JP2004510636A - 伝達比を変化させる空圧ブレーキブースタ - Google Patents
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Abstract
自動車用の空圧ブレーキブースタ10が記載されている。空圧ブレーキブースタ10は、空気圧力の差を制御する制御弁22と、該制御弁22を作動させる力の入力要素24と、ブレーキ力を伝達する力の出力要素38と、力の出力要素38と力の入力要素24との間に配置された、エラストマー性材料で出来た反力円板34とを有している。力の入力要素24に加わる力に依存して力の入力要素24と力の出力要素38との間の力の伝達比を変化させる装置30が、反力円板34と力の入力要素24との間に配置され且つ反力円板34に作用する。装置30は、変位可能な内側ピストン50と、該内側ピストン50の半径方向外側部を取り巻き且つ内側ピストン50に対して変位可能である外側ピストン52とを有している。内側ピストン50が半径方向外側に、又は外側ピストン52が半径方向内側に、材料粒子を受け入れる凹部50´を有する。凹部50´は、各場合において、他方のピストン50、52により覆われる。
Description
【0001】
【技術分野】
本発明は、空気圧力の差を制御する制御弁と、該制御弁を作動させる力の入力要素と、ブレーキ力を伝達する力の出力要素と、力の出力要素と力の入力要素との間に配置された、エラストマー性材料で出来た反力円板と、該反力円板と力の入力要素との間に配置され、力の入力要素に加わる力に依存して反力円板に作用して、力の入力要素と力の出力要素との間の力の伝達比を変化させる装置とを備え、該装置が内側ピストンと、該内側ピストンの半径方向外側部を取り巻き且つ内側ピストンに対して変位可能である外側ピストンとを備える、特に、自動車用の空圧ブレーキブースタに関する。
【0002】
自動車用の真空ブレーキブースタとして設計された、かかるブレーキブースタは、欧州特許第0 705 190 B1号から既知である。
通常、空圧ブレーキブースタは、一定の力伝達比を有する、すなわち、力の入力要素によってブレーキブースタ内に導入される作動力は、力の入力要素と関係した比較的小さい面積から、力の出力要素と関係した比較的大きい面積に伝達される。このことは、液体と同様の仕方にて振舞う、エラストマー性材料で出来た、いわゆる反力円板を介してほとんどが行われる。しかし、例えば、非常ブレーキ作用状況時のような特定の環境下にて、特定の入力の力から可能な限り高圧のブレーキ圧力を発生させることができるように、ユーザに対し可能な限り大きいブレーキ力の支援機能を提供し得ることが望まれる。
【0003】
このため、欧州特許第0 705 190 B1号には、特定の入力の力を上廻った後、反力円板に作用する面積を、力の伝達比を変化させる装置によって縮小させることが提案されている。上記の縮小された面積領域は、縮小されない場合の面積領域と比べてエラストマー性円板内に深く進入することになり(入力の力すなわち作動力が等しいと仮定して)、このため、ブレーキブースタの制御弁は、これに相応して、より大きい程度まで開いて、さらにこれに相応してブレーキブースタ内の差圧がより高圧となり、従って、力を増幅する程度が増す。
【0004】
欧州特許第0 705 190 B1号から既知のブレーキブースタにおいて、力の伝達比を変化させる装置の内側ピストン及び外側ピストンは、反力円板に直接、作用する。2つのピストンが反力円板に直接作用する結果、磨耗したエラストマー性材料から微細な切粉粒子が生ずる。外側ピストンのストッパと該ストッパに面する外側ピストンの表面との間に配置される空隙にして、力の伝達比を変化させる装置が確実に作動するために必要とされる空隙は、力の伝達比を変化させる装置の内部に集まる切粉によってだんだんと塞がれてくる。一度び空隙が完全に塞がったならば、高圧でブレーキを作動させた後、ブレーキ圧力をコントロールされた状態にて解除することはもはや不可能である。これに反して、ブレーキブースタにより発生されたブレーキ力の支援機能は、運転者が励起させる入力の力が急激に減少するときにしか終了しない。その理由は、空隙が塞がったとき、外側ピストンに作用する液圧反力は、力の入力要素には導入されず、その全部が制御弁ハウジング内に導入されるからである。
【0005】
運転者が励起させる入力が減少するにも拘らず、ブレーキ作用力が殆ど変化しないということは、運転者は車のブレーキの作動能力が劣化したとの感触を持つことになる。運転者は、車のブレーキの性能に対して自分がおよぼす影響が減少し、このため、危険な運転状況になるとの感じを持つ。
【0006】
本発明の目的は、最初に記載した型式の空圧ブレーキブースタであって、そのブレーキ性能が磨耗現象に依存することの程度が極めて小さい空圧ブレーキブースタを提供することである。
【0007】
上述した型式のブレーキブースタを前提として、一方においては、内側ピストンが半径方向外側に、外側ピストンにより覆われた、材料粒子を受け入れる凹部を有し、あるいは他方においては、外側ピストンが半径方向内側に、内側ピストンにより覆われた、材料粒子を受け入れる凹部を有するようにした本発明によって、上記の目的は実現される。作動方向と反対方向に拡散し且つ、例えば、反力円板の磨耗によって生じるような金属粒子は、上述した本発明の構成の結果、力の伝達比を変化させる装置の内部に堆積する前に、例えば内側ピストンの凹部内に集められる。このため、力の伝達比を変化させる装置の作動に対する金属粒子の影響は、軽減された状態となる。この理由のため、車のブレーキの作動性能が磨耗に依存する程度も軽減される。
【0008】
材料粒子を受け入れる凹部は、力の伝達比を変化させる装置があらゆる作用可能な位置にあっても該凹部が覆われるような仕方にて、内側ピストン及び外側ピストンに関して最良の位置に配置されている。この凹部は、例えば、常時、すなわち全ての作用可能な位置にて内側ピストンによって覆われるように外側ピストンの領域に形成することができる。この場合、この凹部は、反力円板に面する外側ピストンの正面領域に形成されることが好ましい。内側ピストンに凹部が設けられる場合にも、同じことが当てはまる。しかし、この場合、凹部は、反力円板から離れる方向を向く内側ピストンの後側領域に設けるべきである。このようにすれば、凹部内に入り込んだ金属粒子がその位置に止まるようにすることが可能である。このことは、材料粒子の全体が意図せずに拡散するのを阻止することになる。
