JP2004519358A - 金属層とプラスチック層との積層における接合構造 - Google Patents

Abstract

少なくとも２つの金属層（１〜３）と、その間に挟まれている少なくとも１つのプラスチック層（６，７）とが交互に重なっている積層における接合構造は、少なくとも２つのセクション（４’，５’；４’’，５’’）を有する金属層を含んでいる。少なくとも一方の外側金属層（４’，５’）の２つのセクションは互いに重なり、重なり部（８）で接着剤（１２）によって互いに固定されている。各金属層（１〜３）は互いに接着剤（１２）で固定された重なり部（８〜１０）を有している。

Description

【０００１】
本発明は、少なくとも２つの金属層と、その間に挟まれている少なくとも１つのプラスチック層とが交互に重なった積層体における接合構造（ジョイントコンストラクション）であって、各金属層がそれぞれ少なくとも２つのセクションから構成され、少なくとも一方の外側金属層の２つのセクションが互いに重なり（オーバーラップし）、２つのセクションが重なり部で接着部材によって互いに固定されている接合構造に関するものである。
【０００２】
このタイプの接合構造はＥＰ−Ａ９８３１４１で開示されている。この公知の接合構造は３層の金属層を有し、その間に２つのプラスチック層が挟まれている。外側金属層の一つは２つのセクションを有しており、その２つのセクションは表面が平坦になるようにして互いに重なっている。その重なり部に隣接しているスペースには接着剤が充填され、それによりその２つのセクションの重なり部が互いに固着されている。
他の金属層とプラスチック層はその重なり部の位置で連続している。これら他の金属層も２つのセクションからなり、その先端セクションは互いに隣接している。そのうちの外側の層には、先端セクションの場所に接着された固定用ストリップが設けられ、その固定用ストリップは、そのセクションの反対側に位置するプラスチック層と共に、そのセクション間の力の移動に備えている。
【０００３】
この公知の接合構造には多くの不利な点がある。まず、先端セクションが互いに隣接しているセクション間の継ぎ目はかなり正確に規定された寸法でなければならない。このことはセクション自体もかなり正確に規定された寸法であり、またセクションも互いに正確な位置に配置されていなければならないことを意味している。更なる不利な点としては、接合構造の接着されていない面に固定用ストリップを追加して付ける必要がある点である。これらの理由から、このタイプの接合構造は、比較的不便であると共に高コストである。
【０００４】
本発明の目的は、より簡単に製造することができる上記タイプの接合構造を提供することにある。かかる目的は、各金属層が接着部材を用いて互いに固定される重なり領域を有することで達成することができる。
本発明の接合構造の場合、全てのセクションを幅広い許容誤差をもって製造し、配置することが可能である。また、コストは、誤りや強度不足を生じることなく、結果的に比較的低く抑えることができる。
本発明においては、接合構造を、金属層の２つのセクションの重なり部が、他の金属層の２つのセクションの重なり部に対し互い違い（オフセット）になるように構成することができる。
また、本発明の接合構造の外面は、各金属層において、一方のセクションが直線状で他方のセクションが段差を有している場合であっても、連続的で平滑である。このような形態は、接合構造が航空機等のパネルに使用される場合には重要である。
【０００５】
本発明を、図面で表される実施例を参照しながらさらに具体的に説明する。
図１は、本発明の接合構造の断面図である。本発明の接合構造は３層の金属層１〜３を有し、それぞれの層が２つのセクション４’，５’；４”，５”；４”’，５”’からなっている。プラスチック材からなる２つの層６，７は、例えば、樹脂に埋め込まれたガラスファイバーのマトリックスで構成されており、金属層１〜３の間に配置されている。
各金属層１〜３のセクション４’〜５”’は、それぞれ８〜１０の重なり部で互いに重なっている。このように構成するため、外側の金属層１の一方のセクション４’は、段差となっているセクション１１を有し、他方のセクション５’の下まで延びている。セクション４’とセクション５’は重なり部８で接着剤の層１２で互いに接着されている。
また、他の層２，３のセクション４”，４”’も、そのセクション１１はそれぞれ段差となっており、金属層２，３のそれぞれの他のセクション５”，５”’の下まで延びている。
プラスチック層６，７は重なり部８〜１０で連続的につながっている。

Claims (5)

1. 少なくとも２つの金属層（１〜３）と、その間に挟まれている少なくとも１つのプラスチック層（６，７）との交互の積層で、各金属層（１〜３）がそれぞれ少なくとも２つのセクション（４’，５’；４”，５”；４”’，５”’）から構成され、少なくとも一方の外側金属層（１）の２つのセクション（４’，５’）が互いに重なり（８〜１０）、該２つのセクション（４’，５’）が重なり部（８）で接着部材（６）によって互いに固定され、さらに、各金属層（１〜３）同士が接着部材（６）で互いに固定された重なり領域（４’，５’；４”，５”；４”’，５”’）を有することを特徴とする接合構造。
2. 金属層（１）の２つのセクション（４’，５’）の重なり部（８）が、他の金属層（２，３）の２つのセクション（４”，５”；４”’，５”’）の重なり部（９，１０）に対して互い違いになっていることを特徴とする請求項１記載の接合構造。
3. 各金属層（１，３）において、一方のセクション（５’，５”，５”’）が直線状で、他方のセクション（４’，４”，４”’）が段差を有していることを特徴とする請求項１又は２記載の接合構造。
4. 各プラスチック層（７，８）が、重なり部（８，１０）で段差を有していることを特徴とする請求項１〜３のいずれかに記載の接合構造。
5. 各プラスチック層（７，８）が重なり部（８，１０）で連続的であることを特徴とする請求項１〜４のいずれかに記載の接合構造。