JP2004511681A - 陰イオン性多糖類を基材とする織物保護用組成物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、特に250,000よりも大きい分子量を有する陰イオン性多糖類(特に陰イオン性ポリガラクトマンナン)を含む綿編織品保護用組成物に関する。この組成物は、固体又は液体洗剤配合物、液体濯ぎ及び/又は柔軟化用配合物、乾燥編織品中の湿った編織品と接触される乾燥用添加剤、水性アイロン掛用配合物、洗浄操作前に編織品に付着される予備染抜洗浄添加剤であってよい。

Description

【0001】
本発明は、紡織繊維より作られた製品、特に綿基材編織品(特に着色されたもの)の保護(“編織品保護”)用の陰イオン性多糖類を含む組成物に関する。
【0002】
表現「紡織繊維より作られた製品、特に織物の保護」は、これらの製品を物理的又は化学的劣化現象に対して保護すること、特に、着色製品の色彩の保護及び/又はそれへの有益な特性例えば柔軟性及び/又は防しわ性の付与を意味する。
【0003】
織物の機械洗浄は、繊維、特に綿繊維の物理的及び化学的劣化をもたらす。洗剤によって、そして酸化性物質(過硼酸塩又は過炭酸塩)の如きある種の特定の化合物又はある種の酵素によってももたらされるアルカリ度は、綿繊維の化学的劣化の原因になりうる。しかしながら、それは、一般的には、繊維の劣化をもたらす化学的及び物理的作用の組み合わせである。機械的作用は、洗浄、濯ぎ、遠心脱水又はタンブル脱水(これをタンブル乾燥機で行うときには)中に生じられる。この繊維の劣化は編織品の表面においてフィブリルの形成をもたらし、これは着色編織品がそれらの輝きを失う原因となる。また、この劣化は編織品の強度の低下も誘発し、これは、極端には編織品の引き裂きをもたらす場合がある。この編織品の劣化は、着色編織品の色彩の損失によるか、又は編織品の引裂強度の低下のどちらかによって定量的に評価することができる。一般的には、このタイプの劣化を感知するためには10〜20回の累積的機械洗浄を実施することが必要である。
【0004】
また、系統的に遠心脱水操作を含む洗浄機でのクリーニングは、特に繊維間水素結合の形成によってしわの付いた織物をもたらし、そしてこれはタンブル脱水段階において顕著である。かくして、織物を体裁良く見えるようにするためにはそれらをアイロン掛することが必要である。
【0005】
洗浄又は濯ぎ中に繊維の劣化を減少させるために、化学製品又は洗剤の供給業者は、洗剤配合物において変更を行い、又はある種の特定の添加剤を使用してきた。
【0006】
特に、酸化系を含まない洗剤を挙げることができるが、しかしその洗浄能は低下している。
【0007】
また、シリコーン化合物、特にアミノシリコーンも使用されている(US−A−4585563、WO92/07927、WO98/39401)。
【0008】
ここに本発明において、紡織繊維より作られた製品、特に綿基材製品(特に着色されたもの)を処理するための組成物中において、該組成物の水性又は湿潤媒体中で作業条件下に可溶性の高分子量のある種の陰イオン性多糖類を使用すると、これらの製品の劣化を防止することが可能になり、色彩を保護することが可能になり、及び/又はこれらの製品に防しわ性及び/又は柔軟性を付与することが可能になることが分かった。
【0009】
かかる組成物は、特に、織物を洗浄及び/又は濯ぎ及び/又は柔軟化するための組成物、洗浄前に織物から汚れを除く(“染み抜き”)ための組成物、タンブル乾燥機において湿った織物をタンブル脱水するための組成物、又は織物をアイロン掛するための組成物になりうる。
【0010】
本発明の第一課題は、紡織繊維より作られた製品の保護用組成物において、250,000よりも大きいそして好ましくは500,000よりも大きい重量平均分子量を有する少なくとも1種の陰イオン性多糖類であって、その生来の骨格(native skeleton)が、
*同種又は異種のアンヒドロヘキソース単位を含む主鎖、及び
*少なくとも1個の中性又は陰イオン性アンヒドロペントース及び/又はアンヒドロヘキソース単位を含む分岐鎖、
から形成される多糖類からなり、しかも、
該陰イオン性多糖類のアンヒドロヘキソース及び/又はアンヒドロペントース単位が、少なくとも1種の陰イオン性基又は該組成物の作業pHで陰イオン化されうる基で置換又は変性され、そして該陰イオン性基又は又は陰イオン化可能な基によるアンヒドロヘキソース及び/又はアンヒドロペントース単位の置換又は変性度DSiが0.1〜3未満そして好ましくは0.2〜2.5の範囲内であることからなる少なくとも1種の陰イオン性多糖類を含むことを特徴とする紡織繊維製品の保護(織物の保護)用組成物よりなる。
【0011】
該陰イオン性多糖類の重量平均分子量は、2,000,000までになりうる。該陰イオン性多糖類の重量平均分子量Mwは、分子サイズ排除クロマトグラフィーによって測定することができる。この測定は、0.1MのLiCl及び2/10000のNaNを含有するpH9〜10の水中で実施される。重量平均分子量Mwは、光散乱値によって知られる態様で直接に定められる。
【0012】
置換又は変性の程度DSiは、アンヒドロヘキソース及び/又はアンヒドロペントース単位当たり該陰イオン性又は陰イオン化可能な基で置換又は変性されるアンヒドロヘキソース及び/又はアンヒドロペントース単位中のヒドロキシル官能基の平均数に相当する。該陰イオン性又は陰イオン化可能な基は、糖骨格の炭素原子に直接に又は−O−結合を介して結合される。
【0013】
本発明の1つの変形具体例に従えば、該陰イオン性多糖類は少なくとも1種の非イオン性基も含有することができる。該非イオン性基は、糖骨格の炭素原子に直接に又は−O−結合を介して結合される。
【0014】
かかる基の存在は、置換基のモル数MSとして、即ち、アンヒドロヘキソース及び/又はアンヒドロペントース単位当たり反応した該非イオン性置換基の前駆物質の平均モル数として表わされる。もしも該前駆物質が新しい反応性ヒドロキシル基を形成することができないならば(例えば、アルキル化前駆物質)、陰イオン性又は陰イオン化可能な基及び非イオン性基のすべてによる置換又は変性の程度は、規定によって3未満である。もしも該前駆物質が新しい反応性ヒドロキシル基を形成することができるならば(例えば、ヒドロキシアルキル化前駆物質)、置換のモル数MSは理論的には限定されない。それは、例えば、6までにそして好ましくは2までになりうる。
