JP2004518289A - コイル及びそれを製造する方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】低コストで、無電極蛍光灯と共に使用する場合の予想条件及び動作上の必要条件に適合する単純化されたRFコイル構体を提供する。
【解決手段】コイル構体は、上端部と、底端部と、上端部から底端部へ延出する内側開口と、円筒形の外面と、底端部に形成され、外面を越えて延出する段差部分とを有する円筒形フェライトコアを含む。円筒形フェライトコアの大部分を覆う第1の高誘電性材料を配置し、導電ワイヤを巻き付け、コイルを形成する。次に、導電ワイヤの両端部を含めずに、コイルを覆うように第2の高誘電性材料を配置する。中央領域にフェライトコアの内側開口に至る通路を形成するのに十分なベース開口部がベース部分に形成されているコイルホルダを形成する。複数のスナップ嵌めフィンガがベース部分から延出し、円筒形フェライトコアの段差部分と係合する。フェライトコアはコイルホルダとの係合状態で係止される。
【選択図】図10

Description

【0001】
【発明の背景】
無電極蛍光灯(EFL)はその構成の中にコイル構造を実現している。そのようなコイル構造は円筒形フェライトコアと、ボビンと、ボビンの一部の周囲に巻き付けられた導電絶縁ワイヤとを含む。
【0002】
図1は、そのような構成で使用できる従来の高温プラスチックねじ付きボビン10を示す。図示されるように、ボビン10は高温プラスチックベース部分12と、それと一体に形成された高温プラスチックねじ付き煙突状部分14とを含む。煙突状部分14は円筒形の外面に複数の溝16を含むように成形されている。円筒形フェライトコア(図示せず)を煙突状部分14の内側開口18の中に配置して、溝16のパターンに従って煙突状部分14の周囲に導電ワイヤ(図示せず)を巻き付ける。次に、導電ワイヤを所定の位置に維持し且つコイルの一体性を維持するために、巻き付けられた導電ワイヤの周囲にテープ又は収縮チュービング製品を配置することになるであろう。
【0003】
従来のコイルでは、ボビン10の煙突状部分14の周囲に導電ワイヤの少なくとも2つの端部が巻き付けられている。これらのワイヤの端部は電子基板への装着のためにベース部分12を貫通しているか、あるいはベース部分12の下面に装着されたプラグに装着される。プラグはコイル構成の接続のために電子基板に差し込み可能である。ねじ山部分16は導電ワイヤに対してあらかじめ形成されたピッチワイヤ間隔を規定する。
【0004】
煙突状部分14は、導電ワイヤが煙突状部分14の周囲に溝16のパターンに従って巻き付けられたときに、煙突状部分14がフェライトコアの周囲で圧縮されるように、分割された要素20である。フック又は保持要素22はコアを内側開口18の中に固定維持するように作用する。ベース部分12の下面は、フェライトコアの底部分が煙突状部分14内部に保持されるように形成されている。コイル内部で電気破壊が起こるのを十分に阻止するために、ボビン10は導電ワイヤとフェライトコアとの間の電気絶縁層として作用する。導電ワイヤ自体も絶縁されており、約250℃の温度に継続的に耐えることができる。
【0005】
コイルの動作中、コア本体における最高温度はコアの高さの中ほどの部分で起こる。従って、図1では、ボビン10において最高温度を有する領域はほぼ場所24であるということになるであろう。120ボルトから230ボルトの範囲でEFL製品と組み合わせて動作すべきRFコイル構体の場合、この中心点24における温度は250℃に達すると考えられる。そのような場合、この温度レベルに耐えることができる最大許容使用温度を有する材料からボビン10を製造することが必要である。コイルの両端部の温度は約200℃である。
【0006】
図1のボビン10を使用して製造されるコイルの欠点は、コイルの動作中に発生する温度に耐えるために高温材料を使用しなければならないことである。このため、高価な高温材料を使用することが必要になる。更に、ボビン10は煙突状部分を有しているので、そのような高価な材料を大量に使用する。加えて、ねじ部分16を有するボビン10の製造にも大きなコストが投資されることになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明は、既存のコイル構体と比較して低コストであり、無電極蛍光灯と共に使用する場合の予想条件及び動作上の必要条件に適合する単純化されたRFコイル構体を製造することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
円筒形フェライトコアは上端部と、底端部と、上端部から底端部へ延出する内側開口とを含む。円筒形フェライトコアの外面は、コアの底端部に形成され、段差のない部分の外周を越えて延出する段差部分を含む。絶縁障壁を設けるために、円筒形フェライトコアの外面の少なくとも大部分を覆うように第1の高誘電性材料を形成する。第1の端部と第2の端部とを有するある長さの導電ワイヤを円筒形フェライトコアの外面を覆うように配置された第1の高誘電性材料の周囲に巻き付ける。次に、導電ワイヤを覆うように第2の高誘電性材料を配置する。この構成は2つの高誘電性材料の間に導電ワイヤを密封し、且つ導電ワイヤをフェライトコアから絶縁する。フェライトコアの内側開口に至る通路を形成するのに十分な大きさであるベース開口部がほぼ中央領域に形成されているベース部分を有するコイルホルダを設ける。ベース部分から延出する複数のスナップ嵌めフィンガを有するスナップ嵌め部分が円筒形フェライトコアの段差部分と係合することにより、コアはコイルホルダと係合する状態で係止される。
【0009】
【発明の実施の形態】
図2を参照すると、本発明の教示に従って設計されたフェライトコア又はフェライト管30の第1の実施例が示されている。コア30は上端部32と、底端部34と、上端部32から底端部34まで延出する内側開口36とを含む。外面38は円筒形に形成されており、外面38を越えて段差部分40が突出している。この実施例では、段差部分40はフェライトコア30の外面38の周囲に沿って約1mmの高さで円筒形に突出している。段差部分40の高さが上記の1mm以外であっても良いことは理解される。コイル巻線を所定の場所に保持するのを助けるために、コア30に任意に切り欠き42を設けても良い。この概念については以下に更に詳細に説明する。
【0010】
図2のコア30は型を使用して製造される。しかし、これより大きい寸法のコアを準備し、それを所望の形状まで機械で加工することにより、コアを機械加工することも可能であろう。コアを機械加工する場合、EFL構成要素の動作に望ましい品質係数(Q)を維持するために、コアの焼きなましを行うのが好ましい。コアを製造するもう1つの方法は押出し工程を利用する方法である。
【0011】
本発明の好ましい一実施例で使用できるフェライトコア30は次のようなパラメータを有する。コアの幾何学的形状及び材料は、そのコアが使用されるEFL装置における幾何学的形状の変化を必要とせずに所定のインダクタンス値を与えるものでなければならない。先に説明したEFL装置と共に使用されるべきコアのパラメータは17±0.35mmの外径(OD)、8.6±0.25mmの内径(ID)、及び30±0.7mmの長さを含む。
【0012】
本発明においては、図3に示すような導電ワイヤ50を(図2の)フェライトコア30の周囲に巻き付けることになる。一実施例では、ワイヤ50は裸銅磁気ワイヤである。ワイヤ50のコア30への巻き付けは、概念上、巻き付けられた後のワイヤを指示するためのボビン機能構成を含む従来のコイルとは異なる。導電ワイヤをフェライトコア30の上に直接に巻き付けると、フェライトコア30を通してワイヤの巻線が互いに導通する可能性があるということを理解すべきである。特に、フェライトコアに絶縁ワイヤを巻き付けたとしても、コイル構体の寿命の間には、ワイヤが破損してワイヤとコアとの導通を引き起こし、その結果、コイルの誤動作を招くという重大な問題がある。このような危険があるため、フェライトコア30と導電ワイヤ50との間に何らかの種類の絶縁材を設ける必要性が増す。
