JP2004509093A - 二つのエステルの連結生成 - Google Patents

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Abstract

【解決手段】本発明は、脂肪族アルコールの混合物を脂肪族カルボン酸と反応させそしてエステル化反応器の後ろに連結された蒸留塔の一つから取り出される側流をエステル化反応器に戻して蒸留で後処理することによって二種類のエステルを連結生成する方法に関する。純粋なエステル化合物がエステル化反応器の後ろに連結された蒸留塔の溜液部を通して得られる。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、脂肪族アルコールの混合物を脂肪族カルボン酸と反応させそして次にこの混合物を純粋なエステル化合物に蒸留後処理することにより二種類のエステルを連結生成することに関する。
【0002】
【従来の技術】
脂肪族アルコールとカルボン酸とのエステルは溶剤とした工業的に非常に重要である。例えば酢酸エチルまたは酢酸n−ブチルは染料および塗料工業において溶剤として広範に使用されている。セロファン、セルロイド、コロジオン綿および合成樹脂を製造する際にも脂肪族アルコールと脂肪族カルボン酸とのエステルが使用される。アクリル酸エステル、例えばブチルアクリレートまたは2−エチルヘキシルアクリレートは塗料および接着剤の分野並びに製紙、繊維および皮革加工においても特に有利に使用される。更にアクリル酸エステルはポリアクリレートの製造の際の重要なモノマーである。
【0003】
アルコールとカルボン酸との直接的なエステル化は有機化学の基本的操作の一つである。反応を所望のエステルの方向に誘導するためには、反応水を連続的に除くのが合目的的である。適する手段は例えば共沸蒸留、不活性ガスの導入下での反応混合物の加熱、減圧下または乾燥剤の存在で反応を実施することである。共沸蒸留は水と混和しない添加された共沸剤の存在下に行うことができる。しかしながら過剰に存在する酸またはアルコールを共沸剤として役立てることも可能である。この場合には、低沸点の成分が過剰であるように選択するのが合目的的である。
反応を触媒の不存在下で行うことができるが、高い温度および長い反応時間が必要とされる。両方の反応条件は酸性触媒を使用することによって穏やかにすることができる。硫酸の他に有機酸、例えばメタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸並びにポリスチレンスルホン酸のタイプのカチオン交換剤が特に有利な触媒である。
【0004】
所望のエステル化合物の重要な品質規準は、多くの用途分野にとって特定の限界値を超えてはならないアルコール含有量である。この品質要求を満足するためには、エステル化合物をしばしば要求される純度に蒸留する必要がある。
【0005】
英国特許第1,394,651号明細書によれば、エタノールとブタノールとの混合物を酢酸でエステル化し、次いでその粗混合物を蒸留により後処理した場合に、酢酸ブチルが得られる。英国特許第1,394,651号明細書から公知の方法によれば66.7重量%のエタノールと33.3重量%のブタノールとよりなる混合物のエステル化では、エステル化塔の頂部で生じる粗混合物が得られ、これから第一の蒸留塔で反応水の残留分および過剰のアルコールが分離されそして溜液取り出し部を経て第二の蒸留塔に送られ、そこでは頂部生成物として純粋な酢酸エチルが得られるそして溜液生成物として98.2%の純度の酢酸ブチルが得られる。
【0006】
エステル化合物を別々に製造するのに比較して、英国特許第1,394,651号明細書から公知の連結生成は少ない反応容積および蒸留容積である。それ故にこの連結生成では投資費用および水蒸気消費量が節約される。
【0007】
上記の長所にも係わらず、英国特許第1,394,651号明細書の提案に従って実施する蒸留法はn−ブタノールの残留含有量が著しく多い酢酸ブチルをもたらす。何故ならばエステル化塔を頂部から離れるn−ブタノール残留量の全てが酢酸ブチル精製領域に入るからである。しかしながら多くの用途分野にとってn−ブタノールの残留含有量ができるだけ少ない酢酸ブチルを提供することが必要である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