【0015】
挙げることができる陰イオン性又は陰イオン化可能な基の例としては、1個又はそれ以上のカルボン酸、スルホン酸、硫酸、燐酸、ホスホン酸などの官能基を含有するものである。
【0016】
特に、式:
−[−CH−CH(R)−O]−(CH−COOH、
又は
−[−CH−CH(R)−O]−(CH−COOM
[式中、
Rは水素原子又は1〜4個の炭素原子を含有するアルキル基であり、
xは0〜5の範囲内の整数であり、
yは0〜5の範囲内の整数であり、
Mはアルカリ金属を表わす]を有するものを挙げることができる。
【0017】
特に、糖骨格の炭素原子に直接結合したカルボキシル基−COONa、又は糖骨格の炭素原子に−O−結合を介して結合したカルボキシメチル(ナトリウム塩)−CH−COONaを挙げることができる。
【0018】
非イオン性基の例としては、糖骨格の炭素原子に−O−結合を介して結合した式:
# −[−CH−CH(R)−O]−R
[式中、
Rは水素原子又は1〜4個の炭素原子を含有するアルキル基であり、
xは0〜5の範囲内の整数であり、
は、
・水素原子、
・1個又はそれ以上の酸素及び/又は窒素ヘテロ原子で随意に中断しうる1〜22個の炭素原子を含有するアルキル基、6〜12個の炭素原子を含有するシクロアルキル、アリール又はアリールアルキル基、
・基−(CH−COOR、基−(CH−CN、基−(CH−CONHR
を表わし、
は、1〜22個の炭素原子を含有するアルキル、アリール又はアリールアルキル基を表わし、そして
yは0〜5の範囲内の整数である]、
# −CO−NH−R
[式中、Rは先に記載した規定を有する]を有するものを挙げることができる。
【0019】
特に、次の基:
・糖骨格の炭素原子にエーテル、エステル、アミド又はウレタン結合を介して結合したメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、ヘキシル、オクチル、ドデシル、オクタデシル、フェニル、ベンジル、
・糖骨格の炭素原子に−O−結合を介して結合したシアノエチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシブチル、
を挙げることができる。
【0020】
生来骨格の主鎖のヘキソース単位(同種又は異種)は、D−グルコース、D−若しくはL−ガラクトース、D−マンノース、D−若しくはL−フコース、L−ラムノースなどの単位であってよい。
【0021】
生来骨格の分岐鎖の中性若しくは陰イオン性ペントース及び/又はヘキソース単位(同種又は異種)は、D−キシロース、L−若しくはD−アラビノース、D−グルコース、D−若しくはL−ガラクトース、D−マンノース、D−若しくはL−フコース、L−ラムノースなど、D−グルクロン酸、D−ガラクツロン酸、D−マンヌロン酸などの単位であってよい。
【0022】
挙げることができる生来骨格の例としては、ガラクトマンナン、ガラクトグルコマンナン、キシログルカン、キサンタンガム、スクレログルカン、スクシノグリカン、ラムサン、ウエランガムなどである。
【0023】
生来骨格は、好ましくは、ガラクトマンナンである。ガラクトマンナンは、β位置(1−4)に結合されたD−マンノピラノース単位の主鎖がα位置(1−6)においてD−ガラクトピラノースで置換されてなる巨大分子である。これらの例としては、グアーガム、キャロブガム及びタラガムを挙げることができる。生来骨格は、最も好ましくは、グアーガムである。グアーガムは、2のマンノース/ガラクトース比を有する。
【0024】
本発明に従った陰イオン性多糖類は公知の態様で得ることができる。これらの大部分は市販品である。
【0025】
本発明に従った陰イオン性多糖類の例としては、
・カルボキシメチルガラクトマンナン、特にカルボキシメチルグアー
・カルボキシメチルヒドロキシプロピルガラクトマンナン、特にカルボキシメチルヒドロキシプロピルグアー、
を挙げることができる。
【0026】
本発明の第二課題は、紡織繊維より作った製品を水性又は湿潤媒体中に本発明に従った少なくとも1種の陰イオン性多糖類を含む組成物で処理することによってこれらの製品を保護するための方法よりなる。
【0027】
本発明の第三課題は、紡織繊維より作った製品を水性又は湿潤媒体中において処理するための組成物において、本発明に従った少なくとも1種の陰イオン性多糖類を紡織繊維に対する保護剤として使用することよりなる。
【0028】
組成物及び作業(又は処理)条件は、多数の形態にあってよい。
【0029】
該組成物は、
*水で希釈後に、被処理製品と接触状態に置かれる固体(粉末、顆粒、タブレットなど)、分散液又は濃厚水溶液の形態、
*水で希釈前に、被処理乾燥製品上の予め必要な場所に置かれる分散液又は濃厚水溶液の形態、
*希釈せずに被処理乾燥製品上に直接置かれるべき分散液若しくは水溶液、又は被処理乾燥製品に直接適用されるべき該陰イオン性多糖類を含む固体担体(ステック)の形態、又は
*被処理湿潤織物と直接接触状態に置かれる該陰イオン性多糖類を含む不溶性固体担体の形態、
にあってよい。
【0030】
かくして、本発明の組成物は、
−希釈によって洗浄浴を直接形成することができる固体又は液体洗剤配合物、
−希釈によって濯ぎ及び/又は柔軟化用浴を直接形成することができる液体濯ぎ及び/又は柔軟化用配合物、
−タンブル乾燥機において湿潤織物と接触状態に置こうとする外陰イオン性多糖類を含む固体物質、特に繊維材料(外固体物質は、以後、“タンブル乾燥機添加剤”と称する)、
−水性アイロン掛用配合物、
−該陰イオン性多糖類を含有する又は含有しない洗剤配合物を使用する洗浄操作に先立って乾燥織物上に置こうとする洗浄添加剤(“染抜剤”)(該添加剤は、以後、“プレスポッター”(prespotter)と称する)、
であってよい。
【0031】
本発明の組成物は、織物の保護、特に綿基材織物、特に少なくとも35%の綿を含有する織物の保護に特に好適である。それは、着色織物の保護に特に最も好適である。
【0032】