【0009】
該凹部は、例えば、領域内にて完全に又は一部分、ピストンの円周方向に延びる溝のような、溝の形態をとることが好ましい。このような凹部の構造は、拡散しようとする材料粒子が凹部内に確実に集められることを格別な程度に保証する。凹部の寸法は、ブレーキブースタの寿命の間に生ずる最大量の材料を受け入れることができるように選ばれることが好ましい。
【0010】
内側ピストンは、力の入力要素に面するその端部にて、例えば、円筒状の構造のプランジャに接続することができる。この場合、外側ピストンは、プランジャの軸部上で摺動可能に変位し得るように案内することが可能である。かかる構造は、外側ピストンを別個に案内することを不要にし、より小型の構造とする。プランジャ及び内側ピストンは、一体の構造であることが好ましい。
【0011】
力の伝達比を変化させる装置の構造的設計を更に簡略化し且つその寸法を縮小させるため、本発明によるブレーキブースタの好ましい実施の形態において、プランジャ軸部には、力の入力要素に面するその端部に皿状部が設けられ、エラストマー性要素をこの皿状部に対し支持することができ、また、この皿状部は、外側ピストンに形成されたストッパに向けて内側ピストンに予荷重を加える。内側ピストンが作動方向と反対方向に軸方向に変位する可能性を制限するストッパは、中空の円筒状外側ピストンの半径方向内側に配置されることが好ましい。
【0012】
外側ピストンに対しその最初の位置まで予荷重を加える弾性要素は、線形ばねの特徴を備えることができる。しかし、これと等しく、弾性要素は、漸進的に増大するばね特徴を備え、本発明によるブレーキブースタのブレーキ力の支援機能は、外側ピストンがその最初の位置から出て外側ピストンの一端の位置に到達する状態から開始して、漸進的に増大するようにすることができる。
【0013】
外側ピストンを外側ピストン用のストッパに対し容易に支持することができるように外側ピストンの外径は皿状部の内径よりも大きいことが好ましく、ストッパは、例えば、制御弁ハウジングに形成する。皿状部は、プランジャ軸部と一体の構造とすることもできるが、皿状部及び軸部は、別個の構造的構成要素として提供されることが好ましい。皿状部及び軸部を別個の構成要素として提供することは、力の伝達比を変化させる装置を特に容易に組み立てることを許容する。このことについては、図面を参照しつつ、後で詳細に説明する。
【0014】
本発明の1つの好ましい実施の形態によれば、力の伝達比を変化させる装置はカートリッジの形態をとり、該カートリッジは予め組み立てられたとき、制御弁ハウジング内に挿入することができる。該カートリッジは大きい費用を必要とせずに多くの既存のブレーキブースタに一体化することができる。更に、カートリッジをブレーキブースタ内に装着し又は装着せずに、可変の力伝達機能を備え又は備えない同一のブレーキブースタを提供することが可能である。
【0015】
次に、概略図的な添付図面を参照しつつ、本発明によるブレーキブースタの1つの実施の形態に関して以下に詳細に説明する。
図1には、可動壁14によって真空チャンバ16と、作用チャンバ18とに分割されたハウジング12を備える本発明による真空ブレーキブースタ10の第一の実施の形態の長手方向断面図が図示されている。ブレーキブースタ10が作動する間、真空チャンバ16は常時、負圧源と連通しているが、作用チャンバ18は負圧又は周囲圧力の何れかと選択的に接続することができる。上記の目的のため、力の入力要素24の作動に依存する制御弁22が使用される。該制御弁は、通常、ブレーキペダル(図示せず)に接続され、制御弁22内に設けられた弁座を制御し、周囲圧力又は過剰な圧力が作用チャンバ18内に流れるとき、すなわちブレーキブースタ10の作動が停止したとき、真空チャンバ16は作用チャンバ18と接続され、作用チャンバを再度排気することができる。かかるブレーキブースタ10の構造及び機能は、当該技術分野の当業者に周知であるから、以下の説明においては、本発明に関係する部品及びその部品の機能のみを詳細に説明する。
【0016】
上述した力の入力要素24は、弁ピストン26に接続され、該弁ピストンは制御弁22のハウジング28内で軸方向に変位可能な仕方にて受け入れられている。力の入力要素24に対し軸方向に対向する弁ピストン26の側部は、以下により詳細に説明する、力の伝達比を変化させる装置30によって接続され且つ制御弁ハウジング28の段付きリセス32内に図面にて左側から予め組み立てたカートリッジとして挿入される。上記装置30は、反力円板34によって作動方向に接続され、該反力円板はエラストマー性材料で出来ており、また、該円板は、ブレーキブースタ10の力の出力要素38の端部分36(カップ形状にて延びる)内に受け入れられている。力の出力要素38は、そのカップ形状端部分36によって制御弁ハウジング28のハブ形状端部分4上を案内される。
【0017】
ブレーキブースタ10を作動させたとき、力の入力要素24に加わる作動力は、入力要素を左方向に、すなわち、ブレーキブースタ10内に変位させる。上記の変位力は、力の入力要素24に接続された弁ピストン26に伝達されて、弁座を開き、このことは、周囲圧力が作用チャンバ18内に流れるのを許容する。弁ピストン26は、該変位力を力の伝達比を変化させる装置30によって、反力円板34に伝達し、この反力円板の振舞いは、液圧流体の振舞いと理想的に同等でである。このことは、力の入力要素24に加わった力が反力円板34によって装置30の小さい断面積からカップ形状の端部分36の内径により画成された力の出力要素38の大きい断面積まで伝達されることを意味する。装置30の小さい断面積と反力円板34の大きい断面積との比は、ブレーキブースタ10の力の伝達比を画成する。
【0018】
次に、図2及び図3を参照して、力の伝達比を変化させる装置30について説明する。該装置は、力の入力要素24に面するその端部が皿状部46に接続された軸部44を有するプランジャ42を備えている。皿状部46は、一方にて、力を弁ピストン26から装置30に伝達するために使用され、他方にて、プランジャ軸部44に対し同軸状に配置され且つ該プランジャ軸部を取り巻く圧縮ばね48を支持するために使用される。プランジャ軸部44及び皿状部46は、力の伝達比を変化させる装置30の組み立てを容易にし得るように別個の構成要素の構造とされている。
