JP2004510995A - ある位置における微生物又は関連物質の存在の検出 - Google Patents
ある位置における微生物又は関連物質の存在の検出 Download PDFInfo
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Abstract
本発明は、ある位置における物質又は微生物の存在の in situ 検出のためのインジケータを提供する。インジケータは、物質又は微生物又は微生物を伴う第一物質によって分解を受ける層(8)と、物質又は微生物又は微生物を伴う第二物質あるいは物質又は微生物と実質的に同じ位置に位置せしめられている更なる物質の存在を示す検出可能なシグナルを生じるように構成されたシグナル伝達層(7)とを具備する。使用時に、シグナル伝達層は、少なくとも最初は、物質又は微生物又は微生物を伴う第二物質あるいは物質又は微生物と実質的に同じ位置に位置せしめられている更なる物質との接触から分解性層によって保護される。
Description
【0001】
(発明の分野)
本発明は、ある位置における物質又は微生物の存在の in situ 検出のための新規なインジケータと、その使用及び製作方法を提供する。
【0002】
(発明の背景)
多くの応用において、例えば食品が消費するのに安全かどうか、あるいは創傷が感染したかどうかを決定するために、ある与えられた位置における微生物の存在を検出することが可能なことは重要である。現在、微生物汚染の有無を検出するための多くの方法が存在している。しかしながら、一般に、これらの方法は、実験室又は他の臨床環境で実施されなければならず、微生物汚染が存在する恐れがある位置で直接実施できない多段階のアッセイを必要とする。
【0003】
創傷治癒の過程において微生物が創傷部位に入り込み、増殖して創傷が感染するという深刻な危険性がしばしば存在する。この状態を判定するには、現在、間接的な臨床方法があるだけである。これは、通常、感染が生じた時点におけるもので、患者にとって極めて不具合であると考えられる。極端な場合は敗血症になる。他方、患者の包帯を頻繁に取り替えすぎるのは、創傷治癒には最適ではないことがよく理解されている。
【0004】
包帯の表面又は端を染み通る滲出物の事前の警告を看護スタッフに与えて、いつ包帯を取り替えるべきかの指示をもたらす多くのシステムが提案されている。これらには、ブリストル−マイヤーズ・スクイブから入手できるSignaDress(商標)包帯が含まれ、これは円形のラインが印刷された透明なカバーシートを有している。創傷からの滲出物が包帯に吸収されると、カバーシートを通して湿った領域が明らかになり、そのラインへ向けてそれが拡がることにより包帯を取り替えなければならないことが示される。欧州特許出願公開第0541251号は、創傷滲出物の吸収度合いが透けて見えるようにした基部を含むパッドを開示している。国際公開第99/12581号には、水との接触時に色を変化させる染料を含むインジケータ層を有する創傷包帯が開示されている。
【0005】
包帯をいつ取り替えなければならないかの指示を看護スタッフに与えるための他のシステムが提案されている。例えば、欧州特許出願公開第0430608号は、温度感知液晶テープを含む創傷包帯を開示している;包帯を取り替える必要性の指標になるかならない、温度の増加の可能な原因を識別する明白な手段はない。
現在の創傷管理は主として全く主観的な基準で実施されている。上で提案されたシステムは何れも創傷の状態又は創傷部位における微生物汚染の存在を指し示すものではない。
【0006】
パーソナルケア、臨床栄養、製薬、乳製品、飲料及び食品産業には、製造プロセス中及びその直後に製品の品質をモニターするための迅速で伝統的な微生物学的方法が存在する。しかしながら、このアプローチ法は、これらの検査が全製造バッチから無作為に選択した少量について実施されるので、製造の時点における全体の汚染問題を示すのに役立つだけであるという不具合がある。微生物活性に関する情報は、製品がその保管期限の終わりに達したと思われる時点までエンドユーザには何も与えられない。更に、例えば開放作用及び続いての製品の再使用でひとたび包装を破ると、日和見感染性生物体が製品を汚染しうる。これらの微生物の存在は製品の品質及び官能特性を台無しにし、性能を危うくし、保管期限を短くしうる。また伝統的な微生物検出方法は選択的である傾向があり、ある種の生物体を検出しない可能性がある。
【0007】
特に関心のある微生物には、土壌と水中に見出される環境生物体である日和見感染性のシュードモナス菌が含まれる。これらの細菌は栄養必要量は最少で、殆どどこででも代謝し成長できる。消費者が関心のある他の有害な生物体には、牛肉中の大腸菌、ソフトチーズ上のリステリア菌及び家禽類中のサルモネラ菌が含まれる。
食品の特に害を被りやすい形態にはUHT(超高温処理)/ESL(保管期限延長)乳製品、クックチル製品及び生の肉が含まれる。
消費者は、より長い保管期限と難しい条件下で機能する能力を持つという付加的な要求と共に、より少ない保存料でより多くの天然成分を製品に含めることを一段と要求し期待している。これらの顧客の傾向は影響力があり、製造の時点と製品が顧客の手で使用される間の両方における汚染の危険性を増大しうる。従って、これらの製品中の生物体負荷のレベルについての絶えないチェックをもたらす方法が必要であることは明らかである。
【0008】
(発明の記載)
本発明によれば、ある位置における物質又は微生物の存在を検出するのに適したインジケータであって、
(a)物質又は微生物又は微生物を伴う第一物質によって分解を受ける層と;
(b)物質又は微生物又は微生物を伴う第二物質あるいは物質又は微生物と実質的に同じ位置に位置せしめられている更なる物質の存在を示す検出可能なシグナルを生じるように構成されたシグナル伝達層とを具備し;
使用時に、シグナル伝達層(b)が、少なくとも最初は、物質又は微生物又は微生物を伴う第二物質あるいは物質又は微生物と実質的に同じ位置に位置せしめられている更なる物質との接触から層(a)によって保護されているインジケータが提供される。
【0009】
シグナル伝達層は、その初期の強さが、存在している物質、微生物又は微生物を伴う第二物質の量に比例する検出可能なシグナルを生じるように構成されうる。よって、比較的多量の物質、微生物又は存在する微生物を伴う第二物質が存在する場合、検出可能なシグナルは最初は強いか、あるいは比較的少量の物質、微生物又は存在する微生物を伴う第二物質が存在する場合、検出可能なシグナルは最初は弱い。
ある種の物質又は微生物では、物質又は微生物の活性はシグナル伝達層との接触時に抑えられないので、重要であるのはシグナルの初期の強さであることが理解される。よって、ある期間後に、物質又は微生物の量が比較的少量であっても、シグナル伝達層に作用し、全ての層が、検出可能なシグナルをつくり出し、最終の検出可能なシグナルが強いという結果になる。
【0010】
本発明の一利点は、特定の位置における物質又は微生物の量が予め定めた値、例えば危険なレベルに、又はその位置がヒト又は動物の創傷である微生物の場合は、感染が進行するかもしれないレベルに達したときの指示をもたらしうることである。例えば、その位置が食品である場合は、検出される微生物の量は食品が食べるのに危険である量でありうる。
本発明の更なる利点は、微生物そのものよりもむしろ微生物の存在に対する体の反応を測定することができることである。従って、本発明は臨床問題のより適切な指示を提供する。
本発明の更なる利点は、伝統的な微生物学的検出方法が選択的な傾向があり、ある種の微生物を検出しない恐れがあるのに対して、本発明は、全体的な特定のものではない微生物汚染の測定値を与えるという点でこれらの伝統的な方法に対して利点を有している。
本発明の他の利点は、ある位置に存在するかもしれない第一の物質のバックグラウンドレベルにより、汚染物質又は微生物が存在しているかどうかに拘わらず、確実なシグナルがインジケータから得られ得るということにある。この反応が起こるのに必要な時間は、汚染物質又は微生物が存在するときに反応が起こるのに必要とされる時間よりも有意に長く、よって製品がその作用寿命の終わりに達したかどうかの指示を使用者に提供することができる。
【0011】
本発明に係るインジケータの感度は層(a)の性質によって決まる。層(a)が厚くなればなるほど、層(a)が十分に分解して物質、微生物又は微生物を伴う第二物質あるいは更なる物質がインジケータに接触する前に、より多くの物質、微生物又は微生物を伴う第一物質の量が、あるいは、層(a)が物質、微生物又は微生物を伴う第一物質にさらされるより長い期間が、なければならないことが分かる。
層(a)の厚みとそれを製造するのに使用される材料は、インジケータが使用されることになる位置に応じて好ましく選択され、インジケータが微生物又は微生物を伴う物質の存在を検出するように設計される場合、層(a)が、シグナル伝達層が微生物の濃度が危険なレベルに達する前に検出可能なシグナルをつくり出すように構築される。他方、層(a)は、バックグラウンドレベルの微生物又は微生物を伴う第一物質によって分解する前に必要な時間が十分に長く、インジケータが有用な作用寿命を有するように、十分に堅牢でなければならない。層(a)の厚みとそれを製造するのに使用される材料は、インジケータが使用される位置と存在しそうな微生物のタイプが分かると、当業者による試行錯誤によって容易に決定することができる。
【0012】
本発明に係るインジケータは、場合によっては、それが配される位置に応じて、ある範囲の物理形態をとりうる。例えば、実質的に平坦な形で二層(a)及び(b)を有するディスクの形態とでき、あるいは層(b)を実質的に平坦な形にして層(a)を少なくとも部分的に(例えば層(b)の一面と側面が層(a)で被覆されるカップ状にすることによって)あるいは全体的に被覆した層(b)とできる。あるいは、本発明に係るインジケータは筒体のコア部が層(b)を有し、そのコア部が層(a)によって被覆されている筒状の形態とできる。本発明に係るインジケータの好適な筒状形態の例は被覆された糸である。
