JP4739760B2 - バルビツール酸誘導体を使用する運動障害の治療方法 - Google Patents

バルビツール酸誘導体を使用する運動障害の治療方法 Download PDF

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Description

発明の詳細な説明
本出願は、全内容がここに参考として取り込まれている2002年12月11日に出願された米国仮特許出願番号60/432,470の優先権の利益を主張する。
(本発明の分野)
本発明は、1以上の5,5-ビフェニルバルビツール酸及びその誘導体の投与を介する、本態性振戦等の運動障害の治療に関する。
(本発明の背景)
運動障害
運動障害は、多種多様の疾患状態及び生理的状態を含む。非制限的な例としては、多様なジスキネジー、例えば振戦、ジストニー、舞踏病、アテトーシス、チック疾患、眼瞼痙攣及び片側バリズム、筋クローヌス、局所性ジストニー、例えば書痙及び斜頚、下肢静止不能症候群及びアステリクシスが挙げられる。これらの過剰な又は別の異常な不随意の運動は、速度、頻度、周期性及び連続性において有意に異なり得る。そのような運動は、重複疾患、例えばパーキンソン症、別名良性振戦又は家族性振戦で知られる本態性振戦、チック疾患、例えばトゥーレット症候群、特発性ジストニー(書痙を含む)、連続性核上麻痺及びウィルソン病において時々見られ得る。運動疾患は、運動障害が、しばしば抑制できるという点で発作疾患と異なり、しばしば睡眠中は鎮静又は止み、また制御出来ず、また意識の喪失に関係ない。
振戦は、全ての運動障害のうち最も一般的である。振戦は、相反的に神経支配されたアゴニスト/アンタゴニスト筋肉の収縮によって生じた関節についての不随意律動性、振動性の運動として定義される。(本態性振戦: A Practical Guide to Evaluation, Diagnosis, and Treatment, Clinician, Vol. 19 (No. 2), pgs. 1-15, 2001)。それは、さらにすべての神経学において最たる衰弱性症状の一つとして位置する。例えば、上肢の軽い振戦でさえ、存在すると、最も単純な仕事ですら実行不可能にする。(Wasielewski P.G. et al., Pharmacologic Treatment of Tremor, Movement Disorders, Vol. 13, Supplement 3, 1998, pp 90-100)。本態性振戦及びパーキンソン病に関連する振戦は、臨床実務に遭遇する振戦の最も一般的なタイプである。(Wasielewski P.G. et al., Pharmacologic Treatment of Tremor, Movement Disorders, Vol. 13, Supplement 3, 1998, pp 90-100)。
本態性振戦は、振戦及び全ての運動障害の最も一般的な形態であり、おそらく最も一般的な主要な神経性疾患である。高齢者人口の有病数の推定値は、1〜2%は、控えめな数として1〜22%である。(Findley L.J., Epidemiology and Genetics of Essential Tremor, Neurology, 2000, 54 (Suppl. 4), S8-S13)。軽微な問題であり、またしばしば他の疾患に関連する(従って、「良性振戦又は良性本態性振戦」の用語)一方で、それは、多くの個人に対して有意な運動の機能障害を生じさせる。その古典的な形態において、それは、上肢及び/又は頭に伴って生じる振戦である。通常、5-8Hzの振動数があり、休息中には存在しないが、持続した状態で存在し、運動によって有意に悪化されない。(Marsden CD. Origins of Normal and Pathological Tremor in Movement Disorders : Tremor. Eds. L.J. Findley and R. Capildeo, New York. Oxford University Press, 1984, pp. 37-84)。
本態性振戦の原因及び病理生理学は、未知のままである。病理的な基質は、検死解剖研究において実証されている。グルコース代謝及び血流のポジトロン放出断層撮影(PET)研究は、脳幹(延髄)、視床、小脳、線条体及び感覚運動外皮の増加した活動の一般的な所見のみを示した。
パーキンソン病は、50歳を超える人々の1-2%の有病数の進行性疾患である。それは、世界的な分布を有し、性別選択を有しない。本態性振戦とは異なり、未治療のパーキンソン病は、寿命短縮となる。この疾患の症候は、(1)患者が眠る間、手、腕、脚又は足の震え(震えは、体の一方に顕著であり、それは、足よりも手に多く作用し得、患者が手足を動かすや否や、震えはしばしば止まる。)、(2)運動の緩慢又は運動における短く、一時的な遅延、(3)バランスを維持することの困難、(4)患者の手足の強剛性又は剛性、(5)顔面マスク(ほんの僅かなまばたきだけの表情)、(6)発語障害、(7)嚥下障害、及び(8)特にドーパミン作動性剤の治療の副作用としての舞踏病及びジストニー言動を含む。パーキンソン病が、進行すると、患者は、より短時間しか仕事を出来ないことを余儀なくされ、活性レベルを削減する。簡単な仕事が、いっそう多くの挑戦となり、彼らは、家族及び友人からいくらかの助けを必要とし得る。患者は、車いすの使用によりより簡単にあちこち移動することが助けられ、また日常活動に助けを必要とすることが分かり得る。
運動障害の最新の治療
1.本態性振戦の治療
アルコールは、本態性振戦の治療に対する最も有効な単一薬剤である。アルコールに敏感な患者の概算は、50-90%の範囲である。(Koller, W.C., Hristove, A., Brin, M. Pharmacologic Treatment of Essential Tremor. Neurology 2000; 54 (Suppl 4), pp. S30-S38.)。その効果は、いくらかの個人に劇的であり得る。しかし、アルコールの半減期は短く、副作用は、多数である。
プロプラノロール等のβ-アドレナリン受容体阻害剤は、30年以上も広く使用されている。しかし、有益な場合でさえ、臨床応答は、変動性で不完全である。さらに、β-アドレナリンブロッカーは、おそらく50%以上の患者には利点がない。
抗痙攣薬プリミドンは、大きな患者の部分母集団に有効であることが示された。プリミドン及びβ遮断薬の比較研究は、プリミドンの治療学的同等性又は僅かに大きい有効性を多様に報告する。プリミドンは、β遮断薬と異なり、いくらかの患者に完全に振戦を抑制するだろう。(Findley, L.J., Cleeves, L., Caletti, S. Primidone in Essential Tremor of the Hands and Head : A Double Blind Controlled Clinical Study. J. Neurol Neurosurg Psych, 1985, 48, pp. 911-915.)。しかし、プリミドンは、副作用の高い発生率を生じさせる。さらに、プリミドンは、頭振戦、手足に陽性の応答を有している患者にさえ、ほとんど又は全く効果を有しない。プリミドンは、2種の活性代謝物、フェノバルビタール及びフェニルエチルマロンアミド(PEMA)に変換される。PEMAは、抗-振戦作用を有しないことが分かった。
フェノバルビタールは、いくつかの抗-振戦作用を有するが、特に患者が機能改善の点で評価される場合、プロミドン又はβ遮断薬程顕著でない。(Findley, L.J. The Pharmacology of Essential Tremor in Movement Disorders 2nd Edition. Morsden, C.D., Fahn S, Longdong : Butterworths, 1987)。以下の詳細のように、フェノバルビタールは、鎮静作用を有し、呼吸を抑え得る。
最新の抗痙攣剤の手短な報告があり、特にガバペンチン(gabapentin)は、本態性振戦の治療の利益を提供する。(See Gironell, A., Kulisevsky, J., Lopez-Villegas, D., Hernandez, G., Pascual-Sedano, B., A Randomized Placebo-Controlled Comparative Trial of Gabapentin and Propanolol in Essential Tremor. Arch. Neurol., 1999, 56, pp. 475-480.)。しかし、これらの他の薬剤のいずれも、おそらくその神経学的効果及び/又は制限された有効性のために、この適応症に対する広い用途を得ない。メタゾールアミド、すなわち炭酸脱水酵素阻害薬は、いくつかの利益と報告されている。(Meunter, M.D., Daube, J.R., Caviness, J.N., Miller, P.M. Treatment of Essential Tremor with Methazolamide. Mayo Clinic Proc, 1991, 66, pp. 991-997.)しかし、プリミドン及びプロプラノロールは、一般的臨床実務において、示された有効性を有するたった二つの処方薬である。Louis, E.D., N. Eng. J. Med., 345, (12), 2001, pp. 887-891.
