JP2004521131A - 4”位に置換基をもち殺虫特性を有するアベルメクチンの塩類 - Google Patents
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Abstract
【化1】
{式中
X-は陰イオンである;
nは1、2、3又は4である;
R1はC1-C12アルキル、C3-C8シクロアルキル又はC2-C12アルケニルである;
R2は水素、非置換又は置換型のC1-C12アルキル又はC2-C12アルケニルである;
R3は水素、非置換又は置換型のC1-C12アルキル、C3-C12シクロアルキル、C2-C12アルケニル、又はC2-C12アルキニルである; もしくは
R2とR3は全体としてアルキレン又はアルケニレン架橋を形成する。)
で示される化合物、及び妥当な場合にはそのE/Z異性体、E/Z異性体混合物及び/又は互変異性体(ただしR2がHで、R3がメチルのときR1はsec-ブチル又はイソプロピルではないものとする};及び妥当な場合には、それらの可能な互変異性体; 前記化合物やその互変異性体の製造方法と使用; 前記化合物及びその互変異性体より選択された有効成分を含有する殺虫剤組成物; 前記組成物の製造方法と使用; 前記組成物の製造に使用される遊離体又は塩の形の中間物及びその互変異性体が開示される。
Description
【0001】
本発明は、以下の式:
【化1】
{式中、
X-は陰イオンである;
nは1、2、3又は4である;
R1はC1-C12アルキル、C3-C8シクロアルキル又はC2-C12アルケニルである;
R2は水素、非置換又は一〜五置換型C1-C12アルキル、非置換又は一〜五置換型C2-C12アルケニルである;
【0002】
R3は水素、非置換又は一〜五置換型C1-C12アルキル、非置換又は一〜五置換型C3-C12シクロアルキル、非置換又は一〜五置換型C2-C12アルケニル、又は非置換又は一〜五置換型C2-C12アルキニルである; もしくは
R2とR3は全体として3〜7員環アルキレン架橋又は4〜7員環アルケニレン架橋を形成するが、その場合、-CH2-基はO、S又はNR4で置換されていてもよい;
【0003】
また前述のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレン、アルケニレン及びシクロアルキル基の置換基はOH、ハロゲン、ハロ-C1-C2アルキル、CN、NO2、C2-C6アルキニル、C3-C8シクロアルキル、ノルボルニレニル、C3-C8シクロアルケニル; 非置換又は1〜3メチル基置換型C3-C8シクロアルケニル; C3-C8ハロシクロアルキル、C1-C12アルコキシ、C1-C6アルコキシ-C1-C6アルキル、C3-C8シクロアルコキシ、C1-C12ハロアルコキシ、C1-C12アルキルチオ、C3-C8シクロアルキルチオ、C1-C12ハロアルキルチオ、C1-C12アルキルスルフィニル、C3-C8シクロアルキルスルフィニル、C1-C12ハロアルキルスルフィニル、C3-C8ハロシクロアルキルスルフィニル、C1-C12アルキルスルホニル、C3-C8シクロアルキルスルホニル、C1-C12ハロアルキルスルホニル、C3-C8ハロシクロアルキルスルホニル、C2-C8アルケニル、C2-C8アルキニル、NH(C1-C6アルキル)、N(C1-C6アルキル)2、C(=O)R5、-NHC(=O)R6、-P(=O)(OC1-C6アルキル)2;
【0004】
アリール、ヘテロシクリル、アリールオキシ、ヘテロシクリルオキシ; 及び環に置換基を有する可能性次第でOH、ハロゲン、CN、NO2、C1-C12アルキル、C3-C8シクロアルキル、C1-C12ハロアルキル、C1-C12アルコキシ、C1-C12ハロアルコキシ、C1-C12アルキルチオ、C1-C12ハロアルキルチオ、C1-C6アルコキシ-C1-C6アルキル、ジメチルアミノ-C1-C6アルコキシ、C2-C8アルケニル、C2-C8アルキニル、フェノキシル、フェニル-C1-C6アルキルからなる群より選択される置換基を有する一〜五置換型のアリール、ヘテロシクリル、アリールオキシ及びヘテロシクリルオキシ; 非置換型フェノキシル、又はハロゲン、メトキシ、トリフルオロメチル及びトリフルオロメトキシからなる群より互いに独立に選択される1〜3個の置換基を有する置換型フェノキシル; 非置換型フェニル-C1-C6アルコキシ、又はハロゲン、メトキシ、トリフルオロメチル及びトリフルオロメトキシからなる群より互いに独立に選択される1〜3個の置換基を芳香環に有する置換型フェニル-C1-C6アルコキシ; フェニル-C2-C6アルケニル、フェニルC2-C6アルキニル、メチレンジオキシ、-C(=O)R5、-O-C(=O)R6、-NH-C(=O)R6、NH2、NH(C1-C12アルキル)、N(C1-C12アルキル)2、C1-C6アルキルスルフィニル、C3-C8シクロアルキルスルフィニル、C1-C6ハロアルキルスルフィニル、C3-C8ハロシクロアルキルスルフィニル、C1-C6アルキルスルホニル、C3-C8シクロアルキルスルホニル、C1-C6ハロアルキルスルホニル及びC3-C8ハロシクロアルキルスルホニルからなる群より選択される;
【0005】
R4はC1-C8アルキル、C3-C8シクロアルキル、C2-C8アルケニル、C2-C8アルキニル、ベンジル又は-C(=O)-R5である;
R5はH、OH、SH、NH2、NH(C1-C12アルキル)、N(C1-C12アルキル)2、C1-C12アルキル、C1-C12ハロアルキル、C1-C12アルコキシ、C1-C12ハロアルコキシ、C1-C6アルコキシ-C1-C6アルコキシ、C1-C12アルキルチオ、C2-C8アルケニルオキシ、C2-C8アルキニルオキシ; フェニル、フェノキシル、ベンジルオキシ、-NH-フェニル、-N(C1-C6アルキル)-フェニル、NH-C1-C6アルキル-C(=O)-R7、-N(C1-C6アルキル)-C1-C6アルキル-C(=O)-R7; 又はハロゲン、C1-C6アルコキシ、C1-C6ハロアルキル及びC1-C6ハロアルコキシからなる群より選択される1〜3個の置換基を芳香環に有するフェニル、フェノキシル、ベンジルオキシ、NH-フェニル又は-N(C1-C6アルキル)-フェニルである;
【0006】
R6はH、C1-C12アルキル、C1-C12ハロアルキル、C2-C8アルケニル、C2-C8アルキニル、フェニル、ベンジル、NH2、NH(C1-C12アルキル)、N(C1-C12アルキル)2、-NH-フェニル又は-N(C1-C12アルキル)-フェニルである; また
R7はH、OH、C1-C12アルキル、C1-C12アルコキシ、C1-C6アルコキシ-C1-C6アルコキシ、C2-C8アルケニルオキシ、フェニル、フェノキシル、ベンジルオキシ、NH2、NH(C1-C12アルキル)、N(C1-C12アルキル)2、-NH-フェニル又は-N(C1-C12アルキル)-フェニルである。}で示される化合物(1)に、また妥当な場合には、E/Z異性体、E/Z異性体混合物又は互変異性体に関し(但し、R2がHでありR3がメチルである場合にはR1がsec-ブチル又はイソプロピルではないものとする); また
それらの化合物並びにその異性体及び互変異性体の製造方法及びそれらの使用に; それらの化合物及び互変異性体から選択される有効成分を含む殺虫剤組成物に; 及びそれらの組成物を使用する害虫駆除方法に関する。
【背景技術】
【0007】
文献たとえば米国特許第4,427,663号明細書では害虫駆除用にある種のマクロライド化合物が提案されている。しかし、それらの既知化合物は、特に昆虫や他のダニ目(Acarina)動物に対する殺虫特性を有する追加化合物を用意する必要があるという意味で、完全に満足とは言い難い。その問題は、本発明の式(I)化合物を提供することにより解決される。
【発明の開示】
【0008】
本発明の請求項記載化合物はアベルメクチン(avermectin)の誘導体である。アベルメクチンは当業者には知られた抗生物質であり、微生物Streptomyces avermitilis株の発酵作用によって得られる構造的に近縁の一群の殺虫作用化合物をいう。アベルメクチンの誘導体は通常の化学合成によって得られる。
【0009】
Streptomyces avermitilisから得られるアベルメクチン類はA1a、A1b、A2a、A2b、B1a、B1b、B2a及びB2bと命名されている。記号“A”が付く化合物は5位にメトキシ基をもち、記号“B”が付く化合物はOH基をもつ。“a”系列の化合物は (25位の)置換基R1がsec-ブチル基であり、“b”系列の化合物は25位にイソプロピル基をもつ。化合物の命名中の数字1は原子22及び23が二重結合で結び付いていることを示し、数字2は両原子が単結合で結び付き、原子23にOH基が付いていることを示す。本願でも上記の命名法を踏襲して、本発明の非天然アベルメクチン誘導体について天然アベルメクチンに対応する特定の構造タイプを示すようにする。本発明で特許請求に含まれるのはB1系列の化合物の塩類、特にアベルメクチン誘導体B1a及びB1bの塩類の混合物である。
【0010】
いくつかの式(I)化合物は互変異性体でもよい。従って、上文及び下文中の式(I)化合物への言及は、妥当な場合には、たとえその都度具体的に言及しなくても、対応する互変異性体を含むものとする。
【0011】
上文及び下文中の一般的な用語の意味は特に断らない限り次のとおりとする。
特に断らない限り、含炭素基及び化合物はそれぞれ1〜6個の、好ましくは1〜4個の、特に1個又は2個の炭素原子を含む。
それ自体基としての、及びたとえばハロアルキル、ハロアルコキシ及びハロアルキルチオなどのように他の基又は化合物の構造要素としてのハロゲンはフッ素、塩素、臭素又はヨウ素、特にフッ素、塩素又は臭素、好ましくはフッ素又は塩素とする。ハロゲンが脱離基として機能する場合は臭素とヨウ素が好ましい。
【0012】
それ自体基としての、及びたとえばハロアルキル、アルコキシ及びアルキルチオなどのように他の基又は化合物の構造要素としてのアルキルは、いずれの場合にも問題の基又は化合物に含まれる炭素原子の数を十分に考慮して、たとえばメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル又はオクチルなどのような直鎖アルキルか、イソプロピル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、イソペンチル、ネオペンチル又はシクロオクチルなどのような分枝アルキルのいずれかとする。
【0013】
それ自体基としての、及びたとえばハロシクロアルキル、シクロアルコキシ及びシクロアルキルチオなどのように他の基又は化合物の構造要素としてのシクロアルキルは、いずれの場合にも問題の基又は化合物に含まれる炭素原子の数を十分に考慮して、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル又はシクロオクチルとする。
【0014】
それ自体基としての、及び他の基又は化合物の構造要素としてのアルケニルは、いずれの場合にも問題の基に含まれる炭素原子の数及び共役又は孤立二重結合を十分に考慮して、アリル、2-ブテニル、3-ペンテニル、1-ヘキセニル、1-ヘプテニル、1,3-ヘキサジエニル又は1,3-オクタジエニルなどのような直鎖アルケニルか、イソプロペニル、イソブテニル、イソプレニル、tert-ペンテニル、イソヘキセニル、イソヘプテニル又はイソオクテニルなどのような分枝アルケニルのいずれかとする。好ましいのは炭素原子数が3〜12の、特に3〜6の、なお特に3又は4のアルケニル基である。
【0015】
それ自体基としての、及び他の基又は化合物の構造要素としてのアルキニルは、いずれの場合にも問題の基又は化合物に含まれる炭素原子の数及び共役又は孤立二重結合を十分に考慮して、プロパルギル、2-ブチニル、3-ペンチニル、1-ヘキシニル、1-ヘプチニル、3-ヘキセン-1-イニル又は1,5-ヘプタジエン-3-イニルなどのような直鎖アルキニルか、3-メチルブタ-1-イニル、4-エチルペンタ-1-イニル、4-メチルヘキサ-2-イニル又は2-メチルヘプタ-3-イニルなどのような分枝アルキニルのいずれかとする。好ましいのは炭素原子数が3〜12の、特に3〜6の、なお特に3又は4のアルキニル基である。
【0016】
アルキレン及びアルケニレンは直鎖又は分枝架橋の構成要素、特に-CH2-CH2-CH2-、-CH2-CH2-CH2-CH2-、-CH2-CH2-CH2-CH2- CH2-、-CH2(CH3)CH2-CH2-、-CH2C(CH3)2-CH2-、-CH2-CH=CH-CH2-又は-CH2-CH=CH-CH2-CH2-である。
【0017】
ハロ置換含炭素基及び化合物たとえばハロアルキル、ハロアルコキシ及びハロアルキルチオは部分ハロゲン化又はペルハロゲン化してもよいし、ポリハロゲン化の場合にはハロゲン置換基は同じでも異なってもよい。それ自体基としての、及びたとえばハロアルコキシ及びハロアルキルチオなどのように他の基又は化合物の構造要素としてのハロアルキルの例はフッ素、塩素及び/又は臭素で1〜3回置換したメチルたとえばCHF2又はCF3; フッ素、塩素及び/又は臭素で1〜5回置換したエチルたとえばCH2CF3、CF2CF3、CF2CCl3、CF2CHCl2、CF2CHF2、CF2CFCl2、CF2CHBr2、CF2CHClF、CF2CHBrF又はCClFCHClF; フッ素、塩素及び/又は臭素で1〜7回置換したプロピル又はイソプロピルたとえばCH2CHrCH2Br、CF2CHFCF3、CH2CF2CF3又はCH(CF3)2; フッ素、塩素及び/又は臭素で1〜9回置換したブチル又はその異性体たとえばCF(CF3)CHFCF3又はCH2(CF2)2CF3; フッ素、塩素及び/又は臭素で1〜11回置換したペンチル又はその異性体たとえばCF(CF3)(CHF)2CF3又はCH2(CF2)3CF3; 及びフッ素、塩素及び/又は臭素で1〜13回置換したヘキシル又はその異性体たとえば(CH2)4CHBrCH2Br、CF2(CHF)4CF3、CH2(CF2)4CF3又はC(CF3)2(CHF)2CF3である。