【0019】
円形の開口部が円板46の中央に形成されており、プランジャ軸部44よりも小さい外径を有するプランジャ軸部44の円筒状伸長部44´がこの円形の開口部を通って延びている。プランジャ軸部44への皿状部46の締結は、色々な方法にて行うことができる。図2によれば、伸長部44´は、中空の円筒状の設計であり、このため、皿状部46は、ビード溶接によってプランジャ軸部44に締結することができる。図3に示すように、プランジャ軸部44への皿状部46の締結は、皿状部46の後方に係合する止めリング44´´により行うこともできる。
【0020】
皿状部46は、樋状の形状をしており、また、該皿状部は、入力要素24の方向に延び且つ弁ピストン26と協働する環状カラー46´を有している。皿状部46が樋状の形状であること、及び力の入力要素24と協働する環状カラー46´を設けることは、力が加わるプランジャ軸部44に皿状部46を接続するために使用される伸長部44´無しで、弁ピストン26から皿状部46及び(又は)力の伝達比を変化させる装置30に力を確実に導入することを可能にする。
【0021】
皿状部46から離れたプランジャ軸部44の一端には、円筒状の円形の内側ピストン50が配置されており、該ピストンは、反力円板34に作用する装置30の断面積の一部を形成する。実施の形態において、プランジャ42及び内側ピストン50は一体の構造である。プランジャ軸部44上にて摺動可能に変位可能であるようにカラー54によって案内される、中空の円筒状の外側ピストン52が上記内側ピストン50内に同軸状に配置され、該外側ピストンの内径は、内側ピストン50の領域内にて、通常の製造許容公差を別にして、内側ピストン50の外径に相応する。外側ピストン52の外径は、皿状部46の外径よりも大きく且つ制御弁ハウジング28の段付きリセス32の最大直径にほぼ相応する。
【0022】
内側ピストン50は、周溝50´の形態をした凹部を半径方向外側に有している。溝50´は、ブレーキブースタの作動方向と反対方向に拡散しようとする材料粒子、特に、止め円板34の磨耗により削られた粒子を受け入れるために使用され、この粒子は、さもなければ、内側ピストン50用に設けられ且つ中空の円筒状の外側ピストン52に形成されたストッパ60上に沈着して、力の伝達比を変化させる装置30の作動能力を損なう可能性がある。溝50´は、力の入力要素24に面する内側ピストン50の一端に形成され、また、ブレーキブースタ10の長い作動寿命を保証し且つ溝50´の詰まりに起因する内側ピストン50内の材料の応力が防止されるような寸法とされている。
【0023】
図3には、予め組み立てたカートリッジの形態にて別個の副組立体として力の伝達比を変化させる装置30が図示されている。装置30が組み立てられるとき、最初に、プランジャ軸部44と一体の構造とされた内側ピストン50が外側ピストン52の半径方向内側にて形成されたストッパ60に対し静止する迄、プランジャ軸部44を外側ピストン52のカラー54に通す。次に、圧縮ばね48を内側ピストン50から離れた端部からカラー54まで滑らせ、また、この間、外側ピストン52の溝形状空所52´内に部分的に受け入れられる。その後、皿状部46は、圧縮ばね48の作用に抗してプランジャ軸部44の伸長部44´まで押され且つ上述した仕方にてプランジャ軸部44に接続される。内側ピストン50は、皿状部46に対し支持された予荷重を加えた圧縮ばね48によってその最初の位置にて外側ピストン52のストッパ60に対し予荷重が加えられている。
【0024】
図1乃至図3に示され且つストッパ60によって固定された装置30の最初の位置において、内側ピストン50の面積と、反力円板34に面する外側ピストン52の面積とは、単一の面一な面を形成する。ブレーキブースタが最初の位置にあるとき、反力円板34から離れた外側ピストン52の端部と、リセス32の直径の縮小によって外側ピストンに対して形成されたストッパ62との間に、特定の軸方向隙間がある。
【0025】
図4には、本発明の第二の実施の形態による真空ブレーキブースタに対し力の伝達比を変化させる装置30を設計する更なる可能性が示されている。第二の実施の形態による真空ブレーキブースタ及び力の伝達比を変化させる装置30の双方は、図1乃至図3の真空ブレーキブースタ10及び力の伝達比を変化させる装置30と機能的に同一である。
【0026】
これに反して、図4に示した力の伝達比を変化させる装置30にて、溝52´´により具体化された凹部は、外側ピストン52の半径方向内側にて形成されている。上記溝52´´は、図示しない反力円板に面する外側ピストン52の正面領域内にて図4に示さない反力円板に対し設けられている。これに反して、図3に示し且つ内側ピストン50の半径方向外側にて形成された、図3に示した溝50´は、反力円板34から離れる方向に向いた内側ピストン50の領域内に配置されている。外側ピストン52の正面にて反力円板に対し溝52´´を提供し且つ内側ピストン50の後部にて溝50´を提供することにより、溝50´、52´´の各々1つが、力の伝達比を変化させるそれぞれの装置30の全ての作用可能な位置にて、各場合にて、対向する位置に配置されたピストン50、52によって覆われることが保証される。このように、集まった材料粒子が意図せずに拡散することを阻止することができる。
【0027】
各場合にて、弁ピストン26によって加えられた力に依存して、図3及び図4に関して説明した、力の伝達比を変化させる装置30の機能は次の通りである。力の入力要素24に接続されたブレーキペダル(図示せず)を踏込むと、この動作は力の入力要素24から弁ピストン26に且つ弁ピストンから皿状部46に伝達される。その結果、装置30の全体が左方向に変位され、内側ピストン50に設けられた球状部分の形状をした隆起部分64が、最初に反力円板34内に押し込められる。
【0028】
隆起部分64と反力円板34との間の最初の接触面積は極めて小さいから、ピストン50は比較的迅速に反力円板34内に進入することができ、その結果、ブレーキブースタの最初の作動段階の間、制御弁22が迅速に開き、従って支援ブレーキ力が迅速に蓄積することになる。力の入力要素24によって導入された入力の力に対して描いた力の出力要素38によって加えられたマスタシリンダ(図示せず)内のブレーキ圧力を示す図5の概略図において、このことは、最初の遊び(点A)を超えた後、マスタシリンダの圧力が急激に上昇すること(点A、点Bの間の部分)から認識することができる。
