JP2019169468A - 超電導線材および絶縁超電導線材 - Google Patents

超電導線材および絶縁超電導線材 Download PDF

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英章 桜井
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Abstract

【課題】超電導芯線材が電気絶縁層で被覆されている構成でありながらも加熱した際に超電導芯線材とチャネルとの間に隙間が発生しにくく、長期間にわたって高い超電導性を維持することができるWIC構造の超電導線材および絶縁超電導線材を提供する。【解決手段】超電導線材は、開口部を有するチャネル溝を備えたチャネルと、前記チャネルの前記チャネル溝に収容固定されている超電導芯線材とを含む超電導線材であって、前記超電導芯線材は電気絶縁層で被覆されており、前記チャネル溝の前記開口部の幅が前記超電導芯線材の直径よりも狭く設定されていることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、ワイヤー・イン・チャネル構造の超電導線材および絶縁超電導線材に関するものである。
絶縁電導線材の一つとして、超電導線材の表面を絶縁皮膜で被覆した絶縁超電導線材が知られている。この絶縁超電導線材は、超電導ケーブル、超電導コイルとして利用されている。超電導ケーブルは、例えば、送電線として使用されている。超電導コイルは、例えば、磁気共鳴画像(MRI)装置、核磁気共鳴(NMR)装置、粒子加速器、リニアモーターカー、さらに電力貯蔵装置などの分野で使用されている。
超電導線材としては、超電導芯線材を、チャネル溝を備えたチャネル(安定化材ともいう)のチャネル溝に収容固定した構造(ワイヤー・イン・チャネル(WIC)構造)のものが知られている。超電導芯線材としては、金属母材と、この金属母材に埋設されている複数本の超電導フィラメントとからなる超電導多芯線材(超電導コア材ともいう)が広く利用されている。
特許文献1には、超電導多芯線材の周囲を電気絶縁層で被覆した状態で、チャネル溝に収容固定したWIC構造の超電導線材が開示されている。この特許文献1には電気絶縁層の材料としては、ポリビニルアセタール樹脂、ポリエチレンイミン、ポリエチレンテレフタラート、ガラス繊維、ポリエステル、およびポリイミドからなる群から選択されたポリマベースの絶縁体が例示されている。
WIC構造の超電導線材の製造方法として、チャネルのチャネル溝に超電導芯線材を挿入し、半田を用いて、チャネル溝と超電導芯線材とを固定する方法が知られている。また、半田を用いずにWIC構造の超電導線材を製造する方法として、チャネルのチャネル溝に超電導線材を挿入し、チャネル溝の側壁を超電導線材に圧接するように締め付けると共に、チャネル溝側壁の上端部によって超電導線材の上部を覆い被せるようにかしめる方法が知られている(特許文献2)。
ところで、上記WIC構造の超電導線材を超電導コイルとして用いる場合には、超電導線材の超電導芯線材同士が、電気的に接続して短絡しないように絶縁することが必要となる。超電導線材を絶縁皮膜で被膜を形成する方法として、ブレーディング法、塗布法、電着法が知られている。ブレーディング法は、複数本の繊維からなる編み紐を、超電導線材を中心に編み込んで絶縁被覆する方法である。塗布法は、絶縁皮膜形成用の樹脂と溶剤とを含むワニスを、超電導線材の表面に塗布して塗布層を形成し、次いで塗布層を加熱して、生成した絶縁皮膜を超電導線材に焼き付ける方法である。電着法は、電荷を有する絶縁樹脂粒子が分散されている電着液に超電導線材と電極とを浸漬し、この超電導線材と電極との間に直流電圧を印加することによって、超電導線材の表面に絶縁樹脂粒子を電着させて電着層を形成し、次いで電着層を加熱して、生成した絶縁皮膜を超電導線材に焼き付ける方法である。
特表2017−533579号公報 特許第4213290号公報