本発明に従った陰イオン性多糖類は、該組成物の水性又は湿潤媒体での作業条件下に可溶性である。該陰イオン性多糖類は、それらの重量の50%よりも多くそして好ましくは70%よりも多くが本発明の組成物の作業水性又は湿潤媒体中に、即ち、特に該媒体の温度及びpH条件下に可溶性であるときに可溶性であると見なされる。
【0033】
本発明の組成物の作業pHは、所望の用途に応じて約2〜約12の範囲内であってよい。
【0034】
それが、
・洗剤配合物であるときには、洗浄浴のpHは、一般的には約7〜11そして好ましくは8〜10.5である。
・濯ぎ及び/又は柔軟化用配合物であるときには、濯ぎ及び/又は柔軟化用浴のpHは、一般的には約2〜8である。
・乾燥添加剤であるときには、考慮されるべきpHは、残留する水のpHであって、これは約2〜9であってよい。
・水性アイロン掛用配合物であるときには、該配合物のpHは、一般には約5〜9である。
・プレスポッターであるときには、考慮されるべきpHは、染み抜き後の操作の洗浄浴のpH、即ち、約7〜11そして好ましくは8〜10.5である。
【0035】
本発明に従った保護用組成物中に存在する陰イオン性多糖類の量は、所望の用途に応じて該組成物の乾燥重量に対して乾燥重量として0.05%〜10%の範囲内であってよい。
【0036】
かくして、該陰イオン性多糖類(AP)は、次の如く使用することができる。
【表1】
Figure 2004511681
【0037】
本発明に従った保護用組成物中には、陰イオン性多糖類と一緒に他の成分も存在させることができる。該組成物は、紡織繊維より作られた製品用の少なくとも1種の界面活性剤及び/又は少なくとも1種の洗剤添加剤及び/又は濯ぎ用添加剤及び/又は柔軟化用添加剤及び/又は該陰イオン性多糖類用の少なくとも1種の固体担体(特に編織品担体)を含有することができる。
【0038】
これらの成分の性状は、該組成物の所望の用途に左右される。かくして、それが織物洗浄用の洗剤配合物であるときには、それは、一般的には、
・少なくとも1種の天然及び/又は合成界面活性剤、
・少なくとも1種の洗剤補助剤(“ビルダー”)、
・随意成分としての酸化剤又は系、及び
・一連の特定の添加剤、
を含む。洗剤配合物は、界面活性剤を洗剤配合物に対して約3重量%〜40重量%に相当する量で含むことができる。
【0039】
これらの界面活性剤は、
陰イオン性界面活性剤
・式:R−CH(SOM)−COOR’[式中、RはC〜C20そして好ましくはC10〜C16アルキル基を表わし、R’はC〜Cそして好ましくはC〜Cアルキル基を表わし、そしてMはアルカリ金属(ナトリウム、カリウム又はリチウム)陽イオン、置換若しくは非置換アンモニウム(メチル−、ジメチル−、トリメチル−又はテトラメチルアンモニウム、ジメチルピペリジニウムなど)又はアルカノールアミン誘導体(モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなど)を表わす]のアルキルエステルスルホネート(特に、R基がC14〜C16であるメチルエステルスルホネートを挙げることができる)、
・式:ROSOM[式中、RはC〜C24そして好ましくはC10〜C18アルキル又はヒドロキシアルキル基を表わし、Mは水素原子又は先に記載したと同じ規定の陽イオン、そして平均して0.5〜30個そして好ましくは0.5〜10個のEO及び/又はPO単位を含有するそのエトキシレン化(EO)及び/又はプロポキシレン化(PO)誘導体も表わす]のアルキルサルフェート、
・式:RCONHR’OSOM[式中、RはC〜C22そして好ましくはC〜C20アルキル基を表わし、R’はC〜Cアルキル基を表わし、Mは水素原子又は先に記載したと同じ規定の陽イオン、そして平均して0.5〜60個のEO及び/又はPO単位を含有するそのエトキシレン化(EO)及び/又はプロポキシレン化(PO)誘導体も表わす]のアルキルアミドサルフェート、
・飽和又は不飽和C〜C24そして好ましくはC14〜C20脂肪酸塩、C〜C20アルキルベンゼンスルホネート、第一又は第二C〜C22アルキルスルホネート、アルキルグリセリルスルホネート、GB−A−1082179に記載されるスルホン化ポリカルボン酸、パラフィンスルホネート、N−アシルN−アルキルタウレート、アルキルホスフェート、イセチオネート、アルキルスクシナメート、アルキルスルホスクシネート、スルホスクシネートモノエステル又はジエステル、N−アシルサルコシネート、アルキルグリコシドサルフェート、ポリエトキシカルボキシレート(この陽イオンは、アルカリ金属(ナトリウム、カリウム又はリチウム)陽イオン、置換若しくは非置換アンモニウム残基(メチル−、ジメチル−、トリメチル−又はテトラメチルアンモニウム、ジメチルピペリジニウムなど)又はアルカノールアミン誘導体(モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなど)である)、
非イオン性界面活性剤
・アルキル置換基がC〜C12でありそして5〜25個のオキシアルキレン単位を含有するポリオキシアルキレン化(ポリオキシエチレン化、ポリオキシプロピレン化又はポリオキシブチレン化)アルキルフェノール(挙げることができる例は、ローム・アンド・ハース社によって製造販売される商品名「Triton X−45、X−114、X−100又はX−102」の製品である)、
・グルコサミド、グルカミド又はグリセロールアミド、
・1〜25個のオキシアルキレン(オキシエチレン又はオキシプロピレン)単位を含有するポリオキシアルキレン化C〜C22脂肪族アルコール(挙げることができる例は、ユニオン・カーバイド・コーポレーションによって製造販売される商品名「Tergitol 15−S−9」及び「Tergitol 24−L−6 NMW」、シェル・ケミカル・カンパニーによって製造販売される商品名「Neodol 45−9」、「Neodol 23−65」、「Neodol 45−7」及び「Neodol 45−4」、並びにザ・プロクター・アンド・ギャンブル・カンパニーによって製造販売される商品名「Kyro EOB」の各製品である)、
・エチレンオキシドの縮合から得られる生成物、又はプロピレンオキシドとプロピレングリコールとの縮合から得られる化合物、例えば、BASFによって製造販売される商品名「Pluronic」の製品、
・エチレンオキシドの縮合から得られる生成物、又はプロピレンオキシドとエチレンジアミンとの縮合から得られる化合物、例えば、BASFによって製造販売される商品名「Tetronic」の製品、
