JP2004510049A - 紙及び/又は板紙の製造又は更なる処理において使用されるロールのロールシェルを製造するための方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、紙及び/又は板紙の製造又は更なる処理において使用されるロールのロールシェルを製造するための方法に関する。当該方法において、ロールシェルのシェルブランクは鋼から成り、シェルブランクは、硬化処理、焼入れ処理、焼戻し処理のための加熱を含む熱処理の対象となる。本発明によれば、前記熱処理において、焼入れが実行され、硬化がロールシェルの外表面から内部へ直接的方法でなされる。焼入れが実行され、ニュートラル又は圧縮応力がロール表面で作られ、ロール表面の引張応力の形成が焼入れ手段によって防止される。
Description
【0001】
本発明は、ロールシェルを製造するための方法に関し、特に、本発明は、例えば、高温に加熱されるように実務上動作する所謂サーモロールの如き加熱可能なロールのロールシェルを製造するための方法に関する。
【0002】
より具体的には、本発明は、紙及び/又は板紙の製造又は更なる処理において使用されるロールのロールシェルを製造するための方法に関し、当該方法において、ロールシェルのシェルブランクは鋼から成り、シェルブランクは、硬化処理、焼入れ処理、焼戻し処理のための加熱を含む熱処理の対象となる。
【0003】
従来技術において、誘導によって錬鋼シェルが表面硬化の対象となる解決が知られている。しかしながら、これの無視できない欠点は、当該方法は著しく費用がかかり、加えて、長く大径のロールブランクは誘導によって経済的に硬化できないことである。誘導による表面硬化は、高価な付属設備を硬化のためだけに配置することを要求する。例えば、摩耗抵抗ハード塗工等、誘導によって経済的に硬化できない大径ロールを別個に設けなければならなかった。例えば、大径ロールブランクの焼入れが水盤へ実行されると、シェルの両側は硬化に耐え、引張応力が表面に創出される。破損のリスクのために、内部応力がロール表面に残っている場合は、それは極めて有害である。
【0004】
従来技術に関し、ロングニップカレンダ掛けにおける紙仕上げ方法を説明する米国特許第5,546,856号を更に参照されたい。ロングニップカレンダは、一般的にニップが加熱鋼ロールとベルトとの間に形成されたカレンダを意味する。ロングニップカレンダにおけるニップ圧は、機械の幅方向、例えばCD方向に調整され、例えば紙厚がプロファイルされる。ロングニップカレンダは、ベルトが通過し、サーモロールのための裏当てロールとして仕える1つのニップロールの周りで補助ロールによって案内されるベルトカレンダで形成されてもよい。このように、ロングニップは、サーモロールとベルトを負荷するニップロールとの間で形成される。最も普通のロングニップカレンダは、シューカレンダであり、ベルトが固定支持構造の周りを走行するように配列され、ベルトは、ベルトのループの内部に位置され支持構造において支持される負荷シューによってサーモロールに対して負荷される。シューカレンダにおいて、ロングニップは、サーモロールとベルトを負荷するシューとの間に形成される。このように、シューカレンダの負荷シューはニップ長を決定する。
【0005】
従来技術に示され使用されているシューカレンダでは、ニップ長は典型的には50−70mmの範囲であり、例えばニップにおけるウエブの滞在時間は10msより相当に低い。シューロールの裏当てロールとして仕えるサーモロールの表面温度は70−300℃の範囲であり、ニップの最大圧力は5−10MPaの範囲である。シューカレンダのカレンダベルトの硬さは70−100ShAの範囲である。約270mmのより長いニップは、シューロールに基づくプレスにおいて使用されている。
【0006】
本発明によるロールの製造方法は、従来技術によるロングニップにおいて使用されるロールの製造における使用には適していない。
【0007】
本発明の目的は、ロールシェルの製造の新規な方法を提供することにあり、従来技術における欠点及び問題を避ける又は少なくとも実質的に減少することにある。この目的を達成するために、本発明は主として、熱処理において、焼入れが実行され、硬化がロールシェルの外表面から内部へ直接的方法でなされることを特徴とする。
