JP2004521164A - カチオン重合性モノマーの重合方法 - Google Patents

カチオン重合性モノマーの重合方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、連続スラリー重合方法における1以上のイソオレフィンモノマー及び1以上の共役ジエンのランダムコポリマーの製造において、ブチル反応器スラリープロセス系の熱伝達能力を改善する新規な触媒に関する。当該方法は、極性希釈剤中のモノマー混合物、ルイス酸、及び、三級ハロゲン化物を有するC以上の開始剤を含む無水重合系において実施される。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴムコンパウンドにおいて有用なイソブチレンコポリマーを製造するための改善された方法に関するものであり、より詳細には、連続スラリー反応器内の比較的高いスラリー濃度におけるイソブチレンコポリマーの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に“ブチルゴム”と呼ばれるイソブチレン−イソプレンポリマーは、1930年代から周知であり、それらの合成及び性質については、Kresge及びWangによるKIRK−OTHMER ENCYCLOPEDIA OF CHEMICAL TECHNOLOGY、8巻、934−955頁(第4版、1993年)に記載されている。これらのブチルゴム重合体は、空気に対する優れた不透過性、及び伸長又は圧縮された場合における高水準の減衰(damping)を有しており、タイヤ工業及び製薬工業において広く用いられている。当該コポリマーは、ルイス酸及び開始剤を含む触媒を用いて、約95℃におけるカチオン性スラリー重合方法により製造される。水や無水塩酸などの開始剤が広く用いられている。関連特許は、欧州特許第0279456号、WO00/40624、米国特許第4,385,560号、5,169,914号、及び5,506,316号であり、これらは引用により本明細書に取り込まれる。
【0003】
これらのゴムを製造するのに用いられる工業用反応器は、ポンプ羽根車による高い循環速度を有する、10乃至30リットルの容積の複合容器を適当に組合せたものである。重合工程とポンプはいずれも発熱性であり、当該反応器はスラリーを低温に保つために熱交換器を含む。そのような連続流れ攪拌タンク反応器(continuous flow stirred tank reactor、“CFSTR”)の一例が、米国特許第5,417,930号に開示されており(これは引用により取り込まれる)、以下本明細書においては、これを“反応器”又は“ブチル反応器”と記載する。これらの反応器において、スラリー(反応モノマー)は、ポンプによって熱交換器の管を経て循環され、その間にシェル側の沸騰エチレンにより冷却される。スラリーの温度は、沸騰エチレンの温度、所要の熱流束、及び熱伝達に対する全抵抗によって定まる。スラリー側では、熱交換器の表面が徐々に汚れ(しばしばフィルム汚れと呼ばれる)、これによりスラリー温度の上昇が生じる。多くの場合、これによって、通常の反応器において用いられ得る実用的なスラリー濃度は、スラリー、希釈剤、及び未反応のモノマーの総重量に対して21乃至28重量%に制限されることになる。
【0004】
スラリーの温度が増加すると、スラリーの粘度も上昇することは明らかであり、これにより、熱伝達係数の無視できない減少及びスラリー温度の更なる増加がもたらされる。温度の増加は、更なる粘度の増加をもたらすと考えられ、これは、スラリーが不安定になり、反応器の詰まりを生じさせる凝集が開始するまで継続する。その結果として、迅速なウォームアップ(これは、しばしば無制御(run away)と呼ばれる)を経験する反応器は、汚れ及び詰まりを回避するために操業中止となり、その後、工場設備は混乱することになる。
【0005】
反応器の“ウォームアップ”とは、重合が進行するにつれて生じる反応器温度の段階的上昇をいう。一定の重合速度の場合に起こる当該ウォームアップは、反応器における熱除去能力が徐々に失われることの結果である。反応器から除去される熱は、以下の式(1)
【数1】
Figure 2004521164
により数学的に表すことができる。ここで、“Q”は除去される熱、“A”は反応器の表面積、“U”は総熱伝達係数であり、当該総熱伝達係数は、スラリー自身、反応器の壁体、反応器の壁体に形成されるフィルム、及び発熱性の重合反応から熱を奪うために用いられる沸騰エチレンにおけるそれぞれの熱伝達係数についての合成数である。“T”値は、それぞれスラリー及びエチレンの温度である。
【0006】
重合工程において、(a)総熱伝達係数Uが減少する場合、及び/又は(b)熱伝達領域が(例えば、管が詰まることにより)反応器の運転の間に失われる場合には、熱伝達の駆動力である温度差が増加することになる。これらはいずれも、フィルムの形成及び反応器における多量の汚れの結果として生じ得る。また、反応器の循環速度が低下する場合又はスラリー粘度が増加する場合に、Uが減少するであろう。以下の数学的関係に束縛されることを望むものではないが、以下の式(2)
【数2】
Figure 2004521164
で表される乱流流体流れ(turbulent fluid flow)についてのSlieder−Tate式により、スラリー側の熱伝達係数がスラリーの粘度に関係づけられる。
【0007】
ここで、hslurryはスラリー側の熱伝達係数、Dは反応器の熱伝達管の直径、kは反応器の重合スラリーの熱伝導率、νは管内部におけるスラリーの平均速度、ρはスラリーの平均密度、μは重合スラリーの平均バルク粘度、cは重合スラリーの比熱、及び、μは重合スラリーの平均壁体粘度である。従って、hslurryは、式(2)における(1/μ0.4に比例する。
【0008】
これらの反応器を用いることによる運転上の問題は、実施する特定の反応及び反応器内の特定の位置に依存して異なる。これらの反応器における1の問題点は、原料が導入されるポンプ羽根車の下(又は上)の不均質ゾーンの存在である。ポンプ付近のモノマーが豊富なゾーンは、特に厄介である。なぜなら、反応器における定常状態のモノマーレベルがかなり低い(典型的には、1%乃至10%)にもかかわらず、原料は40%ものモノマー濃度で導入される得るからである。本願の発明者は、驚くべきことに、C以上の三級ハロアルキルのような開始剤を系に添加した場合には、反応器の熱伝達の効率が、スラリー粘度の減少に対応して改善されることを見出した。これは、少なくとも2つの理由により予期せぬものである。
【0009】
第一に、オレフィンと高反応性のパラ−アルキルスチレンの重合において、開始剤2−クロロ−2,4,4−トリメチル−ペンタン(TMPCl)の使用が例証されており、これは米国特許出願09/684,713号(2000年10月6日出願され、本願の出願人に譲渡されている)に開示されている。しかしながら、ブチルゴムの製造に用いられるような共役ジエンは、重合における遅延(retarding)モノマーとして働くことが知られている。この観測は、ブチルゴムの重合におけるTMPCl又はその他C以上の開始剤の使用を示唆するものではない。
【0010】
第二に、HClと比べ、tert−ブチルクロライド(C4の三級ハロゲン化物)等の特定の三級ハロゲン化アルキル開始剤は、小規模のバッチ実験におけるイソブチレン重合を改善することが、Kennedyらの米国特許第3,560,458号において示されている。しかし、小規模のバッチ実験におけるtert−ブチルクロライドとTMPClを比較しても改善はほとんど見られない。さらに、小規模バッチ工程における定常状態条件の欠如は、連続的なスラリー工程を行った場合の熱伝達及び粘度の変化が明らかでなく、それに関連する反応器汚れの問題についても同様であることを意味する。
【0011】
本発明の発明者は、Cより多い特定のハロゲン化アルキル化合物が、連続スラリー反応器でのブチルゴム重合における開始剤としてHClを用いることに起因する反応器汚れを著しく減少させることを予期せず見出した。本発明は、大多数の工業的反応器において現実的であると考えられるよりも、高いスラリー濃度及び/又は長い連続運転時間(run length)を可能にするものである。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0012】
発明の概要
従って、本発明の目的は、ブチルゴム形成のためのイソオレフィンと共役ジエンとの重合において、改善された触媒系を用いることによりブチル反応器における熱伝達を改善する方法を提供することである。
【0013】
