JP2004518650A - 抗腫瘍カルバゾール - Google Patents

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マーレイ・ハーバート・ギブソン・ムンロ
ジョン・ウイルソン・ブラント
シルビア・アーバン
ドロレス・ガルシア・グラバロス
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ファルマ・マール・ソシエダード・アノニマ
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Abstract

本発明は、式(I)の化合物を提供する。この発明は、複素環式化合物に関する。さらに本発明は、これを調製する方法、これを含有する組成物および薬物、特にがんを治療および予防するための薬物としてこれを使用することに関する。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、複素環式化合物に関する。さらに本発明は、その調製方法、それを含有する組成物および薬物としての、特に、がんを治療および予防するための薬物としてのその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明の化合物に、構造的に近いと考えられる化合物は、1988年にStreptoverticillium ehimenseの培養ブロスから単離されたカルバゾマイシン(carbazomycin)GおよびH[化合物(A)および(B)]である:Kaneda,et al.、J.Antibiot、1988、41、603頁参照。カルバゾマイシンGは、多少の抗微生物性を有することが判明しており、カルバゾマイシンGおよびHの全合成が、報告されている:Knolker,et al.Tetrahedron Lett.1997、38、4051参照。
【0003】
本発明の化合物に構造的に近い他の化合物は、植物アルカロイドエリプチシン(ellipticine)(C)である。この化合物はその細胞増殖抑制活性において、よく知られている:たとえば、Dalton et al.Aust.J.Chem.1967、20、2715;Svoboda et al.J.Pharm.Sci.1968、57、1720参照。
【0004】
(C)のカルバ(carba)類似体を合成すると、類似の化合物(D)が生じた:Boogaard,A.T.;Pandit,U.K.;Koomen,G−J.Tetrahedron.1994、50、4811参照。この化合物は、本発明の化合物と構造的類似性を有する。
【0005】
これらの各化合物の構造を、次に示す。
【0006】
【化1】
Figure 2004518650
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の化合物は、中心環の窒素原子が酸素原子に直接結合している特有の官能基を有する。このような官能基を有するこのタイプの化合物が、以前に先行技術で開示されたことはない。
【0008】
さらに、本発明の一定の好ましい化合物は、アルカノイル(特に、ホルミル)およびヒドロキシル置換基を、同一の環炭素原子の上に有する。
【0009】
したがって、第1の態様では、本発明は、式(I)の化合物およびその薬剤として許容される塩を提供する。
【0010】
【化2】
Figure 2004518650
[上式中、
点線は、場合により存在する二重結合を表すが、ただし、C7およびC10の間に少なくとも1個の単結合が存在し;
は、水素、C〜C12アルキル(これは、ヒドロキシ、C〜C12アルコキシ、C〜C30アルカノイルオキシ、置換されていてもよいC〜C11アロイルオキシ、置換されていてもよいC〜C16アラルカノイルオキシ、ハロゲン、置換されていてもよいC〜C10アリール、アミノ、モノ−(C〜C12アルキル)アミノおよびジ−(C〜C12アルキル)アミノから選択される基によって置換されていてもよい)、置換されていてもよいC〜C10アリール、カルボキシ、C〜C30アルコキシカルボニル、置換されていてもよいC〜C11アリールオキシカルボニル、置換されていてもよいC〜C16アラルキルオキシカルボニル、カルバモイル、N−(C〜C12アルキル)カルバモイルおよびN,N−ジ−(C〜C12アルキル)カルバモイルから選択され、
2aおよびR2bは独立に、水素、ヒドロキシ、C〜C12アルキル、C〜C30アルカノイル、置換されていてもよいC〜C11アロイル、置換されていてもよいC〜C16アラルカノイル、C〜C12アルコキシ、C〜C30アルカノイルオキシ、置換されていてもよいC〜C11アロイルオキシおよび置換されていてもよいC〜C16アラルカノイルオキシから選択されるが、ただし、C7とC8との間に二重結合が存在する場合には、置換基R2bは、存在せず、
あるいは、R2aおよびR2bは一緒になって酸素を表し、
3aおよびR3bは独立に、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、モノ−(C〜C12アルキル)アミノ、ジ−(C〜C12アルキル)アミノ、C〜C12アルコキシ、C〜C30アルカノイルオキシ、置換されていてもよいC〜C11アロイルオキシ、置換されていてもよいC〜C16アラルカノイルオキシ、C〜C12アルキル(これは、ヒドロキシ、C〜C12アルコキシ、C〜C30アルカノイルオキシ、置換されていてもよいC〜C11アロイルオキシ、置換されていてもよいC〜C16アラルカノイルオキシ、ハロゲン、置換されていてもよいC〜C10アリール、アミノ、モノ−(C〜C12アルキル)アミノおよびジ−(C〜C12アルキル)アミノから選択される基によって置換されていてもよい)、置換されていてもよいC〜C10アリール、C〜C30アルカノイル、置換されていてもよいC〜C11アロイル、置換されていてもよいC〜C16アラルカノイル、カルボキシ、C〜C30アルコキシカルボニル、置換されていてもよいC〜C11アリールオキシカルボニル、置換されていてもよいC〜C16アラルキルオキシカルボニル、カルバモイル、N(C〜C12アルキル)カルバモイルおよびN,N−ジ−(C〜C12アルキル)カルバモイルから選択されるが、ただし、C9およびC10の間に二重結合が存在する場合には、置換基R3bは存在せず;
あるいは、R3aおよびR3bは一緒になって酸素を表し;かつ
は、水素、C〜C12アルキル、C〜C30アルカノイル、置換されていてもよいC〜C11アロイルおよび置換されていてもよいC〜C16アラルカノイルから選択される]。
【0011】
式(I)の化合物は、抗腫瘍活性を示す。後記のように、本化合物は、幅広い哺乳類のがん細胞系に対して活性を示す。
【0012】
したがって、他の態様では、本発明は、薬物としての式(I)の化合物またはその薬剤として許容される塩の使用、特に、がん(特に、肺がん、前立腺がん、大腸がんおよび黒色腫)を治療および予防するための薬物を製造する際に、このような化合物の使用を提供する。