・C10〜C18アルキルジメチルアミンオキシド及びC〜C22アルコキシエチルジヒドロキシエチルアミンオキシドの如きアミンオキシド、
・US−A−4565647に記載されるアルキルポリグリコシド、
・C〜C20脂肪酸アミド、
・エトキシル化脂肪酸、
・エトキシル化脂肪アミド、
・エトキシル化アミン、
両性及び双極性界面活性剤
・アルキルジメチルベタイン、アルキルアミドプロピルジメチルベタイン、アルキルトリメチルスルホベタイン、及び脂肪酸とタンパク質加水分解生成物との縮合生成物、
・アルキル基が6〜20個の炭素原子を含有するアルキルアンホアセテート又はアルキルアンホジアセテート、
である。
【0040】
界面活性特性を向上させるための洗剤補助剤(“ビルダー”)は、液体洗剤配合物に対して約5〜50重量%そして好ましくは約5〜30重量%に、又は粉末洗剤配合物に対して約10〜80重量%そして好ましくは約15〜50重量%に相当する量で使用されることができる。
【0041】
これらの洗剤補助剤は、
鉱物性洗剤補助剤
・アルカリ金属、アンモニウム又はアルカノールアミンのポリ燐酸塩(トリポリ燐酸塩、ピロ燐酸塩、オルト燐酸塩又はヘキサメタ燐酸塩)、
・テトラ硼酸塩又は硼酸塩前駆物質、
・珪酸塩、特に約1.6/1〜3.2/1のSiO/NaO比を有するもの、及びUS−A−4664839に記載されるラメラ珪酸塩、
・アルカリ金属又はアルカリ土類金属炭酸塩(重炭酸塩、セスキ炭酸塩)、
・EP−A−488868に記載される、Q2又はQ3形態の珪素原子に富むアルカリ金属珪酸塩水和物及びアルカリ金属(ナトリウム又はカリウム)炭酸塩の共顆粒、
・ゼオライトA、P、Xなどの如きアルカリ金属(ナトリウム又はカリウム)又はアンモニウムの結晶質又は非晶質アルミノ珪酸塩(約0.1〜10のμmの粒度を有するゼオライトAが好ましい)、
有機洗剤補助剤
・水溶性ポリホスホネート(エタン1−ヒドロキシ−1,1−ジホスホネート、メチレンジホスホネート塩など)、
・カルボン酸重合体若しくは共重合体の水溶性塩又はそれらの水溶性塩、例えば、
−ポリカルボキシレートエーテル(オキシジコハク酸及びその塩、モノコハク酸タートレート及びその塩、ジコハク酸タートレート及びその塩)、
−ヒドロキシポリカルボキシレートエーテル、
−クエン酸及びその塩、メリット酸及びコハク酸、並びにそれらの塩、
−ポリ酢酸塩(エチレンジアミンテトラアセテート、ニトリロトリアセテート、N−(2−ヒドロキシエチル)ニトリロジアセテート)、
−C〜C20アルキルコハク酸及びそれらの塩(2−ドデセニルスクシネート、ラウリルスクシネート)、
−カルボン酸ポリアセタールエステル、
−ポリアスパラギン酸及びポリグルタミン酸、並びにそれらの塩、
−アスパラギン酸及び/又はグルタミン酸の重縮合から誘導されるポリイミド、
−グルタミン酸又は他のアミノ酸のポリカルボキシメチル誘導体、
である。
【0042】
洗剤配合物は、過化合物そして好ましくは過塩からなる少なくとも1種の酸素離脱性漂白剤を含むこともできる。該漂白剤は、洗剤配合物に対して約1重量%〜30重量%そして好ましくは4重量%〜20重量%に相当する量で存在させることができる。
【0043】
漂白剤として使用することができる過化合物の例としては、特に、過硼酸ナトリウム一水和物若しくは四水和物の如き過硼酸塩、炭酸ナトリウムペルオキシハイドレート、ピロホスフェートペルオキシハイドレート、尿素ペルオキシハイドレート、過酸化水素及び過硫酸ナトリウムを挙げることができる。好ましい漂白剤は、過硼酸ナトリウム一水和物若しくは四水和物及び/又は炭酸ナトリウムペルオキシハイドレートである。
【0044】
該漂白剤は、一般的には、洗剤媒体中のその場所でペルオキシカルボン酸を洗剤配合物に対して約0.1重量%〜12重量%そして好ましくは0.5重量%〜8重量%に相当する量で発生する漂白活性剤と組み合わされる。これらの活性剤の例としては、テトラアセチルエチレンジアミン、テトラアセチルメチレンジアミン、テトラアセチルグリコルリル、p−アセトキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、ペンタアセチルグルコース及びオクタアセチルラクトースを挙げることができる。
【0045】
また、酸素の存在下に光活性化によって作用する非酸素化漂白剤も挙げることができる。これらは、スルホン化アルミニウム及び/又は亜鉛フタロシアニンの如き物質である。
【0046】
また、洗剤配合物は、汚れ剥離剤、再付着防止剤、キレート化剤、分散剤、蛍光剤、気泡抑制剤、柔軟剤、酵素及び種々の他の添加剤を含むこともできる。
【0047】
汚れ剥離剤
これらは、約0.01〜10重量%、好ましくは約0.1〜5重量%そしてより好ましくは約0.2〜3重量%の量で使用することができる。
【0048】
より具体的には、
・セルロースヒドロキシエーテル、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース又はヒドロキシブチルメチルセルロースの如きセルロース誘導体、
・ポリアルキレン基幹にグラフトされたポリビニルエステル、例えば、ポリオキシエチレン基幹にグラフトされたポリビニルアセタール(EP−A−219048)、
・ポリビニルアルコール、
・エチレンテレフタレート及び/又はプロピレンテレフタレート及びポリオキシエチレンテレフタレート単位を基にし、そして約1/10〜10/1そして好ましくは約1/1〜9/1のエチレンテレフタレート及び/又はプロピレンテレフタレート(単位数)/ポリオキシエチレンテレフタレート(単位数)モル比を有するポリエステル共重合体(ポリオキシエチレンテレフタレートは約300〜5,000そして好ましくは約600〜5,000の分子量を有するポリオキシエチレン単位を含有する(US−A−3959230、US−A−3893929、US−A−4116896、US−A−4702857、US−A−4770666))、
・エトキシル化アリルアルコールから、ジメチルテレフタレートから、そして1,2−プロピレンジオールから誘導されるオリゴマーのスルホン化によって得られ、そして1〜4個のスルホン化基を含有するスルホン化ポリエステルオリゴマー(US−A−4968451)、