リヒテールらの米国特許第6,281,207号明細書は、ミルタザピンを投与することにより振戦などの運動障害に有効な方法を開示する。
厳しい障害性の本態性振戦の外科的治療は、時々有効である。これは、最も一般的に視床手術(視床の損傷)を、より最近では、外科的に移植された電極の使用意味する。しかし、これらの手順は、相当な潜在的な疾病率を有する。
従って、本態性振戦及び最小の有害な副作用、高い耐性、及び有意な効果を有する他の運動障害の治療方法に対する要望が存在する。
2.パーキンソン病の治療
パーキンソン病の治療に対する最も広く認識された薬物は、脳を通過すると、ドーパミンに変換される薬剤のレボドーパである。レボドーパは、ドーパミンがヒトの筋肉が正常に機能するために必要な化学物質であるので、この疾患の症候を軽減させる。それは、ドーパミンを代替するので、代替薬と呼ばれる。パーキンソン病患者のほとんどにとって、レボドーパは、振戦を含む多くの症候において有意な改良を提供する。しかし、この薬物の治療的利益は、限定的な時間しか通常持続しないことである。治療の3〜5年後、レボドーパは、ほとんどの患者の症候を軽減するのにほとんど有効でなくなる。患者は、時々容易に、又は軽微な振戦及び硬直を伴ってあちこち移動し、他の時には、患者は、薬が「切れた」かのように、運動の困難性を有する。従って、医者は、レボドーパの投与量を可能な限り低くし続けるように試み、又は症候が他の方法によってもはや成されなくなるまで、レボドーパで治療を始めるのがよい。(Lang, A.E. et al., N. Eng. J. Med., 339 (16), 1998, pp. 1130-1143)。
レボドーパの副作用は、吐き気、嘔吐、食欲減少、頻脈、及びヒトが座位から立つときの低血圧を含む。これらの副作用を軽減するために、レボドーパは、カルビドパと組み合わせてしばしば処方され、またこの薬物の組み合わせは、サイネメット(商標)(ブリストルマイヤースクイブ)の下で市販される。サイネメット(商標)の名の下のカルビドパが、レボドーパが胃及び肝臓で代謝されることを予防し、レボドーパの多くは、脳に到達し得、それによって少量のレボドーパの投与量の投与を可能にするか、又は上記とは別に、投与されたレボドーパの投与量の有効性を増加させることを可能にする。たとえカルドパが、レボドーパの副作用の減少を助けるとしても、サイネメット(商標)を服用する多くの患者は、それを服用し始める時又は投与量を増加させた後に吐き気、嘔吐、及び食欲減退を依然として経験し得る。カルビドパ/レボドーパ組み合わせ薬剤の他の副作用は、口渇、日中の眠気、あがり、ありありとした夢、不眠症、及び不随意もがき運動を特徴とするジスキネジーと呼ばれる運動揺動の形態を含む。時々、この薬剤の投与量が高すぎる場合、ジスキネジーが生じる。
パーキンソン病の薬剤の別の群は、ドーパミン作動薬である。ドーパミン作動薬は、ドーパミンに正常に応答するヒト脳の一部を刺激する薬物である。事実上、脳は「考え」ドーパミンを受け取り、それによってこれらの薬物は、脳のドーパミン要求を満足させることを助ける。米国で最も一般的に使用されるドーパミン作動薬は、Parlodel(商標)(ブロモクリプチン、ノバルティス社)、Permax(商標)(ペルゴリドメシレート、Amarin社)、MIRAPEX(商標)(プラミペクソール塩酸塩、ファルマシア&アップジョン社)及びRequip(商標)(ロピニロール、グラクソスミスクライン社)を含む。Parlodel(商標)及びPermax(商標)は、「麦角」と呼ばれる化学物質の合成誘導体である。この副作用は、レボドーパの副作用、吐き気、嘔吐、錯乱状態、幻覚、もうろうさ及び失神に類似する。線維症として知られる珍しい副作用(体臓器の細胞膜上皮が厚くなり、又は傷跡となり得る)も、報告されている。MIRAPEX(商標)が示される。初期疾病の症候の治療にレボドーパなしで有効であることが示される。疾病がかなり進行した段階の間、レボドーパと組み合わせたMIRAPEX(商標)の投与によって、必要なレボドーパの投与量が減少し得る。MIRAPEX(商標)の使用により、日々の活動中、眠気及び突然の眠気の可能性を生じさせ得、そのため運転中事故を生じさせ得る。MIRAPEX(商標)の最も一般的な副作用は、吐き気、不眠、便秘、不随意運動、眠気、立った状態での目眩、及び幻覚である。
パーキンソン病の別の薬剤の群は、カテコール-O-メチルトランスフェラーゼ(COMT)阻害剤(例えば、Tasmar(商標)(トルカフォン、ロシュラボラトリー)及びComtan(商標)(エンタカフォン、ノバルティス社))である。COMTは、脳がレボドーパをドーパミンに変換させる前にレボドーパを分解する二種類の酵素の一つである。COMT酵素が、COMT阻害剤によって阻害される場合、ドーパミンは、より長期間、脳に存在する。COMT阻害剤は、通常レボドーパとともに服用される。COMT阻害剤を服用する患者によって報告される最も一般的な副作用は、異常にありありとした夢又は視覚的な幻覚、吐き気、睡眠困難、日中眠気、頭痛、及び過剰な不随意運動を含む。さらに、米国食品薬品局は、1998年に、Tasmar(商標)が、肝臓損傷を生じさせ得ることを報告し、よって現在の医師は、この薬物を規則的な基準で服用する患者の肝臓が正常に機能することを確かめるために観察することを勧告されている。
抗コリン作用薬が、パーキンソン病の治療にも使用されている。医師は、パーキンソン病患者をレボドーパで治療し始める前に、症候を除去するためにArtane(商標)などの抗コリン作動薬を処方し得る。脳が、十分なドーパミンを得ることが出来ない場合、それは、アセチルコリンと呼ばれる化学物質の増加した量を提供し、また過剰なアセチルコリンは、患者の振戦及び硬直を生じさせる。抗コリン作動薬は、アセチルコリンの作用を阻害し、それによって患者の振戦及び硬直の減少に有効である。抗コリン作用薬は、患者に生じる副作用のため、通常は、長期間処方されず、この副作用としては、口渇、視力障害、便秘、排尿困難、錯乱状態、及び幻覚が挙げられる。
ドーパミンは、モノアミンオキシダーゼ(MAO)と呼ばれる酵素によって脳内に分解される。従って、セレジリン(selegiline)及び他のMAO阻害剤は、脳が、産生されるドーパミン及び/又は他の薬物によって脳に供給されるドーパミンを最大限に利用するのを助ける。パーキンソン病患者が、MAO阻害剤を服用するとき、この酵素の進行を減速し、脳に有効なドーパミンの量を増加させる。セレジリンの副作用には、胸やけ、食欲減退、吐き気、口渇、目眩、便秘、及び不眠症が挙げられる。
シンメトレル(商標)(アマンタジン、エンドラボ社)のような抗ウィルス薬は、新たに診断された患者にパーキンソンの症候の穏やかな安堵を提供する。長年、この疾患の治療に使用されているが、今日、医学の研究者及び医師は、ヒト脳でどの程度効くか実際確認していない。不幸なことに、不眠症及び昼間疲労、を生じさせる傾向があり、また報告された他の副作用には、(しばしば患者の脚上の)赤又は紫色の皮膚できもの、足の腫れ、不安、目眩、排尿困難、及び幻覚が挙げられる。(Lang, A.E. et al., N. Eng. J. Med., 339 (16), 1998, pp. 1130-1143)。
リヒターらの米国特許第6,281,207号明細書は、パーキンソン病のような運動疾患にミルタザピン(mirtazapine)を投与することにより有効な方法を開示する。
外科処置は、パーキンソン病のかなり進行した段階のいくらかの患者に対し症候を劇的に減少させ得る。長期間、薬物の組み合わせを服用すると、これらの薬物は有効性が次第に少なくなるので、医師は、そのような患者に対し、選択肢として外科手術を提案し得る。淡蒼球切除術又は淡蒼球手術は、損傷が、脳(淡蒼球)の特別な領域につくられ、正常な動作に要求されるバランスの修復を助ける外科的手順である。この外科手術を受けた患者の大多数は、即時の、有意な機能能力の改良を得、またこれらの利益は、少なくとも1年間続く。脳深部電気刺激法(DBS)は、好ましい淡蒼球手術の代替物としてさらに医師によってさらに使用される。これらの外科的方法は、いくらかの好ましい結果を提供するが、パーキンソン病の患者に対するそのような外科手術の長期間の効果は、まだ知られていない。従って、医師は、これらの患者のための最後の手段の治療として一般的にこれらを、制限する。(Lang, A.E. et al., N. Eng. J. Med., 339 (16), 1998, pp. 1130-1143)
上記の観点から、パーキンソン病又はそれ以外の症候の又は関連する運動障害の治療方法であって、最小の有害な副作用、高い耐性、及び有意な有効性を有する活性剤を使用する方法の必要性がある。
バルビツール酸誘導体
1.鎮静バルビツール酸誘導体
