JP3793689B2 - 景品提供システム - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯通信端末を利用して利用者に対して景品を提供するシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、企業が顧客に対して景品を提供するには種々の方法が採用されている。例えば宣伝広告等を目的としたものでは、まず顧客に対して景品提供の広告を提示し、顧客からメール,FAX,はがき等により応募を受け付ける。その後、応募者の中から抽選や先着順など所定の規則で当選者を決定し、該当選者に対して景品を郵便や宅配便などを利用して発送する。また、例えば商品の販売促進を目的としたものでは、自動販売機に抽選機能を設け、商品販売時に抽選を行い、当選した場合には、商品購入時に投入した金銭を利用者に還元する。また、同様に商品の販売促進を目的としたものでは、利用者に予め磁気カードやICカードなどを配布し、いわゆるレジスターと呼ばれる金銭登録器において商品購入毎に該カードに購入ポイントを蓄積させ、該購入ポイントが所定値以上となった場合には該購入ポイントに応じた商品を景品として提供する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した景品提供方法では種々の問題点があった。すなわち、当選者に景品を発送する方法では、顧客からの応募の受付処理が煩雑になるだけでなく、景品発送に多大なコストを要する。一方、応募者にとっては景品を手にするまで長期間を要する。また、自動販売機や金銭登録器において景品提供を実施する場合には、抽選機能やカード読取装置の設置に多大なコストを要する。
【0004】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、景品を迅速且つ低コストで提供できる景品提供システムを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1では、利用者が有する携帯通信端末と、利用者との間で商品の対価を決済して該商品を利用者に提供する決済手段と自己の識別情報とを備えた商品提供手段と、前記携帯通信端末からの景品提供要求に応じて、所定条件で利用者に対して前記商品提供手段が提供可能な商品を景品として提供することを決定する景品提供決定手段と、該決定に応じて前記携帯通信端末を介して入力された前記商品提供手段の識別情報及び前記景品提供決定手段において決定された景品の景品情報に基づき、該景品の対価を免除する決済情報を該商品提供手段に対してネットワークを介して送信する手段とを備え、前記商品提供手段の決済手段は、受信した決済情報に基づき景品に係る商品の対価を免除して該商品を利用者に提供することを特徴とするものを提案する。
【0006】
本発明によれば、まず携帯通信端末からの景品提供要求に応じて、景品提供決定手段により景品提供の有無が決定される。次に、前記景品提供の決定に応じて携帯通信端末から入力された商品提供手段の識別情報を前記決済情報の送信手段が受け取ると、該決済情報の送信手段は、該識別情報及び景品情報に基づき、商品提供手段に対して景品の対価を免除する決済情報を商品提供手段に対して送信する。該決済情報を受け取った商品提供手段は、該決済情報に基づき景品に係る商品の対価を免除して該商品を景品として利用者に提供する。
【0007】
このように、景品提供の決定があった場合には、利用する商品提供手段の識別情報を携帯通信端末に入力することにより、該商品提供手段において景品を受け取ることが可能となる。これにより、景品の配送に係るコストや時間を軽減できるので、利用者に対して景品を迅速且つ低コストで提供できる。
【0008】
また、請求項2では、請求項1記載の景品提供システムにおいて、前記景品提供決定手段へのリンクを含む情報を携帯通信端末を介して利用者に提供する情報提供手段を備え、前記携帯通信端末は該情報提供手段の情報に含まれるリンクを介して前記景品提供決定手段にアクセスし景品提供要求することを特徴とするものを提案する。
【0009】
本発明によれば、利用者は情報提供手段から提供される情報に含まれるリンクを辿ることにより前記景品提供決定手段にアクセスすることができる。したがって、景品の提供者は該情報提供手段を利用して利用者に対して各種情報を提供することができる。
【0010】
本発明の好適な態様の一例として、請求項3では、請求項1又は2何れか1項記載の景品提供システムにおいて、前記商品提供手段は自動販売機からなることを特徴とするものを提案する。また、請求項4では、請求項1又は2何れか1項記載の景品提供システムにおいて、前記商品提供手段は金銭登録器からなることを特徴とするものを提案する。
【0011】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態に係る景品提供システムについて図1を参照して説明する。図1は第1の実施の形態に係る景品提供システムの構成図である。
【0012】
