JP2004520257A

JP2004520257A - セメント工業用キルンの耐火性材料及びその使用方法

Info

Publication number: JP2004520257A
Application number: JP2002559363A
Authority: JP
Inventors: ペドロ・ファハルド・ソラ
Original assignee: ペドロ・ファハルド・ソラ
Priority date: 2001-01-26
Filing date: 2001-01-26
Publication date: 2004-07-08
Also published as: EP1357094A1; CA2435576A1; EP1357094B1; ATE438599T1; SK9312003A3; DK1357094T3; US20040087430A1; ES2334882T3; WO2002059057A1; MXPA03006733A; DE60139505D1; CA2435576C; PT1357094E

Abstract

【課題】
【解決手段】本発明は、セメント工業用キルンの耐火性材料及びその使用方法に関する。本発明の材料は、セメント工業用キルンの内部で発生する熱及び物理−化学的変形に反作用し得るように上記キルン内で使用することができる。本発明の組成は、重量比で１０％以上のアンダルサイト（Ａｌ_１１ＳｉＯ_４）、重量比で１０％以上の炭化ケイ素（ＳｉＣ）及び重量比で５％以上の粘土の組み合わせに基づくものである。更に、アンダルサイトに代えてカオリナイト（Ａｌ_４[（ＯＨ）_８（ＳｉＯ_４）_４]）を等しい比率にて使用することが可能てある。上記耐火性材料は、か焼領域２、キルン出口６及び冷却器７内でセメントキルンの内側をライニングするために使用することができる。
【選択図】図１

Description

【説明】
【０００１】
この特許により保護される発明は、セメント工業用キルンの耐火性材料及びその使用方法に関する。
この材料は、セメント工業用キルンの内側をライニングするために使用し又は耐火能力を持たせるためにキルンの特定の領域に配置することができる。
【０００２】
セメント工業では、ある領域では、約１５００℃に達することがある高い作用温度、また、発生する物理的及び化学的反応に耐えるため、上記のセメント製品を製造すべく使用されるキルンの内側をライニングするのに耐火性材料を使用することは一般的である。しかし、耐火性材料の組成が相違することは、また、特に、硬さの程度が相違し、また、同一キルンの異なる部分におけるキルンの温度の相違に起因する変形に対する抵抗性の程度が相違する結果ともなる。本発明は、従来から採用されている材料よりも硬さ及び抵抗性が大きい耐火性材料を実現するものである。
【０００３】
色々な耐火性材料が現在、既知であり且つ使用されているが、これらの材料は全て、特に、高いキルンの温度に起因する漸進的な変形、割れ及び亀裂の点にて、作用上及び機能上の双方にて欠点を有する。従って、今日迄開発された材料を使用することは、本明細書に記載した、本発明の技術的及びコスト上の有利な点に比して常に特定の難点がある。既知の耐火性材料は、ガラス製造坩堝、石灰、二酸化ケイ素、クロム、マグネタイト、酸化アルミニウム及び二酸化ケイ素アルミナガラスを追加するものである（１９７２年ブルーム（Ｂｌｕｍｅ）により出版された、Ｆ：Ｈ：ノートン（Ｎｏｒｔｏｎ）の耐火性材料（Ｒｅｆｒａｃｔａｒｉｏｓ）スペイン語版第１版）及び耐火性レンガの多孔率の変化に関する日本国特許第ＪＰ１１２３０６７９号、プレファブパネルとしての日本国特許第ＪＰ１１１３０４８５号又はガラステキスチャとしての日本国特許第ＪＰ１１２０１６４９号があり、また、材料の形状の配置に関して重要な例は、欧州特許第ＥＰ０９１１５９４号及びプレファブレンガに関するドイツ国特許第ＤＥ１９７２９５８２号がある。これらの全ては、本明細書に記載した本発明以前のものであるが、一般的なものであり、また、本発明と比較して精密ではなく、多くの場合、鉄鋼業用として設計されている。これら全ての発明において、形成される化学的組成又は形態は、セメント工業の特殊性には該まらず、又は、本明細書に記載されたものと比較して詳細でなく且つ十分に確立されていない。
【０００４】
これらの短所は、アンダルサイト（Ａｌ_１１ＳｉＯ_４）のような新しい二酸化ケイ素、炭化ケイ素（ＳｉＣ）のような結晶状固体及び粘土のようなハイドロアルミノシリケート泥土岩といった、本発明の化学的組成物によって解決される。この組成物は、上述した難点を抑制し、また、材料の作用能力及び性能を向上させると共に、その適用は、セメント工業用キルンにて使用することを特に有益にする特定の特徴を呈する。
【０００５】
上述したことの全ては、本発明が使用される場合の耐火物の質、キルン内の位置及び形状の変化（レンガのような幾何学的形態又はモルタルのような無形の形態であるかどうかを問わない）に対する抵抗性に関して、既知の媒質が提供しない結果を実現することに資する。
【０００６】
本明細書に記載された本発明は、その物理的性質のため、特定の化学的化合物を組み合わせる。すなわち、その低多孔率、低熱伝導率及び耐火性能力のためアンダルサイト（Ａｌ_１１ＳｉＯ_４）、極めて耐火性である一方にて、その酸化及び磨耗抵抗性のため炭化ケイ素（ＳｉＣ）、及びその可塑性のため粘土を組み合わせるものである。
【０００７】
ケイ素で形成された、固体結晶化合物のこの３成分の組み合わせ体は、キルンの異なる部分における耐火性材料の位置及び作用に従って、大きい又はより小さい熱伝導率を実現し得るようにその成分の各々の重量によって異なる比率で構成することができる。
【０００８】
簡単に説明すると、これらの成分を組み合わせることにより得られる結果は、より硬く、また、セメント製造キルン内の熱に起因する変形及び上記キルン内で生じる物理的及び化学的反応に対するより大きい抵抗性を有する製品により技術的に有利な点を実現することを可能にする。このことは、新しい発明は、メンテナンス及び各作業期間にて磨耗部品を交換するためキルンの停止サイクル数を少なくする結果、顕著なコスト上の利点をもたらすことになる。これらの技術的及びコスト上の改良に加えて、本発明の結果、また、最も広く且つ頻繁に見られる回転型キルンに対して製造工程上の利点も得られ、それは、キルンの内部に配置された材料にてより大きい抵抗性及び硬さを実現し、それは、所定の形状のリテーナ及び領域内で又は補助的冷却器内で、またそれらは食い違い状形態及び楕円形の入口を有して、加工されるセメントクリンカの循環を助け、更にその結果、その設計及び作用を維持する点にてより効率的であるからである。
【０００９】
上述した全体的な特徴を一層良く理解するため、本明細書に図面を添付してある。
耐火性材料は次のように構成し且つ配置することができる。
化学的成分に関しは、重量比でアンダルサイト（Ａｌ_１１ＳｉＯ_４）１０乃至８０％、重量比で炭化ケイ素（ＳｉＣ）１０乃至８０％及び重量比で粘土１０乃至１５％である。
【００１０】
好ましい平均組成は次の比率である。