【0029】
力の入力要素24が更に変位する結果、短時間の後、内側ピストン50及び外側ピストン52の双方が反力円板34に対し全面接触する。上記の場合、装置30は、全体として左方向に変位され、このことは、ストッパ62と外側ピストン52との間の大きい隙間から明らかである。間もなく図示しないマスタシリンダ内に蓄積し且つ力の出力要素38を介して反応するブレーキ圧力の結果、反力円板34の材料はリセス32内に僅かに押し込まれることになる。しかし、反力円板34を介して外側ピストン52に伝達された反力は、未だ圧縮ばね48を圧縮するのに十分ではない。このため、上記の状態において、ブレーキブースタ10の力の伝達比は、外側ピストン52の外径と反力円板34を受け入れるカップ形状端部分36の内径との比によって決定される。
【0030】
力の入力要素24によって励起された入力が更に増大したとき、プランジャ42によって弁ピストン26に堅固に接続された装置30の内側ピストン50は、左方向に更に変位され、従って反力円板34内に更に深く押し込まれる。マスタシリンダ内で実現される、これに相応してより高圧のブレーキ圧力は、反力円板34を介して外側ピストン52に作用し、次に、圧縮ばね48を圧縮するのに十分である。その結果、外側ピストン52はブレーキブースタの作動方向と反対方向に内側ピストン50に対し変位され、ストッパ62に面する外側ピストン52の端部とストッパ62との間の隙間が減少する。
【0031】
最後に、入力が更に増大すると、ストッパ62に面する外側ピストン52の端部はストッパ62と接触し、その結果、外側ピストン52が「接地する」、すなわち反力円板34と接触した外側ピストン52の領域はブレーキブースタ10の力の伝達比にそれ以上の影響を与えない。このことは、図5にて点Cに相応する。このとき、内側ピストン50の小さい面積のみが有効であるため、その結果、ブレーキブースタ10の力の増幅比が内側ピストン50の外径とカップ形状端部分36の内径との比よりも増大する。内側ピストン50の外径は、外側ピストン52の外径よりも小さいから、図4から明らかであるように力の伝達比は増大する。
【0032】
入力の力が更に増大すると、弁ピストン26に接続され、制御弁ハウジング28の半径方向リセス内に延びる係止バー66が制御弁ハウジング28に対し当接する迄、内側ピストン50は反力円板34内に更に深く進入する。このことは、図5にて点Dに相応する。この場合、ブレーキブースタ10によって入力の力をそれ以上に増大させることはできず、従って、マスタシリンダの圧力上昇程度がこれに相応して低下する。
【0033】
上記の機能上の説明から、図5に図示した点Bと点Cとの間の曲線の勾配及び経路は圧縮ばね48の特徴に依存することが明らかである。上記曲線部分の勾配は、異なるばね剛さによって影響を受けるようにすることができる。かかる異なるばね剛さは同一の圧縮ばね48(漸進的なばね特徴)にて提供し、上記曲線部分にて力の増大比の経路に所望の仕方にて影響を与えることができるようにしてもよい。
【0034】
ブレーキを解放すると、上記の装置30の位置は逆の順序で作動する。上記の場合、図5に図示した曲線は、順次、点D´、点C´、点B´、点A´に従う。図4から理解し得るように、点Aの位置は点A´の位置に一致しない。このことは点B及び点B´、点C及び点C´、点D及び点D´にも当てはまる。従って、マスタシリンダ内でのブレーキ圧力の入力に依存する曲線はヒステリシス現象を呈する。
【0035】
従来技術のブレーキブースタにおいて、内側ピストン50に対するストッパ60に多量の沈着物があるため、通常、ブレーキブースタの最初の状態にて外側ピストン52に対するストッパ62と、外側ピストン52との間に提供される空隙sは完全に塞がれる。このため、高圧のブレーキ作動後、図5に破線で示すように、ブレーキ圧力を制御された仕方にて降下させることはもはや不可能である。入力が急激に減少した後に初めて、ブレーキブースタのブレーキ力支援力が急激に解除される。他方、本発明によるブレーキブースタは、同一の作動期間に亙って、従来技術のブレーキブースタよりも遥かに優れた作動性能を呈する。
【図面の簡単な説明】
【図1】
力の入力要素と力の出力要素との間にて力の伝達比を変化させる装置を備える第一の実施の形態による本発明のブレーキブースタの長手方向断面図である。
【図2】
力の伝達比を変化させる装置が、ブレーキブースタが作動されていないような時に生ずる状態にて図示された、該装置を拡大縮尺にて示す図1の切欠図である。
【図3】
図1及び図2に図示した装置と比較して、僅かに改変されて予め組み立てたカートリッジの形態をとる、力の伝達比を変化させる装置を示す長手方向断面図である。
【図4】
本発明の第二の実施の形態に従い、ブレーキブースタ内で組み立てることを目的とする力の伝達比を変化させる装置を示す図3と同様の図である。
【図5】
運転者が励起させる入力に依存する本発明によるブレーキブースタの伝達比及び従来技術によるブレーキブースタの磨耗現象を特徴とする伝達比の変化状態を再現する線図である。
【技術分野】
本発明は、空気圧力の差を制御する制御弁と、該制御弁を作動させる力の入力要素と、ブレーキ力を伝達する力の出力要素と、力の出力要素と力の入力要素との間に配置された、エラストマー性材料で出来た反力円板と、該反力円板と力の入力要素との間に配置され、力の入力要素に加わる力に依存して反力円板に作用して、力の入力要素と力の出力要素との間の力の伝達比を変化させる装置とを備え、該装置が内側ピストンと、該内側ピストンの半径方向外側部を取り巻き且つ内側ピストンに対して変位可能である外側ピストンとを備える、特に、自動車用の空圧ブレーキブースタに関する。
【0002】
自動車用の真空ブレーキブースタとして設計された、かかるブレーキブースタは、欧州特許第0 705 190 B1号から既知である。
通常、空圧ブレーキブースタは、一定の力伝達比を有する、すなわち、力の入力要素によってブレーキブースタ内に導入される作動力は、力の入力要素と関係した比較的小さい面積から、力の出力要素と関係した比較的大きい面積に伝達される。このことは、液体と同様の仕方にて振舞う、エラストマー性材料で出来た、いわゆる反力円板を介してほとんどが行われる。しかし、例えば、非常ブレーキ作用状況時のような特定の環境下にて、特定の入力の力から可能な限り高圧のブレーキ圧力を発生させることができるように、ユーザに対し可能な限り大きいブレーキ力の支援機能を提供し得ることが望まれる。
