JP2004517396A - 圧力型マスフローコントローラシステム - Google Patents
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Abstract
たとえば半導体製造産業においてプロセスガスを処理室に精密に送出するのに使用することができる圧力型マスフローコントローラ(10)である。このコントローラは、低圧力源とともに使用され得り、複数のかかるコントローラおよび複数のガス源を含むシステムに、容易に、かつ安価に組み込むことを可能にする単純化された新規な設計を有する。このコントローラは、流体源への接続のための流路(12)と、該流路を上流リザーバ(16)と下流リザーバ(18)とに分ける流量制限器(14)と、上流リザーバに接続される上流圧力測定装置(20)と、流路に接続される流量弁(22)とを備える。コントローラはまた、所望の流量、上流圧力測定装置からの上流圧力の表示、下流リザーバ(18)に接続される遠隔した下流圧力測定装置からの下流圧力の表示を受け取るようにプログラムされた制御装置(24)を有する。したがって、制御装置(24)は、上流圧力の線形関数に従って、閉塞流状態の間に実際の質量流量を求め、上流圧力と下流圧力の非線形関数に従って、非閉塞流状態の間に実際の質量流量を求める。制御装置(24)はまた、実際の流量が所望の流量よりも少ない場合、流量弁に流れを増加させるよう指示し、実際の流量が所望の流量よりも多い場合、流量弁に流れを減少させるよう指示するようにプログラムされる。
Description
【0001】
[開示の分野]
本開示は、流体の流量の測定および制御の分野に関し、より詳細には、複数の前駆体から低圧蒸気の送出(delivery:供給)を精密に制御するための、圧力型マスフローコントローラシステム(pressure−based mass flow controller system:圧力型質量流量制御装置)に関する。
【0002】
[開示の背景]
半導体製造業界では、反応室に気体の状態で送出される1つまたは複数の反応物質(reactant material)の量、温度、および圧力の精密な制御を達成することが必要である。窒素ガスのようないくつかのプロセス反応物(process reactants:処理反応物)は、反応が起こるのに必要とされる温度および圧力にて制御される方法で送出することが比較的容易である。しかしながら、その他の反応物は、腐蝕性、毒性、自然発火性が高い、すなわち反応室に送出するのに必要とされる温度および/または圧力で不安定である可能性があり得る。反応物のこのような特性は、それら反応物の反応室への精密な、制御された送出を非常に達成し難くさせる。
【0003】
マスフローコントローラ(以下、「MFC」)は、プロセス反応物の送出を制御するためにこの業界で広く使用されている。広範のプロセス反応物の種々の送出の要件を取り扱うために、熱型および圧力型という、2つの大きい範疇のMFCが開発されている。熱型マスフローコントローラは、流路壁からその流路内を層状流で流れる流体への熱伝導率が、その流体と流路壁の温度差、流体の比熱、および流体の質量流量の関数であるという原理に基づいて動作する。このため、流体の性質および流体の温度ならびに管の温度がわかれば、ある流体の質量流量(層状流状態(regime)のとき)を求めることができる。
【0004】
他方では、圧力型MFCは、たとえば流路の直径内に制限部(restriction)を導入することで、流体の流路に沿って2つの圧力リザーバを形成することによって粘性流状態を実現する。この制限部は、オリフィスまたはノズルを含み得る。流量制限孔(flow restrictive aperture:流れ制限孔)の上流側のリザーバにおいて、流体は、圧力P1および密度ρ1を有し、これによって、粘性の閉塞流の状態(viscous chock flow conditions)で既知の孔により流量を求めることができる。
【0005】
流動する流体の明瞭な流動状況(distinct flow regimes)は、流体内の種々の圧力プロファイルによって認識かつ規定される。分子流は、約1トールよりも小さい流体圧力で発生し、分子流の状態で、流量制限装置(たとえばノズル)を通る流体の流量は、流量制限装置における圧力降下に比例する。層状流は、約10トールよりも大きな流体圧力で生じ、層状流の状態で流量制限装置を通る流体の流量は、上流圧力と下流圧力の2乗の差に比例する。
【0006】
たとえば、Drexelへの米国特許第3,851,526号およびDelajoudへの米国特許第5,445,035号に開示された圧力型マスフローコントローラは、流体の流れが層状のままであるという想定に基づいて作動する。流体流が層状であるというこの想定は、これらの圧力型MFCの有用性を層状流の状態に制限し、非層状流の特徴を決定するためにかかるMFCを使用する場合に、不正確さにつながる。
【0007】
図1のグラフから見て分かるように、流体の質量流量と流量制限装置の上流の流体圧力との関係は、特定の臨界圧力を上回ると線形となり、その臨界圧力を下回ると非線形となる。より具体的には、上流の圧力P1が下流の圧力P2の少なくとも2倍である場合(すなわち、P1/P2≧2)、流れは閉塞状態にあると言え、流量は、P1ρ1、および流量制限孔の断面積Aのみの関数である。概して、閉塞した流れは通常、上流の流体の供給圧力を下流の処理室内の流体の圧力の常に少なくとも約2倍の圧力に保つことにより生ずる。閉塞流の状態において、上流リザーバ内の流体の圧力が上昇するにつれて、その流体の密度および流量も増す。
【0008】
図1のグラフに示すように、流量と上流の圧力とのこの関係は、上流の圧力が下流の圧力の少なくとも2倍のままである限り線形である。しかしながら、上流の圧力が下流の圧力の2倍よりも低い(すなわち、P1/P2<2)場合、その流れは非閉塞状態であると言え、質量流量と下流の流体圧力との関係は非線形となる。
【0009】
閉塞流の作動のために較正された圧力型MFCが、非線形の非閉塞流状態において作動するのを許容する特別な措置(provision)は何もなされていない。モデル1150マスフローコントローラでは、たとえば上流の流体圧力しか測定されない。このような閉塞流の装置では、上流の圧力が実際には下流の圧力の2倍よりも低いとしても、流量のあらゆる測定値は、図1Aに点線Aで示すように、上流の圧力と直線的な関係があると仮定する。非閉塞流の状態、すなわち上流の圧力が下流の圧力の2倍よりも低い場合、流体の流量は、下流の流体圧力の関数として変化し、上流の流体圧力とは独立している。
【0010】