物質又は微生物の量が検出されることになる位置は、ヒト又は動物の位置、特に生きているヒト又は動物の体、例えば創傷;家庭内の位置、例えば台所又はバスルーム;実験室の位置;工業上の位置、例えば滅菌器又は機械あるいは医薬製品又は食物製品の製造に関連する表面;あるいは食品又はパーソナルケア製品でありうる。
【0013】
層(a)は好ましくは使用時にその位置に近接して位置せしめられるようにされる。例えば、それがシグナル伝達層からその位置を分離するようにされうる。層(a)は好ましくはバイオポリマー層である。層(a)に使用するために適したバイオポリマーの例には、キチン、キトサン、ケラタン硫酸、ヒアルロン酸、コンドロイチン、ポリヒドロキシブチレート、ポリエステルアミド、ポリトリメチレンスクシネート、アルブミン架橋ポリビニルピロリドン及びデキストランが含まれる。
【0014】
微生物を伴う第一及び第二物質は場合によっては同じか異なっている;好ましくはそれらは異なっている。例えば、層(a)は微生物に応答してその位置によって作られる物質によって分解を受け得、シグナル伝達層は微生物によって作られる物質の存在を示すように構成されうる。あるいは、層(a)は微生物による分解を受け得、シグナル伝達層は微生物を伴う物質の存在を示すように構成され得、あるいは層(a)は微生物を伴う物質によって分解を受け得、シグナル伝達手段は微生物の存在を示すように構成されうる。
微生物を伴う第一又は第二物質は微生物が存在する位置において一般に作り出される物質である。それは、例えば微生物副生成物、微生物細胞含有物の一部、又はその位置が生きているヒト又は動物の体である場合微生物に対する位置の反応に伴う物質でありうる。
【0015】
微生物を伴う第一又は第二物質としての使用に適した微生物副生成物の例は、酵素、特にオキシダーゼ、リパーゼ、トリプトファナーゼ、β−ラクタマーゼ、又はエステラーゼ、デヒドロゲナーゼ、キナーゼ、ヒドロラーゼ、プロテアーゼ、ヌクレアーゼ、ホスファターゼ、デカルボキシラーゼ、及び/又はカルボキシラーゼである。微生物副生成物はまた天然に生じる有機ホスフェート、例えばアデノシン三リン酸(ATP)、ピリジンヌクレオチド、例えばニコチンアミド・アデニン・ジヌクレオチド(NADH)又はフラビン、例えばフラビン・アデニン・ジヌクレオチド(FADH)でありうる。その位置が生きているヒト又は動物の体である場合の微生物への位置の反応に伴う物質の好適な例は、免疫細胞、免疫細胞副生成物、又は酵素、例えばリゾチーム、ペプシン又はデキストラナーゼである。微生物を伴う第二物質として使用するのに好適な免疫細胞の例は、好中球、好塩基球又は好酸球である。特に、層(a)がキトサンを含む場合、微生物を伴う第一物質はリゾチームであり得、ポリエステルアミドを含む場合、微生物を伴う第一物質はプロテアーゼであり得、ポリトリメチレンスクシネートを含む場合、微生物を伴う第一物質はリパーゼであり得、アルブミン架橋ポリビニルピロリドンを含む場合、微生物を伴う第一物質はペプシンであり得、デキストランを含む場合、微生物を伴う第一物質はデキストラナーゼでありうる。
【0016】
シグナル伝達層は物質又は微生物と実質的に同じ位置に見出される更なる物質の存在を示すように構成されうる。よって、シグナルは、物質又は微生物又は微生物を伴う第一物質が十分に層(a)を分解し、更なる物質がインジケータに接触することを許容する場合に、生成される。従って、シグナルは物質又は微生物の存在を示す。物質又は微生物と実質的に同じ位置に見出される更なる物質の好適な例は水のような環境中に一般に見出される物質である。
あるいは、微生物自体が層(a)とシグナル伝達層の双方に直接作用し、検出可能なシグナルを生成しうる。例えば、微生物(microbe)は、微生物(micro−organism)、例えば細菌(バクテリア)、酵母菌又は真菌類である。
【0017】
シグナル伝達層は好ましくは微生物由来の代謝副生成物あるいはより詳細には細菌細胞の存在を示す。一般には、時間が経過すると、微生物の数は増え、代謝副生成物の濃度は増加する。シグナル伝達層は好ましくは酵素、より詳細にはエステラーゼ、オキシダーゼ、デヒドロゲナーゼ、キナーゼ、ヒドロラーゼ、プロテアーゼ、ヌクレアーゼ、ホスファターゼ、デカルボキシラーゼ及び/又はカルボキシラーゼである酵素を示す。
検出可能なシグナルは場合によっては視覚的、聴覚的又は電気的に検出可能である;好ましくは視覚的に検出可能なシグナル、例えば色の変化である。例えば、シグナル伝達層は、染料、ステイン(着色)、指示薬物質及び/又は発色又は蛍光発生基質を含む。一実施態様では、シグナル伝達層は、水分センシティブインジケータ、例えばシリカ又は塩化コバルトを含む。好ましくは、染料、ステイン又は基質は最初は第一の色であるが、物質、微生物、微生物を伴う更なる物質又は物質又は微生物と実質的に同じ位置に位置する更なる物質との接触時に色を変える。
【0018】
好適な染料、ステイン、インジケータ物質又は基質の例には、メチレンブルー、メルドラブルー、フェノールレッド、ブロモ−クロロ−インドリルホスフェート、アラニンアミドアクリドン、フルオレセインジアセテート及び/又はテトラゾリウム塩が含まれる。
その位置が創傷である場合、シグナル伝達層は、感染に対する反応として、好中球、好塩基球又は好酸球のような免疫細胞の増加を測定することができる。これは、その存在を直接示すかその随伴する化学副産物の存在を示すシグナル伝達層によって達成されうる。従って、シグナル伝達層は適当な抗体アッセイ又はバイオアッセイを含みうる。
あるいは、シグナル伝達層は、ある種の微生物の存在で色を変える試薬を含みうる。実験室での現在のステイン方法によれば、微生物(特に細菌)の観察を直接行うことができる。また、シグナル伝達層に、細菌細胞を間接的に可視化するための適当な標識を結合させた抗原特異的抗体を用いて細菌を探索することも可能である。
【0019】
あるいは、シグナル伝達層は、その位置のpHがある範囲内にあるかどうかを検出するpH指示薬を含む。細菌が存在すると、その中にそれらが存在する媒体のpHを低減させることが一般に知られている。例えば、創傷滲出物のpHは創傷中の微生物の濃度が増加すると変化する。
シグナル伝達層は、好ましくはメンブレン材料、例えばPVDF、ニトロセルロース、ポリスルホン、酢酸セルロース、ナイロン、又は親水性成分を有するポリマーから形成される。
インジケータは、場合によっては、使用時に層(a)がその位置に隣接して位置せしめられるか、あるいは層(a)が一又は複数の更なる層によってその位置から分離されるように構成される。好適な更なる層の例には、吸収剤層、非接着層又は接着層、及び/又は使用前に層(a)を損傷から保護する除去可能な保護層(例えば除去可能なフォイル層の形態をとりうる)が含まれる。
【0020】
場合によっては、インジケータには、シグナル伝達層を被覆し外部の物質、微生物又は微生物を伴う物質による分解からそれを保護する保護層が設けられる。好ましくは、保護層は、シグナル伝達層により生成される検出可能なシグナルに対して実質的にトランスペアレントである。検出可能なシグナルが電気的に検出可能なシグナルである場合、保護層は好ましくはシグナル伝達層に接続するために電気伝導性の部分を含む。場合によっては、保護層は十分に堅く、インジケータを支持しそれに構造上の剛性を付与する。
場合によっては、インジケータには、インジケータに支持部及び/又は構造上の剛性を付与するカラーが設けられる。場合によっては、カラーにはインジケータをその位置に固定するためにスパイク又は接着手段が設けられてもよい。
【0021】
インジケータは、インジケータのシグナル伝達層が少なくとも最初は環境との接触から保護される環境で使用されるのが好ましい。環境は好ましくは液体、より好ましくは水性環境;例えば組織培養培地又は食品である。
本発明に係るインジケータは創傷のための包帯又は縫合糸(suture)に含められるのが有用である。本発明によれば、包帯層と本発明に係るインジケータを含む、創傷の包帯が更に提供される。この明細書において、「包帯(dressing)」という用語は絆創膏(bandages)、すなわち系の創傷接触部分がより大きな製品の一部であるものを含む。
【0022】
本発明に係るインジケータを創傷用の包帯に含める一つの利点は、包帯を取り替える必要がある時をそれが示しうることである。これは、インジケータが、創傷中の感染が予め決めたレベルに達した時を示すためである。一般には、このレベルは、患者が病気になる危険が実質的にないように選択される。他方、そのレベルは、包帯をあまりに頻繁に取り替えることがないように十分に高い。
【0023】
包帯層は場合によっては従来から一般に知られている任意の形態を採りうる。この発明において使用されうる様々なタイプの包帯層を含む、包帯と創傷管理の完全な説明は、「A Prescriber’s Guide to Dressings and Wound Management Materials」(1996年3月)National Health Service, Walesに見出すことができ;この文献の内容は出典明示によってここに取り込まれる。
例えば、包帯層は、一又は複数の重ね層を有するガーゼのパッド、ヒドロゲルのような非接着性ゲルタイプの包帯、接着性ゲルタイプの包帯、乾燥した皮膚表面と湿った皮膚表面の両方に付着可能な流体インタラクティブ親水コロイド包帯又はポリマー性フォーム層を含む親水コロイド包帯でありうる。
【0024】
本発明に係る包帯は場合によっては接着層及び/又は除去可能な保護層のような更なる層を含んでもよい。
本発明に係る包帯にはまた包帯が水分で飽和したときを示すように構成された水分センシティブ試薬が設けられてもよい。好適な水分センシティブ試薬は例えば水分の存在下で青からピンクに変わる塩化コバルトである。
インジケータは好ましくは、包帯層への成型、溶接又は接着によって本発明に係る包帯に含められる。インジケータが筒体又は糸の形態の場合、それは場合によっては包帯層中に刺繍飾りすることによって本発明に係る包帯中に含められうる。