・プロピレンテレフタレート及びポリオキシエチレンテレフタレート単位を基にしそしてエチル若しくはメチル単位で終わるポリエステル共単量体(US−A−4711730)、又はアルキルポリエトキシ基(US−A−4702857)又はスルホポリエトキシ(US−A−4721580)若しくはスルホアロイル(US−A−4877896)陰イオン基で終わるポリエステルオリゴマー、
・テレフタル酸、イソフタル酸及びスルホイソフタル酸、無水物又はジエステルから、及びジオールから誘導されるスルホン化ポリエステル共重合体(FR−A−2720399)、
の如き物質を挙げることができる。
【0049】
再付着防止剤
これらは、一般には、粉末洗剤配合物では約0.01〜10重量%、又は液体洗剤配合物では約0.01〜5重量%の量で使用されることができる。
【0050】
具体的には、
・エトキシル化モノアミン又はポリアミン、及びエトキシル化アミン重合体(US−A−4597898、EP−A−11984)、
・カルボキシメチルセルロース、
・イソフタル酸、ジメチルスルホスクシネート及びジメチレングリコールの縮合によって得られるスルホン化ポリエステルオリゴマー(FR−A−2236926)、
・ポリビニルピロリドン、
の如き物質を挙げることができる。
【0051】
キレート化剤
鉄及びマンガンのキレート化剤は、約0.1〜10重量%そして好ましくは約0.1〜3重量%の量で存在させることができる。
【0052】
その例としては、特に、
・エチレンジアミンテトラアセテート、ヒドロキシエチルエチレンジアミントリアセテート及びニトリロトリアセテートの如きアミノカルボキシレート、
・ニトリロトリス(メチレンホスホネート)の如きアミノホスホネート、
・ジヒドロキシジスルホベンゼンの如き多官能性芳香族化合物、
を挙げることができる。
【0053】
重合体分散剤
これらは、カルシウム及びマグネシウム硬度を制御するために約0.1〜7重量%の量で存在させることができる。これらは、
・アクリル酸、マレイン酸若しくは無水物、フマル酸、イタコン酸、アコニット酸、メサコン酸、シトラコン酸又はメチレンマロン酸の如きエチレン式不飽和カルボン酸の重合又は共重合によって得られる約2,000〜100,000の分子量を有する水溶性ポリカルボン酸塩、特に、約2,000〜10,000の分子量を有するポリアクリレート(US−A−3308067)、約5,000〜75,000の分子量を有するアクリル酸と無水マレイン酸との共重合体(EP−A−66915)、
・約1,000〜50,000の分子量を有するポリエチレングリコール、
の如き物質である。
【0054】
蛍光剤(増白剤)
これらは、0.05〜1.2重量%の量で存在させることができる。これらは、スチルベン、ピラゾリン、クマリン、フマル酸、桂皮酸、アゾール、メチンシアニン、チオフェンなどの誘導体の如き物質である(M.Zahradnikの“The Production and application of fluorescent brightening agents ”、ジョン・ウイリー・アンド・サンズ発行、ニューヨーク、1982)。
【0055】
気泡抑制剤
これらは、5重量%までの量で存在させることができる。これらは、
・C10〜C24脂肪族モノカルボン酸又はそれらのアルカリ金属、アンモニウム若しくはアルカノ−ルアミン塩、及び脂肪酸トリグリセリド、
・飽和又は不飽和脂肪族、脂環式、芳香族又は複素環式炭化水素、例えば、パラフィン及びワックス、
・N−アルキルアミノトリアジン、
・モノステアリルホスフェート及びモノステアリルアルキルホスフェート、
・シリカ粒子と随意に組み合わしうるポリアルガノシロキサン油又は樹脂、
の如き物質である。
【0056】
柔軟剤
これらは、約0.5〜10重量%の量で存在させることができる。これらは、粘土の如き物質である。
【0057】
酵素
これらは、洗剤配合物1g当たり活性酵素5mgまでそして好ましくは約0.05〜3mgの量で存在させることができる。これらは、
・プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、セルラーゼ及びペルオキシダーゼ(US−A−3553139、US−A−4101457、US−A−4507219、US−A−4261868)、
の如き酵素である。
【0058】
他の添加剤
特に、
・緩衝剤、
・芳香料、
・顔料、
を挙げることができる。
【0059】
洗剤配合物は、特に洗濯機において、洗浄操作を約25〜90℃の温度で実施するために0.5g/1〜20g/1そして好ましくは2g/1〜10g/1の割合で使用することができる。
【0060】
本発明の保護用組成物の第二具体例は、織物を濯ぎ及び/又は柔軟化するための水性液体配合物よりなる。それは、0.2〜10g/1そして好ましくは2〜10g/1の割合で使用することができる。
【0061】
陰イオン性多糖類と一緒に、
・該組成物の3%〜50%そして好ましくは4%〜30%の範囲内でよい量の陽イオン性界面活性剤(ジメチルサルフェート、N−メチルイミダゾリンタローエステルメチルサルフェート、ジアルキルジメチルアンモニウムクロリド、アルキルベンジルジメチルアンモニウムクロリド、メチルアルキルイミダゾリニウムサルフェート、メチルメチルビス(アルキルアミドエチル)−2−ヒドロキシエチルアンモニウムサルフェートなど)の組み合わせ(3%までの量の非イオン性界面活性剤(エトキシル化脂肪アルコール、エトキシル化アルキルフェノールなど)と随意に組み合わしうる)、
・光学増白剤(0.1%〜0.2%)、
・随意成分としての色彩堅牢剤(ポリビニルピロリドン、ポリビニルオキサゾリドン、ポリメタクリルアミドなど、0.03%〜25%そして好ましくは0.1%〜15%)、
・着色剤、
・芳香料、
・溶剤、特にアルコール(メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、エチレングリコール又はグリセロール)、
・気泡抑制剤、
の如きタイプの他の成分を存在させることができる。
【0062】