本開示の譲受人によって製造され販売されているモデル1153マスフローコントローラによって例示される、より最近の圧力型マスフローコントローラでは、全く非閉塞流の状態のとき、流量が上流圧力と直線的な関係があると仮定する必要性が回避される。このコントローラは、流体流路内に流量制限要素を有し、この流量制限要素の上流および下流の流体の圧力が測定される。上流および下流の流体圧力の比を計算して、流れが閉塞であるか、あるいは非閉塞であるを判定する。次に、流体の質量流量を、閉塞流の場合には上流の圧力の線形関数に従って、また非閉塞流の場合には上流および下流の双方の圧力の非線形関数に従ってCPUにより計算する。
【0011】
ここで所望されるのは、比較的広範の作動温度、圧力、および流量にわたって、下流の圧力の個々の測定を必要とすることのない、多数のタイプの流体の送出での使用に適したマスフローコントローラシステムである。
【0012】
[開示の概要]
本開示は、供給源からの蒸気の流量を制御するための圧力型マスフローコントローラを提供する。このようなコントローラは、たとえば、半導体製造業界において半導体ウェハを製造するためにプロセス蒸気を処理室に精密に送出するのに使用することができる。開示されたフローコントローラは、開示されたフローコントローラを、複数のマスフローコントローラおよび複数の流体源を含むシステムに、容易に、かつ安価に組み込むことを可能にする単純化された新規な設計(design:デザイン)を有する。
【0013】
フローコントローラは、流体源への接続のための流路、流路を上流リザーバと下流リザーバとに分ける流量制限器、上流リザーバに接続された上流圧力測定装置、および上流リザーバの前の流路に接続された流量弁を有する。
【0014】
フローコントローラはまた、所定の所望流量を受け取り、上流圧力測定装置から上流圧力の表示を受け取り、かつ下流のリザーバに接続された遠隔の下流圧力測定装置から下流圧力の表示を受け取るようにプログラムされた制御装置を有する。この制御装置は、上流の圧力の線形関数に従って、閉塞流状態の間に流路を通る蒸気の実際の質量流量を求め、上流の圧力および下流の圧力の非線形関数に従って、非閉塞流状態の間に流路を通る蒸気の実際の質量流量を求めるようにもプログラムされる。
【0015】
本開示は、複数の供給源から得られる流体の流量を制御するためのシステムを提供する。このシステムは、複数の供給源のそれぞれについて上記に説明したようなマスフローコントローラを有する。このシステムはさらに、マスフローコントローラの下流リザーバを接続するマニホールド、および下流圧力の表示をフローコントローラの制御装置に提供するためにマニホールドに接続される単一の下流圧力測定装置を有する。
【0016】
複数の供給源から得られる蒸気の流量を制御するための別のシステムも提供される。このシステムは、複数の蒸気源のそれぞれへの接続のための流路、その流路のそれぞれを上流リザーバと下流リザーバとに分ける流量制限器、および上流リザーバのそれぞれに接続される上流圧力測定装置を有する。マニホールドはマスフローコントローラの下流リザーバを接続し、マニホールドには下流圧力測定装置が接続される。
【0017】
このシステムはまた、各流路について、流路の上流圧力測定装置から上流圧力の表示を受け取り、かつ下流圧力測定装置から下流圧力の表示を受け取るようにプログラムされている制御装置を有する。そのため、この制御装置は、上流圧力の線形関数に従って、閉塞流状態の間に流路を通る蒸気の実際の質量流量を求め、上流の圧力と下流の圧力の非線形関数に従って、非閉塞流状態の間に流路を通る蒸気の実際の質量流量を求める。
【0018】
本開示の上記の特徴および利点ならびに他の特徴および利点は、詳細な説明および図面からより理解されることであろう。
【0019】
[開示の詳細な説明]
図2を参照して、本開示は、供給源からの蒸気の流量を制御するための圧力型マスフローコントローラ(MFC)10を提供する。このようなコントローラ10は、たとえば、半導体製造業界において半導体ウェハを製造するために処理室にプロセス蒸気を精密に送出するのに用いることができる。開示されたMFC10は、低蒸気圧源とともに使用することができ、開示のフローコントローラ10を、複数のマスフローコントローラおよび複数の蒸気源を含むシステムに、容易に、かつ安価で組み込むことを可能にさせる、単純化した新規の設計を有する。
【0020】
MFC10は、蒸気源への接続のための流路12、該流路を上流リザーバ16と下流リザーバ18とに分ける流量制限器14、上流リザーバに接続された上流圧力測定装置20、および上流リザーバの前の流路に接続された流量弁22を有する。
【0021】
MFC10はまた、所定の所望された流量を受け取り、上流圧力測定装置20から上流圧力の表示を受け取り(制御回路26によって示される)、かつ下流リザーバ18に接続された遠隔の下流圧力測定装置(図示せず)から下流圧力の表示を受け取るようにプログラムされた制御装置24を有する。制御装置24はまた、上流の圧力の線形関数に従って、閉塞流状態の間に流路12を通る蒸気の実際の質量流量を求め、上流の圧力および下流の圧力の非線形関数に従って、非閉塞流状態の間に流路12を通る蒸気の実際の質量流量を求めるようにプログラムされる。
【0022】
制御装置24は、流量弁22に、実際の流量が所望の流量より少ない場合は流れを増加させるように指示し(制御回路28によって示される)、実際の流量が所望の流量よりも多い場合は流れを減少させるように指示するようプログラムされている。流量制限器14の孔のサイズは、最初に、MFC10の入口および出口における流体圧力によって決定されるが、性能および流体流量の制御範囲を最大にするように調節できることは明らかである。
【0023】
「制御装置」24とは、ここでは、MFC10の作動を調節または導くのに用いられる装置または機構を意味する。制御装置24は、好ましくは、プロセッサおよびメモリを有するコンピュータ処理装置(CPU)を含む。制御装置24は、フィードバックループで動作して、所望の流れを常に維持する。
【0024】
閉塞流状態および非閉塞流状態の双方の間に測定されたリザーバ圧力から質量流量を計算するために、制御装置24により実施される式が、米国特許第5,868,159号(本開示の譲受人に譲渡されており、参照により本明細書に援用される)に開示されている。概して、制御装置24は、計算を行うのに必要なユーザ入力パラメータを格納する。たとえば、流量制限器14の孔の断面の直径は通常、ユーザにより、および間接的に流量制限器の排出係数により入力される。分子量の値、一般ガス定数、および複数の気体についての比熱比が入力されるか、あるいは制御装置に予め格納され得る。パラメータならびに所望の流量は、アナログ設定点(analog set point)を介して、たとえばキーボードおよびモニタのようなユーザ入力装置(図示せず)により制御装置24に入力することができる。
【0025】