【0018】
アリールは特にフェニル、ナフチル、アントラセニル又はペリレニル、なお特にフェニルである。
ヘテロシクリルは特にピリジル、ピリミジル、s-トリアジニル、1,2,4-トリアジニル、チエニル、フリル、テトラヒドロフラニル、ピラニル、テトラヒドロピラニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、オキサゾリル、チアジアゾリル、オキサジアゾリル、ベンゾチエニル、キノリニル、キノキサリニル、ベンゾフラニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾピロリル、ベンゾチアゾリル、インドリル、クマリニル又はインダゾリルであり、それらは炭素原子を介して結合するのが好ましい。好ましいのはチエニル、チアゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチアゾリル、フリル、テトラヒドロピラニル及びインドリル、特にピリジル又はチアゾリルである。
【0019】
X-は、無機酸特に鉱酸たとえば硫酸、燐酸又はハロゲン化水素酸の陰イオン;
非置換型又は置換型たとえばハロ置換型のC1-C4アルカンカルボン酸(例: 酢酸)、飽和又は不飽和ジカルボン酸(例: シュウ酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸又はフタル酸)、ヒドロキシカルボン酸(例: アスコルビン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、又はクエン酸)又は安息香酸などのような有機カルボン酸の陰イオン;
【0020】
非置換型又は置換型たとえばハロ置換型のC1-C4アルカン-又はアリール-スルホン酸(例: メタン-又はp-トルエン-スルホン酸)などのような有機スルホン酸の陰イオン;
活性H-C化合物の陰イオン(活性H-C化合物には特に強電子吸引性の置換基たとえばニトリル、カルボニル又はニトロ基をもつ有機化合物がある。好ましいのは式Y1-CH2-Y2で示される化合物の陰イオンであり、式中Y1及びY2は電子吸引基である。特に好ましいのは、マロジニトリル、シアノ酢酸、シアノ酢酸のエステル、シアノ酢酸のアミド、アセト酢酸、アセト酢酸のエステル、アセチルアセトン、シアノアセトン及びバルビツル酸などの陰イオンである); 又は
酸性フェノールたとえばピクリン酸の陰イオンである。
【0021】
本発明の範囲内で特に好ましいのは次の化合物である:
(2) 式(I)で示される群(1)の化合物であって、R1がイソプロピル又はsec-ブチルであり、好ましくはイソプロピルとsec-ブチル誘導体の混合物が存在するような化合物;
(3) 式(I)で示される群(1)及び(2)のうちの1群の化合物であってR2がHである化合物;
(4) 式(I)で示される群(1)及び(2)のうちの1群の化合物であってR2がC1-C8アルキル特にメチルである化合物;
(5) 式(I)で示される群(1)、(2)及び(4)のうちの1群の化合物であってR2がエチルである化合物;
【0022】
(6) 式(I)で示される群(1)、(2)及び(4)のうちの1群の化合物であってR2がn-プロピルである化合物;
(7) 式(I)で示される群(1)〜(6)のうちの1群の化合物であってR3がH又は非置換型又は置換型特に非置換型C1-C5アルキルである化合物;
(8) 式(I)で示される群(1)〜(7)のうちの1群の化合物であってR3がメチルである化合物;
(9) 式(I)で示される群(1)〜(7)のうちの1群の化合物であってR3がエチルである化合物;
(10) 式(I)で示される群(1)〜(7)のうちの1群の化合物であってR3がn-プロピルである化合物;
(11) 式(I)で示される群(2)〜(7)のうちの1群の化合物であってR3がイソプロピルである化合物;
【0023】
(12) 式(I)で示される群(1)〜(7)のうちの1群の化合物であってR3がn-ブチル、sec-ブチル、イソブチル又はtert-ブチルである化合物;
(13) 式(I)で示される群(1)〜(6)のうちの1群の化合物であってR3が非置換型又は置換型特に非置換型C6-C12アルキルである化合物;
(14) 式(I)で示される群(1)及び(2)のうちの1群の化合物であってR2とR3が全体として-CH2-CH2-CH2-又は-CH2-CH2-CH2-CH2-である化合物;
(15) 式(I)で示される群(1)及び(2)のうちの1群の化合物であってR2とR3が全体として-CH2-CH2-O-CH2-CH2-又は-CH2-CH2-N(CH3)-CH2-CH2-である化合物;
【0024】
(16) 式(I)で示される群(1)〜(6)のうちの1群の化合物であって、R3が置換型C1-C4アルキルであり、置換基がOH、ハロゲン、C2-C8アルキニル、C3-C8シクロアルキル; 非置換型又は1〜3個のメチル基を置換基とする置換型C3-C8シクロアルケニル; C1-C12アルコキシ、-C(=O)R5、-NHC(=O)R6、-P(=O)-(OC1-C6アルキル)2; 及び非置換型の、又は環に置換基を有する可能性次第で一〜五置換型のフェニル、ナフチル、アントラセニル、フェナントレニル、フルオレニル、ペリレニル及びヘテロシクリルからなる群より選択されることを特徴とする化合物;
【0025】
特にR3の置換基がハロゲン、C3-C8シクロアルキル、C2-C8アルキニル、-C(=O)R5、-NHC(=O)R6、-P(=O)-(OC1-C6アルキル)2; 及び非置換型の、又は環に置換基を有する可能性次第で一〜三置換型のフェニル、ナフチル、アントラセニル、ピリジル、チアゾリル、イミダゾリル、フリル、キノリニル及びピラゾリルからなる群より選択されることを特徴とする化合物;
【0026】
(17) 式(I)で示される群(1)〜(6)のうちの1群の化合物であって、R3が、OH、ハロゲン、CN、NO2、C1-C2アルキル、ジメチルアミノ-C1-C4アルコキシ、C3-C6シクロアルキル、C1-C2ハロアルキル、C1-C2アルコキシ、C1-C2はロアルコキシ、フェノキシル、フェニル-C1-C6アルキル、フェニル-C1-C4アルケニル; 非置換型の、又は塩素又はメトキシを置換基とする置換型のフェノキシル; 非置換型の、塩素、メトキシ又はトリフルオロメチルを置換基とする置換型のベンジルオキシ; メチレンジオキシ、-C(=O)R5、-O-C(=O)R6及びNHC(=O)R6からなる群より選択される1〜3個の置換基を芳香環上にもつベンジルであることを特徴とする化合物;
【0027】
但し、R5はH、OH、NH2、NH(C1-C2アルキル)、N(C1-C2アルキル)2、-O-C1-C2アルキル-C(=O)-R7、NH-C1-C2アルキル-C(=O)-R7、C1-C6アルキル、C1-C2アルコキシ、C1-C2アルコキシ-C1-C2アルコキシ、C2-C4アルケニルオキシ、C2-C4アルキニルオキシ; フェニル、フェノキシル、ベンジルオキシ、-NH-フェニル、-NH-C1-C6アルキル-C(=O)-R7; 又はハロゲン、ニトロ、メトキシ、トリフルオロメチル又はトリフルオロメトキシを置換基とするフェニル、フェノキシル、ベンジルオキシ又はNH-フェニルであり;
【0028】
R6はH、C1-C3アルキル、フェニル又はベンジルであり; また
R7はH、OH、NH2、NH(C1-C12アルキル)、N(C1-C12アルキル)2、C1-C12アルキル、C1-C12アルコキシ、C1-C6アルコキシ-C1-C6アルコキシ、C2-C8アルケニルオキシ、フェニル、フェノキシル、ベンジルオキシ又はNH-フェニルである;
【0029】
(18) 式(I)で示される群(1)〜(6)のうちの1群の化合物であって、R3がC1-C4アルキル-C(=O)R5特に-CH2-C(=O)R5である化合物;
ただしR5はH、OH、NH2、NH(C1-C2アルキル)、N(C1-C2アルキル)2、C1-C4アルキル、C1-C12アルコキシ、C2-C4アルケニルオキシ、フェニル、フェノキシル、ベンジルオキシ、-NH-フェニル、NH-C1-C2アルキル-C(=O)-O-C1-C2-アルキル-フェニル、-P(=O)(OC1-C6アルキル)2; 又は塩素、フッ素、メトキシ、トリフルオロメチル又はトリフルオロメトキシを置換基とするフェニル、フェノキシル、ベンジルオキシ又はNH-フェニルであり;
【0030】
なお特にR5はC1-C12アルコキシである;
【0031】
(19) 式(I)で示される群(1)〜(6)のうちの1群の化合物であって、R3が-C2-C6アルキル-NHC(=O)R6であり、R6がH、C1-C4アルキル、C2-C4アルケニル、C2-C4アルキニル、フェニル又はベンジルである化合物;
【0032】
(20) 式(I)で示される群(1)〜(6)のうちの1群の化合物であって、R3が-CH2-ヘテロシクリルである化合物; ただしヘテロシクリルは非置換型の、又はハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ及びニトロから互いに独立に選択される1又は2個の置換基を有する置換型のピリジル、フリル、テトラヒドロフラニル、ピラニル、テトラヒドロピラニル、ピラゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、ベンゾチエニル、キノリニル、キノキサリニル、ベンゾフラニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾピロリル、ベンゾチアゾリル、インドリル、クマリニル又はインダゾリルを意味し、特に非置換型の、又はハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ及びニトロから互いに独立に選択される1又は2個の置換基を有する置換型のピリジル、フリル、ピラゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾピロリル、ベンゾチアゾリル又はインドリルを、なお特に非置換型の、又はハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ及びニトロから互いに独立に選択される1又は2個の置換基を有する置換型のピリジル又はチアゾリルを、特に塩素による一置換体を意味する;
【0033】
(21) 式(I)で示される群(1)〜(6)のうちの1群の化合物であって、R3が非置換型の、又はC2-C4アルキニル、-C(=O)-C1-C4アルコキシ、-C(=O)-O-C1-C4アルキル-ベンゾイル、フェニル又はハロゲンを置換基とする一置換又は二置換型の、特に一置換型のC2-C10アルケニル、特にC2-C4アルケニルである化合物; 特にR3が-CH2-CH=CH2-である化合物;
【0034】
(22) 式(I)で示される群(1)〜(6)のうちの1群の化合物であってR3が分枝非置換C4-C10アルキルである化合物;
(23) 式(I)で示される群(1)〜(6)のうちの1群の化合物であってR3が分枝置換C3-C10アルキルである化合物;
(24) 式(I)で示される群(1)〜(6)のうちの1群の化合物であってR3が非置換ベンジルである化合物;
【0035】
(25) 式(I)で示される群(1)〜(24)のうちの1群の化合物であってXn-がベンゾアートである化合物;
(26) 式(I)で示される群(1)〜(24)のうちの1群の化合物であってXn-が置換ベンゾアート特に一置換又は二置換ベンゾアートである化合物; 特にベンゾアートがC1-C4アルキル、ハロ-C1-C4アルキル、OH、SH、ハロゲン又はフェニルから互いに独立に選択される1又は2個の置換基を有することを特徴とする、なお特にメチル、tert-ブチル、トリフルオロメチル、OH、SH、フッ素又はフェニルを置換基とする一置換体であることを特徴とする化合物;
【0036】
(27) 式(I)で示される群(1)〜(24)のうちの1群の化合物であってXn-がスルホン酸の、特にハロ置換C1-C4アルカン-又はアリール-スルホン酸の、なお特にトリフルオロメチルスルホン酸又はベンゼンスルホン酸の陰イオンであることを特徴とする化合物;
(28) 式(I)で示される群(1)〜(24)のうちの1群の化合物であってXn-が非置換型の、又はOH、C1-C4アルコキシ又はフェノキシルを置換基とする置換型のC1-C4アルカン-又はC1-C4アルケン-モノカルボン酸の陰イオンであることを特徴とする化合物;
(29) 式(I)で示される群(1)〜(24)のうちの1群の化合物であってXn-が非置換又は置換ジカルボン酸特に酒石酸、マレイン酸又は2,2’-オキシ二酢酸の陰イオンであることを特徴とする化合物;
【0037】
(30) 式(I)で示される群(1)〜(24)のうちの1群の化合物であってXn-が非置換又は置換トリカルボン酸特にクエン酸の陰イオンである化合物;