図1に示すように、この景品提供システムは、利用者が有する携帯通信端末100と、利用者に対して各種情報を提供する情報提供サーバ200と、景品の管理を行う景品管理サーバ300と、自動販売機を集中管理する自動販売機管理サーバ400と、該自動販売機管理サーバ400により管理される複数の自動販売機500を備えている。
【0013】
携帯通信端末100は、例えばPDC端末・GSM端末・PHS端末などの無線携帯端末であってデータ通信可能な端末である。この携帯通信端末100は、無線通信網601に収容されており、該無線通信網601とインターネット602とを相互接続するゲートウェイサーバ603を介してインターネット602と接続することができる。また、この携帯通信端末100は、Webブラウザ及びメールクライアントを備えている。なお、携帯通信端末100の形態としては、携帯電話であってもPDA(Personal Digital Assistant)端末などの小型コンピュータ機器であってもよい。
【0014】
情報提供サーバ200は、インターネット603との接続インタフェースである通信制御部201と、該通信制御部201を介して携帯通信端末100に情報を提供する情報提供部202を備えている。この情報提供サーバ200は、景品の提供者が有するサーバであり、前記情報提供部202が提供する情報には該景品提供に関する各種情報や提供者による広告などの各種情報が含まれる。また、該情報には後述する景品管理サーバ300へのリンクが含まれる。
【0015】
景品管理サーバ300は、インターネット603との接続インタフェースである通信制御部301と、携帯通信端末100からの抽選要求に応じて景品の提供を決定する抽選部302と、景品提供が決定された場合に携帯通信端末100を介して入力された後述する自動販売機500の識別番号501及び提供に係る景品の情報を自動販売機管理サーバ400に送信する識別番号等送信部303とを備えている。抽選部302は、提供を決定した景品の数を管理しており、所定の景品提供個数を超えた場合には景品提供の決定は行わない。
【0016】
自動販売機管理サーバ400は、インターネット603との接続インタフェースである通信制御部401と、各自動販売機における商品販売数や各機器の維持などを管理DB402aを用いて集中管理する自動販売機管理部402と、各自動販売機500を収容した自動販売機ネットワーク604との接続インタフェースである通信制御部403とを備えている。
【0017】
自動販売機500は、複数の自動販売機から一の自動販売機を識別可能な識別番号501を備えている。この識別番号501は携帯通信端末100に入力可能に設けてある。本実施の形態では、識別番号501を刻印したプレートを自動販売機500の前面に付設することにより、利用者が該識別番号501を携帯通信端末100に入力できるようにした。
【0018】
また、自動販売機500は、自動販売機ネットワーク604との接続インタフェースである通信制御部502と、商品の販売数や売上金額などを管理する商品管理部503と、硬貨や紙幣を識別する金銭識別部504と、商品選択ボタン505と、収納する商品の搬出等を制御する商品販売制御部506とを備えている。商品管理部503は、金銭識別部504が金銭の所定額の投入を検出すると該金額で販売可能な商品選択ボタン505を点灯させて使用可能状態にし、何れかの商品選択ボタン505が押下されると商品販売制御部506を制御して該商品選択ボタン505に対応する商品を利用者に提供する。また、商品管理部503は自動販売機ネットワーク604を介して自動販売機管理サーバ400からの指示に基づき商品販売制御部506を制御可能となっている。このように、自動販売機500は、利用者との商品の提供に関して決済を行うことができる。
【0019】
次に、この景品提供システムにおける景品提供の流れについて図2及び図3を参照して説明する。図2は第1の実施の形態に係る景品提供システムにおける景品提供の流れを説明する図、図3は第1の実施の形態に係る景品提供システムにおける携帯通信端末の表示画面を説明する図である。
【0020】
まず、利用者が携帯通信端末100をゲートウェイサーバ603に接続させると、ゲートウェイサーバ603が有するメニュー情報が携帯通信端末100に送信される。このメニュー情報は各景品提供企業の情報提供サーバ200へのリンク情報を含んでいる。利用者が該メニュー情報の中から所望の情報提供サーバ200を選択すると携帯通信端末100は該情報提供サーバ200と接続し、該情報提供サーバ200から提供される情報を受信する(図2のステップS1)。これにより、携帯通信端末100の表示画面101には図3(a)のように情報701が表示される。ここで、該情報701には景品管理サーバ300へのリンクを含む情報701aが含まれる。
【0021】
利用者が携帯通信端末100の表示された前記情報から景品管理サーバ300へのリンクを選択すると、携帯通信端末100は景品管理サーバ300と接続する。これにより携帯通信端末100の表示画面101には図3(b)のように景品提供を決定するための抽選ページ702が表示される。この抽選ページには、景品応募のためのリンク702aが含まれており、利用者が該リンク702aを選択することにより景品の応募が行われる(図2のステップS2)。
【0022】