質量流量の制御装置24による算出(determination)はまた、上流リザーバおよび/または下流リザーバ内の流体圧力の変化に応答して流量弁22を調整するためのフィードバックループの基盤を成し、実際の流量が、入力された所望の流量と確実に同じであるようにする。流量弁の制御電流の関数としての流量に関する情報は、好ましくは、MFC10の応答時間を早めるために制御装置24に格納される。
【0026】
圧力測定装置20は、対象範囲内の流体圧力を測定することが可能な任意のタイプの圧力トランスデューサとすることができる。たとえば、圧力測定装置は、絶対圧力トランスデューサ20を含むことができる。好適な圧力測定装置は、MKS Instruments, Inc(Andover, MA所在)(www.mksinst.com)より入手可能なBaratron(商標)静電容量圧力計(manometers:マノメータ)を含む。
【0027】
流量弁すなわち制御弁22は、制御装置24から供給される制御信号に応答して、流路12を通る流体の流量を制御する任意の種類の弁であってよい。好ましくは、流量弁22および制御装置24は、完全な遮断位置(0流量を提供)から完全な開放位置(最大流を提供)まですべての流量(閉塞流および非閉塞流に必要とされる流量を含む)に対処するが、特定の用途のもとでは、一方の流れの状態のみのためにコントローラを設計することが望ましいことがある。流量弁22の特性は、前駆体物質の想定される送出圧力範囲、および流路12と流量制限器14の寸法によって決まり、たとえば、ソレノイド弁、スロットル弁またはフラッパ弁とすることができる。好ましい弁は、比例ソレノイド制御弁22である。
【0028】
流路12は、好ましくは温度制御手段により流路を取り囲むことによって、一定の所望温度に維持されるが、この温度制御手段は、たとえば断熱手段であるヒータ30と、流路に沿って温度(複数の場合もある)を検知するとともに、所定の一定温度に流路の温度を維持するようにフィードバック構成でヒータを作動させる1つまたは複数の温度センサ32とを有する。具体的には、制御装置24は、流体流の変化に応答して、流体の温度を精密に制御するために(および所望の温度で流路12の温度を維持するために)フィードバック制御ループを用いる。温度センサ32から制御装置に送られる(制御回路34によって示される)信号は、ヒータ30を制御可能に調整するように働き(制御回路36によって示される)、ひいては流路12の蒸気の温度を制御可能に調整するように働く。所定温度の設定点または範囲が制御装置24にプログラムされ、流体が所望の温度または範囲に確実に維持されるようにすることができる。
【0029】
非閉塞流の状態についての精密な流量測定を提供することによって、本開示の圧力型MFC10を用いて、送出温度での広範の蒸気圧力を特徴とする液体前駆体および非溶解の固体前駆体から気体反応物を送出することができる。
【0030】
したがって、本開示の圧力型MFC10を用いて、比較的低い蒸気圧力を有する前駆体物質を使用しての、半導体デバイスの製造を含む種々の工業用途における処理室または反応室への流体の送出をモニタおよび制御することができる。かかる前駆体物質は、低い蒸気圧力を有する液体前駆体、および昇華する(すなわち固体状態から直接気体状態になる)固体前駆体を含む。あるいは、固体前駆体物質は、適当な温度で溶解し得り、その固体前駆体物質から得られる気体反応物の質量流量は、溶媒を使用せずに、本開示のMFC10を用いて測定され得る。
【0031】
したがって、本開示の圧力型MFC10は、処理室への高純度の気体反応物の送出を必要とするシステムでの使用に特に適している。さらに、本開示の圧力型MFC10は、広範の流体について、閉塞流状態および非閉塞流状態の双方において、広範の流量にわたって高精度で速い反応時間により質量流量を測定かつ制御することが可能であるため、上流の流体圧力と質量流量との関係を効果的かつより確実にモデル化している。
【0032】
本開示の圧力型MFC10の他の利点として、ユニットの多用性が挙げられる。本開示による単一のMFC10は、以前は特定の気体、温度、圧力および/または特定の流量範囲についてそれぞれ較正される複数のMFCを必要としていた用途において用いられることができる。たとえば、MFC10を用いて、少なくとも250℃またはそれよりも高い温度にて、わずか2トールまたはそれより低い範囲から、少なくとも760トールまたはそれより高い範囲の蒸気圧力を特徴とする前駆体から得られる蒸気の流量を制御することができる。さらに、MFC10に含まれる圧力トランスデューサ20、加熱要素(heating element)30、CPU24、弁22、および制御回路が、比較的コンパクトな一体型ユニットの形態で設けられる。さらに、較正および演算がCPU24によりインラインで実行される。フィードバック制御ループは、精度および反応時間を改善するためにデジタル的に制御されるが、アナログおよびデジタル動作の双方が可能である。MFC10の較正は、単に0および100%のフルスケールで行うのではなく、フルスケール示度の複数の増分で行うことができるため、本開示の、オンボードの較正の特徴(feature)は、さらなる精度と信頼性をもたらす。さらに、個々の構成要素、すなわち圧力トランスデューサ20の較正が必要とされない。
【0033】
図3を参照すると、複数の供給源から得られる蒸気の流量を制御するための、本開示によるマスフローコントローラシステム50が示されている。図3のシステム50は、複数の供給源のそれぞれについて図2によるマスフローコントローラ10を有する。システム50はさらに、MFC10の下流リザーバ18を接続するマニホールド52、およびMFCの制御装置24に下流の圧力の表示を呈示するためにマニホールド52に接続された(制御回路56で示す)下流圧力測定装置54を有する。この圧力測定装置54は、絶対圧力トランスデューサを含み得り、好ましくは、Baratron(商標)静電容量圧力計を含む。
【0034】
各MFCが各自の下流圧力測定装置を備えるのとは対照的に、MFC10のすべてによる使用のための単一の下流圧力測定装置54を設けることによって、利点および長所の中でも特に、より単純で、費用のあまりかからないマスフローコントロールシステム50が提供される。
【0035】
図3に示すように、システム50はまた、MFC10の上流リザーバ16をそれぞれの個々の蒸気源に接続するための入口弁58、およびMFCの下流リザーバ18をマニホールド52に接続するための出口弁60を有し、それによって、マスフローコントローラ10の少なくとも1つがマニホールド52とつながるようにさせることができる。マニホールド52を処理室に接続するために弁62も設けられる。
【0036】