改善された触媒系は、ルイス酸、さらには、スラリーの熱伝達係数を低下させることによって、重合スラリーから反応器内の熱交換システムへの熱伝導を改善する開始剤を含む。これにより、最終的に汚れ付着速度(fouling rate)が減少し、反応器内に導入されるモノマーのより高い濃度及び保持されるスラリーのより高い濃度が可能となり、及び/又は、洗浄前における反応器がより長時間運転できるようになる。従って、当該生成物及び方法の商業的価値が改善される。
【0014】
本発明の実施態様は、1以上のイソオレフィンモノマーと1以上の共役ジエンモノマーとのランダムコポリマーを調製する工程(ここで、反応したモノマーは反応器内でスラリーを形成する)において、連続スラリー重合反応器内の熱伝達能力を改善する方法である。当該方法は、極性希釈剤中においてイソオレフィンとジエンモノマー、ルイス酸、及び開始剤を反応させる工程を含み、当該開始剤は、以下の化学式
【化1】
Figure 2004521164
を有し、ここで、Xはハロゲン原子;RはC乃至Cのアルキル及びC乃至Cのアルケニルよりなる群から選択され;RはC乃至Cのアルキル、C乃至Cのアルケニル、及フェニルアルキルよりなる群から選択され;及び、RはC乃至C200のアルキル及びC乃至Cのアルケニル、フェニル、フェニルアルキル、アルキルフェニル、C乃至C10のシクロアルキル、及び
【化2】
Figure 2004521164
よりなる群から選択され、ここで、Xはハロゲン原子;RはC乃至Cのアルキル及びC乃至Cのアルケニルよりなる群から選択され;RはC乃至Cのアルキル、C乃至Cのアルケニル、及フェニルアルキルよりなる群から選択され;及び、Rはフェニレン、ビフェニル、α,ω−ジフェニルアルカン、及び−(CH)n−よりなる群から選択され、ここでnは1乃至10の整数である。また、R、R、Rはアダマンチル環又はボルニル環を形成することができ、X基は三級炭素の位置に存在する。さらに、反応器内のスラリーは、1の実施態様では50重量%以下の濃度である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
発明の詳細な説明
本発明は、共役ジエンコモノマーを含むイソオレフィンコポリマーの製造のための触媒系及び方法に関する。商業的なスラリー重合工程に対して予期せぬ多大な利益を提供する改善された触媒系及び方法を見出した。以下の説明及び例示は、広範な本発明のうちの実施態様について焦点を当てるものである。当該説明が具体的な範囲内では、それは例示する実施態様の説明のみを目的とするものであり、本発明をこれらの実施態様に限定するものではない。
【0016】
本発明の重合系は、少なくとも2のモノマー、ルイス酸触媒、開始剤、及び極性希釈剤を含む。共重合反応器は、触媒、開始剤又はモノマーと錯形成し得る不純物が実質的に存在しないように維持され、重合反応は、生長するポリマー鎖の連鎖移動及び連鎖停止を制限又は回避するような条件下で実施される。無水条件が好ましく、さらに、活性水素原子を含む成分(水、アルコール、及び類似物)ような反応性不純物は、当該技術分野における慣用技術によって、モノマー及び希釈剤のいずれからも除去されるべきである。
【0017】
用語の定義
本明細書において、“触媒系”という語は、本発明のオレフィンモノマーの重合を触媒するのに用いられる任意のルイス酸又はその他の金属錯体、さらに、以下に述べる開始剤、及びその他の副次的な触媒成分を含み、これらについて適用する。
【0018】
本明細書において、“重合系”という語は、触媒系、及びブチル型反応器内のモノマー及び反応したモノマーをいう。
【0019】
本明細書において、“スラリー”という語は、希釈剤から沈殿する段階まで重合した反応モノマーについて適用する。スラリーの“濃度”は、これらの反応モノマーの重量パーセント、すなわち、スラリー、希釈剤、未反応のモノマー及び触媒系の総重量に対する反応モノマーの重量パーセントである。
【0020】
本明細書において、周期表の族についての新しい付番体系は、HAWLEY’S CONDENSED CHEMICAL DICTIONARY、852頁(第13版、1997年)と同様である。
【0021】
本明細書において、“ブチルゴム”という語は、主にイソブチレン由来の繰返しユニットからなり、共役ジエン由来の繰返しユニットを含むポリマーを意味するものとして定義される。
【0022】
モノマー
ブチルゴムは、イソオレフィンと共役ジエンコモノマーの間の重合反応により生成され、従って、イソオレフィン由来のユニット及び共役ジエン由来のユニットを含む。触媒及び開始剤系(詳細は後述する)と共に用いられるオレフィン重合供給原料はオレフィン系化合物である。これら重合は、カチオン性開始剤により開始することが公知であり、パラ−アルキルスチレンモノマー等の芳香族モノマーが存在しない。好ましくは、本発明において用いられるオレフィン重合供給原料は、ブチル型のゴム重合体の調製において従来から用いられているオレフィン系化合物である。ブチルポリマーはコモノマー混合物の反応により調製され、当該混合物は、少なくとも(1)C乃至Cのイソオレフィンモノマー成分(イソブテン等)、それと共に(2)マルチオレフィン(又は共役ジエン)モノマー成分を有する。イソオレフィンは、コモノマー混合物の総重量に対し、1の実施態様では70乃至99.5重量%の範囲、別の実施態様では85乃至99.5重量%である。1の実施態様における共役ジエン成分は、コモノマー混合物中に、1の実施態様では30乃至0.5重量%、別の実施態様では15乃至0.5重量%で存在する。更なる実施態様では、コモノマー混合物の8乃至0.5重量%が共役ジエンである。
【0023】
イソオレフィンは、イソブテン又は2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、2−メチル−2ブテン、及び4−メチル−1−ペンテン等のC乃至C化合物である。マルチオレフィンは、イソプレン、ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、ミルセン、6,6−ジメチル−フルベン、ヘキサジエン、及びピペリレン等のC乃至C14の共役ジエンである。本発明のゴム重合体は、1の実施態様において、95乃至99.5重量%のイソブチレンと0.5乃至8重量%のイソプレン(又は、別の実施態様では0.5重量%乃至5.0重量%のイソプレン)の反応により得られる。
【0024】
ルイス酸
イソモノオレフィンと共役ジエン(特に、イソブチレンとイソプレン)は、カチオン条件下で共重合され得る。当該共重合は、ルイス酸触媒を用いて実施される。本発明の実施態様には、優れた重合活性を示すルイス酸触媒(フリーデル−クラフツ触媒を含む)が含まれる。所望される触媒は、元素周期表の4族、13族及び15族の金属に基づくルイス酸であり、これらの金属には、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、インジウム、チタン、ジルコニウム、スズ、バナジウム、ヒ素、アンチモン、及びビスマスが含まれる、1の実施態様では、当該金属は、アルミニウム、ホウ素、及びチタンであり、アルミニウムが望ましい。本発明の方法の実施においては、より弱い酸のほうが好ましく、それはアルキル化及び分枝を抑えてより高いモノマー転化率をもたらすためである。
【0025】
13族ルイス酸は、RMX3−nの一般式を有し、ここで、“M”は13族の金属、RはC乃至C12のアルキル、アリール、アリールアルキル、アルキルアリール、及びシクロアルキルラジカルよりなる群から選択される一価の炭化水素ラジカル、さらに、nは0乃至3の整数、Xはフッ素、塩素、臭素、及びヨウ素よりなる群から独立に選択されるハロゲン原子であり、好ましくは塩素である。“アリールアルキル”という語は、脂肪族及び芳香族構造のいずれをも有するラジカルであって、当該ラジカルがアルキルの位置に存在するラジカルについて適用される。“アルキルアリール”という語は、脂肪族及び芳香族構造のいずれをも有するラジカルであって、当該ラジカルがアリールの位置に存在するラジカルについて適用される。これらのルイス酸の非限定的な例は、塩化アルミニウム、臭化アルミニウム、三フッ化ホウ素、三塩化ホウ素、二塩化エチルアルミニウム(EtAlCl、又はEADC)、塩化ジエチルアルミニウム(EtAlCl、又はDEAC)、セスキ(sesqui)塩化エチルアルミニウム(Et1.5AlCl1.5、又はEASC)、トリメチルアルミニウム、及びトリエチルアルミニウムである。
【0026】
4族ルイス酸は、MXの一般式を有し、ここで、Mは4族の金属、及び、Xは配位子(好ましくはハロゲン)である。非限定的な例は、四塩化チタン、四塩化ジルコニウム、又は四塩化スズである。
【0027】