【0013】
図4は、フェライトコア30に塗布された第1の高誘電性材料60を示す。図からわかるように、コア30の段差部分40と上端部32のわずかな部分は第1の高誘電性材料60の中に包囲されていない。導電ワイヤ50の巻線は段差部分40又は上端部32の末端に至るまではコア30に沿って巻き付けられないことを理解すべきである。従って、第1の高誘電性材料60はコア30のそれらの部分を被覆する必要がない。しかし、別の実施例において段差部分40又は上端部32を誘電性材料で被覆することが可能であるのは言うまでもない。
【0014】
第1の高誘電性材料60として適切な被覆材を選択する場合、ほぼ250℃以上の継続する温度における熱安定性を維持し、且つフェライトコア30に匹敵する熱膨張率を有するか、又は可鍛性である材料を選択することが望ましい。天井用取り付け器具ではなく、卓上ランプとして設計されたシステムや、ワット数の低いシステムなど、用途によってはこれより低い温度で動作できるものもあることを理解すべきである。また、そのような材料はフェライト材料の電磁性能(すなわち、絶縁耐力、抵抗率、磁束密度、透磁率及びQ)に悪影響を与えるべきではない。第1の高誘電性材料60は、更に、導電ワイヤ50により形成されるコイルと、コア30とを十分に絶縁すると共に、ワイヤ50の隣接する巻線を互いに十分に絶縁すべきである。この実施例で使用される高誘電性材料の被覆は低価格であり、塗布が容易であり、且つ約15000時間以上にわたる寿命の間にコイルを活動状態に維持するために適切な材料強度と接着力を与えるという点でも有利である。使用できる被覆膜は少なくともシリコン/ゴム/ポリマー被覆膜、セラミック被覆膜及びガラス質/ガラス被覆膜を含む。上記の条件に適合する特定の種類の被覆膜はGeneral Electricのシリコン製品である材料TSE326、DupontのTeflon製品であるPTFE及びPFA、並びに液体結晶ポリマー(LCP)であるXydarG−930を含むが、これらには限定されない。
【0015】
第1の高誘電性材料60はコアと導電ワイヤとの間に絶縁層を形成するためばかりでなく、空間絶縁を行うためにも使用される。
【0016】
ここで、要求される厚さはフェライトコア30を被覆する方法を判定する上である役割を持つことを強調しておくべきである。例えば、噴霧被覆技法は塗布するたびに1milまで塗布することが可能である。噴霧被覆で相当な厚さを塗布するためには、塗布工程を繰り返し行わなければならない。浸漬被覆は塗布するたびに約50milsまでの厚さの膜を形成することができる。この技法では、コアをロッド又は他のホルダに乗せ、被覆材料の中に浸す。材料から引き上げた後、高誘電性材料で被覆された状態のコア30を回転させて、コア全体に一様に被覆膜を行き渡らせる。別の技法は被服材料をはけで塗布する方法である。従って、塗布方法を選択する場合、第1の高誘電性材料60に要求される絶縁厚さを確定するために電磁値の計算を行うと有益であろうが、この計算は必要ではない。そのような計算を行う方法は当業者には知られている。
【0017】
セラミック被覆膜に注目すると、セラミックは非常に高い温度に耐えることができ、室温で短時間に硬化すると共に、巻き付けに必要とされる場合、高い加工性を示す。化学的性質及び密度(多孔度)を調整することにより、ポリマーの特性に整合するように誘電特性を最適化することができる(低い誘電率及び損失)。接着を促進するために、セラミック被覆膜とフェライトコアとの間の反応性を最適化する。選択されるセラミックはコアの電磁特性を劣化させてはならない。材料は動作温度におけるランプの寿命(すなわち、15000時間を越える)にわたり安定しているべきである。コアの被覆膜の熱膨張係数は、硬化中及びその後の使用サイクルを通して被覆膜の亀裂や破砕が起こらないように整合されるべきである。コイルワイヤとコアとを絶縁するために、材料には高い絶縁耐力と抵抗率が求められる。セラミック接着剤及び被覆膜システムのいくつかを挙げると、General ElectricのBrewer AlPO、SauereisenのP−78及びNo.31、並びにAremcoのCeramadip528Nなどがあるが、これらには限定されない。