(31) 式(I)で示される群(1)〜(24)のうちの1群の化合物であってXn-がHetを複素環特にフリルとする式Het-COOHで示される酸の陰イオンである化合物;
(32) 式(I)で示される群(1)〜(24)のうちの1群の化合物であってXn-が無機酸の陰イオン特に硫酸イオン又は硫酸水素イオン、好ましくは硫酸イオンである化合物;
(33) 式(I)で示される群(1)〜(24)、(29)又は(30)のうちの1群の化合物であってnが1又は2特に1である化合物。
【0038】
本発明の範囲内で特に好ましいのは表に記載の式(I)化合物及び妥当な場合にはそのE/Z異性体及びE/Z異性体混合物、特に下記化合物の塩類である:
【0039】
4”-デオキシ-4”-epi-アミノ-アベルメクチンB1;
4”-デオキシ-4”-epi-ジメチル-アミノ-アベルメクチンB1;
4”-デオキシ-4”-epi-N-エチルアミノ-アベルメクチンB1;
4”-デオキシ-4”-epi-N-プロパ-1-イルアミノ-アベルメクチンB1;
4”-デオキシ-4”-epi-(N-エチル-N-メチル-アミノ)-アベルメクチンB1;
4”-デオキシ-4”-epi-(N-メチル-N-プロパ-1-イル-アミノ)-アベルメクチンB1;
【0040】
4”-デオキシ-4”-epi-(N-イソプロピル-N-メチルアミノ)-アベルメクチンB1;
4”-デオキシ-4”-epi-(N-メチル-N-1-プロペン-3-イル-アミノ)-アベルメクチンB1;
4”-デオキシ-4”-epi-(N-メチル-N-エトキシカルボニルメチル-アミノ)-アベルメクチンB1;
4”-デオキシ-4”-epi-(N-メチル-N-ベンジル-アミノ)-アベルメクチンB1;
4”-デオキシ-4”-epi-(N-メチル-N-4-ジフルオロメトキシフェニルメチル-アミノ)-アベルメクチンB1;
【0041】
4”-デオキシ-4”-epi-(N-メチル-N-2,5-ジクロロフェニルメチル-アミノ)-アベルメクチンB1;
4”-デオキシ-4”-epi-(N-メチル-N-2,5-ジフルオロフェニルメチル-アミノ)-アベルメクチンB1;
4”-デオキシ-4”-epi-(N-メチル-N-2,3,4-トリフルオロフェニルメチル-アミノ)-アベルメクチンB1;
4”-デオキシ-4”-epi-(ピロリジン-1-イル)-アベルメクチンB1;及び
4”-デオキシ-4”-epi-(アゼチジン-1-イル)-アベルメクチンB1。
【0042】
本発明はまた、式(I)化合物及び妥当な場合にはその互変異性体の製造方法に関し、該方法は、まず、以下の式:
【化2】
{式中R1、R2及びR3は式(I)の場合と同じである。}で示される化合物の合成を含む; 該方法はたとえば次のとおりである:
【0043】
(A) 式(Ia)化合物(式中R1は式(I)の(1)の場合と同じであり、またR2は水素であり、R3は基R31-CH-R32である; ただしR31はC1-C6アルキル、フェニル、ヘテロシクリル、又は非置換又は置換型のC1-C6アルキル、フェニル又はヘテロシクリルであり、R32はH又は非置換又は置換C1-C5アルキルである)の合成では;
【0044】
それ自体周知の方法で合成しうる式(Ia)化合物(ただしR1は式(I)の場合と同じであり、またR2とR3は水素である)を還元剤の存在下に化合物R31-C(=O)-R32と反応させる(ただしR31とR32は前記のとおりである); 又は
【0045】
(B) 式(Ia)化合物(式中R1とR2は式(I)の(1)の場合と同じであり、またR3は水素を別にすれば式(I)の(1)の場合と同じである)の合成では;
それ自体周知の方法で合成しうる式(Ia)化合物(ただしR1とR2は式(I)の(1)の場合と同じであり、またR3は水素である)を式R31-Halと反応させる(ただしR3は式(I)の(1)の場合と同じであり、Halはハロゲン特に臭素又はヨウ素である); 又は
【0046】
(C) 式(Ia)化合物(式中R1とR2は式(I)の(1)の場合と同じであり、またR3はヒドロキシル置換-CH2-C1-C11アルキルである)の合成では;
式(Ia)化合物(ただしR1とR2は式(I)の(1)の場合と同じであり、R3は-C(=O)R5置換C1-C11アルキルであり、またR5はOH又はアルコキシである)を還元剤と反応させる; 又は
【0047】
(D) 式(Ia)化合物(式中R1とR2は式(I)の(1)の場合と同じであり、またR3はCOOH置換C1-C12アルキルである)の合成では;
式(Ia)化合物(ただしR1とR2は式(I)の(1)の場合と同じであり、R3は-C(=O)R5置換C1-C1 2アルキルであり、またR5はC1-C6アルコキシ又はベンジルオキシである)を塩基と、又は還元剤と反応させる; 又は
【0048】
(E) 式(Ia)化合物(式中R1とR3は式(I)の(1)の場合と同じであり、またR2はメチルである)の合成では;
式(Ia)化合物(ただしR1とR3は式(I)の(1)の場合と同じであり、R2は水素である)を式メチル-Halで示される化合物(ただしHalはハロゲンである)と、又は還元剤の存在下にホルムアルデヒドと反応させる; 又は
【0049】
(F) 式(Ia)化合物(式中R1とR2は式(I)の(1)の場合と同じであり、またR3はC(=O)N(R8)2-置換C1-C12アルキルである; ただし2個のR8は各々互いに独立にHであるか、又は非置換又は置換C1-C12アルキルである)の合成では;
式(Ia)化合物(ただしR1とR2は式(I)の(1)の場合と同じであり、R3は-C(=O)R5-置換C1-C12アルキルであり、R5はOHである)を式NH(R8)2の化合物と脱水剤の存在下に反応させる(ただしR8はHであるか、又は非置換又は置換C1-C12アルキルである); 又は
【0050】
(G) 式(Ia)化合物(式中R1とR2は式(I)の(1)の場合と同じであり、またR3はヒドロキシル置換C4-C12アルキルである)の合成では;
式(Ia)化合物(ただしR1とR2は式(I)の(1)の場合と同じであり、R3は-C(=O)R5-置換C1-C5アルキルであり、R5はC1-C12アルコキシある)を2モルのC1-C3アルキルマグネシウム塩化物又はC1-C3アルキルリチウム試薬と反応させる; 又は
【0051】
(H) 式(Ia)化合物(式中R1は式(I)の(1)の場合と同じであり、R2とR3は全体として3〜7員環アルキレン架橋又は4〜7員環アルケニレン架橋を形成するが、ただしCH2-基はO、S又はNR4で置換されていてもよいし、またR4は式(I)の(1)の場合と同じである)の合成では;
式(Ia)化合物(ただしR1は式(I)の(1)の場合と同じであり、R2とR3は水素である)を式Hal-(C3-C7アルキレン)-Hal又はHal-(C4-C7アルケニレン)-Halで示される化合物と反応させる。ただしHalはハロゲンであり、CH2-基はO、S又はNR4で置換されていてもよいし、またR4は式(I)の(1)の場合と同じである; 又は
【0052】
(I) 式(Ia)化合物(式中R1は式(I)の(1)の場合と同じであり、R2とR3は同一であり、かつ式(I)の(1)の場合と同じである)の合成では;
式(Ia)化合物(ただしR1は式(I)の(1)の場合と同じであり、R2とR3は水素である)を2モルの式R3-Hal化合物(式中R3は式(I)で説明したとおりであり、またHalはハロゲン好ましくは臭素又はヨウ素である)と反応させる; 又は
【0053】
(J) 式(Ia)化合物(式中R2とR3は同一であり、かつ非置換又は一置換〜五置換-CH2-C1-C11アルキル、非置換又は一置換〜五置換-CH2-C1-C11アルケニル、又は非置換又は一置換〜五置換-CH2-C1-C11アルキニルである)の合成では;
式(Ia)化合物(ただしR1は式(I)の(1)の場合と同じであり、R2とR3は水素である)を2モルの式R31-CHO化合物(式中R31は非置換又は一置換〜五置換-CH2-C1-C11アルキル、非置換又は一置換〜五置換-CH2-C1-C11アルケニル、又は非置換又は一置換〜五置換-CH2-C1-C11アルキニルである)と還元剤の存在下に反応させる; 次いで
【0054】
(K) たとえば前記A)〜J)の任意の1方法で合成した式(Ia)化合物を酸XHnと反応させる(式中Xとnは式(I)の場合と同じである)。
【0055】
式(I)化合物に関連する前記の言及はその互変異性体に関連して上文及び下文中で言及している出発物にも同様に当てはまる。
上文及び下文に記載の反応はそれ自体周知の要領で、たとえば好適な溶媒又は希釈剤又はそれらの混合物の不存在下に、又は通例存在下に行うが、該反応は、必要に応じて、冷却条件下に、室温で、又は加熱条件下に、たとえば約-80℃〜反応媒質沸点の温度範囲好ましくは約0℃〜約+150℃の温度範囲で、またもし必要ならば密閉容器中で、加圧下に、不活性雰囲気中で、及び/又は無水条件下で行う。特に有利な反応条件は実施例に求めることができる。
【0056】
反応時間は決定的ではないが、好ましい反応時間は約0.1〜約24時間特に約0.5〜約10時間である。
生成物は常法により、例えばろ過、析出、蒸留又はクロマトグラフィーもしくはそれらの方法の任意好適の組み合せにより、単離する。
【0057】
式(I)化合物及び妥当な場合にはその互変異性体の製造に使用される上文及び下文で言及の出発物は周知であり、あるいは例えば以下で示すようにそれ自体周知の方法で製造することができる。
【0058】
変法 (A):
溶媒及び希釈剤の例は芳香族、脂肪族及び脂環式炭化水素及びハロゲン化炭化水素たとえばベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ブロモベンゼン、石油エーテル、ヘキサン、シクロヘキサン、ジクロロメタン、トリクロロメタン、テトラクロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロエタン又はテトラクロロエタン; エーテル類たとえばジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジメトキシジエチルエーテル、テトラヒドロフラン又はジオキサン; アルコールたとえばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレングリコール又はグリセロール; カルボン酸たとえば酢酸又はギ酸; アミドたとえばN,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジエチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル-ピロリドン又はヘキサメチルリン酸トリアミド; ニトリルたとえばアセトニトリル又はプロピオニトリル; 及びスルホキシドたとえばジメチルスルホキシド; 並びに水; 又は上記溶媒の混合物などである;
【0059】
特に好適なのはエーテル類、アルコール類、水及びカルボン酸、なお特にテトラヒドロフラン、酢酸又は水である。
反応はおよそ室温〜使用溶媒の沸点の温度範囲で行うのが有利であり、10〜30℃での反応が好ましい。
変異形(A)の好ましい実施態様では、反応は室温で、酢酸の存在下にテトラヒドロフラン中で行う。特に好ましい反応条件は実施例P1.1に記載する。
【0060】
変法 (B):
溶媒及び希釈剤の例は方法の変異形(A)で述べた芳香族、脂肪族及び脂環式炭化水素及びハロゲン化炭化水素とエーテル類; ケトンたとえばアセトン、メチルエチルケトン又はメチルイソブチルケトン; アルコールたとえばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレングリコール又はグリセロール; カルボン酸エステルたとえば酢酸メチル、酢酸エチル又は安息香酸エステル; 方法の変異形(A)で述べたアミド類; ニトリルたとえばアセトニトリル又はプロピオニトリル; 及びスルホキシドたとえばジメチルスルホキシド; 並びに水; 又は上記溶媒の混合物などである;
【0061】
水、有機酸エステル、ハロゲン化炭化水素及び芳香族炭化水素が特に好適であり、なお特に有機溶媒と水の二相混合物が好ましい。
反応はおよそ室温〜使用溶媒沸点の温度範囲で行うのが有利であり、室温〜90℃特に〜60℃で、塩基好ましくは無機塩基たとえば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム又は炭酸水素ナトリウムの存在下に行うのが好ましい。
特に好ましい反応条件はたとえば実施例P1.2、P1.3、P2.1及びP2.7に記載する。
【0062】
変法 (C):
溶媒及び希釈剤の例は方法の変異形(A)で述べた芳香族、脂肪族及び脂環式炭化水素及びハロゲン化炭化水素とエーテル類、アミド類及びニトリル類; それにスルホキシドたとえばジメチルスルホキシド; 又は前記溶媒の混合物などであり、エーテル類と炭化水素類が特に好適である。
【0063】
反応は0℃〜使用溶媒沸点好ましくは0℃〜室温の温度範囲で行うと有利である。特に好ましい反応条件はたとえば実施例P2.2に記載する。
【0064】
変法 (D):
溶媒の例は方法の変異形(A)で述べたもののほかに、ケトンたとえばアセトン、メチルエチルケトン及びメチルイソブチルケトン; 及びカルボン酸たとえば酢酸又はギ酸; カルボン酸エステルたとえば酢酸メチル、酢酸エチル又は安息香酸エステルなどである。