【0025】
場合によっては、インジケータは包帯の一体部分を形成し、その端とシグナル伝達層の端がシールされるように分解層が取り付けられる包帯のファブリック層の領域中にシグナル伝達層が含浸される。これを実施するのに適した一方法はファブリック層の繊維に先ずシグナル伝達層(b)を被覆し、ついで分解層(a)を被覆することである。
本発明に係る包帯は場合によっては更に、例えば包帯層中に、一般的な成分、例えば防腐剤、抗菌剤及び/又はエモリエント剤を含んでいてもよい。
【0026】
本発明によれば、本発明に係るインジケータを含む縫合糸が更に提供される。インジケータは糸かワイヤに取り付けられうる。特に、インジケータは、成型、溶接又は接着によって縫合糸に含ませられるか、あるいはインジケータが筒体又は糸の形態の場合は、縫合糸中に刺繍で含められうる。
本発明によれば、容器層と本発明に係るインジケータを含む食品又はパーソナルケア製品の包装体が更に提供される。
好ましくは、使用時、インジケータの層(a)が食品又はパーソナルケア製品に接触せしめられる。好ましくは、本発明に係る包装体は、使用時にシグナル伝達層の幾らか又は全てが眼に見えるように構成される。
【0027】
本発明に係る包装体に使用される容器層は従来から一般に知られている材料を含みうる。例えば、それはポリマー、プラスチック又は紙材料、例えばラミネートポリマー、プラスチック又は紙材料の一又は複数の層を含みうる。インジケータは好ましくは例えば成型、溶接又は接着によって容器層内に含められる。あるいは、インジケータは製品に取付けられるか直接挿入される別個のユニットを形成しうる。
【0028】
本発明に係る包装体の利点の一つは、食品の微生物汚染のレベルが許容できない程度に高くなったので食品を消費するのに適していないか安全でなくなりさえするときを可視的に示しうることである。これは、食品、飲料及びパーソナルケア製品の包装に一般に印刷されている標準的な「賞味期限、使用期限」の日付に依存するよりも明らかに安全である。
【0029】
本発明に係るインジケータの更なる利点は、それが、製品の全使用可能寿命を通して微生物活性をモニターし、製品内のバイオ負荷が許容できないレベルに達したかどうかの連続的な指示を付与し、よって使用又は消費のための製品の継続している効能又は適合性の指標となることである
本発明の側面は、開示された本発明の範囲を制限することを意図するものではない図面によって例証される。
【0030】
図1から5は、その位置が生きているヒト又は動物の体の創傷であり、微生物を伴う第一物質がリゾチームであり、微生物を伴う第二物質がNADHである本発明の一側面を支持する生化学原理を概略的に示す。これらの図において、微生物1は、NADH3が放出されるようにリゾチーム2によって攻撃され;リゾチーム2は、NADH3がインジケータ層5と反応可能なようにキトサン層4を分解する状態を示しており、ついでインジケータ層は図5に示されるように色を変化させる。
図6は本発明に係るインジケータの第一実施態様を示す。インジケータ6はディスク7の形態のシグナル伝達層とカップ状のバイオポリマー層8を含む。バイオポリマー層8は、インジケータディスク7の一面と端が層によって被覆されるためにカップ状である。
【0031】
図7から9は本発明に係るインジケータ6のアイランドタイプの創傷包帯9への応用を示しており、これは透明な上面シート10、包帯パッド11及び、シグナル伝達層7とバイオポリマー層8を含むインジケータ6(又は活性化及びシグナル伝達層が検出可能なシグナルをつくり出している場合は6b)を含む。インジケータ6、6bのシグナル伝達層7は包帯9の透明な上面シート10を通して眼に見える。
図10及び11は、シグナル伝達層7とバイオポリマー層8を含むインジケータ6がその下に配された窓部14を有する包帯シート13を含むポリウレタンタイプの包帯12を示す。
【0032】
図12は本発明に係るインジケータの第二実施態様を示す。インジケータ15はバイオポリマー層17によって被覆された糸16の形態であるシグナル伝達層を含む。
図13は包帯層19に刺繍飾りされたインジケータ15を含むファブリック包帯18を示す。
図14は本発明に係るインジケータの第三実施態様を示す。インジケータ20はシグナル伝達層21、バイオポリマー層22及び支持カラー23を具備する。
図15及び16は、インジケータ20、20bが支持カラー23によって取付けられた食品24を示す。図16において、インジケータ20bのシグナル伝達層は検出可能な可視シグナルをつくり出している。
図17は本発明に係るインジケータの第四実施態様を示す。インジケータ25はバイオポリマー層26、シグナル伝達層27及び支持カラー28を具備する。
【0033】
図18及び19は、インジケータ25、25bが支持カラー28によって取付けられた食品29を示す。図19において、インジケータ15bのシグナル伝達層は検出可能な可視シグナルをつくり出している。
図20及び21は本発明に係るインジケータの第五実施態様を示す。インジケータ30はバイオポリマー層31とシグナル伝達層32を具備する。
図22及び23はインジケータ30、30bが挿入された容器34中の食料品33を示す。図23において、インジケータ30bのシグナル伝達層は検出可能な可視シグナルをつくり出している。
図面は例示のためだけに含められており、本発明は図示された実施態様の任意の変形例をカバーするものと理解される。
【0034】
本発明の範囲を制限することを意図したものではない次の実施例により、本発明をさらに詳細に例証する。
実施例1−層(a)の形成
キトサン(式Iのポリ(D−グルコサミン))メンブレン
を、以下に記載した方法を使用して層(a)として使用するために形成した:
・22℃(室温)で一晩連続撹拌することにより、1%酢酸中で1%(w/w)の精製60%キトサンの均質な溶液を調製した。
・20gの溶液を、平坦な表面上に位置させた滅菌ポリスチレンペトリ皿(120x120x17mm)に30℃で数日間、移し、溶液を乾燥させ、均一なメンブレンを形成した。
・得られたメンブレンを注意深く取り除き、100mlの2%(w/v)水酸化ナトリウム溶液中に1時間浸漬して中和させた。
・ついで1時間の時間をかけて蒸留水で数回フィルムを洗浄した。
・ついで膨潤したフィルムを、ガラスプレートに挟んで、乾燥するまで乾燥オーブンに配した。
・ついでガラスプレートからフィルムを除去した。
60%の脱アセチル化キトサンを用いたが、それは、このレベルの脱アセチル化により、要求される機械及び生化学的特性を有する材料、つまり取り扱うのに十分に強く、リゾチームの存在下で分解する材料を製造できることが実験的に決定されたからである。
【0035】
実施例2−シグナル伝達物質の濃度の決定
メルドラブルー(式II)とニトロブルーテトラゾリウム(式III)を指示薬として使用するために選択した。
メルドラブルー(8−ジメチルアミノ−2,3−ベンゾフェノキサジン)は、ニトロブルーテトラゾリウムのようなテトラゾリウム塩に対する電子供与体として作用して、不溶性のホルマザン生成物を形成する。この生成物は着色しており、溶液から沈殿し、NADHのような電子供与体の存在を可視的に示す。反応は以下に示す:
ホルマザン生成物(従って色)の生成が増加し、メルドラブルーを連続的にリサイクルすることができるように、最適化実験を実施してメルドラブルー及びニトロブルーテトラゾリウムの濃度を決定した。NADHを電子供与体として使用した。メルドラブルー(青色結晶)及びニトロブルーテトラゾリウム(清澄な黄色溶液)の濃度を、
(i)その存在のために実験の最初で反応混合物に色がつかないが、
(ii)低濃度のNADHの存在を検出するには十分に高いように、
できるだけ低く保った。
【0036】
よって、電子供与体として10nmolのNADHを用いた場合、50μmolのメルドラブルー及び0.0025%のニトロブルーテトラゾリウムで色の形成速度が最も高いことが決定された。反応速度は1分当たり0.043吸光度単位(A)であると決定された。
NADHを仔ウシ血清で置き換えた場合、予想されたように、電子供与体が存在しなかったので、色の生成はなかった。
50μmolのメルドラブルーと0.0025%のニトロブルーテトラゾリウムを含む、仔ウシ血清中、およそ108細胞/mlの濃度の黄色ブドウ球菌細胞懸濁液は、およそ0.04A/分の速度で色生成を誘発することができた。
【0037】
創傷状態を模倣するために、仔ウシ血清中で成長させた108細胞/mlの黄色ブドウ球菌細胞を、幾つかの異なった方法で溶解させ、電子供与体として試験した。
(i)細胞成分を放出するために超音波処理及び/又は高圧(French Pressure Cell)によって溶解させた細胞は約0.06A/分の反応速度を持っていた。
(ii)1時間までの細胞のペニシリン処理によって、反応速度が0.11A/分まで増加した。
(iii)1時間までリゾチームに細胞をさらすと、0.14A/分に等価な速度になった。
メルドラブルーの不存在下では、反応速度は約0.036A/分であった。
よって、10nmolのNADHを効率的に測定するためのこのモデルのための化学製剤は、
メルドラブルー 50μmol
NBT 0.0025%
であると決定された。
【0038】
実施例3−物質のシグナル伝達の存在
実施例1で製造したキトサンの垂直壁によって分離された二つのチャンバーを持つ単純なセルを構築して、リゾチームの存在下での時間依存的なキトサンの分解を実証した。左手のチャンバーには、リゾチームが添加される青色の染料を満たした。右手のチャンバーは水を含んでいた。二つのチャンバー間のキトサンはその間の液体の流れを防いだ。
チャンバー間の色の拡散を30分まで調べた。適当なコントロールはリゾチームが存在しない状態で実施した。
二通りのリゾチーム濃度(25及び50μg/ml)を使用し、30分までの第二チャンバー内で眼に見える色の強さを決定した。従って、リゾチームによるキトサンの相対分解速度のおおよその推定値が得られた。結果を以下の表に表すが、観察される色が強くなればなるほど、より陽性であることが分かる。リゾチームが存在しない場合は、色の拡散は観察されなかった。
