を表わし;
R3は、H、直鎖状または分岐鎖状のC1-12アルキル(場合により、フェニル、-CO-フェニル、CN、-CO(C1-3)アルキル、-CO2(C1-3)アルキルで置換されているか、あるいは1個以上のO原子をそのアルキル鎖中に含んでいる);C1-6直鎖状または分岐鎖状のアルケニル(場合により、フェニル、-CO-フェニル、CN、-CO(C1-3)アルキル、-CO2(C1-3)アルキルで置換されているか、あるいは1個以上のO原子をそのアルキル鎖中に含んでいる);C1-6直鎖状または分岐鎖状のアルキニルまたは基-C1-3アルキル−NR8R9(式中、R8およびR9は、独立して、H、C1-3アルキルであるか、あるいは一緒になって、場合によりO、NまたはSから選ばれる他のヘテロ原子を含んでいる5員または6員のヘテロ環基を形成する)を表わし;
R4およびR5は、独立して、C3-8シクロアルキル;直鎖状または分岐鎖状のC1-6アルキル;水素;直鎖状または分岐鎖状のC2-6アルケニル;アリールもしくは置換アリール;ヘテロアリール基および置換ヘテロアリール基を含むヘテロ環基もしくは置換ヘテロ環基を表わし;
R6およびR7は、独立してOまたはSを表わし;
ただし、yおよびy’が共に1を表わし、kが1を表わし、p1が0を表わし、R2がHまたはMeを表わし、R3がHを表わし、XがOまたはNHを表わし、Zがフェニルを表わす場合、R4およびR5は両者ともシクロヘキシルを表わさない。]
の化合物およびその溶媒和物、ならびに炎症性疾患、免疫障害、敗血症性ショック、循環障害および胃腸の炎症、感染もしくは損傷の治療におけるそれらの使用が記載されている。
【発明の開示】
【0015】
発明の概要
本発明は、動物における過敏性腸症候群の治療または予防の方法であって、治療上有効量の式(I):
【化4】
[式中、
Zは、C5-6シクロアルキル、C6アリール、置換C5-6シクロアルキル、置換C6アリール、5員または6員のヘテロ環基、置換されている5員または6員のヘテロ環基、5員または6員のヘテロアリールおよび置換されている5員または6員のヘテロアリールからなる群から選ばれ;
R1はHまたはメチルであり;
R2はH、C1-12アルキル、アリールまたはアラルキルであり;
kは0または1であり;
nは1〜50の整数であり;
Xは、-O-、-N(H)-、-N(C1-6アルキル)-、-N(C3-8シクロアルキル)-、-N(C1-8アルキル)(C3-8 シクロアルキル)および-N[(CH2CH2O)m(C1-12アルキル、アリールもしくはアラルキル)]-からなる群から選ばれ;
mは0〜12であり;
Qは、(-CH2)p、(-CH=CH-)p、(-C≡C-)p、(-OCH2-)pおよび(-CH2O-)p(式中、pは0〜4である)からなる群から選ばれ;
yおよびy’はそれぞれ独立して0〜10であり;
R3は、H;直鎖状または分岐鎖状のC1-12アルキル(但し、そのアルキルは場合によりフェニル、-CO-フェニル、CN、-CO(C1-3)アルキル、-CO2(C1-3アルキル)からなる群から選ばれる官能基で置換されていてもよく、そのC1-12アルキルは場合によりそのアルキル鎖内に1個以上のO原子を有していてもよい);直鎖状または分岐鎖状のC2-6アルケニル;直鎖状または分岐鎖状のC2-6アルキニル;ならびに-C1-3アルキル−NR8R9(式中、R8およびR9はそれぞれ独立して、HおよびC1-3アルキルからなる群から選ばれるか、あるいはR8およびR9はそれらが結合しているNと一緒になって、場合によりO、NおよびSからなる群から選ばれる1個または2個の他のヘテロ原子を含んでいる5員または6員のヘテロ環基を形成する)からなる群から選ばれ;
R4およびR5はそれぞれ独立して、C3-8シクロアルキル、直鎖状または分岐鎖状のC1-6アルキル、H、直鎖状または分岐鎖状のC2-6アルケニル、アリール、置換アリール、ヘテロ環基、置換ヘテロ環基、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群から選ばれ;
R6およびR7はそれぞれ独立して、OまたはSである。]
の化合物またはその製薬上許容される溶媒和物を投与することを含む上記方法を提供する。
【0016】
第2の態様によれば、本発明は、動物における機能性胃腸症の治療または予防の方法を提供する。この方法は、治療上有効量の式(I)の化合物またはその製薬上許容される溶媒和物を該動物に投与することを含んでなる。
【0017】
第3の態様によれば、本発明は、動物における過敏性腸症候群の治療または予防のための医薬を調製するための、式(I)の化合物またはその製薬上許容される溶媒和物の使用を提供する。
【0018】
もう1つの態様によれば、本発明は、動物における機能性胃腸症の治療または予防のための医薬を調製するための、式(I)の化合物またはその製薬上許容される溶媒和物の使用を提供する。
【0019】
もう1つの態様によれば、本発明は、動物における過敏性腸症候群の治療または予防の方法であって、治療上有効量の内皮細胞接着分子抑制剤を該動物に投与することを含む上記方法を提供する。
【0020】
もう1つの態様によれば、本発明は、動物における機能性胃腸症の治療または予防の方法であって、治療上有効量の内皮細胞接着分子抑制剤を該動物に投与することを含む上記方法を提供する。
【0021】
もう1つの態様によれば、本発明は、動物における過敏性腸症候群の治療または予防のための医薬を調製するための、内皮細胞接着分子抑制剤の使用を提供する。
【0022】
更にもう1つの態様によれば、本発明は、動物における機能性胃腸症の治療または予防のための医薬を調製するための、内皮細胞接着分子抑制剤の使用を提供する。
【0023】
図面の幾つかの図の簡単な説明
図1は、ザイモサン感作ラットにおいて、(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル(112.5および25mg/kg)対媒体の効果を比較して行った研究の結果をグラフで表わしたものである。結果は、式(I)の化合物の投与量を0、12.5および25mg/kgと増大させていった場合(感作、--■--)の、ベースライン(--◆--)と比較した、直腸結腸膨張(CRD)に対する応答(対照に対するパーセンテージ)として報告する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
発明の詳細な説明
本明細書中で用いられる「アリール」という用語は、少なくとも1つの芳香族環(例えばフェニルもしくはビフェニル)、またはそのうちの少なくとも1つの環が芳香族である複数の縮合環(例えば1,2,3,4-テトラヒドロナフチル、ナフチル、アントリルもしくはフェナントリル)を有する、炭素数6〜14の炭素環基をいう。
【0025】
本明細書中で用いられる「置換アリール」という用語は、場合により、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、トリフルオロメチル、アミノ、アミド、カルボキシル、ヒドロキシル、アリール、アリールオキシ、ヘテロ環、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ニトロ、シアノ、アルキルチオ、チオール、スルファミドなどの1個以上の官能基で置換されている上記で定義されているアリールをいう。
【0026】
本明細書中で用いられる「アラルキル」という用語は、アリール基または置換アリール基で置換されている直鎖状または分岐鎖状のアルキル基であってもよいC1-12アルキルをいう。
【0027】
本明細書中で用いられる「ヘテロ環基」という用語は、飽和または部分飽和の非芳香族基であって、1つの環に5〜12員を有するか(例えば、イミダゾリジニル、ピペリジル、ピペラニジル、ピロリジニル、モルホリニル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、ピラニル、フリル、チエニル、オキサゾリル、イソキサゾリル、オキサジアゾリル、チアジリル、チアジアゾリル、トリアゾリルもしくはテトラゾリル)または複数の縮合環を有し(例えば、ナフトピリジル、キノキサリル、インドリジニルもしくはベンゾ[b]チエニル)、環内にN、OおよびSからなる群から選ばれる1個、2個または3個のヘテロ原子を有するものをいう。ヘテロ環基は、場合により、置換されていなくてもよいし、例えばハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、トリフルオロメチル、アミノ、アミド、カルボキシル、ヒドロキシル、アリール、アリールオキシ、ヘテロ環基、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ニトロ、シアノ、アルキルチオ、チオール、スルファミドなどで置換されていてもよい(すなわち「置換ヘテロ環基」)。
【0028】
本明細書中で用いられる「ヘテロアリール」という用語は、少なくとも1つの環が芳香族である、上記で定義されるヘテロ環基をいう。
【0029】
本明細書中で用いられる「置換ヘテロアリール」という用語は、場合により、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、トリフルオロメチル、アミノ、アミド、カルボキシル、ヒドロキシル、アリール、アリールオキシ、ヘテロ環、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ニトロ、シアノ、アルキルチオ、チオール、スルファミドなどの1個以上の置換基で置換されているヘテロ環基をいう。
【0030】
シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール, 置換アリール, ヘテロ環基, 置換ヘテロ環基, ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールのいずれかに関連する「員」という用語は、環内の原子(C、N、OおよびS)の総数をいう。したがって、6員のアリールとはフェニルであり、6員のヘテロアリールとはピリジンである。
【0031】
本明細書中で用いられる「アルキル」という用語は、指定されている数の炭素原子を含む直鎖状または分岐鎖状の炭化水素鎖を表わす。
【0032】
「アルケニル」という用語は、特定数の炭素原子および1個以上の二重結合を含む直鎖状または分岐鎖状の炭化水素鎖をいい、例えばプロペニレンが挙げられる。
【0033】
「シクロアルキル」という用語には、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタンおよびシクロオクタンなどの、特定数の炭素原子および1個以上の二重結合を含む非芳香族性炭素環基が含まれ、ノルボニルのような架橋シクロアルキル基が含まれる。
【0034】
本明細書中で用いられる「置換アルキル」および「置換シクロアルキル」という用語は、場合により、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、トリフルオロメチル、アミノ、アミド、カルボキシル、ヒドロキシル、アリール、アリールオキシ、ヘテロ環、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ニトロ、シアノ、アルキルチオ、チオール、スルファミドなどの1個以上の官能基で置換されているアルキルおよびシクロアルキルをいう。
【0035】
本明細書中で用いられる「製薬上許容される溶媒和物」という用語は、溶質(式(I)の化合物)と溶媒によって形成される種々の化学量論の複合体をいう。溶媒としては、例として、水、メタノール、エタノールまたは酢酸が挙げられる。