【0003】
このため、欧州特許第0 705 190 B1号には、特定の入力の力を上廻った後、反力円板に作用する面積を、力の伝達比を変化させる装置によって縮小させることが提案されている。上記の縮小された面積領域は、縮小されない場合の面積領域と比べてエラストマー性円板内に深く進入することになり(入力の力すなわち作動力が等しいと仮定して)、このため、ブレーキブースタの制御弁は、これに相応して、より大きい程度まで開いて、さらにこれに相応してブレーキブースタ内の差圧がより高圧となり、従って、力を増幅する程度が増す。
【0004】
欧州特許第0 705 190 B1号から既知のブレーキブースタにおいて、力の伝達比を変化させる装置の内側ピストン及び外側ピストンは、反力円板に直接、作用する。2つのピストンが反力円板に直接作用する結果、磨耗したエラストマー性材料から微細な切粉粒子が生ずる。外側ピストンのストッパと該ストッパに面する外側ピストンの表面との間に配置される空隙にして、力の伝達比を変化させる装置が確実に作動するために必要とされる空隙は、力の伝達比を変化させる装置の内部に集まる切粉によってだんだんと塞がれてくる。一度び空隙が完全に塞がったならば、高圧でブレーキを作動させた後、ブレーキ圧力をコントロールされた状態にて解除することはもはや不可能である。これに反して、ブレーキブースタにより発生されたブレーキ力の支援機能は、運転者が励起させる入力の力が急激に減少するときにしか終了しない。その理由は、空隙が塞がったとき、外側ピストンに作用する液圧反力は、力の入力要素には導入されず、その全部が制御弁ハウジング内に導入されるからである。
【0005】
運転者が励起させる入力が減少するにも拘らず、ブレーキ作用力が殆ど変化しないということは、運転者は車のブレーキの作動能力が劣化したとの感触を持つことになる。運転者は、車のブレーキの性能に対して自分がおよぼす影響が減少し、このため、危険な運転状況になるとの感じを持つ。
【0006】
本発明の目的は、最初に記載した型式の空圧ブレーキブースタであって、そのブレーキ性能が磨耗現象に依存することの程度が極めて小さい空圧ブレーキブースタを提供することである。
【0007】
上述した型式のブレーキブースタを前提として、一方においては、内側ピストンが半径方向外側に、外側ピストンにより覆われた、材料粒子を受け入れる凹部を有し、あるいは他方においては、外側ピストンが半径方向内側に、内側ピストンにより覆われた、材料粒子を受け入れる凹部を有するようにした本発明によって、上記の目的は実現される。作動方向と反対方向に拡散し且つ、例えば、反力円板の磨耗によって生じるような金属粒子は、上述した本発明の構成の結果、力の伝達比を変化させる装置の内部に堆積する前に、例えば内側ピストンの凹部内に集められる。このため、力の伝達比を変化させる装置の作動に対する金属粒子の影響は、軽減された状態となる。この理由のため、車のブレーキの作動性能が磨耗に依存する程度も軽減される。
【0008】
材料粒子を受け入れる凹部は、力の伝達比を変化させる装置があらゆる作用可能な位置にあっても該凹部が覆われるような仕方にて、内側ピストン及び外側ピストンに関して最良の位置に配置されている。この凹部は、例えば、常時、すなわち全ての作用可能な位置にて内側ピストンによって覆われるように外側ピストンの領域に形成することができる。この場合、この凹部は、反力円板に面する外側ピストンの正面領域に形成されることが好ましい。内側ピストンに凹部が設けられる場合にも、同じことが当てはまる。しかし、この場合、凹部は、反力円板から離れる方向を向く内側ピストンの後側領域に設けるべきである。このようにすれば、凹部内に入り込んだ金属粒子がその位置に止まるようにすることが可能である。このことは、材料粒子の全体が意図せずに拡散するのを阻止することになる。
【0009】
該凹部は、例えば、領域内にて完全に又は一部分、ピストンの円周方向に延びる溝のような、溝の形態をとることが好ましい。このような凹部の構造は、拡散しようとする材料粒子が凹部内に確実に集められることを格別な程度に保証する。凹部の寸法は、ブレーキブースタの寿命の間に生ずる最大量の材料を受け入れることができるように選ばれることが好ましい。
【0010】
内側ピストンは、力の入力要素に面するその端部にて、例えば、円筒状の構造のプランジャに接続することができる。この場合、外側ピストンは、プランジャの軸部上で摺動可能に変位し得るように案内することが可能である。かかる構造は、外側ピストンを別個に案内することを不要にし、より小型の構造とする。プランジャ及び内側ピストンは、一体の構造であることが好ましい。
【0011】
力の伝達比を変化させる装置の構造的設計を更に簡略化し且つその寸法を縮小させるため、本発明によるブレーキブースタの好ましい実施の形態において、プランジャ軸部には、力の入力要素に面するその端部に皿状部が設けられ、エラストマー性要素をこの皿状部に対し支持することができ、また、この皿状部は、外側ピストンに形成されたストッパに向けて内側ピストンに予荷重を加える。内側ピストンが作動方向と反対方向に軸方向に変位する可能性を制限するストッパは、中空の円筒状外側ピストンの半径方向内側に配置されることが好ましい。
【0012】
外側ピストンに対しその最初の位置まで予荷重を加える弾性要素は、線形ばねの特徴を備えることができる。しかし、これと等しく、弾性要素は、漸進的に増大するばね特徴を備え、本発明によるブレーキブースタのブレーキ力の支援機能は、外側ピストンがその最初の位置から出て外側ピストンの一端の位置に到達する状態から開始して、漸進的に増大するようにすることができる。
【0013】
外側ピストンを外側ピストン用のストッパに対し容易に支持することができるように外側ピストンの外径は皿状部の内径よりも大きいことが好ましく、ストッパは、例えば、制御弁ハウジングに形成する。皿状部は、プランジャ軸部と一体の構造とすることもできるが、皿状部及び軸部は、別個の構造的構成要素として提供されることが好ましい。皿状部及び軸部を別個の構成要素として提供することは、力の伝達比を変化させる装置を特に容易に組み立てることを許容する。このことについては、図面を参照しつつ、後で詳細に説明する。
【0014】