従って、このモデルでは、2つのレベルのリゾチームが定量的な形で識別できることが明らかに証明された。
【0039】
ついで、NADHの存在をシグナル伝達するためにメルドラブルーとニトロブルーテトラゾリウムを使用して、モデルを繰り返した。実験作業で、そのような時間経過実験で同様の識別を与えるのに必要とされるNADH、NBT及びメルドラブルーのレベルを最適化した。この場合、左手のチャンバーには、NADH及びリゾチームの溶液が満たされる一方、右手のチャンバーにはメルドラブルーとNBTの溶液が満たされた。この条件は考えられる最終生成物の形態に非常に近似したものであり、結果は再び系が時間依存的な形でリゾチームの異なったレベルを識別できることを証明した。
【0040】
実施例4−インジケータの製造方法
その内容を出典明示によって取り込む米国特許第5911937号(Capitol Specialty Plastics Inc)は、固形の水不溶性ポリマーにわたる微視的な相互接続伝達チャネルを作ることを可能にする方法を詳細に説明している。これらのチャネルは、ポリマーを通しての物質の拡散を容易にする経路を提供する。チャネルは、ポリマーとチャネリング剤と活性成分を先ず混合し、ポリマーの融点を越えて混合物を加熱した後、それを冷却することによって形成される。得られたポリマーマトリクスは表面から捕捉された活性粒子に至る相互接続チャネルの網目構造を含む。ポリマー材料はシート又は繊維に成型又は形成できる。好適なチャネリング剤にはポリグリコール、ポリエチレングリコール、EVOH、又はグリセリンが含まれる。限定されるものではないが、ポリプロピレン、ポリエチレン、ABS、ポリスチレン、ポリカーボネート、ナイロン、PVC、熱可塑性エラストマー、ポリエステルを含む任意の熱可塑性材料、及び熱硬化材料が使用されうる。
【0041】
図6に示される本発明のインジケータを製造するには、シグナル伝達層が、ポリマー、チャネリング剤及びインジケータ物質、メルドラブルー及びニトロブルーテトラゾリウムの混合物から成型され、上述の方法によってディスク7の形態のポリマーマトリクスが製造される。
カップ状のバイオポリマー層8は、
a)キトサンを、適切な厚みとディスク7に締まりばめできる適切な内部寸法を持つカップの形態に成型又は鋳込む。インジケータ6は、インジケータディスク6の一面と端がバイオポリマー層に接触しそれによって覆われるためにカップ形状のバイオポリマー層8にディスク7をプレスすることによって組み込む、
あるいは、
b)ディスク7の一面と端に適切な厚みになるまでキトサンをスプレーコーティングする、
ことによって製造される。
ディスク7の物理的な寸法とバイオポリマー層8の内部に捕捉されたインジケータ物質の量とその厚みと化学組成は、インジケータが用いられる創傷管理用途に依存する。
【0042】
実施例5−インジケータの第二の製造方法
図6に示される本発明のインジケータを製造するには、インジケータ物質、メルドラブルー及びニトロブルーテトラゾリウムがニトロセルロースメンブレンシートにスポット化され、スプレーされ又はコーティングされる。ニトロセルロースは静電気電荷によってインジケータ分子を保持し、よって試薬がインジケータからバイオポリマー層を通って例えば創傷中に浸入することを防止する。ついで、インジケータ6のシグナル伝達層がニトロセルロースメンブレンシートから切り取られ、ディスク7が形成される。
カップ状のバイオポリマー層8は、
a)キトサンを、適切な厚みとディスク7に締まりばめできる適切な内部寸法を持つカップの形態に成型又は鋳込む。インジケータ6は、インジケータディスク6の一面と端がバイオポリマー層に接触しそれによって覆われるためにカップ形状のバイオポリマー層8にディスク7をプレスすることによって組み込む、
あるいは、
b)ディスク7の一面と端に適切な厚みになるまでキトサンをスプレーコーティングする、
ことによって製造される。
ディスク7の物理的な寸法、ニトロセルロースメンブレンに結合したインジケータ物質の量及びバイオポリマー層8の厚みと化学組成は、インジケータが用いられる創傷管理用途に依存する。
【0043】
実施例6−インジケータの第三製造方法
図12に示される本発明のインジケータを製造するために、シグナル伝達層が、実施例4に記載された方法を使用して、ポリマー、チャネリング剤及びインジケータ物質、メルドラブルー及びニトロブルーテトラゾリウムの混合物から形成されて、糸16の形態のポリマーマトリクスが製造される。
バイオポリマー層17は、
a)糸16の表面に適用な厚みになるまでキトサンをスプレーコーティングするか、又は
b)糸16をキトサン浴中に浸漬して、適当な厚みのコーティングを製造する、ことによって製造される。
糸16の太さとバイオポリマー層17内に捕捉されるインジケータ物質の量及びその厚みと化学組成は、インジケータが用いられる創傷管理用途に依存する。
【図面の簡単な説明】
【図1】リゾチームと微生物の概略斜視図である。
【図2】リゾチームによって攻撃され、NADH(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド−還元型)を放出している微生物の概略斜視図である。
【図3】キトサン層を分解しているリゾチームの概略斜視図である。
【図4】インジケータ層と反応しているNADHの概略斜視図である。
【図5】インジケータ層の色を変化させているNADHの概略斜視図である。
【図6】本発明に係るインジケータの展開した概略斜視図である。
【図7】図6に示す本発明に係るインジケータを導入したアイランドタイプの包帯の概略断面図である。
【図8】図7に示すアイランドタイプの包帯の概略斜視図である。
【図9】インジケータのシグナル伝達層が検出可能な可視シグナルをつくりだしている図7に示すアイランドタイプの包帯の概略斜視図である。
【図10】図6に示す本発明に係るインジケータを含むポリウレタンタイプの包帯の断面図である。
【図11】図10に示すポリウレタンタイプの包帯の斜視図である。
【図12】被覆された糸の形態である本発明に係る更なるインジケータの斜視図である。
【図13】インジケータのシグナル伝達層が検出可能な可視シグナルをつくりだしている図12に示す本発明に係るインジケータを含めたファブリック包帯の斜視図である。
【図14】本発明に係る更なるインジケータの斜視図である。
【図15】食品に取付けられた図14に示すインジケータの斜視図である。
【図16】インジケータのシグナル伝達層が検出可能な可視シグナルをつくりだしている図15に示すインジケータと食品の斜視図である。
【図17】液体の包装と共に使用するのに適した本発明に係る更なるインジケータの斜視図である。
【図18】液体食品の包装に取付けられた図17に示すインジケータの斜視図である。
【図19】インジケータのシグナル伝達層が検出可能な可視シグナルをつくりだしている図18に示すインジケータと液体食品包装の斜視図である。
【図20】本発明に係る更なるインジケータの斜視図である。
【図21】図20に示したインジケータの断面図である。
【図22】図20及び21に示すインジケータを含む食料品の斜視図である。
【図23】インジケータのシグナル伝達層が検出可能な可視シグナルをつくりだしている図22に示す食料品とインジケータの斜視図である。
(発明の分野)
本発明は、ある位置における物質又は微生物の存在の in situ 検出のための新規なインジケータと、その使用及び製作方法を提供する。
【0002】
(発明の背景)
多くの応用において、例えば食品が消費するのに安全かどうか、あるいは創傷が感染したかどうかを決定するために、ある与えられた位置における微生物の存在を検出することが可能なことは重要である。現在、微生物汚染の有無を検出するための多くの方法が存在している。しかしながら、一般に、これらの方法は、実験室又は他の臨床環境で実施されなければならず、微生物汚染が存在する恐れがある位置で直接実施できない多段階のアッセイを必要とする。
【0003】
創傷治癒の過程において微生物が創傷部位に入り込み、増殖して創傷が感染するという深刻な危険性がしばしば存在する。この状態を判定するには、現在、間接的な臨床方法があるだけである。これは、通常、感染が生じた時点におけるもので、患者にとって極めて不具合であると考えられる。極端な場合は敗血症になる。他方、患者の包帯を頻繁に取り替えすぎるのは、創傷治癒には最適ではないことがよく理解されている。
【0004】
包帯の表面又は端を染み通る滲出物の事前の警告を看護スタッフに与えて、いつ包帯を取り替えるべきかの指示をもたらす多くのシステムが提案されている。これらには、ブリストル−マイヤーズ・スクイブから入手できるSignaDress(商標)包帯が含まれ、これは円形のラインが印刷された透明なカバーシートを有している。創傷からの滲出物が包帯に吸収されると、カバーシートを通して湿った領域が明らかになり、そのラインへ向けてそれが拡がることにより包帯を取り替えなければならないことが示される。欧州特許出願公開第0541251号は、創傷滲出物の吸収度合いが透けて見えるようにした基部を含むパッドを開示している。国際公開第99/12581号には、水との接触時に色を変化させる染料を含むインジケータ層を有する創傷包帯が開示されている。
【0005】
包帯をいつ取り替えなければならないかの指示を看護スタッフに与えるための他のシステムが提案されている。例えば、欧州特許出願公開第0430608号は、温度感知液晶テープを含む創傷包帯を開示している;包帯を取り替える必要性の指標になるかならない、温度の増加の可能な原因を識別する明白な手段はない。
現在の創傷管理は主として全く主観的な基準で実施されている。上で提案されたシステムは何れも創傷の状態又は創傷部位における微生物汚染の存在を指し示すものではない。
【0006】
