JP2004510118A - 空気清浄器 - Google Patents

Abstract

空気清浄器（１０）は、空気入口、空気出口、及び空気入口（３６）と空気出口（３７）を相互に連結する空気流路を支持するハウジング（１２）を有する。空気流路はブロアー室の上流側に配置されたろ過室によって形成され、空気を空気入口から空気出口へと空気流路を通して付勢するための、モーターにより駆動されるファン（７４）を有する。プレフィルター（６６）と主フィルター（５６）とが、大きさ０．３ミクロン（μｍ）以上の粒状物を捕捉するための空気ろ過室内に取り外し可能に支持されている。紫外線光源（８６）は光室内に配置され、且つ空気出口の近傍に配置される。出口グリル（１０６）は、空気出口の近傍に支持され、実質的に紫外線の通過を防止しつつ、空気を通過させる。出口グリルは、複数の回旋状通路を画成する複数のブレード（１３６）を有するルーバーアセンブリを有する。出口安全スイッチ（２１０）は、出口グリルと選択的に係合可能とされ、出口グリルがハウジングに対して適切に配置されていないときに、紫外線及びブロアーアセンブリの作動を防止する。空気クオリティセンサー（１８０）はハウジングにより支持され、コントローラーに大気の質の示度を提供し、次いで、その指示された大気の質に基づいてブロアーアセンブリの運転を変更する。フィルター点検ゲージ（２３０）は、空気出口の近傍に取り外し可能に配置されて空気流量の示度を提供し、これによりプレフィルター又は主フィルターの交換が必要であることを知らせる。

Description

【０００１】
発明の背景
１．発明の分野
本発明は、一般には、空気清浄器に関し、より詳細には、粒状物を除去し、かつ複数の段階の間、大気（外気）からの微生物を滅菌（消毒）又は殺すための空気清浄器に関するものである。
【０００２】
２．関連技術の説明
花粉、黴、煙、塵、ペットのふけ、微生物又はその他の多数の既知の刺激物による空気の汚染は、一般的な長年の問題である。これらの汚染物質との接触は、殆ど避けることができず、かつ各個人の呼吸を不快にすることがよくある。その上、こうした汚染物質は、特に、アレルギー、喘息、気腫及び他の呼吸器に関連した疾病を患っている個人にとって、長期にわたる健康上の危険性をもたらすことがある。
【０００３】
大気から汚染物質を取り除くための各種広汎な空気清浄器が現在市場に出回っている。これらの装置は、一般的に、空気を循環させるためのファン及び空気経路内に配設されて、そこを流れる空気をろ過処理する、或いは浄化する機械的フィルターを備えている。業界で広範囲に受け入れられている機械的フィルターの１つの形式に、一般的に大きさが０．３ミクロン（μｍ）より大きい粒子を捕捉する高効率粒状物空気（ｈｉｇｈ ｅｆｆｉｃｉｅｎｃｙ ｐａｒｔｉｃｕｌａｔｅ ａｉｒ：ＨＥＰＡ）フィルターがある。
【０００４】
多くの生きている微生物は０．３ミクロンより小さいので、これらはこうした従来の機械的フィルターを容易に通過する。そこで、微生物を殺すか又はそれらが繁殖しないように微生物を滅菌するために、紫外線灯によって発生された紫外線（ＵＶ）光を利用することが知られている。
【０００５】
空気を紫外線にさらすことでオゾンが発生することがある。その発生するオゾンの量とタイプは、そのエネルギー源の波長と強度によって左右される。オゾン自体は、効果的な滅菌又は微生物の駆除のために利用されてきているが、人間に対するオゾンの本来の健康上のリスクのために、その使用はしばしば阻まれる。従って、微生物を効果的に低減するために利用される如何なる放射源も、オゾンに対する人間の暴露を最小限にすることが重要である。
【０００６】
紫外線光源は大気における微生物の数を減らすのに有効であることが判明しているが、皮膚の損傷、及び失明を含む目の損傷を生ぜしめることのある紫外線光線に長期にわたり直接さらされるのを回避するため、人は適切に遮蔽されなければならない。従って、従来の空気清浄器においては、通常、紫外線光源は空気入口及び空気出口から離れたハウジング内の位置に配置され、又は紫外線の透過を制限するための反射シールドを使用することが必要である。そのため、紫外線光源を用いた多くの従来の空気清浄器は、紫外線灯の交換を困難で且つ作業に時間がかかるものとする構造を有する。
【０００７】
従って、大気を効果的に清浄化するための複数の段階を含む空気清浄器が必要とされている。その上、空気から粒状物を効果的に除去するためのフィルターアセンブリと、微生物を滅菌する又は殺す紫外線光源と、を有する上記空気清浄器が必要とされている。更に、フィルターアセンブリ及び紫外線光源の両者の効率的且つ簡便な交換を容易にするような構造を提供し、一方、潜在的に有害な紫外線光線に対する人間の暴露をも防止する上記空気清浄器が必要とされている。
【０００８】
発明の概要
本発明の空気清浄器は、空気入口、空気出口、及び空気入口と空気出口とを相互に連結する空気流路を支持するハウジングを有する。ブロアーアセンブリは、ハウジング内に配置された隔壁により支持され、モーターにより回転駆動されるファンを有する。ブロアーアセンブリは、空気を空気入口から吸引し、次にその空気を、空気流路を通して空気入口から空気出口へと付勢する（強制的に送風する）。このハウジングは更に、空気清浄器の周りの適切な空気の流れを確保するために、後壁と、この後壁から外方向に延在するスペーサーとを有し、ハウジングを壁のような外部物体に対して間隔をおいて保持している。
【０００９】
下流側の第１空気フィルター、即ち、主フィルターが、空気入口とブロアーアセンブリの中間の空気流路内に配設されている。弾性シールガスケットが主フィルターにより支持され、隔壁と密閉的に係合して空気の流れが主フィルターをバイパスするのを防止する。上流側の第２空気フィルター、即ち、プレ（前）フィルターが、主フィルターに取り外し可能に固定され、空気入口と主フィルターとの中間に配置されている。主フィルターは、好ましくは、大きさが０．３ミクロン（μｍ）以上の粒状物を除去するのに適した高効率粒状物空気（ＨＥＰＡ）フィルターを有する。プレフィルターは、好ましくは、このような粒状物が主フィルターに接触する前に、臭い及びより大きい粒状物を除去するのに適した炭素（カーボン）メッシュフィルターを有する。
【００１０】