該応募が行われると、景品管理サーバ300は、抽選部302において該応募に対して抽選を行い景品の提供が決定されると携帯通信端末100に該決定を通知する(図2にステップS3)。これにより携帯通信端末100の表示画面101には図3(c)のように景品提供決定とともに、該決定に応じて利用者が利用する自動販売機500の識別番号501の入力を促す入力ページ703が表示される。
【0023】
利用者が自動販売機500の識別番号501を入力すると該識別番号501は景品管理サーバ300に送られる(図2のステップS4)。そして、景品管理サーバ300の識別番号等送信部303により識別番号501及び景品種別などの景品情報が自動販売機管理サーバ400に送信される(図2にステップS5)。
【0024】
自動販売機管理サーバ400は、景品管理サーバ300から識別番号501及び景品情報を受信すると、該識別番号501に対応する自動販売機500に対して当該景品に関して金銭の投入なしで商品販売を許可する指示を通知する(図2にステップS6)。
【0025】
自動販売機500の商品管理部503は、自動販売機管理サーバ400から販売許可通知を受信すると、利用者からの金銭の投入をすることなく商品選択ボタン505を点灯させて使用可能状態にし、何れかの商品選択ボタン505が押下されると商品販売制御部506を制御して該商品選択ボタン505に対応する商品を景品800として利用者に提供する(図2のステップS7)。
【0026】
このように、本実施の形態に係る景品提供システムでは、利用者が携帯通信端末100を利用して情報提供サーバ200及び景品管理サーバ300に接続して景品に応募し、利用する自動販売機500の識別番号501を入力することにより、該自動販売機500から景品を受け取ることができる。したがって、景品の配送に係るコストや時間を大幅に軽減できる。また、景品に応募するには情報提供サーバ200に接続する必要があるので、景品の提供者にとって該情報提供サーバ200を利用して利用者に対して広告など各種情報を提供することができる。
【0027】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態に係る景品提供システムについて図4及び図5を参照して説明する。図4は第2の実施の形態に係る景品提供システムの構成図、図5は第2の実施の形態に係る景品提供システムにおける携帯通信端末の表示画面を説明する図である。なお、図において第1の実施の形態と同様の構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0028】
本実施の形態に係る景品提供システムが第1の実施の形態と相違する点は、第1の実施の形態では景品提供決定の条件として抽選を採用していたが、本実施の形態では所定条件での先着順を採用している点にある。以下、相違点について説明する。
【0029】
図3に示すように、情報提供サーバ200は、前記通信制御部201と情報提供部202に加えてアクセス管理部203とを備えている。アクセス管理部203は、情報提供部202が提供する情報毎に携帯通信端末100からのアクセス回数を記録管理する。情報提供部202は、前記アクセス管理部203に記録されたアクセス回数に基づき携帯通信端末100への提供情報を変更可能となっている。具体的には、特定の情報に対するアクセス数が所定回数以上となった場合にのみ景品管理サーバ300へのリンクを含む情報を提供する。
【0030】
景品管理サーバ300は、通信制御部301と、携帯通信端末100からの景品提供要求に応じて先着順で景品の提供を決定する先着管理部304と、景品提供が決定された場合に携帯通信端末100を介して入力された後述する自動販売機500の識別番号501及び提供に係る景品の情報を自動販売機管理サーバ400に送信する識別番号等送信部303とを備えている。先着管理部304は、提供を決定した景品の数を管理しており、所定の景品提供個数を超えた場合には景品提供の決定は行わない。
【0031】
このような景品提供システムでは、図5に示すように、携帯通信端末100が情報提供サーバ200にアクセスすると情報711が携帯通信端末100の表示画面101に表示される(図5(a)及び(b)参照)。情報提供部702が送出する該情報711には、所定の情報ページへのリンク711a及び景品管理サーバ300へのリンク711bが含まれている。ここで、携帯通信端末100から該リンク711aを辿って得られる情報ページの閲覧回数が所定回数に達していない場合には、リンク711bは携帯通信端末100から選択不可能となるように情報711を送出する(図5(a)参照)。そして、携帯通信端末100から該リンク711aを辿って得られる情報ページの閲覧回数が所定回数に達した場合には、リンク711bは携帯通信端末100から選択可能となるように情報711を送出する(図5(b)参照)。すなわち、前記リンク711aを辿って所定の情報ページを所定回数閲覧しないと景品の応募ができないようになっている。ここで、該情報ページの内容としては、例えば人気商品ランキングページやアンケートへ回答ページなど景品提供者にとって景品提供の条件となるようなものが好ましい。
【0032】