【0008】
本発明によれば、サーモロールの管状のシェルは、例えば所望の特性を得るために錬鋼ブランクが先ず作られその後適切な方法で熱処理された焼入れ及び焼戻し鋼の如き、鋼合金から成る。熱処理は、オーステナイトの形成及び分解が発生する方法で実行される。熱処理の目的は、硬く摩耗抵抗のある表面を備えたロールシェルを備えることにあり、ロールは、例えばカレンダにおける加熱可能なロールとしての使用に適している。一方、生産される表面及びロールの材料の基礎構造は、塗工及び/又は非塗工に適してするようにされている。更に、熱処理の後にロールの材料の特性は、急激な温度変化の結果としてロールが破壊するという有害な応力がロールシェルにおいてないようになる。
【0009】
本発明によるロールシェルは、1つの極めて便利なグレードである34NiCrMo6鋼が製造に適するように、例えば焼入れ及び焼戻し合金鋼等の良好硬化鋼で製造される。シェルブランク(鋼ブランク)が作られたときに、ブランクがオーステナイトの形成温度を超える高温、即ち約820−920℃の範囲へと硬化のために加熱する対象となるように熱処理されて、所望の特性が得られる。例えば構造におけるマルテンサイトを形成するための如くブランクを硬化するために、その後ブランクの焼入れがなされる。焼入れは、例えば水盤の如き媒体を硬化するために実行される。媒体は、液体でもよく、例えば、水又は液体混合物、ガス混合物、又は液体又はガス混合物の組合せであってもよい。焼入れはまた、流動層法によって実行されてもよい。焼入れの前に、シェルブランク端が閉じ、又は水又は他の焼入れ媒体が他の手段によってブランクの内部へ、ブランクの内表面へ到達することが防止される。これは、焼入れに関連し、硬化、例えばマルテンサイトの形成は、シェルブランクの外表面からのみ始まり、そこから冷却が材料において内へ直接的な方法で続行するという利益をもたらす。引き続き、本発明では、ルールとしてロール材料の内部分は、如何なる速度でも完全に硬化されない。本発明において例えば、材料の壁の硬化が抑制されると、原材料の摩耗抵抗が上昇する。焼入れ後、残留応力の焼戻し及び再生が実行される。本発明の方法によれば製造された時に、ロールシェルは冶金的に極めて安定に作られる。もし、本発明が特にサーモロールシェルの製造のために意図されていれば、シェルは加熱媒体の循環のための貫通によって追加的に提供される。これらの孔又は穴は硬化の前又は後にロールシェル中に形成されてもよい。
【0010】
このように、マルテンサイト構造からベイナイト或いはベイナイト−マルテンサイト或いはベイナイト−フェライト構造又はこれらの組合せへの材料の微細構造の変化は、非階段的に発生する。冷却経過により材料の容積における増加は表面から内部への方向において小さくなるため、これは、ニュートラル又は圧縮応力が有利にもシェルの外表面中で形成されることを可能とし、そこから冷却が開始する。ニュートラル応力状況又は圧縮応力が外表面で創出されるため、使用される仕上げロールにおいて温度の突然の変化が発生するときでさえも、シェルは破損又は破壊されない傾向にある。このような変化は、例えば、水のような液体が熱いロール表面へ通過する場合に可能となる。もし、引張応力が表面に残留している場合は、熱いロールの急速冷却が、ロールの破壊を引き起こす。ロールの表面における引張応力の形成は、本発明によって防止される。
【0011】
以下において、ロールシェルの1つの製造方法を例によって説明する。
材料として使用される鋼
−DIN34NiCrMo6,番号確認1.6582
分析
−C% 0.30−0.38,Si%<0.4,Mn%0.5−0.8,P%<0.035,S%<0.035,Cr%1.3−1.7,Mo%0.15−0.30,Ni%1.3−1.7
機械的値
−引張強さ 1000−1200N/mm2
−横断された引張テストバーからの伸び<12%
−硬さ350−500HV20
−熱抵抗300℃約−15%
表面における微細構造
−100%焼戻しマルテンサイト