システム50はさらに、マニホールド52に接続された温度測定装置64、マニホールドを加熱するヒータ66、および各MFC10の温度制御システムと同様に、一定の所望温度にてマニホールド52を維持する制御装置68(すなわちCPU)を有する。具体的には、制御装置68は、ユーザ入力装置から所望の蒸気温度を受け取り、かつ温度測定装置64からマニホルド52内の実際の蒸気温度の表示を受け取る(制御回路70によって示される)ようにプログラムされる。そのため、制御装置68は、ヒータ66に、マニホールド内の実際の蒸気温度が所望の蒸気温度よりも低い場合にはマニホールドへの熱を上げるように指示し、マニホールド内の実際の蒸気温度が所望の蒸気温度よりも高い場合にはマニホールド52への熱を下げるように指示する(制御回路72によって示される)。あるいは、各MFC10についての別個のシステムおよびマニホールド52についてのシステムの代わりに、単一の温度制御システムがマスフローコントローラシステム50に設けられ得る。
【0037】
図4を参照すると、本開示による別のマスフローコントローラシステム80が示されている。図4のシステム80は図3のシステム50と同様であり、同じ要素は同じ参照番号を有する。
【0038】
システム80は、複数の蒸気源のそれぞれについてマスフローコントローラ110を有する。図4のMFC110は、MFC110が各自のCPUを設けていないこと以外は、図3のMFC10と同様である。その代わり、システム80には、MFC110のそれぞれに接続される(制御回路84によって示される)とともに、マニホールド52の下流圧力測定装置54に接続される(制御回路86によって示される)単一の制御装置(すなわちCPU)82が設けられる。制御装置82は、MFC110の上流圧力測定装置20およびマニホールド52の下流圧力測定装置54によって提供される上流圧力示度および下流圧力示度に基づいて、各MFC110の流量弁22を制御する。制御装置82はまた、好ましくは、温度測定装置64、およびマニホールド52のヒータ66に接続されて(制御回路88、90によって示される)、一定の所望温度にてマニホールドを維持するようにする。
【0039】
各MFCが各自の制御装置を設けているのとは対照的に、MFC110のすべての使用のための単一の制御装置82を設けることによって、利点および長所の中でも特に、より単純で、費用のあまりかからないマスフローコントロールシステム80が提供される。
【0040】
本開示の例示的な数個の実施形態を上記に詳述してきたが、当業者は、本開示の新規な教示および利点から著しく逸脱することなく例示的な実施形態に多くの改変が可能であることを容易に理解するであろう。したがって、かかるすべての改変は、併記の特許請求の範囲において定義された本開示の範囲内に含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】
上流リザーバおよび下流リザーバを画定する流量制限要素にわたる流体の質量流量と圧力降下との関係を示すグラフである。グラフは、閉塞流状態と非閉塞流状態とを示す。
【図2】
本開示による圧力型マスフローコントローラの単純化概略図である。
【図3】
図2の複数の圧力型マスフローコントローラを含む、本開示によるシステムの単純化概略図である。
【図4】
本開示による別の圧力型マスフローコントローラシステムの単純化した概略図である。
[開示の分野]
本開示は、流体の流量の測定および制御の分野に関し、より詳細には、複数の前駆体から低圧蒸気の送出(delivery:供給)を精密に制御するための、圧力型マスフローコントローラシステム(pressure−based mass flow controller system:圧力型質量流量制御装置)に関する。
【0002】
[開示の背景]
半導体製造業界では、反応室に気体の状態で送出される1つまたは複数の反応物質(reactant material)の量、温度、および圧力の精密な制御を達成することが必要である。窒素ガスのようないくつかのプロセス反応物(process reactants:処理反応物)は、反応が起こるのに必要とされる温度および圧力にて制御される方法で送出することが比較的容易である。しかしながら、その他の反応物は、腐蝕性、毒性、自然発火性が高い、すなわち反応室に送出するのに必要とされる温度および/または圧力で不安定である可能性があり得る。反応物のこのような特性は、それら反応物の反応室への精密な、制御された送出を非常に達成し難くさせる。
【0003】
マスフローコントローラ(以下、「MFC」)は、プロセス反応物の送出を制御するためにこの業界で広く使用されている。広範のプロセス反応物の種々の送出の要件を取り扱うために、熱型および圧力型という、2つの大きい範疇のMFCが開発されている。熱型マスフローコントローラは、流路壁からその流路内を層状流で流れる流体への熱伝導率が、その流体と流路壁の温度差、流体の比熱、および流体の質量流量の関数であるという原理に基づいて動作する。このため、流体の性質および流体の温度ならびに管の温度がわかれば、ある流体の質量流量(層状流状態(regime)のとき)を求めることができる。
【0004】
他方では、圧力型MFCは、たとえば流路の直径内に制限部(restriction)を導入することで、流体の流路に沿って2つの圧力リザーバを形成することによって粘性流状態を実現する。この制限部は、オリフィスまたはノズルを含み得る。流量制限孔(flow restrictive aperture:流れ制限孔)の上流側のリザーバにおいて、流体は、圧力P1および密度ρ1を有し、これによって、粘性の閉塞流の状態(viscous chock flow conditions)で既知の孔により流量を求めることができる。
【0005】
流動する流体の明瞭な流動状況(distinct flow regimes)は、流体内の種々の圧力プロファイルによって認識かつ規定される。分子流は、約1トールよりも小さい流体圧力で発生し、分子流の状態で、流量制限装置(たとえばノズル)を通る流体の流量は、流量制限装置における圧力降下に比例する。層状流は、約10トールよりも大きな流体圧力で生じ、層状流の状態で流量制限装置を通る流体の流量は、上流圧力と下流圧力の2乗の差に比例する。
【0006】
たとえば、Drexelへの米国特許第3,851,526号およびDelajoudへの米国特許第5,445,035号に開示された圧力型マスフローコントローラは、流体の流れが層状のままであるという想定に基づいて作動する。流体流が層状であるというこの想定は、これらの圧力型MFCの有用性を層状流の状態に制限し、非層状流の特徴を決定するためにかかるMFCを使用する場合に、不正確さにつながる。
【0007】