携帯通信端末が情報提供サーバ200から景品管理サーバ300へのリンク711bであって携帯通信端末100から選択可能な情報711を受け取り、利用者が該リンク711bを選択すると、携帯通信端末100は景品管理サーバ300と接続する。そして、景品管理サーバ300の先着管理部304において景品に残数がある場合には景品の提供が決定され、携帯通信端末100に該決定が通知される。これにより携帯通信端末100の表示画面101には図5(c)のように景品提供決定とともに、該決定に応じて利用者が利用する自動販売機500の識別番号501の入力を促す入力ページ712が表示される。
【0033】
この後に利用者が携帯通信端末100を利用して自動販売機500の識別番号501を入力し、該自動販売機500が景品を提供するまでの流れは第1の実施の形態と同様なので説明を省略する。
【0034】
このように、本実施の形態に係る景品提供システムでは、景品管理サーバ300では先着順に景品の提供を決定し、情報提供サーバ200において該景品管理サーバ300へのアクセスに対して条件付けを行っているので、景品提供者にとって最適な景品提供の方法を採用することができる。その他の作用・硬貨については第1の実施の形態と同様である。
【0035】
なお、上記各実施の形態では、利用者との間で商品の対価を決済して該商品を利用者に提供する決済手段として自動販売機500を用いたが本発明はこれに限定されるものではない。例えば、いわゆるレジスターと呼ばれる金銭登録器であってもよい。
【0036】
また、上記各実施の形態では、自動販売機500に識別番号501を刻印したプレートを付設し、利用者が携帯通信端末100に該識別番号501を入力するようにしたが本発明はこれに限定されるものではない。例えば、識別番号501を表示する手段として、液晶ディスプレイなど他の表示手段を用いてもよい。また、自動販売機500及び携帯通信端末100とを有線又は無線で接続し、識別番号501を自動販売機500から携帯通信端末100に入力するようにしてもよい。
【0037】
さらに、上記各実施の形態では、利用者に情報を提供する手段として情報提供サーバ200を設け、景品提供を決定する手段として景品管理サーバ300を設け、自動販売機500を集中管理するサーバとして自動販売機管理サーバ400を設けたが、それぞれの手段を任意の組み合わせで一つのサーバ上で構成するようにしてもよい。
【0038】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1の発明によれば、まず携帯通信端末からの景品提供要求に応じて、景品提供決定手段により景品提供の有無が決定される。次に、前記景品提供の決定に応じて携帯通信端末から入力された商品提供手段の識別情報を前記決済情報の送信手段が受け取ると、該決済情報の送信手段は、該識別情報及び景品情報に基づき、商品提供手段に対して景品の対価を免除する決済情報を商品提供手段に対して送信する。該決済情報を受け取った商品提供手段は、該決済情報に基づき景品に係る商品の対価を免除して該商品を景品として利用者に提供する。
【0039】
このように、景品提供の決定があった場合には、利用する商品提供手段の識別情報を携帯通信端末に入力することにより、該商品提供手段において景品を受け取ることが可能となる。これにより、景品の配送に係るコストや時間を軽減できるので、利用者に対して景品を迅速且つ低コストで提供できる。
【0040】
また、請求項2の発明によれば、利用者は情報提供手段から提供される情報に含まれるリンクを辿ることにより前記景品提供決定手段にアクセスすることができる。したがって、景品の提供者は該情報提供手段を利用して利用者に対して各種情報を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る景品提供システムの構成図
【図2】第1の実施の形態に係る景品提供システムにおける景品提供の流れを説明する図
【図3】第1の実施の形態に係る景品提供システムにおける携帯通信端末の表示画面を説明する図
【図4】第2の実施の形態に係る景品提供システムの構成図
【図5】第2の実施の形態に係る景品提供システムにおける携帯通信端末の表示画面を説明する図
【符号の説明】
100…携帯通信端末、200…情報提供サーバ、202…情報提供部、203…アクセス管理部、300…景品管理サーバ、302…抽選部、303…識別番号等送信部、304…先着管理部、400…自動販売機管理サーバ、500…自動販売機、501…識別番号