鋼の溶融は、電気アーク炉(EAF)内でなされ、温度の設定と同様に適切に合金にすることが、電磁スターリングを備えたホールディング炉(LF)でなされる。鋳造が、インゴットモールドへの運転している鋳物によって実行される。鋳物が凝縮され約600℃に冷却されると、それは鍛冶場へ移動され、その熱炉で鍛造が開始され炉の温度である約1200−1285℃へ加熱される。
【0012】
ロールシェル(管)は、自由鍛造として鍛造による鋳造によって作成される。有利にも、頑丈な油圧が鍛造に用いられ、それは頑丈な道具を用いることを可能とし、それによって鋳造の中部における低密度が圧縮される。管状の鍛造においては、中部における低密度部分が分離され、作られるべき中心孔のためにブランクが形成される。スラグ材料および鋳造において集められた他の欠点が、鍛造との関係で鋳造量から取り除かれる。管状の鍛造物の製造は、心棒におけるプレスによって行われる。上述の方法による鍛造では、ロール管の変形度合いが均一的に良好になされ得る。
【0013】
鍛造後、熱処理が実行され、大気での最初の冷却となる。これは直ちに820−920℃へと正常化することによって引き続かれ、そこから冷却が大気へ自由になされる。その後直ちに、ソフトアニーリングが約630−770℃で実行され、冷却によって室温へと引き続かれる。このように、加熱処理された鋼は、細粒で、焼入れ及び焼戻し処理のためにソフトアニールされる。
【0014】
ブランク表面はクリーンにならなければならないため、ブランクは、所望の強さ/硬さレベルへ焼入れ及び焼戻しされる前に粗加工の対象となる。この関係で、通常は大量の材料が取り除かれなければならないため、ソフトアニーリングが効果的である。焼入れ及び焼戻し、例えば、オーステナイト範囲への加熱及び硬化後の焼戻しが炉で実行される。焼入れは、例えば、油盤又は水盤の如き液体盤へと実行されてもよく、大気盤として実行されてもよい。断片の強度レベル要求は高いので、ロールブランクシェルが水へと焼入れされることは有利である。焼戻しは、焼入れ後直ちに、約340−660℃の温度で実行される。所謂サーモロールのロールシェルの製造の問題であるので、シェルは、更に仕上げられたロールにおける加熱媒体の循環のための実質的に軸周辺穴によって備えられる。これらの周辺穴は、シェルが焼入れ及び焼戻し状態にある場合に作られてもよい。
【0015】
本発明は、上述の説明や特別な動作モードに限定されるものではなく、請求項の記載によって定められる発明的アイディアの範囲内で異なる動作モードを変えてもよい。
本発明は、ロールシェルを製造するための方法に関し、特に、本発明は、例えば、高温に加熱されるように実務上動作する所謂サーモロールの如き加熱可能なロールのロールシェルを製造するための方法に関する。
【0002】
より具体的には、本発明は、紙及び/又は板紙の製造又は更なる処理において使用されるロールのロールシェルを製造するための方法に関し、当該方法において、ロールシェルのシェルブランクは鋼から成り、シェルブランクは、硬化処理、焼入れ処理、焼戻し処理のための加熱を含む熱処理の対象となる。
【0003】
従来技術において、誘導によって錬鋼シェルが表面硬化の対象となる解決が知られている。しかしながら、これの無視できない欠点は、当該方法は著しく費用がかかり、加えて、長く大径のロールブランクは誘導によって経済的に硬化できないことである。誘導による表面硬化は、高価な付属設備を硬化のためだけに配置することを要求する。例えば、摩耗抵抗ハード塗工等、誘導によって経済的に硬化できない大径ロールを別個に設けなければならなかった。例えば、大径ロールブランクの焼入れが水盤へ実行されると、シェルの両側は硬化に耐え、引張応力が表面に創出される。破損のリスクのために、内部応力がロール表面に残っている場合は、それは極めて有害である。
【0004】