図1のグラフから見て分かるように、流体の質量流量と流量制限装置の上流の流体圧力との関係は、特定の臨界圧力を上回ると線形となり、その臨界圧力を下回ると非線形となる。より具体的には、上流の圧力P1が下流の圧力P2の少なくとも2倍である場合(すなわち、P1/P2≧2)、流れは閉塞状態にあると言え、流量は、P1ρ1、および流量制限孔の断面積Aのみの関数である。概して、閉塞した流れは通常、上流の流体の供給圧力を下流の処理室内の流体の圧力の常に少なくとも約2倍の圧力に保つことにより生ずる。閉塞流の状態において、上流リザーバ内の流体の圧力が上昇するにつれて、その流体の密度および流量も増す。
【0008】
図1のグラフに示すように、流量と上流の圧力とのこの関係は、上流の圧力が下流の圧力の少なくとも2倍のままである限り線形である。しかしながら、上流の圧力が下流の圧力の2倍よりも低い(すなわち、P1/P2<2)場合、その流れは非閉塞状態であると言え、質量流量と下流の流体圧力との関係は非線形となる。
【0009】
閉塞流の作動のために較正された圧力型MFCが、非線形の非閉塞流状態において作動するのを許容する特別な措置(provision)は何もなされていない。モデル1150マスフローコントローラでは、たとえば上流の流体圧力しか測定されない。このような閉塞流の装置では、上流の圧力が実際には下流の圧力の2倍よりも低いとしても、流量のあらゆる測定値は、図1Aに点線Aで示すように、上流の圧力と直線的な関係があると仮定する。非閉塞流の状態、すなわち上流の圧力が下流の圧力の2倍よりも低い場合、流体の流量は、下流の流体圧力の関数として変化し、上流の流体圧力とは独立している。
【0010】
本開示の譲受人によって製造され販売されているモデル1153マスフローコントローラによって例示される、より最近の圧力型マスフローコントローラでは、全く非閉塞流の状態のとき、流量が上流圧力と直線的な関係があると仮定する必要性が回避される。このコントローラは、流体流路内に流量制限要素を有し、この流量制限要素の上流および下流の流体の圧力が測定される。上流および下流の流体圧力の比を計算して、流れが閉塞であるか、あるいは非閉塞であるを判定する。次に、流体の質量流量を、閉塞流の場合には上流の圧力の線形関数に従って、また非閉塞流の場合には上流および下流の双方の圧力の非線形関数に従ってCPUにより計算する。
【0011】
ここで所望されるのは、比較的広範の作動温度、圧力、および流量にわたって、下流の圧力の個々の測定を必要とすることのない、多数のタイプの流体の送出での使用に適したマスフローコントローラシステムである。
【0012】
[開示の概要]
本開示は、供給源からの蒸気の流量を制御するための圧力型マスフローコントローラを提供する。このようなコントローラは、たとえば、半導体製造業界において半導体ウェハを製造するためにプロセス蒸気を処理室に精密に送出するのに使用することができる。開示されたフローコントローラは、開示されたフローコントローラを、複数のマスフローコントローラおよび複数の流体源を含むシステムに、容易に、かつ安価に組み込むことを可能にする単純化された新規な設計(design:デザイン)を有する。
【0013】
フローコントローラは、流体源への接続のための流路、流路を上流リザーバと下流リザーバとに分ける流量制限器、上流リザーバに接続された上流圧力測定装置、および上流リザーバの前の流路に接続された流量弁を有する。
【0014】
フローコントローラはまた、所定の所望流量を受け取り、上流圧力測定装置から上流圧力の表示を受け取り、かつ下流のリザーバに接続された遠隔の下流圧力測定装置から下流圧力の表示を受け取るようにプログラムされた制御装置を有する。この制御装置は、上流の圧力の線形関数に従って、閉塞流状態の間に流路を通る蒸気の実際の質量流量を求め、上流の圧力および下流の圧力の非線形関数に従って、非閉塞流状態の間に流路を通る蒸気の実際の質量流量を求めるようにもプログラムされる。
【0015】
本開示は、複数の供給源から得られる流体の流量を制御するためのシステムを提供する。このシステムは、複数の供給源のそれぞれについて上記に説明したようなマスフローコントローラを有する。このシステムはさらに、マスフローコントローラの下流リザーバを接続するマニホールド、および下流圧力の表示をフローコントローラの制御装置に提供するためにマニホールドに接続される単一の下流圧力測定装置を有する。
【0016】
複数の供給源から得られる蒸気の流量を制御するための別のシステムも提供される。このシステムは、複数の蒸気源のそれぞれへの接続のための流路、その流路のそれぞれを上流リザーバと下流リザーバとに分ける流量制限器、および上流リザーバのそれぞれに接続される上流圧力測定装置を有する。マニホールドはマスフローコントローラの下流リザーバを接続し、マニホールドには下流圧力測定装置が接続される。
【0017】
このシステムはまた、各流路について、流路の上流圧力測定装置から上流圧力の表示を受け取り、かつ下流圧力測定装置から下流圧力の表示を受け取るようにプログラムされている制御装置を有する。そのため、この制御装置は、上流圧力の線形関数に従って、閉塞流状態の間に流路を通る蒸気の実際の質量流量を求め、上流の圧力と下流の圧力の非線形関数に従って、非閉塞流状態の間に流路を通る蒸気の実際の質量流量を求める。
【0018】
本開示の上記の特徴および利点ならびに他の特徴および利点は、詳細な説明および図面からより理解されることであろう。
【0019】
[開示の詳細な説明]
図2を参照して、本開示は、供給源からの蒸気の流量を制御するための圧力型マスフローコントローラ(MFC)10を提供する。このようなコントローラ10は、たとえば、半導体製造業界において半導体ウェハを製造するために処理室にプロセス蒸気を精密に送出するのに用いることができる。開示されたMFC10は、低蒸気圧源とともに使用することができ、開示のフローコントローラ10を、複数のマスフローコントローラおよび複数の蒸気源を含むシステムに、容易に、かつ安価で組み込むことを可能にさせる、単純化した新規の設計を有する。
【0020】
MFC10は、蒸気源への接続のための流路12、該流路を上流リザーバ16と下流リザーバ18とに分ける流量制限器14、上流リザーバに接続された上流圧力測定装置20、および上流リザーバの前の流路に接続された流量弁22を有する。
【0021】
MFC10はまた、所定の所望された流量を受け取り、上流圧力測定装置20から上流圧力の表示を受け取り(制御回路26によって示される)、かつ下流リザーバ18に接続された遠隔の下流圧力測定装置(図示せず)から下流圧力の表示を受け取るようにプログラムされた制御装置24を有する。制御装置24はまた、上流の圧力の線形関数に従って、閉塞流状態の間に流路12を通る蒸気の実際の質量流量を求め、上流の圧力および下流の圧力の非線形関数に従って、非閉塞流状態の間に流路12を通る蒸気の実際の質量流量を求めるようにプログラムされる。