【0036】
1つの特定の態様において、本発明は、式(I)の化合物であって、但し式中、R4 およびR5はそれぞれ独立して、C3-8シクロアルキル;直鎖状または分岐鎖状のC1-6アルキル;H;および直鎖状または分岐鎖状のC2-6アルケニルからなる群から選ばれる上記化合物を提供する。
【0037】
1つの実施形態では、式(I)の化合物は、式中、R4およびR5がそれぞれ独立してアリールまたは置換アリールであるものとして定義される。
【0038】
別の実施形態では、式(I)の化合物は、式中、R4およびR5がそれぞれ独立して、ヘテロ環基、置換ヘテロ環基、ヘテロアリール基および置換ヘテロアリール基からなる群から選ばれるものとして定義される。
【0039】
別の実施形態では、式(I)の化合物は、式中、R3がHまたはC1-3アルキルNR8R9であり、R8およびR9がそれぞれ独立してHまたはC1-3アルキルであるものとして定義される。別の実施形態では、式(I)の化合物は、式中、R3がC1-3アルキルNR8R9であり、R8およびR9がそれらが結合しているNと一緒になって、場合によりO、NおよびSからなる群から選ばれる1個または2個のヘテロ原子を含んでいる5員または6員のヘテロ環基を形成するものとして定義される。
【0040】
別の実施形態では、式(I)の化合物は、式中、ZがC5-6シクロアルキル、C6アリール、置換C5-6シクロアルキルおよび置換C6アリールからなる群から選ばれるものとして定義される。
【0041】
別の実施形態では、式(I)の化合物は、式中、Zが、独立してO、NまたはSから選ばれる1〜3個のヘテロ原子を含んでいる5員または6員のヘテロ環基、置換ヘテロ環基、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群から選ばれるものとして定義される。
【0042】
1つの好ましい実施形態では、式(I)の化合物は、式中、Zがフェニル環、チオフェン環またはピリジン環であり、更に好ましくはフェニルであるものとして定義される。
【0043】
以下の基:
【化5】
は、Zに、いずれかの適切な位置で結合していてもよい。Zがフェニルである場合、この基はフェニル環にパラ位で結合していることが好ましい。
【0044】
1つの好ましい実施形態では、式(I)の化合物は、式中、R1がHまたはメチルであるものとして定義される。
【0045】
別の好ましい実施形態では、式(I)の化合物は、式中、R2がH、メチルまたはエチルであるものとして定義される。
【0046】
1つの好ましい実施形態では、式(I)の化合物は、式中、kが1であるものとして定義される。
【0047】
1つの実施形態では、式(I)の化合物は、式中、nが5〜50であるものとして定義される。好ましい式(I)の化合物のセットは、式中、nが8〜20、更に好ましくはnが8〜15であるものとして定義される。しかし、例えば式中R3がH以外であるような本発明の特定の実施形態では、nは、好ましくは8〜20より短いものとすることができ、例えば5〜20である。同様に、kが0である場合、nは、好ましくは8〜20より短いものとすることができ、例えば5〜20である。
【0048】
更に別の好ましい式(I)の化合物のセットは、式中、Xが-O-、-N(H)-、-N(C1-6アルキル)-または-N(C3-8シクロアルキル)-であるものとして定義される。更に好ましくは、Xは-O-、-N(H)-または-N(CH3)-である。
【0049】
1つの好ましい実施形態では、式(I)の化合物は、式中、Qが(-CH2-)pまたは(-CH=CH-)pであるものとして定義される。1つの実施形態では、pは0〜2、好ましくは0〜1である。更に好ましくは、式(I)の化合物は、式中、Qが(-CH2-)pまたは(-CH=CH-)pであり、且つpが0〜4、更に好ましくは0〜2であるものとして定義される。
【0050】
1つの好ましい式(I)の化合物のセットは、式中、yおよびy’が同じであるものとして定義される。更に好ましくは、式(I)の化合物は、式中、yおよびy’が共に1であるものとして定義される。
【0051】
別の好ましい実施形態では、式(I)の化合物は、式中、R3がメチルであるものとして定義される。
【0052】
別の好ましい式(I)の化合物のセットは、式中、R4がR5がそれぞれ独立して、C1-6アルキル、C3-8シクロアルキルおよびアリールからなる群から選ばれるものとして定義される。更に好ましくは、R4およびR5はそれぞれ独立して、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、プロピル、ブチル、イソプロピル、イソブチルおよびフェニルから選ばれる。1つの好ましい化合物のセットは、式中、R4およびR5が異なるものであるものとして定義されるが、別の好ましい化合物のセットは、式中、R4およびR5が同一であるものとして定義される。
【0053】
別の好ましい実施形態では、R6およびR7は同一である。更に好ましくは、R6およびR7は共にOである。
【0054】
更に別の態様によれば、本発明は、式中、Xが-O-であり、且つR1がHである、上記で定義される式(I)の化合物が提供される。これらの中で、式中、nが8〜20の整数である化合物が好ましく、式中、nが8〜15であるものが更に好ましい。
【0055】
本発明は、上記で記載されている特定の好ましい基の全ての組合せおよびサブセットを包含するものであると理解すべきである。
【0056】
本発明はまた、式(I)の化合物のnが様々であるあらゆる比率の混合物も包含する。
【0057】
1つの実施形態において、本発明は、胃腸障害の治療または予防の方法であって、治療上有効量の式(I-A):
【化6】
[式中、
Xは-O-または-NH-であり;
Qは、(-CH2-)p、(-CH=CH-)pまたは(-C≡C-)p (式中、pは0〜4である)であり;
R1はHまたはメチルであり;
R2およびR3はそれぞれ独立してOまたはSであり;
nは1〜50の整数であり;
RはHまたはメチルである。]
の化合物またはその製薬上許容される溶媒和物を投与することを含む上記方法を提供する。
【0058】
本発明の方法での使用に特に好ましい化合物としては、以下のものが挙げられる。
【0059】
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸デカエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-3-[1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル]ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-[1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド
(E)-4-[1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル]安息香酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル
(E)-4-(1,3-ビス(ベンジル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-[1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル]ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロペンチルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(プロピル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロプロピルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-3-((1-プロピル-3-ベンジル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘプチルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルエチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(フェニル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(2-メチル-プロピル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-((1-プロピル-3-シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(ビシクロ(2.2.1)ヘプト-2-イルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1-シクロヘキシルメチル-3-ブチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-((1-シクロヘキシルメチル-3-プロピル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(ベンジル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2-チオキソ-6-オキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1-メチル-3-(3-シアノベンジル))-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-((1,3-ビス(3-フルオロベンジル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-((1,3-ビス(2-フルオロベンジル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-((1,3-ビスフェネチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-((1-シクロヘキシルメチル-3-メチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-((1-H-3-(2-メチル-プロピル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(4-フルオロベンジル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ヘキサエチレングリコールドデシルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロブチルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1-メチル-3-シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1-メチル-3-イソブチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)安息香酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロペンチルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-6-オキソ-2-チオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
