JP2004512611A - デジタル的に特質を持った対象物とプロモーション方法 - Google Patents

Abstract

物理的アイテムはデジタル的にウォータマークを付けることができ、対応動作を始動する為に、ウェブカメラ等により、これらを認識させる。コーヒーカップやコーヒーカップ用ジャケットは、このようにしてウォータマークを付けることができる例示的なアイテムである。アイテムの認識によって始動される動作は、その認識が発生した状況（例えば、店やオフィス）に依存して変化させてもよい。動作は、時間と同様に異ならせてもよい。（例えば、第１の時間を提示した時に第１のレスポンスを始動すること、第２の時間を提示したときに第２の異なるレスポンスを始動すること。）そういったアイテムの一部は、他面性を持ってもよい。（例えば、クレジットカードの両面、カートン製品の六面）−それぞれは、異なるウォータマークでエンコードされ、異なるレスポンスを始動する。

Description

【０００１】
関連出願データ
この出願は、１９９９年６月２９日に提出された継続出願第０９／３４３１０４号の一部継続出願である。
【０００２】
発明の分野
本発明は、プロモーション用キャンペーン（例えば、プレミアムやクーポンの発行）と共に、デジタル的に特質を持った対象物（例えば、ウォータマークが付けられた対象物やバーコードが付けられた対象物）を使用することに関する。
【０００３】
発明の背景と概要
親出願で説明されたように、物理的対象物には、デジタルデータを組み込むことができる。準拠装置によって感知されるとき、デジタルデータは、対象物に対応したインターネット・ウェブ・ページにウェブ・ブラウザを導く為に使用可能である。
【０００４】
そのような一つのシステムは、デジタルウォータマーク技術を使用し、一般的に人間が認識できない方法で対象物に特質を持たせる。たとえば、雑誌広告の写真は、３２ビット番号（対象物識別子）をエンコードする為に、ローカルな輝度細部で僅かに変更可能である。その写真と一致している画像データは、ウェブカメラ等で感知可能であり、３２ビット対象物識別子をデコードする為に、関連した計算装置により処理される。この識別子は、その後、当該装置により、遠隔データベースに送信可能である。そのデータベースは、対応するデータベースレコードにアクセスする為に識別子を使う。当該レコードの中には、ＵＲＬ又は関連したウェブ・ページを含む対象物に関する情報がある。当該データベースは、このＵＲＬアドレスを当該装置に送信して戻す。順番に、当該装置は、指定されたＵＲＬに対しウェブ・ブラウザを起動（または、既に起動されている場合にはウェブ・ブラウザを実行）させるその後、そのＵＲＬではウェブ・ページが、対象物をウェブカメラに最初に提示したユーザに表示される。そのような装置は、特記された親出願で更に詳述されている。
【０００５】
いろいろな多種類の特定のウォータマーク技術が、当業者に知られている。一つの特定技術は、２０００年２月１４日に提出された出願第０９／５０３８８１号に示されている。
【０００６】
本発明の一態様によると、コーヒーカップやコーヒーカップ・ジャケットには、デジタルデータがエンコードされている。喫茶店内にある読み取り機用ターミナルは、関連データベースのレコード内の情報により特定された方式で、データを感知し、応答する。関連したウェブ・ページにウェブ・ブラウザを導く代わりに、そのデータベースにより戻された情報が、例えば、店内の売買用クーポン商品のようなプレミアムを消費者に発行する為に、使用可能である。カップは、大量に生産可能であり、全てに同一のデジタルデータが組み込まれている。この固定データに対するレスポンスは、毎日、毎週等、データベース内のデータを更新することにより変更可能である。このように、何ヵ月も前に生産されたカップの在庫品は、店に新たに到着した製品のプロモーションの関係で使用可能である。さらに、デジタルデータは、異なる場所（例えば、店やオフィス）で感知されたとき、異なるレスポンスを始動してもよい。
【０００７】
本発明の、前述した追加の特徴および目的は、以下の説明から容易に明らかになる。
【０００８】
詳細な説明
言及したように、デジタル対象物識別子がエンコードされたカップで喫茶店はコーヒーを分配する。店には、カップを提示可能な読み取り機用ターミナルが装備されている。読み取り機用ターミナルは、クリーム、砂糖等を有するカウンタにあってもよい。カウンタは、固定ウェブカメラを用いた読み取りに最適な場所に消費者がカップを置くように奨励するように配置されてもよい。
【０００９】
カップのデジタル対象物の識別子が読み取り機用ターミナルで感知されるとき、デジタル対象物は、データベースに発送されるが、データベースは店内にあっても遠くにあってもよい。データベースは、その識別子と対応しているデータレコードにアクセスする。データレコード内に保存されているのは、提供されるべきレスポンスを特定する情報である。レスポンスは、（例えば、対応するウェブ・ページをターミナルに読み込ませるように指示することによって）対応するＨＴＭＬドキュメントの表示でもよい。しかし、一つの特定の実施形態では、レスポンスはクーポンを印刷することである。