15族ルイス酸は、MXの一般式を有し、ここで、Mは15族の金属、Xは配位子(好ましくはハロゲン)であり、yは3乃至5の整数である。非限定的な例は、四塩化バナジウム、及び五フッ化アンチモンである。
【0028】
特に好ましいルイス酸は、イソブチレンコポリマーのカチオン重合に用いられる任意のものであることができ、それにはAlCl、EADC、EASC、DEAC、BF、TiCl等が含まれる(EASC及びEADCが特に好ましい)。
反応器における(ルイス酸に基づく)触媒効率は、開始剤に対するルイス酸のモル比を制御することにより、触媒1ポンド当りポリマー10000ポンド(lb. of polymer/lb. of catalyst)及び300ポンドの間に維持され、望ましくは触媒1ポンド当りポリマー4000ポンド乃至1000ポンドの範囲に維持される。
【0029】
開始剤
本発明の1の実施態様では、ルイス酸触媒は開始剤と共に用いられる。当該開始剤は、適切な希釈剤中において選択されたルイス酸と予備錯形成(pre−complex)することができ、反応器内で生長するポリマー鎖を即座に形成するカルベニウムイオン対を有する平衡における錯体を与える開始剤である。これらの開始剤は、イソブチレンコポリマーの商業的なカチオンスラリー重合に慣用されている水又はHClのような触媒系の平衡特性におけるいくつかの極性錯体を含む遅く段階的な開始ではなく、反応器における重合の迅速で単純な開始を与えるものである。当該開始剤は、Cより多い三級ハロゲン化物であり、以下の化学式
【化3】
Figure 2004521164
を有し、ここで、Xはハロゲン原子;RはC乃至Cのアルキル及びC乃至Cのアルケニルよりなる群から選択され;RはC乃至Cのアルキル、C乃至Cのアルケニル、及フェニルアルキルよりなる群から選択され;及び、RはC乃至C200のアルキル及びC乃至Cのアルケニル、フェニル、フェニルアルキル、アルキルフェニル、C乃至C10のシクロアルキル、及び
【化4】
Figure 2004521164
よりなる群から選択され、ここで、Xはハロゲン原子;RはC乃至Cのアルキル及びC乃至Cのアルケニルよりなる群から選択され;RはC乃至Cのアルキル、C乃至Cのアルケニル、及フェニルアルキルよりなる群から選択され;及び、Rはフェニレン、ビフェニル、α,ω−ジフェニルアルカン、及び−(CH)n−よりなる群から選択され、ここでnは1乃至10の整数である。また、R、R、Rはアダマンチル環又はボルニル環を形成することができ、X基は三級炭素の位置に存在する。
【0030】
上記構造式のラジカル(B)で化学式(A)のRを置換すると、以下の化学式(C)が得られ、
【化5】
Figure 2004521164
ここで、X、R、R、R、R及びRは、上記と同様である。構造式(C)で表される化合物は、解離可能な2つのハロゲン化物を有し、さらに、構造式(A)で表される化合物の単なる複合(multiple)と見なすこともできる。
【0031】
多官能開始剤は、分枝コポリマーの生成が望ましい場合に用いられ、一方、実質的に線状のコポリマーの生成では、単官能及び二官能開始剤が好ましい。
【0032】
構造(A)における1の所望の実施態様では、開始剤は、構造(D)のようなイソブチレンのオリゴマー及びそれらの混合物であり、
【化6】
Figure 2004521164
ここで、Xはハロゲン原子、mの値は1乃至60である。別の実施態様では、mは2乃至40である。この構造は、また、1の実施態様において2500までのMn、別の実施態様では1200までのMnを有する、三級塩化アルキルを末端基とするポリイソブチレンであるともいえる。
【0033】
適切な開始剤の非限定的な例は、炭化水素酸のクミルエステル、及びアルキルクミルエステルである。例えば、代表的な開始剤には、2−アセチル−2−フェニルプロパン、すなわち酢酸クミル;2−メトキシ−2−フェニルプロパン、すなわちクミルメチルエーテル;1,4−ジ(2−メトキシ−2−プロピル)ベンゼン、すなわちジ(クミルメチルエーテル);ハロゲン化クミル(特に塩化物)、すなわち2−クロロ−2−フェニルプロパン、すなわち塩化クミルである(1−クロロ−1−メチルエチル)ベンゼン;1,4−ジ(2−クロロ−2−プロピル)ベンゼン、すなわちジ(クミルクロライド);1,3,5−トリ(2−クロロ−2−プロピル)ベンゼン、すなわちトリ(クミルクロライド);ハロゲン化脂肪族(特に塩化物)、すなわち2−クロロ−2,4,4−トリメチルペンタン(TMPCl)、2−ブロモ−2,4,4−トリメチルペンタン(TMPBr)、2,6−ジクロロ−2,4,4,6−テトラメチルヘプタン;クミル及び脂肪族ヒドロキシル、例えば、1,4−ジ((2−ヒドロキシ−2−プロピル)−ベンゼン)、2,6−ジヒドロキシ−2,4,4,6−テトラメチル−ヘプタン、1−クロロアダマンタン及び1−クロロボルナン、5−tert−ブチル−1,3−ジ(1−クロロ−1−メチルエチル)ベンゼン、及び同様な化合物が含まれる。その他の適切な開始剤が、米国特許第4,946,899号に記載されており、引用により本明細書に取込まれる。これらの開始剤は、一般には、C以上の三級又はアリールのハロゲン化アルキル又はベンジルであり、多官能性開始剤が含まれ得る。これらの開始剤の望ましい例には、TMPCl、TMPBr、2,6−ジクロロ−2,4,4,6−テトラメチルヘプタン、塩化クミル、さらに、‘ジ’及び‘トリ’塩化又は臭化クミルが含まれる。別の実施態様では、開始剤は、2500までのMn(数平均分子量)を有する、三級塩化アルキルを末端基とするポリイソブチレンである。
【0034】
1の実施態様では、TMPClは、イソブチレンダイマーを塩化メチルに溶解させ、無水HClを添加し、塩化アルキルを形成させることによって得られる。その後、過剰のHClを窒素によりパージし、得られたTMPClの塩化メチル溶液は、ブチルポリマーを製造するための連続プラントにおける開始剤流れとして用いられる。商業用工程の1の実施態様では、TMPCl流れが冷却塩化メチル(クロロメタン)流れ及びアルミニウムアルキル流れと混合され、触媒系が形成される。その後、この流れは、これまで可能であった条件よりもはるかに制御可能で経済的な条件下でブチルポリマーを製造するために用いられる連続流れ攪拌タンク反応器(“CFSTR”)に注入される。別の実施態様では、イソブチレンダイマーをHClインラインと反応させ、その後、直接反応器に供給される。
【0035】
重合反応条件
選択された希釈剤又は希釈剤混合物は、適切な速度で重合が進行するためにある程度の極性を有する希釈溶媒を提供するべきである。この要求を満たすために、非極性希釈剤と極性希釈剤の混合物が用いられ得る。または、単独の極性希釈剤又は極性希釈剤の混合物が、より望ましい。適切な非極性希釈剤成分には、炭化水素が含まれ、好ましくは、芳香族又は環状炭化水素、又はそれらの混合物が含まれる。そのような化合物には、例えば、メチルシクロヘキサン、シクロヘキサン、トルエン、二硫化炭素等が含まれる。適切な極性希釈剤には、ハロゲン化炭化水素、直鎖、分枝鎖、又は環状炭化水素、またはそれらの混合物が含まれる。具体的な化合物には、好ましい液体希釈剤、例えば、塩化エチル、塩化メチレン(ジクロロメタン、CHCl)、塩化メチル(クロロメタン、CHCl)、CO、CHCl、CCl、塩化n−ブチル、クロロベンゼン、及びその他の塩素化炭化水素が含まれる。望ましくは、塩化メチルが本発明の実施態様において用いられる。適切な極性及び溶解度を達成するためには、希釈剤が混合されるならば、混合物は、好ましくは少なくとも70体積%の極性希釈剤であることを見出した。
【0036】
通常は、生成物の分子量は、反応時間、温度、濃度、反応物の性質、及び同様なファクターによって決まる。結果として、異なる反応条件により、異なる分子量の生成物が得られる。それゆえ、所望の反応生成物の合成は、反応の間に周期的に採取される試料の検査(当該技術分野において広く用いられており、実施例で示す技術である)により、又は連続反応器の流出物をサンプリングすることにより、反応経過をモニターすることを経て達成される。
【0037】
本発明の実施において用いられ得る反応器には、連続スラリー法を実施可能な任意の慣用反応器及びそれらと同等なものが含まれ、例えば、米国特許第5,417,930号(引用により本明細書中に取り込まれる)に開示されている反応器等である。反応器のポンプ羽根車は、アップポンピング種(up−pumping variety)又はダウンポンピング種(down−pumping variety)であることができる。反応器は、所望の性質を有する十分な量のポリマーが生成されるような供給流れ(feed−stream)を含むモノマーの重合を触媒するのに十分な量の、本発明の触媒系を含む。供給流れは、1の実施態様では(モノマー、希釈剤、及び触媒系の総重量に基づき)30重量%より大きい、別の実施態様では35重量%より大きい総モノマー濃度を有する。更に別の実施態様では、供給流れは、モノマー、希釈剤、及び触媒系の総重量に基づいて、30重量%乃至50重量%のモノマー濃度を有する。