【0013】
さらに本発明は、罹患患者に、有効量の式(I)の化合物またはその薬剤として許容される塩を投与することを含む、哺乳動物(特に、ヒト)のがん(特に、肺がん、前立腺がん、大腸がんおよび黒色腫)を治療または予防するための方法を提供する。
【0014】
さらに本発明は、後記でさらに詳述するように、式(I)の化合物の製造方法を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本出願中で使用される定義では、アルキル基は、直鎖または分枝鎖基であってよく、好ましくは、1から約12個の炭素原子、さらに好ましくは1から約8個の炭素原子、いっそう好ましくは1から約6個の炭素原子、極めて好ましくは1、2、3または4個の炭素原子を有する。メチル、エチルおよびイソプロピルを含むプロピルが、本発明の化合物中の特に好ましいアルキル基である。ここで使用する場合、環式基は、少なくとも3個の炭素環員を含むが、特に変更がない限り、アルキルとの用語は、環式および非環式基の両方を意味する。
【0016】
本発明の化合物中のアルキル基は、いくつかの異なる基で置換されていてよく、ヒドロキシ、アルコキシ、アルカノイルオキシ、アロイルオキシ、アラルカノイルオキシ、アリール、ハロゲン、アミノ、モノアルキルアミノおよびジアルキルアミノが含まれる。これらの基については、後記でさらに詳述する。アルキル基上の置換基の数は、置換可能な位置の数および立体的束縛によってのみ制限を受ける。しかしながら、アルキル基が、1から3個、さらに好ましくは1または2個、最も好ましくは1個のみの置換基を有することが好ましい。置換されているアルキル基が環に結合している場合には、置換基が、環に結合している炭素原子の上に存在していることが好ましい。
【0017】
本発明の化合物中のアリール基は好ましくは、単一の芳香族炭素環または2個以上の融合環中に6から10個の炭素原子を有する。フェニルおよびナフチル基、特にフェニル基が好ましい。
【0018】
アリール基は、芳香環上で、1個または複数の置換基により置換されていてもよい。1個よりも多い置換基が存在する場合には、置換基は、同じか、または異なっていてよい。アリール基上の置換基の数は、置換可能な位置の数および立体的束縛によってのみ制限を受ける。しかしながら、アルキル基が、1から5個、さらに好ましくは1から3個、いっそう好ましくは1または2個、最も好ましくは1個のみの置換基を有することが好ましい。置換基には、アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アルカノイルオキシ、アロイルオキシ、アラルカノイルオキシ、アリール、ハロゲン、アミノ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ニトロおよびシアノ基が含まれてよく、これらについては、本明細書中の別のところでさらに詳述する。
【0019】
本発明の化合物中の好ましいアラルキル基は、全部で7から16個の炭素原子を有するアラルキル基を形成するために、前記で定義したようなアリール基で置換されている1から6個の炭素原子を有するアルキル基を含む。アラルキル基のアリール部は、芳香環の上で、1個または複数の置換基により置換されていてもよく、置換基の数およびタイプは、アリール基に関連して前記している。好ましいアルキル基の例には、ベンジル、フェネチル、フェニルプロピル、1−ナフチルメチルおよびナフチルエチルが含まれ、このうち、ベンジル基が特に好ましい。
【0020】
本発明の化合物中のハロゲン原子は好ましくは、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素であり、このうち、塩素および臭素がより好ましい。
【0021】
本発明の化合物中に好ましいアルコキシ基には、1個または複数(しかし、好ましくは1個のみ)の酸素結合および1から約12個の炭素原子、さらに好ましくは1から約8個の炭素原子、いっそう好ましくは1から約6個の炭素原子、極めて好ましくは1、2、3または4個の炭素原子を有する基が含まれる。
【0022】
本発明の化合物中の好ましいアルカノイル基には、1個または複数のカルボニル(CO)基および1から約30個の炭素原子、さらに好ましくは1から約12個の炭素原子、いっそう好ましくは1から約6個の炭素原子(カルボニル炭素も含まれる)を有する基も含まれる。1、2、3または4個の炭素原子を有するアルカノイル基、特に、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリルおよびイソブチリル基が好ましく、ホルミルおよびアセチル基が特に好ましい。
【0023】
本発明の化合物中の好ましいアロイル基には、全部で7から11個の炭素原子を有するアロイル基を完成するために、アリール基(前記で定義)に結合している1個または複数(しかし、好ましくは1個のみの)のカルボニル(CO)基を有する基が含まれる。アロイル基のアリール部は、1個または複数の置換基によって置換されていてもよく、この置換基の好ましい数およびタイプは、アリール基に関して前記されている。好ましいアロイル基の例には、ベンゾイルおよびナフトイルが含まれ、このうち、ベンゾイル基が最も好ましい。
【0024】
本発明の化合物中の好ましいアラルカノイル基には、全部で8から16個の炭素原子を有するアラルカノイル基を完成するために、アラルキル基(前記で定義)のアルキル部に結合している1個または複数(しかし、好ましくは1個のみ)のカルボニル(CO)基を有する基が含まれる。アラルカノイル基のアリール部は、1個または複数の置換基によって置換されていてもよく、この置換基の好ましい数およびタイプは、アリール基に関して前記されている。好ましいアラルカノイル基の例には、フェニルアセチル、3−フェニルプロピオニル、4−フェニルブチリルおよびナフチルアセチルが含まれ、このうち、フェニルアセチル基が最も好ましい。
【0025】
本発明の化合物中の好ましいアルカノイルオキシ基には、1個または複数のカルボニルオキシ基および1から約30個の炭素原子、さらに好ましくは1から約12個の炭素原子、いっそう好ましくは1から約6個の炭素原子(カルボニル炭素を含む)を有する基が含まれる。「アルカノイルオキシ」との用語を使用する場合、この基は、酸素原子を介して残りの分子に結合していると理解すべきである。1、2、3または4個の炭素原子を有するアルカノイルオキシ基、特にホルミルオキシ、アセトキシ、プロピオニルオキシ、ブチリルオキシおよびイソブチリルオキシ基が好ましく、ホルミルオキシおよびアセチルオキシ基が特に好ましい。
【0026】