パーソナルケア、臨床栄養、製薬、乳製品、飲料及び食品産業には、製造プロセス中及びその直後に製品の品質をモニターするための迅速で伝統的な微生物学的方法が存在する。しかしながら、このアプローチ法は、これらの検査が全製造バッチから無作為に選択した少量について実施されるので、製造の時点における全体の汚染問題を示すのに役立つだけであるという不具合がある。微生物活性に関する情報は、製品がその保管期限の終わりに達したと思われる時点までエンドユーザには何も与えられない。更に、例えば開放作用及び続いての製品の再使用でひとたび包装を破ると、日和見感染性生物体が製品を汚染しうる。これらの微生物の存在は製品の品質及び官能特性を台無しにし、性能を危うくし、保管期限を短くしうる。また伝統的な微生物検出方法は選択的である傾向があり、ある種の生物体を検出しない可能性がある。
【0007】
特に関心のある微生物には、土壌と水中に見出される環境生物体である日和見感染性のシュードモナス菌が含まれる。これらの細菌は栄養必要量は最少で、殆どどこででも代謝し成長できる。消費者が関心のある他の有害な生物体には、牛肉中の大腸菌、ソフトチーズ上のリステリア菌及び家禽類中のサルモネラ菌が含まれる。
食品の特に害を被りやすい形態にはUHT(超高温処理)/ESL(保管期限延長)乳製品、クックチル製品及び生の肉が含まれる。
消費者は、より長い保管期限と難しい条件下で機能する能力を持つという付加的な要求と共に、より少ない保存料でより多くの天然成分を製品に含めることを一段と要求し期待している。これらの顧客の傾向は影響力があり、製造の時点と製品が顧客の手で使用される間の両方における汚染の危険性を増大しうる。従って、これらの製品中の生物体負荷のレベルについての絶えないチェックをもたらす方法が必要であることは明らかである。
【0008】
(発明の記載)
本発明によれば、ある位置における物質又は微生物の存在を検出するのに適したインジケータであって、
(a)物質又は微生物又は微生物を伴う第一物質によって分解を受ける層と;
(b)物質又は微生物又は微生物を伴う第二物質あるいは物質又は微生物と実質的に同じ位置に位置せしめられている更なる物質の存在を示す検出可能なシグナルを生じるように構成されたシグナル伝達層とを具備し;
使用時に、シグナル伝達層(b)が、少なくとも最初は、物質又は微生物又は微生物を伴う第二物質あるいは物質又は微生物と実質的に同じ位置に位置せしめられている更なる物質との接触から層(a)によって保護されているインジケータが提供される。
【0009】
シグナル伝達層は、その初期の強さが、存在している物質、微生物又は微生物を伴う第二物質の量に比例する検出可能なシグナルを生じるように構成されうる。よって、比較的多量の物質、微生物又は存在する微生物を伴う第二物質が存在する場合、検出可能なシグナルは最初は強いか、あるいは比較的少量の物質、微生物又は存在する微生物を伴う第二物質が存在する場合、検出可能なシグナルは最初は弱い。
ある種の物質又は微生物では、物質又は微生物の活性はシグナル伝達層との接触時に抑えられないので、重要であるのはシグナルの初期の強さであることが理解される。よって、ある期間後に、物質又は微生物の量が比較的少量であっても、シグナル伝達層に作用し、全ての層が、検出可能なシグナルをつくり出し、最終の検出可能なシグナルが強いという結果になる。
【0010】
本発明の一利点は、特定の位置における物質又は微生物の量が予め定めた値、例えば危険なレベルに、又はその位置がヒト又は動物の創傷である微生物の場合は、感染が進行するかもしれないレベルに達したときの指示をもたらしうることである。例えば、その位置が食品である場合は、検出される微生物の量は食品が食べるのに危険である量でありうる。
本発明の更なる利点は、微生物そのものよりもむしろ微生物の存在に対する体の反応を測定することができることである。従って、本発明は臨床問題のより適切な指示を提供する。
本発明の更なる利点は、伝統的な微生物学的検出方法が選択的な傾向があり、ある種の微生物を検出しない恐れがあるのに対して、本発明は、全体的な特定のものではない微生物汚染の測定値を与えるという点でこれらの伝統的な方法に対して利点を有している。
本発明の他の利点は、ある位置に存在するかもしれない第一の物質のバックグラウンドレベルにより、汚染物質又は微生物が存在しているかどうかに拘わらず、確実なシグナルがインジケータから得られ得るということにある。この反応が起こるのに必要な時間は、汚染物質又は微生物が存在するときに反応が起こるのに必要とされる時間よりも有意に長く、よって製品がその作用寿命の終わりに達したかどうかの指示を使用者に提供することができる。
【0011】
本発明に係るインジケータの感度は層(a)の性質によって決まる。層(a)が厚くなればなるほど、層(a)が十分に分解して物質、微生物又は微生物を伴う第二物質あるいは更なる物質がインジケータに接触する前に、より多くの物質、微生物又は微生物を伴う第一物質の量が、あるいは、層(a)が物質、微生物又は微生物を伴う第一物質にさらされるより長い期間が、なければならないことが分かる。
層(a)の厚みとそれを製造するのに使用される材料は、インジケータが使用されることになる位置に応じて好ましく選択され、インジケータが微生物又は微生物を伴う物質の存在を検出するように設計される場合、層(a)が、シグナル伝達層が微生物の濃度が危険なレベルに達する前に検出可能なシグナルをつくり出すように構築される。他方、層(a)は、バックグラウンドレベルの微生物又は微生物を伴う第一物質によって分解する前に必要な時間が十分に長く、インジケータが有用な作用寿命を有するように、十分に堅牢でなければならない。層(a)の厚みとそれを製造するのに使用される材料は、インジケータが使用される位置と存在しそうな微生物のタイプが分かると、当業者による試行錯誤によって容易に決定することができる。
【0012】
本発明に係るインジケータは、場合によっては、それが配される位置に応じて、ある範囲の物理形態をとりうる。例えば、実質的に平坦な形で二層(a)及び(b)を有するディスクの形態とでき、あるいは層(b)を実質的に平坦な形にして層(a)を少なくとも部分的に(例えば層(b)の一面と側面が層(a)で被覆されるカップ状にすることによって)あるいは全体的に被覆した層(b)とできる。あるいは、本発明に係るインジケータは筒体のコア部が層(b)を有し、そのコア部が層(a)によって被覆されている筒状の形態とできる。本発明に係るインジケータの好適な筒状形態の例は被覆された糸である。
物質又は微生物の量が検出されることになる位置は、ヒト又は動物の位置、特に生きているヒト又は動物の体、例えば創傷;家庭内の位置、例えば台所又はバスルーム;実験室の位置;工業上の位置、例えば滅菌器又は機械あるいは医薬製品又は食物製品の製造に関連する表面;あるいは食品又はパーソナルケア製品でありうる。
【0013】
層(a)は好ましくは使用時にその位置に近接して位置せしめられるようにされる。例えば、それがシグナル伝達層からその位置を分離するようにされうる。層(a)は好ましくはバイオポリマー層である。層(a)に使用するために適したバイオポリマーの例には、キチン、キトサン、ケラタン硫酸、ヒアルロン酸、コンドロイチン、ポリヒドロキシブチレート、ポリエステルアミド、ポリトリメチレンスクシネート、アルブミン架橋ポリビニルピロリドン及びデキストランが含まれる。
【0014】
微生物を伴う第一及び第二物質は場合によっては同じか異なっている;好ましくはそれらは異なっている。例えば、層(a)は微生物に応答してその位置によって作られる物質によって分解を受け得、シグナル伝達層は微生物によって作られる物質の存在を示すように構成されうる。あるいは、層(a)は微生物による分解を受け得、シグナル伝達層は微生物を伴う物質の存在を示すように構成され得、あるいは層(a)は微生物を伴う物質によって分解を受け得、シグナル伝達手段は微生物の存在を示すように構成されうる。
微生物を伴う第一又は第二物質は微生物が存在する位置において一般に作り出される物質である。それは、例えば微生物副生成物、微生物細胞含有物の一部、又はその位置が生きているヒト又は動物の体である場合微生物に対する位置の反応に伴う物質でありうる。
【0015】
微生物を伴う第一又は第二物質としての使用に適した微生物副生成物の例は、酵素、特にオキシダーゼ、リパーゼ、トリプトファナーゼ、β−ラクタマーゼ、又はエステラーゼ、デヒドロゲナーゼ、キナーゼ、ヒドロラーゼ、プロテアーゼ、ヌクレアーゼ、ホスファターゼ、デカルボキシラーゼ、及び/又はカルボキシラーゼである。微生物副生成物はまた天然に生じる有機ホスフェート、例えばアデノシン三リン酸(ATP)、ピリジンヌクレオチド、例えばニコチンアミド・アデニン・ジヌクレオチド(NADH)又はフラビン、例えばフラビン・アデニン・ジヌクレオチド(FADH)でありうる。その位置が生きているヒト又は動物の体である場合の微生物への位置の反応に伴う物質の好適な例は、免疫細胞、免疫細胞副生成物、又は酵素、例えばリゾチーム、ペプシン又はデキストラナーゼである。微生物を伴う第二物質として使用するのに好適な免疫細胞の例は、好中球、好塩基球又は好酸球である。特に、層(a)がキトサンを含む場合、微生物を伴う第一物質はリゾチームであり得、ポリエステルアミドを含む場合、微生物を伴う第一物質はプロテアーゼであり得、ポリトリメチレンスクシネートを含む場合、微生物を伴う第一物質はリパーゼであり得、アルブミン架橋ポリビニルピロリドンを含む場合、微生物を伴う第一物質はペプシンであり得、デキストランを含む場合、微生物を伴う第一物質はデキストラナーゼでありうる。
【0016】
シグナル伝達層は物質又は微生物と実質的に同じ位置に見出される更なる物質の存在を示すように構成されうる。よって、シグナルは、物質又は微生物又は微生物を伴う第一物質が十分に層(a)を分解し、更なる物質がインジケータに接触することを許容する場合に、生成される。従って、シグナルは物質又は微生物の存在を示す。物質又は微生物と実質的に同じ位置に見出される更なる物質の好適な例は水のような環境中に一般に見出される物質である。