【0038】
供給流れは、シリカカチオン生成種を実質的に含まない。シリカカチオン生成種を実質的に含まないので、供給流れには、モノマーの総重量に基づいて0.0005重量%以下のシリカ種しか存在しない。シリカカチオン生成種の典型的な例は、RSiX又はRSiX等の化学式を有するハロアルキルシリカ化合物であり、ここで、“R”はアルキル、“X”はハロゲン原子である。最終的に、供給流れは、パラ−アルキルスチレン等の芳香族含有モノマーを含まないべきである。
【0039】
当該反応条件は、所望の温度、圧力、及び滞留時間が、反応溶媒を液体状態に保ち、かつ所望の性質を有する所望のポリマーを生成するのに効果的であるような条件である。モノマー供給流れは、典型的には、重合条件下において触媒と反応し悪影響を与える任意の不純物が実質的に存在しない。例えば、好ましくは、モノマー供給物は、塩基(例えば、苛性アルカリ)、硫黄含有化合物(例えば、HS、COS、さらには、メチルメルカプタン、エチルメルカプタン等の有機メルカプタン)、N含有化合物、アルコール等の酸素含有化合物などが実質的に存在しないのが望ましい。
【0040】
重合反応の温度は、ターゲットポリマーの分子量、重合するモノマー、さらに、標準的なプロセス変数及び経済的な問題、例えば、速度、温度制御等に基づいて適宜に選択される。重合における温度は、1の実施態様では、重合系の凝固点と−10℃の間であり、別の実施態様では−25℃乃至−120℃である。更に別の実施態様では、重合温度は、−40℃乃至−100℃であり、更に別の実施態様では、−70℃乃至−100℃である。更に別の望ましい実施態様では、当該温度範囲は−80℃乃至−100℃である。当該温度は、所望のポリマー分子量が達成されるように選択される。反応圧力は、1の実施態様では200kPa乃至1600kPa、別の実施態様では300kPa乃至1200kPa、更に別の実施態様では400kPa乃至1000kPaである。
【0041】
用いられるモノマーに対する触媒(ルイス酸)の比は、カルボカチオン重合方法に対する当該技術分野において慣用されているものである。本発明の1の実施態様では、モノマーに対する触媒のモル比は、0.10乃至20であり、別の実施態様では0.5乃至10の範囲である。更に別の望ましい実施態様では、開始剤に対するルイス酸の比は、0.75乃至2.5であり、又は、更に別の望ましい実施態様では1.25乃至1.5である。開始剤の総濃度は、1の実施態様では、反応器内において50乃至300ppmであり、別の実施態様では100乃至250ppmである。触媒供給流れにおける開始剤の濃度は、1の実施態様では500乃至3000ppmであり、別の実施態様では1000乃至2500である。別の言い方をすれば、反応器における開始剤の量は、ポリマーに関連する。1の実施態様では、0.25乃至5.0(ポリマーのモル/開始剤のモル)であり、別の実施態様では、0.5乃至3.0(モルポリマー/モル開始剤)である。
【0042】
反応器内の反応モノマーはスラリーを形成する。“スラリー”という語は、希釈剤から沈殿する段階まで重合した反応モノマーについて適用する。スラリーの“濃度”は、これらの反応モノマーの重量パーセント、すなわち、スラリー、希釈剤、未反応のモノマー及び触媒系の総重量に対する反応モノマーの重量パーセントである。1の実施態様では、スラリー濃度は、10重量%以上である。別の実施態様では、スラリーは、25重量%以上の濃度で反応器に存在する。更に別の実施態様では、反応器におけるスラリー濃度は、50重量%以下である。更に別の実施態様では、スラリーは、20乃至50重量%で反応器に存在する。更に別の実施態様では、スラリー濃度は、反応器において30乃至40重量%である。
【0043】
スラリーは、前述の式(2)で定義される熱伝達係数(hslurry)を有することを特徴とする。本発明の1の実施態様では、スラリーの熱伝達係数は、200乃至500Btu/hr・ftFである。本発明の別の実施態様では、スラリーの熱伝達係数は、300乃至450Btu/hr・ftFである。
【0044】
モノマー供給流れ、触媒、開始剤、及び希釈剤の接触の順序は、本発明において重要なものではない。1の実施態様では、開始剤とルイス酸は、標準的な方法で触媒ノズルを経て連続反応器に注入される直前に、冷却塩化メチル又はその他の適切な冷却極性希釈剤において混合されることにより予備錯形成する。開始剤を反応器に注入するその他の方法も、用いることができる。望ましくは、モノマーは、反応器に入る前においてはルイス酸及び開始剤と接触しない。
【0045】
本発明の実施態様において、開始剤及びルイス酸は、0.5秒乃至数時間(別の実施態様では、反応器への注入前の1秒乃至5分間)の接触時間で−50℃乃至−98℃の温度において、冷却塩化メチル中で混合されることにより予備錯形成され得る。更に別の実施態様では、ルイス酸と開始剤は、別々に反応器に添加される。
【0046】
1の実施態様では、ブチルゴムを形成するイソブチレンとイソプレンの重合は、いくつかの工程からなる。第一に、アップポンピング(up−pumping)又はダウンポンピングが可能なポンプ羽根車を有する反応器が用意される。ポンプ羽根車は、一般に、測定可能なアンペア数の電気モーターにより駆動される。反応器は、一般に、液体エチレンを含むジャケット内に平行垂直(parallel vertical)反応管を装備している。全内部容積(管を含む)は30乃至50リットルより大きく、それゆえ、大規模容量の重合反応が可能である。反応器では、一般に、形成するスラリーから重合反応による熱を除去するために液体エチレンが用いられる。ポンプ羽根車は、反応管を経由するスラリー、希釈剤、触媒系、及び未反応モノマーの流れを一定に保つ。極性希釈剤におけるイソプレン及びイソブチレンの供給流れが反応器に注入されるが、当該供給流れは、カチオン生成シリカ化合物を0.0005重量%未満しか含まず、典型的には芳香族モノマーを含まない。その後、触媒系が供給流れに注入され、当該触媒系は、0.50乃至10.0のモル比で存在するルイス酸及び開始剤を有する。反応器内において、モノマー及び触媒系の供給流れは互いに接触することができ、それゆえ、反応によりブチルゴムのスラリーが生成し、当該スラリーは25重量%乃至50重量%の濃度を有する。最後に、上記で形成されたブチルゴムは、排出ライン又は流出ラインを経て反応器から流出することができ、その間には同時に供給流れが継続して注入されるので、連続スラリー重合が構築され得る。有益なことに、本発明は多くの点で当該方法を改善するものであり、最終的には、圧力の不一致又は“ジャンプ”として評価される、出口(exit port)で生じる目詰りの量を減少させる。
【0047】
反応器における総滞留時間は、例えば、触媒の活性及び濃度、モノマー濃度、供給物注入速度、生成速度、反応温度、及び所望の分子量等に依存して変更することができ、それは、一般に、約1分乃至5時間であり、好ましくは10乃至60分である。滞留時間を制御する主な変数は、モノマー供給物の注入速度である。本発明の1の実施態様で得られるポリマーは、ポリイソブチレン/イソプレンポリマー(ブチルゴム)であって、約2乃至5の分子量分布、及びモノマー100モル当り0.5乃至2.5モルの不飽和を有するポリマーである。この生成物は、その後ハロゲン化されて、ハロゲン化ブチルゴムが産出され得る。
【0048】
当該新規な触媒系及び方法は、イソオレフィンと共役ジエンの商業的なスラリー重合において、多くの予期せぬ利益を提供する。本発明の新規な開始剤により得られる改善は、工業プラント規模の試験において実証されている。以下の実施例は、本発明の実施態様を示すものであり、決して本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
【実施例】
【0049】
実験室規模における実験