【0018】
図5を参照すると、第1の高誘電性材料60の被覆膜の周囲にコイル70の形態でワイヤ50が巻き付けられたコイル30が示されている。
【0019】
本発明の一実施例では、第1の高誘電性材料60は粘着力が相当に高い粘度を依然として保った状態まで硬化されるだけである。裸銅線であっても良い導電ワイヤ50を周知の巻き付け工程を使用して部分的に硬化した高誘電性材料層60に巻き付ける。部分的に硬化した層60の粘着力は、コイルが巻き付けられる間にフェライトコア30上のワイヤ位置を維持するのを助ける。このような巻き付け手順は要求される巻き付けピッチを与えると共に、ワイヤを所定の場所に保持するのに有用である。しかし、この工程における導電ワイヤ50の巻き付けに余りにも時間がかかると思われる場合には、巻き付け工程に先立って第1の高誘電性材料60を完全に硬化させる代替方法を採用しても良い。
【0020】
図5に示すように、第1の高誘電性材料60の上に導電ワイヤ50をコイル70の形態で巻き付けた結果、第1の端部72と、第2の端部74が形成される。これらの端部は最終的にはEFLアセンブリの場合のように電子回路に接続される。巻線を固着するために、第1の端部及び第2の端部のうち一方をコア30の切り欠き42に挿入する。導電ワイヤ50のコイル70としての巻き付けは数多くの周知の巻き付け技法のいずれかにより実現されれば良い。
【0021】
一実施例においては、コイル70を形成するために使用される導電ワイヤ50が矩形のワイヤであっても良いことに注意する。そのような実施例は所望のワイヤ間隔を維持するという利点を有すると考えられる。更に、矩形のワイヤが正方形のワイヤより優れている点は、正方形のワイヤが一般に四隅で絶縁が薄くなり、従って、電圧破壊能力が低くなるということである。
【0022】
第1の高誘電性材料60及びコア30の周囲にコイル70を形成した後、図6に示すようにワイヤコイル70の上に第2の高誘電性材料80を塗布する。コイルの端部72及び74はこの第2の高誘電性材料の中に包囲されない。第2の高誘電性材料の層はワイヤコイル70(図5)を所定の場所に保持するのを助けると共に、高温環境におけるワイヤの酸化を阻止するためにワイヤコイルを周囲環境から密封する。
【0023】
図6のコイル構体90全体はコア30と、第1の高誘電性材料60と、コイルワイヤ巻線70と、第2の高誘電性材料80とを含む。このアセンブリは、誘電性被覆膜60及び80が1つの固体材料をなすように硬化されるべきである。この固体材料はコイル70を精密に巻き付けられた形状で維持して、ワイヤの酸化を防止するためのハーメチックシールを形成し、且つコイルの電気的破壊を防止するためにコイルをフェライトコア30の表面から電気的に絶縁する。
【0024】
次に図7を参照すると、本発明の概念に従ったコイルホルダ100が示されている。コイルホルダ100は、コイルホルダ100のほぼ中央領域に形成されたベース開口部120を有するベース部分110を含む。ベース開口部120は、コイルホルダ100に装着された後のフェライトコア30の内側開口に至る通路を十分に形成できるような大きさである。また、ベース部分110から延出する複数のスナップ嵌めフィンガ130から構成されるスナップ嵌め部分も含まれている。一実施例では、スナップ嵌め部分は4つの等間隔で配置されたスナップ嵌めフィンガ130から構成されているが、フィンガの数は3つ以下又は5つ以上であっても良い。スナップ嵌めフィンガ130は、コア30の段差部分40を受けとめるように設計されている。この概念は、フェライトコア30の段差部分40と係合するスナップ嵌めフィンガ130の1つの側面図を示す図8に更に詳細に示されている。この図からわかるように、段差部分40は、底突出部分140と、上支持部分又は上方タブ150とを有するスナップ嵌めフィンガ130に嵌合している。更に柔軟性を得るため、スナップ嵌めフィンガ130は上方タブ150が垂直方向にテーパするように設計されている。