本発明の化合物中の好ましいアロイルオキシ基には、1個または複数(しかし、好ましくは1個のみ)のカルボニルオキシ(COO)基が含まれ、ここで、カルボニル炭素は、アリール基(前記で定義)に結合していて、酸素原子は、残りの分子に結合している。アロイルオキシ基は好ましくは、全部で7から11個の炭素原子(カルボニル炭素を含む)を有する。アロイルオキシ基のアリール部は、1個または複数の置換基によって置換されていてもよく、この置換基の好ましい数およびタイプは、アリール基に関して前記されている。好ましいアロイルオキシ基の例には、ベンゾイルオキシおよびナフトイルオキシが含まれ、このうち、ベンゾイルオキシ基が最も好ましい。
【0027】
本発明の化合物中の好ましいアラルカノイルオキシ基には、1個または複数(しかし、好ましくは1個のみ)のカルボニルオキシ(COO)基が含まれ、ここで、カルボニル炭素は、アラルキル基(前記で定義)のアルキル部に結合していて、酸素原子は、残りの分子に結合している。アラルカノイルオキシ基は、全部で8から16個の炭素原子(カルボニル炭素を含む)を有する。アラルカノイルオキシ基のアリール部は、1個または複数の置換基によって置換されていてもよく、この置換基の好ましい数およびタイプは、アリール基に関して前記されている。好ましいアラルカノイルオキシ基の例には、フェニルアセトキシ、3−フェニルプロピオニルオキシ、4−フェニルブチリルオキシおよびナフチルアセトキシが含まれ、そのうち、フェニルアセトキシ基が最も好ましい。
【0028】
本発明の化合物中の好ましいN−アルキルカルバモイル基は、−CO−NH−結合を含み(この基は、カルボニル炭素を介して分子の残りに結合している)、ここで、窒素原子は、1から約12個の炭素原子、さらに好ましい1から約6個の炭素原子を有するアルキル基で置換されている。1、2、3または4個の炭素原子を有するN−アルキルカルバモイル基、特にN−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイル、N−プロピルカルバモイルおよびN−ブチルカルバモイル基が特に好ましい。
【0029】
本発明の化合物中の好ましいジアルキルカルバモイル基は、−CO−N−結合(この基は、カルボニル炭素を介して残りの分子に結合している)を含み、ここで、窒素原子は、1から約12個の炭素原子、さらに好ましい1から約6個の炭素原子をそれぞれ有する2個のアルキル基で置換されている。このアルキル基は、同じか、または異なってよい。各アルキル基が1、2、3または4個の炭素原子を有するN,N−ジアルキルカルバモイル基、特にN,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイル、N−メチル−N−エチルカルバモイル、N−エチル−N−プロピルカルバモイル、N,N−ジプロピルカルバモイル、N,N−ジブチルカルバモイルおよびN−メチル−N−ブチルカルバモイル基が特に好ましい。
【0030】
本発明の化合物中の好ましいモノアルキルアミノ基は、1個または複数(しかし、好ましくは1個のみ)のNH結合および1から約12個の炭素原子、さらに好ましくは1から約8個の炭素原子、いっそう好ましくは1から約6個の炭素原子を有する。1、2、3または4個の炭素原子を有するアルキルアミノ、特に、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノおよびブチルアミノ基が特に好ましい。
【0031】
本発明の化合物中の好ましいジアルキルアミノ基は、2個のアルキル基に結合している1個または複数(しかし、好ましくは1個のみ)の窒素原子を有し、各アルキル基は、1から約12個の炭素原子、さらに好ましくは1から約8個の炭素原子、いっそう好ましくは1から約6個の炭素原子を有する。これらのアルキル基は、同じか、または異なってよい。各アルキル基が1、2、3または4個の炭素原子を有するジアルキルアミノ基、特にジメチルアミノ、ジエチルアミノ、N−メチルエチルアミノ、N−エチルプロピルアミノ、ジプロピルアミノ、ジブチルアミノおよびN−メチルブチルアミノ基が特に好ましい。
【0032】
本発明の化合物中の好ましいアルコキシカルボニル基には、1個または複数(しかし、好ましくは1個のみ)のオキシカルボニル基および1から約30個の炭素原子、さらに好ましくは1から約12個の炭素原子、特に好ましくは1から約6個の炭素原子(カルボニル炭素を含む)を有する基が含まれる。「アルコキシカルボニル」との用語を使用する場合、この基は、カルボニル炭素を介して残りの分子に結合していると理解すべきである。1、2、3または4個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基、特にメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニルおよびブトキシカルボニルが好ましく、メトキシカルボニルおよびエトキシカルボニル基が特に好ましい。
【0033】
本発明の化合物中の好ましいアリールオキシカルボニル基は、1個または複数(しかし、好ましくは1個のみ)のオキシカルボニル基を有し、この際、カルボニル炭素は残りの分子に結合しており、酸素原子はアリール基(前記で定義)に結合している。アリールオキシカルボニル基は好ましくは、全部で7から11個の炭素原子(カルボニル炭素を含む)を有する。アリールオキシカルボニル基のアリール部は、1個または複数の置換基によって置換されていてもよく、この置換基の好ましい数およびタイプは、アリール基に関して前記されている。好ましいアリールオキシカルボニル基の例には、フェノキシカルボニルおよびナフチルオキシカルボニルが含まれ、このうち、フェノキシカルボニル基が最も好ましい。
【0034】
本発明の化合物中の好ましいアラルキルオキシカルボニル基は、1個または複数(しかし、好ましくは1個のみ)のオキシカルボニル基を有し、この際、カルボニル炭素は、残りの分子に結合しており、酸素原子は、アラルキル基(前記で定義)のアルキル部に結合している。アラルキルオキシカルボニル基は、全部で8から16個の炭素原子(カルボニル炭素を含む)を有する。アラルキルオキシカルボニル基のアリール部は、1個または複数の置換基によって置換されていてもよく、この置換基の好ましい数およびタイプは、アリール基に関して前記されている。好ましいアラルキルオキシカルボニル基の例には、ベンジルオキシカルボニル、フェネチルオキシカルボニルおよびナフチルメチルオキシカルボニルが含まれ、このうち、ベンジルオキシカルボニル基が最も好ましい。
【0035】
好ましいRは、カルボキシ、C〜C12アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−(C〜Cアルキル)カルバモイルおよびN,N−ジ−(C〜Cアルキル)カルバモイルから選択される。さらに好ましくは、Rは、カルボキシおよびC〜Cアルコキシカルボニルから選択される。いっそう好ましくは、Rは、C〜Cアルコキシカルボニルである。特に好ましい実施形態では、Rは、メトキシカルボニルである。
【0036】
好ましいR2aおよびR2bは独立に、水素、ヒドロキシ、C〜CアルコキシおよびC〜C12アルカノイルオキシから選択されるか、R2aおよびR2bは、一緒になって酸素を表す。さらに好ましくは、R2aおよびR2bは独立に、水素、ヒドロキシおよびC〜Cアルコキシから選択されるか、R2aおよびR2bは、一緒になって酸素を表す。R2aおよびR2bが一緒になって酸素を表すのが特に好ましい。