しかしながら、ブレーディング法は、編み紐を作製するための設備が必要となり、設備のコストが高くなるという問題となる。一方、塗布法や電着法は、WIC構造の超電導線材に適用すると、絶縁皮膜を超電導線材に焼き付けるために加熱すると、超電導線材がチャネル溝内で移動して、超電導多芯線材とチャネルとの間に隙間が発生することがあるという問題があった。WIC構造の超電導線材では、超電導多芯線材の超電導状態が部分的に破れて常電導状態に転移した場合には、超電導多芯線材にて多量の熱が発生し、その発生した熱を、チャネルを介して外部に放出することが必要となる。このため、超電導多芯線材とチャネルとの間は、隙間が少なく、熱伝導性が高いことが望ましい。しかしながら、超電導多芯線材が電気絶縁層で被覆されている場合は、絶縁皮膜を超電導線材に焼き付けるために加熱すると、超電導多芯線材とチャネルとの間に隙間が発生して、熱伝導性が損なわれることが起こりやすい傾向があった。
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、超電導芯線材が電気絶縁層で被覆されている構成でありながらも加熱した際に超電導芯線材とチャネルとの間に隙間が発生しにくく、長期間にわたって高い超電導性を維持することができるWIC構造の超電導線材および絶縁超電導線材を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の超電導線材は、開口部を有するチャネル溝を備えたチャネルと、前記チャネルの前記チャネル溝に収容固定されている超電導芯線材とを含む超電導線材であって、前記超電導芯線材は電気絶縁層で被覆されており、前記チャネル溝の前記開口部の幅が前記超電導芯線材の直径よりも狭く設定されていることを特徴としている。
本発明の超電導線材によれば、チャネル溝は、開口部の幅が超電導芯線材の直径よりも狭く設定されていて、超電導芯材と電気絶縁層とが強く接触するので、超電導芯線材がチャネル溝内で移動しにくい。このため、本発明の超電導線材は、超電導芯線材は電気絶縁層で被覆された構成でありながらも加熱した際に、超電導芯線材とチャネルとの間に隙間が発生しにくくなり、長期間にわたって高い超電導性を維持することができる。
ここで、本発明の超電導線材において、前記チャネル溝の前記開口部は閉塞されていてもよい。
この場合、超電導芯材と電気絶縁層とがより強く接触するので、超電導芯線材がチャネル溝内でより移動しにくくなり、加熱した際に超電導芯線材とチャネルとの間に隙間がより発生しにくくなる。
また、本発明の超電導線材において、前記超電導芯線材は、金属母材と、この金属母材に埋設されている複数本の超電導フィラメントとからなる超電導多芯線材であることが好ましい。
この場合、超電導芯線材は、金属母材と、この金属母材に埋設されている複数本の超電導フィラメントとからなる超電導多芯線材であり、高い超電導性を有するので、長期間にわたってより高い超電導性を維持することができる。
本発明の絶縁超電導線材は、上述の超電導線材と、前記超電導線材の少なくとも一部を被覆する絶縁皮膜とを備えることを特徴としている。
本発明の絶縁超電導線材によれば、超電導線材が上述の超電導線材とされているので、超電導芯線材がチャネル溝内で移動しにくい。このため、本発明の絶縁超電導線材は、超電導芯線材とチャネルとの間に隙間が発生しにくくなり、長期間にわたって高い超電導性を維持することができる。
ここで、本発明の絶縁超電導線材において、前記チャネルは表面が前記絶縁皮膜で被覆され、前記電気絶縁層は表面が前記絶縁皮膜で被覆されていない構成とされていてもよい。
この場合、十分な絶縁性を保ちながら、電気絶縁層の表面が絶縁皮膜で被覆されていない分だけ絶縁皮膜の使用量を減らすことができ、全体として絶縁超電導線材の軽量化が可能となる。
本発明によれば、超電導芯線材が電気絶縁層で被覆されている構成でありながらも加熱した際に超電導芯線材とチャネルとの間に隙間が発生しにくく、長期間にわたって高い超電導性を維持することができるWIC構造の超電導線材および絶縁超電導線材を提供することが可能となる。
本発明の第一実施形態に係る超電導線材の横断面図である。 本発明の第一実施形態に係る超電導線材の製造方法の一例を示す横断面図である。 本発明の一実施形態である超電導線材の製造方法の別の一例を示す横断面図である。 本発明の第二実施形態に係る超電導線材の横断面図である。 本発明の第三実施形態に係る絶縁超電導線材の横断面図である。 本発明の第四実施形態に係る絶縁超電導線材の横断面図である。