従来技術に関し、ロングニップカレンダ掛けにおける紙仕上げ方法を説明する米国特許第5,546,856号を更に参照されたい。ロングニップカレンダは、一般的にニップが加熱鋼ロールとベルトとの間に形成されたカレンダを意味する。ロングニップカレンダにおけるニップ圧は、機械の幅方向、例えばCD方向に調整され、例えば紙厚がプロファイルされる。ロングニップカレンダは、ベルトが通過し、サーモロールのための裏当てロールとして仕える1つのニップロールの周りで補助ロールによって案内されるベルトカレンダで形成されてもよい。このように、ロングニップは、サーモロールとベルトを負荷するニップロールとの間で形成される。最も普通のロングニップカレンダは、シューカレンダであり、ベルトが固定支持構造の周りを走行するように配列され、ベルトは、ベルトのループの内部に位置され支持構造において支持される負荷シューによってサーモロールに対して負荷される。シューカレンダにおいて、ロングニップは、サーモロールとベルトを負荷するシューとの間に形成される。このように、シューカレンダの負荷シューはニップ長を決定する。
【0005】
従来技術に示され使用されているシューカレンダでは、ニップ長は典型的には50−70mmの範囲であり、例えばニップにおけるウエブの滞在時間は10msより相当に低い。シューロールの裏当てロールとして仕えるサーモロールの表面温度は70−300℃の範囲であり、ニップの最大圧力は5−10MPaの範囲である。シューカレンダのカレンダベルトの硬さは70−100ShAの範囲である。約270mmのより長いニップは、シューロールに基づくプレスにおいて使用されている。
【0006】
本発明によるロールの製造方法は、従来技術によるロングニップにおいて使用されるロールの製造における使用には適していない。
【0007】
本発明の目的は、ロールシェルの製造の新規な方法を提供することにあり、従来技術における欠点及び問題を避ける又は少なくとも実質的に減少することにある。この目的を達成するために、本発明は主として、熱処理において、焼入れが実行され、硬化がロールシェルの外表面から内部へ直接的方法でなされることを特徴とする。
【0008】
本発明によれば、サーモロールの管状のシェルは、例えば所望の特性を得るために錬鋼ブランクが先ず作られその後適切な方法で熱処理された焼入れ及び焼戻し鋼の如き、鋼合金から成る。熱処理は、オーステナイトの形成及び分解が発生する方法で実行される。熱処理の目的は、硬く摩耗抵抗のある表面を備えたロールシェルを備えることにあり、ロールは、例えばカレンダにおける加熱可能なロールとしての使用に適している。一方、生産される表面及びロールの材料の基礎構造は、塗工及び/又は非塗工に適してするようにされている。更に、熱処理の後にロールの材料の特性は、急激な温度変化の結果としてロールが破壊するという有害な応力がロールシェルにおいてないようになる。
【0009】
本発明によるロールシェルは、1つの極めて便利なグレードである34NiCrMo6鋼が製造に適するように、例えば焼入れ及び焼戻し合金鋼等の良好硬化鋼で製造される。シェルブランク(鋼ブランク)が作られたときに、ブランクがオーステナイトの形成温度を超える高温、即ち約820−920℃の範囲へと硬化のために加熱する対象となるように熱処理されて、所望の特性が得られる。例えば構造におけるマルテンサイトを形成するための如くブランクを硬化するために、その後ブランクの焼入れがなされる。焼入れは、例えば水盤の如き媒体を硬化するために実行される。媒体は、液体でもよく、例えば、水又は液体混合物、ガス混合物、又は液体又はガス混合物の組合せであってもよい。焼入れはまた、流動層法によって実行されてもよい。焼入れの前に、シェルブランク端が閉じ、又は水又は他の焼入れ媒体が他の手段によってブランクの内部へ、ブランクの内表面へ到達することが防止される。これは、焼入れに関連し、硬化、例えばマルテンサイトの形成は、シェルブランクの外表面からのみ始まり、そこから冷却が材料において内へ直接的な方法で続行するという利益をもたらす。引き続き、本発明では、ルールとしてロール材料の内部分は、如何なる速度でも完全に硬化されない。本発明において例えば、材料の壁の硬化が抑制されると、原材料の摩耗抵抗が上昇する。焼入れ後、残留応力の焼戻し及び再生が実行される。本発明の方法によれば製造された時に、ロールシェルは冶金的に極めて安定に作られる。もし、本発明が特にサーモロールシェルの製造のために意図されていれば、シェルは加熱媒体の循環のための貫通によって追加的に提供される。これらの孔又は穴は硬化の前又は後にロールシェル中に形成されてもよい。
【0010】