【0037】
好ましいR3aおよびR3bは独立に、水素、ヒドロキシ、C〜Cアルコキシ、C〜C12アルカノイルオキシ、C〜Cアルキル(これは、ヒドロキシ、C〜CアルコキシおよびC〜C12アルカノイルオキから選択される基によって置換されていてもよい)、C〜C12アルカノイル、カルボキシおよびC〜C12アルコキシカルボニルから選択されるか;R3aおよびR3bは、一緒になって酸素を表す。さらに好ましくは、R3aおよびR3bは独立に、水素、ヒドロキシ、C〜Cアルキル(これは、ヒドロキシおよびC〜Cアルコキシから選択される基によって置換されていてもよい)、C〜Cアルカノイル、カルボキシおよびC〜Cアルコキシカルボニルから選択される。いっそう好ましくは、R3aおよびR3bは独立に、ヒドロキシ、ヒドロキシメチル、C〜Cアルカノイルおよびカルボキシから選択される。R3aおよびR3bの一方がヒドロキシであり、他方がホルミルであるのが特に好ましい。
【0038】
C8とC9との間に、二重結合が存在することが好ましい。しかしながら、別の実施形態では、二重結合は、C7とC8との間およびC9とC10との間に存在する(したがって、C7、C8、C9およびC10芳香族を含む環が生じる)。
【0039】
当技術分野の専門家には容易に分かるように、R、R、R、Rおよび点線の好ましい定義は、さまざまに組み合わせることができ、前記の好ましい定義のこのようなすべての組合せおよび置き換えで包含される化合物を、本発明の一部とみなすことができる。2つの好ましい定義の組合せがさらに好ましく、3つの好ましい定義の組合せはより好ましく、4つの好ましい定義の組合せがよりいっそう好ましく、5つの好ましい定義すべての組合せが特に好ましい。
【0040】
本発明の最も好ましい化合物は、8−ホルミル−8,9−ジヒドロキシ−5−オキソ−8,9−ジヒドロ−5H−カルバゾール−1−カルボン酸メチルエステル(コプロベルジン(coproverdine))である。
【0041】
式(I)の化合物のうちの数種は、塩基性基(アミノ基など)を含み、したがって、塩を形成しうる。このような塩の性質は、本発明では厳密ではないが、ただし、治療目的でこの化合物を使用する場合、塩は薬剤として許容される、すなわち、遊離の塩基化合物よりも薬剤として活性であるか、ほぼ同等に薬剤として活性であるか、著しく薬剤活性が劣らず、そして、遊離の塩基化合物よりも、毒性が低いか、ほぼ同等に毒性であるか、著しく毒性ではない。このことは、簡単な試験により、当技術分野の専門家には容易に確認することができる。しかしながら、化合物を他の目的で使用する場合には(たとえば、他の化合物を調製する際の中間体として)、この制限すら、適用されない。適切な塩の例には、フッ化水素酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩およびリン酸塩などの無機酸塩;酢酸塩、安息香酸塩、シュウ酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩およびコハク酸塩などのカルボン酸塩;およびメタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩およびp−トルエンスルホン酸塩などのスルホン酸塩が含まれる。好ましい塩には、塩酸塩、臭化水素酸塩、酒石酸塩およびコハク酸塩が含まれる。
【0042】
式(I)の化合物のうちの数種は、フェノール系ヒドロキシル基またはカルボキシル基などの酸性基を有し、したがって、金属イオンと組み合わせると塩を形成しうる。このような塩の性質は、本発明では厳密ではないが、ただし、化合物を治療目的で使用する場合、塩は薬剤として許容される、すなわち、遊離の酸化合物よりも薬剤として活性であるか、ほぼ同等に薬剤として活性であるか、著しく薬剤活性が劣らず、そして、遊離の酸化合物よりも、毒性が低いか、ほぼ同等に毒性であるか、著しく毒性ではない。このことは、簡単な試験により、当技術分野の専門家には容易に確認することができる。しかしながら、化合物を他の目的で使用する場合には(たとえば、他の化合物を調製する際の中間体として)、この制限すら、適用されない。このような化合物の塩は、慣用の方法により調製することができる。塩の例には、リチウム、ナトリウムおよびカリウム塩などのアルカリ金属塩;カルシウム、バリウムおよびマグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩;アルミニウムおよび鉄塩などの他の金属の塩;アンモニウム塩;およびメチルアミンおよびトリエチルアミン塩などの有機アミン塩が含まれる。
【0043】
式(I)の一定の化合物は不斉炭素原子を有し、したがって、このような化合物のさまざまな立体異性体(鏡像異性体およびジアステレオ異性体の両方)が存在しうる。本発明は、純粋な各立体異性体および、あらゆる比の異性体混合物を包含する。たとえば、式(I)の化合物の純粋な鏡像異性体は、光学的に活性な出発原料から合成することができるか、式(I)の化合物の立体異性体混合物から、慣用の光学的分離技術を介して得ることができる。
【0044】
本発明の最も好ましい化合物(コプロベルジン)は、これを天然源から、特にホヤ類から単離することにより調製することができる。通常、適切な溶媒を使用して抽出することにより、化合物を単離することができる。溶媒は好ましくは、有機溶媒:たとえば、ヘキサン、ヘプタン、リグロインまたは石油エーテルなどの脂肪族炭化水素;ベンゼン、トルエンまたはキシレンなどの芳香族炭化水素;ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、クロロベンゼンまたはジクロロベンゼンなどのハロゲノ炭化水素;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタンまたはジエチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル;メタノール、エタノールまたはイソプロパノールなどのアルコール;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、イソホロンまたはシクロヘキサノンなどのケトン;ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンまたはヘキサメチルリン酸トリアミドなどのアミド;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド;またはスルホランなどのスルホン;またはこれらの混合物であってよい。溶媒は好ましくは、ジクロロメタンおよびメタノールの混合物である。
【0045】