紫外線光源が主フィルター及びプレフィルターに下流側に配設され、且つ、空気出口の近傍の空気流路内に配置される。紫外線光源は、空気流路に対し実質的に垂直な面内に配向された紫外線灯を有し、その近くを流れている空気に対する紫外線の露光を最大にする。
【００１１】
出口グリルが空気出口の近傍のハウジングにより支持され、これは空気に対して透過性があり、又実質的に紫外線に対して透過性がない。出口グリルは、好ましくは、複数の回旋状通路、即ち、チャネルを画成する、複数の相互に水平に間隔をおいて配置されかつ垂直に延在するブレードを備えるルーバーアセンブリを有し、空気出口を通る空気流路からの空気を通過させ、一方実質的に紫外線光源からの紫外線が空気出口を通過するのを防止する。各ブレードは、好ましくは、対向する凹状面及び凸状面と、長手方向に延在する側縁部と、横方向に延在する端縁部とを有する本体を備える。各ブレードの凹状面は、隣接するブレードの凸状面に隣接して配置され、ここで各ブレードの各側縁部は隣接するブレードの本体の一部と重なる。
【００１２】
出口安全スイッチが、出口グリルと選択的に係合可能とされている。出口安全スイッチは、紫外線光源及びブロアーアセンブリに作動可能に接続され、出口グリルがハウジングに対して適切に配置されていない場合、両方を非作動状態とする。入口グリルは、空気入口の近傍に支持され、入口安全スイッチと選択的に係合可能とされている。入口安全スイッチも同様に、紫外線光源及びブロアーアセンブリに作動可能に接続され、入口グリルがハウジングに対して適切に配置されていない場合、両方を非作動状態とする。
【００１３】
コントローラーが、ブロアーアセンブリのモーターに作動可能に接続され、空気流路を通した空気の移動量を制御する。空気クオリティセンサーがハウジング内に支持され、これはサンプリング室、サンプリング室に光を供給する光学的エミッター、及び光学的エミッターから出射された光を検出するためサンプリング室と連通する光学的レセプターを有する。空気クオリティセンサーは、サンプリング室内の空気の質を示す空気クオリティ信号をコントローラーに供給する。コントローラーは、空気クオリティ信号に応答してモーター速度を変えることによりブロアーアッセングリーの作動を調節する。
【００１４】
光学的エミッター及び光学的レセプターを手動式に清掃するためクリーニング部材がサンプリング室内に取り外し可能に収容されている。クリーニング部材を、非使用時に取り外し可能に収容するための収納区画が入口グリルの後に設けられている。
【００１５】
コントローラーは、複数のモーター作動速度の各々にて空気清浄器の累積作動時間を決定するためのカウンター又はタイマーを有する。第１の所定時間の各期間が経過した時点で、コントローラーは「プレフィルター点検（チェック）」インジケーター（指示）信号を提供する。同様に、第１の所定時間の各期間より長い第２の所定時間の各期間が経過すると、コントローラーは「ＨＥＰＡフィルター点検」インジケーター信号を提供する。
【００１６】
フィルター点検（チェック）ゲージが、空気の流量の示度を提供するために、空気出口の近傍に取り外し可能に配設される。フィルター点検ゲージは、それを通した空気流量の示度を提供するために空気出口の近傍に取り外し可能に支持され、更に詳細には、これは出口グリル内に形成された凹部内に支持される。フィルター点検ゲージは、端部の開いた透明な円筒管と、点検ゲージを通る空気の流れに応答して移動するように円筒管内に摺動自在に収容されたインジケーター（指示器）とを有する。収納区画が、フィルター点検ゲージを、非使用時に取り外し可能に収納するように、入口グリルの後ろに形成されている。
【００１７】
ハウジング内に窓が設けられ、この窓を通して使用者が紫外線光源を見ることができ、紫外線光源が適切に機能していることの指示を使用者に提供する。この窓は、使用者を潜在的に有害な紫外線光線から保護するため半透明の紫外線フィルター（ろ過）カバーを有する。
【００１８】
従って、本発明の目的は、内蔵型（自己内蔵型）のポータブル空気清浄器を提供することである。
【００１９】
本発明の更に他の目的は、粒状物を除去するためのフィルターと、複数の段階の間に大気からの微生物を滅菌する或いは殺す紫外線灯と、を有する上記空気清浄器を提供することである。
【００２０】
本発明の他の目的は、容易に交換可能なフィルター及び紫外線灯を有する空気清浄器を提供することである。
【００２１】
本発明の他の目的は、比較的小さい粒状物を捕捉するための主フィルターと、大気からの比較的大きい粒状物をろ過（フィルター処理）し、それにより主フィルターの有効な寿命スパンを長くするためのプレフィルターと、を含む複数のフィルターを有する空気清浄器を提供することである。
【００２２】
本発明の他の目的は、上流側のフィルターを通過する微生物を滅菌する又は殺すための紫外線光源を有する上記空気清浄器を提供することにある。
【００２３】
本発明の更に他の目的は、空気の通過は許すが、実質的に紫外線の通過は阻止する出口グリルを有する空気清浄器を提供することである。
【００２４】
本発明の他の目的は、入口グリル又は出口グリルが空気清浄器内で適切に装着されない場合に、不注意による、又潜在的に有害な紫外線に対する暴露を防止するための複数の連動（相互係止）安全スイッチを有する空気清浄器を提供することである。
【００２５】
本発明の他の目的は、適切な作動を確認するために使用者が紫外線光源を見ることを可能とする、紫外線光源と視覚的な連通状態にある窓を提供することである。
【００２６】
本発明の他の目的は、大気の質を感知し、それに応答して空気清浄器の作動を制御するための空気クオリティセンサーを提供することである。
【００２７】
本発明の他の目的は、所定時間が経過した時点で自動フィルター点検インジケーター信号を提供することである。
【００２８】
本発明の他の目的は、空気流量、及び空気フィルターの交換が必要なことを簡単且つ効率的に決定するためのフィルター点検ゲージを提供することである。
【００２９】
本発明の他の諸目的と諸利点については、後述の説明、添付の図面及び添付の特許請求の範囲から明らかとなろう。
【００３０】
好ましい実施例の説明
最初に図１〜図７を参照すると、本発明に従って製作された空気清浄器１０が図示される。空気清浄器１０は、図示の如く、ろ過室１４、ブロアー（送風機）室１６（図６及び図７）及び紫外線室１８を備えるハウジング１２を有している。更に、ハウジング１２は、対向する第１及び第２側壁２０、２２を有し、これらは後壁２４に接続されている。適切な空気の流れを提供するために、壁の如き外部の物体から適切な距離にこの空気清浄器１０を保持するように半球状突出部、即ち、スペーサー２５が後壁２４から外方向に延在している。