本発明の保護用組成物の第三具体例は、織物を適当なタンブル乾燥機において乾燥するための添加剤よりなる。該添加剤は、例えば、織布若しくは不織布ストリップ又はセルロースシートよりなる可撓性固体支持体に該陰イオン性多糖類を含浸させてなるものである。該添加剤は、乾燥しようとする湿潤織物中にタンブル乾燥時点で約50〜80℃の温度において10〜60分間導入される。また、該添加剤は、上記の如き陽イオン性柔軟剤(99%まで)及び色彩堅牢剤(80%まで)を含むこともできる。
【0063】
本発明の保護用組成物の第四具体例は、乾燥織物にアイロン掛け前に直接噴霧することができるアイロン掛用配合物よりなる。該配合物は、シリコーン重合体(0.2%〜5%)、非イオン性界面活性剤(0.5%〜5%)若しくは陰イオン性界面活性剤(0.5%〜5%)、芳香料(0.1%〜3%)又はセルロース誘導体(0.1%〜3%)、例えば澱粉も含有することができる。該配合物を織物に噴霧すると、それらをアイロン掛けするのが容易になり、そして織物を着用したときにそれらのしわの発生が制限される。
【0064】
本発明の保護用組成物の第五具体例は、水溶液又は分散液又は固体(棒状体)の形態にあるプレスポッター(prespotter)よりなる。
【0065】
陰イオン性多糖類と一緒に、
・組成物の重量の少なくとも5%の量の上記の如き陰イオン性界面活性剤、
・組成物の重量の15%〜40%の範囲内であってよい量の上記の如き非イオン性界面活性剤、
・組成物の重量の5%〜20%の範囲内であってよい量の脂肪族炭化水素、
の如きタイプの他の成分を存在させることができる。
【0066】
次の実施例は、本発明の例示の目的で提供される。
以下の各実施例で使用される陰イオン性多糖類は、1.6の置換度、及び次の如く分子サイズ排除クロマトグラフィーによって測定して1,400,000の重量平均分子量を有するカルボキシメチルグアーである。
測定は、0.1MのLiCl及び2/10000のNaNを含有するpH9〜10の水中で実施される。機械の特徴は、
・クロマトグラフィーカラム:3 Shodex SB806HQ 30cm、5μmカラム
・インジェクターポンプ:JASCO pump
・検出器:RI Waters 410 refractometer Sensitivity 8, MALLS WYatt light scattering, 633 nm He Laser
・流量:0.8ml/分
である。
【0067】
注入した溶液(200μ1)は、約0.5重量%の陰イオン性多糖類を含有する。その重量平均分子量は、ゼロ角度に外挿された光散乱値を使用して較正なしに直接定められる。これらの値は、CxMx(dn/dc)
・Cは多糖類の濃度に相当する、
・Mは重量平均分子量に相当する、
・nは溶液の光学指数に相当する、
・cは多糖類の濃度に相当する、
・dn/dc比はここでは0.140に等しい、
に比例する。
【0068】
例1
【表2】
Figure 2004511681
【0069】
洗浄操作は、洗剤組成物の配合者によく知られた「Tergotometer」実験室的機械において実施される。この機械は、脈動タイプの米国製洗浄機の機械的及び熱的作用を模擬するが、しかし6個の洗浄ドラムの存在によって、同時的な一連の試験を時間のかなりの節約で実施することが可能である。
【0070】
未仕上綿から25×25cmの試験片を切り取る。綿試験片を先ずアイロン掛してそれらがすべて洗浄前に同じレベルのしわを有するようにする。
【0071】
それらを、次いで、陰イオン性多糖類を含有する上記の洗剤配合物を使用して下記の条件下に洗浄し、そして一回濯ぐ。
・「Tergotometer」ドラム当たりの試験片の数:2
・水の容量:1リットル
・商品名「Contrexeville」の硬水の適当な希釈によって得られるフランス硬度30°THの水
・洗浄用製品の濃度:5g/1
・洗浄温度:40℃
・洗浄時間:20分
・「Tergotometer」の回転速度:100rpm
・冷水(約30°TH)による濯ぎ
・濯ぎ時間:5分
【0072】
次いで、試験片に3kgのプレス下に20秒間折目を付け、その後にそれらを垂直にして夜通し乾燥させる。同じ洗剤配合物であるがしかし陰イオン性多糖類を含まないものを使用して同じ操作を実施する。
【0073】
次いで、乾燥試験片のデジタルカラー写真を撮り、これを次いで256グレースケールレベル(0〜255のグレースケール)に変換する。各グレースケールレベルに相当するピクセル(画素)の数を数える。
【0074】
得られた各ヒストグラムに対して、グレースケールレベルの分布の標準偏差σを測定する。
σ1は、陰イオン性多糖類を全く含有しない洗剤配合物で得られた標準偏差に相当する。
σ2は、陰イオン性多糖類を含有する洗剤配合物で得られた標準偏差に相当する。
【0075】
性能値は、等式:−Δσ=σ2−σ1によって与えられる。得られた性能値は、次の通りである。
【表3】
Figure 2004511681
【0076】
これらの正の−Δσ値は、本発明に従った陰イオン性多糖類を含む洗剤配合物によって提供される防しわ性を表わすものである。
【0077】
例2
【表4】
Figure 2004511681
【0078】
例3
色彩の保護率の測定
原理
これは、規定した条件下にいくつかの着色綿織物の試料について10回の洗浄を実施することよりなる。色彩保護率は、自動洗浄機で測定される。実際の操作は、反射率の測定によって実施される。織物は、10回の洗浄前後で調べられる。かくして記録された色彩の変化(ΔE)は、各タイプの織物について色彩の損失を表わす。
【0079】
装置−反応剤
*「AEG Lavamat 2050 Turbo」自動洗浄機:市販の前面投入式洗浄機−40℃での洗浄サイクル、洗浄水の容量:13リットル、記録されるプログラム:10回の洗浄サイクル
*LUCT100反射率計−Dr lange:これは、洗浄前後の織物の色彩を測定するのに使用される反射率測定機である。
*6枚のふきん:灰色綿布標準402MBLI(D.PORTHAULT SAからの)製
*4枚のタオル(バラストとして):プラッシュループ白色綿テリータオル500g/m(D.PORTHAULT SAからの)
*5種の異なる市販着色織物のサンプリング
・ピンク色綿織物
・紫色綿織物
・青色綿織物
・緑色綿織物
・オレンジ色綿織物
【0080】
操作
洗浄条件
・洗浄温度:40℃
・時間:約67分
・洗浄の回数:10
・洗濯投入量:3kgの乾燥重量(4枚のタオル+6枚のふきん+着色織物)