反応はおよそ室温〜使用溶媒沸点の温度範囲で、好ましくは無機塩基たとえば水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム又は炭酸水素ナトリウムの存在下に行うと有利である。
【0065】
この方法変異形の特に好ましい条件はたとえば実施例P2.6に記載する。
代替実施態様では、特に溶媒としてのテトラヒドロフランと水の混合物中でかつ重金属触媒特にPd触媒の存在下に還元剤特に水素分子を使用するような反応変異形を選択することも可能である。
この方法変異形の特に好ましい条件はたとえば実施例P2.5に記載する。
【0066】
変法 (E):
好適な溶媒は変異形(B)で述べたものなどであり、特に好適な溶媒は有機酸エステル、ハロゲン化炭化水素及び芳香族炭化水素、特にエステルと水の二相混合物である。
反応は0℃〜使用溶媒沸点好ましくは室温〜60℃の温度範囲で、塩基好ましくは無機塩基たとえば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム又は炭酸水素ナトリウムの存在下に行うと有利である。
【0067】
この方法変異形の特に好ましい条件はたとえば実施例P2.3に記載する。
代替実施態様では、好適な溶媒は前述のもの、特にエーテル類、アルコール類、水及びカルボン酸類と水素化物たとえばホウ水素化物特にNaCNBH3との組み合せである。
この方法変異形の特に好ましい条件はたとえば実施例P2.4に記載する。
【0068】
変法 (F):
溶媒及び希釈剤の例は芳香族、脂肪族及び脂環式炭化水素及びハロゲン化炭化水素; 方法の変異形(A)で述べたエーテル類、アミド類及びニトリル類; ケトンたとえばアセトン、メチルエチルケトン及びメチルイソブチルケトン; カルボン酸エステルたとえば酢酸メチル、酢酸エチル又は安息香酸エステル; 及びスルホキシドたとえばジメチルスルホキシド; 又は前記溶媒の混合物などであり、有機酸エステルたとえば酢酸エチルが特に好適である。
脱水剤として慣用のペプチド結合試薬特にカルボジイミド及びヒドロキシベンゾトリアゾールを使用する。
反応は0℃〜使用溶媒沸点の温度範囲好ましくは室温で行うと有利である。
特に好ましい反応条件はたとえば実施例P2.8に記載する。
【0069】
変法 (G):
溶媒及び希釈剤の例は方法の変異形(A)で述べた芳香族、脂肪族及び脂環式炭化水素とエーテル類; それにスルホキシドたとえばジメチルスルホキシド; 又は前記溶媒の混合物などであり、エーテル類特にテトラヒドロフランが特に好適である。
反応は0℃〜使用溶媒沸点好ましくは0℃〜室温の温度範囲で行うと有利である。
特に好ましい反応条件はたとえば実施例P2.10に記載する。
【0070】
変法 (H):
好適な溶媒は変異形(B)で述べたものなどであり、特に好適な溶媒は水、有機酸エステル、ハロゲン化炭化水素及び芳香族炭化水素、特にエステルと水の二相混合物である。
反応は0℃〜使用溶媒沸点好ましくは90℃〜溶媒沸点の温度範囲で、かつ塩基好ましくは無機塩基たとえば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム又は炭酸水素ナトリウムの存在下に行うと有利である。
特に好ましい反応条件はたとえば実施例P3.2に記載する。
【0071】
変法 (I):
好適な溶媒は変異形(B)で述べたものなどであり、特に好適な溶媒は水、有機酸エステル、ハロゲン化炭化水素及び芳香族炭化水素、特にエステルと水の二相混合物である。
反応は0℃〜使用溶媒沸点好ましくは90℃〜溶媒沸点の温度範囲で、かつ塩基好ましくは無機塩基たとえば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム又は炭酸水素ナトリウムの存在下に行うと有利である。
特に好ましい反応条件はたとえば実施例P3.1に記載する。
【0072】
変法 (J):
好適な溶媒は変異形(B)で述べたものなどであり、特に好適な溶媒は水、有機酸エーテル、アルコール及び水、特にエーテルと水の二相混合物である。
反応は0℃〜使用溶媒沸点の温度範囲好ましくは室温で行うと有利である。
特に好ましい反応条件はたとえば実施例P3.3に記載する。
【0073】
変法 (K):
好適な溶媒は変異形(B)で述べたものなどであり、特にジクロロメタン、アセトニトリル、酢酸エチル、トルエン及びジオキサンが好ましい。
操作は0℃〜使用溶媒沸点好ましくは0℃〜室温の温度範囲で行うと有利である。
特に好ましい反応条件はたとえば実施例P4.1〜p5.5に記載する。
式(I)化合物は可能な異性体のうちの1つという形でも、その混合物という形でも、純異性体の形でも、異性体混合物すなわちラセミ混合物の形でもよい。本発明は純異性体とラセミ混合物の両方に関連しており、上文及び下文ではたとえ立体化学的詳細がそのつど具体的に記述されていなくてもそれに応じて解釈されるものとする。
【0074】
ラセミ化合物は周知の方法により、たとえば光学活性溶媒からの再結晶により; キラル固定相クロマトグラフィーたとえばアセチルセルロース吸着剤を使用した高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により; 好適な微生物の助けを借りて; 特異的な固定化酵素を使用した開裂により; 又は包摂化合物の形成たとえばキラルなクラウンエーテル類を使用した1つの異性体だけの複合化により、鏡像異性体へと光学分割することができる。
【0075】
本発明では、対応する異性体混合物の分離とは別に、周知の光学異性体選択的合成法たとえば対応する好適な立体化学を有する出発物を使用して本発明の方法を実行することにより、純粋の光学異性体を得ることもできる。
いずれしても、個別成分の生物活性が異なる場合には、生物活性の高い異性体を単離又は合成するのが有利である。
【0076】
式(I)化合物はその水和物の形で得ても、及び/又は他の溶媒たとえば化合物の再結晶に使用した溶媒を含んでもよい。
本発明は次のような製造方法の諸々の実施態様に、すなわち製造方法の任意の段階で出発物又は中間物として得られる化合物を出発物として使用して残りの若干の又はすべてのステップを実行するような、又は出発物を誘導体又は塩類及び/又はそのラセミ化合物又は鏡像異性体の形で使用するような、又は特に反応条件下で形成するような実施態様に関連する。
【0077】
本発明の方法では、特に好ましい式(I)化合物をもたらすような出発物又は中間物を使用するのが好ましい。
本発明は特に実施例P1.1〜P5.5に記載の製造方法に関連する。
【0078】
害虫防除の領域では、本発明の式(I)化合物はきわめて有利な殺生物スペクトルと超広域スペクトルを有すると同時に温血動物、魚類及び植物にとっての耐容レベルが高い有用な予防/治療活性を示す有効成分である。それらの化合物は意外にも、植物有害生物と人間や特に非畜産用を含む家畜及びペットの外部/内部寄生虫の両方を等しく駆除する効果がある。本来的に薬剤感受性の動物有害生物及び薬剤耐性のある動物有害生物たとえば昆虫やダニ目の代表種、線虫類、多節条虫類及び吸虫類などの全又は個別発生段階に対して有効であると同時に有用生物は保護する。本発明の有効成分の殺虫又は殺ダニ活性は使用直後の又はやや間をおいたたとえば脱皮時の有害生物の死亡として直接明らかになることも、産卵及び/又は孵化率の低下として間接的に明らかになることあるが、有効な活性は50〜60%以上の駆除率に対応する。
【0079】
本発明の化合物及びそれらを含有する組成物の動物有害生物に対する作用は他の殺虫剤、殺ダニ剤又は殺線虫剤を混合することで大幅に拡大し任意の環境へと適合させることができる。好適な混合成分は下記有効成分の代表種などである: 有機リン系、ニトロフェノール系、ホルムアミジン系、尿素系、カルバメート系、ピレスロイド系、塩素化炭化水素系及びバチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)製剤系。
【0080】
特に好適な混合成分の例は次のとおりである: アザメチホス;クロルフェンビンホス;ブピリメート;シペルメトリン;シペルメトリンhigh-cis;シロマジン;ダイアフェンチウロン;ダイアジノン;ジクロルボス;ジクロトホス;ジシクラニル;フェノキシカルブ;フルアズロン;フラチオカルブ;イサゾホス;ヨードフェンホス;キノプレン;ルフェヌロン;メタクリホス;メチダチオン;モノクロトホス;ホスファミドン; プロフェノホス;ジオフェノラン; Bacillus thuringiensis株GC91由来又はNCTC11821由来の物質;ピメトロジン;ブロモプロピレート;メトプレン;ジスルホトン;キナルホス;タウ-フルバリネート;チオシクラム;チオメトン;アルジカルブ;アジンホスメチル;ベンフラカルブ;ビフェントリン;ブプロフェジン;カルボフラン;ジブチルアミノチオ;カルタップ;クロルフルアズロン;クロルピリホス;シフルトリン;アルファ-シペルメトリン;ゼータ-シペルメトリン;デルタメトリン;ジフルベンズロン;エンドスルファン;エチオフェンカルブ;フェニトロチオン;
【0081】
フェナザキン;フェノブカルブ;フェンバレレート;ホルモチオン;メチオカルブ;ヘプテノホス;イミダクロプリド;イソプロカルブ;メタミドホス;メソミル;メビンホス;パラチオン;パラチオンメチル;ホサロン;ピリミカルブ;プロポキスル;テフルベンズロン;テルブホス;トリアザメート;アバメクチン;フェノブカルブ;テブフェノジド;フィプロニル;ベータ-シフルトリン;シラフルオフェン;フェンピロキシメート;ピリダベン;プリミカルブ;ピリプロキシフェン;ピリミジフェン;ネマトリン;ニテンピラム;NI-25、アセタミプリド;アベルメクチンB1(アバメクチン);
【0082】
植物由来の昆虫活性抽出物;昆虫活性線虫を含有する製剤;Bacillus subtilis由来製剤;昆虫活性真菌を含有する製剤;昆虫活性ウィルスを含有する製剤; AC 303 630;アセフェート;アクリナトリン;アラニカルブ;アルファメトリン;アミトラズ;AZ 60541;アジンホスA;アジンホスM;アゾシクロチン;ベンジオカルブ;ベンスルタップ;ベータシフルトリン;BPMC;ブロフェンプロックス;ブロモホスA;ブフェンカルブ;ブトカルボキシム;ブチルビリダベン;カズサホス;カルバリル;カルボフェノチオン;クロエトカルブ;クロルエトキシカルブ;クロルメホス;cis-res-メトリン;クロシトリン;クロフェンテジン;シアノホス;シクロプロトリン;シヘキサチン;ジメトンM;ジメトンS;ジメトン-S-メチル;ジクロフェンチオン;ジクリホス;ジエチオン;ジメトエート;ジメチルビンホス;ジオキサチオン;エジフェンホス;エマメクチン;エスフェンバレレート;エチオン;エトフェンプロックス;エトプロホス;エトリムホス;フェナミホス;フェンブタチンオキシド;フェノチオカルブ;フェンプロパトリン;フェンピラド;フェンチオン;フルアジナム;フルシクロクスロン;フルシトリネート;フルフェノクスロン;フルフェンプロックス;ホノホス;ホスチアゼート;フブフェンプロックス;HCH;ヘキサフルムロン;ヘキシチアゾクス;IKI-220;イプロベンホス;イソフェンホス;イソキサチオン;イベルメクチン;ラムダ-シハロトリン;マラチオン;メカルバム;メスルフェンホス;メタアルデヒド;メトルカルブ;ミルベメクチン;モキシデクチン;ナレッド;NC 184;オメトエート;オキサミル;オキシデメトンM;
【0083】
オキシデプロホス;ペルメトリン;フェントエート;ホレート;ホスメット;ホキシム;ピリミホスM;ピリミホスA;プロメカルブ;プロパホス;プロチオホス;プロトエート;ピラクロホス;ピラダ-フェンチオン;ピレスメトリン;除虫菊;RH 5992;サリチオン;セブホス;スルホテップ;スルプロホス;テブフェンピラド;テブピリムホス;テフルトリン;テメホス;テルバム;テトラクロルビンホス;チアクロプリド;チアメトキサム;チアフェノクス;チオジカルブ;チオファノクス;チオナジン;チューリンゲンシン(thuringiensin);トラロメトリン;トリアラセン(triarathen);トリアゾホス;トリアズロン;トリクロルホン;トリフルムロン;トリメタカルブ;バミドチオン;キシリカルブ;YI 5301/5302;ゼータメトリン;DPX-MP062;RH-2485;D 2341又はXMC(3,5-キシリル-メチルカルバメート)。
【0084】
前記の動物有害生物にはたとえば欧州特許出願EP-A-736 252の5頁55行〜6頁55行に記載のものがある。従って、そこに記載の有害生物は参照により本発明の内容に含まれる。
本発明の化合物を使用すれば線虫類の有害生物を駆除することも可能である。その種の有害生物の例は次のとおりである:
【0085】
ネコブセンチュウ、シストセンチュウ及びクキ・ヨウセンチュウ;
特にHeterodera属のHeterodera schachtii、Heterodera avenae及びHeterodera trifoliiなど; Globodera属のGlobodera rostochiensisなど; Meloidogyne属のMeloidogyne incognita及びMeloidogyne javanicaなど; Radopholus属のRadopholus simiisなど; Pratylenchus族のPratylenchus neglectans及びPratylenchus penetrans; Tylenchulus族のTylenchulus semipenetransなど; Longidorus、Trichodorus、Xiphinema、Ditylenchus、Apheenchoides及びAnguina; insbesondere MeloidogyneたとえばMeloidogyne incognita及びHeteroderaたとえばHeterodera glycines。