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯通信端末を利用して利用者に対して景品を提供するシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、企業が顧客に対して景品を提供するには種々の方法が採用されている。例えば宣伝広告等を目的としたものでは、まず顧客に対して景品提供の広告を提示し、顧客からメール,FAX,はがき等により応募を受け付ける。その後、応募者の中から抽選や先着順など所定の規則で当選者を決定し、該当選者に対して景品を郵便や宅配便などを利用して発送する。また、例えば商品の販売促進を目的としたものでは、自動販売機に抽選機能を設け、商品販売時に抽選を行い、当選した場合には、商品購入時に投入した金銭を利用者に還元する。また、同様に商品の販売促進を目的としたものでは、利用者に予め磁気カードやICカードなどを配布し、いわゆるレジスターと呼ばれる金銭登録器において商品購入毎に該カードに購入ポイントを蓄積させ、該購入ポイントが所定値以上となった場合には該購入ポイントに応じた商品を景品として提供する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した景品提供方法では種々の問題点があった。すなわち、当選者に景品を発送する方法では、顧客からの応募の受付処理が煩雑になるだけでなく、景品発送に多大なコストを要する。一方、応募者にとっては景品を手にするまで長期間を要する。また、自動販売機や金銭登録器において景品提供を実施する場合には、抽選機能やカード読取装置の設置に多大なコストを要する。
【0004】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、景品を迅速且つ低コストで提供できる景品提供システムを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1では、利用者が有する携帯通信端末と、利用者との間で商品の対価を決済して該商品を利用者に提供する決済手段と自己の識別情報とを備えた商品提供手段と、前記携帯通信端末からの景品提供要求に応じて、所定条件で利用者に対して前記商品提供手段が提供可能な商品を景品として提供することを決定する景品提供決定手段と、該決定に応じて前記携帯通信端末を介して入力された前記商品提供手段の識別情報及び前記景品提供決定手段において決定された景品の景品情報に基づき、該景品の対価を免除する決済情報を該商品提供手段に対してネットワークを介して送信する手段とを備え、前記商品提供手段の決済手段は、受信した決済情報に基づき景品に係る商品の対価を免除して該商品を利用者に提供することを特徴とするものを提案する。
【0006】
本発明によれば、まず携帯通信端末からの景品提供要求に応じて、景品提供決定手段により景品提供の有無が決定される。次に、前記景品提供の決定に応じて携帯通信端末から入力された商品提供手段の識別情報を前記決済情報の送信手段が受け取ると、該決済情報の送信手段は、該識別情報及び景品情報に基づき、商品提供手段に対して景品の対価を免除する決済情報を商品提供手段に対して送信する。該決済情報を受け取った商品提供手段は、該決済情報に基づき景品に係る商品の対価を免除して該商品を景品として利用者に提供する。
【0007】
このように、景品提供の決定があった場合には、利用する商品提供手段の識別情報を携帯通信端末に入力することにより、該商品提供手段において景品を受け取ることが可能となる。これにより、景品の配送に係るコストや時間を軽減できるので、利用者に対して景品を迅速且つ低コストで提供できる。
【0008】
また、請求項2では、請求項1記載の景品提供システムにおいて、前記景品提供決定手段へのリンクを含む情報を携帯通信端末を介して利用者に提供する情報提供手段を備え、前記携帯通信端末は該情報提供手段の情報に含まれるリンクを介して前記景品提供決定手段にアクセスし景品提供要求することを特徴とするものを提案する。
【0009】
本発明によれば、利用者は情報提供手段から提供される情報に含まれるリンクを辿ることにより前記景品提供決定手段にアクセスすることができる。したがって、景品の提供者は該情報提供手段を利用して利用者に対して各種情報を提供することができる。
【0010】
本発明の好適な態様の一例として、請求項3では、請求項1又は2何れか1項記載の景品提供システムにおいて、前記商品提供手段は自動販売機からなることを特徴とするものを提案する。また、請求項4では、請求項1又は2何れか1項記載の景品提供システムにおいて、前記商品提供手段は金銭登録器からなることを特徴とするものを提案する。
【0011】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態に係る景品提供システムについて図1を参照して説明する。図1は第1の実施の形態に係る景品提供システムの構成図である。
【0012】
図1に示すように、この景品提供システムは、利用者が有する携帯通信端末100と、利用者に対して各種情報を提供する情報提供サーバ200と、景品の管理を行う景品管理サーバ300と、自動販売機を集中管理する自動販売機管理サーバ400と、該自動販売機管理サーバ400により管理される複数の自動販売機500を備えている。
【0013】
携帯通信端末100は、例えばPDC端末・GSM端末・PHS端末などの無線携帯端末であってデータ通信可能な端末である。この携帯通信端末100は、無線通信網601に収容されており、該無線通信網601とインターネット602とを相互接続するゲートウェイサーバ603を介してインターネット602と接続することができる。また、この携帯通信端末100は、Webブラウザ及びメールクライアントを備えている。なお、携帯通信端末100の形態としては、携帯電話であってもPDA(Personal Digital Assistant)端末などの小型コンピュータ機器であってもよい。