当該実験室規模の実験は、後述のプラント規模での実験において例証される、本発明の予期せぬ性質を明確にするものである。これらの実験室での実験では、イソブチレン(9.7重量%)とイソプレン(0.3重量%)の供給物ブレンドを、不活性雰囲気下のガラス反応器において−93℃まで冷却し、表1に示す種々の量のルイス酸及び開始剤を添加することにより個別の実験で重合させた。それぞれの実験における開始剤及びルイス酸の濃度を、表1にppm単位で示す。バッチ反応において、重量収率によりモノマーの30乃至45%が転化する程度に、ルイス酸及び開始剤を添加した。全ての実験において、分子量(Mw)は、Waters Chromatographを用いて、室温(30℃)におけるゲル透過クロマトグラフィーにより測定した。HCl(Matheson)は260ppm溶液で用い、tert−塩化ブチル(t−BuCl、Aldrich Chemical Company)は710ppm溶液で用いた。TMPClは、当該技術分野において公知の方法により、イソブチレンダイマーとHClからExxonMobil Chemical Companyが製造したものである。モノマーは、ExxonMobil Chemical Company(テキサス州ヒューストン)により製造されている。表1における分子量は、各実験について3回行った結果の平均値である。
【0050】
【表1】
Figure 2004521164
【0051】
これらのデータは、tert−塩化ブチル及びTMPClはいずれも、実験室規模のバッチ実験において得られるブチルゴムの分子量を増大させるが、これら2つの間に顕著な差は見られないことを示している。それゆえ、当該実験室でのデータからは、TMPCl及びtert−塩化ブチルはいずれも、連続スラリープラント反応器において同じような効果を示すと考えられる。驚くべきことに、TMPClにより開始された連続スラリー重合は、熱伝達及び粘度において顕著な利点をもたらすが、tert−塩化ブチルにより開始された重合では見られなかった。
【0052】
プラント反応器での実験
当該実施例を、データが示されている図と関連づけなら以下に説明する。まず、反応器における典型的な反応条件を表2に示しており、これは、本発明の開始剤を用いる連続スラリー反応器プラントの試験例、及び、開始剤としてHCl及びtert−塩化ブチルを用いた比較例についての条件である。
【0053】
【表2】
Figure 2004521164
【0054】
表2における条件は、以下の点を除けば、TMPClにより開始される反応、及びTMPCl及びtert−塩化ブチルにより開始される反応と一致する。すなわち、TMPCl開始反応の場合には、供給物ブレンドを30.7重量%から39重量%に増大させた。比較例においては、供給物ブレンドは30.7重量%で一定にした。モノマーは、ExxonMobil Chemical Company(テキサス州ヒューストン)により製造されている。塩化メチル(Dow Chemical Company)、EADC(Albemarle)、及びHCl(Matheson)は入手したまま用い、TMPClは、当該技術分野において公知の方法により、イソブチレンダイマーとHClを反応させてExxonMobil Chemical Companyが製造した。
【0055】
図1について
図1は、本発明の実施態様におけるブチル重合条件のデータを図示したものであり、当該データは、反応器のスラリー側の熱伝達係数を反応器の運転回数(turnover)の関数としてプロットしたものである。反応器管の壁の熱伝達抵抗及び/又は反応器から熱を除去するのに用いられる沸騰エチレンの熱伝達係数に対して、スラリー側の熱伝達係数(hslurry)とは、ブチル反応器管内におけるスラリーの熱伝達係数(h)である。“h”の値(Btu/hr・ftF)は、スラリー粘度(μ)の関数であり、上述した周知のSlieder−Tate式により関係づけられる。
【0056】
本実施例では、反応器は、管をコートする凍結塩化メチレン(希釈剤)フィルムを用いて運転した。その後、バルクのスラリー温度と凍結氷膜(ice film)の差を測定した。凍結氷膜の温度は、反応器におけるモノマー濃度及びその凝固点との相関関係から算出することができる。以下の式(3)
【数3】
Figure 2004521164
を用いて、スラリー側の熱伝達係数hslurryの値を得た。ここで、Qは重合の間に反応器から除去される熱、Aは反応器の熱伝達面積、Tslurryは反応器におけるスラリーの平均バルク温度である。さらに、TMeCliceは凍結氷膜の平均温度であり(MeClは塩化メチル)、以下の式(4)
【数4】
Figure 2004521164
によって定義される。ここで、−143.8は純粋な塩化メチルの凝固点(F単位)であり、Mはスラリーにおけるイソブチレンの重量%濃度である。
【0057】
図1のデータは、HCl開始ブチル重合と種々のスラリー濃度におけるTMPCl開始ブチル重合の比較データを示すものである。最適直線(線形回帰)はデータの直線部を経て引かれており、これは、反応器のスラリー濃度が3回運転の定常状態値を形成するまでの時間を考慮したものであり、それゆえ初期段階におけるhslurryの値は大きくなる。比較のHCl開始反応では、スラリー濃度は、スラリー、希釈剤、モノマー、及びその他の反応器成分の総重量に対し25.3重量%である。これと同じスラリー濃度では、TMPCl開始反応はより高いhslurry値を有し、これは式(1)によって、より低い粘度と言いかえることができる。TMPCl開始反応のスラリー濃度が29重量%まで上昇しても、hslurry値(すなわち、粘度)はそれほど変化しない。TMPCl開始反応のスラリー濃度が32.5重量%まで上昇した場合には、hslurry値がHCl開始反応の値の上にある。
【0058】
これらのデータから、スラリー濃度が25乃至30重量%の場合には、スラリーの熱伝達係数は375乃至450Btu/hr・ftFであり、スラリー濃度が30乃至35重量%の場合には、スラリーの熱伝達係数は200乃至350Btu/hr・ftFであることが分かる。当該データは、TMPCl開始剤が、熱伝達係数を上昇させ、すなわち、ブチル反応器におけるより高いスラリー濃度及び/又は反応器のより長い連続運転時間を可能にすることを示唆するものである。
【0059】
図2について
図2は、本発明の実施態様におけるブチル重合条件のデータを図示したものであり、当該データは、反応器のスラリー側の熱伝達係数を反応器の運転回数の関数としてプロットしたものである。最適直線(線形回帰)はデータの直線部を経て引かれており、これは、反応器のスラリー濃度が3回運転の定常状態値を形成するまでの時間を考慮したものであり、それゆえ初期段階におけるhslurryの値は大きくなる。当該実施例では、HCl、tert−塩化ブチル(Aldrich Chemical Company)、及びTMPClを、個々のブチル反応における開始剤として用い、これらを比較する。
【0060】
HCl開始反応におけるhslurryの値は、25.6重量%のスラリーレベル及び6.0Klb/hr(2.72T/hr)の生成速度における約4乃至6反応回数の後では、300Btu/hr・ftF(1.7kW/mK)付近である。25.4重量%のスラリーレベル及び6.3Klb/hr(2.86T/hr)の生成速度においてtert−塩化ブチルが開始剤の場合には、hslurryの値が減少し、これはスラリー粘度が若干増加することを示唆する。26.1重量%のスラリーレベル及び6.3Klb/hr(2.86T/hr)の生成速度においてTMPClが開始剤の場合には、hslurryの値は400Btu/hr・ftF(2.27kW/mK)よりも大きくなる。従って、tert−塩化ブチル及びHClと比較すると、TMPCl開始重合の効率は改善されている。
【0061】
図3について
本実施例では、本発明の実施態様を用いた場合に、反応器内におけるモノマーの転化率がどの程度増大するかを明らかにする。図3は、本発明の実施態様におけるブチル重合条件のデータを図示したものであり、当該データは、反応器内のイソブチレンの転化率を反応器の滞留時間の関数としてプロットしたものである。
【0062】
HCl開始ブチル重合反応では、イソブチレンの転化率が、0.85時間の滞留時間以降で、約86.5から約87.5%へ増加する。tert−塩化ブチル開始重合における転化率は、約87.5%である。TMPCl開始反応では、転化率は、0.55時間乃至約0.7時間の期間にわたって約88.5%乃至約89.5%である。本発明の当該実施態様は、未反応で残っているモノマーの量が15%減少すること、すなわち、モノマー転化率における著しい改善を示している。これらのデータは、TMPCl開始反応がモノマー転化率を改善し、すなわち、ブチル重合の工程全体を改善し、さらに、より高いスラリー濃度及び/又はより長い連続運転時間を可能にすることを示すものである。
【0063】
図4について
図4における本実施例は、本発明の実施態様を用いた場合における、ブチルスラリーの粘度の低下による凝集の減少傾向に着目する。具体的には、図4Aは、本発明の実施態様におけるブチル重合条件のデータを図示したものであり、当該データは、TMPCl開始剤が存在する場合における反応器の圧力を反応器の滞留時間の関数としてプロットしたものである。図4Bは、本発明の実施態様におけるブチル重合条件のデータを図示したものであり、当該データは、HCl開始剤における反応器の圧力を反応器の滞留時間の関数としてプロットしたものである。当該圧力は、反応器への供給物入口において測定され、これは、反応器自身における内部圧を表すものである。内部圧が上昇することは、排出又は流出ラインにおけるスラリーの凝集を示すものであり、これは目詰りとして検知され、それゆえ、反応器のその地点における圧力が増加する。