【0086】
本発明の特に重要な態様は、食害を起こす寄生虫からの植物の保護への本発明の式(I)化合物の使用である。
本発明の化合物を使用すれば農業、園芸及び林業部門で植物特に有用植物及び観賞植物又はそうした植物の部分たとえば果実、花、葉、茎、塊茎又は根などに寄生する前記タイプの有害生物を防除する、すなわち抑制又は駆除すると同時に、場合によっては後から成長してくる植物の部分をそうした有害生物からなお保護することができる。
【0087】
対象作物の例は穀類たとえば小麦、大麦、ライ麦、オーツ麦、トウモロコシ及びサトウモロコシ;果実たとえばナシ状果、石果及び軟果たとえばリンゴ、ナシ、プラム、モモ、アーモンド、サクランボ及びしょう果たとえばイチゴ、キイチゴ及びクロイチゴ;マメ科植物たとえばインゲン、ヒラマメ、エンドウ及び大豆;油料植物たとえばナタネ、カラシナ、ケシ、オリーブ、ヒマワリ、ココヤシ、ヒマ、ココア及びラッカセイ;ウリ科植物たとえばマロー、キュウリ及びメロン;繊維料植物たとえばワタ、アマ、アサ及びジュート;柑橘類たとえばオレンジ、レモン、グレープフルーツ及びミカン;野菜類たとえばホウレンソウ、レタス、アスパラガス、キャベツ、ニンジン、タマネギ、トマト、ジャガイモ及びパプリカ;クスノキ科の植物たとえばアボカド、シナモン及びクス;それにタバコ、ナッツ、コーヒー、ナス、サトウキビ、チャ、コショウ、ブドウ、ホップ、バナナ、天然ゴムなどの植物及び観賞植物などである。
【0088】
本発明の化合物のさらなる用途分野は貯蔵品や貯蔵庫の保護及び原料の保護、それにまた衛生部門特に非畜産用を含む家畜の前記タイプの有害生物からの保護特にネコやイヌのノミ、ダニ、センチュウからの保護である。
【0089】
従って本発明は、本発明化合物を少なくとも1つ含有する殺虫剤組成物たとえば乳剤、SC剤、直接噴霧又は希釈用溶液、塗布用ペースト剤、希釈乳剤、水和剤、水溶剤、水分散性剤、粉剤、粒剤及びポリマー物質のマイクロカプセル剤などに関連するが、剤型の選択は所期の目的と一般的な環境に応じて行う。
【0090】
これらの組成物に使用する有効成分は純粋な形すなわちたとえば特定粒径の固体有効成分の形をとるか、又は好ましくは製剤技術で常用される1以上の補助剤たとえば溶媒又は固体担体などのような増量剤、又は界面活性化合物(界面活性剤)と併用する。人間、非畜産用を含む家畜やペットの寄生虫駆除の分野では当然ながら、生理的に許容しうる添加物だけを使用する。
【0091】
製剤用補助剤としてはたとえば固体担体、溶媒、安定剤、「徐放化」補助剤、着色剤及び随意に界面活性化合物(界面活性剤)などを使用する。好適な担体及び補助剤には諸々の常用物質が含まれる。溶媒、固体担体、界面活性化合物、非イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤などのような補助剤、及び本発明に従って組成物に使用されるさらなる補助剤としては、たとえばEP-A-736 252の7頁51行〜8頁39行に記載のものなどが検討対象となる。
【0092】
作物保護及び人間や非畜産用を含む家畜に使用する組成物は一般に、有効成分含有量が0.1〜99%特に0.1〜95%、1以上の固形又は液体担体含有量が1〜99.9%特に5〜99.9%、界面活性剤含有量が0〜25%特に0.1〜20%である(%はいずれも重量%)。商品としては濃縮物として製剤するのが好ましいであろうが、エンドユーザーは通常、ずっと低濃度の希釈製剤として使用することになろう。
【0093】
好ましい作物保護製品は特に次のような成分組成(重量%)となる:
【0094】
乳剤 :
有効成分 1〜90%好ましくは5〜20%
界面活性剤 1〜30%好ましくは10〜20%
溶媒 5〜98%好ましくは70〜85%
【0095】
粉剤 :
有効成分 0.1〜10%好ましくは0.1〜1%
固体担体 99.9〜90%好ましくは99.9〜99%
【0096】
SC 剤 :
有効成分 5〜75%好ましくは10〜50%
水 94〜24%好ましくは88〜30%
界面活性剤 1〜40%好ましくは2〜30%
【0097】
水和剤 :
有効成分 0.5〜90%好ましくは1〜80%
界面活性剤 0.5〜20%好ましくは1〜15%
固体担体 5〜99%好ましくは15〜98%
【0098】
粒剤 :
有効成分 0.5〜30%好ましくは3〜15%
固体担体 99.5〜70%好ましくは97〜85%
【0099】
本発明の組成物はまた、さらなる固体又は液体補助剤たとえば植物油又はエポキシ化植物油(例: エポキシ化したやし油、菜種油又は大豆油)などのような安定剤たとえばシリコーン油などのような消泡剤、防腐剤、粘度調整剤、結合剤及び/又は粘着付与剤、並びに肥料又は特別の効果を実現するための他有効成分たとえば殺ダニ剤、殺菌剤、防カビ剤、殺線虫剤、軟体動物駆除剤又は選択性除草剤などを含有してもよい。
【0100】
本発明の作物保護製品は周知の要領で、補助剤の不存在下にたとえば固体有効成分又は有効成分の混合物を粉砕、篩い分け及び/又は圧縮して、たとえば特定の粒径とすることにより、また1以上の補助剤の存在下にたとえば有効成分又は有効成分の混合物を補助剤と共に混和及び/又は粉砕することにより、製造する。本発明は同様に本発明の組成物のこうした製造方法に、また式(I)化合物のこれら組成物の製造への使用に、関する。
【0101】
本発明はまた、作物保護製品の施用方法すなわち前記タイプの有害生物の防除方法たとえば所期の目的と一般的な環境に応じて選択されるスプレー、噴霧、打粉、被覆、粉衣、散布、注入などの方法にも、また前記タイプの有害生物の防除への該組成物の使用にも関連する。有効成分の一般的な使用濃度は0.1〜1000ppm好ましくは0.1〜500ppmである。有効成分のヘクタールあたり使用量は一般に1〜2000g/ha特に10〜1000g/ha好ましくは20〜600g/haである。
【0102】
作物保護分野の好ましい施用方法は葉への散布(葉面散布)であり、施用頻度及び量は問題の有害生物の蔓延リスク次第である。しかし有効成分は液剤として植物の生育場所にしみ込ませるか又は固体たとえば粒剤の形で植物の生育場所たとえば土壌中に混ぜ込めば(土壌散布)、根から植物に浸透することができる(浸透移行作用)。水稲の場合、そうした粒剤を定量、湛水散布すればよい。
【0103】
本発明の作物保護製品はまた、植物繁殖材料たとえば果実、塊茎又は穀物などのような種苗、又はさし木などを有害生物から保護するうえでも好適である。繁殖材料は播種・栽植前に組成物で処理する(たとえば種子を粉衣する)ことができる。本発明の有効成分は穀物に適用することも可能であり(被覆)、それには種子を液剤に浸すか、又は固体製剤で被覆する。組成物は繁殖材料の播種・栽植時にその現場に、たとえば播種時に播き溝に、散布することもできる。本発明はまた、こうした植物繁殖材料の処理方法及びそのようにして処理した植物繁殖材料にも関する。
【実施例】
【0104】
合成実施例 : 遊離塩基の合成
実施例 P1.1: 4 ” - デソキシ -4 ” -epi-(N-3- フルオロフェニルメチル - アミノ )- アベルメクチン B1
1.0gの4”-デソキシ-4”-epi-アミノ-アベルメクチンB1を12mlのテトラヒドロフランに溶解する。1.8mlの酢酸、0.2mlの水及び0.18mlの3-フルオロベンズアルデヒドを加える。次に90mgのシアノボロ水素化ナトリウムを加える。混合物を室温で12時間かき混ぜる。酢酸エチルと飽和塩化ナトリウム溶液で抽出し、有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、溶媒を留去する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、4”-デソキシ-4”-epi-(N-3-フルオロフェニルメチル-アミノ)-アベルメクチンB1を得る。
【0105】
実施例 P1.2: 4 ” - デソキシ -4 ” -epi-N- エチルアミノ - アベルメクチン B1
4.0gの4”-デソキシ-4”-epi-アミノ-アベルメクチンB1を24mlの酢酸エチルに溶解する。7.4mlのヨウ化エチルと24mlの炭酸水素ナトリウム(1N水溶液)を加える。混合物を室温で14時間激しくかき混ぜる。次に分液して、有機相を硫酸ナトリウムで脱水し溶媒を留去する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、4”-デソキシ-4”-epi-N-エチルアミノ-アベルメクチンB1を得る。
【0106】
実施例 P1.3: 4 ” - デソキシ -4 ” -epi-N-( イソプロポキシカルボニル - メチル )- アミノ - アベルメクチン B1
300mgの4”-デソキシ-4”-epi-アミノ-アベルメクチンB1を3mlの酢酸エチルに溶解する。620mgのブロモ酢酸イソプロピルと3mlの炭酸水素ナトリウム(1N水溶液)を加える。混合物を室温で18時間激しくかき混ぜる。次に分液して、有機相を硫酸ナトリウムで脱水し溶媒を留去する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、4”-デソキシ-4”-epi-N-(イソプロポキシ-カルボニル-メチル)-アミノ-アベルメクチンB1を得る。
【0107】
実施例 P2.1: 4 ” - デソキシ -4 ” -epi-(N- メチル -N-1- プロペン -3- イル - アミノ )- アベルメクチン B1
600mgの4”-デソキシ-4”-epi-メチルアミノ-アベルメクチンB1を6mlの酢酸エチルに溶解する。0.56mlの臭化アリルと6mlの炭酸水素ナトリウム(1N水溶液)を加える。混合物を60℃で18時間激しくかき混ぜてから冷却する。次に分液して有機相を硫酸ナトリウムで脱水し溶媒を留去する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、4”-デソキシ-4”-epi-(N-メチル-N-1-プロペン-3-イル-アミノ)-アベルメクチンB1を得る。
【0108】
実施例 P2.2: 4 ” - デソキシ -4 ” -epi-(N-2- ヒドロキシエチル -N- メチルアミノ )- アベルメクチン B1
ステップ1: 4.55gの4”-デソキシ-4”-epi-メチルアミノ-アベルメクチンB1を45mlの酢酸エチルに溶解する。8.6gのブロモ酢酸エチルと45mlの炭酸水素ナトリウム(1N水溶液)を加える。混合物を60℃で18時間激しくかき混ぜてから冷却する。次に分液して、有機相を硫酸ナトリウムで脱水し溶媒を留去する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、4”-デソキシ-4”-epi-(N-メチル-N-エトキシカルボニルメチル-アミノ)-アベルメクチンB1を得る。
【0109】
ステップ2: 300mgの4”-デソキシ-4”-epi-(N-メチル-N-エトキシカルボニルメチル-アミノ)-アベルメクチンB1を6mlのトルエンに溶解する。室温でかき混ぜながら、1.3mlのジイソブチルアルミニウム水素化物(1.2mol/lトルエン溶液)を加える。15分後、酢酸エチルと飽和塩化アンモニウム溶液で抽出する。次に分液して、有機相を硫酸ナトリウムで脱水し溶媒を留去する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール)で精製し、4”-デソキシ-4”-epi-(N-2-ヒドロキシエチル-N-メチルアミノ)-アベルメクチンB1を得る。
【0110】
実施例 P2.3: 4 ” - デソキシ -4 ” -epi-(N- イソプロピル -N- メチルアミノ )- アベルメクチン B1
2.0gの4”-デソキシ-4”-epi-イソプロピルアミノ-アベルメクチンB1を20mlの酢酸エチルに溶解する。4mlのヨウ化メチルと20mlの炭酸水素ナトリウム(1N水溶液)を加え、混合物を60℃で14時間激しくかき混ぜてから冷却する。次に分液して有機相を硫酸ナトリウムで脱水し溶媒を留去する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製し、4”-デソキシ-4”-epi-(N-イソプロピル-N-メチルアミノ)-アベルメクチンB1を得る。
【0111】
実施例 P2.4: 4 ” - デソキシ -4 ” -epi-(N- イソプロピル -N- メチルアミノ )- アベルメクチン B1
9.14gの4”-デソキシ-4”-epi-イソプロピルアミノ-アベルメクチンB1を100mlのメタノールに溶解する。15mlのピバリン酸と25mlのホルムアルデヒド溶液(37%水溶液)を加える。次に0.7gのシアノボロ水素化ナトリウムを加える。混合物を室温で1時間かき混ぜてからメタノールを減圧留去し、残渣を酢酸エチルと飽和炭酸水素ナトリウム溶液で抽出する。分液後、有機相を硫酸ナトリウムで脱水し溶媒を留去する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール)で精製し、4”-デソキシ-4”-epi-(N-イソプロピル-N-メチルアミノ)-アベルメクチンB1を得る。