【００３１】
ここで、図２、図６及び図７を参照すると、ハウジング１２内には仕切り、即ち、隔壁（分割壁）２６が収容され、この隔壁は、それぞれの長手方向中心軸に近接して、対向する側壁２０、２２の間に延在している。複数のボルト２７（図６）が、隔壁２６を後壁２４に実質的にそれに平行に固定する。隔壁２６は、ろ過室１４をブロアー室１６から分離し、これによりろ過室１４の後壁とブロアー室１６の前壁とを画成する。隔壁２６は、前方に延在している側壁２８及び２９、底壁３０並びに上壁３１（図７）を支持し、これらは全てハウジング１２内に収容され、共にろ過室１４を画成している。
【００３２】
隔壁２６は、ろ過室１４とブロアー室１６との間を連通させるようにそれに形成された複数の開口部３２を有する。邪魔板（バッフル）、即ち、スクロール（渦巻き状）壁３３が隔壁２６から後方向に延在し、ハウジング１２の後壁２４に当接し、ブロアー室１６を画成する。スクロール壁３３は、実質的に弓形（アーチ形）であり、略２７０°周方向に延在し、これにより開口部３４を画成して、ブロアー室１６と紫外線室（光室）１８との間を連通させる。
【００３３】
引き続き図１、図２、図４、図６及び図７を参照すると、ろ過室１４、ブロアー室１６及び紫外線室１８は、開口部３２及び３４と共に空気通路３５を画成し、この空気通路３５は、空気入口３６から空気出口３７へ下流方向に延在している。空気清浄器１０のろ過室１４内には、空気フィルターアセンブリ３８が取り外し可能に支持されている。
【００３４】
入口グリル３９が、空気入口３６の近傍の側壁２８及び２９により支持され、空気フィルターアセンブリ３８をろ過室１４内に固定している。空気入口グリル３９は、実質的に相互に垂直方向に離間し、又水平に延在する複数のブレード、即ち、スラット（小割板）４０を有し、これらは複数のスロット（溝穴）４１を分離し、又周縁フレーム４２により支持されている。フレーム４２は、下方向に延在している各位置決めタブ４３を有し、これは底壁３０内に形成された各スロット４４内に受容可能になっている（図２）。フレーム４２と係合するように、各自己偏倚型弾性係止タブ４６が側壁２８及び２９により支持され、これにより入口グリル３９をハウジング１２に対して固定する（図２及び図１０）。ハウジング１２の側壁２０及び２２内には、各凹部４８が形成され、フレーム４０内に形成された各タブ４９と協働して、入口グリル３９の取り外しを容易にする。
【００３５】
側壁２０及び２２内には各ハンドル凹部５０をも形成され、使用者が空気清浄器１０を持ち運ぶときの助けとなる。空気清浄器１０を支持するように、複数の脚部５２がハウジング１２の下壁５４から下方向に延在する。
【００３６】
ここで、図２及び図７を参照すると、空気フィルターアセンブリ３８は、好ましくは、下流側第１フィルター、即ち、主フィルター５６を有する。主フィルター５６は、最も好ましくは、高効率粒状物（ＨＥＰＡ）フィルターを含み、このフィルターは、サブミクロン範囲の空気によって運ばれる粒状物を捕捉する手段として医療分野、健康管理分野及び製薬分野で広汎に利用されて来ている形式のものである。ＨＥＰＡフィルター５６は、ろ過材料６０を支持するための実質的に堅固な支持フレーム５８を有している。ろ過材料６０は、大きさが０．３ミクロン（μｍ）の粒子に対して９９．９７％の最低効率をもたらすように規定されており、これにより、空気によって運ばれる微生物の濃度が危険性をもたらすような環境において高度のろ過が行われる。その上、ＨＥＰＡフィルター５６は、塵、花粉、黴胞子などといった他の空気によって運ばれる汚染物質を除去することができる。ＨＥＰＡフィルター５６は従来設計のものであり、オハイオ州アッシュビルのコロンバスインダストリーズ社（Ｃｏｌｕｍｂｕｓ Ｉｎｄｕｓｔｒｉｅｓ， Ｉｎｃ．）を含む多数の供給業者から入手可能である。
【００３７】
フィルターフレーム５８の後面上には、弾性シールガスケット６２が配置されており、これは隔壁２６に形成された前方に面している肩部６４と係合可能である。容易に理解される如く、シールガスケット６２が肩部６４と係合した状態でＨＥＰＡフィルター５６をろ過室１４内に適切に配置することにより、ろ過室１４とブロアー室１６との間が密封され、空気フィルターアセンブリ３８の周縁部の周りの粒状物の望ましくない通過を防止する。
【００３８】
空気入口３６の直ぐ近くにてＨＥＰＡフィルター５６の上流側に、第２フィルター、即ち、プレフィルター６６が支持されている。プレフィルター６６は、効率が比較的低いものであり、ＨＥＰＡフィルター５６に重なっている。また、プレフィルター６６は、粒状物保持サイズがＨＥＰＡフィルター５６の０．３ミクロン（μｍ）のサイズよりはるかに大きく、糸屑（長繊維）、塵、花粉などいった通常の空気によって運ばれる諸粒子を捕捉する。プレフィルター６６は、好ましくは、流入して来る空気の流れの中に存在し得る臭い、煙霧及び他の有害蒸気を処理する炭素（カーボン）を有する。プレフィルター６６は、大きい粒状物がＨＥＰＡフィルター５６に入る前にそれらを除去してＨＥＰＡフィルター５６の寿命を延ばすという重要な機能を果たす。そこで、プレフィルター６６は、ＨＥＰＡフィルター５６よりも実質的により頻繁に交換されることが望まれる。プレフィルター６６は、従来設計のものであり、オハイオ州アッシュビルのコロンバスインダストリーズ社を含む多数の供給業者から入手可能である。
【００３９】
再び図２に移ると、主フィルター５６のフレーム５８の前面には、複数の固定手段６８が固定されている。各固定手段６８は、プレフィルター６６を解放可能にＨＥＰＡフィルター５６に固定する。各固定手段６８は、好ましくは、複数のフックを有し、これらのフックは周知のＶＥＬＣＲ（登録商標）フック及びループフアスナーの様式にて、プレフィルター６６内に形成された複数の自然に発生するループと解放可能に係合する。容易に理解される如く、プレフィルター６６は、フレーム５８の前面上で単に伸張させ、次に、固定手段６８により所定位置にて固定することができる。
【００４０】