【0064】
図4Aのデータでは、スラリー濃度は32.5重量%であり、一方、図4BのHCl開始反応におけるスラリー濃度は30重量%である。2つのグラフにおけるy軸の目盛の違いに注意のこと。当該データによると、約41psiaのベースライン圧力レベルは、反応器を約20時間運転させるまでは比較的一定であることが分かる。しかしながら、HClを開始剤として用いた場合には、低いスラリーレベルにおいてさえも、8時間の反応時間の後に顕著な圧力の上昇が見られる。この圧力上昇又は“キッキング(kicking)”は、ブチル反応器における凝集及び目詰りを示唆するものである。
【0065】
図5について
本実施例におけるデータは、本発明の実施態様を用いた場合における、ブチルスラリーの粘度の低下に対応するものである。具体的には、図5は、本発明の実施態様におけるブチル重合条件のデータを図示したものであって、当該データは、反応器のポンプ羽根車に動力を供給するのに用いたアンペア数を反応器の滞留時間の関数としてプロットしたものであり、反応の前半はTMPClの存在下、反応の後半はHClの存在下である。
【0066】
この実施例では、ブチル重合反応は、TMPClを開始剤として用い、25重量%のスラリー濃度で約22時間運転される。ここで、TMPClの濃度は、反応器に入る触媒流れにおいては2000ppmであり、反応器においては200ppmである。その後、TMPClを含むスラリーが反応器に存在できる状態で、HClが反応器に添加される。具体的には、反応器に入る触媒流れにおけるHClの濃度は、通常は100乃至200ppmであり、反応器における濃度は、10乃至20ppmである。HClからTMPCl開始剤への移行期間は、約2時間である。HClがTMPCl開始剤と置換されると、反応器のポンプ羽根車を駆動するモーターは、スラリーを攪拌するためさらに激しく作動しなければならず、これは要する電力の増加から示唆される。このことは、TMPClを開始剤とする場合における粘度の低下と一致する。式に束縛されることを望むものではないが、図5の結果は、式2から予見される事実と整合する。具体的には、HClを開始剤とした場合のhslurryの値は、約411乃至592Btu/hr・ftF(2.33乃至3.36kW/mK)の範囲であり、一方、TMPCl開始反応の場合には241乃至261Btu/hr・ftF(1.37乃至1.48kW/mK)で変化する。
【0067】
図6について
本実施例では、(TMPCl開始反応で始まり、その後HClが開始剤として注入される)図5の実施例におけるスラリー温度を直接測定した。当該グラフから、温度は−98.3℃(−145F)で安定しているが、開始剤としてHClを添加すると徐々に上昇することが分かる。これらのデータは、本発明の実施態様がブチル反応器における熱伝達を改善すること、すなわち重合効率を改善することを示すものである。
【0068】
検討
本発明には、いくつかの有益な点が存在する。一般的に起こる迅速な反応器内部の汚れ付着速度のために、反応器は非常に低いスラリー濃度及び熱負荷において運転しなければならない。これは長い連続運転時間を達成するためであり、それには、汚れた反応器を製造工程に戻して別の汚れた反応器と交換するまでの時間に洗浄と再建(turnaround)を完遂することが必要される。本発明は、実施例に示すように、ブチル反応器をより高いスラリー濃度で運転すること、及び/又は、汚れるまでのより長い運転期間のためにより低濃度で運転することを可能にするものである。本発明の1の実施態様では、連続運転時間が、触媒系にHCl又はC以下の開始剤を用いた場合と比較して、30%乃至200%増大する。
【0069】
本発明の実施態様は、反応器内における熱伝達を改善するものである。当該改善された熱伝達により、より高いスラリー濃度又はより長い連続運転時間が可能になる。従って、乱流に対するSlieder−Tate式から予測されるように、熱伝達係数は、スラリー粘度の低下に起因して高くなる。改善された熱伝達によって、より高いスラリー濃度が可能となるだけでなく、より高いモノマー転化率も達成される。さらに、本発明の実施態様により流出ラインの詰り速度(plugging rate)が低下し、及び、ポンプの消費電力の低下に起因して反応器の運転がより安定化する。また、熱伝達が改善されると、比較的低いスラリー濃度(25重量%以下)でのより長時間の運転が可能になる。これは、スラリーの熱伝達係数が低い場合には、反応器がより長時間低温(液体エチレンの温度)のままであることが知られているからである。温度が下がると熱伝達表面の汚れ付着速度が低下し、それゆえ、従来必要とされた洗浄のための長時間の停止をすることなく、反応器を稼動し続けることができる。
【0070】
本明細書で引用する全ての特許、出願、及び文献(優先権の基礎とされるものも含む)は、審査の目的のために引用により本明細書に取り込まれる。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】図1は、本発明の実施態様におけるブチル重合条件のデータを図示したものである。当該データは、反応器のスラリー側の熱伝達係数を反応器の運転回数(turnover)の関数としてプロットしたものである。
【図2】図2は、本発明の実施態様におけるブチル重合条件のデータを図示したものである。当該データは、反応器のスラリー側の熱伝達係数を反応器の運転回数の関数としてプロットしたものである。
【図3】図3は、本発明の実施態様におけるブチル重合条件のデータを図示したものである。当該データは、反応器内のイソブチレンの転化率を反応器の滞留時間の関数としてプロットしたものである。
【図4A】図4Aは、本発明の実施態様におけるブチル重合条件のデータを図示したものである。当該データは、TMPCl開始剤が存在する場合における反応器の圧力を反応器の滞留時間の関数としてプロットしたものである。
【図4B】図4Bは、本発明の実施態様におけるブチル重合条件のデータを図示したものである。当該データは、HCl開始剤における反応器の圧力を反応器の滞留時間の関数としてプロットしたものである。
【図5】図5は、本発明の実施態様におけるブチル重合条件のデータを図示したものである。当該データは、反応器のポンプ羽根車に動力を供給するのに用いたアンペア数を反応器の滞留時間の関数としてプロットしたものであり、反応の前半はTMPClの存在下、反応の後半はHClの存在下である。
【図6】図6は、本発明の実施態様におけるブチル重合条件のデータを図示したものである。当該データは、スラリーの温度を反応器の滞留時間の関数としてプロットしたものであり、反応の前半はTMPClの存在下、反応の後半はHClの存在下である。

Claims (82)

  1. 連続スラリー重合反応器において1以上のイソオレフィンモノマーと1以上の共役ジエンモノマーとのランダムコポリマーを調製する工程に用いる重合方法であって(ここで、反応したモノマーは反応器内でスラリーを形成し)、
    極性希釈剤中においてイソオレフィン及びジエンモノマー、ルイス酸、及び開始剤を反応させる工程を含み、ここで当該開始剤は、以下の化学式
    Figure 2004521164
    を有し、ここで、Xはハロゲン原子;RはC乃至Cのアルキル及びC乃至Cのアルケニルよりなる群から選択され;RはC乃至Cのアルキル、C乃至Cのアルケニル、及フェニルアルキルよりなる群から選択され;及び、RはC乃至C200のアルキル及びC乃至Cのアルケニル、フェニル、フェニルアルキル、アルキルフェニル、C乃至C10のシクロアルキル、及び
    Figure 2004521164
    よりなる群から選択され、ここで、Xはハロゲン原子;RはC乃至Cのアルキル及びC乃至Cのアルケニルよりなる群から選択され;RはC乃至Cのアルキル、C乃至Cのアルケニル、及フェニルアルキルよりなる群から選択され;及び、Rはフェニレン、ビフェニル、α,ω−ジフェニルアルカン、及び−(CH)n−よりなる群から選択され、nは1乃至10の整数であり;さらに、R、R、Rはアダマンチル環又はボルニル環を形成することができ、X基は三級炭素の位置に存在する、
    当該重合方法。
  2. ルイス酸が、スズ、チタン、アルミニウム、ホウ素、及びそれらの混合物から選択される金属に基づくハロゲン化金属である、請求項1に記載の方法。