(E)-4-(1,3-ビス(2-メチル-プロピル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
(E)-4-((1-シクロヘキシルメチル-3-プロピル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)安息香酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)安息香酸-N-メチル-ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-ベンジル-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-(2-オキソ-2-フェニルエチル)-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-メチル-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-(2-プロピニル)-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ7-(2-オキソ-2-メチルエチル)-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-(3-モルホリノプロピル)-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-エチル-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-(2-エトキシ-2-オキソエチル)-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-(2-メチル-2-プロペニル)-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-(シアノメチル)-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-ベンジル-1H-プリン-8-イル)安息香酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-メチル-1H-プリン-8-イル)安息香酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
4-[(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-メチル-1H-プリン-8-イル)フェニル]プロピオン酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-メチル-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-ベンジル-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-ベンジル-1H-プリン-8-イル)安息香酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-メチル-1H-プリン-8-イル)安息香酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-8-[4-(2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサトリアコント-1-イル)フェニル]-3,7-ジヒドロ-1H-プリン-2,6-ジオン;
(E)-3-[5-[1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-1H-プリン-8-イル]-2-チエニル]-2-プロペン酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
6-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ニコチン酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
(E)-3-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸N-シクロプロピルメチルノナエチレングリコールメチルエーテルアミド ;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ヘキサエチレングリコールベンジルエーテルアミド;
(E)-4-[(3-シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-メチル-1H-プリン-8-イル]ケイ皮酸ヘプタエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-[(3-シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-メチル-1H-プリン-8-イル]ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-[(3-シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-1,7-ジメチル-1H-プリン-8-イル]ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
4-[1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル]ベンジルアミンヘプタエチレングリコールメチルエーテル;
4-[1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル]ベンジルアミンN-ヘプタエチレングリコールメチルエーテル塩酸塩;
4-[1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル]ベンジルアミンN-ノナエチレングリコールメチルエーテル;
1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-8-[3-(2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサトリアコント-1-イル)フェニル]-3,7-ジヒドロ-1H-プリン-2,6-ジオン;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-メチル-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ヘプタエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-メチル-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ペンタエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-プロピル-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸デカエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-3-[1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル]ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-[1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;および
(E)-4-[1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル]安息香酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;ならびに、それらの製薬上許容される溶媒和物。
【0060】
本発明の方法での使用に更に特に好ましい化合物としては、次のものが挙げられる。
【0061】
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸デカエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-3-[1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル]ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-[1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
(E)-4-[1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル]安息香酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(ベンジル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-[1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル]ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロペンチルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(プロピル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘプチルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルエチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(フェニル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(2-メチル-プロピル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-((1-プロピル-3-シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(ビシクロ(2.2.1)ヘプト-2-イルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1-シクロヘキシルメチル-3-ブチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-((1-シクロヘキシルメチル-3-プロピル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-((1,3-ビス(3-フルオロベンジル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-((1,3-ビス(2-フルオロベンジル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-((1,3-ビスフェネチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-((1-H-3-(2-メチル-プロピル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(4-フルオロベンジル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ヘキサエチレングリコールドデシルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロブチルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1-メチル-3-イソブチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)安息香酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-3-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸-N-メチルノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)安息香酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-ベンジル-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-(2-オキソ-2-フェニルエチル)-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-メチル-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-(2-プロピニル)-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ7-(2-オキソ-2-メチルエチル)-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-(3-モルホリノプロピル)-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-エチル-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-(2-エトキシ-2-オキソエチル)-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-(2-メチル-2-プロペニル)-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-(シアノメチル)-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-ベンジル-1H-プリン-8-イル)安息香酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-メチル-1H-プリン-8-イル)安息香酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-メチル-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-ベンジル-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-ベンジル-1H-プリン-8-イル)安息香酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-8-[4-(2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサトリアコント-1-イル)フェニル]-3,7-ジヒドロ-1H-プリン-2,6-ジオン;
(E)-3-[5-[1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-1H-プリン-8-イル]-2-チエニル]-2-プロペン酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
6-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ニコチン酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
(E)-3-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸N-シクロプロピルメチルノナエチレングリコールメチルエーテルアミド ;
(E)-4-[(3-シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-メチル-1H-プリン-8-イル]ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
4-[1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル]ベンジルアミンN-ヘプタエチレングリコールメチルエーテル塩酸塩;
1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-8-[3-(2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサトリアコント-1-イル)フェニル]-3,7-ジヒドロ-1H-プリン-2,6-ジオン;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロペンチルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-6-オキソ-2-チオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-プロピル-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸デカエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-3-[1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル]ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-[1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;および
(E)-4-[1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル]安息香酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;ならびに、それらの製薬上許容される溶媒和物。
【0062】
1つの好ましい実施形態において、本発明は、過敏性腸症候群または機能性胃腸症の治療または予防の方法であって、治療上有効量の(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステルまたはその製薬上許容される溶媒和物を投与することを含む上記方法を提供する。
【0063】
本発明の化合物は、幾何異性体および光学異性体として存在することができる。全ての異性体は、個々に、そして混合物として、本発明の範囲に含まれる。Qが二重結合を含んでいる場合、E-幾何異性体の形態の化合物が好ましい。
【0064】
以下で「式(I)の化合物」という場合、全ての式(I)の化合物を含むものとし、特に式(I-A)の化合物およびそれらの製薬上許容される溶媒和物が含まれる。
【0065】
本発明において用いられる化合物は、細胞接着分子抑制剤であり、好ましくは内皮細胞接着分子抑制剤である。「細胞接着分子抑制剤」という用語は、細胞と細胞との結合を仲介する動物細胞表面のタンパク質を特異的に遮断または抑制する化合物を包含する。好ましくは、「細胞接着分子抑制剤」という用語は、細胞接着分子の発現を抑制する化合物を包含する。
【0066】
「内皮細胞接着分子抑制剤」という用語は、白血球と内皮細胞との接着相互作用を特異的に遮断または抑制する化合物を包含する。これらの化合物は、以下において記載されるような内皮細胞接着アッセイを行うことにより同定できる。好ましくは、これらの化合物は、このアッセイにおけるIC50値が500nM以下、更に好ましくは100nM以下、更にもっと好ましくは50nM以下である。好ましくは、「内皮細胞接着分子抑制剤」という用語は、内皮細胞接着分子の発現を抑制する化合物を包含する。更に好ましくは、その内皮細胞接着分子は、ICAM-1(細胞間接着分子-1)、E-セレクチン、VCAM-1およびMadCAMを包含する。
【0067】
本発明の方法は、治療上有効量の内皮細胞接着分子抑制剤(式(I)の化合物またはその溶媒和物など)を動物に投与することによる、下痢型、便秘型および交替型の過敏性腸症候群を含む過敏性腸症候群ならびに機能性(非潰瘍性)消化不良の治療または予防を含む。本発明の方法は、動物全般、特にヒトなどの哺乳動物における過敏性腸症候群および機能性胃腸症の治療または予防のために用いることが可能である。
【0068】
「治療上有効量」という用語は、上記で述べた症状の治療または予防に有効である内皮細胞接着分子抑制剤(例えば式(I)の化合物)の量をいう。したがって、過敏性腸症候群または機能性胃腸症の治療または予防のための式(I)の化合物の治療上有効量とは、過敏性腸症候群または機能性胃腸症の治療または予防に有効な量である。本明細書中で用いられる「治療」という用語は、罹患している動物において症状が部分的または完全に無くなることをいう。本明細書中で用いられる「予防」という用語は、動物における症状の完全な防止、ならびに罹患している動物における症状の重篤度および/または頻度の低減をいう。
【0069】
目的とする生物学的作用を達成するのに必要な内皮細胞接着分子抑制剤(例えば式(I)の化合物またはその製薬上許容される溶媒和物)の量は、それが意図される用途、投与手段およびレシピエントなどの幾つかの要因に応じて決まり、最終的には担当医師の判断に委ねられる。過敏性腸症候群または機能性胃腸症の治療のための典型的な日用量は、例えば、0.005mg/kg〜100mg/kg、好ましくは0.5〜100mg/kg、最も好ましくは0.5〜20mg/kgの範囲であると見込むことができる。この用量は、単一単位用量として、何回かに分けた単位用量として、または連続注入として投与できる。静脈内での用量は、0.0025mg/kg〜200mg/kgの範囲内であると見込むことができ、典型的には注入液として投与される。
【0070】
本発明の方法によれば、式(I)の化合物は、そのまま投与することが可能であるが、式(I)の化合物は医薬製剤の形態で投与することが好ましい。したがって、本発明のもう1つの態様において、活性成分としての式(I)の化合物またはその製薬上許容される溶媒和物を、少なくとも1種の製薬上許容される担体または賦形剤と共に含んでなる、医薬組成物が提供される。これらの医薬組成物は、過敏性腸症候群または機能性胃腸症の予防または治療に使用できる。担体は、レシピエントに対して製薬上許容されるものでなければならず、且つ、組成物の他の成分と適合する(すなわち、それに対して有害な作用を及ぼさない)ものでなければならない。担体は固体であっても液体であってもよく、製剤は好ましくは、錠剤などの単一用量製剤として製剤化され、0.05〜95重量%の活性成分を含み得る。本発明の医薬組成物には、所望により他の生理学的に活性な成分を含めることもできる。1つの実施形態において、本発明の方法は、治療上有効量の式(I)の化合物もしくはその製薬上許容される溶媒和物とアロセトロン(alosetron)もしくはその製薬上許容される塩との組合せを投与することを含む。可能な製剤としては、経口、舌下、口腔内、非経口(例えば皮下、筋肉内もしくは静脈内)、直腸、局所(経皮、鼻腔内および吸入)投与に適するものが含まれる。特定の患者に対する最も好適な投与手段は、治療しようとする症状の性質や重篤度ならびに活性化合物の性質に応じて決まる。経口投与に適する製剤は、それぞれが所定量の活性化合物を含んでいる錠剤、カプセル剤、カシェ剤、ロゼンジ剤などの個別の単位;粉末もしくは顆粒;水性もしくは非水性液体中での溶液もしくは懸濁液;または水中油型もしくは油中水型の乳濁液として提供できる。