あるいは、微生物自体が層(a)とシグナル伝達層の双方に直接作用し、検出可能なシグナルを生成しうる。例えば、微生物(microbe)は、微生物(micro−organism)、例えば細菌(バクテリア)、酵母菌又は真菌類である。
【0017】
シグナル伝達層は好ましくは微生物由来の代謝副生成物あるいはより詳細には細菌細胞の存在を示す。一般には、時間が経過すると、微生物の数は増え、代謝副生成物の濃度は増加する。シグナル伝達層は好ましくは酵素、より詳細にはエステラーゼ、オキシダーゼ、デヒドロゲナーゼ、キナーゼ、ヒドロラーゼ、プロテアーゼ、ヌクレアーゼ、ホスファターゼ、デカルボキシラーゼ及び/又はカルボキシラーゼである酵素を示す。
検出可能なシグナルは場合によっては視覚的、聴覚的又は電気的に検出可能である;好ましくは視覚的に検出可能なシグナル、例えば色の変化である。例えば、シグナル伝達層は、染料、ステイン(着色)、指示薬物質及び/又は発色又は蛍光発生基質を含む。一実施態様では、シグナル伝達層は、水分センシティブインジケータ、例えばシリカ又は塩化コバルトを含む。好ましくは、染料、ステイン又は基質は最初は第一の色であるが、物質、微生物、微生物を伴う更なる物質又は物質又は微生物と実質的に同じ位置に位置する更なる物質との接触時に色を変える。
【0018】
好適な染料、ステイン、インジケータ物質又は基質の例には、メチレンブルー、メルドラブルー、フェノールレッド、ブロモ−クロロ−インドリルホスフェート、アラニンアミドアクリドン、フルオレセインジアセテート及び/又はテトラゾリウム塩が含まれる。
その位置が創傷である場合、シグナル伝達層は、感染に対する反応として、好中球、好塩基球又は好酸球のような免疫細胞の増加を測定することができる。これは、その存在を直接示すかその随伴する化学副産物の存在を示すシグナル伝達層によって達成されうる。従って、シグナル伝達層は適当な抗体アッセイ又はバイオアッセイを含みうる。
あるいは、シグナル伝達層は、ある種の微生物の存在で色を変える試薬を含みうる。実験室での現在のステイン方法によれば、微生物(特に細菌)の観察を直接行うことができる。また、シグナル伝達層に、細菌細胞を間接的に可視化するための適当な標識を結合させた抗原特異的抗体を用いて細菌を探索することも可能である。
【0019】
あるいは、シグナル伝達層は、その位置のpHがある範囲内にあるかどうかを検出するpH指示薬を含む。細菌が存在すると、その中にそれらが存在する媒体のpHを低減させることが一般に知られている。例えば、創傷滲出物のpHは創傷中の微生物の濃度が増加すると変化する。
シグナル伝達層は、好ましくはメンブレン材料、例えばPVDF、ニトロセルロース、ポリスルホン、酢酸セルロース、ナイロン、又は親水性成分を有するポリマーから形成される。
インジケータは、場合によっては、使用時に層(a)がその位置に隣接して位置せしめられるか、あるいは層(a)が一又は複数の更なる層によってその位置から分離されるように構成される。好適な更なる層の例には、吸収剤層、非接着層又は接着層、及び/又は使用前に層(a)を損傷から保護する除去可能な保護層(例えば除去可能なフォイル層の形態をとりうる)が含まれる。
【0020】
場合によっては、インジケータには、シグナル伝達層を被覆し外部の物質、微生物又は微生物を伴う物質による分解からそれを保護する保護層が設けられる。好ましくは、保護層は、シグナル伝達層により生成される検出可能なシグナルに対して実質的にトランスペアレントである。検出可能なシグナルが電気的に検出可能なシグナルである場合、保護層は好ましくはシグナル伝達層に接続するために電気伝導性の部分を含む。場合によっては、保護層は十分に堅く、インジケータを支持しそれに構造上の剛性を付与する。
場合によっては、インジケータには、インジケータに支持部及び/又は構造上の剛性を付与するカラーが設けられる。場合によっては、カラーにはインジケータをその位置に固定するためにスパイク又は接着手段が設けられてもよい。
【0021】
インジケータは、インジケータのシグナル伝達層が少なくとも最初は環境との接触から保護される環境で使用されるのが好ましい。環境は好ましくは液体、より好ましくは水性環境;例えば組織培養培地又は食品である。
本発明に係るインジケータは創傷のための包帯又は縫合糸(suture)に含められるのが有用である。本発明によれば、包帯層と本発明に係るインジケータを含む、創傷の包帯が更に提供される。この明細書において、「包帯(dressing)」という用語は絆創膏(bandages)、すなわち系の創傷接触部分がより大きな製品の一部であるものを含む。
【0022】
本発明に係るインジケータを創傷用の包帯に含める一つの利点は、包帯を取り替える必要がある時をそれが示しうることである。これは、インジケータが、創傷中の感染が予め決めたレベルに達した時を示すためである。一般には、このレベルは、患者が病気になる危険が実質的にないように選択される。他方、そのレベルは、包帯をあまりに頻繁に取り替えることがないように十分に高い。
【0023】
包帯層は場合によっては従来から一般に知られている任意の形態を採りうる。この発明において使用されうる様々なタイプの包帯層を含む、包帯と創傷管理の完全な説明は、「A Prescriber’s Guide to Dressings and Wound Management Materials」(1996年3月)National Health Service, Walesに見出すことができ;この文献の内容は出典明示によってここに取り込まれる。
例えば、包帯層は、一又は複数の重ね層を有するガーゼのパッド、ヒドロゲルのような非接着性ゲルタイプの包帯、接着性ゲルタイプの包帯、乾燥した皮膚表面と湿った皮膚表面の両方に付着可能な流体インタラクティブ親水コロイド包帯又はポリマー性フォーム層を含む親水コロイド包帯でありうる。
【0024】
本発明に係る包帯は場合によっては接着層及び/又は除去可能な保護層のような更なる層を含んでもよい。
本発明に係る包帯にはまた包帯が水分で飽和したときを示すように構成された水分センシティブ試薬が設けられてもよい。好適な水分センシティブ試薬は例えば水分の存在下で青からピンクに変わる塩化コバルトである。
インジケータは好ましくは、包帯層への成型、溶接又は接着によって本発明に係る包帯に含められる。インジケータが筒体又は糸の形態の場合、それは場合によっては包帯層中に刺繍飾りすることによって本発明に係る包帯中に含められうる。
【0025】
場合によっては、インジケータは包帯の一体部分を形成し、その端とシグナル伝達層の端がシールされるように分解層が取り付けられる包帯のファブリック層の領域中にシグナル伝達層が含浸される。これを実施するのに適した一方法はファブリック層の繊維に先ずシグナル伝達層(b)を被覆し、ついで分解層(a)を被覆することである。
本発明に係る包帯は場合によっては更に、例えば包帯層中に、一般的な成分、例えば防腐剤、抗菌剤及び/又はエモリエント剤を含んでいてもよい。
【0026】
本発明によれば、本発明に係るインジケータを含む縫合糸が更に提供される。インジケータは糸かワイヤに取り付けられうる。特に、インジケータは、成型、溶接又は接着によって縫合糸に含ませられるか、あるいはインジケータが筒体又は糸の形態の場合は、縫合糸中に刺繍で含められうる。
本発明によれば、容器層と本発明に係るインジケータを含む食品又はパーソナルケア製品の包装体が更に提供される。
好ましくは、使用時、インジケータの層(a)が食品又はパーソナルケア製品に接触せしめられる。好ましくは、本発明に係る包装体は、使用時にシグナル伝達層の幾らか又は全てが眼に見えるように構成される。
【0027】
本発明に係る包装体に使用される容器層は従来から一般に知られている材料を含みうる。例えば、それはポリマー、プラスチック又は紙材料、例えばラミネートポリマー、プラスチック又は紙材料の一又は複数の層を含みうる。インジケータは好ましくは例えば成型、溶接又は接着によって容器層内に含められる。あるいは、インジケータは製品に取付けられるか直接挿入される別個のユニットを形成しうる。
【0028】
本発明に係る包装体の利点の一つは、食品の微生物汚染のレベルが許容できない程度に高くなったので食品を消費するのに適していないか安全でなくなりさえするときを可視的に示しうることである。これは、食品、飲料及びパーソナルケア製品の包装に一般に印刷されている標準的な「賞味期限、使用期限」の日付に依存するよりも明らかに安全である。
【0029】
本発明に係るインジケータの更なる利点は、それが、製品の全使用可能寿命を通して微生物活性をモニターし、製品内のバイオ負荷が許容できないレベルに達したかどうかの連続的な指示を付与し、よって使用又は消費のための製品の継続している効能又は適合性の指標となることである
本発明の側面は、開示された本発明の範囲を制限することを意図するものではない図面によって例証される。
【0030】
図1から5は、その位置が生きているヒト又は動物の体の創傷であり、微生物を伴う第一物質がリゾチームであり、微生物を伴う第二物質がNADHである本発明の一側面を支持する生化学原理を概略的に示す。これらの図において、微生物1は、NADH3が放出されるようにリゾチーム2によって攻撃され;リゾチーム2は、NADH3がインジケータ層5と反応可能なようにキトサン層4を分解する状態を示しており、ついでインジケータ層は図5に示されるように色を変化させる。
図6は本発明に係るインジケータの第一実施態様を示す。インジケータ6はディスク7の形態のシグナル伝達層とカップ状のバイオポリマー層8を含む。バイオポリマー層8は、インジケータディスク7の一面と端が層によって被覆されるためにカップ状である。
【0031】
図7から9は本発明に係るインジケータ6のアイランドタイプの創傷包帯9への応用を示しており、これは透明な上面シート10、包帯パッド11及び、シグナル伝達層7とバイオポリマー層8を含むインジケータ6(又は活性化及びシグナル伝達層が検出可能なシグナルをつくり出している場合は6b)を含む。インジケータ6、6bのシグナル伝達層7は包帯9の透明な上面シート10を通して眼に見える。