それ故に本発明の課題は、優れた純度および少ない原料アルコール残留量の二種類のエステル化合物が得られる、二種類のエステルを連結生成する方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この課題は、二種類の脂肪族アルコールの混合物を脂肪族カルボン酸と反応させそして粗エステル混合物を蒸留で後処理することによって二種類のエステルを連結生成する方法によって解決さえる。この方法は、エステル反応器を離れる粗エステル混合物を反応水の除去後に第一の蒸留塔に供給し、そこにおいて粗エステルの供給点の下方で高沸点アルコール成分含有側流を引き出しそしてエステル化反応器に戻し、エステル化反応器において高い沸点のエステル化合物を溜液部を通して引き出しそして頂部流出物を水分離後に第二の蒸留塔に供給し、そこにおいて溜液部を通して低い沸点のエステル化合物を引き出しそして頂部流出物を水の分離後にエステル化反応器に戻すことを特徴としている。
【0010】
驚くべきことに、本発明の方法によれば第一の蒸留塔または第二の蒸留塔の溜液部から引き出される所望の低沸点または高沸点エステル化合物が非常に僅かな原料アルコール残留量で得られる。これらは大抵の用途にとって十分な品質にあり、精製段階なしに使用することができる。
【0011】
本発明の方法は、炭素原子数1〜6の脂肪族カルボン酸と炭素原子数1〜10の脂肪族アルコールとで構成されるエステル化合物を連結生成することを可能とする。脂肪族カルボン酸エステルを製造するために使用されるカルボン酸は飽和または不飽和の環状カルボン酸であるが、カルボン酸エステルの使用範囲に依存して反応成分として環状カルボン酸もエステル合成に使用することもできる。カルボン酸エステルの酸成分としてのカルボン酸の例には蟻酸、酢酸、n−プロピオン酸、n−酪酸、イソ酪酸、n−ペンタン酸、2−メチル酪酸、3−メチル酪酸、2−メチルペンタン酸、2−エチル酪酸、n−ヘキサン酸、n−ヘプタン酸およびシクロヘキサンカルボン酸がある。不飽和脂肪族カルボン酸としてはアクリル酸が適する。
【0012】
原料として使用されるアルコールは工業的品質の化学品である。例えば非環状飽和モノアルコール、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、n−ペンタノール、2−メチルブタノール、3−メチルブタノール、n−ヘキサノール、n−ヘプタノール、2−エチルヘキサノール、n−ノナノール、イソノナノールおよびn−デカノールを使用する。環状の飽和モノアルコールの例にはシクロペンタノールおよびシクロヘキサノールがある。
【0013】
本発明の方法は、炭素原子数2〜5の脂肪族モノカルボン酸をそれぞれ1〜7個の炭素原子を有する2種類の脂肪族モノアルコールの混合物でエステル化することによって得られるカルボン酸エステルを連結生成するために使用するのに特に適している。モノカルボン酸およびアルコール混合物の両方の成分はそれらの沸点に関してあるいは排出すべき水の存在下で生成する共沸混合物に関しても、モノカルボン酸が3種類の原料化合物のもとで最も高い沸点を有するように選択される。
【0014】
原料化合物のかゝる選択が、カルボン酸が全てエステル化反応器に保持し続けることを保証する。
【0015】
二種類のカルボン酸エステルを連結生成するために使用される二種類のアルコールの混合物はその組成において広い範囲で変更することができる。一般にアルコール混合物の組成は、使用するアルコール混合物の総重量を規準としてそれぞれのアルコールに関して90:10重量%〜10:90重量%の範囲内、好ましくは80:20重量%〜20:80重量%、特に好ましくは70:30重量%〜30:70重量%の範囲にある。共沸混合物がその水要求量に関して有利に補充されるアルコール混合物を用いて実施するのが有利である。
【0016】
酢酸エチルおよび−ブチルの連結生成の場合には、使用すべきアルコール混合物の総量を規準として70重量%のエタノール成分および30重量%のブタノール成分を含有するアルコール混合物を使用する場合に特に有利な共沸混合物を得ることができる。酢酸エチルおよび酢酸プロピルの連結生成の場合には、使用すべきアルコール混合物の総量を規準として80重量%のエタノール含有量および20重量%のイソプロパノール含有量の原料混合物を使用するのが、特に有利な共沸混合物を生成するために、有利である。
【0017】
エステル化反応器に供給されるアルコールの量は、未反応アルコールが一般に反応水からストリッピング除去されそして反応に戻されるので、一般にそれぞれの供給されるカルボン酸の当量数に相応する。それ故に連続的に実施されるエステル化反応の場合には、存在するカルボン酸の当量に相応するアルコールの量を使用すれば十分である。要するにアルコールは共沸混合物形成剤としても機能しそして反応水を除くための共沸成分としても役立つ。