【0014】
情報提供サーバ200は、インターネット603との接続インタフェースである通信制御部201と、該通信制御部201を介して携帯通信端末100に情報を提供する情報提供部202を備えている。この情報提供サーバ200は、景品の提供者が有するサーバであり、前記情報提供部202が提供する情報には該景品提供に関する各種情報や提供者による広告などの各種情報が含まれる。また、該情報には後述する景品管理サーバ300へのリンクが含まれる。
【0015】
景品管理サーバ300は、インターネット603との接続インタフェースである通信制御部301と、携帯通信端末100からの抽選要求に応じて景品の提供を決定する抽選部302と、景品提供が決定された場合に携帯通信端末100を介して入力された後述する自動販売機500の識別番号501及び提供に係る景品の情報を自動販売機管理サーバ400に送信する識別番号等送信部303とを備えている。抽選部302は、提供を決定した景品の数を管理しており、所定の景品提供個数を超えた場合には景品提供の決定は行わない。
【0016】
自動販売機管理サーバ400は、インターネット603との接続インタフェースである通信制御部401と、各自動販売機における商品販売数や各機器の維持などを管理DB402aを用いて集中管理する自動販売機管理部402と、各自動販売機500を収容した自動販売機ネットワーク604との接続インタフェースである通信制御部403とを備えている。
【0017】
自動販売機500は、複数の自動販売機から一の自動販売機を識別可能な識別番号501を備えている。この識別番号501は携帯通信端末100に入力可能に設けてある。本実施の形態では、識別番号501を刻印したプレートを自動販売機500の前面に付設することにより、利用者が該識別番号501を携帯通信端末100に入力できるようにした。
【0018】
また、自動販売機500は、自動販売機ネットワーク604との接続インタフェースである通信制御部502と、商品の販売数や売上金額などを管理する商品管理部503と、硬貨や紙幣を識別する金銭識別部504と、商品選択ボタン505と、収納する商品の搬出等を制御する商品販売制御部506とを備えている。商品管理部503は、金銭識別部504が金銭の所定額の投入を検出すると該金額で販売可能な商品選択ボタン505を点灯させて使用可能状態にし、何れかの商品選択ボタン505が押下されると商品販売制御部506を制御して該商品選択ボタン505に対応する商品を利用者に提供する。また、商品管理部503は自動販売機ネットワーク604を介して自動販売機管理サーバ400からの指示に基づき商品販売制御部506を制御可能となっている。このように、自動販売機500は、利用者との商品の提供に関して決済を行うことができる。
【0019】
次に、この景品提供システムにおける景品提供の流れについて図2及び図3を参照して説明する。図2は第1の実施の形態に係る景品提供システムにおける景品提供の流れを説明する図、図3は第1の実施の形態に係る景品提供システムにおける携帯通信端末の表示画面を説明する図である。
【0020】
まず、利用者が携帯通信端末100をゲートウェイサーバ603に接続させると、ゲートウェイサーバ603が有するメニュー情報が携帯通信端末100に送信される。このメニュー情報は各景品提供企業の情報提供サーバ200へのリンク情報を含んでいる。利用者が該メニュー情報の中から所望の情報提供サーバ200を選択すると携帯通信端末100は該情報提供サーバ200と接続し、該情報提供サーバ200から提供される情報を受信する(図2のステップS1)。これにより、携帯通信端末100の表示画面101には図3(a)のように情報701が表示される。ここで、該情報701には景品管理サーバ300へのリンクを含む情報701aが含まれる。
【0021】
利用者が携帯通信端末100の表示された前記情報から景品管理サーバ300へのリンクを選択すると、携帯通信端末100は景品管理サーバ300と接続する。これにより携帯通信端末100の表示画面101には図3(b)のように景品提供を決定するための抽選ページ702が表示される。この抽選ページには、景品応募のためのリンク702aが含まれており、利用者が該リンク702aを選択することにより景品の応募が行われる(図2のステップS2)。
【0022】
該応募が行われると、景品管理サーバ300は、抽選部302において該応募に対して抽選を行い景品の提供が決定されると携帯通信端末100に該決定を通知する(図2にステップS3)。これにより携帯通信端末100の表示画面101には図3(c)のように景品提供決定とともに、該決定に応じて利用者が利用する自動販売機500の識別番号501の入力を促す入力ページ703が表示される。
【0023】
利用者が自動販売機500の識別番号501を入力すると該識別番号501は景品管理サーバ300に送られる(図2のステップS4)。そして、景品管理サーバ300の識別番号等送信部303により識別番号501及び景品種別などの景品情報が自動販売機管理サーバ400に送信される(図2にステップS5)。
【0024】