更に図２、図６及び図７を参照すると、ブロアーアセンブリ７４が、ボルト７６のような従来の締結具を介して隔壁２６に固定される複数の従来の各ブラケット７５により、ブロアー室１６内に支持されている。ブロアーアセンブリ７４は、遠心ファン７８を回転駆動するための従来のモーター７７を有する。ファン７８は、空気入口３６と実質的に同軸的に整列され、又モーター７７により回転駆動される軸（シャフト）８０を有し、軸８０に対して実質的に半径方向外方に延在する複数の弓形（アーチ形）ブレード８２に運動を与える。上述のように、隔壁２６内には、ろ過室１４とブロアー室１６との間の空気の流れを可能にする各開口部３２が形成されている（図２、図６及び図７）。図６及び図７において矢印８４で示される如く、ブロアーアセンブリ７４は、空気入口３６を通し、空気フィルターアセンブリ３８を通して、ブロアー室１６内へと軸方向に空気を吸引する。ブロアーアセンブリ７４は、空気をファン７８の軸８０から半径方向外方に排出する。次に、その排出された空気は、スクロール壁３３により、開口部３４を通して、紫外線室１８内へと上方向に向けられる。
【００４１】
ここで、図６〜図８に移ると、紫外線（ＵＶ）光源８６が紫外線室１８内に配置され、これは紫外線に対する空気流の露出を最大にすべく紫外線室１８を通る空気通路３５の一部分に対して実質的に垂直な面内に配向されている。この空気流に対して垂直な紫外線室１８の断面積は、ファン７８とスクロール壁３３との中間にあって、その空気流に対して垂直なブロアー室１６の断面積より大きくなっていることに注目されたい。そのため、空気流の速度は紫外線室１８に入ると減少し、こうして光源８６に対する露出時間が増加する。
【００４２】
紫外線源８６は、空気フィルターアセンブリ３８により捕捉されなかった空気によって運ばれる微生物の実質的に全てを滅菌する又は殺す。更に詳細には、ＵＶ光源８６は、好ましくは、紫外線Ｃ帯（ＵＶＣ）灯８８を備えており、これはスクロール壁３３の上方に配置されている。ＵＶ灯８８は、最も好ましくは、Ｃ帯領域内の２５４ナノメーター（ｎｍ）の波長を発生する。この波長はオゾン発生を最少にする一方、微生物を効果的に滅菌する又は殺すよう選択されている。最も好適な実施態様においては、紫外線灯８８は型式Ｇ６Ｔ５と指定され、ここでＧは殺菌灯を表し、６はワット数を指定し、Ｔ５は１インチの５／８と等しい紫外線灯８８の相対的管状直径を指定する。ＵＶ灯８８は、従来のバラスト（図示せず）を有し、スターター（始動器）８９に接続されている（図２及び図１４）。
【００４３】
紫外線灯８８は、斯界にて周知の如く、対向する２−ペグプラグ９２、９４を備える細長の管９０を有する。各プラグ９２、９４は、各従来のランプソケット９６、９８内に受容される。斯界にて公知の如く、各プラグ９２、９４及び各ソケット９６、９８は、伝統的な家庭用照明器具と異なっており、これにより、使用者が不適当な器具において紫外線灯８８を誤って使用することを防止する。各ソケット９６、９８は、スクロール壁２６の上方部分に接続されたブラケット１００により支持されている。ブラケット１００は、紫外線灯８８で発生される紫外線によって悪影響を受けないように金属で構成されることが好ましい。
【００４４】
シールド（遮蔽体）１０２が、紫外線灯８８の上方でブラケット１００により支持されており、これは開口１０４（図７及び図８）を有している。この目的について以下に説明する。シールド１０２は、紫外線を紫外線室１８に向けて内方向に、且つ、出口グリル１０６から離れる方向に向けるのを助ける。実質的に０．３ミクロン（μｍ）より大きい如何なる粒子をもＨＥＰＡフィルター５６を通過しないので、フィルターアセンブリ３８の下流側に紫外線灯８８を配置することによって、紫外線灯８８の定期的メンテナンスと清掃の必要がなくなることに注目されたい。
【００４５】
図６〜図９を参照すると、空気出口３７内でハウジング１２により支持された出口グリル１０６は、紫外線灯８８で発生された潜在的に有害な紫外線光線によって使用者が暴露することに対する保護を与える。更に、出口グリル１０６は、４時間の露出持続時間に対して平方センチメートル当り０．４マイクロワット（μＷ／ｃｍ^２）の最大許容紫外線露出に対する米国国立労働安全衛生研究所（Ｎａｔｉｏｎａｌ Ｉｎｓｔｉｔｕｔｅ ｆｏｒ Ｏｃｃｕｐａｔｉｏｎａｌ Ｓａｆｅｔｙ ａｎｄ Ｈｅａｌｔｈ：ＮＩＯＳＨ）の規格に適合するように設計されている。
【００４６】
出口グリル１０６は、複数のスロット１１０を分離する、従来設計の複数の実質的に相互に水平に間隔をおいて垂直に延在する各ブレード、即ち、各スラット１０９を支持するフレーム１０８を有する。フレーム１０８は、ハウジング１２の上壁１１５内に形成された協働する各スロット１１４内に受容される複数の位置決めタブ１１２を有する（図８）。同様に、フレーム１０８に対して固定及び解放可能に係合するように、一対の係止タブ１１６がハウジング１２により支持されている。ハンドル１１７が、フレーム１０８から外方向に延在しており、使用者がハウジング１２から出口グリル１０６を取り外す際の手助けとなる。
【００４７】
ルーバー（羽板、鎧窓）アセンブリ１１８がフレーム１０８の下方で支持され、これは空気を紫外線室１８内から空気出口３７を通して外へと通過可能とする点において、実質的に空気透過性である。しかしながら、ルーバーアセンブリ１１８は、空気出口３７を通して紫外線灯８８から供給される潜在的に有害なＵＶ光の通過を実質的に阻止する点で、実質的に光不透過性である。
【００４８】
ここで、図８及び図９を参照すると、ルーバーアセンブリ１１８は、一対のブラケット１２４、１２６を介してフレーム１０８に固定された前方側部支持レール１２０及び後方側部支持レール１２２を有する。各ブラケット１２４、１２６はボルト１２８のような従来の締結具によってフレーム１０８に固定されている。支持レール１２０及び１２２は、それぞれ、複数のブレード、即ち、スラット１３６の対向する端縁部１３２、１３４を受容するための複数の弓形（アーチ形）溝１３０を有する。各ブレード１３６は、それぞれの端縁部１３２、１３４から外方向に延在する一対の対向するタブ１３８、１４０を有する（図７）。各タブ１３８、１４０は、側部レール１２０及び１２２の各溝１３０内に形成された開口１４２内に受容され、次に、ブレード１３６を固定するために湾曲或いは変形される。
【００４９】