【0112】
実施例 P2.5: 4 ” - デソキシ -4 ” -epi-(N- カルボキシメチル -N- メチルアミノ )- アベルメクチン B1
ステップ1: 10gの4”-デソキシ-4”-epi-メチルアミノ-アベルメクチンB1を100mlの酢酸エチルに溶解する。15.6gのブロモ酢酸ベンジルと100mlの炭酸水素ナトリウム(1N水溶液)を加える。混合物を60℃で5日間激しくかき混ぜてから冷却する。次に分液して有機相を硫酸ナトリウムで脱水し溶媒を留去する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、4”-デソキシ-4”-epi-(N-ベンジルオキシカルボニル-メチル-N-メチルアミノ)-アベルメクチンB1を得る。
【0113】
ステップ2: 7.8gの4”-デソキシ-4”-epi-(N-ベンジルオキシカルボニル-メチル-N-メチルアミノ)-アベルメクチンB1を100mlのテトラヒドロフランに溶解する。780mgのパラジウム(5% Pd/炭素)を加えて、標準圧、室温で水素添加する。1時間後には水素の吸収が止んでいる。混合物をCeliteでろ過し溶媒を留去して、4”-デソキシ-4”-epi-(N-カルボキシメチル-N-メチルアミノ)-アベルメクチンB1を得る。
【0114】
実施例 P2.6: 4 ” - デソキシ -4 ” -epi-(N- カルボキシメチル -N- メチルアミノ )- アベルメクチン B1
ステップ1: 15gの4”-デソキシ-4”-epi-メチルアミノ-アベルメクチンB1を120mlの酢酸エチルに溶解する。26gのブロモ酢酸メチルと120mlの炭酸水素ナトリウム(1N水溶液)を加える。混合物を60℃で5日間激しくかき混ぜてから冷却する。次に分液して有機相を硫酸ナトリウムで脱水し溶媒を留去する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、4”-デソキシ-4”-epi-(N-メトキシカルボニル-メチル-アミノ-N-メチル)-アベルメクチンB1を得る。
【0115】
ステップ2: 10gの”-デソキシ-4”-epi-(N-メトキシカルボニル-メチル-アミノ-N-メチル)-アベルメクチンB1を90mlのテトラヒドロフランに溶解する。10mlの水と440mgの水酸化リチウム一水和物を加え、室温で14時間かき混ぜる。次に水とジエチルエーテルで抽出し、水相を分離し凍結乾燥する。残渣を酢酸エチルとクエン酸(10%水溶液)で抽出し、有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、溶媒を留去して、4”-デソキシ-4”-epi-(N-カルボキシメチル-N-メチルアミノ)-アベルメクチンB1を得る。
【0116】
実施例 P2.7: 4 ” - デソキシ -4 ” -epi-(N- エチル -N- メチルアミノ )- アベルメクチン B1
8.0gの4”-デソキシ-4”-epi-メチルアミノ-アベルメクチンB1を50mlの酢酸エチルに溶解する。15mlのヨウ化エチルと50mlの炭酸水素ナトリウム(1N水溶液)を加える。混合物を60℃で2日間激しくかき混ぜる。次に分液して有機相を硫酸ナトリウムで脱水し溶媒を留去する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール)で精製し、4”-デソキシ-4”-epi-(N-エチル-N-メチルアミノ)-アベルメクチンB1を得る。
【0117】
実施例 P2.8: 4 ” - デソキシ -4 ” -epi-{N-[(1- ベンジルオキシカルボニル - エチルカルバモイル )- メチル ]-N- メチルアミノ }- アベルメクチン B1
500mgの4”-デソキシ-4”-epi-(N-カルボキシメチル-N-メチルアミノ)-アベルメクチンB1を5mlの酢酸エチルに溶解し、次に170mgのL-アラニンベンジルエステル、72mgの1-ヒドロキシ-7-アザ-ベンゾトリアゾール及び110mgのN,N-ジシクロヘキシルカルボジイミドを加える。室温で7日間かき混ぜ、次に混合物を酢酸エチルと炭酸水素ナトリウム(1N水溶液)で抽出し、有機相を硫酸ナトリウムで脱水し溶媒を留去する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、4”-デソキシ-4”-epi-{N-[(1-ベンジルオキシカルボニル-エチルカルバモイル)-メチル]-N-メチルアミノ}-アベルメクチンB1を得る。
【0118】
実施例 P2.9: 4 ” - デソキシ -4 ” -epi-{N-[(1- カルボキシ - エチルカルバモイル )- メチル ]-N- メチルアミノ }- アベルメクチン B1
160mgの4”-デソキシ-4”-epi-{N-[(1-ベンジルオキシカルボニル-エチルカルバモイル)-メチル]-N-メチルアミノ}-アベルメクチンB1を10mlのテトラヒドロフランに溶解する。50mgのパラジウム(5% Pd/炭素)を加え、標準圧、室温で水素添加する。3時間後、水素の吸収は止んでいる。混合物をCeliteでろ過し溶媒を留去して、4”-デソキシ-4”-epi-{N-[(1-カルボキシ-エチルカルバモイル)-メチル]-N-メチルアミノ}-アベルメクチンB1を得る。
【0119】
実施例 P2.10: 4 ” - デソキシ -4 ” -epi-[N-(2- ヒドロキシ -2- メチル - プロピル )-N- メチルアミノ ]- アベルメクチン B1
300mgの4”-デソキシ-4”-epi-(N-メチル-N-エトキシカルボニルメチル-アミノ)-アベルメクチンB1 (P2.2のステップ1に由来)を6mlのテトラヒドロフランに溶解する。室温でかき混ぜながら0.64mlのメチルマグネシウム臭化物(3mol/lジエチルエーテル溶液)を加える。1時間後、酢酸エチルと飽和塩化アンモニウム溶液で抽出する。次に分液し、有機相を硫酸ナトリウムで脱水し溶媒を留去する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール)で精製し、4”-デソキシ-4”-epi-[N-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロピル)-N-メチルアミノ]-アベルメクチンB1を得る。
【0120】
実施例 P3.1: 4 ” - デソキシ -4 ” -epi-[N,N- ビス (1- フェニル -1- プロペン -3- イル ) アミノ ]- アベルメクチン B1
3.48gの4”-デソキシ-4”-epi-アミノ-アベルメクチンB1を40mlの酢酸エチルに溶解する。4.62gの3-ブロモ-1-フェニル-1-プロペンと40mlの炭酸水素ナトリウム(1N水溶液)を加える。混合物を60℃で3日間激しくかき混ぜてから冷却する。次に分液して、有機相を硫酸ナトリウムで脱水し溶媒を留去する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、4”-デソキシ-4”-epi-[N,N-ビス(1-フェニル-1-プロペン-3-イル)アミノ]-アベルメクチンB1を得る。
【0121】
実施例 P3.2: 4 ” - デソキシ -4 ” -epi-( アゼチジン -1- イル )- アベルメクチン B1
300mgの4”-デソキシ-4”-epi-アミノ-アベルメクチンB1を1mlのトルエンに溶解する。0.106mlの1,3-ジブロモプロパンと1mlの炭酸水素ナトリウム(1N水溶液)を加える。混合物を90℃で24時間激しくかき混ぜてから冷却する。次に分液して、有機相を硫酸ナトリウムで脱水し溶媒を留去する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール)で精製し、4”-デソキシ-4”-epi-(アゼチジン-1-イル)-アベルメクチンB1を得る。
【0122】
実施例 P3.3: 4 ” - デソキシ -4 ” -epi-[N,N- ビス (3,3- ジメチル - ブチル ) アミノ ]- アベルメクチン B1
0.87gの4”-デソキシ-4”-epi-アミノ-アベルメクチンB1を10mlのテトラヒドロフランに溶解する。1mlのピバリン酸、0.1mlの水及び0.60gの3,3-ジメチルブチルアルデヒドを加える。次に0.38gのシアノボロ水素化ナトリウムを加える。混合物を室温で14時間かき混ぜる。次に酢酸エチルと炭酸水素ナトリウム(1N水溶液)で抽出し、有機相を硫酸ナトリウムで脱水し溶媒を留去する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、4”-デソキシ-4”-epi-[N,N-ビス(3,3-ジメチル-ブチル)アミノ]-アベルメクチンB1を得る。
【0123】
式 (I) の塩類の合成
実施例 P4.1: 4 ” - デオキシ -4 ” -epi-N,N- ジメチルアンモニウム - アベルメクチン B1 安息香酸塩の合成
500mgの4”-デオキシ-4”-epi-N,N-ジメチルアミノ-アベルメクチンB1と67mgの安息香酸を5mlのジクロロメタンに溶解する。溶媒を留去し、残渣をジエチルエーテルに懸濁させ、ガラスフリットでろ取する。ろ過残渣をジエチルエーテルで洗い、フリット上で風乾する。4”-デオキシ-4”-epi-N,N-ジメチルアンモニウム-アベルメクチンB1安息香酸塩が得られる。
【0124】
実施例 P4.2: 4 ” - デオキシ -4 ” -epi-N,N- ジメチルアンモニウム - アベルメクチン B1 マレイン酸塩 (1:1) の合成
500mgの4”-デオキシ-4”-epi-N,N-ジメチルアミノ-アベルメクチンB1と64mgのマレイン酸を5mlのジクロロメタンに溶解する。溶媒を留去し、残渣をジエチルエーテルに懸濁させ、ガラスフリットでろ取する。ろ過残渣をジエチルエーテルで洗い、フリット上で風乾する。4”-デオキシ-4”-epi-N,N-ジメチルアンモニウム-アベルメクチンB1マレイン酸塩が得られる。
【0125】
実施例 P4.3: 4 ” - デオキシ -4 ” -epi-N,N- ジメチルアンモニウム - アベルメクチン B1 サリチル酸塩の合成
500mgの4”-デオキシ-4”-epi-N,N-ジメチルアミノ-アベルメクチンB1と76mgのサリチル酸を5mlのジクロロメタンに溶解する。溶媒を留去し、残渣をジエチルエーテルに懸濁させ、ガラスフリットでろ取する。ろ過残渣をジエチルエーテルで洗い、フリット上で風乾する。4”-デオキシ-4”-epi-N,N-ジメチルアンモニウム-アベルメクチンB1サリチル酸塩が得られる。
【0126】
実施例 P4.4: 4 ” - デオキシ -4 ” -epi-N,N- ジメチルアンモニウム - アベルメクチン B1 クエン酸塩 (1:1) の合成
500mgの4”-デオキシ-4”-epi-N,N-ジメチルアミノ-アベルメクチンB1と106mgのクエン酸を5mlのジクロロメタンに溶解する。溶媒を留去し、残渣をジエチルエーテルに懸濁させ、ガラスフリットでろ取する。ろ過残渣をジエチルエーテルで洗い、フリット上で風乾する。4”-デオキシ-4”-epi-N,N-ジメチルアンモニウム-アベルメクチンB1クエン酸塩が得られる。
【0127】
実施例 P4.5: 4 ” - デオキシ -4 ” -epi-N,N- ジメチルアンモニウム - アベルメクチン B1 ベンゼンスルホン酸塩の合成
500mgの4”-デオキシ-4”-epi-N,N-ジメチルアミノ-アベルメクチンB1と87mgのベンゼンスルホン酸を5mlのアセトニトリルに溶解する。溶媒を留去し、残渣をジエチルエーテルに懸濁させ、ガラスフリットでろ取する。ろ過残渣をジエチルエーテルで洗い、フリット上で風乾する。4”-デオキシ-4”-epi-N,N-ジメチルアンモニウム-アベルメクチンB1ベンゼンスルホン酸塩が得られる。
【0128】
実施例 P5.1: 4 ” - デオキシ -4 ” -epi-N- イソプロピルアンモニウム - アベルメクチン B1 安息香酸塩の合成
300mgの4”-デオキシ-4”-epi-N-イソプロピルアミノ-アベルメクチンB1と38mgの安息香酸を1mlのアセトニトリルに溶解する。溶媒を留去し、残渣を少量のヘキサンに懸濁させ、ガラスフリットでろ取する。ろ過残渣をジエチルエーテルで洗い、フリット上で風乾する。4”-デオキシ-4”-epi-N-イソプロピルアンモニウム-アベルメクチンB1安息香酸塩が得られる。
【0129】
実施例 P5.2: 4 ” - デオキシ -4 ” -epi-N- イソプロピルアンモニウム - アベルメクチン B1 マレイン酸塩 (1:1) の合成
300mgの4”-デオキシ-4”-epi-N-イソプロピルアミノ-アベルメクチンB1と36mgのマレイン酸を1mlのアセトニトリルに溶解し、3mlのトルエンを、次いで20mlのヘキサンを加える。混合物をガラスフリットでろ取し、ヘキサンで洗い、フリット上で風乾する。4”-デオキシ-4”-epi-N-イソプロピルアンモニウム-アベルメクチンB1マレイン酸塩が得られる。
【0130】
実施例 P5.3: 4 ” - デオキシ -4 ” -epi-N- イソプロピルアンモニウム - アベルメクチン B1 サリチル酸塩の合成
300mgの4”-デオキシ-4”-epi-N-イソプロピルアミノ-アベルメクチンB1と43mgのサリチル酸を1mlのアセトニトリルに溶解し、3mlのトルエンを、次いで20mlのヘキサンを加える。混合物をガラスフリットでろ取し、ヘキサンで洗い、フリット上で風乾する。4”-デオキシ-4”-epi-N-イソプロピルアンモニウム-アベルメクチンB1サリチル酸塩が得られる。