以下に、本発明の一実施形態である超電導線材および絶縁超電導線材について、添付した図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第一実施形態に係る超電導線材の横断面図である。
図1に示すように、第一実施形態に係る超電導線材11は、チャネル溝21を備えたチャネル20と、チャネル溝21に収容固定されている超電導芯線材35とを備える。超電導線材11の断面形状は、角部に曲率のある略四角形状とされている。超電導芯線材35は、金属母材31と、金属母材31に埋設されている複数本の超電導フィラメント32とからなる超電導多芯線材30とされている。超電導多芯線材30は、電気絶縁層33で被覆されている。なお、図1に示す超電導線材11では、超電導多芯線材30の断面形状が円形とされているが、超電導多芯線材30の断面形状は特に制限はなく、例えば、角部に曲率のある平角形状であってもよい。
チャネル溝21は、開口部22の幅Wが、超電導多芯線材30の直径φよりも狭くなるように設定されている。開口部22の幅Wとは、チャネル溝21の横断面において、溝側面の間隔が最も狭い部分の距離である。
チャネル溝の開口部の幅が超電導多芯線材の直径よりも広く設定されている従来のWIC構造の超電導線材では、絶縁皮膜を超電導線材に焼き付けるために加熱すると超電導線材がチャネル溝内で移動して、超電導多芯線材とチャネルとの間に隙間が発生することがあった。加熱によって超電導線材がチャネル溝内で移動する理由は、必ずしも明らかではないが、金属母材と超電導フィラメントの熱膨張係数の違いによって超電導多芯線材自体がねじれること、仮に電気絶縁層が樹脂で形成されている場合は、超電導多芯線材を被覆している電気絶縁層(絶縁樹脂層)から発生する揮発成分に超電導多芯線材が押されることなどが考えられる。そこで、本実施形態の超電導線材11では、超電導多芯線材30がチャネル溝21内で移動しないように、チャネル溝21の開口部22の幅Wを超電導多芯線材30の直径φよりも狭くなるように設定している。
チャネル溝21の開口部22の幅Wは、下記の式(1)を満足することが好ましい。
(φ−50μm)≦W<φ・・・(1)
ここで、φは、超電導多芯線材30の直径であり、一般に500μm以上1500μm以下の範囲内である。
チャネル溝21は、内壁に突出部23が形成されており、この突出部23によって開口部22の幅Wが超電導多芯線材30の直径φよりも狭くなるように設定されている。突出部23は、超電導多芯線材30を被覆している電気絶縁層33と接していることが好ましい。突出部23が電気絶縁層33と接することによって、超電導多芯線材30がチャネル溝21内で移動しにくくなる。
チャネル20の材料としては、例えば、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金を用いることができる。超電導多芯線材30の金属母材31の材料としては、例えば、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金を用いることができる。超電導多芯線材30の超電導フィラメント32の材料としては、例えば、NbTi合金、NbSnを用いることができる。電気絶縁層33の材料としては、例えば、ガラス繊維、ポリビニルアセタール樹脂、ポリエチレンイミン樹脂、ポリエチレンテレフタラート樹脂、ポリエステル樹脂、ホルマール化ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリイミド樹脂などの絶縁樹脂を用いることができる。これらの絶縁樹脂は1種を単独で使用してもよいし、2種以上を組合せて使用してもよい。電気絶縁層33の厚さは、例えば、5μm以上60μm以下の範囲内である。
次に、第一実施形態に係る超電導線材の製造方法について説明する。
図2は、第一実施形態に係る超電導線材の製造方法の一例を示す横断面図である。
図2に示す超電導線材の製造方法では、先ず、図2の(a)に示すように、チャネル溝41の開口部42の幅が、超電導多芯線材30の直径よりも広く設定されているチャネル40を用意する。そして、このチャネル40のチャネル溝41に、超電導多芯線材30を収容する。