【0025】
本発明の好ましい一実施例においては、コア全体の高さは30mmであり、段差は3mmである。段差部分の外径は19.02mm、コア本体の外径は17.02mm、内側開口の直径は8.56mmである。各々の寸法は±2%の許容差を有する。スナップ嵌めフィンガの好ましい実施例における接続部の好ましい寸法としては、内側溝直径が19.50mm±0.1%(すなわち、4つのスナップ嵌めフィンガに相当する直径)、個々のスナップ嵌めフィンガの全体高さは9.3mm±0.5%(152)、スナップ嵌めフィンガの内側開口部の高さ寸法は3.2mm±0.05%(154)、上部深さは0.8mm±0.05%(156)、下部深さは1.0mm±0.05%(158)である。
【0026】
コイルホルダ100は図9に示すようにコイル構体90に固着される。コイルホルダ100の構造は従来のボビンよりはるかに単純であり、且つ従来のボビン構造とほぼ同じ高さの温度に耐える必要がないので、はるかに安い費用で製造できるであろう。
【0027】
ベース部分110の底面に第1の端部72及び/又は第2の端部74を通すことができるようにするために、通路として160のような貫通孔が設けられている。配線工程の間、第1の端部ワイヤ72をコア30の内側開口36に通しても良く、その場合には貫通穴を使用する必要はなく、むしろ、中央開口部120を経てベース部分110の背面に通すようになることを理解すべきである。ベース部分110の背面には、第1の端部72及び第2の端部74が接続されるピン162を装着することができる。ピン160と、端部72、74との接続はクランプ接続、はんだ付け又は他の周知の接続技法により行うことができる。接続後、ピン136をより大型の電子部品の雌ねじソケットに挿入することが可能である。
【0028】
図10を参照すると、EFL構成が示されている。図示されるように、照明要素170がコイル構体90のフェライトコア30の内側開口36に挿入されている。少なくとも端部72、74に接続されたピン162は、ランプを無電極蛍光灯として機能させる電源180に挿入されている。
【0029】
以上説明したスナップ嵌め技術に加えて、本発明はプレス嵌めアセンブリを使用するコイルホルダの使用を更に含んでいても良いことを理解すべきである。図11及び図12に示すようなプレス嵌めアセンブリは外側プレス嵌めと、内側プレス嵌めの双方を含む。特定して言えば、図11のコイルホルダ190は、コア210の外径のわずかに外側に位置するように間隔をおいて配置された二又部分200を含む。図示されるように、コア210はコア30に類似しているが、その全長にわたって対称形である。コア210をコイルホルダ190に押し付けると、コア210がピン200に当たることによる圧力で、コア210は所定の場所に保持される。図12に注目すると、コア200の内側通路240に保持力を加えるように間隔をおいて配置されたコイルホルダ230の二又部分220を有する内側プレス嵌め構成が示されている。この場合も同様に、コア280は外面全体を通して対称形である。
【0030】
図13に示す別の実施例を参照すると、この実施例は溝付きフェライトコア250を使用するスナップ嵌めアセンブリである。この構成では、コア30の段差部分40の代わりに、コア250は溝260を含む。この実施例においては、スナップ嵌めフィンガ270はコア250の溝260と係合するように設計されている。
【0031】