【0131】
実施例 P5.4: 4 ” - デオキシ -4 ” -epi-N- イソプロピルアンモニウム - アベルメクチン B1 クエン酸塩 (1:1) の合成
300mgの4”-デオキシ-4”-epi-N-イソプロピルアミノ-アベルメクチンB1と65mgのクエン酸を1mlのアセトニトリルに溶解し、3mlのトルエンを、次いで20mlのヘキサンを加える。混合物をガラスフリットでろ取し、ヘキサンで洗い、フリット上で風乾する。4”-デオキシ-4”-epi-N-イソプロピルアンモニウム-アベルメクチンB1クエン酸塩が得られる。
【0132】
実施例 P5.5: 4 ” - デオキシ -4 ” -epi-N- イソプロピルアンモニウム - アベルメクチン B1 ベンゼンスルホン酸塩の合成
300mgの4”-デオキシ-4”-epi-N-イソプロピルアミノ-アベルメクチンB1と49mgのベンゼンスルホン酸を1mlのアセトニトリルに溶解し、3mlのトルエンを、次いで20mlのヘキサンを加える。混合物をガラスフリットでろ取し、ヘキサンで洗い、フリット上で風乾する。4”-デオキシ-4”-epi-N-イソプロピルアンモニウム-アベルメクチンB1クエン酸塩が得られる。
【0133】
実施例 P6.1: 以上の合成実施例と同様にして、表 1 〜 60 に記載の化合物が合成可能である。
【0134】
表A: 式(I)化合物は特に下記の酸を用いて合成することができる:
【0135】
【表1】
【0136】
【表2】
【0137】
【表3】
【0138】
【表4】
【0139】
【表5】
【0140】
【表6】
【0141】
【表7】
【0142】
【表8】
【0143】
【表9】
【0144】
【表10】
【0145】
【表11】
【0146】
【表12】
【0147】
【表13】
【0148】
【表14】
表 1: R1がイソプロピルであり、R2とR3が水素であり、またX-がその都度表AのA.1〜A.153に記載の酸のうち1つの陰イオンである式(I)化合物。
表 2: R1がイソプロピルであり、R2がメチルであり、R3がメチルであり、またX-がその都度表AのA.1〜A.153に記載の酸のうち1つの陰イオンである式(I)化合物。
表 3: R1がイソプロピルであり、R2がメチルであり、R3がエチルであり、またX-がその都度表AのA.1〜A.153に記載の酸のうち1つの陰イオンである式(I)化合物。
表 4: R1がイソプロピルであり、R2がメチルであり、R3がn-プロピルであり、またX-がその都度表AのA.1〜A.153に記載の酸のうち1つの陰イオンである式(I)化合物。
【0149】
表 5: R1がイソプロピルであり、R2がメチルであり、R3がイソプロピルであり、またX-がその都度表AのA.1〜A.153に記載の酸のうち1つの陰イオンである式(I)化合物。
表 6: R1がイソプロピルであり、R2がメチルであり、R3がn-ブチルであり、またX-がその都度表AのA.1〜A.153に記載の酸のうち1つの陰イオンである式(I)化合物。
表 7: R1がイソプロピルであり、R2がメチルであり、R3がイソブチルであり、またX-がその都度表AのA.1〜A.153に記載の酸のうち1つの陰イオンである式(I)化合物。
表 8: R1がイソプロピルであり、R2がメチルであり、R3がsec-ブチルであり、またX-がその都度表AのA.1〜A.153に記載の酸のうち1つの陰イオンである式(I)化合物。
【0150】
表 9: R1がイソプロピルであり、R2がメチルであり、R3がtert-ブチルであり、またX-がその都度表AのA.1〜A.153に記載の酸のうち1つの陰イオンである式(I)化合物。
【0151】
表 10: R1がイソプロピルであり、R2とR3がエチルであり、またX-がその都度表AのA.1〜A.153に記載の酸のうち1つの陰イオンである式(I)化合物。
表 11: R1がイソプロピルであり、R2がメチルであり、R3が-CH2-CH=CH2であり、またX-がその都度表AのA.1〜A.153に記載の酸のうち1つの陰イオンである式(I)化合物。
表 12: R1がイソプロピルであり、R2がメチルであり、R3が-CH2-C(=O)OC2H5であり、またX-がその都度表AのA.1〜A.153に記載の酸のうち1つの陰イオンである式(I)化合物。
【0152】
表 13: R1がイソプロピルであり、R2がメチルであり、R3がベンジルであり、またX-がその都度表AのA.1〜A.153に記載の酸のうち1つの陰イオンである式(I)化合物。
表 14: R1がイソプロピルであり、R2とR3が全体として-CH2- CH2-CH2-であり、またX-がその都度表AのA.1〜A.153に記載の酸のうち1つの陰イオンである式(I)化合物。
表 15: R1がイソプロピルであり、R2とR3が全体として-CH2- CH2-CH2-CH2-であり、またX-がその都度表AのA.1〜A.153に記載の酸のうち1つの陰イオンである式(I)化合物。
【0153】
表 16: R1がイソプロピルであり、R2がメチルであり、R3が-CH2-CH2-OHであり、またX-がその都度表AのA.1〜A.153に記載の酸のうち1つの陰イオンである式(I)化合物。
表 17: R1がイソプロピルであり、R2がメチルであり、R3が-CH2-C(CH3)OHであり、またX-がその都度表AのA.1〜A.153に記載の酸のうち1つの陰イオンである式(I)化合物。
【0154】
表 18: R1がイソプロピルであり、R2が水素であり、R3がエチルであり、またX-がその都度表AのA.1〜A.153に記載の酸のうち1つの陰イオンである式(I)化合物。
【0155】
表 19: R1がイソプロピルであり、R2が水素であり、R3が-CH2-CH=CH2であり、またX-がその都度表AのA.1〜A.153に記載の酸のうち1つの陰イオンである式(I)化合物。
【0156】
表 20: R1がイソプロピルであり、R2が水素であり、R3が-CH2-CH≡CHであり、またX-がその都度表AのA.1〜A.153に記載の酸のうち1つの陰イオンである式(I)化合物。
表 21: R1がイソプロピルであり、R2がメチルであり、R3が-CH2-CH≡CHであり、またX-がその都度表AのA.1〜A.153に記載の酸のうち1つの陰イオンである式(I)化合物。
表 22: R1がイソプロピルであり、R2が水素であり、R3がイソプロピルであり、またX-がその都度表AのA.1〜A.153に記載の酸のうち1つの陰イオンである式(I)化合物。
表 23: R1がイソプロピルであり、R2が水素であり、R3がn-プロピルであり、またX-がその都度表AのA.1〜A.153に記載の酸のうち1つの陰イオンである式(I)化合物。
【0157】
表 24: R1がイソプロピルであり、R2が水素であり、R3がn-ブチルであり、またX-がその都度表AのA.1〜A.153に記載の酸のうち1つの陰イオンである式(I)化合物。
表 25: R1がイソプロピルであり、R2が水素であり、R3が-CH2-CH(CH3)2であり、またX-がその都度表AのA.1〜A.153に記載の酸のうち1つの陰イオンである式(I)化合物。
表 26: R1がイソプロピルであり、R2が水素であり、R3が
【化3】
であり、またX-がその都度表AのA.1〜A.153に記載の酸のうち1つの陰イオンである式(I)化合物。
【0158】
表 27: R1がイソプロピルであり、R2が水素であり、R3が
【化4】
であり、またX-がその都度表AのA.1〜A.153に記載の酸のうち1つの陰イオンである式(I)化合物。
【0159】
表 28: R1がイソプロピルであり、R2が水素であり、R3が-CH2-C(=O)C2H5であり、またX-がその都度表AのA.1〜A.153に記載の酸のうち1つの陰イオンである式(I)化合物。
【0160】
表 29: R1がイソプロピルであり、R2が水素であり、R3が-CH2-C6H4-O-CF2Hであり、またX-がその都度表AのA.1〜A.153に記載の酸のうち1つの陰イオンである式(I)化合物。
表 30: R1がイソプロピルであり、R2がメチルであり、R3が-CH2-CH=CH-C(=O)OCH2C(=O)C6H5であり、またX-がその都度表AのA.1〜A.153に記載の酸のうち1つの陰イオンである式(I)化合物。
【0161】
表 31: R1がsec-ブチルであり、R2とR3が水素であり、またX-がその都度表AのA.1〜A.153に記載の酸のうち1つの陰イオンである式(I)化合物。
表 32: R1がsec-ブチルであり、R2がメチルであり、R3がメチルであり、またX-がその都度表AのA.1〜A.153に記載の酸のうち1つの陰イオンである式(I)化合物。
表 33: R1がsec-ブチルであり、R2がメチルであり、R3がエチルであり、またX-がその都度表AのA.1〜A.153に記載の酸のうち1つの陰イオンである式(I)化合物。
表 34: R1がsec-ブチルであり、R2がメチルであり、R3がn-プロピルであり、またX-がその都度表AのA.1〜A.153に記載の酸のうち1つの陰イオンである式(I)化合物。
表 35: R1がsec-ブチルであり、R2がメチルであり、R3がイソプロピルであり、またX-がその都度表AのA.1〜A.153に記載の酸のうち1つの陰イオンである式(I)化合物。
【0162】
表 36: R1がsec-ブチルであり、R2がメチルであり、R3がn-ブチルであり、またX-がその都度表AのA.1〜A.153に記載の酸のうち1つの陰イオンである式(I)化合物。
表 37: R1がsec-ブチルであり、R2がメチルであり、R3がイソブチルであり、またX-がその都度表AのA.1〜A.153に記載の酸のうち1つの陰イオンである式(I)化合物。
表 38: R1がsec-ブチルであり、R2がメチルであり、R3がsec-ブチルであり、またX-がその都度表AのA.1〜A.153に記載の酸のうち1つの陰イオンである式(I)化合物。
表 39: R1がsec-ブチルであり、R2がメチルであり、R3がtert-ブチルであり、またX-がその都度表AのA.1〜A.153に記載の酸のうち1つの陰イオンである式(I)化合物。
【0163】
表 40: R1がsec-ブチルであり、R2とR3がエチルであり、またX-がその都度表AのA.1〜A.153に記載の酸のうち1つの陰イオンである式(I)化合物。
表 41: R1がsec-ブチルであり、R2がメチルであり、R3が-CH2-CH=CH2であり、またX-がその都度表AのA.1〜A.153に記載の酸のうち1つの陰イオンである式(I)化合物。
表 42: R1がsec-ブチルであり、R2がメチルであり、R3が-CH2-C(=O)OC2H5であり、またX-がその都度表AのA.1〜A.153に記載の酸のうち1つの陰イオンである式(I)化合物。
表 43: R1がsec-ブチルであり、R2がメチルであり、R3がベンジルであり、またX-がその都度表AのA.1〜A.153に記載の酸のうち1つの陰イオンである式(I)化合物。
【0164】
表 44: R1がsec-ブチルであり、R2とR3が全体として-CH2- CH2-CH2-であり、またX-がその都度表AのA.1〜A.153に記載の酸のうち1つの陰イオンである式(I)化合物。
表 45: R1がsec-ブチルであり、R2とR3が全体として-CH2- CH2-CH2-CH2-であり、またX-がその都度表AのA.1〜A.153に記載の酸のうち1つの陰イオンである式(I)化合物。
表 46: R1がsec-ブチルであり、R2がメチルであり、R3が-CH2-CH2-OHであり、またX-がその都度表AのA.1〜A.153に記載の酸のうち1つの陰イオンである式(I)化合物。
表 47: R1がsec-ブチルであり、R2がメチルであり、R3が-CH2-C(CH3)OHであり、またX-がその都度表AのA.1〜A.153に記載の酸のうち1つの陰イオンである式(I)化合物。
【0165】
表 48: R1がsec-ブチルであり、R2が水素であり、R3がエチルであり、またX-がその都度表AのA.1〜A.153に記載の酸のうち1つの陰イオンである式(I)化合物。
表 49: R1がsec-ブチルであり、R2が水素であり、R3が-CH2-CH=CH2であり、またX-がその都度表AのA.1〜A.153に記載の酸のうち1つの陰イオンである式(I)化合物。
表 50: R1がsec-ブチルであり、R2が水素であり、R3が-CH2-CH≡CHであり、またX-がその都度表AのA.1〜A.153に記載の酸のうち1つの陰イオンである式(I)化合物。
【0166】
表 51: R1がsec-ブチルであり、R2がメチルであり、R3が-CH2-CH≡CHであり、またX-がその都度表AのA.1〜A.153に記載の酸のうち1つの陰イオンである式(I)化合物。
表 52: R1がsec-ブチルであり、R2が水素であり、R3がイソプロピルであり、またX-がその都度表AのA.1〜A.153に記載の酸のうち1つの陰イオンである式(I)化合物。
表 53: R1がsec-ブチルであり、R2が水素であり、R3がn-プロピルであり、またX-がその都度表AのA.1〜A.153に記載の酸のうち1つの陰イオンである式(I)化合物。
【0167】