本発明の1つの好ましい実施の形態によれば、力の伝達比を変化させる装置はカートリッジの形態をとり、該カートリッジは予め組み立てられたとき、制御弁ハウジング内に挿入することができる。該カートリッジは大きい費用を必要とせずに多くの既存のブレーキブースタに一体化することができる。更に、カートリッジをブレーキブースタ内に装着し又は装着せずに、可変の力伝達機能を備え又は備えない同一のブレーキブースタを提供することが可能である。
【0015】
次に、概略図的な添付図面を参照しつつ、本発明によるブレーキブースタの1つの実施の形態に関して以下に詳細に説明する。
図1には、可動壁14によって真空チャンバ16と、作用チャンバ18とに分割されたハウジング12を備える本発明による真空ブレーキブースタ10の第一の実施の形態の長手方向断面図が図示されている。ブレーキブースタ10が作動する間、真空チャンバ16は常時、負圧源と連通しているが、作用チャンバ18は負圧又は周囲圧力の何れかと選択的に接続することができる。上記の目的のため、力の入力要素24の作動に依存する制御弁22が使用される。該制御弁は、通常、ブレーキペダル(図示せず)に接続され、制御弁22内に設けられた弁座を制御し、周囲圧力又は過剰な圧力が作用チャンバ18内に流れるとき、すなわちブレーキブースタ10の作動が停止したとき、真空チャンバ16は作用チャンバ18と接続され、作用チャンバを再度排気することができる。かかるブレーキブースタ10の構造及び機能は、当該技術分野の当業者に周知であるから、以下の説明においては、本発明に関係する部品及びその部品の機能のみを詳細に説明する。
【0016】
上述した力の入力要素24は、弁ピストン26に接続され、該弁ピストンは制御弁22のハウジング28内で軸方向に変位可能な仕方にて受け入れられている。力の入力要素24に対し軸方向に対向する弁ピストン26の側部は、以下により詳細に説明する、力の伝達比を変化させる装置30によって接続され且つ制御弁ハウジング28の段付きリセス32内に図面にて左側から予め組み立てたカートリッジとして挿入される。上記装置30は、反力円板34によって作動方向に接続され、該反力円板はエラストマー性材料で出来ており、また、該円板は、ブレーキブースタ10の力の出力要素38の端部分36(カップ形状にて延びる)内に受け入れられている。力の出力要素38は、そのカップ形状端部分36によって制御弁ハウジング28のハブ形状端部分4上を案内される。
【0017】
ブレーキブースタ10を作動させたとき、力の入力要素24に加わる作動力は、入力要素を左方向に、すなわち、ブレーキブースタ10内に変位させる。上記の変位力は、力の入力要素24に接続された弁ピストン26に伝達されて、弁座を開き、このことは、周囲圧力が作用チャンバ18内に流れるのを許容する。弁ピストン26は、該変位力を力の伝達比を変化させる装置30によって、反力円板34に伝達し、この反力円板の振舞いは、液圧流体の振舞いと理想的に同等でである。このことは、力の入力要素24に加わった力が反力円板34によって装置30の小さい断面積からカップ形状の端部分36の内径により画成された力の出力要素38の大きい断面積まで伝達されることを意味する。装置30の小さい断面積と反力円板34の大きい断面積との比は、ブレーキブースタ10の力の伝達比を画成する。
【0018】
次に、図2及び図3を参照して、力の伝達比を変化させる装置30について説明する。該装置は、力の入力要素24に面するその端部が皿状部46に接続された軸部44を有するプランジャ42を備えている。皿状部46は、一方にて、力を弁ピストン26から装置30に伝達するために使用され、他方にて、プランジャ軸部44に対し同軸状に配置され且つ該プランジャ軸部を取り巻く圧縮ばね48を支持するために使用される。プランジャ軸部44及び皿状部46は、力の伝達比を変化させる装置30の組み立てを容易にし得るように別個の構成要素の構造とされている。
【0019】
円形の開口部が円板46の中央に形成されており、プランジャ軸部44よりも小さい外径を有するプランジャ軸部44の円筒状伸長部44´がこの円形の開口部を通って延びている。プランジャ軸部44への皿状部46の締結は、色々な方法にて行うことができる。図2によれば、伸長部44´は、中空の円筒状の設計であり、このため、皿状部46は、ビード溶接によってプランジャ軸部44に締結することができる。図3に示すように、プランジャ軸部44への皿状部46の締結は、皿状部46の後方に係合する止めリング44´´により行うこともできる。
【0020】
皿状部46は、樋状の形状をしており、また、該皿状部は、入力要素24の方向に延び且つ弁ピストン26と協働する環状カラー46´を有している。皿状部46が樋状の形状であること、及び力の入力要素24と協働する環状カラー46´を設けることは、力が加わるプランジャ軸部44に皿状部46を接続するために使用される伸長部44´無しで、弁ピストン26から皿状部46及び(又は)力の伝達比を変化させる装置30に力を確実に導入することを可能にする。
【0021】
皿状部46から離れたプランジャ軸部44の一端には、円筒状の円形の内側ピストン50が配置されており、該ピストンは、反力円板34に作用する装置30の断面積の一部を形成する。実施の形態において、プランジャ42及び内側ピストン50は一体の構造である。プランジャ軸部44上にて摺動可能に変位可能であるようにカラー54によって案内される、中空の円筒状の外側ピストン52が上記内側ピストン50内に同軸状に配置され、該外側ピストンの内径は、内側ピストン50の領域内にて、通常の製造許容公差を別にして、内側ピストン50の外径に相応する。外側ピストン52の外径は、皿状部46の外径よりも大きく且つ制御弁ハウジング28の段付きリセス32の最大直径にほぼ相応する。
【0022】
内側ピストン50は、周溝50´の形態をした凹部を半径方向外側に有している。溝50´は、ブレーキブースタの作動方向と反対方向に拡散しようとする材料粒子、特に、止め円板34の磨耗により削られた粒子を受け入れるために使用され、この粒子は、さもなければ、内側ピストン50用に設けられ且つ中空の円筒状の外側ピストン52に形成されたストッパ60上に沈着して、力の伝達比を変化させる装置30の作動能力を損なう可能性がある。溝50´は、力の入力要素24に面する内側ピストン50の一端に形成され、また、ブレーキブースタ10の長い作動寿命を保証し且つ溝50´の詰まりに起因する内側ピストン50内の材料の応力が防止されるような寸法とされている。
【0023】
図3には、予め組み立てたカートリッジの形態にて別個の副組立体として力の伝達比を変化させる装置30が図示されている。装置30が組み立てられるとき、最初に、プランジャ軸部44と一体の構造とされた内側ピストン50が外側ピストン52の半径方向内側にて形成されたストッパ60に対し静止する迄、プランジャ軸部44を外側ピストン52のカラー54に通す。次に、圧縮ばね48を内側ピストン50から離れた端部からカラー54まで滑らせ、また、この間、外側ピストン52の溝形状空所52´内に部分的に受け入れられる。その後、皿状部46は、圧縮ばね48の作用に抗してプランジャ軸部44の伸長部44´まで押され且つ上述した仕方にてプランジャ軸部44に接続される。内側ピストン50は、皿状部46に対し支持された予荷重を加えた圧縮ばね48によってその最初の位置にて外側ピストン52のストッパ60に対し予荷重が加えられている。
【0024】
図1乃至図3に示され且つストッパ60によって固定された装置30の最初の位置において、内側ピストン50の面積と、反力円板34に面する外側ピストン52の面積とは、単一の面一な面を形成する。ブレーキブースタが最初の位置にあるとき、反力円板34から離れた外側ピストン52の端部と、リセス32の直径の縮小によって外側ピストンに対して形成されたストッパ62との間に、特定の軸方向隙間がある。
【0025】
図4には、本発明の第二の実施の形態による真空ブレーキブースタに対し力の伝達比を変化させる装置30を設計する更なる可能性が示されている。第二の実施の形態による真空ブレーキブースタ及び力の伝達比を変化させる装置30の双方は、図1乃至図3の真空ブレーキブースタ10及び力の伝達比を変化させる装置30と機能的に同一である。
【0026】
これに反して、図4に示した力の伝達比を変化させる装置30にて、溝52´´により具体化された凹部は、外側ピストン52の半径方向内側にて形成されている。上記溝52´´は、図示しない反力円板に面する外側ピストン52の正面領域内にて図4に示さない反力円板に対し設けられている。これに反して、図3に示し且つ内側ピストン50の半径方向外側にて形成された、図3に示した溝50´は、反力円板34から離れる方向に向いた内側ピストン50の領域内に配置されている。外側ピストン52の正面にて反力円板に対し溝52´´を提供し且つ内側ピストン50の後部にて溝50´を提供することにより、溝50´、52´´の各々1つが、力の伝達比を変化させるそれぞれの装置30の全ての作用可能な位置にて、各場合にて、対向する位置に配置されたピストン50、52によって覆われることが保証される。このように、集まった材料粒子が意図せずに拡散することを阻止することができる。
【0027】
各場合にて、弁ピストン26によって加えられた力に依存して、図3及び図4に関して説明した、力の伝達比を変化させる装置30の機能は次の通りである。力の入力要素24に接続されたブレーキペダル(図示せず)を踏込むと、この動作は力の入力要素24から弁ピストン26に且つ弁ピストンから皿状部46に伝達される。その結果、装置30の全体が左方向に変位され、内側ピストン50に設けられた球状部分の形状をした隆起部分64が、最初に反力円板34内に押し込められる。
【0028】
隆起部分64と反力円板34との間の最初の接触面積は極めて小さいから、ピストン50は比較的迅速に反力円板34内に進入することができ、その結果、ブレーキブースタの最初の作動段階の間、制御弁22が迅速に開き、従って支援ブレーキ力が迅速に蓄積することになる。力の入力要素24によって導入された入力の力に対して描いた力の出力要素38によって加えられたマスタシリンダ(図示せず)内のブレーキ圧力を示す図5の概略図において、このことは、最初の遊び(点A)を超えた後、マスタシリンダの圧力が急激に上昇すること(点A、点Bの間の部分)から認識することができる。
【0029】
力の入力要素24が更に変位する結果、短時間の後、内側ピストン50及び外側ピストン52の双方が反力円板34に対し全面接触する。上記の場合、装置30は、全体として左方向に変位され、このことは、ストッパ62と外側ピストン52との間の大きい隙間から明らかである。間もなく図示しないマスタシリンダ内に蓄積し且つ力の出力要素38を介して反応するブレーキ圧力の結果、反力円板34の材料はリセス32内に僅かに押し込まれることになる。しかし、反力円板34を介して外側ピストン52に伝達された反力は、未だ圧縮ばね48を圧縮するのに十分ではない。このため、上記の状態において、ブレーキブースタ10の力の伝達比は、外側ピストン52の外径と反力円板34を受け入れるカップ形状端部分36の内径との比によって決定される。
【0030】
力の入力要素24によって励起された入力が更に増大したとき、プランジャ42によって弁ピストン26に堅固に接続された装置30の内側ピストン50は、左方向に更に変位され、従って反力円板34内に更に深く押し込まれる。マスタシリンダ内で実現される、これに相応してより高圧のブレーキ圧力は、反力円板34を介して外側ピストン52に作用し、次に、圧縮ばね48を圧縮するのに十分である。その結果、外側ピストン52はブレーキブースタの作動方向と反対方向に内側ピストン50に対し変位され、ストッパ62に面する外側ピストン52の端部とストッパ62との間の隙間が減少する。
【0031】
最後に、入力が更に増大すると、ストッパ62に面する外側ピストン52の端部はストッパ62と接触し、その結果、外側ピストン52が「接地する」、すなわち反力円板34と接触した外側ピストン52の領域はブレーキブースタ10の力の伝達比にそれ以上の影響を与えない。このことは、図5にて点Cに相応する。このとき、内側ピストン50の小さい面積のみが有効であるため、その結果、ブレーキブースタ10の力の増幅比が内側ピストン50の外径とカップ形状端部分36の内径との比よりも増大する。内側ピストン50の外径は、外側ピストン52の外径よりも小さいから、図4から明らかであるように力の伝達比は増大する。
【0032】
入力の力が更に増大すると、弁ピストン26に接続され、制御弁ハウジング28の半径方向リセス内に延びる係止バー66が制御弁ハウジング28に対し当接する迄、内側ピストン50は反力円板34内に更に深く進入する。このことは、図5にて点Dに相応する。この場合、ブレーキブースタ10によって入力の力をそれ以上に増大させることはできず、従って、マスタシリンダの圧力上昇程度がこれに相応して低下する。