【0022】
制御装置24は、流量弁22に、実際の流量が所望の流量より少ない場合は流れを増加させるように指示し(制御回路28によって示される)、実際の流量が所望の流量よりも多い場合は流れを減少させるように指示するようプログラムされている。流量制限器14の孔のサイズは、最初に、MFC10の入口および出口における流体圧力によって決定されるが、性能および流体流量の制御範囲を最大にするように調節できることは明らかである。
【0023】
「制御装置」24とは、ここでは、MFC10の作動を調節または導くのに用いられる装置または機構を意味する。制御装置24は、好ましくは、プロセッサおよびメモリを有するコンピュータ処理装置(CPU)を含む。制御装置24は、フィードバックループで動作して、所望の流れを常に維持する。
【0024】
閉塞流状態および非閉塞流状態の双方の間に測定されたリザーバ圧力から質量流量を計算するために、制御装置24により実施される式が、米国特許第5,868,159号(本開示の譲受人に譲渡されており、参照により本明細書に援用される)に開示されている。概して、制御装置24は、計算を行うのに必要なユーザ入力パラメータを格納する。たとえば、流量制限器14の孔の断面の直径は通常、ユーザにより、および間接的に流量制限器の排出係数により入力される。分子量の値、一般ガス定数、および複数の気体についての比熱比が入力されるか、あるいは制御装置に予め格納され得る。パラメータならびに所望の流量は、アナログ設定点(analog set point)を介して、たとえばキーボードおよびモニタのようなユーザ入力装置(図示せず)により制御装置24に入力することができる。
【0025】
質量流量の制御装置24による算出(determination)はまた、上流リザーバおよび/または下流リザーバ内の流体圧力の変化に応答して流量弁22を調整するためのフィードバックループの基盤を成し、実際の流量が、入力された所望の流量と確実に同じであるようにする。流量弁の制御電流の関数としての流量に関する情報は、好ましくは、MFC10の応答時間を早めるために制御装置24に格納される。
【0026】
圧力測定装置20は、対象範囲内の流体圧力を測定することが可能な任意のタイプの圧力トランスデューサとすることができる。たとえば、圧力測定装置は、絶対圧力トランスデューサ20を含むことができる。好適な圧力測定装置は、MKS Instruments, Inc(Andover, MA所在)(www.mksinst.com)より入手可能なBaratron(商標)静電容量圧力計(manometers:マノメータ)を含む。
【0027】
流量弁すなわち制御弁22は、制御装置24から供給される制御信号に応答して、流路12を通る流体の流量を制御する任意の種類の弁であってよい。好ましくは、流量弁22および制御装置24は、完全な遮断位置(0流量を提供)から完全な開放位置(最大流を提供)まですべての流量(閉塞流および非閉塞流に必要とされる流量を含む)に対処するが、特定の用途のもとでは、一方の流れの状態のみのためにコントローラを設計することが望ましいことがある。流量弁22の特性は、前駆体物質の想定される送出圧力範囲、および流路12と流量制限器14の寸法によって決まり、たとえば、ソレノイド弁、スロットル弁またはフラッパ弁とすることができる。好ましい弁は、比例ソレノイド制御弁22である。
【0028】
流路12は、好ましくは温度制御手段により流路を取り囲むことによって、一定の所望温度に維持されるが、この温度制御手段は、たとえば断熱手段であるヒータ30と、流路に沿って温度(複数の場合もある)を検知するとともに、所定の一定温度に流路の温度を維持するようにフィードバック構成でヒータを作動させる1つまたは複数の温度センサ32とを有する。具体的には、制御装置24は、流体流の変化に応答して、流体の温度を精密に制御するために(および所望の温度で流路12の温度を維持するために)フィードバック制御ループを用いる。温度センサ32から制御装置に送られる(制御回路34によって示される)信号は、ヒータ30を制御可能に調整するように働き(制御回路36によって示される)、ひいては流路12の蒸気の温度を制御可能に調整するように働く。所定温度の設定点または範囲が制御装置24にプログラムされ、流体が所望の温度または範囲に確実に維持されるようにすることができる。
【0029】
非閉塞流の状態についての精密な流量測定を提供することによって、本開示の圧力型MFC10を用いて、送出温度での広範の蒸気圧力を特徴とする液体前駆体および非溶解の固体前駆体から気体反応物を送出することができる。
【0030】
したがって、本開示の圧力型MFC10を用いて、比較的低い蒸気圧力を有する前駆体物質を使用しての、半導体デバイスの製造を含む種々の工業用途における処理室または反応室への流体の送出をモニタおよび制御することができる。かかる前駆体物質は、低い蒸気圧力を有する液体前駆体、および昇華する(すなわち固体状態から直接気体状態になる)固体前駆体を含む。あるいは、固体前駆体物質は、適当な温度で溶解し得り、その固体前駆体物質から得られる気体反応物の質量流量は、溶媒を使用せずに、本開示のMFC10を用いて測定され得る。
【0031】
したがって、本開示の圧力型MFC10は、処理室への高純度の気体反応物の送出を必要とするシステムでの使用に特に適している。さらに、本開示の圧力型MFC10は、広範の流体について、閉塞流状態および非閉塞流状態の双方において、広範の流量にわたって高精度で速い反応時間により質量流量を測定かつ制御することが可能であるため、上流の流体圧力と質量流量との関係を効果的かつより確実にモデル化している。
【0032】
本開示の圧力型MFC10の他の利点として、ユニットの多用性が挙げられる。本開示による単一のMFC10は、以前は特定の気体、温度、圧力および/または特定の流量範囲についてそれぞれ較正される複数のMFCを必要としていた用途において用いられることができる。たとえば、MFC10を用いて、少なくとも250℃またはそれよりも高い温度にて、わずか2トールまたはそれより低い範囲から、少なくとも760トールまたはそれより高い範囲の蒸気圧力を特徴とする前駆体から得られる蒸気の流量を制御することができる。さらに、MFC10に含まれる圧力トランスデューサ20、加熱要素(heating element)30、CPU24、弁22、および制御回路が、比較的コンパクトな一体型ユニットの形態で設けられる。さらに、較正および演算がCPU24によりインラインで実行される。フィードバック制御ループは、精度および反応時間を改善するためにデジタル的に制御されるが、アナログおよびデジタル動作の双方が可能である。MFC10の較正は、単に0および100%のフルスケールで行うのではなく、フルスケール示度の複数の増分で行うことができるため、本開示の、オンボードの較正の特徴(feature)は、さらなる精度と信頼性をもたらす。さらに、個々の構成要素、すなわち圧力トランスデューサ20の較正が必要とされない。