表 54: R1がsec-ブチルであり、R2が水素であり、R3がn-ブチルであり、またX-がその都度表AのA.1〜A.153に記載の酸のうち1つの陰イオンである式(I)化合物。
表 55: R1がsec-ブチルであり、R2が水素であり、R3が-CH2-CH(CH3)2であり、またX-がその都度表AのA.1〜A.153に記載の酸のうち1つの陰イオンである式(I)化合物。
表 56: R1がsec-ブチルであり、R2が水素であり、R3が
【化5】
であり、またX-がその都度表AのA.1〜A.153に記載の酸のうち1つの陰イオンである式(I)化合物。
【0168】
表 57: R1がsec-ブチルであり、R2が水素であり、R3が
【化6】
であり、またX-がその都度表AのA.1〜A.153に記載の酸のうち1つの陰イオンである式(I)化合物。
【0169】
表 58: R1がsec-ブチルであり、R2が水素であり、R3が-CH2-C(=)OC2H5であり、またX-がその都度表AのA.1〜A.153に記載の酸のうち1つの陰イオンである式(I)化合物。
表 59: R1がsec-ブチルであり、R2が水素であり、R3が-CH2-C6H4-O-CF2Hであり、またX-がその都度表AのA.1〜A.153に記載の酸のうち1つの陰イオンである式(I)化合物。
表 60: R1がsec-ブチルであり、R2がメチルであり、R3が-CH2-CH=CH-C(=O)OCH2C(=O)C6H5であり、またX-がその都度表AのA.1〜A.153に記載の酸のうち1つの陰イオンである式(I)化合物。
【0170】
以下の表B及びCは、前記式(I)化合物類のC、H及びN組成比の実験値を示す。該化合物類はR1がそれぞれイソプロピル及びsec-ブチルであるアベルメクチン誘導体B1a及びB1bの混合物であり、またその混合比は可変的であるため、表に記載の組成比は理論値ではない。
【0171】
表 B: 次式で示される化合物類の元素分析
【化7】
【0172】
【表15】
【0173】
【表16】
【0174】
【表17】
【0175】
【表18】
【0176】
表 C: 次式で示される化合物類の元素分析
【化8】
【0177】
【表19】
【0178】
作物保護用製剤の配合例 (% は重量 %)
【0179】
微粉砕した有効成分と添加物を混和して乳剤とする。これを水で希釈すれば所望濃度の乳濁液が得られる。
【0180】
【0181】
微粉砕した有効成分と添加物を混和して、微小液滴の散布に適した溶液とする。
【0182】
有効成分をジクロロエタンに溶解し、溶液を担体混合物に噴霧してから溶媒を減圧留去する。
【0183】
【0184】
有効成分と添加物を混合し、混合物を好適な製粉機で粉砕して、水で希釈すれば所望濃度の懸濁液としうる水和剤が得られる。
【0185】
【0186】
微粉砕した有効成分と添加物を混和して乳剤とする。これを水で希釈すれば所望濃度の乳濁液が得られる。
【0187】
【0188】
有効成分と添加物を混合し、混合物を粉砕し、水で湿らせ、押出機にかけ、顆粒とした後、風乾する。
【0189】
【0190】
ミキサーを使用して、ポリエチレングリコールで湿らせたカオリンに微粉砕有効成分を均一に付着させ非飛散性の粒剤とする。
【0191】
【0192】
微粉砕した有効成分と添加物を混合して濃縮懸濁液とする。水で希釈すれば所望濃度の懸濁液が得られる。
【0193】
生物学的実施例
実施例 B1: Spodoptera littoralis に対する作用
ダイズの苗に、試験化合物12.5ppmを含む水性乳濁液をスプレー散布し、スプレー被膜乾燥後の苗にSpodoptera littoralisの第一期幼虫を10頭寄生させてからプラスチック容器に収める。3日後、処理苗と非処理苗について死んだ幼虫の数と食害を比較して個体数の減少率と食害の減少率(活性率)を求める。
【0194】
実施例 B2: Spodoptera littoralis に対する作用 ( 浸透移行性 )
トウモロコシの苗を試験溶液中にさし、6日後に葉を切り落として、ペトリ皿に入れた湿りろ紙上に置き、Spodoptera littoralisのL1期幼虫を12〜15頭寄生させる。4日後、処理群と非処理群について死んだ幼虫の数を比較して個体数の減少率(活性率)を求める。
【0195】
実施例 B3: Heliothis virescens に対する作用
オオタバコガHeliothis virescensの0〜24時間齢卵30〜35個をペトリ皿中の人工栄養層上に置いたろ紙に載せる。次に0.8mlの試験溶液をろ紙に滴下する。6日後に評価する。処理群と非処理群について死んだ卵及び幼虫の数を比較して個体数の減少率(活性率)を求める。
【0196】
実施例 B4: Plutella xylostella 幼虫に対する作用
キャベツの苗に、試験化合物12.5ppmを含む水性乳濁液をスプレー散布し、スプレー被膜乾燥後の苗にコナガPlutella xylostellaの第一期幼虫を10頭寄生させてからプラスチック容器に収める。3日後に評価する。処理苗と非処理苗について死んだ幼虫の数と食害を比較して個体数の減少率と食害の減少率(活性率)を求める。
【0197】
実施例 B5: Frankliniella occidentalis に対する作用
インゲンマメ類の葉をペトリ皿中の寒天上に載せ噴霧室で試験溶液をスプレーする。次に葉に種々の個体数のミカンキイロアザミウマFrankliniella occidentalisを寄生させる。10日後に評価する。処理群と非処理群について死んだ幼虫の数を比較して個体数の減少率(活性率)を求める。
【0198】
実施例 B6: Diabrotica balteata に対する作用
トウモロコシの苗に、試験化合物12.5ppmを含む水性乳濁液をスプレー散布し、スプレー被膜乾燥後の苗にハムシ科Diabrotica balteataの第二期幼虫を10頭寄生させてからプラスチック容器に収める。6日後、処理苗と非処理苗について死んだ幼虫の数を比較して個体数の減少率(活性率)を求める。
【0199】
実施例 B7: Tetranychus urticae に対する作用
インゲンマメ類の苗に種々の個体数のナミハダニTetranychus urticaeを寄生させ、1日後に試験化合物12.5ppmを含む水性乳濁液をスプレー散布する。苗を25℃に6日間保った後で評価する。処理苗と非処理苗について死んだ卵、幼虫及び成虫の数を比較して個体数の減少率(活性率)を求める。
【0200】
表記載の化合物類は前記試験B1〜B7で優れた作用を示す。たとえば特にB.1〜B.4、B.11、B.22、B.29、B.32、B.36、B.41、B.44、B.47、B.51、B.52、B.60、B.70、B.71、B.74、B.82、B.83、B.84、B.86、B.91、B.92及びB.94の化合物は前記試験で有害生物の個体数を80%超減少させる。
Claims (9)
- 以下の式:
X-は陰イオンである;
nは1、2、3又は4である;
R1はC1-C12アルキル、C3-C8シクロアルキル又はC2-C12アルケニルである;
R2は水素、非置換又は一〜五置換型C1-C12アルキル、非置換又は一〜五置換型C2-C12アルケニルである;
R3は水素、非置換又は一〜五置換型C1-C12アルキル、非置換又は一〜五置換型C3-C12シクロアルキル、非置換又は一〜五置換型C2-C12アルケニル、又は非置換又は一〜五置換型C2-C12アルキニルである; もしくは
R2とR3は全体として3〜7員環アルキレン架橋又は4〜7員環アルケニレン架橋を形成するが、その場合、-CH2-基はO、S又はNR4で置換されていてもよい;
また前述のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレン、アルケニレン及びシクロアルキル基の置換基はOH、ハロゲン、ハロ-C1-C2アルキル、CN、NO2、C2-C6アルキニル、C3-C8シクロアルキル、ノルボルニレニル、C3-C8シクロアルケニル; 非置換又は1〜3メチル基置換型C3-C8シクロアルケニル; C3-C8ハロシクロアルキル、C1-C12アルコキシ、C1-C6アルコキシ-C1-C6アルキル、C3-C8シクロアルコキシ、C1-C12ハロアルコキシ、C1-C12アルキルチオ、C3-C8シクロアルキルチオ、C1-C12ハロアルキルチオ、C1-C12アルキルスルフィニル、C3-C8シクロアルキルスルフィニル、C1-C12ハロアルキルスルフィニル、C3-C8ハロシクロアルキルスルフィニル、C1-C12アルキルスルホニル、C3-C8シクロアルキルスルホニル、C1-C12ハロアルキルスルホニル、C3-C8ハロシクロアルキルスルホニル、C2-C8アルケニル、C2-C8アルキニル、NH(C1-C6アルキル)、N(C1-C6アルキル)2、C(=O)R5、-NHC(=O)R6、-P(=O)(OC1-C6アルキル)2;
アリール、ヘテロシクリル、アリールオキシ、ヘテロシクリルオキシ; 及び環に置換基を有する可能性次第でOH、ハロゲン、CN、NO2、C1-C12アルキル、C3-C8シクロアルキル、C1-C12ハロアルキル、C1-C12アルコキシ、C1-C12ハロアルコキシ、C1-C12アルキルチオ、C1-C12ハロアルキルチオ、C1-C6アルコキシ-C1-C6アルキル、ジメチルアミノ-C1-C6アルコキシ、C2-C8アルケニル、C2-C8アルキニル、フェノキシル、フェニル-C1-C6アルキルからなる群より選択される置換基を有する一〜五置換型のアリール、ヘテロシクリル、アリールオキシ及びヘテロシクリルオキシ; 非置換型フェノキシル、又はハロゲン、メトキシ、トリフルオロメチル及びトリフルオロメトキシからなる群より互いに独立に選択される1〜3個の置換基を有する置換型フェノキシル; 非置換型フェニル-C1-C6アルコキシ、又はハロゲン、メトキシ、トリフルオロメチル及びトリフルオロメトキシからなる群より互いに独立に選択される1〜3個の置換基を芳香環に有する置換型フェニル-C1-C6アルコキシ; フェニル-C2-C6アルケニル、フェニルC2-C6アルキニル、メチレンジオキシ、-C(=O)R5、-O-C(=O)R6、-NH-C(=O)R6、NH2、NH(C1-C12アルキル)、N(C1-C12アルキル)2、C1-C6アルキルスルフィニル、C3-C8シクロアルキルスルフィニル、C1-C6ハロアルキルスルフィニル、C3-C8ハロシクロアルキルスルフィニル、C1-C6アルキルスルホニル、C3-C8シクロアルキルスルホニル、C1-C6ハロアルキルスルホニル及びC3-C8ハロシクロアルキルスルホニルからなる群より選択される;
R4はC1-C8アルキル、C3-C8シクロアルキル、C2-C8アルケニル、C2-C8アルキニル、ベンジル又は-C(=O)-R5である;
R5はH、OH、SH、NH2、NH(C1-C12アルキル)、N(C1-C12アルキル)2、C1-C12アルキル、C1-C12ハロアルキル、C1-C12アルコキシ、C1-C12ハロアルコキシ、C1-C6アルコキシ-C1-C6アルコキシ、C1-C12アルキルチオ、C2-C8アルケニルオキシ、C2-C8アルキニルオキシ; フェニル、フェノキシル、ベンジルオキシ、-NH-フェニル、-N(C1-C6アルキル)-フェニル、NH-C1-C6アルキル-C(=O)-R7、-N(C1-C6アルキル)-C1-C6アルキル-C(=O)-R7; 又はハロゲン、C1-C6アルコキシ、C1-C6ハロアルキル及びC1-C6ハロアルコキシからなる群より選択される1〜3個の置換基を芳香環に有するフェニル、フェノキシル、ベンジルオキシ、NH-フェニル又は-N(C1-C6アルキル)-フェニルである;
R6はH、C1-C12アルキル、C1-C12ハロアルキル、C2-C8アルケニル、C2-C8アルキニル、フェニル、ベンジル、NH2、NH(C1-C12アルキル)、N(C1-C12アルキル)2、-NH-フェニル又は-N(C1-C12アルキル)-フェニルである; また
R7はH、OH、C1-C12アルキル、C1-C12アルコキシ、C1-C6アルコキシ-C1-C6アルコキシ、C2-C8アルケニルオキシ、フェニル、フェノキシル、ベンジルオキシ、NH2、NH(C1-C12アルキル)、N(C1-C12アルキル)2、-NH-フェニル又は-N(C1-C12アルキル)-フェニルである。}で示される化合物、及び妥当な場合には、そのE/Z異性体、E/Z異性体混合物又は互変異性体。但し、R2がHでありR3がメチルである場合にはR1はsec-ブチル又はイソプロピルではない。 - 式(I)で示される、R1がsec-ブチル又はイソプロピルである請求項1に記載の化合物。
- 式(I)で示される請求項1に記載の1以上の化合物を有効成分として、遊離体又は農芸化学的に許容しうる塩の形で、1以上の補助剤と共に含有する殺虫剤組成物。
- 害虫防除方法であって、請求項3に記載の組成物を害虫又はその生息場所に施用することを含む方法。
- 1以上の補助剤を含有する請求項3に記載の組成物の製造方法であって、有効成分を補助剤と共に混和及び/又は粉砕するステップを含む方法。
- 請求項3に記載の組成物の製造への、式(I)で示される請求項1に記載の化合物の、遊離体又は農芸化学的に許容しうる塩の形での、使用。
- 請求項3に記載の組成物の、害虫防除への使用。
- 植物繁殖素材の保護のための請求項4に記載の方法であって、繁殖素材又は繁殖素材の植栽現場を処理するステップを含む方法。
- 請求項8に記載の方法で処理した植物繁殖材料。
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