次いで、化合物をさらに、当技術分野の専門家に知られている精製技術、たとえば、再結晶化(固体化合物の場合)またはカラムクロマトグラフィ、液体クロマトグラフィまたはガスクロマトグラフィなどのクロマトグラフィ技術、特に逆相液体クロマトグラフィ、真空液体クロマトグラフィおよび/またはゲル浸透クロマトグラフィなどの液体クロマトグラフィ技術により精製することができる。
【0046】
コプロベルジン以外の本発明の化合物は、コプロベルジンを誘導体化することにより調製することができる。化合物を複数回変化させると、生じうる幅広い誘導体を製造することができる。このような誘導体化の特性は、当技術分野の専門家には容易に理解されるであろう。
【0047】
たとえば、式中のRがカルボキシである式(I)の化合物は、コプロベルジンからメチルエステル基を加水分解することにより調製することができる。加水分解は酸または塩基により触媒することができ、たとえば、水性酸または塩基、たとえば塩酸水溶液または水酸化ナトリウム水溶液でコプロベルジンを処理することにより達成することができる。
【0048】
式中のRがアルコキシカルボニル基(メトキシカルボニル基以外)、アリールオキシカルボニル基またはアラルキルオキシカルボニル基である式(I)の化合物は、コプロベルジンからメチルエステル基を別のエステル基に代えることにより調製することができる。これは通常、エステル交換反応でコプロベルジンを適切なアルコールまたはアルコキシド誘導体で処理することにより達成することができる。エステル交換反応は好ましくは、酸または塩基により触媒することができる。
【0049】
同様に、式中のRが、カルバモイル、モノアルキルカルバモイルまたはジアルキルカルバモイル基である式(I)の化合物は、コプロベルジンから、メチルエステル基をアミド基に代えることにより調製することができる。このような変換はたとえば、コプロベルジンをアンモニア、適切なモノ−またはジアルキルアミンまたはこれらの塩で処理することにより達成することができる。
【0050】
式中のRが、ヒドロキシメチル基である式(I)の化合物は、コプロベルジンから(または、式中のRが、他のアルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基またはアラルキルオキシカルボニル基である化合物から)、エステル基を還元することにより調製することができる。エステルを還元するために当技術分野で知られている適切な薬剤を使用することができ、これらの例には、水素化リチウムアルミニウム、水素化ジイソブチルアルミニウム、ボランおよびトリエトキシシランが含まれる。
【0051】
同様に、式中のRが、環の隣の炭素の所でモノアルキルアミノまたはジアルキルアミノ基で置換されているアルキル基である式(I)の化合物は、式中のRが、カルバモイル、モノアルキルカルバモイルまたはジアルキルカルバモイル基であるような化合物から、アミド基を還元することにより調製することができる。アミドを還元するために当技術分野で知られている適切な薬剤を使用することができ、これらの例には、水素化リチウムアルミニウム、ボランおよびトリクロロシランが含まれる。
【0052】
式中のR2aおよびR2bの一方が水素であり、他方がヒドロキシである式(I)の化合物は通常、コプロベルジンから、ケトン基を還元することにより調製することができる。ケトン基を還元するために当技術分野で知られている適切な薬剤を使用することができ、これらの例には、水素化リチウムアルミニウム、水素化ジイソブチルアルミニウム、ホウ水素化ナトリウム、シアノホウ水素化ナトリウム、ボラン、水素化トリブチルスズ、水素化リチウムトリメトキシアルミニウム、水素および金属触媒(好ましくは、白金)およびイソプロパノール中のアルミニウムトリイソプロポキシドが含まれる。
【0053】
式中のR2aおよびR2bの一方が水素であり、他方がアルコキシである式(I)の化合物は通常、式中のR2aおよびR2bの一方が水素であり、他方がヒドロキシである化合物から、ヒドロキシ基(またはその共役塩基)を適切なアルキル化剤でアルキル化することにより調製することができる。適切なアルキル化剤はどれも使用することができるが、これらの例には、臭化メチルおよびヨウ化メチルなどのアルキルハロゲン化物、硫酸ジメチルなどのアルキル硫酸エステルならびにp−トルエンスルホン酸プロピルおよびトリフルオロメタンスルホン酸エチルなどのアルキルスルホン酸エステルが含まれる。反応は好ましくは、適切な塩基により触媒することができ、これらの例には、ピリジン、N,N−ジメチルアミノピリジンおよびトリエチルアミンなどの有機塩基ならびに水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウムおよび炭酸水素ナトリウムなどの無機塩基が含まれる。
【0054】
同様に、式中のR2aおよびR2bの一方が水素であり、他方がアルカノイルオキシ、アロイルオキシまたはアラルカノイルオキシである式(I)の化合物は通常、式中のR2aおよびR2bの一方が水素であり、他方がヒドロキシである化合物から、ヒドロキシ基を適切なアシル化剤でアシル化することにより調製することができる。適切なアシル化剤はどれも使用することができるが、これらの例には、塩化アセチルなどの酸ハロゲン化物、無水酢酸および、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)などの脱水剤の存在下のカルボン酸(たとえば、酢酸)などの酸無水物が含まれる。反応は好ましくは、適切な塩基で触媒することができ、これらの例には、ピリジン、N,N−ジメチルアミノピリジンおよびトリエチルアミンなどの有機塩基ならびに水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウムおよび炭酸水素ナトリウムなどの無機塩基が含まれる。
【0055】
式中のR3aおよびR3bの一方がヒドロキシであり、他方がヒドロキシメチルである式(I)の化合物は通常、コプロベルジンから、ホルミル基を還元することにより調製することができる。ホルミル基を還元するための当技術分野で知られている適切な薬剤はどれも使用することができるが、これらの例には、水素化リチウムアルミニウム、水素化ジイソブチルアルミニウム、ホウ水素化ナトリウム、シアノホウ水素化ナトリウム、ボラン、水素化トリブチルスズ、水素化リチウムトリメトキシアルミニウム、水素および金属触媒(好ましくは、白金)およびイソプロパノール中のアルミニウムトリイソプロポキシドが含まれる。
【0056】
式中のR3aおよびR3bの一方がアルコキシ基で置換されているメチルである式(I)の化合物は、式中のR3aおよびR3bの一方がヒドロキシメチルである化合物から、ヒドロキシ基(またはその共役塩基)を適切なアルキル化剤でアルキル化することにより調製することができる。適切なアルキル化剤はどれも使用することができ、これらの例は、前記で基R2aおよびR2bに関する変換に関して記載および詳述されている。反応は好ましくは、適切な塩基で触媒することができ、これらの例は、前記で基R2aおよびR2bに関する変換に関して記載および詳述されている。