【0018】
別の変法は、反応水を不活性ガスの導入下にまたは減圧下に除くことである。
【0019】
カルボン酸のアルコールでのエステル化は従来技術から公知の方法である。エステル化は触媒の不存在下で行うことができ、外部物質の添加が避けられるという長所を有している。この場合にはカルボン酸は同時にアルコールのための反応成分としておよび触媒として作用する。一般に、反応を十分に早い速度で進めさせるために、高い反応温度を維持しなければならない。更に過度な熱負荷はエステルの損傷および濃色への変色をもたらし得る。
【0020】
しかしながら一般には通例のエステル化触媒、例えば硫酸、リン酸、p−トルエンスルホン酸またはメタンスルホン酸を使用する。腐食現象を避けるかまたは防止するためには、メタン−またはp−トルエンスルホン酸を使用するのが特に有利である。エステル化触媒の濃度は反応混合物全体を規準として一般に0.5〜3重量%である。
【0021】
エステル化反応は一般に常圧または0.001〜0.3MPaの圧力および60〜180℃の範囲内の温度で実施する。それぞれの場合に調製するべき反応条件は、使用される原料および選択される変法に左右される。例えば触媒の存在下で反応を実施するかどうかまたは反応水の除去のために減圧をするかどうかに左右される。
【0022】
エステル化反応は、蒸留カンとも称される塔溜液部が反応容器として役立ちそしてそれに取り付けられた塔部が還流のためおよび既に生じたエステル化合物、未反応のアルコールおよび反応水の精留および除去のための蒸留塔として役立つエステル化反応塔で連続的に実施するのが有利である。その際にエステル化反応に続く精留が同時に蒸留カンにカルボン酸を完全に保持させる。塔内圧、塔温度および塔頂部で調整される還流比はそれぞれ使用する原料化合物に左右される。一般に常圧で実施される。塔温度、頂部温度および還流比は、流出されるエステル中に塔頂部を通してカルボン酸が入り込まず、同時に反応水が十分に排除される様に調整する。
【0023】
塔頂部を離れる混合物を凝縮しそして還流物としてエステル化搭に戻す部分を分離した後に相分離搭に通し、その際に反応水および有機相を互いに分離する。出発化合物の選択次第で還流物を共沸混合物を形成するために有機相または水性相を添加し補充する。生じる有機系の粗エステル混合物を次いで本発明に従って蒸留精製する。
【0024】
不連続法に従って容器中にまたは連続変法に従ってエステル化搭に得られる粗エステル混合物を次いで第一の蒸留搭に、好ましくは搭の中間域、特に好ましくは搭脚部から数えて第15〜25番目の間のトレーに供給する。高沸点のアルコール成分が富化されている物質流を粗エステルの供給点の下方、好ましくはストリッピング区域で、特に好ましくは搭の脚部から数えて第2〜10番目のトレーの間で引き出しそしてエステル化反応器に戻す。第一の蒸留搭の溜液部を通して純粋な高沸点エステル化合物、例えば酢酸ブチルを引き出し、他方、主として低沸点エステル化合物よりなる揮発性成分は僅かな割合の低沸点アルコールおよび残留水量と一緒にして、第一の蒸留搭の頂部から除かれる。第一の蒸留搭における搭温度、搭圧および還流比はそれぞれに分離すべきエステル混合物に依存している。
【0025】
第一の蒸留塔の塔頂部を離れる低沸点粗エステル、例えば酢酸エチルは凝縮され、そして第一の蒸留塔に戻すのに必要とされる割合を分離した後に相分離器に供給される。その際に残留水量が分離される。次いで有機系粗生成物を第二の蒸留塔で他の残留水量並びに低沸点アルコールの成分が除かれる。第二の蒸留塔への供給は好ましくは第二の蒸留塔の中間域、特に塔脚部から数えて第10〜20番目のトレーのところに行う。溜液部を通して純粋な低沸点エステル化合物、例えば純粋な酢酸エチルが引き出され、他方、塔頂生成物は第二の蒸留塔に戻すのに必要とされる割合を凝縮および分離後に初めて相分離器に供給される。有機相はエステル化反応器に戻される。アルコール化合物およびエステル化合物で飽和された水性相は凝縮した頂部生成物の相分離後にエステル化塔および第一の蒸留塔から得られる水性相と一緒にされそして後に連結された水のストリッピング除去塔で有機系成分が除かれる。その際に回収される原料アルコールはエステル化塔に戻される。
【0026】