【0071】
舌下または口腔内投与に適する製剤としては、活性成分と、典型的には風味付けされた基剤(例えば糖およびアカシアもしくはトラガカント)とを含むロゼンジ剤、ならびに不活性基剤(例えばゼラチンおよびグリセリンもしくはショ糖アカシア)中に活性成分を含む香錠が挙げられる。
【0072】
非経口投与に適する製剤は、典型的には、所定濃度の活性化合物を含んでいる滅菌の水系溶液を含む。この溶液は、好ましくは意図するレシピエントの血液と等張である。非経口投与に適する更に別の製剤としては、界面活性剤やシクロデキストリンなどの生理学的に適切な共溶剤および/または複合化剤を含有する製剤が挙げられる。水中油型乳濁液もまた、非経口製剤の製剤化に適している。そうした溶液は好ましくは静脈内投与されるが、それらは皮下または筋肉内注射により投与することも可能である。
【0073】
直腸投与に適する製剤は、好ましくは、カカオ脂などの坐剤基剤を形成する1種以上の固形単体中に活性成分を含む単一用量坐剤として提供される。
【0074】
局所または鼻腔内適用に適する製剤としては、軟膏、クリーム、ローション、ペースト、ジェル、スプレー、エアロゾルおよびオイルが挙げられる。そうした製剤の好適な担体としては、石油ゼリー、ラノリン、ポリエチレングリコール、アルコール、およびそれらの組合せが挙げられる。活性成分は、典型的には、そのような製剤中に0.1〜15%w/wの濃度で存在する。
【0075】
本発明の製剤は、どのような適切な方法によっても調製することができ、典型的には、活性化合物を液体もしくは微粉砕した固形担体もしくはそれらの両者と必要な割合で均一かつ十分に混合し、次に、必要であれば、得られた混合物を目的とする形状に成形することにより調製できる。
【0076】
例えば、錠剤は、活性成分の粉末もしくは顆粒と1種以上の任意の成分(例えば結合剤、滑沢剤、不活性希釈剤または表面活性分散剤)とを含む十分な混合物を圧縮するか、あるいは粉末化した活性成分と不活性液体希釈剤との十分な混合物を成形することにより調製できる。
【0077】
吸入による投与に適する製剤としては、種々のタイプの定量圧縮エアロゾル、ネブライザーまたは吸入器により生じさせることができる粒子状微粉末またはミストが挙げられる。
【0078】
したがって、本発明の更に別に態様によれば、過敏性腸症候群または機能性胃腸症を予防または治療するための医薬の調製における、式(I)の化合物またはその製薬上許容される溶媒和物の使用が提供される。
【0079】
式(I)の化合物は、PCT出願公開番号WO98.35966およびWO00.09507に記載されているようにして製造および製剤化でき、これらの引例の主題は参照により全体が本明細書に組み入れられるものとする。
【実施例】
【0080】
ここで、本発明を以下の実施例により説明するが、それら実施例は単に説明のためのものである。
【0081】
細胞接着アッセイ
本明細書に記載されている化合物の抗接着活性は、先に記載されている方法(Jurgensen, C.H.ら, J. Immunol. 1990, 144: 653-661)に変更を加えたものを用いて測定した。サイトカイン刺激ヒト臍帯静脈内皮細胞の接着は、蛍光標識した(カルセイン-AM, Molecular Probes, Eugene, OR)白血球の内皮細胞単層への接着を定量することによって評価した。活性は、サイトカイン刺激接着から基礎接着(非刺激)を差し引いた抑制を算出することにより求めた。
【0082】
ザイモサン誘導性過敏痛の齧歯動物モデル
ザイモサン誘導性過敏痛の齧歯動物モデルにおける(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステルの評価のためのプロトコール
動物
成体雄性Sprague-Dawleyラット(400〜425g)を、アイオワ大学の動物管理施設(アメリカ実験動物管理公認協会(American Association for Accreditation of Laboratory Animal Care)により承認)で、ケージ当たり1〜2匹収容した。全ての実験手順は、アイオワ大学の動物管理使用委員会(Institutional Animal Care and Use Committee)により承認されているものとした。
【0083】
手術による調製
ラットはペントバルビタールナトリウム(45mg/kg)で深く麻酔をかけ、腹腔内投与した。筋電図(EMG)記録のために、電極を外腹斜筋に縫いつけた。電極導出は皮下を通し、更なるアクセスのために、首筋から外に出した。手術の後、ラットを別々に収容し、試験の前に少なくとも3日間にわたり回復させた。
【0084】
挙動試験
下行結腸および直腸を、フレキシブルチューブの周りに結びつけた7〜8cm長のフレキシブルラテックスバルーンの圧力調整インフレーションにより膨張させた。バルーンに滑剤を塗り、肛門から結腸に挿入し、バルーンカテーテルを尾の付け根にテープで貼り付けることにより固定した。ソレノイドゲートを定圧空気溜に対して開口することにより、有毒期(noxic phasic)結腸直腸膨張(CRD、80mgHg、20秒)を達成した。結腸内の圧力は圧力調整装置を利用して連続的にモニターした。応答は、内蔵応答(VMR)、すなわち腹部および後肢の筋肉の収縮として定量した。外腹斜筋の収縮により生じるEMG活性は、Spike2ソフトウェア(Cambridge Electronic Designs)を用いて定量した。各膨張試行は60秒間続け、EMG活性は膨張前の20秒間(ベースライン)、膨張の最中、および膨張後の20秒間に1秒ビン内で定量した。膨張の間に記録されたカウントの総数の増大が応答として定義される。
【0085】
化合物試験
CRD(80mmHg、20秒間、4分間隔)に対する安定なベースライン応答は、如何なる処置も行う前の意識のある麻酔されていないラットにおいて、2回用量の(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル(12.5mg/kgおよび25mg/kg)を経口チューブにより投与した後で得た(時点0)。対照の動物には、媒体のみを投与した。16時間の時点で、膨張に対する前ザイモサン応答を測定し、続いて2回目の実験化合物の経口投薬を行った。次に、動物をハロタンで軽く麻酔し、ザイモサン(1mL、25mg/mL)をチューブの針を約7〜8cmの深さに挿入して結腸に滴注して炎症を引き起こし、CRDに対するVMRを増大させた。直腸内処置の4時間後、CRDに対する応答を上記で記載したようにして定量した。
【0086】
結果の考察
過敏痛(hyperalgesia)は、痛みに対する感受性が増大するという異常な感覚状態である。消化管に関連する内臓過敏痛は、感染または炎症に対して二次的に起こることがある。そのような異常な内臓感覚、例えば結腸直腸膨張に対する感覚の増大により例示されるものは、機能性腸障害に罹患している患者において見られている。Coutinho、MellerおよびGebhartは、ザイモサン(炎症原として作用する酵母細胞壁の誘導体)の結腸内注入により、結腸の炎症、および疼痛に対する応答の指標としての直腸結腸膨張に対する内蔵応答の増大が起こることを示している(参照:Coutinho SV, Meller ST, Gebhart GF. Intracolonic zymosan produces visceral hyperalgesia in the rat that is meジated by spinal NMDA and non-NMDA receptors. Brain Res 1996; 736:7-15)。
【0087】
この研究の結果を図1に報告する。このモデルにおける(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステルの評価の結果から、この化合物が結腸直腸膨張に対するザイモサン誘導性内臓過敏痛を軽減するのに有効であったことが示される。この化合物の両方の用量(12.5および25mg/kg)が、結腸直腸膨張に対する応答をベースラインレベルにまで効果的に低下させた。結果は、対照に対するパーセンテージとして表わし、対照のベースラインレベルを100%とする。過敏性の増大は、結腸直腸膨張に対する応答が100%を超えて増大することにより示される。総合的にみて、これらのデータから、(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステルが、過敏性腸症候群および機能性胃腸症の治療および予防に有用であることが示される。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】図1は、ザイモサン感作ラットにおいて、(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル(112.5および25mg/kg)対媒体の効果を比較して行った研究の結果をグラフで表わしたものである。
Claims (14)
- 動物における過敏性腸症候群の治療または予防の方法であって、治療上有効量の式(I):
Zは、C5-6シクロアルキル、C6アリール、置換C5-6シクロアルキル、置換C6アリール、5員または6員のヘテロ環基、置換されている5員または6員のヘテロ環基、5員または6員のヘテロアリールおよび置換されている5員または6員のヘテロアリールからなる群から選ばれ;
R1はHまたはメチルであり;
R2はH、C1-12アルキル、アリールまたはアラルキルであり;
kは0または1であり;
nは1〜50の整数であり;
Xは、-O-、-N(H)-、-N(C1-6アルキル)-、-N(C3-8シクロアルキル)-、-N(C1-8アルキル)(C3-8 シクロアルキル)および-N[(CH2CH2O)m(C1-12アルキル、アリールもしくはアラルキル)]-からなる群から選ばれ;
mは0〜12であり;
Qは、(-CH2)p、(-CH=CH-)p、(-C≡C-)p、(-OCH2-)pおよび(-CH2O-)p(式中、pは0〜4である)からなる群から選ばれ;
yおよびy’はそれぞれ独立して0〜10であり;
R3は、H;直鎖状または分岐鎖状のC1-12アルキル(但し、そのアルキルは場合によりフェニル、-CO-フェニル、CN、-CO(C1-3)アルキル、-CO2(C1-3アルキル)からなる群から選ばれる官能基で置換されていてもよく、そのC1-12アルキルは場合によりそのアルキル鎖内に1個以上のO原子を有していてもよい);直鎖状または分岐鎖状のC2-6アルケニル;直鎖状または分岐鎖状のC2-6アルキニル;ならびに-C1-3アルキル−NR8R9(式中、R8およびR9はそれぞれ独立して、HおよびC1-3アルキルからなる群から選ばれるか、あるいはR8およびR9はそれらが結合しているNと一緒になって、場合によりO、NおよびSからなる群から選ばれる1個または2個の他のヘテロ原子を含んでいる5員または6員のヘテロ環基を形成する)からなる群から選ばれ;