バルビツレート(又はバルビツール酸誘導体)が開発され、また不眠症の治療の主薬として長年使用されてきた。バルビツレートは、呼吸活力及び呼吸の律動的特性を担う機構両方を抑制する。(Goodman & Gilman's, The Pharmacological Basis of Therapeutics, Chapter 17, 9th Edition, McGraw-Hill)。それらは、重篤な、しばしば急性大量の服用に続く致命的な、中枢神経系(CNS)抑鬱性効果に関連するので、偶然の(又は意図的な)摂取(結果として殺人事件、自殺又は事故死)のために、何千もの死に関連している。バルビツレートは、人口の実質的部分によって慢性的に乱用されている。他の薬剤と同時投与されると、バルビツレートは、それらと相互作用し、潜在的に致死的な結果を生じ得る。現在又は以前に臨床的に使用されたバルビツレートとしては、アモバルビタール、バルビタール、ブタバルビタール、及びヘキソバルビタール、メフォバルビタール、ペントバルビタール、フェノバルビタール、セコバルビタール、チアミラール、及びチオペンタールが挙げられる。作用の短い中間持続時間を有するバルビツレート(例えば、アモバルビタール、ブタバルビタール、ペントバルビタール、セコバルビタール、及びビバルビタール(vibarbital))は、鎮静-催眠剤として使用される。フェノバルビタールは、てんかん発作疾患の治療用の抗痙攣薬として使用される。超短期作用(ultrashort-acting)バルビツレート(例えばチアミラル及びチオペンタル)は、麻酔薬として使用され得る。(Craig, C.R. and Stitzel R.E., Modern Pharmacology, Chapter IV, 2nd Edition, 1986, Little, Brown and Company, Boston/Toronto)。
先述のように、フェノバルビタールのような鎮静バルビツレートは、いくらかの抗振戦効果を有することが分かった。しかし、その有効性は、その強力な副作用によって厳しく制限される。
2.非鎮静性バルビツール酸誘導体
Levittらの米国特許第4,628,056号(”056特許”)は、一般式、
Figure 0004739760
(式中、R1及びR2は共に水素、R3及びR4は共に置換フェニルである条件で、R1及びR2は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子又は低級アルコキシで任意に置換された低級アルキルであり、またR3及びR4は、同一でも異なっていてよく、またそれぞれ低級アルキル又は水素で任意に置換されたフェニルを示す。)の新規なオキソピリミジン誘導体を開示する。‘056特許は、これらの化合物が抗痙攣薬、及び抗不安薬及び筋肉弛緩剤として有用であることを開示する。‘056特許'によれば、そのような化合物を投与された動物は、正常に行動し続け、移動運動、逃避行動又は採食行動におけるいかなる観察可能な効果を示さなかった。‘056特許は、さらにここで開示される化合物が、動物の緊張ストレス状態及び痙攣、てんかん発作、筋肉硬直、神経の疲れ及び不安のような神経機能障害の治療に有用であることを詳しく述べる。'056特許は、そのような化合物はいかなる運動障害の治療に使用され得ることを述べ又は主張しない。
Gutmanらの米国特許6,093,820(「820特許」)は、N-メトキシメチルエトスクシミド、N-メトキシメチルグルテチミド、及びN-メトキシメチル-5,5-ジフェニルバルビツール酸のようなアルコキシアルキル化ウレイド化合物は、痙攣、てんかん発作、筋肉硬直、又は不安の治療にも有用であることを開示する。さらに、'820特許は、これらの化合物のいずれもいかなる運動障害の治療に使用され得ることを言及も主張もしない。
(発明の概要)
本発明は、下式(I)、
Figure 0004739760
(式中、R3及びR4は、低級アルキル、フェニル及び低級アルキル置換フェニルから成る群からそれぞれ独立に選択され、またR1及びR2は、それぞれ独立に水素原子又は下式、
Figure 0004739760
(式中、R5及びR6は、H、低級アルキル、フェニル及び低級アルキル置換フェニルから成る群からそれぞれ独立に選択される。)の基を表す。)に従う化合物又はその医薬的に許容される塩、プロドラッグ又は代謝物の少なくとも1つのこの目的に対する有効量の投与工程を含む運動障害の治療方法を提供する。
ある態様において、1種以上の前記化合物により治療される運動障害は、本態性振戦である。
別の態様において、この運動障害は、振戦及び/又はジストニー又はパーキンソン病に関する舞踏病である。
さらに別の態様において、この運動障害は、パーキンソン病に関する。
さらなる態様において、この運動障害は、書痙のような局所性ジストニーである。
さらなる態様において、この運動障害は、下肢静止不能症候群である。
本発明の好ましい態様に従えば、下式(II)、
Figure 0004739760
に従う化合物又はその医薬的に許容される塩、プロドラッグ又は代謝物の少なくとも1つのこの目的に対する有効量の投与工程含む本態性振戦の治療方法である。
本発明の別の好ましい態様に従えば、下式(III)、
Figure 0004739760

に従う化合物又はその医薬的に許容される塩、プロドラッグ又は代謝物の少なくとも1つのこの目的に対する有効量の投与工程含む本態性振戦の治療方法である。
本発明のさらに好ましい態様に従えば、下式(IV)、
Figure 0004739760
に従う化合物又はその医薬的に許容される塩、プロドラッグ又は代謝物の少なくとも1つのこの目的に対する有効量の投与工程含む本態性振戦の治療方法である。
(本発明の詳細な説明)
本発明の特別な態様を説明する際、明瞭化するために特定の専門用語が使用される。しかし、本発明は、そのように選択された特定の専門用語に制限されることを意図せず、またそれぞれの特定の要素は、類似の手段で機能し、類似の目的を達成するすべての技術的な等価物を含むと理解される。しかし、一部の用語は、以下のように特別に定義される。
活性成分に適用される「組み合わせ」の用語は、少なくとも2種類の活性成分又は2種類以上の別個の医薬組成物(製剤)を含む単一医薬組成物(製剤)であって、それぞれ少なくとも1種の活性成分、共同で投与され得る上記別個の製剤を含むものと定義する。
「共同投与」の用語及びその変形(例えば「共同で投与された」)は、2種以上の活性成分を一つの組成物に同時の、又は異なる組成物に同時の、又は連続の投与を意味するために使用される。しかしながら、「共同」と考えられ得る連続投与に対して、活性成分は、運動障害の発生の開始の治療、予防、停止、遅延及び/又はその危険を軽減することを可能にする時間間隔によって別個に投与されるべきである。例えば、活性成分は、同じ日に(例えば、それぞれ一日に1回又は2回)、好ましくは互い1時間以内に、最も好ましくは同時に投与されるべきである。
「治療する」の用語及びその変形(例えば「治療」、「処理」)は、患者の少なくとも1つの疾患の症候を軽減し、緩和し又は除去することを意味するためにここで使用される。例えば、振戦に関連し、「治療する」の用語は、振戦の軽減又は除去又はその強度の減少又は振戦に関連する等位の機能障害の改良を意味する。そのような軽減又は減少は、患者を看護する医師にとって測定可能又は認知できるものであるべきである。
本発明は、本態性振戦又はパーキンソン病のような運動障害の治療方法を提供することを目的とする。より具体的には、有効に運動障害を治療することを目的とし、厳しい危険及び/又は他の治療様式にしばしば関連する副作用を伴わず、又は有意にそのような副作用及び/又は危険の減少数を有する。そのような危険及び副作用は、鎮静、大量の服用の危険、及び呼吸停止に限定されない。
下式(I)、
Figure 0004739760
(式中、R3及びR4は、低級アルキル、フェニル及び低級アルキル置換フェニルから成る群からそれぞれ独立に選択され、またR1及びR2は、それぞれ独立に水素原子又は下式、
Figure 0004739760
(式中、R5及びR6は、H、低級アルキル、フェニル及び低級アルキルで置換されたフェニルから成る群からそれぞれ独立に選択される。)の基を表す。)を有する環状ウレイド、その医薬的に許容される塩、代謝物、及びプロドラッグは、運動障害、特に本態性振戦、振戦又はパーキンソン病、局所性ジストニー、書痙又は下肢静止不能症候群又は上記に列挙されたたの運動障害のいずれかに関連する他の運動障害の治療に有用である。
本発明の方法に有用な環状ウレイドのある好ましいタイプは、5-位に二置換のバルビツール酸誘導体である。本発明の別の好ましい態様は、運動障害の治療のために5,5-ジフェニルバルビツール酸及びその誘導体を使用する。本発明の治療方法に有用な特に好適な化合物としては、N,N-ジメトキシメチルジフェニルバルビツール酸(DMMDPB)、モノメトキシメチルジフェニルバルビツール酸(MMMDPB)及びジフェニルバルビツール酸(DPB)、及びその医薬的に許容される塩及びプロドラッグが挙げられる。