  3. ハロゲン化金属が、ハロゲン化アリールアルミニウム、アルキル置換ハロゲン化アリールアルミニウム、ハロゲン化アルキルアルミニウム、及びそれらの混合物よりなる群から選択される、請求項2に記載の方法。
  4. ハロゲン化金属が、ハロゲン化ジアルキルアルミニウム、二ハロゲン化モノアルキルアルミニウム、三ハロゲン化アルミニウム、セスキ(sesqui)塩化エチルアルミニウム、及びそれらの混合物よりなる群から選択される、請求項2に記載の方法。
  5. ハロゲン化金属が、AlCl、EtAlCl、Et1.5AlCl1.5、EtAlCl、及びそれらの混合物よりなる群から選択される、請求項2に記載の方法。
  6. −30℃乃至希釈剤の凝固点の温度範囲において反応が実施される、請求項1に記載の方法。
  7. −70℃乃至−100℃の温度範囲において反応が実施される、請求項1に記載の方法。
  8. 開始剤が、
    2−クロロ−2−フェニルプロパン、
    1,4−ジ(2−クロロ−2−プロピル)ベンゼン、
    1,3,5−トリ(2−クロロ−2−プロピル)ベンゼン、
    3−tert−ブチル−1,5−ジ(2−クロロ−2−プロピル)ベンゼン、
    2−クロロ−2,4,4−トリメチルペンタン、
    2−ブロモ−2,4,4−トリメチルペンタン、
    1−クロロアダマンタン、
    1−クロロボルナン、
    塩化クミル、
    2,6−ジクロロ−2,4,4,6−テトラメチルヘプタン、及びそれらの混合物、
    よりなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  9. 開始剤に対するルイス酸のモル比が0.5乃至10である、請求項1に記載の方法。
  10. 開始剤に対するルイス酸のモル比が0.75乃至2.5である、請求項1に記載の方法。
  11. 極性希釈剤が、CHCl、EtCl、CHCl、CHCl、CO、CCl、及びそれらの混合物よりなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  12. 共役ジエンがイソプレンである、請求項1に記載の方法。
  13. イソオレフィンモノマーがイソブチレンである、請求項1に記載の方法。
  14. 共役ジエンが、コポリマー混合物の総重量に基づいて0.5乃至8重量%の範囲で反応器に添加される、請求項1に記載の方法。
  15. スラリーが、反応器内に25重量%以上で存在する、請求項1に記載の方法。
  16. スラリーが、反応器内に50重量%以下で存在する、請求項1に記載の方法。
  17. スラリーが、反応器内に25重量%乃至50重量%で存在する、請求項1に記載の方法。
  18. イソオレフィン及びジエンモノマーが、反応器内に30乃至40重量%で存在する、請求項1に記載の方法。
  19. カチオン生成シリカ種が実質的に存在しない、請求項1に記載の方法。
  20. 開始剤が、以下の化学式
    Figure 2004521164
    を有する群(ここで、Xはハロゲン原子、mの値は1乃至60)及びそれらの混合物から選択される、請求項1に記載の方法。
  21. 開始剤が2500までのMnを有する、請求項20に記載の方法。
  22. 1以上のイソオレフィンモノマーと1以上の共役ジエンモノマーとのランダムコポリマーを調製する工程における連続スラリー重合反応器内の熱伝達能力を改善する方法であって(ここで、反応したモノマーは反応器内でスラリーを形成し)、
    極性希釈剤中においてイソオレフィン及びジエンモノマー、ルイス酸、及び開始剤を反応させる工程を含み、ここで当該開始剤は、以下の化学式
    Figure 2004521164
    を有し、ここで、Xはハロゲン原子;RはC乃至Cのアルキル及びC乃至Cのアルケニルよりなる群から選択され;RはC乃至Cのアルキル、C乃至Cのアルケニル、及フェニルアルキルよりなる群から選択され;及び、RはC乃至C200のアルキル及びC乃至Cのアルケニル、フェニル、フェニルアルキル、アルキルフェニル、C乃至C10のシクロアルキル、及び
    Figure 2004521164
    よりなる群から選択され、ここで、Xはハロゲン原子;RはC乃至Cのアルキル及びC乃至Cのアルケニルよりなる群から選択され;RはC乃至Cのアルキル、C乃至Cのアルケニル、及フェニルアルキルよりなる群から選択され;及び、Rはフェニレン、ビフェニル、α,ω−ジフェニルアルカン、及び−(CH)n−よりなる群から選択され、nは1乃至10の整数であり;R、R、Rはアダマンチル環又はボルニル環を形成することができ、X基は三級炭素の位置に存在し;さらに、反応器内のスラリーが50重量%以下の濃度である、
    当該方法。
  23. スラリーの熱伝達係数が200乃至500Btu/hr・ftFである、請求項22に記載の方法。
  24. スラリーの熱伝達係数が300乃至450Btu/hr・ftFである、請求項22に記載の方法。
  25. スラリー濃度が25乃至30重量%の場合に、スラリーの熱伝達係数が375乃至450Btu/hr・ftFである、請求項22に記載の方法。
  26. スラリー濃度が30乃至35重量%の場合に、スラリーの熱伝達係数が200乃至350Btu/hr・ftFである、請求項22に記載の方法。
  27. ルイス酸が、スズ、チタン、アルミニウム、ホウ素、及びそれらの混合物から選択される金属に基づくハロゲン化金属である、請求項22に記載の方法。
  28. ハロゲン化金属が、ハロゲン化アリールアルミニウム、アルキル置換ハロゲン化アリールアルミニウム、ハロゲン化アルキルアルミニウム、及びそれらの混合物よりなる群から選択される、請求項27に記載の方法。
  29. ハロゲン化金属が、ハロゲン化ジアルキルアルミニウム、二ハロゲン化モノアルキルアルミニウム、三ハロゲン化アルミニウム、セスキ(sesqui)塩化エチルアルミニウム、及びそれらの混合物よりなる群から選択される、請求項27に記載の方法。
  30. ハロゲン化金属が、AlCl、EtAlCl、Et1.5AlCl1.5、EtAlCl、及びそれらの混合物よりなる群から選択される、請求項27に記載の方法。
  31. −30℃乃至希釈剤の凝固点の温度範囲において反応が実施される、請求項22に記載の方法。
  32. 開始剤が、
    2−クロロ−2−フェニルプロパン、
    1,4−ジ(2−クロロ−2−プロピル)ベンゼン、
    1,3,5−トリ(2−クロロ−2−プロピル)ベンゼン、
    3−tert−ブチル−1,5−ジ(2−クロロ−2−プロピル)ベンゼン、
    2−クロロ−2,4,4−トリメチルペンタン、
    1−クロロアダマンタン、
    1−クロロボルナン、
    塩化クミル、
    2,6−ジクロロ−2,4,4,6−テトラメチルヘプタン、及びそれらの混合物、
    よりなる群から選択される、請求項22に記載の方法。
  33. 開始剤に対するルイス酸のモル比が0.5乃至10である、請求項22に記載の方法。
  34. 開始剤に対するルイス酸のモル比が0.75乃至2.5である、請求項22に記載の方法。
  35. 極性希釈剤が、CHCl、EtCl、CHCl、CHCl、CO、CCl、及びそれらの混合物よりなる群から選択される、請求項22に記載の方法。
  36. 共役ジエンがイソプレンである、請求項22に記載の方法。
  37. イソオレフィンモノマーがイソブチレンである、請求項22に記載の方法。
  38. 共役ジエンが、コポリマー混合物の総重量に基づいて0.5乃至8重量%の範囲で反応器に添加される、請求項22に記載の方法。
  39. 希釈剤がCHClである、請求項22に記載の方法。
  40. 反応器の連続運転時間(run length)が、重合工程においてHCl又はC以下の開始剤を用いた場合の運転時間と比較して、30%乃至200%増大する、請求項22に記載の方法。
  41. カチオン生成シリカ種が実質的に存在しない、請求項22に記載の方法。
  42. 開始剤が、以下の化学式
    Figure 2004521164
    を有する群(ここで、Xはハロゲン原子、mの値は1乃至60)及びそれらの混合物から選択される、請求項22に記載の方法。
  43. 開始剤が2500までのMnを有する、請求項42に記載の方法。
  44. 1以上のイソオレフィンモノマーと1以上の共役ジエンモノマーとのランダムコポリマーを製造する方法であって、
    極性希釈剤中においてイソオレフィン及びジエンモノマー、ルイス酸、及び開始剤を反応させる工程を含み、ここで当該開始剤は、以下の化学式
    Figure 2004521164