各ブレード１３６は、一対の対向する側縁部１４４、１４６を有し、この側縁部１４４、１４６は、対向する端縁部１３２、１３４の間で長手方向に延在している。各ブレード１３６の中心、即ち、中央部分１４８は、対向する側縁部１４４、１４６の間に延在している。各ブレード１３６は、１つのブレード１３６の各側縁部１４４、１４６が少なくとも部分的に次の隣接するブレード１３６の中央部分１４８に重なるべく、重複するように配列されている。
【００５０】
更に詳細には、各ブレード１３６は、対向する側縁部１４４、１４６の間に延在する凹状面１５０及び凸状面１５２を有する。各ブレード１３６は、各ブレードの凹状面１５０が隣接するブレードの凸状面１５２の直ぐ近くに配列されるように配置されている。容易に理解される如く、この重なり合う関係によって、ルーバーアセンブリ１１８を通して延在する複数の回旋状（入り組んだ）通路、即ち、チャネル（導管）１５３が画成され、これによって紫外線が直線状径路を通って通過するのが防止する。尚、ルーバーアセンブリ１１８の全体は、暗色の光吸収色で形成されるのが好ましい。
【００５１】
各ブレード１３８は、好ましくは、金属で形成され、その結果、ＵＶ光線によるダメージに耐える。側部レール１２０及び１２２は、紫外線室１８を形成するハウジング１２、隔壁２６及びスクロール壁３３の各部分と共に、好ましくは、それに対する紫外線でのダメージを防止するため、従来の紫外線阻止体（インヒビター）を含む熱可塑性材料で構成される。
【００５２】
ここで、図７及び図８に移ると、観察窓１５４がハウジング１２の上壁１１５内に設置され、これはＵＶ灯８８と視覚的な連通状態にある。更に、観察チャネル１５８が観察窓１５４と紫外線室１８との間に延在している。シールド１０２内の開口１０４は、紫外線灯８８への直接の視覚的なアクセスを可能とする。潜在的に有害なＵＶ光線から使用者を保護するため、ＵＶ光線をフィルター処理するようにカバー１６０が窓１５４内に設けられている。カバー１６０は、好ましくは、ＵＶ灯８８の適切な作動を容易に視覚的に表示するように、染色されたポリカーボネート材料で形成される。
【００５３】
図１、図３及び図１５に図示の如く、運転制御盤１６２が、好ましくは、隔壁２６により支持された前壁１６４内に設けられている。制御盤１６２は、ファンモーター７６の速度を制御するための速度制御ノブ１６６、紫外線灯８８を点灯（作動）及び消灯（停止）するための紫外線スイッチ１６８及び液晶表示装置（ＬＣＤ）１７０を有する。紫外線指示灯１７２及び電源指示灯１７４も制御盤１６２内に設置され、ＵＶ灯８８又はファン７８がそれぞれ作動されている際に点灯する。
【００５４】
プラグ１７８を有する従来の電力ケーブル１７６によって、電動モーター７７及び紫外線灯８８を含む空気清浄器１０の各種電気部品に作動電流を供給する（図６及び図１４）。
【００５５】
液晶表示装置１７０は、空気クオリティセンサー１８０から受信して相対的な大気の質の示度を提供する。ここで、図１、図１２及び図１３に移ると、空気クオリティセンサー１８０は、好ましくは、ハウジング１２の左側の側壁２０内に支持され、空気入口１８４及び空気出口１８６内で流体的に連通状態にあるサンプリング室１８２を有する（図１３）。サンプリング室１８２は、側壁２０内に回動可能に支持されたアクセスドア１８８を介して使用者がアクセスできる。アクセスドア１８８は、側壁２０内に形成された開口１９４と係合するための偏倚型タブ１９２を備える弾性ラッチ１９０を有する。
【００５６】
赤外線エミッター１９６及び赤外線レセプター１９８が、サンプリング室１８２内で連通状態にて設けられている。赤外線エミッター１９６は、赤外線レセプター１９８に対して略９０°の角度にて配設され、エミッター１９６から出射（放射）された赤外線光は、レセプター１９８により直接には受光されない。しかしながら、もしサンプリング室１８２内の空気が内部に浮遊した粒状物１９９を有すると、エミッター１９６により送出された赤外線光の一部が粒状物１９９で反射し、少なくとも一部分が赤外線レセプター１９８によって受光される。容易に理解される如く、サンプリング室１８２内に受容された空気内の粒状物１９９の数が増えるほど、より多くの赤外線光がレセプター１９８により受光される。
【００５７】
暖かい空気の上昇による煙突効果によって、空気を、入口１８４を通してサンプリング室１８２内へ吸引する熱を発生させるために抵抗器（図示せず）が空気入口１８４の近傍に設けられている。この空気は、図１３中の矢印２０１で図示される如く、サンプリング室１８２外へと上方向に、又空気出口１８６を通して流れ続ける。
【００５８】
ここで、図１４及び図１５に移ると、空気クオリティセンサー１８０は、レセプター１９８により受光した赤外線光量を基に、大気の質を示す空気クオリティ信号をコントローラー２００に提供する。コントローラー２００は、液晶表示装置１７０と通信可能であり、この表示装置１７０は、次いで空気クオリティセンサー１８０からの空気クオリティ信号を液晶表示装置２００内に表示される多数の指示バー２０２に変換する。表示される指示バー２０２の数は、大気の質の示度を提供する。好適な実施態様においては、表示される指示バー２０２の数が増えるほど、大気の質はより低い。
【００５９】
更に、空気クオリティセンサー１８０により提供された空気クオリティ信号を基に、コントローラー２００は、使用者によって速度制御ノブ１６６を介して自動モードが選択されているとき、ファンモーター７７の動作を変更する。更に説明すると、速度制御ノブ１６６は、図１５中の参照番号２０３ａ、２０３ｂ、２０３ｃ及び２０３ｄで示される如く、オフ、低速度、中間速度及び高速度に対する設定位置を有するだけでなく、コントローラー２００に、センサー１８０により提供される空気クオリティ信号に基づいてファンモーター７７の速度を自動的に変更するように指示するための自動設定位置２０３ｅを有する。
【００６０】
更に表１を参照すると、センサー１８０により検出された空気の質が劣る場合には、表示される指示バー２０２の数は１３〜１８の範囲内にあるものと定められ、コントローラー２００はファンモーター７７の高速運転を自動的に選択する。空気クオリティセンサー１８０により提供される空気クオリティ信号が普通の大気の質を示す場合には、液晶表示装置１７０により表示される指示バー２０２の数は７〜１２の範囲内にあり、コントローラー２００はファンモーター７７に対して中間の運転速度を選択する。最後に、センサー１８０により提供される空気クオリティ信号が良好な大気の質を示す場合には、液晶表示装置１７０により表示される指示バー２０２の数は１〜６の間にあり、コントローラー２００はファンモーター７７に対して低速運転を自動的に選択する。