そのコスト上の利点を考慮して、アンダルサイトに代えてカオリナイト（Ａｌ_４[（ＯＨ）_８（ＳｉＯ_４）_４]）を等しい比率にて使用することも可能である。
【００１１】
キルン内のその位置に関して、この耐火性材料が使用される領域は次の通りである、すなわち、か焼領域（２）、安全領域（３）、遷移領域（４）、キルン出口（６）、及び冷却器（７）である。
【図面の簡単な説明】
【００１２】
【図１】熱交換器（１）と、か焼領域（２）と、安全領域（３）と、遷移領域（４）と、焼結領域（５）と、出口領域（６）と、冷却器（７）と、キルンヘッド（８）と、フレームバーナ（９）とを備える形態にてセメント工業用の補助的冷却器を備える回転キルンの外形図である。
【図２】熱交換器（１）と、か焼領域（２）と、安全領域（３）と、遷移領域（４）と、焼結領域（５）と、出口領域（６）と、冷却器（７）と、キルンヘッド（８）と、フレームバーナ（９）とを備える形態にてセメント工業用格子冷却器を備える回転キルンの外形図である。
【符号の説明】
【００１３】
１熱交換器
２か焼領域
３安全領域
４遷移領域
５焼結領域
６出口領域
７冷却器
８キルンヘッド
９フレームバーナ

Claims

セメント工業用キルンの耐火性材料及び熱、物理的及び化学的変形に対する抵抗性のためその材料を使用する方法において、
重量比で１０％以上のアンダルサイト（Ａｌ_１１ＳｉＯ_４；紅柱石）、重量比で１０％以上の炭化ケイ素（ＳｉＣ）及び重量比で５％以上の粘土を組み合わせる化学的組成を特徴とする、耐火性材料及びその使用方法。
請求項１に記載の耐火性材料の使用方法において、
か焼領域（２）、安全領域（３）、出口領域（６）及び冷却器（７）内にてセメント工業用キルンの内側をライニングするために該材料を使用することを特徴とする、耐火性材料の使用方法。
セメント工業用キルンの耐火性材料及び熱、物理的及び化学的変形に対する抵抗性のためその材料を使用する方法において、
重量比で１０％以上のカオリナイト（Ａｌ_４[（ＯＨ）_８（ＳｉＯ_４）_４]）、重量比で１０％以上の炭化ケイ素（ＳｉＣ）及び重量比で５％以上の粘土を組み合わせる化学的組成を特徴とする、耐火性材料及びその使用方法。