    を有する群(ここで、Xはハロゲン原子、mの値は1乃至60)及びそれらの混合物から選択され、ここで、モノマーは連続スラリー反応器において反応し、当該反応したモノマーが反応器内でスラリーを形成する、
    当該方法。
  45. スラリーが、反応器内に25重量%以上で存在する、請求項44に記載の方法。
  46. スラリーが、反応器内に50重量%以下で存在する、請求項44に記載の方法。
  47. スラリーの熱伝達係数が200乃至500Btu/hr・ftFである、請求項44に記載の方法。
  48. mの値が2乃至40である、請求項44に記載の方法。
  49. 開始剤に対するルイス酸のモル比が0.5乃至10である、請求項44に記載の方法。
  50. 開始剤に対するルイス酸のモル比が0.75乃至2.5である、請求項44に記載の方法。
  51. カチオン生成シリカ種が実質的に存在しない、請求項44に記載の方法。
  52. イソブチレンモノマーとイソプレンモノマーとのランダムコポリマーを製造する方法であって、
    極性希釈剤中において当該モノマー、ルイス酸、及び開始剤を反応させる工程を含み、ここで当該開始剤は、以下の化学式
    Figure 2004521164
    を有する群(ここで、Xはハロゲン原子、mの値は1乃至60)及びそれらの混合物から選択され、ここで、イソブチレン及びイソプレンモノマーは連続スラリー反応器において反応し、当該反応したモノマーが反応器内でスラリーを形成する、
    当該方法。
  53. スラリーが、反応器内に25重量%以上で存在する、請求項52に記載の方法。
  54. スラリーが、反応器内に50重量%以下で存在する、請求項52に記載の方法。
  55. スラリーの熱伝達係数が200乃至500Btu/hr・ftFである、請求項52に記載の方法。
  56. mの値が2乃至40である、請求項52に記載の方法。
  57. 極性希釈剤が、CHCl、EtCl、CHCl、CHCl、CO、CCl、及びそれらの混合物よりなる群から選択される、請求項52に記載の方法。
  58. 開始剤に対するルイス酸のモル比が0.5乃至10である、請求項52に記載の方法。
  59. 開始剤に対するルイス酸のモル比が0.75乃至2.5である、請求項52に記載の方法。
  60. カチオン生成シリカ種が実質的に存在しない、請求項52に記載の方法。
  61. イソブチレンと共役ジエンを重合させてブチルゴムを製造する方法であって、
    容積が少なくとも30乃至50リットルの反応器、及びポンプ羽根車を提供する工程、
    極性希釈剤中の共役ジエン及びイソブチレンの供給流れを反応器に注入する工程であって、当該供給流れがカチオン生成シリカ化合物を0.0005重量%未満しか含有しない、当該工程、及び、
    触媒系を供給流れに注入する工程であって、当該触媒系が0.50乃至10.0のモル比で存在するルイス酸及び開始剤を有する、当該工程、
    反応器内においてモノマーの供給流れと触媒系を互いに接触させる工程であって、当該反応によりブチルゴムのスラリーが生成し、ここで当該スラリーは25重量%乃至50重量%の濃度を有する、当該工程、
    前記生成したブチルゴムを反応器から流出させる工程であって、それと同時に供給流れを注入し続ける、当該工程
    を含む当該方法。
  62. 触媒系が極性希釈剤中のルイス酸及び開始剤を含み、当該開始剤は、以下の化学式
    Figure 2004521164
    を有し、ここで、Xはハロゲン原子;RはC乃至Cのアルキル及びC乃至Cのアルケニルよりなる群から選択され;RはC乃至Cのアルキル、C乃至Cのアルケニル、及フェニルアルキルよりなる群から選択され;及び、RはC乃至C200のアルキル及びC乃至Cのアルケニル、フェニル、フェニルアルキル、アルキルフェニル、C乃至C10のシクロアルキル、及び
    Figure 2004521164
    よりなる群から選択され、ここで、Xはハロゲン原子;RはC乃至Cのアルキル及びC乃至Cのアルケニルよりなる群から選択され;RはC乃至Cのアルキル、C乃至Cのアルケニル、及フェニルアルキルよりなる群から選択され;及び、Rはフェニレン、ビフェニル、α,ω−ジフェニルアルカン、及び−(CH)n−よりなる群から選択され、nは1乃至10の整数であり;さらに、R、R、Rはアダマンチル環又はボルニル環を形成することができ、X基は三級炭素の位置に存在する、
    請求項61に記載の方法。
  63. スラリーが、反応器内に25重量%以上で存在する、請求項61に記載の方法。
  64. スラリーが、反応器内に50重量%以下で存在する、請求項61に記載の方法。
  65. 極性希釈剤が、CHCl、EtCl、CHCl、CHCl、CO、CCl、及びそれらの混合物よりなる群から選択される、請求項61に記載の方法。
  66. 開始剤に対するルイス酸のモル比が0.75乃至2.5である、請求項61に記載の方法。
  67. 共役ジエンが、コポリマー混合物の総重量に基づいて0.5乃至8重量%の範囲で反応器に添加される、請求項61に記載の方法。
  68. 共役ジエンがイソプレンである、請求項61に記載の方法。
  69. スラリーを伝導する熱が反応により発生し、当該スラリーが熱伝達係数を有する、請求項61に記載の方法。
  70. スラリーの熱伝達係数が200乃至500Btu/hr・ftFである、請求項69に記載の方法。
  71. スラリーの熱伝達係数が300乃至450Btu/hr・ftFである、請求項69に記載の方法。
  72. スラリー濃度が25乃至30重量%の場合に、スラリーの熱伝達係数が375乃至450Btu/hr・ftFである、請求項69に記載の方法。
  73. スラリー濃度が30乃至35重量%の場合に、スラリーの熱伝達係数が200乃至350Btu/hr・ftFである、請求項69に記載の方法。
  74. 極性希釈剤中のルイス酸及び開始剤を含む触媒系であって、当該開始剤が、以下の化学式
    Figure 2004521164
    を有し、ここで、Xはハロゲン原子;RはC乃至Cのアルキル及びC乃至Cのアルケニルよりなる群から選択され;RはC乃至Cのアルキル、C乃至Cのアルケニル、及フェニルアルキルよりなる群から選択され;及び、RはC乃至C200のアルキル及びC乃至Cのアルケニル、フェニル、フェニルアルキル、アルキルフェニル、C乃至C10のシクロアルキル、及び
    Figure 2004521164
    よりなる群から選択され、ここで、Xはハロゲン原子;RはC乃至Cのアルキル及びC乃至Cのアルケニルよりなる群から選択され;RはC乃至Cのアルキル、C乃至Cのアルケニル、及フェニルアルキルよりなる群から選択され;及び、Rはフェニレン、ビフェニル、α,ω−ジフェニルアルカン、及び−(CH)n−よりなる群から選択され、nは1乃至10の整数であり;さらに、R、R、Rはアダマンチル環又はボルニル環を形成することができ、X基は三級炭素の位置に存在する、
    当該触媒系。
  75. 開始剤が、以下の化学式
    Figure 2004521164
    を有する群(ここで、Xはハロゲン原子、mの値は1乃至60)及びそれらの混合物から選択される、請求項74に記載の触媒系。
  76. mの値が2乃至40である、請求項74に記載の触媒系。
  77. 開始剤が、
    2−クロロ−2−フェニルプロパン、
    1,4−ジ(2−クロロ−2−プロピル)ベンゼン、
    1,3,5−トリ(2−クロロ−2−プロピル)ベンゼン、
    3−tert−ブチル−1,5−ジ(2−クロロ−2−プロピル)ベンゼン、
    2−クロロ−2,4,4−トリメチルペンタン、
    2−ブロモ−2,4,4−トリメチルペンタン、
    1−クロロアダマンタン、
    1−クロロボルナン、
    塩化クミル、
    2,6−ジクロロ−2,4,4,6−テトラメチルヘプタン、及びそれらの混合物、
    よりなる群から選択される、請求項74に記載の触媒系。
  78. 極性希釈剤が、CHCl、EtCl、CHCl、CHCl、CO、CCl、及びそれらの混合物よりなる群から選択される、請求項74に記載の触媒系。
  79. 極性希釈剤がCHClである、請求項74に記載の触媒系。
  80. 開始剤に対するルイス酸の希釈剤中におけるモル比が0.75乃至2.5である、請求項74に記載の触媒系。
  81. 開始剤に対するルイス酸の希釈剤中におけるモル比が0.75乃至2.5である、請求項74に記載の触媒系。
  82. 開始剤のMnが2500までである、請求項74に記載の触媒系。
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