【0033】
図3を参照すると、複数の供給源から得られる蒸気の流量を制御するための、本開示によるマスフローコントローラシステム50が示されている。図3のシステム50は、複数の供給源のそれぞれについて図2によるマスフローコントローラ10を有する。システム50はさらに、MFC10の下流リザーバ18を接続するマニホールド52、およびMFCの制御装置24に下流の圧力の表示を呈示するためにマニホールド52に接続された(制御回路56で示す)下流圧力測定装置54を有する。この圧力測定装置54は、絶対圧力トランスデューサを含み得り、好ましくは、Baratron(商標)静電容量圧力計を含む。
【0034】
各MFCが各自の下流圧力測定装置を備えるのとは対照的に、MFC10のすべてによる使用のための単一の下流圧力測定装置54を設けることによって、利点および長所の中でも特に、より単純で、費用のあまりかからないマスフローコントロールシステム50が提供される。
【0035】
図3に示すように、システム50はまた、MFC10の上流リザーバ16をそれぞれの個々の蒸気源に接続するための入口弁58、およびMFCの下流リザーバ18をマニホールド52に接続するための出口弁60を有し、それによって、マスフローコントローラ10の少なくとも1つがマニホールド52とつながるようにさせることができる。マニホールド52を処理室に接続するために弁62も設けられる。
【0036】
システム50はさらに、マニホールド52に接続された温度測定装置64、マニホールドを加熱するヒータ66、および各MFC10の温度制御システムと同様に、一定の所望温度にてマニホールド52を維持する制御装置68(すなわちCPU)を有する。具体的には、制御装置68は、ユーザ入力装置から所望の蒸気温度を受け取り、かつ温度測定装置64からマニホルド52内の実際の蒸気温度の表示を受け取る(制御回路70によって示される)ようにプログラムされる。そのため、制御装置68は、ヒータ66に、マニホールド内の実際の蒸気温度が所望の蒸気温度よりも低い場合にはマニホールドへの熱を上げるように指示し、マニホールド内の実際の蒸気温度が所望の蒸気温度よりも高い場合にはマニホールド52への熱を下げるように指示する(制御回路72によって示される)。あるいは、各MFC10についての別個のシステムおよびマニホールド52についてのシステムの代わりに、単一の温度制御システムがマスフローコントローラシステム50に設けられ得る。
【0037】
図4を参照すると、本開示による別のマスフローコントローラシステム80が示されている。図4のシステム80は図3のシステム50と同様であり、同じ要素は同じ参照番号を有する。
【0038】
システム80は、複数の蒸気源のそれぞれについてマスフローコントローラ110を有する。図4のMFC110は、MFC110が各自のCPUを設けていないこと以外は、図3のMFC10と同様である。その代わり、システム80には、MFC110のそれぞれに接続される(制御回路84によって示される)とともに、マニホールド52の下流圧力測定装置54に接続される(制御回路86によって示される)単一の制御装置(すなわちCPU)82が設けられる。制御装置82は、MFC110の上流圧力測定装置20およびマニホールド52の下流圧力測定装置54によって提供される上流圧力示度および下流圧力示度に基づいて、各MFC110の流量弁22を制御する。制御装置82はまた、好ましくは、温度測定装置64、およびマニホールド52のヒータ66に接続されて(制御回路88、90によって示される)、一定の所望温度にてマニホールドを維持するようにする。
【0039】
各MFCが各自の制御装置を設けているのとは対照的に、MFC110のすべての使用のための単一の制御装置82を設けることによって、利点および長所の中でも特に、より単純で、費用のあまりかからないマスフローコントロールシステム80が提供される。
【0040】
本開示の例示的な数個の実施形態を上記に詳述してきたが、当業者は、本開示の新規な教示および利点から著しく逸脱することなく例示的な実施形態に多くの改変が可能であることを容易に理解するであろう。したがって、かかるすべての改変は、併記の特許請求の範囲において定義された本開示の範囲内に含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】
上流リザーバおよび下流リザーバを画定する流量制限要素にわたる流体の質量流量と圧力降下との関係を示すグラフである。グラフは、閉塞流状態と非閉塞流状態とを示す。
【図2】
本開示による圧力型マスフローコントローラの単純化概略図である。
【図3】
図2の複数の圧力型マスフローコントローラを含む、本開示によるシステムの単純化概略図である。
【図4】
本開示による別の圧力型マスフローコントローラシステムの単純化した概略図である。
Claims (16)
- 流体源からの流体の流量を制御するためのマスフローコントローラであって、
A) 前記流体源への接続のための流路と、
B) 前記流路を上流リザーバと下流リザーバとに分ける流量制限器(flow restrictor:流量絞り弁)と、
C) 前記上流リザーバに接続された上流圧力測定装置と、
D) 前記上流リザーバの前の前記流路に接続された流量弁と、
E) 制御装置(control device)であって、
i) ユーザ入力装置から所望の流量を受け取りかつ格納し、
ii) 前記上流圧力測定装置から上流圧力の表示(indication)を受け取り、
iii) 前記下流リザーバに接続された遠隔の下流圧力測定装置から下流圧力の表示を受け取り、
iv) 前記上流圧力が前記下流圧力の約2倍に少なくとも等しい場合、前記上流圧力の線形関数に従って、前記流路を通る流体の実際の質量流量を求め、
v) 前記上流圧力が前記下流圧力の約2倍よりも低い場合、前記上流圧力および前記下流圧力の非線形関数に従って、前記流路を通る前記流体の実際の質量流量を求め、
vi) 前記実際の流量が前記所望の流量よりも少ない場合、前記流量弁に流れを増加させるように指示し、
vii) 前記実際の流量が前記所望の流量よりも多い場合、前記流量弁に流れを減少させるように指示する
ようにプログラムされた制御装置と
を備える、マスフローコントローラ。 - A) 前記流路に接続された少なくとも1つの温度測定装置と、
B) 前記流路を加熱するためのヒータと
をさらに備え、
C) 前記制御装置はまた、
i) 前記ユーザ入力装置から所望の流体温度を受け取り、
ii) 前記温度測定装置から前記流路内の実際の流体温度の表示を受け取り、