次いで、図2の(b)に示すように、チャネル40を側面から矢印方向に加圧して、チャネル溝41の開口部42の内壁に突出部43を形成させる。この突出部43を形成することによって、チャネル溝41の開口部42の幅を超電導多芯線材30の直径よりも狭くする。
図3は、第一実施形態に係る超電導線材の製造方法の別の一例を示す横断面図である。
図3に示す超電導線材の製造方法では、先ず、図3の(a)に示すように、チャネル溝21の開口部22の幅が超電導多芯線材30の直径よりも狭く設定されているチャネル20を用意する。そして、このチャネル20の上面の両端を矢印方向に加圧して、チャネル溝21の開口部22の幅が超電導多芯線材30の直径よりも広くなるように折り曲げる。
次いで、図3の(b)に示すように、チャネル溝21に超電導多芯線材30を収容する。そして、チャネル20を下面の両端を矢印方向に加圧して、チャネル20を元の形状に戻す。
また、超電導線材の製造方法として、チャネル溝21に超電導多芯線材30を圧入する方法を用いることができる。この場合は、チャネル溝21の開口部22の幅Wと、超電導多芯線材30の直径φとの差を50μm以下として、幅Wと直径φとの差を小さくすることが好ましい。
第一実施形態に係る超電導線材11では、チャネル溝21の開口部22は開口しているが、開口部22は閉塞されていてもよい。チャネル溝21の開口部22が開口している超電導線材の例を図4に示す。なお、図4において、上述の第一実施形態の超電導線材11と共通する部分は同一の符号を付してその説明を省略する。
図4に示す第二実施形態に係る超電導線材11では、チャネル溝21の内壁の両側から突出部23が互いに接触がするように突出することによって、チャネル溝21の開口部22が閉塞されている。この場合、チャネル溝21の内壁と超電導線材11との接触面積が大きくなるので、超電導多芯線材30とチャネル溝21とが電気絶縁層33を介してより強く接触する。このため、超電導多芯線材30がチャネル溝21内でより移動しにくくなる。
次に、絶縁超電導線材について説明する。
図5は、本発明の第三実施形態に係る絶縁超電導線材の横断面図である。
図5に示す絶縁超電導線材13は、超電導線材11と、超電導線材11を被覆する絶縁皮膜60とを備える。超電導線材11は、上述の第一実施形態の超電導線材11と同じであるので、同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
絶縁皮膜60は、膜厚が、5μm以上60μm以下の範囲内にあることが好ましい。
絶縁皮膜60の材料としては、例えば、ホルマール化ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステルイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂などの絶縁超電導線材の絶縁皮膜の材料として一般に利用されているものを用いることができる。
絶縁超電導線材13では、絶縁皮膜60が超電導線材11の表面全体を被覆している。このような構成の絶縁超電導線材13は、塗布法によって製造することができる。すなわち、絶縁超電導線材13は、絶縁皮膜形成用の樹脂と溶剤とを含むワニスを、超電導線材11の表面に塗布して塗布層を形成し、次いで塗布層を加熱して、生成した絶縁皮膜を超電導線材11に焼き付ける方法によって製造することができる。超電導線材11の表面にワニスを塗布する方法としては、超電導線材11をワニスに浸漬させるディップ法を用いることができる。
図6は、本発明の第四実施形態に係る絶縁超電導線材の横断面図である。
図6に示す絶縁超電導線材14は、チャネル20は表面が絶縁皮膜60で被覆され、超電導多芯線材30を被覆している電気絶縁層33は表面が絶縁皮膜60で被覆されていない点で、第三実施形態の絶縁超電導線材13と相違する。この他の点は、第三実施形態の絶縁超電導線材13と同じであるので、同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
図6に示す第四実施形態に係る絶縁超電導線材14では、電気絶縁層33の表面が絶縁皮膜60で被覆されていない分だけ絶縁皮膜60の使用量を減らすことができ、全体として絶縁超電導線材14の軽量化が可能となる。