本発明を例としての特定の実施例に関して説明したが、当業者は数多くの変形及び変更が実施できるであろう。従って、特許請求の範囲は本発明の真の趣旨の範囲内に入るそのような変形及び変更の全てを包含することを理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の高温プラスチックねじ付きボビンを示す図。
【図2】段差部分を有する円筒形フェライトコアを示す図。
【図3】本発明で使用される導電ワイヤを示す図。
【図4】図2のフェライトコアを覆うように形成された第1の高誘電性材料を示す図。
【図5】図4の絶縁材の周囲に巻き付けられた導電ワイヤを示す図。
【図6】導電ワイヤを覆うように形成された第2の絶縁材を示す図。
【図7】本発明のコイルホルダを示す図。
【図8】コイルホルダのスナップ嵌めフィンガの側面図。
【図9】フェライトコアとコイルホルダとのスナップ嵌め係合を示す図。
【図10】本発明のコイルを使用して設計されたEFL装置を示す図。
【図11】本発明の別の接続概念を示す図。
【図12】本発明の別の接続概念を示す図。
【図13】本発明の別の接続概念を示す図。
【符号の説明】
30…円筒形フェライトコア、36…内側開口、40…段差部分、50…導電ワイヤ、60…第1の高誘電性材料、70…コイル。80…第2の高誘電性材料、100…コイルホルダ、110…ベース部分、120…ベース開口部、130…スナップ嵌めフィンガ、160…貫通孔、162…ピン

Claims (16)

  1. コイルを組み立てる方法において、
    上端部(32)と、底端部(34)と、前記上端部から前記底端部へ延出する内側開口(36)と、円筒形の外面(38)と、前記底端部の付近に形成され、前記外面(38)を越えて延出する段差部分(40)とを有するフェライトコア(30)を形成することと、
    前記フェライトコア(30)の前記外面に第1の高誘電性材料(60)を塗布することと、
    前記高誘電性材料(60)の上に導電ワイヤ(50)を巻き付けることと、
    前記導電ワイヤ(50)の上に第2の高誘電性材料(80)を塗布することとから成る方法。
  2. 前記第1の高誘電性材料(60)及び前記第2の高誘電性材料(80)を単一の固体の塊として硬化させ、前記導電ワイヤ(50)を固定位置に保持することを更に含む請求項1記載の方法。
  3. i)前記フェライトコア(30)の内側開口(36)に至る通路を形成するのに十分な大きさのベース開口部(120)がほぼ中央領域に形成されているベース部分(110)と、ii)前記ベース部分(110)から延出する複数のスナップ嵌めフィンガ(130)とを有するコイルホルダ(100)を形成することを更に含む請求項1記載の方法。
  4. 前記円筒形フェライトコア(30)の前記段差部分(40)を前記コイルホルダ(100)の前記スナップ嵌めフィンガ(130)に挿入することにより、前記フェライトコア(30)を前記コイルホルダ(100)と係合する状態で係止することを更に含む請求項3記載の方法。
  5. 前記第1の高誘電性材料(60)は前記第2の高誘電性材料(80)とは異なる材料である請求項1記載の方法。
  6. 前記第1の高誘電性材料(60)を塗布する工程は、前記第1の高誘電性材料(60)が粘度の高いコンプライアント品質を有するように、前記第1の高誘電性材料(60)を部分硬化状態で塗布することを更に含み、
    前記導電ワイヤ(50)を部分的に硬化した前記第1の高誘電性材料(60)の上に巻き付ける工程は、前記導電ワイヤ(50)の少なくとも一部を部分的に硬化した前記高誘電性材料に埋め込むことにより、巻き付けられた導電ワイヤ(50)を固定位置に保持することを含み、
    硬化させる工程は、前記導電ワイヤ(50)の周囲にハーメチックシールを形成することを含む請求項1記載の方法。
  7. 前記第1及び第2の高誘電性材料(60、80)を塗布する工程は被覆、噴霧、ドリッピング及びはけ塗りのうち少なくとも1つを含む請求項1記載の方法。