【0057】
同様に、式中のR3aおよびR3bの一方がアルカノイルオキシ、アロイルオキシまたはアラルカノイルオキシ基で置換されているメチルである式(I)の化合物は、式中のR3aおよびR3bの一方がヒドロキシメチルである化合物から、ヒドロキシ基(またはその共役塩基)を適切なアシル化剤でアシル化することにより調製することができる。適切なアシル化剤はどれも使用することができ、これらの例は、前記で基R2aおよびR2bに関する変換に関して記載および詳述されている。反応は好ましくは、適切な塩基で触媒することができ、これらの例には、ピリジン、N,N−ジメチルアミノピリジンおよびトリエチルアミンなどの有機塩基ならびに水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウムおよび炭酸水素ナトリウムなどの無機塩基が含まれる。
【0058】
式中のR3aおよびR3bの一方がカルボキシである式(I)の化合物は通常、コプロベルジンから、ホルミル基を酸化することにより調製することができる。アルデヒドを酸化するための適切な薬剤はどれも使用することができ、これらの例には、重クロム酸カリウム、硫酸、硝酸中の三酸化クロムおよび過マンガン酸カリウムが含まれる。
【0059】
式中のR3aおよびR3bの一方がアルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基またはアラルキルオキシカルボニル基である式(I)の化合物は、式中のR3aおよびR3bの一方がカルボキシである化合物から、カルボン酸基をエステル化することにより調製することができる。このことは、当技術分野で知られているどの慣用の方法によっても達成することができる。たとえば、出発化合物を、酸の存在下に、適切なアルコールで直接処理することができる。もしくは、カルボキシ基を初めに、適切な試薬、たとえば塩化オキサリル、三塩化リンまたは無水酢酸で処理し、続いて適切なアルコールで処理することにより、さらに反応性の誘導体(酸ハロゲン化物または酸無水物など)に変えることができる。この反応は好ましくは、適切な塩基で触媒することができ、これらの例は、前記で基R2aおよびR2bに関する変換に関して記載および詳述されている。
【0060】
同様に、式中のR3aおよびR3bの一方がカルバモイル、モノアルキルカルバモイルまたはジアルキルカルバモイル基である式(I)の化合物は、式中のR3aおよびR3bの一方がカルボキシである化合物から、出発化合物をアンモニア、適切なモノ−またはジアルキルアミンまたはこれらの塩で処理することにより調製することができる。化合物は、出発試薬で直接処理するか、カルボキシ基を初めに、前記のようなさらに反応性の誘導体に変えることができる。
【0061】
式中のRがアルキルである式(I)の化合物は通常、コプロベルジンから、適切なアルキル化剤でヒドロキシ基(またはその共役塩基)をアルキル化することにより調製することができる。適切なアルキル化剤はどれも使用することができ、これらの例は、前記で基R2aおよびR2bに関する変換に関して記載および詳述されている。この反応は好ましくは、適切な塩基で触媒することができ、この例は、前記で基R2aおよびR2bに関する変換に関して記載および詳述されている。
【0062】
同様に、式中のRがアルカノイル、アロイルまたはアラルカノイルである式(I)の化合物は通常、コプロベルジンから、適切なアシル化剤でヒドロキシ基をアシル化することにより調製することができる。適切なアシル化剤はどれも使用することができ、これらの例は、前記で基R2aおよびR2bに関する変換に関して記載および詳述されている。この反応は好ましくは、適切な塩基で触媒することができ、この例には、ピリジン、N,N−ジメチルアミノピリジンおよびトリエチルアミンなどの有機塩基ならびに水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウムおよび炭酸水素ナトリウムなどの無機塩基が含まれる。
【0063】
コプロベルジンを、一定の還元剤で処理すると、オキソ基R2a/R2bの両方およびホルミル基R3bを同時に還元して、式中のR2aが水素であり、R2bがヒドロキシであり、R3bがヒドロキシメチル基である化合物を得ることができる。
【0064】
コプロベルジンを還元して、式中のR2aおよびR2bの一方が水素であり、R3aおよびR3bの一方がヒドロキシである化合物を得る場合には、その化合物が水の分子を失って、二重結合がC7およびC8の間およびC9およびC10の間に存在する化合物が生じうる。このプロセスの例を下記に示す:
【0065】
【化3】
Figure 2004518650
【0066】
本発明はさらに、活性成分として、本発明の1種または複数の化合物を含有する医薬品およびその製造方法に関する。
【0067】
薬剤組成物の例には、適切な組成を伴う何らかの固体(錠剤、丸剤、カプセル、顆粒など)または液体(溶液、懸濁液または乳濁液)または経口、局所または非経口投与が含まれ、これらは、純粋な化合物、あるいは担体または他の薬理活性化合物と組み合わせた化合物を含有してよい。これらの組成物を、非経口的に投与する場合には、殺菌することが必要である。
【0068】
本発明の化合物または組成物の投与は、静脈内注入、経口製剤、腹腔内および静脈内投与などの何らかの適切な方法によってよい。24時間以内、好ましくは2〜12時間の注入時間を使用するのが好ましいが、最も好ましくは、2〜6時間である。病院に宿泊することなく治療を実施することが可能な短時間注入が、特に望ましい。しかしながら、必要ならば、注入は、12から24時間、あるいはそれ以上であってよい。たとえば2から4週間の適切な間隔で、注入を実施することができる。本発明の化合物を含有する薬剤組成物は、リポソームまたはナノスフェア封入により、持続放出性処方で、または他の通常の送達手段により、送達することができる。
【0069】
化合物の正確な用量は、特定の処方、適用方式ならびに治療される特定の位置、受容者および腫瘍に応じて、変動する。年齢、体重、性別、食事、投与時間、排出速度、受容者の状態、薬剤の組合せ、疾患の反応感度および重度などの他の要因を、考慮すべきである。投与は、許容される最大許容用量で連続的に、または定期的に実施することができる。
【0070】
本発明の化合物および組成物は、併用療法を行うために他の薬剤と組み合わせて使用することもできる。他の薬剤は、同じ組成物の一部を形成するか、同時または別の時間に投与するための別々の組成物として提供することができる。他の薬剤の素性に特に制限はないが、適切な候補には、次が含まれる:
a)抗有糸分裂性作用を有する薬剤、特に、細胞骨格エレメントを標的とするもので、タキサン(taxane)薬剤(タキソール、パクリタキセル(paclitaxel)、タキソテール(taxotere)、ドセタキセル(docetaxel))、ポドフィロトキシンまたはビンカアルカロイド(ビンクリスチン、ビンブラスチン)などの微小管調節剤が含まれる;