2種類のエステル化合物の連結生成は、エステル化部分および後処理部分において塔が省かれていることによって投資費用を節約することができるので、特に経済的な方法である。蒸留塔の運転の減少が、水蒸気の消費量を低減し、このことが追加的なエネルギーの節約をもたらす。更に2つの蒸留プロセスが一つの制御だけで制御される。更に共沸混合物を利用することが水の更なる効果的な除去をもたらし、その結果僅かな水しか循環または蒸発させる必要がない。
【0027】
驚くべきことに蒸留塔からの溜液取り出し部を通して両方のエステル化合物が多くの用途にとって更なる精製段階なしに使用できる程に優れた純度で得ることができる。それ故に溜液部を通して純粋生成物を流し出すことで、主生成物の全部を再度蒸発させる必要がなく、かつ溜液部を通して引き出されるエステル化合物の品質を害することなしに、還流比並びに蒸留塔で使用される水蒸気を広い範囲で変更することができるので特に有利である。
【0028】
アルコール混合物の組成を使用するアルコール混合物の総量を規準としてそれぞれのアルコールについて90:10重量%〜10:90重量%の範囲にわたっていてもよい広い範囲で変更する場合ですら、本発明の方法によれば所望のエステル化合物が優れた純度で回収される。
【0029】
以下に本発明の例示的実施形態を図面に示したプロセスフローシート図によって更に詳細に説明する。本発明はこれに限定されない。
【0030】
方法の公知の部分は既に上述したので、ここでは引用番号だけを説明する:即ち、1は脂肪族カルボン酸、2および3はそれぞれ脂肪族アルコール、4は予備混合器、5は物質流、即ちエステル化塔7の溜液部に供給される出発混合物、6は触媒、7は溜液部に触媒を有するエステル化塔、8は相分離器、9は共沸混合物の補充部、物質流10は相分離器8から引き出される有機系粗混合物、物質流22は相分離器8から引き出される水性相である。
【0031】
本発明によれば物質流10は第一の蒸留塔11の中間域に供給される。連結生成に従って製造される両方のエステル化合物の内の高沸点を有する純粋なエステル化合物が蒸留塔11の溜液部を通して物質流12に引き出される。粗エステルの供給点より下方で、一部量の高沸点アルコールを含有する物質流13が蒸留塔11のストリッピング区域で側鎖取り出し部を経て取り出されそしてエステル化塔7の溜液部に循環される。頂部取り出し物質は蒸留塔11に戻すために必要とされる一部を凝縮しかつ分離した後に相分離器14に供給されそして有機相および水性相に分離される。有機相の物質流15は第二の蒸留塔16の中間域に供給され、他方、水性相の物質流17は排除される。純粋な低沸点エステル化合物は第二の蒸留塔の溜液取り出し物質流18を通して得られ、他方、揮発性成分は還流比にとって必要とされる割合を凝縮しそして分離した後に相分離器19に供給される。相分離器19を通して残留水の物質流20が取り出され、分離された有機相は物質流21としてエステル化塔7の溜液部に再び戻される。
【0032】
相分離器8、14および19で生じる水流22、17および20は一緒にし、次いでアルコールおよびエステル化合物の残留含有物は水ストリッピング塔によって公知の様に精製される。回収されるアルコールはエステル化塔に戻される。
【0033】
以下の実施例は本発明の方法を説明するが、本発明を限定するものではない。
【0034】
【実施例】
酢酸エチルおよび−ブチルの連結生成:
予備混合物機4においてエタノール1、ブタノール2および酢酸3を混合して、以下の百分率組成の混合物を得る:
Figure 2004509093
これを物質流5としてエステル化塔の溜液部に導入する。エステル化塔の溜液部は反応混合物全体を規準として2.0重量%のメタンスルホン酸を触媒6として含有する。45枚のトレーを備えたエステル化塔7を常圧で83℃の頂部温度で運転する。頂部生成物を凝縮させ、冷却しそして還流物としてエステル化塔7に戻す一部を分離した後に相分離器8に導入する。有機相から、2〜3の還流比が達成される程の多さの生成物9をエステル化塔の頂部に戻し、残りを以下の組成を有する物質流10として第一の蒸留塔11の(塔脚部から数えて)第20番目のトレーに供給する:
Figure 2004509093
蒸留塔11は常圧および74℃の頂部温度で運転する。蒸留塔11の頂部から凝縮後に、1〜2の還流比が保証される程の量の生成物を頂部に戻す。蒸留塔11の頂部で得られる残留生成物は相分離器14において有機相15および水性相17に分離する。相分離器14から除かれる物質流15は以下の組成を有している:
Figure 2004509093
蒸留塔11の(塔脚部から数えて)第5番目のトレーから以下の組成の側流13を取り出し:
Figure 2004509093
そしてエステル化塔7の溜液部に戻される。
【0035】
蒸留塔11の溜液部を通して以下の組成の純粋な酢酸ブチル(物質流12)が得られる:
Figure 2004509093
物質流15は常圧および69℃の頂部温度で運転される蒸留塔16の中間域(塔脚部から数えて第17番目のトレー)に供給する。塔16の溜液部を通して以下の組成の純粋な酢酸エチル(物質流18)が得られる:

Figure 2004509093
蒸留塔16の頂部引き出し物質から凝縮後に、3:1の還流比が達成される程の量の生成物を頂部に循環する。頂部生成物の残りの部分を相分離器19に導入する。分離された有機相は以下の組成の物質流21としてエステル化塔7の溜液部に戻される:
Figure 2004509093
相分離器8、14および19で生じる水流22、17および20は以下の組成を有している:
物質流22:
Figure 2004509093
物質流17、20:
Figure 2004509093
本発明の実施例が示す通り、二種類のエステル化合物を連結生成する場合、2つの蒸留塔11および16の溜液部を通して所望のエステル化生成物12および18が、更なる精製段階なしに殆どの用途分野で使用することができるほどの純度で得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
【符号の説明】
1・・・脂肪族カルボン酸
2,3・・それぞれ脂肪族アルコール
4・・・予備混合器
5・・・出発混合物の物質流
6・・・触媒
7・・・エステル化塔
8,14,19・・・相分離器
9・・・共沸混合物の補充部
10・・・相分離器8から引き出される有機系粗混合物の物質流
11・・・第一の蒸留塔
12・・・高沸点の純粋エステル化合物の物質流
13・・・高沸点アルコールを含有する物質流13
15・・・相分離器から引き出される有機相流
16・・・第二の蒸留塔16
17,20,22・・・水性相の物質流
18・・・純粋な低沸点エステル化合物の物質流
21・・・残留水の物質流

Claims (9)

  1. 二種類の脂肪族アルコールの混合物を脂肪族カルボン酸と反応させそして粗エステル混合物を蒸留で後処理することによって二種類のエステルを連結生成する方法において、エステル反応器を離れる粗エステル混合物を反応水の除去後に第一の蒸留塔に供給し、そこにおいて粗エステルの供給点の下方で高沸点アルコール成分含有側流を引き出しそしてエステル化反応器に戻し、エステル化反応器において高い沸点のエステル化合物を溜液部を通して引き出しそして頂部流出物を水分離後に第二の蒸留塔に供給し、そこにおいて溜液部を通して低い沸点のエステル化合物を引き出しそして頂部流出物を水の分離後にエステル化反応器に戻すことを特徴とする、上記方法。
  2. 側流を第一の蒸留塔から、粗エステル供給点より下方でストリッピング−セクションにおいて、好ましくは第2から第10段のトレーの所で取り出し、そしてエステル化反応器に戻す、請求項1に記載の方法。
  3. 粗エステル混合物を第一の蒸留塔の中間領域、好ましくは第一の蒸留塔の第15から25のトレーに供給する、請求項1または2に記載の方法。
  4. 第一の蒸留塔の頂部流出物を第二の蒸留塔の中間領域、好ましくは第二の蒸留塔の第10〜第20のトレーに供給する、請求項1〜3のいずれか一つに記載の方法。
  5. 炭素原子数1〜6の脂肪族カルボン酸をそれぞれ1〜10の炭素原子を有する2種類の脂肪族アルコールの混合物でエステル化する、請求項1〜4のいずれか一つに記載の方法。
  6. それぞれのアルコール成分の割合がアルコール混合物を規準として10〜90重量%、好ましくは20〜80重量%、特に好ましくは30〜70重量%である、請求項1〜5のいずれか一つに記載の方法。
  7. エステル化反応を全反応混合物を規準として0.5〜3重量%の濃度のエステル化触媒の存在下に実施する、請求項1〜6のいずれか一つに記載の方法。
  8. エステル化反応器を塔の溜部およびこれに取り付けた塔部を備えたエステル化塔である請求項1〜7のいずれか一つに記載の方法。
  9. 酢酸エチルと−ブチルまたは酢酸エチルと酢酸i−プロピルを連結生成する、請求項1〜8のいずれか一つに記載の方法。
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