第四実施形態の絶縁超電導線材14は、電着法によって製造することができる。すなわち、絶縁超電導線材14は、電荷を有する絶縁樹脂粒子が分散されている電着液に、超電導線材11と電極とを浸漬し、超電導線材11と電極との間に直流電圧を印加することによって、超電導線材11の表面に絶縁樹脂粒子を電着させて電着層を形成し、次いで電着層を加熱して、生成した絶縁皮膜を超電導線材11に焼き付ける方法である。電着法では、電気絶縁層33で被覆されている超電導多芯線材30の表面には絶縁樹脂粒子が電着しないので、チャネル20の表面のみが絶縁皮膜60で被覆される。
以上のような構成とされた第一実施形態の超電導線材11および第二実施形態の超電導線材12によれば、チャネル溝21は、開口部22の幅Wが超電導多芯線材30の直径φよりも狭く設定されているので、超電導多芯線材30が電気絶縁層33で被覆された構成でありながらも加熱した際に、超電導多芯線材30がチャネル溝21内で移動しにくい。このため、第一実施形態の超電導線材11および第二実施形態の超電導線材12は、超電導多芯線材30とチャネル20との間に隙間が発生しにくくなり、長期間にわたって高い超電導性を維持することができる。特に、第二実施形態の超電導線材12は、チャネル溝21の開口部22は閉塞されているので、超電導多芯線材30と電気絶縁層33とがより強く接触する。このため、超電導多芯線材30がチャネル溝21内でより移動しにくくなり、加熱した際に超電導多芯線材30とチャネル20との間に隙間がより発生しにくくなる。
また、第一実施形態の超電導線材11および第二実施形態の超電導線材12は、超電導芯線材35として超電導多芯線材30を用いているので、長期間にわたってより高い超電導性を維持することができる。
第三実施形態の絶縁超電導線材13および第四実施形態の絶縁超電導線材14によれば、超電導線材11が上述の第一実施形態の超電導線材11であるので、超電導多芯線材30がチャネル溝21内で移動しにくい。このため、第三実施形態の絶縁超電導線材13および第四実施形態の絶縁超電導線材14は、超電導多芯線材30とチャネル20との間に隙間が発生しにくくなり、長期間にわたって高い超電導性を維持することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本実施形態では、超電導芯線材35として超電導多芯線材30を用いているが、この場合に限定されない。例えば、超電導芯線材35として、単一の金属線を用いてもよい。
また、第三実施形態の絶縁超電導線材13および第四実施形態の絶縁超電導線材14では、チャネル溝21の開口部22が開口している第一実施形態の超電導線材11を用いているが、開口部22が閉塞されている第二実施形態の超電導線材12を用いてもよい。
11、12 超電導線材
13、14 絶縁超電導線材
20、40 チャネル
21、41 チャネル溝
22、42 開口部
23、43 突出部
30 超電導多芯線材
31 金属母材
32 超電導フィラメント
33 電気絶縁層
35 超電導芯線材
60 絶縁皮膜

Claims (5)

  1. 開口部を有するチャネル溝を備えたチャネルと、前記チャネルの前記チャネル溝に収容固定されている超電導芯線材とを含む超電導線材であって、
    前記超電導芯線材は電気絶縁層で被覆されており、
    前記チャネル溝の前記開口部の幅が前記超電導芯線材の直径よりも狭く設定されていることを特徴とする超電導線材。
  2. 前記チャネル溝の前記開口部が閉塞されていることを特徴とする請求項1に記載の超電導線材。
  3. 前記超電導芯線材は、金属母材と、この金属母材に埋設されている複数本の超電導フィラメントとからなる超電導多芯線材であることを特徴とする請求項1または2に記載の超電導線材。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の超電導線材と、前記超電導線材の少なくとも一部を被覆する絶縁皮膜とを備えることを特徴とする絶縁超電導線材。
  5. 前記チャネルは表面が前記絶縁皮膜で被覆され、前記電気絶縁層は表面が前記絶縁皮膜で被覆されていないことを特徴とする請求項4に記載の絶縁超電導線材。
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