b)5−フルオロウラシル、シタラビン、ゲムシタビン(gemcitabine)などの代謝拮抗薬、ペントスタチン(pentostatin)などのプリン類似体、メトトレキセート);
c)ナイトロジェンマスタード(シクロホスファミドまたはイフォスファミド(ifosphamide))などのアルキル化剤;
d)アントラサイクリン薬のアドリアマイシン、ドキソルビシン、ファルモルビシン(pharmorubicin)またはエピルビシンなどの、DNAを標的とする薬剤;
e)エトポシドなどの、トポイソメラーゼを標的とする薬物;
f)エストロゲン、抗エストロゲン(タモキシフェンおよび類似化合物)およびアンドロゲン、フルタミド(flutamide)、リュープロレリン(leuprorelin)、ゴセレリン(goserelin)、シプロトロン(cyprotrone)またはオクトレオチド(octreotide)などのホルモンおよびホルモンアゴニストまたはアンタゴニスト;
g)ヘルセプチン(herceptin)などの抗体誘導体を含む、腫瘍細胞中でのシグナル伝達を標的とする薬剤;
h)白金薬(シスプラチン、カーボンプラチン(carbonplatin)、オキサリプラチン(oxaliplatin)、パラプラチン(paraplatin)またはニトロソウレアなどのアルキル化薬;
i)マトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤などの、腫瘍の転移に影響を及ぼすと思われる薬物;
j)遺伝子療法およびアンチセンス剤;
k)抗体療法
l)海由来、特にマンジュウボヤ(aplidine)などのシロウスボヤ(didemnin)の他の生体活性化合物;
m)ステロイド類似体、特にデキサメタゾン;
n)抗炎症薬、特にデキサメタゾン;および
o)抗嘔吐薬、特にデキサメタゾン。
【実施例】
【0071】
次の実施例で、本発明を詳述するが、これは、本発明の範囲を制限するものではない。
【0072】
実施例1
【0073】
【化4】
Figure 2004518650
8−ホルミル−8,9−ジヒドロキシ−5−オキソ−8,9−ジヒドロ−5H−カルバゾール−1−カルボン酸メチルエステル(コプロベルジン)
【0074】
珍しい未同定のホヤ類の標本を、スリーキングズのアイリッシュマンズガーデン(ニュージーランド北島の北端の55km沖)から集めた。採取を1997年3月に、SCUBAにより深度20〜25mの所で陥没部の内側から行った。この標本を、Anchorina sponge上の外皮寄生性と記載した。保証標本を、NIWAの博物館(Wellington、New Zealand)に寄託する(NIWA code MNP670)。この標本は、ヘンゲボヤ(polycitorid)、おそらくEudistoma spであると考えられる。
【0075】
凍結させた標本(34g)を、MeOH/DCM(3:1;700mL)で十分に抽出し、Celite(登録商標)のパッドで濾過し、抽出物(1.4g)を、C18真空液体クロマトグラフィに、続いてMeOHで溶離するSephadex(登録商標)LH−20でゲル浸透クロマトグラフィに掛けた。
【0076】
生成物をさらに、Phenomenex Prodigy(登録商標)5μODSカラム(100Å;250×10mm)上で、CHCN/HO勾配(30%から75%)を用いて30分かけて、逆相HPLC(流速4mL/分)を使用して精製し、254nmでUV検出すると、表題化合物が得られた。
【0077】
外観:黄色のオイル。
施光度[α]20 −8°(c0.36、EtOH)。
IRスペクトル(CHCl)νmax/cm−1:3690(シャープ)、3500(ブロード)、1665、1603、1556、1290。
UVスペクトル(EtOH)λmax/nm(ε)208(20000)、270(6700)、302(4800)、382(16000)。
H NMRスペクトル(CDOD、300MHz):表1参照。
13C NMRデータ(CDOD、75MHz):表1参照。
質量スペクトル(EI、70eV)m/z301(M,35)、285(75)、273(24)、253(48)、225(100)、213(28)、197(26)、169(28)、146(20)。
高分解能高速原子衝撃質量スペクトルm/z 302.0673([MH]、C1512N0に対する計算値、302.0665)。
【0078】
【表1】
Figure 2004518650
【0079】
実施例2
【0080】
【化5】
Figure 2004518650
【0081】
乾燥メタノール(3mL)中のコプロベルジン(0.2mg)(前記の実施例1の記載により得られた)およびNaBH(3.5mg)の混合物を、室温で2時間攪拌した。反応混合物を減圧下に濃縮し、メタノール(2mL)中に再溶解した。溶液を、逆相HPLCおよび質量分析法により分析した。HPLC分析は、コプロベルジンよりも高い極性であったが、同じUVプロファイルを有する2種の化合物の存在を示した。これらの化合物は、化合物(2a)および(2b)であると考えられる。化合物(2a)での低い分解ESIMS(+ve)(30V):m/z288.21[MH];C1513NOに対する計算値:287.2675。
【0082】
生物活性
生物学的実験を、コプロベルジン(本出願の実施例1の化合物)で実施した。スルホローダミンB(SRB)反応を使用する比色型アッセイを使用して、細胞の増殖および生存度を定量的に測定した。Skehan,et al,J.Natl.Cancer inst.、1990、82、1107により記載された技術に従った。読者は、次の参考文献を参照することもできる。
Faircloth et al.Journal of Tissue and Culture Methods、1988、11、201。
Monks et al.Articles、1991、83、757。
Mosmann et al.Journal of Immunological Methods、1983、65、55。
【0083】
この試験により、P388白血病細胞系に対して950ng/mLのIC50結果が得られた。
【0084】
同様の方法を使用して、コプロベルジンでさらに生物学的実験を行った。次の細胞応答パラメーターを使用して、結果が得られる:GI=増殖抑制、TGI=全増殖抑制(細胞増殖抑制効果)およびLC=細胞致死(細胞毒性効果)。
【0085】
結果を、下記の表2に示す。
【0086】
【表2】
Figure 2004518650

Claims (24)

  1. 式(I)の化合物およびその薬剤として許容される塩
    Figure 2004518650
    [上式中、
    点線は、場合により存在する二重結合を表すが、ただし、C7およびC10の間に少なくとも1個の単結合が存在し;