図10及び11は、シグナル伝達層7とバイオポリマー層8を含むインジケータ6がその下に配された窓部14を有する包帯シート13を含むポリウレタンタイプの包帯12を示す。
【0032】
図12は本発明に係るインジケータの第二実施態様を示す。インジケータ15はバイオポリマー層17によって被覆された糸16の形態であるシグナル伝達層を含む。
図13は包帯層19に刺繍飾りされたインジケータ15を含むファブリック包帯18を示す。
図14は本発明に係るインジケータの第三実施態様を示す。インジケータ20はシグナル伝達層21、バイオポリマー層22及び支持カラー23を具備する。
図15及び16は、インジケータ20、20bが支持カラー23によって取付けられた食品24を示す。図16において、インジケータ20bのシグナル伝達層は検出可能な可視シグナルをつくり出している。
図17は本発明に係るインジケータの第四実施態様を示す。インジケータ25はバイオポリマー層26、シグナル伝達層27及び支持カラー28を具備する。
【0033】
図18及び19は、インジケータ25、25bが支持カラー28によって取付けられた食品29を示す。図19において、インジケータ15bのシグナル伝達層は検出可能な可視シグナルをつくり出している。
図20及び21は本発明に係るインジケータの第五実施態様を示す。インジケータ30はバイオポリマー層31とシグナル伝達層32を具備する。
図22及び23はインジケータ30、30bが挿入された容器34中の食料品33を示す。図23において、インジケータ30bのシグナル伝達層は検出可能な可視シグナルをつくり出している。
図面は例示のためだけに含められており、本発明は図示された実施態様の任意の変形例をカバーするものと理解される。
【0034】
本発明の範囲を制限することを意図したものではない次の実施例により、本発明をさらに詳細に例証する。
実施例1−層(a)の形成
キトサン(式Iのポリ(D−グルコサミン))メンブレン
を、以下に記載した方法を使用して層(a)として使用するために形成した:
・22℃(室温)で一晩連続撹拌することにより、1%酢酸中で1%(w/w)の精製60%キトサンの均質な溶液を調製した。
・20gの溶液を、平坦な表面上に位置させた滅菌ポリスチレンペトリ皿(120x120x17mm)に30℃で数日間、移し、溶液を乾燥させ、均一なメンブレンを形成した。
・得られたメンブレンを注意深く取り除き、100mlの2%(w/v)水酸化ナトリウム溶液中に1時間浸漬して中和させた。
・ついで1時間の時間をかけて蒸留水で数回フィルムを洗浄した。
・ついで膨潤したフィルムを、ガラスプレートに挟んで、乾燥するまで乾燥オーブンに配した。
・ついでガラスプレートからフィルムを除去した。
60%の脱アセチル化キトサンを用いたが、それは、このレベルの脱アセチル化により、要求される機械及び生化学的特性を有する材料、つまり取り扱うのに十分に強く、リゾチームの存在下で分解する材料を製造できることが実験的に決定されたからである。
【0035】
実施例2−シグナル伝達物質の濃度の決定
メルドラブルー(式II)とニトロブルーテトラゾリウム(式III)を指示薬として使用するために選択した。
メルドラブルー(8−ジメチルアミノ−2,3−ベンゾフェノキサジン)は、ニトロブルーテトラゾリウムのようなテトラゾリウム塩に対する電子供与体として作用して、不溶性のホルマザン生成物を形成する。この生成物は着色しており、溶液から沈殿し、NADHのような電子供与体の存在を可視的に示す。反応は以下に示す:
ホルマザン生成物(従って色)の生成が増加し、メルドラブルーを連続的にリサイクルすることができるように、最適化実験を実施してメルドラブルー及びニトロブルーテトラゾリウムの濃度を決定した。NADHを電子供与体として使用した。メルドラブルー(青色結晶)及びニトロブルーテトラゾリウム(清澄な黄色溶液)の濃度を、
(i)その存在のために実験の最初で反応混合物に色がつかないが、
(ii)低濃度のNADHの存在を検出するには十分に高いように、
できるだけ低く保った。
【0036】
よって、電子供与体として10nmolのNADHを用いた場合、50μmolのメルドラブルー及び0.0025%のニトロブルーテトラゾリウムで色の形成速度が最も高いことが決定された。反応速度は1分当たり0.043吸光度単位(A)であると決定された。
NADHを仔ウシ血清で置き換えた場合、予想されたように、電子供与体が存在しなかったので、色の生成はなかった。
50μmolのメルドラブルーと0.0025%のニトロブルーテトラゾリウムを含む、仔ウシ血清中、およそ108細胞/mlの濃度の黄色ブドウ球菌細胞懸濁液は、およそ0.04A/分の速度で色生成を誘発することができた。
【0037】
創傷状態を模倣するために、仔ウシ血清中で成長させた108細胞/mlの黄色ブドウ球菌細胞を、幾つかの異なった方法で溶解させ、電子供与体として試験した。
(i)細胞成分を放出するために超音波処理及び/又は高圧(French Pressure Cell)によって溶解させた細胞は約0.06A/分の反応速度を持っていた。
(ii)1時間までの細胞のペニシリン処理によって、反応速度が0.11A/分まで増加した。
(iii)1時間までリゾチームに細胞をさらすと、0.14A/分に等価な速度になった。
メルドラブルーの不存在下では、反応速度は約0.036A/分であった。
よって、10nmolのNADHを効率的に測定するためのこのモデルのための化学製剤は、
メルドラブルー 50μmol
NBT 0.0025%
であると決定された。
【0038】
実施例3−物質のシグナル伝達の存在
実施例1で製造したキトサンの垂直壁によって分離された二つのチャンバーを持つ単純なセルを構築して、リゾチームの存在下での時間依存的なキトサンの分解を実証した。左手のチャンバーには、リゾチームが添加される青色の染料を満たした。右手のチャンバーは水を含んでいた。二つのチャンバー間のキトサンはその間の液体の流れを防いだ。
チャンバー間の色の拡散を30分まで調べた。適当なコントロールはリゾチームが存在しない状態で実施した。
二通りのリゾチーム濃度(25及び50μg/ml)を使用し、30分までの第二チャンバー内で眼に見える色の強さを決定した。従って、リゾチームによるキトサンの相対分解速度のおおよその推定値が得られた。結果を以下の表に表すが、観察される色が強くなればなるほど、より陽性であることが分かる。リゾチームが存在しない場合は、色の拡散は観察されなかった。
従って、このモデルでは、2つのレベルのリゾチームが定量的な形で識別できることが明らかに証明された。
【0039】
ついで、NADHの存在をシグナル伝達するためにメルドラブルーとニトロブルーテトラゾリウムを使用して、モデルを繰り返した。実験作業で、そのような時間経過実験で同様の識別を与えるのに必要とされるNADH、NBT及びメルドラブルーのレベルを最適化した。この場合、左手のチャンバーには、NADH及びリゾチームの溶液が満たされる一方、右手のチャンバーにはメルドラブルーとNBTの溶液が満たされた。この条件は考えられる最終生成物の形態に非常に近似したものであり、結果は再び系が時間依存的な形でリゾチームの異なったレベルを識別できることを証明した。
【0040】
実施例4−インジケータの製造方法
その内容を出典明示によって取り込む米国特許第5911937号(Capitol Specialty Plastics Inc)は、固形の水不溶性ポリマーにわたる微視的な相互接続伝達チャネルを作ることを可能にする方法を詳細に説明している。これらのチャネルは、ポリマーを通しての物質の拡散を容易にする経路を提供する。チャネルは、ポリマーとチャネリング剤と活性成分を先ず混合し、ポリマーの融点を越えて混合物を加熱した後、それを冷却することによって形成される。得られたポリマーマトリクスは表面から捕捉された活性粒子に至る相互接続チャネルの網目構造を含む。ポリマー材料はシート又は繊維に成型又は形成できる。好適なチャネリング剤にはポリグリコール、ポリエチレングリコール、EVOH、又はグリセリンが含まれる。限定されるものではないが、ポリプロピレン、ポリエチレン、ABS、ポリスチレン、ポリカーボネート、ナイロン、PVC、熱可塑性エラストマー、ポリエステルを含む任意の熱可塑性材料、及び熱硬化材料が使用されうる。
【0041】
図6に示される本発明のインジケータを製造するには、シグナル伝達層が、ポリマー、チャネリング剤及びインジケータ物質、メルドラブルー及びニトロブルーテトラゾリウムの混合物から成型され、上述の方法によってディスク7の形態のポリマーマトリクスが製造される。
カップ状のバイオポリマー層8は、
a)キトサンを、適切な厚みとディスク7に締まりばめできる適切な内部寸法を持つカップの形態に成型又は鋳込む。インジケータ6は、インジケータディスク6の一面と端がバイオポリマー層に接触しそれによって覆われるためにカップ形状のバイオポリマー層8にディスク7をプレスすることによって組み込む、
あるいは、
b)ディスク7の一面と端に適切な厚みになるまでキトサンをスプレーコーティングする、
ことによって製造される。
ディスク7の物理的な寸法とバイオポリマー層8の内部に捕捉されたインジケータ物質の量とその厚みと化学組成は、インジケータが用いられる創傷管理用途に依存する。
【0042】
実施例5−インジケータの第二の製造方法
図6に示される本発明のインジケータを製造するには、インジケータ物質、メルドラブルー及びニトロブルーテトラゾリウムがニトロセルロースメンブレンシートにスポット化され、スプレーされ又はコーティングされる。ニトロセルロースは静電気電荷によってインジケータ分子を保持し、よって試薬がインジケータからバイオポリマー層を通って例えば創傷中に浸入することを防止する。ついで、インジケータ6のシグナル伝達層がニトロセルロースメンブレンシートから切り取られ、ディスク7が形成される。
カップ状のバイオポリマー層8は、