【００６１】
【表１】

【００６２】
図２に図示される如く、赤外線エミッター１９６及び赤外線レセプター１９８のレンズから粒状物を手作業で清掃するために、好ましくは、クリーニング手段２０４が設けられている。クリーニング手段２０４は、最も好ましくは、フェルト材料で被覆した弾性スポンジを有し、サンプリング室１８２内に圧縮嵌合するように、サンプリング室１８２の横断面より僅かに大きい横断面を有する。
【００６３】
クリーニング手段２０４は、非使用時には、右側壁２９の縁部内に配置された収納区画（コンパートメント）２０６に収納される。収納区画２０６は、空気清浄器１０が使用されているとき、入口グリル３９により視野から隠されている。
【００６４】
本発明の空気清浄器１０の他の安全機構として、連動入口安全スイッチ２０８及び連動出口安全スイッチ２１０がある。更に説明すると、図２及び図１０に図示される如く、タブ２１２が入口グリル３９のフレーム４２から内方向に延在し、これは入口安全スイッチ２０８のリーフ（バネ板、可動部）、即ち、接点２１４と選択的に係合可能である。入口安全スイッチ２０８は、側壁２９の縁部内に形成されたスロット２１６の後に設けられ、それが不注意に接触するのを防止している。入口安全スイッチ２０８は従来設計のものであり、通常は開状態にある。従って、入口グリル３９を取り外すと、接点２１４が動いて入口スイッチ２０８を開き、モーター７７及び紫外線灯８８の両者への電力を遮断する。入口グリル３９がハウジング１２に対してその適切な位置に再度取り付けられたときには、タブ２１２が接点２１４と係合し、これにより入口スイッチ２０８を閉じ、電力ケーブル１７６からファンモーター７７及び紫外線灯８８に電力を供給する。
【００６５】
ここで、図８及び図１１を参照すると、入口安全スイッチ２０８と同様に設計された出口安全スイッチ２１０が、出口グリル１０６のハウジング１２に対する適切な配置を確実にするために設けられている。タブ２１８が、ルーバーアセンブリ１１８のブラケット１２６から下方向へ延在し、これは出口安全スイッチ２１０のリーフ、即ち、接点２２０と選択的に係合可能である。出口安全スイッチ２１０は、紫外線室１８内に形成されたスロット２２２の後に設置されており、それが不注意に接触するのを防止している。ここでも、出口安全スイッチ２１０は従来設計のものであり、通常は開位置にある。従って、ルーバーアセンブリ１１８を有する出口グリル１０６を取り外すと、接点２２０が動いて出口スイッチ２１０を開き、紫外線灯８８及びモーター７７への電力を遮断する。
【００６６】
図１４に図示の如く、入口及び出口スイッチ２０８、２１０は、電力ケーブル１７６と回転式制御ノブ１６６との中間において直列に接続されている。各スイッチ２０８、２１０が閉じられ、ＵＶ光スイッチ１６８が閉じられている限り、電力は紫外線灯８８に供給される。この電力は、コントローラー２００に結合されているのが示してあり、このコントローラーの出力は各ランプソケット９６、９８及びスターター８０に結合する。入口グリル３９又は出口グリル１０６が取り外されることで入口スイッチ２０８と出口スイッチ２１０のいずれか一方が開いていると、紫外線灯８８及びファンモーター７７への全ての電力が断たれる。
【００６７】
更に図１４及び図１５を参照すると、コントローラー２００は更に、空気清浄器１０の累積作動時間の計数を継続するカウンター、即ち、タイマー２２４を有する。第１の所定時間の各期間が経過した後に、液晶表示装置１７０内の「プレフィルター点検」インジケーター（指示）２２５が、交換のためにプレフィルター６６を点検すべきとの信号（合図）を使用者に送る。第２の所定時間の各期間が経過した時点で、液晶表示装置１７０内の「ＨＥＰＡフィルター点検」インジケーター２２６が、交換のためにＨＥＰＡフィルター５６の点検をするように使用者に指示する。プレフィルター６６は、ＨＥＰＡフィルター５６より一層頻繁な交換を要し、そのため第１の所定時間間隔は、第２の所定時間間隔より著しく短く規定されている。
【００６８】
プレフィルターリセットボタン２２７及びＨＥＰＡフィルターリセットボタン２２８が、作動時間を経過したプレフィルター６６と作動時間を経過したＨＥＰＡフィルター５６に対してカウンター２２４をリセットするために、制御盤１６２内に設けられている。使用者がフィルター６６及び５６のいずれかを交換するときには、カウンター２２４をゼロにリセットするために適切なリセットボタン２２７及び２２８を押す。
【００６９】
プレフィルター及びＨＥＰＡフィルターの点検インジケーター２２５、２２６の作動後におけるフィルター６６及び５６の点検を容易にするため、フィルター点検ゲージ２３０が、図２、図８及び図１６に図示の如く設けられている。このフィルター点検ゲージ２３０は、実質的に透明の円筒管２３２と、この管２３２内に摺動可能に収容された円筒インジケーター（指示器）２３４とを有する。管２３２の対向する端部２３６、２３８は、好ましくは、開放されている。管２３２の各端部２３６、２３８に隣接して環状リップ（へり）２４０、２４２が配置され、インジケーター２３４が出るのを防止している。インジケーター２３４は、好ましくは、管２３２と共に配置した際に識別可能な色になっている。管２３２とインジケーター２３４は両方とも、好ましくは、熱可塑性材料で成形されている。
【００７０】
作動中に、フィルター点検ゲージ２３０は、出口グリル１０６の上面２４６内に形成された凹部２４４の下部内に配置された環状肩部２４３により、取り外し可能に支持される。フィルター点検ゲージ２３０の端部２３６及び２３８のいずれでも凹部２４４内に配置され、フィルター６６及び５６が適切に作動している場合はインジケーター２３４はフィルター点検ゲージ２３０を上方へ浮動する。使用にあたり、ゲージ２３０は出口グリル１０６の上方に突出し、グリル１０６から出る空気はインジケーター２３４に対して圧力を加える。この空気圧は上昇力に変換され、この上昇力がインジケーター２３４の重量より大きい場合、インジケーター２３４を管２３２内で上昇させる。インジケーター２３４がゲージ２３０内で上昇しない場合は、フィルター６６及び５６は殆ど粒状物で詰まり、一方又は両方を交換するべきである。先述の如く、フィルター６６及び５６の交換は、入口グリル３９を取り外し、ろ過室１４内からフィルターを引っ張るという簡単な動作である。