  8. 上端部(32)と、底端部(34)と、前記上端部から前記底端部へ延出する内側開口(36)と、円筒形の外面(38)と、前記底端部の付近に形成され、前記外面(38)を越えて延出する段差部分(40)とを有する円筒形フェライトコア(30)と、
    前記円筒形フェライトコア(30)の外面(38)の少なくとも大部分を覆うように配置された第1の高誘電性材料(60)と、
    第1の端部(72)と、第2の端部(74)とを有し、前記円筒形フェライトコア(30)の外面を覆うように配置された前記第1の高誘電性材料(60)の周囲に巻き付けられたある長さの導電ワイヤ(50)と、
    前記ある長さの導電ワイヤ(50)を覆うように配置された第2の高誘電性材料(80)と、
    コイルホルダ(100)であって、
    前記フェライトコア(30)の内側開口(36)に至る通路を形成するのに十分な大きさのベース開口部(120)がほぼ中央領域に形成されているベース部分(110)と、
    前記ベース部分(110)から延出し、前記円筒形フェライトコア(30)の前記段差部分(40)と係合することにより、前記フェライトコア(30)を前記コイルホルダとの係合状態で係止する複数のスナップ嵌めフィンガ(130)とを含むコイルホルダとを具備するコイル構体。
  9. 前記第1及び第2の高誘電性材料(60、80)はセラミック、シリコン及びガラス材料のうち少なくとも1つである請求項8記載のコイル構体。
  10. 前記導電ワイヤ(50)は裸銅線である請求項8記載のコイル構体。
  11. 前記コイルホルダ(100)の前記ベース部分(110)は少なくとも第1及び第2のワイヤ開口部(160)を含み、前記導電ワイヤの第1及び第2の端部(72、74)は前記第1及び第2のワイヤ開口部に通されている請求項8記載のコイル構体。
  12. 前記少なくとも第1及び第2のワイヤ開口部の中に保持され且つ前記導電ワイヤ(50)の第1及び第2の端部(72、74)に接続されたピン接続部(162)を更に含む請求項11記載のコイル構体。
  13. 前記コイルホルダ(100)は220℃を越えない熱抵抗定格を有する材料から製造されている請求項8記載のコイル構体。
  14. 前記フェライトコアは、前記導電ワイヤ(50)の第1の端部が挿入される切り欠き(42)を含む請求項8記載のコイル構体。
  15. 前記第1及び第2の高誘電性材料(60、80)のうち少なくとも一方は前記フェライトコアに整合する熱安定度及び膨張率を有し、250℃以上の継続使用温度を有し、前記導電ワイヤ(50)と前記フェライトコア(30)とを絶縁し、且つ前記フェライトコアの電磁性能を妨害することを回避する請求項8記載のコイル構体。
  16. 上端部(32)と、底端部(34)と、前記上端部から前記底端部へ延出する内側開口(36)と、外面(38)とを有するフェライトコア(30)と、
    前記フェライトコア(30)の外面(38)の少なくとも大部分を覆うように配置された第1の高誘電性材料(60)と、
    第1の端部(72)と、第2の端部(74)とを有し、前記フェライトコア(30)の外面を覆うように配置された前記第1の高誘電性材料(60)の周囲に巻き付けられたある長さの導電ワイヤ(50)と、
    前記ある長さの導電ワイヤ(50)を覆うように配置された第2の高誘電性材料(80)と、
    コイルホルダ(100)であって、
    前記フェライトコア(30)の内側開口(36)に至る通路を形成するのに十分な大きさのベース開口部(120)がほぼ中央領域に形成されているベース部分(110)と、
    前記ベース部分(110)から延出し、前記フェライトコア(30)と係合することにより、前記フェライトコア(30)を前記コイルホルダとの合状態させる複数のスナップ嵌めフィンガ(130)とを含むコイルホルダとを具備するコイル構体。
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