【0033】
上記の機能上の説明から、図5に図示した点Bと点Cとの間の曲線の勾配及び経路は圧縮ばね48の特徴に依存することが明らかである。上記曲線部分の勾配は、異なるばね剛さによって影響を受けるようにすることができる。かかる異なるばね剛さは同一の圧縮ばね48(漸進的なばね特徴)にて提供し、上記曲線部分にて力の増大比の経路に所望の仕方にて影響を与えることができるようにしてもよい。
【0034】
ブレーキを解放すると、上記の装置30の位置は逆の順序で作動する。上記の場合、図5に図示した曲線は、順次、点D´、点C´、点B´、点A´に従う。図4から理解し得るように、点Aの位置は点A´の位置に一致しない。このことは点B及び点B´、点C及び点C´、点D及び点D´にも当てはまる。従って、マスタシリンダ内でのブレーキ圧力の入力に依存する曲線はヒステリシス現象を呈する。
【0035】
従来技術のブレーキブースタにおいて、内側ピストン50に対するストッパ60に多量の沈着物があるため、通常、ブレーキブースタの最初の状態にて外側ピストン52に対するストッパ62と、外側ピストン52との間に提供される空隙sは完全に塞がれる。このため、高圧のブレーキ作動後、図5に破線で示すように、ブレーキ圧力を制御された仕方にて降下させることはもはや不可能である。入力が急激に減少した後に初めて、ブレーキブースタのブレーキ力支援力が急激に解除される。他方、本発明によるブレーキブースタは、同一の作動期間に亙って、従来技術のブレーキブースタよりも遥かに優れた作動性能を呈する。
【図面の簡単な説明】
【図1】
力の入力要素と力の出力要素との間にて力の伝達比を変化させる装置を備える第一の実施の形態による本発明のブレーキブースタの長手方向断面図である。
【図2】
力の伝達比を変化させる装置が、ブレーキブースタが作動されていないような時に生ずる状態にて図示された、該装置を拡大縮尺にて示す図1の切欠図である。
【図3】
図1及び図2に図示した装置と比較して、僅かに改変されて予め組み立てたカートリッジの形態をとる、力の伝達比を変化させる装置を示す長手方向断面図である。
【図4】
本発明の第二の実施の形態に従い、ブレーキブースタ内で組み立てることを目的とする力の伝達比を変化させる装置を示す図3と同様の図である。
【図5】
運転者が励起させる入力に依存する本発明によるブレーキブースタの伝達比及び従来技術によるブレーキブースタの磨耗現象を特徴とする伝達比の変化状態を再現する線図である。
Claims (12)
- 空気圧力の差を制御する制御弁(22)と、該制御弁(22)を作動させる力の入力要素(24)と、ブレーキ力を伝達する力の出力要素(38)と、力の出力要素(38)と力の入力要素(24)との間に配置された、エラストマー性材料で出来た反力円板(34)と、該反力円板(34)と力の入力要素(24)との間に配置され、力の入力要素(24)に加わる力に依存して反力円板(34)に作用して、力の入力要素(24)と力の出力要素(38)との間の力の伝達比を変化させる装置(30)とを備え、該装置(30)が内側ピストン(50)と、該内側ピストン(50)の半径方向外側部を取り巻き且つ内側ピストン(50)に対して変位可能である外側ピストン(52)とを備える、自動車用の空圧ブレーキブースタ(10)において、
内側ピストン(50)が半径方向外側に材料粒子を受け入れる凹部(50´、52´)を有し、又は、外側ピストン(52)が半径方向内側に該凹部(50´、52´)を有し、該凹部(50´、52´)が、それぞれの場合にて、当該ピストンと対向関係に配置されたピストン(50、52)により覆われていることを特徴とする、自動車用の空圧ブレーキブースタ。 - 請求項1に記載のブレーキブースタにおいて、
凹部が、ピストン(50、52)の円周方向に延びる溝(50´、52´)であることを特徴とする、ブレーキブースタ。 - 請求項1又は2に記載のブレーキブースタにおいて、
内側ピストン(50)が、力の入力要素(24)に面するその端部にてプランジャ(42)に接続されることを特徴とする、ブレーキブースタ。 - 請求項3に記載のブレーキブースタにおいて、
外側ピストン(52)が、プランジャ(42)の軸部(44)の上で摺動可能に変位し得るように案内されることを特徴とする、ブレーキブースタ。 - 請求項3又は4に記載のブレーキブースタにおいて、
内側ピストン(50)及びプランジャ(42)が一体の構造であることを特徴とする、ブレーキブースタ。 - 請求項3乃至5の1つに記載のブレーキブースタにおいて、
プランジャ(42)の軸部(44)が、力の入力要素(24)に面するその端部に皿状部(46)を有することを特徴とする、ブレーキブースタ。 - 請求項1乃至6の1つに記載のブレーキブースタにおいて、
外側ピストン(52)が半径方向内側にストッパ(60)を有し、該ストッパが、ブレーキブースタ(10)の作動方向と反対方向に内側ピストン(50)が外側ピストン(52)に対して軸方向に変位する可能性を制限することを特徴とする、ブレーキブースタ。 - 請求項7に記載のブレーキブースタにおいて、
ブレーキブースタ(10)が最初の位置にあるとき、内側ピストン(50)が、外側ピストン(52)のストッパ(60)に向けて予荷重が加えられることを特徴とする、ブレーキブースタ。 - 請求項8に記載のブレーキブースタにおいて、
最初の張力を発生させる弾性要素(48)が設けられ、該弾性要素が、第一の端部により外側ピストン(52)に対して支持され且つ第二の端部によりプランジャ(42)に対して支持されることを特徴とする、ブレーキブースタ。 - 請求項6乃至9の1つに記載のブレーキブースタにおいて、
皿状部(46)及び軸部(44)が別個の構成要素の構造とされることを特徴とする、ブレーキブースタ。 - 請求項1乃至10の1つに記載のブレーキブースタにおいて、
外側ピストン(52)に対するストッパ(62)が制御弁(22)のハウジング(28)の上に形成されることを特徴とする、ブレーキブースタ。 - 請求項1乃至11の1つに記載のブレーキブースタにおいて、
力の伝達比を変化させる装置(30)が、カートリッジの形態にて予組立体装置として設計され、該カートリッジが予組立体を行った後、制御弁(22)のハウジング(12)内に挿入可能であることを特徴とする、ブレーキブースタ。
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