【００１０】
クーポンは、ラベル・プリンタまたは他の小型のフートプリント装置で印刷されてもよい。プリンタは、白紙の資源、又は、予め印刷された縁部、背景部などを有する白紙資源を使用可能である。文書に印刷されるテキストは、識別子に対応しているデータベースレコードに保存可能である。データベースは、印刷の為に、このテキストをターミナルに中継することができる。（他の装置は、もちろん、可能である。たとえば、データベースは単に、対応するアドレス等でターミナル内に保存されたテキスト・メッセージを識別する数値を保存するにすぎない。）そのため、ターミナルの視界内にコーヒーカップを置くことにより、消費者にクーポンが発行される。
【００１１】
この装置の一つの特徴は、カップにエンコードされる識別子を変更するというより、データベースレコードに保存された情報を変更することにより、レスポンスが仕立てられることである。したがって、カップ／ジャケットは、全てが同一の識別子を持ち、大量に印刷可能である。１週間は、クーポン商品を感謝祭売買の為に発行することにより、ターミナルは、そのようなカップに応答してもよい。
翌週には、クーポン商品をクリスマス売買等の為に発行することにより、ターミナルは応答してもよい。翌週には、店によって新たに導入された製品は、販売促進等がなされてもよい。
【００１２】
割引型クーポンを発行する代わりに、ターミナルは賞品型クーポンを与えてもよい。一部のシステムにおいて、割引型クーポンは一般的に付与されてもよいが、賞品型クーポンは、ランダムに発行されてもよい。
【００１３】
カスタマーが店を離れ、カップを通りに持って行くとき、他の店は、同様のターミナルを所有してもよい。カップを他の商人のターミナルに提示することにより、異なるクーポンや賞を与えてもよい。すなわち、カップによって始動されるレスポンスは、状況依存型でもよい。同一の対象物識別子は、全てのターミナルで感知されるが、調べられるデータベースは、異なっていてもよく、ターミナルの場所／状況に関する情報は、共有されたデータベースに中継され、ターミナル及び対応するレスポンスの差別化が許容される。このように、喫茶店でカップを提示することにより、無料の日刊紙の為のクーポンを付与してもよく、更に、通りのベーグル店でカップを提示することにより、購入したベーグルにのせる無料のスプレッドの為のクーポンを付与してもよい。
【００１４】
カップが購入者の自宅やオフィスに持ち運ばれ、適切なソフトウェア（例えば、現譲受人のソフトウェア ”Ｄｉｇｉｍａｒｃ ＭｅｄｉａＢｒｉｄｇｅ”）を備えたウェブカメラ装着のコンピュータに提示される場合、さらに、それ以上のクーポン／インセンティブが提供されてもよい。
【００１５】
賞は、位置の指定されたチェーンの場所を訪問する時に付与されてもよい。町の各スターバックス店にコーヒーカップを示すことにより、最後の人が訪問したときに２０ドルの商品券を付与してもよい。
もちろん、特質を持たせた対象物は、コーヒーカップ／ジャケットである必要はない。どんな対象物でも使用可能である。衣類でさえ、利用可能である。人類の生息地というＴシャツは、デジタルデータでエンコードされてもよい。スターバックスでターミナルに示される場合、第１種類のプレミアム（賞、景品）が付与されてもよい。フィールズ夫人のクッキーでターミナルに示される場合、第２種類のプレミアムが付与されてもよい。
【００１６】
物理的なトークン（例えばクーポン）を付与、または対応したウェブ・ページを提示する代わりに、ターミナルは他の方法で応答可能である。たとえば、ターミナルは「ポイント」を異なるアカウント（例えば、お得意様のフライヤー・アカウント）に加えることができる。ターミナルは、旅行者の行き先、空港、その他で提供されてもよい。エンコードされた対象物（例えば、アメリカン・エキスプレス・カード、お得意さまフライヤー・アカウント等）を提示するユーザには、ポイントが付与されてもよい。プレミアムは、ポイントの得点が所定の閾値を超えたときだけではなく、他の測定基準が達成されるときに発行されてもよい。たとえば、全ての５０州でターミナルに彼のアメックス・カードを提示するユーザは、ヨーロッパへの往復チケットのようなプレミアムが付与されてもよい。
【００１７】
ターミナルのレスポンスは、プレミアムである必要はなく；それは、情報を提供するものでもよい。喫茶店でエスプレッソ・マシンの購入者は、箱をターミナルに提示してもよい。ターミナルは、製品と関連する情報を印刷することによって応答してもよいので、消費者は期限切れかもしれない箱の中の印刷物に頼る必要はない。
【００１８】