R4およびR5はそれぞれ独立して、C3-8シクロアルキル、直鎖状または分岐鎖状のC1-6アルキル、H、直鎖状または分岐鎖状のC2-6アルケニル、アリール、置換アリール、ヘテロ環基、置換ヘテロ環基、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群から選ばれ;
R6およびR7はそれぞれ独立して、OまたはSである。]
の化合物またはその製薬上許容される溶媒和物を該動物に投与することを含む上記方法。 - 動物における機能性胃腸症の治療または予防の方法であって、治療上有効量の式(I):
Zは、C5-6シクロアルキル、C6アリール、置換C5-6シクロアルキル、置換C6アリール、5員または6員のヘテロ環基、置換されている5員または6員のヘテロ環基、5員または6員のヘテロアリールおよび置換されている5員または6員のヘテロアリールからなる群から選ばれ;
R1はHまたはメチルであり;
R2はH、C1-12アルキル、アリールまたはアラルキルであり;
kは0または1であり;
nは1〜50の整数であり;
Xは、-O-、-N(H)-、-N(C1-6アルキル)-、-N(C3-8シクロアルキル)-、-N(C1-8アルキル)(C3-8 シクロアルキル)および-N[(CH2CH2O)m(C1-12アルキル、アリールもしくはアラルキル)]-からなる群から選ばれ;
mは0〜12であり;
Qは、(-CH2)p、(-CH=CH-)p、(-C≡C-)p、(-OCH2-)pおよび(-CH2O-)p(式中、pは0〜4である)からなる群から選ばれ;
yおよびy’はそれぞれ独立して0〜10であり;
R3は、H;直鎖状または分岐鎖状のC1-12アルキル(但し、そのアルキルは場合によりフェニル、-CO-フェニル、CN、-CO(C1-3)アルキル、-CO2(C1-3アルキル)からなる群から選ばれる官能基で置換されていてもよく、そのC1-12アルキルは場合によりそのアルキル鎖内に1個以上のO原子を有していてもよい);直鎖状または分岐鎖状のC2-6アルケニル;直鎖状または分岐鎖状のC2-6アルキニル;ならびに-C1-3アルキル−NR8R9(式中、R8およびR9はそれぞれ独立して、HおよびC1-3アルキルからなる群から選ばれるか、あるいはR8およびR9はそれらが結合しているNと一緒になって、場合によりO、NおよびSからなる群から選ばれる1個または2個の他のヘテロ原子を含んでいる5員または6員のヘテロ環基を形成する)からなる群から選ばれ;
R4およびR5はそれぞれ独立して、C3-8シクロアルキル、直鎖状または分岐鎖状のC1-6アルキル、H、直鎖状または分岐鎖状のC2-6アルケニル、アリール、置換アリール、ヘテロ環基、置換ヘテロ環基、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群から選ばれ;
R6およびR7はそれぞれ独立して、OまたはSである。]
の化合物またはその製薬上許容される溶媒和物を該動物に投与することを含む上記方法。 - 式(I)の化合物が、
(E)-4-(1,3-ビス(ベンジル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-[1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル]ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロペンチルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(プロピル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロプロピルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-3-((1-プロピル-3-ベンジル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘプチルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルエチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(フェニル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(2-メチル-プロピル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-((1-プロピル-3-シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(ビシクロ(2.2.1)ヘプト-2-イルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1-シクロヘキシルメチル-3-ブチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-((1-シクロヘキシルメチル-3-プロピル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(ベンジル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2-チオキソ-6-オキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1-メチル-3-(3-シアノベンジル))-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-((1,3-ビス(3-フルオロベンジル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-((1,3-ビス(2-フルオロベンジル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-((1,3-ビスフェネチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-((1-シクロヘキシルメチル-3-メチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-((1-H-3-(2-メチル-プロピル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(4-フルオロベンジル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ヘキサエチレングリコールドデシルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロブチルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1-メチル-3-シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1-メチル-3-イソブチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)安息香酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロペンチルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-6-オキソ-2-チオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
(E)-4-(1,3-ビス(2-メチル-プロピル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
(E)-4-((1-シクロヘキシルメチル-3-プロピル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)安息香酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)安息香酸-N-メチル-ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-ベンジル-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-(2-オキソ-2-フェニルエチル)-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-メチル-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-(2-プロピニル)-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ7-(2-オキソ-2-メチルエチル)-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-(3-モルホリノプロピル)-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-エチル-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-(2-エトキシ-2-オキソエチル)-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-(2-メチル-2-プロペニル)-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-(シアノメチル)-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-ベンジル-1H-プリン-8-イル)安息香酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-メチル-1H-プリン-8-イル)安息香酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
4-[(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-メチル-1H-プリン-8-イル)フェニル]プロピオン酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-メチル-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-ベンジル-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-ベンジル-1H-プリン-8-イル)安息香酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-メチル-1H-プリン-8-イル)安息香酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-8-[4-(2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサトリアコント-1-イル)フェニル]-3,7-ジヒドロ-1H-プリン-2,6-ジオン;
(E)-3-[5-[1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-1H-プリン-8-イル]-2-チエニル]-2-プロペン酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