本発明の治療方法に有用な化合物は、いかなる既知の合成技術によって作られ得る。説明の手段によって、参考としてここに全体が取り込まれる米国特許第4,628,056号明細書及び6,093,820号明細書は、本発明に使用される化合物のそのような調製方法の例を開示する。MMMDPBを作る好ましい経路は、実施例1に示される。
本発明の治療方法に有用な化合物は、追加で及び任意的にいかなる好適な補助剤、賦形剤、添加剤、キャリア、溶媒、追加的な治療薬(例えば、運動障害及び/又は同時の生理学的状態に効く1種以上の添加剤を含む組み合わせ治療としての共同使用)、バイオアベイラビリティ賦活薬、副作用抑制成分、又は運動障害に効く組成物の有効性に悪影響を与えない他の成分を含む組成物又は配合物に処方され得る。
運動障害に効く本発明の化合物の医薬的に許容される塩及びその生理学的に機能的誘導体は、適正な塩基、例えばアルカリ金属(例えば、ナトリウム、カリウム)、アルカリ土類金属(例えば、カルシウム、マグネシウム)、アンモニウム及びNX4+(式中、XはC1-C4アルキル)から由来する塩を含む。アミノ基の医薬的に許容される塩としては、有機カルボン酸、例えば、酒石酸、脂肪族酸、脂環式酸、芳香族酸、複素環式酸、カルボン酸及び有機酸のスルホン酸分類、例えば、蟻酸、グルクロン酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、ピルビン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、安息香酸、アントラニル酸、メシル(mesylic)酸、サリチル酸、ヒドロキシ安息香酸、フェニル酢酸、マンデル酸、エンボン(embonic)(パモイック)酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、パントテン酸、トルエンスルホン酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸、スルファニル酸、ステアリン酸、アルゲン(algenic)酸、ヒドロキシ酪酸、シクロヘキシルアミノスルホン酸、ガラクタル酸及びガラクツロン酸等、ラクトバイオニック(lactobionic)酸、フマル酸、及び琥珀酸;有機スルホン酸、例えばメタンスルホン酸、エタンスルホン酸、イソチオン酸、ベンジルスルホン酸、及びp-トルエンスルホン酸、及び無機酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硝酸、炭酸、硫酸、スルファミン酸及びリン酸などが挙げられる。
水酸基を有する化合物の医薬的に許容される塩は、好適な陽イオン、例えばNa+、 NH4 + 又はNX4 + (式中、X は、例えば C1 - C4アルキル基)、Ca++、Li+、Mg++又はK+と組み合わせた上記化合物の陰イオン及び第一アミン、第二アミン及び第三アミン、環状アミン、N,N'-ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミン(N-メチルグルカミン)及びプロカイン等からなる亜鉛又は有機塩からなる。これらの塩のすべては、対応する化合物から、例えば、適当な酸又は塩基とフリー体の化合物との反応により、従来の方法により調製され得る。
ここで記載される治療における用途において、本発明の運動障害に効く化合物の塩は、医薬的に許容される。すなわち、それらは、医薬的に許容される酸又は塩基から由来する塩である。しかし、医薬的に許容され得ない酸又は塩基の塩は、例えば、医薬的に許容される化合物の調製又は精製における用途も見出すかもしれない。すべての塩は、医薬的に許容される酸又は塩基に由来しようがしまいが、本発明の範囲内である。ここで開示される化合物のプロドラッグ及び活性代謝物も本発明の範囲内である。
プロドラッグ
プロドラッグは、医薬的には活性又はさらに典型的には、代謝変換によって医薬的に活性な薬剤に変換される不活性な化合物である。In vivoにおいて、プロドラッグは、生理的条件下(例えば、天然に酵素を生じさせることによって作用する)容易に化学変化を起こし、薬理学的に活性な薬剤が遊離する。プロドラッグは、変換する活性成分と同一の方法で投与され又は貯蔵所形態、例えば経皮貼布又はゆっくり時間をかけたプロドラッグから活性成分への変換及び患者への活性成分の送達を可能とするために適用される他の貯蔵所形態で送達され得る。
MMDPBの好適なプロドラッグには、限定的でないが、MMDPBのモノ-及びジ-ホスフェート及びモノ及びジ-ホスホンアルキル誘導体が挙げられる。好適なプロドラッグは、モノ-及びジ-ホスホンオキシメチル誘導体である。
プロドラッグの例示的な合成方法は、下式、
Figure 0004739760
(式中、Aは、本発明の化合物中の求核性の三級アミン基によって置換されるいかなる脱離基を示す。)によって示される誘導剤(derivatizing agent)を伴う。脱離基Aの好適な例には、限定的でないが、トシレート、トリフレート、ヨウ素、臭素、塩素、アセテート及び水酸基が挙げられる。好適な脱離基のさらなる考察が、Hatshorn, S.R., Aliphatic Nucelophilic Substitution, Cambridge University Press, 1973に見出される。
R7及びR8は、独立にいかなる好適な有機又は無機残基、例えば限定的でないが、直鎖又は分岐アルキル、例えばメチル、エチル、プロピルなど、ベンジル又はフェニルのような芳香族基、シクロヘキサンのような環状炭化水素、又は1種以上のヘテロ原子、例えばS、N、又はOで置換された上記のいずれかを示す。
それぞれのYは、独立にホスフェート保護基、例えば、限定的でないが、メチル、エチル、第三ブチル、ベンジル、イソプロピル、又はより一般的に低級(C1-C4)アルキル又はベンジルを表す。ホスフェート保護基の他の好適な例は、Green T.W., et al., Protective Groups In Organic Synthesis, 2nd Ed., Wiley, New York, 1991に見出される。
好適なプロドラッグの合成は、以下のスキーム
Figure 0004739760
(式中、R1、R2、R3、及びR4は、上記の通りである。)に従って考えられ得る。
このプロドラッグの別の合成は、以下のスキーム
Figure 0004739760
(式中、W及びZは、Aに類似する脱離基であり、同一でも異なっていてもよい。Tは、いかなる有機又は無機陽イオン種を示す。)に示される。プロドラッグの合成の好適な反応条件は、ここに全体として参考として取り込まれる米国特許第5,985,856号明細書に示される。以下の例は、本発明の用途に特に企図されているプロドラッグの非限定的な例である。
式(V)
Figure 0004739760
式(VI)
Figure 0004739760


式(VII)
Figure 0004739760
追加のプロドラッグは、本発明の化合物の一つの水酸基誘導体と、活性化アミノアシル基、ヘミスクシニル基又はアシル基と反応させることにより、プロドラッグエステルを容易に得ることができる。上記とは別に、ヒドロキシ誘導体は、ハロアルキルエステル又はビスアルカノイルアセタールと反応し得、又は無水酢酸で濃縮し、追加のプロドラッグを得る。ここで全体が参考として取り込まれている米国特許第4,260,769号明細書及び同第3,679,683号明細書も参照されたい。
活性代謝物
活性代謝物は、患者に別の化合物を投与した後に、その代謝から得られる化合物である。代謝物は、当業界に周知な技術から特定され得る。活性代謝物の例は、MMMDPB及びDPBであり、それぞれは、DMMDPBのレシピエントに生じる。逆に、MMMDPB及びDMMDPBのそれぞれは、DPBのプロドラッグであり、DMMDPBは、MMMDPBのプロドラッグである。
本発明は、獣医及びヒト医学の両方の用途に対し、下式、
Figure 0004739760
(式中、R1、R2、R3、及びR4は、先述の通りである。)の化合物又は医薬的に許容される塩、代謝物、又はそのプロドラッグの少なくとも1つを含む医薬剤形を使用する運動障害の治療も企図する。
そのような医薬的剤形において、活性薬剤は、好ましくは1種以上の医薬的に許容されるキャリア及び任意に他の治療上の成分とともに使用される。このキャリアは、この製剤の他の成分に相溶性である点において、医薬的に許容され、かつその受容体に過度に有害でない。
治療化合物の投与が、病気又は不調の治療計画に有用である患者は、好ましくは、哺乳類、より好ましくは、ヒトであるが、いかなる動物でよく、臨床試験又は動物を使用するスクリーニング又は活性試験に関連する実験動物を含む。従って、当業者であれば容易に理解できるように、本発明の方法及び組成物は、いかなる動物、特に哺乳類、限定を意図しないが、家庭動物例えば、ネコ科又はイヌ科患者、家畜、限定的でないが、例えば、ウシ、ウマ、ヤギ、羊、及びブタ、研究動物、例えばマウス、ラット、ウサギ、ヤギ、ヒツジ、ブタ、イヌ、猫など、鳥類、例えばニワトリ、七面鳥、鳴き鳥等への投与、すなわち獣医医薬としての使用に特に合う。