a)キトサンを、適切な厚みとディスク7に締まりばめできる適切な内部寸法を持つカップの形態に成型又は鋳込む。インジケータ6は、インジケータディスク6の一面と端がバイオポリマー層に接触しそれによって覆われるためにカップ形状のバイオポリマー層8にディスク7をプレスすることによって組み込む、
あるいは、
b)ディスク7の一面と端に適切な厚みになるまでキトサンをスプレーコーティングする、
ことによって製造される。
ディスク7の物理的な寸法、ニトロセルロースメンブレンに結合したインジケータ物質の量及びバイオポリマー層8の厚みと化学組成は、インジケータが用いられる創傷管理用途に依存する。
【0043】
実施例6−インジケータの第三製造方法
図12に示される本発明のインジケータを製造するために、シグナル伝達層が、実施例4に記載された方法を使用して、ポリマー、チャネリング剤及びインジケータ物質、メルドラブルー及びニトロブルーテトラゾリウムの混合物から形成されて、糸16の形態のポリマーマトリクスが製造される。
バイオポリマー層17は、
a)糸16の表面に適用な厚みになるまでキトサンをスプレーコーティングするか、又は
b)糸16をキトサン浴中に浸漬して、適当な厚みのコーティングを製造する、ことによって製造される。
糸16の太さとバイオポリマー層17内に捕捉されるインジケータ物質の量及びその厚みと化学組成は、インジケータが用いられる創傷管理用途に依存する。
【図面の簡単な説明】
【図1】リゾチームと微生物の概略斜視図である。
【図2】リゾチームによって攻撃され、NADH(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド−還元型)を放出している微生物の概略斜視図である。
【図3】キトサン層を分解しているリゾチームの概略斜視図である。
【図4】インジケータ層と反応しているNADHの概略斜視図である。
【図5】インジケータ層の色を変化させているNADHの概略斜視図である。
【図6】本発明に係るインジケータの展開した概略斜視図である。
【図7】図6に示す本発明に係るインジケータを導入したアイランドタイプの包帯の概略断面図である。
【図8】図7に示すアイランドタイプの包帯の概略斜視図である。
【図9】インジケータのシグナル伝達層が検出可能な可視シグナルをつくりだしている図7に示すアイランドタイプの包帯の概略斜視図である。
【図10】図6に示す本発明に係るインジケータを含むポリウレタンタイプの包帯の断面図である。
【図11】図10に示すポリウレタンタイプの包帯の斜視図である。
【図12】被覆された糸の形態である本発明に係る更なるインジケータの斜視図である。
【図13】インジケータのシグナル伝達層が検出可能な可視シグナルをつくりだしている図12に示す本発明に係るインジケータを含めたファブリック包帯の斜視図である。
【図14】本発明に係る更なるインジケータの斜視図である。
【図15】食品に取付けられた図14に示すインジケータの斜視図である。
【図16】インジケータのシグナル伝達層が検出可能な可視シグナルをつくりだしている図15に示すインジケータと食品の斜視図である。
【図17】液体の包装と共に使用するのに適した本発明に係る更なるインジケータの斜視図である。
【図18】液体食品の包装に取付けられた図17に示すインジケータの斜視図である。
【図19】インジケータのシグナル伝達層が検出可能な可視シグナルをつくりだしている図18に示すインジケータと液体食品包装の斜視図である。
【図20】本発明に係る更なるインジケータの斜視図である。
【図21】図20に示したインジケータの断面図である。
【図22】図20及び21に示すインジケータを含む食料品の斜視図である。
【図23】インジケータのシグナル伝達層が検出可能な可視シグナルをつくりだしている図22に示す食料品とインジケータの斜視図である。
Claims (42)
- ある位置における物質又は微生物の存在を検出するのに適したインジケータであって、
(a)物質又は微生物又は微生物を伴う第一物質によって分解を受ける層と;
(b)物質又は微生物又は微生物を伴う第二物質あるいは物質又は微生物と実質的に同じ位置に位置せしめられている更なる物質の存在を示す検出可能なシグナルを生じるように構成されたシグナル伝達層とを具備し;
使用時に、シグナル伝達層(b)が、少なくとも最初は、物質又は微生物又は微生物を伴う第二物質あるいは物質又は微生物と実質的に同じ位置に位置せしめられている更なる物質との接触から相(a)によって保護されているインジケータ。 - シグナル伝達層(b)は、その初期の強さが、物質、微生物又は微生物を伴う第二物質の存在量に比例する検出可能なシグナルを生じるように構成された、請求項1に記載のインジケータ。
- 位置が、ヒト、動物、家庭内、実験室又は工業上の位置、食品又はパーソナルケア製品である、請求項1又は請求項2に記載のインジケータ。
- 微生物を伴う第一又は第二物質が、微生物副生成物、微生物細胞含有物の一部、又はその位置が生きているヒト又は動物の体である場合には微生物への位置の反応に伴う物質である、請求項1ないし3の何れか1項に記載のインジケータ。
- その位置が生きているヒト又は動物の体である場合の微生物への位置の反応に伴う物質が、免疫細胞、免疫細胞副生成物又は酵素である、請求項4に記載のインジケータ。
- 微生物を伴う第一及び第二物質が異なっている、請求項1ないし5の何れか1項に記載のインジケータ。
- 層(a)がバイオポリマー層である、請求項1ないし6の何れか1項に記載のインジケータ。
- バイオポリマーが、キチン、キトサン、ケラタン硫酸、ヒアルロン酸、コンドロイチン、ポリヒドロキシブチレート、ポリエステルアミド、ポリトリメチレンスクシネート、アルブミン架橋ポリビニルピロリドン及びデキストランから選択される、請求項7に記載のインジケータ。
- 検出可能なシグナルが、可視的に検出可能なシグナルである、請求項1ないし8の何れか1項に記載のインジケータ。
- シグナル伝達層(b)が、pH指示薬又は酵素、免疫細胞もしくは微生物のためのアッセイを含む、請求項1ないし9のいずれか1項に記載のインジケータ。
- シグナル伝達層(b)が水分センシティブ指示薬を含む、請求項1ないし10のいずれか1項に記載のインジケータ。
- 水分センシティブ指示薬がシリカ又は塩化コバルトである、請求項11に記載のインジケータ。
- シグナル伝達層(b)が、染料、ステイン、指示薬物質及び/又は発色又は蛍光発生物質を含む、請求項1ないし12のいずれか1項に記載のインジケータ。
- シグナル伝達層(b)が、メチレンブルー、メルドラブルー、フェノールレッド、ブロモ−クロロ−インドリルホスフェート、アラニンアミドアクリドン、フルオレセインジアセテート及び/又はテトラゾリウム塩を含む、請求項13に記載のインジケータ。
- シグナル伝達層(b)が、メルドラブルー及びニトロブルーテトラゾリウムを含む、請求項14に記載のインジケータ。
- ディスク又はチューブの形態である、請求項1ないし15の何れか1項に記載のインジケータ。
- 層(a)が層(b)を完全に被覆している、請求項1ないし16の何れか1項に記載のインジケータ。
- 保護層が設けられている、請求項1ないし17の何れか1項に記載のインジケータ。
- 保護層が、シグナル伝達層により生成される検出可能なシグナルに対して実質的にトランスペアレントである、請求項18に記載のインジケータ。
- ある環境で使用され、シグナル伝達層が少なくとも最初はその環境との接触から保護されている、請求項1ないし19の何れか1項に記載のインジケータ。
- 環境が液体環境である、請求項20に記載のインジケータ。
- 環境が水性環境である、請求項20又は請求項21に記載のインジケータ。
- 環境が組織培養培地又は食品である、請求項20、21又は22に記載のインジケータ。
- 添付図の図6、12、14、17、20及び21を参照して実質的に上記に記載されたものであるインジケータ。
- 包帯層と請求項1ないし24の何れか1項に記載のインジケータを含む、創傷の包帯。
- 接着層及び/又は除去可能な保護層である更なる層を含む、請求項25に記載の包帯。
- 水分インジケータを更に含む、請求項25又は請求項26に記載の包帯。
- 使用時に、シグナル伝達層が眼に見える、請求項25ないし27の何れか1項に記載の包帯。
- 添付図の図7から11及び13を参照して実質的に上記に記載されたものである包帯。
- 請求項1ないし24の何れか1項に記載のインジケータを含む縫合糸。
- 食品の包装体であって、容器層と請求項1ないし24の何れか1項に記載されたインジケータを含む包装体。
- 使用時に、インジケータの層(a)が食品と接触せしめられる、請求項31に記載の包装体。
- 使用時に、シグナル伝達層が眼に見える、請求項31又は請求項32に記載の包装体。
- インジケータが容器層中に導入されている、請求項31ないし33の何れか1項に記載の包装体。
- 添付図の図18又は19を参照して実質的に上記に記載されたものである包装体。
- シグナル伝達層(b)を形成し、分解層(a)を形成し、必要に応じて層(b)上に層(a)を設けることを含む、請求項1に記載のインジケータの製造方法。
- シグナル伝達層が、ポリマー、チャネリング剤及びインジケータ物質から形成される、請求項36に記載の方法。
- シグナル伝達層が、メンブレン上にインジケータをコーティングし、スポット化し又はスプレーすることによって形成される、請求項36に記載の方法。
- 分解層が、生物分解性物質をモールドし又は鋳込むことにより形成される、請求項36ないし38の何れか1項に記載の方法。
- 分解層が、生物分解性物質をシグナル伝達層上にスプレーコーティングすることにより形成される、請求項36ないし38の何れか1項に記載の方法。
- 分解層が、生物分解性物質浴中にシグナル伝達層を浸漬することにより形成される、請求項36ないし38の何れか1項に記載の方法。
- 実施例4ないし6を参照して実質的に上記に記載された、請求項1に記載のインジケータの製造方法。
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