【００７１】
フィルター点検ゲージ２３０が使用されていないときには、これは入口グリル３９の後のハウジング１２内に形成された区画２４８内に簡便に収納される。収納区画２４８は、管２３２を所定位置に解放可能に固定するリップ２５４、２５６を有する複数対の弾性アーム２５０、２５２を備えている。
【００７２】
本発明の特別の利点は、空気清浄器１０による多段階の清浄化にある。第１のレベルでは、空気入口３６の直ぐ近くに隣接するプレフィルター６６が花粉、黴、煙、塵及びペットのふけといった比較的大きい空気によって運ばれる粒状物を捕捉し、一方、その内部の炭素（カーボン）が臭い、ガス及び化学物質を吸収し、又酸化する。プレフィルター６６は、大きさが０．３ミクロン（μｍ）まで小さい粒状物を捕らえる主フィルター５６のマイクロろ過ＨＥＰＡ媒体６０を引き立たせる。ＨＥＰＡフィルター５６を通過する微小生物は、次に殺菌用の紫外線灯８８により殺される又は滅菌される。
【００７３】
作動に際し、使用者は、モーター速度制御ノブ１６６をオフ位置２０３ａから所望の速度設定位置２０３ｂ、２０３ｃ、２０３ｄに回転させるか、或いは自動機能位置２０３ｅへ回転させることで空気清浄器１０を起動する（図１５）。使用者が自動機能位置２０３ｅを選択する場合は、空気クオリティセンサー１８０はサンプリング室１８２内に吸引された空気から大気の質を読み取る。更に詳細には、レセプター１９８により受光された赤外線量が、内部に含有されている粒状物１９９の数に基づいて空気の質の示度を提供する。次に、空気クオリティ信号が空気クオリティセンサー１８０からコントローラー２００へ送られる。空気クオリティ信号を基に、コントローラー２００はファン７８を駆動するモーター７７の速度を変更する。
【００７４】
ファン７８は、大気を、空気入口３６を通して軸方向に吸引させ、又最初に比較的大きい粒状物を除去するためにプレフィルター６６を通して流す。次の段階で、その空気は更に清浄にされ、ここで、大きさが０．３ミクロン（μｍ）まで小さい粒状物がＨＥＰＡフィルター５６により除去される。こうして清浄化された空気は、ろ過室１４からブロアー室１６へハウジング１２を通して流され、次いで、ファン７８の作動により紫外線室１８内へと流れる。紫外線室１８内で、紫外線灯８８はフィルターアセンブリ３８を通過したかもしれない残りの微生物の実質的に全てを滅菌する又は殺す。次に、その清浄化された空気は、出口グリル１０６を通過する。先に詳細に説明した如く、出口グリル１０６は、空気を通過させるが、ダメージを与える紫外線は通過させない。
【００７５】
従って、本発明の空気清浄器１０は、潜在的にダメージを与える紫外線光線から使用者を保護する一方、ろ過と紫外線放射によって大気の多段階の清浄化をもたらすポータブルな内蔵型ユニットを提供することが理解されるであろう。
【００７６】
本明細書で説明した装置の形態は、本発明の好適な実施態様を構成するが、本発明はこの厳密な装置の形態に限定されることはなく、添付の特許請求の範囲に規定されている本発明の範囲から逸脱することなく本装置において変更をなし得ることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【図１】
図１は本発明の空気清浄器の上部、前部及び左側面から見た斜視図である。
【図２】
図２は本発明の空気清浄器の分解斜視図である。
【図３】
図３は本発明の空気清浄器の正面図である。
【図４】
図４は本発明の空気清浄器の右側面図である。
【図５】
図５は本発明の空気清浄器の平面図である。
【図６】
図６は本発明の空気清浄器の一部切欠き背面図である。
【図７】
図７は図３の線７−７に沿った断面図である。
【図８】
図８は本発明の空気清浄器上部の部分分解斜視図である。
【図９】
図９は図８の線９−９に沿った断面図である。
【図１０】
図１０は入口グリル安全スイッチを示す図４の一部切欠き詳細図である。
【図１１】
図１１は出口グリル安全スイッチを示す図８の詳細図である。
【図１２】
図１２は閉鎖位置にあって空気クオリティセンサーを覆うアクセスドアを示す本発明の空気清浄器の左側面の詳細図である。
【図１３】
図１３は開放位置にあって空気クオリティセンサーを露出させたアクセスドアを示す本発明の空気清浄器の左側面の詳細図である。
【図１４】
図１４は本発明の空気清浄器の好適な実施態様における各種電気部品の相互接続を図示したブロック図である。
【図１５】
図１５は本発明の空気清浄器の好適な実施態様における制御盤の詳細図である。
【図１６】
図１６はフィルター点検ゲージとフィルター点検ゲージ収納区画の部分分解斜視図である。

Claims (25)

1. 空気入口、空気出口、及び前記空気入口と前記空気出口とを相互に連結する空気流路を支持するハウジングと、
   前記ハウジング内に支持され、前記空気入口から前記空気出口へ前記空気流路を通して空気を付勢するためのブロアーアセンブリと、
   前記空気流路内に配設され、前記空気出口の近傍に配置された紫外線光源と、
   前記空気入口と前記紫外線光源との中間の前記空気流路内に配設された第１空気フィルターと、
   前記空気出口の近傍で前記ハウジングにより支持された出口グリルであって、空気に対して透過性であり、紫外線に対して実質的に不透過性である出口グリルと、
   を有することを特徴とする空気清浄器。
2. 前記出口グリルは、複数の実質的に整列されたブレードと、前記複数のブレードの中間に画成され、実質的に前記空気出口を通した前記紫外線光源からの紫外線の通過を阻止しつつ、前記空気出口を通した前記空気流路からの空気の通過を許す複数の回旋状通路と、を備えるルーバーアセンブリを有することを特徴とする請求項１の空気清浄器。
3. 前記各ブレードは、対向する凹状外面及び凸状外面を備える本体を有し、前記凹状外面は、隣接するブレードの前記凸状面に隣接して配置されることを特徴とする請求項２の空気清浄器。
4. 前記紫外線光源は、前記空気流路に対して実質的に垂直な面内に配向された紫外線灯を有することを特徴とする請求項１の空気清浄器。
5. 更に、前記出口グリルと係合可能な出口安全スイッチを有し、前記出口安全スイッチは、前記紫外線光源を選択的に非作動とするために前記紫外線光源に作動可能に接続されることを特徴とする請求項１の空気清浄器。
6. 更に、