iii) 前記実際の流体温度が前記所望の流体温度よりも低い場合、前記ヒータに前記流路への熱を上げるように指示し、
iv) 前記流路内の前記実際の流体温度が前記所望の流体温度よりも高い場合、前記ヒータに前記流路への熱を下げるように指示する
ようにプログラムされている、請求項1に記載のマスフローコントローラ。 - 前記圧力測定装置は、圧力トランスデューサを含む、請求項1に記載のマスフローコントローラ。
- 複数の流体源から得られる流体の流量を制御するためのシステムであって、前記複数の流体源のそれぞれについて、請求項1に記載のマスフローコントローラを有し、さらに、
A) 前記マスフローコントローラの前記下流リザーバを接続するマニホールドと、
B) 前記マニホールドに接続されて、前記フローコントローラの前記制御装置に前記下流圧力の表示を呈示するようにする下流圧力測定装置と
を備える、システム。 - 前記マスフローコントローラの前記下流リザーバを前記マニホールドに接続する弁をさらに備え、それによって、前記マスフローコントローラの少なくとも1つが前記マニホールドとつながるようになされ得る、請求項4に記載のシステム。
- A) 前記マニホールドに接続される温度測定装置と、
B) 前記マニホールドを加熱するためのヒータと
をさらに備え、
C)前記制御装置はまた、
i) 前記ユーザ入力装置から所望の流体温度を受け取り、
ii) 前記温度測定装置から前記マニホールド内の実際の流体温度の表示を受け取り、
iii) 前記マニホールド内の前記実際の流体温度が前記所望の流体温度よりも低い場合、前記ヒータに前記マニホールドへの熱を上げるように指示し、
iv) 前記マニホールド内の前記実際の流体温度が前記所望の流体温度よりも高い場合、前記ヒータに前記マニホールドへの熱を下げるように指示する
ようにプログラムされる、請求項4に記載のシステム。 - 前記下流圧力測定装置は、圧力トランスデューサを含む、請求項4に記載のシステム。
- 複数の流体源から得られる流体の流量を制御するシステムであって、
A) 前記複数の流体源のそれぞれへの接続のための流路と、
B) 前記流路のそれぞれを上流リザーバと下流リザーバとに分ける流量制限器と、
C) 前記上流リザーバのそれぞれに接続された上流圧力測定装置と、
D) マスフローコントローラの前記下流リザーバを接続するマニホールドと、
E) 前記マニホールドに接続された下流圧力測定装置と、
F) 制御装置であって、各流路について、
i) 前記流路の前記上流圧力測定装置から上流圧力の表示を受け取り、
ii) 前記下流圧力測定装置から下流圧力の表示を受け取り、
iii) 前記上流圧力が前記下流圧力の約2倍に少なくとも等しい場合、前記上流圧力の線形関数に従って、前記流路を通る流体の実際の質量流量を求め、
iv) 前記上流圧力が前記下流圧力の約2倍よりも低い場合、前記上流圧力および前記下流圧力の非線形関数に従って、前記流路を通る前記流体の実際の質量流量を求める
ようにプログラムされる、制御装置と
を備える、システム。 - A) 前記各流路は、該流路の前記上流リザーバの前に配置された流量弁をさらに有し、
B) 前記コントローラはさらに、
i) 前記各流路について、ユーザ入力装置から所望の流量を受け取り、
ii) 前記各流路について、
前記実際の流量が前記所望の流量よりも少ない場合、前記流量弁に流れを増加させるように指示し、
前記実際の流量が前記所望の流量よりも多い場合、前記流量弁に流れを減少させるように指示する
ようにプログラムされる、請求項8に記載のシステム。 - 前記マニホールドに前記流路を選択的に接続するように、前記マニホールドに前記流路の前記下流リザーバを接続する弁をさらに備える、請求項8に記載のシステム。
- A) 前記流路および前記マニホールドに接続される温度測定装置と、
B) 前記流路および前記マニホールドを加熱するためのヒータと
をさらに備え、
C) 前記制御装置はまた、
i) 前記ユーザ入力装置から所望の流体温度を受け取り、
ii) 前記温度測定装置から実際の流体温度の表示を受け取り、
iii) 前記実際の流体温度が前記所望の流体温度よりも低い場合、前記ヒータに前記流路および前記マニホールドへの熱を上げるように指示し、
iv) 前記実際の流体温度が前記所望の流体温度よりも高い場合、前記ヒータに前記流路および前記マニホールドへの熱を下げるように指示する
ようにプログラムされる、請求項8に記載のシステム。 - 前記圧力測定装置は、圧力トランスデューサを含む、請求項8に記載のシステム。
- 複数の流体源から流体を送出するための方法であって、
A) 各流体源に流路を接続することと、
B) 前記流路のそれぞれを上流リザーバと下流リザーバとに分けることと、
C) 前記流路のそれぞれの前記リザーバ間の流体の流れを制限することと、
D) マニホールド内の圧力を測定することと、
E) 各流路について、
i) 前記流路の前記上流リザーバ内の圧力を測定することと、
ii) 上流圧力が下流圧力の約2倍に少なくとも等しい場合、前記上流圧力の線形関数に従って、前記流路を通る流体の実際の質量流量を求めることと、
iii) 前記上流圧力が前記下流圧力の約2倍よりも低い場合、前記上流圧力および前記マニホールド圧力の非線形関数に従って、前記流路を通る前記流体の実際の質量流量を求めることと
を含む、方法。 - A) 各流路について、ユーザ入力装置から所望の流量を受け取ることと、
B) 各流路について、
i) 前記実際の流量が前記所望の流量よりも少ない場合、前記流路への流体の流れを増加させることと、
ii) 前記実際の流量が前記所望の流量よりも多い場合、前記流路への流体の流れを減少させることと
をさらに含む、請求項13に記載の方法。 - 前記流路を前記マニホールドに選択的に接続することをさらに含む、請求項13に記載の方法。
- A) 前記マニホールド内の実際の流体温度を測定することと、
B) 各流路について、
i) 前記ユーザ入力装置から所望の流体温度を受け取ることと、
ii) 前記流路内の実際の流体温度を測定することと、
iii) 前記マニホールド内の前記実際の流体温度が前記流路の前記所望の流体温度よりも低い場合、前記マニホールドへの熱を上げることと
iv) 前記マニホールド内の前記実際の流体温度が前記流路の前記所望の流体温度よりも高い場合、前記マニホールドへの熱を下げることと、
v) 前記流路内の前記実際の流体温度が前記流路の前記所望の流体温度よりも低い場合、前記流路への熱を上げることと、
vi) 前記流路内の前記実際の流体温度が前記流路の前記所望の流体温度よりも高い場合、前記流路への熱を下げることと
をさらに含む、請求項13に記載の方法。
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