自動販売機管理サーバ400は、景品管理サーバ300から識別番号501及び景品情報を受信すると、該識別番号501に対応する自動販売機500に対して当該景品に関して金銭の投入なしで商品販売を許可する指示を通知する(図2にステップS6)。
【0025】
自動販売機500の商品管理部503は、自動販売機管理サーバ400から販売許可通知を受信すると、利用者からの金銭の投入をすることなく商品選択ボタン505を点灯させて使用可能状態にし、何れかの商品選択ボタン505が押下されると商品販売制御部506を制御して該商品選択ボタン505に対応する商品を景品800として利用者に提供する(図2のステップS7)。
【0026】
このように、本実施の形態に係る景品提供システムでは、利用者が携帯通信端末100を利用して情報提供サーバ200及び景品管理サーバ300に接続して景品に応募し、利用する自動販売機500の識別番号501を入力することにより、該自動販売機500から景品を受け取ることができる。したがって、景品の配送に係るコストや時間を大幅に軽減できる。また、景品に応募するには情報提供サーバ200に接続する必要があるので、景品の提供者にとって該情報提供サーバ200を利用して利用者に対して広告など各種情報を提供することができる。
【0027】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態に係る景品提供システムについて図4及び図5を参照して説明する。図4は第2の実施の形態に係る景品提供システムの構成図、図5は第2の実施の形態に係る景品提供システムにおける携帯通信端末の表示画面を説明する図である。なお、図において第1の実施の形態と同様の構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0028】
本実施の形態に係る景品提供システムが第1の実施の形態と相違する点は、第1の実施の形態では景品提供決定の条件として抽選を採用していたが、本実施の形態では所定条件での先着順を採用している点にある。以下、相違点について説明する。
【0029】
図3に示すように、情報提供サーバ200は、前記通信制御部201と情報提供部202に加えてアクセス管理部203とを備えている。アクセス管理部203は、情報提供部202が提供する情報毎に携帯通信端末100からのアクセス回数を記録管理する。情報提供部202は、前記アクセス管理部203に記録されたアクセス回数に基づき携帯通信端末100への提供情報を変更可能となっている。具体的には、特定の情報に対するアクセス数が所定回数以上となった場合にのみ景品管理サーバ300へのリンクを含む情報を提供する。
【0030】
景品管理サーバ300は、通信制御部301と、携帯通信端末100からの景品提供要求に応じて先着順で景品の提供を決定する先着管理部304と、景品提供が決定された場合に携帯通信端末100を介して入力された後述する自動販売機500の識別番号501及び提供に係る景品の情報を自動販売機管理サーバ400に送信する識別番号等送信部303とを備えている。先着管理部304は、提供を決定した景品の数を管理しており、所定の景品提供個数を超えた場合には景品提供の決定は行わない。
【0031】
このような景品提供システムでは、図5に示すように、携帯通信端末100が情報提供サーバ200にアクセスすると情報711が携帯通信端末100の表示画面101に表示される(図5(a)及び(b)参照)。情報提供部702が送出する該情報711には、所定の情報ページへのリンク711a及び景品管理サーバ300へのリンク711bが含まれている。ここで、携帯通信端末100から該リンク711aを辿って得られる情報ページの閲覧回数が所定回数に達していない場合には、リンク711bは携帯通信端末100から選択不可能となるように情報711を送出する(図5(a)参照)。そして、携帯通信端末100から該リンク711aを辿って得られる情報ページの閲覧回数が所定回数に達した場合には、リンク711bは携帯通信端末100から選択可能となるように情報711を送出する(図5(b)参照)。すなわち、前記リンク711aを辿って所定の情報ページを所定回数閲覧しないと景品の応募ができないようになっている。ここで、該情報ページの内容としては、例えば人気商品ランキングページやアンケートへ回答ページなど景品提供者にとって景品提供の条件となるようなものが好ましい。
【0032】
携帯通信端末が情報提供サーバ200から景品管理サーバ300へのリンク711bであって携帯通信端末100から選択可能な情報711を受け取り、利用者が該リンク711bを選択すると、携帯通信端末100は景品管理サーバ300と接続する。そして、景品管理サーバ300の先着管理部304において景品に残数がある場合には景品の提供が決定され、携帯通信端末100に該決定が通知される。これにより携帯通信端末100の表示画面101には図5(c)のように景品提供決定とともに、該決定に応じて利用者が利用する自動販売機500の識別番号501の入力を促す入力ページ712が表示される。
【0033】
この後に利用者が携帯通信端末100を利用して自動販売機500の識別番号501を入力し、該自動販売機500が景品を提供するまでの流れは第1の実施の形態と同様なので説明を省略する。