    は、水素、C〜C12アルキル(これは、ヒドロキシ、C〜C12アルコキシ、C〜C30アルカノイルオキシ、置換されていてもよいC〜C11アロイルオキシ、置換されていてもよいC〜C16アラルカノイルオキシ、ハロゲン、置換されていてもよいC〜C10アリール、アミノ、モノ−(C〜C12アルキル)アミノおよびジ−(C〜C12アルキル)アミノから選択される基によって置換されていてもよい)、置換されていてもよいC〜C10アリール、カルボキシ、C〜C30アルコキシカルボニル、置換されていてもよいC〜C11アリールオキシカルボニル、置換されていてもよいC〜C16アラルキルオキシカルボニル、カルバモイル、N−(C〜C12アルキル)カルバモイルおよびN,N−ジ−(C〜C12アルキル)カルバモイルから選択され、
    2aおよびR2bは独立に、水素、ヒドロキシ、C〜C12アルキル、C〜C30アルカノイル、置換されていてもよいC〜C11アロイル、置換されていてもよいC〜C16アラルカノイル、C〜C12アルコキシ、C〜C30アルカノイルオキシ、置換されていてもよいC〜C11アロイルオキシおよび置換されていてもよいC〜C16アラルカノイルオキシから選択されるが、ただし、C7とC8との間に二重結合が存在する場合には、置換基R2bは存在せず、
    あるいは、R2aおよびR2bは一緒になって酸素を表し、
    3aおよびR3bは独立に、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、モノ−(C〜C12アルキル)アミノ、ジ−(C〜C12アルキル)アミノ、C〜C12アルコキシ、C〜C30アルカノイルオキシ、置換されていてもよいC〜C11アロイルオキシ、置換されていてもよいC〜C16アラルカノイルオキシ、C〜C12アルキル(これは、ヒドロキシ、C〜C12アルコキシ、C〜C30アルカノイルオキシ、置換されていてもよいC〜C11アロイルオキシ、置換されていてもよいC〜C16アラルカノイルオキシ、ハロゲン、置換されていてもよいC〜C10アリール、アミノ、モノ−(C〜C12アルキル)アミノおよびジ−(C〜C12アルキル)アミノから選択される基によって置換されていてもよい)、置換されていてもよいC〜C10アリール、C〜C30アルカノイル、置換されていてもよいC〜C11アロイル、置換されていてもよいC〜C16アラルカノイル、カルボキシ、C〜C30アルコキシカルボニル、置換されていてもよいC〜C11アリールオキシカルボニル、置換されていてもよいC〜C16アラルキルオキシカルボニル、カルバモイル、N(C〜C12アルキル)カルバモイルおよびN,N−ジ−(C〜C12アルキル)カルバモイルから選択されるが、ただし、C9およびC10の間に二重結合が存在する場合には、置換基R3bは存在せず;
    あるいは、R3aおよびR3bは一緒になって酸素を表し;かつ
    は、水素、C〜C12アルキル、C〜C30アルカノイル、置換されていてもよいC〜C11アロイルおよび置換されていてもよいC〜C16アラルカノイルから選択される]。
  2. は、カルボキシ、C〜C12アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−(C〜Cアルキル)カルバモイルおよびN,N−ジ−(C〜Cアルキル)カルバモイルから選択される、請求項1に記載の化合物。
  3. は、カルボキシおよびC〜Cアルコキシカルボニルから選択される、請求項1に記載の化合物。
  4. はC〜Cアルコキシカルボニルである、請求項1に記載の化合物。
  5. はメトキシカルボニルである、請求項1に記載の化合物。
  6. 2aおよびR2bは独立に、水素、ヒドロキシ、C〜CアルコキシおよびC〜C12アルカノイルオキシから選択されるか、または、R2aおよびR2bは一緒になって酸素を表す、請求項1から5のいずれか一項に記載の化合物。
  7. 2aおよびR2bは独立に、水素、ヒドロキシおよびC〜Cアルコキシから選択されるか、またはR2aおよびR2bは一緒になって酸素を表す、請求項1から5のいずれか一項に記載の化合物。
  8. 2aおよびR2bは一緒になって酸素を表す、請求項1から5のいずれか一項に記載の化合物。
  9. 3aおよびR3bは独立に、水素、ヒドロキシ、C〜Cアルコキシ、C〜C12アルカノイルオキシ、C〜Cアルキル(これは、ヒドロキシ、C〜CアルコキシおよびC〜C12アルカノイルオキシから選択される基によって置換されていてもよい)、C〜C12アルカノイル、カルボキシおよびC〜C12アルコキシカルボニルから選択されるか、あるいはR3aおよびR3bは一緒になって酸素を表す、請求項1から8のいずれか一項に記載の化合物。
  10. 3aおよびR3bは独立に、水素、ヒドロキシ、C〜Cアルキル(これは、ヒドロキシおよびC〜Cアルコキシから選択される基によって置換されている)、C〜Cアルカノイル、カルボキシおよびC〜Cアルコキシカルボニルから選択される、請求項1から8のいずれか一項に記載の化合物。
  11. 3aおよびR3bは独立に、ヒドロキシ、ヒドロキシメチル、C〜Cアルカノイルおよびカルボキシから選択される、請求項1から8のいずれか一項に記載の化合物。
  12. 3aおよびR3bの一方はヒドロキシであり、他方はホルミルである、請求項1から8のいずれか一項に記載の化合物。
  13. C8とC9との間に二重結合が存在する、請求項1から12のいずれか一項に記載の化合物。
  14. C7とC8との間およびC9とC10との間に二重結合が存在する、請求項1から12のいずれか一項に記載の化合物。
  15. 請求項1から14のいずれか一項に記載の8−ホルミル−8,9−ジヒドロキシ−5−オキソ−8,9−ジヒドロ−5H−カルバゾール−1−カルボン酸メチルエステル(コプロベルジン)およびその薬剤として許容される塩。
  16. 活性成分として、請求項1から15のいずれか一項に記載の化合物またはその薬剤として許容される塩を含有する医薬品。
  17. 薬物として使用するための、請求項1から15のいずれか一項に記載の化合物またはその薬剤として許容される塩。
  18. がんの治療および予防のための薬物の製造における、請求項1から15のいずれか一項に記載の化合物またはその薬剤として許容される塩の使用。
  19. がんが肺がん、前立腺がん、大腸がんまたは黒色腫である、請求項18に記載の使用。
  20. 哺乳動物のがんを治療または予防するための方法において、罹患患者に、有効量の請求項1から15のいずれか一項に記載の化合物またはその薬剤として許容される塩を投与することを含む方法。
  21. がんが肺がん、前立腺がん、大腸がんまたは黒色腫である、請求項20に記載の方法。
  22. コプロベルジンの適切な天然源を選択し、その源からコプロベルジンを単離することを含む、コプロベルジンを製造する方法。
  23. 天然源がホヤ類である、請求項22に記載の方法。
  24. コプロベルジンの誘導体化を含む、コプロベルジン以外の式(I)の化合物を製造する方法。
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