6-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ニコチン酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
(E)-3-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸N-シクロプロピルメチルノナエチレングリコールメチルエーテルアミド ;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ヘキサエチレングリコールベンジルエーテルアミド;
(E)-4-[(3-シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-メチル-1H-プリン-8-イル]ケイ皮酸ヘプタエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-[(3-シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-メチル-1H-プリン-8-イル]ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-[(3-シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-1,7-ジメチル-1H-プリン-8-イル]ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
4-[1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル]ベンジルアミンヘプタエチレングリコールメチルエーテル;
4-[1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル]ベンジルアミンN-ヘプタエチレングリコールメチルエーテル塩酸塩;
4-[1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル]ベンジルアミンN-ノナエチレングリコールメチルエーテル;
1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-8-[3-(2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサトリアコント-1-イル)フェニル]-3,7-ジヒドロ-1H-プリン-2,6-ジオン;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-メチル-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ヘプタエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-メチル-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ペンタエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-プロピル-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸デカエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-3-[1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル]ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-[1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;および
(E)-4-[1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル]安息香酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;ならびにそれらの製薬上許容される溶媒和物からなる群から選ばれる、請求項1または2に記載の方法。 - 式(I)の化合物が(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステルまたはその製薬上許容される溶媒和物である、請求項1または2に記載の方法。
- 動物における過敏性腸症候群の治療または予防のための医薬を調製するための、式(I)の化合物:
Zは、C5-6シクロアルキル、C6アリール、置換C5-6シクロアルキル、置換C6アリール、5員または6員のヘテロ環基、置換されている5員または6員のヘテロ環基、5員または6員のヘテロアリールおよび置換されている5員または6員のヘテロアリールからなる群から選ばれ;
R1はHまたはメチルであり;
R2はH、C1-12アルキル、アリールまたはアラルキルであり;
kは0または1であり;
nは1〜50の整数であり;
Xは、-O-、-N(H)-、-N(C1-6アルキル)-、-N(C3-8シクロアルキル)-、-N(C1-8アルキル)(C3-8 シクロアルキル)および-N[(CH2CH2O)m(C1-12アルキル、アリールもしくはアラルキル)]-からなる群から選ばれ;
mは0〜12であり;
Qは、(-CH2)p、(-CH=CH-)p、(-C≡C-)p、(-OCH2-)pおよび(-CH2O-)p(式中、pは0〜4である)からなる群から選ばれ;
yおよびy’はそれぞれ独立して0〜10であり;
R3は、H;直鎖状または分岐鎖状のC1-12アルキル(但し、そのアルキルは場合によりフェニル、-CO-フェニル、CN、-CO(C1-3)アルキル、-CO2(C1-3アルキル)からなる群から選ばれる官能基で置換されていてもよく、そのC1-12アルキルは場合によりそのアルキル鎖内に1個以上のO原子を有していてもよい);直鎖状または分岐鎖状のC2-6アルケニル;直鎖状または分岐鎖状のC2-6アルキニル;ならびに-C1-3アルキル−NR8R9(式中、R8およびR9はそれぞれ独立して、HおよびC1-3アルキルからなる群から選ばれるか、あるいはR8およびR9はそれらが結合しているNと一緒になって、場合によりO、NおよびSからなる群から選ばれる1個または2個の他のヘテロ原子を含んでいる5員または6員のヘテロ環基を形成する)からなる群から選ばれ;
R4およびR5はそれぞれ独立して、C3-8シクロアルキル、直鎖状または分岐鎖状のC1-6アルキル、H、直鎖状または分岐鎖状のC2-6アルケニル、アリール、置換アリール、ヘテロ環基、置換ヘテロ環基、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群から選ばれ;
R6およびR7はそれぞれ独立して、OまたはSである。]
またはその製薬上許容される溶媒和物の使用。 - 動物における機能性胃腸症の治療または予防のための医薬を調製するための、式(I)の化合物:
Zは、C5-6シクロアルキル、C6アリール、置換C5-6シクロアルキル、置換C6アリール、5員または6員のヘテロ環基、置換されている5員または6員のヘテロ環基、5員または6員のヘテロアリールおよび置換されている5員または6員のヘテロアリールからなる群から選ばれ;
R1はHまたはメチルであり;
R2はH、C1-12アルキル、アリールまたはアラルキルであり;
kは0または1であり;
nは1〜50の整数であり;
Xは、-O-、-N(H)-、-N(C1-6アルキル)-、-N(C3-8シクロアルキル)-、-N(C1-8アルキル)(C3-8 シクロアルキル)および-N[(CH2CH2O)m(C1-12アルキル、アリールもしくはアラルキル)]-からなる群から選ばれ;
mは0〜12であり;
Qは、(-CH2)p、(-CH=CH-)p、(-C≡C-)p、(-OCH2-)pおよび(-CH2O-)p(式中、pは0〜4である)からなる群から選ばれるから選ばれ;
yおよびy’はそれぞれ独立して0〜10であり;
R3は、H;直鎖状または分岐鎖状のC1-12アルキル(但し、そのアルキルは場合によりフェニル、-CO-フェニル、CN、-CO(C1-3)アルキル、-CO2(C1-3アルキル)からなる群から選ばれる官能基で置換されていてもよく、そのC1-12アルキルは場合によりそのアルキル鎖内に1個以上のO原子を有していてもよい);直鎖状または分岐鎖状のC2-6アルケニル;直鎖状または分岐鎖状のC2-6アルキニル;ならびに-C1-3アルキル−NR8R9(式中、R8およびR9はそれぞれ独立して、HおよびC1-3アルキルからなる群から選ばれるか、あるいはR8およびR9はそれらが結合しているNと一緒になって、場合によりO、NおよびSからなる群から選ばれる1個または2個の他のヘテロ原子を含んでいる5員または6員のヘテロ環基を形成する)からなる群から選ばれ;
R4およびR5はそれぞれ独立して、C3-8シクロアルキル、直鎖状または分岐鎖状のC1-6アルキル、H、直鎖状または分岐鎖状のC2-6アルケニル、アリール、置換アリール、ヘテロ環基、置換ヘテロ環基、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群から選ばれ;
R6およびR7はそれぞれ独立して、OまたはSである。]
またはその製薬上許容される溶媒和物の使用。 - 式(I)の化合物が、
(E)-4-(1,3-ビス(ベンジル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-[1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル]ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロペンチルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(プロピル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロプロピルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-3-((1-プロピル-3-ベンジル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘプチルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルエチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(フェニル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(2-メチル-プロピル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-((1-プロピル-3-シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(ビシクロ(2.2.1)ヘプト-2-イルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1-シクロヘキシルメチル-3-ブチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-((1-シクロヘキシルメチル-3-プロピル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(ベンジル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2-チオキソ-6-オキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1-メチル-3-(3-シアノベンジル))-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-((1,3-ビス(3-フルオロベンジル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-((1,3-ビス(2-フルオロベンジル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-((1,3-ビスフェネチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-((1-シクロヘキシルメチル-3-メチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-((1-H-3-(2-メチル-プロピル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(4-フルオロベンジル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ヘキサエチレングリコールドデシルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロブチルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1-メチル-3-シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1-メチル-3-イソブチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)安息香酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロペンチルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-6-オキソ-2-チオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
(E)-4-(1,3-ビス(2-メチル-プロピル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
(E)-4-((1-シクロヘキシルメチル-3-プロピル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)安息香酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)安息香酸-N-メチル-ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-ベンジル-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-(2-オキソ-2-フェニルエチル)-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-メチル-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-(2-プロピニル)-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ7-(2-オキソ-2-メチルエチル)-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-(3-モルホリノプロピル)-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-エチル-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-(2-エトキシ-2-オキソエチル)-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-(2-メチル-2-プロペニル)-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-(シアノメチル)-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-ベンジル-1H-プリン-8-イル)安息香酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-メチル-1H-プリン-8-イル)安息香酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
4-[(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-メチル-1H-プリン-8-イル)フェニル]プロピオン酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-メチル-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-ベンジル-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-ベンジル-1H-プリン-8-イル)安息香酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-メチル-1H-プリン-8-イル)安息香酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-8-[4-(2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサトリアコント-1-イル)フェニル]-3,7-ジヒドロ-1H-プリン-2,6-ジオン;
(E)-3-[5-[1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-1H-プリン-8-イル]-2-チエニル]-2-プロペン酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
6-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ニコチン酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;
(E)-3-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸N-シクロプロピルメチルノナエチレングリコールメチルエーテルアミド ;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ヘキサエチレングリコールベンジルエーテルアミド;
(E)-4-[(3-シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-メチル-1H-プリン-8-イル]ケイ皮酸ヘプタエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-[(3-シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-メチル-1H-プリン-8-イル]ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-[(3-シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-1,7-ジメチル-1H-プリン-8-イル]ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
4-[1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル]ベンジルアミンヘプタエチレングリコールメチルエーテル;
4-[1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル]ベンジルアミンN-ヘプタエチレングリコールメチルエーテル塩酸塩;
4-[1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル]ベンジルアミンN-ノナエチレングリコールメチルエーテル;
1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-8-[3-(2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサトリアコント-1-イル)フェニル]-3,7-ジヒドロ-1H-プリン-2,6-ジオン;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-メチル-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ヘプタエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-メチル-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ペンタエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-2,3,6,7-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-7-プロピル-1H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸デカエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-3-[1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル]ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;
(E)-4-[1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルアミド;および
(E)-4-[1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル]安息香酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステル;ならびにそれらの製薬上許容される溶媒和物からなる群から選ばれる、請求項6または7に記載の使用。 - 式(I)の化合物が(E)-4-(1,3-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル)ケイ皮酸ノナエチレングリコールメチルエーテルエステルまたはその製薬上許容される溶媒和物である、請求項6、7および8のいずれか一項に記載の使用。
- 動物における過敏性腸症候群の治療または予防の方法であって、該動物に、治療上有効量の内皮細胞接着分子抑制剤を投与することを含む上記方法。
- 動物における機能性胃腸症の治療または予防の方法であって、該動物に、治療上有効量の内皮細胞接着分子抑制剤を投与することを含む上記方法。
- 動物における過敏性腸症候群の治療または予防のための医薬を調製するための、内皮細胞接着分子抑制剤の使用。
- 動物における機能性胃腸症の治療または予防のための医薬を調製するための、内皮細胞接着分子抑制剤の使用。
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