このように、マルテンサイト構造からベイナイト或いはベイナイト−マルテンサイト或いはベイナイト−フェライト構造又はこれらの組合せへの材料の微細構造の変化は、非階段的に発生する。冷却経過により材料の容積における増加は表面から内部への方向において小さくなるため、これは、ニュートラル又は圧縮応力が有利にもシェルの外表面中で形成されることを可能とし、そこから冷却が開始する。ニュートラル応力状況又は圧縮応力が外表面で創出されるため、使用される仕上げロールにおいて温度の突然の変化が発生するときでさえも、シェルは破損又は破壊されない傾向にある。このような変化は、例えば、水のような液体が熱いロール表面へ通過する場合に可能となる。もし、引張応力が表面に残留している場合は、熱いロールの急速冷却が、ロールの破壊を引き起こす。ロールの表面における引張応力の形成は、本発明によって防止される。
【0011】
以下において、ロールシェルの1つの製造方法を例によって説明する。
材料として使用される鋼
−DIN34NiCrMo6,番号確認1.6582
分析
−C% 0.30−0.38,Si%<0.4,Mn%0.5−0.8,P%<0.035,S%<0.035,Cr%1.3−1.7,Mo%0.15−0.30,Ni%1.3−1.7
機械的値
−引張強さ 1000−1200N/mm2
−横断された引張テストバーからの伸び<12%
−硬さ350−500HV20
−熱抵抗300℃約−15%
表面における微細構造
−100%焼戻しマルテンサイト
鋼の溶融は、電気アーク炉(EAF)内でなされ、温度の設定と同様に適切に合金にすることが、電磁スターリングを備えたホールディング炉(LF)でなされる。鋳造が、インゴットモールドへの運転している鋳物によって実行される。鋳物が凝縮され約600℃に冷却されると、それは鍛冶場へ移動され、その熱炉で鍛造が開始され炉の温度である約1200−1285℃へ加熱される。
【0012】
ロールシェル(管)は、自由鍛造として鍛造による鋳造によって作成される。有利にも、頑丈な油圧が鍛造に用いられ、それは頑丈な道具を用いることを可能とし、それによって鋳造の中部における低密度が圧縮される。管状の鍛造においては、中部における低密度部分が分離され、作られるべき中心孔のためにブランクが形成される。スラグ材料および鋳造において集められた他の欠点が、鍛造との関係で鋳造量から取り除かれる。管状の鍛造物の製造は、心棒におけるプレスによって行われる。上述の方法による鍛造では、ロール管の変形度合いが均一的に良好になされ得る。
【0013】
鍛造後、熱処理が実行され、大気での最初の冷却となる。これは直ちに820−920℃へと正常化することによって引き続かれ、そこから冷却が大気へ自由になされる。その後直ちに、ソフトアニーリングが約630−770℃で実行され、冷却によって室温へと引き続かれる。このように、加熱処理された鋼は、細粒で、焼入れ及び焼戻し処理のためにソフトアニールされる。
【0014】
ブランク表面はクリーンにならなければならないため、ブランクは、所望の強さ/硬さレベルへ焼入れ及び焼戻しされる前に粗加工の対象となる。この関係で、通常は大量の材料が取り除かれなければならないため、ソフトアニーリングが効果的である。焼入れ及び焼戻し、例えば、オーステナイト範囲への加熱及び硬化後の焼戻しが炉で実行される。焼入れは、例えば、油盤又は水盤の如き液体盤へと実行されてもよく、大気盤として実行されてもよい。断片の強度レベル要求は高いので、ロールブランクシェルが水へと焼入れされることは有利である。焼戻しは、焼入れ後直ちに、約340−660℃の温度で実行される。所謂サーモロールのロールシェルの製造の問題であるので、シェルは、更に仕上げられたロールにおける加熱媒体の循環のための実質的に軸周辺穴によって備えられる。これらの周辺穴は、シェルが焼入れ及び焼戻し状態にある場合に作られてもよい。
【0015】
本発明は、上述の説明や特別な動作モードに限定されるものではなく、請求項の記載によって定められる発明的アイディアの範囲内で異なる動作モードを変えてもよい。
Claims (8)
- 紙及び/又は板紙の製造又は更なる処理において使用されるロールのロールシェルを製造するための方法であって、