治療されるべき特定の運動障害に依存して、好適な治療的に有効かつ安全な投与量が、過度の実験を必要とせず、当業界内で容易に決定されるように、患者に投与され得る。
効果的な量
一般的に、本発明に従って治療上の使用に対する本発明の化合物の有効な投与量が、当業界で容易に決定できるように、特定の適用、運動障害又は関連する生理的な状態に依存して大きく変化するが、ここに開示され、また治療の利点の達成のための化合物及び組成物の好適な有効な投与量は、一日当たり、患者のキログラム体重当たり、広く、10マイクログラム(μg)〜150ミリグラム(mg)の範囲、好ましくは、一日当たり、キログラム体重当たり、50μg〜130mgの範囲、最も好ましくは、一日当たり、キログラム体重当たり、100μg〜120mgの範囲である。望ましい投与量は、一日を通して妥当な間隔で投与され、又は上記とは別に単一投与で、好ましくは朝又は夕方の投与で、1以上のサブ投与として表され得る。これらの日用量又は副用量は、一日に一回又は一日に二回投与され得る単位剤形当たり例えば約150mg〜約1500mg、好ましくは約200mg〜約1200mg、より好ましくは約250mg〜約850mg、最も好ましくは約450mgの活性成分を含む単位剤形で投与され得る。特定の態様において、1日の服用量は、一日一回又は一日に二回投与され得る単位剤形当たり、約200、250、300、350、400、450mg以上の活性成分である。典型的には、単位剤形当たりの活性成分の約1500mg未満の活性成分、又は好ましくは約1200mg未満が、毎日投与される。上記とは別に、患者(recipient)の状態が要求する場合、この投与量は、連続的注入又は脈動注入として投与され得る。治療の持続時間は、利点が持続する限り、数十年、年、月、週間又は日となり得る。
有効用量は、患者の年齢、性別、生理的状態、症候の持続時間及び重症度、根本的な疾患又はもしあれば病気の持続時間及び重症度、及び投与される化合物の感応性に依存して変化し得ると理解されている。従って、先の範囲は、ガイドラインであり、最適化に付され、また本発明の化合物の良好な耐容性及び低毒性のため、より高い投与量が投与され得る。投与量の有効性は、例えば、この部分に参考として取り込まれるFahn S. et al., Clinical rating scale for tremor, In: Parkinson's Disease and Movement Disorders, Jancovic J., Tolosa E. (Eds.) 1998 Urban & Swarzenberg, Inc. Baltimore, MD, USA 225-234に記載される基準を使用して評価され得る。
投与及び剤形の形態は、提供される治療適用に対して望ましく及び有効な化合物又は組成物の治療量に深く関連する。
好適な剤形は、限定的でないが、経口、直腸、舌下、粘膜、経鼻、眼科、皮下、筋肉内、静脈、経皮的、脊髄性、鞘内、関節内注射、動脈内、サブアラキノイド下(sub-arachinoid)、気管支、リンパ性、及びユテリル(uterille)内投与、及び活性成分の系統的送達に対する他の剤形を含む。経口投与に好適な製剤が、好ましい。
そのような医薬的剤形を調製するために、1以上の式(I)の前述の化合物は、従来の医薬複合技術に従って、医薬キャリアと迅速に混合する。このキャリアは、投与に望ましい調製物の形態に依存した多彩な形態をとり得る。
経口剤形の組成物の調製において、通常の医薬媒体のすべてが、使用され得る。従って、液体経口調製物に対して、例えば、懸濁液、エリキシル及び溶液、好適なキャリア及び添加剤などは、水、グリコール、油、アルコール、香料添加剤、防腐剤、着色剤などを含む。固体経口調製物例えば、粉末、カプセル及び錠剤、好適なキャリア及び添加剤については、デンプン、砂糖、希釈剤、顆粒化剤、潤滑剤、結合剤、崩壊剤などが挙げられる。投与における容易さのために、錠剤及びカプセルは、最も有利な経口投与単位形態を示す。所望ならば、錠剤は、標準的な技術によって糖衣され、又は腸溶コーティングされ得る。
非経口製剤に対して、キャリアは、他の成分、例えば溶解性を助ける成分又は防腐剤に対して全体に滅菌水を通常含み得る。注射溶液は、適当な安定剤が使用され得るケースで調製され得る。
いくつかの適用において、「ベクトル化(vectorized)」形態、例えば、リポソーム又は他の封入剤媒体への活性剤の封入、又は活性剤の固定、例えば共有結合、キレート化、又は、例えばタンパク質、リポタンパク質、グリコタンパク質、及びポリサッカライドから選択されるような好適な生体分子上での結合配位(associative coordination)の使用に有利となり得る。
経口投与に好適な製剤を使用する本発明の治療方法は、不連続単位、例えばカプセル、カシェ剤、錠剤、又はロンジンとして示され、それぞれ予め決定された量の活性成分を粉末又は顆粒として含む。任意に、懸濁水溶液又は非水溶性液体、例えばシロップ、エリキシル、エマルション、又はドラフトとして使用され得る。
錠剤は、圧縮又は成形、又は1種以上の補助成分を任意に伴う湿式造粒法によって作られ得る。圧縮された錠剤は、好適な機械によって、結合剤、錠剤分解物質、潤滑剤、不活性希釈剤、表面活性剤、又は放出剤と任意に混合されて調製され得る。粉末化された活性化合物と好適なキャリアとの混合物からなる成形錠剤は、好適な機械による成形によって作られ得る。
シロップは、活性化合物を、いかなる補助的成分が添加され得る濃縮されたスクロースのような糖水溶液に添加することにより作られ得る。そのような補助成分は、調味料、好適な防腐剤、糖の結晶化を阻害する薬剤、及びいかなる他の成分の溶解性を高める薬剤、例えばグリセロール又はソルビトールのようなポリヒドロキシアルコールを含み得る。
非経口投与の好適な製剤は、活性化合物の滅菌水性調製物を通常は含み、この調製物は、好適には受け取るヒトの血液と等張である(例えば、生理食塩水)。そのような製剤は、懸濁剤及び増粘剤及びリポソーム又は血液成分又は1以上の臓器に対して化合物を標的にするように設計されている他の微粒子系を含む。この製剤は、単位投与量又はマルチ投与形態で存在し得る。
非経口投与は、中枢神経系に対する組織的な送達又は直接の送達のいかなる好適な形態を含み得る。投与は、例えば、静脈内、動脈内、くも膜下腔内、筋肉内、皮下、筋肉内、腹部内(例えば、腹腔内)などでよく、(外部の又は移植可能な)点滴ポンプ又は望ましい投与様式に適当ないかなる他の好適な方法により作用されてもよい。
鼻及び他の粘膜スプレー製剤(例えば、吸入可能な形態)が、活性化合物の精製された水溶液、防腐剤及び等張剤からなり得る。そのような製剤は、鼻粘膜又は他の粘膜に適合するpH及び等張状態に好ましくは調整される。上記とは別に、それらは、ガスキャリアに懸濁する固体細粉末の形態となる得る。そのような製剤は、いかなる好適な手段又は方法によって、例えばネブライザー、アトマイザー、計量式吸入器等によって送達され得る。
直腸投与の製剤は、好適なキャリア、例えばココアバター、硬化油脂、又は硬化脂肪カルボン酸を伴う座薬として存在し得る。
経皮性製剤は、活性剤をチキソトロピーキャリア又はセルロース媒体、例えばメチルセルロース又はヒドロキシエチルセルロースのようなゼラチンキャリア中に取り込むことによって調製され、得られる製剤は、使用者の皮膚との真皮接触が確保されるように適用された経皮性デバイスに充填される。
先述の成分に追加して、本発明の製剤は、希釈剤、緩衝液、調味剤、結合剤、崩壊剤、表面活性剤、増粘剤、潤滑剤、(酸化防止剤を含む)防腐剤等から選択される1種以上の補助成分をさらに含み得る。
本発明の製剤は、即時放出、持続放出、遅延-開始放出又は当業者に公知のいかなる他の放出特性を有し得る。
DMMDPBの薬物動態学的な研究は、ヒトにおいて、薬物が迅速にMMMDPBに代謝され、その後、ゆっくりとDPBに代謝されることを述べる。DPBは、てんかん発作活性のいくつかの動物モデルにおける抗痙攣特性を生じさせることが示されている。(しかし、本発明者は、運動障害におけるMMMDPBはそれ自体活性になり得ることを示す。)いかなる事象において、DMMDPBの投与は、DPBの持続源となり得、これは、長期の抗痙攣特性の提供を示す。
DMMDPBは、非鎮静性のバルビツレート化合物の分類のメンバーである。フェノバルビトールの抗痙攣特性を保持する動物モデルを示した('056特許)。従って、それは、鎮静の副作用を制限する投与量なしで、広範囲のバルビツレート抗痙攣を提供する。鎮静を除去することにより、耐線量を増加させ、DMMDPBは、より高投与量の使用を可能にすることによって、より有効な抗痙攣性の可能性をさらに提供する。この化合物(又はその代謝物、MMMDPB及びDPB)が、運動障害の治療に使用される場合、これらの有利な特性を主張することが期待される。