・浴の容量:13リットル±1リットル
・水硬度:約23°TH(フランス)
・洗浄配合物濃度:5±0.1g/1
手順:5つの工程
・新しい織物試料の色彩の測定
・連続洗浄中のすり切れを回避するためにふきんに着色織物試料を縫い付け
・サイクルとサイクルとの間で乾燥せずに10回の洗浄の実施
・野外で乾燥
・洗浄した織物上の色彩の測定
【0081】
色彩は、LUCT100反射率計で測定される。
使用される測定方式は、CIE[インターナショナル・コミッション・オン・イルミネーション]−L(DIN6173、CIE−LAB 1976)である。
【0082】
これは、次の如く構成される。
は、白色−黒色スケールの白色度に相当する。
=白色試料に対して100
=黒色試料に対して0
は、緑色〜赤色の範囲内の色彩を示す
≧0 色彩は赤色に向かう
≦0 色彩は緑色に向かう
は、黄色〜青色の範囲内の色彩を示す
≧0 色彩は黄色に向かう
≦0 色彩は青色に向かう
各織物試料を5つの異なる点(中央で1つそして各角で1つの点)において測定し、そして成分L、a及びbの平均値を計算する。
【0083】
結果の利用
反射率計に、先に記録されたデータからΔEを間接的に計算するソフトウエアを装備する。この値は、洗浄後に織物に記録された色彩の変化に相当し、そして次の如く表わされる。
ΔL=洗浄後のL−洗浄前のL
Δa=洗浄後のa−洗浄前のa
Δb=洗浄後のb−洗浄前のb
【0084】
次いで、各織物の色彩の損失は、次の式:
【数1】
Figure 2004511681
によって与えられる。
【0085】
基準と比較した多糖類の性能品質は、多糖類を含まない配合物とそれを含む配合物との間のΔEの差違として測定される。
【0086】
色彩の累積的損失は、着色織物の色彩の損失の合計として計算される。
【0087】
1部の陰イオン性多糖類を下記の100部の組成物(C)(重量部で表わされる)に加えることによって洗剤組成物(F)を調製する。
【表5】
Figure 2004511681
【0088】
この配合物(F)及び陰イオン性多糖類を含まない組成物(C)を上記の如くして試験する。得られた結果は次の通りである。
【表6】
Figure 2004511681
【0089】
これらの結果は、配合物(F)中における陰イオン性多糖類の存在が色彩の保護率を実質上向上させることができることを示す。

Claims (24)

  1. 紡織繊維より作られた製品の保護用組成物において、250,000よりも大きいそして好ましくは500,000よりも大きい重量平均分子量を有する少なくとも1種の陰イオン性多糖類であって、その生来の骨格が、 *同種又は異種のアンヒドロヘキソース単位を含む主鎖、及び
    *少なくとも1個の中性又は陰イオン性アンヒドロペントース及び/又はアンヒドロヘキソース単位を含む分岐鎖、
    から形成される多糖類からなり、しかも、
    該陰イオン性多糖類のアンヒドロヘキソース及び/又はアンヒドロペントース単位が、少なくとも1種の陰イオン性基又は該組成物の作業pHで陰イオン化されうる基で置換又は変性され、そして該陰イオン性基又は又は陰イオン化可能な基によるアンヒドロヘキソース及び/又はアンヒドロペントース単位の置換又は変性度DSiが0.1〜3未満そして好ましくは0.2〜2.5の範囲内であることからなる少なくとも1種の陰イオン性多糖類を含むことを特徴とする紡織繊維製品の保護用組成物。
  2. イオン性又はイオン化可能な基が糖骨格の炭素原子に直接に又は−O−結合を介して結合されることを特徴とする請求項1記載の組成物。
  3. イオン性又はイオン化可能な基が1個又はそれ以上のカルボン酸、スルホン酸、硫酸、燐酸又はホスホン酸官能基を含有することを特徴とする請求項1又は2記載の組成物。
  4. イオン性又はイオン化可能な基が、式:
    −[−CH−CH(R)−O]−(CH−COOH、
    又は
    −[−CH−CH(R)−O]−(CH−COOM
    [式中、
    Rは水素原子又は1〜4個の炭素原子を含有するアルキル基であり、
    xは0〜5の範囲内の整数であり、
    yは0〜5の範囲内の整数であり、
    Mはアルカリ金属を表わす]を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の組成物。
  5. イオン性又はイオン化可能な基が、糖骨格の炭素原子に直接結合したカルボキシル基−COONa、又は糖骨格の炭素原子に−O−結合を介して結合したカルボキシメチル(ナトリウム塩)−CH−COONaであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の組成物。
  6. 陰イオン性多糖類が少なくとも1個の非イオン性基も含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項記載の組成物。
  7. 非イオン性基が糖骨格の炭素原子に直接に又は−O−結合を介して結合されることを特徴とする請求項6記載の組成物。
  8. 非イオン性基が、糖骨格の炭素原子に−O−結合を介して結合した式:
    # −[−CH−CH(R)−O]−R
    [式中、
    Rは水素原子又は1〜4個の炭素原子を含有するアルキル基であり、
    xは0〜5の範囲内の整数であり、
    は、
    ・水素原子、
    ・1個又はそれ以上の酸素及び/又は窒素ヘテロ原子で随意に中断しうる1〜22個の炭素原子を含有するアルキル基、6〜12個の炭素原子を含有するシクロアルキル、アリール又はアリールアルキル基、
    ・基−(CH−COOR、基−(CH−CN、基−(CH−CONHR
    を表わし、
    は、1〜22個の炭素原子を含有するアルキル、アリール又はアリールアルキル基を表わし、そして
    yは0〜5の範囲内の整数である]、
    # −CO−NH−R
    [式中、Rは先に記載した規定を有する]を有することを特徴とする請求項6又は7記載の組成物。
  9. 非イオン性基が、次の基:
    ・糖骨格の炭素原子にエーテル、エステル、アミド又はウレタン結合を介して結合したメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、ヘキシル、オクチル、ドデシル、オクタデシル、フェニル、ベンジル、