前記ロールシェルのシェルブランクは鋼から成り、シェルブランクは、硬化処理、焼入れ処理、焼戻し処理のための加熱を含む熱処理の対象となる当該方法において、
前記熱処理において、焼入れが実行され、硬化がロールシェルの外表面から内部へ直接的方法でなされることを特徴とする方法。 - 前記焼入れは、媒体へ実行されることを特徴とする請求項1記載の方法。
- 前記焼入れにおいて、前記焼入れ媒体は、前記ロールシェルの前記内部の表面に達することが防止されることを特徴とする請求項2記載の方法。
- 前記焼入れは、液体及び/又はガス混合物へ実行されることを特徴とする請求項1乃至3いずれか一項記載の方法。
- 前記焼入れは、流動層法によって実行されることを特徴とする請求項1乃至4いずれか一項記載の方法。
- 前記焼入れが実行され、ニュートラル又は圧縮応力が前記ロールの前記表面で作られることを特徴とする請求項1乃至5いずれか一項記載の方法。
- 前記ロールの前記表面における引張応力の形成が焼入れよって防止されることを特徴とする請求項1乃至6いずれか一項記載の方法。
- 前記ロールシェルは、熱処理の前又は後に、主として軸方向に延びている孔又は均等の穴を通じて備えられることを特徴とする請求項1乃至7いずれか一項記載の方法。
Applications Claiming Priority (2)
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FI20002045A FI109720B (fi) | 2000-09-15 | 2000-09-15 | Menetelmä paperin ja/tai kartongin valmistuksessa tai jatkokäsittelyssä käytettävän telan telavaipan valmistamiseksi |
PCT/FI2001/000792 WO2002024964A1 (en) | 2000-09-15 | 2001-09-12 | Method for making a roll shell of a roll used in the manufacture or further processing of paper and/or board |
Publications (1)
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JP2004510049A true JP2004510049A (ja) | 2004-04-02 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2002529556A Pending JP2004510049A (ja) | 2000-09-15 | 2001-09-12 | 紙及び/又は板紙の製造又は更なる処理において使用されるロールのロールシェルを製造するための方法 |
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DE (1) | DE60112618T2 (ja) |
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DE112017005254A5 (de) * | 2016-10-18 | 2019-07-04 | Reifenhäuser GmbH & Co. KG Maschinenfabrik | Herstellverfahren für eine Glättwerkswalze, Verfahren zum Bereitstellen einer Glättwerksanlage, Glättwerkswalze und Glättwerksanlage |
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JPH01108313A (ja) * | 1987-10-21 | 1989-04-25 | Mazda Motor Corp | 鋳鉄鋳物の製造方法 |
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