DMMDPBは、プロドラッグであり、またDMMDPBの活性代謝物であるDPBに順に変換されるMMMDPBに変換される。後者の変換は、ヒトの他に、ラット及びイヌの両方に観察される。DPBは、バルビツール酸類であり、いくつかのバルビツレートの鎮静催眠特性なしに抗-痙攣活性を有するように見える。それは、DMMDPBよりもより短時間過程の作用を有する。ヒトの薬物動態学的研究は、DPBは、55時間オーダーの半減期の除去を有することを示し、DMMDPBは、患者の服薬率において好ましい効果を伴って日に1度投与され得ることを示す。この情報は、運動障害の治療において、関連性を有する。
動物におけるDPBの効果を研究する科学的な研究の実質的な機関が存在する。DPBは、てんかん発作活性のいくつかの動物モデルにおいて抗痙攣特性を及ぼす。このDMMDPBの使用は、長期の抗痙攣活性を提供するDPBの持続源となる。
ヒトへの安全性を評価し、及び薬物動態学的情報を得るために、第一相単一投与研究が、合計64人の健康な男性被験者に対して実施された。48人の被験者は、DMMDPBを受け、16人の被験者は、プラセボを受けた。全64人の被験者は、この研究を成功して完了した。この被験者は、18歳〜55歳の間の健康で、禁煙の男性である。カプセルで経口投与されるDMMDPBの投与量は、食餌(高脂肪の朝食)条件下、25mg、50mg、100mg、200mg、400mg、600mg、900mg、又は1200mgであった。
DMMDPB、MMMDPB及びDPB薬物動態学は、投与量と測定された血漿の密接な線形性が、1200mgまで達することを示した。神経学的な変化は示さなかった。DMMDPBは、投与量を増加させたが、認知性の又は精神運動の機能における明らかな効果を有しなかった。
第一相複数回投与臨床研究を合計40人の健康な男性被験者に行った。30人の被験者が、DMMDPBを受け、10人の被験者が、プラセボを受けた。全40人の被験者が、この研究をうまく完了した。この被験者は、18歳〜55歳の間の健康で、禁煙の男性である。それぞれの被験者において、全16回のDMMDPBの服用は、1週間単一投与で、その後1週間日に2回の投与で、経口で投与された。投与量は、摂食下、150mg、200mg、300mg、450mg又は600mgである。
DMMDPBは、非常に許容的であった。プラセボ被験者にも生じた軽微な有害事象を観察した。DMMDPB、MMMDPB及びDPBの薬物動態学は、600mgまでほぼ線形性を示した。13、14及び15日のDMMDPB、MMMDPB及びDPB濃度の最小血漿濃度の神経学的な変化が観察された。DMMDPBは、投与量の増加に伴い、認知性の又は精神運動機能における明らかな効果を有した。
第一相臨床研究を合計16人の健康な男性被験者に実施した。12人の被験者は、DMMDPBを受け、4人は、プラセボを受けた。15人の被験者は、この研究をうまく完了した。この被験者は、18歳〜55歳の間の健康で、禁煙の男性である。それぞれの被験者において、全28人のDMMDPBの投与量は、2週間日に2回、経口で投与された。投与量は、摂食下、450mg又は600mgである。
DMMDPBは、非常に許容的である。プラセボ被験者にも生じた軽微な有害事象を観察した。DMMDPB、MMMDPB及びDPBの薬物動態学は、600mgまでほとんど線形性を示した。13、14、及び15日のDMMDPB、MMMDPB及びDPBの最小血漿濃度は、定常状態(DMMDPB、MMMDPB)及びほぼ定常状態(DPB)が、14日間の投与(28投与)で達成された。神経学的変化は、観察されなかった。DMMDPBは、認知性又は精神運動機能にほとんど効果がない。
非鎮静バルビツレートによる治療が、すべての運動障害の制御治療に有効であり得ることが予想される。特に、視床の腹部の中間核の刺激が生じ、パーキンソン病の患者のみならず、本態性振戦の患者において振戦の治療に非常に有用である。Lozano. Arch. Med. Res. 2000, 31(3):266-269; Kiss et al., Neuroscience, 2002, 113(1):137-143。定位的な視床手術が、パーキンソン病及び本態性振戦の治療の選択的場合に使用される。Balas et al., Rev. Neurol. 2001, 32(6):520-524。これらの知見は、パーキンソン病及び本態性振戦の振戦の発生に対して必要な神経基質は、類似し得、また本発明者は、それらを同一の治療に対応させることを完全に予期することを主張する。さらに、本治療が、書痙のような局所性ジストニーに有効であるという本発明者により引用された実測的な証拠は、本発明が、パーキンソン病又は本態性振戦の振戦、又は未知の疾患、又は特発性原因のような疾患に関連しようとなかろうと、すべての運動障害の治療に対して有効であるという概念を支持する。
本発明の特徴及び利点は、以下の非制限的実施例によってより完全に示される。
(実施例1-MMMDPBの合成)
反応器をクロロベンゼン(15ml)でチャージし、攪拌し、N2フローを開始した。N,N'-ビスメトキシメチルバルビツール酸(1.84g)を反応器に添加した。この混合物を10分間攪拌し、その後55-60℃まで加熱した。この混合物をさらに10分間攪拌した。塩化アルミニウム(AlCl3,0.66g)を添加した。この混合物を約60℃で10分間攪拌した。この混合物を100-110℃まで加熱し、さらに10分間攪拌した。この混合物を、60℃まで冷却した。N2フローを止めた。塩酸(32%,0.5ml)の冷脱イオン水溶液(30ml)を添加した。この混合物を5℃で、約30分間攪拌した。この懸濁液を濾過し、濾過ケークを冷クロロベンゼン(2ml)で洗浄した。洗浄により得た濾液を濾過により得た濾液に添加した。クロロベンゼン(下端)相を分離した。下相から大部分のクロロベンゼンを蒸発させてよい。得られた残渣を酢酸エチル(10ml)で希釈した。この溶液を、溶液の温度を20℃以下に維持しながら、0.5N水酸化ナトリウム(15ml)で抽出した。酢酸エチル相を冷脱イオン水(15ml)で洗浄した。水を塩基性抽出物に添加した。この抽出物を温度を20℃以下に維持しながら塩酸水溶液(32%,1ml)で酸性にした。この混合物を30分間攪拌した。その後、この懸濁液を濾過した。この濾過ケークを脱イオン水(5ml)で洗浄し、粗MMMDPBを得た。
この粗生成物を以下のように精製した。第二反応器にエタノール(95%,4.5ml)をチャージした。攪拌を開始した。粗MMMDPB(0.87g)をこの反応器に添加した。この混合物を60℃まで加熱し、約30分間攪拌した。この混合物を室温まで冷却し、約30分間攪拌した。得られた懸濁液を濾過した。濾過ケークをエタノール(95%,1ml)で洗浄した。この湿った生成物を真空乾燥器で60℃で約10時間乾燥した。
(実施例2-第二相二重盲検試験における本態性振戦の治療)
12人の患者を本態性振戦の国立保健研究所(NIH)診断基準により分類されるように明確な本態性振戦の基準及び本態性振戦の診断のために振戦研究グループ(TRIG)が提案する基準を使用して選択した。全体が参考として取り込まれるJankovic J. Essential Tremor: Clinical Characteristics, Neurology, 20000:54 (Suppl 4); S21-25を参照されたい。これらの手順によれば、患者は、一方の腕に2以上の、他方の腕に1以上の評価振幅を有する両方の上肢両側性体位性(bilateral postural)振戦を有してなければならず、これは、可視的、持続性及び長年(好ましくは>3年)のものである。患者をこの試験の開始前7日間は、薬剤と、ビタミン、エネルギードリンク剤、グレープフルーツ及びサプリメントとを徐々に減らした(tapered off)。低減後、試験開始前14日間は振戦薬剤投与をやめるように指示された。以下のように、いくつかの食餌性制限がされた。
患者は、朝及び夕方(12時間間隔、全日用量800mg)の一日2回DMMDPBを400mg又はプラセボを14日間服用するように、無作為に選ばれた(薬物を9人、プラセボを3人)。患者を、投与前1日間、及びベースライン神経評価のための投与の最初の2日間、拘束した。振戦の評価を0、1、2、4、6、8、10、12、14、15、16、18、20目日に及び確立された評価方法を使用する治療の終了後少なくとも2週間実施した。Fahn S. et al., Clinical rating scale for tremor, In: Parkinson's Disease and Movement Disorders, Jancovic J., Tolosa E. (Eds.) 1998 Urban & Swarzenberg, Inc. Baltimore, MD, USA 225-34を参照されたい。DMMDPBの同時的血漿濃度を測定した。血液サンプルを1、2、4、6、8、10、12、14日目に及び、16、18、20、22日目の朝の訪問の時、及び試験投与後2、4、8、12時間目に採取した。有害現象も評価した。