    ・糖骨格の炭素原子に−O−結合を介して結合したシアノエチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシブチル、
    であることを特徴とする請求項6〜8のいずれか一項記載の組成物。
  10. 生来骨格の主鎖のヘキソース単位(同種又は異種)が、D−グルコース、D−若しくはL−ガラクトース、D−マンノース、D−若しくはL−フコース、又はL−ラムノース単位であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項記載の組成物。
  11. 生来骨格の分岐鎖の中性若しくは陰イオン性ペントース及び/又はヘキソース単位(同種又は異種)が、D−キシロース、L−若しくはD−アラビノース、D−グルコース、D−若しくはL−ガラクトース、D−マンノース、D−若しくはL−フコース、L−ラムノース、D−グルクロン酸、D−ガラクツロン酸、又はD−マンヌロン酸単位であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項記載の組成物。
  12. 生来骨格がガラクトマンナン、ガラクトグルコマンナン、キシログルカン、キサンタンガム、スクレログルカン、スクシノグリカン、ラムサン又はウエランガムであることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項記載の組成物。
  13. 生来骨格がガラクトマンナンであることを特徴とする請求項12記載の組成物。
  14. 陰イオン性多糖類がカルボキシメチルガラクトマンナン又はカルボキシメチルヒドロキシプロピルガラクトマンナンであることを特徴とする請求項13記載の組成物。
  15. 陰イオン性多糖類がカルボキシメチルグアー又はカルボキシメチルヒドロキシプロピルグアーであることを特徴とする請求項14記載の組成物。
  16. 組成物が、
    *水で希釈後に、被処理織物と接触状態に置かれる固体、分散液又は濃厚水溶液、
    *水で希釈前に、被処理乾燥織物上に予め必要な場所に置かれ(プレスポッテド)る分散液又は濃厚水溶液、
    *希釈せずに被処理乾燥織物上に直接置かれるべき分散液若しくは水溶液、又は被処理乾燥織物に直接適用されるべき該陰イオン性多糖類を含む固体担体、又は
    *湿潤している間に被処理織物と直接接触状態に置かれる該陰イオン性多糖類を含む不溶性固体担体、
    の形態にあることを特徴とする請求項1〜15のいずれか一項記載の組成物。
  17. 乾燥物として表わして0.05%〜10%の該陰イオン性多糖類を含むことを特徴とする請求項1〜16のいずれか一項記載の組成物。
  18. 組成物が、
    −乾燥物として表わして0.05%〜5%そして好ましくは0.1%〜3%の該陰イオン性多糖類を含む固体又は液体洗剤配合物であって、希釈によって洗浄浴を直接形成することができるもの、
    −乾燥物として表わして0.05%〜3%そして好ましくは0.1%〜2%の該陰イオン性多糖類を含む液体濯ぎ及び/又は柔軟用配合物であって、希釈によって濯ぎ及び/又は柔軟用浴を直接形成することができるもの、
    −乾燥物として表わして0.05%〜10%そして好ましくは0.1%〜5%の該陰イオン性多糖類を含む固体物質、特に繊維材料であって、タンブル乾燥機において湿潤織物と接触状態に置こうとするもの、
    −乾燥物として表わして0.05%〜10%そして好ましくは0.1%〜5%の陰イオン性多糖類を含む水性アイロン掛用配合物、
    −乾燥物として表わして0.05%〜10%そして好ましくは0.1%〜5%の該陰イオン性多糖類を含む洗浄用添加剤であって、該陰イオン性多糖類を随意に含有しうる洗剤配合物を使用する洗浄操作に先立って乾燥織物上に置こうとするもの、
    であることを特徴とする請求項1〜17のいずれか一項記載の組成物。
  19. 紡織繊維より作られた製品用の少なくとも1種の界面活性剤及び/又は少なくとも1種の洗剤添加剤及び/又は濯ぎ添加剤及び/又は柔軟用添加剤及び/又は該陰イオン性多糖類用の少なくとも1種の固体担体を含有することを特徴とする請求項1〜18のいずれか一項記載の組成物。
  20. 紡織繊維より作られた製品を水性又は湿潤媒体中において請求項1〜19のいずれか一項記載の組成物で処理することによって該製品を保護する方法。
  21. 製品が、少なくとも35重量%の綿であって好ましくは着色されたものを含有することを特徴とする請求項20記載の方法。
  22. 紡織繊維より作られた製品を保護するための組成物中において、請求項1〜15のいずれか一項記載の少なくとも1種の陰イオン性多糖類を使用する方法。
  23. 組成物が、
    −乾燥物として表わして0.05%〜5%そして好ましくは0.1%〜3%の陰イオン性多糖類を含む固体又は液体洗剤配合物であって、希釈によって洗浄浴を直接形成することができるもの、
    −乾燥物として表わして0.05%〜3%そして好ましくは0.1%〜2%の陰イオン性多糖類を含む液体濯ぎ及び/又は柔軟用配合物であって、希釈によって濯ぎ及び/又は柔軟用浴を直接形成することができるもの、
    −乾燥物として表わして0.05%〜10%そして好ましくは0.1%〜5%の該陰イオン性多糖類を含む固体物質、特に繊維材料であって、タンブル乾燥機において湿潤織物と接触状態に置こうとするもの、
    −乾燥物として表わして0.05%〜10%そして好ましくは0.1%〜5%の該陰イオン性多糖類を含む水性アイロン掛用配合物、
    −乾燥物として表わして0.05%〜10%そして好ましくは0.1%〜5%の該陰イオン性多糖類を含む洗浄用添加剤であって、該陰イオン性多糖類を随意に含有しうる洗剤配合物を使用する洗浄操作に先立って乾燥織物上に置こうとするもの、
    であることを特徴とする請求項22記載の使用法。
  24. 製品が、少なくとも35重量%の綿であって好ましくは着色されたものを含有することを特徴とする請求項22又は23記載の使用法。
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