   前記空気入口の近傍に支持された入口グリルと、
   前記入口グリルと係合可能な入口安全スイッチであって、前記ブロアーアセンブリを選択的に非作動とするために前記ブロアーアセンブリと作動可能に接続される入口安全スイッチと、
   を有することを特徴とする請求項５の空気清浄器。
7. 更に、
   前記第１フィルターにより支持された固定手段と、
   前記第１フィルターの前記固定手段により取り外し可能に支持された第２フィルターと、
   を有することを特徴とする請求項１の空気清浄器。
8. 前記第１フィルターはＨＥＰＡフィルターを有し、前記第２フィルターはカーボンメッシュフィルターを有し、前記ＨＥＰＡフィルターは前記カーボンメッシュフィルターの下流に配置されることを特徴とする請求項１の空気清浄器。
9. 前記ブロアーアセンブリは、モーターと、前記モーターに作動可能に接続された遠心ファンと、を有し、前記遠心ファンは、前記空気入口と実質的に同軸的に整列された回転軸を有することを特徴とする請求項１の空気清浄器。
10. 更に、
    前記ブロアーアセンブリに作動可能に接続され、前記空気流路を通した空気の移動を制御するためのコントローラーと、
    前記ハウジングにより支持されたサンプリング室、前記サンプリング室と連通する光学的エミッター、及び前記サンプリング室と連通し、前記光学的エミッターから出射された光を検出するための光学的レセプターを備える空気クオリティセンサーと、
    を有し、前記空気クオリティセンサーは、前記サンプリング室内の空気の質を示す信号を前記コントローラーに供給し、前記コントローラーは、前記信号に応答して前記ブロアーアセンブリの作動を選択的に調整することを特徴とする請求項１の空気清浄器。
11. 更に、
    前記サンプリング室内に取り外し可能に受容されるのに適合され、前記光学的エミッター及び前記光学的レセプターを清掃するためのクリーニング部材と、
    前記ハウジングにより支持され、前記クリーニング部材を取り外し可能に収納するための収納区画と、
    を有することを特徴とする請求項１０の空気清浄器。
12. 更に、前記空気出口の近傍に取り外し可能に配置され、空気の流れの示度を提供するフィルター点検ゲージを有することを特徴とする請求項１の空気清浄器。
13. 更に、前記ハウジングにより支持され、前記フィルター点検ゲージを取り外し可能に収納するための収納区画を有することを特徴とする請求項１２の空気清浄器。
14. 前記ハウジングは、後壁と、前記ハウジングを外部物体から所定の距離に保持するための前記後壁から外方向に延在するスペーサーと、を有することを特徴とする請求項１の空気清浄器。
15. 更に、前記紫外線光源と視覚的連通状態にある窓を有し、前記窓は紫外線をフィルター処理するためのカバーを有することを特徴とする請求項１の空気清浄器。
16. 空気入口、空気出口、及び前記空気入口と前記空気出口とを相互に連結する空気流路を支持するハウジングと、
    前記ハウジング内に支持され、前記空気入口から前記空気出口へ前記空気流路を通して空気を付勢するためのブロアーアセンブリと、
    前記空気流路内に配設され、前記空気出口の近傍に配置された紫外線光源と、
    前記空気出口の近傍で前記ハウジングにより支持された出口グリルであって、複数の実質的に整列されたブレードと、前記複数のブレードの中間に画成され、実質的に前記空気出口を通した前記紫外線光源からの紫外線の通過を阻止しつつ、前記空気出口を通した前記空気流路からの空気の通過を許す複数の回旋状通路と、を備える出口グリルと、
    を有することを特徴とする空気清浄器。
17. 前記各ブレードは、対向した長手方向に延在する側縁部と、前記側縁部の中間において長手方向に延在する中間部と、を備える本体を有し、
    前記各ブレードの前記側縁部は、前記ブレード群のうち隣接する１つのブレードの前記中間部と横方向に重なることを特徴とする請求項１６の空気清浄器。
18. 前記出口グリルは更に、一対の実質的に平行な側部レールを有し、
    前記各ブレードは、対向する端縁部を備える本体と、該各端縁部から外方向に延在し、前記各側部レールに固定されたタブと、を有することを特徴とする請求項１６の空気清浄器。
19. 空気入口、空気出口、及び前記空気入口と前記空気出口とを相互に連結する空気流路を支持するハウジングと、
    前記ハウジング内に支持され、前記入口端部から前記出口端部へ前記空気流路を通して空気を付勢するためのブロアーアセンブリと、
    前記空気流路内に配設された空気フィルターと、
    前記空気出口の近傍に取り外し可能に配置され、空気流量の示度を提供するためのフィルター点検ゲージと、
    を有することを特徴とする空気清浄器。
20. 更に、前記ハウジングにより支持され、前記フィルター点検ゲージを収納するための収納区画を有することを特徴とする請求項１９の空気清浄器。
21. 更に、前記空気出口の近傍で前記ハウジングにより支持され、前記フィルター点検ゲージを取り外し可能に受容するための凹部を備える出口グリルを有することを特徴とする請求項１９の空気清浄器。
22. 前記フィルター点検ゲージは、円筒管と、前記円筒管内に摺動可能に収容され、前記フィルター点検ゲージを通した空気の流れに応答して移動するためのインジケーターと、を有することを特徴とする請求項１９の空気清浄器。
23. 空気入口、空気出口、及び前記空気入口と前記空気出口とを相互に連結する空気流路を支持するハウジングと、
    前記ハウジング内に支持され、前記空気入口から前記空気出口へ前記空気流路を通して空気を付勢するためのブロアーアセンブリと、
    前記空気流路内に配設された第１フィルターと、
    前記第１フィルターにより支持された固定手段と、
    前記第１フィルターの前記固定手段により取り外し可能に支持された第２フィルターと、
    を有することを特徴とする空気清浄器。
24. 前記固定手段は、前記第２フィルター内に形成されたループ群と係合するための複数のフックを有することを特徴とする請求項２３の空気清浄器。
25. 更に、前記第１フィルターの周りの空気の流れを阻止するための、前記第１フィルターにより支持された弾性ガスケットを有することを特徴とする請求項２３の空気清浄器。

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