対象物は、たった一つの識別子で特質を持たせる必要はない。製品の箱は、その六面の各々に異なる識別子を持ってもよい。カード（例えばアメリカン・エキスプレス・カード）は、正面に一つの識別子がエンコードされ、裏面に異なる識別子がエンコードされてもよい。各々の面は、異なるレスポンスを始動させる。あるいは、２以上のウォータマークが対象物の同一領域を占有してもよい。マークは、異なるシステムにより認識されてもよく、異なるレスポンスを始動させてもよい。例えば、マークは異なる目的（例えば、一方でオリジナルと偽物を区別しつつ、他方で販売促進の役割）を供給してもよい。オリジナルを偽物と区別する為にウォータマークを使用することは、２０００年２月３日に提出された出願第０９／４９８２２３号に開示されている。）
【００１９】
さらに、親出願に詳述された概念の一部に関し、雑誌等にある申し込みカード（例えば、購読カード）は、対象物識別子でエンコードされてもよい。ソフトウェハ”Ｄｉｇｉｍａｒｃ ＭｅｄｉａＢｒｉｄｇｅ”を実行するコンピュータに提示されるとき、コンピュータは、対象物識別子を遠隔データベースに渡してもよい。遠隔データベースは、ユーザのスクリーン上のテンプレートに、ユーザのコンピュータで保存されたユーザプロファイル情報を用いて記入済みの氏名、アドレス等の情報を提示することにより、応答することができる。この情報は、正確さの為にユーザにより再調査され、その後、１回のマウスクリックで発送される。そのようなアレンジは、申し込みカードの特定状況を越えて広く適用可能である（そして、多数の実施細目で自然に変更可能である。）
【００２０】
この明細書を過度に長くすることなく広範囲の開示内容を提供する為に、出願人は、列挙した特許出願を参照により組み入れる。
【００２１】
例示の実施形態を参照して、本発明の原理を説明および図示してきたが、本発明は、これらに限定されないことが認識されるべきである。
【００２２】
たとえば、詳細な実施形態は、デジタル式ウォータマークを使用したが、他の機械可読データ表示（例えば、バーコード、浮き彫り、ＲＦ ＩＤ、磁気ストライプ、スマートカード技術など）を代わりに使用可能である。
【００２３】
前述の検討におけるインターネット・ターミナルへの参照は、本発明の、特定形式のハードウェア（例えば、デスクトップ・コンピュータ又はキオスク）に対する適用性の限定として、とらえられてはならない。どんなインターネットで使用可能な装置や器具も、ここで詳述された原理を利用可能であり、例えば、携帯電話や他の無線装置、ＰＤＡ、ウェブで使用可能な娯楽器具がある。さらに、そのような装置による常時インターネットアクセスは好ましいが、同一の原理は、他のアプリケーションで使用可能であり、例えば、製品の識別子は、インターネットアクセスが利用可能になった（例えば、送られた）ときキャッシュに入れられ、その後、アクセスが提供されるときに利用される。
【００２４】
前述された機能性の実施は、当該技術分野の者にとって簡単なので、そのため、ここでは詳説されていない。従来は、そのような技術は、長期メモリ（例えば、ディスク、ＲＯＭ等）で保存された適切なソフトウェアにより実施され、関連ＣＰＵで実行する為に一時メモリ（例えば、ＲＡＭ）に転送される。他の実施において、機能性は、専用ハードウェアによって、又はハードウェアとソフトウェアの組み合せによって達成可能である。ＦＰＧＡを含む再プログラム可能なロジックは、一定の実施において、有利に使用可能である。
【００２５】
前述した実施例における要素と特徴の特定の組み合せは、例示的なものにすぎないことは認識されるべきであり；本願や参照により組み込まれた特許／出願において、これらの教示を他の教示と置換し交換することも意図されている。
【００２６】
前述した原理や特徴が適用し得る、広く様々な実施例という観点で、詳細な実施例は、例示的なものにすぎず、本発明の範囲を限定するものとして考えられるべきではない。むしろ、出願人は、そのような変形例の全てが本願の請求項の範囲と精神の範囲内に入るように主張する。

Claims (4)

1. コーヒーカップ又はコーヒーカップ用ジャケットであって、そこに複数のビットデータをデジタルウォータマークという形でエンコードされた、前記コーヒーカップ又はコーヒーカップ用ジャケット。
2. デジタル的にウォータマークが付けられた対象物を第１の場所でリーダー装置に提示し、それによって、第１のレスポンスを始動するステップと；
   第２の場所でリーダー装置に当該対象物を提示し、それによって、第２の異なるレスポンスを始動するステップと；
   少なくとも前記レスポンスの内の一つが、クーポンの発行を含む、方法。
3. デジタル的にウォータマークが付けられた対象物を最初にリーダー装置に提示し、それによって、第１レスポンスを始動するステップと；
   デジタル的にウォータマークが付けられた対象物を後の別の時間にリーダー装置に提示し、それによって、異なる第２レスポンスを始動するステップと；
   前記レスポンスの内、少なくとも一つは、クーポンの発行を含む、方法。
4. 複数面を持つ物理的な対象物であって、第１面は、第１情報でウォータマークがデジタル的に付けられ、第２面は、異なる第２情報でウォータマークがデジタル的に付けられ、少なくとも前記面の一つがターミナルに提示されるとき、クーポン発行が始動するように働く、前記対象物。