【0034】
このように、本実施の形態に係る景品提供システムでは、景品管理サーバ300では先着順に景品の提供を決定し、情報提供サーバ200において該景品管理サーバ300へのアクセスに対して条件付けを行っているので、景品提供者にとって最適な景品提供の方法を採用することができる。その他の作用・硬貨については第1の実施の形態と同様である。
【0035】
なお、上記各実施の形態では、利用者との間で商品の対価を決済して該商品を利用者に提供する決済手段として自動販売機500を用いたが本発明はこれに限定されるものではない。例えば、いわゆるレジスターと呼ばれる金銭登録器であってもよい。
【0036】
また、上記各実施の形態では、自動販売機500に識別番号501を刻印したプレートを付設し、利用者が携帯通信端末100に該識別番号501を入力するようにしたが本発明はこれに限定されるものではない。例えば、識別番号501を表示する手段として、液晶ディスプレイなど他の表示手段を用いてもよい。また、自動販売機500及び携帯通信端末100とを有線又は無線で接続し、識別番号501を自動販売機500から携帯通信端末100に入力するようにしてもよい。
【0037】
さらに、上記各実施の形態では、利用者に情報を提供する手段として情報提供サーバ200を設け、景品提供を決定する手段として景品管理サーバ300を設け、自動販売機500を集中管理するサーバとして自動販売機管理サーバ400を設けたが、それぞれの手段を任意の組み合わせで一つのサーバ上で構成するようにしてもよい。
【0038】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1の発明によれば、まず携帯通信端末からの景品提供要求に応じて、景品提供決定手段により景品提供の有無が決定される。次に、前記景品提供の決定に応じて携帯通信端末から入力された商品提供手段の識別情報を前記決済情報の送信手段が受け取ると、該決済情報の送信手段は、該識別情報及び景品情報に基づき、商品提供手段に対して景品の対価を免除する決済情報を商品提供手段に対して送信する。該決済情報を受け取った商品提供手段は、該決済情報に基づき景品に係る商品の対価を免除して該商品を景品として利用者に提供する。
【0039】
このように、景品提供の決定があった場合には、利用する商品提供手段の識別情報を携帯通信端末に入力することにより、該商品提供手段において景品を受け取ることが可能となる。これにより、景品の配送に係るコストや時間を軽減できるので、利用者に対して景品を迅速且つ低コストで提供できる。
【0040】
また、請求項2の発明によれば、利用者は情報提供手段から提供される情報に含まれるリンクを辿ることにより前記景品提供決定手段にアクセスすることができる。したがって、景品の提供者は該情報提供手段を利用して利用者に対して各種情報を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る景品提供システムの構成図
【図2】第1の実施の形態に係る景品提供システムにおける景品提供の流れを説明する図
【図3】第1の実施の形態に係る景品提供システムにおける携帯通信端末の表示画面を説明する図
【図4】第2の実施の形態に係る景品提供システムの構成図
【図5】第2の実施の形態に係る景品提供システムにおける携帯通信端末の表示画面を説明する図
【符号の説明】
100…携帯通信端末、200…情報提供サーバ、202…情報提供部、203…アクセス管理部、300…景品管理サーバ、302…抽選部、303…識別番号等送信部、304…先着管理部、400…自動販売機管理サーバ、500…自動販売機、501…識別番号
Claims (4)
- 利用者が有する携帯通信端末と、
利用者との間で商品の対価を決済して該商品を利用者に提供する決済手段と自己の識別情報とを備えた商品提供手段と、
前記携帯通信端末からの景品提供要求に応じて、所定条件で利用者に対して前記商品提供手段が提供可能な商品を景品として提供することを決定する景品提供決定手段と、
該決定に応じて前記携帯通信端末を介して入力された前記商品提供手段の識別情報及び前記景品提供決定手段において決定された景品の景品情報に基づき、該景品の対価を免除する決済情報を該商品提供手段に対してネットワークを介して送信する手段とを備え、
前記商品提供手段の決済手段は、受信した決済情報に基づき景品に係る商品の対価を免除して該商品を利用者に提供する
ことを特徴とする景品提供システム。 - 前記景品提供決定手段へのリンクを含む情報を携帯通信端末を介して利用者に提供する情報提供手段を備え、前記携帯通信端末は該情報提供手段の情報に含まれるリンクを介して前記景品提供決定手段にアクセスし景品提供要求する
ことを特徴とする請求項1記載の景品提供システム。 - 前記商品提供手段は自動販売機からなる
ことを特徴とする請求項1又は2何れか1項記載の景品提供システム。 - 前記商品提供手段は金銭登録器からなる
ことを特徴とする請求項1又は2何れか1項記載の景品提供システム。
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