振戦の評価は、少なくとも1つの臨床評定尺度、患者によって報告された能力障害/症候尺度、及び加速度計記録のような神経生理学的な測定により実施した。加速度計スコア及び機能的能力障害スコアの間の相関が、文献において批判にさらされてきたので、臨床等級スケール及び患者報告を主なパラメータとして使用した。
非盲検臨床(unblinding)において、患者2-4、6-9及び11を、治療し、患者1、5及び10については、プラセボによった。表1から分かるように、治療を受けた9人の患者の内5人は、14日間のDMMDBPでの治療後、ベースラインと比較して50%より大きい改善を示した。プラセボの患者は、50%未満の改善を示した。薬物治療された患者において示される改善レベルは、片側t検定(one-tail t test)により統計的に有意であった(p<0.02)。
Figure 0004739760
振戦スコアのベースラインからの平均絶対変化及びDMMDBP、MMMDPB、及びDPBの血漿濃度を、表2及び図1に示す。








Figure 0004739760
ND=未決定
本態性振戦患者にDMMDPBの複数回経口投与の後、振戦スコアのベースラインからの平均絶対変化対MMDPB及びDPBの血漿濃度を、図2に示す。
表3は、薬物(DMMDBP)で治療された患者とプラセボで治療された患者の間の複合終点(12日目及び14日目の平均)に対してベースライン(-1日目)からの振戦スコアの平均変化の比較を示す。治療された群の平均絶対的変化は、プラセボ群の8.0と比較して18.3であった。この差は、独立群に対して両側(2-tailed)スチューデンツt-検定(Student's t-test)を使用して統計的に重要である(p=0.05)。
Figure 0004739760
Nは、群内の患者の人数
1は、患者のt-検定、治療対プラセボ、両側(2-tailed)
表4は、薬物(DMMDBP)で治療された患者の群とプラセボを投与された患者の群との間の単一終末(14日目)に対するベースライン(0日目)からの振戦スコアにおける線形傾向の比較を示す。0日目及び14日目の間のすべてのデータポイントを、この解析に使用した。それぞれのベースライン及び14日目のパフォーマンススコアは、プラセボ群の25.0及び16.0と比較して治療群の32.0及び13.9であった。0日目〜14日目の治療及びプラセボパフォーマンススコアの線形傾向は、2-因子混合ANOVAモデルを使用し、その後片側F-検定(1-tailed F-test)での線形傾向の比較を使用して、有意に異なることが分かった(p=0.05)。この反復的な測定統計的方法の使用において、線形傾向を、患者内で観測し、患者作用は、区別した。
Figure 0004739760
Nは、治療群の患者の人数
1は、線形傾向の差、治療対プラセボ、片側(1-tailed)
(実施例3-パーキンソン病の治療)
治療された症候性パーキンソン病患者は、しばしば振戦、ドーパミン作動薬後のジストニー及び舞踏病性運動(ジスキネジー)及び顕著な運動変動によってしばしば一日中(「徐々に(wearing-off)」又は「オン-オフ」)、悩まされる。さらに、パーキンソン病は、時としていくつかの固有のジストニー特性を示す。これらの振戦特徴のすべては、T2000又は関連化合物での治療によって潜在的に緩和され得る。
我々は、オン-オフ現象を有する25人の患者及び振戦の25人の患者を選択する(2つの群は、部分的に重複し得、すなわち、何人かの患者は、両方のシンドロームを示し得る。)。これらの患者は、2〜3週間、毎日、経口で400〜800mgDMMDPBにより治療される。患者は、統合パーキンソン病評価尺度(UPDRS)の変更を使用して振戦の減少の程度及び「オフ」状態の時間を評価するために毎日観察される。Koller, W.C., and Tolosa, E., Current and Emerging Drug Therapies in the Management of Parkinson's Disease, 50(6): S1-S48 (1998)。治療後2週間、治療された患者は、通常の神経学的診察によって証明されるように振戦の25-50%の減少及び約10%を超えるタイムオフ状態を示すことが予想される。
ジスキネジー(ジストニー及び舞踏病)の改善を、さらに評価する。予備的な観察によれば、本態性振戦の患者のジストニー症候(例えば書痙)が、振戦を治療するDMMDPBを一日当たり450mg使用した治療によって緩和される。従って、上記の治療方針は、パーキンソン患者におけるジストニー、より一般的なジスキネジーの有効性を示すことが期待される。
(実施例4-ホスホンオキシメチル誘導体による本態性振戦の治療)
本態性振戦の国立保健研究所(NIH)診断基準及び振戦研究グループ(TRIG)により提案された本態性振戦の診断基準により分類されるように、明確な本態性振戦に対する基準を使用して、20人の患者を選択する。全体として導入するJankovic J. Essential Tremor: Clinical Characteristics, Neurology, 20000:54 (Suppl 4); S21-25を参照されたい。これらのプロトコルに従って、患者は、一方の腕で2以上の、他方の腕に1以上の振幅評価を有する上肢両側性体位性振戦を有しなくてはならず、これは、可視的で、永続性で、また長年のである(好ましくは>3年)。患者は、本研究の開始前7日間は、薬剤と、ビタミン、栄養飲料、グレープフルーツ及びサプリメントを徐々に減らす。低減後、研究の開始前14日間は振戦薬剤投与を止めるように指示される。
患者は、ホスホンオキシ誘導体を朝及び夕に2回、400mg(12時間ごとに、合計1日量800mg)又はプラセボを14日間服用するように、無作為に選ばれる(薬物を9人、プラセボを3人)。患者を、投与前1日及びベースライン神経学的評価のための投与の最初の2日間拘束する。振戦の評価は、0、1、2、4、6、8、10、12、14、15、16、18、20日目及び確立された評価方法を使用する治療の終了の後少なくとも2週間実施されるだろう。Fahn S. et al., Clinical rating scale for tremor, In: Parkinson's Disease and Movement Disorders, Jancovic J., Tolosa E. (Eds.) 1998 Urban & Swarzenberg, Inc. Baltimore, MD, USA 225-34を参照されたい。ホスホンオキシメチル誘導体、MMMDPB及びDPBの同時の血漿濃度が測定されるだろう。血液サンプルを、1、2、4、6、8、10、12、14日目及び16、18、20、22日目の早朝訪問の時、及び試験投与後2、4、8及び12時間目に採取されるだろう。
振戦の評価は、少なくとも1つの臨床評価尺度、患者が報告した障害/症候尺度、及び神経生理学的な測定、例えば加速度計記録で実施されるだろう。加速度計スコア及び機能的能力障害スコアの間の相関が文献において批評にさらされてきたので、臨床等級スケール及び患者報告を、主なパラメーターとして使用されるだろう。
非盲検臨床では、我々は、ホスホンオキシメチル誘導体で治療された患者が、プラセボで治療された患者と対照的に有意に減少した振戦を示すことを予期した。
この明細書で説明され及び議論された態様は、本発明を製造及び使用するための当業者に既知の最善の手段を教示することのみを意図している。本明細書中のいずれも本発明の制限的な範囲として考えるべきでない。本発明の上記の態様の変更及び変化は、上記教示の観点から当業者によって理解されるように本発明から離れずに実行できる。従って、クレーム及びその等価物の範囲内で、本発明は、特別に記載されるように実施され得る。
すべての特許、出願、出版物、試験方法、文献、及びここで引用される他の材料は、ここに参考として組み込まれる。
実施例2に述べられた研究の間、観測された本態性振戦患者のプラセボ又はDMMDBPの複数回の経口投与後、振戦スコアのベースラインからの平均絶対変化とDMMDPB、MMMDPB、及びDPBの血漿濃度を示す。 実施例2に述べられた研究の間、観測された本態性振戦患者のDMMDPBの複数回の経口投与後、振戦スコアのベースラインからの平均絶対変化とMMMDPB、及びDPBの血漿濃度を示す。

Claims (54)

  1. 運動障害の治療用の医薬組成物であって、下式、
    Figure 0004739760
    (式中、R3及びR4は、ともにフェニルであり、R1及びR2は、それぞれ独立に水素原子又は下式、
    Figure 0004739760
    (式中、R5及びR6は、H、低級アルキル、フェニル及び低級アルキル置換フェニルから成る群からそれぞれ独立に選択される。)の基を表す。)に従う化合物又はその医薬的に許容される塩の治療的に有効量を含むことを特徴とする医薬組成物。
  2. 前記化合物が、以下の式、
    Figure 0004739760
    (式中、R5及びR6は、H、低級アルキル、フェニル及び低級アルキル置換フェニルから成る群からそれぞれ独立に選択される。)で示される化合物からなる群から選択される請求項1に記載の医薬組成物。
  3. R1及びR2としての次式、
    Figure 0004739760
    で示される基が、-CH2OCH3である、請求項1記載の医薬組成物。
  4. 前記化合物が、
    Figure 0004739760
    又はその医薬的に許容可能な塩である請求項に記載の医薬組成物。
  5. 前記化合物が、
    Figure 0004739760
    又はその医薬的に許容可能な塩である請求項に記載の医薬組成物。
  6. 前記化合物が、
    Figure 0004739760
    又はその医薬的に許容可能な塩である請求項に記載の医薬組成物。
  7. 前記治療的有効量が、約150mg〜約1500mgであり、1又は2個の分割された一日量で投与される、請求項1〜のいずれかに記載の医薬組成物。
  8. 前記治療的有効量が、約200mg〜約1200mgであり、1又は2個の分割された一日量で投与される請求項に記載の医薬組成物。
  9. 前記組成物が、医薬剤形である請求項1〜のいずれか1項に記載の組成物。
  10. 前記剤形が、経口、直腸、局所的、舌下、粘膜、経鼻、眼科、皮下、筋肉内、静脈内、経皮、脊髄、鞘内、関節内、動脈内、くも膜下、気管支、リンパ管、及び子宮内に投与される剤形からなる群から選択される請求項21に記載の組成物。
  11. 前記剤形が、錠剤、カプセル、キャプレッツ、ゲルカップ、及びシロップから成る群から選択される経口投与剤形である請求項又はに記載の組成物。
  12. 前記運動障害が、振戦、本態性振戦、ジストニア、舞踏病及びパーキンソン病から成る群から選択される請求項1〜11のいずれかに記載の医薬組成物。
  13. 前記運動障害が、本態性振戦である、請求項1〜11のいずれかに記載の組成物。
  14. 前記運動障害が、パーキンソン病である、請求項1〜11のいずれかに記載の組成物。
  15. 前記運動障害が、ジストニアある、請求項1〜11のいずれかに記載の医薬組成物。
  16. 運動障害の治療用の医薬組成物であって、下式、
    Figure 0004739760
    (式中、R3及びR4は、低級アルキル、フェニル及び低級アルキル置換フェニルから成る群からそれぞれ独立に選択され、
    R1及びR2は、水素原子又は下式、
    Figure 0004739760
    の基のいずれかであり、ただし、少なくともR1及びR2の一方は、下式、
    Figure 0004739760
    (式中、R5及びR6は、H又は低級アルキルから独立に選択される。)
    に従う化合物又はその医薬的に許容される塩の治療的に有効量を含むことを特徴とする医薬組成物。
  17. R3及びR4が、ともにフェニルである請求項16に記載の医薬組成物。
  18. R1及びR2としての次式、
    Figure 0004739760
    で示される基が、-CH2OCH3である、請求項16又は17に記載の医薬組成物。
  19. 前記化合物が、
    Figure 0004739760
    又はその医薬的に許容可能な塩である請求項18に記載の医薬組成物。
  20. 前記化合物が、
    Figure 0004739760
    又はその医薬的に許容可能な塩である請求項18に記載の医薬組成物。
  21. 前記治療的有効量が、約150mg〜約1500mgであり、1又は2個の分割された一日量で投与される、請求項16〜20のいずれかに記載の医薬組成物。
  22. 前記治療的有効量が、約200mg〜約1200mgであり、1又は2個の分割された一日量で投与される請求項21に記載の医薬組成物。
  23. 前記組成物が、医薬剤形である請求項16〜22のいずれか1項に記載の組成物。
  24. 前記剤形が、経口、直腸、局所的、舌下、粘膜、経鼻、眼科、皮下、筋肉内、静脈内、経皮、脊髄、鞘内、関節内、動脈内、くも膜下、気管支、リンパ管、及び子宮内に投与される剤形からなる群から選択される請求項23に記載の組成物。
  25. 前記剤形が、錠剤、カプセル、キャプレッツ、ゲルカップ、及びシロップから成る群から選択される経口投与剤形である請求項23又は24に記載の組成物。
  26. 前記運動障害が、振戦、本態性振戦、ジストニア、舞踏病及びパーキンソン病から成る群から選択される請求項16〜25のいずれかに記載の医薬組成物。
  27. 前記運動障害が、本態性振戦である、請求項16〜25のいずれかに記載の組成物。
  28. 前記運動障害が、パーキンソン病である、請求項16〜25のいずれかに記載の組成物。
  29. 前記運動障害が、ジストニアある、請求項16〜25のいずれかに記載の医薬組成物。
  30. 運動障害の治療用医薬組成物であって、以下の化合物、
    Figure 0004739760
    Figure 0004739760
    Figure 0004739760
    及びその医薬的に許容可能な塩からなる群から選択される化合物の治療的に有効量を含むことを特徴とする医薬組成物。
  31. 前記治療的有効量が、約150mg〜約1500mgであり、1又は2個の分割された一日量で投与される、請求項30のいずれかに記載の医薬組成物。
  32. 前記治療的有効量が、約200mg〜約1200mgであり、1又は2個の分割された一日量で投与される請求項31に記載の医薬組成物。
  33. 前記組成物が、医薬剤形である請求項30〜32のいずれか1項に記載の組成物。
  34. 前記剤形が、経口、直腸、局所的、舌下、粘膜、経鼻、眼科、皮下、筋肉内、静脈内、経皮、脊髄、鞘内、関節内、動脈内、くも膜下、気管支、リンパ管、及び子宮内に投与される剤形からなる群から選択される請求項33に記載の組成物。
  35. 前記剤形が、錠剤、カプセル、キャプレッツ、ゲルカップ、及びシロップから成る群から選択される経口投与剤形である請求項33又は4に記載の組成物。
  36. 前記運動障害が、振戦、本態性振戦、ジストニア、舞踏病及びパーキンソン病から成る群から選択される請求項30〜35のいずれかに記載の医薬組成物。
  37. 前記運動障害が、本態性振戦である、請求項30〜35のいずれかに記載の組成物。
  38. 前記運動障害が、パーキンソン病である、請求項30〜35のいずれかに記載の組成物。
  39. 前記運動障害が、ジストニアある、請求項30〜35のいずれかに記載の医薬組成物。
  40. 運動障害の治療用の組成物であって、5,5-ジフェニルバルビツール酸の塩の治療的有効量を含むことを特徴とする医薬組成物。
  41. 5,5-ジフェニルバルビツール酸のナトリウム塩を含み請求項40に記載の組成物。
  42. 5,5-ジフェニルバルビツール酸の塩が、一日当たり、キログラム体重当たり、約10マイクログラム(μg)〜約150ミリグラム(mg)で投与される請求項40又は41に記載の組成物。
  43. 5,5-ジフェニルバルビツール酸の塩が、一日当たり、キログラム体重当たり、約50μg〜約130mgで投与される請求項42に記載の医薬組成物。
  44. 5,5-ジフェニルバルビツール酸の塩が、一日当たり、キログラム体重当たり、約100μg〜約120mgで投与される請求項43に記載の組成物。
  45. 約150mg〜約1500mgの5,5-ジフェニルバルビツール酸の塩の単位投与量を含む請求項40又は41に記載の組成物。
  46. 前記単位投与量が、約200mg〜約1200mgの5,5-ジフェニルバルビツール酸の塩である請求項45に記載の組成物。
  47. 前記医薬単位投与量が、約250mg〜約850mgの5,5-ジフェニルバルビツール酸の塩である請求項46に記載の組成物。
  48. 前記組成物が、医薬剤形である請求項12〜47のいずれか1項に記載の組成物。
  49. 前記剤形が、経口、直腸、局所的、舌下、粘膜、経鼻、眼科、皮下、筋肉内、静脈内、経皮、脊髄、鞘内、関節内、動脈内、くも膜下、気管支、リンパ管、及び子宮内に投与される剤形からなる群から選択される請求項48に記載の組成物。
  50. 前記剤形が、錠剤、カプセル、キャプレッツ、ゲルカップ、及びシロップから成る群から選択される経口投与剤形である請求項48又は49に記載の組成物。
  51. 前記運動障害が、振戦、本態性振戦、ジストニア、舞踏病及びパーキンソン病から成る群から選択される請求項40〜50のいずれかに記載の医薬組成物。
  52. 前記運動障害が、本態性振戦である、請求項40〜50のいずれかに記載の組成物。
  53. 前記運動障害が、パーキンソン病である、請求項40〜50のいずれかに記載の組成物。
  54. 前記運動障害が、ジストニアある、請求項40〜50のいずれかに記載の医薬組成物。
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